JP3483193B2 - 玩具用弾丸、およびその製造方法 - Google Patents

玩具用弾丸、およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、人畜に危害を及ぼすことの
ない玩具用弾丸に係り、既に公認されている遊戯銃に装
填、発射することにより、着弾音や光、硝煙等を確実且
つ効果的に発生させ、着弾時の臨場感が高められると共
に、取り扱い上の安全面に支障を来すことのない新規な
構造からなる略真球状の玩具用弾丸形と、そのための新
規な製造方法とを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】我が国における銃規制は、銃砲刀剣類所
持等取締法および火薬類取締法等によって極めて厳格に
なされており、この体制は世界に誇るものでり、多くの
国々の模範とされてきている。このように銃砲等の所持
許可に関する規制が厳しく行われていることから、所持
許可を持たない一般の人々が猟銃やライフル銃等で射撃
を楽しむこと等は当然不可能であって、精々遊戯銃を使
って遊技として楽しんだり、陳列して精巧な玩具として
観賞する程度のこととなる。
【0003】一般に、遊戯用の拳銃、機関銃、散弾銃お
よびライフル銃等には、銃口が硬質金属によって閉鎖さ
れた観賞用のものと、積極的に銃身を筒状に貫通して弾
丸の発射機能を備える遊技用のものとがある。その中、
遊技用の銃としては、主に圧縮空気を利用して弾丸を発
射する構造としたエアガンと称される遊戯銃と、液化し
たガスの気化圧力を利用して弾丸を発射する構造とした
ガスガンと称される遊戯銃等があり、何れも20〜30
m程の射程距離を有するものであって、標的への命中精
度を競い遊ぶことを目的とするだけの比較的非力な構造
のものに形成されている。
【0004】最近では、余暇時間を利用して様々な娯楽
や趣味が楽しめる環境となりつつあることから、このよ
うな弾丸発射機能を備えた遊技銃にも人気が集まり、そ
れを利用して標的射撃に熱中したり、サバイバルゲーム
と称される野外陣取りゲーム等もマニアの中で盛んに行
われるようになってきており、こうした遊技に好適な直
径約6mmに製造された球形のプラスチック製弾丸の需
要が延びてきているのも事実である。
【0005】その中で、例えばサバイバルゲームでは、
全員がゴーグルやグローブ等の各種保護具を身に付けて
安全性を確保した上で、部外者等が立ち入らない限られ
た敷地内で複数人が2組のチームに分かれ、敵陣の旗を
取り合う遊技であり、被弾した競技者は戦線から離れな
ければならないというルールの下で実施され、ペイント
弾と称される球形の弾丸が使用されることが多い。この
ペイント弾は、軟質樹脂を球形状に形成してなる弾丸表
皮内に水性のインク等が封入されているものであり、上
記直径約6mmの球形のプラスチック製弾丸と同様に使
用することが可能となっており、発射されたペイント弾
は、物に衝突すると表皮が破れ、封入されたインクが飛
散して衝突物に付着するようにしてあり、被弾したか否
かの判断が明確になるという利点をもつ弾丸として実用
化されているものである。この例にも見られるように、
遊技用銃の利用範囲が広がるに従い、弾丸のもつ機能に
ついても様々な要求が出てきている。
【0006】従前からの競技用に使用されていた遊技用
銃の中には、少量の火薬を用いて弾丸の発射音を楽しむ
ことのできるようにしたものも存在していたが、着弾時
の被弾感覚を高めることのできるようにした弾丸は、様
々な構造上や安全性の問題があって実用化されているも
のが見受けられなかった。したがって、これまでのとこ
ろ、発射された弾丸が標的に衝突する際のプラスチック
特有の弾性衝突音を確認するだけであって、効果的な被
弾音を聞き取ることができず、着弾の臨場感を楽しむも
