JP3475132B2 - 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置 - Google Patents

磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置

Info

Publication number
JP3475132B2
JP3475132B2 JP26823499A JP26823499A JP3475132B2 JP 3475132 B2 JP3475132 B2 JP 3475132B2 JP 26823499 A JP26823499 A JP 26823499A JP 26823499 A JP26823499 A JP 26823499A JP 3475132 B2 JP3475132 B2 JP 3475132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic field
shielding member
linear motor
shield
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26823499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001093727A (ja
Inventor
一 比田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP26823499A priority Critical patent/JP3475132B2/ja
Publication of JP2001093727A publication Critical patent/JP2001093727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3475132B2 publication Critical patent/JP3475132B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulation Of General Use Transformers (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気遮蔽構造体お
よびリニアモータを備えた駆動装置に関し、特に、所定
の磁界以外の磁界が磁気センサの磁気検出部に及ぶのを
阻止する磁気遮蔽構造体と、そのような磁気遮蔽構造体
を用いてリニアモータの磁界が磁気センサの磁気検出部
に及ぶのを阻止するリニアモータを備えた駆動装置とに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、たとえば冷蔵庫のような冷却装置
においては、膨張した冷媒ガスを圧縮する装置として、
リニアモータによりシリンダ内でピストンを往復駆動さ
せることでガス圧縮を行なうリニアコンプレッサの開発
が進められている。
【0003】そこで、従来のリニアコンプレッサの一例
について図を用いて説明する。図7に示すように、従来
のリニアコンプレッサでは、円筒状のケーシング110
の上端部および下端部にそれぞれシリンダ111a、1
11bが設けられている。そのシリンダ111a、11
1b内には、ピストン112a、112bがそれぞれ嵌
挿されている。
【0004】ピストン112a、112bのヘッドとシ
リンダ111a、111bの上壁との間には、圧縮室1
13a、113bが形成されている。
【0005】また、シリンダ111a、111bには、
圧縮室113a、113b内のガス圧に応じて開閉する
吸入バルブ114a、114bと吐出バルブ115a、
115bが取付けられている。
【0006】1対のピストン112a、112bは、1
本のロッド116の一方の端部と他方の端部にそれぞれ
連結されている。そのロッド116は、1対の軸受11
7a、117bおよびコイルばね118a、118bに
よって、ケーシング110およびシリンダ111a、1
11b内を往復動自在に支持されている。
【0007】また、リニアコンプレッサには、ピストン
112a、112bを往復駆動するためのリニアモータ
120が設けられている。このリニアモータ120はボ
イスコイルモータであって、ヨーク部110aおよび永
久磁石121を含む固定部と、コイル123および円筒
状の支持部材124を含む可動部とを備えている。ヨー
ク部110aはケーシング110の一部をなしている。
永久磁石121はヨーク部110aの内周壁に固定され
ている。
【0008】支持部材124の一方の端部は、永久磁石
121およびヨーク部110aの外周壁とヨーク部11
0aの内周壁との間の円筒状空間に遊挿され、他方の端
部はロッド116の中央部に連結されている。コイル1
23は、支持部材124の一方の端部に取付けられ、永
久磁石121に対向している。
【0009】図8に示すように、ロッド116の中央に
