JP3469619B2 - 色分類装置 - Google Patents

色分類装置

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JP3469619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色を利用して対象物を
分類する色分類装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種工業の生産現場に於ける
塗装色,染色度の管理、または生産物の色測定、あるい
は医療,学術分野に於ける被検体の色測定等に於いて
は、対象物の色を識別する色識別装置が利用されてい
る。
【0003】例えば、特開平3−267726号公報に
開示されている色識別装置では、対象物の反射分光スペ
クトルに統計的処理を施すことによって2クラスの分類
を行なっている。具体的には、クラスが既知の対象物の
反射分光スペクトルをFoleySammon変換(FS変換)を
利用して統計処理している(Q.Tian,M.Barbaro 他、
“Image classification by Foley-Sammon transfor
m”,Optical Engineering,Vol.25,No7,1986参照)。
【0004】ここで、FS変換とは、2つのクラスに分
類する手法であり、具体的には、ある対象物が2つ与え
られたときのS1 ,S2 からFisher ratio R(di )=(di t S1 di )/(di t S2 di ) …(1) di :分類スペクトル di t :分類スペクトル(転置) S1 :クラス間共分散行列 S2 :クラス内共分散行列 のR(di )を最大にするときのスペクトルdi を求め
ることである。以後、この分類のためのスペクトルdi
を分類スペクトルと呼ぶ。この分類スペクトルdi は、
対象物のスペクトルと同じ次元数を有するため、正確に
はdi (λ)と表記すべきであるが、本明細書では、簡
単のためにdi と記すものとする。そして、Fisher rat
ioを大きくする分類スペクトルを2種類求める。Fisher
ratioを最大にする分類スペクトルdi をd1 、このd
1 と直交するスペクトルの中でFisher ratioを最大にす
る分類スペクトルdi をd2 とする。この分類スペクト
ルd1 ,d2 で構成される空間に各データを投影するこ
とにより、2つのクラスが分類される。分類スペクトル
d1 ,d2 は次式から求める。
【0005】 d1 =α1 S2 -1Δ d2 =α2 S2 -1[I−(Δt S2 -2Δ)/(Δt S2 -3Δ)S2 -1]Δ …(2) ここで、α1 ,α2 は正規化係数、ΔはX1 −X2 (ク
ラス1とクラス2の差スペクトル)、Iは単位行列であ
る。
【0006】このようにして得た分類スペクトルd1 ,
d2 で構成される空間に各データを投影するために分類
スペクトルと対象物の反射分光スペクトルとの内積を求
める。対象物の反射分光スペクトルをf(λ)(但し、
λ=波長)とすれば、内積t1 ,t2 は次式で表せられ
る。
【0007】 t1 =f(λ)・d1 t2 =f(λ)・d2 …(3) ここで、記号「・」は内積演算を表す。
【0008】上記公報に開示の装置では、この内積t1
,t2 の値から図7のように分類境界を決め、この分
類スペクトルの特性を有するフィルタを図23に示すよ
うに回析格子1と液晶2を用いて実現している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、分類スペク
トルd1 ,d2 は一般に、図24に示すように形状が複
雑であり、また、正負の値をとるため、回析格子1,液
晶フィルタ2などの取り付け精度も厳しく要求される。
従って、装置の移動等にともなう機械的振動により、そ
の取り付け位置がずれると、分類精度が著しく低下して
しまう。また、回折格子自体はコストが高いという問題
もある。そのため、装置構成が簡単で、低コストで、且
つ機械的振動等にも耐えられるような色分類装置が望ま
れている。
【0010】また、上記公報の装置では、光源をある程
度限定している(ランプ3)ため、異なる光源に対して
の分類には不向きであり、光源のスペクトルが変化する
場合には良好な分類を行なうことが難しい。工場などで
色分類を行なう場合には、光源を限定することができる
が、光源を限定せずに、そのスペクトルが変化する場合
などにも良好に色分類できる装置が望まれている。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動等
にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトル
が変化する場合などにも良好に色分類可能な色分類装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による色分類装置は、対象物の反射分光ス
ペクトルを撮像する撮像手段と、上記対象物と撮像手段
との間に設置したそれぞれ異なる帯域を持つ複数のバン
ドパスフィルタと、クラスが既知の対象物の反射分光ス
ペクトルから統計的手法を用いてクラスが未知の前記対
象物の分類を行なう分類手段と、上記対象物の輝度に応
じて、上記複数のバンドパスフィルタのそれぞれの透過
率もしくは露光時間を制御する手段とを備えることを特
徴としている。また、本発明による色分類装置は、対象
物の反射分光スペクトルを撮像する撮像手段と、上記対
象物と撮像手段との間に配置したそれぞれ異なる帯域を
持つ複数のバンドパスフィルタと、クラスが既知の対象
物の反射分光スペクトルから統計的手法を用いて上記対
象物の分類を行なう分類手段とを備える色分類装置であ
って、上記複数のバンドパスフィルタは、それぞれ所定
数のバンドパスフィルタを有する複数組のフィルタ手段
から成り、上記色分類装置は、上記対象物を照明する光
源と、上記光源の種類を検出する光源検出手段と、上記
光源検出手段で検出された上記光源の種類に応じて、上
記複数組のフィルタ手段の一つを選択的に上記対象物と
撮像手段との間に配置する第1の切替手段と、上記第1
の切替手段によって選択的に配置された上記フィルタ手
段の所定数のバンドパスフィルタのそれぞれを上記対象
物と撮像手段との間に適宜挿入配置する第2の切替手段
とをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
【作用】即ち、本発明の色分類装置によれば、それぞれ
異なる帯域を持つ複数のバンドパスフィルタを用意して
おき、これら複数のバンドパスフィルタのそれぞれを上
記対象物と撮像手段との間に配置する。そして、分類手
段によって、クラスが既知の対象物の反射分光スペクト
ルから統計的手法を用いてクラスが未知の上記対象物の
分類を行なう。また、対象物の輝度に応じて、上記複数
のバンドパスフィルタのそれぞれの透過率もしくは露光
時間を制御する。 また、本発明の色分類装置によれば、
それぞれ異なる帯域を持つ複数のバンドパスフィルタを
用意しておき、これら複数のバンドパスフィルタのそれ
ぞれを上記対象物と撮像手段との間に配置する。そし
て、分類手段によって、クラスが既知の対象物の反射分
光スペクトルから統計的手法を用いて上記対象物の分類
を行なう。また、上記複数のバンドパスフィルタを、そ
れぞれ所定数のバンドパスフィルタを有する複数組のフ
ィルタ手段によって構成し、第1の切替手段によって、
光源検出手段で検出した光源の種類に応じて、それら複
数組のフィルタ手段の一つを選択的に上記対象物と撮像
手段との間に配置し、さらに、この第1の切替手段によ
って選択的に配置された上記フィルタ手段の所定数のバ
ンドパスフィルタの中から適宜、1つのバンドパスフィ
ルタを第2の切替手段によって上記対象物と撮像手段と
の間に挿入配置する。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を説明する前に、本発明の理
解を助けるために、まず本発明の原理から説明する。本
