JP3471437B2 - 換水を行わない魚類の飼育方法 - Google Patents

換水を行わない魚類の飼育方法

Info

Publication number
JP3471437B2
JP3471437B2 JP21829494A JP21829494A JP3471437B2 JP 3471437 B2 JP3471437 B2 JP 3471437B2 JP 21829494 A JP21829494 A JP 21829494A JP 21829494 A JP21829494 A JP 21829494A JP 3471437 B2 JP3471437 B2 JP 3471437B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
fish
breeding
winding
transformer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21829494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0856523A (ja
Inventor
雄司 平井
宗郎 河村
Original Assignee
雄司 平井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 雄司 平井 filed Critical 雄司 平井
Priority to JP21829494A priority Critical patent/JP3471437B2/ja
Publication of JPH0856523A publication Critical patent/JPH0856523A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3471437B2 publication Critical patent/JP3471437B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚類の飼育方法に関す
るもので、魚類の飼育を飼育槽等で行うについて、その
飼育水の換水を行わないことに特徴がある。
【0002】
【従来の技術】現在、魚類の飼育は広範囲に行われてお
り、熱帯魚の飼育も盛んであり、なかでも、南米のアマ
ゾン川を原産とするシクリィド科の熱帯魚であるディス
カスは、動く宝石といわれ、非常に美しいものである
が、弱酸性の軟水を好み、飼育水のpHや亞硝酸等の水
質に敏感であり、ディスカスの飼育は大変に難しいとい
われている。
【0003】従って、ディスカスのような熱帯魚の飼育
をするについて、飼育槽の飼育水を閉鎖式で循環濾過処
理するだけでは、長時間に渡る飼育は不可能であり、頻
繁に飼育水の換水が必要になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の魚類
の飼育方法の欠点を改善するものであって、魚類の飼育
水として、活性化(機能性を高めた)した静電誘導水を
使用し、飼育中に飼育水の換水を行わず、長時間に渡っ
て魚類の飼育をすることに目的がある。
【0005】また、本発明は、魚類の飼育水の換水を行
わずに、飼育水の管理、排水の管理を容易にして飼育ま
たは養殖を効率化することに目的があり、さらには、魚
類の飼育水として、活性化した静電誘導水を使用し、魚
類の成長率と生存率を高めことに目的がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、飼育水による
魚類の飼育方法に関するもので、静電圧発生装置の交流
電界内に、水を流入させて静電誘導処理を行うことによ
って静電誘導水とし、この静電誘導水を魚類の飼育水と
して使用することによって、飼育水の換水を行わないこ
とに特徴がある。
【0007】また、本発明は、前述した飼育水による魚
類の飼育方法において、静電誘導処理を行う静電圧発生
装置として、鉄芯を用いた外鉄形円形巻線変圧器の一次
側回路の一次巻線を交流電源に接続し、また変圧器の二
次側回路の二次巻線の一端を絶縁するとともに、その他
端を絶縁性素材よりなる液体処理タンク内に設けたステ
ンレス電極に接続し、さらに液体処理タンクを碍子等の
絶縁体によって接地と絶縁状態になるように構成し、液
体処理タンク内のステンレス電極に発生させた3000
〜4500V(電界強度0.3〜12KV/m)の電圧
と0.5〜1.5μAの電流によって形成される交流電
界内に、水を流入させて静電誘導処理を行うことによっ
て静電誘導水とし、この静電誘導水を魚類の飼育水とし
て使用して飼育水の換水を行わないことに特徴がある。
