JP3479409B2 - 信号レベル選択装置 - Google Patents

信号レベル選択装置

Info

Publication number
JP3479409B2
JP3479409B2 JP10130796A JP10130796A JP3479409B2 JP 3479409 B2 JP3479409 B2 JP 3479409B2 JP 10130796 A JP10130796 A JP 10130796A JP 10130796 A JP10130796 A JP 10130796A JP 3479409 B2 JP3479409 B2 JP 3479409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
level
unit
data
comparison
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10130796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09289460A (ja
Inventor
敏 牛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP10130796A priority Critical patent/JP3479409B2/ja
Publication of JPH09289460A publication Critical patent/JPH09289460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3479409B2 publication Critical patent/JP3479409B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Noise Elimination (AREA)
  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号レベル選択装
置に係わり、特に、受信入力信号から得られるデータ信
号を信号レベルに応じて選択的に抽出する場合、データ
信号に重畳されている周囲雑音レベルに依存することな
く、データ信号の信号レベルに応じた抽出を行うことが
可能な信号レベル選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤレス方式のバーコード読
取り装置は、バーコードを読取るバーコードスキャナ
と、バーコード読取り信号をワイヤレス送信するバーコ
ードスキャナと、バーコードスキャナからのワイヤレス
信号を受信し、ワイヤレス信号に含まれているバーコー
ド読取り信号をデコード(解読)するモデム(変復調
器)とからなっている。
【0003】そして、バーコード読取り信号をデコード
するモデムには、通常、受信ワイヤレス信号におけるバ
ーコード読取り信号(データ信号)が無信号状態にある
とき、即ち、バーコードスキャナからバーコード読取り
信号(データ信号)が送信されていない状態にあると
き、受信ワイヤレス信号に含まれているデータ信号(無
データ信号)に対する無駄な信号処理の実行を避けるた
め、以下に述べるような機能を果たすレベル検出部及び
信号レベル選択部が設けられている。
【0004】即ち、レベル検出部は、受信ワイヤレス信
号の絶対レベルを表す受信信号レベルを常時監視してお
り、受信信号レベルが予め設定したレベル以上であるこ
とを検出すると、選択信号を発生して信号レベル選択部
に供給する。また、信号レベル選択部は、レベル検出部
から選択信号が供給されないとき、受信ワイヤレス信号
から得られるデータ信号(無データ信号)をデコード部
に供給するのを阻止して、デコード部における信号処理
動作を停止させ、一方、レベル検出部から選択信号が供
給されるようになると、受信ワイヤレス信号から得られ
るデータ信号をデコード部に供給し、デコード部におい
てデータ信号のデコード処理を行うようにしている。
【0005】このように、既知のバーコード読取り装置
のモデムにおいては、受信ワイヤレス信号中にバーコー
ド読取り信号(データ信号)が含まれているときだけ、
バーコード読取り信号(データ信号)に対するデコード
処理を実行し、モデムで不所望な電力が消費されるのを
削減するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記既知の
バーコード読取り装置のモデムは、レベル検出部と信号
レベル選択部を備えており、レベル検出部においては、
受信ワイヤレス信号の絶対レベルを表す受信信号レベル
を常時監視し、受信信号レベルが予め設定したレベル以
上の信号であることを検出したときに限って選択信号を
発生し、信号レベル選択部に供給するものであるが、受
信信号レベルに対するレベル検出は、本来のバーコード
読取り信号(データ信号)と雑音成分(周囲雑音成分)
とが重畳された信号に対するレベル検出を行うものであ
ることから、バーコード読取り信号(データ信号)が実
質的に無信号状態であっても、受信ワイヤレス信号中の
雑音成分のレベルが高くなっている場合、バーコード読
取り信号(データ信号)が受信されたものと判断して誤
ったレベル検出が行われ、選択信号を出力するようにな
り、その結果、信号レベル選択部は、選択信号の供給に
よってレベルの高い雑音成分をデコード部に供給するよ
うになって、デコード部で無駄な信号処理動作が行われ
るようになる。
【0007】このように、前記既知のバーコード読取り
装置のモデムは、受信ワイヤレス信号の雑音成分のレベ
ルが高くなった場合、レベル検出部及び信号レベル選択
部において、正確なバーコード読取り信号(データ信
号)の検出を行うことができなくなるという不具合を生
じるようになる。
【0008】かかる不具合の除去するために、信号レベ
ル選択装置(スケルチ回路)においては、改良された幾
つかの装置が既に提案されている。
【0009】その第1の装置は、実開昭58−1694
2号公報に開示のもので、受信信号の検波出力中に含ま
れるトーン信号をバンドパスフィルタ回路によって抽出
した後で検波し、検波したトーン識別信号をヒステリシ
ス特性を有する比較器に加え、比較器をトーン信号のレ
ベルに対応してオンオフさせ、比較器がオン状態にある
ときに、検波出力中に含まれるオーディオ信号を選択的
にスピーカに供給して放声させるようにしているもので
ある。
【0010】また、その第2の装置は、実開昭58−1
6943号公報に開示のもので、前記実開昭58−16
943号公報に開示の手段に加えて、オーディオ信号を
選択する際の基準レベルを可変できるようにしているも