発明では、分類のためのフィルタを、従来の装置のよう
な回析格子及び液晶フィルタで構成するのではなく、図
2の(A)に示すような特定の波長のみを透過させるよ
うなバンドパスフィルタを複数組み合わせた同図の
(B)や(C)に示すようなフィルタを用いることによ
り、簡易で安価な構成の色分類装置を実現するものであ
る。
【0015】また、異なる光源のもとでも色分類を行な
うために、対象物を撮影するときと同じ条件で、適当な
参照板の反射分光スペクトルを計測し、対象物の反射分
光スペクトルを参照板の反射分光スペクトルで補正する
ことによって、光源(照明光)の影響を除去するように
している。即ち、λを波長として、対象物の反射分光ス
ペクトルをf(λ)、参照板の反射分光スペクトルをs
(λ)、照明光の反射分光スペクトルをL(λ)、撮影
系の感度スペクトル(撮影レンズの透過スペクトル、撮
像素子の感度スペクトル等)をM(λ)とすれば、対象
物の撮影スペクトルgi (λ)、及び参照板の撮影スペ
クトルgs (λ)はそれぞれ、 gi (λ)=f(λ)×L(λ)×M(λ) gs (λ)=s(λ)×L(λ)×M(λ) で表せられ、対象物のスペクトルgi'(λ)は、 gi'(λ)=gi (λ)/gs (λ)=f(λ)/s(λ) …(4) と表すことができる。
【0016】こうして、照明光の反射分光スペクトルL
(λ)の影響を除去でき、gi'(λ)を用いれば、異な
る光源のもとでも分類できることになる。また、さらに
照明光の輝度が異なる場合には、除去後の信号gi'
(λ)のパワーを正規化すれば良い。
【0017】以下、図面を参照して、本発明の実施例を
説明する。 [第1実施例]まず、本発明の第1実施例として、2ク
ラスの対象物の分類を行なう色分類装置について説明す
る。
【0018】図1は、その構成を示す図で、本実施例の
色分類装置は、絞りやレンズを含む光学系10、図2の
(A)に示されるような複数枚のバンドパスフィルタ1
2A,12B,…,12Eで構成される回転色フィルタ
12、対象物O及び参照板Rの画像を取り込むためのC
CD14、A/D変換器16、フレームメモリ18、撮
影している部分を表示するモニタ20、CCD駆動ドラ
イバ22、回転色フィルタ12の駆動モータ24、CC
D駆動ドライバ22及び回転色フィルタ駆動モータ24
等を制御すると共に分類演算回路28に命令を送るコン
トロール部26、分類を行なうための分類演算回路28
から構成される。
【0019】上記回転色フィルタ12は、図2の(B)
に示すように、何種類かのバンドパスフィルタ12A〜
12Eから構成されており、各フィルタは同図の(A)
に示すような任意のバンド幅を透過するような特性を持
っている。本実施例では、図面及び説明の簡単化のため
5枚のバンドパスフィルタで回転色フィルタ12を構成
している。なお、光学系10と回転色フィルタ12の配
置は、光学系10の前に回転色フィルタ12を配置する
ような逆の配置でも良い。
【0020】上記分類演算回路28は、図3に示すよう
に、対象物Oの輝度成分を抽出するための輝度成分抽出
部30、分類のための演算(FS変換等)を行なう分類
演算部32、及び分類判定のための学習及び分類判定を
行なう分類判定部34から成る。
【0021】ここで、上記輝度成分抽出部30は、図4
に示すように、撮影した画像の対象物O及び参照板Rの
測定領域を抽出する3個の測定領域抽出部36A,36
B,36W、測定した輝度成分の平均を求める3個の輝
度成分平均化部38A,38B,38W、撮影したクラ
ス1またはクラス未知のデータの輝度成分を書き込む輝
度成分メモリ“A”40A、撮影したクラス2のデータ
の輝度成分を書き込む輝度成分メモリ“B”40B,撮
影した参照板Rのデータの輝度成分を書き込む輝度成分
メモリ“W”40W、光源の影響を補正するための補正
回路42、補正したクラス1又はクラス未知のデータを
書き込む輝度スペクトルメモリ“dta”44A、及び補
正したクラス2のデータを書き込む輝度スペクトルメモ
リ“dtb”44Bを有している。
【0022】上記輝度成分メモリ40A,40B,40
Wは、回転色フィルタ12を構成するバンドパスフィル
タの枚数(本実施例では、5枚)分だけの輝度成分を書
き込むことができるようになっている。
【0023】上記補正回路42は、図5の(A)に示す
ように除算器421 、または同図の(B)に示すように
除去器421 とパワー正規化回路422 により構成され
る。以下の本実施例の説明では、同図の(B)に示した
構成として説明を行うものとする。
【0024】上記輝度スペクトルメモリ44A,44B
は、撮影するデータのサンプル数Nだけの輝度成分(各
輝度成分はフィルタ枚数個のデータからなる)を書き込
むことができるようになっている。
【0025】一方、上記分類演算部32は、図5の
(C)に示すように、切り替えスイッチ“A”46、分
類スペクトルを求める分類スペクトル算出部48、分類
スペクトルd1 を書き込む分類スペクトルd1 メモリ5
0、分類スペクトルd2 を書き込む分類スペクトルd2
メモリ52、切り替えスイッチ“B”54、積算器5
6、加算器58Aとラッチ58Bで構成され累積加算を
行なう累積演算部58とによって構成されている。
【0026】また、上記分類判定部34は、同図に示す
ように、切り替えスイッチ“C”60、分類境界を決定
する分類境界決定部62、決定した分類境界を書き込む
分類境界メモリ“cl”64、分類判定を行なう分類決定
部66から構成されている。
【0027】次に、以上のような構成の色分類装置を使
い、2クラスの対象物を分類する処理について説明す
る。この処理では、まず分類境界を求めるための学習モ
ードを実行し、次にクラス未知のデータの色分類を行な
うための分類モードを行なう。
【0028】まず、学習モードについて説明する。これ
は、図6に示すような2クラスの対象物Oを分類するた
めの分類スペクトルを求めるものである。最初に、コン
トロール部26は、光学系10の方向及び焦点距離を、
2クラスの対象物を同時に撮像できるように調節する。
そして、図示しない合焦調節機構により合焦調節を行う
と共に、図示しない測光器により測光し光学系10の絞
り及びCCD14の露光時間を設定する。
【0029】ここで、回転色フィルタ12の第1のバン
ドパスフィルタ(例えば、12A)で撮影が行なわれる
ように、回転色フィルタ12の位置を制御する。そし
て、CCD駆動ドライバ22に撮影コマンドを送ること
によって第1の画像を撮影する。CCD14で取り込
み、A/D変換器16でA/D変換された画像データ
は、フレームメモリ18に転送され格納される。そし
て、分類演算回路28にフレームメモリ18に格納され
た画像データを読み込ませる。
【0030】分類演算回路28に於いては、画像データ
は、まず、輝度成分抽出部30へ転送される。この輝度
成分抽出部30に於いては、各画像について、測定領域
抽出部36A,36Bにて、取り込んだ各画像データの
なかでそれぞれクラス1,クラス2に対応する分類対象
領域を抽出し、その各画素ごとに輝度成分を抽出する。
そして、輝度成分平均化部38A,38Bにて、各領域
での輝度の平均値を検出し、輝度成分メモリ40A,4
0Bに書き込む。これを、データda1 ,db1 とす
る。
【0031】次に、回転色フィルタ12を回転し、第2
のフィルタ(例えば、12B)で第2の画像を撮影し、
同様にして平均値を輝度成分メモリ40A,40Bに書
き込む。これを、データda2 ,db2 とする。
【0032】このような操作を、第5のフィルタ(例え
ば、12E)まで行ない、輝度成分メモリ“A”40A
にデータda3 ,da4 ,da5 を、また輝度成分メモ
リ“B”40Bにデータdb3 ,db4 ,db5 を書き
込む。即ち、この一連の操作で、輝度成分メモリ“A”
40Aにはデータdai (但し、i=1〜5)を、輝度
成分メモリ“B”40Bにはデータdbi (i=1〜
5)を書き込む。
【0033】次に、対象物の近傍に参照板Rを配置し、
同様に5種類のフィルタで撮影し、輝度成分メモリ
“W”40Wにデータdwi (i=1〜5)を書き込
む。その後、補正回路42では、クラス1については輝
度成分メモリ“A”40Aと輝度成分メモリ“W”40
Wから、またクラス2については輝度成分メモリ“B”
40Bと輝度成分メモリ“W”40Wから、データを読
み出して補正を行なう。この補正は、まず各フィルタ成
分ごとに輝度成分メモリ“A”40Aのデータを輝度成
分メモリ“W”40Wのデータで除算器421 にて次式
のように除算する。
【0034】 dam i'=dam i /dwi (但し、i=1〜5,m=1〜N) dbm i'=dbm i /dwi (但し、i=1〜5,m=1〜N) …(5)a この演算により、異なる光源(スペクトル特性)の影響
を除去できる。ここで、iはフィルタ番号、mはサンプ
ル番号を示す。
【0035】さらに、パワー正規化回路422 にて、上
記除算されたデータのパワー値が一定化されるように、
パワー値Cam 及びCbm により次式の演算が行なわれ
る。 dam i"=dam i'/Cam (但し、i=1〜5,m=1〜N) dbm i"=dbm i'/Cbm (但し、i=1〜5,m=1〜N) …(5)b ここで、パワー値Cam 及びCbm は、
【0036】
【数1】 または、
【0037】
【数2】 である。このパワー正規化により、光源の輝度が異なる
場合の影響を除去できる。
【0038】このようにして求められたdam i"及びd
m i"を、輝度スペクトルとして輝度スペクトルメモリ
“dta”44A及び“dtb”44Bに書き込む。以上の
補正を、対象物のサンプル数Nだけ行ない、輝度スペク
トルメモリ“dta”44A及び“dtb”44Bに輝度ス
ペクトルを書き込む。この際、対象物のサンプルは、対
象物そのものを交換しても良いし、同一対象物の異なる
領域を利用しても良い。このようにして、輝度スペクト
ルメモリ“dta”44A,“dtb”44Bには、対象物
のサンプル数Nだけの輝度スペクトルデータが書き込ま
れることになる。
【0039】また、同時に、2つのクラスの対象物を撮
影できない場合は、1つのクラス毎に対象物、参照板に
ついて上記と同様に撮影及び補正を行い、それぞれ輝度
スペクトルメモリ“dta”44A及び“dtb”44Bに
それぞれの輝度スペクトルを書き込む。この操作をサン
プル数Nだけ行なうようにする。
【0040】次に、分類演算部32では、切り替えスイ
ッチ“A”46をb側に切り替える。そして、輝度スペ
クトルメモリ“dta”44A及び“dtb”44Bからそ
れぞれクラス1及びクラス2に係る輝度スペクトルデー
タを読み出し、分類スペクトル算出部48にて、前述し
たFS変換を用いて分類スペクトルd1i(但し、i=1
〜5)、及びこれに直交するd2i(i=1〜5)を求
め、それぞれ分類スペクトルd1 メモリ50及びd2 メ
モリ52にそれぞれ分類スペクトルd1i及びd2iを書き
込む。
【0041】次に、切り替えスイッチ“A”46をa側
に、また分類判定部34の切り替えスイッチ“C”60
をb側に切り替える。そして、切り替えスイッチ“B”
54をa側に切り替えて、輝度スペクトルメモリ“dt
a”44Aから輝度スペクトルデータdam i"を、また
分類スペクトルd1 メモリ50から分類スペクトルデー
タd1iを読み出して、積算器56及び累積演算部58に
より内積演算
【0042】
【数3】 を行ない、結果を分類判定部34の分類境界決定部62
へ転送する。続いて、輝度スペクトルメモリ“dtb”4
4Bから輝度スペクトルデータdbm i"を、また分類ス
ペクトルd1 メモリ50から分類スペクトルデータd1i
を読み出して、同様に内積演算
【0043】
【数4】 を行ない、結果を分類境界決定部62へ転送する。
【0044】次に、切り替えスイッチ“B”54をb側
に切り替えて、輝度スペクトルメモリ“dta”44Aか
ら輝度スペクトルデータdam i"を、また分類スペクト
ルd2 メモリ52から分類スペクトルデータd2iを読み
出して、内積演算
【0045】
【数5】 を行ない、結果を分類境界決定部62へ転送する。続い
て、輝度スペクトルメモリ“dtb”44Bから輝度ス
ペクトルデータdbm i"を、また分類スペクトルd2 メ
モリ52から分類スペクトルデータd2iを読み出して、
内積演算
【0046】
【数6】 を行ない、結果を分類境界決定部62へ転送する。
【0047】このように、各クラスについてサンプル数
分だけ処理を行ない、こうして得た分積値を分類境界決
定部62で図7のように分類境界を決定し、分類境界メ
モリ“cl”64に書き込む。
【0048】以上、ここまでが、学習モードである。次
に、分類モードについて説明する。この分類モードで
は、まず、図8に示すような分類したいクラス未知の対
象物Oを、学習モードのときと同様に撮影し、輝度成分
メモリ“A”40Aに輝度スペクトルdxi (但し、i
=1〜5)を書き込む。続いて、これと同じ撮影条件
で、参照板Rを同様に撮影し、輝度成分メモリ“W”4
0Wに輝度スペクトルdwi (但し、i=1〜5)を書
き込む。そして、これら輝度成分メモリ“A”40A及
び“W”40Wからデータを読み込んで、補正回路42
で補正 dxi'=dxi /dwi (但し、i=1〜5) …(10) を行ない、更にパワー正規化回路422 にて上記除算さ
れたデータのパワー値が正規化されるように
【0049】
【数7】 を行い、輝度スペクトルメモリ“dta”44Aに輝度ス
ペクトルdxi"を書き込む。
【0050】ここで、分類演算部32では、切り替えス
イッチ“A”46をa側に切り替え、分類判定部34で
は、切り替えスイッチ“C”60をa側に切り替える。
そして、分類演算部32の切り替えスイッチ“B”54
をまずa側に切り替えて、輝度スペクトルメモリ“dt
a”44Aから輝度スペクトルdxi"を、また分類スペ
クトルd1 メモリ50から分類スペクトルデータd1iを
読み出して、積算器56及び累積演算部58により内積
演算
【0051】
【数8】 を行ない、tx1 を分類判定部34の分類決定部66へ
転送する。
【0052】次に、切り替えスイッチ“B”54をb側
に切り替えて、輝度スペクトルメモリ“dta”44Aか
ら輝度スペクトルdxi"を、また分類スペクトルd2 メ
モリ52から分類スペクトルデータd2iを読み出して、
内積演算
【0053】
【数9】 を行ない、tx2 を分類決定部66へ転送する。
【0054】そして、分類決定部66は、分類境界メモ
リ“cl”64から分類境界を読み出して、このデータよ
り、上記転送されてきた内積値tx1 ,tx2 が分類境
界のどちら側にあるかを判定し、分類結果を出力する。
【0055】ここまでの操作が、分類モードである。以
上のように、本実施例では、光源のスペクトル特性の相
違を除算器421 にて、また輝度の相違をパワー正規化
回路422 にて補正するために、異なる光源についても
良好な分類を行うことができる。この際に、さらに図5
の(B)に示すように、パワー正規化回路422 を用い
ているために、光源の輝度が変化する場合に於いても良
好な分類を行なうことができる。なお、光源のスペクト
ルが変化せずに、輝度のみが変化する場合には、除算回
路421 は不要で、パワー正規化回路422 だけで良
い。
【0056】また、回転色フィルタ12を用いた簡単な
構成であるため、安価で機械的振動等にも頑健になる。
また、学習モードと分類モードを有することから、異な
る分類目的にも容易に対応することができる。
【0057】さらに、図9の(A)に示すように、分類
演算部32を、既に学習済みの分類スペクトルd1i,d
2iを記憶する分類スペクトルd1 ,d2 メモリ50,5
2の対とそれらを選択するための切り替えスイッチ
“B”54との組を複数設け、それぞれの組の分類スペ
クトルd1 ,d2 メモリ50,52に異なる学習済みの
分類スペクトルを記憶しておき、各組を選択するための
切り替えスイッチ“C’”68を利用するようにすれ
ば、異なる分類目的にも瞬時に対応することができる。
また、回転フィルタ12を交換するようにしてもよいの
も勿論である。
【0058】なお、本実施例では回転色フィルタ12と
して、図2の(B)に示すように、円形のフィルタ12
A〜12Eを同一円上に配置した構成のものを用い、各
フィルタで停止させるため各フィルタ毎にその位置を制
御するようにしているが、図2の(C)に示すように、
フィルタ12A〜12Eを円弧状に構成し、それらを同
一円上に配列してなる回転色フィルタ12を用いれば、
各フィルタ毎に停止させ位置制御する必要がなくなり、
常に動かし続けることができるので、より高速に分類処
理を行なえる。ただし、当然のことながら、この場合
は、CCD14での露光のタイミングと回転色フィルタ
12の回転のスピードとの同期をとる必要がある。
【0059】また、本実施例では撮像素子としてCCD
14を1つだけ用いたが、図10に示すように、複数個
の撮像素子14と光路分割手段70を用いて構成しても
良いのは当然である。
【0060】また、分類した結果は、分類されたクラス
に応じて異なる色の画像として表示しても良いし、音声
等で撮影者に知らせるようにしても良い。 [第2実施例]次に、本発明の第2実施例として、多ク
ラス(nクラス)のものの分類を行なう色分類装置につ
いて説明する。本実施例の色分類装置は、前述した第1
実施例と同様の構成を有しており、輝度成分抽出部30
の内部構成のみが異なっている。
【0061】即ち、輝度成分抽出部30は、図11に示
すように、撮影した画像の対象物Oの測定領域を抽出す
る対象物の測定領域抽出部361 〜36n ,36Wと、
測定した輝度成分の平均を求める輝度成分平均化部38
1 〜38n ,38Wと、撮影したクラス1またはクラス
未知のデータの輝度成分を書き込む輝度成分メモリ“1
”401 ,撮影したクラス2のデータの輝度成分を書
き込む輝度成分メモリ“2 ”402 ,…,撮影したクラ
スnのデータの輝度成分を書き込む輝度成分メモリ“n
”40n ,撮影した参照板Rのデータの輝度成分を書
き込む輝度成分メモリ“W”40Wとを有している。こ
れらの輝度成分メモリ“1 ”401 〜“n ”40n 及び
輝度成分メモリ“W”40Wは、回転色フィルタ12を
構成するフィルタの枚数(5枚)分だけの輝度成分を書
き込むことができる容量を有している。
【0062】また、この輝度成分抽出部30は、さら
に、光源の影響を補正するための補正回路42と、補正
したクラス1のデータを書き込む輝度スペクトルメモリ
“dt1”441 ,補正したクラス2のデータを書き込む
輝度スペクトルメモリ“dt2 ”442 ,…,補正したク
ラスnのデータを書き込む輝度スペクトルメモリ“dt
n”44n とを有している。これらの輝度スペクトルメ
モリ“dt1 ”441 〜“dtn ”44n はそれぞれ、撮影
するデータのサンプル数Nだけの輝度成分(各輝度成分
はフィルタ枚数個のデータからなる)を書き込むことが
できる容量を有している。
【0063】このような構成の色分類装置では、前述の
第1実施例と同様に、まず分類境界を求めるための学習
モードを実行し、次にクラス未知のデータの色分類を行
なうための分類モードを行なう。
【0064】まず、学習モードについて説明する。多ク
ラスの対象物の内の任意の2クラスの対象物について、
上記第1実施例と同様に撮影、補正し、輝度スペクトル
メモリ“dt1 ”441 ,“dt2 ”442 に輝度スペクト
ルdam i",dbm i"を書き込む。そして、上記第1実
施例と同様にFS変換を利用して分類スペクトルd1i
(但し、i=1〜5),d2i(i=1〜5)を求め、図
5の(C)の分類スペクトルd1 ,d2 メモリ50,5
2に書き込む。続いて、残りのn−2クラスの対象物に
ついても、上記第1実施例と同様に撮影、補正し、輝度
スペクトルメモリ“dts ”44s に輝度スペクトルds
m i"(但し、s=3〜n,i=1〜5)を書き込む。こ
こで、sはクラス番号、mはサンプル番号、iはフィル
タ番号とする。このようにしてクラス1からクラスnま
での対象物について、各輝度スペクトルメモリ“dts ”
44s に書きこまれた輝度スペクトルdsm i"と分類ス
ペクトルd1i,d2iを用いて、分類境界を求める。分類
境界を求めるために、上記第1実施例と同様の操作をし
て、各クラスの対象物の輝度スペクトルdsm i"につい
て分類スペクトルd1iとの内積値ts1(但し、s=1〜
n)及びd2iとの内積値ts2(s=1〜n)を求め、分
類境界決定部62へ転送する。そして、この転送された
内積値を分類境界決定部62で図9の(B)に示すよう
に分類境界を決定し、分類境界メモリ“cl”64に書き
込む。
【0065】以上ここまでが、学習モードである。次
に、分類モードについて説明する。即ち、前述の第1実
施例と同様に、分類したい対象物Oを撮影、補正し、輝
度スペクトルメモリ“dt1 ”441 に輝度スペクトルd
xiを書き込む。続いて、上記第1実施例と同様にして、
分類演算部32及び分類判定部34で分類判定を行な
う。
【0066】ここまでの操作を、分類モードとする。以
上の多クラスの場合にも、異なる光源で良好な分類を行
なうことができる。なお、本第2実施例に於いては、多
クラスの中の任意の2クラスのデータからFS変換にて
分類スペクトルを求めるようにしたが、クラス全ての情
報を用いて分類スペクトルを求めても良い(これは、次
の第3実施例としてさらに詳細に後述する)。
【0067】また、分類を何ステップかに段階的に行な
っても良い。例えば、10クラスの分類を行なう場合に
は、まず5クラスずつの2クラスに分ける分類スペクト
ルにより分類を行ない、その分類された結果に応じてさ
らに細かく分類するための分類スペクトルを選択し、分
類するようにしても良い。このように多段的に行なうこ
とにより、さらに分類精度を向上させることができる。
【0068】[第3実施例]次に、本発明の第3実施例
として、多クラス(nクラス)のものの分類を行なう別
の色分類装置について説明する。本実施例の色分類装置
は、分類演算部32の構成が前述した第2実施例と異な
っている。
【0069】即ち、この分類演算部32は、図12に示
すように、切り替えスイッチ“D”72と、分類空間へ
投影するための変換行列を求める変換行列算出部74
と、この変換行列算出部74で求めた変換行列を書き込
む変換行列メモリ76と、この変換行列を用いて分類空
間へ投影するための変換部78とで構成されている。
【0070】まず、本第3実施例で用いる分類手法(H
TC)について説明する。HTC(Hotelling trace cr
iterion )は、多クラスのものを分離する手法で、具体
的には、対象物の反射分光スペクトルを変換行列Aで変
換したときのS1 をクラス間共分散行列、S2 をクラス
内共分散行列として、HTC J=tr(S2 -1S1 ) …(13) (但し、tr(X)は、行列Xのトレース(対角成分の
和)) を最大にするような変換行列Aを求めることである。
【0071】このAは、次のように求められる。ここ
で、dimをi番目のクラスのm個目のデータ(ベクト
ル)、di をi番目のクラスの平均データ(ベクト
ル)、を全クラスの平均データ(ベクトル)とする。
また、Iを単位行列、Wi をi番目のクラスのデータで
構成される残差行列(Wi =(di1−di di2−di
…dim−di ))、Wt を全データで構成される残差
行列(Wt =(d1 d2 dn
))、Eを(Wt t Wt )の固有ベクトル行列、Λを
(Wt t Wt )の固有値行列、UをS2 を白色化する行
列、VをS2 の固有ベクトル行列、ΓをS2 の固有値行
列とする。
【0072】まず、次の固有値問題を解く。なお、S2
=Wt Wt t である。 S2 V=VΓ、Vt V=I …(14) Vt S2 V=Γ …(15) ここで、 (Wt t Wt )E=EΛ …(16) この両辺にWt を左から掛けると (Wt Wt t )Wt E=(Wt E)Λ …(17) これと上記(14)式を比較してV=Wt E、Γ=Λ次
に、S2 を白色化する。
【0073】 Ut S2 U=I …(18) ただし U=Wt EΛ-1 …(19) 同様に、S1 についても Ut S1 U=D …(20) そして、Dの固有値問題を解く。
【0074】 DΨ=ΨΘ Ψt Ψ=I …(21) Ψt DΨ=Θ …(22) (Ψtt )S1 (ΨU)=Θ …(23) これは、 Z=(Ψtt )X …(24) と変換したときのZのS1 に相等する。この変換により
S2 は白色化される。
【0075】 (Ut Ψt )S2 (UΨ)=Ψt IΨ=Ψt Ψ=I …(25) A=Ψtt =Ψt Λ-1t Wt t …(26) 各クラスの対象物の反射分光スペクトルに(26)式で
表せられる変換行列Aを掛けることで、多クラスの分類
が可能となる。
【0076】次に、本第3実施例の色分類装置を使った
色分類について説明する。本実施例も、上記第1及び第
2実施例と同様に、まず学習モードを行ない、次に分類
モードを行なう。
【0077】まず、学習モードについて説明する。即
ち、多クラスの対象物を前述の第1実施例と同様に撮
像、補正し、輝度スペクトルメモリ“dts ”44s に輝
度スペクトルdsm i"(但し、s=1〜n,i=1〜
5)を書き込む。ここで、sはクラス番号、mはサンプ
ル番号、iはフィルタ番号とする。
【0078】次に、分類演算部32の切り替えスイッチ
“D”72をb側に切り替えて、輝度スペクトルメモリ
“dts ”44s から輝度スペクトルdsm i"を読み込ん
で変換行列算出部74で上記で説明したHTCを用いて
変換行列を求め、変換行列メモリ76に書き込む。この
変換行列をAとする。
【0079】次に、切り替えスイッチ“D”72をa側
に、また切り替えスイッチ“C”60をb側に切り替え
て、輝度スペクトルメモリ“dts ”44s から輝度スペ
クトルdsm i"を読み出し、さらに変換行列メモリ76
から変換行列Aを読み出し、変換部78でそれぞれの輝
度スペクトルdsm i"に変換行列Aを掛ける。つまり、
【0080】
【数10】 この掛け算では、輝度スペクトルの次元数は変化せず、
この場合は5次元のままであり、この5次元のデータ
【0081】
【数11】 が分類のための評価値として分類境界決定部62へ転送
される。なお、この(27)式に於いては、Tは転置を
表す。分類境界決定部62で、図9の(B)に示すよう
に分類境界を決定し、分類境界メモリ“cl”64に書き
込む。
【0082】以上ここまでが、学習モードである。次
に、分類モードについて説明する。前述した第1実施例
と同様に、分類したい対象物Oを撮像、補正し、輝度ス
ペクトルメモリ“dt1 ”441 に輝度スペクトルdxiを
書き込む。続いて、上記第1実施例と同様にして、分類
演算部32の切り替えスイッチ“D”72をa側に、ま
た分類判定部34の切り替えスイッチ“C”60をa側
に切り替えて、輝度スペクトルメモリ“dt1 ”441
ら輝度スペクトルdxi" を読み出し、さらに変換行列メ
モリ76から変換行列Aを読み出し、変換部78で輝度
スペクトルdxi" に変換行列Aを掛け、その結果(値)
を分類決定部66へ転送する。つまり
【0083】
【数12】 なる
【0084】
【数13】 が分類決定部66へ送られる。そして、分類境界メモリ
“cl”64から分類境界を読み出し、分類決定部66へ
転送された値が、図9の(B)の分類境界中のどこにあ
るかを分類判定する。
【0085】ここまでの操作を、分類モードとする。以
上のように、HTCを用いることにより、多クラスの場
合に於いて最適な分類のための変換行列を求めることが
できる。
【0086】また、本第3実施例では、分類を5次元で
行うようにしたが、適当に次元を落とし(例えば2次
元)、分類境界を求めるようにしても良い。なお、ここ
まで説明した第1乃至第3実施例では、バンドパスフィ
ルタの通過帯域は任意に定められていた。つまり、既に
市販されている任意のフィルタを利用することができ、
回転色フィルタ12を安価に製作することが可能であ
る。
【0087】[第4実施例]次に、前述の第1乃至第3
実施例とは異なり、回転色フィルタ12の帯域を分類し
たい対象物に応じて最適に求めるようにした色分類装置
を、本発明の第4実施例として説明する。
【0088】本第4実施例の色分類装置の構成は前述し
た第1実施例と同様であり、ここでは、最適な分類フィ
ルタを計算する処理法について説明する。図13の
(A)は、最適化フィルタを求めるための装置の構成を
示す図で、対象物の反射分光スペクトルを測定するため
の分光計80と、最適なフィルタを見つけるためのフィ
ルタ最適化演算回路82と、参照板データメモリ84
W,クラス1データメモリ84A,クラス2データメモ
リ84Bと、フィルタパラメータメモリ86A,分類ス
ペクトルd1 メモリ86B,分類スペクトルd2 メモリ
86Cとから構成されている。本第4実施例では、分光
計80を利用して、対象物Oのスペクトルを細かい間隔
で撮影し(例えば5nm)、このデータから複数枚(5
〜10枚)の最適なバンドパスフィルタを決定する。
【0089】まず、図13の(A)に示すように、クラ
ス既知の2クラスの対象物Oの反射分光スペクトル及び
参照板Rの反射分光スペクトルを分光計80に撮影し、
データdsm (λ)としてデータメモリ84A,84B
に書き込む。但しここで、sはクラス番号(s=0が参
照板,s=1がクラス1,s=2がクラス2)、mはサ
ンプル番号である。
【0090】以降の処理はすべてフィルタ最適化演算回
路82のなかで行なわれるもので、これを図14に示す
フローチャートに沿って説明する。まず、回転色フィル
タ12を構成するバンドパスフィルタのパラメータの初
期値を設定する(ステップS1)。このパラメータは、
図13の(B)に示すように、フィルタの枚数(k
枚)、各フィルタの中心波長(λi )、各フィルタの帯
域幅(wi )、各フィルタの透過率(ti )であり、全
部でフィルタの枚数×3個である。なおここで、iはフ
ィルタ番号(i=1〜k)である。
【0091】その後、まず、クラス1の1つの対象物O
の反射分光スペクトルd1 1 (λ)について、バンドパ
スフィルタを通したデータに変換する。具体的には、1
枚目のフィルタについて
【0092】
【数14】 を行なう。続いて、2枚目,3枚目,…,k枚目と行な
い、他のサンプルの反射分光スペクトルについても上記
の操作を行なって、df1m を求める。そして、この操作
を、クラス2の対象物Oの反射分光スペクトル及び参照
板Rの反射分光スペクトルについても行ない、df2m
(i)とdfs(i)とを求める。以上の操作を、本第4
実施例では、スペクトル変換と呼ぶ(ステップS2)。
【0093】このようにして得たデータdf1m (i)及
びdf2m (i)(但し、i=1〜k,m=1〜N)を参
照板Rのデータdfs(i)で補正し(ステップS3)、
FS変換を行なって分類スペクトルを求める(ステップ
S4)。
【0094】そして、この求めた分類スペクトルからFi
sher ratioを計算し、分類評価値Cを求める。分類評価
値Cは、このFisher ratioの他、センサのS/N比snr
や対象物Oの輝度等を考慮した値で、例えば次式であ
る。
【0095】
【数15】 ここで、Ca ,Cb ,Cc は、適当な重み係数である。
そして、この分類評価値Cとそのときのフィルタのパラ
メータを、フィルタパラメータメモリ86Aに書き込む
(ステップS5)。
【0096】次に、フィルタのパラメータの1つを変更
し(ステップS6)、再び対象物Oの反射分光スペクト
ルを用いて上記のようにスペクトル変換を行ない(ステ
ップS7)、参照板Rのデータで補正する(ステップS
8)。そして、この新たに求められたデータを用いてF
S変換を行ない、分類スペクトルd1 ,d2 を求め(ス
テップS9)、分類評価値Cnew を求める(ステップS
10)。
【0097】このとき、フィルタパラメータメモリ86
Aに書き込まれている分類評価値Cを読み込み、Cnew
とCの大きさを比較する(ステップS11)。その結
果、Cnew がCよりも大きければ、フィルタパラメータ
メモリ86Aの分類評価値Cnew をCに更新すると共に
このときのフィルタのパラメータを更新し、また分類ス
ペクトルd1 ,d2 の値をそれぞれ分類スペクトルd1
メモリ86B,分類スペクトルd2 メモリ86Cに書き
込む(ステップS12)。反対に、Cnew がCより小さ
ければ、フィルタのパラメータを変更前の状態に戻す
(ステップS13)。
【0098】そして、フィルタのパラメータをすべて変
更したか否かを判断し(ステップS14)、変更し終え
た場合には処理を終了し、変更し終えていない場合には
上記ステップS6に戻って、再びパラメータを変更す
る。
【0099】なお、分類評価値が所定の値を越えたら処
理を中止するようにしても良い。以上のようにして、回
転色フィルタ12のバンドパスフィルタのパラメータ及
び分類スペクトルd1 ,d2 が求まる。そして、この特
性を有するバンドパスフィルタを製作し、以後は前述の
第1実施例等と同様に、学習モードにて分類境界を求
め、分類処理を行うことができる。ただし、上記第1実
施例と異なり、分類スペクトル算出部48は不用とな
る。
【0100】また、上記フローチャートに於いては、ス
テップS11では単純にCnew がCより大きい時にのみ
ステップS12に進むようにしているが、Cnew がCよ
り小さい時にもある確率でステップS12に進むような
Simulated Anealing法を用いることにより、グローバル
な最適値を求めることができる。
【0101】また、多クラス(nクラス)の分類に対し
て同様の処理を行うこともできる。この場合は、任意の
2クラスを選択し、上述したFS変換を利用する。そし
て、分類評価値Cは2クラスの分類の分離具合を調べる
Fisher ratio、多クラスの分類の分離具合を表すHTC
値、センサのS/N比snr 、対象物の輝度df等を考慮し
た値で、例えば次式である。
【0102】
【数16】 但しここで、Ca ,Cb ,Cc ,Cd は、適当な重み係
数である。
【0103】また、任意の2クラスを選択したFS変換
ではなく、前述した第3実施例で説明したような変換行
列を求めた上で、上述の分類評価値を利用しても良い。 [第5実施例]次に、本発明の第5実施例を説明する。
前述の第4実施例に於いては、各フィルタの透過率(t
i )もパラメータとして最適化した。しかし、撮影時の
ダイナミックレンジを考慮した場合には、この透過率は
対象物の輝度にあわせて決めた方が好ましい。例えば、
被写体の輝度が高い帯域では透過率を下げ、また、被写
体の輝度が低い帯域では透過率を上げた方がダイナミッ
クレンジが大きくなり、撮像時のS/Nが向上する。そ
こで、次式で示すような値に設定する。
【0104】
【数17】 但しここで、Cは定数、Wi はフィルタの帯域幅、Lia
veはその帯域における対象物の平均輝度である。これを
模式的に図示すると、図15に示すようになる。
【0105】また、ダイナミックレンジを向上させる別
の手段として、露光時間を変化させても良い。この場合
には、各フィルタの画像を撮像する度にCCDのシャッ
タ速度を変化させたり、光学系10の絞りを変化させ
る。
【0106】また、図2の(C)に示したような回転色
フィルタ12を用いる場合には、図16のように光の遮
光部分(即ち、各フィルタ)の大きさを、露光量に応じ
て変化させるようにしても良い。
【0107】[第6実施例]次に、本発明の第6実施例
を説明する。上述した実施例は光源が変化するのに対応
したものであったが、限定されている光源の場合には、
より簡単に最適化を行なうことができる。そこで、光源
が限定されている場合の2クラスのものの分類を行なう
色分類装置を、本発明の第6実施例として説明する。
【0108】即ち、光源が限定されている場合には、参
照板Rによる補正が不要なため、分光計で撮影された次
元でFS変換を行ない、理想的な分類スペクトルを算出
でき、このフィルタから実用的な次元数の少ないフィル
タを算出できる。図17の(A)には、全体のフィルタ
算出までの構成図を示す。
【0109】分類スペクトル算出部48は、前述した第
1実施例と同様なものであり、FS変換により分類スペ
クトルd1 ,d2 を算出する。ただし、次元数は、分光
計80で撮影されるスペクトルの次元数だけであり、フ
ィルタ演算回路88では、この分類スペクトルd1 ,d
2 を近似するべき複数のバンドパスフィルタが算出され
る。この算出には、前述した第4実施例で述べたような
逐次的な処理を用いることができる。例えば、実現した
い分類スペクトルd1 ,d2 を適当なバンドパスフィル
タの線型結合として近似する。分類スペクトルd1 ,d
2 を近似するスペクトルd1 ’,d2 ’を d1 ’=U1 (λ)+U2 (λ)+U3 (λ)+…+Um(λ) d2 ’=V1 (λ)+V2 (λ)+V3 (λ)+…+Vn(λ) …(33) のように、バンドパスフィルタUi (λ)(但し、i=
1〜m)、Vj (λ)(但し、j=1〜n)にて表し、
次の評価値C1 ,C2 を最小とするUi (λ),Vj
(λ)を逐次的に求める。
【0110】 C1 =|d1 −d1 ’|2 C2 =|d2 −d2 ’|2 …(34) なお、上記第4実施例で示したように、評価値にさらに
Fisher RatioやS/Nを考慮するようにしても良い。
【0111】このようにして、分類スペクトルd1 ,d
2 を近似するべき複数のバンドパスフィルタが算出さ
れ、図17の(B)に示すように、回転色フィルタ12
として構成される。
【0112】また、分類演算回路28は、図18のよう
に構成される。まず、輝度成分抽出部30は、光源の補
正が不要のためメモリ40A,40B及び補正回路42
が無くなり、輝度スペクトルはダイレクトに輝度スペク
トルメモリ“dta”44A及び“dtb”44Bに記憶さ
れる。また、分類演算部32は、単純な累積加算回路と
なり、累積加算値t1,t2が分類判定部34へ送られ
る。分類判定部34は、上記第1実施例と同構成であ
る。
【0113】本第6実施例のように、光源が限定された
場合には、光源を補正する場合に比較して回路構成が大
変にシンプルとなる。また、光源が数種類に限定されて
いる場合には、図19に示すように、光源90を検出す
るための光源検出装置92を設け、その光源90の種類
に応じて、専用の回転色フィルタ12を交換するような
フィルタ交換部94を設けても良い。
【0114】[第7実施例]次に、図13の分類判定部
34にニューラルネットワークを用い、複雑な分類判定
を良好に行なうようにした本発明の第7実施例を説明す
る。この分類判定部34は、内積値t1,t2から対象
物のクラス番号を出力するものであり、図20の(A)
に示すように、2入力,1出力のニューラルネットワー
ク96と、その学習のための学習器98とにより構成す
ることができる。
【0115】このニューラルネットワーク96は、内積
値t1,t2の値が、入力層のユニット100A,10
0Bに入力する。これら入力層のユニット100A,1
00Bは、入力した信号をそのまま中間のユニット10
2A〜102Nに分配する。中間のユニット102A〜
102N及び出力層のユニット104は、複数の入力端
子と1個の出力端子を有している。
【0116】各ユニットは次式の処理を実行する。 y=f(Σwii +θ) …(35) 但しここで、xi は端子iへの入力、wi は端子iの重
み係数、θはバイアス値である。また、fは、次式のよ
うなシグモイド関数である。
【0117】 f(x)=1/(1+e-x) …(36) このニューラルネットワーク96には、重みメモリ10
6からそれぞれのクラス決定に必要な重み係数とバイア
ス値が、中間層及び出力層の各ユニット102A〜10
2N及び104に与えられるように構成されている。
【0118】そして、学習モード時には、学習器98に
よりクラス番号がニューラルネットワーク96から出力
されるように、ラメルハート等が考案した一般化デルタ
ルール学習法(「PDPモデル・認知科学とニューロン
回路網の探索」第8章、D.E.ラメルハート、J.
L.マクレランド、PDPリサーチグループ著、甘利俊
一監訳、産業図書、1989)により学習が行なわれ
る。
【0119】このニューラルネットワークを用いること
により、その分類境界が複雑な場合や、多クラスの場合
にも容易に分類判定を行なうことができる。また、現在
人間が経験的に行なっている分類も、ニューラルネット
ワークを利用することにより、容易に実現することがで
きる。
【0120】なお、ニューラルネットワークで学習を行
なう際には、学習に適さないデータを取り除くための前
処理回路を設けても良い。また、ニューラルネットワー
クは、その実行時に於いて時間がかかることから、図2
0の(B)に示すように、学習により得られたニューラ
ルネットワーク96を利用して、2入力1出力の分類テ
ーブル108を作成し、実行時にこの分類テーブル10
8を用いることもできる。この場合には、分類テーブル
108の作成のためのテーブル作成回路110を利用す
る。
【0121】また、異なる分類目的には改めて学習を行
なうことになるが、この場合は、重みメモリ106の値
だけが異なる。そこで、分類目的毎に学習をして、異な
る重みメモリに記憶しておき、実行時に、分類目的に応
じて重みメモリを選択する又は分類テーブルを選択する
構成としても良い。
【0122】[第8実施例]前述の実施例では、主に回
転色フィルタ12により分類を行なう色分類装置であっ
たが、この場合、対象物Oが動いたときに、各フィルタ
で撮像された画像にずれが生じる。上記第1実施例で
は、輝度成分抽出部30にて、ある範囲の平均を求める
ようにしたため、このずれが平均する大きさに対して小
さい場合は実用上問題はない。しかし、高速に動く対象
物を撮像する場合や、対物物が小さく十分平均する範囲
を確保できない場合は、このずれが問題となってくる。
そこで、このずれの影響を除去する方法を、本発明の第
8実施例として説明する。
【0123】即ち、図21の(A)に示すように、輝度
成分抽出部30に、マスク回路112A,112B,1
12Wを設ける。このマスク回路112A,112B,
112Wは、図21の(B)に示すように、2次元画像
の周辺に近いほど振幅が小さくなるような1種のフィル
タである。画像にずれが生じる場合画像の周辺部ほど異
なるパターンが周りから入りこむため、このようなマス
ク処理することによりずれの影響を軽減することができ
る。このマスクとしては、例えばガウシアン関数を近似
したものを用いる。この方法は、簡単な処理で大きな効
果を得ることができる。
【0124】また、図22の(A)示すように、画像ず
れ補正回路114を用いる。この画像ずれ補正回路11
4は、各フィルタ12A〜12Eで撮像された画像のず
れを補正するもので、具体的には、図22の(B)に示
すように構成される。即ち、この画像ずれ補正回路11
4は、フレームメモリ116と、相関演算に用いる参照
画像を記憶する参照エリアメモリ118、相関演算を行
なう相関回路120と読み出し制御回路122にて構成
される。このような構成に於いて、フィルタを通して撮
像された画像は、まずフレームメモリ116に記憶され
ると共に、その1部が参照エリアメモリ118に記憶さ
れる。そして、続いて撮像される別のフィルタを通して
得られた画像がフレームメモリ116に記憶され、相関
回路120にて、参照エリアメモリ118に記憶されて
いる参照画像との間で相関演算が行なわれる。この相関
演算は、差の絶対値和を比較する方法等により行なわ
れ、2画像連続したフィルタ画像間でのずれ量が得られ
る。そして、このずれ量に基づいて、読み出し制御回路
122にて、最初に撮像した画像に合わせるようにフレ
ームメモリからの読み出し位置を制御することにより、
画像間のずれを補正することができる。この方法は、対
象物が小さい場合でも有効である。
【0125】また、画像を細かいブロックに分割し、ブ
ロック毎にずれ量を求め、これを補正することにより、
画像中の1部分が動く場合でも、ずれを補正することが
できる。
【0126】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動等にも
耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変
化する場合などにも良好に色分類可能な色分類装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の色分類装置の構成を示す
図である。
【図2】(A)は第1実施例の色分類装置に使用される
回転色フィルタに使用される複数のバンドパスフィルタ
の特性を示す図であり、(B)及び(C)はそれぞれ回
転色フィルタの構成を示す図である。
【図3】図1中の分類演算回路のブロック構成図であ
る。
【図4】図3中の輝度成分抽出部の構成を示す図であ
る。
【図5】(A)及び(B)はそれぞれ図4中の補正回路
の構成を示す図であり、(C)は図3中の分類演算部及
び分類判定部の構成を示す図である。
【図6】2クラスの対象物を示す図である。
【図7】第1実施例の色分類装置が学習モードで決定す
る分類境界を示す図である。
【図8】分類したいクラス未知の対象物を示す図であ
る。
【図9】(A)は第1実施例に於ける分類演算部の別の
構成例を示す図であり、(B)は本発明の第2実施例の
色分類装置に於いて決定される分類境界を示す図であ
る。
【図10】第1実施例の色分類装置の変形例を示す図で
ある。
【図11】本発明の第2実施例の色分類装置に於ける輝
度成分抽出部の構成を示す図である。
【図12】本発明の第3実施例の色分類装置に於ける輝
度成分抽出部及び分類判定部の構成を示す図である。
【図13】(A)は本発明の第4実施例に於いて最適化
フィルタを求めるための装置の構成を示す図であり、
(B)は回転色フィルタを構成するフィルタのパラメー
タに関する図である。
【図14】図13の(A)中のフィルタ最適化演算回路
の動作フローチャートである。
【図15】本発明の第5実施例に於ける各フィルタの透
過率の決め方を説明するための図である。
【図16】第5実施例に使用される回転色フィルタの構
成を示す図である。
【図17】(A)は本発明の第6実施例に於いて最適化
フィルタを求めるための装置の構成を示す図であり、
(B)は第6実施例に使用される回転色フィルタの構成
を示す図である。
【図18】第6実施例の色分類装置に於ける輝度成分抽
出部、分類演算部、及び分類判定部の構成を示す図であ
る。
【図19】第6実施例の色分類装置の変形例を示す図で
ある。
【図20】(A)及び(B)はそれぞれ本発明の第7実
施例の色分類装置に於ける分類判定部の構成例を示す図
である。
【図21】(A)は本発明の第8実施例の色分類装置に
於ける輝度成分抽出部の構成を示す図であり、(B)は
(A)中の各マスク回路の特性を示す図である。
【図22】(A)は第8実施例の色分類装置の構成を示
す図であり、(B)は(A)中の画像ずれ補正回路の構
成を示す図である。
【図23】従来の色判別装置に於ける分類スペクトルの
特性を有するフィルタの構成を示す図である。
【図24】分類スペクトルを説明するための図である。
【符号の説明】
10…光学系、12…回転色フィルタ、12A〜12E
…バンドパスフィルタ、14…CCD、16…A/D変
換器、18,116…フレームメモリ、20…モニタ、
22…CCD駆動ドライバ、24…回転色フィルタ駆動
モータ、26…コントロール部、28…分類演算回路、
30…輝度成分抽出部、32…分類演算部、34…分類
判定部34、36A,36B,36W,361 〜36n
…測定領域抽出部、38A,38B,38W,381
38n …輝度成分平均化部、40A,40B,40W,
401 〜40n …輝度成分メモリ、42…補正回路、4
1 …除算器、422 …パワー正規化回路、44A,4
4B,441 〜44n …輝度スペクトルメモリ、46,
54,60,68,72…切り替えスイッチ、48…分
類スペクトル算出部、50,52,86B,86C…分
類スペクトルメモリ、56…積算器、58…累積演算
部、58A…加算器、58B…ラッチ、62…分類境界
決定部、64…分類境界メモリ、66…分類決定部、7
0…光路分割手段、74…変換行列算出部、76…変換
行列メモリ、78…変換部、80…分光計、82…フィ
ルタ最適化演算回路、84A,84B,84W…データ
メモリ、86A…フィルタパラメータメモリ、88…フ
ィルタ演算回路、90…光源、92…光源検出装置、9
4…フィルタ交換部、96…ニューラルネットワーク、
98…学習器、100A,100B,102A〜102
N,104…ユニット、106…重みメモリ、108…
分類テーブル、110…テーブル作成回路、112A,
112B,112W…マスク回路、114…画像ずれ補
正回路、118…参照エリアメモリ、120…相関回
路、122…読み出し制御回路、O…対象物、R…参照
板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−93654(JP,A) 特開 平3−267726(JP,A) 特開 平5−187921(JP,A) 特開 平5−164687(JP,A) 特開 平7−113689(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/00 - 3/52 G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 PATOLIS

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の反射分光スペクトルを撮像する
    撮像手段と、 前記対象物と撮像手段との間に配置したそれぞれ異なる
    帯域を持つ複数のバンドパスフィルタと、クラスが既知の 対象物の反射分光スペクトルから統計的
    手法を用いてクラスが未知の前記対象物の分類を行なう
    分類手段と、前記対象物の輝度に応じて、前記複数のバンドパスフィ
    ルタのそれぞれの透過率もしくは露光時間を制御する手
    段と、 を具備することを特徴とする色分類装置。
  2. 【請求項2】 前記分類手段は、前記対象物を照明する
    光源のスペクトル特性及び輝度を正規化する正規化手段
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  3. 【請求項3】 前記分類手段は、クラスが既知の対象物
    の反射分光スペクトルからFisher ratioを最大にすると
    きのスペクトルである分類スペクトルを算出し、この分
    類スペクトルを用いてクラスが未知の対象物の分類を行
    なうことを特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  4. 【請求項4】 前記分類手段は、前記撮像手段によって
    撮像されたクラスが既知の対象物の反射分光スペクトル
    を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたクラ
    スが既知の対象物の反射分光スペクトルから前記分類ス
    ペクトルを算出する算出手段と、前記算出手段で算出さ
    れた分類スペクトルを用いて、前記撮像手段で撮像され
    たクラスが未知の対象物を分類する手段とを具備するこ
    とを特徴とする請求項に記載の色分類装置。
  5. 【請求項5】 前記分類手段は、それぞれ異なるクラス
    が既知の反射分光スペクトルを予め記憶している複数の
    記憶手段と、前記記憶手段を適宜選択して記憶されてい
    る反射分光スペクトルを出力する選択出力手段と、前記
    選択出力手段によって出力された反射分光スペクトルか
    ら前記分類スペクトルを算出する算出手段と、前記算出
    手段で算出された分類スペクトルを用いて、前記撮像手
    段で撮像されたクラスが未知の対象物を分類する手段と
    を具備することを特徴とする請求項に記載の色分類装
    置。
  6. 【請求項6】 前記複数のバンドパスフィルタは、予め
    クラスが既知の対象物の反射分光スペクトルを所定の波
    長間隔で撮像して得たデータから求められた帯域及び振
    幅を有するように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の色分類装置。
  7. 【請求項7】 前記対象物を照明する光源が限定されて
    いる場合、予めクラスが既知の対象物の反射分光スペク
    トルを撮像し、Foley Sammon変換を利用して統計処理し
    Fisher ratioを最大にするときのスペクトルである
    類スペクトルを算出し、この分類スペクトルを近似する
    よう前記複数のバンドパスフィルタが構成されることを
    特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  8. 【請求項8】 対象物の反射分光スペクトルを撮像する
    撮像手段と、 前記対象物と撮像手段との間に配置したそれぞれ異なる
    帯域を持つ複数のバンドパスフィルタと、 クラスが既知の対象物の反射分光スペクトルから統計的
    手法を用いて前記対象物の分類を行なう分類手段と、 を具備する色分類装置であって、 前記複数のバンドパスフィルタは、それぞれ所定数のバ
    ンドパスフィルタを有する複数組のフィルタ手段から成
    り、 前記色分類装置は、 前記対象物を照明する光源と、 前記光源の種類を検出する光源検出手段と、 前記光源検出手段で検出された前記光源の種類に応じ
    て、前記複数組のフィルタ手段の一つを選択的に前記対
    象物と撮像手段との間に配置する第1の切替手段と、 前記第1の切替手段によって選択的に配置された前記フ
    ィルタ手段の所定数のバンドパスフィルタのそれぞれを
    前記対象物と撮像手段との間に適宜挿入配置する第2の
    切替手段と、 をさらに具備することを特徴とする色分類装置。
  9. 【請求項9】 前記分類手段は、前記撮像手段によって
    撮像された対象物の反射分光スペクトルからFisher rat
    ioを最大にするときのスペクトルである分類スペクトル
    を算出し、該分類スペクトルと前記反射分光スペクトル
    との内積値を演算する分類演算手段と、前記分類演算手
    段からの前記内積値を用いて前記対象物の分類を行なう
    ニューラルネットワークを含む分類判定手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  10. 【請求項10】 前記分類判定手段は、前記撮像手段に
    よってクラス既知の対象物を撮像して学習したニューラ
    ルネットワークを利用して分類テーブルを作成するテー
    ブル作成手段と、前記撮像手段によって撮像されたクラ
    ス未知の対象物を前記テーブル作成手段によって作成さ
    れた分類テーブルを用いて分類する手段と含むことを特
    徴とする請求項9に記載の色分類装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のバンドパスフィルタで撮像
    される画像間のずれを補正するためのマスクフィルタも
    しくは画像ずれ補正回路をさらに具備することを特徴と
    する請求項1に記載の色分類装置。
  12. 【請求項12】 前記統計的手法は、複数クラスの分類
    に於いて、前記複数クラスの内の任意の2クラスを用い
    たFoley Sammon変換もしくはHotelling trace criterio
    nであることを特徴とする請求項1に記載の色分類装
    置。
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