JP3472542B2 - Pickling method for stainless steel - Google Patents

Pickling method for stainless steel

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智洋 杉中
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体などの電子
部品のエッチング洗浄で使用された硝酸廃液,フッ化水
素水廃液,硝フッ酸廃液を、ステンレス鋼の酸洗液とし
て、有効に再使用するステンレス鋼の酸洗方法について
提案する。 【0002】 【従来の技術】ステンレス鋼には、耐食性や耐熱性など
の機能のほか、表面の美麗さ (光沢、白色度等) も求め
られることから、その製造工程では、一般に、ステンレ
ス鋼表面のスケール除去処理 (脱スケール処理) を行う
ことによってこれら品質の確保を図っている。このスケ
ールは、Cr等の鋼中合金成分やFeが、熱間圧延や焼鈍の
工程で酸化され、酸化物として鋼表面に生成したもので
あり、その厚みは数μmから数十μmのものである。こ
のようにして生成したスケールは鋼表面の光沢等を低下
するだけでなく、耐食性や加工性をも阻害するので、こ
れらの悪影響を排除しようとするのが脱スケール処理で
ある。 【0003】しかし、ステンレス鋼表面に生成したスケ
ール層は緻密で、酸との反応性が低いために、炭素鋼な
どに適用される塩酸や硫酸といった通常の酸により脱ス
ケール処理することが困難である。そこで、ステンレス
鋼の脱スケール処理では、酸洗の前処理として、ブラス
ト、グラインダー、メカニカルブラシによるスケールの
予備的な除去、ベンディング、テンションレベラー、ス
キンパス等によるスケール層へのクラック導入、塩浴
(溶融アルカリ塩) 浸漬処理や中性塩電解によるCr系酸
化物の改質等が行われるのが一般的である。そして、こ
れらの前処理に続いて、硫酸、硝フッ酸 (フッ化水素水
と硝酸の混合液) 等の酸を用いて、酸洗処理が行われ
る。なお、この酸洗は、脱スケール処理としての役割の
ほか、鋼表面の不動態化処理としての役割を担うことも
ある。また、酸洗液のうちでは、硝フッ酸は酸洗能力が
最も強く、短時間で美麗な表面肌が得られることで広く
使用されている。 【0004】ところで、シリコンウエハー半導体、液晶
用石英部品、半導体焼成用の石英管などの電子部品(以
下、単に「電子部品」という)の製造工程では、エッチ
ングや洗浄などを行う際に、硝酸、フッ化水素水、硝フ
ッ酸などが用いられている。そのため、電子部品のエッ
チングや洗浄の工程では大量の硝酸廃液、フッ化水素水
廃液、硝フッ酸廃液が排出される。しかも、これら廃液
中における硝酸、フッ化水素の濃度は比較的高い。した
がって、電子部品の製造工程で発生した廃液をステンレ
ス鋼の脱スケール用の酸洗液として使用できれば、双方
の利益は大きく、工業的価値はきわめて大きいと考えら
れる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子部
品の製造工程においてエッチングや洗浄などに使用され
たこれら廃液を、ステンレス鋼の酸洗液として脱スケー
ルに利用する試みは、これまでのところ皆無である。本
発明は、このような現状に鑑み、電子部品のエッチング
や洗浄に用いられた硝酸廃液、フッ化水素水廃液、硝フ
ッ酸廃液 (以下、これらを総称して「廃液」とも称す)
をステンレス鋼の酸洗液として、再利用することを目的
とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そこで、発明者らは、電
子部品のエッチングや洗浄に用いられた、これら廃液の
ステンレス鋼の酸洗液としての適応性について調査、研
究を行った。その結果、ステンレス鋼の酸洗液としてこ
れら廃液を用いたときには、従来の酸洗液と同様の良好
な表面品質が得られる場合もあるが、廃液のロットによ
っては、酸洗後の鋼表面に粒界侵食やピット (孔状の欠
陥) と称する表面欠陥が発生する場合があり、ステンレ
ス鋼の表面品質に大きなバラツキがあることが判明し
た。そこで、さらにこのようなバラツキの発生原因を究
明した結果、廃液中に含まれるSi、B、P、Clの含
有量がステンレス鋼の表面品質に極めて大きい影響を及
ぼしていることを知見し、本発明を完成した。 【0007】本発明は、このような知見に基づいて完成
したものであり、その要旨は、電子部品のエッチングお
よび/または洗浄に使用された硝酸廃液および/または
フッ化水素水廃液をステンレス鋼の酸洗液として用いる
ステンレス鋼の酸洗方法であって、前記酸洗液を、硝酸
濃度が50g/リットル以上および/またはフッ化水素
濃度が10g/リットル以上、かつ、Si,B,P,C
lの含有量がいずれも1000mg/リットル以下とな
るように調整したものとすることを特徴とするステンレ
ス鋼の酸洗方法である。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。電子部品には、Si,GeやII〜VI族化合
物などが含有されており、電子部品の種類によってはC
l,B,Pなども含まれている。そのために、硝酸、フ
ッ化水素水、硝フッ酸でこれらの電子部品をエッチング
したり、洗浄すると、廃液中にはSi、B、P、Clが
