JP3460363B2 - 非接触型位置センサ - Google Patents
非接触型位置センサInfo
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- JP3460363B2 JP3460363B2 JP04325695A JP4325695A JP3460363B2 JP 3460363 B2 JP3460363 B2 JP 3460363B2 JP 04325695 A JP04325695 A JP 04325695A JP 4325695 A JP4325695 A JP 4325695A JP 3460363 B2 JP3460363 B2 JP 3460363B2
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- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被検出体の回転位置
や移動位置等を非接触にて検出する非接触型位置センサ
に関し、特に、電気的に直列接続された2つの半導体磁
気抵抗体を用いて被検出体の位置を検出する同センサの
温度による出力変動を抑制するためのセンサ構造の具現
に関する。
や移動位置等を非接触にて検出する非接触型位置センサ
に関し、特に、電気的に直列接続された2つの半導体磁
気抵抗体を用いて被検出体の位置を検出する同センサの
温度による出力変動を抑制するためのセンサ構造の具現
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車載用内燃機関のスロット
ル開度センサとして用いられるロータリポジションセン
サ、或いは同機関のバルブストロークセンサとして用い
られるリニアポジションセンサ等、被検出体の回転角度
や直線移動量を検出するセンサには摺動式抵抗器が用い
られることが多かった。
ル開度センサとして用いられるロータリポジションセン
サ、或いは同機関のバルブストロークセンサとして用い
られるリニアポジションセンサ等、被検出体の回転角度
や直線移動量を検出するセンサには摺動式抵抗器が用い
られることが多かった。
【0003】しかし、この摺動式抵抗器は、摺動部の磨
耗や汚損によって、その出力特性が変動したりノイズが
発生するなど、それらセンサとしての精度上、多くの問
題を抱えるものであった。
耗や汚損によって、その出力特性が変動したりノイズが
発生するなど、それらセンサとしての精度上、多くの問
題を抱えるものであった。
【0004】そこで近年は、例えば特公昭63−664
04号公報記載の位置センサのように、電気的に直列接
続された2つの磁気抵抗体(素子)を用いて、上記被検
出体の回転角度や直線移動量を非接触にて検出するいわ
ゆる非接触型位置センサが用いられるようになってきて
いる。
04号公報記載の位置センサのように、電気的に直列接
続された2つの磁気抵抗体(素子)を用いて、上記被検
出体の回転角度や直線移動量を非接触にて検出するいわ
ゆる非接触型位置センサが用いられるようになってきて
いる。
【0005】因みにこうした非接触型位置センサでは、
上記磁気抵抗体の配設面に対向する位置に配される磁石
が上記被検出体の回転若しくは移動に伴って変位すると
きの磁界の強度変化に対応した磁気抵抗体の抵抗値変化
としてそれら被検出体の位置が検出される。このため、
センサ素子自身には摺動部が存在せず、したがって、磨
耗や汚損によって出力特性が変動したりノイズが発生す
る等の懸念もない。
上記磁気抵抗体の配設面に対向する位置に配される磁石
が上記被検出体の回転若しくは移動に伴って変位すると
きの磁界の強度変化に対応した磁気抵抗体の抵抗値変化
としてそれら被検出体の位置が検出される。このため、
センサ素子自身には摺動部が存在せず、したがって、磨
耗や汚損によって出力特性が変動したりノイズが発生す
る等の懸念もない。
【0006】ただし、この磁気抵抗体を利用した非接触
型位置センサにあっても、その周囲の温度変化による出
力変動は避け難く、上記被検出体の同一角度の回転若し
くは同一量の移動に対しても、高温時と低温時とでは各
異なる位置情報が出力されるようになる。
型位置センサにあっても、その周囲の温度変化による出
力変動は避け難く、上記被検出体の同一角度の回転若し
くは同一量の移動に対しても、高温時と低温時とでは各
異なる位置情報が出力されるようになる。
【0007】そこで最近は更に、例えば特開昭48−4
8087号公報記載の位置センサのように、 ・1乃至複数のダイオードを上記磁気抵抗体(素子)に
直列若しくは並列に接続して温度補償を行う。或いは、
特公平3−58446号公報記載の位置センサのよう
に、 ・サーミスタを用いて上記磁気抵抗体(素子)の温度補
償を行う。等々の温度補償回路を有する非接触型位置セ
ンサが提案されるに至っている。
8087号公報記載の位置センサのように、 ・1乃至複数のダイオードを上記磁気抵抗体(素子)に
直列若しくは並列に接続して温度補償を行う。或いは、
特公平3−58446号公報記載の位置センサのよう
に、 ・サーミスタを用いて上記磁気抵抗体(素子)の温度補
償を行う。等々の温度補償回路を有する非接触型位置セ
ンサが提案されるに至っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような温度補償回
路を有する非接触型位置センサによれば、同センサとし
ての上述した温度変化による出力変動といったものも確
かに抑制されるようにはなる。
路を有する非接触型位置センサによれば、同センサとし
ての上述した温度変化による出力変動といったものも確
かに抑制されるようにはなる。
【0009】しかし、これら従来の非接触型位置センサ
では、上記温度補償回路を付加したことによるコストや
寸法等の増大が避けられない上、その温度補償効果自体
も、例えば上述したスロットル開度センサやバルブスト
ロークセンサとして等の精密な測定用途には尚不十分で
あった。
では、上記温度補償回路を付加したことによるコストや
寸法等の増大が避けられない上、その温度補償効果自体
も、例えば上述したスロットル開度センサやバルブスト
ロークセンサとして等の精密な測定用途には尚不十分で
あった。
【0010】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、上記温度補償回路等を用いることなく、
温度変化による出力特性の変動を好適に抑制することの
できる非接触型位置センサを提供することを目的とす
る。
たものであり、上記温度補償回路等を用いることなく、
温度変化による出力特性の変動を好適に抑制することの
できる非接触型位置センサを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、請求項1記載の発明では、電気的に直列接続され
た2つの半導体磁気抵抗体と、前記磁気抵抗体の配設面
に対向する位置に配される磁石手段と、被検出体の変位
に伴い前記磁気抵抗体と前記磁石手段との対向する面の
位相を前記2つの磁気抵抗体の接続方向に相対的に変位
せしめる変位伝達手段と、前記直列接続された磁気抵抗
体の一方端を接地し、他方端に所定の電圧を印加する給
電手段と、該給電された磁気抵抗体と前記磁石手段との
相対的な位置関係による磁界強度に応じて変化するそれ
ら各磁気抵抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分圧
値を前記被検出体の変位情報として取り出す出力手段
と、少なくとも前記被検出体が変位している状態におい
て前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−抵抗値特性
の異なる磁束密度領域で動作させる磁気回路とを具え、
前記磁気回路を、前記磁気抵抗体自身の磁界強度−抵抗
値特性においてその特性が変化する点の磁界強度に対応
した所定のオフセット磁界を同磁気抵抗体に付与するバ
イアス手段を具えて非接触型位置センサを構成する。
ため、請求項1記載の発明では、電気的に直列接続され
た2つの半導体磁気抵抗体と、前記磁気抵抗体の配設面
に対向する位置に配される磁石手段と、被検出体の変位
に伴い前記磁気抵抗体と前記磁石手段との対向する面の
位相を前記2つの磁気抵抗体の接続方向に相対的に変位
せしめる変位伝達手段と、前記直列接続された磁気抵抗
体の一方端を接地し、他方端に所定の電圧を印加する給
電手段と、該給電された磁気抵抗体と前記磁石手段との
相対的な位置関係による磁界強度に応じて変化するそれ
ら各磁気抵抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分圧
値を前記被検出体の変位情報として取り出す出力手段
と、少なくとも前記被検出体が変位している状態におい
て前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−抵抗値特性
の異なる磁束密度領域で動作させる磁気回路とを具え、
前記磁気回路を、前記磁気抵抗体自身の磁界強度−抵抗
値特性においてその特性が変化する点の磁界強度に対応
した所定のオフセット磁界を同磁気抵抗体に付与するバ
イアス手段を具えて非接触型位置センサを構成する。
【0012】
【0013】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前記
磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位置に配さ
れたバイアス磁石によって構成する。
記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前記
磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位置に配さ
れたバイアス磁石によって構成する。
【0014】また、請求項3記載の発明では、同請求項
1記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前
記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大させる
