JP3483520B2 - 信頼性評価試験方法および記録媒体 - Google Patents

信頼性評価試験方法および記録媒体

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JP3483520B2 JP2000125359A JP2000125359A JP3483520B2 JP 3483520 B2 JP3483520 B2 JP 3483520B2 JP 2000125359 A JP2000125359 A JP 2000125359A JP 2000125359 A JP2000125359 A JP 2000125359A JP 3483520 B2 JP3483520 B2 JP 3483520B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体デバイス等を
中心とする各種部品の信頼性評価試験方法および記録媒
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、部品の昇温の温度ステップスト
レス環境下の信頼性解析や信頼度推定に用いる劣化故障
要因の温度依存値たとえば活性化エネルギーEa、定数
Cを求めるには、同一ロット内の2グループ以上の試料
母集団を対象に2水準以上の温度加速試験を同一動作
(未動作を含む)条件で実施する必要がある。この活性
化エネルギーEaはアレニウスの化学反応速度モデル
(参考;塩見弘著・信頼性工学入門、発行所・丸善)の
温度依存式(A=C・e(−Ea/kT))に基づく連
立式から計算される値で、上記各温度水準の絶対温度
T、温度加速試験から得られる平均寿命Aおよびボルツ
マン定数kから、定数Cとともに導出される。
【0003】ここで、二種類の劣化故障要因が50%づ
つ含まれる全く同じ3グループの試料母集団を仮定し、
これらを対象にした温度加速試験の寿命分布から活性化
エネルギーEaを決定する平均寿命について説明する。
【0004】図7は各温度加速試験における劣化故障要
因毎の故障を対数正規の寿命分布として模式的に現した
グラフで、活性化エネルギーEaを導出するための理想
的な分布形態である。この温度加速試験の温度水準Ta
は、Ta3>Ta2>Ta1の関係にある。また、第1
の故障分布a(細線a1、a2、a3)と第2の故障分
布b(太線b1、b2、b3)とでは劣化故障要因が異
なっており、それぞれの活性化エネルギーEaは故障分
布aの方が故障分布bよりも大きい関係にある。
【0005】図8は図7の故障分布aと故障分布bとを
合わせた各温度加速試験本来の寿命分布を同じく対数正
規分布で示したグラフである。温度水準Ta1と温度水
準Ta3とは図7における故障分布aと故障分布bとの
故障分布時間領域が分かれているため、温度加速試験と
しての寿命分布が非線形な複合分布形態となって現れ
る。一方、温度水準Ta2は図7における故障分布aと
故障分布bとが50%点を中心に同じ時間領域で重なっ
ているので、温度加速試験としての寿命分布がほぼ直線
的な混合分布形態となって現れる。
【0006】実際の温度加速試験では、図7における活
性化エネルギーEaの違いによる各故障分布の時間領域
のずれ、各試料母集団のサンプリングの仕方やその大き
さおよび他の劣化故障要因の複合や混合とその割合の違
い等により、図8で示される寿命分布は様々な形態をと
ることになる。したがって、温度加速試験の寿命分布形
態の解析は一層複雑となるのが現状で、寿命分布内の多
くの試料について物理的な劣化故障解析等を詳細に実施
しない限り、劣化故障要因が複合あるいは混合している
か否かの判断が不可能となる場合が多い。逆に、非線形
な寿命分布形態であっても、図8の縦軸に示される正規
確率度数(累積度数)の関数をワイブル分布関数などに
変えてリプロットすると直線に回帰できることがあり、
劣化故障要因が1つである場合もある。
【0007】また、図7と図8との違いに示されるよう
に、平均寿命は各温度加速試験の寿命分布が単一の劣化
故障要因でかつ特性の傾きがほぼ同一で直線でない限り
定義付けられず、各温度加速試験からの活性化エネルギ
ーEaの導出が困難となる。また、平均寿命は統計量で
あるため、活性化エネルギーEaには一定の誤差が入り
込んでいる。したがって、実際の評価では、得られた寿
命分布の直線近似から平均寿命等を推定し、温度加速試
験の活性化エネルギーEaあるいは劣化故障要因の活性
化エネルギーEaを導出していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の信頼性評価試験
方法で活性化エネルギーEaを正確に導出するには、少
なくとも3水準以上の温度加速試験を実施する必要ある
から、すなわち複数の試料群を用意し、おのおのの試料
群には異なった温度加速試験を実施する必要があるか
ら、試験実施作業が面倒である。しかも、それぞれの母
集団を大きく取った温度加速試験を実施し、各温度加速
試験における初期、偶発、磨耗の各故障分布形態と劣化
故障要因の複合、混合とを併せた寿命分布形態の吟味が
必要であり、また試験温度と平均寿命とのアレニウスプ
ロットでの直線近似処理が必要となる。このためには、
温度加速試験後に多くの試料を対象とした物理的な劣化
故障解析を実施する手間も必要とされる。また、温度加
速試験の設定温度条件によっては劣化や故障が現れにく
く、長期に渡る試験時間が必要であったり、逆に劣化や
故障が早いために正確な試験データが取れない等、活性
化エネルギーEaを正確に導出することが困難である。
さらに、従来の信頼性評価試験方法では個々の試料の活
性化エネルギーEaを求めることは不可能であった。
【0009】このように、従来の信頼性評価試験方法に
より得られる各温度加速試験での部品の平均寿命値等に
は、温度加速試験の様々な要因によるばらつきが取り込
まれてしまう。現実的には、詳細な寿命分布や劣化の解
析ができないまま寿命分布を直線近似し、あえて規定し
た平均寿命から活性化エネルギーEaを導出するため、
活性化エネルギーEaのばらつきが大きく、不自然な値
を示したりする場合が多くあった。また、限られた試料
数においては、試験温度水準が多いと一試験当たりの試
料母集団が小さくなり、精度および効率の良い信頼性評
価試験方法とはならない。
【0010】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、温度依存値を容易にかつ正確に導出するこ
とができる信頼性評価試験方法、この方法を実行するプ
ログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明においては、1つの試料母集団についての昇
温の温度ステップストレス環境下の温度加速試験により
得たステップ温度と各試料の実測変動データとから温度
依存値フィッティングによりアレニウスの化学反応速度
モデルに基づく温度依存値を導出する信頼性評価試験方
法において、上記ステップ温度、上記実測変動データお
よび既知あるいは想定される第1の劣化故障要因の第1
の活性化エネルギーに基づく基準値をコンピュータの記
憶手段に格納し、上記基準値と上記試料の最大ステップ
温度における実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動
値とから上記試料の上記各ステップ温度に対応した変動
データである仮基準変動データを計算して、上記仮基準
変動データを上記記憶手段に格納し、上記仮基準変動デ
ータを上記実測変動データから差し引いた差分変動デー
タを上記記憶手段に格納し、上記差分変動データから未
確認の第2の劣化故障要因の暫定変動データを求めて、
上記暫定変動データを上記記憶手段に格納し、上記差分
変動データと上記暫定変動データとの差分の偏差量が最
小になるように上記仮の変動値を漸減させることで上記
第1の活性化エネルギーに対応する第1の定数と上記第
2の劣化故障要因の第2の活性化エネルギー、第2の定
数を導出して、上記第1の定数、上記第2の活性化エネ
ルギー、上記第2の定数を上記記憶手段に格納し、上記
温度依存値を導出する。
【0012】
【0013】 また、コンピュータ読み取り可能な記録
媒体において、第1の活性化エネルギーに基づく基準値
と1つの試料母集団についての昇温の温度ステップスト
レス環境下の温度加速試験の試料の最大ステップ温度に
おける実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とか
ら上記試料の各ステップ温度での変動データを計算して
仮基準変動データとして、上記仮基準変動データをコン
ピュータの記憶手段に格納する処理と、上記仮基準変動
データを実測変動データから差し引いた差分変動データ
を上記記憶手段に格納し、上記差分変動データから未確
認の第2の劣化故障要因の暫定変動データを求めて、上
記暫定変動データを上記記憶手段に格納する処理と、上
記差分変動データと上記暫定変動データとの差分の偏差
量が最小になるように上記仮の変動値を漸減させること
で上記第1の活性化エネルギーに対応する第1の定数と
上記第2の劣化故障要因の第2の活性化エネルギー、第
2の定数を導出して、上記第1の定数、上記第2の活性
化エネルギー、上記第2の定数を上記記憶手段に格納す
る処理とを、上記コンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録する。
【0014】
【発明の実施の形態】780μm帯AlGaAsレーザ
ダイオード(LD)を対象に実施した昇温の温度ステッ
プストレス環境下の温度加速試験での定光出力エージン
グ試験における駆動電流(IOP)の特性変動結果例を
図1に示す。ステップ状に増加する特性は、試験条件の
温度を1ステップ毎に5℃増加させ24時間保持した環
境において、個々のレーザダイオードの定光出力駆動電
流が温度上昇に伴う変化あるいは温度保持時間中に劣化
したものである。
【0015】また、図1からサンプリングした試料の特
性変動を基に実施したアレニウスプロットの例を図2、
図3に示す。図2、図3の縦軸は対象とした試料の温度
劣化則に基づいた各温度ステップ(一定時間)での特性
変動であり、図2、図3の場合には各ステップにおける
定光出力駆動電流の変動量の割合を示している。図2は
劣化量の比較的小さい試料グループのアレニウスプロッ
ト例で、活性化エネルギーEaの値は概ね−0.6eV
程度である。これらの試料は外観の解析からレーザダイ
オードの光出射端面の劣化であることが解っている。一
方、図3は劣化量の比較的大きい試料グループのアレニ
ウスプロット例で、その活性化エネルギーEaの値は概
ね−1eVである。これらの劣化故障試料の母集団に占
める割合は少ない。また、これらの劣化故障試料には、
図2の試料に見られた光出射端面の劣化の痕跡も見られ
ておらず、劣化故障要因は不明のままである。なお、双
方の温度依存性の違いから、実用的な25℃前後におけ
る信頼性上の劣化故障要因は図2の試料に見られる光出
射端面の劣化が支配的であり、図3の試料の劣化故障要
因による影響は少ない。
【0016】図2において、レーザダイオードLD−4
のアレニウスプロットは、多少非線形な特性を示してお
り、その平均的傾き(約−0.7eV)も大きいことか
ら、他のレーザダイオードLD−1〜3とは異なる劣化
故障形態であることが伺える。しかし、レーザダイオー
ドLD−4のチップ外観による劣化解析では、同一グル
ープ内のレーザダイオードLD−1〜3と同じ光出射端
面の劣化が生じており、光出射端面の劣化以外の劣化故
障要因が潜在していることが考えられる。このため、温
度依存値フィッティングを基にした解析プログラムを用
いて、レーザダイオードLD−4に既知あるいは想定さ
れる第1の劣化故障要因(第1の活性化エネルギーEa
、第1の定数C)以外の第2の劣化故障要因(第2
の活性化エネルギーEa、第2の定数C)が潜在す
るかどうかの解析を行なった。
【0017】図4にその解析結果を示す。黒丸のプロッ
トが温度加速試験での実測値であり、白丸のプロットが
解析による推定値である。白丸のプロットにおける点線
の特性の活性化エネルギーEa、定数Cおよび白丸のプ
ロットにおける実線の特性の活性化エネルギーEa、定
数Cは、点線の活性化エネルギーEaの概略値(−0.
61eV)のみを仮に与えて、実測特性のプロット値か
ら導出したものである。この解析結果から、活性化エネ
ルギーEaの値は−0.607eVとなり、また潜在
する第2の劣化故障要因の活性化エネルギーEaの値
は約−1.11eVとなり、図3の試料の劣化故障要因
とほぼ一致した。また、光出射端面の劣化による点線の
特性も妥当な定数Cの値(プロットの上下位置)を得
た。
【0018】ここで、上記の解析に適用した温度依存値
フィッティングプログラムのフローチャートを図5に示
す。
【0019】はじめに、ステップ温度、実測変動データ
および既知あるいは想定される第1の劣化故障要因の第
1の活性化エネルギーに基づく基準値をコンピュータの
記憶手段に格納し、基準値と試料の最大ステップ温度に
おける実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とか
ら試料の各ステップ温度での変動データを計算して仮基
準変動データとして、仮基準変動データをコンピュータ
の記憶手段に格納する。すなわち、ステップ701で、
昇温の温度ステップストレス環境下の温度加速試験から
得られる試験データすなわちステップ数Sの各ステップ
温度(試験温度パラメータ、温度データ)T[S]とこ
れに対応した試料(試験素子、たとえば図2のレーザダ
イオードLD−4)の駆動電流の実測変動データ(特性
劣化変動データ)Do[S](ここで、[S]は全ての
ステップ温度T[S]での各値を意味する。以下、同
じ。)とを入力し、ステップ温度T[S]、実測変動デ
ータDo[S]をコンピュータの記憶手段に格納する。
なお、実測変動データDo[S]の各値は各温度ステッ
プ間の試験温度上昇時の特性変化量を除く、各温度ステ
ップ一定温度範囲内での単位時間当たりの劣化変動量ま
たは各温度ステップまでの累積変動量(活性化エネルギ
ーEaとステップ温度T[S]とで時間あるいは変化量
を補正した単位時間当たりの変動量)である。つぎに、
ステップ702で、基準とする既知あるいは想定される
第1の活性化エネルギーEaに基づく標準値Ea0を
入力し、標準値Ea0をコンピュータの記憶手段に格納
する。たとえば、図4の解析例では、図2のレーザダイ
オードLD−1〜3の活性化エネルギーEaの概略値
である−0.61eVを標準値Ea0として入力する。
つぎに、ステップ703で、任意のステップ温度T
[s]に対応する実測変動データDo[s](ここで、
[s]は任意のステップ温度T[s]での値を意味す
る。以下、同じ。)の分割数Nを入力し、n=1のとき
すなわち1番目の分割値D[s,n](Do[s]−D
o[s]・n/N)を設定し、分割値D[s,n]をコ
ンピュータの記憶手段に格納する。ここで、Nは実質的
に定数Cを暫時変化させるための値で、解析精度に応じ
適宜設定する。つぎに、ステップ704で、標準値Ea
0をアレニウスプロット上の最小二乗法による直線近似
のフィッティングパラメタとし、ステップ温度T[s]
と分割値D[s,n]とを基にして、試料の各ステップ
温度T[S]に対応した変動データである仮基準変動デ
ータD[S,n]と仮基準変数C0[n]とを計算し
て、仮基準変動データD[S,n]と仮基準変数C0
[n]とをコンピュータの記憶手段に格納する。
【0020】つぎに、仮基準変動データを実測変動デー
タから差し引いた差分変動データを記憶手段に格納し、
差分変動データから未確認の第2の劣化故障要因の暫定
変動データを求めて、暫定変動データをコンピュータの
記憶手段に格納する。すなわち、ステップ705におけ
る判断が「No」(何れかの温度ステップで、Do
[s]−D[s,n]の値が「0」または「負」)であ
るならば、ステップ709で(n=n+1)を計算し、
ステップ710で次の分割値D[s,n]を設定し、ス
テップ704に戻る。また、ステップ705の判断が
「Yes」(各温度ステップで、Do[s]−D[s,
n]の値が「正」)であるならば、ステップ706に進
む。つぎに、ステップ706で、実測変動データDo
[S]から仮基準変動データD[S,n]を減じた各差
分変動データ(Do[S]−D[S,n])をコンピュ
ータの記憶手段に格納し、各差分変動データとステップ
温度T[S]とをアレニウスプロット上で直線近似し、
活性化エネルギーEa[n]、定数C[n]を算出し、
直線近似上のステップ温度T[S]に対応するデータを
第2の劣化故障要因の暫定変動データDe[S,n]と
して設定して、活性化エネルギーEa[n]、定数C
[n]、暫定変動データDe[S,n]をコンピュータ
の記憶手段に格納する。
【0021】つぎに、差分変動データと暫定変動データ
との差分の偏差量が最小になるように仮の変動値を漸減
させることで第1の活性化エネルギーに対応する第1の
定数と第2の劣化故障要因の第2の活性化エネルギー、
第2の定数を導出して、第1の定数、第2の活性化エネ
ルギー、第2の定数を記憶手段に格納する。すなわち、
ステップ707で、差分変動データ(Do[S]−D
[S,n])と暫定変動データDe[S,n]との差分
の偏差量(S個のDo[S]−D[S,n]−De
[S,n]の二乗和またはその平方根)d[n]を計算
し、偏差量d[n]をコンピュータの記憶手段に格納す
るとともに、モニタデータとして偏差量d[n]の値あ
るいはnに対する偏差量d[n]値のグラフを表示す
る。つぎに、ステップ708における判断が「No」
(n=1)であるならば、ステップ709で(n=n+
1)を計算し、ステップ710で次の分割値D[s,
n]を設定し、ステップ704に戻りステップ707ま
でを実行する。また、ステップ708の判断が「Ye
s」(n>1)であるならば、ステップ711に進む。
つぎに、ステップ711における判断が「No」(d
[n]<d[n−1])で、かつステップ712の判断
が「No」(n<N−1)であるならば、ステップ70
9とステップ710とを経て、ステップ704からステ
ップ708までをステップ711の判断が「Yes」
(d[n]≧d[n−1])になるまで繰り返す。ま
た、ステップ711における判断が「No」で、かつス