【0008】
【作用】飼育水に対して、静電誘導処理による誘電分
極、電子分極を行い、水の分子に回転、振動を与え、分
子集団の離合分散を促進することにより、水中の溶存酸
素量(DO)、有機物、pH、導電率、酸化還元電位、
比重、密度、浸透圧に変化を与え、水をまろやかにし、
溶解性を高め、遊離や結合塩素を減少させて、飼育水を
活性化、機能化させる。
【0009】前述したように、本発明においては、静電
誘導処理装置の交流電界内に、水を流入させて静電誘導
処理を行うが、この静電誘導処理とは、接触していない
外部の電気作用によって物体に電気が誘導される現象を
いう。
【0010】水(H2 O)は水素原子2個と酸素原子1
個からできており、水素原子は+に、酸素原子は−に帯
電しており、水分子1個は+と−の両方の電気の極(双
方極)を持っていて、水分子同志の間で+と−の電化が
強く引き合う力(分子間の水素結合力)を有している
が、静電誘導処理を行った水、すなわち静電誘導水は、
この水素結合の強い水である点に大きな特徴がある。
【0011】静電誘導水には、以下のように水を活性
化、機能化させる特徴がある。 (1)魚類に必要な水中の溶存酸素量(DO)が処理前
より多くなる。 (2)魚類に有害な有機物が分解、除去される。 (3)魚類に有害な遊離、結合塩素が減少する。 (4)pHとして、酸性側がアルカリに、アルカリ側が
酸性に移行し、魚類に適した弱酸性になる。 (5)魚類の生存に適した導電率と酸化還元電位が処理
前より増加する。 (6)処理水の酸素量、pH、導電率、酸化還元電位の
値が持続する。 (7)比重、密度、浸透圧が増加する。 (8)水がまろやなになり、溶解性が高まる。
【0012】本発明においては、飼育水に対して、静電
圧発生装置による静電誘導処理を行うが、この静電誘導
処理を行う静電圧発生装置としては、公知の静電圧発生
装置、たとえば、( 株) エレクトロンチャージャー研究
所製のデンシチャージャー、(株)日本電子物性研究所
製のエレクトロンチャージャーを使用することができ
る。
【0013】本発明の静電誘導処理を行う静電圧発生装
置の一例を、( 株) エレクトロンチャージャー研究所製
のデンシチャージャー型を例として以下に説明する。図
1に示すように、1は静電圧発生装置の交流高電圧発生
用の変圧器であり、成層の鉄芯2を用いた外鉄形円形巻
線タイプのもを用い、変圧器1の一次側回路の一次巻線
3を交流電源に接続し、また変圧器1の二次側回路の二
次巻線4の一端5aを絶縁するとともに、二次側回路の
二次巻線4の他端5bを、別途に設置した処理タンク6
内に設けたステンレス電極7に接続する。また処理タン
ク6を碍子等の絶縁体8と接地(アース)9とによって
絶縁状態になるように構成する。しかし、接地9と変圧
器1の一次側回路間にわずかではあるが漏れ電流による
電気回路が形成されている。
【0014】変圧器1は、図2に示すように、鉄芯2の
中央部に筒状の絶縁フィルム10を嵌め込み、さらに絶
縁フィルム10の外周面に、前述した一次巻線3と二次
巻線4とを巻き付ける。一次巻線3としては、たとえば
直径0.6mmのポリエステルで被覆した銅線を使用し
て230回巻とし、また二次巻線4としては、たとえば
直径0.09mmのエナメルで被覆した銅線を使用して
40000回巻とするが、この二次巻線4の40000
回巻のうち、第一巻線群4イを22000巻とし、第二
巻線群4ロを18000巻とする。これらの銅線の直
径、種類、巻数等は、魚類の種類や飼育数量等に従って
適宜決定する。
【0015】しかし、通常の場合、これらの銅線の直径
は0.03〜3mmのものを用いることができ、また銅
線の種類はポリエステルやエナメルで被覆したもの以外
に普通に銅線として使用しているものを用いることがで
き、さらに銅線の巻数等は、一次巻線3を200〜25
0巻とし、また二次巻線4を28000〜40000巻
とするとともに、この二次巻線4のうち、第一巻線群4
イを16800〜22000巻とし、第二巻線群4ロを
11200〜18000巻としてもよい。
【0016】二次巻線4の巻数のうち、第二巻線群4ロ
の巻数と第一巻線群4イの巻数に差をつけることによっ
て、図3に示すように、第二巻線群4ロの外径を第一巻
線群4イの外径より小さくし、すなわち、第二巻線群4
ロと鉄芯2とのキャップG2を、第一巻線群4イと鉄芯
2とのキャップG1より1.5〜2倍大きくする。
【0017】第一巻線群4イの外周面の引き出し線であ
る二次巻線4の他端5bを、出力線として処理タンク6
内のステンレス電極7に接続するとともに、第二巻線群
4ロの外周面の引き出し線である二次巻線4の他端5a