べく同磁石手段に一体に付加された磁性体によって構成
する。
1記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前
記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大させる
べく同磁石手段に一体に付加された磁性体によって構成
する。
【0015】また、請求項4記載の発明では、同請求項
1記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前
記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体への関
与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気抵抗体
との間に介在される磁性体によって構成する。
1記載の発明の構成において、前記バイアス手段を、前
記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体への関
与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気抵抗体
との間に介在される磁性体によって構成する。
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】請求項1記載の発明の構成において、上記2つ
の半導体磁気抵抗体、磁石手段、変位伝達手段、給電手
段、及び出力手段は、通常の基本的な非接触型位置セン
サを構成する。そして、このような位置センサが、その
周囲の温度変化によって出力特性が変動し、被検出体の
同一角度の回転若しくは同一量の移動に対しても、高温
時と低温時とでは各異なる位置情報を出力するようにな
ることは前述した通りである。このことを更に詳述す
る。
の半導体磁気抵抗体、磁石手段、変位伝達手段、給電手
段、及び出力手段は、通常の基本的な非接触型位置セン
サを構成する。そして、このような位置センサが、その
周囲の温度変化によって出力特性が変動し、被検出体の
同一角度の回転若しくは同一量の移動に対しても、高温
時と低温時とでは各異なる位置情報を出力するようにな
ることは前述した通りである。このことを更に詳述す
る。
【0019】半導体磁気抵抗体(素子)にあっては、そ
の磁界強度(B)−抵抗値(R)特性が、低磁場では、 R=(1+μ∧(2)B∧(2))Ro …(イ) として近似され、また高磁場では、 R=(a+bμB)Ro …(ロ) として近似される。ここで、Roは、磁界「0」のとき
の同半導体磁気抵抗体の抵抗値、μは半導体中の電子移
動度、そしてa及びbは、当該磁気抵抗体としての固有
の比例定数である。また上記(イ)式において、「∧
」はべき乗を表し、「∧(2)」は、「2乗」を意味す
る。
の磁界強度(B)−抵抗値(R)特性が、低磁場では、 R=(1+μ∧(2)B∧(2))Ro …(イ) として近似され、また高磁場では、 R=(a+bμB)Ro …(ロ) として近似される。ここで、Roは、磁界「0」のとき
の同半導体磁気抵抗体の抵抗値、μは半導体中の電子移
動度、そしてa及びbは、当該磁気抵抗体としての固有
の比例定数である。また上記(イ)式において、「∧
」はべき乗を表し、「∧(2)」は、「2乗」を意味す
る。
【0020】半導体磁気抵抗体自身はこのように、低磁
場にあっては、上記(イ)式の2乗特性に従って、その
抵抗値が磁界強度に応じて変化し、また高磁場にあって
は、上記(ロ)式の1乗特性に従って、その抵抗値が磁
界強度に応じて変化する。
場にあっては、上記(イ)式の2乗特性に従って、その
抵抗値が磁界強度に応じて変化し、また高磁場にあって
は、上記(ロ)式の1乗特性に従って、その抵抗値が磁
界強度に応じて変化する。
【0021】しかし、前記従来の位置センサにあっては
通常、上記磁石手段によって同磁気抵抗体に印加される
磁界強度がそもそも小さいため、これら磁石手段と磁気
抵抗体とが、被検出体の変位に応じて如何なる位相で対
向する場合も、同磁気抵抗体自身は、上記(イ)式の2
乗特性に従ってその抵抗値が変化するようになる。
通常、上記磁石手段によって同磁気抵抗体に印加される
磁界強度がそもそも小さいため、これら磁石手段と磁気
抵抗体とが、被検出体の変位に応じて如何なる位相で対
向する場合も、同磁気抵抗体自身は、上記(イ)式の2
乗特性に従ってその抵抗値が変化するようになる。
【0022】したがってこの場合、後に実施例において
詳述するように、被検出体の変位が「0」以外のとき、
すなわち上記2つの磁気抵抗体に印加される磁界強度B
が異なるときには、それら各磁気抵抗体において、相殺
され得ない各別の温度変動が生じることとなり、ひいて
はそれら磁気抵抗体の抵抗比も、被検出体の変位内容と
は純粋に対応しないものになる。
詳述するように、被検出体の変位が「0」以外のとき、
すなわち上記2つの磁気抵抗体に印加される磁界強度B
が異なるときには、それら各磁気抵抗体において、相殺
され得ない各別の温度変動が生じることとなり、ひいて
はそれら磁気抵抗体の抵抗比も、被検出体の変位内容と
は純粋に対応しないものになる。
【0023】一方、半導体磁気抵抗体のこうした特性に
より、上記2つの磁気抵抗体がある所定の高い磁場にお
かれる場合には、磁石手段と近接する側の磁気抵抗体
は、高磁場にあって、上記(ロ)式の1乗特性に従って
その抵抗値が変化するようになり、他方の磁石手段と離
間する側の磁気抵抗体は、低磁場にあって、上記(イ)
式の2乗特性に従ってその抵抗値が変化するようにな
る。そして、同2つの磁気抵抗体が、このように同時に
異なる特性に従って動作する場合には、これも後に実施
例において詳述するように、それら各磁気抵抗体の温度
依存性は異なったものとなり、それら磁気抵抗体の抵抗
比(出力)において、その変動分を抑制することができ
るようになる。
より、上記2つの磁気抵抗体がある所定の高い磁場にお
かれる場合には、磁石手段と近接する側の磁気抵抗体
は、高磁場にあって、上記(ロ)式の1乗特性に従って
その抵抗値が変化するようになり、他方の磁石手段と離
間する側の磁気抵抗体は、低磁場にあって、上記(イ)
式の2乗特性に従ってその抵抗値が変化するようにな
る。そして、同2つの磁気抵抗体が、このように同時に
異なる特性に従って動作する場合には、これも後に実施
例において詳述するように、それら各磁気抵抗体の温度
依存性は異なったものとなり、それら磁気抵抗体の抵抗
比(出力)において、その変動分を抑制することができ
るようになる。
【0024】そこで、同請求項1記載の発明によるよう
に、 ・少なくとも前記被検出体が変位している状態において
前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−抵抗値特性の
異なる磁束密度領域で動作させる磁気回路。を併せ具え
る構成とすれば、上記半導体磁気抵抗体においてこうし
た条件が満たされるようになり、何ら特別の温度補償回
路を設けずとも、温度変化による出力特性の変動を抑制
することができるようになる。
に、 ・少なくとも前記被検出体が変位している状態において
前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−抵抗値特性の
異なる磁束密度領域で動作させる磁気回路。を併せ具え
る構成とすれば、上記半導体磁気抵抗体においてこうし
た条件が満たされるようになり、何ら特別の温度補償回
路を設けずとも、温度変化による出力特性の変動を抑制
することができるようになる。
【0025】更に、請求項1記載の発明によるように、
上記磁気回路を、 ・前記磁気抵抗体自身の磁界強度−抵抗値特性において
その特性が変化する点の磁界強度に対応した所定のオフ
セット磁界を同磁気抵抗体に付与するバイアス手段を具
えるもの。 として構成すれば、被検出体が変位している状態におい
ては、上記2つの磁気抵抗体を確実に磁界強度−抵抗値
特性の異なる磁束密度領域で動作させることができるよ
うになる。すなわち、温度変動を抑制するための上記条
件が確実に満たされるようになる。
上記磁気回路を、 ・前記磁気抵抗体自身の磁界強度−抵抗値特性において
その特性が変化する点の磁界強度に対応した所定のオフ
セット磁界を同磁気抵抗体に付与するバイアス手段を具
えるもの。 として構成すれば、被検出体が変位している状態におい
ては、上記2つの磁気抵抗体を確実に磁界強度−抵抗値
特性の異なる磁束密度領域で動作させることができるよ
うになる。すなわち、温度変動を抑制するための上記条
件が確実に満たされるようになる。
【0026】因みに、上記(イ)式の2乗特性として、
R=7.816×10∧(4)×B∧(2)+1150Ω
といった特性を持ち、上記(ロ)式の1乗特性として、
R=1.49×10∧(4)×B+827Ω
といった特性を持つ半導体磁気抵抗体にあっては、上記
特性が変化する点の磁界強度は「0.166T(テス
ラ)」となることが確認されている。
特性が変化する点の磁界強度は「0.166T(テス
ラ)」となることが確認されている。
【0027】なお、上記バイアス手段としては、例えば
請求項2記載の発明によるように、 ・前記磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位置
に配されたバイアス磁石を用いる構成。 或いは、請求項3記載の発明によるように、 ・前記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大さ
せるべく同磁石手段に一体に付加された磁性体を用いる
構成。 更には、請求項4記載の発明によるように、 ・前記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体へ
の関与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気抵
抗体との間に介在される磁性体を用いる構成。 等々、を採用することができる。特に、バイアス磁石を
用いる上記請求項2記載の発明の構成によれば、比較的
