JP3475787B2 - 電気泳動用部材 - Google Patents
電気泳動用部材Info
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Description
や核酸などを高速かつ高分解能に分析する場合に利用さ
れる電気泳動装置に用いられる電気泳動用部材に関す
る。
置では、ガラスキャピラリーの両端が泳動バッファを満
たした2つの泳動バッファ溜めに、ガラスキャピラリー
の両端と、高圧電源に接続された高電圧印加用の電極が
浸されており、ガラスキャピラリーの両端に高電圧を印
加することで、分析対象物をキャピラリー内で展開させ
て検出器で検出している。しかしながら、ガラスキャピ
ラリーを用いた電気泳動装置では、ガラスキャピラリー
の外径が10〜数10μmと細く破損しやすいため、ユ
ーザが行うガラスキャピラリー交換時の取扱が容易では
なく、装置の小型化が行えないという問題があった。
プレート状のキャピラリー部材が提案されている。図3
に従来のプレート状キャピラリーを用いた電気泳動用部
材を示す。
互いに交差する分析用流路溝5及び試料注入用流路溝3
が形成された基板1aと、さらにそれらの溝5、3の両
端に位置するリザーバ7が形成された基板1bを接合す
ることで、プレート状キャピラリー電気泳動用部材を構
成している。
て、分析用流路溝5に液体試料が混ざった泳動液を展開
して、光を照射して分析を行っている。
術では、泳動液の種類によっては、液体試料液の分析が
終了する時間までに、リザーバ7の泳動液が分析精度を
悪化させる程度にイオン化してしまうため、リザーバ7
での電気分解により形成されるイオン成分の影響を受
け、分析用流路溝5に試料液が一定の速度で泳動するこ
とができず、泳動速度が変化し、同じ試料を同条件で分
析した時の分析再現性がなくなり、正確な測定を行うこ
とができない。
導度の高い泳動液を用いた場合には、10μAの泳動電
流が流れていると、1秒間に10-11 モルものイオンが
新たに生じ、泳動バッファ溜めを1μlとすると10秒
間で10-4Mの濃度となり、無視できない影響を与えて
しまう。
されたもので、試料液の分析が終了するまでにリザーバ
で電気分解により形成されるイオン成分の影響を抑え、
電気泳動液の泳動速度を一定にすることができる電気泳
動用部材を提供することを目的としている。
め、本発明の電気泳動用部材は、基板内部に少なくとも
2本の流路が交差するように形成されているとともに、
それら流路の一端には泳動液または試料を入れるリザー
バが形成されており、それら流路およびリザーバに泳動
液を充填し、各流路の両端に設けた電極により電位差を
印加することで電気泳動による試料の移動や分離分析を
行う部材であって、少なくとも泳動液導入側の流路の一
部を分離流路よりも断面積の大きな流路としたことを特
徴としている(図2)。
たイオンが分離流路に流入した場合、泳動速度を変化さ
せ分析の再現性と正確性を損ねるという悪影響を与える
が、本発明構成に係る該断面積の大きな流路部分はバッ
ファの役割を果たし、生じたイオンが分離流路に達する
までには相当の時間を要し、イオンが一度に大量に分離
流路に流れ込むことがない。
の分離流路よりも断面積の大きな流路部分の容積が分離
流路の容積と同等以上とされる。
導入側のリザーバを十分大きな容積のものとすると同時
に、電極がリザーバの内部上面の一部に形成されている
ことを特徴とする(図1)。
の電気分解により泳動液全体がイオン化されるまでには
相当の時間を要し、また電極は分離流路の入り口から離
れた場所に小さく形成されているので、電気分解による
イオンが一度に大量に分離流路に流れ込むことがなく、
分離流路内におけるイオンの悪影響を小さくすることが
でき、泳動速度を一定にすることができる。
一実施例について述べる。
す図である。1は十分な泳動液の量を確保するためのリ
ザーバ、2は液体試料導入口、3は液体試料排出口、4
は泳動液排出口、5は試料液導入流路、6は液体試料を
分離する分離流路、7a〜7dは電極である。
ラスチックなどからなる基板a、bを2枚張り合わせて
構成されており、基板a側には、リザーバ1、液体試料
導入口2、液体試料排出口3、泳動液排出口4、電極7
a〜7bが形成されており、基板b側には、試料液導入
流路5、分離流路6が形成されている。
200〜300オングストローム程度成膜し、その上に
Auを2000〜3000オングストローム程度成膜す
る。リザーバ1は図に示すように十分な泳動液の量を確
保するために必要な大きさの容積を備えているととも
に、電極7aをリザーバ1の内部全面に形成せずに、リ
ザーバ1の内部の所定深さまでの小さな面積で構成され
ている。
3、液体試料導入口2、泳動液排出口4の各々の貫通孔
内部の全面に形成せずに、上部内面一部だけに形成され
ている。
1、液体試料導入口2、液体試料排出口3、泳動液排出
口4の各々に適切な関係の電圧を印加し、試料液導入流
路5と分離流路6の交差部分に存在する液体試料を泳動
液排出口4の方向へ泳動させ、分離流路6に展開させ
る。そして、例えば、上方より検出光を分離流路6に展
開させられた液体試料に照射し、その透過光をセンサで
検出して分析を行う。
くするとともに、電極7aの位置をリザーバ1の内部上
面に一部形成した構成としているので、泳動液全体が電
気分解によりイオン化されるまでには相当の時間を要
し、また、電極7aは分離流路6の入り口から離れた場
所に小さく形成されているので、電気分解によるイオン
が一度に大量に分離流路6に流れ込むこともなく、電気
分解により形成されるイオンの影響が分析流路内(分離
流路6)で非常に小さいものとなり、電気泳動液の泳動
速度を一定にすることができる。
して利用し、電気分解により形成されるイオン成分の影
響を分析流路内で受け難い構造としたものを示す。
している。泳動液導入口1aは、通常の容積をもつ構成
となっているが、この泳動液導入口1aに断面積が大き
な泳動液導入流路17が接続され、この泳動液導入流路
17が断面積の小さな分離流路6に接続されており、泳
動液導入流路17の体積は、分離流路6の検出部までの
体積と同等か、それ以上が望ましい。
m、深さ20μmで構成されており、分離流路6は幅5
0μm、深さ20μmで構成されている。
流路17がバッファの役割を果たし、泳動液導入口1a
で生じたイオンが電気浸透流により分離流路6に達する
までには相当の時間を要し、また、電極7eは泳動液導
入流路17からは遠方に小さく形成されているので、電
気分解によるイオンが一度に大量に分離流路6に流れ込
むこともなく、電気分解により形成されるイオンの影響
が分析流路内(分離流路6)で非常に小さい。
との間に十分な容積と距離とを確保することにより、電
極部で流動液を電気分解することにより形成されたイオ
ンが分離流路に一度に大量に流入することを防止するこ
とができ、分離流路におけるイオン濃度の変動を十分小
さく抑えることができ、泳動速度を一定とし、分析再現
性が向上し、正確な測定を行うことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】基板内部に少なくとも2本の流路が交差す
るように形成されているとともに、それら流路の一端に
は泳動液または試料を入れるリザーバが形成されてお
り、それら流路およびリザーバに泳動液を充填し、各流
路の両端に設けた電極により電位差を印加することで電
気泳動による試料の移動や分離分析を行う部材であっ
て、少なくとも泳動液導入側の流路において、電極と分
離流路との間の流路の一部を分離流路よりも断面積の大
きな流路としたことを特徴とする電気泳動用部材。 - 【請求項2】分離流路よりも断面積の大きな流路部分の
容積が分離流路の容積と同等以上に構成されていること
を特徴とする請求項1記載の電気泳動用部材。 - 【請求項3】基板内部に少なくとも2本の流路が交差す
るように形成されているとともに、それら流路の一端に
は泳動液または試料を入れるリザーバが形成されてお
り、それら流路およびリザーバに泳動液を充填し、各流
路の両端に設けた電極により電位差を印加することで電
気泳動による試料の移動や分離分析を行う部材であっ
て、泳動液導入側のリザーバを泳動に必要な泳動液の量
を確保するために必要な大きさの容積を備えたものとす
ると同時に、電極を該リザーバの内部上面の一部に形成
したことを特徴とする電気泳動用部材。
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JP14189398A JP3475787B2 (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 電気泳動用部材 |
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JP14189398A Expired - Fee Related JP3475787B2 (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | 電気泳動用部材 |
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