突設したアーム260には、N極とS極が一定ピッチで
交互に着磁されたマグネット板142が固定されてい
る。一方、ケーシング110の内面に形成された凸部2
00には、マグネット板142に対向して、MR素子1
41が取付けられている。MR素子141およびマグネ
ット板142によって変位センサ14が構成されてい
る。
【0010】上述したリニアコンプレッサでは、ピスト
ン112a、112b、ロッド116、コイル123お
よび支持部材124の質量、圧縮室113a、113b
のガスのばね定数、コイルばね118のばね定数等から
決まる共振周波数を有している。この共振周波数は、通
常、商用電力の周波数(たとえば60Hz)付近に設定
される。この共振周波数でリニアモータ120を駆動す
ることにより、1対の圧縮室113a、113b内で交
互にガスを圧縮することができる。従来のリニアコンプ
レッサは上記のように構成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、変位センサ
14のMR素子141には、図9に示すように、リニア
モータ120の磁界がMR素子141に及ぶのを阻止す
るための磁気遮蔽板が設けられている。この磁気遮蔽板
としては、鉄またはパーマロイが適用されている。
【0012】リニアモータ120の磁界には、永久磁石
121による直流磁界と、コイル123による交流磁界
とがある。直流磁界の磁界強度は10G以上であり、交
流磁界の磁界強度は20G以上である。
【0013】ところが、鉄またはパーマロイだけからな
る磁気遮蔽板では、このような直流磁界を遮蔽するのに
十分ではなかった。また、鉄とパーマロイとを直接積層
させた磁気遮蔽板でも、上記磁界強度を有する直流磁界
を遮蔽するのに十分ではなかった。さらに、鉄またはパ
ーマロイでは、交流磁界を遮蔽することができなかっ
た。
【0014】このため、リニアモータ120の磁界がM
R素子141にまで及び、MR素子141がマグネット
板142の磁界を正しく検知することができず、リニア
コンプレッサにおけるピストン112a、112bの位
置を正しく把握することができなかった。その結果、ピ
ストンの最大ストロークを良好に制御することができ
ず、リニアコンプレッサの能力を最大限に引出すことが
できなった。
【0015】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、1つの目的は所定の磁界以外の磁界が
磁気検出部に及ぶのを阻止する磁気遮蔽構造体を提供す
ることであり、他の目的は、磁気遮蔽部を有するリニア
モータを備えた駆動装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気遮蔽構
造体は、磁石部と、その磁石部の磁界を検出する磁気検
出部とを有する磁気センサにおいて、磁石部の磁界以外
の磁界が磁気検出部に及ぶのを阻止する磁気遮蔽構造体
であって、第1遮蔽部材と、第2遮蔽部材と、第3遮蔽
部材とを備えている。第1遮蔽部材は、磁気検出部を覆
うように配置され、所定の磁界強度の磁界を遮蔽する磁
性材料からなる。第2遮蔽部材は、第1遮蔽部材を覆う
ように第1遮蔽部材の外側に設けられ、所定の磁界強度
よりも強い磁界を遮蔽する。第3遮蔽部材は、非磁性材
料からなる。
【0017】この構造によれば、10G以上の直流磁界
がまず第2遮蔽部材によって弱められ、数G程度になっ
た磁界が第1遮蔽部材によってさらに弱められる。さら
に、第3遮蔽部材によって20G以上の交流磁界が弱め
られる。これにより、磁石部以外の磁界が磁気検出部に
及ぶのが阻止されて、磁石部の磁界を他の磁界の影響を
受けることなく検知することができ、検知精度が向上す
る。
【0018】そのような磁界を遮蔽する第1遮蔽部材と
してはパーマロイが好ましく、第2遮蔽部材としては鉄
が好ましい。
【0019】また好ましくは、第3遮蔽部材は導電性材
料からなる。この場合には、交流磁界により第3遮蔽部
材には渦電流が生じて、交流磁界を効果的に遮蔽するこ
とができる。
【0020】好ましくは、積層された第1遮蔽部材、第
2遮蔽部材および第3遮蔽部材は、一端が開口され他端
が閉じられた筒状体からなる。
【0021】この場合には、筒状体の開口部分から筒状
体の空間へ磁気検出部を容易に導くことができる。
【0022】本発明に係るリニアモータを備えた駆動装
置は、リニアモータと、アーム部と、磁気センサと、磁
気遮蔽部とを備えている。リニアモータは、ピストンを
往復駆動する。アーム部は、ピストンの往復駆動に追従
する。磁気センサは、磁石部とその磁石部の磁界を検出
する磁気検出部とを含み、ピストンの位置を検出する。
磁気遮蔽部は、磁気センサを取囲み、リニアモータの磁
界が磁気センサに及ぶのを阻止する。その磁気遮蔽部は
一端が開口され他端が閉じられた筒状体からなる。その
一端側はリニアモータが位置する側とは反対側に位置し
ている。アーム部は一端からから筒状体の内部に延在し
ている。磁石部はアーム部の端部近傍に固定されてい