簡単に、しかも正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセ
ット磁界を付与することができるようになる。また、上
記磁石手段としての機能を拡張する請求項3或いは請求
項4記載の発明の構成によれば、上記バイアス磁石の配
設を不要とするよりコンパクトな形態にて、上記と同等
の温度補償機能を有する非接触型位置センサを構成する
ことができるようになる。
請求項2記載の発明によるように、 ・前記磁気抵抗体を介して前記磁石手段と対向する位置
に配されたバイアス磁石を用いる構成。 或いは、請求項3記載の発明によるように、 ・前記磁石手段の前記磁気抵抗体との対向面積を増大さ
せるべく同磁石手段に一体に付加された磁性体を用いる
構成。 更には、請求項4記載の発明によるように、 ・前記磁石手段から発せられる磁界の前記磁気抵抗体へ
の関与面積を増大させるべく前記磁石手段と前記磁気抵
抗体との間に介在される磁性体を用いる構成。 等々、を採用することができる。特に、バイアス磁石を
用いる上記請求項2記載の発明の構成によれば、比較的
簡単に、しかも正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセ
ット磁界を付与することができるようになる。また、上
記磁石手段としての機能を拡張する請求項3或いは請求
項4記載の発明の構成によれば、上記バイアス磁石の配
設を不要とするよりコンパクトな形態にて、上記と同等
の温度補償機能を有する非接触型位置センサを構成する
ことができるようになる。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【実施例】図1に、この発明にかかる非接触型位置セン
サの一実施例を示す。この実施例の位置センサは、前述
したロータリポジションセンサとして、例えば車載用内
燃機関のスロットル開度等、被検出体の回転角度(変
位)を非接触にて検出する位置センサとして構成されて
いる。
サの一実施例を示す。この実施例の位置センサは、前述
したロータリポジションセンサとして、例えば車載用内
燃機関のスロットル開度等、被検出体の回転角度(変
位)を非接触にて検出する位置センサとして構成されて
いる。
【0033】はじめに、同図1を参照して、この実施例
にかかる非接触型位置センサとしてのセンサ構造を説明
する。図1に示すこの実施例の位置センサにおいて、ハ
ウジング1は、同位置センサを構成する以下の各部品を
一体に保持し、保護する部分である。ハウジング1に
は、軸受け2を介して、被検出体としての回転軸3が回
転自在に支持される。
にかかる非接触型位置センサとしてのセンサ構造を説明
する。図1に示すこの実施例の位置センサにおいて、ハ
ウジング1は、同位置センサを構成する以下の各部品を
一体に保持し、保護する部分である。ハウジング1に
は、軸受け2を介して、被検出体としての回転軸3が回
転自在に支持される。
【0034】この回転軸3には、上記ハウジング1の内
部において、その端部にホルダ4が取り付けられてい
る。また、このホルダ4の底部には、上記回転軸3の回
転中心から偏倚した位置に、磁石(永久磁石)5が取り
付けられている。
部において、その端部にホルダ4が取り付けられてい
る。また、このホルダ4の底部には、上記回転軸3の回
転中心から偏倚した位置に、磁石(永久磁石)5が取り
付けられている。
【0035】一方、上記ハウジング1の内部底面には、
バイアス磁石(永久磁石)6が配設されている。そし
て、このバイアス磁石6の上面には、集磁体としての軟
鉄製のヨーク7を介して、絶縁基板上に半導体磁気抵抗
体が形成された磁気抵抗素子8が配設されている。この
磁気抵抗素子8の半導体磁気抵抗体形成面と上記磁石5
の底面とは、所定の間隙をもって対向するよう、上記各
部品要素の寸法が決定されている。
バイアス磁石(永久磁石)6が配設されている。そし
て、このバイアス磁石6の上面には、集磁体としての軟
鉄製のヨーク7を介して、絶縁基板上に半導体磁気抵抗
体が形成された磁気抵抗素子8が配設されている。この
磁気抵抗素子8の半導体磁気抵抗体形成面と上記磁石5
の底面とは、所定の間隙をもって対向するよう、上記各
部品要素の寸法が決定されている。
【0036】なお、上記磁気抵抗素子8は、後に詳述す
るように、電気的に直列接続された2つの半導体磁気抵
抗体を有して構成されている。そして、それら磁気抵抗
体の両端並びに接続点に対応した各電極は、上記ハウジ
ング1の底部から導出される電源端子10、接地端子1
1及び出力端子12に、それぞれリード線9を介して電
気的に接続されている。
るように、電気的に直列接続された2つの半導体磁気抵
抗体を有して構成されている。そして、それら磁気抵抗
体の両端並びに接続点に対応した各電極は、上記ハウジ
ング1の底部から導出される電源端子10、接地端子1
1及び出力端子12に、それぞれリード線9を介して電
気的に接続されている。
【0037】図2に、この実施例の位置センサの、上記
磁石5の部分から水平に切り取った場合の断面構造を参
考までに示す。同位置センサとしてのこうした構造によ
り、磁石5は、被検出体である回転軸3の回転に伴い、
図2に矢示する態様で、すなわち磁気抵抗素子8との対
向面の位相が変位するかたちで、同磁気抵抗素子8上を
回動するようになる。
磁石5の部分から水平に切り取った場合の断面構造を参
考までに示す。同位置センサとしてのこうした構造によ
り、磁石5は、被検出体である回転軸3の回転に伴い、
図2に矢示する態様で、すなわち磁気抵抗素子8との対
向面の位相が変位するかたちで、同磁気抵抗素子8上を
回動するようになる。
【0038】一方磁気抵抗素子8では、磁石5とのこう
した位相関係に対応した強度の磁界を上記2つの磁気抵
抗体が各々受けることとなり、それら受けた磁界強度に
応じて、同2つの磁気抵抗体の抵抗値がそれぞれ変化す
るようになる。
した位相関係に対応した強度の磁界を上記2つの磁気抵
抗体が各々受けることとなり、それら受けた磁界強度に
応じて、同2つの磁気抵抗体の抵抗値がそれぞれ変化す
るようになる。
【0039】また、特に同実施例の位置センサにあって
は、バイアス磁石6の配設により、磁気抵抗素子8に対
して所定のオフセット磁界が付与されるようになる。図
3は、こうした構成を有する同実施例の位置センサの等
価回路を示したものである。
は、バイアス磁石6の配設により、磁気抵抗素子8に対
して所定のオフセット磁界が付与されるようになる。図
3は、こうした構成を有する同実施例の位置センサの等
価回路を示したものである。
【0040】同図3に示されるように、また上述したよ
うに、磁気抵抗素子8は、電気的に直列接続される2つ
の磁気抵抗体を有して構成されている。そして、それら
磁気抵抗体の一端が接続される電源端子10に電源電圧
Vccが印加され、他端は、接地端子11を介して接地
される。
うに、磁気抵抗素子8は、電気的に直列接続される2つ
の磁気抵抗体を有して構成されている。そして、それら
磁気抵抗体の一端が接続される電源端子10に電源電圧
Vccが印加され、他端は、接地端子11を介して接地
される。
【0041】また、上記磁石5は、このような磁気抵抗
素子8に対し、等価的には、同図3に矢示する態様で、
被検出体(回転軸3)の回転に伴い変位し、バイアス磁
石6は、これも同図3に示される態様で、上記磁気抵抗
素子8にオフセット磁界を付与するようになる。
素子8に対し、等価的には、同図3に矢示する態様で、
被検出体(回転軸3)の回転に伴い変位し、バイアス磁
石6は、これも同図3に示される態様で、上記磁気抵抗
素子8にオフセット磁界を付与するようになる。
【0042】同位置センサとしての出力端子12は、上
記直列に接続されている2つの磁気抵抗体の接続点から
導出される。そして該出力端子12からは、磁気抵抗素
子8と磁石5との相対的な位置関係による磁界強度に応
じて変化する上記各磁気抵抗体の抵抗比が、正確にはそ
れら抵抗比による分圧値Voが、上記被検出体の変位情
報(回転軸3の回転角度情報)として出力されるように
なる。
記直列に接続されている2つの磁気抵抗体の接続点から
導出される。そして該出力端子12からは、磁気抵抗素
子8と磁石5との相対的な位置関係による磁界強度に応
じて変化する上記各磁気抵抗体の抵抗比が、正確にはそ
れら抵抗比による分圧値Voが、上記被検出体の変位情
報(回転軸3の回転角度情報)として出力されるように
なる。
【0043】因みに、上記2つの磁気抵抗体の抵抗値
を、同図3に示される如く、それぞれR1及びR2とす
ると、この変位情報(分圧値)Voは、 Vo=Vcc×R2/(R1+R2) …(1) として表されるようになる。
を、同図3に示される如く、それぞれR1及びR2とす
ると、この変位情報(分圧値)Voは、 Vo=Vcc×R2/(R1+R2) …(1) として表されるようになる。
【0044】次に、このような実施例の位置センサによ
り、どのように温度補償がなされるかについて、実験の
結果をもとに説明する。同実施例の位置センサの上記構
成において、上記バイアス磁石6により付与するオフセ
ット磁界の強度を種々変更しつつ、上記位置センサの温
度に対する出力変動Δθを測定したところ、図5に示す
結果が得られた。
り、どのように温度補償がなされるかについて、実験の
結果をもとに説明する。同実施例の位置センサの上記構
成において、上記バイアス磁石6により付与するオフセ
ット磁界の強度を種々変更しつつ、上記位置センサの温
度に対する出力変動Δθを測定したところ、図5に示す
結果が得られた。
【0045】まず、図5(a)は、被検出体である上記
回転軸3が50°(F.S.:フルスケール)の位置に
あるときの出力(変位情報(分圧値)Vo)の温度変動
を示している。
回転軸3が50°(F.S.:フルスケール)の位置に
あるときの出力(変位情報(分圧値)Vo)の温度変動
を示している。
【0046】この位置において、上記付与するオフセッ
ト磁界Bが「0」の場合、すなわちバイアス磁石6のな
い従来の位置センサと同様の条件の場合には、同図5
(a)に特性線PAとして示されるように、極めて大き
な出力変動が生じるようになる。「−30℃」から「+
120℃」までの周囲温度の変化による出力変動幅は、
角度換算した値で「32°」となった。
ト磁界Bが「0」の場合、すなわちバイアス磁石6のな
い従来の位置センサと同様の条件の場合には、同図5
(a)に特性線PAとして示されるように、極めて大き
な出力変動が生じるようになる。「−30℃」から「+
120℃」までの周囲温度の変化による出力変動幅は、
角度換算した値で「32°」となった。
【0047】一方、被検出体(回転軸3)の同50°
(F.S.)の位置において、上記バイアス磁石6によ
りオフセット磁界を加えると、出力変動幅は、その磁界
強度の増加と共に減少した。そして、「0.183T」
のオフセット磁界が付与されたとき、同図5(a)に特
性線D1として示されるように、該出力変動幅は「1
°」にまで減少した。
(F.S.)の位置において、上記バイアス磁石6によ
りオフセット磁界を加えると、出力変動幅は、その磁界
強度の増加と共に減少した。そして、「0.183T」
のオフセット磁界が付与されたとき、同図5(a)に特
性線D1として示されるように、該出力変動幅は「1
°」にまで減少した。
【0048】また、こうしたオフセット磁界の磁界強度
を更に増し、同図5(a)に例えば特性線D3或いはD
4として示されるように、「0.223T」或いは
「0.369T」といったオフセット磁界を付与した場
合には、出力変動Δθは正の温度依存性を示すようにな
り、以降、同オフセット磁界の磁界強度が増加されるに
従って、出力変動幅は増加した。
を更に増し、同図5(a)に例えば特性線D3或いはD
4として示されるように、「0.223T」或いは
「0.369T」といったオフセット磁界を付与した場
合には、出力変動Δθは正の温度依存性を示すようにな
り、以降、同オフセット磁界の磁界強度が増加されるに
従って、出力変動幅は増加した。
【0049】他方、図5(b)は、被検出体(回転軸
3)が0°の位置にあるときの出力の温度変動を、また
図5(c)は、被検出体(回転軸3)が−25°(−
F.S./2)の位置にあるときの出力の温度変動をそ
れぞれ示している。
3)が0°の位置にあるときの出力の温度変動を、また
図5(c)は、被検出体(回転軸3)が−25°(−
F.S./2)の位置にあるときの出力の温度変動をそ
れぞれ示している。
【0050】これらの位置にあっても、上記付与するオ
フセット磁界Bが「0」の場合(従来の位置センサの場
合)には、それぞれ特性線PAとして示されるように、
多少の出力変動が生じたが、上記「0.183T」のオ
フセット磁界が付与されたときには、それぞれ特性線D
1として示されるように、出力変動幅はやはり「1°」
程度にまで減少した。
フセット磁界Bが「0」の場合(従来の位置センサの場
合)には、それぞれ特性線PAとして示されるように、
多少の出力変動が生じたが、上記「0.183T」のオ
フセット磁界が付与されたときには、それぞれ特性線D
1として示されるように、出力変動幅はやはり「1°」
程度にまで減少した。
【0051】このように適切なオフセット磁界が付与さ
れることによって出力の温度変動が抑制される理由は、
以下のように考察される。 (半導体磁気抵抗体の特性)まず、上記半導体磁気抵抗
体自身の特性について考察する。
れることによって出力の温度変動が抑制される理由は、
以下のように考察される。 (半導体磁気抵抗体の特性)まず、上記半導体磁気抵抗
体自身の特性について考察する。
【0052】半導体磁気抵抗体にあっては、磁束密度を
B、また該磁束密度Bの磁界が加わったときの同磁気抵
抗体の抵抗値をR(B)とすると、該抵抗値R(B)
は、低磁場では、 R(B)=(1+μ∧(2)B∧(2))Ro …(2) として近似され、また高磁場では、 R(B)=(a+bμB)Ro …(3) として近似される。これらの式において、Roは、磁界
「0」のときの同半導体磁気抵抗体の抵抗値、μは半導
体中の電子移動度、そしてa及びbは、当該磁気抵抗体
としての固有の比例定数である。なお、上記(2)式に
おいて、「∧ 」はべき乗を表し、「∧(2)」は「2乗」
を意味する。
B、また該磁束密度Bの磁界が加わったときの同磁気抵
抗体の抵抗値をR(B)とすると、該抵抗値R(B)
は、低磁場では、 R(B)=(1+μ∧(2)B∧(2))Ro …(2) として近似され、また高磁場では、 R(B)=(a+bμB)Ro …(3) として近似される。これらの式において、Roは、磁界
「0」のときの同半導体磁気抵抗体の抵抗値、μは半導
体中の電子移動度、そしてa及びbは、当該磁気抵抗体
としての固有の比例定数である。なお、上記(2)式に
おいて、「∧ 」はべき乗を表し、「∧(2)」は「2乗」
を意味する。
【0053】半導体磁気抵抗体自身はこのように、低磁
場にあっては、上記(2)式の2乗特性(μBの2次関
数)に従って、その抵抗値が磁界強度に応じて変化し、
また高磁場にあっては、上記(3)式の1乗特性(μB
の1次関数)に従って、その抵抗値が磁界強度に応じて
変化する。
場にあっては、上記(2)式の2乗特性(μBの2次関
数)に従って、その抵抗値が磁界強度に応じて変化し、
また高磁場にあっては、上記(3)式の1乗特性(μB
の1次関数)に従って、その抵抗値が磁界強度に応じて
変化する。
【0054】ここで、上記移動度μが主に格子散乱によ
って支配されていると仮定すると、該移動度μは絶対温
度(T)の(−3/2)乗に比例するようになるため、 μ=cT∧(-3/2) …(4) として表現できるようになる。
って支配されていると仮定すると、該移動度μは絶対温
度(T)の(−3/2)乗に比例するようになるため、 μ=cT∧(-3/2) …(4) として表現できるようになる。
【0055】したがって、この(4)式を上記(2)
式、及び(3)式にそれぞれ代入すると、上記抵抗値R
(B)は、低磁場では、 R(B)=(1+c∧(2)T∧(-3) B∧(2))Ro …(5) となり、また高磁場では、 R(B)=(a+bcT∧(-3/2) B)Ro …(6) となる。
式、及び(3)式にそれぞれ代入すると、上記抵抗値R
(B)は、低磁場では、 R(B)=(1+c∧(2)T∧(-3) B∧(2))Ro …(5) となり、また高磁場では、 R(B)=(a+bcT∧(-3/2) B)Ro …(6) となる。
【0056】図4に、こうした半導体磁気抵抗体の磁界
強度−抵抗値特性を示す。この図4は、磁気抵抗素子8
に形成される半導体磁気抵抗体としてInSbを用い、
雰囲気温度25℃(298K)の常温にて、その磁界強
度−抵抗値特性を測定した結果をグラフ化したものであ
る。なお、図4においては、上記(2)式または(5)
式の特性にかかる特性線を線SLとして、また上記
(3)式または(6)式の特性にかかる特性線を線SH
としてそれぞれ図示している。この図4の測定結果か
ら、これら各特性線SL及びSHの値を求めたところ、
特性線SLの方は、 R(B)=7.816×10∧(4)×B∧(2)+1150[Ω] となり、特性線SHの方は、 R(B)=1.49×10∧(4)×B+827[Ω] となった。
強度−抵抗値特性を示す。この図4は、磁気抵抗素子8
に形成される半導体磁気抵抗体としてInSbを用い、
雰囲気温度25℃(298K)の常温にて、その磁界強
度−抵抗値特性を測定した結果をグラフ化したものであ
る。なお、図4においては、上記(2)式または(5)
式の特性にかかる特性線を線SLとして、また上記
(3)式または(6)式の特性にかかる特性線を線SH
としてそれぞれ図示している。この図4の測定結果か
ら、これら各特性線SL及びSHの値を求めたところ、
特性線SLの方は、 R(B)=7.816×10∧(4)×B∧(2)+1150[Ω] となり、特性線SHの方は、 R(B)=1.49×10∧(4)×B+827[Ω] となった。
【0057】なお、これら特性線SL及びSHの交点、
すなわち半導体磁気抵抗体の抵抗値変化が上記(2)
式、或いは(5)式の特性から、上記(3)式、或いは
(6)式の特性に切り換わる変化点は、約「0.166
T(テスラ)」の磁界強度に対応した点であることが同
図4から明らかである。因みに、そのときの同半導体磁
気抵抗体の抵抗値は約「3.3kΩ(キロオーム)」で
ある。
すなわち半導体磁気抵抗体の抵抗値変化が上記(2)
式、或いは(5)式の特性から、上記(3)式、或いは
(6)式の特性に切り換わる変化点は、約「0.166
T(テスラ)」の磁界強度に対応した点であることが同
図4から明らかである。因みに、そのときの同半導体磁
気抵抗体の抵抗値は約「3.3kΩ(キロオーム)」で
ある。
【0058】また、同特性線SL及びSHによれば、実
験に用いた半導体磁気抵抗体の上記定数は、それぞれ Ro=1150[Ω] a=0.719 b=1.58 c=4.24×10∧(4)[K∧(3/2)T∧(-1)] と推定される。
験に用いた半導体磁気抵抗体の上記定数は、それぞれ Ro=1150[Ω] a=0.719 b=1.58 c=4.24×10∧(4)[K∧(3/2)T∧(-1)] と推定される。
【0059】(従来の位置センサの温度特性)次に、上
記バイアス磁石6のない、従来の位置センサの温度特性
について考察する。
記バイアス磁石6のない、従来の位置センサの温度特性
について考察する。
【0060】こうした従来の位置センサでは、そもそも
上記半導体磁気抵抗体に印加される磁界強度が小さいた
め、それら磁気抵抗体の抵抗値R1及びR2は共に上記
μBの2次関数となり、上記(5)式の関係にて表され
るようになる。すなわち、同磁気抵抗体に加わる磁界強
度をそれぞれB1及びB2とすると、 R1=(1+c∧(2)T∧(-3) B1∧(2))Ro …(7) R2=(1+c∧(2)T∧(-3) B2∧(2))Ro …(8) となる。
上記半導体磁気抵抗体に印加される磁界強度が小さいた
め、それら磁気抵抗体の抵抗値R1及びR2は共に上記
μBの2次関数となり、上記(5)式の関係にて表され
るようになる。すなわち、同磁気抵抗体に加わる磁界強
度をそれぞれB1及びB2とすると、 R1=(1+c∧(2)T∧(-3) B1∧(2))Ro …(7) R2=(1+c∧(2)T∧(-3) B2∧(2))Ro …(8) となる。
【0061】また、このときの同位置センサの出力Vo
は、これら(7)式及び(8)式を上記(1)式に代入
することによって得られ、 Vo=Vcc{1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2)}/ {2+c∧(2)T∧(-3)(B1∧(2)+B2∧(2))} …
(9) となる。
は、これら(7)式及び(8)式を上記(1)式に代入
することによって得られ、 Vo=Vcc{1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2)}/ {2+c∧(2)T∧(-3)(B1∧(2)+B2∧(2))} …
(9) となる。
【0062】一方、この出力Voの温度依存性は、同
(9)式を絶対温度Tで微分することによって得られ、 dVo/dT=3Vcc・c∧(2)T∧(-4)(B1∧(2)−B2∧(2))/ {2+c∧(2)T∧(-3)(B1∧(2)+B2∧(2))}∧(2) …(10) となる。
(9)式を絶対温度Tで微分することによって得られ、 dVo/dT=3Vcc・c∧(2)T∧(-4)(B1∧(2)−B2∧(2))/ {2+c∧(2)T∧(-3)(B1∧(2)+B2∧(2))}∧(2) …(10) となる。
【0063】ここで、この(10)式より、上記被検出
体(回転軸3)の位置をθとして、その温度依存性を検
証すると、 (1)θ<0の場合には、B1>B2であるため、dV
o/dT>0 (2)θ=0の場合には、B1=B2であるため、dV
o/dT=0 (3)θ>0の場合には、B1<B2であるため、dV
o/dT<0 となる。
体(回転軸3)の位置をθとして、その温度依存性を検
証すると、 (1)θ<0の場合には、B1>B2であるため、dV
o/dT>0 (2)θ=0の場合には、B1=B2であるため、dV
o/dT=0 (3)θ>0の場合には、B1<B2であるため、dV
o/dT<0 となる。
【0064】すなわちこの従来の位置センサにあって
は、θ≠0(B1≠B2)の場合には必ずdVo/dT
≠0となり、その出力Voの温度による変動は不可避で
あることが判る。
は、θ≠0(B1≠B2)の場合には必ずdVo/dT
≠0となり、その出力Voの温度による変動は不可避で
あることが判る。
【0065】上記実験に用いた位置センサでは、被検出
体がθ=F.S.(50゜)の位置にあるときのB1及
びB2はそれぞれ、 B1=0.025[T] B2=0.141[T] であるため、電源電圧Vccが5[V(ボルト)]であ
るとしたときの出力Voの温度による変動は、 dVo/dT=−5.20×10∧(8)T∧(-4) / (2+3.69×10∧(7)T∧(-3))∧(2) …(11) となる。そして、温度が−30℃、25℃、及び120
℃のときの該温度による出力変動は、同(11)式か
ら、それぞれ ・−30℃(T=243K)のとき、dVo/dT=−
7.14[mV/K] ・ 25℃(T=298K)のとき、dVo/dT=−
5.72[mV/K] ・120℃(T=393K)のとき、dVo/dT=−
3.21[mV/K] となる。
体がθ=F.S.(50゜)の位置にあるときのB1及
びB2はそれぞれ、 B1=0.025[T] B2=0.141[T] であるため、電源電圧Vccが5[V(ボルト)]であ
るとしたときの出力Voの温度による変動は、 dVo/dT=−5.20×10∧(8)T∧(-4) / (2+3.69×10∧(7)T∧(-3))∧(2) …(11) となる。そして、温度が−30℃、25℃、及び120
℃のときの該温度による出力変動は、同(11)式か
ら、それぞれ ・−30℃(T=243K)のとき、dVo/dT=−
7.14[mV/K] ・ 25℃(T=298K)のとき、dVo/dT=−
5.72[mV/K] ・120℃(T=393K)のとき、dVo/dT=−
3.21[mV/K] となる。
【0066】(実施例の位置センサの温度特性)最後
に、バイアス磁石6を具える上記実施例の位置センサの
温度特性について考察する。
に、バイアス磁石6を具える上記実施例の位置センサの
温度特性について考察する。
【0067】同実施例の位置センサにあっては、上述し
た特性線SL及びSHの交点、すなわち半導体磁気抵抗
体の抵抗値変化がμBの2次関数(上記(2)式参照)
からμBの1次関数(上記(3)式参照)に切り換わる
変化点にほぼ等しいオフセット磁界を上記バイアス磁石
6を通じて印加する。図4によれば、この磁界強度は約
「0.166T」となる。また上記実験によれば、該
「0.166T」に最も近い「0.183T」のオフセ
ット磁界を付与するとき、同位置センサとしての出力変
動幅が「1°」以内に減少することが判っている。
た特性線SL及びSHの交点、すなわち半導体磁気抵抗
体の抵抗値変化がμBの2次関数(上記(2)式参照)
からμBの1次関数(上記(3)式参照)に切り換わる
変化点にほぼ等しいオフセット磁界を上記バイアス磁石
6を通じて印加する。図4によれば、この磁界強度は約
「0.166T」となる。また上記実験によれば、該
「0.166T」に最も近い「0.183T」のオフセ
ット磁界を付与するとき、同位置センサとしての出力変
動幅が「1°」以内に減少することが判っている。
【0068】したがってこの場合、上記変化点に対応し
たオフセット磁界の磁界強度をBcとするすると、各磁
気抵抗体の抵抗値R1及びR2とμBとの関係は、被検
出体(回転軸3)の位置θの、それぞれθ≪0の場合、
θ≒0の場合、及びθ≫0の場合に対応して、以下のよ
うになる。
たオフセット磁界の磁界強度をBcとするすると、各磁
気抵抗体の抵抗値R1及びR2とμBとの関係は、被検
出体(回転軸3)の位置θの、それぞれθ≪0の場合、
θ≒0の場合、及びθ≫0の場合に対応して、以下のよ
うになる。
【0069】(1)θ≪0の場合
この場合、磁界強度Bの関係は、B1>Bc>B2とな
るため、高磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗値R1
は、上記(6)式から R1=(a+bcT∧(-3/2) B1)Ro …(12) となり、他方の低磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗
値R2は、上記(5)式から R2=(1+c∧(2)T∧(-3) B2∧(2))Ro …(13) となる。
るため、高磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗値R1
は、上記(6)式から R1=(a+bcT∧(-3/2) B1)Ro …(12) となり、他方の低磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗
値R2は、上記(5)式から R2=(1+c∧(2)T∧(-3) B2∧(2))Ro …(13) となる。
【0070】また、このときの同位置センサの出力Vo
は、これら(12)式及び(13)式を上記(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2))/ (a+1+bcT∧(-3/2)B1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2)) …(14) となる。
は、これら(12)式及び(13)式を上記(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2))/ (a+1+bcT∧(-3/2)B1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2)) …(14) となる。
【0071】一方、この出力Voの温度依存性は、同
(14)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5cT∧(-5/2) Vcc× (bB1−2acT∧(-3/2)B2∧(2)−bc∧(2)T∧(-3)B1B2∧
(2))/ (a+1+bcT∧(-3/2)B1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2))∧(2) …(15) となる。
(14)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5cT∧(-5/2) Vcc× (bB1−2acT∧(-3/2)B2∧(2)−bc∧(2)T∧(-3)B1B2∧
(2))/ (a+1+bcT∧(-3/2)B1+c∧(2)T∧(-3)B2∧(2))∧(2) …(15) となる。
【0072】ここで、この(15)式において、同位置
センサが使用される温度範囲のある温度Toにおいて bB1−2acTo∧(-3/2)B2∧(2)−bc∧(2)To∧(-3)B1B2∧(2)
=0 …(16) となるように、上記定数a、b、及びcを設定すれば、 dVo/dT=0 となる。そしてこの場合、T<ToではdVo/dT<
0、また、T>ToではdVo/dT>0となり、温度
Toの前後で、出力変動の温度係数が反転する。このた
め同実施例の位置センサによれば、こうした定数の設定
を通じてその出力変動幅を抑制することができるように
なる。
センサが使用される温度範囲のある温度Toにおいて bB1−2acTo∧(-3/2)B2∧(2)−bc∧(2)To∧(-3)B1B2∧(2)
=0 …(16) となるように、上記定数a、b、及びcを設定すれば、 dVo/dT=0 となる。そしてこの場合、T<ToではdVo/dT<
0、また、T>ToではdVo/dT>0となり、温度
Toの前後で、出力変動の温度係数が反転する。このた
め同実施例の位置センサによれば、こうした定数の設定
を通じてその出力変動幅を抑制することができるように
なる。
【0073】また更に、同実施例の位置センサの場合、
上記オフセット磁界の付与によって磁気抵抗体に加わる
磁場が増加するため、上記(15)式の分母が大きくな
る。すなわち、上記温度による出力変動率「dVo/d
T」の絶対値が小さくなり、同変動幅の抑制効果が更に
促進されることともなる。
上記オフセット磁界の付与によって磁気抵抗体に加わる
磁場が増加するため、上記(15)式の分母が大きくな
る。すなわち、上記温度による出力変動率「dVo/d
T」の絶対値が小さくなり、同変動幅の抑制効果が更に
促進されることともなる。
【0074】(2)θ≒0の場合
この場合、磁界強度Bの関係は、B1、B2>Bcとな
るため、上記2つの磁気抵抗体は共に高磁場におかれる
こととなり、その各抵抗値R1及びR2は、上記(6)
式から、それぞれ R1=(a+bcT∧(-3/2) B1)Ro …(17) R2=(a+bcT∧(-3/2) B2)Ro …(18) となる。
るため、上記2つの磁気抵抗体は共に高磁場におかれる
こととなり、その各抵抗値R1及びR2は、上記(6)
式から、それぞれ R1=(a+bcT∧(-3/2) B1)Ro …(17) R2=(a+bcT∧(-3/2) B2)Ro …(18) となる。
【0075】また、このときの同位置センサの出力Vo
は、これら(17)式及び(18)式を先の(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(a+bcT∧(-3/2)B2)/ {2a+bcT∧(-3/2)(B1+B2)} …(19) となる。
は、これら(17)式及び(18)式を先の(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(a+bcT∧(-3/2)B2)/ {2a+bcT∧(-3/2)(B1+B2)} …(19) となる。
【0076】一方、この出力Voの温度依存性も、同
(19)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5Vcc×abcT∧(-5/2)(B1−B2)/ {2a+bcT∧(-3/2)(B1+B2)}∧(2) …(20) となる。
(19)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5Vcc×abcT∧(-5/2)(B1−B2)/ {2a+bcT∧(-3/2)(B1+B2)}∧(2) …(20) となる。
【0077】ここで、被検出体(回転軸3)の同位置に
おいては、B1≒B2であるため、該出力変動dVo/
dTも、 dVo/dT≒0 となり、上記出力Voの温度による変動は極めて少ない
ものとなる。
おいては、B1≒B2であるため、該出力変動dVo/
dTも、 dVo/dT≒0 となり、上記出力Voの温度による変動は極めて少ない
ものとなる。
【0078】(3)θ≫0の場合
この場合、磁界強度Bの関係は、B1<Bc<B2とな
るため、低磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗値R1
は、上記(5)式から R1=(1+c∧(2)T∧(-3) B1∧(2))Ro …(21) となり、他方の高磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗
値R2は、上記(6)式から R2=(a+bcT∧(-3/2) B2)Ro …(22) となる。
るため、低磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗値R1
は、上記(5)式から R1=(1+c∧(2)T∧(-3) B1∧(2))Ro …(21) となり、他方の高磁場におかれる側の磁気抵抗体の抵抗
値R2は、上記(6)式から R2=(a+bcT∧(-3/2) B2)Ro …(22) となる。
【0079】また、このときの同位置センサの出力Vo
も、これら(21)式及び(22)式を先の(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(a+bcT∧(-3/2)B2)/ (a+1+c∧(2)T∧(-3)B1∧(2)+bcT∧(-3/2)B2) …(23) となる。
も、これら(21)式及び(22)式を先の(1)式に
代入することによって得られ、 Vo=Vcc(a+bcT∧(-3/2)B2)/ (a+1+c∧(2)T∧(-3)B1∧(2)+bcT∧(-3/2)B2) …(23) となる。
【0080】一方、この出力Voの温度依存性も、同
(23)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5cT∧(-5/2) Vcc× (bB2−2acT∧(-3/2)B1∧(2)−bc∧(2)T∧(-3)B1∧(2)B
2)/ (a+1+c∧(2)T∧(-3)B1∧(2)+bc∧(2)T∧(-3/2)B2)∧(2) …(24) となる。
(23)式を絶対温度Tで微分することによって得ら
れ、 dVo/dT=1.5cT∧(-5/2) Vcc× (bB2−2acT∧(-3/2)B1∧(2)−bc∧(2)T∧(-3)B1∧(2)B
2)/ (a+1+c∧(2)T∧(-3)B1∧(2)+bc∧(2)T∧(-3/2)B2)∧(2) …(24) となる。
【0081】この場合も、上記(1)のθ≪0の場合と
同様に、温度による出力変動は抑制されるようになる。
なお、センサ構造の対称性から、θ=−θ’の位置で上
記(16)式が成立していれば、θ=θ’の位置での同
(24)式における bB2−2acTo∧(-3/2)B1∧(2)−bc∧(2)To∧(-3)B1∧(2)B2
=0 …(25) なる条件も必ず成立する。
同様に、温度による出力変動は抑制されるようになる。
なお、センサ構造の対称性から、θ=−θ’の位置で上
記(16)式が成立していれば、θ=θ’の位置での同
(24)式における bB2−2acTo∧(-3/2)B1∧(2)−bc∧(2)To∧(-3)B1∧(2)B2
=0 …(25) なる条件も必ず成立する。
【0082】上記実験に用いた同実施例の位置センサに
おいて、被検出体(回転軸3)がθ=F.S.(50
゜)の位置にあるときのB1及びB2をそれぞれ、 B1=0.11[T] B2=0.23[T] と仮定し、電源電圧Vccが5[V(ボルト)]である
としたときの出力Voの温度−30℃、25℃、及び1
20℃のときの出力変動は、それぞれ ・−30℃(T=243K)のとき、dVo/dT=
2.23[mV/K] ・ 25℃(T=298K)のとき、dVo/dT=
0.38[mV/K] ・120℃(T=393K)のとき、dVo/dT=−
0.96[mV/K] となる。これら値は、先に計算した従来の位置センサの
温度による出力変動の約1/10である。
おいて、被検出体(回転軸3)がθ=F.S.(50
゜)の位置にあるときのB1及びB2をそれぞれ、 B1=0.11[T] B2=0.23[T] と仮定し、電源電圧Vccが5[V(ボルト)]である
としたときの出力Voの温度−30℃、25℃、及び1
20℃のときの出力変動は、それぞれ ・−30℃(T=243K)のとき、dVo/dT=
2.23[mV/K] ・ 25℃(T=298K)のとき、dVo/dT=
0.38[mV/K] ・120℃(T=393K)のとき、dVo/dT=−
0.96[mV/K] となる。これら値は、先に計算した従来の位置センサの
温度による出力変動の約1/10である。
【0083】以上のように、上記実施例の非接触型位置
センサによれば、バイアス磁石6により、磁気抵抗素子
8自身の磁界強度−抵抗値特性の変化点に対応する所定
のオフセット磁界を同磁気抵抗素子8に付与する構成と
したことで、何ら特別の温度補償回路を設けずとも、温
度変化による出力特性の変動を好適に抑制することがで
きるようになる。
センサによれば、バイアス磁石6により、磁気抵抗素子
8自身の磁界強度−抵抗値特性の変化点に対応する所定
のオフセット磁界を同磁気抵抗素子8に付与する構成と
したことで、何ら特別の温度補償回路を設けずとも、温
度変化による出力特性の変動を好適に抑制することがで
きるようになる。
【0084】なお、先の図5にかかる測定としては特に
実施しなかったが、上記付与するオフセット磁界を磁気
抵抗素子8の特性の上記変化点に一致する「0.166
T」に設定することで、更に上記出力変動幅が減少され
るようになるであろうことは想像に難くない。
実施しなかったが、上記付与するオフセット磁界を磁気
抵抗素子8の特性の上記変化点に一致する「0.166
T」に設定することで、更に上記出力変動幅が減少され
るようになるであろうことは想像に難くない。
【0085】また、上記実施例では、バイアス磁石6を
別途に配設する構造としたため、比較的簡単に、しかも
正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセット磁界を付与
することができる。例えば、上記バイアス磁石6の大き
さを調節してその磁界強度を調整する以外にも、同バイ
アス磁石6と上記ヨーク7との間に間隙を持たせ、この
間隙を調節することでも同磁界強度を調整することはで
きる。
別途に配設する構造としたため、比較的簡単に、しかも
正確に、上記磁気抵抗体に所定のオフセット磁界を付与
することができる。例えば、上記バイアス磁石6の大き
さを調節してその磁界強度を調整する以外にも、同バイ
アス磁石6と上記ヨーク7との間に間隙を持たせ、この
間隙を調節することでも同磁界強度を調整することはで
きる。
【0086】また、同バイアス磁石6は、いわゆる電磁
石によって構成することもできる。要は、少なくとも磁
気抵抗素子8への給電中、同素子8に所定のオフセット
磁界を付与するものであればよい。特に、バイアス磁石
6を電磁石によって構成する場合には、上述した磁界強
度の調整も、更に容易、且つ正確に行うことができるよ
うになる。
石によって構成することもできる。要は、少なくとも磁
気抵抗素子8への給電中、同素子8に所定のオフセット
磁界を付与するものであればよい。特に、バイアス磁石
6を電磁石によって構成する場合には、上述した磁界強
度の調整も、更に容易、且つ正確に行うことができるよ
うになる。
【0087】ところで、同実施例では、磁気抵抗素子8
にオフセット磁界を付与する手段としてこのバイアス磁
石6を用いるようにしたが、同手段としては他に、例え
