JP3475549B2 - 非接触型位置センサ - Google Patents

非接触型位置センサ

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JP3475549B2
JP3475549B2 JP03728695A JP3728695A JP3475549B2 JP 3475549 B2 JP3475549 B2 JP 3475549B2 JP 03728695 A JP03728695 A JP 03728695A JP 3728695 A JP3728695 A JP 3728695A JP 3475549 B2 JP3475549 B2 JP 3475549B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被検出体の回転位置
や移動位置等を非接触にて検出する非接触型位置センサ
に関し、特に、電気的に直列接続された2つの半導体磁
気抵抗体を用いて被検出体の位置を検出する同センサの
温度による出力変動を抑制するためのセンサ構造の具現
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車載用内燃機関のスロット
ル開度センサとして用いられるロータリポジションセン
サ、或いは同機関のバルブストロークセンサとして用い
られるリニアポジションセンサ等、被検出体の回転角度
や直線移動量を検出するセンサには摺動式抵抗器が用い
られることが多かった。
【0003】しかし、この摺動式抵抗器は、摺動部の磨
耗や汚損によって、その出力特性が変動したりノイズが
発生するなど、それらセンサとしての精度上、多くの問
題を抱えるものであった。
【0004】そこで近年は、例えば特公昭63−664
04号公報記載の位置センサのように、電気的に直列接
続された2つの磁気抵抗体(素子)を用いて、上記被検
出体の回転角度や直線移動量を非接触にて検出するいわ
ゆる非接触型位置センサが用いられるようになってきて
いる。
【0005】因みにこうした非接触型位置センサでは、
上記磁気抵抗体の配設面に対向する位置に配される磁石
が上記被検出体の回転若しくは移動に伴って変位すると
きの磁界の強度変化に対応した磁気抵抗体の抵抗値変化
としてそれら被検出体の位置が検出される。このため、
センサ素子自身には摺動部が存在せず、したがって、磨
耗や汚損によって出力特性が変動したりノイズが発生す
る等の懸念もない。
【0006】ただし、この磁気抵抗体を利用した非接触
型位置センサにあっても、その周囲の温度変化による出
力変動は避け難く、上記被検出体の同一角度の回転若し
くは同一量の移動に対しても、高温時と低温時とでは各
異なる位置情報が出力されるようになる。
【0007】そこで最近は更に、例えば特開昭48−4
8087号公報記載の位置センサのように、・1乃至複
数のダイオードを上記磁気抵抗体(素子)に直列若しく
は並列に接続して温度補償を行う。或いは、特公平3−
58446号公報記載の位置センサのように、・サーミ
スタを用いて上記磁気抵抗体(素子)の温度補償を行
う。等々の温度補償回路を有する非接触型位置センサが
提案されるに至っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような温度補償回
路を有する非接触型位置センサによれば、同センサとし
ての上述した温度変化による出力変動といったものも確
かに抑制されるようにはなる。
【0009】しかし、これら従来の非接触型位置センサ
では、上記温度補償回路を付加したことによるコストや
寸法等の増大が避けられない上、その温度補償効果自体
も、例えば上述したスロットル開度センサやバルブスト
ロークセンサとして等の精密な測定用途には尚不十分で
あった。
【0010】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、上記温度補償回路等を用いることなく、
温度変化による出力特性の変動を好適に抑制することの
できる非接触型位置センサを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、請求項1記載の発明では、電気的に直列接続され
た2つの半導体磁気抵抗体と、前記磁気抵抗体の配設面
に対向する位置に配される磁石手段と、被検出体の変位
に伴い前記磁気抵抗体と前記磁石手段との対向する面の
オーバーラップ(占有)面積を前記2つの磁気抵抗体の
接続方向に相対的に変化せしめる変位伝達手段と、前記
直列接続された磁気抵抗体の一方端を接地し、他方端に
所定の電圧を印加する給電手段と、該給電された磁気抵
抗体と前記磁石手段との相対的な位置関係による磁界強
度に応じて変化するそれら各磁気抵抗体の抵抗値に基づ
きその接続点からの分圧値を前記被検出体の変位情報と
して取り出す出力手段と、少なくとも前記磁気抵抗体へ
の給電中、前記磁気抵抗体の動作点が、被検出体の位置
に応じて高磁場側におかれるとする一方の半導体磁気抵
抗体の抵抗値の高温時における値と低温時における値の
比と、被検出体の位置に応じて低磁場側におかれるとす
る他方の半導体磁気抵抗体の抵抗値の高温時における値
と低温時における値の比とがほぼ等しくなる所定の磁界
強度の範囲におかれるオフセット磁界を付与するバイア
ス手段とを具えて非接触型位置センサを構成する。
【0012】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前記
磁気抵抗体の動作強度磁界が90〜700mT(ミリテ
スラ)の範囲におかれるオフセット磁界を付与するもの
として構成する。
【0013】また、請求項3記載の発明では、請求項
又は2記載の発明の構成において、前記バイアス手段
を、前記磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位
置に配されたバイアス磁石によって構成する。
【0014】また、請求項4記載の発明では、同請求項
1又は2記載の発明の構成において、前記バイアス手段
を、前記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大
させるべく同磁石手段に一体に付加された磁性体によっ
て構成する。
【0015】また、請求項5記載の発明では、同請求項
1又は2記載の発明の構成において、前記バイアス手段
を、前記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体
への関与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気
抵抗体との間に介在される磁性体によって構成する。
【0016】また、請求項6記載の発明では、これら請
求項1乃至5の何れかに記載の発明の構成において、前
記磁気抵抗体が、鉄系集磁体上に配設される構成とす
る。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明の構成において、上記2つ
の半導体磁気抵抗体、磁石手段、変位伝達手段、給電手
段、及び出力手段は、通常の基本的な非接触型位置セン
サを構成する。そして、このような位置センサが、その
周囲の温度変化によって出力特性が変動し、被検出体の
同一角度の回転若しくは同一量の移動に対しても、高温
時と低温時とでは各異なる位置情報を出力するようにな
るのは前述した通りである。このことを更に詳述する。
【0018】通常、上記磁気抵抗体の磁界強度−抵抗値
特性は非線形の特性を有し、且つ、温度によってその非
線形性が変化する。すなわち、上記2つの磁気抵抗体の
磁界強度に応じた抵抗値の変化の割合(比率)は温度に
よって変動する。
【0019】因みに、上記2つの磁気抵抗体の抵抗値を
それぞれRA及びRB、上記給電手段による印加電圧を
Vccとすると、その分圧値として上記出力手段から取
り出される被検出体の変位情報は、これをVoとする
と、 Vo=Vcc/(1+RB/RA) として表されるようになる。したがって、磁界強度に応
じた抵抗値RA及びRBの変化の割合(比率)が温度に
よって変動しなければ、同式における抵抗比(RB/R
A)を通じて、常に正確な変位情報Voが得られること
となる。しかし実際には、この抵抗比(RB/RA)自
体に温度による変動が来たし、例えば(イ)被検出体の
位置に応じて高磁場側におかれるとする抵抗値RAのあ
る高温時における値とある低温時における値との比(変
化の割合(比率))。は、(ロ)被検出体の位置に応じ
て低磁場側におかれるとする抵抗値RBのある高温時に
おける値とある低温時における値との比(変化の割合
(比率))。と異なったものとなる。
【0020】一方、ある所定の強い磁界強度の範囲にお
いては、上記磁気抵抗体の磁界強度−抵抗値特性の非線
形性が温度によってやはり変化はするものの、上記
(イ)の抵抗値変化の割合(比率)と上記(ロ)の抵抗
値変化の割合(比率)とはほぼ等しくなることが実験に
より確認されている。
【0021】そこで、同請求項1記載の発明によるよう
に、・少なくとも前記磁気抵抗体への給電中、前記磁気
抵抗体の動作点が、被検出体の位置に応じて高磁場側に
おかれるとする一方の半導体磁気抵抗体の抵抗値の高温
時における値と低温時における値の比と、被検出体の位
置に応じて低磁場側におかれるとする他方の半導体磁気
抵抗体の抵抗値の高温時における値と低温時における値
の比とがほぼ等しくなる所定の磁界強度の範囲におかれ
オフセット磁界を付与するバイアス手段。を併せ具え
る構成とすれば、上記磁気抵抗体の磁界強度−抵抗値特
性において、それら磁気抵抗体の動作点を、上記(イ)
の抵抗値変化の割合(比率)と上記(ロ)の抵抗値変化
の割合(比率)とがほぼ等しくなる「ある所定の強い磁
界強度の範囲」におくことができるようになり、何ら特
別の温度補償回路を設けずとも、温度変化による出力特
性の変動を抑制することができるようになる。
【0022】また、請求項2記載の発明によるように、
上記バイアス手段を、・前記磁気抵抗体の動作強度磁界
が90〜700mT(ミリテスラ)の範囲におかれるオ
フセット磁界を付与するもの。として構成すれば、上記
2つの磁気抵抗体の動作点を正に上述した「ある所定の
強い磁界強度の範囲」におくことができるようになる。
なお、上記(イ)の抵抗値変化の割合(比率)と上記
(ロ)の抵抗値変化の割合(比率)とがほぼ等しくなる
「ある所定の強い磁界強度の範囲」とは、例えば3×3
mm(ミリメートル)の磁気抵抗体(素子)の場合、
90〜700mT(ミリテスラ)程度の磁界強度であ
ることが実験により確認されている。因みに同磁気抵抗
体(素子)の場合、従来は、0〜300mT程度の磁界
強度がその動作磁界強度範囲として選ばれている。
【0023】一方、このようなバイアス手段の具体構成
としては、例えば請求項3記載の発明によるように、 ・前記磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位置
に配されたバイアス磁石を用いる構成。或いは、請求項
4記載の発明によるように、 ・前記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大さ
せるべく同磁石手段に一体に付加された磁性体を用いる
構成。更には、請求項5記載の発明によるように、 ・前記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体へ
の関与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気抵
抗体との間に介在される磁性体を用いる構成。等々、を
採用することができる。特に、バイアス磁石を用いる上
記請求項3記載の発明の構成によれば、比較的簡単に、
しかも正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセット磁界
を付与することができるようになる。また、上記磁石手
段としての機能を拡張する請求項4或いは請求項5記載
の発明の構成によれば、上記バイアス磁石の配設を不要
とするよりコンパクトな形態にて、上記と同等の温度補
償機能を有する非接触型位置センサを構成することがで
きるようになる。
【0024】また、請求項6記載の発明によるように、 ・前記磁気抵抗体を鉄系集磁体(ヨーク)上に配設す
る。といった構成を採用すれば、同磁気抵抗体(素子)
周囲での上記磁石手段或いは上記バイアス手段による磁
界分布のゆがみを取り除くことができるようになり、ひ
いては同非接触型位置センサとして、更に精度の高い位
置情報(変位情報)を出力することができるようにな
る。
【0025】
【実施例】図1に、この発明にかかる非接触型位置セン
サの一実施例を示す。この実施例の位置センサは、前述
したロータリポジションセンサとして、例えば車載用内
燃機関のスロットル開度等、被検出体の回転角度(変
位)を非接触にて検出する位置センサとして構成されて
いる。
【0026】はじめに、同図1を参照して、この実施例
にかかる非接触型位置センサとしてのセンサ構造を説明
する。図1に示すこの実施例の位置センサにおいて、ハ
ウジング1は、同位置センサを構成する以下の各部品を
一体に保持し、保護する部分である。ハウジング1に
は、軸受け2を介して、被検出体としての回転軸3が回
転自在に支持される。
【0027】この回転軸3には、上記ハウジング1の内
部において、その端部にホルダ4が取り付けられてい
る。また、このホルダ4の底部には、上記回転軸3の回
転中心から偏倚した位置に、磁石(永久磁石)5が取り
付けられている。
【0028】一方、上記ハウジング1の内部底面には、
バイアス磁石(永久磁石)6が配設されている。そし
て、このバイアス磁石6の上面には、集磁体としての軟
鉄製のヨーク7を介して、絶縁基板上に半導体磁気抵抗
体が形成された磁気抵抗素子8が配設されている。この
磁気抵抗素子8の半導体磁気抵抗体形成面と上記磁石5
の底面とは、所定の間隙をもって対向するよう、上記各
部品要素の寸法が決定されている。
【0029】なお、上記磁気抵抗素子8は、後に詳述す
るように、電気的に直列接続された2つの半導体磁気抵
抗体を有して構成されている。そして、それら磁気抵抗
体の両端並びに接続点に対応した各電極は、上記ハウジ
ング1の底部から導出される電源端子10、接地端子1
1及び出力端子12に、それぞれリード線9を介して電
気的に接続されている。
【0030】図2に、この実施例の位置センサの、上記
磁石5の部分から水平に切り取った場合の断面構造を参
考までに示す。同位置センサとしてのこうした構造によ
り、磁石5は、被検出体である回転軸3の回転に伴い、
図2に矢示する態様で、すなわち磁気抵抗素子8との対
向面のオーバーラップ(占有)面積が変化するかたち
で、同磁気抵抗素子8上を回動するようになる。
【0031】一方磁気抵抗素子8では、磁石5とのこう
したオーバーラップ(占有)面積の関係に対応した強度
の磁界を上記2つの磁気抵抗体が各々受けることとな
り、それら受けた磁界強度に応じて、同2つの磁気抵抗
体の抵抗値がそれぞれ変化するようになる。
【0032】また、特に同実施例の位置センサにあって
は、バイアス磁石6の配設により、上記磁石5から発せ
られる磁束とも相まって、磁気抵抗素子8のおかれる磁
界の強度は全体的に増大されるようになる。
【0033】図3に示される態様で従来の位置センサ
を、また図4に示される態様で同実施例の位置センサを
各々試作してその磁界強度を調べたところ、それぞれ図
5に示される磁界分布となることが確認された。
【0034】因みに、図3に示される従来の位置センサ
としては、磁石5、ヨーク7、及び磁気抵抗素子8をそ
れぞれ次のように設定した。 ・磁石5としては希土類系の永久磁石を用い、そのサイ
ズ(W×D×H)を、4mm×2mm×3mmとした。 ・ヨーク7としては軟鉄製のものを用い、そのサイズ
(φY×HY)を、φ5mm×3mmとした。 ・磁気抵抗素子8としては、InSbからなる半導体磁
気抵抗体を絶縁基板上に形成したものを用いた。そのチ
ップサイズ(Lx×Ly×t)は、3mm×3mm×
0.6mmである。 ・磁石5の底面とヨーク7の表面との間隙(G)は、
1.1mmとした。
【0035】他方、図4に示される同実施例の位置セン
サとしては、磁石5、バイアス磁石6、ヨーク7、及び
磁気抵抗素子8をそれぞれ次のように設定した。 ・磁石5としては希土類系の永久磁石を用い、そのサイ
ズ(W×D×H)を、7mm×5mm×6mmとした。 ・バイアス磁石6としても希土類系の永久磁石を用い、
そのサイズ(φB×HB)を、φ6mm×4mmとし
た。 ・ヨーク7としては軟鉄製のものを用い、そのサイズ
(φY×HY)を、φ5mm×3mmとした(従来同
様)。 ・磁気抵抗素子8としては、InSbからなる半導体磁
気抵抗体を絶縁基板上に形成したものを用いた。そのチ
ップサイズ(Lx×Ly×t)は、3mm×3mm×
0.6mmである(従来同様)。 ・磁石5の底面とヨーク7の表面との間隙(G)は、
1.1mmとした(従来同様)。
【0036】なお、同実施例の位置センサにおいて、磁
石5のサイズを従来のものより大きくしているのは、バ
イアス磁石6の追加による磁気抵抗素子8の出力低下を
防ぐための配慮である。
【0037】図5は、こうした従来並びに同実施例の位
置センサの構成において、上記磁気抵抗素子8の縦・横
のサイズをL×Lとし、且つ、その中心を原点としたと
きの同磁気抵抗素子8に印加される磁界の分布を3次元
座標にて示している。
【0038】なお同図5において、実線の磁界分布M1
は、同実施例の位置センサにおいて磁気抵抗素子8に印
加される磁界の分布を示し、破線の磁界分布M2は、従
来の位置センサにおいて磁気抵抗素子8に印加される磁
界の分布を示す。
【0039】この図5から明らかなように、従来の位置
センサにあっては、0〜300mT(ミリテスラ)程度
の磁界強度しか得られなかったのに対し、バイアス磁石
6を有する同実施例の位置センサによれば、約90〜7
00mTの磁界強度が得られるようになる。
【0040】次に、このような実施例の位置センサによ
り、どのように温度補償がなされるかについて説明す
る。図6に、上記構成を有する同実施例の位置センサの
等価回路を示す。
【0041】同図6に示されるように、また上述したよ
うに、磁気抵抗素子8は、電気的に直列接続される2つ
の磁気抵抗体を有して構成されている。そして、それら
磁気抵抗体の一端が接続される電源端子10に電源電圧
Vccが印加され、他端は、接地端子11を介して接地
される。
【0042】また、上記磁石5は、このような磁気抵抗
素子8に対し、等価的には、同図6に矢示する態様で、
被検出体(回転軸3)の回転に伴い変位し、バイアス磁
石6は、これも同図6に示される態様で、上記磁気抵抗
素子8の全体にバイアス磁界(オフセット磁界)を付与
する。
【0043】同位置センサとしての出力端子12は、上
記直列に接続されている2つの磁気抵抗体の接続点から
導出される。そして該出力端子12からは、磁気抵抗素
子8と磁石5との相対的な位置関係による磁界強度に応
じて変化する上記各磁気抵抗体の抵抗比が、正確にはそ
れら抵抗比による分圧値Voが、上記被検出体の変位情
報(回転軸3の回転角度情報)として出力されるように
なる。
【0044】因みに、上記2つの磁気抵抗体の抵抗値
を、同図6に示される如く、それぞれRA及びRBとす
ると、この変位情報(分圧値)Voは、 Vo=Vcc×RA/(RA+RB) =Vcc/(1+RB/RA) …(1) として表されるようになる。したがって、磁界強度に応
じた抵抗値RA及びRBの変化の割合(比率)が温度に
よって変動しなければ、同式における抵抗比(RB/R
A)を通じて、常に正確な変位情報Voが得られること
となる。
【0045】一方、上記試作した位置センサにおいて、
磁気抵抗素子8には、具体的には図7に示される態様
で、上記2つの磁気抵抗体が左右対称に形成されてい
る。したがって、磁界強度に応じてそれら磁気抵抗体の
抵抗値が変化するとはいえ、実際には、それら形成され
たパターンにどのような割合で磁界が印加されているか
によって、それら各磁気抵抗体での抵抗値が決定される
ようになる。
【0046】図8に、(a)被検出体(回転軸3)の角
度変位が0°のとき、及び(b)被検出体の角度変位が
45°のとき、におけるそれら磁気抵抗体の形成パター
ンと磁石5との関係をそれぞれ例示する。
【0047】すなわち、被検出体(回転軸3)の角度変
位が0°である場合には、磁気抵抗体の形成パターンと
磁石5とは、同図8(a)に示される関係で相対するよ
うになる。この場合、磁気抵抗素子8にあっては、磁石
5によって覆われた図中斜線部分にある磁気抵抗体の抵
抗値が増加されることとなる。そしてこの場合には、抵
抗値RA側の磁気抵抗体であれ、抵抗値RB側の磁気抵
抗体であれ、全体の約1/2の部分に磁界が印加される
ようになる。
【0048】また、被検出体の角度変位が45°である
場合には、磁気抵抗体の形成パターンと磁石5とは、同
図8(b)に示される関係で相対するようになる。この
場合も、磁気抵抗素子8にあっては、磁石5によって覆
われた図中斜線部分にある磁気抵抗体の抵抗値が増加さ
れることとなる。そしてこの場合、抵抗値RA側の磁気
抵抗体には全体の約3/4の部分に磁界が印加され、抵
抗値RB側の磁気抵抗体には全体の約1/4の部分に磁
界が印加されるようになる。
【0049】図9は、こうした磁気抵抗素子8の磁界強
度−抵抗値特性について、その雰囲気温度(Ta)の別
に測定した結果をグラフ化したものである。同図9に示
されるように、磁気抵抗素子8の磁界強度−抵抗値特性
は非線形の特性となり、且つ、雰囲気温度Taによっ
て、その非線形性も大きく変化する。すなわち、上記2
つの磁気抵抗体の磁界強度に応じた抵抗値の変化の割合
(比率)は、雰囲気温度Taによって変動する。
【0050】因みに、上記試作した従来の位置センサに
あっては、磁気抵抗素子8に印加される磁界が0〜30
0mT(図5参照)であることから、雰囲気温度Taが
何れにあろうとも、図9においては磁界強度の範囲MA
2として示される範囲内で、同磁気抵抗素子8に印加さ
れる磁界が変化することとなる。
【0051】ここで、図8(a)に示したように、被検
出体(回転軸3)の角度変位が0°である場合には、上
記2つの磁気抵抗体に、平均して約「300mT/2」
といった同一の磁界が印加されるようになる。このた
め、それら磁気抵抗体の抵抗値RA及びRBも、 RA=RB となり、それら値が雰囲気温度Taによって変化する場
合でも、上記(1)式における抵抗比(RB/RA)は
常に「1」となる。したがってこの場合、同(1)式か
ら明らかなように、 Vo=Vcc/2 となって、「角度変位0°」を示す一定の変位情報(分
圧値)Voが、上記出力端子12を通じて出力されるよ
うになる。
【0052】ところが、図8(b)に示したように、上
記被検出体の角度変位が45°となる場合には、抵抗値
RA側の磁気抵抗体には全体の約3/4の部分に、平均
約「230mT」の磁界が印加され、他方の抵抗値RB
側の磁気抵抗体には全体の約1/4の部分に、平均約
「70mT」の磁界が印加されるようになる。そしてこ
の場合には、図9に示される上記磁界強度−抵抗値特性
の温度による非線形性の違いにより、(イ)高磁場(平
均約「230mT」)側におかれる磁気抵抗体の抵抗値
RAの、例えば「Ta=120°」における値と例えば
「Ta=25°」或いは「Ta=−30°」における値
との比(変化の割合(比率))。は、(ロ)低磁場(平
均約「70mT」)側におかれる磁気抵抗体の抵抗値R
Bの、例えば「Ta=120°」における値と例えば
「Ta=25°」或いは「Ta=−30°」における値
との比(変化の割合(比率))。と大きく異なったもの
となる。すなわちこの場合、「(抵抗値RAの雰囲気温
度Taによる変化の割合(比率))>(抵抗値RBの雰
囲気温度Taによる変化の割合(比率))」といった関
係になり、上記(1)式における抵抗比(RB/RA)
に、雰囲気温度Taによる変動が生じるようになる。
【0053】一方、上記試作した同実施例の位置センサ
にあっては、バイアス磁石6の配設によって、磁気抵抗
素子8に印加される磁界が90〜700mT(図5参
照)に引き上げられることから、雰囲気温度Taが何れ
にあろうとも、図9においては磁界強度の範囲MA1と
して示される範囲内で、同磁気抵抗素子8に印加される
磁界が変化することとなる。
【0054】ここで、上記従来の位置センサの場合と同
様、図8に例示した磁気抵抗素子8と磁石5との位置関
係に基づく抵抗値RA及びRBの推移について考察す
る。まず、図8(a)に示したように、被検出体(回転
軸3)の角度変位が0°である場合には、上記2つの磁
気抵抗体に、平均して約「(90mT+700mT)/
2」といった同一の磁界が印加されるようになる。この
ため、それら磁気抵抗体の抵抗値RA及びRBも、 RA=RB となり、それら値が雰囲気温度Taによって変化する場
合でも、上記(1)式における抵抗比(RB/RA)は
常に「1」となる。したがってこの場合も、同(1)式
から明らかなように、 Vo=Vcc/2 となって、「角度変位0°」を示す一定の変位情報(分
圧値)Voが、上記出力端子12を通じて出力されるよ
うになる。
【0055】他方、図8(b)に示したように、上記被
検出体の角度変位が45°となる場合には、抵抗値RA
側の磁気抵抗体には全体の約3/4の部分に、平均約
「600mT」の磁界が印加され、他方の抵抗値RB側
の磁気抵抗体には全体の約1/4の部分に、平均約「1
90mT」の磁界が印加されるようになる。そしてこの
場合には、図9に示される上記磁界強度−抵抗値特性の
温度による非線形性の違いはあっても、(イ)高磁場
(平均約「600mT」)側におかれる磁気抵抗体の抵
抗値RAの、例えば「Ta=120°」における値と例
えば「Ta=25°」或いは「Ta=−30°」におけ
る値との比(変化の割合(比率))。は、(ロ)低磁場
(平均約「190mT」)側におかれる磁気抵抗体の抵
抗値RBの、例えば「Ta=120°」における値と例
えば「Ta=25°」或いは「Ta=−30°」におけ
る値との比(変化の割合(比率))。とほぼ同等の値と
なる。すなわちこの場合、「(抵抗値RAの雰囲気温度
Taによる変化の割合(比率))≒(抵抗値RBの雰囲
気温度Taによる変化の割合(比率))」といった関係
になり、結局、上記(1)式における抵抗比(RB/R
A)は、雰囲気温度Taに左右されることなく、被検出
体の角度変位に純粋に対応した値となる。
【0056】図10に、上記試作した従来の位置センサ
と同実施例の位置センサとについてそれぞれ測定した温
度−出力値(角度)特性を示す。なお、同図10におい
て、特性線S1は実施例の位置センサの特性を、また特
性線S2は従来の位置センサの特性をそれぞれ示してい
る。
【0057】この図10から明らかなように、被検出体
(回転軸3)の角度変位が「0°」である場合には、温
度に拘わらず、それら位置センサからは共に、該「角度
変位0°」を示す情報が上記変位情報(分圧値)Voと
して出力される。
【0058】他方、被検出体の角度変位が「45°」で
ある場合には、従来の位置センサと実施例の位置センサ
とで、次のように異なった出力特性となる。まず、従来
の位置センサの場合、常温の約25℃にあっては、ほぼ
「角度変位45°」を示す情報が同変位情報(分圧値)
Voとして出力されるものの、それよりも温度の低い領
域ではより大きな角度変位を示す情報が出力され、逆に
温度の高い領域では、小さな角度変位を示す情報が出力
されるようになる。
【0059】この点、上記実施例の位置センサにあって
は、温度に拘わらず、ほぼこの「角度変位45°」を示
す情報が同変位情報(分圧値)Voとして出力されるよ
うになる。
【0060】同図10に示されるこれらの結果は、図8
及び図9に基づき考察し、説明した上述した結果に一致
する。このように、上記実施例の非接触型位置センサに
よれば、バイアス磁石6によって磁気抵抗素子8に所定
のオフセット磁界を付与する構成としたことで、何ら特
別の温度補償回路を設けずとも、温度変化による出力特
性の変動を好適に抑制することができるようになる。
【0061】なお、図9に示した磁界強度−抵抗値特性
からも明らかなように、このオフセット磁界(バイアス
磁界)を付与して設定する磁気抵抗素子8の動作磁界強
度範囲としては、同実施例によるように、当該磁気抵抗
素子の磁界強度−抵抗値特性において、 ・前記給電された2つの磁気抵抗体の磁界強度に応じた
抵抗値RA及びRBの変化の割合(比率)をその周囲の
温度に拘わらずに一定に保持せしめ得る磁界強度の範囲
(上記実施例、並びに図9の例では90〜700m
T)。とすることが最も望ましい。ただし、上記バイア
ス磁石6を通じて磁気抵抗素子8に何らかのオフセット
磁界を付与し、これによってその動作点を引き上げるこ
とができれば、上記に準じた態様での温度補償は実現さ
れる。
【0062】また、上記実施例では、バイアス磁石6を
別途に配設する構造としたため、比較的簡単に、しかも
正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセット磁界を付与
することができる。例えば、上記バイアス磁石6の大き
さを調節してその磁界強度を調整する以外にも、同バイ
アス磁石6と上記ヨーク7との間に間隙を持たせ、この
間隙を調節することでも同磁界強度を調整することはで
きる。
【0063】また、同バイアス磁石6は、いわゆる電磁
石によって構成することもできる。要は、少なくとも磁
気抵抗素子8への給電中、同素子8に所定のオフセット
磁界を付与するものであればよい。特に、バイアス磁石
6を電磁石によって構成する場合には、上述した磁界強
度の調整も、更に容易、且つ正確に行うことができるよ
うになる。
【0064】ところで、同実施例では、磁気抵抗素子8
にオフセット磁界(バイアス磁界)を付与する手段とし
てこのバイアス磁石6を用いるようにしたが、同手段と
しては他に、例えば図11〜図14に例示する構成を採
用することもできる。
【0065】すなわち、図11に例示する構成によれ
ば、磁石5の、特に付加部分5a及び5bを通じて、磁
気抵抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界
を付与することができるようになる。
【0066】また、図12に例示する構成によっても、
磁石5の、同様に付加部分5a及び5bを通じて、磁気
抵抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界を
付与することができる。
【0067】また、図13に例示する構成によれば、磁
石5と磁気抵抗素子8との間に設けた磁性体13によっ
て、磁石5から発せられる磁界の磁気抵抗素子8への関
与面積が増大されるようになる。したがってこの場合
も、磁気抵抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセッ
ト磁界を付与することができるようになる。
【0068】また、図14に例示する構成によれば、磁
石5の、回転軸中心線からオーバーラップする部分5c
を通じて、磁気抵抗素子8に対し、やはり上記実施例に
準じたオフセット磁界を付与することができるようにな
る。
【0069】特にこれら図11〜図14に例示した構成
によれば、上記バイアス磁石の配設を不要とするよりコ
ンパクトな形態にて、上記実施例と同等の温度補償機能
を有する非接触型位置センサを構成することができるよ
うになる。
【0070】また、上記実施例をはじめ、図11、図1
2及び図14の例では、ヨーク7を用いて、磁気抵抗素
子8周囲での磁界分布のゆがみを取り除くようにしてい
る。このため、上述した温度補償機能も含め、同非接触
型位置センサとして、極めて精度の高い位置情報を出力
することができるようになっている。もっとも、それら
位置センサとしての構造上、こうした磁界分布のゆがみ
が生じない、若しくは無視できる場合には、該ヨーク7
の配設を割愛する構成とすることもできる。
【0071】また、上記実施例では、磁気抵抗素子8の
磁気抵抗体形成パターンとして図7に例示したものを採
用したが、それら磁気抵抗体の形成パターンは任意であ
る。それら2つの磁気抵抗体の接続点について左右対称
となるパターンでさえあれば、他の如何なるパターンで
あってもよい。
【0072】また同実施例では、それら磁気抵抗体の材
料として、InSbからなる半導体磁気抵抗体を採用し
たが、同磁気抵抗体は高移動度の半導体であればよく、
他にInAs、或いはGaAs等も適宜採用することが
できる。
【0073】また、以上は何れも、ロータリポジション
センサとして、例えば車載用内燃機関のスロットル開度
等、被検出体の回転角度を非接触にて検出する位置セン
サにこの発明を適用する場合について述べたが、他にリ
ニアポジションセンサとして、例えば同機関のバルブス
トローク等、被検出体の直線移動量を非接触にて検出す
る位置センサについても、この発明は同様に適用され
る。
【0074】図15に、この発明にかかる非接触型位置
センサの更に他の実施例として、該リニアポジションセ
ンサにこの発明を適用した場合の構成について、その概
要を示す。なお、同図15においても、上述した要素と
同一の要素にはそれぞれ同一の符号付して示しており、
それら要素についての重複する説明は割愛する。
【0075】さて、この位置センサ(リニアポジション
センサ)の場合、磁気抵抗素子8に対向する磁石5は、
同図に矢示する態様で直線的に変位するシャフト14
(これが被検出体となる)に取り付けられる。
【0076】ただし、磁気抵抗素子8において、磁石5
との相対的な位置関係による磁界強度に応じて変化する
2つの磁気抵抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分
圧値が上記被検出体の変位情報として取り出されること
は、先の実施例の場合と同様である。
【0077】したがって、このような位置センサにあっ
ても、例えばバイアス磁石6を通じて、磁気抵抗素子8
に所定のオフセット磁界(バイアス磁界)を付与するよ
うにすれば、何ら特別の温度補償回路を設けずとも、温
度変化による出力特性の変動を好適に抑制することがで
きるようになる。
【0078】なお、この図15に示すリニアポジション
センサであれ、或いは上述したロータリポジションセン
サであれ、磁石5と磁気抵抗素子8(若しくはバイアス
磁石6を含む)とは、被検出体の変位に伴い、それら対
向する面のオーバーラップ(占有)面積が前記2つの磁
気抵抗体の接続方向に相対的に変化する構成であればよ
く、必ずしも磁石5の側が被検出体の変位に伴って移動
する構成である必要はない。すなわち、他方の磁気抵抗
素子8(若しくはバイアス磁石6を含む)の側が、被検
出体の変位に伴って移動する構成であってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
非接触型位置センサによれば、何等の温度補償回路も必
要とせずに、温度変化による出力特性の変動を好適に抑
制することができるようになる。
【0080】そしてこのため、その周囲温度が如何なる
温度にあっても、被検出体の変位量(位置)に関する精
度の高い情報を出力することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる非接触型位置センサの一実施
例を示す断面図。
【図2】同実施例の位置センサの水平断面構造を示す断
面図。
【図3】実験に用いた従来の位置センサ構成を示す斜視
図及び正面図。
【図4】実験に用いた実施例の位置センサ構成を示す斜
視図及び正面図。
【図5】それら従来及び実施例の位置センサの磁界分布
を示すグラフ。
【図6】実施例の位置センサの等価回路を示す回路図。
【図7】実験に用いた位置センサの磁気抵抗素子構造を
模式的に示す略図。
【図8】同磁気抵抗素子と磁石との相対位置関係を模式
的に示す平面図。
【図9】同磁気抵抗素子の磁界強度−抵抗値特性を示す
グラフ。
【図10】従来及び実施例の位置センサの温度−出力特
性を示すグラフ。
【図11】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
【図12】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
【図13】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
【図14】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
【図15】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…軸受け、3…回転軸、4…ホル
ダ、5…磁石、6…バイアス磁石、7…ヨーク、8…磁
気抵抗素子、9…リード線、10…電源端子、11…接
地端子、12…出力端子、13…磁性体、14…シャフ
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−28975(JP,A) 特開 平6−347488(JP,A) 特開 平7−286808(JP,A) 特開 昭63−212803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 10/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的に直列接続された2つの半導体磁気
    抵抗体と、 前記磁気抵抗体の配設面に対向する位置に配される磁石
    手段と、 被検出体の変位に伴い前記磁気抵抗体と前記磁石手段と
    の対向する面のオーバーラップ面積を前記2つの磁気抵
    抗体の接続方向に相対的に変化せしめる変位伝達手段
    と、 前記直列接続された磁気抵抗体の一方端を接地し、他方
    端に所定の電圧を印加する給電手段と、 該給電された磁気抵抗体と前記磁石手段との相対的な位
    置関係による磁界強度に応じて変化するそれら各磁気抵
    抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分圧値を前記被
    検出体の変位情報として取り出す出力手段と、 少なくとも前記磁気抵抗体への給電中、前記磁気抵抗体
    の動作点が、被検出体の位置に応じて高磁場側におかれ
    るとする一方の半導体磁気抵抗体の抵抗値の高温時にお
    ける値と低温時における値の比と、被検出体の位置に応
    じて低磁場側におかれるとする他方の半導体磁気抵抗体
    の抵抗値の高温時における値と低温時における値の比と
    がほぼ等しくなる所定の磁界強度の範囲におかれるオフ
    セット磁界を付与するバイアス手段と、 を具えることを特徴とする非接触型位置センサ。
  2. 【請求項2】前記バイアス手段は、前記磁気抵抗体の動
    作強度磁界が90〜700mT(ミリテスラ)の範囲に
    おかれるオフセット磁界を付与するものである請求項1
    記載の非接触型位置センサ。
  3. 【請求項3】前記バイアス手段は、前記磁気抵抗体を介
    して前記磁石手段と対向する位置に配されたバイアス磁
    石である請求項1又は2記載の非接触型位置センサ。
  4. 【請求項4】前記バイアス手段は、前記磁石手段の前記
    磁気抵抗体との対向面積を増大させるべく同磁石手段に
    一体に付加された磁性体である請求項1又は2記載の非
    接触型位置センサ。
  5. 【請求項5】前記バイアス手段は、前記磁石手段から発
    せられる磁界の前記磁気抵抗体への関与面積を増大させ
    るべく前記磁石手段と前記磁気抵抗体との間に介在され
    る磁性体である請求項1又は2記載の非接触型位置セン
    サ。
  6. 【請求項6】前記磁気抵抗体は、鉄系集磁体上に配設さ
    れる請求項1乃至5の何れかに記載の非接触型位置セン
    サ。
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