JP3492991B2 - 画像処理装置及び画像処理方法並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法並びに記録媒体

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JP3492991B2
JP3492991B2 JP2000278837A JP2000278837A JP3492991B2 JP 3492991 B2 JP3492991 B2 JP 3492991B2 JP 2000278837 A JP2000278837 A JP 2000278837A JP 2000278837 A JP2000278837 A JP 2000278837A JP 3492991 B2 JP3492991 B2 JP 3492991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データをもと
に感性に関係する処理を行う画像処理装置及び画像処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、WWWを中心としたインターネッ
トの普及によって、様々なメディアの膨大な情報に誰で
も簡単にアクセスできる環境が提供されつつある。そう
した中、ユーザ毎の見方や目的に応じた画像の解釈に基
づき、類似画像の検索、感性に基づく画像検索などの画
像作成支援に対する期待は大きく、研究成果は各産業界
から注目を集めている(文献1)。
【0003】感性に基づいたデザイン設計を支援する分
野では、入力されたイメージに対して対象物の属性を操
作し、よりイメージに近いデザインを提案するシステム
が報告されている(文献2)。これは、主に2種類の手
法が採用されている。ひとつは、最もシンプルな手法
で、KJ法を利用してイメージ語からそれらを決定づけ
ているデザイン上の物理的特性へ落し込む方法である
(文献3)。もうひとつは、SD(Semantic
Differentials)尺度により対象イメージ
語の集合を絞り込み、それらをもとにあらかじめアンケ
ート調査を実施し、数量化1類、ニューラルネットワー
ク、もしくはGA(Genetic Algorith
m)を行い、イメージ語に影響を与える対象物の各属性
とそれらの重みを求め保存し、新たな入力が行われた
際、入力イメージ語に近いデザインを提示するという方
法である(文献3、4)。
【0004】画像データを対象とした従来の研究におい
ては、ユーザのイメージにかなう画像を検索することに
力が注がれた。具体的には、画像を感性的な特徴量(彩
度、明度など)で表現し、それらを比較する方法があ
る。また、あらかじめ行ったユーザへのアンケート情報
から画像の特徴量とイメージ語との関係を求めて保存
し、新たに入力されたイメージ語の検索要求に対して、
それらと類似している画像集合を発見するという方法も
報告されている(文献5、6)。
【0005】なお、上記各文献は次の通りである。 文献1:「辻三郎:“感性の科学”, サイエンス社,
1997」 文献2:「長町三生:“感性をデザインに作り込む技
術”, 日本ファジー学会誌, Vol.10, p
p.1063−1077, 1998」 文献3:「長町三生:“感性工学のおはなし”, 日本
規格協会, 1995」 文献4:「森典彦ら:“製品の感性評価における属性間
の関係”, Proc. of the 1st An
nual Conference of JSKE,
1999」 文献5:「加藤俊一:“感性工学研究の共通プラットフ
ォームと工業デザインへの応用「感性工房」”, Pr
oc. of the 1st AnnualConf
erence of JSKE, 1999」 文献6:「岩岡俊行ら:“感性語の多次元尺度を用いた
画像検索”, Proc. of the 1st A
nnual Conference of JSKE,
1999」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上で述べた従来の技
術には、以下のような課題が検討されている。
【0007】ユーザの感性に基づいた画像のクラスタリ
ング技術においては、 ・個人、画像毎に異なる感性を感性語で表現することの
困難さ。 ・非線型に存在するイメージ語と特徴量の関係を獲得す
る困難さ。 ・画像データの持つイメージを感性情報で明示化するこ
との困難さ。
【0008】従来のユーザの感性に基づいた画像の検索
においては、入力情報として感性語を含めた自然言語に
よる指示が必要であるとともに、個人、画像毎に微妙に
異なる感性を的確に表現することが困難であった。
【0009】また、入力イメージ語に近いデザインの提
示において、イメージ語と特徴量の関係を獲得するた
め、あらかじめ用意されたイメージ語の対をもとにした
ユーザの評価を得るが、これらのイメージ語の対をSD
法で限定するには、手間がかかり、そのうえ、生成され
たイメージ語の対には排反ではないものも含まれてしま
う。
【0010】さらに、感性に基づいたデザイン設計を支
援する分野では、ユーザが自分の感性に適合した製品、
画像を選ぶ方法は数多く試みられている。つまり、上述
のイメージ語によって対象を評価し、そのデータベース
を活用することで、イメージ語と特徴量の関係を決める
ものである。しかしながら、逆に、設計図、製品イメー
ジ、画像集合の特徴を感性情報、感性語として明示化
し、それらに最も適切な感性とは何かを推論する感性診
断は、これからの課題と言われている(文献2)。
【0011】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、複数の画像に共通する感性を表現することのでき
る画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像データを
入力とし該画像データが表示されたときに持つ感性的な
表現内容を示す特徴量を出力とする感性モデルの入出力
特性を決定付けるパラメータを、対象となる複数の画像
データに基づいて最適化する画像処理装置であって、前
記パラメータの初期値を入力するパラメータ入力手段
と、初回は初期値として入力された前記パラメータによ
って、2回目以降は更新された前記パラメータによっ
て、決定付けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを
用いて、前記対象となる複数の画像データの各々から前
記特徴量を抽出する抽出手段と、抽出された複数の前記
特徴量に基づいて、更新された前記パラメータが最適な
ものに至ったか否かを判断する判断手段と、前記パラメ
ータが初期値である場合または更新された前記パラメー
タが最適なものに至っていないと判断された場合に、前
記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量によって規
定される所定の評価値に基づいて、該パラメータを更新
する更新手段とを備え、あるパラメータに対する前記評
価値は、前記複数の画像データから所定の方法で選択さ
れた複数の代表となる画像データから任意に2つを取り
出したときの全部の組み合わせまたは特定の一部の組み
合わせについて、各組における2つの画像データに対し
て当該あるパラメータを用いてそれぞれ抽出された2つ
の前記特徴量の特徴量ベクトル空間上における距離を、
総計したものであり、前記更新手段は、前記パラメータ
の個々の値を所定の方法で上昇または下降の方向に変化
させながら、それぞれの場合のパラメータに対する前記
評価値を求め、それらパラメータのうち、更新される前
のパラメータに対する評価値より善い評価値を持つパラ
メータを、更新された前記パラメータとすることを特徴
とする。また、本発明は、画像データを入力とし該画像
データが表示されたときに持つ感性的な表現内容を示す
特徴量を出力とする感性モデルの入出力特性を決定付け
るパラメータを、対象となる複数の画像データに基づい
て最適化する画像処理装置であって、前記パラメータの
初期値を入力するパラメータ入力手段と、初回は初期値
として入力された前記パラメータによって、2回目以降
は更新された前記パラメータによって、決定付けられた
入出力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前記対象と
なる複数の画像データの各々から前記特徴量を抽出する
抽出手段と、抽出された複数の前記特徴量に基づいて、
更新された前記パラメータが最適なものに至ったか否か
を判断する判断手段と、前記パラメータが初期値である
場合または更新された前記パラメータが最適なものに至
っていないと判断された場合に、前記感性モデルを用い
て抽出される前記特徴量によって規定される所定の評価
値に基づいて、該パラメータを更新する更新手段とを備
え、前記更新手段は、更新される前の前記パラメータを
用いて前記抽出手段によって抽出された複数の前記特徴
量に基づいて前記対象となる複数の画像データを複数の
グループに分割し、各々のグループにおいて当該グルー
プの代表となる画像データを選択し、それら複数の代表
となる画像データを用いて前記評価値を規定するもとと
なる前記特徴量を求めることを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】なお、装置に係る本発明は方法に係る発明
としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明と
しても成立する。また、装置または方法に係る本発明
は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させ
るための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する
手段として機能させるための、あるいはコンピュータに
当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラ
ムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として
も成立する。
【0019】本発明では、例えば、以下のような手法を
用いることができる。 ・画像データ集合に対し、モデル化の際のパラメータを
変更することにより特徴量を操作し、ユーザの感性に基
づいた画像クラスタリングを行う。なお、画像データに
対し、モデル化を行う際、柔軟なモデル化を可能にする
ため、各画像毎に対応するパラメータ、またはシステム
全体を操作するパラメータを用意するようにしてもよ
い。 ・パラメータの設定において、画像に関する書誌情報か
ら帰納学習を行い、抽出された規則を全体の画像に適用
し、その評価から決定される画像集合に共通の感性情報
に基づき、画像をある抽象的な表現を持つ特徴量に変換
するシステム(モデル化システム)におけるパラメータ
を操作する。すなわち、感性情報抽出の対象となる画像
を選定するため、はじめに、画像に関する書誌情報から
帰納学習を行う。対象画像選定の方法は、ユーザに任意
に画像を選定させるなどの方法でもかまわない。また、
帰納学習の手法は、論理に基づく学習でも決定木生成で
もニューラルネットワークでもかまわない。抽出された
規則を全体の画像に適用し、それにより対象とする画像
集合を決定する。対象とする画像集合を、いくつかの集
合に分類し、それぞれの集合から代表画像を選択し、そ
れらに共通の感性情報を強める方向に、モデル化システ
ムにおけるパラメータを操作する。なお、対象とする画
像集合の分類は、クラスタリング手法でも分類手法でも
かまわない。この一連の操作は、画像の感性情報に基づ
く最適なパラメータの探索に相当する。 ・対象画像集合に対し分散を評価尺度として探索を繰り
返し、最終的に得られた最適パラメータに基づいてモデ
ル化し、その際の特徴量とパラメータ集合を保存する。
対象画像集合に対し分散を評価尺度として探索を繰り返
し、最終的に得られた最適パラメータに基づいてモデル
化された画像の特徴量は、何らかの感性を表現するもの
と捉えることができ、将来的に感性診断へ応用すること
が可能である。
【0020】本発明によれば、画像データの感性に関係
する特徴量を抽出する感性モデルのパラメータを、複数
の画像に基づいて最適化することによって、ある画像デ
ータの集合に共通の感性特徴を明らかにすることができ
る。すなわち、本発明によれば、当該複数の画像データ
に共通する感性的な特徴を持つ感性モデルを獲得するこ
とができる。
【0021】また、本発明によれば、静止画像データの
クラスタリングにおいて、画像もしくはそれらのカテゴ
リ情報の指示を入力情報として、特定の利用者の支持す
る画像データ集合を決定し、それらに共通する特徴に基
づいてパラメータ調節を繰り返し実施し、個人、画像毎
に微妙に異なる感性を的確に表現することが可能にな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0023】 本発明は、「画像データを入力とし該画
像データが表示されたときに持つ感性的な表現内容を示
す特徴量(例えば、画像データのイメージカラーに関す
る特徴量あるいは画像データの構図的な構造に関する特
徴量あるいは画像データのテクスチャに関する特徴量
等)を出力とする感性モデルを用いて、対象画像データ
から特徴量を抽出する処理であって、該感性モデルに、
その入出力特性を決定付けるためのパラメータを持たせ
たもの(すなわち、与えられたパラメータによって決定
付けられた入出力特性を持つ感性モデルを用いて、対象
画像データから特徴量を抽出する処理)」を考え、感性
的に何らかの共通点を有すると推定あるいは仮定した複
数の画像データを用いて、該感性モデルのパラメータを
最適化する処理を行うことによって、ユーザ(例えば、
同じ属性を持つ複数のユーザ)がそれら複数の(表示さ
れた)画像データをみたときの感性を明らかにするもの
である(すなわち、最適化されたパラメータによって決
定付けられる入出力特性を持つ感性モデルを、ユーザが
それら複数の画像データをみたときの感性をモデル化し
たものとする)。
【0024】例えば、イメージカラーに関する特徴量を
抽出するための感性モデルは、ユーザが画像データをみ
たときに、その画像データからどのようにしてイメージ
カラーを感じ取るか、というようなモデルを示す(この
場合、例えば、イメージカラーの候補として抽出すべき
色の種類数を絞り込むための第1の処理と、この第1の
処理にて抽出された色がイメージカラーとなる色かどう
かを評価するための第2の処理と、この第2の処理にて
イメージカラーとなると評価された色に関する情報をも
とに最終的に出力すべき特徴量を作成する第3の処理が
行われ、第1の処理におけるパラメータは、色の種類数
を絞り込むための基準を指定するためのパラメータで、
第2の処理におけるパラメータは、抽出された色がイメ
ージカラーとなる色かどうかを評価するための基準を指
定するためのパラメータである(第3の処理において、
最終的に出力すべき特徴量をどのような仕様にするかも
パラメータにし得る))。そして、例えば特定の属性を
有するユーザが好感を抱く傾向にある複数の画像データ
あるいは例えば特定の属性を有するユーザが購入したい
という効果意思を持つ傾向にある製品群に対応する画像
データ群等を用いて感性モデルのパラメータを最適化す
ることによって、ユーザが、どのようにしてそれら複数
の画像データのイメージカラーを感じ取ったか、という
ようなことを、知ることができる。
【0025】なお、本実施形態で例示する処理の具体例
やパラメータの具体例や処理結果の具体例などは一例で
あり、もちろん本実施形態で例示するものに限定される
ものではない。
【0026】図1に、本実施形態に係る画像処理装置の
構成例を示す。
【0027】図1に示されるように、この画像処理装置
は、画像データ入力部1、パラメータ入力部2、特徴量
計算部3、フィードバック評価部4、特徴量管理部5、
クラスタリング部6、クラスタリング結果評価部7、パ
ラメータ制御部8、パラメータ保存部9、データ記憶部
(図示せず)を備えている。
【0028】データ記憶部は、入力された画像データ、
生成された特徴量、入力されたパラメータ(初期値)、
後述する処理により得られたパラメータなどを記憶する
ためのもので、例えばハードディスクや光ディスク、半
導体メモリなどで構成される。データ記憶部は各種デー
タごとに別々の記憶装置によって構成されていてもよい
し、各種データの全部または一部が同じ記憶装置に記憶
されるように構成されていてもよい。
【0029】この画像処理装置は、ネットワークを介し
て通信相手と情報をやり取りする機能を備えていてもよ
い。
【0030】この画像処理装置は、計算機上でソフトウ
ェアを実行する形で実現することができる。この場合
に、必要に応じて、所望の機能を有するOSや、ドライ
バソフト、パケット通信用ソフト、暗号ソフト等といっ
たソフトウェアが搭載される。また、この場合に、ユー
ザからの情報の入力やユーザへの情報の呈示等のため
に、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)
を用いると好ましい。
【0031】図2に、本画像処理装置の処理手順の一例
を示す。
【0032】なお、ここでは、感性モデルの一例として
は、画像データのイメージカラーを決定するための感性
モデルを例にとって説明する。
【0033】まず、本画像処理装置では、画像データ入
力部1により、画像データ(10)が、入力される。な
お、キーボード入力、ネットワークによるオンライン入
力、情報伝達の媒体である磁気テープあるいは磁気ディ
スクあるいは光ディスクなどからの読み込み等、種々の
入力形態が可能である(入力形態を1種類に固定して構
成してもよいし、入力形態を複数のものから選択可能に
するように構成してもよい)。
【0034】画像データは、デジタル化されたもの(カ
ラー・ビットマップ・データまたはこれに変換可能なデ
ータ)であれば、どのようなものであってもよい。ま
た、本実施形態では、画像データがカラー画像であるこ
とを想定しているが、もちろん白黒の画像データも色に
関する特徴量を持っており、白黒の画像データを処理対
象から排除するものではない。なお、本実施形態では、
画像データ入力部1から既にデジタル化された画像デー
タを入力する場合を例にとって説明しているが、本画像
モデル化装置に、画像データのソースであって未だデジ
タル化されていないものを、デジタル化して取り込む機
能を設けてもよい。
【0035】なお、画像データ入力部1から複数の画像
データを入力し、それらのうちからパラメータ最適化処
理に用いる画像データを自動選択あるいはユーザ指定す
る構成も可能であるし、画像データ入力部1から入力さ
れた複数の画像データをすべてパラメータ最適化処理に
用いるものとする構成も可能である。
【0036】また、パラメータ入力部2により、パラメ
ータの初期値が、キーボード入力あるいはネットワーク
によるオンライン入力あるいは情報伝達の媒体である磁
気テープからの読み込みなどの所定の入力形態で、入力
される(ステップS1)。パラメータの初期値の入力
は、最初のステップS2(特徴量の抽出)の処理が行わ
れる以前の任意のタイミングで行っても構わない。な
お、パラメータの初期値は、外部から与えるのではな
く、予め定めた初期値を用いるようにしてもよい(例え
ば、プログラム中に作り込んでしまうか、あるいは所定
のファイルに記述しておき、プログラムが該所定のファ
イルを参照するなど)。
【0037】図3に、パラメータ情報の一例を示す。こ
れらパラメータは、詳しくは後述するが、イメージカラ
ーを決定するための感性モデルの一例におけるパラメー
タであって、パラメータrは、混色の閾値であり、パラ
メータcは、限定色数であり、パラメータv(s,t,
u)は、誘目性の高さの計算のための影響比率(色相、
彩度、明度それぞれへの影響比率)であり、パラメータ
m(e,f,g)は、目立つ度合い計算のための影響比
率(色の領域の大きさ、誘目性の高さ、コントラスト感
の高さそれぞれへの影響比率)であり、パラメータi
は、指定色数(最終的に出力するイメージカラーの種類
数)である。なお、この例の場合、パラメータ最適化処
理においては特徴量として使用すべきイメージカラーの
種類数が別に定められる。本実施形態では、特徴量計算
部3にて感性モデルの本来の出力を求めて保存するとと
もに、その中からパラメータ最適化処理に用いるものを
取り出すようにしているのでパラメータiも初期値とし
て入力しているが、特徴量計算部3にてパラメータ最適
化処理のために必要な特徴量のみ求めるようにする場合
には、パラメータiの初期値は入力しなくて構わない
(すなわち、パラメータiは、最適化の対象にはならな
い)。また、他のパラメータr,c,s,t,u,e,
f,gの一部のものを固定して最適化の対象からは除外
することも可能である。
【0038】なお、ここでは、感性モデルやパラメータ
の仕様は、予め定められている場合を例にとって説明し
ているが、複数の感性モデルやパラメータのうちから、
使用するものをユーザが選択できるようにしてもよい。
【0039】さて、次に、特徴量計算部3にて、複数の
画像データのそれぞれに、与えられたパラメータ(最初
はパラメータの初期値、以降は更新されたパラメータ)
に基づく感性モデルを適用して、各画像データの特徴量
を抽出する(ステップS2)。
【0040】図4に、イメージカラーの決定結果の一例
を示す。この例では、6種類(すなわちパラメータi=
6の場合)のイメージカラーについて、イメージカラー
としての評価値L(例えば、1.668346)と、H
SV空間座標値(例えば、(0.599099,0.1
83168,0.789062))と、RGB空間座標
値(たとえば、(165,180,202))が出力さ
れている。
【0041】抽出された特徴量は、そのもととなった画
像データに付加されてまたはその画像データの識別情報
に対応付けて、保存される。
【0042】この特徴量計算部3の処理の具体例につい
ては後に詳細に説明する。
【0043】なお、画像データ入力部1から複数の画像
データを入力し、それらのうちからパラメータ最適化処
理に用いる画像データを自動選択あるいはユーザ指定す
る構成の場合には、この時点で入力された全画像データ
の特徴量を抽出するのではなく、パラメータ最適化処理
に用いる画像データが選択あるいは指定された後に、そ
れら選択あるいは指定された画像データについてのみ特
徴量を抽出するようにしてもよい(例えば、画像データ
の特徴量の抽出を、初回は、ステップS12の後に行う
ようにしてもよい)。
【0044】次に、本実施形態では、画像データ入力部
1から入力された複数の画像データのうちから、パラメ
ータ最適化処理に用いる画像データを自動選択あるいは
ユーザ指定する。
【0045】ここでは、自動選択の一例として、製品あ
るいは商品の購買意欲調査によるアンケート結果を利用
し、感性情報に基づく画像データのクラスタリングによ
って、ある製品の購買意欲を駆り立てられた利用者を決
定し、製品に対応するコマーシャル(CM)画像から、
それらの利用者の感性を明らかにするような場合を例に
とって説明する。
【0046】この場合、まず、フィードバック評価部4
にて、画像データ入力部1によって提示された画像デー
タ集合に対して、購買者を定義する規則の学習がこれま
でに行われていないか、それとも、学習済みでフィード
バックがなされたかを判断する(ステップS3)。
【0047】これまでに学習が行われていなければ、ス
テップS12に進む。なお、詳しくは後述するが、既に
学習されていれば、特徴量空間(HSV空間)における
入力画像の分布が収縮したかどうかを判断するステップ
S4に進む。
【0048】さて、ステップS12(購買者の特徴抽
出)においては、CMの影響で特定の製品の購買意欲を
そそられた消費者の条件を学習する。
【0049】例えば図5の入力データの内容や図6のデ
ータの具体例に示すように、製品や消費者に関する書誌
データをもとに、製品の購入意欲を学習ターゲットと
し、消費者属性を背景知識として、購入する意欲をもっ
た消費者の特徴の獲得を試みる。
【0050】なお、図5の例では、入力データの種類と
して、プログラムパラメータ、モード宣言、正事例、背
景知識を用い、プログラムパラメータの内容としてはノ
イズ許容値、探索ノード数制限、入力モード、モード宣
言の内容としては生成する規則の型、正事例の内容とし
ては購入予定者と購入予定製品の関係、背景知識の内容
としては購入予定者の個人情報(性別、世代、収入、家
族関係など)、購入予定者の生活情報(趣味、各種機関
利用率、購読新聞、生活意識など)を用いる場合を例示
している。図6は図5を具体化した一例である。
【0051】ここでは、属性の階層関係に加え属性間の
関係を表す情報を背景知識として扱うため、帰納学習の
手法として、S.Muggletonの開発したPro
gol(「S.Muggleton:“Inverse
entailment and Progol”,
New Generation Computing,
Vol.13, pp.245−286, 199
5」、「Sam.Roberts:“An Intro
duction of Progol”, 199
7」)を用いるものとするが、もちろん、論理に基づく
学習、決定木生成、ニューラルネットワークなど、他の
方法を用いることもできる。
【0052】このような学習によって、例えば図7に示
すようなルールを獲得することができる。
【0053】次に、図7に例示するようなルールを画像
データに反映させるため、まず、ルールによって説明さ
れる消費者集合B(例えば、外国ブランドが好きでない
という属性を持つ消費者の集合)が、その特定の製品