のとなってはいなかった。
【0007】この発明は、以上のような遊技用銃の現状
に鑑み、遊技用銃のマニアの一人として着弾の臨場感を
楽しむことができる遊戯銃の必要性を痛感していたこと
から、そのような目的を達成できる玩具用弾丸の開発、
研究に逸早く着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の実験
とを繰り返してきた結果、ここにきて、対に後述すると
おりの新規な構造からなる玩具用弾丸、およびそのため
の新規な製造方法を実現化することに成功したものであ
る。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と
共に、その構成を詳述することとする。
【0008】
【発明の構成】図面に示す代表的な実施例からも明確に
理解されるように、この発明に包含される玩具用弾丸
は、基本的に次のような構成から成り立っている。即
ち、一対の耐水フィルム間に0.01g以下の火薬を挟
み込み、該火薬の周囲には耐水フィルムにより平板フラ
ンジ状の鍔を成す積層鍔部を形成する如く該フィルム同
士を接着剤により積層状に密閉接合し、一対の半球状の
弾丸殻の開口部を対峙して、火薬を中心核とする如く内
部に収容し、接着剤により弾丸殻の開口部により上記積
層鍔部を挟み込む状態に結合し、全体形状を真球状に形
成し、且つ、フィルムの積層鍔部の端部を該弾丸殻の接
合部から外周部に露出した玩具用弾丸である。
【0009】耐水フィルムは、火薬を密閉状に封入する
と共に、湿気から火薬を遮断することができ、着弾時に
は容易に破裂してしまう、例えば、セロファンフィルム
や塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ゴム等を素材と
し、互いに粘着または接着されて密封状態が確保でき、
且つ粘着テープの表裏のように比較的容易に剥離可能な
2層フィルム構造を実現できるようにした、厚み0.3
mm程度(但し、素材によって最適な厚さに多少の差異
があることはいうまでもない。)のものを採用するよう
にする。そして、耐水フィルム同士を接着する接着剤
は、火薬に悪影響を及ぼさず、乾燥後は吸湿せずに乾燥
状態を維持可能なものとしなければならず、また、火薬
は、安全性の確保がし易い0.01g以下の量に控えて
設定するようにする。
【0010】積層鍔部は、接着剤によって2枚の耐水フ
ィルムを積層、接着して形成するものであり、例えば、
火薬には接着剤を塗布せず、火薬の周囲の合成樹脂フィ
ルム同士だけを接着剤によって接着し、該積層鍔部で囲
まれた部分に火薬を封じ込ませてしまうようにした構造
のものとしたり、あるいは、火薬を変質させない接着剤
を用い、火薬表面を含む面全体に接着剤を塗布し、火薬
を耐水フィルム間に強固に挟着させた構造のもの等とす
ることも可能である。
【0011】半球状の弾丸殻は、所定の剛性をもって成
形されたものであれば特に素材に制限を受けるものでは
なく、例えば、吹き付け塗装を施す要領によって樹脂層
が形成され、吸湿性を抑制するようにした紙や廃パルプ
成形品、木片、粘土等でも使用可能であり、また、野外
での使用に適応するため、自然分解可能な素材、例えば
穀物等を粉末状にした後、自然分解可能な接着剤によっ
て成形、硬化させたもの等によるものとしてもよい。な
お、耐水フィルムと弾丸殻とを接着する接着剤は、双方
の素材を結合可能にすると同時に、携行するときや、遊
戯銃によって発射された直後から飛行中にも剥離せず、
着弾時の衝撃によってだけ確実に剥離してしまう性能を
備えた接着剤である必要がある。
【0012】弾丸は、できるだけ真球状のもので、遊戯
銃の円筒状銃身の内側を同心状に通過可能な球形状のも
のに形成する必要があり、当然発射する銃身内径未満の
外径寸法に製作されていなければならない。即ち、弾丸
の外形を真円に近づけることにより、発射時に圧縮空気
や発射用ガスが弾丸と銃身との間から多量に漏出するこ
とを防止して、空気やガスの圧力を弾丸の射出力として
効率的に弾丸に伝えることができるようにし、さらに、
銃身との間から漏出する空気やガスが弾丸の周囲に均等
に分散されて偏りなく漏出され、弾丸を真直ぐに飛ばす
ようにすると共に、射程距離を伸ばし、より精度の高い
着弾結果が得られるようにするものである。
【0013】フィルムの積層鍔部は、半球状弾丸殻の開
口縁部の肉厚と同程度の幅に設定されており、積層鍔部
の端部が弾丸外表面に露出状となるように形成し、弾丸
が着弾の衝撃を受けたときに2枚の耐水フィルム同士が
簡単に剥離し、瞬時に火薬に空気が供給されて発火を促
進するようにする。
【0014】
【関連する発明】上記した玩具用弾丸に関連して、この
発明にはその玩具用弾丸の製造方法も包含しており、そ
の要旨は、基本的に次のとおりの構成から成り立ってい
る。即ち、2枚の耐水フィルムの間に0.01g以下の
火薬を縦横に等間隔で配置し接着剤と共に挟み込むこと
で火薬シートを作製し、接着剤が硬化した後に火薬を中
心として周囲にフランジ状の積層鍔部を残す状態に該火
薬シートから火薬部分を切り出して複数の火薬粒を製作
する、該火薬粒は耐水フィルム間に火薬が密閉収容され
たものであり、これら複数の火薬粒をインジェクション
成形によって樹脂枠に一体形成された複数の半球状の弾
丸殻内に接着剤と共に挿入し、さらに同一形状の樹脂枠
一体型の半球状の弾丸殻を火薬粒に被せる状態に接着剤
により接着して、該火薬を弾丸の中心に配置し積層鍔部
を2つの弾丸殻の互いの開口縁部に挟み込み、積層鍔部
を外周面に露出する如くに製作し、接着剤が硬化した後
に、樹脂枠から切除し、外周壁に突出したバリやフィル
ム縁部等を切除、研磨して弾丸を完成する外径輪郭が真
球状の玩具用弾丸の製造方法である。
【0015】火薬シートは、2枚の耐水シート間に火薬
を等間隔に縦横に点在させて挟み込むことによって製作
されるようにするものであり、縦横に隣接する火薬同士
の間隔は、製作する弾丸の外径寸法に応じて設定する必
要がある。つまり、火薬の周囲には耐水シートによって
フランジ状の積層鍔部を形成し、該積層鍔部の先端部を
弾丸の外周壁に露出するように形成する必要があるた
め、この寸法を確保する必要が生ずることになる。
【0016】火薬粒は、火薬表面が耐水フィルムによっ
て密閉状に被覆され、且つ、着弾時の衝撃によって積層
鍔部が剥離されたり、他の部位が破裂されることによ
り、火薬に外気が供給され、発火を促進するように構成
されていなければならず、火薬の形崩れを防いで形状維
持できるものであればよい。
【0017】弾丸殻は、半球状のものとして個別に形成
し、1個ずつ火薬粒を詰めてはその上からもう一方の半
球状の弾丸殻を被せて接着、一体化するような手段によ
って形成してもよいが、大量生産するためには、多数の
弾丸を一括して製作できるように、インジェクション成
形によって樹脂枠に一体に形成した上、一方の樹脂枠に
並ぶ半球状の弾丸殻に火薬粒を連続して詰めていき、詰
め終わった段階で、一体成型した他方の樹脂枠を上から
被せて全体を接着し、その後、個々に切り離していくよ
うにするか、あるいは、火薬粒を連続して詰め終わった
後、他方の弾丸殻は樹脂枠から予め1個ずつに切除した
上、個別に接着していって、全体に被せ終わった段階
に、最終的に始めの樹脂枠からさらに1個ずつ切り離し
て作製するようにしてもよい。
【0018】上記弾丸殻を被せて球形状に一体化した
後、上下弾丸殻の接着輪郭部分から突出したバリやフィ
ルム縁部等は、適宜カッターによる切除やグラインダ、
バフ等による研磨等によって最終的な球形状の弾丸を完
成するようにする外、加熱による溶断等によっても実施
することが可能である。以下、図面に示す実施例につい
て詳述することにより、この発明に包含される玩具用弾
丸、およびその製造方法について、より具体的且つ明確
に把握できるようにしていくこととする。
【0019】
【実施例1】図1の2枚の樹脂シート間に火薬を挟み込
む状態を示す平面図、図2の火薬を含む樹脂シートを円
形に打ち抜き切断する状態を示す平面図、図3の弾丸殻
の成形品を示す平面図、図4の1つの弾丸殻の正断面
図、図5の一方の弾丸殻に打ち抜いた火薬を含む樹脂シ
ートを収容して別の弾丸殻を被せ接着する状態を示す正
断面図、図6の弾丸を球形に仕上げる状態を示す正断面
図、図7の完成した弾丸を示す正断面図に示した事例
は、この発明に包含される玩具用弾丸の一実施例であ
り、各図面を参照して玩具用弾丸の製造手順に従い、弾
丸の構造について説明する。
【0020】先ず、一側表面に粘着剤が塗布された厚さ
約0.3mmの第1セロファンフィルム1上に、0.0
1g以下の複数の火薬2,2,2,…を、互いの間隔が
7mm以上となるように縦横に配列し、これらの火薬
2,2,2,…を、上記第1セロファンフィルムとの間
に挟み込む如く厚さ約0,3mmの第2セロファンフィ
ルム3を重ね合わせ状に積層、接着する。
【0021】火薬2,2,2,…が、第1および第2セ
ロファンフィルム1,3に挟み込まれることによって火
薬シート4が形成され、1つ1つの火薬2,2,2,…
は密閉状態に保持される。火薬シート4は、予め製作さ
れた金型等により、夫々の火薬2,2,2,…を中心と
して中央部が突出する円盤状に打ち抜かれた火薬粒5,
5,5,…が形成される。該火薬粒5は、火薬2を収容
した部位が直径約3〜4mmの球形状に形成され、その
周囲にはセロファンフィルム1,3の縁部が平板フラン
ジ状を成す積層鍔部5aに形成されている。
【0022】火薬粒5,5,5,…を、図3および図4
に示される如く、インジェクション成型によって製造し
た合成樹脂製の半球状の弾丸殻6,6,6,…内に、夫
々スチロール樹脂系の接着剤によって接着状態となるよ
うにして収容する。図3に示される弾丸殻6,6,6,
…は、縦横に配列されて樹脂枠6aに一体的に成形され
ており、火薬粒5,5,5,…を接着剤を塗布して乗せ
た後、図5に示されるように、同一形状の弾丸殻6,
6,6,…を同一の接着剤によって包み込む如くに接
着、一体化する。
【0023】弾丸殻6は、その開口縁部が僅かに浅く設
定されており、本来の球体の中心までの長さを備えてお
らず、2つの弾丸殻6,6の間に火薬粒5の積層鍔部5
aが挟み込まれることにより、はじめて真球形状を確保
できるようにした寸法設定がなされている。さらに、弾
丸殻6の火薬粒5が収容される半球形状の穴の内径寸法
は、約4mmに設定されていて火薬2を収容可能に形成
されており、弾丸殻6の肉厚は1mm弱に設定されてい
る。
【0024】接着剤が充分に乾燥した後、1つ1つの弾
丸7,7,7,……が樹脂枠6aから切離され、図6に
示されるように、弾丸殻6,6の接合部分から第1およ
び第2セロファンフィルム1,3や、樹脂枠6aとの切
離し部分のバリ6b等が突出した状態であり、この部分
をグラインダ状で転動研磨したり、カッター等で切除す
る等して、図7に示されるように球体形状に仕上げる。
【0025】第1および第2セロファンフィルム1,3
の積層鍔部5aは、弾丸7の外周壁から露出されている
ことから、発射後の着弾時に確実に積層鍔部5aから剥
離して容易に破裂可能に形成されている。一般的な遊戯
銃の口径は、6mmを僅かに越える寸法に設定されてい
る場合が多く、したがって、それら一般的な遊戯銃用の
弾丸7として、その直径を6mmに近いギリギリの直径
の弾丸7に設定したものとすることにより、必要以上に
空気を漏出せず、飛距離を確保できる最適な弾丸7に形
成することができる。
【0026】
【作 用】以上のとおりの構成からなるこの発明の玩具
用弾丸7は、その外形寸法、形状および質量等が従前の
プラスチック製の6mm弾と殆ど同じ条件で完成される
ものであって、遊戯銃に装填し、発射されたこの発明の
弾丸7は、着弾時の衝撃によって弾丸殻6,6が互いの
結合部分から確実に分裂、破裂し、ずれ動き、または圧
縮される等して内部に収容された火薬粒5に衝撃が加わ
り、発火燃焼を引き起こすことになる。
【0027】即ち、1つの弾丸7は、その弾丸殻6,6
の相対する縁部が、第1および第2セロファンフィルム
1,3の互いの積層鍔部5a,5aを介して結合された
構造となっていて、着弾時には当該積層鍔部5a,5a
の接着構造が簡単に破壊されて剥がれ、フィルム1,3
間にできた隙間から空気が急激に侵入し、火薬2の燃焼
が確実に進行するように構成されており、着弾した弾丸
7は、火薬2の瞬発的な燃焼により、爆竹が破裂すると
きのように小爆発を発生して、発光し白煙を上げる。
【0028】
【効 果】以上のとおり、この発明の玩具用弾丸は、何
よりも発射された弾丸が着弾した場合に、内部に収容さ
れた極少量の火薬が極めて容易に破裂、燃焼して光、煙
等を伴った着弾音を発生するものとなることから、遊戯
銃等で射撃した場合であっても、その射撃者は、従前か
らの弾丸では得ることのできなかった臨場感のある着弾
を実感することができるという大きな特徴を有するもの
となる。また、火薬は、耐水フィルムに挟み込まれ、さ
らに、2つの弾丸殻に収容された構造を実現しているの
で、密閉性が高く、湿気による火薬の品質の劣化を防止
して長期保存を可能にすると共に、持ち運び中において
は火薬同士が直接摩擦し合うことを防止し、不用意な発
火等を惹起することがなくなり、安全な取り扱いが保証
されるという、従前の玩具用の弾丸には期待できなかっ
た数多くの利点を備えたものとなる。
【0029】一方、この発明の弾丸の製造方法によれ
ば、製造の所期段階にて、第1および第2耐水フィルム
の間に火薬を挟み込んで密封状の火薬粒に製造すること
ができることから、崩れ易くて形状維持の困難であった
火薬を、以降の製造工程において容易に管理、使用する
ことが可能となる上、耐水フィルムによって密閉された
火薬は、湿気を寄せ付けず、品質の維持、管理の面でも
有利になり、したがって製造効率を高める点でも威力を
発揮するものとなる。
【0030】特に、実施例に取り上げた製造方法の場
合、2枚のセロファンフィルム1,3の間に複数個の火
薬2を等間隔で挟み込み、後に1つ1つに切り出すこと
により、金型等を利用した打ち抜きによる切除が可能と
なる上、樹脂枠6aに一体形成された弾丸殻6,6,
6,…に、上記フィルム1,3から打ち抜かれた火薬粒
5,5,5,…を、接着剤と共に挟み込み、さらに、も
う1つの樹脂枠6aの弾丸殻6,6,6,…を覆い被せ
る如くに接着剤と共に挟み込み、接着剤が硬化した後
に、1つ1つの弾丸7,7,7,…に切り離することに
より、多数個の弾丸7,7,7,…を一時に製造するこ
とができるものとなり、効率的な生産を実施する上で極
めて効果的なものとなる。
【0031】叙述の如く、この発明の玩具用弾丸は、銃
規制が極めて厳格に行われている我が国において、銃砲
所持許可を取得する程ではないが、射撃に興味をもち、
比較的気軽に且つ安全にこれを試みたいと願う人々の期
待に十分応え得る弾丸を実現し得ている上、この発明の
玩具用弾丸の製造方法によれば、小型で内部構造が複雑
なこの発明の玩具用弾丸も、製造が容易であって、比較
的低コストでの提供を可能とするものであり、各種製品
の成熟化に伴い、最近、新たな製品の開発が極めて困難
な状態にある遊戯銃業界にあって、新たな市場を開拓す
ることを可能とする画期的な玩具用弾丸であることは明
らかであることから、今後、関係各方面から高い評価が