必然的に混入してしまうのである。たとえば、シリコン
ウエハをエッチング処理する場合には、SiがHNO
によりSiOとなり、このSiOがHFによりH
SiFとなってエッチングされる。電子部品の酸洗浄
の場合には、SiやSiOが廃液中に混入する。この
例では、Siが廃液中に混入する場合であるが、同様に
してB,P,Clなども廃液中に混入することとなる。 【0009】廃液中のSi、B、P、Clの含有量が少
ない場合には、電子部品の製造工程で発生する廃液を用
いてステンレス鋼の酸洗を行っても、ステンレス鋼の表
面品質は低下することなく正常なものとなる。一方、廃
液中に含まれる、Si、B、P、Clの含有量がある限
界値よりも高いものを酸洗液として用いてステンレス鋼
を酸洗すると、ステンレス鋼表面に粒界侵食やピットと
称する欠陥が発生するようになる。 【0010】次に、電子部品のエッチング、洗浄に用い
た廃液中の、Si、B、P、Clの含有量を定める根拠
となった実験について説明する。ステンレス鋼の酸洗に
は、通常、硝酸濃度:50g/リットル以上(好ましく
は、50〜150g/リットル)の硝酸、フッ化水素濃
度:10g/リットル以上(好ましくは、10〜75g
/リットル)のフッ化水素水を単独または混酸を用いて
いる。そこで、これら単独または混酸の酸洗液を、それ
ぞれ同じ濃度に調整した廃液に代替してステンレス鋼の
酸洗を行った。その結果、単独、混酸いずれの酸洗液で
あっても、酸洗液中のSi,B,P,Clの1成分でも
1000mg/リットルの含有量を超えると、ステンレ
ス鋼表面にピットが生じたり、粒界侵食による光沢の低
下が生じた。一方、これら成分のすべてが1000mg
/リットル以下の含有量であると、従来の酸洗液で処理
して得られるステンレス鋼と同程度の表面品質が得られ
ることがわかった。以上の実験事実から、電子部品のエ
ッチング、洗浄に用いた廃液をステンレス鋼の酸洗に利
用するするに当たっては、廃液中に含有されるSi、
B、P、Clの含有量をいずれも1000mg/リット
ル以下とすることが必要であると結論される。 【0011】また、酸洗液の酸濃度は、硝酸濃度:50
g/リットル以上(好ましくは、50〜150g/リッ
トル)の硝酸、フッ化水素濃度:10g/リットル以上
(好ましくは、10〜75g/リットル)のフッ化水素
水を、単独または混酸で用いるものとする。というの
は、硝酸濃度:50g/リットル未満、フッ化水素濃
度:10g/リットル未満の低濃度では、酸洗浄の効果
(光沢,白色度) を期待することができないからであ
る。すなわち、これらの濃度より低いと、ステンレス鋼
の表面の脱スケールが十分に行われず、酸洗の効果がな
い。なお、硝酸濃度:150g/リットル超え、またフ
ッ化水素濃度:75g/リットル超えの高濃度では、脱
スケールが必要以上に行われて、製品歩留りの低下をき
たす傾向があらわれるので好ましくない。 【0012】本発明に従い、電子部品のエッチング、洗
浄に用いた廃液をステンレス鋼の酸洗に利用する場合、
その具体的実施方法について説明する。廃液中の不純物
成分であるSi、B、P、Clの含有量がいずれも10
00mg/リットル以下であれば、酸の濃度だけを調整
すればよい。しかし、前述したように、通常の廃液中に
含有されるSi、B、P、Clの含有量はかなりの高濃
度であるので、これをステンレス鋼の酸洗に用いるとき
にはこれら成分の濃度を調整することが必要となる。濃
度の調整方法を以下に例示する。 (1)硝酸廃液、フッ化水素水廃液、硝フッ酸廃液、未使
用の硝酸、未使用のフッ化水素水のうちの少なくとも2
つを混合する。(硝酸廃液とフッ化水素水廃液との混
合、硝酸廃液および/またはフッ化水素水廃液と未使用
の硝酸および/または未使用のフッ化水素水との混合な
ど) (2)硝酸廃液、フッ化水素水廃液、硝フッ酸廃液に、蒸
留、共沈などの処理を施して不純物を除去したものを使
用する。 【0013】 【実施例】表1に示す化学組成からなる、硝酸 (試薬特
級) 、フッ化水素水 (試薬特級)、半導体のエッチング
工程で使用された硝フッ酸廃液5種(A〜E)を、混合
用の原液として、種々の割合で混合したり、水による希
釈によって液組成を調整し、酸洗液とした。これらの酸
洗液を用いて、SUS304(18%Cr−8%Ni、
熱延板をショットブラスト後、2回硫酸酸洗したもの)
、SUS430(17%Cr、熱延板をショットブラ
スト後、2回硫酸酸洗したもの) を酸洗し、酸洗減量を
測定するとともに、酸洗後の表面品質をSEMにより観
察した。 【0014】(参考例1)硝酸 (試薬特級) とフッ化水素
水 (試薬特級) を混合して、硝酸濃度115g/リット
ル、フッ化水素濃度22g/リットルに調整し、硝フッ
酸を準備した。SUS304を2回硫酸酸洗した後、上
記硝フッ酸の酸洗液を用いて酸洗した。 (参考例2)SUS430を、参考例1と同様にして酸洗
した。 【0015】(発明例1)硝フッ酸廃液 (A) と硝フッ酸
廃液 (B) を硝酸 (試薬特級) 、フッ化水素水(試薬特
級) と混合、水による希釈を行って、酸洗液の組成を調
整した。この酸洗液を用い、参考例1と同様に、SUS
304を酸洗した。 (発明例2)硝フッ酸廃液 (C) と硝フッ酸廃液 (D) を
硝酸 (試薬特級) 、フッ化水素水(試薬特級) と混合、
水による希釈を行って、酸洗液の組成を調整した。この
酸洗液を用い、参考例1と同様に、SUS430を酸洗
した。 (発明例3〜5)表1に示した原液A,B,N,Fを用い
て、硝酸濃度の異なる硝フッ酸の酸洗液を作成し、SU
S304を2回硫酸酸洗したのち、上記硝フッ酸を用い
て酸洗した。この結果、酸洗減量は硝酸濃度によらず一
定で、表面分析の結果、Crの不導態皮膜が形成されて
いることが確認できた。 【0016】(比較例1)硝フッ酸廃液 (C) を硝酸 (試
薬特級) 、フッ化水素水 (試薬特級) と混合、水による
希釈を行って、酸洗液の組成を調整した。この酸洗液を
用い、参考例1と同様にSUS430を酸洗した。 (比較例2)硝フッ酸廃液 (D) を硝酸 (試薬特級) 、フ
ッ化水素水 (試薬特級) と混合、水による希釈を行っ
て、酸洗液の組成を調整した。この酸洗液を用い、参考
例1と同様にSUS430を酸洗した。 (比較例3)硝フッ酸廃液 (E) を硝酸 (試薬特級) 、フ
ッ化水素水 (試薬特級) と混合、水による希釈を行っ
て、酸洗液の組成を調整した。この酸洗液を用い、参考
例1と同様にSUS430を酸洗した。 【0017】以上の方法で混合調整した各酸洗液の化学
組成、これら酸洗液を用いて酸洗して得られた、酸洗減
量および酸洗後のステンレス鋼の表面状態を表2にまと
めて示す。なお、混合用の原液および酸洗液中のSi,
B,Pの含有量は、IPC発光分析法により、Clの含
有量は比濁法 (吸光光度法) により測定した。フッ化水
素の含有量はフッ化ランタン電位差滴定法により測定し
た。硝酸の含有量は中和滴定法でトータルの酸の含有量
を求め、フッ化水素の含有量を差し引いて求めた。表2
から、酸洗液中のSi,B,P,Clの含有量を所定の
範囲に調整した発明例では、電子部品の製造廃液を用い
ない参考例と同程度の酸洗成績を示すことが明らかであ
る。 【0018】 【表1】 【0019】 【表2】【0020】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体などの電子部品の製造において使用された廃液
を、ステンレス鋼の酸洗液として有効に利用することが
できる。したがって、本発明は、電子部品の製造工場に
おける廃酸処理設備の簡略化、またステンレス鋼の製造
コストの低減などに大きく寄与するものである。
Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a stainless steel wastewater, a nitric acid wastewater, a hydrogen fluoride water wastewater and a nitric hydrofluoric acid wastewater used for etching cleaning of electronic parts such as semiconductors. We propose a method for pickling stainless steel that can be effectively reused as a pickling solution. 2. Description of the Related Art Since stainless steel is required to have not only functions such as corrosion resistance and heat resistance, but also beautiful surface (gloss, whiteness, etc.), the production process is generally carried out on stainless steel surface. The quality is ensured by performing the descaling process (descaling process). This scale is an alloy component in steel such as Cr or Fe, which is oxidized in the process of hot rolling or annealing and is formed on the steel surface as an oxide, and has a thickness of several μm to several tens μm. is there. The scale thus produced not only reduces the gloss and the like of the steel surface, but also impairs the corrosion resistance and workability. Therefore, descaling is intended to eliminate these adverse effects. However, since the scale layer formed on the surface of stainless steel is dense and has low reactivity with acid, it is difficult to perform descaling treatment with a common acid such as hydrochloric acid or sulfuric acid applied to carbon steel or the like. is there. Therefore, in the descaling treatment of stainless steel, as a pretreatment for pickling, preliminary removal of scale by blasting, grinder, mechanical brush, bending, tension leveler, crack introduction into the scale layer by skin pass, etc., salt bath
(Molten alkali salt) In general, a Cr-based oxide is modified by immersion treatment or neutral salt electrolysis. Then, following these pretreatments, an acid washing treatment is performed using an acid such as sulfuric acid or nitric hydrofluoric acid (a mixed solution of hydrogen fluoride and nitric acid). In addition, this pickling may play a role as a passivation treatment of the steel surface in addition to a role as a descaling treatment. Among the pickling solutions, nitric hydrofluoric acid has the strongest pickling ability and is widely used because it provides a beautiful surface skin in a short time. In the process of manufacturing electronic parts (hereinafter simply referred to as “electronic parts”) such as silicon wafer semiconductors, quartz parts for liquid crystal, and quartz tubes for baking semiconductors, nitric acid, Hydrogen fluoride water, nitric hydrofluoric acid and the like are used. Therefore, a large amount of nitric acid waste liquid, hydrogen fluoride water waste liquid, and nitric hydrofluoric acid waste liquid are discharged in the process of etching and cleaning electronic components. Moreover, the concentrations of nitric acid and hydrogen fluoride in these waste liquids are relatively high. Therefore, if the waste liquid generated in the electronic component manufacturing process can be used as a pickling solution for descaling stainless steel, both benefits are large and the industrial value is considered to be extremely large. [0005] However, there has been an attempt to use such waste liquid used for etching and cleaning in the manufacturing process of electronic parts as a pickling liquid for stainless steel for descaling. However, there is nothing. In view of the above situation, the present invention provides a nitric acid waste liquid, a hydrogen fluoride water waste liquid, and a nitric hydrofluoric acid waste liquid used for etching and cleaning of electronic components (hereinafter, these are collectively referred to as “waste liquid”).
To be reused as a pickling solution for stainless steel. Therefore, the present inventors have investigated and studied the suitability of these waste liquids used for etching and cleaning of electronic components as a pickling liquid of stainless steel. . As a result, when these waste liquids are used as the pickling liquid for stainless steel, the same good surface quality as the conventional pickling liquid may be obtained.However, depending on the lot of the waste liquid, the surface of the steel after the pickling may be removed. In some cases, surface defects referred to as grain boundary erosion or pits (porous defects) occurred, and it was found that the surface quality of the stainless steel varied greatly. Therefore, as a result of further investigating the causes of such variations, it was found that the contents of Si, B, P, and Cl contained in the waste liquid had an extremely large effect on the surface quality of stainless steel. Completed the invention. [0007] The present invention has been completed based on such knowledge, and the gist of the present invention is to convert a nitric acid waste liquid and / or a hydrogen fluoride water waste liquid used for etching and / or cleaning of electronic parts into stainless steel. A method for pickling stainless steel used as a pickling solution, wherein the pickling solution has a nitric acid concentration of 50 g / l or more and / or a hydrogen fluoride concentration of 10 g / l or more and Si, B, P, C
A method for pickling stainless steel, characterized in that the content of l is adjusted to be 1000 mg / liter or less. [0008] Embodiments of the present invention will be described below. Electronic components contain Si, Ge, II-VI compounds and the like.
1, B, P, etc. are also included. Therefore, when these electronic components are etched or washed with nitric acid, hydrogen fluoride water, or nitric hydrofluoric acid, Si, B, P, and Cl are inevitably mixed into the waste liquid. For example, when etching a silicon wafer, Si is HNO 3
H 2 SiO 2, and this SiO 2 is the HF by
It becomes SiF 6 and is etched. In the case of acid cleaning of electronic components, Si and SiO 2 are mixed in the waste liquid. In this example, Si is mixed into the waste liquid, but B, P, Cl and the like are also mixed into the waste liquid. When the content of Si, B, P, and Cl in the waste liquid is small, even if the stainless steel is pickled using the waste liquid generated in the electronic component manufacturing process, the surface quality of the stainless steel can be improved. It will be normal without lowering. On the other hand, when stainless steel is pickled using a pickling solution containing Si, B, P and Cl contents higher than a certain limit contained in the waste liquid, grain boundary erosion and pits are formed on the stainless steel surface. The named defects occur. Next, a description will be given of an experiment serving as a basis for determining the contents of Si, B, P, and Cl in a waste liquid used for etching and cleaning of electronic components. For pickling of stainless steel, nitric acid concentration is usually 50 g / l or more (preferably 50 to 150 g / l), and hydrogen fluoride concentration is 10 g / l or more (preferably 10 to 75 g).
/ Liter) of hydrogen fluoride water alone or as a mixed acid. Therefore, stainless steel pickling was performed by replacing these pickling solutions of single or mixed acids with waste solutions adjusted to the same concentration. As a result, pits or pits may be formed on the surface of the stainless steel when the content of even one component of Si, B, P and Cl in the pickling solution exceeds 1000 mg / liter, regardless of whether it is a single or mixed acid pickling solution. In addition, a decrease in gloss due to grain boundary erosion occurred. On the other hand, all of these ingredients are 1000 mg
It was found that when the content was not more than 1 / liter, the same surface quality as stainless steel obtained by treating with a conventional pickling solution could be obtained. From the above experimental facts, in using the waste liquid used for etching and cleaning of electronic components for pickling stainless steel, Si contained in the waste liquid,
It is concluded that the content of B, P, and Cl needs to be 1000 mg / liter or less. Further, the acid concentration of the pickling solution is as follows:
g / l or more (preferably 50 to 150 g / l) of nitric acid, hydrogen fluoride concentration: 10 g / l or more (preferably 10 to 75 g / l) of hydrogen fluoride water alone or as a mixed acid. I do. In other words, the nitric acid concentration is less than 50 g / l and the hydrogen fluoride concentration is less than 10 g / l.