のである。
【0011】さらに、その第3の装置は、実開平3−7
5640号公報に開示のもので、受信信号のキャリアレ
ベルを監視し、キャリアレベルが所定レベル以下に低下
したとき、信号受信部の電源を遮断し、受信信号が出力
されないようにしているものである。
【0012】この他に、その第4の装置は、特開平2−
48830号公報に開示のもので、受信信号のキャリア
レベルが低下したときに頻繁に発生するパルス性雑音を
検出し、その検出レベルが所定値以上になったとき、受
信信号出力を遮断し、受信信号が出力されないようにし
ているものである。
【0013】これら第1乃至第4の装置は、一応、前記
不具合を除去することが可能であるが、受信信号に含ま
れる雑音成分のレベルが大きく変動する場合、いずれの
装置も、受信信号出力を遮断するための基準レベルの設
定が困難であるという問題を有するものである。
【0014】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、受信信号に含まれる雑音成分のレベル
に係わりなく、データ信号に対する出力選択レベルを正
確に設定し、データ信号の有効な検出が可能な信号レベ
ル選択装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的の達成のため
に、信号レベル選択装置は、受信部と、ピークホールド
部と、レベル比較部と、信号選択部とを備えた第1の手
段を具備している。この第1の手段において、ピークホ
ールド部は、受信入力信号の信号レベルを表す受信レベ
ル信号が減少する際に直ちに応答するとともに、受信レ
ベル信号のレベルが増大する際に受信入力信号に含まれ
ているデータ信号のデータ継続時間よりも大きい時定数
を経て応答して比較信号を発生するものであり、レベル
比較部は、受信レベル信号と前記比較信号との信号レベ
ルを比較し、受信レベル信号のレベルが大きいときに限
って選択信号を発生するものであり、信号選択部は、選
択信号が供給されたときだけデータ信号を選択的に出力
させ、次続の処理回路、例えば、デコード部に供給する
ようにしているものである。
【0016】この第1の手段によれば、受信入力信号中
に含まれている雑音成分のレベルに係わりなく、データ
信号の信号レベルがそのデータ継続時間に比べて短い時
間内に立ち上がり、かつ、データ信号の信号レベルが雑
音成分のレベルよりもあるレベル以上になったときだ
け、データ信号を選択出力させて次続の処理回路、例え
ば、デコード部に供給するようにしているので、データ
信号が正規の状態で受信されたときに限って、データ信
号の処理を行うことができるようになり、次続の処理回
路においてデータ信号に対する不必要な処理が行われる
のを避け、次続の処理回路での電力消費の削減を達成さ
せることができる。
【0017】また、前記目的の達成のために、信号レベ
ル選択装置は、受信部と、ピークホールド部と、レベル
比較部と、デコード部と、可制御電圧保持部とを備えた
第2の手段を具備している。この第2の手段において、
ピークホールド部は、受信入力信号の信号レベルを表す
受信レベル信号が減少する際に直ちに応答するととも
に、受信レベル信号のレベルが増大する際にデコード部
にデータ信号が供給されてからデータ有効信号が出力さ
れるまでの時間よりも大きい時定数を経て応答して比較
信号を発生するものであり、レベル比較部は、受信レベ
ル信号と前記比較信号との信号レベルを比較し、受信信
号レベルのレベルが大きいときに限って選択信号を発生
するものであり、デコード部は、選択信号が供給された
ときだけ、データ信号をデコード処理するとともに、デ
ータ信号のデコード処理が有効的に実行されたときにデ
ータ有効信号を発生するものであり、可制御電圧保持部
は、データ有効信号が供給されたとき、ピークホールド
部とレベル比較部との接続を断ち、保持電圧をレベル比
較部に供給するものである。
【0018】この第2の手段によれば、前記第1の手段
で達成される作用(機能)に加え、データ信号の継続時
間の大きさに係わりなく、しかも、一旦デコード部でデ
ータ信号がデコード処理される状態に切替られた場合、
その切替の直後における雑音成分のレベル変動に係わり
なく、データ信号のデコード処理が続行されるので、デ
ータ信号の継続時間に係わりなく、データ信号のデコー
ド処理を安定した状態で実行することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による第1の実施の形態に
おいて、信号レベル選択装置は、受信部と、ピークホー
ルド部と、レベル比較部と、信号選択部とを備えてい
る。この場合、受信部は、入力信号を受信し、その受信
入力信号に応答して、受信入力信号に含まれているデー
タ信号と、受信入力信号の信号レベルを表す受信レベル
信号(シグナルメーター出力信号、即ち、Sメーター信
号)とを各別に発生するものであり、ピークホールド部
は、受信レベル信号のレベルが減少する際に直ちに応答
するとともに、受信レベル信号が増大する際にデータ信
号のデータ継続時間よりも大きい時定数を経て応答し、
比較信号を発生するものであり、レベル比較部は、受信
レベル信号と比較信号のレベルとを比較し、受信レベル
信号が大きいときに限って選択信号を発生するものであ
り、信号選択部は、選択信号が供給されたときだけ、デ
ータ信号を選択的に出力させ、次続の処理回路、例え
ば、デコード部に供給するものである。
【0020】この第1の実施の形態によれば、ピークホ
ールド部及びレベル比較部は、受信レベル信号の変動に
基づいて、しかも、受信入力信号に含まれる雑音成分の
レベルに係わりなく、データ信号の信号レベルがそのデ
ータ継続時間に比べて短い時間内に立ち上がり、かつ、
データ信号の信号レベルが雑音成分のレベルよりもある
一定値を超えているときに限って、選択信号を発生して
信号選択部に供給し、信号選択部は、選択信号が供給さ
れると、データ信号を選択的に次続の処理回路、例え
ば、デコード部に供給しているので、データ信号が正規
に受信されたときに限って、データ信号の選択的な出力
を行ってデータ信号に対する処理(デコード)を行うこ
とができ、次続の処理回路(デコード部)で不必要な信
号処理(デコード処理)が行われることがない。
【0021】なお、この第1の実施の形態において、レ
ベル比較部は、受信レベル信号と比較信号のレベルとを
比較して選択信号を発生する代わりに、受信レベル信号
から第1の電圧値を減算した減算信号レベルと、第2の
電圧値により受信レベル信号が増大する際の立ち上がり
時間を設定した比較信号のレベルとを比較して選択信号
を発生するように構成変更しても、前記作用(機能)と
同様の作用(機能)を達成させることができる。
【0022】また、本発明による第2の実施の形態にお
いて、信号レベル選択装置は、受信部と、ピークホール
ド部と、レベル比較部と、デコード部と、可制御電圧保
持部とを具備している。この場合、受信部は、入力信号
を受信し、その受信入力信号に応答して、受信入力信号
に含まれているデータ信号と、受信入力信号の信号レベ
ルを表す受信レベル信号(Sメーター信号)とを各別に
発生するものであり、ピークホールド部は、受信レベル
信号のレベルが減少する際に直ちに応答するとともに、
受信レベル信号が増大する際にデコード部にデータ信号
が供給されてからデータ有効信号が出力されるまでの時
間よりも大きい時定数を経て応答し、比較信号を発生す
るものであり、レベル比較部は、受信レベル信号と比較
信号とのレベルを比較し、受信レベル信号が大きいとき
に限って選択信号を発生するものであり、デコード部
は、選択信号が供給されたときだけ、データ信号を選択
的にデコード処理し、デコード出力を発生し、同時に、
データ信号に対するデコードが有効的に実行されたとき
にデータ有効信号を発生するものであり、可制御電圧保
持部は、データ有効信号が供給されたとき、ピークホー
ルド部とレベル比較部との接続を断ち、その接続が断た
れた時点に内部保持電圧、例えば、コンデンサの保持電
圧を、比較信号の代わりにレベル比較部に供給するもの
である。
【0023】この第2の実施の形態によれば、受信レベ
ル信号の変動に基づいて、しかも、受信入力信号に含ま
れる雑音成分のレベルに係わりなく、データ信号の信号
レベルがデコード部の応答特性、即ち、デコード部にデ
ータ信号が供給されてからデータ有効信号が出力される
までの時間に比べて短い時間内に立ち上がり、かつ、デ
ータ信号の信号レベルが雑音成分のレベルよりもある一
定値を超えているときに限って、選択信号を発生してデ
コード部に供給し、デコード部は、選択信号が供給され
たときに、データ信号を選択的にデコード処理するよう
にしているので、データ信号が正規に受信されたときに
限ってデータ信号に対するデコード処理が行われ、それ
以外のときに不必要なデコード処理が行われることはな
い。
【0024】また、この第2の実施の形態によれば、デ
コード部でデータ信号のデコード処理が行われる際に、
そのデコード処理が有効的に行われた際に出力されるデ
ータ有効信号の供給によって、レベル比較部の一方の入
力に供給される比較信号が略一定レベルの保持電圧に変
更されるので、データ信号の継続時間の大きさや略一定
レベルの保持電圧への変更直後から雑音成分のレベルに
無関係に、デコード部におけるデータ信号のデコード処
理が続行され、データ信号に対するデコード処理を安定
した状態で実行することができる。
【0025】なお,第1及び第2の実施の形態におい
て,前記受信部の受信入力信号応答手段として光信号応
答素子を用いてもよく,その場合,ワイヤレス方式のバ
ーコードスキャナから送信伝送された光信号を検出する
ものであることも考えられる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0027】図1は、本発明による信号レベル選択装置
の第1実施例の構成を示す回路図であり、信号レベル選
択装置がバーコード読取り装置のモデム(変復調器)で
ある例を示すものである。
【0028】図1に示されるように、モデム(変復調
器)は、受信部1と、ピークホールド部2と、レベル比
較部3と、信号選択部4と、デコード部5と、デコード
信号出力端子5O を備えている。この場合、受信部1
は、バーコードスキャナ(図示なし)から送信された光
信号を受光するフォトダイオード1aと、高周波(R
F)信号増幅、周波数変換、中間周波(IF)信号増
幅、復調等の各種信号処理を行う信号処理回路1bとを
備え、ピークホールド部2は、バッファ増幅器2aと、
ダイオード2bと、抵抗2c、2dと、分路コンデンサ
2eと、電源端子2fとを備える。レベル比較部3は、
差動増幅器3aを備えており、比較信号選択部4は、可
制御スイッチ4aを備える。この場合、抵抗2dと分路
コンデンサ2eとからなる回路部分は、時定数回路を構
成するもので、その充電時定数は受信入力信号のデータ
継続時間よりも長くなるように選択する。
【0029】そして、受信部1において、フォトダイオ
ード1aは信号処理回路1bに接続され、信号処理回路
1bは、一方の出力端子が信号選択部4の可制御スイッ
チ4aの一端に接続され、他方の出力端子がレベル比較
部3の差動増幅器3aの非反転入力端子とピークホール
ド部2のバッファ増幅器2aの入力端子にそれぞれ接続
される。ピークホールド部2において、バッファ増幅器
2aの出力端子はダイオード2bと抵抗2cの並列接続
回路の一端に接続され、ダイオード2bと抵抗2cの並
列接続回路の他端は抵抗2dを介して電源端子2f及び
分路コンデンサ2eを介して接地点にそれぞれ接続され
る。レベル比較部3において、差動増幅器3aは、反転
入力端子がピークホールド部2のダイオード2bと抵抗
2cの並列接続回路の他端に接続され、出力端子が信号
選択部4の可制御スイッチ4aの制御端に接続される。
信号選択部4において、可制御スイッチ12の他端はデ
コード部5の入力端子に接続され、デコード部5の出力
端子はデコード信号出力端子5O に接続される。
【0030】また、図2は、図1に図示された第1実施
例の各部の信号波形の一例を示す動作説明図である。
【0031】図2において、VM は信号処理回路1bの
他方の出力端子から出力される受信入力信号の信号レベ
ルを表す受信レベル信号(通常、Sメーター信号とい
う)、Vthはピークホールド部2から出力される比較
信号、VJ はレベル比較部3から出力される選択信号で
あり、VD はデコード部5から出力されるデコード信号
である。
【0032】ここで、図1及び図2を用い、第1実施例
によるモデム(変復調器)の動作について説明する。
【0033】フォトダイオード1aがバーコードスキャ
ナから送信された光信号を受光すると、信号処理回路1
bは、光信号に応答して、一方の出力端子にデータ信号
Vsを発生し、他方の出力端子に光信号の信号レベルを
表す受信レベル信号(Sメーター信号)VM を発生す
る。データ信号Vsは信号選択部4に供給され、Sメー
ター信号VM はピークホールド部2に供給される。ピー
クホールド部2は、供給されたSメーター信号VM をバ
ッファ増幅器2aで単位利得増幅を行い、ダイオード2
bと抵抗2cの並列回路を通して出力する。このとき、
Sメーター信号VM のレベルが前後で一定であれば、ピ
ークホールド部2から出力される比較信号Vthのレベ
ルは、ピークホールド部2に入力されるSメーター信号
M よりもダイオード2bの順方向電圧降下分VD だけ