得られるものと予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の玩具用弾丸、およびその製造方法の
技術的思想を具現化した代表的な実施例を示すものであ
る。
【図 1】2枚のセロファンフィルム間に火薬を挟み込
み、接着剤によって接着する状態を示す平面図である。
【図 2】樹脂シートの火薬を中心とする部分の円形打
ち抜き切断する状態を示す平面図である。
【図 3】弾丸殻の成形品を示す平面図である。
【図 4】1つの弾丸殻の正断面図である。
【図 5】一方の弾丸殻に火薬粒を収容し、別の弾丸殻
を被せて接着する状態を示す正断面図である。
【図 6】弾丸を球形に仕上げる状態を示す正断面図で
ある。
【図 7】完成した弾丸を示す正断面図である。
【符号の説明】
1 第1セロファンフィルム 2 火薬 3 第2セロファンフィルム 4 火薬シート 5 火 薬 粒 5a 同 積層鍔部 6 半球状の弾丸殻 6a 同 樹脂枠 7 弾 丸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F42B 30/02 F42B 7/10 F42B 6/10 F42B 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層状に重ねられ、接着剤によって接合
    された一対の耐水フィルム間に、0.01g以下の火薬
    を密閉状に挟み込むと共に、該火薬を包み込む耐水フィ
    ルム部分に連続して鍔状をなす如く周囲に平板状に延
    長、接合した同一耐水フィルムからなる積層鍔部を形成
    して密封火薬部となした上、該密封火薬が核となるよ
    う、一対の半球状の弾丸殻の開口縁同士を対峙状として
    上記密封火薬部の積層鍔部を挟み込み、接着剤によって
    一体化し、密封火薬部の積層鍔部端縁が、一対の半球状
    弾丸殻の両開口縁間から外周面に露出状となった略真球
    状の弾丸に形成してなることを特徴とする玩具用弾丸。
  2. 【請求項2】 耐水フィルムが約0.3mm厚程度のセ
    ロファンフィルムであって、弾丸殻の肉厚が約1mmに
    設定され、真球状に完成後の外径寸法が6mm以下に形
    成されてなる、請求項1記載の玩具用弾丸。
  3. 【請求項3】 一対の耐水フィルム間に、接着剤と共に
    0.01g以下の火薬を等間隔で縦横点在状に挟み込む
    ことによって火薬シートを形成し、充分に接着剤が硬化
    した後、該火薬シートにおける個々の火薬部分周り所定
    幅の積層鍔部外周縁で打ち抜き、耐水フィルム間に火薬
    が密閉された火薬部分とその周囲に同一耐水フィルムの
    積層鍔部とを有する1個単位の密封火薬部を多数形成し
    た上、それら多数の密封火薬部の夫々を、インジェクシ
    ョン成形によって樹脂枠に一体に形成された多数の半球
    状弾丸殻の個々に1個ずつ接着剤と共に挿入し、耐水フ
    ィルム間に火薬が密閉された火薬部分とその周囲に同一
    耐水フィルムの積層鍔部とが半球状弾丸殻の表面側に露
    出状となった状態に組み合わせた後、別の樹脂枠に一体
    成形された同一形状の多数の別の半球弾丸殻を接着剤と
    共に上から被せ、両半球弾丸殻の間に密封火薬部が核を
    なして一体化された構造に形成し、接着剤が硬化してか
    ら上記核樹脂枠から個々を切離した上、球形状の輪郭部
    分から突出したバリやフィルム縁部、硬化接着剤露出部
    分等を除去して略真球状の弾丸に形成するようにした、
    請求項1または2何れか記載の玩具用弾丸の製造方法。
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