JP3492254B2 - アクセスを制限したテストにおいて目標コンポーネントを選択するための方法及び装置 - Google Patents

アクセスを制限したテストにおいて目標コンポーネントを選択するための方法及び装置

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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/26Testing of individual semiconductor devices
    • G01R31/27Testing of devices without physical removal from the circuit of which they form part, e.g. compensating for effects surrounding elements

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、回路基板
テストに関するものである。とりわけ、本発明は、回路
基板における製造欠陥及び欠陥のあるコンポーネントの
識別に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、回路基板は、半導体チップ、抵
抗器、コンデンサ、インダクタ等のような多数の相互接
続されたコンポーネントから構成される。回路基板をア
センブルした後に、それを利用する前、あるいはそれを
アセンブルする製品に取り付ける前に、回路基板をテス
トしなければならない。テストでは、適正なコンポーネ
ントが使用されていること、各コンポーネントが、テス
ト限界内で機能すること、必要とされる全ての電気的接
続が適正に行われていること、必要な全ての電気コンポ
ーネントが、基板の適正な位置に、適正な配向をなすよ
うに取り付けられていることが検証される。コンポーネ
ントがテスト限界内で機能しない場合、欠陥があると判
断される。
【0003】アセンブルされたプリント回路基板をテス
トするための一般的な方法は、イン・サーキット・テス
トと呼ばれる。イン・サーキット・テストでは、いわゆ
る「ベッド・オブ・ネイル(bed-of-nails)」を介して
個別基板コンポーネントを探査し、まわりの回路要素と
は関係なくその存在及び仕様について検証する必要があ
る。イン・サーキット・テストのための周知の回路基板
テスト機械のシリーズに、ヒューレット・パッカード社
のモデルHP-3070ファミリーの回路ボードテスタがあ
る。HP-3070ファミリーの基板テスタについては、ヒュ
ーレット・パッカード社から入手可能なHP-3070ファミ
リーの操作及びサービスマニュアルに十分な説明があ
る。ヒューレット・パッカード社製の他の系列の回路基
板テスト機械には、HP-3060及びHP-3065シリーズがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】各個別基板コンポーネ
ントをテストするため、イン・サーキット・テストは、
回路基板における全てのノードに対するアクセスを必要
とする。スルー・ホール部品の場合、アクセスはコンポ
ーネントのリードで直接行うことが可能である。表面実
装部品の場合、アクセスは、設計時に回路基板上に配置
されるバイア及びテスト・パッドによって可能になる。
しかし、基板密度の高密度化により、バイア・サイズが
小さくなり、そのため、プローブ技術では、小さいター
ゲットに接触することができなくなってきた。今では、
バイアの面積は、ほんの数年前に用いられていたバイア
の1/100程も小さい場合が多い。さらに、首尾よく
探査するのに十分な大きさのテスト・パッドは、かなり
の量の基板領域を必要とする。テストパッドが大きな面
積を占めないのであれば、その領域は、コンポーネント
の配置及び接続に用いることができる。従って、多くの
回路基板では、基板上の全てのノードを探査すること
は、もはや実用的ではないか、あるいは、望ましくな
い。
【0005】従って、当該技術分野においては、回路基
板上の全てのノードにアクセスすることを必要とせず
に、許容差のある個別回路基板コンポーネントをテスト
することが可能なテスト技法及び装置が必要とされてい
る。こうした技法は、多くの異なる回路及び許容差範囲
に用いることができるように一般化すべきである。さら
に、こうしたシステムは、既存のイン・サーキット・テ
スト・ハードウェアにおける既存の資本投資及びプロセ
ス投資を保護するために、それらのハードウェアにおい
て実施されることが望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】望ましい実施態様におい
て、本発明では、アクセス不能ノードを備えたより大き
いコンポーネント・グループから目標コンポーネントが
選択される。より大きいコンポーネント・グループのサ
ブセット(部分集合)を選択することによって、テスト
問題の複雑性が軽減される。さらに、本発明によれば、
選択されたコンポーネント・グループをテストするため
の可能性のある刺激位置も得られる。本発明は、一般
に、あらゆる種類の回路に適用可能であり、既存のコン
ピュータ及びテスタ・ハードウェアを用いて実施可能で
ある。
【0007】本発明によれば、より大きいコンポーネン
ト・グループのトポロジーグラフが作成される。次に、
アクセス不能ノードが選択される。このノードは、トポ
ロジーグラフの再帰的走査の開始点として利用される。
トポロジーグラフの再帰的走査は、アクセス可能ノード
で停止し、アクセス不能ノードを降下する(伝わる)。
走査が停止したノードは、可能性のある刺激位置である
(刺激位置となる可能性がある)。走査されるデバイス
は、選択されたデバイスである。こうして、選択された
デバイスは、測定可能な、すなわち、刺激を加えること
ができるアクセス可能ノードによって「包囲」される。
【0008】選択されたデバイスは、格納された後に、
トポロジーグラフから除去される。次に、このプロセス
を繰り返して、別の目標コンポーネント・グループを選
択することが可能である。これは、アクセス不能ノード
がなくなるまで続行することが可能である。
【0009】本発明の他の態様及び利点については、本
発明の原理を例示した添付の図面に関連して示される、
下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、コンピュータ
に結合された記憶装置に記憶することが可能なデータベ
ース102を用いて、テストすべき回路モデルがテスト
・プログラム・ジェネレータ104に供給される。この
モデルには、コンポーネント・タイプ、コンポーネント
相互接続、コンポーネント値、コンポーネント許容差、
及び、どの回路ノードがアクセス可能であるかの表示を
含む、基板のテストに必要な情報が含まれている。テス
ト・プログラム・ジェネレータは、テストを受ける回路
110に刺激を加えて、その測定を行う際、測定ハード
ウェア106の動作を制御するテスト・プログラムを生
成する。これらの測定結果、及び、テスト・プログラム
・ジェネレータ104によって供給される情報は、テス
トを受ける回路に対する合/否及び診断情報を生成する
ため、故障解析ルーチン108によって用いられる。テ
スト・プログラム・ジェネレータ及び故障解析ルーチン
は、コンピュータで実行されるプログラムまたはルーチ
ンとすることが可能である。
【0011】テスト・プログラム・ジェネレータ104
または故障解析ルーチン108は、コンピュータのメモ
リ、ディスク、または、コンピュータで読み取り可能な
他の任意の媒体に記憶することが可能である。それら
は、単一の実行可能コードの一部とすることもできる
し、あるいは、独立したプログラムまたはルーチンとす
ることも可能である。さらに、それらは、同じコンピュ
ータで実行することもできるし、あるいは、異なるハー
ドウェアで実行することも可能である。図1に示すテス
ト・システムを実施するハードウェアは、測定ハードウ
ェアに結合されて、実行可能コードを実行する汎用の計
算装置とすることもできるし、あるいは、図示の1つ以
上の機能を統合する特定用途用集積回路のようなカスタ
ム・ハードウェアを備えることも可能である。
【0012】図2には、本発明の1実施態様に従うテス
ト・プログラム・ジェネレータ104によって実行され
る主たるステップが例示されている。ステップ202で
は、テスト・プログラム・ジェネレータは、回路モデ
ル、及び、アクセス可能なノードとか、コンポーネント
の許容差といった必要な他の任意の入力データを読み取
る。ステップ204では、ダングリング・コンポーネン
ト及び短絡コンポーネントがモデルから除去される。ダ
ングリング・コンポーネントは、アクセス可能などのノ
ード間にもそのコンポーネントを通る経路がないため
に、テスト不可能なコンポーネントである。ステップ2
06において、回路モデルは、電気的に分離されたコン
ポーネント・グループに分類される。これらのコンポー
ネント・グループは、「クラスタ」と呼ばれる。クラス
タは、テストのために、0または1つのノードによっ
て、回路の残りの部分に接続されるコンポーネント・グ
ループとして定義される。ステップ208において、各
クラスタは、さらに、縮小されたクラスタに分類され、
各縮小されたクラスタのテストに必要なノードが切り詰
められる(すなわち、余分なノードが取り除かれる)。
縮小されたクラスタは、テスト・プロセスの後続段にお
けるテスト生成、測定、及び、故障解析問題のサイズを
縮小し、複雑さを軽減するターゲット・コンポーネント
・グループである。「縮小された」または「直接関係す
る」クラスタを生成し、各縮小クラスタ毎に「テスト・
ポイント」を選択するプロセスについては、本明細書の
別の部分においてさらに詳述する。
【0013】ステップ210において、刺激及び測定ノ
ードが、各縮小クラスタにおける各コンポーネントをテ
ストするために選択される。刺激及び測定ノードの中に
は、2つ以上のコンポーネントをテストするために選択
されるものもある。刺激及び測定は、テストのスループ
ット、テスト範囲(coverage)、または、両者間におけ
るトレード・オフのために最適化することが可能であ
る。
【0014】ステップ212において、各刺激毎に、対
応する測定ノード、及び、テストすべき所望の数の同時
故障、少なくとも1つの等価クラス(equivalence clas
s)、U*行列、及び、1組のテスト限界が生成される。
等価クラス、U*行列等の用語については、さらに詳細
に後述する。今のところは、これらの用語は、故障解析
ルーチンによって、合/否及び診断情報を生成するため
に後で利用される情報を表すものであると述べておけば
十分である。
【0015】望ましい実施態様の場合、各刺激及び対応
する測定ノードに対する、等価クラス、U*行列、及
び、テスト限界を生成するプロセスは、縮小クラスタに
対して施される。しかし、このプロセスは、基板全体を
含む、はるかに大きいコンポーネント・グループにも適
用可能である。
【0016】多くのテスト技法と同様、まず、テスト回
路のモデルを作成しなければならない。これは、基板全
体とすることもできるし、あるいは、例えばクラスタの
ような、より少数のコンポーネントとすることも可能で
ある。同様に、2つ以上の刺激及び任意の数の測定ノー
ドを含むことも可能である。しかし、簡略化と、計算効
率のため、望ましい実施態様では、単一の縮小クラスタ
をなすコンポーネントと、テスタによって加えられる刺
激を含むテスト回路モデルが用いられる。
【0017】コンポーネントに欠陥がある場合、テスト
技法が、それを判定するのに十分な情報を有するよう
に、テスト回路モデルには、テスタの刺激、コンポーネ
ント、及び、それらの相互接続に関する情報が含まれて
いる。可能性のある回路モデル及び系統的手法が多数存
在する。これらのモデル及び系統的手法の多くについて
は、両方とも、参考として本明細書に組み込まれてい
る、Computer Methods forCircuit Analysis and Desig
n(Jiri Vlach and Kishore Singhal, Van Nostrand Re
inhold Publishing,New York,New York,1983)、及び、
Computer-aided Analysis of Electronic Circuits, Al
gorithms and Computational Techniques(Leon O.Chua
and Pen-Min Lin, Prentice-Hall, Englewood Cliffs,
New Jersey, 1975)に記載されている。
【0018】望ましい実施態様の場合、単純化表モデル
(Simplified Tableau model)が用いられる。単純化表
モデルは、式1によって示される。
【0019】
【数1】
【0020】Ibは、枝電流を表す列ベクトルであり、
nは、ノード電圧を表す列ベクトルであり、Aは、縮
小された結合行列であり、ATは、縮小された結合行列
の転置行列であり、Ki及びKvは、分岐構造方程式から
導き出される行列であり、Sは、独立したソース(電源
等)の値を含むソースベクトルである。通常、独立した
ソースは、テスタ・ハードウェアによって加えられる刺
激の結果である。説明のため、n(添え字ではない)が
回路内のノード数を表すために選択され、b(添え字で
はない)が枝(分岐)数を表すために選択される。
【0021】Ki及びKvを構成するための規則は、簡単
であり、一般に、回路要素のタイプ(すなわち、インピ
ーダンス、アドミタンス、電流源、電流制御電圧源等)
及びその値をKi及びKvにおける適切な項目に関連づけ
るテーブルに従って、Ki及びKv行列の各要素を設定す
ることが必要とされる。
【0022】どのようにしてKi及びKvを構成すること
できるかを例示するため、図3を検討する。図3には、
本発明の実施態様に従って、n=3のノードと、b=4
の枝を備えた単純な回路が示されている。この回路は、
テスタによって刺激が加えられる、基板全体、クラス
タ、または、縮小クラスタの単なるコンポーネントとす
ることが可能である。Ibには、4つの電流I1〜I4
含まれ、Vnには、2つのノード電圧(Vn1及びVn2
が含まれる。ノード電圧は、基準ノードに関連している
ので、Vnベクトルには、nのノード電圧ではなく、n
−1のノード電圧が存在する点に留意されたい。基準ノ
ード(通常はアース)には、番号0が割り当てられる場
合が多い。図3における基準ノードのノード電圧V
n0は、明らかに0であり、それ自体は、ノード電圧の1
つとして含まれる必要はない。
【0023】Kiは、インピーダンス行列として既知の
ところであり、図3の回路の場合、下記のように表すこ
とができる。
【0024】
【数2】
【0025】Kvも、アドミタンス行列として既知のと
ころであり、図3の回路及び式2のKiについては、次
のようになる。
【0026】
【数3】
【0027】ここで、sは、ラプラス変換変数である。
i及びKvの構成時に、アドミタンスの形でキャパシタ
ンスを入れることによって、s変数は、分子のまま保た
れるということに留意すべきである。数学的処理を単純
化するため、受動コンポーネントだけしか存在しない場
合は、Ki及びKvを、Kiが単位行列になるように構成
することが可能である。これは、以下のように式4及び
5で表される。
【0028】
【数4】
【0029】
【数5】
【0030】最後に、図3のコンポーネントの相互接続
を規定する結合行列Aは、次の通りである。
【0031】
【数6】
【0032】この結合行列は、ノードに流入する枝電流
が、負の符号を有するものと定義されるように、また、
ノードから流出する枝電流が、正の符号を有するものと
定義されるように構成されていることに留意すべきであ
る。これらの定義は逆にすることが可能である。
【0033】式4〜6を式1に代入することによって、
図3に示す回路に関する単純化表が得られる。
【0034】
【数7】
【0035】特定のsの値について式7を解くことによ
って、ノード電圧及び枝電流を求めることができる。式
7は、行列法を用いて手ずから解くこともできるし、あ
るいは、コンピュータで処理される計算用パッケージソ
フトまたは方法によって解くことも可能である。
【0036】枝電流(Ib)及びノード電圧(Vn)につ
いて、表方程式(tableau equation)を解くことの可能
な方法の1つは、表の逆行列を計算することである。式
1において得られる一般化事例に関して、これは次のよ
うになる。
【0037】
【数8】
【0038】この逆行列は、ノード電圧(Vn)に影響
する項だけを含んでいる部分行列を抽出できるように、
分割することが可能である。例示すると、次のようにな
る。
【0039】
【数9】
【0040】Z行列は、n−1の行とbの列から構成さ
れているが、ここでも、nは回路におけるノード数であ
り、bは枝数である。Z行列を抽出すると、下記の単純
な式を用いて、ノード電圧を適用される独立した電源に
関連づけることが可能になる。
【0041】 Vn=ZS (式10)。
【0042】モデルにおける各回路の枝(分岐)に1つ
のコンポーネントだけしかない場合、Z行列の特性は、
その列が、各コンポーネントに対して1対1で対応して
いるということである。これは、直列抵抗と理想のイン
ダクタンスの両方を備えるインダクタのような複合コン
ポーネントは、この1対1の関係を維持するためには、
複数の枝(すなわち、抵抗用の枝とインダクタンス用の
枝)に分割しなければならないということを意味する。
例えば、結合行列Aの列が、
【0043】
【数10】
【0044】のように図3のコンポーネントに対応する
場合(各枝は単一コンポーネントであるため、コンポー
ネント及び枝(分岐)という用語は、交換可能に用いる
ことが可能である)には、A行列と同じ(n−1)×b
の次元を有するZ行列は、その列間に同じ対応関係を有
する。例示すると、次のようになる。
【0045】
【数11】
【0046】回路のコンポーネントが、それぞれ、単一
の事前定義値を有するところの任意の回路について記述
した単純化表モデルは、式1によって一般化して示され
る。コンポーネント値が変化すると(例えば、単一値の
代わりに許容差をもつことによって、または、誤りがあ
ることによって)、回路は、次の式を用いて表すことが
可能である。
【0047】
【数12】
【0048】式11に示すように、アドミタンス行列K
vが△Kvの量だけ変化すると、同じ刺激Sに関して、枝
電流及びノード電圧ベクトルにそれぞれ△Ib及び△Vn
の変化が生じることになる。数学処理を単純化するた
め、アドミタンス行列Kvにおける変化としてコンポー
ネント値の全ての変化を表すことを選択することによっ
て、Kiは一定に保たれる。例えば、図3の抵抗器の公
称値がR2で、その公称値から100オーム増加する場
合は、次のようになる。
【0049】
【数13】
【0050】一般的な事例では、式11から式1を引く
と、次のようになる。
【0051】
【数14】
【0052】これより、
【0053】
【数15】
【0054】△Vnに影響する式14の部分を抜き出す
と、次のようになる。
【0055】 △Vn=Z△KvT(Vn+△Vn) (式15)。
【0056】望ましい実施態様の場合、テストを受ける
回路の全てのノードが、測定ハードウェアにアクセス可
能というわけではない。従って、全てのノード電圧を測
定できるというわけではない。下記のように、式15の
行列の行は、再構成して、観測可能なノード電圧の変
化、及び、観測できない変化に分割する事が可能であ
る。
【0057】
【数16】
【0058】ここで、「ac」は、測定ハードウェアにア
クセス可能な1組のノードを表し、「nac」は、アクセ
ス不可能なノードを表している。
【0059】従って、下記の式では、ノード電圧の観測
可能な変化だけしか得られない。
【0060】 △V(n,ac)=Z(ac)△KvT(Vn+△Vn) (式17)。
【0061】望ましい実施態様の場合、この式の項は、
等価クラス、U*行列、及び、テスト限界を生成するた
めに利用される。等価クラス及びU*行列を生成するた
めのプロセスは、従来のTF等価クラスアプローチにお
いて実施されるプロセスに従うのが望ましい。TF等価
クラスアプローチに関する追加情報は、「The TF-Equi
valence Class Approach to Analog Fault Diagnosis P
roblems」(Togawa,Matsumoto,and Arai,IEEE TRANSAC
TIONS ON CIRCUITS AND SYSTEMS,vol.cas-33 no.10,Oct
ober 1986)に記載されている。
【0062】TF等価クラスアプローチの厳密な数学的
説明については、参考として本明細書に組み込まれてい
る、前述のTogawaによる論文、すなわち、「The TF-Eq
uivalence Class Approach to Analog Fault Diagnosis
Problems」,IEEE TRANSACTIONS ON CIRCUITS AND SYST
EMS,vol.cas-33 no.10,IEEE TRANSACTIONS ON CIRCUIT
S AND SYSTEMS,vol.cas-33 no.10(1986)に記載されてい
る。本発明の1実施態様に従う、図4に示す回路をベー
スにした単純な例を利用して、TF等価クラスアプロー
チのいくつかの概念が示される。図4の回路は、電源刺
激以外には、抵抗だけしか備えていない。しかし、コン
ポーネントが複合インピーダンスを有している場合に
は、TF等価クラスアプローチの同じ基本方法を適用す
ることが可能である。
【0063】図4のコンポーネントが図に示す公称値を
有するものと仮定する。また、基準ノードVn0以外にア
クセス可能なノードが、Vn1及びVn2だけであると仮定
する。コンポーネントのそれぞれが、1つを除いてその
公称値に一定に保たれ、その1つのコンポーネントが広
い範囲の値にわたって変動する場合、△Vn2対△Vn1
のグラフを作成すると、ラインができる。△Vn1及び
△Vn2は、公称値からのVn1及びVn2の変化である。各
コンポーネント毎にこれを実施すると、本発明の実施態
様に従う図5のグラフが得られる。図5の各ラインに
は、変動を生じていたコンポーネントが表示されてい
る。
【0064】このグラフは、図4の等価クラスを説明す
るのに役立つ。例えば、1つ以外の全てのコンポーネン
トが公称値であると仮定される事例について考察する。
まず、テストを受ける回路についてVn1とVn2を測定し
て、△V(n1、test)及び△V(n2,test)を求め、これらを
図5にプロットする。このポイントの位置が、R1
2、または、R3に対するライン上にある場合、対応す
るコンポーネントは、その公称値ではないコンポーネン
トであることを表している。そのポイントの位置が、R
4及びR5に対するライン上にある場合、R4及びR5のい
ずれかまたは両方が公称値ではなく、コンポーネントの
残りが公称値であることを表す。さらに、ポイントがど
のライン上にもない場合、公称値ではない2つ以上のコ
ンポーネントの組み合わせが生じた(両方とも公称値で
ないR4及びR5以外に)と結論づけることができる。
【0065】図5に示すように、R4及びR5に対するラ
インは重なっている。従って、一般に、アクセス可能な
n1及びVn2における電圧を調べただけで、R4が公称
値でない場合と、R5が公称値でない場合を区別するの
は不可能である。この場合、これらのコンポーネント
は、同じ等価クラスにあるという。
【0066】TF等価クラスアプローチの方法は、より
大きい規模にも適用可能である。すなわち、より多くの
アクセス可能ノードを備えたより大規模な回路、複雑な
電圧測定並びに実電圧測定、公称値でない複数のコンポ
ーネント、複数刺激、及び、複数刺激周波数を含むこと
ができる。上述の例は、2次元だけに制限され、同時に
公称値でないコンポーネントは1つに制限されたので、
視覚化が容易であり、2次元のグラフで示すことができ
た。
【0067】望ましい実施態様の場合、等価クラスは、
式17のZ(ac)行列の要素を利用して判定することが可
能である。Z(ac)行列及び等価クラスの構成は、一般
に、回路をクラスタに分割した後、テスト・プログラム
・ジェネレータ104によって、データベース102か
ら得られた情報に基づいて実施される。アクセス可能な
ノードが2つだけ(Vn1及びVn2)の場合、図3に示す
回路のZ(ac)行列は、次の通りである。
【0068】
【数17】
【0069】ここで、Z(ac)の列順は、R1、R2
3、R4、及び、R5にそれぞれ対応している。全ての
等価クラスの完全なリストは、要素の各組合わせ、及
び、要素グループが、同じ等価クラスに属するか否かを
検査して、それに従ってそれらをグループ分けすること
によって構成することが可能である。アクセス可能なノ
ードの電圧を調べただけでは、一方のグループに公称値
でないコンポーネントが含まれている場合と、もう一方
のグループに公称値でないコンポーネントが含まれてい
る場合を識別することが不可能な場合、一般に、2つの
グループのコンポーネントは、同じ等価クラスに属す
る。さらに詳述すると、下記の手順を利用して、2つの
コンポーネントまたはコンポーネント・グループが、同
じ等価クラスに属するか否かを判定することが可能であ
る。2つのコンポーネント・グループは、それぞれ、f
1及びf2と呼ばれ、それぞれ、公称値でない1つ以上
のコンポーネントから構成することが可能である。
【0070】1.Z(ac)行列の列から第1のグループ
(Z(ac,f1))に対応する行列をアセンブルする。その
ランク(階数)であるrank(Z(ac,f1))を計算する。
【0071】2.Z(ac)行列の列から第2のグループ
(Z(ac,f2))に対応する行列をアセンブルする。その
ランクであるrank(Z(ac,f2))を計算する。
【0072】3.Z(ac)行列の列から第1のグループと
第2のグループのユニオン(結合、union)(Z(ac,f1
f2))に対応する行列をアセンブルする。そのランク
であるrank(Z(ac,f1f2))を計算する。
【0073】4.rank(Z(ac,f1))=rank
(Z(ac,f2))=rank(Z(ac,f1f2))の場合で、か
つ、その場合に限り、グループf1及びf2は、同じ等
価クラスに属することになる。
【0074】f1={R1}及びf2={R2}を例とし
て利用すると、次のようになる。
【0075】
【数18】
【0076】4.rank(Z(ac,f1f2))≠rank(Z
(ac,f1))=rank(Z(ac,f2))のため、R1及びR2は、
同じ等価クラスに属さない。
【0077】今度は、f1={R1,R4}及びf2=
{R1,R5}である、もう1つの例の場合、次のように
なる。
【0078】
【数19】
【0079】4.rank(Z(ac,f1))=rank
(Z(ac,f2))=rank(Z(ac,f1f2))であるため、グ
ループf1={R1,R4}及びf2={R1,R5}は、
同じ等価クラスに属する。
【0080】望ましい実施態様では、ポイントが任意数
の次元において等価クラスの空間内にあるか否かを確か
める、数学的に及び計算上有利な方法が用いられる。こ
れによって、アクセス可能なノードにおける1組の測定
値を利用して、どの等価クラスに、任意の数のアクセス
可能なノードに関して公称値でないコンポーネントが含
まれているかを判定することが可能になる。
【0081】公称値でないコンポーネントを含む等価ク
ラス(もしあれば)を見つける手順(これもTF等価ク
ラスアプローチによって利用される)は、次のように要
約される。
【0082】1.等価クラスのメンバの1つを選択す
る。分かりやすくするため、f1は、等価クラスのメン
バにおけるコンポーネント・グループを表し、Ξは、等
価クラスを表すものとする。従って、f1は、Ξのメン
バである。Z(ac)行列の列からこのグループ(Z
(ac,f1))のコンポーネントに対応する行列をアセンブ
ルする。
【0083】2.特異値分解(「SVD」)を利用し
て、ステップ1からの行列を3つの項に因数分解する。
SVD(Z(ac,f1))=U(ac,f1)Σ
(ac,f1)T (ac,f1)。(注:SVDは、一般に、3つの
項U、Σ、及び、VTの行列積として書かれるが、ここ
で、Uは左側の特異ベクトルを含む行列、Σは特異値を
含む行列、Vは右側の特異ベクトルを含む行列である。
あいにく、変数Vは、既述の説明において電圧を表すた
めに選択されている。従って、この説明では、変数Wを
用いて、右側の特異行列を表すことにする。また、Z
(ac,f1)のランクが、SVD(Z(ac,f1))から簡単に求
められる点にも留意されたい)。
【0084】3.U(ac,f1)の共役転置行列U* (ac,f1)
を生成する。(U(ac,f1)はユニタリ行列であるため、
(ac,f1)の共役転置行列は、U(ac,f1)の逆及び随伴行
列と同じであるということに留意されたい)。
【0085】4.全てのコンポーネントが公称値である
場合には、アクセスな可能ノードで測定した電圧から、
アクセス可能なノードで予測される電圧を引くことによ
って△V(n,ac,meas)を生成する。
【0086】5.U* (ac,f1)と△V(n,ac,meas)を掛け
る。
【0087】6.U* (ac,f1)△V(n,ac,meas)の第1の
r要素(行)が非ゼロで、残りがゼロの場合、f1がそ
のメンバである等価クラスΞには、公称値でないコンポ
ーネント・グループが含まれる。変数rは、検査を受け
ている同時に存在する公称値でない(または欠陥のあ
る)コンポーネントの最大数を表す。(rはrank(Z
(ac,f1))にも等しい)。コンポーネント・グループf
1が、Ξの唯一のメンバである場合、f1内のコンポー
ネントは、全て、公称値ではない。
【0088】7.U* (ac,f1)△V(n,ac,meas)の第1の
r要素(行)が全て非ゼロというわけではないか、ある
いは、残りの要素のどれかが非ゼロである場合、f1が
そのメンバである等価クラスΞには、公称値でないコン
ポーネント・グループが含まれていない。従って、公称
値でないコンポーネント・グループを含む等価クラスが
見つかるか、あるいは、全ての等価クラスを検査し終わ
るまで、各等価クラスに対して、ステップ1〜6を繰り
返さなければならない。
【0089】望ましい実施態様の場合、上記ステップ1
〜3は、一般に、各等価クラスに対して1回だけ実施さ
れ、結果生じるU* (ac,f1)、U* (ac,f2)等の行列は、一
般に、ステップ5での利用に備えて記憶される。ステッ
プ4は、通常、テストを受ける各回路毎に1回実施され
る。さらに、ステップ5及び6は、一般に、テストを受
ける回路上において公称値でないコンポーネント・グル
ープを含む等価クラス(もしあれば)が見つかるまで、
各等価クラス毎に順次繰り返される。公称値でないコン
ポーネントが、等価クラスの構成時に考えられていたも
のよりも多く、同時に存在する場合には、等価クラスを
見つけることはできない。
【0090】多くの回路において、コンポーネントは、
欠陥がないとみなされる単一の公称値に限定されない。
このコンポーネント値の範囲は、許容差と呼ばれる。望
ましい実施態様の場合、コンポーネント許容差に対処す
るため、上記ステップ6におけるゼロ/非ゼロの判定
は、下記の式によって決まる。
【0091】
【数20】
【0092】すなわち、U* (ac,f)△V(ac,test)の特定
の要素が、γ(ac,f,min)以上で(その特定の要素及びそ
の特定の故障「f」に関して)、U* (ac,f)△V(ac)
特定の要素が、γ(ac,f,max)以下の場合(その特定の要
素及びその特定の故障「f」に関して)は、それはゼロ
と、そうでなければ非ゼロとみなすべきである。U*
(ac,f)△V(n,ac,meas)の特定の要素をゼロ/非ゼロと
みなすことによって、コンポーネントに許容差のある場
合に、上記ステップ6及び7のテストを実施することが
可能になる。しかし、U* (ac,f)△V(n,ac,meas)の各要
素についてある範囲の値をゼロ/非ゼロとみなすことを
可能ならしめることによって、2つ以上の等価クラス
が、ステップ6のテストに合格し、そのコンポーネント
が許容差の範囲外であるメンバを含むものとして識別さ
れる場合がある。それにもかかわらず、真に、そのコン
ポーネントが許容差の範囲外であるメンバを備えている
のは、1つの等価クラスだけであるため、許容差の範囲
外のコンポーネントの探索は、かなり狭められるはずで
ある。
【0093】U* (ac,f)△V(n,ac,meas)に複素数が含ま
れる場合、実数部と虚数部が、両方ともゼロとみなされ
る制限を満たさなければならない。ゼロ/非ゼロの判定
は、下記の式によって行われる。
【0094】
【数21】
【0095】式19と20の両方において、γ項は、そ
れぞれが、U*の行に対応する個別要素を備えるベクト
ルである。関数real()及びimag()によって、入力ベ
クトルから実数部と虚数部がそれぞれ抽出される。
【0096】典型的な実施態様の場合、関数を最小及び
最大にする方法は、γベクトルの各要素を計算するのに
十分なものである。望ましい実施態様の場合、γベクト
ルの計算に用いられる方法は、線形計画法(LP)に基
づくものである。LPモデルの行列公式の1つは、標準
形式LPと呼ばれ、次のように特性が示される。
【0097】min(またはmax) cx Dx=bの場合、x>0。
【0098】制限行列Dを構成するため、Kvの要素に
関する許容差は、複素数値の実数部に関する許容差及び
虚数部に関する許容差として検分することが可能であ
る。一方の部分だけしか存在しなければ(例えば、抵抗
器に関して、Kvの対応する値は実数であり、コンデン
サに関して、その値は虚数部だけしか有していない)、
他の部分の許容差はゼロである。線形計画法には、全て
の決定変数がゼロ以上でなければならないという制約条
件があるので、Kvの実数部の許容差は、下記によって
表すことが可能である(realは実数部を、imagは虚数部
を表す)。
【0099】
【数22】
【0100】同様に、Kvの虚数部は、下記によって表
すことが可能である。
【0101】Ximag+Yimag=imag(max Kv)−imag
(min Kv)。
【0102】従って、上記式は次のように書くことが可
能である。
【0103】
【数23】
【0104】上記式21は、標準形式LPにおける制約
条件の形式に合致する形式Dx=bを有しているという
ことに留意されたい。
【0105】最適化される目的関数は、式17から導き
出される下記の式の右側の各行に対応する。
【0106】
【数24】
【0107】ここで、diag()関数は、ベクトルを、対
角要素がベクトル要素であり、残りの要素はゼロである
対角行列に変換する。vect()関数は、対角行列の対角
線に沿った要素を取り上げて、ベクトルに変換する。こ
れは、cxの形式を有するが、ここで、△Kvは決定変
数である。△KvのX1(実数部)及びX2(虚数部)
と、式22の残りのE1(実数部)及びE2(虚数部)を
用いて書くと、次のようになる。
【0108】
【数25】
【0109】式23を実数成分と虚数成分に分割するこ
とによって、2つの目的関数が得られる。目的関数の1
つは、式23の実数部に関するものであり、1つは、虚
数部に関するものである。これらの目的関数は、それぞ
れ、別個に最小化及び最大化する必要がある。目的関数
は次の通りである。
【0110】
【数26】
【0111】及び、
【0112】
【数27】
【0113】△Kv及び△Vnが両方とも未知のため、こ
れらの関数は非線形である。これは、△Vnの要素に適
正に値を割り当て、それから最適化を施して、△Kv
見つけることにより解くことが可能である。図6は、本
発明の実施態様に従う、目的関数を最適化するためのス
テップを表すフローチャートである。ステップ602で
は、△Vnをゼロにセットすることによって、プロセス
が開始される。ステップ604では、目的関数が、現在
割り当てられている△Vnの値と、従来のシンプレック
ス法(Simplex method)を用いて最適化される。この最
適化は、γ(ac,f,min)とγ(ac,f,max)のいずれが、それ
ぞれ計算中であるかに応じて、最小化または最大化する
ことが可能である。ステップ606では、これが最初の
パスであれば(すなわち、△Vnがゼロ)、プロセスは
ステップ608に移行する。最初のパスでなければ、プ
ロセスはステップ610まで続行する。ステップ608
では、△Vnが、ステップ604で見つかった△Kvから
計算される。次に、プロセスは、ステップ604にルー
プバックし、新たな△Vnを用いて、目的関数を最適化
する。
【0114】ステップ610では、ステップ604にお
いて最適化された目的関数が、最後のパスによって改善
された場合、プロセスはステップ614まで続行する。
目的関数が最後のパスによって改善されなかった場合、
ステップ612において、kが2で割られ、その後、プ
ロセスはステップ614まで続行する。ステップ614
では、新たな△Vnが△Vn←(1+k)△Vnとして計
算される。ステップ616では、新たな△Vnが最後の
(その前の)△Vnにどれほど近いかを確かめるため
に、検査が行われる。新たな△Vnが、例えば、1%と
いったように、十分に近ければ、プロセスはステップ6
18で終了する。新たな△Vnが、十分に近くなけれ
ば、プロセスは、ステップ604にループバックし、再
び、新たな△Vnによって目的関数の最適化を行う。
【0115】図6のステップは、最も最適化された目的
関数を生成する△Vnを見つける探索方法を構成してい
る。この場合、それは2分探索(bisection search)で
ある。他の探索方法を利用することも可能である。利用
可能な探索タイプの例には、フィボナッチ探索、黄金分
割探索、及び、2分探索(Dichotomus search)がある。
利用可能な他のタイプの探索については、Algorithms b
y R. Sedgewick, Addison-Wesley, Reading Mass, 1988
に詳細な説明がある。
【0116】アルゴリズムが、目的関数を最小化または
最大化する△Kvで終了すると、実数部及び虚数部γ
(ac,f,min)及びγ(ac,f,max)は、最適化ルーチンから求
めることもできるし、あるいは、目的関数から導き出さ
れる下記の式を用いて、△Kvと最後の△Vnから計算す
ることも可能である。
【0117】
【数28】
【0118】図2に戻ると、ステップ210では、縮小
クラスタにおける各コンポーネントをテストするため、
刺激及び測定ノードが選択される。刺激及び測定ノード
を選択するこのステップは、クラスタまたは回路全体を
含むより大規模なコンポーネント・グループで実施する
ことが可能である。しかし、望ましい実施態様では、選
択プロセスにおいて、縮小クラスタのコンポーネントを
利用することによって、効率を改善し、複雑さを軽減す
る。刺激及び測定ノードを選択するプロセスを例示する
ため、縮小クラスタの一例である図7を取り上げる。図
7には、テスト・ハードウェアによって提供される電流
源J1が、本発明の実施態様に従って除去された、図4
の回路が示されている。図7に示す例の場合、アクセス
可能なノードは、やはり、ノードVn0、Vn1、及び、V
n2だけである。図4には、選択可能であった3つの可能
性のある刺激位置の1つだけが例示されている。他の2
つは、本発明の実施態様に従って、図8及び9に示され
ている。図4及び図8では、電流はR1に流れるが、図
9では、電流はR1に流れないということに留意された
い。R1をテストしようとして、図9に示す刺激位置を
選択すべきでないのは明らかである。
【0119】コンポーネントをテストするには、そのコ
ンポーネントの両端にかかる電圧を最大にするのが望ま
しい。これによって、コンポーネント値に対する少なく
とも1つのノード電圧の依存が最大になる。図10に
は、本発明の実施態様に従って、コンポーネント両端間
にかかる枝電圧を最大にする刺激を選択するためのプロ
セスが例示されている。
【0120】ステップ1022では、各コンポーネント
の枝電圧が、各刺激位置について計算される。ステップ
1024では、枝電圧に費用関数が適用される。費用関
数を利用して、ある刺激の望ましさを別の刺激に対して
弱める(あるいは強める)ことが可能である。例えば、
測定間隔には、適用される周波数の周期(またはその一
部)を含める必要があるため、低周波における電圧測定
に要する時間は長くなる。費用関数に適合させるため
に、各種刺激のノード電圧値に適切な数字を掛けること
が可能である。1未満の正の数を掛けることによって、
その刺激の望ましさが弱められる。1を超える正の数を
掛けることによって、そのソースの望ましさが強められ
る。
【0121】ステップ1026では、枝電圧値の大きさ
がソートされ、重複値が除去される。望ましい実施態様
の場合、前記値が最小値から最大値までソートされる。
ステップ1028では、無用の枝電圧がゼロにセットさ
れる。さらに、ステップ1028では、互いの所定の因
数内の枝電圧が、同じ値に丸められる。あるデバイスが
その最小値を有する場合と、その最大値を有する場合と
の間で、その電圧の変化を検出できさえすれば、そのデ
バイスの両端間の枝電圧は有効であるとみなされる。例
えば、電圧の変化は、それが1マイクロボルトを超えさ
えすれば、検出可能である。デバイスの最小値と最大値
の間に検出できない変化を生じる可能性のある枝電圧に
は、ゼロ・ランクの順位数を割り当てることもできる
し、同じことであるが、ランク順位づけの前にゼロにセ
ットすることも可能である。これは、検出可能な変化を
生じない枝電圧を「電流が流れない」枝として取り扱う
ことによって、テスタのハードウェアの測定精度を考慮
するのに役立つ。
【0122】最後に、互いの所定のファクター(要素)
内にある枝電圧は、同じ数に丸めることもできるし、あ
るいは、同じランク順位を割り当てることも可能であ
る。望ましい実施態様の場合、2の要素内にある枝電圧
は、ランク順位付けの前に、同じ数に丸められる。この
丸めは、選択される刺激数を減らすのに役立つ。
【0123】次に、ステップ1030では、各枝電圧値
に、ランク順位数が割り当てられる。望ましい実施態様
の場合、ランク順位数は、最低の枝電圧に対してゼロか
ら始めて、異なる各枝電圧値毎に、1つずつインクリメ
ントして割り当てられる。しかし、この選択は任意であ
る。どの刺激を利用するかを決定する際に、後続ステッ
プで適正な調整が施される限りにおいて、降順ランク順
位、または、異なる正または負の数のインクリメントと
いった、他の多くのランク付け方式を利用することも可
能である。
【0124】ステップ1032では、枝電圧のどれかが
ゼロであれば、全てのランク順位数から1が引かれる。
ステップ1034では、性能指数が、各刺激位置に割り
当てられる。性能指数は、一般に、各コンポーネントの
両端間にかかる枝電圧値を対応するランク順位数に置き
換えて、次に、全てのコンポーネントに関するランク順
位数を合計することによって割り当てられる。
【0125】ステップ1036では、1つまたは複数の
刺激位置が選択される。刺激位置は、先行ステップにお
いて生じた情報に基づくさまざまな判定基準に従って選
択することが可能である。例えば、最高枝電圧が所望の
場合、下記のプロセスを利用することが可能である。
【0126】1.少なくとも1つのコンポーネントにつ
いて最高ランク順位数を有しない刺激位置を排除する。
【0127】2.最高の性能指数を有する刺激位置を選
択する。
【0128】3.選択された刺激位置がそのコンポーネ
ントに関して最高ランクの順位数を有するコンポーネン
トを考慮対象から除外する。
【0129】4.選択された刺激位置を考慮対象から除
外する。
【0130】5.考慮されるコンポーネントがそれ以上
なくなるまで、ステップ1〜4を繰り返す。
【0131】刺激位置を選択して、テスト・スループッ
トを最大にする1つの方法は、ゼロのランク順位数を有
するコンポーネントがなかった、最高性能指数の刺激位
置(もしあれば)をまず選択することである。どの刺激
位置にも、ゼロのランク順位数を有するコンポーネント
が少なくとも1つはある場合、最高性能指数の刺激位置
が選択され、非ゼロのランク順位数を有する全てのコン
ポーネントが、考慮対象から除外される。次に、もう1
つの刺激位置を選択し、考慮されるコンポーネントがそ
れ以上なくなるまで、このプロセスが繰り返される。
【0132】刺激位置を選択する第3の方法は、枝電圧
の最大化とテスト・スループットのバランスをとること
である。これは、所望のカバレッジ測定及び/または時
間測定が得られるまで、一度に1つの刺激を追加するこ
とによって実現可能である。このバランスは、ユーザに
委ねることもできるし、あるいは、自動化規則集合(au
tomated set of rules)によって選択することも可能で
ある。
【0133】図10のプロセス例は、次の通りである。
簡略化のため、図4に示す刺激位置はノードVn1とVn2
の間にあるので、それをσn1,n0と呼ぶ。同様に、図8
に示す刺激位置を、σn2,n1と呼び、図9に示す刺激位
置を、σn2,n0と呼ぶ。これら3つの刺激位置のそれぞ
れに関する枝電圧をテーブルの形で表すと、テーブル2
が得られる。
【0134】
【表1】
【0135】表2を参照すると、刺激位置σn2,n1によ
って生じるR3の両端間における電圧が、他の2つの刺
激位置のいずれよりも高いことが分かる。同様に、刺激
位置σn1,n0及びσn2,n1によって、R1の両端間に等し
い電圧が生じ、刺激位置σn2,n0によってR1の両端間に
生じる電圧はないということが分かる。
【0136】テーブル2の枝電圧をその値に基づいてソ
ートし、重複分を除去し、ランク順位数を割り当てる
と、テーブル3が得られる。
【0137】
【表2】
【0138】テーブル2の枝電圧値を対応するランク順
位数に置き換えて、性能指数を計算すると、テーブル4
が得られる。
【0139】
【表3】
【0140】テーブル4では、各コンポーネントの最良
(すなわち最高のランク順位)の項目には、アステリス
ク(*)のマーキングが施されている。次に、テーブル
4の情報を利用して、適切な刺激選択基準を適用するこ
とが可能になる。
【0141】先行例は、純粋な抵抗回路をベースにした
ものであり、刺激は単一周波数(DC(直流)を含む)
に制限された。抵抗器以外のコンポーネントが回路の一
部をなす場合、複雑なノード電圧が生じる可能性があ
る。これらのノード電圧は、刺激周波数の関数である。
前述の方法は、可能性のある各電源(ソース)位置にお
いて、いくつかの周波数の刺激に関して枝電圧を計算す
ることによって、この状況をカバーするように拡張する
ことが可能である。次に、ランク順位付け、性能指数の
計算、及び、選択を行う通常のプロセスを利用して、ど
の刺激位置(1つまたは複数)及びどの周波数を用いる
べきかを選択することができる。複数周波数に拡張され
た場合のテーブル2の形式が、テーブル5によって示さ
れる。
【0142】
【表4】
【0143】前述のように、費用関数は、枝電圧データ
にも適用可能である。費用関数を利用して、ある刺激の
望ましさを別の刺激に対して弱める(あるいは強める)
ことが可能である。例えば、測定間隔には、適用される
周波数の周期(またはその一部)を含める必要があるた
め、低周波における電圧測定に要する時間は長くなる。
費用関数に適合させるために、各種刺激のノード電圧値
に適切な数字を掛けることが可能である。1未満の正の
数を掛けることによって、その刺激の望ましさが弱めら
れる。1を超える正の数を掛けることによって、その電
源の望ましさが強められる。上記例に用いられた費用関
数は、1であった。
【0144】ステップ1028において上述のように、
検出可能な変化を生じる可能性のない枝電圧値は、ゼロ
にセットされるか、あるいは、ゼロのランク順位数が割
り当てられる。どの枝電圧値をゼロにセットすべきかを
判定するための経験則プロセスは、式27に基づくもの
である。
【0145】
【数29】
【0146】ここで、Vbは、検査される枝電圧値であ
り、tは、検査される枝であるデバイスの許容差(パー
セントで表示)である。しきい値(threshold)は、測
定ハードウェアの精度を反映する事前定義数である。望
ましい実施態様の場合、テスタ・ハードウェアが1マイ
クロボルト未満の電圧差を検出することができなけれ
ば、しきい値には1マイクロボルトが選択される。
【0147】望ましい実施態様の場合、テーブル2を計
算する効率の良い方法が用いられる。式1の単純化され
た表形式におけるクラスタ・モデルが、開始点である。
便宜上、式1をもう一度示すことにする。
【0148】
【数30】
【0149】式1の行を整理して、テストを受けるコン
ポーネントの枝電流(分岐電流)と電流源枝の枝電流に
分割することによって、(電圧源がないと仮定すると)
bを次のように書くことができるということに留意さ
れたい。
【0150】
【数31】
【0151】ここで、I(b,test)は、ベクトル形式によ
る、テストを受けるコンポーネントの枝電流の集合であ
り、−Jは、電流源枝における枝電流の集合(ベクトル
形式)である。Ki、Kv、及び、Aにおいて同様の分割
を行うと、下記のようになる。
【0152】
【数32】
【0153】ここで、1は単位行列であり、従って、K
iは単位行列に等しい。K(v,test)は、テストを受ける
コンポーネントに対応するKvの部分行列である。電流
源に対応するKvの項目はゼロである。式29〜31を
式1に代入して、簡略化すると、次のようになる。
【0154】
【数33】
【0155】A(b,test)、I(b,test)、及び、K
(v,test)は、通常、テストを受けるコンポーネントに対
応し、刺激のどの部分にも対応しないという点を想起さ
れたい。枝電圧は、下記によってノード電圧と関連づけ
られる。
【0156】 Vb=ATn (式33) 式33を、テストを受けるコンポーネントの枝電圧(分
岐電圧)に分割することが可能であり、Ibを式2で分
割したのと同様にして、電流源枝の枝電圧は次のように
なる。
【0157】
【数34】
【0158】式34及び式35から、次のようになる。
【0159】
【数35】
【0160】望ましい実施態様では、刺激は一度に1つ
の電源によって加えられるので、ベクトルJは、枝電流
に関連した単一の非ゼロ項目と、他のどこかにあるゼロ
項目を有している。この刺激を加えると、枝電圧ベクト
ルνbが生じる。Jが、式37に示された可能性のある
刺激位置にしか刺激がない、単一刺激位置の行列として
定義された場合、可能性のある各刺激位置毎に、単一の
電流源が存在することになる。
【0161】
【数36】
【0162】式37のJmatrixを利用してνbを計算す
ると、結果として、行が枝電圧で、列が可能性のある電
源(ソース)構成の行列が得られる。便宜上、Jmatrix
を対角行列になるように構成することも可能である。こ
れが転置されると、テーブル2の形式の項目を有する行
列は次のようになる。
【0163】
【数37】
【0164】式38は、複数周波数をサポートするよう
に拡張することが可能である。式の元の体系を利用し
て、異なる周波数における刺激に関して計算を繰り返す
ことによって、複数周波数の分析を行うことが可能であ
る。
【0165】以上の説明は、主として、加えられる刺激
及び測定ハードウェアが理想的であるか、または、非理
想特性がないに等しい事例に焦点をあわせて行ってき
た。しかし、最近のテストハードウェアの設計及び構成
を含む実際的な考慮事項のため、刺激を加えるためのハ
ードウェアと測定装置は、両方とも、かなりの非理想的
な特性を備えている場合がある。これらの非理想特性
は、寄生効果とも呼ばれる。この状況は、本発明の実施
態様を示す図11A及び11Bに示されている。図11
A及び11Bには、図11Aにおいて、理想的な刺激
が、電源インピーダンス抵抗器1106,Rsと直列を
なす電圧源1104,Vsとして示されている点を除け
ば、同じ状況が示されている。図11Bの場合、理想的
な刺激は、図11Aの刺激に対するテブナンの等価物
(thevenin equivalent)として、すなわち、やはりRs
で表示の電源インピーダンス抵抗器1120と並列をな
す電流源1118として示されている。
【0166】図11Aと11Bの両方において、テスト
を受けるコンポーネントの組が、形状1102として略
示されている。刺激ハードウェアの非理想特性は、抵抗
1114,Zi、1116,Zg、及び、キャパシタンス
1108,ysとして示されている。測定ハードウェア
の非理想特性は、テストを受けるコンポーネントの組か
らのノード及び基準ノードに接続されたキャパシタンス
1112,ydとして示されている。検出器及び電源の
非理想特性の主成分がキャパシタンスであるという傾向
があるため、ys及びydは容量性として示されている。
しかし、これらは、抵抗及び誘導特性を含むことも可能
である。Zi及びZgは、テストを受ける回路に刺激を加
えることに関連した個々の抵抗を表している。
【0167】刺激それ自体のような刺激ハードウェアの
これらの非理想特性は、コンポーネントの組のモデルに
含めることが可能である。しかし、基板をテスト装置に
配置する毎に、とりわけ、基板とプローブ・ピンの間の
抵抗が変化する可能性があるので、Zi及びZgの値は、
基板のテスト毎に変化する可能性がある。最後に、検出
器が測定を必要とするノードよりも少ない場合、測定ハ
ードウェアの非理想特性が、各測定位置と共にノードか
らノードへと移動する。これは、ydの値が、測定位置
毎に変化することを表している。yd及びysの値は、ま
た、テスト装置が取り付けられる毎に変化する。従っ
て、テスト・プログラム・ジェネレータの実行時に、こ
れらの非理想特性の全てをモデルに含める代わりに、望
ましい実施態様では、故障解析ルーチン内において、テ
スト時間補正を実行して、測定ハードウェアによって測
定された値を、測定及び刺激ハードウェアが理想的であ
れば測定されたであろう値に変換する。次に、これらの
補正値を、これらの非理想特性のないモデルから生成さ
れたU*行列及びテスト限界に利用することが可能であ
る。
【0168】図15には、これらの非理想特性を補正し
て、測定及び刺激ハードウェアが、本発明の実施態様に
従って理想的であったならば、測定されるアクセス可能
ノードに生じたであろう電圧に近似した補正バージョン
の測定電圧をアクセス可能ノードに生成するプロセスが
例示されている。一般には、測定電圧の補正前に、いく
つかの測定を行って、テスト・ハードウェアの特性が明
らかにされる。これらの測定の1つが、電源電圧Vsに
ついて行われる。これは、AC電圧であるので、この電
圧を印加して行われる後続の測定を利用して、所定のノ
ードにおけるキャパシタンスを計算することができる。
すなわち、この測定値を利用して、電源と検出器の両方
に関するテストヘッド(testhead)キャパシタンスが計
算される。
【0169】いくつかの他のハードウェアに依存する測
定を行うことも可能である。これらの測定によって、各
電源ノードと基準ノードにおけるテスタ・ハードウェア
による寄生キャパシタンスの計算が可能になる。これに
よって、適用される各刺激位置のys値が得られる。同
様に、これらの測定によって、各測定ノードにおけるテ
スタ・ハードウェアによる寄生キャパシタンスの計算も
可能になる。これによって、測定ハードウェアにより測
定される各ノードのyd値が得られる。検出器の寄生キ
ャパシタンスは、測定ノード毎に異なるので、表記y
(X,d)を使用して、ノードXに接続されている検出器に
よるノードXにおける寄生キャパシタンスの値が表示さ
れる(アドミタンスの形で)。電源キャパシタンスは、
刺激位置毎に変動する。しかし、下記の説明は、ただ1
つの電源刺激位置に対して行うものであり、従って、表
記ysだけを使用して、電源キャパシタンスを表示する
(アドミタンスの形で)。このプロセスは、各刺激位置
毎に、異なるys値及び異なる結合行列を利用すること
によって、より多くの刺激位置に拡張することが可能で
ある。
【0170】これらの特性を明らかにする測定を実施し
た後、基板に刺激が加えられ、測定が行われる。これら
の測定には、図15に基づいてテスト環境の非理想特性
に対する補正を施すことが可能である。
【0171】ステップ1502では、電圧測定が行われ
る。これらの測定は、基板に刺激を加えて行われる。こ
れらの測定結果は、ベクトルV'mに記憶される。この説
明では、このベクトルの個々の要素を表示するため、例
えば、ノードXにおけるノード電圧についてV'(X,m)
いう表記を利用する。同様の表記を利用して、他のベク
トル量の個々の要素が表示される。
【0172】テストを受ける基板上におけるアクセス可
能なノード(または、代替案として、クラスタまたは縮
小クラスタ)のノード電圧の測定以外に、基板上の基準
ノード電圧V'g、基板に印加される刺激電圧V's、及
び、刺激電源から基準抵抗の両端間に印加される電圧
V'rについても測定が行われる。ステップ1504で
は、基準抵抗器の両端間において行われた測定結果V'r
が、電圧V'rの測定時における検出器のキャパシタンス
の影響に関して、式39を用いて補正される。電圧V'r
の測定時における検出器のキャパシタンスは、y(r,d)
である。
【0173】
【数38】
【0174】ステップ1506では、Z行列が、基板コ
ンポーネントの公称値、Zi及びZgのデフォルト値、及
び、基準抵抗器の測定値R'sを利用して計算される。Z
i及びZgのデフォルト値は、電源からテストを受ける基
板へのいくつかの異なる経路に関してZi及びZgを測定
し、平均することによって生成することが可能である。
表には、yd及びysの項目を含めるのが望ましい。ys
の項目は、Vrと基準ノードの間の接続を規定する結合
行列における列、及び、Kv行列におけるゼロの項目と
することが可能である。ydの項目は、全てゼロである
結合行列の列、及び、Kv行列におけるゼロの項目とす
ることが可能である。これによって、Z行列の再計算ま
たは図15に示す他のいくつかのステップの反復を必要
とせずに、値y(X,d)を後続の式に代入して、ノードX
の補正ノード電圧を計算することが可能になる。ステッ
プ1508では、基板上の基準ノードで測定された電圧
V'g、及び基板上の刺激ノードで測定された電圧V'i
補正して、検出器のキャパシタンスyd及び電源キャパ
シタンスysの影響を除去する。V'gは、式40を利用
して補正される。V'iは、式41を利用して補正され
る。
【0175】
【数39】
【0176】式40及び41において、Z(g,d)は、ノ
ードVgに対応する最後に計算されたZ行列、及び、枝
dに対応する列における項目である。同様に、Z(i,d)
は、ノードViに対応する最後に計算されたZ行列、及
び、枝ydに対応する列における項目である。Z
(g,s)は、ノードVgに対応する最後に計算されたZ行
列、及び、枝ysに対応する列における項目である。Z
(i,s)は、ノードViに対応する最後に計算されたZ行
列、及び、枝ysに対応する列における項目である。
【0177】ステップ1510では、V"rが、式42を
用いて、電源キャパシタンスysの影響に関して補正さ
れる。
【0178】
【数40】
【0179】ステップ1512では、Zi及びZgが、そ
れぞれ、式43及び44を用いて計算される。
【0180】
【数41】
【0181】ステップ1514では、これがZi及びZg
の最初の計算であった場合には、プロセスは、もう一度
繰り返す必要があり、ステップ1516に移行する。こ
れがZi及びZgの二度目の計算であった場合には、プロ
セスはステップ1518に移行する。
【0182】ステップ1516では、計算したばかりの
i及びZgに関する値を利用して、Z行列の計算が行わ
れる。Zi及びZgに関するこれらの値は、Kv行列にお
けるアドミタンスとして表に代入すべきである。次に、
プロセスは、ステップ1508にループバックし、計算
したばかりのZ行列によって、式42及び43における
項のいくつかが供給される。
【0183】ステップ1518では、さらに別のZ行列
が計算される。この行列は、ステップ1508〜151
2の二度目の繰り返しで得られたZi及びZgを利用して
計算される。Z行列の計算には、基準抵抗器の測定値
R'sも利用される。次に、ステップ1502において、
この行列は、測定されたノードに対応する行だけしか含
まないように簡約される。この簡約行列はZcorrであ
る。
【0184】ステップ1520では、第1の補正が、各
測定ノード電圧毎に計算される。V'(x,m)が、ノードX
における測定電圧であれば、第1の補正は、式45に従
って計算される。
【0185】
【数42】
【0186】ステップ1522では、基準抵抗器を流れ
る電流の測定値I'sを、オームの法則を利用して、電源
の測定値V'sと基準抵抗器の測定値R'sから計算する。
次に、I'sを電源ベクトルS'に入れる。電源ベクトル
S'は、1つの列と、回路内の各枝に対応する行とを備
えたベクトルにI'sを入れることによって生成される。
I'sは、刺激枝に対応する行に入れられる。行項目の残
りはゼロである。
【0187】ステップ1524では、修正されたモデル
の電圧(修正モデル電圧)が、式46を用いて各測定ノ
ード毎に計算される。Vmodは、1つの列と、測定ノー
ドに対応する各行を備えたベクトルである。
【0188】 Vmod=ZcorrS' (式46)。
【0189】ステップ1526では、補正係数Cfが各
測定ノード毎に計算される。この補正係数は、公称値の
コンポーネントを有し、各ノードに関する修正モデル電
圧によって分割される検出器または電源の寄生効果がな
い場合の、表によってモデル化された、各測定ノード電
圧の理想値そのものである。これを式47に示す。
【0190】
【数43】
【0191】最後に、ステップ1528において、各測
定ノード電圧に関する補正値が、式48を利用して生成
される。
【0192】
【数44】
【0193】次に、これらの値を、ベクトル△V
(n,ac,meas)を生成するために使用することができる。
このベクトルに種々のU*行列を掛けて、テスタ・ハー
ドウェアの非理想特性を含んでいな表モデルを利用して
生成された限界とこのベクトルとを照合することができ
る。
【0194】多くの測定システムには、実施する測定に
ある程度の誤差がある。この誤差は、例えば、測定結果
が0.15ボルトと報告されと、それは、実際のノード
電圧が0.149ボルトしかないか、または、0.15
1ボルトもある可能性があるということに対応するとい
うことを意味する。従って、測定された各個別のノード
電圧V'mは、最小値と最大値を有するある範囲内にある
可能性がある。例えば、ノードXは、次の式49によっ
て得られる範囲内にある可能性がある。
【0195】
【数45】
【0196】これらの最小値及び最大値は、測定ハード
ウェアによって返されるV'(X,m)から計算することが可
能である。次に、それらを上述の図15に詳細に示され
た手順で処理して、Vcorr,min及びVcorr,maxを得るこ
とが可能である。さらに、Vcorr,min及びVcorr,max
利用して、△Vmin(デルタVmin)及び△Vmax(デル
タVmax)を得ることが可能である。△Vの個々の要素
に関するこれらの範囲を線形計画法問題における制約条
件として利用し、最小U*△V及び最大U*△Vを求める
ことが可能である。次に、式50及び51を利用して、
*△Vの特定の項目をゼロとみなすべきか、非ゼロと
みなすべきかを決定することが可能である。
【0197】
【数46】
【0198】ここで、LPmin(U*△V)及びLPmax
(U*△V)は、線形計画法問題の最小化結果及び最大
化結果である。すなわち、特定の要素及びその特定の故
障「f」に関して、△Vmin及び△Vmaxの制約を受ける
*△Vの最小化の結果が、γ(ac,f,min)以上であり、
△Vmin及び△Vmaxの制約条件を受けるU*△Vの最大
化の結果が、γ(ac,f,max)以下である場合、それはゼロ
とみなすべきである。こうして、検出器の測定誤差を考
慮することができ、この場合も、詳細に上述した方法に
利用することができる。
【0199】図2の説明に戻って、ステップ206にお
いて、回路が、「クラスタ」と呼ばれる、電気的に分離
されたコンポーネント・グループに分割されたことを想
起されたい。当然ではあるが、クラスタは、アクセス不
能なノードを少なくとも1つ有しており、それを他のク
ラスタに結合する経路を1つだけしか備えていない。ま
た、これらのクラスタは、ステップ208において、含
まれているコンポーネントがより少なく、テストのため
に必要とされるアクセス可能ノードがより少ない、より
小規模な「縮小」クラスタを生成することによって、さ
らに分割され、この結果、等価クラス、U*行列、及
び、テスト限界の生成に必要な計算の複雑さが軽減さ
れ、実行時間が短縮されたということを想起されたい。
クラスタ・サイズの縮小を助けるため、クラスタの生成
時には、一般に、いくつかの規則に従うことになる。
【0200】第1の規則は、開路デバイス(open devic
e)または見かけ上の開路デバイスを取り扱う。望まし
い実施態様の場合、テスト・ハードウェアによって印加
されるテスト電圧は、十分に低いので、トランジスタ及
び集積回路のような能動素子が起動されることはない。
これらの能動素子は、それ自体、その寄生効果に関し
て、または、開路デバイスまたは見かけ上の開路デバイ
スとしてモデル化することが可能である。従って、大部
分の集積回路素子、配置されていないジャンパ、開いた
スイッチ、及び、コネクタは、開路デバイスとみなされ
る。あるデバイスが、固有インピーダンスを示すか、ま
たは、かなりの寄生効果を有する場合、開路デバイスと
みなすべきではなく、回路トポロジーで説明されるべき
である。この一例として、所定のピン間に組み込み抵抗
を備えるワン・ショット集積回路がる。他の見かけ上の
開路デバイスには、トランジスタ、ダイオード、ツェナ
ー・ダイオード、エンハンスメント・モード電界効果ト
ランジスタ(FET)のような能動素子が含まれる。開
路デバイス及び見かけ上の開路デバイスは、クラスタ・
トポロジーに寄与しないので、クラスタ生成プロセス中
に回路トポロジーから除去される。これらのデバイスが
除去されると、回路の接続が少なくなるので、クラスタ
・サイズの縮小に役立つ。
【0201】能動デバイスの起動を阻止するため、印加
されるテスト電圧は、シリコン・ダイオードのP−N接
合に順方向バイアスをかけるのに一般に必要とされる
0.7ボルトよりも低い電圧に常に保つべきである。
0.2ボルト以下のテスト電圧であれば、さらに望まし
い。砒化ガリウムのような他の材料から、または、真空
管のような他のテクノロジに基づいて、あるいは、その
両方によって製作された能動素子を備える回路は、ター
ン・オン電圧が異なる可能性があり、それに従って、最
大テスト電圧を調整することが可能である。
【0202】第2の規則は、短絡デバイスまたは見かけ
上の短絡デバイスを扱う。短絡デバイスには、ヒュー
ズ、ジャンパ、及び、閉じたスイッチが含まれる。見か
けの短絡デバイスには、しきい値より低いインピーダン
スを有するデバイスが含まれる。このしきい値は、環境
変数として設定することもできるし、あるいは、テスト
生成プログラムに対する他の何らかの形の入力によって
指定することも可能である。望ましい実施態様の場合、
デフォルト時のしきい値により、1オーム未満のインピ
ーダンスを有するデバイスはどれでも見かけ上短絡して
いるものとみなされる。
【0203】第3の規則は、可変デバイスを扱う。これ
らには、一般に、可変抵抗器、ポテンショメータ(電位
差計)、可変コンデンサ、及び、可変インダクタが含ま
れる。これらのデバイスは、アクセス不能ノードに取り
付けることはできないが、クラスタ・トポロジーの一部
をなすことが可能である。本発明の実施態様において、
可変デバイスが、アクセス不能ノードに接続された場
合、エラー状態が発生し、ユーザには、可変デバイスを
テストするのに、別のアクセス可能なノードが必要であ
ることが通知される。
【0204】図12は、本発明の実施態様に従って基板
トポロジーからクラスタを生成するためのプロセスを示
すフローチャートである。このプロセスは、ステップ1
202において、既存の基板トポロジーからクラスタを
生成することから開始される。ステップ1204では、
このプロセスは、1つのアクセス可能ノードと1つのア
クセス不能ノードに接続されたデバイスについて基板ト
ポロジーを探索することによって、開始デバイスの選択
を行う。ステップ1206では、トポロジー表現が生成
される。トポロジー表現は、デバイス、ノード、及び、
それらの相互接続を表す。望ましい実施態様の場合、こ
のトポロジー表現は、トポロジー・グラフである。
【0205】トポロジー・グラフは、開始デバイスを空
の無向グラフ(undirected graph)に追加することによ
って生成される。デバイスが、エッジとしてトポロジー
・グラフに追加され、そのデバイスに接続されたノード
が、頂点としてトポロジー・グラフに追加される。開始
デバイスに接続されたデバイスが、グラフに追加され
る。さらに、これらのデバイスに接続されたデバイスの
追加、及び、以下同様のデバイスの追加が、開始デバイ
スへの経路をトレースすることが可能な全てのデバイス
の追加が完了するまで繰り返される。グラフに対するデ
バイスの追加中は、上述の第1の規則に従って、開路デ
バイスまたは見かけ上の開路デバイスがグラフに追加さ
れないようにする。これには、基板及びクラスタ・トポ
ロジーから開路デバイスまたは見かけ上の開路デバイス
を「除去する」効果がある。また、ダングリング・コン
ポーネントは、クラスタ・トポロジーに追加されない。
これには、クラスタ・トポロジーからダングリング・コ
ンポーネントを除去する効果がある。
【0206】グラフは、作成されると、ステップ120
8において、上述の第2の規則に従って簡約化される。
ステップ1208において、短絡デバイスまたは見かけ
上の短絡デバイスに関連したエッジが、グラフから除去
され、これらのデバイスの頂点が、単一頂点をなすよう
に結合される。これによって、これらのデバイスによっ
て短絡されるいかなるデバイスもクラスタ・トポロジー
から効果的に除去される。
【0207】ステップ1210では、トポロジー・グラ
フは、開始デバイスに接続されたアクセス不能ノードか
ら始めて、再帰的に走査される。グラフの走査中に、再
帰走査は、アクセス可能ノードにおいて停止するが、ア
クセス不能ノードに接続されたエッジ(デバイス)を下
降し続ける(伝わる)。こうして、アクセス不能な開始
ノードからアクセス不能ノードだけを通る経路に沿って
到達し得る全てのアクセス可能ノードが走査される。ス
テップ1212において、(走査が)停止されたアクセ
ス可能ノードが、可能性のあるテスト・ポイントのリス
トに納められる。
【0208】トポロジー・グラフ(及び、後続ステップ
及び図13において作成され、走査される他のグラフ)
を作成し、走査するために利用される原理は、さまざま
なトポロジー表現及びさまざまな走査方法に利用可能で
ある。これらの表現及び走査方法は、当該技術において
既知のところである。
【0209】ステップ1214では、可能性のあるテス
ト・ポイント・リスト中の任意の2つのノード間におけ
る全ての経路を見つける。ステップ1216では、これ
らの経路に沿った全てのデバイスが、生成されているク
ラスタ内にあるものとしてマーキングされる。ステップ
1218では、まだ可能性のあるテスト・ポイント・リ
ストに入っていない、ステップ1214で見つかった経
路に沿ったまたはその経路の端部における全てのアクセ
ス可能ノードが、可能性のあるテスト・ポイント・リス
トに追加される。
【0210】ステップ1220では、ステップ1210
またはステップ1220において、それまで走査された
ことのないアクセス不能ノード(未走査ノード)が、ト
ポロジー・グラフを走査するための開始ポイントとして
利用される。トポロジー・グラフは、未走査のアクセス
不能ノードで開始して、再帰的に走査される。グラフの
走査中に、再帰的走査は、アクセス可能ノードにおいて
停止するが、アクセス不能ノードに接続されたエッジ
(デバイス)を下降し続ける。こうして、未走査のアク
セス不能な開始ノードからアクセス不能ノードだけを通
る経路に沿って到達し得る全てのアクセス可能ノードが
走査される。ステップ1222では、停止されたアクセ
ス可能ノードが、まだ、可能性のあるテスト・ポイント
・リストに納められていない場合には、そのリストに納
められる。
【0211】ステップ1218またはステップ1220
において、可能性のあるテスト・ポイント・リストに追
加されたノードがある場合には、プロセスは、ステップ
1214にループバックする。可能性のあるテスト・ポ
イント・リストに追加されたノードがない場合には、プ
ロセスは、ステップ1226に移行し、生成されている
クラスタ内にあるものとしてマーキングが施された全て
のデバイスが記憶され、次に、基板トポロジーから除去
される。ステップ1228において、基板トポロジーに
残っているデバイスがなくなれば、ステップ1230で
プロセスが終了する。基板トポロジーにまだデバイスが
残っている場合には、プロセスは、ステップ1202に
ループバックし、基板トポロジーに残っているデバイス
から新たなクラスタの生成を開始する。
【0212】図2のステップ208において、各クラス
タは、さらに、縮小クラスタに分割される。縮小クラス
タは、テスト・プロセスの後続段におけるテスト生成、
測定、及び、故障解析問題の規模を縮小し、複雑性を軽
減する目標コンポーネントのグループである。図13
は、本発明の実施態様に従って、クラスタから縮小クラ
スタを生成するためのプロセスを表したフローチャート
である。
【0213】ステップ1302では、縮小クラスタに分
割されるクラスタ内のデバイスを含むトポロジー・グラ
フが生成される。説明のため、これをクラスタ・トポロ
ジーグラフと呼ぶことにする。クラスタ・トポロジー・
グラフを作成するため、プロセスは、空の無向グラフか
ら開始される。クラスタ内の各デバイスは、一度に1つ
ずつ、クラスタ・トポロジー・グラフに追加される。各
デバイスは、エッジとしてクラスタ・トポロジー・グラ
フに追加され、そのデバイスに接続されたノードは、ま
だクラスタ・トポロジー・グラフに入っていなければ、
頂点としてクラスタ・トポロジー・グラフに追加され
る。
【0214】ステップ1304において、個別の縮小ク
ラスタを生成するためのプロセスが開始される。ステッ
プ1306では、クラスタ・トポロジー・グラフからア
クセス不能ノードが選択される。ステップ1308で
は、クラスタ・トポロジー・グラフが、選択されたアク
セス不能ノードから始めて、再帰的に走査される。クラ
スタ・トポロジー・グラフの走査中に、再帰走査は、ア
クセス可能ノードにおいて停止するが、アクセス不能ノ
ードに接続されたエッジ(デバイス)を下降し続ける。
こうして、アクセス不能な開始ノードからアクセス不能
ノードだけを通る経路に沿って到達し得る全てのアクセ
ス可能ノードが走査される。
【0215】ステップ1310では、ステップ1308
で走査したデバイスが、現在の縮小クラスタに入れられ
る。ステップ1311では、ステップ1308で停止さ
れたアクセス可能ノードが、この縮小クラスタに関する
潜在的刺激ノード・リストに納められる。ステップ13
12では、これらのデバイスは、縮小クラスタとして記
憶され、この縮小クラスタに関する潜在的刺激ノード・
リストが記憶される。
【0216】ステップ1314では、縮小クラスタのデ
バイス(エッジ)が、クラスタ・トポロジー・グラフか
ら削除される。ステップ1316では、もはやどのデバ
イスにも接続されていないノード(頂点)が、クラスタ
・トポロジー・グラフから除去される。ステップ131
8において、クラスタ・トポロジー・グラフに、アクセ
ス不能ノードがまだ残されている場合、プロセスは、ス
テップ1304にループバックして、別の縮小クラスタ
の生成を開始する。クラスタ・トポロジー・グラフにア
クセス不能なノードが残っていなければ、ステップ13
20においてプロセスは終了する。ステップ1320に
おけるプロセスの終了時に、クラスタ・トポロジー・グ
ラフに残されたデバイスは、従来のイン・サーキット・
テスト技法によってテストすることが可能である。
【0217】図12及び図13におけるステップのいく
つかは、グラフの再帰的走査に関連する。典型的なやり
方でこの機能を例証するため、本発明の実施態様に従
う、図16に示された典型的な無向トポロジー・グラフ
を検討する。図16に示されたグラフの頂点は、ノード
に対応する。各円の内側には、ノード番号が示されてい
る。アクセス可能ノードは、ノード番号の隣にアスタリ
スク(*)をつけて示されている。残りのノードは、ア
クセス不能である。図16に描かれたグラフのエッジ
は、ラインとして示されている。各エッジは、コンポー
ネント(または枝)に対応する。コンポーネント名は、
ラインの隣に示されている。図16のトポロジー・グラ
フは、アクセス可能ノードが異なる点を除けば、図4に
示す回路に対応する点に留意されたい。
【0218】走査がノード2から開始されるものと仮定
する。ノード2は、アクセス不能ノードであり、従っ
て、ノード2に接続された枝(またはエッジ)の全てを
再帰的に走査することが必要になる。これは、エッジR
4及びR3が走査されるということを意味する。どちらを
最初に走査するかは重要ではない。R4を最初に走査す
る場合には、ノード4に至ることになる。ノード4もア
クセス不能であるため、ノード4に達するために辿られ
る枝を除いて、ノード4に接続された全ての枝を再帰的
に走査することが必要になる。従って、次にR5を走査
して、ノード0に至る。
【0219】ノード0はアクセス可能ノードであるた
め、走査はこのノードで停止し、ノード0に接続された
枝に沿った走査は行わない。次に、走査はノード4まで
戻る。ノード4において、ノード4に接続された全ての
枝(すなわち、R5)は走査済みであり、従って、走査
は、ノード2まで戻る。ノード2において、R4は既に
走査済みであるが、ノード3は済んでいない。従って、
走査は、R3に沿ってノード3まで続行される。
【0220】ノード3において、R2及びR1は走査を受
けていない。やはり、どちらを最初に走査するかは問題
ではない。従って、この例では、R2を最初に走査する
ものとして任意に選択する。R2を走査すると、ノード
0に至る。やはり、ノード0は、アクセス可能ノードで
あるため、ノード0に接続された枝は走査されない。無
限ループを回避するため、走査は、やはり、走査済みの
ノードで停止するということに留意されたい。
【0221】走査は、ノード3まで戻った後、枝R1
沿ってノード1まで続行される。ノード1は、アクセス
可能ノードであり、従って、ノード1に接続された枝は
走査されない。走査は、次に、ノード3に戻る。ノード
3に接続された全ての枝が走査済みであるため、走査
は、ノード3からノード2まで戻る。ノード2、すなわ
ち、開始ノードに接続された全ての枝は、再帰的走査を
終えている。この時点で、開始ノードに接続された全て
の枝の走査が済んでいるので、プロセスは終了する。
【0222】従って、上記例の場合、走査を受けたデバ
イスは、R1、R2、R3、R4、及び、R5である。J1
走査されておらず、停止することになったアクセス可能
ノードは、0及び1である。
【0223】縮小クラスタ内のコンポーネントをテスト
するために、全クラスタ内のデバイスに接続されたアク
セス可能ノードの全てを測定することは必ずしも必要で
はない。従って、各縮小クラスタ毎に、測定する必要の
あるアクセス可能ノードの最小化セットを決定するため
に、不要なアクセスの除去が実施される。測定するノー
ド数を減らすことによって、U*行列等のサイズも縮小
される。これによって、故障が生じたか否かを判定する
のに必要な計算が単純化され、テスト時間が短縮され
る。
【0224】図14は、本発明の実施態様に従って、縮
小クラスタの不要ノードの除去を実施するために行われ
るステップを示すフローチャートである。ステップ14
02では、縮小クラスタ内のデバイスが、等価クラスに
分割される。これは、一般に、まず全クラスタに関する
Z行列を生成することによって行われる。このZ行列
は、クラスタ内のデバイスに接続されたアクセス可能ノ
ードのそれぞれに対応する行を有している。列は、クラ
スタ内のデバイスに対応する。次に、縮小クラスタ内に
おけるデバイスに対応する列及び列グループの独立性を
検査することによって、等価クラスが生成される。これ
は、縮小クラスタ内のデバイスに対応する列の組み合わ
せだけが検査されるという点を除けば、上述の等価クラ
スを生成するための基本手順に従うものである。
【0225】ステップ1404では、縮小クラスタの生
成時に生成された潜在的刺激ノード・リスト内のノード
が、この縮小クラスタに関するテスト・ポイント・リス
トに納められる。これらのノードは、また、後続の考慮
対象から除外される。これは、これらのノードが、後続
ステップにおいて、テスト・ポイントとして排除される
ことはないことを意味する。ステップ1406では、除
去についてまだ考慮対象であるノードが選択される。ア
クセス可能ノードのみが、可能性のあるテスト・ポイン
トになり得るので、このノードは、アクセス可能ノード
である。
【0226】ステップ1408では、縮小クラスタの等
価クラスを変更することなく、選択されたノードをテス
ト・ポイントとして除去することができるか否かを判定
するために検査を行う。この検査は、まず、ステップ1
402で使用されたZ行列から選択されたノードに対応
する行を除去することによって実施される。次に、この
削除を施されたZ行列を利用して、縮小クラスタのデバ
イスが等価クラスに分割される。生成されたばかりの等
価クラスとステップ1402において生成された等価ク
ラスが異なる場合には、このノードは、この縮小クラス
タに関するテスト・ポイントとして必要とされ、プロセ
スは、ステップ1412に移行する。相違がなければ、
このノードは、この縮小クラスタに関するテスト・ポイ
ントとして不要であり、プロセスは、ステップ1410
に移行する。
【0227】ステップ1412では、テスト・ポイント
として必要なノードが、この縮小クラスタに関するテス
ト・ポイント・リストに納められる。このノードも、後
続の考慮対象から除外され、従って、再び選択されるこ
とはない。プロセスは、次に、ステップ1414に移行
する。
【0228】ステップ1410では、テスト・ポイント
として必要とされないノードが、後続の考慮対象から除
外され、従って、この縮小クラスタに関するテスト・ポ
イント・リストに入れるかどうかをチェックするため
に、再び選択されることはない。
【0229】ステップ1414では、考慮対象であるア
クセス可能ノードがまだ存在する場合、プロセスは、ス
テップ1406にループバックする。全てのアクセス可
能ノードがテストを受け、テスト・ポイントにすべきか
否かの確認が済むと、プロセスはステップ1416に移
行する。ステップ1416では、この縮小クラスタに関
するテスト・ポイント・リストが記憶される。次に、プ
ロセスは、ステップ1418において終了する。望まし
い実施態様では、テスト・ポイント・リストにおけるア
クセス可能ノードだけを利用して、この縮小クラスタの
等価クラスに関するU*行列及びテスト限界を生成す
る。
【0230】本発明のいくつかの特定の実施態様につい
て解説し、例示してきたが、本発明は、このように解説
し、例示した特定の形態、構成、及び、ステップに制限
されるものではない。例えば、特定の実施態様における
刺激の多くは、電流源として示されている。しかし、こ
れらは、電圧源とすることも可能である。本発明は、特
許請求の範囲によってのみ制限されるものである。
【0231】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
【0232】1.目標コンポーネントを選択する方法で
あって、(a)第1のコンポーネント・グループのトポ
ロジー表現を構築するステップであって、前記第1のコ
ンポーネント・グループが第1のノード集合によって相
互接続され、前記第1のノード集合が、アクセス不能な
第1のノードのサブセットと、アクセス可能な第2のノ
ードのサブセットに分割されることからなる、ステップ
と、(b)前記第1のノードのサブセットから第1のア
クセス不能ノードを選択するステップと、(c)前記第
1のアクセス不能ノードから始めて、前記トポロジー表
現を走査するステップであって、前記第2のノードのサ
ブセットのメンバにおいて走査が停止し、前記第1のノ
ードのサブセットのメンバにおいて走査を続行すること
からなる、ステップと、(d)第1の目標コンポーネン
トの集合を選択するステップであって、該目標コンポー
ネントが、ステップ(c)において走査を受けた前記第
1のコンポーネントの集合のメンバであることからな
る、ステップと、(e)前記トポロジー表現から前記第
1の目標コンポーネントの集合を除去するステップを含
む方法。
【0233】2.(f.3)前記第1のノードのサブセット
から第3のノードのサブセットを除去するステップであ
って、前記第3のノードのサブセットが、前記トポロジ
ー表現に接続していないことからなる、ステップをさら
に含む、上項1の方法。
【0234】3.(f.3)前記第1のノードのサブセットか
ら第3のノードのサブセットを除去するステップであっ
て、前記第3のノードのサブセットが、前記トポロジー
表現に接続していないことからなる、ステップをさらに
含む上項1の方法。
【0235】4.(g.5)前記第1のノードのサブセット
が空でない場合に、第2の目標コンポーネントの集合を
選択するステップをさらに含む上項2の方法。
【0236】5.(g.6)前記第1のノードのサブセット
が空でない場合に、第2の目標コンポーネントの集合を
選択するステップをさらに含む上項3の方法。
【0237】6.目標コンポーネントを選択するための
方法ステップを実施するために、コンピュータによって
実行可能な命令プログラムを明確に具現化した、コンピ
ュータによる読み取りが可能なプログラムの記憶媒体で
あって、前記方法が、(a)第1のコンポーネント・グ
ループのトポロジー表現を構築するステップであって、
前記第1のコンポーネント・グループが第1のノード集
合によって相互接続され、前記第1のノード集合が、ア
クセス不能な第1のノードのサブセットと、アクセス可
能な第2のノードのサブセットに分割されることからな
る、ステップと、(b)前記第1のノードのサブセット
から第1のアクセス不能ノードを選択するステップと、
(c)前記第1のアクセス不能ノードから始めて、前記
トポロジー表現を走査するステップであって、前記第2
のノードのサブセットのメンバにおいて走査を停止し、
前記第1のノードのサブセットのメンバにおいて走査を
続行することからなる、ステップと、(d)第1の目標
コンポーネントの集合を選択するステップであって、該
目標コンポーネントが、ステップ(c)において走査を
受けた前記第1のコンポーネントの集合のメンバである
ことからなる、ステップと、(e)前記トポロジー表現
から前記第1の目標コンポーネントの集合を除去するス
テップを含むことからなるプログラム記憶媒体。
【0238】7.(f.3)前記第1のノードのサブセット
から第3のノードのサブセットを除去するステップであ
って、前記第3のノードのサブセットが、前記トポロジ
ー表現に接続していないことからなる、ステップをさら
に含む、上項6プログラム記憶媒体。
【0239】8.(f.3)前記第1のノードのサブセット
から第3のノードのサブセットを除去するステップであ
って、前記第3のノードのサブセットが、前記トポロジ
ー表現に接続していないことからなる、ステップをさら
に含む、上項6のプログラム記憶媒体。
【0240】9.(g.5)前記第1のノードのサブセット
が空でない場合に、第2の目標コンポーネントの集合を
選択するステップをさらに含む、上項6のプログラム記
憶媒体。
【0241】10.(g.6)前記第1のノードのサブセッ
トが空でない場合に、第2の目標コンポーネントの集合
を選択するステップをさらに含む、上項7のプログラム
記憶媒体。
【0242】
【発明の効果】本発明によれば、回路基板上の全ノード
にアクセスすることを必要とせずに、それぞれの回路部
品をテストすることができるので、従来のテスト手法に
よるものより簡単に高密度実装基板の部品テストを行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様による、制限されたアクセス
・テストに必要とされる主要コンポーネントを示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施態様による、テスト・プログラム
・ジェネレータによって行われる主要ステップの概要を
示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施態様による、単純化表によってモ
デル化することが可能な回路を示す概略図である。
【図4】本発明の実施態様による、望ましい実施態様の
例示を助けるために利用される回路の概略図である。
【図5】本発明の実施態様による、図3の回路の単一コ
ンポーネントがある値の範囲にわたって掃引される際の
電圧変化のグラフである。
【図6】本発明の実施態様による、テスト限界を求める
ために利用される目的関数の最適化ステップを例示する
フローチャートである。
【図7】本発明の実施態様による縮小クラスタの1例を
示す概略図である。
【図8】本発明の実施態様による、さまざまな位置にお
ける刺激を示す図7の縮小クラスタの概略図である。
【図9】本発明の実施態様による、さまざまな位置にお
ける刺激を示す図7の縮小クラスタの概略図である。
【図10】本発明の実施態様による、さまざまな刺激の
性能指数を生成するプロセスを例示したフローチャート
である。
【図11】Aは、本発明の実施態様による、測定及び刺
激ハードウェアの非理想特性を示す図である。Bは、本
発明の実施態様による、刺激がそのテブナンの等価物に
よって置き換えられた、測定及び刺激ハードウェアの非
理想特性を示す図である。
【図12】本発明の実施態様による、基板トポロジーか
らクラスタを生成するためのプロセスを示すフローチャ
ートである。
【図13】本発明の実施態様による、クラスタから縮小
クラスタを生成するためのプロセスを示すフローチャー
トである。
【図14】本発明の実施態様による、縮小クラスタに関
する不要ノードの除去を実施するために行われるステッ
プを示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施態様に従って、測定及び刺激ハ
ードウェアの非理想特性を補正するプロセスを示すフロ
ーチャートである。
【図16】本発明の実施態様によるトポロジー・グラフ
を示すダイアグラムである。
【符号の説明】 102 データベース 104 テストプログラム生成器 106 測定ハードウエア 108 故障解析 110 テストを受ける回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チェリフ・アーリケンチェイク アメリカ合衆国コロラド州80538,ラブ ランド,パットモアー・アシュ・ドライ ブ・4733 (72)発明者 ウィリアム・ピー・ダービー アメリカ合衆国コロラド州80504,ロン グモント,マラード・コート・101 (72)発明者 ジョン・イー・マクダーミッド アメリカ合衆国コロラド州80538,ラブ ランド,スプリング・グレイド・7121 (72)発明者 ケイ・シー・ラネン アメリカ合衆国コロラド州80525,フォ ート・コリンズ,シルク・オーク・ドラ イブ・1431 (56)参考文献 特開 平6−18635(JP,A) 特開 平7−325127(JP,A) 特開 平3−123877(JP,A) 特開 昭63−201575(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標コンポーネントを選択する方法であっ
    て、 (a)第1のコンポーネント・グループのトポロジー表
    現を構築するステップであって、前記第1のコンポーネ
    ント・グループが第1のノード集合によって相互接続さ
    れ、前記第1のノード集合が、アクセス不能な第1のノ
    ードのサブセットと、アクセス可能な第2のノードのサ
    ブセットに分割されることからなる、ステップと、 (b)前記第1のノードのサブセットから第1のアクセ
    ス不能ノードを選択するステップと、 (c)前記第1のアクセス不能ノードから始めて、前記
    トポロジー表現を走査するステップであって、前記第2
    のノードのサブセットのメンバにおいて走査を停止し、
    前記第1のノードのサブセットのメンバにおいて走査を
    続行することからなる、ステップと、 (d)第1の目標コンポーネントの集合を選択するステ
    ップであって、該目標コンポーネントが、ステップ
    (c)において走査された前記第1のコンポーネントの
    集合のメンバであることからなる、ステップと、 (e)前記トポロジー表現から前記第1の目標コンポー
    ネントの集合を除去するステップを含む、方法。
  2. 【請求項2】前記第1のノードのサブセットから第3の
    ノードのサブセットを除去するステップであって、前記
    第3のノードのサブセットが、前記トポロジー表現に接
    続していないことからなる、ステップをさらに含む、請
    求項1の方法。
  3. 【請求項3】前記第1のノードのサブセットが空でない
    場合に、第2の目標コンポーネントの集合を選択するス
    テップをさらに含む、請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】目標コンポーネントを選択するための方法
    を実施するために、コンピュータによって実行可能な命
    令プログラムを明確に具現化した、コンピュータによる
    読み取りが可能なプログラム記憶媒体であって、前記方
    法が、 (a)第1のコンポーネント・グループのトポロジー表
    現を構築するステップであって、前記第1のコンポーネ
    ント・グループが第1のノード集合によって相互接続さ
    れ、前記第1のノード集合が、アクセス不能な第1のノ
    ードのサブセットと、アクセス可能な第2のノードのサ
    ブセットに分割されることからなる、ステップと、 (b)前記第1のノードのサブセットから第1のアクセ
    ス不能ノードを選択するステップと、 (c)前記第1のアクセス不能ノードから始めて、前記
    トポロジー表現を走査するステップであって、前記第2
    のノードのサブセットのメンバにおいて走査を停止し、
    前記第1のノードのサブセットのメンバにおいて走査を
    続行することからなる、ステップと、 (d)第1の目標コンポーネントの集合を選択するステ
    ップであって、該目標コンポーネントが、ステップ
    (c)において走査された前記第1のコンポーネントの
    集合のメンバであることからなる、ステップと、 (e)前記トポロジー表現から前記第1の目標コンポー
    ネントの集合を除去するステップを含むことからなる、
    プログラム記憶媒体。
  5. 【請求項5】前記方法が、前記第1のノードのサブセッ
    トから第3のノードのサブセットを除去するステップで
    あって、前記第3のノードのサブセットが、前記トポロ
    ジー表現に接続していないことからなる、ステップをさ
    らに含むことからなる、請求項4のプログラム記憶媒
    体。
  6. 【請求項6】前記方法が、前記第1のノードのサブセッ
    トが空でない場合に、第2の目標コンポーネントの集合
    を選択するステップをさらに含むことからなる、請求項
    4または5のプログラム記憶媒体。
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