高いレベルになる。次いで、レベル比較部3は、差動増
幅器3aの非反転入力端子に供給されるSメーター信号
Mと反転入力端子に供給される比較信号Vthとをレ
ベル比較し、比較信号VthのレベルがSメーター信号
M のレベルよりも大きいときに、一方極性(例えば、
正極性)の選択信号VJ を出力し、それ以外のときに、
他方極性(例えば、負極性またはゼロレベル)の選択信
号VJ を出力する。信号選択部4は、レベル比較部3か
ら供給される選択信号VJ が一方極性(正極性)である
とき、可制御スイッチ4aが閉じ、供給されたデータ信
号Vsを次続のデコード部5に供給する。デコード部5
は、供給されたデータ信号Vsをデコード(解読)し、
デコード信号VD を出力する。
【0034】図2に示されるように、いま、時間t0
至時間t1 の第1の期間に、Sメーター信号VM のレベ
ルがゆるやかに上昇したとすれば、ピークホールド部2
において、Sメーター信号VM は、抵抗2dと分路コン
デンサ2eとからなる時定数回路の充電時定数の影響を
受け、レベルの上昇の度合が制限される。このため、レ
ベル比較部3に供給される比較信号VthとSメーター
信号VM とのレベル差は、時間t0 の時点にVD であっ
たものが、時間t1 に近づくにつれてVD よりも順次減
少するようになるが、この第1の期間には、比較信号V
thとSメーター信号VM とのレベル差の極性がもとの
極性を維持しているので、レベル比較部3は一方極性の
選択信号VJ を出力することがなく、信号選択部4の可
制御スイッチ4aは開いたままで、デコード部5にはデ
ータ信号VS が供給されない。
【0035】次に、時間t1 乃至時間t2 の第2の期間
に、Sメーター信号VM のレベルがゆるやかに減少した
とすれば、ピークホールド部2において、Sメーター信
号V M は、抵抗2dと分路コンデンサ2eとからなる時
定数回路の充電時定数の影響を受けることがなく、レベ
ルの減少がそのまま比較信号Vthのレベルの減少な
る。このため、レベル比較部3に供給される比較信号V
thとSメーター信号VM とのレベル差は、時間t1
時点にVD よりも減少していたものが比較的短時間の間
にVD にまで復帰するようになる。そして、この第2の
期間においても、比較信号VthとSメーター信号VM
とのレベル差の極性がもとの極性を維持しているので、
レベル比較部3は一方極性の選択信号VJ を出力せず、
デコード部5にはデータ信号VS が供給されない。
【0036】次いで、時間t2 乃至時間t3 の第3の期
間に、Sメーター信号VM のレベルがデータ信号の到来
以外の何等かの原因(例えば、周囲雑音の急増等)によ
って増大したとすれば、ピークホールド部2において、
Sメーター信号VM は、第1の期間の場合と同様に、抵
抗2dと分路コンデンサ2eとからなる時定数回路の充
電時定数の影響を受け、レベルの上昇の度合が制限され
る。このとき、時間t2 の時点でレベル比較部3の入力
における比較信号VthとSメーター信号VMとのレベ
ル差は極性が反転し、以後、時間t3 の時点になってS
メーター信号VM のレベルが急減するまで極性反転状態
が維持される。そして、この第3の期間には、レベル比
較部3が一方極性の選択信号VJ を出力し、信号選択部
4の可制御スイッチ4aを閉じるので、デコード部5に
はデータ信号VS が供給される。しかしながら、デコー
ド部5にデータ信号VS が供給されても、このデータ信
号VS の中には、本来のデータ信号が含まれていないの
で、デコード部5は供給されたデータ信号VS をデコー
ドせず、デコード部5はデコード信号VD を出力しな
い。
【0037】続いて、時間t3 乃至時間t4 の第4の期
間に、Sメーター信号VM のレベルがゆっくり上昇した
とすれば、第1の期間と同様に、ピークホールド部2に
おいて、Sメーター信号VM は、抵抗2dと分路コンデ
ンサ2eとからなる時定数回路の充電時定数の影響を受
け、レベルの上昇の度合が制限される。このときも、レ
ベル比較部3に供給される比較信号VthとSメーター
信号VM とのレベル差は、時間t0 の時点にVD であっ
たものが、時間t1 に近づくにつれてVD よりも順次減
少するようになるが、第4の期間には、比較信号Vth
とSメーター信号VM とのレベル差は同じ極性を維持し
ているので、レベル比較部3は、一方極性の選択信号V
J を出力せず、デコード部5にデータ信号VS が供給さ
れない。
【0038】次に、時間t4 乃至時間t5 の第5の期間
に、Sメーター信号VM のレベルがゆるやかに減少した
とすれば、第2の期間と同様に、ピークホールド部2に
おいて、Sメーター信号VM は、抵抗2dと分路コンデ
ンサ2eとからなる時定数回路の充電時定数を影響を受
けず、レベルの減少がそのまま比較信号Vthのレベル
の減少なる。このため、レベル比較部3に供給される比
較信号VthとSメーター信号VM とのレベル差は、時
間t4 の時点にVD よりも減少していたものが比較的短
時間の間にVD にまで復帰する。そして、この第5の期
間においても、比較信号VthとSメーター信号VM
のレベル差の極性がもとの極性を維持し、レベル比較部
3は一方極性の選択信号VJ を出力せず、デコード部5
にはデータ信号VS が供給されない。
【0039】続く、時間t5 乃至時間t6 の第6の期間
に、Sメーター信号VM のレベルがデータ信号の到来に
よって増大したとすれば、ピークホールド部2におい
て、Sメーター信号VM は、第1の期間等の場合と同様
に、抵抗2dと分路コンデンサ2eとからなる時定数回
路の充電時定数の影響を受け、レベルの上昇の度合が制
限される。このとき、時間t5 の時点でレベル比較部3
の入力における比較信号VthとSメーター信号VM
のレベル差は極性が反転し、以後、時間t6 の時点に達
し、Sメーター信号VM のレベルが急減するまで極性反
転状態が維持される。そして、この第6の期間には、レ
ベル比較部3が一方極性の選択信号VJ を出力し、信号
選択部4の可制御スイッチ4aを閉じるので、デコード
部5にはデータ信号が供給される。デコード部5はデー
タ信号が供給されたとき、このデータ信号の中に本来の
データ信号を含んでいるので、デコード部5は供給され
たデータ信号VS をデコード処理し、デコード信号VD
を出力する。
【0040】この後、時間t6 以降の各期間において
も、Sメーター信号VM のレベルのゆるやかな上昇、ゆ
るやかな減少、急激な上昇または急激な減少のいずれか
の状態変化に応じて、第1乃至第6の期間のおける動作
と同様の動作が実行され、デコード部5からデコード信
号VD が得られたり、デコード信号VD が得られなかっ
たりする。
【0041】このように、第1実施例によれば、データ
信号の受信直前の雑音レベルに係わりなく、Sメーター
信号VM がデータ信号の継続期間よりも大きい時定数以
下の速さで立ち上がったときだけ、データ信号を受信し
たものと見做し、データ信号VS をデコード部5に選択
的に供給するようにしているので、デコード部5におい
て無用なデコード処理が行われることがない。
【0042】次いで、図3は、本発明による信号レベル
選択装置の第2実施例の構成を示す回路図であり、第1
実施例と同様に、信号レベル選択装置がバーコード読取
り装置のモデム(変復調器)である例を示すものであ
る。
【0043】図3に示されるように、モデム(変復調
器)は、受信部1と、ピークホールド部2’と、レベル
比較部3と、信号選択部4と、デコード部5と、第1レ
ベルシフタ6と、第2レベルシフタ7とを備えている。
この場合、第2実施例と第1実施例の対応する構成要件
を比べると、受信部1、レベル比較部3、信号選択部
4、デコード部5は、いずれも、第2実施例と第1実施
例との間で違いがないのに対し、ピークホールド部2’
は、第1実施例のピークホールド部2のバッファ増幅器
2aの代わりに差動増幅器2gを用い、かつ、第1実施
例の抵抗2cが省略されている点に違いがあり、第1レ
ベルシフタ6及び第2レベルシフタ7は、ともに、第1
実施例に用いられていないものである。第1レベルシフ
タ6は、第1オペアンプ6aと、第1基準電源6bと、
抵抗6c、6d、6e、6fとを備えており、第2レベ
ルシフタ7は、第2オペアンプ7aと、第2基準電源7
bと、抵抗7c、7d、7e、7fとを備えている。
【0044】そして、ピークホールド部2’において、
差動増幅器2gの非反転入力端子は信号処理回路1bの
他方の出力端子に、反転入力端子は抵抗2dと分路コン
デンサ2eの接続点及びダイオード2bのアノードに、
出力端子はダイオード2bのカソードにそれぞれ接続さ
れる。第1レベルシフタ6において、第1オペアンプ6
aの非反転入力端子は抵抗6cを介して信号処理回路1
bの他方の出力端子及び抵抗6dを介して接地に、反転
入力端子は抵抗6eと第1基準電源6bの直列回路を介
して接地及び抵抗6fを介して出力端子に、出力端子は
レベル比較部3の差動増幅器3aの非反転入力端子にそ
れぞれ接続される。第2レベルシフタ7において、第2
オペアンプ7aの非反転入力端子は抵抗7cを介して信
号処理回路1bの他方の出力端子及び抵抗7dを介して
接地に、反転入力端子は抵抗7eと第2基準電源7bの
直列回路を介して接地及び抵抗7fを介して出力端子
に、出力端子はピークホールド部2’の電源端子2fに
それぞれ接続される。
【0045】また、図4は、図3に図示された第2実施
例の各部の信号波形の一例を示す動作説明図である。
【0046】図3において、VM は信号処理回路1bの
他方の出力端子から出力される受信入力信号の信号レベ
ルを表す受信レベル信号(Sメーター信号)、Vth’
はピークホールド部2’から出力される比較信号、VZ
はSメーター信号VM から第1の電圧値Vxを差し引い
た減算信号、VJ はレベル比較部3から出力される選択
信号、VD はデコード部5から出力されるデコード信号
である。
【0047】第2実施例の動作と第1実施例の動作とを
比べると、第1実施例は、Sメーター信号VM を、直
接、レベル比較部3の差動増幅器3aの非反転入力端子
に供給しているのに対し、第2実施例は、Sメーター信
号VM を第1レベルシフタ6に通すことにより、Sメー
ター信号VM から第1の電圧値Vxを差し引いた減算信
号VZ (VZ =VM −Vx)を、差動増幅器3aの非反
転入力端子に供給している点、及び、第1実施例は、ピ
ークホールド部2において、電源電圧Vccで分路コン
デンサ2eを充電した比較信号Vthを差動増幅器3a
の反転入力端子に供給しているのに対し、第2実施例
は、ピークホールド部2’において、Sメーター信号V
M を第2レベルシフタ6に通すことにより得られたSメ
ーター信号VM に第2の電圧値Vcを加算した加算電圧
(VM +Vc)で分路コンデンサ2eを充電した比較信
号Vth’を差動増幅器3aの反転入力端子に供給して
いる点にそれぞれ違いがあり、これらの違いに伴って、
第2実施例は、レベル比較部3の差動増幅器3aが減算
信号VZ と比較信号Vth’とのレベル比較を行い、減
算信号VZ のレベルが比較信号Vth’のレベルよりも
大きくなったときに選択信号VJ を発生する点にも違い
があるが、その他の点の動作は、第2実施例と第1実施
例との間に違いがない。
【0048】ここで、第2実施例における特有の動作を
図4を用いて説明すると、Sメーター信号VM がデータ
信号または大きな雑音レベルの供給に伴う高レベル移行
が行われない第1の期間、第2の期間、第4の期間、第
5の期間等(これらの期間については、図2の説明を参
照されたい)においては、Sメーター信号VM と比較信
号Vth’との間に大きな差を生じることがなく、しか
も、Sメーター信号VM と減算信号VZ の間に第1の電
圧値Vxの差を生じるように、比較信号Vth’と減算
信号VZ は、Sメーター信号VM のレベル変動に伴って
同時に変動するもので、これらの期間には、減算信号V
Z のレベルが比較信号Vth’のレベルを超えず、レベ
ル比較部3から選択信号VJ が発生されない。このた
め、データ信号VS はデコード部5に供給されず、デコ
ード部5におけるデコード処理は行われない。
【0049】一方、Sメーター信号VM がデータ信号ま
たは大きな雑音レベルの供給に伴って高レベル移行され
る第3の期間、第6の期間等(これらの期間について
も、図2の説明を参照されたい)においては、時間
2 、時間t5 の近くで、Sメーター信号VM のレベル
急増に伴って減算信号VZ のレベルも同様に急増するの
に対し、比較信号Vth’は抵抗2dと分路コンデンサ
2eからなる時定数回路の充電時定数の影響を受け、時
間t2 、時間t5 以後、所要の傾斜(1/S・Rd・C
e、ただし、Rdは抵抗2dの抵抗値、Ceは分路コン
デンサ2eの容量値)をもって上昇するようになる。こ
のため、第3の期間、第6の期間等には、時間t2 、時
間t5 の近くで、減算信号VZ のレベルが比較信号Vt
h’のレベルを超え、レベル比較部3から選択信号VJ
が発生され、信号選択部4の可制御スイッチ4aが閉
じ、データ信号がデコーダ部5に供給されるようにな
る。そして、データ信号VS がデコーダ部5に供給され
た場合、第3の期間には、高レベルの雑音成分だけでデ
ータ信号が含まれていないので、デコーダ部5でデコー
ド処理が行われず、デコード信号VD は発生されない。
また、第6の期間には、データ信号VS が含まれている
ので、デコーダ部5でデコード処理が行われ、デコード
信号VD が発生される。
【0050】このように、第2実施例によれば、第1実
施例と同様に、データ信号の受信直前の雑音レベルに係
わりなく、Sメーター信号VM がデータ信号の継続期間
よりも大きい時定数以下の速さで立ち上がったときだ
け、データ信号を受信したものと見做し、データ信号V
S をデコード部5に選択的に供給するようにしているの
で、デコード部5において無用なデコード処理が行われ
ることがない。
【0051】また、第2実施例によれば、第1オペアン
プ6aを用いた第1レベルシフタ6及び第2オペアンプ
7aを用いた第2レベルシフタ7を用い、減算信号VZ
や比較信号Vth’を設定しているので、レベル比較部
3におけるレベル比較動作を最適状態にして比較するこ
とができる。
【0052】続いて、図5は、本発明による信号レベル
選択装置の第3実施例の構成を示す回路図であって、デ
ータ信号の継続時間の大きさや、デコード開始後におけ
る雑音レベルの大幅な変動に依存せずに動作させること
ができるもので、第1実施例と同様に、信号レベル選択
装置がバーコード読取り装置のモデム(変復調器)であ
る例を示すものである。
【0053】図5に示されるように、モデム(変復調
器)は、受信部1と、ピークホールド部2”と、レベル
比較部3と、デコード部5’と、可制御電圧保持部8と
を備えている。この場合、第3実施例と第1実施例の対
応する構成要件を比べると、受信部1、レベル比較部3
は、いずれも、第3実施例と第1実施例との間で違いが
ないのに対し、ピークホールド部2”は、第1実施例の
ピークホールド部2において、抵抗2dと分路コンデン
サ2eとの間の接続が断たれ、その間に可制御電圧保持
部8の第2可制御スイッチ8aが接続されている点、及
び、抵抗2dと分路コンデンサ2eとからなる時定数回
路において、充電時定数がデコード部5’にデータ信号
が供給されてからデータ有効信号が出力されるまでの時
間よりも長くなるように選択されている点、第1実施例
の信号選択部4とデコード部5との代わりに、選択信号
によって動作が制御されるデコード部5’を用いている
点に違いがある。デコード部5’は、デコード信号VD
を出力するデコード信号出力端子5O と、入力されたデ
ータ信号VS が有効にデコード処理されたことを表すデ
ータ有効信号VE を出力するデータ有効信号出力端子5
E とを備えており、可制御電圧保持部8は、データ有効
信号VE によって切替制御される第2可制御スイッチ8
aを備えている。
【0054】そして、デコード部5’において、入力端
子は信号処理回路1bの一方の出力端子に接続され、制
御端子はレベル比較部3の差動増幅器3aの出力端子に
接続される。可制御電圧保持部8において、第2可制御
スイッチ8aの一方端子はピークホールド部2”の抵抗
2c及びダイオード2bの並列回路と抵抗2dとの接続
点に接続され、その他方端子は分路コンデンサ2eの非
接地端及びレベル比較部3の差動増幅器3aの反転入力
端子に接続され、その制御端子はデータ有効信号出力端
子5E に接続される。
【0055】また、図6は、図5に図示された第3実施
例の各部の信号波形の一例を示す動作説明図である。
【0056】図6において、VM は信号処理回路1bの
他方の出力端子から出力される受信入力信号の信号レベ
ルを表す受信レベル信号(Sメーター信号)、Vthは
ピークホールド部2から出力される比較信号、VJ はレ
ベル比較部3から出力される選択信号、VE はデコード
部5’から出力されるデータ有効信号である。
【0057】第3実施例の動作と第1実施例の動作とを
比べると、第1実施例は、Sメーター信号VM のレベル
が何等かの原因で急激に増大した場合、そのレベルの増
大が解消するまでの間、ピークホールド部2の抵抗2d
と分路コンデンサ2eの充電時定数により、比較信号V
thのレベルが順次増大するのに対して、第3実施例
は、Sメーター信号VM のレベルが何等かの原因で急激
に増大した場合、第1実施例と同様に、最初、ピークホ
ールド部2’の抵抗2dと分路コンデンサ2eの充電時
定数により、比較信号Vthのレベルが順次増大するも
のの、デコード部5’におけるデータ信号VS のデコー
ド処理に伴い、デコード部5’からデータ有効信号VE
が出力されるようになると、データ有効信号VE によっ
て常時閉じている可制御電圧保持部8の第2可制御スイ
ッチ8aが開き、以後、分路コンデンサ2eへの充電が
停止され、分路コンデンサ2eの保持電圧によって比較
信号Vthのレベルを一定に保持させる点に違いがある
が、その他の点の動作は、第3実施例と第1実施例との
間に違いがない。
【0058】ここでも、第3実施例における特有の動作
を図6を用いて説明すると、Sメーター信号VM がデー
タ信号または大きな雑音レベルの供給に伴う高レベル移
行が行われない第1の期間、第2の期間、第4の期間、
第5の期間等(これらの期間についても、図2の説明を
参照されたい)においては、Sメーター信号VM と比較
信号Vthとの間のレベル変化状態が既に述べた第1実
施例におけるSメーター信号VM と比較信号Vthとの
間のレベル変化状態と殆んど同じである。そして、これ
らの期間には、減算信号VZ のレベルが比較信号Vth
のレベルを超えることがないので、レベル比較部3から
選択信号VJ が発生されず、デコード部5は、供給され
たデータ信号VS に対してデコード処理を行わない。
【0059】一方、Sメーター信号VM がデータ信号ま
たは大きな雑音レベルの供給に伴って高レベル移行され
る第3の期間、第6の期間等(これらの期間について
も、図2の説明を参照されたい)においては、第1の実
施例と同様に、時間t2 、時間t5 の近くで、Sメータ
ー信号VM のレベルが急激に増大するものの、ピークホ
ールド部2でSメーター信号VM が抵抗2dと分路コン
デンサ2eからなる時定数回路の充電時定数によって、
レベルが順次増大する比較信号Vthに変換される。こ
のため、第3の期間、第6の期間等は、時間t2 、時間
5 の近くで、Sメーター信号VM のレベルが比較信号
Vthのレベルを超え、レベル比較部3から選択信号V
J が発生されて信号選択部4の可制御スイッチ4aを閉
じ、データ信号VS がデコーダ部5に供給される。
【0060】このとき、データ信号VS がデコーダ部5
に供給された場合に、第3の期間においては、データ信
号VS 内に高レベルの雑音成分が含まれているだけで、
本来のデータ信号が含まれていないので、デコーダ部5
でデコード処理が行われず、デコーダ部5からデコード
信号VD やデータ有効信号VE が発生されない。そし
て、比較信号Vthは、Sメーター信号VM が高レベル
移行状態にある間中、即ち、時間t3 になるまでそのレ
ベルが順次増大し、レベルが順次増大した比較信号Vt
hがレベル比較部3に供給される。
【0061】また、データ信号VS がデコーダ部5に同
様に供給された場合、第6の期間においては、データ信
号VS 内に本来のデータ信号が含まれているので、デコ
ーダ部5でデコード処理が行われ、デコーダ部5からデ
コード信号VD とデータ有効信号VE とが発生される。
そして、この時点に、信号選択部4の可制御スイッチ4
aにデータ有効信号VE が供給され、可制御スイッチ4
aが開くので、その後、比較信号Vthは、Sメーター
信号VM が高レベル移行状態にある間中、即ち、時間t
3 になるまでそのレベルが一定(分路コンデンサ2eの
保持電圧レベル)になり、その一定電圧の比較信号Vt
hがレベル比較部3に供給される。
【0062】このように、第3実施例によれば、データ
信号VS の継続時間の大きさに係わりなく、しかも、デ
ータ信号VS の受信直前の雑音レベルに係わりなく、S
メーター信号VM が、デコード部5’へのデータ信号V
S の供給からデータ有効信号VE の出力までの期間より
も大きい時定数以下の速さで立ち上がったときだけ、デ
ータ信号VS を受信したものと見做し、データ信号VS
をデコード部5’に供給して選択的にデコード処理する
ようにしているので、デコード部5において無用なデコ
ード処理が行われることがない。
【0063】また、第3実施例によれば、デコード部
5’で出力されるデータ有効信号VEによってピークホ
ールド部2”の抵抗2d、分路コンデンサ2eからなる
時定数回路の充電状態を制御しているので、デコード部
5’で一旦データ信号VS のデコード処理が開始された
場合、データ信号VS の継続時間の大きさや、その後の
雑音レベルの変動に係わりなしに、データ信号VS のデ
コード処理を続行させることが可能になる。
【0064】なお、前記第1乃至第3の各実施例におい
ては、信号レベル選択装置がバーコード読取り装置のモ
デム(変復調器)である例を挙げて説明したが、本発明
による信号レベル選択装置は、バーコード読取り装置の
モデムである場合に限られるものでなく、バーコード読
取り装置のモデムに類似の他の装置にも同様に適用する
ことができるものである。
【0065】
【発明の効果】以上のように、請求項1乃至3に記載の
発明によれば、受信入力信号中に含まれている雑音成分
のレベルに係わりなく、データ信号の信号レベルがその
データ継続時間に比べて短い時間内に立ち上がり、か
つ、データ信号の信号レベルが雑音成分のレベルよりも
あるレベル以上になったときだけ、データ信号を選択出
力させて次続の処理回路、例えば、デコード部に供給す
るようにしているので、データ信号が正規の状態で受信
されたときに限って、データ信号の処理を行うことがで
き、次続の処理回路においてデータ信号に対する不必要
な処理が行われるのを避け、次続の処理回路での電力消
費の削減を達成することができるという効果がある。
【0066】また、請求項4に記載の発明によれば、前
記発明において得られる効果に加えて、一旦、デコード
部でデータ信号がデコード処理される状態に切替られた
場合に、データ信号の継続時間の大きさや、その切替の
直後における雑音成分のレベル変動に係わりなしに、デ
ータ信号のデコード処理が続行されるので、データ信号
に対するデコード処理を安定した状態で実行できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号レベル選択装置の第1実施例
の構成を示す回路図である。
【図2】図1に図示された第1実施例における各部の信
号波形の一例を示す動作説明図である。
【図3】本発明による信号レベル選択装置の第2実施例
の構成を示す回路図である。
【図4】図3に図示された第2実施例における各部の信
号波形の一例を示す動作説明図である。
【図5】本発明による信号レベル選択装置の第3実施例
の構成を示す回路図である。
【図6】図5に図示された第3実施例における各部の信
号波形の一例を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 受信部 1a フォトダイオード 1b 信号処理回路 2、2’、2” ピークホールド部 2a バッファ増幅器 2b ダイオード 2c、2d 抵抗 2e 分路コンデンサ 2f 電源端子 3 レベル比較部 3a 差動増幅器 4 比較信号選択部 4a 可制御スイッチ 5、5’ デコード部 5O デコード信号出力端子 5E デコード有効信号出力端子 6 第1レベルシフタ 6a 第1オペアンプ 6b 第1基準電源 6c、6d、6e、6f 抵抗 7 第2レベルシフタ 7a 第2オペアンプ 7b 第2基準電源 7c、6d、6e、6f 抵抗 8 可制御電圧保持部 8a 第2可制御スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/10 H04B 1/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信入力信号に応答し,受信入力信号に
    含まれるデータ信号と,受信入力信号の信号レベルを表
    す受信レベル信号とを発生する受信部と,前記受信レベ
    ル信号が減少する際に直ちに応答し,かつ,前記受信レ
    ベル信号が増大する際に前記データ信号のデータ継続時
    間よりも大きい時定数を経て応答し,比較信号を発生す
    るピークホールド部と,前記受信レベル信号と前記比較
    信号とを比較し,前記受信レベル信号のレベルが大きい
    ときに選択信号を発生するレベル比較部と,前記選択信
    号が供給されたときに前記データ信号を選択的に出力す
    る信号選択部とを備えることを特徴とする信号レベル選
    択装置。
  2. 【請求項2】 前記信号選択部出力側に前記データ
    信号をデコードするデコード部を設けることを特徴とす
    る請求項1に記載の信号レベル選択装置。
  3. 【請求項3】 前記レベル比較部は,前記受信レベル信
    号から第1の電圧値を減算した減算信号と,第2の電圧
    値により前記受信レベル信号が増大する際の立ち上がり
    時間を設定した比較信号とを比較し,前記減算信号のレ
    ベルが大きいときに選択信号を発生することを特徴とす
    る請求項1に記載の信号レベル選択装置。
  4. 【請求項4】 受信入力信号に応答し,受信入力信号に
    含まれるデータ信号と,受信入力信号の信号レベルを表
    す受信レベル信号とを発生する受信部と,前記受信レベ
    ル信号が減少する際に直ちに応答し,かつ,前記受信レ