る。磁気検出部は磁石と対向するように配置されてい
る。
【0023】この構成によれば、磁気センサの磁石部と
磁気検出部とが筒状体からなる磁気遮蔽部の内側の空間
に収容されていることで、リニアモータの磁界が筒状体
によって遮蔽されて、磁気検出部そのものに磁界が及ぶ
のを阻止することができる。また、磁石部にもその磁界
が及ぶのが阻止されて、磁石部の磁界が影響を受けるの
を抑制することができる。しかも、磁石部が固定されて
いるアーム部を筒状体の空間に導くために開口している
一端側が、リニアモータが位置している側と反対の側に
位置していることで、アーム部がピストンの往復駆動に
追従するのを許容しながら、リニアモータの磁界を阻止
することができる。その結果、磁気検出部がリニアモー
タの磁界の影響を受けることなくピストンの往復駆動に
追従する磁石部の磁界を検出することができ、ピストン
の位置を正しく把握することができる。
【0024】好ましくは、筒状体は、磁性材料からな
り、所定の磁界強度の磁界を遮蔽する第1遮蔽部材と、
その第1遮蔽部材を覆うように第1遮蔽部材の外側に設
けられ、所定の磁界強度よりも強い磁界を遮蔽する磁性
材料からなる第2遮蔽部材と、非磁性材料からなる第3
遮蔽部材とを有している。
【0025】この場合には、リニアモータの10G以上
の直流磁界がまず第2遮蔽部材によって弱められ、数G
程度の磁界が第1遮蔽部材によってさらに弱められる。
さらに、第3遮蔽部材によって、リニアモータの20G
以上の交流磁界が遮蔽される。これにより、筒状体の内
側の空間内の直流磁界および交流磁界強度が約0.5G
以下になる。その結果、磁気検出部がリニアモータの直
流磁界および交流磁界の影響を受けることなく磁石部の
磁界を検出することができる。
【0026】そのような第1遮蔽部材としてはパーマロ
イが好ましく、第2遮蔽部材としては鉄が好ましい。
【0027】また好ましくは、第3遮蔽部材は導電性材
料からなる。この場合には、交流磁界により第3遮蔽部
材には渦電流が生じて、交流磁界を効果的に遮蔽するこ
とができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態に係るリニア
コンプレッサについて説明する。図1は、リニアコンプ
レッサにおけるリニアモータ2と、マグネット9および
センサ素子10を含む主要部分の断面構造を示したもの
である。図1に示すように、リニアコンプレッサ1にお
けるリニアモータ2は、ボイスコイルモータであって、
ヨーク部6aおよび永久磁石5を含む固定部と、コイル
4および円筒状の支持部材3を含む可動部とを有してい
る。
【0029】ヨーク部6aはケーシング6の一部をなし
ている。永久磁石5はヨーク部6aの内周壁に固定され
ている。支持部材3の一方の端部は、永久磁石5と本体
胴部の外周壁の間の円筒状空間に遊挿され、他方の端部
はロッド7に連結されている。コイル4は支持部材3の
一方の端部に取付けられ、永久磁石5に対向している。
このリニアモータ2により、ロッド7が軸方向に往復駆
動する。
【0030】リニアモータ2に対して、ロッド7の往復
駆動する方向の一方の側には、筒状体としての磁気遮蔽
部11が配置されている。磁気遮蔽部11には、開口部
13が設けられている。その開口部13は、リニアモー
タ2の位置する側と反対の側に位置している。ロッド7
には、ピストン(図示せず)の往復駆動に追従するアーム
8aの一端側が取付けられている。
【0031】そのアーム8aは、開口部13から磁気遮
蔽部11内の空間に延在している。そのアーム8aの他
端側近傍には、図2に示すように、マグネット9が配設
されている。
【0032】一方、ケーシング6にはアーム8bの一端
が取付けられている。アーム8bの他端側は開口部13
から磁気遮蔽部11の空間に延びている。そのアーム8
bの他端側近傍には、図2に示すように、マグネット9
に対向するようにセンサ素子10が固定されている。
【0033】ロッド7に固定されたアーム8aは、ロッ
ド7の往復駆動に追従して、磁気遮蔽部11の空間内で
往復駆動する。したがって、アーム8aに固定されたマ
グネット9は、磁気遮蔽部11の空間内に位置している
ことになる。
【0034】なお、ロッド7の両端側には、従来の技術
の項において説明したように、ピストンやシリンダなど
のガスを圧縮するための部分が設けられている。
【0035】次に、磁気遮蔽部11の構造について詳し
く説明する。図3に示すように、磁気遮蔽部11は、3
層構造である。内側にパーマロイ11cからなる遮蔽部
材が設けられ、そのパーマロイ11cの外側に非磁性材
料としての、たとえばアルミニウム等からなる導電性材
料の遮蔽部材が設けられている。そして、一番外側には
鉄からなる遮蔽部材が設けられている。
【0036】鉄は、図5に示すように、直流磁界強度数
G〜100G程度の磁界を遮蔽することができ、パーマ
ロイでは、数mG〜数G程度の磁界を遮蔽することがで
きる。したがって、鉄からなる遮蔽部材をパーマロイか
らなる遮蔽部材よりも外側に配置することで、比較的強