(例えば、テレビゲーム)の他に購入を予定している製
品の集合Aを、以下のように求める(ステップS1
3)。(1)ルールの条件部を全体集合に適用し、消費
者集合Bが特定の製品(例えば、テレビゲーム)以外に
購入を予定している対象製品群(例えば、DVDソフ
ト、パソコン、携帯電話、…)を探し出す。 (2)この対象製品群に含まれる製品の各々について、
消費者集合Bのうち当該製品(例えば、DVDソフト)
に対して購買意欲を持った消費者の割合が、全消費者の
うち当該製品(例えば、DVDソフト)に対して購買意
欲を持った消費者の割合より大きくなるならば、当該製
品(例えば、DVDソフト)は、消費者集合Bが特定の
製品(例えば、テレビゲーム)とともに購買意欲を持っ
た製品であると判断する。
【0054】(3)そして、上記の特定の製品(例え
ば、テレビゲーム)と、(1)の対象製品群のうち
(2)の条件を満たす製品群とを、製品群Tとする。
【0055】製品群Tが決まったならば、製品群Tに属
する個々の製品に対応する画像データの集合を、パラメ
ータ最適化処理で使用する対象画像データとする(ステ
ップS14)。
【0056】次に、ユーザ指定の例について説明する。
この場合、まず、ステップS3にて、対象画像データが
既に指定されているか否かを判断する。そして、未だ指
定されていなければ、ステップS12〜S14の代わり
に、ユーザが対象画像データを指定する。ユーザが対象
画像データを指定する方法には、種々の形態が考えら
れ、例えば、画像データに属性情報が付加されている場
合に、対象にする画像データが持つべき属性情報に関す
る条件をユーザが指定するようにしてもよいし、また例
えば、1枚ずつあるいは複数枚ずつ画像データを表示し
てそれを閲覧したユーザから各画像データを対象にする
か否かの指示を受け付けるようにしてもよい。
【0057】さて、対象画像データが決まったならば、
特徴管理部5は、特徴量計算部3において求められた特
徴量のうち、対象画像データの特徴量を以降の処理のた
めに持ってくる。その際に、保存されいる特徴量を加工
する必要がある場合には、加工して保存しておくものと
する。例えば、図4に例示したような特徴量が保存され
ており、以降の処理では上位2色のイメージカラーのH
SV空間座標値を連結して6次元ベクトルデータとした
特徴量を用いる場合には、6次元ベクトルデータ(図4
の例の場合、(0.599099,0.183168,
0.789062,0.666667,0.02083
3,0.187500))にして記憶しておく。
【0058】次に、対象画像データの特徴量のクラスタ
リング(ステップS6)、代表画像の選定(ステップS
7)、パラメータ調整(ステップS8)を行う。
【0059】ここで、特徴量の一例として、画像データ
のイメージカラーを決定するための感性モデルから得ら
れた上位2色のイメージカラーのHSV空間座標値を連
結して6次元ベクトルデータを用いるものとする。
【0060】また、ここでは、上記の自動選択によって
選択された対象画像データを使ってパラメータ最適化を
行う場合を例にとって説明する。
【0061】この場合、上記の自動選択によって選択さ
れた製品群Lに属する個々の製品に対応するCM画像デ
ータが共通して持つ特徴が、消費者集合Bにアピールし
た要素であると考えられる。
【0062】まず、クラスタリング部6にて、画像デー
タ(例えばCM画像データ)の特徴量に関してクラスタ
リングを行う(ステップS6)。なお、ここでは、CM
画像データの印象は、製品カテゴリによって異なると予
想し、製品群に属する製品カテゴリの数をクラスタ数と
するが、クラスタ数の設定については、その他の方法も
可能である。ここでは、K−Means法(「統計学事
典(p.389) 竹内哲編東洋経済新報社 ISBN4-492-01038
-6」)というクラスタリング手法を用いるものとする
が、もちろん、他のクラスタリング手法あるいは分類手
法を用いてもかまわない。
【0063】次に、クラスタリング結果評価部7にて、
クラスタリングの結果を評価する。
【0064】各クラスタの代表要素は、互いに関係が薄
いと推測し、クラスタ内の特徴量の平均値から最も近い
特徴量に対応する画像データを代表画像データとする
(ステップS7)。
【0065】例えば、簡単のために特徴量を2次元デー
タとしクラスタ数を2とした場合に、図8に例示するよ
うに、クラスタK1で特徴量ベクトルのクラスタ内平均
値に最も近い特徴量ベクトルk1に対応する画像データ
が、クラスタK1における代表画像データとして決定さ
れ、同様に、クラスタK2で特徴量ベクトルのクラスタ
内平均値に最も近い特徴量ベクトルk2に対応する画像
データが、クラスタK2における代表画像データとして
決定される。もちろん、特徴量ベクトルの次元数が3次
元以上の場合やクラスタ数が3以上の場合も同様であ
る。
【0066】次に、代表画像データに共通する特徴は例
えばCM画像データの印象に基づいた同様の感性特徴と
して捉えられると考え、パラメータ制御部8にて、それ
らを強調するように、特徴量計算部3により得られる結
果(図4参照)を制御するパラメータ(図3参照)を操
作する(ステップS8)。
【0067】具体的には、まず、それまでで最適とされ
ていたパラメータ(ここでの調整前あるいは更新前のパ
ラメータ)を用いて得られた代表画像データに関する特
徴量(例えば、6次元ベクトルデータ)に基づく所定の
評価値を求める(前回の処理で計算された値を保存して
おいてこれを参照するようにしてもよいし、ここで計算
してもよい)。そして、それまでで最適とされていたパ
ラメータを基準として、全て(または一部)のパラメー
タに対して、値を上昇、下降の両方向に操作し(例え
ば、多重ループ的に操作し)、それらのもとで、更新後
の候補となる各々のパラメータについて、それを用いた
場合に特徴量計算部3により得られる代表画像データに
関する特徴量(例えば、6次元ベクトルデータ)をそれ
ぞれ求め、さらに、それぞれについて、代表画像データ
に関する特徴量(6次元ベクトルデータ)に基づく所定
の評価値を求める。そして、更新後の値の候補となるパ
ラメータについての所定の評価値が最善のもので、か
つ、それまでで最適とされていたパラメータについての
所定の評価値よりも改善されるものがあるか否かを調
べ、そのような所定の評価値を持つパラメータがあれ
ば、そのパラメータを現時点での最適解とする(実際に
どのような順番でパラメータを操作し、評価値を求め、
評価値同士の比較を行っていくかについては、種々のバ
リエーションが可能である)。もし、そのようなパラメ
ータが得られなかったならば、それまでのパラメータが
最適解として決定する。
【0068】上記の所定の評価値は、例えば、図8に示
すように、代表画像データの特徴量ベクトル間のベクト
ル空間上での距離であり、この場合、距離が小さいほど
善い評価値であり、距離が減少するほど、評価値が改善
したということになる。図9の例の場合は、特徴量ベク
トルk1’と特徴量ベクトルk2’との距離が、特徴量
ベクトルk1と特徴量ベクトルk2との距離よりも減少
しており、かつ、候補の中で最も短いので、特徴量ベク
トルk1’と特徴量ベクトルk2’を与えるパラメータ
が、更新後のパラメータとして選択される。
【0069】なお、代表画像データが3以上ある場合に
は、代表画像データ対の全ての組み合わせについて特徴
量間の距離を総計したものを評価値とする方法、代表画
像データ対の全ての組み合わせのうちの特定の一部分の
ものについて特徴量間の距離を総計したものを評価値と
する方法がある。後者の場合、例えば、代表画像データ
が#1〜#nまであるとして、代表画像データ#1の特
徴量#1と代表画像データ#2の特徴量#2の距離、特
徴量#2と特徴量の距離#3、特徴量#3と特徴量#4
の距離、…、特徴量#n−1と特徴量#nの距離の総計
を取ったもの、あるいはこれにさらに特徴量#nと特徴
量#1の距離を加えたものなど、種々の形態がある。
【0070】なお、以上で説明したパラメータの更新方
法は一例であり、他の方法を用いることも可能である。
【0071】さて、所定の評価値が改善された更新後の
パラメータが得られたならば(ステップS9)、パラメ
ータ保存部9にて、更新されたパラメータを保存する
(ステップS11)。
【0072】一方、所定の評価値が改善された更新後の
パラメータが得られなかったならば、この処理を終了す
る(ステップS10)。そして、それまでで最適とされ
ていたパラメータが最適解として決定される。
【0073】なお、ステップS6〜ステップS8で用い
る特徴量の内容をユーザが指定可能としてもよい。
【0074】さて、所定の評価値が改善された更新後の
パラメータが得られ、保存されたならば、フィードバッ
クし、まず、ステップ2で、更新後のパラメータを用い
て、対象画像データの特徴量の抽出を行う。
【0075】次に、ステップS4において、フィードバ
ック評価部4では、対象画像データ(例えば、製品群T
に属する個々の製品に対応する画像データ)の特徴量ベ
クトルのベクトル空間における分布が収縮したかどうか
を判断する。
【0076】凝集したかどうかを判定する尺度には、種
々のバリエーションが考えられる。
【0077】例えば、凝集したかどうかを判定する尺度
として。次の3種類の評価値の重み付け加算値(重みが
0の場合を含む)がある。 ・クラスタ内の各要素と中心との距離値合計 ・クラスタ中心間の距離 ・対象画像データ集合の特徴量の分散 例えば、更新前のパラメータと、更新後のパラメータに
ついて、それぞれ、上記の尺度の値を計算する(更新前
のパラメータについては更新前のパラメータを用いた場
合のクラスタリング結果に基づいて求め、更新後のパラ
メータについては更新後のパラメータを用いた場合のク
ラスタリング結果に基づいて求める)。そして、上記の
例の場合、更新後のパラメータの尺度の値が、更新前の
パラメータの尺度の値よりも小さくなっていれば、対象
画像データ集合の特徴量空間における分布が収縮したと
判断する。なお、この場合には、更新前のパラメータに
よるクラスタリングの結果は既に得られたものを用いれ
ばよいが、更新後のパラメータによるクラスタリングの
結果はまだ得られていないので、更新後のパラメータに
よるステップS6のクラスタリングを、この時点で行え
ばよい。
【0078】例えば、更新後のパラメータに対する対象
画像データ集合の特徴量空間における分布が図10のよ
うになったとすると、図8の更新前のパラメータに対す
る対象画像データ集合の特徴量空間における分布よりも
収縮したと判断される。この場合には、処理が続行され
ることになる。
【0079】なお、ステップS4で用いる凝集したかど
うかを判定する尺度の内容をユーザが指定可能としても
よい。
【0080】さて、対象画像データ集合の特徴量空間に
おける分布が収縮しなかった(分布が発散した)と判断
されたならば(ステップS4)、この処理を終了し(ス
テップS5)、更新後のパラメータではなく、その前の
パラメータを最適解として決定する。
【0081】対象画像データ集合の特徴量空間における
分布が収縮したと判断されたならば、対象画像データ集
合の印象に基づいた感性を表すより善いパラメータが得
られたと判断し、以降、ステップS9でより善いパラメ
ータが得られなかったと判断されるか、またはステップ
S4で分布が発散したと判断されるまで、ステップS6
〜S9の処理と、ステップS2の処理を、繰り返し行
う。そして、最終的に、最適と判断されるパラメータが
得られる。
【0082】さて、以下では、画像データを入力とし該
画像データが表示されたときに持つ感性的な表現内容を
示す特徴量を出力とする感性モデルであって、その入出
力特性を決定付けるためのパラメータを持つ感性モデル
を用いて、画像データから特徴量を抽出する例について
説明する。
【0083】図11に、この場合の特徴量計算部3の内
部構成例を示す。
【0084】図12に、色に基づくモデル化におけるイ
メージカラーの抽出についての処理手順の一例を示す。
図12の処理が、各々の画像データに対して行われる。
【0085】パラメータは図3の例の通りとする。パラ
メータrは、混色の閾値であり、パラメータcは、限定
色数であり、パラメータv(s,t,u)は、誘目性の
高さの計算のための影響比率(色相、彩度、明度それぞ
れへの影響比率)であり、パラメータm(e,f,g)
は、目立つ度合い計算のための影響比率(色の領域の大
きさ、誘目性の高さ、コントラスト感の高さそれぞれへ
の影響比率)であり、パラメータiは、指定色数であ
る。
【0086】まず、カラーリスト作成部33により、対
象とする画像データに対するカラーリストを作成する。
【0087】カラーリスト作成部33は、対象とする画
像データを、画素に分割し、各画素に対応する色情報を
読み込む処理を行う(ステップS21)。各色は、3原
色R(赤)、G(緑)、B(青)、各8ビット階調によ
り表現される。これらの値を、既知の座標変換式に基づ
きL*a*b*空間に変換する。
【0088】次に、カラーリスト作成部33は、L*a
*b*空間座標値で表現される登録色と、それらの各々
について画素数を合計した出現数とで構成される、カラ
ーリストを作成する(ステップS22)。
【0089】ただし、本実施形態では、カラーリストを
作成する際に、L*a*b*空間に変換された後のベク
トルについて、単に同じものの個数の集計を取るのでは
なく、混色という処理を行うようにする。
【0090】まず、入力画像データの各画素の色のL*
a*b*空間ベクトル値を1つ読み込んで、その3次元
ベクトル値と、その出現数=1を、カラーリストに登録
する。
【0091】以降は、入力画像データの各画素の色のL
*a*b*空間ベクトル値について、未処理のものから
1つを読み込んで、新しく読み込んだ色のベクトル値
と、カラーリストにそれまでの処理で既に登録されてい
る登録色のベクトル値との、L*a*b*空間上のユー
クリッド距離(登録色が複数あるときは、その最小値)
を計算し、求めたユークリッド距離が、混色の閾値(パ
ラメータr)より大きければ、カラーリストに近い色が
ないと判断し、新しく読み込んだ色の3次元ベクトル値
と、その出現数=1を、カラーリストに登録する。一
方、求めたユークリッド距離が、混色の閾値(パラメー
タr)以下ならば、互いに近い色と判断し、後述するよ
うにして当該新しく読み込んだ色と当該ユークリッド距
離を与えた登録色について混色を行う。混色が行われた
場合、混色前の登録色の3次元ベクトル値とその出現数
は無効にし、その代わりに、混色後の色を登録色とし
て、その3次元ベクトル値と、その出現数=混色前の出
現数+1を、カラーリストに登録する。
【0092】以上を、入力画像データの各画素の色のL
*a*b*空間ベクトル値の全てを読み込んで処理する
まで、繰り返し行う。
【0093】なお、入力画像データの各画素の色のL*
a*b*空間ベクトル値を1つずつ読み込む順番は、適
宜決めて構わない。また、上記では、登録色が複数ある
ときは、ユークリッド距離の最小値を計算するようにし
たが、各登録色とのユークリッド距離を計算している途
中で始めてユークリッド距離が混色の閾値以下になった
ときに、計算を打ち切って、そのときの登録色を採用す
るようにすることも可能である。また、上記では、入力
画像データの各画素の色のL*a*b*空間ベクトル値
の全てを読み込んでカラーリストを作成するものとした
が、入力画像データの所定の一部の画素の色のL*a*
b*空間ベクトル値の読み込んでカラーリストを作成す
るようにすることも可能である。
【0094】ここで、混色方法について説明する。
【0095】新たに読み込んだ色Aと混色する登録色B
の空間上の3次元座標ベクトルをそれぞれa、bとし、
色Aと色Bが混色された結果生成された色(混色後の新
たな登録色)Xの座標ベクトルをxとすると、xは、次
の色で定義される。 x=wA ・a+wB ・b ここで、 wA =NA ÷(NA +NB ) wB =NB ÷(NA +NB ) NA :色Aの出現数 NB :色Bの出現数 である。また、混色された結果生成された色Xの出現数
x は、 Nx =NA +NB である。ただし、本実施形態では、1つずつ色を読み込
んで処理するようにしているので、NA =1となる。
【0096】なお、上記では、入力画像データについて
1つずつ色を読み込んで1つのカラーリストを作成する
ようにしたが、例えば、入力画像データの半分の画素を
使って上記と同様の方法で作成したカラーリストと、入
力画像データの残りの半分の画素を使って上記と同様の
方法で作成したカラーリストとを、(さらに混色処理す
るなどして)1つのカラーリストに統合するような方法
など、他の方法も可能である。
【0097】次に、作成されたカラーリストにおいて、
出現数が基準以下(例えば、全画素数の0.5%に相当
する個数以下)の登録色をノイズとみなし、カラーリス
トから該当する登録色に関する情報を削除する(ステッ
プS23)。
【0098】次に、この時点でカラーリストに登録され
ている登録色の色数を調べ、それが限定色数(パラメー
タc)より大きい値ならば(ステップS24)、登録色
を限定する処理を行う(ステップS25)。登録色数が
限定色数(パラメータc)以下ならば、登録色を限定す
る処理はスキップする。
【0099】登録色を限定する処理では、登録色限定部
34が、カラーリストの登録色数が限定色数(パラメー
タc)以下になるまで、混色処理を行う(1回の混色処
理で、登録色を1色減らすことができる)。すなわち、
各時点で、全登録色のうち最も近い2色すなわちL*a
*b*空間上のユークリッド距離が最小になる2色を探
索し、それらを上記した混色方法に従って混色し、カラ
ーリストを更新する。これを、カラーリストの登録色数
が限定色数(パラメータc)以下になるまで繰り返し行
う。
【0100】次に、登録色限定部34により、カラーリ
ストに登録された登録色の中から、当該入力画像データ
についての使用色を決定する。
【0101】このステップS26〜S28の処理は、繰
り返し処理となる。
【0102】まず、登録色限定部34は、L*a*b*
の各軸をそれぞれ領域分割し、L*a*b*の各軸ごと
に、領域内の出現数によるヒストグラムを作成する(ス
テップS26)。なお、領域分割の仕方は、適宜決めて
構わない。
【0103】次に、L軸に対応するヒストグラムにおい
て各領域の出現数を結んだグラフの作る凸の数(図13
に凸の数が3である例を示す)と、a軸に対応するヒス
トグラムにおいて各領域の出現数を結んだグラフの作る
凸の数と、b軸に対応するヒストグラムにおいて各領域
の出現数を結んだグラフの作る凸の数とを調べ、それら
のうちで最も多い凸の数を当該入力画像データの使用色
数とし、この使用色数を保存しておく(ステップS2
7)。
【0104】次に、今回の使用色数と前回の使用色数と
を比較し、それらに変化があれば(ステップS28)、
ステップS26に戻る。なお、初回は、前回の使用色数
がないので、使用色数に変化があるものとみなす(ある
いは、例えば使用色数の初期値を0としておくなどして
もよい)。
【0105】ステップS26に戻った場合、先のステッ
プS27で求められた使用色数になるまで、ステップS
25と同様にして、カラーリスト中の最も近い色を混色
していき、そして、再びヒストグラムを作成し、さら
に、ステップS27で、再び当該入力画像データの使用
色数を求め、保存する。
【0106】以上の処理を、ステップS28で使用色数
に変化がないと判断されるまで、繰り返し行う。
【0107】そして、ステップS28で、今回の使用色
数が前回の使用色数に比べて変化していないと判断され
れば、このループ処理は終了となり、この時点における
カラーリストの登録色が、当該入力画像データの使用色
として決定されたことになる。
【0108】次に、目立つ度合い計算部35により、入
力画像データの使用色(すなわち、カラーリストの登録
色)に対して、目立つ度合いを計算する。
【0109】まず、目立つ度合い計算部35は、カラー
リストに登録されている色を対象に、L*a*b*座標
系から、より人間の感覚に近いと考えられているHSV
(Hue:色相、Satulation:彩度、Val
ue:明度)座標系への変換を行う(ステップS2
9)。
【0110】次に、目立つ度合いの要素となる誘目性の
高さC2 を、色相、彩度、明度それぞれへの影響比率
(パラメータv(s,t,u))をもとに、次のように
算出する(ステップS30)。 C2 =(s×色相による影響値+t×彩度+u×明度)÷(s+t+u) …(1) ここで用いる影響値は、色相Hの値の範囲に対応してい
る。
【0111】次に、イメージカラー抽出部36により、
イメージカラーの選択を行う。
【0112】まず、イメージカラー抽出部36は、カラ
ーリストの登録色に対して、目立つ度合いLを、色の領
域の大きさ、誘目性の高さ、コントラスト感の高さそれ
ぞれへの影響比率(パラメータm(e,f,g))をも
とに、次のように算出する(ステップS31)。 L=((e・C1 2 +(f・C2 2 +(g・C3 2 1/2 …(2) ここで、カラーリストの各々の登録色に対する注目色の
領域の大きさC1 、コントラスト感C3 を、それぞれ、
出現数の全画素数に対する割合、その他の色との明度差
と定義する。C2 は上記の誘目性の高さである。
【0113】これによって、カラーリストの各々の登録
色に対する目立つ度合いLが得られる。
【0114】そして、イメージカラー抽出部36は、入
力画像データに対するカラーリストの登録色を、目立つ
度合いLが高いものから、指定色数(パラメータi)で
指定された個数だけ、イメージカラーとして選択する
(ステップS32)。
【0115】なお、色数絞り込みの手法は、上記した混
色方法の代わりに、PA法(文献7「P.Heckbe
rt:Color Image Quantizati
onfor Frame Buffer Displa
y, ComputerGraphics, Vol.
16, No.3, 1982」)やMCA法(文献8
「鈴木寿和他:色選択に柔軟性を持たせた限定色表示手
法、テレビジョン学会誌、Vol.43、No.3、p
p.268−275、1989」)などの他手法を用い
ることも可能である。
【0116】また、上記では、選択のための評価値とし
て目立つ度合いを用いたが、その他の方法も可能であ
る。
【0117】前述したように、特徴量計算部3によって
抽出された特徴量は、そのもととなった画像データに付
加されてまたはその画像データの識別情報に対応付け
て、保存される。
【0118】また、上記では、色に基づく特徴量として
イメージカラー特徴量に関する感性モデルの例について
示したが、色に基づく他の特徴量に関する感性モデル、
構図に基づく特徴量に関する感性モデル、オブジェクト
に基づく特徴量に関する感性モデル、テスクチャに基づ
く特徴量に関する感性モデルなど、種々の感性モデルを
用いることが可能である。イメージカラー特徴量と構図
に基づく特徴量を併用した感性モデルなど、複数種類の
感性に基づく特徴量を扱った感性モデルも可能である。
【0119】例えば、構図に基づく特徴量に関する感性
モデルを用いる場合、特徴量を、画像データを感性に関
係する基準で分割する分割線の角度および位置を特定可
能とする情報とし、パラメータを、分割方向についての
分割順序に関する制約および各分割方向に対する分割角
度の制約を含むリスト構造として与えるようにしてもよ
い。この場合、リスト構造として与えられた制約の範囲
内で、分割線の角度および位置を特定可能とする情報を
決定する処理が行われる。また、この分割は、所定の分
割条件(例えば、分割された領域の面積がしきい値以上
であること、あるいは分割される前の領域内の色合いの
分散と分割された後の2つの領域間の色合いの分散とで
定義される分割の強さを示す評価値がしきい値以上であ
ること)を満たす間、再帰的に繰り返すようにすること
も可能である。
【0120】また、上記では、使用する感性モデルは予
め定められているものとしたが、複数の感性モデルを用
意しておき、ユーザが所望の感性モデルを選択可能にし
てもよい。
【0121】なお、次の各文献の感性モデルを修正し
て、画像データを入力とし該画像データが表示されたと
きに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出力とする感
性モデルであってその入出力特性を決定付けるためのパ
ラメータを持つ感性モデルを新たに定義することによっ
て、これを本実施形態の感性モデルとして利用すること
もできる。 オブジェクトの抽出方法 文献9:「コンピュータビジョン、新技術コミュニケー
ションズ、1998」 数学的形態学を用いた輪郭抽出 文献10:「J.Serra: Image Anal
ysis and Mathematical Mor
phology, Academic Press,
London, 1982」 特徴色の抽出 文献11:「諸原雄大他:テキスタイルデザイン画像に
おけるイメージカラーの選定法、情報処理学会論文誌、
Vol.36、No.2、pp.329−337、19
95」 文献12:「黒田章裕他:画像データベースの感性検索
を応用したデザインのための統合化システム、第9回N
ICOGRAPH論文集、pp.113−122、19
93」 構図 文献13:「山本英典他:色情報の空間分布を考慮した
類似画像検索、電子情報通信学会技術報告書、EID9
8−171、IE98−162、1999−02」 文献14:「小林秀行他:特徴量を統合し人の感性に近
づけた画像検索システム、電子情報通信学会技術報告
書、PRMU97−261、1998−03」 テスクチャ 文献15:「間瀬茂他:モルフォロジーと画像解析
[1]、電子情報通信学会誌、Vol.74、No.
2、pp.166−174、1991」 文献16:「上田修功他:モルフォロジーと画像解析
[2]、電子情報通信学会誌、Vol.74、No.
3、pp.271−279、1991」 なお、以上の各機能は、ソフトウェアとしても実現可能
である。また、本実施形態は、コンピュータに所定の手
段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の
手段として機能させるための、あるいはコンピュータに
所定の機能を実現させるための)プログラムを記録した
コンピュータ読取り可能な記録媒体としても実施するこ
ともできる。
【0122】なお、本実施形態で例示した構成は一例で
あって、それ以外の構成を排除する趣旨のものではな
く、例示した構成の一部を他のもので置き換えたり、例
示した構成の一部を省いたり、例示した構成に別の機能
を付加したり、それらを組み合わせたりすることなどに
よって得られる別の構成も可能である。また、例示した
構成と論理的に等価な別の構成、例示した構成と論理的
に等価な部分を含む別の構成、例示した構成の要部と論
理的に等価な別の構成なども可能である。また、例示し
た構成と同一もしくは類似の目的を達成する別の構成、
例示した構成と同一もしくは類似の効果を奏する別の構
成なども可能である。また、本実施形態において、各種
構成部分についての各種バリエーションは、適宜組み合
わせて実施することが可能である。また、本実施形態
は、装置としての発明、装置内部の構成部分についての
発明、またはそれらに対応する方法の発明等、種々の観
点、段階、概念またはカテゴリに係る発明を包含・内在
するものである。従って、この発明の実施の形態に開示
した内容からは、例示した構成に限定されることなく発
明を抽出することができるものである。
【0123】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その技術的範囲において種々変形して
実施することができる。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、画像データの感性に関
係する特徴量を抽出するための感性モデルのパラメータ
を、複数の画像に基づいて最適化することによって、当
該複数の画像データに共通する感性的な特徴を持つ感性
モデルを獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成
例を示す図
【図2】同実施形態に係る画像処理装置におけるパラメ
ータ最適化の処理手順の一例を示すフローチャート
【図3】同実施形態における感性モデルのパラメータの
一例を示す図
【図4】同実施形態における画像データから抽出された
感性に関係する特徴量の一例を示す図
【図5】同実施形態における購買者の特徴抽出について
説明するための図
【図6】同実施形態における購買者の特徴抽出への入力
の一例を示す図
【図7】同実施形態における購買者の特徴の抽出によっ
て得られた規則情報の一例を示す図
【図8】同実施形態におけるクラスタリングについて説
明するための図
【図9】同実施形態におけるパラメータの更新について
説明するための図
【図10】同実施形態におけるパラメータの最適性の判
断方法の一例について説明するための図
【図11】同実施形態に係る特徴量計算部の内部構成の
一例を示す図
【図12】同実施形態におけるイメージカラーの抽出の
ための処理手順の一例を示すフローチャート
【図13】同実施形態におけるヒストグラムに関する処
理の例について説明するための図
【符号の説明】
1…画像データ入力部 2…パラメータ入力部 3…特徴量計算部 4…フィードバック評価部 5…特徴量管理部 6…クラスタリング部 7…クラスタリング結果評価部 8…パラメータ制御部 9…パラメータ保存部 33…カラーリスト作成部 34…登録色限定部 35…目立つ度合い計算部 36…イメージカラー抽出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−23968(JP,A) 特開 平9−218158(JP,A) 諸原雄大外3名,テキスタイルデザイ ン画像におけるイメージ・カラーの選定 法,情報処理学会論文誌,1995年 2月 15日,Vol .36, No. 2,p p. 329−337 吉田香外3名,主観的背景を考慮した データベース検索システムの提案,電子 情報通信学会技術研究報告MVE97−40 〜56,1997年 7月24日,Vol. 97, No. 206,pp. 17−24 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 G06T 1/00 G06F 17/30

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データを入力とし該画像データが表示
    されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出力
    とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメータ
    を、対象となる複数の画像データに基づいて最適化する
    画像処理装置であって、 前記パラメータの初期値を入力するパラメータ入力手段
    と、初回は初期値として入力された前記パラメータによ
    って、2回目以降は更新された前記パラメータによっ
    て、決定付けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを
    用いて、前記対象となる複数の画像データの各々から前
    記特徴量を抽出する抽出手段と、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断する判
    断手段と、 前記パラメータが初期値である場合または更新された前
    記パラメータが最適なものに至っていないと判断された
    場合に、前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量
    によって規定される所定の評価値に基づいて、該パラメ
    ータを更新する更新手段とを備え、 るパラメータに対する前記評価値は、前記複数の画像
    データから所定の方法で選択された複数の代表となる画
    像データから任意に2つを取り出したときの全部の組み
    合わせまたは特定の一部の組み合わせについて、各組に
    おける2つの画像データに対して当該あるパラメータを
    用いてそれぞれ抽出された2つの前記特徴量の特徴量ベ
    クトル空間上における距離を、総計したものであり、 前記更新手段は、前記パラメータの個々の値を所定の方
    法で上昇または下降の方向に変化させながら、それぞれ
    の場合のパラメータに対する前記評価値を求め、それら
    パラメータのうち、更新される前のパラメータに対する
    評価値より善い評価値を持つパラメータを、更新された
    前記パラメータとすることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】画像データを入力とし該画像データが表示
    されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出力
    とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメータ
    を、対象となる複数の画像データに基づいて最適化する
    画像処理装置であって、 前記パラメータの初期値を入力するパラメータ入力手段
    と、初回は初期値として入力された前記パラメータによ
    って、2回目以降は更新された前記パラメータによっ
    て、決定付けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを
    用いて、前記対象となる複数の画像データの各々から前
    記特徴量を抽出する抽出手段と、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断する判
    断手段と、 前記パラメータが初期値である場合または更新された前
    記パラメータが最適なものに至っていないと判断された
    場合に、前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量
    によって規定される所定の評価値に基づいて、該パラメ
    ータを更新する更新手段とを備え、 記更新手段は、更新される前の前記パラメータを用い
    て前記抽出手段によって抽出された複数の前記特徴量に
    基づいて前記対象となる複数の画像データを複数のグル
    ープに分割し、各々のグループにおいて当該グループの
    代表となる画像データを選択し、それら複数の代表とな
    る画像データを用いて前記評価値を規定するもととなる
    前記特徴量を求めることを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記更新手段において、それまでの時点で
    最善の前記評価値を持つパラメータに比較して前記評価
    値をより改善させる新たなパラメータが得られなかった
    場合には、該それまでの時点で最善の前記評価値を持つ
    パラメータを、最適化されたパラメータとすることを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記判断手段は、更新された前記パラメー
    タを用いた場合に得られる前記対象となる複数の画像デ
    ータの特徴量の分散に関する評価値が、更新される前の
    前記パラメータを用いた場合に得られる前記対象となる
    複数の画像データの特徴量の分散に関する評価値に比較
    して改善されなかったときに、更新される前の前記パラ
    メータが最適なものに至ったと判断することを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】複数の画像データを入力する画像データ入
    力手段と、入力された複数の前記画像データから、所定
    の選択基準に基づいて、対象とすべき前記複数の画像デ
    ータを選択するための選択手段とを更に備えたことを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記選択手段は、画像データに関係する書
    誌情報に基づき帰納学習を行うことによって、共通の感
    性を持つと判断される複数の画像データを前記対象とし
    て選択するものであり、 々の前記画像データは、各々の製品に対応する画像デ
    ータであり、 前記書誌情報は、対象者の有する属性および該対象者が
    購買意思を持つ製品に関する情報を含むものであり、 前記選択手段は、前記帰納学習の結果、ある製品に対し
    て購買意思を持つ傾向にある対象者が共通に有すると判
    断された属性を有する対象者が購買意思を持つ傾向にあ
    ると判断される他の製品を求め、該ある製品および1ま
    たは複数の該他の製品に対応する画像データを、前記共
    通の感性を持つと判断される複数の画像データとして選
    択することを特徴とする請求項に記載の画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】前記選択手段は、前記属性を有する対象者
    のうちで該特定の製品に対して購買意思を持つ対象者の
    割合が、全対象者のうちで特定の製品に対して購買意思
    を持つ対象者の割合を越えた場合に、該特定の製品を、
    前記属性を有する対象者が購買意思を持つ傾向にある前
    記他の製品であると判断することを特徴とする請求項
    に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】画像データを入力とし該画像データが表示
    されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出力
    とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメータ
    を、対象となる複数の画像データに基づいて最適化する
    画像処理方法であって、 前記パラメータの初期値を入力するステップと、 初期値として入力された前記パラメータによって決定付
    けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前
    記対象となる複数の画像データの各々から前記特徴量を
    抽出ステップと、 前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量に基づい
    て規定される所定の評価値を改善させるように、前記パ
    ラメータを更新するステップと、 更新された前記パラメータによって決定付けられた入出
    力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前記対象となる
    複数の画像データの各々から前記特徴量を抽出ステップ
    と、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断ステッ
    プと、 以降、更新された前記パラメータが最適なものに至った
    と判断されるまで、前記感性モデルを用いて抽出される
    前記特徴量によって規定される所定の評価値に基づい
    て、前記パラメータを更新することと、更新された該パ
    ラメータによって決定付けられた入出力特性を持つ前記
    感性モデルを用いて、前記対象となる複数の画像データ
    の各々から前記特徴量を抽出することとを、繰り返し行
    うステップとを有し、 あるパラメータに対する前記評価値は、前記複数の画像
    データから所定の方法で選択された複数の代表となる画
    像データから任意に2つを取り出したときの全部の組み
    合わせまたは特定の一部の組み合わせについて、各組に
    おける2つの画像データに対して当該あるパラメータを
    用いてそれぞれ抽出された2つの前記特徴量の特徴量ベ
    クトル空間上における距離を、総計したものであり、 前記パラメータの更新にあたっては、前記パラメータの
    個々の値を所定の方法で上昇または下降の方向に変化さ
    せながら、それぞれの場合のパラメータに対する前記評
    価値を求 め、それらパラメータのうち、更新される前の
    パラメータに対する評価値より善い評価値を持つパラメ
    ータを、更新された前記パラメータとすることを特徴と
    する画像処理方法。
  9. 【請求項9】画像データを入力とし該画像データが表示
    されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出力
    とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメータ
    を、対象となる複数の画像データに基づいて最適化する
    画像処理方法であって、 前記パラメータの初期値を入力するステップと、 初期値として入力された前記パラメータによって決定付
    けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前
    記対象となる複数の画像データの各々から前記特徴量を
    抽出するステップと、 前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量に基づい
    て規定される所定の評価値を改善させるように、前記パ
    ラメータを更新するステップと、 更新された前記パラメータによって決定付けられた入出
    力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前記対象となる
    複数の画像データの各々から前記特徴量を抽出するステ
    ップと、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断するス
    テップと、 以降、更新された前記パラメータが最適なものに至った
    と判断されるまで、前記感性モデルを用いて抽出される
    前記特徴量によって規定される所定の評価値に基づい
    て、前記パラメータを更新することと、更新された該パ
    ラメータによって決定付けられた入出力特性を持つ前記
    感性モデルを用いて、前記対象となる複数の画像データ
    の各々から前記特徴量を抽出することとを、繰り返し行
    うステップとを有し、 前記パラメータの更新にあたっては、更新される前の前
    記パラメータを用いて抽出された複数の前記特徴量に基
    づいて前記対象となる複数の画像データを複数のグルー
    プに分割し、各々のグループにおいて当該グループの代
    表となる画像データを選択し、それら複数の代表となる
    画像データを用いて前記評価値を規定するもととなる前
    記特徴量を求めることを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】画像データを入力とし該画像データが表
    示されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出
    力とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメー
    タを、対象となる複数の画像データに基づいて最適化す
    る画像処理装置としてコンピュータを機能させるための
    プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
    体であって、 前記パラメータの初期値を入力するステップと、 初期値として入力された前記パラメータによって決定付
    けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前
    記対象となる複数の画像データの各々から前記特徴量を
    抽出ステップと、 前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量に基づい
    て規定される所定の評価値を改善させるように、前記パ
    ラメータを更新するステップと、 更新された前記パラメータによって決定付けられた入出
    力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前記対象となる
    複数の画像データの各々から前記特徴量を抽出ステップ
    と、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断ステッ
    プと、 以降、更新された前記パラメータが最適なものに至った
    と判断されるまで、前記感性モデルを用いて抽出される
    前記特徴量によって規定される所定の評価値に基づい
    て、前記パラメータを更新することと、更新された該パ
    ラメータによって決定付けられた入出力特性を持つ前記
    感性モデルを用いて、前記対象となる複数の画像データ
    の各々から前記特徴量を抽出することとを、繰り返し行
    うステップとをコンピュータに実行させ、 あるパラメータに対する前記評価値は、前記複数の画像
    データから所定の方法で選択された複数の代表となる画
    像データから任意に2つを取り出したときの全部の組み
    合わせまたは特定の一部の組み合わせについて、各組に
    おける2つの画像データに対して当該あるパラメータを
    用いてそれぞれ抽出された2つの前記特徴量の特徴量ベ
    クトル空間上におけ る距離を、総計したものであり、 前記パラメータの更新にあたっては、前記パラメータの
    個々の値を所定の方法で上昇または下降の方向に変化さ
    せながら、それぞれの場合のパラメータに対する前記評
    価値を求め、それらパラメータのうち、更新される前の
    パラメータに対する評価値より善い評価値を持つパラメ
    ータを、更新された前記パラメータとさせるためのプロ
    グラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】画像データを入力とし該画像データが表
    示されたときに持つ感性的な表現内容を示す特徴量を出
    力とする感性モデルの入出力特性を決定付けるパラメー
    タを、対象となる複数の画像データに基づいて最適化す
    る画像処理装置としてコンピュータを機能させるための
    プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
    体であって、 前記パラメータの初期値を入力するステップと、 初期値として入力された前記パラメータによって決定付
    けられた入出力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前
    記対象となる複数の画像データの各々から前記特徴量を
    抽出するステップと、 前記感性モデルを用いて抽出される前記特徴量に基づい
    て規定される所定の評価値を改善させるように、前記パ
    ラメータを更新するステップと、 更新された前記パラメータによって決定付けられた入出
    力特性を持つ前記感性モデルを用いて、前記対象となる
    複数の画像データの各々から前記特徴量を抽出するステ
    ップと、 抽出された複数の前記特徴量に基づいて、更新された前
    記パラメータが最適なものに至ったか否かを判断するス
    テップと、 以降、更新された前記パラメータが最適なものに至った
    と判断されるまで、前記感性モデルを用いて抽出される
    前記特徴量によって規定される所定の評価値に基づい
    て、前記パラメータを更新することと、更新された該パ
    ラメータによって決定付けられた入出力特性を持つ前記
    感性モデルを用いて、前記対象となる複数の画像データ
    の各々から前記特徴量を抽出することとを、繰り返し行
    うステップとをコンピュータに実行させ、 前記パラメータの更新にあたっては、更新される前の前
    記パラメータを用いて抽出された複数の前記特徴量に基
    づいて前記対象となる複数の画像データを複数のグルー
    プに分割し、各々のグループにおいて当該グループの代
    表となる画像データを選択し、それら複数の代表となる
    画像データを用いて前記評価値を規定するもととなる前
    記特徴量を求めさせるためのプログラムを記録したコン
    ピュータ読取り可能な記録媒体。
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