(Gloss, whiteness) cannot be expected. That is, if the concentration is lower than these, descaling of the surface of the stainless steel is not sufficiently performed, and there is no effect of pickling. High concentrations of nitric acid: more than 150 g / liter and hydrogen fluoride: more than 75 g / liter are not preferred because descaling is performed more than necessary and the yield of the product tends to decrease. According to the present invention, when waste liquid used for etching and cleaning of electronic parts is used for pickling stainless steel,
A specific implementation method will be described. The content of the impurity components Si, B, P, and Cl in the waste liquid is 10
If it is not more than 00 mg / liter, only the concentration of the acid may be adjusted. However, as described above, since the contents of Si, B, P, and Cl contained in a normal waste liquid are considerably high, the concentration of these components is adjusted when using this for pickling stainless steel. It is necessary to do. A method for adjusting the concentration will be described below. (1) At least two of nitric acid waste liquid, hydrogen fluoride water waste liquid, nitric hydrofluoric acid waste liquid, unused nitric acid, and unused hydrogen fluoride water
Mix the two. (Mixing of nitric acid waste liquid and hydrogen fluoride water waste liquid, mixing of nitric acid waste liquid and / or hydrogen fluoride water waste liquid with unused nitric acid and / or unused hydrogen fluoride water, etc.) Hydrogen hydride aqueous solution and nitric hydrofluoric acid waste solution are subjected to treatment such as distillation and coprecipitation to remove impurities. EXAMPLES Nitric acid hydrofluoric acid waste liquids (A to E) having the chemical compositions shown in Table 1 and containing nitric acid (reagent grade), hydrogen fluoride water (reagent grade), and semiconductor etching processes Was mixed at various ratios as a stock solution for mixing, or the solution composition was adjusted by dilution with water to obtain a pickling solution. SUS304 (18% Cr-8% Ni,
(Hot rolled sheet was shot-blasted and washed twice with sulfuric acid.)
, SUS430 (17% Cr, hot-rolled sheet which was shot-blasted and pickled twice with sulfuric acid) was pickled, the amount of pickling loss was measured, and the surface quality after pickling was observed by SEM. Reference Example 1 Nitric acid (special grade reagent) and aqueous hydrogen fluoride (special grade reagent) were mixed to adjust nitric acid concentration to 115 g / l and hydrogen fluoride concentration to 22 g / l to prepare nitric hydrofluoric acid. . After SUS304 was washed twice with sulfuric acid, it was washed with the above-mentioned nitric hydrofluoric acid pickling solution. (Reference Example 2) SUS430 was pickled in the same manner as in Reference Example 1. (Invention Example 1) A nitric hydrofluoric acid waste liquid (A) and a nitric hydrofluoric acid waste liquid (B) are mixed with nitric acid (reagent grade) and hydrogen fluoride water (reagent grade), diluted with water, and pickled. The composition of the liquid was adjusted. Using this pickling solution, as in Reference Example 1, SUS
304 was pickled. (Invention Example 2) Nitric hydrofluoric acid waste liquid (C) and nitric hydrofluoric acid waste liquid (D) were mixed with nitric acid (special grade reagent) and hydrogen fluoride water (special grade reagent),
The composition of the pickling liquid was adjusted by dilution with water. Using this pickling solution, SUS430 was pickled in the same manner as in Reference Example 1. (Invention Examples 3 to 5) Pickling solutions of nitric hydrofluoric acid having different nitric acid concentrations were prepared using the stock solutions A, B, N and F shown in Table 1,