い磁界がまず鉄からなる遮蔽部材によって弱められ、さ
らにパーマロイからなる遮蔽部材によって弱められる。
これにより、10G以上の直流磁界を0.5G以下に弱
めることができる。
【0037】一方、アルミニウムなどの導電性の非磁性
材料からなる遮蔽部材では、交流磁界により渦電流が生
じる。これにより、20G以上の交流磁界を0.5G以
下に弱めることができる。
【0038】この磁気遮蔽部11により、図4に示すよ
うに、リニアモータ2で発生した直流磁界12a、交流
磁界12bは、弱められたり、あるいは磁気遮蔽部11
の磁性材料からなる遮蔽部材に沿って磁力線が導かれる
ことになる。このため、磁気遮蔽部11の空間内の磁界
が0.5G以下になり、リニアモータ2の磁界がセンサ
素子10に及ぶのを阻止することができる。その結果、
センサ素子10が外部磁界の影響を受けることなくマグ
ネット9の磁界を検知することができて、ピストン(図
示せず)の位置を正確に把握することができる。
【0039】ピストンの位置を正確に把握することによ
って、ピストンの最大ストロークを制御することができ
て、リニアコンプレッサの能力を最大限に引出すことが
できる。
【0040】なお、この実施の形態では、磁気遮蔽部1
1としては、センサ素子10およびマグネット9の全体
を覆うことのできる箱状のものを例に挙げたが、このよ
うな磁気遮蔽部を設けることがスペース的に困難な場合
などには、マグネット9と対向するセンサ素子10の部
分を除いて、センサ素子10に磁気遮蔽部材を直接設け
てもよい。
【0041】すなわち、図6に示すように、センサ素子
10を覆うように、内側からパーマロイからなる遮蔽部
材11d、次にアルミニウムなどの導電性の非磁性材料
からなる遮蔽部材11e、そして一番外側に鉄からなる
遮蔽部材11fを配設しても、外部磁界を効果的に遮蔽
することができる。その結果、マグネットの磁界を外部
磁界の影響を受けることなくセンサ素子10で検知する
ことができ、ピストンの位置を精度よく検知することが
可能になる。
【0042】なお、この実施の形態では、導電性の非磁
性材料としてアルミニウムを例に挙げたが、この他に、
たとえば銅などの、電気伝導率の高い材料を適用しても
交流磁界を効果的に遮蔽することができる。また、この
ような導電性の非磁性材料を、パーマロイからなる磁性
材料と鉄からなる磁性材料との間に設けたが、これに限
られず、パーマロイからなる遮蔽部材の内側に設けた
り、鉄からなる磁性材料の外側に設けてもよく、交流磁
界を効果的に遮蔽することができる。
【0043】また、上記実施の形態では、リニアコンプ
レッサのリニアモータの磁気を遮蔽する場合を例に挙げ
て説明したが、リニアコンプレッサに限られず、リニア
モータを備えた駆動装置に広く適用することが可能であ
る。
【0044】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る磁気遮蔽構造体によれば、
10G以上の直流磁界がまず第2遮蔽部材によって弱め
られ、数G程度になった磁界が第1遮蔽部材によってさ
らに弱められる。さらに、第3遮蔽部材によって20G
以上の交流磁界が弱められる。これにより、磁石部以外
の磁界が磁気検出部に及ぶのが阻止されて、磁石部の磁
界を他の磁界の影響を受けることなく検知することがで
き、位置を検知する精度が向上する。
【0046】そのような磁界を遮蔽する第1遮蔽部材と
してはパーマロイが好ましく、第2遮蔽部材としては鉄
が好ましい。
【0047】また好ましくは、第3遮蔽部材は導電性材
料からなることにより、交流磁界により第3遮蔽部材に
は渦電流が生じて、交流磁界を効果的に遮蔽することが
できる。
【0048】好ましくは、積層された第1遮蔽部材、第
2遮蔽部材および第3遮蔽部材は、一端が開口され他端
が閉じられた筒状体からなることにより、筒状体の開口
部分から筒状体の空間へ磁気検出部を容易に導くことが
できる。
【0049】本発明に係るリニアモータを備えた駆動装
置によれば、磁気センサが筒状体からなる磁気遮蔽部の
内側の空間に収容されていることで、リニアモータの磁
界が筒状体によって遮蔽されて、磁気センサに磁界が及
ぶのを阻止することができる。しかも、磁石部が固定さ
れているアーム部を筒状体の空間に導くために開口され
ている一端側が、リニアモータが位置している側と反対
の側に位置していることで、アーム部がピストンの往復
駆動に追従するのを許容しながら、リニアモータの磁界
を阻止することができる。その結果、磁気検出部がリニ
アモータの磁界の影響を受けることなくピストンの往復
駆動に追従する磁石部の磁界を検出することができ、ピ
ストンの位置を正しく把握することができる。
【0050】好ましくは、筒状体は、磁性材料からな
り、所定の磁界強度の磁界を遮蔽する第1遮蔽部材と、
その第1遮蔽部材を覆うように第1遮蔽部材の外側に設
けられ、所定の磁界強度よりも強い磁界を遮蔽する磁性
材料からなる第2遮蔽部材と、非磁性材料からなる第3
遮蔽部材とを有していることにより、リニアモータの1
0G以上の直流磁界がまず第2遮蔽部材によって弱めら
れ、数G程度の磁界が第1遮蔽部材によってさらに弱め
られる。さらに、第3遮蔽部材によって、リニアモータ
の20G以上の交流磁界が遮蔽される。これにより、筒
状体の内側の空間内の直流磁界および交流磁界強度が約
0.5G以下になる。その結果、磁気検出部がリニアモ
ータの直流磁界および交流磁界の影響を受けることなく
磁石部の磁界を検出することができる。
【0051】そのような第1遮蔽部材としてはパーマロ
イが好ましく、第2遮蔽部材としては鉄が好ましい。
【0052】また好ましくは、第3遮蔽部材は導電性材
料からなることによって、交流磁界により第3遮蔽部材
には渦電流が生じて、交流磁界を効果的に遮蔽すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るリニアコンプレッ
サの一断面図である。
【図2】 図1に示すリニアコンプレッサの部分拡大図
である。
【図3】 図1に示すリニアコンプレッサの磁気遮蔽部
の斜視図である。
【図4】 リニアコンプレッサのリニアモータの磁界を
示す模式図である。
【図5】 鉄またはパーマロイによる磁界の遮蔽強度を
示す図である。
【図6】 磁気遮蔽部材の変形例を示す部分拡大図であ
る。
【図7】 従来のリニアコンプレッサの一断面図であ
る。
【図8】 図7に示すリニアコンプレッサの部分拡大図
である。
【図9】 図8に示すマグネットとセンサ素子の配置を
示す図である。
【符号の説明】
1 リニアコンプレッサ、2 リニアモータ、3 支持
部材、4 コイル、5永久磁石、6a ヨーク部、6
ケーシング、7 ロッド、8a、8b アーム、9 マ
グネット、10 センサ素子、11 磁気遮蔽部、11
a、11f鉄、11b、11e 非磁性材料、11c、
11d パーマロイ、12a 直流磁界、12b 交流
磁界、13 開口部。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁石部と、該磁石部の磁界を検出する磁
    気検出部とを有する磁気センサにおいて、前記磁石部の
    磁界以外の磁界が前記磁気検出部に及ぶのを阻止する磁
    気遮蔽構造体であって、 前記磁気検出部を覆うように配置され、所定の磁界強度
    の磁界を遮蔽する磁性材料からなる第1遮蔽部材と、 前記第1遮蔽部材を覆うように前記第1遮蔽部材の外側
    に設けられ、前記所定の磁界強度よりも強い磁界を遮蔽
    する磁性材料からなる第2遮蔽部材と、 非磁性材料からなる第3遮蔽部材と、を備えた、磁気遮
    蔽構造体。
  2. 【請求項2】 前記第1遮蔽部材はパーマロイであり、
    前記第2遮蔽部材は鉄である、請求項1記載の磁気遮蔽
    構造体。
  3. 【請求項3】 前記第3遮蔽部材は導電性材料からな
    る、請求項1または2に記載の磁気遮蔽構造体。
  4. 【請求項4】 積層された前記第1遮蔽部材、前記第2
    遮蔽部材および前記第3遮蔽部材は、一端が開口され他
    端が閉じられた筒状体からなる、請求項1記載の磁気遮
    蔽構造体。
  5. 【請求項5】 被駆動対象を往復駆動するためのリニア
    モータと、 前記被駆動対象の往復駆動に追従するアーム部と、 磁石部と該磁石部の磁界を検出する磁気検出部とを含
    み、前記被駆動対象の位置を検出する磁気センサと、 前記磁気センサを取囲み、前記リニアモータの磁界が前
    記磁気センサに及ぶのを阻止する磁気遮蔽部とを備え、 前記磁気遮蔽部は、一端が開口され他端が閉じられた筒
    状体からなり、 前記一端は前記リニアモータが位置する側とは反対側に
    位置し、 前記アーム部は前記一端の側から前記筒状体の内部に延
    在し、 前記磁石部は前記アーム部の端部近傍に固定され、前記
    磁気検出部は前記磁石と対向するように配置されてい
    る、リニアモータを備えた駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記筒状体は、 磁性材料からなり、所定の磁界強度の磁界を遮蔽する第
    1遮蔽部材と、 前記第1遮蔽部材を覆うように前記第1遮蔽部材の外側
    に設けられ、前記所定の磁界強度よりも強い磁界を遮蔽
    する磁性材料からなる第2遮蔽部材と、 非磁性材料からなる第3遮蔽部材と、を有する、請求項
    5記載のリニアモータを備えた駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記第1遮蔽部材はパーマロイであり、
    前記第2遮蔽部材は鉄である、請求項6記載のリニアモ
    ータを備えた駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記第3遮蔽部材は導電性材料からな
    る、請求項6または7に記載のリニアモータを備えた駆
    動装置。
JP26823499A 1999-09-22 1999-09-22 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置 Expired - Fee Related JP3475132B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26823499A JP3475132B2 (ja) 1999-09-22 1999-09-22 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26823499A JP3475132B2 (ja) 1999-09-22 1999-09-22 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001093727A JP2001093727A (ja) 2001-04-06
JP3475132B2 true JP3475132B2 (ja) 2003-12-08

Family

ID=17455779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26823499A Expired - Fee Related JP3475132B2 (ja) 1999-09-22 1999-09-22 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3475132B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6060330B2 (ja) * 2014-03-24 2017-01-18 トヨタ自動車株式会社 受電装置、車両、および送電装置
CN113410972B (zh) * 2021-05-27 2022-05-24 中国科学院高能物理研究所 用于直线电机的磁场隔离装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001093727A (ja) 2001-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6585500B2 (en) Valve fastening structure of a reciprocating compressor utilizing permanent magnets
US7075199B2 (en) Reciprocating motor and reciprocating compressor having the same
TW418286B (en) Improved structure of linear compressor
US20130034456A1 (en) Refrigerant compressor having linear drive
KR101454549B1 (ko) 리니어 압축기
JP4273738B2 (ja) リニアコンプレッサ
KR20150077155A (ko) 왕복동식 압축기
JP2005520089A (ja) 共振圧縮機用の構造装置
JP3475132B2 (ja) 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置
CN106246504B (zh) 直线压缩机
JP3762469B2 (ja) リニアコンプレッサの駆動装置
JP2001218441A (ja) 磁気遮蔽構造体およびリニアモータを備えた駆動装置
JP4444285B2 (ja) 密閉型圧縮機
US20050112000A1 (en) Linear motor and linear compressor having the same
JP2001214858A (ja) リニアモータを備えた駆動装置
JP2001251836A (ja) リニアモータを備えた駆動装置
CN211830532U (zh) 线性马达以及具有该线性马达的线性压缩机
US11606015B2 (en) Linear motor and linear compressor having same
KR20210120658A (ko) 리니어 모터 및 이를 적용한 리니어 압축기
JP2009532011A (ja) 電磁変換装置
KR100406306B1 (ko) 리니어 압축기
JPS61210276A (ja) 往復動式圧縮機
KR200147724Y1 (ko) 리니어압축기
KR20180093432A (ko) 리니어 압축기
KR100681459B1 (ko) 밀폐형 압축기

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030826

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070919

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees