JP3487338B2 - ホログラム原盤の製造方法 - Google Patents

ホログラム原盤の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、再生専用の導波路
ホログラム情報記録媒体に用いるホログラム原盤の製造
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ポケットに入れて持ち運び可能な
情報カードとしては、テレホンカードなどの磁気カード
が一般的である。また、近年ではICカードが登場し、
電子商取引への適用が提案されている。磁気カードは安
価ではあるが、偽造の危険性があり、また、ICカード
は偽造は困難であるが、ビット単価が高価になるという
欠点がある。 【0003】これらの欠点を補うために考案されたの
が、再生専用のホログラム情報記録媒体(以下、ホログ
ラムカードと略記する)である。従来、石英やプラスチ
ックなどの板状の透明な媒質をコア層とし、このコア層
の上下に、このコア層よりも低屈折率の媒質(クラッド
層)を設けた、いわゆるスラブ光導波路は、光通信用の
部品に応用されている。スラブ導波路においては、クラ
ッド層とコア層との屈折率差によって、光をコア層に閉
じこめて伝搬させることができる。ホログラムカードも
これを応用したものである。 【0004】図6は、ホログラムカードの構造の一例を
示した断面図であって、コア層8aとクラッド層8bと
が交互に積層されることにより、コア層8aが上下のク
ラッド層8b,8bに挟まれてなるシングルモードの導
波層を備えた四方形板状の媒体8が構成されている。つ
まり、クラッド層8bは、隣接する上下の導波層を同時
に構成している。そして、この媒体8の一辺を、カード
面に対して45度の角度をもって切断し、鏡面状に研磨
することにより、45度反射面3が形成されている。こ
のホログラムカードにおいては、光源からのレーザ光1
を、カードの上面側からカード面に対して略鉛直方向に
照射するとともに、凸レンズ2を介して一点に集光し、
45度反射面3上の結合点6にて導波層(コア層8a)
のひとつに結合させる。レーザ光1を一点に集光させる
ためには、一般に凸レンズ2として球面凸レンズを用い
る。すると、この45度反射面3で反射した反射光が前
記導波層に結合し、導波光4としてこの導波層中を伝搬
する。 【0005】各導波層においては、コア層8aの上面あ
るいはその近傍に、屈折率変調などの手段によって予め
情報を乗せたホログラム(散乱要因)7が作り込まれて
おり、これによって導波光4が回折し、この回折光5は
ホログラム画像10を形成する。そして、このホログラ
ム画像10をCCD(荷電結合素子)などの2次元光デ
ィテクタで取り込むことにより、情報の読み出しを行う
ことができる。また、凸レンズ2を移動させて導波光4
が伝搬する導波層を変更することにより、各導波層に記
録された情報を個別に読み出すことができる。 【0006】ホログラムカードにおいては、図6に示し
たものの他にも種々の方式があり、導波層に光を導入す
る方式などにおいてもいくつかの種類がある。例えば、
媒体8の一辺をカード面に対して90度の角度をもって
切断し、この切断面からカードの面に対して平行にレー
ザ光を入射する方式なども例示できる。凸レンズ2とし
ては、上述のように一般的な球面凸レンズを用いること
もできるが、円筒面(シリンドリカル)凸レンズ(以
下、シリンドリカルレンズという)を用いることもでき
る。 【0007】図7は、シリンドリカルレンズを用い、カ
ード面に対して平行にレーザ光を入射してホログラム画
像を再生する系の一例を示した概略図である。すなわ
ち、図6に示したものと同様の媒体8の一辺を、カード
面に対して90度の角度をもって切断した切断面8cを
備えたホログラムカードを用意する。ついで、この切断
面8cに、光源からの平面波12を、シリンドリカルレ
ンズ13を介して照射する。平面波12は、シリンドリ
カルレンズ13を介すると、集光して幅の広い断面直線
状の入射光14となり、この入射光14が、切断面8c
の結合位置15において、導波層(コア層8a)と直線
状に結合する。すると、導波層に作り込まれたホログラ
ム7によって導波光17が回折し、この回折光19は、
結像面20にてホログラム画像10を形成する。 【0008】ホログラムカードの材料としては、透明
で、かつ導波層として動作するのに適当な屈折率を有す
るものが用いられる。具体的にはガラス、アクリル樹脂
などのプラスチックなどが挙げられる。加工性の観点で
は、ガラスよりもプラスチックが優れているため、大量
生産用途にはプラスチックが好適である。CD(コンパ
クトディスク)やDVD(デジタルビデオディスク)な
どがその好例である。これらは、例えば、凹凸面を備え
た原盤(金型)を用意し、この凹凸面をプラスチック製
円盤の表面に転写する、いわゆるスタンピング技術によ
って大量に複製生産されている。 【0009】図8(a)〜図8(d)は、スタンピング
技術のホログラムカード製造技術への適用の一例を示し
た説明図である。この例においては、まず、図8(a)
に示したように、公知の方法によってクラッド層8bを
成膜し、さらにこの上にコア層8aを成膜したものを用
意する。ついで、図8(b)に示したように、ホログラ
ムの形状に対応した凹凸面11aが設けられたホログラ
ム原盤11を用意し、この凹凸面11aをコア層8aに
押しつけることによって、このコア層8aに凹凸の形状
を転写してホログラム7を作り込む。 【0010】ホログラム原盤11は、以下のようにして
製造したものである。例えば、ガラス基板の表面に感光
性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層にレーザを用いて
数値計算によって得たホログラムパターンを描写する。
ついで、現像処理を行うと、ホログラムの形状に対応し
た凹凸面が形成される。さらに、この凹凸面を、電鋳な
どの公知の方法によって金属からなる原盤本体に転写し
てホログラム原盤11を得る。 【0011】ついで、図8(c)に示したように、この
コア層8aのホログラム7の上にクラッド層8bを設け
ることにより、ひとつの導波層が形成される。ついで、
図8(d)に示したように、同様の操作によってホログ
ラム7が作り込まれたコア層8aとクラッド層8bとを
交互に形成することにより、導波層が複数積層されてな
る媒体8が形成される。そして、この媒体8に、図6に
示したように45度反射面3を形成したり、図7に示し
たように、媒体8の一辺を、カード面に対して90度の
角度をもって切断して切断面8cを形成することによ
り、ホログラムカードを製造することができる。この製
造方法においては、転写が単純な作業であるため、媒体
8の製造時間が非常に短い。よって、生産性を大幅に向
上させるとができる。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンピュータ速度では、数値計算によるホログラムパタ
ーンの作製に膨大な計算を要する。したがって、ホログ
ラム原盤の製造に長時間を要し、媒体8の製造効率の向
上にも限界があった。よって、本発明においては、ホロ
グラム原盤の製造時間を短縮できる技術を提供すること
を課題とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、導波路ホログラム情報記
録媒体の製造に用いるホログラム原盤の製造方法におい
て、第1の側面と前記第1の側面の対向面とを有する
明な基板の前記対向面に感光性樹脂層を形成し、前記
1の側面に隣接する第2の側面を介して前記基板を透過
前記対向面に照射した平面波と、前記第1の側面から
照射した所望の画像を結像する物体光とを干渉させて、
光の干渉縞を形成させ、前記光の干渉縞に対応した凹凸
面を形成することを特徴とするホログラム原盤の製造方
法である 発明のホログラム原盤の製造方法において
は、数値計算は一切必要なく、ホログラム原盤の製造に
要する時間と手間が大幅に軽減される。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明において製造するホログラ
ム原盤において、レンズの種類や光の入射面の角度など
の光の入射方式は特に限定せず、従来用いられている種
々の態様を適用することができる。なかでも、図7に示
したシリンドリカルレンズを用いた系に適用すると、ホ
ログラム原盤の製造方法が単純かつ簡便となり、本発明
の効果が最も大きい。 【0015】ところで、ホログラムの形状は、いわゆる
参照光と物体光との干渉縞の形状に等しいことが公知で
ある。ホログラムカードにおいて、参照光とは、例えば
図7に示した導波光17(上下のクラッド層8b,8b
に挟まれたコア層8aを中心とした領域に束縛されて伝
搬する導波光)である。物体光とは、例えば図7に示し
た回折光19(媒体8の外の平面内で像を結んでホログ
ラム画像10を形成する光)である。 【0016】以下、シリンドリカルレンズを用いる方式
に適用する本発明のホログラム原盤の製造方法の一例に
ついて説明する。図1は、ホログラム原盤の製造方法を
示した斜視図、図2(a)は平面図、図2(b)は干渉
縞と感光性樹脂層の拡大図、図3は物体光を形成するた
めの光学系の一例を示した平面図である。 【0017】まず、ホログラムカードで再生したい画像
22を所定の結像面32で結像する物体光23を用意す
る。そして、物体光23の結像面32の手前に、ある程
度の厚みがある直方体状のガラス板(原盤本体)24
を、その面積が大きい側面のひとつが物体光23の進行
方向に直交するように配置する。以下、便宜上、この側
面を第1の側面24aという。なお、ガラス板24のサ
イズは、図7、図8(a)〜図8(d)に示したような
媒体8に形成予定のホログラム7の大きさによって適宜
調整される。例えば、第1の側面24aはホログラム7
の周縁よりも1mm程度大きいサイズに設定される。ガ
ラス板24の厚みは、後述する平面波25の入射条件な
どによって適宜調節される。 【0018】なお、この第1の側面24aあるいはその
対向面24bの一方には、予め感光性樹脂を塗布して感
光性樹脂層26を形成しておく。この例においては対向
面24bに感光性樹脂層26が形成されている。また、
感光性樹脂層26の厚さは例えば0.1μm程度とされ
るが、再生するホログラムの条件などによって適宜調整
される。ガラス板(原盤本体)24は、光を透過する透
明な固体材料から形成されていれば特に限定することは
なく、ガラスの他、アクリル樹脂などのプラスチック製
のものなどを用いることができる。感光性樹脂として
は、フォトレジスト系の表面レリーフ型ホログラム材料
などが好適である。 【0019】物体光23は、図3に示したようにガラス
板24の第1の側面24aに対峙する位置に空間光変調
器29を配置し、これらの間に2枚のレンズ30、30
からなる結像光学系31を配置した光学系にて形成され
る。空間光変調器29は、具体的には、例えば液晶を主
要な材料とし、電気信号によって光透過率が変化する微
少な素子が縦横に多数並列されてなる電子デバイスであ
り、一般にはプロジェクタなどに用いられるものであ
る。 【0020】そして、この空間光変調器29に光源から
の平面波33を照射すると、光は空間光変調器29を透
過し、所望の画像情報を含んだものとなる。この光はそ
の進行方向に配置された2枚の凸レンズ30、30から
なる結像光学系31を透過して物体光23となり、この
物体光23は、ガラス板24を透過して結像面32にて
結像し、再生したい画像22が得られる。 【0021】一方、物体光23と可干渉な平面波25を
用意する。この平面波25は、後述するように、図7に
示したホログラムカードにおける導波光17と等価とみ
なすことができるものである。 【0022】そして、前記物体光23を、第1の側面2
4aから、この第1の側面24aに対して直交方向に入
射するとともに、この平面波25を前記第1の側面24
aに隣接する第2の側面24cから入射する。このと
き、平面波25が第2の側面24cを介して対向面24
bに照射されるように、平面波25の入射角度を調節す
る。その結果、図2(a)、図2(b)に示したよう
に、物体光23と平面波25とが、これらが重なる部分
において干渉し、対向面24bを含む部分に干渉縞27
が形成される。そして、この干渉縞27によって対向面
24bに形成された光の強度パターンに対応して感光性
樹脂層26が感光する。さらに、この感光性樹脂層26
に公知の現像処理を施すと、その外面に干渉縞27に対
応した凹凸面28が形成される。その結果、ガラス板2
4と感光性樹脂層26とからなるホログラム原盤が得ら
れる。 【0023】ここで、物体光23の進行方向において、
感光性樹脂層26は物体光23の結像面32の手前に位
置する。よって、この感光性樹脂層26には、物体光2
3が結像する手前の光の分布が記録される。そのため、
仮にこのホログラム原盤自体のホログラムパターンの再
生を行うと、凹凸面28によって生じた回折光は、ガラ
ス板24の対向面24bから結像面32に向かって、物
体光23の進行方向と同方向の経路をたどってホログラ
ム像を結像する。 【0024】さらに、このホログラム原盤を用いて、例
えば図8(a)〜図8(d)に示した製造方法にしたが
って媒体を製造し、図6に示したように、この媒体に4
5度反射面を形成したり、図7に示したように、媒体の
一辺を、カード面に対して90度の角度をもって切断し
て切断面を形成することにより、ホログラムカードを製
造することができる。 【0025】以下、平面波25の調整と、平面波25
を、図7に示した実際のホログラムカードにおける導波
光17とみなすことができる理由について説明する。図
2(a)に示したように物体光23の進行方向をx、x
に直交する鉛直方向をy、水平方向をzとすると、導波
光17と平面波25の電界は、それぞれ複素フェイザー
表示で以下のように表すことができる。なお、シリンド
リカルレンズを用いる系に適用するため、y方向の変化
は起こらないものとする。 【0026】 【数1】 F(x)は、コア層から十分に離れた場所では0になるx
の関数、βは導波層の伝搬定数、Sは複素定数である。
また、媒質中での光の波長がλのときは、以下の関係が
成り立つ。 【0027】 【数2】 【0028】ホログラムカードの導波層はシングルモー
ドであるため、与えられた条件に対してF(x)とβは
一意的に決まる。また、感光性樹脂層26の面内のみに
着目すると、x方向の変化を考える必要がない。よっ
て、kz=βとなるように平面波25の進行方向を調整
すると、ふたつの光(導波光17と平面波25)を全く
等価とみなせる。したがって、平面波25を導波光17
の代用として、参照光とみなすことができる。その結
果、平面波25と物体光23を用いて、導波光17を用
いた場合と等価の干渉縞27を感光性樹脂層26に記録
することができる。 【0029】また、物体光23を形成する光学系は、図
3に示した例のみならず、種々の形態を例示できる。図
4は光学系の他の例を示したもので、空間光変調器29
を感光性樹脂層26に対峙する位置に配置し、この空間
光変調器29に平面波33を照射すると、物体光23が
感光性樹脂層26に照射される。これと同時に第2の側
面24cから平面波25を照射すると、これら物体光2
3と平面波25とが干渉して干渉縞27が形成される。
その結果、感光性樹脂層26が感光し、この感光性樹脂
層26に現像処理を施すと、図2(b)に示したような
凹凸面28を形成することができる。なお、これらの例
の空間光変調器29は透過型であるが、反射型なども好
適であり、光に画像情報を搭載可能な機能を有するもの
であれば特に限定されない。 【0030】このように本発明においては、干渉縞27
を用いて感光性樹脂層26を感光させて現像処理するこ
とによって、ホログラムパターンの凹凸面を形成するた
め、数値計算によるホログラムパターンの作製が必要な
く、ホログラム原盤11の製造に要する手間と時間を大
幅に軽減することができる。その結果、このホログラム
原盤を用いたホログラム情報記録媒体の製造時間を全体
として短縮化し、コストの低減を図ることができる。 【0031】また、このホログラム原盤11は、そのま
ま図2(a)〜図2(d)に示したようなスタンピング
技術、あるいは公知の凹凸転写の型として用いることが
できるが、さらに強度を向上させ、過酷な条件下や長期
間の使用条件下などにおける感光性樹脂の剥離などを防
止するためには、公知の方法によって金属板などの固体
材料からなる転写体に転写したホログラム原盤を形成す
ることもできる。 【0032】例えば、図5(a)〜図5(c)に示した
ように、図1、図2(a)、図2(b)に示した方法と
同様にして、ガラス板24上の感光性樹脂層26に凹凸
面28を形成する。そして、この凹凸面28の上に、図
5(d)に示したようにクロムなどの金属からなる金属
層(転写体)34を電鋳(電気鋳造法)などによって堆
積し、この金属層34の凹凸面28との接触面34aに
凹凸面28を転写する。その後、この金属層34を取り
外し、図5(e)に示したように、金属製のホログラム
原盤35とする。あるいは前記凹凸面28を、例えば公
知の方法によって金属製などのローラに転写して用いる
こともできる。 【0033】 【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。まず、フォトレジスト系の表面レリーフ型ホログラ
ム材料樹脂を鏡面研磨したガラス上に塗布、乾燥させて
感光性樹脂層を形成した。このガラス板の感光性樹脂層
に、図4に示した光学系を用いて干渉縞を感光させた。
空間光変調器は、クロム膜で結像したい絵を描画したガ
ラス板を用いて構成した。そして、この空間光変調器を
上述の感光性樹脂層を形成したガラス板から3mm離れ
た位置に置いた。光源は波長680nmの半導体レーザ
を用いた。また、平面波の入射角は約15度であった。
ついで、感光性樹脂層に現像処理を施した後、その表面
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、約500nm間
隔の縞状の凹凸が確認できた。この凹凸は、数値計算で
求めたホログラムパターンと類似していた。このガラス
板を、図5(c)〜図5(e)に示した方法と同様にし
て金属型に転写して、ホログラム原盤とした。 【0034】【参考例】 このホログラム原盤を用いて、図8(a)〜
図8(d)に示した方法にしたがって媒体を製造した。
媒体のコア層とクラッド層は透明プラスチック製であっ
て、クラッド層の材料の屈折率は1.484、コア層の
材料の屈折率は1.492であった。また、最も下層の
クラッド層の厚みは0.5mm、コア層の厚みは1.7
μm、このコア層の上に形成したクラッド層の厚みは2
0μmとし、これらクラッド層−コア層−クラッド層か
らなる3層構造の媒体を形成した。そして、この媒体を
用いて図7に示した方式のホログラムカードを製造し
た。 【0035】このホログラムカードの導波層に、図7に
示したように、波長680nmの半導体レーザの光を導
入したところ、コア層から約3mm離れた平面において
ホログラム画像が観測された。この画像においては、空
間光変調器に用いたクロム膜で描画した絵が忠実に再生
されていた。また、同様の媒体を用いて図1に示した方
式のホログラムカードを製造し、45度反射面から凸レ
ンズにて集光したレーザ光を入射したところ、物体光の
画像は忠実に再生された。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のホログラ
ム原盤の製造方法においては、干渉縞を用いて感光性樹
脂層を感光させて現像処理することによってホログラム
パターンの凹凸面を形成するため、数値計算によるホロ
グラムパターンの作製が必要なく、ホログラム原盤の製
造に要する手間と時間を大幅に軽減することができる。
その結果、このホログラム原盤を用いたホログラム情報
記録媒体の製造時間を全体として短縮化し、コストの低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のホログラム原盤の製造方法の一例を
示した斜視図である。 【図2】 図1に示した製造方法の一例における、図2
(a)は平面図、図2(b)は干渉縞と感光性樹脂層の
拡大図である。 【図3】 図1に示した製造方法の一例における、物体
光を形成するための光学系の一例を示した平面図であ
る。 【図4】 物体光を形成するための光学系の他の例を示
した平面図である。 【図5】 図5(a)〜図5(e)は、転写体の表面
に、感光性樹脂層の凹凸面を写し取ってホログラム原盤
を製造する手順を示した平面図である。 【図6】 ホログラムカードの構造の一例を示した断面
図である。 【図7】 シリンドリカルレンズを用い、カード面に対
して平行にレーザ光を入射してホログラム画像を再生す
る系の一例を示した概略図である。 【図8】 図8(a)〜図8(d)は、スタンピング技
術のホログラムカード製造技術への適用の一例を示した
説明図である。 【符号の説明】 22…画像、23…物体光、24…ガラス板(原盤本
体)、25…平面波、26…感光性樹脂層、27…干渉
縞、28…凹凸面、32…結像面、34…金属層(転写
体)、34a…接触面、35…ホログラム原盤。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−264582(JP,A) 実開 平1−173767(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導波路ホログラム情報記録媒体の製造に
    用いるホログラム原盤の製造方法において、第1の側面と前記第1の側面の対向面とを有する 透明な
    基板の前記対向面に感光性樹脂層を形成し、 前記第1の側面に隣接する第2の側面を介して前記基板
    を透過し前記対向面に照射した平面波と、前記第1の側
    面から照射した所望の画像を結像する物体光とを干渉さ
    せて、光の干渉縞を形成させ、 前記光の干渉縞に対応した凹凸面を形成することを特徴
    とするホログラム原盤の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108680263A (zh) * 2018-05-16 2018-10-19 华南理工大学 一种基于激光干涉的非接触式玻璃温度测量系统及方法

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CN108680263A (zh) * 2018-05-16 2018-10-19 华南理工大学 一种基于激光干涉的非接触式玻璃温度测量系统及方法

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