After S304 was washed with sulfuric acid twice, it was pickled with the above nitric hydrofluoric acid. As a result, the pickling loss was constant irrespective of the nitric acid concentration, and as a result of surface analysis, it was confirmed that a Cr passivation film was formed. Comparative Example 1 The nitric hydrofluoric acid waste liquid (C) was mixed with nitric acid (special grade reagent) and aqueous hydrogen fluoride (special grade reagent), and diluted with water to adjust the composition of the pickling solution. Using this pickling solution, SUS430 was pickled in the same manner as in Reference Example 1. (Comparative Example 2) The nitric hydrofluoric acid waste liquid (D) was mixed with nitric acid (special grade reagent) and hydrogen fluoride water (special grade reagent), and diluted with water to adjust the composition of the pickling liquid. Using this pickling solution, SUS430 was pickled in the same manner as in Reference Example 1. (Comparative Example 3) The nitric hydrofluoric acid waste liquid (E) was mixed with nitric acid (special grade reagent) and hydrogen fluoride water (special grade reagent), and diluted with water to adjust the composition of the pickling liquid. Using this pickling solution, SUS430 was pickled in the same manner as in Reference Example 1. Table 2 shows the chemical composition of each pickling solution mixed and adjusted by the above method, the amount of pickling loss obtained by pickling using these pickling solutions, and the surface condition of the stainless steel after pickling. Shown together. In addition, Si in the stock solution for mixing and the pickling solution,
The contents of B and P were measured by IPC emission spectrometry, and the content of Cl was measured by turbidimetry (absorptiometry). The content of hydrogen fluoride was measured by a lanthanum fluoride potentiometric titration method. The content of nitric acid was determined by calculating the total acid content by neutralization titration and subtracting the content of hydrogen fluoride. Table 2
From the above, it is apparent that the invention example in which the contents of Si, B, P, and Cl in the pickling solution are adjusted to a predetermined range exhibits the same pickling performance as the reference example in which no waste liquid for manufacturing electronic components is used. It is. [Table 1] [Table 2] As described above, according to the present invention,
Waste liquid used in the manufacture of electronic components such as semiconductors can be effectively used as a pickling solution for stainless steel. Therefore, the present invention greatly contributes to simplification of a waste acid treatment facility in a factory for manufacturing electronic components, reduction of the manufacturing cost of stainless steel, and the like.

フロントページの続き (72)発明者 杉中 智洋 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 天野 忍 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 野中 泉 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (72)発明者 藤原 政志 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開2002−115087(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23G 1/08 B08B 3/08 Continuing from the front page (72) Inventor Tomohiro Suginaka 1 Kawasaki-cho, Chuo-ku, Chiba-shi, Chiba Kawasaki Steel Corp. Inside the Chiba Works (72) Inventor Shinobu Amano 1 Kawasaki-cho, Chuo-ku, Chiba-shi, Chiba Kawasaki Steel Corp. Inside Chiba Works (72) Inventor Izumi Nonaka 1 Kawasaki-cho, Chuo-ku, Chiba-shi, Chiba Prefecture Kawasaki Steel Corporation Inside Chiba Works (72) Inventor Masashi Fujiwara 5-7-1 Shiba, Minato-ku, Tokyo NEC Corporation (56) References JP-A-2002-115087 (JP, A) (58) Fields investigated (Int. Cl. 7 , DB name) C23G 1/08 B08B 3/08

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電子部品のエッチングおよび/または洗
浄に使用された硝酸廃液および/またはフッ化水素水廃
液をステンレス鋼の酸洗液として用いるステンレス鋼の
酸洗方法であって、 前記酸洗液を、硝酸濃度が50g/リットル以上および
/またはフッ化水素濃度が10g/リットル以上、か
つ、Si,B,P,Clの含有量がいずれも1000m
g/リットル以下となるように調整したものとすること
を特徴とするステンレス鋼の酸洗方法。
(57) [Claim 1] Pickling of stainless steel using nitric acid waste liquid and / or hydrogen fluoride aqueous waste liquid used for etching and / or cleaning of electronic parts as a pickling liquid for stainless steel. The method according to claim 1, wherein the pickling solution has a nitric acid concentration of 50 g / L or more and / or a hydrogen fluoride concentration of 10 g / L or more and a content of Si, B, P, and Cl of 1,000 m or more.
A method for pickling stainless steel, wherein the method is adjusted to be not more than g / liter.
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