を絶縁状態にすることは、前述した通りである。
【0018】二次巻線4の一端5aは、変圧器内におい
て、その先端部分を絶縁テープを巻き付けた上、タール
ピッチ等の絶縁物を変圧器内に充填して二次巻線4の一
端5aを覆い包むようにして絶縁をするが、絶縁物とし
てはタールピッチ以外にも絶縁油、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂等も用いることもできる。
【0019】処理タンク6の素材にはポリエチレン樹脂
を用いることが好ましいが、ポリエチレン樹脂以外に
も、絶縁性素材のある素材で溶出物が飼育水中に流出し
ないものであればどんなものでも用いることができる。
ステンレス電極7としては金網円筒状のものが最適であ
るが、これ以外にも、スリット状のもの、多孔板状のも
の、その他の形状のものでもかまわない。
【0020】変圧器1に交流を通電して変圧器1の一次
電圧を100Vまで上昇させると、変圧器1内の二次側
には、約12000〜18000Vの電圧が発生する
が、二次側回路の二次巻線4の第二巻線群4ロの他端5
aを絶縁しているので、二次巻線4の第一巻線群4イの
外周面の引き出し線である二次巻線4の他端5bと接続
している処理タンク6内のステンレス電極7に約350
0〜4500Vの電圧で、約1.5μAの電流を発生さ
せる。すなわち、処理タンク6内のステンレス電極7と
処理タンク6外の接地9との間に、処理タンク6内に流
入させた飼育水を静電誘導して誘電分極(電子分極)発
生に必要な交流電界を構成する。
【0021】変圧器1内の二次側に発生した約1200
0〜18000Vの電圧が、処理タンク6内のステンレ
ス電極7において約3500〜4500Vの電圧(約
1.5μAの電流)になるのは、処理タンク6外の接地
9から、前述した変圧器1の一次側回路の一次巻線3、
変圧器1の二次側回路の二次巻線4を経て、二次巻線4
の他端5bによって処理タンク6内のステンレス電極7
に接続させることによって形成した交流抵抗回路による
ものである。
【0022】以上述べたような交流抵抗回路によって発
生させた、処理タンク6内のステンレス電極7の電圧
は、約3500〜4500Vもあるが、電流が約1.5
μAと小さいので人体に対して安全であり、感電や火災
等のトラブルを起こすこともない。
【0023】また、ステンレス電極7に発生させる電圧
と電流は、処理する飼育水の処理条件に応じて、交流電
源側に設けた電圧調整器(スライダック)11によって
適宜変更するが、通常の場合は、電圧を100〜450
0V、電流を0.5〜1.5μAにすると、水分子が静
電誘導されて誘電分極、電子分極を行うに適した交流電
界を構成することができる。
【0024】なお、処理タンク6内のステンレス電極7
においては、図4に示すように、ステンレス電極7が正
電荷になると、接地9に負電荷が誘電され、反対にステ
ンレス電極7が負電荷になると、接地9に正電荷が誘電
され、以後、交流電源の周波数に応じて、ステンレス電
極7は1秒間に周波数分(50〜60回)だけ正電荷と
負電荷が入れ替わり、これに応じて接地9の電荷も誘電
されて正電荷と負電荷が入れ替わることになる。
【0025】一般の物質は原子より成り立っており、こ
の原子は原子核と電子より構成され、さらに原子核は中
性子と陽子より構成されている。そして、原子核の周り
には負の電荷を持つ電子が円運動をしており、外部より
電界等が作用しない定常状態においては、陽子の正電荷
と電子の負電荷が同量であって安定した状態になってい
る。
【0026】しかし、外部より高電圧を印加すると、こ
れによって電子は一方に移動し、また陽子は他方に移動
するために、原子の電気的重心が一致しなくなり、原子
は1個の電気双極子を形成することになり、電荷のバラ
ンスによって内部電界が発生して分極を起こすことにな
る。
【0027】この場合、原子(分子)が外部電界によっ
て分極するので電子分極あるいは原子分極といい、水に
含まれている全ての分子を、その正電荷の分子は一方に
移動し、また負電荷の分子は他方に移動する。そして、
この分子の移動は、前述した静電誘導による正電荷と負
電荷が入れ替わりに応じて、1秒間に50〜60回切り
替わり、以後、これが繰り返されることになる。
【0028】処理タンク6内のステンレス電極7に発生
する交流電界に、水を流入させて静電誘導処理を行い、
静電誘導に基づく誘電分極、電子分極によって、処理タ
ンク6内に流入した水分子および水中の全ての分子に回
転、振動を与え、分子集団の離合分散を促進する。
【0029】前述した静電誘導処理の結果、+に帯電し
た水素原子と−に帯電した酸素原子とを、電気的に強く
引き合う力を持たせ、分子間の水素結合力を増大させた
状態態にさせ、水を活性化、機能化させる。すなわち、
飼育水中の溶存酸素量(DO)が増大し、有機物や遊
離、結合塩素が減少し、pHが弱酸性になり、導電率や
酸化還元電位が増加し、比重、密度、浸透圧が増加し、
水がまろやなになり、溶解性が高まり、魚類が生存、繁
殖し易い環境になる。
【0030】静電誘導処理条件は、魚類の種類、飼育水
の水質、ステンレス電極7の電圧、電流等に従って適宜
決定するが、通常の場合は、静電誘導処理は魚類の飼育
期間中は継続し、静電誘導印加電圧は100〜4500
V(電界強度0.3〜12KV/m)、望ましくは10
0〜1500V(電界強度0.3〜3.8KV/m)、
飼育温度は10〜35度Cであれば十分である。
【0031】
【実施例1】大阪府の水道水27リットルを、図1に示
すような、(株)エレクトロンチャジャー研究所製のデン
シチャージャー型の静圧発生装置と接続された絶縁性の
30リットルの処理タンクに流入させた。
【0032】この静電圧発生装置の変圧器としては、変
圧器の一次巻線は0.6mmのポリエステルで被覆した
銅線を230回巻とし、二次巻線は、0.09mmのエ
ナメルで被覆した銅線を30000回巻(第一巻線群を
18000巻、第二巻線群を12000巻)ものを用
い、また、処理タンクとしては30リットルのガラス製
タンクに金網状のステンレス電極を内蔵させるととも
に、タンクの下部に設けた碍子で接地と絶縁状態に構成
したものを用いた。
【0033】そして、前述した変圧器に交流100Vを
通電して、電圧調整器(スライダック)で処理タンク内
のステンレス電極に100V(電界強度0.3KV/
m)の電圧を発生させて、処理タンクに流入させた水道
水に対して、静電誘導処理を30度Cで継続して行って
静電誘導水とし、この活性化させた飼育水中で20匹の
ディスカスの飼育(本発明法)を開始した。
【0034】また、大阪府の水道水27リットルを、静
電誘導処理をせずに、そのまま、他方の30リットルの
飼育槽に飼育水として流入させ、この飼育水槽中で20
匹のディスカスの飼育(比較例法)を開始し、静電誘導
水を用いた飼育水の場合(本発明法)と水道水を用いた
飼育水の場合(比較例法)の飼育状態を比較すると、以
下の表1に示すように、本発明法の場合の方が好結果で
あった。
【0035】 表1 本発明法のディスカスの飼育 比較例法のディスカスの飼育 開始時 10日 30日 50日 開始時 10 日 30日 50日 酸素量(DO) 9.3 7.6 8.0 7.4 8.0 7.3 7.2 7.1 (mg/l) 酸素量(DO) 110 102 102 88 95 90 88 87 (%) pH 7.1 6.4 6.2 5.5 7.2 6.9 6.5. 6.1 酸化還元電位 261 297 287 224 258 295 280 218 (mV) 導電率 213 421 517 623 210 540 637 725 (μs/cm) 亜硝酸性窒素量 0.01 0.03 0.03 0.01 0.008 0.04 0.02 0.03 (NO2-N) (mg/l) 硝酸性窒素量 4.8 9.1 24.0 34.2 3.1 6.7 18.8 29.5 (NO3-N) (mg/l) 魚体重 4.0 4.2 5.0 5.5 4.0 4.0 4.3 4.7 (g) 生存率 100 100 100 100 100 90 80 60 (%) なお、本発明法と比較例法において、飼育槽の上部に濾
過器を設けて循環濾過処理を行い、飼育水の換水は行わ
ず、蒸発分のみを補給し、餌料としては冷凍アカムシを
飽食量与えた。
【0036】以上の結果で明らかなように、本発明法の
方が飼育水の環境がよく、飼育槽の換水を行うことな
く、50日経過後においても、ディスカスの生存率が高
く、魚体重も増加していることが分かる。
【0037】
【実施例2】大阪府の井戸水27リットルを、実施例1
と同様の構造であって、下記に示すような、(株) エレ
クトロチャージャー研究所製のデンシチャージャー型の
静電圧発生装置と接続された絶縁性の30リットルの処
理タンクに流入させた。
【0038】すなわち、静電圧発生装置の変圧器として
は、電磁網板H−40、変圧器の一次巻線は0.7mm
のポリエステルで被覆した銅線を250回巻とし、二次
巻線は、0.07mmのエナメルで被覆した銅線を35
000回巻(第一線群を21000巻、第二巻線群を1
4000巻)のものを用い、また処理タンクとしては3
0リットルのポリエチレン樹脂製のタンクに金網状のス
テンレス電極を内蔵させるものを用いた。
【0039】そして、前述した変圧器に交流100Vを
通電して、変圧器の二次側に発生した4000Vの電圧
を電圧調整器(スライダック)にて、処理タンク内のス
テンレス電極に500V(電界強度1.6KV/m)の
交流電界を発生させ、処理タンクに井戸水(温度25度
℃)流入させ、この井戸水に対して静電誘導処理を継続
して行って活性化させ、これを飼育水として20匹の金
魚の飼育(本発明法)を開始した。
【0040】また、大阪府の井戸水27リットルを、静
電誘導処理をせずに、そのまま、他方の30リットルの
飼育槽に飼育水として流入させ、この飼育水槽中で20
匹の金魚の飼育(比較例法)を開始し、静電誘導水を用
いた飼育水の場合(本発明法)と水道水を用いた飼育水
の場合(比較例法)の飼育状態を比較すると、以下の表
2に示すように、本発明法の場合の方が好結果であっ
た。
【0041】 表2 本発明法の金魚の飼育 比較例法の金魚の飼育 開始時 14日 56日 112日 開始時 14日 56日 112日 酸素量(DO) 9.1 9.2 9.3 7.1 8.8 8.7 9.1 7.1 (mg/l) 酸素量(DO) 95 90 98 80 90 87 90 80 (%) pH 7.51 7.67 5.51 6.61 7.31 7.20 6.32 6.32 酸化還元電位 428 273 321 262 398 267 304 264 (mV) 導電率 97 363 678 1926 109 323 557 1277 (μs/cm) 生存率 100 100 80 80 100 100 60 40 (%) 成長倍率 113 99 108 106 93 83 81 79 (%) 飼料効率 89 83 70 84 84 48 62 60 (%) なお、本発明法と比較例法において、飼育槽の上部に濾
過器を設けて循環濾過処理を行い、飼育水の換水は行わ
ず、蒸発分のみを補給し、餌料としては配合飼料を飽食
量与えた。
【0042】以上の結果で明らかなように、本発明法の
方が飼育水の環境がよく、飼育槽の換水を行うことな
く、112日経過後においても、金魚の生存率が高く、
成長倍率や飼料効率も増加していることが分かる。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、活性化した静電誘導水
を飼育水として使用し、魚類の飼育槽の換水を行わず、
魚類の飼育環境を良好に維持して、長時間に渡って、魚
類の成長率と生存率を高めて、魚類の飼育ができるとい
う優れた効果を達成できる。
【0044】また、本発明は、魚類の飼育水の換水を行
う必要がないために、飼育水の管理、排水の管理が簡
単、容易になり、魚類の飼育または養殖を効率化できる
メリットもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の魚類の飼育方法に用いる静電圧発生装
置の変圧器とステンレス電極を内蔵した処理タンクの構
成説明図である。
【図2】本発明の魚類の飼育方法に用いる静電圧発生装
置の変圧器の説明図である。
【図3】本発明の魚類の飼育方法に用いる静電圧発生装
置の変圧器の二次巻線の第二巻線群の外径を第一巻線群
の外径より小さくした状態を示す説明図である。
【図4】本発明の魚類の飼育方法に用いる処理タンク内
のステンレス電極における静電誘導処理状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 静電圧発生装置の変圧器 2 鉄芯 3 一次巻線 4 二次巻線 4イ 第一巻線群 4ロ 第二巻線群 5a 二次巻線4の一端 5b 二次巻線4の他端 6 処理タンク 7 ステンレス電極 8 絶縁体 9 接地 10 絶縁フィルム 11 電圧調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 61/00 A01K 53/04 C02F 1/48 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電圧発生装置の交流電界内に、水を流
    入させて静電誘導処理を行うことによって静電誘導水と
    し、この静電誘導水を魚類の飼育水として使用する換水
    を行わない魚類の飼育方法。
  2. 【請求項2】 静電圧発生装置として、鉄芯を用いた外
    鉄形円形巻線変圧器の一次側回路の一次巻線を交流電源
    に接続し、また変圧器の二次側回路の二次巻線の一端を
    絶縁するとともに、その他端を絶縁性素材よりなる液体
    処理タンク内に設けたステンレス電極に接続し、さらに
    液体処理タンクを碍子等の絶縁体によって接地と絶縁状
    態になるように構成し、液体処理タンク内のステンレス
    電極に発生させた3000〜4500V(電界強度0.
    3〜12KV/m)の電圧と0.5〜1.5μAの電流
    によって形成される交流電界内に、水を流入させて静電
    誘導処理を行う請求項1記載の換水を行わない魚類の飼
    育方法。
JP21829494A 1994-08-22 1994-08-22 換水を行わない魚類の飼育方法 Expired - Fee Related JP3471437B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21829494A JP3471437B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 換水を行わない魚類の飼育方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21829494A JP3471437B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 換水を行わない魚類の飼育方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0856523A JPH0856523A (ja) 1996-03-05
JP3471437B2 true JP3471437B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=16717585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21829494A Expired - Fee Related JP3471437B2 (ja) 1994-08-22 1994-08-22 換水を行わない魚類の飼育方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3471437B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000245297A (ja) 1998-12-28 2000-09-12 Denshi Bussei Sogo Kenkyusho:Kk 魚介類飼育装置
EP2281457B1 (de) * 2009-08-03 2012-08-15 Simply Water GmbH Verfahren zur physikalischen Pflanzen-Behandlung
CN101720695A (zh) * 2009-12-14 2010-06-09 大连水产学院 电场激励鲍受精卵孵化的方法及专用装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0856523A (ja) 1996-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Thomas et al. Low‐intensity magnetic fields alter operant behavior in rats
US5170784A (en) Leadless magnetic cardiac pacemaker
JP2949322B2 (ja) イオン水、その製造方法および製造装置
DE2304654C3 (de) Verfahren zur Inaktivierung von Krankheitserregern
KR20010033769A (ko) 말초 신경 자극을 위한 자기 신경 자극기
US5173169A (en) Electroplating method and apparatus
JP3471437B2 (ja) 換水を行わない魚類の飼育方法
RU96102855A (ru) Способ инактивирования или разрушения микроорганизмов
KR101028595B1 (ko) 해양 심층수를 이용하여 기능미를 제조하는 방법
AU1004500A (en) System and method for treating cells using electromagnetic- based radiation
US3110978A (en) Method of and apparatus for electrifying trawl net fishing waters with impulse current
JP2018516467A (ja) 流体中の電場、ガスおよび細菌を制御するためのシステムおよび方法
US3363356A (en) Means for electrifying the fishing waters between electro-fishing electrodes
Faraday XIII. Experimental researches in electricity.—fourteenth series
US6821403B1 (en) Method and device for cleaning and disinfecting treatment of water
DE2830956A1 (de) Verfahren zur physikalischen aktivierung von fluessigkeiten, insbesondere des wassers, zu deren grenzflaechenaktivierender verwendung
KR100763766B1 (ko) 정전유도(靜電誘導) 및 자화(磁化) 처리에 의한 소집단수(小集團水) 제조장치
KR100871807B1 (ko) 해수에서 생산된 간수를 이용하여 엽면살포제를 제조하는방법
JPS58126724A (ja) 蚕の飼育方法
JP4021574B2 (ja) 還元性付与方法および還元性付与装置
JPH031112Y2 (ja)
JP3095612B2 (ja) プロポリスゲルまたはプロポリスを抽出する方法
CN214990475U (zh) 一种交变电磁场处理工业循环水的装置
KR100506925B1 (ko) 심층암반수로부터 자화소집단광천수의 생산방법
KR200336209Y1 (ko) 정전유도(靜電誘導) 및 자화(磁化) 처리에 의한 소집단수제조장치

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030812

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees