JP3491381B2 - インクジェットプリンタ用インク - Google Patents

インクジェットプリンタ用インク

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JP3491381B2
JP3491381B2 JP10208995A JP10208995A JP3491381B2 JP 3491381 B2 JP3491381 B2 JP 3491381B2 JP 10208995 A JP10208995 A JP 10208995A JP 10208995 A JP10208995 A JP 10208995A JP 3491381 B2 JP3491381 B2 JP 3491381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を飛翔させて
印字または印画させるインクジェットプリンタに用いら
れるインクジェットプリンタ用インクに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンタにおいて、印字の高速
化、カラー化、低騒音化の要求が高まってきている。こ
こで、インクジェット記録方式のプリンタ(以下インク
ジェットプリンタと称す)は、現在の種々記録方式のプ
リンタの中でも、低騒音ノンインパクト記録方式であ
り、また、インク滴を飛翔させてプリンター用紙上に画
像を形成するため高速記録が可能であり、さらに、普通
紙に特別な定着処理なしに記録できるために、前述の要
求を満足できる極めて有用な記録方式として注目されて
いる。
【0003】インクジェットプリンタの印字機構として
は、大別して連続方式とオンデマンド方式があり、オン
デマンド方式には、ピエゾ素子で駆動するカイザー方
式、ステムメ方式、グールド方式、バブルジェット方式
等がある。ここで、バブルジェット方式とは、インクジ
ェットプリンタ用インク(以下インクと称す)を加熱し
てインク中にバブルを発生させその体積変化でインクを
飛翔させるものである。また、バブルジェット方式を応
用したものとして、インクに直接通電し、インク自体の
ジュール熱により加熱・沸騰させ、バブルの体積変化に
よりインクを飛翔させる通電発熱方式等がある。
【0004】これらインクジェットプリンタに使用され
るインクとして、特開昭55−29546号公報(以下
イ号公報と称す)には、0.1〜9重量%の水溶性染
料、7〜45重量%の多価アルコール類および水におけ
るミセル濃度での表面張力が20〜50dyne/cm を示す
界面活性剤を0.35〜25重量%含有し、残部が水か
らなるインクジェット記録用速乾性インクが開示されて
いる。
【0005】以下にイ号公報に開示されたインクを用い
た従来の通電発熱方式のインクジェットヘッドについ
て、図面を参照しながら説明する。図1は従来の通電発
熱方式のインクジェットヘッドを示す要部断面模式図で
あり、図2は図1のA−A’線断面模式図である。1は
従来の通電発熱方式のインクジェットヘッド、2は非導
電性材料等からなり後述する圧力室6の底面を形成する
基板、3は後述するインク10に電流/電圧を流すため
に基板2の上面に所定間隔を持って積層された一対の電
極、4は電極3の露出面積を規定して基板2及び電極3
の上面に積層された絶縁層、5は後述する隣り合う各ノ
ズル孔9間の干渉を防ぐために絶縁材料からなり絶縁層
4の上面に積層された仕切り部、6は基板2,電極3,
絶縁層4及び仕切り部5により形成された圧力室、7は
インク10を圧力室6に供給するために圧力室2に連設
されたインク流路、8は仕切り部5の上面に積層,接着
等され圧力室6の上面を形成するノズルプレート、9は
ノズルプレート8における圧力室6の上部に形成されバ
ブルの膨張によりインク10が吐出されるノズル孔、1
0はインク流路7から供給され圧力室6及びノズル孔9
に充填されたインク、11はバブルの膨張によりノズル
孔9から吐出されプリンター用紙(図示せず)に飛翔し
印字されるインク滴、12は電極3を通ってインク10
中を流れる電流/電圧を制御するために電極3に配線さ
れた信号発生装置である。尚、図1中矢印イは信号発生
装置12から印加された記録信号である電流/電圧によ
り電極3間に介在するインク10中に形成される電気力
線を示し、また、図1中矢印ロは信号発生装置12から
印加された記録信号である電流/電圧によりインク10
中を流れる電流/電圧の電流通過部を示している。尚、
信号発生装置12からの記録信号である電流/電圧とし
ては、交流電圧,特に所定の印字周期間に所定のパルス
周期を持って印加される交互通電電圧等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、インクを噴射するノズル孔内では、インク
が蒸発乾燥し難く紙上にインク滴が付着形成された際に
は直ちに乾燥するという相反する性質を満足させたもの
ではある。しかし、各ドットは適当に滲んで拡がるた
め、細線を印字又は文字等のエッジを印字した場合、こ
の滲みの影響で印字品質の劣化を惹起させてしまうとい
う問題点を有していた。カラープリンター等においてカ
ラー印字を行う際、ある色のインクを吐出した後、その
インク滴に隣接して他の色のインクを吐出したとき、さ
きに吐出されたインク滴が乾燥されていず、プリンター
用紙上で滲み(以下ブリーディングと称す)が発生し、
色再現性等の信頼性に欠けるという問題点を有してい
た。また、発色剤が十分均質にかつ多量に溶解されない
ため、プリンター用紙上に記録された印字または印画の
コントラストが低いという問題点を有していた。また、
従来のインクを長期間保存したり、従来のインクを適用
したインクジェットヘッドの動作を暫く休止したりする
と、インクに含有される溶剤が気化したり、またインク
を構成する発色剤や湿潤剤,電解質等が化学変化を起こ
したり、或いはインクにカビ等が発生したりする等、イ
ンクの物性が変化し、プリンター用紙上に印字された印
字の色が変質したり、速乾性が低下したりする等、イン
クの均質性や保存安定性,記録性等の信頼性に欠けると
いう問題点を有していた。また、インクジェットヘッド
のノズル孔に固形化した発色剤や化学変化により生じた
生成物(又は析出物)等が付着してしまい、この結果、
インク滴の飛翔方向の安定性等に悪影響を及ぼしてしま
い、更に前述した固形分等がノズル孔に目詰まりしてイ
ンク吐出ができなくなる等、吐出安定性や吐出応答性,
連続記録性が低下し、信頼性に欠けるという問題点を有
していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、インクの速乾性と印字品質とを両立させることがで
き、プリンター用紙への速乾性に優れ、ブリーディング
等の派生を防止し、発色剤を十分均質かつ多量に含有さ
せることができ、また長期間使用せずに保存等してもイ
ンクを変質させたり固形分等の発生を防止し、またノズ
ル孔の目詰まり等を防止し、インクの均質性や保存安定
性,吐出安定性,吐出応答性,連続記録性等の信頼性や
耐久性に優れたインクジェットプリンタ用インクを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載のインクジェットプリンタ用
インクは、発色剤と、湿潤剤と、電解質と、発色剤,湿
潤剤及び電解質を溶解する溶剤と、下記一般式(化3)
で表される化合物と、浸透剤と、を含有する構成を有し
ており、本発明の請求項2に記載のインクジェットプリ
ンタ用インクは、請求項1において、浸透剤が、ジエチ
レングリコールモノ−n−ブチルエーテルである構成を
有しており、本発明の請求項3に記載のインクジェット
プリンタ用インクは、請求項1又は2の内いずれか1に
おいて、一般式(化3)で表される化合物及び浸透剤
が、全系中0.1〜10重量%含有されている構成を有
している。
【0009】
【化3】
【0010】また、本発明の請求項4に記載のインクジ
ェットプリンタ用インクは、請求項1乃至3の内いずれ
か1において、電解質が、下記一般式(化4)で表され
る化合物である構成を有しており、本発明の請求項5に
記載のインクジェットプリンタ用インクは、請求項1乃
至4の内いずれか1において、溶剤が水等からなり、全
系中30〜80重量%含有されており、及び、湿潤剤が
多価アルコールからなり、全系中0.1〜10重量%,
好適には0.5〜3重量%含有されている構成を有して
おり、本発明の請求項6に記載のインクジェットプリン
タ用インクは、請求項1乃至5の内いずれか1におい
て、25℃において比抵抗が8〜50Ω・cm,好適には
15〜40であり、及び、粘度が10cp以下,好適には
5cp以下であり、及び、表面張力が25〜55dyne/cm
,好適には30〜45dyne/cm であり、及び、pHが
6〜10である構成を有している。
【0011】
【化4】
【0012】ここで、発色剤は、プリンター用紙等の上
面に印字または印画される印字の色を決定するものであ
る。発色剤としては、従来公知の染料や顔料等が用いら
れる。具体的には、直接染料,塩基性染料,酸性染料,
分散染料,反応性染料,スピリット染料等の各種染料
や、カーボンブラック,フタロシアニンブルー,ジオキ
サンイエロー,キナクリドンレッド等の各種顔料等が挙
げられる。発色剤は、系中に0.5重量%〜10重量
%,好適には1重量%〜5重量%含有されるのが好まし
い。発色剤の含有量が1重量%より少なくなるにつれ印
字濃度が低下する傾向が現れだし、0.5重量%より少
なくなると特にその傾向が著しくなり、発色剤の含有量
が5重量%より多くなるにつれインクジェットプリンタ
用インクがノズルに目詰まりする傾向が現れだし、10
重量%より多くなると特にその傾向が著しくなり、いず
れも好ましくない。
【0013】湿潤剤は、水より沸点の高いものであり、
ノズル孔におけるインクジェットプリンタ用インクの乾
燥を防止するために用いられる。この湿潤剤として、具
体的には、ポリエチレングリコール,ポリプロピレング
リコール,ブチレングリコール,ヘキシレングリコール
等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレ
ングリコール、例えばエチレングリコールエチルエーテ
ル,ジエチレングリコールメチルエーテル,ジエチレン
グリコールエチルエーテル等のジエチレングリコールの
低級アルキルエーテル、グリセリン等の多価アルコール
が挙げられる。これら湿潤剤は単独又は2種以上混合し
て用いてもよい。湿潤剤は、系中に0.1重量%〜10
重量%,好適には0.5重量%〜3重量%含有されるの
が好ましい。湿潤剤の含有量が0.5重量%より少なく
なるにつれインクジェットプリンタ用インクが乾燥し易
くなりノズル孔が目詰まりする傾向が現れだし、0.1
重量%より少なくなると特にその傾向が著しくなり、湿
潤剤の含有量が3重量%より多くなるにつれインクジェ
ットプリンタ用インクの比抵抗が上昇する傾向が現れだ
し、10重量%より多くなると特にその傾向が著しくな
り、いずれも好ましくない。
【0014】電解質は、通電発熱方式のインクジェット
プリンタにおいては、インクジェットプリンタ用インク
に導電性を持たせるものである。この電解質としては、
塩化アンモニウム,酢酸アンモニウム,塩化ナトリウ
ム,塩化カリウム,塩化リチウム,過塩素酸リチウム,
臭化カリウム等の無機塩等が挙げられる。その他、電解
質としては、一般式(化4)で表される化合物が好適に
用いられる。電解質が一般式(化4)で表される化合物
である場合、発色剤等を十分に溶剤に溶解させることが
でき、インクジェットプリンタ用インクの固形物の析出
やカビの発生等による吐出安定性や吐出応答性等の経時
劣化を防止することができる。この一般式(化4)で表
される化合物の具体的な例としては、モノエタノールア
ミン硫酸塩,ジエタノールアミン硫酸塩,トリエタノー
ルアミン硫酸塩,モノエタノールアミン塩酸塩,ジエタ
ノールアミン塩酸塩,トリエタノールアミン塩酸塩,ト
リプロパノールアミン硫酸塩,ジメタノールアミン硫酸
塩,ジエタノールアミン硝酸塩等が挙げられる。これら
電解質は単独又は2種以上混合して用いてもよい。電解
質は、材料により各々導電率が異なるため、添加量は一
概に規定できないが、1〜40重量%の範囲が好まし
い。
【0015】溶剤は、発色剤や湿潤剤,電解質等を溶解
させるものである。溶剤としては、水やこの水と混合し
うる有機溶剤等が挙げられる。水は、イオン交換水,純
水,蒸留水等が好適に用いられる。また、有機溶剤とし
ては、メチルアルコール,エチルアルコール,n−プロ
ピルアルコール,イソプロピルアルコール等のアルキル
アルコール、アセトン,ジアセトンアルコール等のケト
ン又はケトアルコール、ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン,ジ
オキサン等のエーテル類、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル,エチレンブリコールモノエチルエーテル等
のエーテルアルコール類等又はこれらの混合物が挙げら
れる。これら水や有機溶剤等は単独又は2種以上混合し
て用いてもよい。溶剤として水を単独で使用する場合、
水は、系中に30重量%〜80重量%,好適には50重
量%〜70重量%含有されるのが好ましい。水の含有量
が、50重量%より少なくなるにつれインクジェットプ
リンタ用インクのプリンター用紙等への浸透性が過大と
なる傾向が現れだし、30重量%より少なくなると特に
その傾向が著しくなり、水の含有量が、70重量%より
多くなるにつれインクジェットプリンタ用インクのプリ
ンター用紙等への浸透性が低下する傾向が現れだし、8
0重量%より多くなると特にその傾向が著しくなり、い
ずれも好ましくない。溶剤として水と有機溶剤等を混合
して使用する場合、水は、系中に30重量%〜80重量
%,好適には50重量%〜70重量%含有されるのが好
ましい。また有機溶剤等は、系中に0.1重量%〜10
重量%,好適には0.5重量%〜5重量%含有されるの
が好ましい。水の含有量が50重量%より少なくなるに
つれインクジェットプリンタ用インクのプリンター用紙
等への浸透性が過大となる傾向が現れだし、30重量%
より少なくなると特にその傾向が著しくなり、水の含有
量が70重量%より多くなるにつれインクジェットプリ
ンタ用インクのプリンター用紙等への浸透性が低下する
傾向が現れだし、80重量%より多くなると特にその傾
向が著しくなり、いずれも好ましくない。また、有機溶
剤の含有量が0.5重量%より少なくなるにつれインク
ジェットプリンタ用インクのプリンター用紙等への浸透
性が低下する傾向が現れだし、0.1重量%より少なく
なると特にその傾向が著しくなり、有機溶剤の含有量が
5重量%より多くなるにつれインクジェットプリンタ用
インクのプリンター用紙等への浸透性が過大となる傾向
が現れだし、10重量%より多くなると特にその傾向が
著しくなり、いずれも好ましくない。
【0016】一般式(化3)で表される化合物は、イン
クジェットプリンタ用インクの速乾性を向上させると共
にインクジェットプリンタ用インクの蒸発を防止するも
のである。この一般式(化3)で表される化合物の具体
例としては、オクチルジフェニルエーテルジスルフォン
酸Na,ノニルジフェニルエーテルジスルフォン酸N
a,デシルジフェニルエーテルジスルフォン酸Na等が
挙げられる。特に,後述する浸透剤にジエチレングリコ
ールモノ−n−ブチルエーテル等を用いた場合、オクチ
ルジフェニルエーテルジスルフォン酸Naが好ましい。
これら一般式(化3)で表される化合物は単独又は2種
以上混合して用いてもよい。一般式(化3)で表される
化合物は、系中に0.01重量%〜20重量%,好適に
は0.1重量%〜10重量%、更に好適には1重量%〜
5重量%含有されるのが好ましい。一般式(化3)で表
される化合物の含有量が1重量%より少なくなるにつれ
発色剤の溶解率を上げたりインクジェットプリンタ用イ
ンクの経時変化を防止したりブリーディングを防止する
効果がなくなる傾向が現れだし、0.01重量%より少
なくなるとその傾向が著しくなり、一般式(化3)で表
される化合物の含有量が5重量%より多くなるにつれノ
ズル孔が目詰まりする傾向が現れだし、20重量%より
多くなるとその傾向が著しくなり、いずれも好ましくな
い。
【0017】浸透剤は細線又は文字等のエッジの滲みを
防止するものである。この浸透剤としては、ジエチレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテルが挙げられる。特
に、系中に一般式(化3)で表される化合物が含有され
ている場合、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテルが好適に用いられる。これら浸透剤は単独又は2
種以上混合して用いてもよい。浸透剤は、系中に0.0
1重量%〜20重量%,好適には0.1重量%〜10重
量%,更に好適には1重量%〜5重量%含有されるのが
好ましい。浸透剤の含有量が、1重量%より少なくなる
につれ滲みを防止する効果がなくなる傾向が現れだし、
0.01重量%より少なくなるとその傾向が著しくな
り、浸透剤の含有量が、5重量%より多くなるにつれノ
ズル孔が目詰まりする傾向が現れだし、20重量%より
多くなるとその傾向が著しくなり、いずれも好ましくな
い。
【0018】インクジェットプリンタ用インクには、更
に、液物性を調整するため、pH調整剤,粘度調整剤等
が添加されてもよい。
【0019】pH調整剤は、調合されるインクジェット
プリンタ用インクに悪影響を及ぼさずに、所望のpH値
に調整できるものであれば特に限定されるものではな
い。pH調整剤として具体的には、低級アルカノールア
ミン,アルカリ金属水酸化物の1価の水酸化物,水酸化
アンモニウム等が挙げられる。
【0020】粘度調整剤は、インクジェットプリンタ用
インクの粘度を調整するものであり、具体的には、ポリ
ビニルアルコール,ヒドロキシプロピルセルロース,カ
ルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロー
ス,メチルセルロース,水溶性アクリル樹脂,ポリビニ
ルピロリドン,アラビアゴムスターチ等が挙げられる。
【0021】更に、プリンター用紙に付着されたインク
滴(又は印字)の被膜の強度を補強するために、アルキ
ッド樹脂,アクリル樹脂,アクリルアミド樹脂,ポリビ
ニルアルコール,ポリビニルピロリドン等の樹脂重合体
が添加されても良い。
【0022】本発明のインクジェットプリンタ用インク
の比抵抗は、少なくとも25℃において8Ω・cm〜50
Ω・cm,好適には15Ω・cm〜40Ω・cmとされるのが
好ましい。比抵抗が15Ω・cmより小さくなるにつれイ
ンクジェットプリンタ用インクに一般式(化4)で表さ
れる化合物の含有量が多くなるので、染料の溶解安定性
が低下し、ノズルの目詰まり性が悪化する傾向が認めら
れ、8Ω・cmより小さくなると特にその傾向が著しくな
り、比抵抗が40Ω・cmより大きくなるにつれ一般式
(化4)で表される化合物の含有量が少なくなるので、
電極に印加する電圧の交流周波数を低くすると上述の化
学反応を防止することができなくなり、電極が溶解され
たり、吐出安定性が悪化する傾向が認められ、50Ω・
cmより大きくなると特にその傾向が著しくなり、いずれ
も好ましくない。
【0023】本発明のインクジェットプリンタ用インク
の粘度は、少なくとも25℃において10cp以下,好適
には5cp以下とされるのが好ましい。粘度が5cpより大
きくなるにつれノズル孔からインク滴が吐出できなくな
る傾向が現れだし、10cpより大きくなると特にその傾
向が著しくなるので、好ましくない。
【0024】本発明のインクジェットプリンタ用インク
の表面張力は、少なくとも25℃において25dyne/cm
〜55dyne/cm ,好適には30dyne/cm 〜45dyne/cm
とされるのが好ましい。表面張力が30dyne/cm より小
さくなるにつれ印字の細線滲み性が低下する傾向が現れ
だし、25dyne/cm より小さくなると特にその傾向が著
しくなり、表面張力が45dyne/cm より大きくなるにつ
れ色重ね印字の色滲み性が低下する傾向が現れだし、5
0dyne/cm より大きくなると特にその傾向が著しくな
り、いずれも好ましくない。
【0025】本発明のインクジェットプリンタ用インク
は、少なくとも25℃においてpH6〜10,好適には
7〜9とされるのが好ましい。pHが7より小さくなる
につれ染料の溶解性が低下する傾向が現れだし、pHが
6より小さくなると特にその傾向が著しくなり、pHが
9より大きくなるにつれ染料の退色性が低下する傾向が
現れだし、pHが10より大きくなると特にその傾向が
著しくなり、いずれも好ましくない。
【0026】
【作用】この構成によって、以下の作用を奏する。すな
わち、 インクジェットプリンタ用インク中に、一般式(化
3)で表される化合物及び浸透剤が含有されていること
により、発色剤の溶剤中への溶解度を高くすることがで
き、インクジェットプリンタ用インク中へ発色剤を多く
含有させることができる。
【0027】浸透剤が、ジエチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル等からなることにより、インクジェ
ットプリンタ用インクの速乾性と印字品質とを両立させ
ることができ、発色剤の溶剤中への溶解度を高くするこ
とができる。
【0028】一般式(化3)で表される化合物及び浸
透剤が、全系中0.1〜10重量%含有されていること
により、インクジェットプリンタ用インクの速乾性とイ
ンクジェットプリンタ用インクの蒸発防止を両立させ、
発色剤の溶剤中への溶解度を高くすることができる。
【0029】電解質が、一般式(化4)で表される化
合物であることにより、インクジェットプリンタ用イン
クに十分な導電性を付与することができる。また、イン
クジェットプリンタ用インクのノズル目詰まり性を向上
させることができる。
【0030】溶剤が水等からなることにより、発色剤
を溶解することができる。また溶剤が、全系中30〜8
0重量%含有されていることにより、発色剤を効率良く
十分に溶解することができる。また、湿潤剤が多価アル
コールからなることにより、ノズル孔におけるインクジ
ェットプリンタ用インクの乾燥を防止することができ
る。また、湿潤剤が、全系中0.1〜10重量%,好適
には0.5〜3重量%含有されていることにより、滲み
を防止することのできる。また、ノズル孔におけるイン
クジェットプリンタ用インクの乾燥を十分に効率よく防
止することができる。
【0031】インクジェットプリンタ用インクの比抵
抗が、少なくとも25℃において8〜50Ω・cm,好適
には15〜40Ω・cmであることにより、インクジェッ
トプリンタ用インクを効率よく加熱・沸騰させることが
できる。ノズルの目詰まり性を向上させることができ
る。また、インクジェットプリンタ用インクの粘度が、
少なくとも25℃において10cp以下,好適には5cp以
下であることにより、ノズル孔からインクジェットプリ
ンタ用インクを効率よく吐出させることができる。ま
た、インクジェットプリンタ用インクの表面張力が、少
なくとも25℃において25〜55dyne/cm ,好適には
30〜45dyne/cm であることにより、プリンター用紙
への浸透性を高めることができる。
【0032】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面等を参
照しながら説明する。
【0033】(実施例1)発色剤としてカヤセットブラ
ック008(N)ピュアー(Kayaset Blac
k 008(N)pure;日本化薬(株)社製)を3
重量%、湿潤剤としてグリセリンを1重量%、電解質と
してモノエタノールアミン硫酸塩を16重量%、一般式
(化3)で表される化合物としてオクチルジフェニルエ
ーテルジスルフォン酸Naを1重量%、溶剤としてイオ
ン交換水を74重量%およびイソプロピルアルコールを
4重量%、浸透剤としてジエチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテルを1重量%各々準備し、各原料を混合
した(以下混合液と称す)。次に、得られた混合液を均
一になるまで十分撹拌した後、網目径0.45μmの濾
剤(住友電工(株)社製;商品名フロロポアフィルタ)
を用いた加圧濾過器で加圧濾過を行い、本発明の第1実
施例におけるインクジェットプリンタ用インクを作成し
た。
【0034】次に、得られた本発明の第1実施例におけ
るインクジェットプリンタ用インクについて、比抵抗,
粘度,及び表面張力を測定した。まず、本発明の第1実
施例におけるインクジェットプリンタ用インクを恒温槽
中で25℃に調整した。次に、比抵抗を、導電率計
((株)堀場製作所社製;商品名ES−12)を用いて
測定した。また、粘度は、振動式粘度計(山一電機
(株)社製;商品名VISCOMATE VM−1A−
L)を用いて測定した。表面張力は、全自動平行式エレ
クトロ表面張力計(協和科学(株)社製;商品名ESB
−V)を用いて、白金板によるウイルヘルミー法(吊板
式)によって、測定した。pHはpHメーター(東亜電
波工業社製;商品名HM−20E)を用いて測定した。
この結果、本発明の第1実施例におけるインクジェット
プリンタ用インクは、25℃において、比抵抗は20Ω
・cm、粘度は2.0cp、表面張力は32dyne/cm である
ことがわかった。
【0035】以上のように製造された本発明の第1実施
例におけるインクジェットプリンタ用インクを用いて、
性能比較試験を行った。以下その結果について説明す
る。まず、図1に示した通電加熱方式のインクジェット
ヘッドを準備し、このインクジェットヘッドに、本発明
の第1実施例におけるインクジェットプリンタ用インク
充填した。ここで、インクジェットヘッドは、ノズル孔
の直径が40μmのものを使用した。次に、(表1)に
示す条件で、各試験を行った。
【0036】
【表1】
【0037】吐出安定性試験として、まず、電圧レベル
23V,パルス周期3MHz,印字周期5kHzで連続
して電流/電圧を印加したときのインク滴の吐出状態を
光学顕微鏡を用いて観察した。次に、印字周期を0.5
kHz(印字時間2秒)に変えて連続して電流/電圧を
印加したときのインク滴の吐出状態を光学顕微鏡を用い
て観察した。この結果を(表2)に示す。
【0038】
【表2】
【0039】保存安定性試験として、まず、本発明の第
1実施例におけるインクジェットプリンタ用インクを充
填したインクジェットヘッドを3ヶ月間、昼間空調され
たオフィスで放置した後、外観の変化を光学顕微鏡を用
いて観察した。次に、前述した3ヶ月間放置したインク
ジェットヘッドに記録信号を入力したときの最初の記録
信号に対する吐出応答性、すなわちインク滴の吐出状態
を光学顕微鏡を用いて観察した。この結果を(表2)に
示した。
【0040】次に、本発明の第1実施例におけるインク
ジェットプリンタ用インクをプリンター用紙上に付着し
た時から、プリンター用紙上に付着された印字上を指が
摩擦運動しても、肉眼で印字がにじんで汚れなくなるこ
とが確認されるまでの時間(以下セット時間と称す)を
測定した。この結果を(表2)に示した。
【0041】次に、本発明の第1実施例におけるインク
ジェットプリンタ用インクをプリンター用紙に付着させ
た時の印字の滲みの様子を肉眼で観察した。この結果を
(表2)に示した。
【0042】この(表2)から明らかなように、本発明
の第1実施例におけるインクジェットプリンタ用インク
は、印字周期5kHz又は印字周期0.5kHz(印字
時間2秒)で連続して電流/電圧を印加しても均一なイ
ンク滴を長時間安定して吐出しており、吐出安定性の経
時劣化がほとんどないことがわかった。また、本発明の
第1実施例におけるインクジェットプリンタ用インクを
3カ月間放置しても外観変化等なく、また吐出安定性も
良好であり、保存安定性が極めて良好であることがわか
った。また、セット時間も1秒未満と著しく短く、さら
に、印字の滲みも全くみられないということがわかっ
た。
【0043】以上のように本実施例によれば、一般式
(化1)で表される化合物であるオクチルジフェニルエ
ーテルジスルフォン酸Naや、浸透剤であるジエチレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテルが含有されている
ので、印字した際、コントラストを十分に強く印字また
は印画することができる。さらに、プリンター用紙上で
極めて速く乾燥することができるので、セット時間を短
くすることができるとともに印字または印画の滲みを少
なくすることができる。換言すると、インクジェットプ
リンタ用インクの乾燥性(SET性)と印字の滲みが両
立し、発色剤であるカヤセットブラック008(N)ピ
ュアーを十分均質にかつ多量に含有させることができ、
長期間保存等してもインクジェットプリンタ用インクを
変質させたり固形分や析出物等を生じさせたりすること
がなく、保存安定性に優れ、かつインク滴の吐出安定性
に優れ、インクジェットプリンタ用インクの経時劣化を
著しく少なくすることができる。また、したがって、極
めて優れた効果が得られた。
【0044】(比較例1)一般式(化1)で表される化
合物であるオクチルジフェニルエーテルジスルフォン酸
Na,及び浸透剤であるジエチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテルを含まない以外は、実施例1と同様に
して、従来のインクジェットプリンタ用インクを作成し
た。
【0045】以上のように製造された従来のインクジェ
ットプリンタ用インクを用いて、表面張力測定および性
能比較試験を行った。以下その結果について説明する。
まず、実施例1と同様にして、表面張力を測定するとと
もに性能比較試験を行った。この結果を(表2)に示し
た。
【0046】この(表2)から明らかなように、一般式
(化1)で表される化合物であるオクチルジフェニルエ
ーテルジスルフォン酸Na,及び浸透剤であるジエチレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテルを含まない従来
のインクジェットプリンタ用インクは、表面張力が大き
く、このため、セット時間が30秒と極めて長くなって
いることがわかった。
【0047】(比較例2)一般式(化1)で表される化
合物であるオクチルジフェニルエーテルジスルフォン酸
Naの代わりにラウリル硫酸Naを用いた以外は、実施
例1と同様にして、従来のインクジェットプリンタ用イ
ンクを作成した。
【0048】以上のように製造された従来のインクジェ
ットプリンタ用インクを用いて、表面張力測定及び性能
比較試験を行った。以下その結果について説明する。ま
ず、実施例1と同様にして、表面張力を測定するととも
に性能比較試験を行った。この結果を(表2)に示し
た。
【0049】この(表2)から明らかなように、ラウリ
ル硫酸Naを用いた従来のインクジェットプリンタ用イ
ンクは、印字周期5kHz又は印字周期0.5kHzで
連続して電流/電圧を印加するとインク吐出開始から1
時間程度で吐出安定性が不安定となり、また3カ月間放
置すると析出物がノズル孔に目詰まりしてしまい、イン
ク吐出を行っても吐出することができず、保存安定性が
低下しており、さらにプリンター用紙上に記録された印
字も滲みが大きいということがわかった。
【0050】(比較例3)一般式(化1)で表される化
合物であるオクチルジフェニルエーテルジスルフォン酸
Naの代わりにブチルナフタレンスルフォン酸Naを用
いた以外は、実施例1と同様にして、従来のインクジェ
ットプリンタ用インクを作成した。
【0051】以上のように製造された従来のインクジェ
ットプリンタ用インクを用いて、表面張力測定および性
能比較試験を行った。以下その結果について説明する。
まず、実施例1と同様にして、表面張力を測定するとと
もに性能比較試験を行った。この結果を(表2)に示し
た。
【0052】この(表2)から明らかなように、従来の
ブチルナフタレンスルフォン酸Naを用いたインクジェ
ットプリンタ用インクは、印字周期5kHz又は印字周
期0.5kHzで連続して電流/電圧を印加するとイン
ク吐出開始から3時間程度で吐出安定性が不安定とな
り、また3カ月間放置すると析出物がノズル孔に目詰ま
りしてしまい、インク吐出を行っても吐出することがで
きず、保存安定性が低下しており、さらにプリンター用
紙上に記録された印字も滲みがあるということがわかっ
た。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下の優
れた効果を奏する。すなわち、 発色剤と、湿潤剤と、電解質と、発色剤,湿潤剤及び
電解質を溶解する溶剤と、一般式(化1)で表される化
合物と、浸透剤と、を含有するので、発色剤の溶剤中へ
の溶解度を高くすることができ、インクジェットプリン
タ用インク中へ発色剤を多く含有させることができる。
これにより、プリンター用紙上に記録された印字または
印画のコントラストを高くすることができる。また、長
期間使用せずに保存等してもインクジェットプリンタ用
インクを変質させたり固形分等を生じさせたりすること
がなく、インクジェットプリンタ用インクの経時劣化を
防止でき、またノズル孔の目詰まりを防止することがで
き、インク滴の均一性あるいはインク滴の飛翔方向の安
定性を著しく増すことができ、インクジェットプリンタ
用インクの吐出安定性、吐出応答性、連続記録性を向上
させることができる。さらに、インクジェットプリンタ
用インクの表面張力を小さくすることができるので、プ
リンター用紙への浸透速度を極めて速くすることがで
き、インクジェットプリンタ用インクのプリンター用紙
への定着時間を十分に短くすることができるとともに、
かつ細線や文字などのエッジの滲みの生じないカラー印
字を行った際の色の滲みの生じない高い品質の印字また
は印画を行うことができる。したがって、インクジェッ
トプリンタ用インクの均質性や保存安定性,吐出安定
性,吐出応答性,連続記録性等の信頼性や高画質に優れ
たインクジェットプリンタ用インクを実現することがで
きるものである。
【0054】浸透剤が、ジエチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテルである場合、特に発色剤の溶剤中へ
の溶解度を高くすることができるので、ノズル孔を目詰
まりさせたりすることなく、プリンター用紙への速乾性
に優れ、細線や文字などのエッジの滲みの生じない高品
質な印字を得ることができ、ブリーディング等を生じさ
せたりすることがない。したがって、長期間使用せずに
保存等してもインクジェットプリンタ用インクが変質し
たり固形分等が生じたりすることがなく、インクジェッ
トプリンタ用インクの均質性や保存安定性,吐出安定
性,吐出応答性,連続記録性等の信頼性に優れたインク
ジェットプリンタ用インクを実現することができるもの
である。
【0055】一般式(化1)で表される化合物及び/
又は浸透剤が、全系中0.1〜10重量%含有されてい
る場合、プリンター用紙への速乾性に優れ、細線や文字
などのエッジの滲みの生じない高品質かつシャープな印
字が得られ、ブリーディング等を生じさせたりすること
がなく良好なカラー印字を行うことができるとともに発
色剤の溶剤中への溶解度を高くすることができる。した
がって、長期間使用せずに保存等してもインクジェット
プリンタ用インクが変質したり固形分等が生じたりする
ことがなく、またノズル孔を目詰まりさせたりすること
なく、インクジェットプリンタ用インクの均質性や保存
安定性,吐出安定性,吐出応答性,連続記録性等の信頼
性に優れたインクジェットプリンタ用インクを実現する
ことができるものである。
【0056】電解質が、一般式(化2)で表される化
合物である場合、インクジェットプリンタ用インクに十
分な導電性を付与することができる。したがって、長期
間使用せずに保存等してもインクジェットプリンタ用イ
ンクが変質したり固形分等が生じたりすることがなく、
またノズル孔を目詰まりさせたりすることなく、プリン
ター用紙への速乾性に優れ、ブリーディング等を生じさ
せたりすることがなく、インクジェットプリンタ用イン
クの均質性や保存安定性,吐出安定性,吐出応答性,連
続記録性等の信頼性に優れたインクジェットプリンタ用
インクを実現することができるものである。
【0057】溶剤が水等からなり、全系中30〜80
重量%含有されており、及び/又は、湿潤剤が多価アル
コールからなり、全系中0.1〜10重量%,好適には
0.5〜3重量%含有されている場合、発色剤を効率良
く十分に溶解することができ、またノズル孔におけるイ
ンクジェットプリンタ用インクの乾燥を防止することが
できる。したがって、長期間使用せずに保存等してもイ
ンクジェットプリンタ用インクが変質したり固形分等が
生じたりすることがなく、またノズル孔を目詰まりさせ
たりすることなく、プリンター用紙への速乾性に優れ、
ブリーディング等を生じさせたりすることがなく、イン
クジェットプリンタ用インクの均質性や保存安定性,吐
出安定性,吐出応答性,連続記録性等の信頼性に優れた
インクジェットプリンタ用インクを実現することができ
るものである。
【0058】25℃において比抵抗が8〜50Ω・c
m,好適には15〜40Ω・cmであり、及び、粘度が1
0cp以下,好適には5cp以下であり、及び、表面張力が
25〜55dyne/cm ,好適には30〜45dyne/cm であ
り、及びpHが6〜10である場合、インクジェットプ
リンタ用インクを効率よく加熱・沸騰させることがで
き、またノズル孔からインクジェットプリンタ用インク
を効率よく吐出させることができ、さらにプリンター用
紙への浸透性を高めることができる。したがって、長期
間使用せずに保存等してもインクジェットプリンタ用イ
ンクが変質したり固形分等が生じたりすることがなく、
またノズル孔を目詰まりさせたりすることなく、プリン
ター用紙への速乾性に優れ、ブリーディング等を生じさ
せたりすることがなく、インクジェットプリンタ用イン
クの均質性や保存安定性,吐出安定性,吐出応答性,連
続記録性等の信頼性に優れたインクジェットプリンタ用
インクを実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の通電発熱方式のインクジェットヘッドを
示す要部断面模式図
【図2】図1のA−A’線断面模式図
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 基板 3 電極 4 絶縁層 5 仕切り部 6 圧力室 7 インク流路 8 ノズルプレート 9 ノズル孔 10 インクジェットプリンタ用インク 11 インク滴 12 信号発生装置

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発色剤と、湿潤剤と、電解質と、前記発色
    剤,前記湿潤剤及び前記電解質を溶解する溶剤と、下記
    一般式(化1)で表される化合物と、浸透剤と、を含有
    することを特徴とするインクジェットプリンタ用イン
    ク。 【化1】
  2. 【請求項2】前記浸透剤が、ジエチレングリコールモノ
    −n−ブチルエーテルであることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェットプリンタ用インク。
  3. 【請求項3】前記一般式(化1)で表される化合物及び
    前記浸透剤が、全系中0.1〜10重量%含有されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2の内いずれか1に記
    載のインクジェットプリンタ用インク。
  4. 【請求項4】前記電解質が、下記一般式(化2)で表さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1乃至3の内
    いずれか1に記載のインクジェットプリンタ用インク。 【化2】
  5. 【請求項5】前記溶剤が水等からなり、全系中30〜8
    0重量%含有されており、及び、前記湿潤剤が多価アル
    コールからなり、全系中0.1〜10重量%,好適には
    0.5〜3重量%含有されていることを特徴とする請求
    項1乃至4の内いずれか1に記載のインクジェットプリ
    ンタ用インク。
  6. 【請求項6】25℃において比抵抗が8〜50Ω・cm,
    好適には15〜40であり、及び、粘度が10cp以下,
    好適には5cp以下であり、及び、表面張力が25〜55
    dyne/cm ,好適には30〜45dyne/cm であり、及び、
    pHが6〜10であることを特徴とする請求項1乃至5
    の内いずれか1に記載のインクジェットプリンタ用イン
    ク。
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