JP3478209B2 - 音声信号復号方法及び装置と音声信号符号化復号方法及び装置と記録媒体 - Google Patents

音声信号復号方法及び装置と音声信号符号化復号方法及び装置と記録媒体

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    • G10L21/0364Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation by changing the amplitude for improving intelligibility
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    • G10L2019/0001Codebooks
    • G10L2019/0012Smoothing of parameters of the decoder interpolation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声信号を低ビッ
トレートでするための符号化及び復号方法に関し、特
に、雑音区間での音質を改善する音声信号復号方法、音
声信号符号化復号方法及び装置並びに記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】音声信号を中低ビットレートで高能率に
符号化する方法として、音声信号を線形予測フィルタと
その駆動励振信号(励振信号、励振ベクトル)に分離し
て符号化する方法が広く用いられている。その代表的な
方法の一つにCELP(Code Excited Linear Predictio
n;符号励起線形予測)がある。CELPでは、入力音声の
周波数特性を表す線形予測係数が設定された線形予測フ
ィルタを、音声のピッチ周期を表すピッチ信号(ピッチ
ベクトル)と乱数やパルスから成る音源信号(音源ベク
トル)との和で表される励振信号(励振ベクトル)によ
り駆動することで、合成音声信号(再生信号、再生ベク
トル)を得られる。このとき、ピッチ信号と音源信号に
は、それぞれゲイン(ピッチゲインと音源ゲイン)を乗
ずる。CELPに関しては、M. Schroederらによる「Code e
xcited linear prediction: High quality speech at v
ery low bit rates」(Proc. of IEEE Int. Conf. on A
coust., Speech and Signal Processing, pp.937-940,
1985)(「文献1」という)が参照される。
【0003】ところで、携帯電話などの移動体通信で
は、例えば繁華街の雑踏や走行中の自動車内に代表され
る雑音環境下での良好な通話品質が要求されており、前
述のCELPに基づく音声符号化では、雑音が重畳した音声
(「背景雑音音声」という)に対する音質が著しく劣化
する、ことが問題となっている。
【0004】背景雑音音声の符号化音声品質の改善を図
る技術として、例えば復号器において音源ゲインを平滑
化する方法が知られている。この方法によれば、音源ゲ
インの平滑化によって、前記音源ゲインを乗じた音源信
号の短時間平均パワーの時間変化が滑らかになり、その
結果、励振信号の短時間平均パワーの時間変化も平滑化
される。これにより、劣化要因の一つである、復号され
た雑音における短時間平均パワーの著しい変動が軽減さ
れ、音質が改善される。
【0005】なお、音源信号のゲインを平滑化する方法
については、「Digital Cellular Telecommunication S
ystem; Adaptive Multi-Rate Speech Transcoding」 (E
TSITechnical Report, GSM 06.90 version 2.0.0)
(「文献2」という)の6.1節の記載が参照される。
【0006】図8は、音源信号のゲインを平滑化するこ
とで、背景雑音音声の符号化品質を改善する、従来の音
声信号復号装置の構成の一例を示す図である。ビット系
列の入力は、Tfrmsec(例えば、20 msec)周期(フレ
ーム)で行われるものとし、再生ベクトルの計算は、N
sfrを整数(例えば、4)として、Tfr/Nsfrmsec(例
えば、5msec)周期(サブフレーム)で行われるものと
する。フレーム長をLf rサンプル(例えば、320サンプ
ル)、サブフレーム長をLsfrサンプル(例えば、80サ
ンプル)とする。これらのサンプル数は、入力音声信号
のサンプリング周波数(例えば、16 kHz)によって定ま
る。
【0007】図8を参照して、従来の音声信号復号装置
の各構成要素について説明する。入力端子10からビッ
ト系列の符号を入力する。符号入力回路1010は、入
力端子10から入力したビット系列の符号を分割し、複
数の復号パラメータに対応するインデックスに変換す
る。そして、入力信号の周波数特性を表す線スペクトル
対(Line Spectrum Pair;「LSP」という)に対応す
るインデックスをLSP復号回路1020へ出力し、入力
信号のピッチ周期を表す遅延Lpdに対応するインデック
スをピッチ信号復号回路1210へ出力し、乱数やパル
スから成る音源ベクトルに対応するインデックスを音源
信号復号回路1110に出力し、第1のゲインに対応す
るインデックスを第1のゲイン復号回路1220に出力
し、第2のゲインに対応するインデックスを第2のゲイ
ン復号回路1120に出力する。
【0008】LSP復号回路1020は、複数セットのLSP
が格納された不図示のテーブルを備え、符号入力回路1
010から出力されるインデックスを入力し、入力した
インデックスに対応するLSPをテーブルより読み出し、
現フレーム(第nフレーム)の第Nsfrサブフレームに
おけるLSP ^qj (Nsfr)(n)とする。ここで、Npは線
形予測次数である。
【0009】第1から第Nsfr−1のサブフレームのLSP
は、^qj (Nsfr)(n)とSsfr(i) (但し、i=
0,…,Lsf)とを線形補間して求める。
【0010】LSP ^qj (Nsfr)(n) (但し、j=1,
…,Np,m=1,…,Nsfr)を線形予測係数変換回路
1030、及び平滑化係数計算回路1310へ出力す
る。
【0011】線形予測係数変換回路1030は、LSP復
号回路1020から出力されたLSP^qj (m)(n) (但
し、j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr)を入力する。
【0012】線形予測係数変換回路1030は、入力さ
れた、LSP ^qj (m)(n)を線形予測係数^α
j (m)(n)(但し、j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr
に変換し、^αj (m)(n)を、合成フィルタ1040へ
出力する。ここで、LSPから線形予測係数への変換につ
いては、周知の方法、例えば、文献2の5.2.4節に記述
されている方法等が用いられる。
【0013】音源信号復号回路1110は、複数個の音
源ベクトルが格納された不図示のテーブルを備えてお
り、符号入力回路1010から出力されるインデックス
を入力し、当該インデックスに対応する音源ベクトル
を、該テーブルより読み出し、第2のゲイン回路113
0へ出力する。
【0014】第2のゲイン復号回路1120は、複数個
のゲインが格納された不図示のテーブルを備えており、
符号入力回路1010から出力されるインデックスを入
力し、当該インデックスに対応する第2のゲインを、該
テーブルより読み出し、平滑化回路1320へ出力す
る。
【0015】第2のゲイン回路1130は、音源信号復
号回路1110から出力される第1の音源ベクトルと、
平滑化回路1320から出力される第2のゲインとを入
力し、前記第1の音源ベクトルと前記第2のゲインとを
乗算して第2の音源ベクトルを生成し、生成した前記第
2の音源ベクトルを加算器1050へ出力する。
【0016】記憶回路1240は、加算器1050から
励振ベクトルを入力し、保持する。記憶回路1240
は、過去に入力されて保持されている前記励振ベクトル
をピッチ信号復号回路1210へ出力する。
【0017】ピッチ信号復号回路1210は、記憶回路
1240に保持されている過去の励振ベクトルと符号入
力回路1010から出力されるインデックスとを入力す
る。前記インデックスは、遅延Lpdを指定する。そし
て、前記過去の励振ベクトルにおいて、現フレームの始
点よりLpdサンプル過去の点から、ベクトル長に相当す
るLsfrサンプル分のベクトルを切り出し、第1のピッ
チ信号(ベクトル)を生成する。ここで、^αj (m)(n)
の場合には、Lpdサンプル分のベクトルを切り出し、切
り出したLpdサンプルを繰り返し接続して、ベクトル長
がLsfrサンプルである第1のピッチベクトルを生成す
る。ピッチ信号復号回路1210は、第1のピッチベク
トルを第1のゲイン回路1230へ出力する。
【0018】第1のゲイン復号回路1220は、複数個
のゲインが格納されている不図示のテーブルを備えてお
り、符号入力回路1010から出力されるインデックス
を入力し、入力したインデックスに対応する第1のゲイ
ンをテーブルより読み出し、第1のゲイン回路1230
へ出力する。
【0019】第1のゲイン回路1230は、ピッチ信号
復号回路1210から出力される第1のピッチベクトル
と、第1のゲイン復号回路1220から出力される第1
のゲインとを入力し、入力した第1のピッチベクトルと
第1のゲインとを乗算して第2のピッチベクトルを生成
し、生成した第2のピッチベクトルを加算器1050へ
出力する。
【0020】加算器1050は、第1のゲイン回路12
30から出力される第2のピッチベクトルと、第2のゲ
イン回路1130から出力される第2の音源ベクトルと
を入力し、これらの和を計算し、これを励振ベクトルと
して、合成フィルタ1040へ出力する。
【0021】平滑化係数計算回路1310は、LSP復号
回路1020から出力されるLSP ^qj (m)(n)を入力
し、第nフレームにおける平均LSP  ̄q0j(n)を次式
(1)により計算する。
【0022】
【0023】次に、各サブフレームmに対して、LSPの
変動量d0(m)を次式(2)により計算する。
【0024】
【0025】サブフレームmにおける平滑化係数k
0(m)は、次式(3)で計算される。
【0026】 k0(m)=min(0.25,max(0,d0(m)-0.4))/0.25 …(3)
【0027】ここで、min(x,y)はxとyのうち小さい方
を、min(x,y)はxとyのうち大きい方を値としてとる関
数である。最後に、前記平滑化係数k0(m)を平滑化回路
1320へ出力する。
【0028】平滑化回路1320は、平滑化係数計算回
路1310から出力される平滑化係数k0(m)と、第2の
ゲイン復号回路1120から出力される第2のゲインと
を入力する。サブフレームmにおける第2のゲイン^g
0(m)から平均ゲイン ̄g0(m)を次式(4)により計算す
る。
【0029】
【0030】次に、次式(5)により、第2のゲイン^
0(m)は置き換えられる。
【0031】
【0032】最後に、第2のゲイン^g0(m)を第2のゲ
イン回路1130に出力する。
【0033】合成フィルタ1040は、加算器1050
から出力される励振ベクトルと、線形予測係数変換回路
1030から出力される線形予測係数^αj (m)(n)(但
し、j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr)を入力する。
【0034】線形予測係数が設定された合成フィルタ1
/A(z)を、励振ベクトルにより駆動することで、再生
ベクトルを計算し、出力端子20から出力する。ここ
で、合成フィルタの伝達関数1/A(z)は、線形予測係
数をαi(i=1,…,Np)とすると、次式(6)表され
る。
【0035】
【0036】図9は、従来の音声信号符号化復号装置に
おける音声信号符号化装置の構成を示す図である。図9
を参照して、音声信号符号化装置について説明する。な
お、第1のゲイン回路1230、第2のゲイン回路11
30、加算器1050、記憶回路1240は、図8に示
した音声信号復号装置で説明したものと同じであるた
め、その説明は省略する。
【0037】図9を参照すると、音声信号をサンプリン
グし、この複数サンプルを1フレームとして一つのベク
トルにまとめて生成した入力信号(入力ベクトル)を入
力端子30から入力する。
【0038】線形予測係数計算回路5510は、入力端
子30から入力ベクトルを入力する。前記入力ベクトル
に対して線形予測分析を行い線形予測係数を求める。線
形予測分析に関しては、周知の方法、例えば、L. R. Ra
binerらによる「Digital Processing of Speech Signal
s」(Prentice-Hall, 1978)(「文献3」という)の第
8章「Linear Predictive Coding of Speech」の記載が
参照される。
【0039】線形予測係数計算回路5510は、線形予
測係数を、LSP変換/量子化回路5520へ出力する。
【0040】LSP変換/量子化回路5520は、線形予測
係数計算回路5510から出力される線形予測係数を入
力し、線形予測係数をLSPへ変換し、LSPを量子化して量
子化LSPを得る。ここで、線形予測係数からLSPへの変換
に関しては、周知の方法、例えば、文献2の5.2.4節に
記述されている方法等が用いられる。また、LSPの量子
化に関しては、上記文献2の5.2.5節に記述されている
方法等が用いられる。
【0041】また、前記量子化LSPは、図8のLSP復号回
路で説明したように、現フレーム(第nフレーム)の第
sfrサブフレームにおける量子化LSP ^q
j (Nsfr)(n)(但し、j=1,…Np)とする。
【0042】そして、第1から第Nsfr-1サブフレーム
の量子化LSPは、^qj (Nsfr)(n)と、Ssfr(i)(但
し、j=1,…,Lsf)とを線形補間して求める。さらに、
このLSPは、現フレーム(第nフレーム)の第Nsfrサブ
フレームにおけるLSP qj (Nsfr)(n) (j=1,…N
p)とする。そして、第1から第Nsfr-1サブフレームの
LSPは、qj (Nsfr)(n)とqj (Nsfr)(n-1)とを線形補
間して求める。
【0043】LSP変換/量子化回路5520は、LSPqj
(m)(n) (但し、j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr
と、量子化LSP ^qj (m)(n) (但し、j=1,…,N
p,m=1,…,Nsfr)と、を線形予測係数変換回路5
030へ出力し、前記量子化LSP^qj (Nsfr)(n)(但
し、j=1,…,Np)に対応するインデックスを符号出
力回路6010へ出力する。
【0044】線形予測係数変換回路5030は、LSP変
換/量子化回路5520から出力されるLSP q
j (m)(n) (但し、j=1,…,Np,m=1,…,
sfr)と、量子化LSP ^qj (m)(n) (但し、j=1,
…,Np,m=1,…,Nsfr)とを入力し、q
j (m)(n)を線形予測係数αj (m)(n)(但し、j=1,
…,Np,m=1,…,N sfr)に変換し、^q
j (m)(n)を量子化線形予測係数^αj (m)(n)(但し、
j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr)に変換し、線形予
測係数αj (m)(n)を重み付けフィルタ5050と重み
付け合成フィルタ5040とへ出力し、量子化線形予測
係数^αj (m)(n)を重み付け合成フィルタ5040へ
出力する。
【0045】ここで、LSPから線形予測係数への変換及
び量子化LSPから量子化線形予測係数への変換について
は、周知の方法、例えば、上記文献2の5.2.4節に記述
されている方法等が用いられる。
【0046】重み付けフィルタ5050は、入力端子3
0から入力ベクトルを入力し、線形予測係数変換回路5
030から出力される線形予測係数を入力し、前記線形
予測係数を用いて、人間の聴覚特性に対応した重みづけ
フィルタW(z)を生成し、前記重みづけフィルタを、入
力ベクトルで駆動することで、重みづけ入力ベクトルを
得る。そして重みづけ入力ベクトルを、差分器5060
へと出力する。ここで、重みづけフィルタの伝達関数W
(z)は、次式(7)と表される。 W(z)=Q(z/r1)/Q(z/r2) …(7) ただし、
【0047】 である。
【0048】ここで、r1及びr2は定数であり、例え
ば、r1=0.9、r2=0.6である。また、重みづけフィル
タの詳細に関しては、上記文献1等が参照される。
【0049】重み付け合成フィルタ5040は、加算器
1050から出力される励振ベクトルと、線形予測係数
変換回路5030から出力される線形予測係数α
j (m)(n)(但し、j=1,…,Np,m=1,…,Nsfr
と、量子化線形予測係数^αj (m)(n)(但し、j=1,
…,Np,m=1,…,Nsfr)と、を入力する。
【0050】αj (m)(n)とα^j (m)(n)が設定された
重み付け合成フィルタ H(z)W(z)=Q(z/r1)/[A(z)Q(z/r2)] …(9) を、前記励振ベクトルにより駆動することで、重み付け
再生ベクトルを得る。ここで、合成フィルタの伝達関数
H(Z)=1/A(z)は、次式(10)と表せる。
【0051】
【0052】差分器5060は、重み付けフィルタ50
50から出力される重み付け入力ベクトルを入力し、重
み付け合成フィルタ5040から出力される重み付け再
生ベクトルを入力し、それらの差分を計算し、これを差
分ベクトルとして、最小化回路5070へ出力する。
【0053】最小化回路5070は、音源信号生成回路
5110に格納されている音源ベクトル全てに対応する
インデックスを、音源生成回路5110へ順次出力し、
ピッチ信号生成回路5210において規定された範囲内
の遅延Lpd全てに対応するインデックスを、ピッチ信号
生成回路5210へ順次出力し、第1のゲイン生成回路
6220に格納されている第1のゲイン全てに対応する
インデックスを、第1のゲイン生成回路6220へ順次
出力し、第2のゲイン生成回路6120に格納されてい
る第2のゲイン全てに対応するインデックスを、第2の
ゲイン生成回路6120へ順次出力する。
【0054】また、差分器5060から出力される差分
ベクトルを順次入力し、そのノルムを計算し、ノルムが
最小となるような、音源ベクトル、遅延Lpd、第1のゲ
イン及び第2のゲインを選択し、これらに対応するイン
デックスを符号出力回路6010へ出力する。ピッチ信
号生成回路5210、音源信号生成回路5110、第1
のゲイン生成回路6220及び第2のゲイン生成回路6
120は、各々、最小化回路5070から出力されるイ
ンデックスを順次入力する。
【0055】そして、これら、ピッチ信号生成回路52
10、音源信号生成回路5110、第1のゲイン生成回
路6220及び第2のゲイン生成回路6120は、各
々、入出力に関する結線(接続構成)を除けば、図8の
ピッチ信号復号回路1210、音源信号復号回路111
0、第1のゲイン復号回路1220及び第2のゲイン復
号回路1120と同じであるため、これら各回路の説明
は省略する。
【0056】符号出力回路6010は、LSP変換/量子化
回路5520から出力される量子化LSPに対応するイン
デックスを入力し、最小化回路5070から出力され
る、音源ベクトル、遅延Lpd、第1のゲイン及び第2の
ゲインの各々に対応するインデックスを入力し、各イン
デックスをビット系列の符号に変換し、出力端子40を
介して出力する。
【0057】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の符号化装置及び復号装置は、音源ゲイン(第2
のゲイン)の平滑化に際して、雑音区間において異音を
生じる場合がある、という問題点を有している。
【0058】その理由は、雑音区間において平滑化され
た前記音源ゲインは、平滑化前の前記音源ゲインに比べ
て著しく大きな値をとることがある、ためである。
【0059】そして、このことは、音声区間において
も、前記音源ゲインを平滑化する場合があるため、雑音
区間において、過去に得られた音源ゲインを用いて該音
源ゲインを時間的に平滑化する際に、過去の音声区間に
対応する大きな値を有するゲインの影響を受けるために
生じる。
【0060】したがって、本発明は、上記問題点に鑑み
てなされたものであって、その主たる目的は、音源ゲイ
ン(第2のゲイン)の平滑化に際して、雑音区間におい
て平滑化された前記音源ゲインが、平滑化前の前記音源
ゲインに比べて著しく大きな値をとることに起因する、
雑音区間における異音の発生を回避できる装置及び方法
並びにプログラムを記録した記録媒体を提供することに
ある。これ以外の本発明の目的、特徴、利点等は以下の
説明から、当業者には、直ちに明らかとされるであろ
う。
【0061】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本願の第1の発明は、受信した信号から少なくとも
音源信号とゲインと線形予測係数の情報を復号し、前記
復号した情報から励振信号と前記線形予測係数を生成
し、前記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信
号により駆動することで音声信号を復号する音声信号復
号方法において、前記ゲインを、前記ゲインの過去の値
を用いて平滑化する第1のステップと、前記ゲインと、
前記平滑化されたゲインと、から算出される変動量に基
づき、前記平滑化されたゲインの値を制限する第2のス
テップと、前記平滑化され制限が施されたゲインを用い
て前記音声信号の復号を行う第3のステップと、を含
む、ことを特徴とする。
【0062】本願の第2の発明は、受信した信号から励
振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記
線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により
駆動することで音声信号を復号する音声信号復号方法に
おいて、前記励振信号のノルムを一定区間毎に導出する
第1のステップと、前記ノルムを、前記ノルムの過去の
値を用いて平滑化する第2のステップと、前記ノルム
と、前記平滑化されたノルムとから算出される変動量に
基づき、前記平滑化されたノルムの値を制限する第3の
ステップと、前記ノルムと、前記平滑化され制限が施さ
れたノルムとを用いて該区間における前記励振信号の振
幅を変更する第4のステップと、前記振幅が変更された
励振信号により前記フィルタを駆動する第5のステップ
と、を含む、ことを特徴とする。
【0063】本願の第3の発明は、受信した信号から励
振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記
線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により
駆動することで音声信号を復号する音声信号復号方法に
おいて、前記復号した情報を用いて前記受信した信号に
ついて有音区間と雑音区間との識別を行う第1のステッ
プと、前記雑音区間において前記励振信号のノルムを一
定区間毎に導出する第2のステップと、前記ノルムを、
前記ノルムの過去の値を用いて平滑化する第3のステッ
プと、前記ノルムと、前記平滑化されたノルムとから導
出される変動量に基づき、前記平滑化されたノルムの値
を制限する第4のステップと、前記ノルムと、前記平滑
化され制限が施されたノルムとを用いて該区間における
前記励振信号の振幅を変更する第5のステップと、前記
振幅が変更された励振信号により前記フィルタを駆動す
る第6のステップと、を含む、ことを特徴とする。
【0064】本願の第4の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記変動量を、前記ゲインと前記平滑化されたゲ
インとの差分の絶対値を前記ゲインにより除算すること
で表し、前記変動量がある閾値を超えないように前記平
滑化されたゲインの値を制限することを特徴とする。
【0065】本願の第5の発明は、本願の第2又は第3
の発明において、前記変動量を、前記ノルムと前記平滑
化されたノルムとの差分の絶対値を前記ノルムにより除
算することで表し、前記変動量がある閾値を超えないよ
うに前記平滑化されたノルムの値を制限することを特徴
とする。
【0066】本願の第6の発明は、第2、第3又は第5
の発明において、該区間における前記励振信号を該区間
における前記ノルムで除算し、該区間における前記平滑
化されたノルムを乗算することにより、前記励振信号の
振幅を変更することを特徴とする。
【0067】本願の第7の発明は、第1又は第4の発明
において、前記音声信号を復号する際に、前記ゲインと
前記平滑化されたゲインとのいずれを用いるかを、入力
された切替制御信号に従って切り替えることを特徴とす
る。
【0068】本願の第8の発明は、第2、第3、第5又
は第6の発明において、前記音声信号を復号する際に、
前記振幅を変更した励振信号と前記励振信号とのいずれ
を用いるかを、入力された切替制御信号に従って切り替
えることを特徴とする。
【0069】本願の第9の発明は、入力音声信号を励振
信号と線形予測係数とで表現することにより符号化を行
い、第1、2、3、4、5、6、7又は8の発明に係る
音声信号復号方法で復号を行うことを特徴とする。
【0070】本願の第10の発明は、受信した信号から
少なくとも音源信号とゲインと線形予測係数の情報を復
号し、前記復号した情報から前記励振信号と前記線形予
測係数を生成し、前記線形予測係数で構成するフィルタ
を前記励振信号により駆動することによって音声信号を
復号する音声信号復号装置において、前記ゲインを前記
ゲインの過去の値を用いて平滑化する平滑化回路と、前
記ゲインと前記平滑化されたゲインとから計算される変
動量を用いて前記平滑化されたゲインの値を制限する平
滑化量制限回路とを含んで構成されることを特徴とす
る。
【0071】本願の第11の発明は、受信した信号から
励振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した
情報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前
記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号によ
り駆動することによって音声信号を復号する音声信号復
号装置において、前記励振信号のノルムを一定区間毎に
計算し、前記励振信号を前記ノルムで除算する励振信号
正規化回路と、前記ノルムを前記ノルムの過去の値を用
いて平滑化する平滑化回路と、前記ノルムと前記平滑化
されたノルムとから計算される変動量を用いて前記平滑
化されたノルムの値を制限する平滑化量制限回路と、前
記平滑化して制限を施したノルムを前記励振信号に乗算
することにより、該区間における前記励振信号の振幅を
変更する励振信号復元回路とを含んで構成されることを
特徴とする。
【0072】本願の第12の発明は、受信した信号から
励振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した
情報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前
記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号によ
り駆動することによって音声信号を復号する音声信号復
号装置において、前記復号した情報を用いて前記受信し
た信号について有音区間と雑音区間との識別を行なう有
音/無音識別回路と、前記雑音区間において、前記励振
信号のノルムを一定区間毎に計算し、前記励振信号を前
記ノルムで除算する励振信号正規化回路と、前記ノルム
を前記ノルムの過去の値を用いて平滑化する平滑化回路
と、前記ノルムと前記平滑化されたノルムとから計算さ
れる変動量を用いて前記平滑化されたノルムの値を制限
する平滑化量制限回路と、前記平滑化して制限を施した
ノルムを前記励振信号に乗算することにより、該区間に
おける前記励振信号の振幅を変更する励振信号復元回路
とを含んで構成されることを特徴とする。
【0073】本願の第13の発明は、第10の発明にお
いて、前記変動量を、前記ゲインと前記平滑化されたゲ
インとの差分の絶対値を前記ゲインにより除算すること
で表し、前記変動量がある閾値を超えないように前記平
滑化されたゲインの値を制限することを特徴とする。
【0074】本願の第14の発明は、第11又は第12
の発明において、前記変動量を、前記ノルムと前記平滑
化されたノルムとの差分の絶対値を前記ノルムにより除
算することで表し、前記変動量がある閾値を超えないよ
うに前記平滑化されたノルムの値を制限することを特徴
とする。
【0075】本願の第15の発明は、第10又は第13
の発明において、前記音声信号を復号する際に、前記ゲ
インと前記平滑化されたゲインとのいずれを用いるか
を、入力された切替制御信号に従って切り替えることを
特徴とする。
【0076】本願の第16の発明は、第11、第12又
は第14の発明において、前記音声信号を復号する際
に、前記振幅を変更した励振信号と前記励振信号とのい
ずれを用いるかを、入力された切替制御信号に従って切
り替えることを特徴とする。
【0077】本願の第17の発明は、入力音声信号を励
振信号と線形予測係数とで表現することにより符号化を
行う音声信号符号化装置と、第10、11、12、1
3、14、15、又は16の発明に係る音声信号復号装
置を含んで構成される。
【0078】本願の第18の発明は、受信した信号から
少なくとも音源信号とゲインと線形予測係数の情報を復
号し、前記復号した情報から前記励振信号と前記線形予
測係数を生成し、前記線形予測係数で構成するフィルタ
を前記励振信号により駆動することによって音声信号を
復号する音声信号復号方法を実行するプログラムを記録
した記録媒体において、前記ゲインを前記ゲインの過去
の値を用いて平滑化し、前記ゲインと前記平滑化された
ゲインとから計算される変動量を用いて前記平滑化され
たゲインの値を制限し、前記平滑化して制限を施したゲ
インを用いて前記音声信号の復号を行う、上記処理をコ
ンピュータで実行させるプログラムを記録した記録媒体
を提供する。
【0079】本願の第19の発明は、受信した信号から
励振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した
情報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前
記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号によ
り駆動することによって音声信号を復号する音声信号復
号方法を実行するプログラムを記録した記録媒体におい
て、前記励振信号のノルムを一定区間毎に計算し、前記
ノルムを前記ノルムの過去の値を用いて平滑化し、前記
ノルムと前記平滑化されたノルムとから計算される変動
量を用いて前記平滑化されたノルムの値を制限し、前記
ノルムと、前記平滑化して制限を施したノルムとを用い
て該区間における前記励振信号の振幅を変更し、前記振
幅を変更した励振信号により前記フィルタを駆動する、
上記処理をコンピュータで実行させるプログラムを記録
した記録媒体を提供する。
【0080】本願の第20の発明は、受信した信号から
励振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した
情報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前
記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号によ
り駆動することによって音声信号を復号する音声信号復
号方法を実行するプログラムを記録した記録媒体におい
て、前記復号した情報を用いて前記受信した信号につい
て有音区間と雑音区間との識別を行ない、前記雑音区間
において、前記励振信号のノルムを一定区間毎に計算
し、前記ノルムを前記ノルムの過去の値を用いて平滑化
し、前記ノルムと前記平滑化されたノルムとから計算さ
れる変動量を用いて前記平滑化されたノルムの値を制限
し、前記ノルムと、前記平滑化して制限を施したノルム
とを用いて該区間における前記励振信号の振幅を変更
し、前記振幅を変更した励振信号により前記フィルタを
駆動する、上記処理をコンピュータで実行させるプログ
ラムを記録した記録媒体を提供する。
【0081】本願の第21の発明は、第18の発明にお
いて、前記変動量を、前記ゲインと前記平滑化されたゲ
インとの差分の絶対値を前記ゲインにより除算すること
で表し、前記変動量がある閾値を超えないように前記平
滑化されたゲインの値を制限する、上記処理をコンピュ
ータで実行させるプログラムを記録した記録媒体を提供
する。
【0082】本願の第22の発明は、第19又は第20
の発明において、前記変動量を、前記ノルムと前記平滑
化されたノルムとの差分の絶対値を前記ノルムにより除
算することで表し、前記変動量がある閾値を超えないよ
うに前記平滑化されたノルムの値を制限する、上記処理
をコンピュータで実行させるプログラムを記録した記録
媒体を提供する。
【0083】本願の第23の発明は、第19、第20又
は第22の発明において、該区間における前記励振信号
を該区間における前記ノルムで除算し、該区間における
前記平滑化されたノルムを乗算することにより、前記励
振信号の振幅を変更する、上記処理をコンピュータで実
行させるプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0084】本願の第24の発明は、第18又は第21
の発明において、前記音声信号を復号する際に、前記ゲ
インと前記平滑化されたゲインとのいずれを用いるか
を、入力された切替制御信号に従って切り替える、上記
処理をコンピュータで実行させるプログラムを記録した
記録媒体を提供する。
【0085】本願の第25の発明は、第19、第20、
第22又は第23の発明において、前記音声信号を復号
する際に、前記振幅を変更した励振信号と前記励振信号
とのいずれを用いるかを、入力された切替制御信号に従
って切り替える、上記処理をコンピュータで実行させる
プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【0086】本願の第26の発明は、入力音声信号を励
振信号と線形予測係数とで表現することにより符号化を
行い、第1、2、3、4、5、6、7又は8の発明に係
る音声信号復号方法で復号を行う、上記処理をコンピュ
ータで実行させるプログラムを記録した記録媒体を提供
する。
【0087】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本発明は、平滑化回路(図1の1320)におい
て、雑音区間において音源ゲイン(第2のゲイン)を過
去に得られ記音源ゲインを用いて平滑化し、平滑化量制
限回路(図1の7200)において、音源ゲイン(第2
のゲイン)と、平滑化回路(図1の1320)で平滑化
された音源ゲインとの変動量を求め、前記変動量がある
閾値を超えないように、前記平滑化されたゲインの値を
制限する。このように、雑音区間において平滑化された
音源ゲインが、平滑化前の音源ゲインに比べて著しく大
きな値をとらないように、平滑化された音源ゲインと、
前記音源ゲインとの差分を用いて計算される変動量に基
づき、平滑化された音源ゲインの取り得る値を制限する
ことで、雑音区間における異音の発生を回避するように
したものである。
【0088】本発明は、その好ましい第1の実施の形態
において、図1を参照すると、受信した信号から少なく
とも音源信号とゲインと線形予測係数の情報を復号し、
前記復号した情報から励振信号と線形予測係数を生成
し、前記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信
号により駆動することによって音声信号を復号する音声
信号復号装置において、前記ゲインを、前記ゲインの過
去の値を用いて平滑化する平滑化回路(1320)と、
前記ゲインと前記平滑化されたゲインとから算出される
変動量を用いて前記平滑化されたゲインの値を制限する
平滑化量制限回路(7200)と、を含む。平滑化量制
限回路(7200)は、音源ゲイン(第2のゲイン)と
平滑化された音源ゲインとの差分の絶対値を、前記音源
ゲインで除算して変動量を得る。
【0089】より詳細には、入力端子から入力される、
符号化された入力信号のビット系列の符号を分割し、複
数の復号パラメータに対応するインデックスに変換し、
入力信号の周波数特性を表す線スペクトル対(「LSP」
という)に対応するインデックスをLSP復号回路へ、入
力信号のピッチ周期を表す遅延に対応するインデックス
をピッチ信号復号回路、乱数やパルスから成る音源ベク
トルに対応するインデックスを音源信号復号回路、第1
のゲインに対応するインデックスを第1のゲイン復号回
路、第2のゲインに対応するインデックスを第2のゲイ
ン復号回路にそれぞれ出力する符号入力回路(101
0)と、符号入力回路(1010)から出力されるイン
デックスを入力し、インデックスに対応するLSPを格納
したテーブルより、入力したインデックスに対応するLS
Pを読み出し、現フレーム(第nフレーム)のサブフレ
ームにおけるLSPを求めて出力するLSP復号回路(102
0)と、LSP復号回路から出力されたLSPを入力し、LSP
を線形予測係数に変換して合成フィルタへ出力する線形
予測係数変換回路(1030)と、符号入力回路(10
10)から出力されるインデックスを入力し、インデッ
クスに対応する音源ベクトルを格納したテーブルより、
入力したインデックスに対応する音源ベクトルを読み出
して第2のゲイン復号回路へ出力する音源信号復号回路
(1110)と、符号入力回路(1010)から出力さ
れるインデックスを入力し、インデックスに対応する第
2のゲインを格納したテーブルより、前記入力したイン
デックスに対応する第2のゲインを読み出して平滑化回
路へ出力する第2のゲイン復号回路(1120)と、音
源信号復号回路(1110)から出力される第1の音源
ベクトルと、第2のゲインとを入力し、第1の音源ベク
トルと第2のゲインとを乗算して第2の音源ベクトルを
生成し、生成した第2の音源ベクトルを加算器(105
0)へ出力する第2のゲイン回路(1130)と、加算
器(1050)から励振ベクトルを入力して保持し、過
去に入力されて保持されている励振ベクトルをピッチ信
号復号回路(1210)へ出力する記憶回路(124
0)と、記憶回路(1240)に保持されている過去の
励振ベクトルと符号入力回路(1010)から出力され
るインデックスとを入力し、前記インデックスが遅延L
pdを指定し、過去の励振ベクトルにおいて、現フレーム
の始点よりLpdサンプル過去の点から、ベクトル長に相
当するサンプル分のベクトルを切り出し、第1のピッチ
ベクトルを生成し、前記第1のピッチベクトルを第1の
ゲイン回路(1230)へ出力するピッチ信号復号回路
(1210)と、符号入力回路(1010)から出力さ
れるインデックスを入力し、入力したインデックスに対
応する第1のゲインをテーブルより読み出して第1のゲ
イン回路へ出力する第1のゲイン復号回路(1220)
と、前記ピッチ信号復号回路(1210)から出力され
る第1のピッチベクトルと、前記第1のゲイン復号回路
(1220)から出力される第1のゲインとを入力し、
入力した第1のピッチベクトルと第1のゲインとを乗算
して第2のピッチベクトルを生成し、生成した第2のピ
ッチベクトルを加算器へ出力する第1のゲイン回路(1
230)と、第1のゲイン回路(1230)から出力さ
れる第2のピッチベクトルと、第2のゲイン回路(11
30)から出力される第2の音源ベクトルとを入力し、
これらの和を計算し、これを励振ベクトルとして、合成
フィルタ(1040)へ出力する加算器(1050)
と、LSP復号回路(1020)から出力されるLSPを入力
し、第nフレームにおける平均LSPを計算し、各サブフ
レームに対して、LSPの変動量を求め、サブフレームに
おける平滑化係数を求め、前記平滑化係数を平滑化回路
へ出力する平滑化係数計算回路(1310)と、平滑化
係数計算回路(1310)から出力される平滑化係数
と、前記第2のゲイン復号回路から出力される第2のゲ
インとを入力し、サブフレームにおける第2のゲインか
ら平均ゲインを求め、第2のゲインを出力する平滑化回
路(1320)と、加算器(1050)から出力される
励振ベクトルと、線形予測係数変換回路(1030)か
ら出力される線形予測係数を入力し、線形予測係数が設
定された合成フィルタを、励振ベクトルにより駆動する
ことで、再生ベクトルを計算し、出力端子から出力する
合成フィルタ(1040)と、第2のゲイン復号回路
(1120)から出力される第2のゲインと、平滑化回
路(1320)から出力される平滑化された第2のゲイ
ンとを入力とし、平滑化回路(1320)から出力され
る平滑化された第2のゲインと、第2のゲイン復号回路
(1120)から出力される第2のゲインとの変動量を
求め、前記変動量が予め定められた所定の閾値以下のと
きは、前記平滑化された第2のゲインをそのまま用い、
一方、前記変動量が前記閾値を超えるときは、前記平滑
化された第2のゲインに対して、取り得る値に制限を施
したもので置き換えて、前記第2のゲイン回路(113
0)に出力する平滑化量制限回路(7200)と、を備
えている。
【0090】また本発明は、その好ましい第2の実施の
形態において、図2を参照すると、受信した信号から励
振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記
線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により
駆動することによって音声信号を復号する音声信号復号
装置において、励振信号のノルムを一定区間毎に導出
し、励振信号を前記ノルムで除算する励振信号正規化回
路(2510)と、ノルムを、該ノルムの過去の値を用
いて平滑化する平滑化回路(1320)と、前記ノルム
と、前記平滑化されたノルムとから計算される変動量を
用いて前記平滑化されたノルムの値を制限する平滑化量
制限回路(7200)と、前記平滑化して制限を施した
ノルムを前記励振信号に乗算することにより、該区間に
おける前記励振信号の振幅を変更する励振信号復元回路
(2610)と、を含む。
【0091】より詳細には、加算器(1050)から出
力されるサブフレームにおける励振ベクトルを入力し、
サブフレーム毎に、あるいは、サブフレームを分割した
サブサブフレーム毎に、前記励振ベクトルからゲインと
形状ベクトルを算出し、ゲインを、平滑化回路(132
0)へ出力し、形状ベクトルを励振信号復元回路(26
10)へ出力する励振信号正規化回路(2510)と、
平滑化量制限回路(7200)から出力されるゲインと
励振信号正規化回路(2510)から出力される形状ベ
クトルとを入力し、平滑化された励振ベクトルを計算
し、該励振ベクトルを記憶回路(1240)と合成フィ
ルタ(1040)とへ出力する励振信号復元回路(26
10)と、を備え、平滑化量制限回路(7200)は、
平滑化回路(1320)の出力を一の入力端に入力し、
他の入力端には、前記第1の実施の形態のように、第2
のゲイン復号回路(1120)の出力を入力するかわり
に、励振信号正規化回路(2510)の出力を入力し、
平滑化回路(1320)から出力される平滑化されたゲ
インと、励振信号正規化回路(2510)から出力され
るゲインとの変動量を求め、前記変動量が予め定められ
た所定の閾値以下のときは、前記平滑化されたゲインを
そのまま用い、前記変動量が前記閾値を超えるときは、
前記平滑化されたゲインに対して、取り得る値に制限を
施したもので置き換えて、励振信号復元回路(261
0)に供給しており、前記第2のゲイン復号回路(11
20)の出力は第2のゲイン回路(1130)に第2の
ゲインとして入力され、平滑化回路(1320)には、
前記第1の実施の形態のように第2のゲイン復号回路
(1120)の出力を入力するかわりに、励振信号正規
化回路(2510)の出力を入力するとともに、前記平
滑化係数計算回路(1310)からの出力を入力する。
【0092】また本発明は、その好ましい第3の実施の
形態において、図3を参照すると、受信した信号から励
振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記
線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により
駆動することによって音声信号を復号する音声信号復号
装置において、前記復号した情報を用いて前記受信した
信号について有音区間と雑音区間との識別を行なう有音
/無音識別回路(2020)と、前記雑音区間におい
て、前記励振信号のノルムを一定区間毎に計算し、前記
励振信号を前記ノルムで除算する励振信号正規化回路
(2510)と、前記ノルムを前記ノルムの過去の値を
用いて平滑化する平滑化回路(1320)と、前記ノル
ムと前記平滑化されたノルムとから計算される変動量を
用いて前記平滑化されたノルムの値を制限する平滑化量
制限回路(7200)と、記平滑化して制限を施したノ
ルムを前記励振信号に乗算することにより、該区間にお
ける前記励振信号の振幅を変更する励振信号復元回路
(2610)と、を含む。
【0093】より詳細には、合成フィルタ(1040)
から出力される再生ベクトルを入力し、前記再生ベクト
ルの自乗和から、パワーを計算し、パワーを有音/無音
識別回路へ出力するパワー計算回路(3040)と、記
憶回路(1240)に保持されている過去の励振ベクト
ルと、符号入力回路(1010)から出力される遅延を
指定するインデックスとを入力とし、サブフレームにお
いて、過去の励振ベクトルと遅延とから、ピッチ予測ゲ
インを計算し、ピッチ予測ゲインあるいは、前記ピッチ
予測ゲインのあるフレームにおけるフレーム内平均値に
対し所定の閾値と判定し、音声モードを設定する音声モ
ード決定回路(3050)と、LSP復号回路(102
0)から出力されるLSPと、音声モード決定回路(30
50)から出力される音声モードと、パワー計算回路
(3040)から出力されるパワーとを入力し、スペク
トルパラメータの変動量を求め、変動量に基づき、有音
区間と無音区間とを識別する有音/無音識別回路(20
20)と、有音/無音識別回路(2020)から出力さ
れる変動量情報と識別フラグを入力し、雑音の分類を行
う雑音分類回路(2030)と、励振信号正規化回路
(2510)から出力されるゲインと、有音/無音識別
回路(2020)から出力される識別フラグと、雑音分
類回路(2030)から出力される分類フラグとを入力
し、前記識別フラグの値と分類フラグの値とに応じてス
イッチを切り替えることで、前記ゲインを、フィルタ特
性の異なる複数のフィルタ(2150、2160、21
70)のいずれか一へ切替出力する第1の切替回路(2
110)と、前記複数のフィルタ(2150、216
0、2170)のうち選択されたフィルタは、それぞ
れ、前記第1の切替回路(2110)から出力されるゲ
インを入力し、線形フィルタ又は非線型フィルタを用い
て平滑化し、これを第1の平滑化ゲインとして、平滑化
量制限回路(7200)へ出力し、平滑化量制限回路
(7200)は、前記選択されたフィルタから出力され
る前記第1の平滑化ゲインを一の入力端に入力し、他の
入力端には、励振信号正規化回路(2510)の出力を
入力し、励振信号正規化回路(2510)から出力され
るゲインと、前記選択されたフィルタから出力される前
記第1の平滑化ゲインとの変動量を求め、前記変動量が
ある所定の閾値以下のときは、前記第1の平滑化ゲイン
をそのまま用い、前記変動量が前記閾値を超えるとき
は、前記第1の平滑化ゲインに対して、取り得る値に制
限を施したもので置き換えて、前記励振信号復元回路
(2610)に供給している。
【0094】本発明の実施の形態において、図4を参照
すると、前記音声信号を復号する際に、前記ゲインと平
滑化されたゲインのいずれを用いるかを、入力端子(5
0)から入力された切替制御信号に従って切替回路(7
110)で切り替えるようにしてもよい。
【0095】本発明の実施の形態において、図5又は図
6を参照すると、音声信号を復号する際に、加算器(1
050)から出力される励振ベクトルを入力し、入力端
子(50)から入力された切替制御信号に従って、励振
ベクトルを、合成フィルタ(1040)、あるいは、励
振信号正規化回路(2510)のいずれかへ出力する切
替回路(7110)を備える。
【0096】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0097】図1は、本発明の音声信号復号装置の第1
の実施例の構成を示す図である。図1において、図8と
同一又は同等の要素には、同一の参照符号が付されてい
る。図1において、入力端子10、出力端子20、符号
入力回路1010、LSP復号回路1020、線形予測係
数変換回路1030、音源信号復号回路1110、記憶
回路1240、ピッチ信号復号回路1210、第1のゲ
イン復号回路1220、第2のゲイン復号回路112
0、第1のゲイン回路1230、第2のゲイン回路11
30、加算器1050、平滑化係数計算回路1310、
平滑化回路1320及び合成フィルタ1040は、図8
に示した要素と同じであるため、これらの要素の説明は
省略し、以下では、主に、図8に示した構成との相違点
について説明する。
【0098】図1を参照すると、本発明の第1の実施例
においては、図8に示した構成に、平滑化量制限回路7
200が追加されている。本発明の第1の実施例におい
て、図8の構成と同様、ビット系列の入力は、Tfrmsec
(例えば、20 msec)周期(フレーム)で行われるもの
とし、再生ベクトルの計算は、Nsfrを整数(例えば、
4)として、Tfr/Nsfrmsec(例えば、5 msec)周期
(サブフレーム)で行われるものとする。フレーム長を
frサンプル(例えば、320サンプル)、サブフレーム
長をLsfrサンプル(例えば、80サンプル)とする。こ
れは、入力信号のサンプリング周波数(例えば、16 kH
z)によって定まる。
【0099】平滑化量制限回路7200は、第2のゲイ
ン復号回路1120から出力される第2のゲイン(「g
2」で表す)と、平滑化回路1320から出力される平
滑化された第2のゲイン(「 ̄g2」で表す)を入力す
る。
【0100】平滑化回路1320から出力される平滑化
された第2のゲイン ̄g2が、第2のゲイン復号回路1
120から出力される第2のゲインg2に比べて、異常
に大きな値、あるいは異常に小さな値を取らないよう
に、 ̄g2の取り得る値に対して制限を設ける。
【0101】まず、 ̄g2の変動量dg2を、 dg2=| ̄g2−g2|/g2 …(11) とする。
【0102】変動量dg2がある閾値dg2以下のときは、
 ̄g2をそのまま用い、変動量dg2が閾値Cg2を超える
ときは、 ̄g2を制限する。すなわち、以下の判定式を
用いて前記dg2を置き換える。
【0103】if (dg2<Cg2 ) then  ̄g2= ̄g2 else if ( ̄g2−g2>0 )then  ̄g2=(1+
g2)・g2 else  ̄g2=(1−Cg2)・g2
【0104】すなわち、dg2<Cg2 が真の場合、 ̄g
2をそのまま用いg2<Cg2 が偽の場合(dg2≧Cg2
の場合)には、 ̄g2として  ̄g2−g2>0 が真の場合、 ̄g2=(1+Cg2)・
2  ̄g2−g2≦0 が真の場合、 ̄g2=(1−Cg2)・
2で置き換えたものを用いる。
【0105】ここで、例えばCg2=0.90する。最後に、
置き換えられた ̄g2を、第2のゲイン回路1130に
出力する。
【0106】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。図2は、本発明の音声信号復号装置の第2の実施例
の構成を示す図である。図2において、図1及び図8と
同一又は同等の要素には、同一の参照符号が付されてい
る。図2を参照すると、本発明の第2の実施例は、前記
第1の実施例にように、復号された音源ゲイン(第2の
ゲイン)を平滑化する代りに、励振ベクトルのノルムを
平滑化する構成とされている。なお、入力端子10、出
力端子20、符号入力回路1010、LSP復号回路10
20、線形予測係数変換回路1030、音源信号復号回
路1110、記憶回路1240、ピッチ信号復号回路1
210、第1のゲイン復号回路1220、第2のゲイン
復号回路1120、第1のゲイン回路1230、第2の
ゲイン回路1130、加算器1050、平滑化係数計算
回路1310、平滑化回路1320及び合成フィルタ1
040は、図8に示したものと同じであるため、説明を
省略する。
【0107】図2を参照すると、本発明の第2の実施例
は、図1に示した前記第1の実施例の構成に加えて、加
算器1050の出力を入力とする励振信号正規化回路2
510と、励振信号正規化回路2510と平滑化量制限
回路7200の出力を入力とし、出力を合成フィルタ1
040と記憶回路1240へ出力する励振信号復元回路
2610とを備えている。
【0108】平滑化量制限回路7200は、平滑化回路
1320の出力と、励振信号正規化回路2510の出力
を入力し、出力を励振信号復元回路2610に供給して
おり、信号の接続構成が変更されている他は、前記第1
の実施例と同様である。
【0109】以下では、励振信号正規化回路2510、
励振信号復元回路2610について説明する。
【0110】励振信号正規化回路2510は、加算器1
050から出力される第mサブフレームにおける励振ベ
クトルXexc (m)(i)(但し、i=0,…,Lsfr
1,m=0,…,Nsfr−1)を入力し、サブフレーム
毎に、あるいは、サブフレームを分割したサブサブフレ
ーム毎に、前記励振ベクトルXexc (m)(i)からゲイン
と形状ベクトルを計算し、前記ゲインを平滑化回路13
20へ出力し、前記形状ベクトルを励振信号復元回路2
610へ出力する。ここで、ゲインとしては、次式(1
2)で表されるノルムを用いる。
【0111】
【0112】ただし、Nssfrは、サブフレームの分割数
(サブサブフレーム数)である(例えば、Nssfr
2)。このとき、励振ベクトルXexc (m)(i)をゲイン
exc(j)(但し、j=0,…Nssfr・Nsfr-1)により除算
して得られる形状ベクトルを、次式(13)により計算
する。
【0113】
【0114】励振信号復元回路2610は、平滑化回路
から出力されるゲインgexc(j)(j=0,…Nssfr・Nsfr
-1)と励振信号正規化回路2510から出力される形状
ベクトルsexc (j)(i)とを入力し、次式(14)によ
り(平滑化された)励振ベクトル^Xexc (m)(i)を計
算し、励振ベクトルを記憶回路1240と合成フィルタ
1040とへ出力する。
【0115】
【0116】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。図3は、本発明の音声信号復号装置の第3の実施例
の構成を示す図である。図3において、図2及び図8に
示した要素と同一又は同等の要素には、同一の参照符号
が付されている。入力端子10、出力端子20、符号入
力回路1010、LSP復号回路1020、線形予測係数
変換回路1030、音源信号復号回路1110、記憶回
路1240、ピッチ信号復号回路1210、第1のゲイ
ン復号回路1220、第2のゲイン復号回路1120、
第1のゲイン回路1230、第2のゲイン回路113
0、加算器1050、平滑化係数計算回路1310、平
滑化回路1320及び合成フィルタ1040は、図8に
示したものと同じであり、励振信号正規化回路251
0、励振信号復元回路2610は、図2に示したものと
同じであるため、説明は省略する。また平滑化量制限回
路7200は、接続構成の仕方が異なる以外は、前記第
1の実施例のものと同様である。
【0117】本発明の第3の実施例は、図2に示した前
記第2の実施例の構成に加えて、パワー計算回路304
0、音声モード決定回路3050、有音/無音識別回路
2020、雑音分類回路2030、第1の切替回路21
10、第1のフィルタ2150、第2のフィルタ216
0及び第3のフィルタ2170を備えている。以下で
は、前記第2の実施例との相違点について説明する。
【0118】パワー計算回路3040は、合成フィルタ
1040から出力される再生ベクトルを入力し、再生ベ
クトルの自乗和から、パワーを計算し、パワーを有音/
無音識別回路2020へ出力する。ここでは、サブフレ
ーム毎にパワーを計算するものとし、第mサブフレーム
におけるパワーの計算には、第m−1サブフレームにお
いて合成フィルタ1040から出力された再生ベクトル
を用いる。再生ベクトルをSsyn(i),i=0,…,Lsfr
すると、パワーEpowは、次式(15)で計算される。
【0119】
【0120】ここで、前式(15)の代りに、例えば、
次式(16)で表される再生ベクトルのノルムを用いる
こともできる。
【0121】
【0122】音声モード決定回路3050は、記憶回路
1240に保持されている過去の励振ベクトルe
mem(i),i=0,…,Lmem-1と、符号入力回路1010から
出力されるインデックスとを入力する。インデックス
は、遅延Lpdを指定する。ここで、L memは、Lpdの最
大値により決定される定数である。第mサブフレームに
おいて、過去の励振ベクトルemem(i)と、遅延Lpdとか
ら、ピッチ予測ゲインGemem(m),m=0,1,…,Nsfrを計
算する。
【0123】 Gemem(m)=10・log10(gemem(m)) …(17) ここで、
【0124】
【0125】である。ピッチ予測ゲインGemem(m)ある
いは、Gemem(m)の第nフレームにおけるフレーム内平
均値 ̄Gemem(n)に対し次の閾値処理を行なうことによ
り、音声モードSmodeを設定する。
【0126】 if ( ̄Gemem(n)≧3.5) then Smode=2 else S mode=0
【0127】すなわち、 ̄Gemem(n)≧3.5 の場合、
modeは2、それ以外の場合、 S m odeは0。
【0128】音声モード決定回路3050は、音声モー
ドSmodeを、有音/無音識別回路2020へ出力する。
【0129】有音/無音識別回路2020は、LSP復号回
路1020から出力されるLSPq^j (m)(n)と、音声モー
ド決定回路2050から出力される音声モードS
modeと、パワー計算回路3040から出力されるパワー
−Epowとを入力する。スペクトルパラメータの変動量
を求める手順を以下に示す。スペクトルパラメータとし
てLSP q^j (m)(n)を用いる。第q ̄j(n)フレームにお
いて、LSPの長時間平均q ̄j ( m)(n)を次式(19)によ
り計算する。
【0130】
【0131】ここで、β0=0.9である。第nフレームに
おけるLSPの変動量dq(n)を次式(20)により定義す
る。
【0132】
【0133】ここで、D(m) qj(n)は、 ̄qj(n)と^q
(m) j(n)との距離に相当する。例えば次式(21a)、
(21b)が用いられる。
【0134】
【0135】本実施例では、距離として、上式(21
b)の絶対値を用いる。
【0136】変動量dq(n)が大きい区間を有音区間に、
小さい区間を無音区間(雑音区間)に概ね対応させるこ
とができる。
【0137】しかし、変動量dq(n)は、時間的な変動が
大きく、有音区間におけるdq(n)の値域と、無音区間に
おけるdq(n)の値域は、互いに重複するため、有音区間
と無音区間とを識別するための閾値の設定が容易ではな
い問題がある。そこで、dq(n)の長時間平均を、有音区
間と無音区間との識別に用いる。
【0138】線形フィルタ又は非線型フィルタを用いて
q(n)の長時間平均d ̄q1(n)を求める。d ̄q1(n)に
は、例えば、dq(n)の平均値、中央値、最頻値などが適
用できる。ここでは、次式(22)を用いる。
【0139】
【0140】ここで、β1=0.9である。
【0141】 ̄dq1(n)に対する閾値処理により、識別
フラグSvsを決定する。
【0142】 if ( ̄dq1(n)≧Cth1) then Svs=1 else Svs=0
【0143】すなわち、 ̄dq1(n)≧Cth1 の場合、S
vsは1、それ以外の場合、 Svs=0。
【0144】ここで、Cth1はある定数(例えば、2.2)
であり、Svs=1は、有音区間に、Svs=0は、無音区間
に対応する。
【0145】有音区間でも定常性が高い区間では、d
q(n)が小さいため、無音区間と誤る場合がある。そのた
め、フレームのパワーが大きく、かつピッチ予測ゲイン
が大きい場合には有音区間とみなすこととする。Svs=0
のとき、次の追加判定により、Svsの修正を行う。
【0146】 if (^Erms≧Crms and Smode≧2) then Svs=1 else Svs=0
【0147】すなわち^Erms≧Crmsであり、且つ S
mode≧2の場合、Svsは1、それ以外の場合、Svsは0。
【0148】ここで、Crms(ただし、rmsは実効値を表
す)は、ある定数(例えば、10000)である。Smode≧2
は、ピッチ予測ゲインのフレーム内平均値 ̄Gop(n)が
3.5dB以上であることに対応する。有音/無音識別回路2
020は、Svsを雑音分類回路2030と、第1の切替
回路2110へ出力し、 ̄dq1(n)を雑音分類回路20
30へ出力する。
【0149】雑音分類回路2030は、有音/無音識別
回路2020から出力されるd ̄q1(n)とSvsを入力す
る。無音区間(雑音区間)において、線形フィルタ又は
非線型フィルタを用いてd ̄q1(n)の平均的な挙動を反
映した値d ̄q2(n)を求める。S vs=0のとき次式(2
3)を計算する。
【0150】
【0151】ここで、β2=0.94である。d ̄q2(n)に対
する閾値処理により、雑音の分類を行い、分類フラグS
nxを決定する。
【0152】 if (d ̄q2(n)≧Cth2 and Smode≧2) then Snx
1 else Snx=0
【0153】すなわち、d ̄q2(n)≧Cth2であり且つ
mode≧2の場合、分類フラグSnxは1、これ以外の場
合分類フラグSnxは0とされる。
【0154】ここで、Cth2はある定数(例えば、1.7)
であり、Snx=1は周波数特性の時間変化が非定常的であ
る雑音に、Snx=0は周波数特性の時間変化が定常的であ
る雑音に対応する。雑音分類回路2030は、Snxを第
1の切替回路2110へ出力する。
【0155】第1の切替回路2110は、励振信号正規
化回路2510から出力されるゲインgexc(j)(但し、j=
0,…,Nssfr・Nsfr−1)と、有音/無音識別回路202
0から出力される識別フラグSvsと、雑音分類回路20
30から出力される分類フラグSnxとを入力し、識別フ
ラグの値と分類フラグの値とに応じてスイッチを切り替
えることで、第ゲインGexc(j)を、Svs=0かつSnx=0の
ときは第1のフィルタ2150へ、Svs=0かつSnx=1の
ときは第2のフィルタ2160へ、Svs=1のときは第3
のフィルタ2170へ出力する。
【0156】第1のフィルタ2150は、第1の切替回
路2110から出力されるゲインg exc(j)(但し、j=0,
…,Nssfr・Nsfr-1)を入力し、線形フィルタ又は非線
型フィルタを用いて平滑化し、これを第1の平滑化ゲイ
ン ̄gexc,1(j)とし、励振信号復元回路2610へ出力
する。ここでは、次式(24)で表されるフィルタを用
いる。
【0157】
【0158】ただし、 ̄gexc,1(-1)は、前フレームに
おける ̄gexc,1(Nssfr・Nsfr-1)に対応する。また、
21=0.9とする。
【0159】第2のフィルタ2160は、第1の切替回
路2110から出力されるゲインg exc(j),j=0,…,N
ssfr・Nsfr-1を入力し、線形フィルタ又は非線型フィ
ルタを用いて平滑化し、これを第2の平滑化ゲイン ̄g
exc,2(j)とし、励振信号復元回路2610へ出力する。
ここでは、次式(25)で表されるフィルタを用いる。
【0160】
【0161】ただし、 ̄gexc,2(-1)は、前フレームに
おける ̄gexc,2(Nssfr・Nsfr-1)に対応する。また、
22=0.9とする。
【0162】第3のフィルタ2170は、第1の切替回
路2110から出力されるゲインG exc(j),j=0,…,N
ssfr・Nsfr−1を入力し、線形フィルタ又は非線型フ
ィルタを用いて平滑化し、これを第3の平滑化ゲイン ̄
exc,3(j)とし、励振信号復元回路2610へ出力す
る。ここでは、 ̄gexc,3(n)=gexc(n)とする。
【0163】図4は、本発明の音声信号復号装置の第4
の実施例の構成を示す図である。図4を参照すると、本
発明の第4の実施例は、図1に示した前記第1の実施例
の構成に加えて、入力端子50と第2の切替回路711
0とを付加し、これに伴い、結線を変更したものであ
る。以下では、追加された入力端子50と第2の切替回
路7110について説明する。
【0164】入力端子50から切替制御信号を入力す
る。切替回路7110は、入力端子50を介して切替制
御信号を入力し、第2のゲイン復号回路1120から出
力される第2のゲインを入力し、切替制御信号に従っ
て、第2のゲインを、第2のゲイン回路1130、ある
いは、平滑化回路1320のいずれかへと出力する。
【0165】図5は、本発明の音声信号復号装置の第5
の実施例の構成を示す図である。図5を参照すると、本
発明の第5の実施例は、図2に示した前記第2の実施例
の構成に、入力端子50と第2の切替回路7110とを
付加し、接続を変更したものである。以下では、入力端
子50と第2の切替回路7110について説明する。
【0166】入力端子50から切替制御信号を入力す
る。第2の切替回路7110は、入力端子50を介して
切替制御信号を入力し、加算器1050から出力される
励振ベクトルを入力し、切替制御信号に従って、励振ベ
クトルを、合成フィルタ1040、あるいは、励振信号
正規化回路2510のいずれかへ出力する。
【0167】図6は、本発明の音声信号復号装置の第6
の実施例の構成を示す図である。図6を参照すると、本
発明の第6の実施例は、図3に示した前記第3の実施例
の構成に、入力端子50と第2の切替回路7110とを
付加し、結線を変更しただけであり、入力端子50と第
2の切替回路7110は、図5の第5の実施例で説明し
た各ブロックと同じであるので、ここでは説明を省略す
る。
【0168】本発明の第7の実施例として、音声信号符
号化復号装置における音声信号符号化装置を、図8に示
した、従来の音声信号符号化復号装置における音声信号
符号化装置を用いてもよい。
【0169】上記した本発明の各実施例の音声信号復号
装置は、ディジタル信号処理プロセッサ等のコンピュー
タ制御で実現するようにしてもよい。図は、本発明の第
8の実施例として、上記各実施例の音声信号復号処理を
コンピュータで実現する場合の装置構成を模式的に示す
図である。記録媒体6から読み出されたプログラムを実
行するコンピュータ1において、受信した信号から少な
くとも音源信号とゲインと線形予測係数の情報を復号
し、復号した情報から励振信号と前記線形予測係数を生
成し、前記線形予測係数で構成するフィルタを前記励振
信号により駆動することで音声信号を復号する音声信号
復号処理を実行するにあたり、記録媒体6には、(a)
ゲインの過去の値を用いて平滑化して、もとのゲインと
前記平滑化されたゲインとの変動量を算出する処理と、
(b)前記変動量の値に応じて、前記平滑化されたゲイ
ンの値を制限し、前記平滑化して制限が施されたゲイン
を用いて前記音声信号の復号を行う処理とを実行させる
ためのプログラムが記録されている。記録媒体6から該
プログラムを記録媒体読出装置5、インタフェース4を
介してメモリ3に読み出して実行する。上記プログラム
は、マスクROM等、フラッシュメモリ等の不揮発性メ
モリに格納してもよく、記録媒体は不揮発性メモリ等を
含むほか、CD−ROM、FD、DVD(Digital Ver
satile Disk)、MT(磁気テープ)、可搬型HDD等
の媒体の他、例えばサーバ装置からコンピュータで該プ
ログラムを通信媒体へ伝送する場合等、プログラムを担
持する有線、無線で通信される通信媒体等も含む。
【0170】記録媒体6から読み出されたプログラムを
実行するコンピュータ1において、受信した信号から励
振信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
報から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記
線形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により
駆動することによって音声信号を復号するにあたり、記
録媒体6には、(a)前記励振信号のノルムを一定区間
毎に計算し、前記ノルムを前記ノルムの過去の値を用い
て平滑化する処理と、(b)前記ノルムと前記平滑化さ
れたノルムとから計算される変動量を用いて前記平滑化
されたノルムの値を制限し、前記ノルムと、前記平滑化
され制限が施されたノルムとを用いて該区間における前
記励振信号の振幅を変更し、前記振幅が変更された励振
信号により前記フィルタを駆動する処理と、をコンピュ
ータ1に実行させるためのプログラムが記録されてい
る。
【0171】記録媒体6から読み出されたプログラムを
実行するコンピュータ1において受信した信号から励振
信号と線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情報
から前記励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記線
形予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により駆
動することで音声信号を復号するにあたり、記録媒体6
には、(a)前記復号した情報を用いて前記受信した信
号について有音区間と雑音区間との識別を行う処理と、
(b)前記雑音区間において、前記励振信号のノルムを
一定区間毎に計算し、前記ノルムを前記ノルムの過去の
値を用いて平滑化し、前記ノルムと前記平滑化されたノ
ルムとから計算される変動量を用いて前記平滑化された
ノルムの値を制限する処理と、(c)前記ノルムと、前
記平滑化して制限を施したノルムとを用いて該区間にお
ける前記励振信号の振幅を変更し、前記振幅を変更した
励振信号により前記フィルタを駆動する処理と、を実行
させるためのプログラムが記録されている。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
音源ゲイン(第2のゲイン)の平滑化に際して、雑音区
間において平滑化された音源ゲインが、平滑化前の音源
ゲインに比べて著しく大きな値をとることに起因する、
雑音区間における異音の発生を抑止することができる、
という効果を奏する。
【0173】その理由は、本発明においては、雑音区間
において平滑化された音源ゲインが、平滑化前の音源ゲ
インに比べて著しく大きな値をとらないように、平滑化
された音源ゲインと、平滑化前の音源ゲインとの差分を
用いて計算される変動量に基づいて、平滑化された前記
音源ゲインの取り得る値を制限する、ように構成したた
めである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音声信号復号装置の第1の実施例の構
成を示す図である。
【図2】本発明の音声信号復号装置の第2の実施例の構
成を示す図である。
【図3】本発明の音声信号復号装置の第3の実施例の構
成を示す図である。
【図4】本発明の音声信号復号装置の第4の実施例の構
成を示す図である。
【図5】本発明の音声信号復号装置の第5の実施例の構
成を示す図である。
【図6】本発明の音声信号復号装置の第6の実施例の構
成を示す図である。
【図7】本発明の音声信号復号装置の実施例の構成を示
す図である。
【図8】従来の音声信号復号装置の構成を示す図であ
る。
【図9】従来の音声信号符号化装置の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 コンピュータ 2 CPU 3 メモリ 4 記録媒体読出装置インタフェース 5 記録媒体読出装置 6 記録媒体 10,30,50 入力端子 20,40 出力端子 1010 符号入力回路 1020 LSP復号回路 1030,5030 線形予測係数変換回路 1040 合成フィルタ 1050 加算器 1110 音源信号復号回路 1210 ピッチ信号復号回路 1120 第2のゲイン復号回路 1130 第2のゲイン回路 1220 第1のゲイン復号回路 1230 第1のゲイン回路 1240 記憶回路 1310 平滑化係数計算回路 1320 平滑化回路 2020 有音/無音識別回路 2030 雑音分類回路 2110 第1の切替回路 7110 第2の切替回路 2150 第1のフィルタ 2160 第2のフィルタ 2170 第3のフィルタ 3040 パワー計算回路 3050 音声モード決定回路 5510 線形予測係数計算回路 5520 LSP変換/量子化回路 5040 重み付け合成フィルタ 5050 重み付けフィルタ 5060 差分器 5070 最小化回路 5210 ピッチ信号生成回路 5110 音源信号生成回路 6220 第1のゲイン生成回路 6120 第2のゲイン生成回路 6010 符号出力回路 7200 平滑化量制限回路

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信した信号から少なくとも音源信号とゲ
    インと線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情報
    から励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記線形予
    測係数で構成するフィルタを前記励振信号により駆動す
    ることで音声信号を復号する音声信号復号方法におい
    て、 前記ゲインを、前記ゲインの過去の値を用いて平滑化す
    る第1のステップと、 前記ゲインと、前記平滑化されたゲインと、から算出さ
    れる変動量に基づき、前記平滑化されたゲインの値を制
    限する第2のステップと、 前記平滑化され制限が施されたゲインを用いて前記音声
    信号の復号を行う第3のステップと、 を含む、ことを特徴とする音声信号復号方法。
  2. 【請求項2】受信した信号から励振信号と線形予測係数
    の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号と
    前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成す
    るフィルタを前記励振信号により駆動することで音声信
    号を復号する音声信号復号方法において、 前記励振信号のノルムを一定区間毎に導出する第1のス
    テップと、 前記ノルムを、前記ノルムの過去の値を用いて平滑化す
    る第2のステップと、 前記ノルムと、前記平滑化されたノルムとから算出され
    る変動量に基づき、前記平滑化されたノルムの値を制限
    する第3のステップと、 前記ノルムと、前記平滑化され制限が施されたノルムと
    を用いて該区間における前記励振信号の振幅を変更する
    第4のステップと、 前記振幅が変更された励振信号により前記フィルタを駆
    動する第5のステップと、 を含む、ことを特徴とする音声信号復号方法。
  3. 【請求項3】受信した信号から励振信号と線形予測係数
    の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号と
    前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成す
    るフィルタを前記励振信号により駆動することで音声信
    号を復号する音声信号復号方法において、 前記復号した情報を用いて前記受信した信号について有
    音区間と雑音区間との識別を行う第1のステップと、 前記雑音区間において前記励振信号のノルムを一定区間
    毎に導出する第2のステップと、 前記ノルムを、前記ノルムの過去の値を用いて平滑化す
    る第3のステップと、 前記ノルムと、前記平滑化されたノルムとから導出され
    る変動量に基づき、前記平滑化されたノルムの値を制限
    する第4のステップと、 前記ノルムと、前記平滑化され制限が施されたノルムと
    を用いて該区間における前記励振信号の振幅を変更する
    第5のステップと、 前記振幅が変更された励振信号により前記フィルタを駆
    動する第6のステップと、 を含む、ことを特徴とする音声信号復号方法。
  4. 【請求項4】前記変動量を、前記ゲインと前記平滑化さ
    れたゲインとの差分の絶対値を前記ゲインにより除算す
    ることで表し、前記変動量が予め定められた所定の閾値
    を超えないように、前記平滑化されたゲインの値を制限
    する、ことを特徴とする請求項1記載の音声信号復号方
    法。
  5. 【請求項5】前記変動量を、前記ノルムと前記平滑化さ
    れたノルムとの差分の絶対値を前記ノルムにより除算す
    ることで表し、前記変動量が予め定められた所定の閾値
    を超えないように、前記平滑化されたノルムの値を制限
    する、ことを特徴とする請求項2又は3記載の音声信号
    復号方法。
  6. 【請求項6】該区間における前記励振信号を該区間にお
    ける前記ノルムで除算し、該区間における前記平滑化さ
    れたノルムを乗算することにより、前記励振信号の振幅
    を変更する、ことを特徴とする請求項2、3、5のいず
    れか一に記載の音声信号復号方法。
  7. 【請求項7】前記音声信号を復号する際に、前記ゲイン
    と、前記平滑化されたゲインとのいずれを用いるかを、
    入力された切替制御信号に従って切り替える、ことを特
    徴とする請求項1又は4記載の音声信号復号方法。
  8. 【請求項8】前記音声信号を復号する際に、前記振幅が
    変更された励振信号と、前記励振信号とのいずれを用い
    るかを、入力された切替制御信号に従って切り替える、
    ことを特徴とする請求項2、3、5、6のいずれか一に
    記載の音声信号復号方法。
  9. 【請求項9】入力音声信号を励振信号と線形予測係数と
    で表現することにより符号化を行い、請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8のいずれか一に記載の音声信号
    復号方法により、復号を行うことを特徴とする音声信号
    符号化復号方法。
  10. 【請求項10】受信した信号から少なくとも音源信号と
    ゲインと線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
    報から励振信号と線形予測係数を生成し、前記線形予測
    係数で構成するフィルタを前記励振信号により駆動する
    ことによって音声信号を復号する音声信号復号装置にお
    いて、 前記ゲインを、前記ゲインの過去の値を用いて平滑化す
    る平滑化回路と、 前記ゲインと前記平滑化されたゲインとから算出される
    変動量に基づき、前記平滑化されたゲインの値を制限す
    る平滑化量制限回路と、 を含む、ことを特徴とする音声信号復号装置。
  11. 【請求項11】受信した信号から励振信号と線形予測係
    数の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号
    と前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成
    するフィルタを前記励振信号により駆動することによっ
    て音声信号を復号する音声信号復号装置において、 前記励振信号のノルムを一定区間毎に導出し、前記励振
    信号を前記ノルムで除算する励振信号正規化回路と、 前記ノルムを前記ノルムの過去の値を用いて平滑化する
    平滑化回路と、 前記ノルムと前記平滑化されたノルムとから算出される
    変動量に基づき、前記平滑化されたノルムの値を制限す
    る平滑化量制限回路と、 前記平滑化され制限が施されたノルムを前記励振信号に
    乗算することにより、該区間における前記励振信号の振
    幅を変更する励振信号復元回路と、 を含むことを特徴とする音声信号復号装置。
  12. 【請求項12】受信した信号から励振信号と線形予測係
    数の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号
    と前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成
    するフィルタを前記励振信号により駆動することによっ
    て音声信号を復号する音声信号復号装置において、 前記復号した情報を用いて前記受信した信号について有
    音区間と雑音区間との識別を行なう有音/無音識別回路
    と、 前記雑音区間において、前記励振信号のノルムを一定区
    間毎に導出し、前記励振信号を前記ノルムで除算する励
    振信号正規化回路と、 前記ノルムを、前記ノルムの過去の値を用いて平滑化す
    る平滑化回路と、 前記ノルムと前記平滑化されたノルムとから算出される
    変動量に基づき、前記平滑化されたノルムの値を制限す
    る平滑化量制限回路と、 前記平滑化され制限が施されたノルムを前記励振信号に
    乗算することにより、該区間における前記励振信号の振
    幅を変更する励振信号復元回路と、 を含むことを特徴とする音声信号復号装置。
  13. 【請求項13】前記変動量を、前記ゲインと前記平滑化
    されたゲインとの差分の絶対値を前記ゲインで除算する
    ことで表し、前記変動量が予め定められた所定の閾値を
    超えないように、前記平滑化されたゲインの値を制限す
    る、ことを特徴とする請求項10記載の音声信号復号装
    置。
  14. 【請求項14】前記変動量を、前記ノルムと前記平滑化
    されたノルムとの差分の絶対値を前記ノルムで除算する
    ことで表し、前記変動量が予め定められた所定の閾値を
    超えないように前記平滑化されたノルムの値を制限す
    る、ことを特徴とする請求項11又は12記載の音声信
    号復号装置。
  15. 【請求項15】前記音声信号を復号する際に、前記ゲイ
    ンと前記平滑化されたゲインとのいずれを用いるかを、
    入力された切替制御信号に従って切り替える切替回路を
    備えた、ことを特徴とする請求項10又は13記載の音
    声信号復号装置。
  16. 【請求項16】前記音声信号を復号する際に、前記振幅
    を変更した励振信号と前記励振信号とのいずれを用いる
    かを、入力された切替制御信号に従って切り替える切替
    回路を備えた、ことを特徴とする請求項11、12、1
    4のいずれか一に記載の音声信号復号装置。
  17. 【請求項17】入力音声信号を励振信号と線形予測係数
    とで表現することにより符号化を行う音声信号符号化装
    置と、請求項10、11、12、13、14、15、1
    6のいずれか一記載の音声信号復号装置と、を含む音声
    信号符号化復号装置。
  18. 【請求項18】受信した信号から少なくとも音源信号と
    ゲインと線形予測係数の情報を復号し、前記復号した情
    報から励振信号と前記線形予測係数を生成し、前記線形
    予測係数で構成するフィルタを前記励振信号により駆動
    することで、音声信号を復号する音声信号復号装置を構
    成するコンピュータに、 (a)前記ゲインを、該ゲインの過去の値を用いて平滑
    化して、前記ゲインと、前記平滑化されたゲインとの変
    動量を算出する処理と、 (b)前記変動量の値に応じて、前記平滑化されたゲイ
    ンの値を制限し、前記平滑化され制限が施されたゲイン
    を用いて、前記音声信号の復号を行う処理と、 の前記(a)及び(b)の処理を実行させるためのプロ
    グラムを記録した記録媒体。
  19. 【請求項19】受信した信号から励振信号と線形予測係
    数の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号
    と前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成
    するフィルタを前記励振信号により駆動することで、音
    声信号を復号する音声信号復号装置を構成するコンピュ
    ータに、 (a)前記励振信号のノルムを一定区間毎に算出し、算
    出された前記ノルムを、該ノルムの過去の値を用いて平
    滑化する処理と、 (b)前記ノルムと、前記平滑化されたノルムとから算
    出される変動量の値に応じて、前記平滑化されたノルム
    の値を制限する処理と、 (c)前記ノルムと、前記平滑化され制限が施されたノ
    ルムとを用いて該区間における前記励振信号の振幅を変
    更し、前記振幅が変更された励振信号により前記フィル
    タを駆動する処理と、 の前記(a)乃至(c)の処理を実行させるためのプロ
    グラムを記録した記録媒体。
  20. 【請求項20】受信した信号から励振信号と線形予測係
    数の情報を復号し、前記復号した情報から前記励振信号
    と前記線形予測係数を生成し、前記線形予測係数で構成
    するフィルタを前記励振信号により駆動することで、音
    声信号を復号する音声信号復号装置を構成するコンピュ
    ータに、 (a)前記復号した情報を用いて前記受信した信号につ
    いて有音区間と雑音区間との識別を行う処理と、 (b)前記雑音区間において、前記励振信号のノルムを
    一定区間毎に算出し、前記ノルムを前記ノルムの過去の
    値を用いて平滑化する処理と、 (c)前記ノルムと、前記平滑化されたノルムとから算
    出される変動量に応じて、前記平滑化されたノルムの値
    を制限する処理と、 (d)前記ノルムと、前記平滑化され制限が施されたノ
    ルムとを用いて該区間における前記励振信号の振幅を変
    更し、前記振幅を変更した励振信号により前記フィルタ
    を駆動する処理と、 の前記(a)乃至(d)の処理を実行させるためのプロ
    グラムを記録した記録媒体。
  21. 【請求項21】請求項18記載の記録媒体において、 前記変動量を、前記ゲインと、前記平滑化されたゲイン
    との差分の絶対値を前記ゲインで除算することで表し、
    前記変動量が予め定められた所定の閾値を超えないよう
    に、前記平滑化されたゲインの値を制限する処理を、前
    記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    た記録媒体。
  22. 【請求項22】請求項19又は20記載の記録媒体にお
    いて、 前記変動量を、前記ノルムと、前記平滑化されたノルム
    との差分の絶対値を前記ノルムで除算することで表し、
    前記変動量が予め定められた所定の閾値を超えないよう
    に、前記平滑化されたノルムの値を制限する処理を、前
    記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    た記録媒体。
  23. 【請求項23】請求項19、20、22のいずれか一に
    記載の記録媒体において、 該区間における前記励振信号を該区間における前記ノル
    ムで除算し、該区間における前記平滑化されたノルムを
    乗算することにより、前記励振信号の振幅を変更する処
    理を、前記コンピュータに実行させるためのプログラム
    を記録した記録媒体。
  24. 【請求項24】請求項18又は21記載の記録媒体にお
    いて、 前記音声信号を復号する際に、前記ゲインと前記平滑化
    されたゲインとのいずれを用いるかを、入力された切替
    制御信号に従って切り替える処理を、前記コンピュータ
    に実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  25. 【請求項25】請求項19、20、22、23のいずれ
    か一に記載の記録媒体において、 前記音声信号を復号する際に、前記振幅を変更した励振
    信号と前記励振信号とのいずれを用いるかを、入力され
    た切替制御信号に従って切り替える処理を、前記コンピ
    ュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒
    体。
  26. 【請求項26】入力音声信号を励振信号と線形予測係数
    とで表現することにより符号化された音声信号を復号す
    る際に、請求項1、2、3、4、5、6、7、8のいず
    れか一記載の音声信号復号方法で復号を行う処理を、前
    記コンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    た記録媒体。
  27. 【請求項27】入力端子から入力される符号化された入
    力信号のビット系列の符号を分割し、複数の復号パラメ
    ータに対応するインデックスに変換し、前記入力信号の
    周波数特性を表す線スペクトル対(「LSP」という)に
    対応するインデックスをLSP復号回路に出力し、前記入
    力信号のピッチ周期を表す遅延に対応するインデックス
    をピッチ信号復号回路に出力し、乱数やパルスから成る
    音源ベクトルに対応するインデックスを音源信号復号回
    路に出力し、第1のゲインに対応するインデックスを第
    1のゲイン復号回路に出力し、第2のゲインに対応する
    インデックスを第2のゲイン復号回路に出力する、符号
    入力回路と、 前記符号入力回路から出力されるインデックスを入力
    し、インデックスに対応するLSPを格納したテーブルよ
    り、前記入力したインデックスに対応するLSPを読み出
    し、現フレームのサブフレームにおけるLSPを求めて出
    力するLSP復号回路と、 前記LSP復号回路から出力されるLSPを入力し、該LSP
    を、線形予測係数に変換して合成フィルタへ出力する線
    形予測係数変換回路と、 前記符号入力回路から出力されるインデックスを入力
    し、インデックスに対応する音源ベクトルを格納したテ
    ーブルより、前記入力したインデックスに対応する音源
    ベクトルを読み出して、第2のゲイン復号回路へ出力す
    る音源信号復号回路と、 前記符号入力回路から出力されるインデックスを入力
    し、インデックスに対応する第2のゲインを格納したテ
    ーブルより、前記入力したインデックスに対応する第2
    のゲインを読み出して、平滑化回路へ出力する第2のゲ
    イン復号回路と、 前記音源信号復号回路から出力される第1の音源ベクト
    ルと、第2のゲインとを入力し、前記第1の音源ベクト
    ルと前記第2のゲインとを乗算して第2の音源ベクトル
    を生成し、生成した前記第2の音源ベクトルを加算器へ
    出力する第2のゲイン回路と、 前記加算器からの励振ベクトルを入力して保持し、過去
    に入力され保持している励振ベクトルをピッチ信号復号
    回路へ出力する記憶回路と、 前記記憶回路に保持されている過去の励振ベクトルと、
    前記符号入力回路から出力されるインデックスとを入力
    し、前記インデックスが遅延を指定し、前記過去の励振
    ベクトルにおいて、現フレームの始点より遅延分に相当
    するサンプル過去の点から、ベクトル長に相当するサン
    プル分のベクトルを切り出して、第1のピッチベクトル
    を生成し、前記第1のピッチベクトルを、第1のゲイン
    回路へ出力するピッチ信号復号回路と、 前記符号入力回路から出力されるインデックスを入力
    し、インデックスに対応する第1のゲインを格納したテ
    ーブルより、前記入力したインデックスに対応する第1
    のゲインを読み出して、第1のゲイン回路へ出力する前
    記第1のゲイン復号回路と、 前記ピッチ信号復号回路から出力される第1のピッチベ
    クトルと、前記第1のゲイン復号回路から出力される第
    1のゲインとを入力し、前記入力した第1のピッチベク
    トルと前記第1のゲインとを乗算して第2のピッチベク
    トルを生成し、生成した第2のピッチベクトルを前記加
    算器へ出力する第1のゲイン回路と、 前記第1のゲイン回路から出力される第2のピッチベク
    トルと、前記第2のゲイン回路から出力される第2の音
    源ベクトルとを入力し、これらの和を計算し、これを励
    振ベクトルとして、前記合成フィルタへ出力する加算器
    と、 前記LSP復号回路から出力されるLSPを入力し、現フレー
    ムにおける平均LSPを計算し、各サブフレームに対し
    て、LSPの変動量を求め、サブフレームにおける平滑化
    係数を求め、前記平滑化係数を平滑化回路へ出力する平
    滑化係数計算回路と、 前記平滑化係数計算回路から出力される平滑化係数と、
    前記第2のゲイン復号回路から出力される第2のゲイン
    とを入力し、サブフレームにおける第2のゲインから平
    均ゲインを求め、第2のゲインを出力する平滑化回路
    と、前記加算器から出力される励振ベクトルと、前記線
    形予測係数変換回路から出力される線形予測係数を入力
    し、線形予測係数が設定された合成フィルタを、励振ベ
    クトルにより駆動することで、再生ベクトルを計算し、
    出力端子から出力する合成フィルタと、 前記第2のゲイン復号回路から出力される第2のゲイン
    と、前記平滑化回路から出力される平滑化された第2の
    ゲインとを入力とし、前記平滑化回路から出力される前
    記平滑化された第2のゲインと、前記第2のゲイン復号
    回路から出力される第2のゲインとの変動量を求め、前
    記変動量が予め定められた所定の閾値以下のときは、前
    記平滑化された第2のゲインをそのまま前記第2のゲイ
    ン回路に出力し、一方、前記変動量が前記閾値を超える
    ときは、前記平滑化された第2のゲインに対して取り得
    る値に制限を施したもので置き換えて、前記第2のゲイ
    ン回路に出力する平滑化量制限回路と、 を備えたことを特徴とする音声信号復号装置。
  28. 【請求項28】前記加算器から出力されるサブフレーム
    における励振ベクトルを入力し、サブフレーム毎に、あ
    るいは、サブフレームを分割したサブサブフレーム毎
    に、前記励振ベクトルからゲインと形状ベクトルを計算
    し、前記ゲインを、前記平滑化回路へ出力し、前記形状
    ベクトルを励振信号復元回路へ出力する励振信号正規化
    回路と、 前記平滑化量制限回路から出力されるゲインと、前記励
    振信号正規化回路から出力される形状ベクトルとを入力
    し、平滑化された励振ベクトルを計算し、前記励振ベク
    トルを前記記憶回路と前記合成フィルタとへ出力する励
    振信号復元回路と、を備え、 前記平滑化回路は、前記第2のゲイン復号回路の出力を
    入力するかわりに、前記励振信号正規化回路の出力を入
    力するとともに、前記平滑化係数計算回路からの出力を
    入力し、 前記平滑化量制限回路は、前記平滑化回路から出力され
    る平滑化されたゲインを一の入力端に入力し、他の入力
    端には、前記第2のゲイン復号回路の出力を入力するか
    わりに、前記励振信号正規化回路から出力されるゲイン
    を入力し、前記平滑化回路から出力される平滑化された
    ゲインと、前記励振信号正規化回路から出力されるゲイ
    ンとの変動量を求め、前記変動量が予め定められた所定
    の閾値以下のときは、前記平滑化されたゲインをそのま
    ま前記励振信号復元回路に供給し、一方、前記変動量が
    前記閾値を超えるときは、前記平滑化されたゲインに対
    して、取り得る値に制限を施したもので置き換えて、前
    記励振信号復元回路に供給しており、 前記第2のゲイン復号回路の出力が、前記第2のゲイン
    回路に第2のゲインとして入力されている、ことを特徴
    とする請求項27記載の音声信号復号装置。
  29. 【請求項29】前記合成フィルタから出力される再生ベ
    クトルを入力し、前記再生ベクトルの自乗和から、パワ
    ーを計算し、パワーを有音無音識別回路へ出力するパワ
    ー計算回路と、 前記記憶回路に保持されている過去の励振ベクトルと、
    前記符号入力回路から出力される遅延を指定するインデ
    ックスとを入力とし、サブフレームにおいて、過去の励
    振ベクトルと遅延とから、ピッチ予測ゲインを計算し、
    ピッチ予測ゲイン、あるいは、前記ピッチ予測ゲインの
    あるフレームにおけるフレーム内平均値について、所定
    の閾値と比較判定し、音声モードを設定する音声モード
    決定回路と、 前記LSP復号回路から出力されるLSPと、前記音声モード
    決定回路から出力される音声モードと、前記パワー計算
    回路から出力されるパワーとを入力し、スペクトルパラ
    メータの変動量を求め、変動量に基づき、有音区間と無
    音区間とを識別し、変動量情報と識別フラグを出力する
    有音無音識別回路と、 有音無音識別回路から出力される変動量情報と識別フラ
    グを入力し、雑音の分類を行い分類フラグを出力する雑
    音分類回路と、 前記励振信号正規化回路から出力されるゲインと、前記
    有音無音識別回路から出力される識別フラグと、前記雑
    音分類回路から出力される分類フラグとを入力し、前記
    識別フラグの値と分類フラグの値とに応じてスイッチを
    切り替えることで、前記第ゲインを、特性が互いに相違
    した複数のフィルタのいずれか一へ切替出力する第1の
    切替回路と、 前記複数のフィルタのうち選択されたフィルタは、それ
    ぞれ、前記第1の切替回路から出力されるゲインを入力
    し、線形フィルタ又は非線型フィルタを用いて平滑化
    し、これを第1の平滑化ゲインとして、前記平滑化量制
    限回路へ出力し、 前記平滑化量制限回路は、前記選択されたフィルタから
    出力される前記第1の平滑化ゲインを一の入力端に入力
    し、他の入力端には、前記励振信号正規化回路の出力を
    入力し、 前記励振信号正規化回路から出力されるゲインと、前記
    選択されたフィルタから出力される前記第1の平滑化ゲ
    インとの変動量を求め、前記変動量がある所定の閾値以
    下のときは、前記第1の平滑化ゲインをそのまま用い、
    前記変動量が前記閾値を超えるときには、前記第1の平
    滑化ゲインに対して、取り得る値に制限を施したもので
    置き換えて、前記励振信号復元回路に供給している、こ
    とを特徴とする請求項28記載の音声信号復号装置。
  30. 【請求項30】前記音声信号を復号する際に、前記第2
    のゲイン回路への入力として、前記ゲインと前記平滑化
    されたゲインとのいずれを用いるかを、入力端子から入
    力された切替制御信号に従って切り替える切替回路を備
    えたことを特徴とする請求項27記載の音声信号復号装
    置。
  31. 【請求項31】前記加算器から出力される励振ベクトル
    を入力し、入力端子から入力された切替制御信号に従っ
    て、励振ベクトルを、前記合成フィルタ、あるいは、前
    記励振信号正規化回路のいずれかへ出力する切替回路を
    備えたことを特徴とする請求項28又は29記載の音声
    信号復号装置。
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