ば図6〜図9に例示する構成を採用することもできる。
にオフセット磁界を付与する手段としてこのバイアス磁
石6を用いるようにしたが、同手段としては他に、例え
ば図6〜図9に例示する構成を採用することもできる。
【0088】すなわち、図6に例示する構成によれば、
磁石5の、特に付加部分5a及び5bを通じて、磁気抵
抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界を付
与することができるようになる。
磁石5の、特に付加部分5a及び5bを通じて、磁気抵
抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界を付
与することができるようになる。
【0089】また、図7に例示する構成によっても、磁
石5の、同様に付加部分5a及び5bを通じて、磁気抵
抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界を付
与することができる。
石5の、同様に付加部分5a及び5bを通じて、磁気抵
抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセット磁界を付
与することができる。
【0090】また、図8に例示する構成によれば、磁石
5と磁気抵抗素子8との間に設けた磁性体13によっ
て、磁石5から発せられる磁界の磁気抵抗素子8への関
与面積が増大されるようになる。したがってこの場合
も、磁気抵抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセッ
ト磁界を付与することができるようになる。
5と磁気抵抗素子8との間に設けた磁性体13によっ
て、磁石5から発せられる磁界の磁気抵抗素子8への関
与面積が増大されるようになる。したがってこの場合
も、磁気抵抗素子8に対し上記実施例に準じたオフセッ
ト磁界を付与することができるようになる。
【0091】また、図9に例示する構成によれば、磁石
5の、回転軸中心線からオーバーラップする部分5cを
通じて、磁気抵抗素子8に対し、やはり上記実施例に準
じたオフセット磁界を付与することができるようにな
る。
5の、回転軸中心線からオーバーラップする部分5cを
通じて、磁気抵抗素子8に対し、やはり上記実施例に準
じたオフセット磁界を付与することができるようにな
る。
【0092】特にこれら図6〜図9に例示した構成によ
れば、上記バイアス磁石の配設を不要とするよりコンパ
クトな形態にて、上記実施例と同等の温度補償機能を有
する非接触型位置センサを構成することができるように
なる。
れば、上記バイアス磁石の配設を不要とするよりコンパ
クトな形態にて、上記実施例と同等の温度補償機能を有
する非接触型位置センサを構成することができるように
なる。
【0093】また同実施例では、前記半導体磁気抵抗体
の材料として、InSbからなる半導体磁気抵抗体を採
用したが、同磁気抵抗体は高移動度の半導体であればよ
く、他にInAs、或いはGaAs等も適宜採用するこ
とができる。
の材料として、InSbからなる半導体磁気抵抗体を採
用したが、同磁気抵抗体は高移動度の半導体であればよ
く、他にInAs、或いはGaAs等も適宜採用するこ
とができる。
【0094】ところでまた、出力Voの温度変動を抑制
するための前記条件は、上述した各磁気回路のみによっ
て達成されるとは限らない。すなわち、上記半導体磁気
抵抗体自身の特性として、その磁界強度−抵抗値特性が
変化する点の磁界強度が小さければ、すなわちより小さ
い磁界強度において上記2乗特性(μBの2次関数)と
1乗特性(μBの1次関数)とが交わる磁界強度−抵抗
値特性を有する半導体磁気抵抗体であれば、必ずしも上
記磁気回路を設けずとも、上記2つの磁気抵抗体が同時
に異なる特性に従って動作する前記条件は満たされる。
するための前記条件は、上述した各磁気回路のみによっ
て達成されるとは限らない。すなわち、上記半導体磁気
抵抗体自身の特性として、その磁界強度−抵抗値特性が
変化する点の磁界強度が小さければ、すなわちより小さ
い磁界強度において上記2乗特性(μBの2次関数)と
1乗特性(μBの1次関数)とが交わる磁界強度−抵抗
値特性を有する半導体磁気抵抗体であれば、必ずしも上
記磁気回路を設けずとも、上記2つの磁気抵抗体が同時
に異なる特性に従って動作する前記条件は満たされる。
【0095】要は、「少なくとも前記被検出体(回転軸
3)が変位しているとき2つの磁気抵抗体が互いに異な
る磁界強度−抵抗値特性にて動作する」磁気抵抗体を同
半導体磁気抵抗体として用いるようにすることでも前記
条件は満たされるようになり、何ら特別の温度補償回路
を設けずとも、温度変化による出力特性の変動を抑制す
ることができるようになる。
3)が変位しているとき2つの磁気抵抗体が互いに異な
る磁界強度−抵抗値特性にて動作する」磁気抵抗体を同
半導体磁気抵抗体として用いるようにすることでも前記
条件は満たされるようになり、何ら特別の温度補償回路
を設けずとも、温度変化による出力特性の変動を抑制す
ることができるようになる。
【0096】また、温度変動を抑制するための同条件
は、上述した磁気回路を別途設けずとも、磁石5自身の
磁力設定を通じて満たすこともできる。すなわち、同磁
石5として、「少なくとも前記被検出体が変位している
状態において前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−
抵抗値特性の異なる磁束密度領域で動作させ得る磁力に
設定されたもの」を用いることでも、上記半導体磁気抵
抗体において同条件が満たされるようになり、何ら特別
の温度補償回路を設けずとも、温度変化による出力特性
の変動を抑制することができるようになる。
は、上述した磁気回路を別途設けずとも、磁石5自身の
磁力設定を通じて満たすこともできる。すなわち、同磁
石5として、「少なくとも前記被検出体が変位している
状態において前記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−
抵抗値特性の異なる磁束密度領域で動作させ得る磁力に
設定されたもの」を用いることでも、上記半導体磁気抵
抗体において同条件が満たされるようになり、何ら特別
の温度補償回路を設けずとも、温度変化による出力特性
の変動を抑制することができるようになる。
【0097】また、以上は何れも、ロータリポジション
センサとして、例えば車載用内燃機関のスロットル開度
等、被検出体の回転角度を非接触にて検出する位置セン
サにこの発明を適用する場合について述べたが、他にリ
ニアポジションセンサとして、例えば同機関のバルブス
トローク等、被検出体の直線移動量を非接触にて検出す
る位置センサについても、この発明は同様に適用され
る。
センサとして、例えば車載用内燃機関のスロットル開度
等、被検出体の回転角度を非接触にて検出する位置セン
サにこの発明を適用する場合について述べたが、他にリ
ニアポジションセンサとして、例えば同機関のバルブス
トローク等、被検出体の直線移動量を非接触にて検出す
る位置センサについても、この発明は同様に適用され
る。
【0098】図10に、この発明にかかる非接触型位置
センサの更に他の実施例として、該リニアポジションセ
ンサにこの発明を適用した場合の構成について、その概
要を示す。なお、同図10においても、上述した要素と
同一の要素にはそれぞれ同一の符号付して示しており、
それら要素についての重複する説明は割愛する。
センサの更に他の実施例として、該リニアポジションセ
ンサにこの発明を適用した場合の構成について、その概
要を示す。なお、同図10においても、上述した要素と
同一の要素にはそれぞれ同一の符号付して示しており、
それら要素についての重複する説明は割愛する。
【0099】さて、この位置センサ(リニアポジション
センサ)の場合、磁気抵抗素子8に対向する磁石5は、
同図に矢示する態様で直線的に変位するシャフト14
(これが被検出体となる)に取り付けられる。
センサ)の場合、磁気抵抗素子8に対向する磁石5は、
同図に矢示する態様で直線的に変位するシャフト14
(これが被検出体となる)に取り付けられる。
【0100】ただし、磁気抵抗素子8において、磁石5
との相対的な位置関係による磁界強度に応じて変化する
2つの磁気抵抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分
圧値が上記被検出体の変位情報として取り出されること
は、先の実施例の場合と同様である。
との相対的な位置関係による磁界強度に応じて変化する
2つの磁気抵抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分
圧値が上記被検出体の変位情報として取り出されること
は、先の実施例の場合と同様である。
【0101】したがって、このような位置センサにあっ
ても、例えばバイアス磁石6を通じて、磁気抵抗素子8
に上記所定のオフセット磁界を付与するようにすれば、
何ら特別の温度補償回路を設けずとも、温度変化による
出力特性の変動を好適に抑制することができるようにな
る。
ても、例えばバイアス磁石6を通じて、磁気抵抗素子8
に上記所定のオフセット磁界を付与するようにすれば、
何ら特別の温度補償回路を設けずとも、温度変化による
出力特性の変動を好適に抑制することができるようにな
る。
【0102】なお、この図10に示すリニアポジション
センサであれ、或いは上述したロータリポジションセン
サであれ、磁石5と磁気抵抗素子8(若しくはバイアス
磁石6を含む)とは、被検出体の変位に伴い、それら対
向する面の位相が前記2つの磁気抵抗体の接続方向に相
対的に変位される構成であればよく、必ずしも磁石5の
側が被検出体の変位に伴って移動する構成である必要は
ない。すなわち、他方の磁気抵抗素子8(若しくはバイ
アス磁石6を含む)の側が、被検出体の変位に伴って移
動する構成であってもよい。
センサであれ、或いは上述したロータリポジションセン
サであれ、磁石5と磁気抵抗素子8(若しくはバイアス
磁石6を含む)とは、被検出体の変位に伴い、それら対
向する面の位相が前記2つの磁気抵抗体の接続方向に相
対的に変位される構成であればよく、必ずしも磁石5の
側が被検出体の変位に伴って移動する構成である必要は
ない。すなわち、他方の磁気抵抗素子8(若しくはバイ
アス磁石6を含む)の側が、被検出体の変位に伴って移
動する構成であってもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
非接触型位置センサによれば、何等の温度補償回路も必
要とせずに、温度変化による出力特性の変動を好適に抑
制することができるようになる。
非接触型位置センサによれば、何等の温度補償回路も必
要とせずに、温度変化による出力特性の変動を好適に抑
制することができるようになる。
【0104】そしてこのため、その周囲温度が如何なる
温度にあっても、被検出体の変位量(位置)に関する精
度の高い情報を出力することができるようになる。
温度にあっても、被検出体の変位量(位置)に関する精
度の高い情報を出力することができるようになる。
【図1】この発明にかかる非接触型位置センサの一実施
例を示す断面図。
例を示す断面図。
【図2】同実施例の位置センサの水平断面構造を示す断
面図。
面図。
【図3】実施例の位置センサの等価回路を示す回路図。
【図4】半導体磁気抵抗素子の磁界強度−抵抗値特性を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図5】従来及び実施例の位置センサの温度−出力特性
を示すグラフ。
を示すグラフ。
【図6】この発明の非接触型位置センサの他の実施例を
示す正面略図。
示す正面略図。
【図7】この発明の非接触型位置センサの他の実施例を
示す正面略図。
示す正面略図。
【図8】この発明の非接触型位置センサの他の実施例を
示す正面略図。
示す正面略図。
【図9】この発明の非接触型位置センサの他の実施例を
示す正面略図。
示す正面略図。
【図10】この発明の非接触型位置センサの他の実施例
を示す正面略図。
を示す正面略図。
1…ハウジング、2…軸受け、3…回転軸、4…ホル
ダ、5…磁石、6…バイアス磁石、7…ヨーク、8…磁
気抵抗素子、9…リード線、10…電源端子、11…接
地端子、12…出力端子、13…磁性体、14…シャフ
ト。
ダ、5…磁石、6…バイアス磁石、7…ヨーク、8…磁
気抵抗素子、9…リード線、10…電源端子、11…接
地端子、12…出力端子、13…磁性体、14…シャフ
ト。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−347488(JP,A)
特開 平7−286808(JP,A)
特開 昭58−192302(JP,A)
特開 昭64−28975(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01B 7/00 - 7/30
G01D 5/18
Claims (4)
- 【請求項1】 電気的に直列接続された2つの半導体磁
気抵抗体と、 前記磁気抵抗体の配設面に対向する位置に配される磁石
手段と、 被検出体の変位に伴い前記磁気抵抗体と前記磁石手段と
の対向する面の位相を前記2つの磁気抵抗体の接続方向
に相対的に変位せしめる変位伝達手段と、 前記直列接続された磁気抵抗体の一方端を接地し、他方
端に所定の電圧を印加する給電手段と、 該給電された磁気抵抗体と前記磁石手段との相対的な位
置関係による磁界強度に応じて変化するそれら各磁気抵
抗体の抵抗値に基づきその接続点からの分圧値を前記被
検出体の変位情報として取り出す出力手段と、 少なくとも前記被検出体が変位している状態において前
記2つの磁気抵抗体を互いに磁界強度−抵抗値特性の異
なる磁束密度領域で動作させる磁気回路とを具え、 前記磁気回路は、前記磁気抵抗体自身の磁界強度−抵抗
値特性においてその特性が変化する点の磁界強度に対応
した所定のオフセット磁界を同磁気抵抗体に付与するバ
イアス手段を具えて構成される ことを特徴とする非接触
型位置センサ。 - 【請求項2】 前記バイアス手段は、前記磁気抵抗体を
介して前記磁石手段と対向する位置に配されたバイアス
磁石である請求項1記載の非接触型位置センサ。 - 【請求項3】 前記バイアス手段は、前記磁石手段の前
記磁気抵抗体との対向面積を増大させるべく同磁石手段
に一体に付加された磁性体である請求項1記載の非接触
型位置センサ。 - 【請求項4】 前記バイアス手段は、前記磁石手段から
発せられる磁界の前記磁気抵抗体への関与面積を増大さ
せるべく前記磁石手段と前記磁気抵抗体との間に介在さ
れる磁性体である請求項1記載の非接触型位置センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04325695A JP3460363B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | 非接触型位置センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04325695A JP3460363B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | 非接触型位置センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08241806A JPH08241806A (ja) | 1996-09-17 |
JP3460363B2 true JP3460363B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=12658786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04325695A Expired - Fee Related JP3460363B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | 非接触型位置センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3460363B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015058733A1 (en) | 2013-10-25 | 2015-04-30 | Czech Technical University In Prague, University Centre For Energy Efficient Buildings | Contactless magnetic sensor of the magnetic or electrically conductive objects´position |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6577119B1 (en) | 1999-12-01 | 2003-06-10 | Sena Yaddehige | Pedal position sensor with magnet movable relative to a magnetic field sensor located in a stator channel |
JP4539968B2 (ja) * | 2004-06-23 | 2010-09-08 | 株式会社東海理化電機製作所 | 回転角度センサ |
DK2032423T3 (da) * | 2006-06-14 | 2012-07-16 | Vectrix Internat Ltd | Køretøjseffektstyring |
US8161939B2 (en) | 2006-06-14 | 2012-04-24 | Vectrix International Limited | Vehicle with contactless throttle control |
US8450999B2 (en) | 2009-02-17 | 2013-05-28 | Cts Corporation | Rotary position sensor |
WO2011060414A1 (en) * | 2009-11-16 | 2011-05-19 | Cts Corporation | Non-contacting sensor assembly |
JP5875947B2 (ja) * | 2012-06-22 | 2016-03-02 | 株式会社東海理化電機製作所 | 磁気センサ装置 |
CN105783686A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-07-20 | 高必红 | 一种用于窑眮体位移偏差的磁致位移检测方法 |
EP3620754B1 (en) * | 2018-09-06 | 2022-01-05 | KNORR-BREMSE Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | A magnet holder and stroke sensor with the magnet holder |
-
1995
- 1995-03-02 JP JP04325695A patent/JP3460363B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015058733A1 (en) | 2013-10-25 | 2015-04-30 | Czech Technical University In Prague, University Centre For Energy Efficient Buildings | Contactless magnetic sensor of the magnetic or electrically conductive objects´position |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08241806A (ja) | 1996-09-17 |
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