テップ712の判断が「Yes」(n=N−1)である
ならば、ステップ713に進む。ステップ713におい
て、標準値Ea0を補正し処理をやり直すのであるなら
ばステップ702に戻り、標準値Ea0を補正しないな
らば解析する収束値がない(ステップ714)ものとし
て処理を終了する。このステップ713の判断は人為的
に行なうが、標準値Ea0をある範囲で変化させステッ
プ702に戻す自動化処理ルーチンとしてのプログラム
構築も可能である。つぎに、ステップ711における判
断が「Yes」であるならば、ステップ715で活性化
エネルギーEa、定数Cに対応する各推定値の標準
値Ea0、仮基準変数C0[n−1]に加え、仮基準変
動データD[S,n−1]を採択し、活性化エネルギー
Ea、定数Cをコンピュータの記憶手段に格納す
る。つぎに、ステップ716で、活性化エネルギーEa
、定数Cに対応する推定値の活性化エネルギーEa
[n−1]、定数C[n−1]および差分変動データ
(Do[S]−D[S,n−1])あるいは暫定変動デ
ータDe[S,n−1]を採択し、活性化エネルギーE
、定数Cをコンピュータの記憶手段に格納して、
処理を終了する。
【0022】図4に示した解析例では、図2のレーザダ
イオードLD−1〜3の活性化エネルギーEa(約−
0.61eV)を活性化エネルギー標準値Ea0として
入力し、図3の試料の活性化エネルギーEa(約−1
・11eV)を導出しているが、この場合には導出され
た活性化エネルギーEaも既知であるので、活性化エ
ネルギーEaの値を標準値Ea0に設定し、活性化エ
ネルギーEaを導出することも可能である。なお、仮
基準変動データD[S,n]、暫定変動データDe
[S,n]は実測変動データDo[S]と同様に温度ス
テップ毎において、独立した単位時間当たりの変動量ま
たは各温度ステップまでの累積変動量(活性化エネルギ
ーEaとステップ温度T[S]とで時間あるいは変化量
を補正した単位時間当たりの変動量)である。
【0023】この信頼性評価試験方法においては、1つ
の試料群を用意し、その試料群に温度加速試験を実施す
れば、活性化エネルギーEa、定数C、活性化エネ
ルギーEa、定数Cを正確に導出することができる
から、活性化エネルギーEa 、定数C、活性化エネ
ルギーEa、定数Cを容易にかつ正確に導出するこ
とができる。すなわち、1回の温度加速試験の実施で済
むから、試料母集団を多く取ることができるので、統計
的に精度の良い信頼性評価が可能となり、従来の信頼性
評価試験方法に比較し全体としての試験規模を小さくす
ることができる。また、温度加速試験とアレニウスプロ
ットおよび温度依存値フィッティングプログラムとを用
いた各試料の解析から、試料母集団の劣化故障要因が単
一要因によるものかあるいは複数の劣化故障要因が内在
しているかの判断および1個の試料に複数の劣化故障要
因が混在しているか否かの判断が可能となり、場合によ
>っては未確認の潜在劣化故障要因の同定が可能とな
る。
【0024】つまり、温度加速試験での実測変動データ
Do[S]によるアレニウスプロットとそのデータを用
いた温度依存値フィッティングプログラムによる解析を
組み合わた試料毎の活性化エネルギーEaの分類から、
煩わしい複合や混合の寿命分布形態を意識することなく
劣化故障要因の特定ができ、これにより手間のかかる劣
化故障試料の物理的な劣化故障解析量の低減を図ること
ができ、他の劣化モデル解明の手掛かりを得ることが可
能となることともに、正確な故障分布の把握とより的確
な信頼度推定が可能となる。信頼度推定の場合、各試料
の活性化エネルギーEaが分かっているので、故障判定
基準としての特性の劣化量を規定すれば、任意の試験温
度水準における故障分布と信頼度の推定が可能となり、
試料母集団としてのスクリーニングの是非またはスクリ
ーニングの条件の導出も可能となる場合がある。
【0025】さらに、ストレスレベル(温度ステップ範
囲)を上げることにより、信頼度推定と併せて、個々の
特性変動のアレニウスプロットの偏曲から、熱暴走によ
る試験温度限界(個々の試料の定格推定)も同時に把握
できる可能性もある。逆に、温度ステップストレス環境
下の温度加速試験をストレスレベルを抑えたバーンイン
試験として代用すれば、故障に至らなくとも活性化エネ
ルギーEaの導出とともに、その後の試料の余命(信頼
度)を推定できる可能性もある。これについては、試験
試料が1個でも可能となる。
【0026】つぎに、図6に本発明の信頼性評価試験方
法を実施するための信頼性評価試験システムの構成例を
示す。図に示すように、バス1にCPU2、ROM3、
記憶手段であるメインメモリ4、マスストレージデバイ
ス5、周辺機器インタフェイス6、入力デバイス7、グ
ラフィックインタフェイス8が接続され、グラフィック
インタフェイス8にディスプレイ9が接続され、周辺機
器インタフェイス6に信頼性試験装置10が接続されて
いる。そして、信頼性試験装置10以外は基本的にパー
ソナルコンピュータ(PC)の一部である。また、信頼
性試験装置10からのステップ温度、各試料の実測変動
データなどのデータは周辺機器インタフェイス6を介し
パーソナルコンピュータに送られ、温度依存値フィッテ
ィングプログラムにより処理される。
【0027】また、温度依存値フィッティングプログラ
ム、すなわち第1の活性化エネルギーに基づく基準値と
1つの試料母集団についての昇温の温度ステップストレ
ス環境下の温度加速試験の試料の最大ステップ温度にお
ける実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とから
試料の各ステップ温度での変動データを計算して仮基準
変動データとして、仮基準変動データを記憶手段に格納
する処理と、仮基準変動データを実測変動データから差
し引いた差分変動データを記憶手段に格納し、差分変動
データから未確認の第2の劣化故障要因の暫定変動デー
タを求めて、暫定変動データを記憶手段に格納する処理
と、差分変動データと暫定変動データとの差分の偏差量
が最小になるように仮の変動値を漸減させることで第1
の活性化エネルギーに対応する第1の定数と第2の劣化
故障要因の第2の活性化エネルギー、第2の定数を導出
して、第1の定数、第2の活性化エネルギー、第2の定
数を記憶手段に格納する処理とを、パーソナルコンピュ
ータに実行させるためのプログラムは、コンピュータ読
み取り可能な半導体記録媒体、磁気記録媒体、光学記録
媒体などの記録媒体(ストレージデバイス)に記録され
あるいは記録媒体から供給され、プログラムに整合した
パーソナルコンピュータの基本ソフトなどを介して動作
する。
【0028】なお、上述実施の形態においては、パーソ
ナルコンピュータに信頼性試験装置10を接続したが、
処理される各種データは信頼性試験装置が異なる等のこ
とを考慮し、キーボードなどの入力デバイスや記録媒体
からの入力でもよく、この場合は独立型のコンピュータ
でもよい。また、上述実施の形態においては、温度依存
値が活性化エネルギーEa、定数Cの場合について説明
したが、他の温度依存値を求めてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の信頼性評価試験方法において
は、1つの試料群を用意し、その試料群に温度加速試験
を実施すれば、温度依存値を正確に導出することができ
るから、温度依存値を容易にかつ正確に導出することが
できる。
【0030】また、ステップ温度、実測変動データおよ
び既知あるいは想定される第1の劣化故障要因の第1の
活性化エネルギーに基づく基準値をコンピュータの記憶
手段に格納し、基準値と試料の最大ステップ温度におけ
る実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とから試
料の各ステップ温度に対応した変動データである仮基準
変動データを計算して、仮基準変動データを記憶手段に
格納し、仮基準変動データを実測変動データから差し引
いた差分変動データを記憶手段に格納し、差分変動デー
タから未確認の第2の劣化故障要因の暫定変動データを
求めて、暫定変動データを記憶手段に格納し、差分変動
データと暫定変動データとの差分の偏差量が最小になる
ように仮の変動値を漸減させることで第1の活性化エネ
ルギーに対応する第1の定数と第2の劣化故障要因の第
2の活性化エネルギー、第2の定数を導出して、第1の
定数、第2の活性化エネルギー、第2の定数を記憶手段
に格納し、温度依存値の導出したときには、煩わしい複
合や混合の寿命分布形態を意識することなく劣化故障要
因の特定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザダイオードを対象に実施した温度加速試
験での定光出力エージング試験における駆動電流の特性
変動結果例を示すグラフである。
【図2】図1からサンプリングした試料の特性変動を基
に実施したアレニウスプロットの例を示すグラフであ
る。
【図3】図1からサンプリングした他の試料の特性変動
を基に実施したアレニウスプロットの例を示すグラフで
ある。
【図4】温度依存値フィッティングプログラムによる劣
化故障要因の解析例を示すグラフである。
【図5】温度依存値フィッティングプログラムのフロー
チャートである。
【図6】本発明の信頼性評価試験方法を実施するための
信頼性評価試験システムの構成例を示す図である。
【図7】各温度加速試験における劣化故障要因毎の故障
を対数正規の寿命分布として模式的に現したグラフであ
る。
【図8】図7の故障分布aと故障分布bとを合わせた各
温度加速試験本来の寿命分布を同じく対数正規分布で示
したグラフである。
【符号の説明】
2…CPU 4…メインメモリ 5…マスストレージデバイス 7…入力デバイス 9…ディスプレイ 10…信頼性試験装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−74809(JP,A) 特開 平9−330964(JP,A) 特開 平2−114185(JP,A) 特開 平10−253520(JP,A) 特開 平10−26611(JP,A) 特開 平10−261681(JP,A) 特公 昭53−6871(JP,B2) 特公 平6−8793(JP,B2) 特許2794596(JP,B2) 特許2917230(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 25/00 - 25/72 G01R 31/26 - 31/27 H01S 5/00 - 5/50 H01L 21/66 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つの試料母集団についての昇温の温度ス
    テップストレス環境下の温度加速試験により得たステッ
    プ温度と各試料の実測変動データとから温度依存値フィ
    ッティングによりアレニウスの化学反応速度モデルに基
    づく温度依存値を導出する信頼性評価試験方法であっ
    て、上記ステップ温度、上記実測変動データおよび既知
    あるいは想定される第1の劣化故障要因の第1の活性化
    エネルギーに基づく基準値をコンピュータの記憶手段に
    格納し、上記基準値と上記試料の最大ステップ温度にお
    ける実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とから
    上記試料の上記各ステップ温度に対応した変動データで
    ある仮基準変動データを計算して、上記仮基準変動デー
    タを上記記憶手段に格納し、上記仮基準変動データを上
    記実測変動データから差し引いた差分変動データを上記
    記憶手段に格納し、上記差分変動データから未確認の第
    2の劣化故障要因の暫定変動データを求めて、上記暫定
    変動データを上記記憶手段に格納し、上記差分変動デー
    タと上記暫定変動データとの差分の偏差量が最小になる
    ように上記仮の変動値を漸減させることで上記第1の活
    性化エネルギーに対応する第1の定数と上記第2の劣化
    故障要因の第2の活性化エネルギー、第2の定数を導出
    して、上記第1の定数、上記第2の活性化エネルギー、
    上記第2の定数を上記記憶手段に格納し、上記温度依存
    値を導出することを特徴とする信頼性評価試験方法。
  2. 【請求項2】第1の活性化エネルギーに基づく基準値と
    1つの試料母集団についての昇温の温度ステップストレ
    ス環境下の温度加速試験の試料の最大ステップ温度にお
    ける実測変動範囲内の上限に漸近する仮の変動値とから
    上記試料の各ステップ温度での変動データを計算して仮
    基準変動データとして、上記仮基準変動データをコンピ
    ュータの記憶手段に格納する処理と、上記仮基準変動デ
    ータを実測変動データから差し引いた差分変動データを
    上記記憶手段に格納し、上記差分変動データから未確認
    の第2の劣化故障要因の暫定変動データを求めて、上記
    暫定変動データを上記記憶手段に格納する処理と、上記
    差分変動データと上記暫定変動データとの差分の偏差量
    が最小になるように上記仮の変動値を漸減させることで
    上記第1の活性化エネルギーに対応する第1の定数と上
    記第2の劣化故障要因の第2の活性化エネルギー、第2
    の定数を導出して、上記第1の定数、上記第2の活性化
    エネルギー、上記第2の定数を上記記憶手段に格納する
    処理とを、上記コンピュータに実行させるためのプログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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