    ベル信号が増大する際に所定の時定数を経て応答し,比
    較信号を発生するピークホールド部と,前記受信レベル
    信号と前記比較信号とを比較し,前記受信レベル信号の
    レベルが大きいときに選択信号を発生するレベル比較部
    と,前記選択信号が供給されたときに前記データ信号を
    デコードし,かつ,前記データ信号のデコードが有効的
    に実行されたときにデータ有効信号を発生するデコード
    部と,前記ピークホールド部と前記レベル比較部との間
    に接続され,前記データ有効信号の供給時に選択的に前
    記ピークホールド部と前記レベル比較部との接続を断
    ち,保持電圧を前記レベル比較部に供給する可制御電圧
    保持部とを備え,前記所定の時定数は,前記デコード部
    に前記データ信号が供給されてから前記データ有効信号
    が出力されるまでの時間より大きいものであることを特
    徴とする信号レベル選択装置。
  5. 【請求項5】 前記受信部の受信入力信号応答手段とし
    て,光信号応答素子を用いたことを特徴とする請求項1
    乃至4に記載の信号レベル選択装置。
  6. 【請求項6】 前記受信入力信号応答手段は,ワイヤレ
    スバーコードスキャナから送信された光信号を検出する
    ものであることを特徴とする請求項5に記載の信号レベ
    ル選択装置。
JP10130796A 1996-04-23 1996-04-23 信号レベル選択装置 Expired - Fee Related JP3479409B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10130796A JP3479409B2 (ja) 1996-04-23 1996-04-23 信号レベル選択装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10130796A JP3479409B2 (ja) 1996-04-23 1996-04-23 信号レベル選択装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09289460A JPH09289460A (ja) 1997-11-04
JP3479409B2 true JP3479409B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=14297162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10130796A Expired - Fee Related JP3479409B2 (ja) 1996-04-23 1996-04-23 信号レベル選択装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3479409B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020165882A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 日本電産株式会社 信号検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09289460A (ja) 1997-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0611059B1 (en) A system for DC restoration of serially transmitted binary signals
JP4248773B2 (ja) 電流電圧変換装置
JPH08139759A (ja) 負荷終端検知回路
JP3479409B2 (ja) 信号レベル選択装置
CN112995850A (zh) 一种自适应音频电路以及自适应音频装置
KR100786454B1 (ko) 반송파 신호로 변조된 데이터를 무선 수신하기 위한 수신기 회로의 절전 방법
US6798282B1 (en) Method and system for transimpedance amplifiers with high current input while maintaining high transimpedance gain and bandwidth
CA2053124C (en) Speech detection circuit
US6118333A (en) Clock buffer circuit and clock signal buffering method which can suppress current consumption
US5515431A (en) Speakerphone device with auxiliary circuit for eliminating clicking at power-on
JP3181458B2 (ja) 利得切り替え型光受信増幅回路
KR100808396B1 (ko) 수신 안테나들 간의 전환을 위한 회로
US5712475A (en) Light receiving circuit with variable threshold circuit
CN112702291B (zh) 一种自适应均衡器及自适应均衡器的调整范围扩展方法
JP4007689B2 (ja) 受光回路のパワーセーブ回路
JP2000201031A (ja) 光受信回路
EP0844770A3 (en) High voltage detection circuit, bell signal detection circuit and non-ringing call reception detection circuit
US7308239B2 (en) Receiver for receiving amplitude shift keying signal
JP2003152460A (ja) 光受信器
JP2891197B2 (ja) 光受信方法および装置
JP2611679B2 (ja) オフセット電圧調整回路
JPS6041498B2 (ja) 入力信号断検出回路
JPH10294622A (ja) 受信回路
JPH09130330A (ja) 光受信器
KR200241480Y1 (ko) 영상신호잡음제거회로

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030916

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees