JP3465073B2 - 情報記録媒体並びにその再生方法,その真偽判定方法及びその記録再生装置 - Google Patents

情報記録媒体並びにその再生方法,その真偽判定方法及びその記録再生装置

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JP3465073B2
JP3465073B2 JP18281397A JP18281397A JP3465073B2 JP 3465073 B2 JP3465073 B2 JP 3465073B2 JP 18281397 A JP18281397 A JP 18281397A JP 18281397 A JP18281397 A JP 18281397A JP 3465073 B2 JP3465073 B2 JP 3465073B2
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/00086Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy
    • G11B20/0092Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy involving measures which are linked to media defects or read/write errors
    • G11B20/00927Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy involving measures which are linked to media defects or read/write errors wherein said defects or errors are generated on purpose, e.g. intended scratches
    • G11B20/00949Circuits for prevention of unauthorised reproduction or copying, e.g. piracy involving measures which are linked to media defects or read/write errors wherein said defects or errors are generated on purpose, e.g. intended scratches said intentional errors occurring due to bad sectors, which are either physically destroyed or which are declared defective in the defect management information

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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク形状,テ
ープ形状又はカード形状を有する媒体にキー情報が記録
された情報記録媒体、前記キー情報の再生により情報の
不正使用を防止し得る情報記録媒体の再生方法及び真偽
判定方法、並びにキー情報を備える情報記録媒体の記録
再生を行なう記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、ポータブルなサイズで大
容量の情報を記録することが可能であり、急速に発展す
るマルチメディアの中で中核となる記録媒体として活用
が検討されている。光ディスクには大容量の情報が記録
可能であるために、記録された情報の管理、例えば情報
の不正使用を防止することが重要視されている。
【0003】情報の不正使用の防止を目的として、本願
出願人は特開平5−266576号公報にて、光ディスクに疑
似欠陥を形成するコピー防止方法を提案している。この
方法は、疑似欠陥のアドレスを記録したアドレス登録部
と、物理フォーマットにより検出された疑似欠陥のアド
レスを記録するPDL(Primary Difect List )領域と
を光ディスクに形成しておき、光ディスク使用時にアド
レス登録部とPDL領域との夫々のアドレスを比較し
て、両アドレスが一致した場合が真正品であると判断す
る。PDL領域はユーザが通常の方法でアクセスできな
いアクセス不可領域に形成されており、不正コピー品で
はPDL領域がコピーされないために、両アドレスが一
致することはなく、媒体真偽を判定することができる。
しかしながら、ユーザが何らかの方法で光ディスクのP
DL領域にアクセスした場合は、情報が不正使用される
虞がある。
【0004】また、本願出願人は特開平5−257816号公
報にて媒体識別コードを用いて情報を保護する方法を提
案している。この公報には、光ディスクに固有の媒体識
別コードを基に媒体固有キーを生成し、媒体固有キーを
用いて記録すべき情報を暗号化して記録する方法と、記
録された暗号化情報を再生し、媒体固有キーを用いて復
号化する方法とが記載されている。しかしながら、媒体
識別コードの形成方法については記載されておらず、不
正使用の防止を実現することができなかった。
【0005】このような情報の不正使用防止の方法を確
立するために、本願出願人は、特願平7−161142号及び
特願平7−256394号にて、媒体識別コードの形成方法を
提案している。この方法では、光ディスクに所定ビット
数の媒体識別コードを不揮発性記録、即ち書換え不可能
に記録する。使用される光ディスクが真正品であるか否
かの真偽判定は媒体識別コードが記録された領域に消去
動作を施すことにより行い、消去されていない場合は真
正品であり、消去された場合は不正コピー品であるとし
て情報の使用を禁止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この提案により情報の
不正使用を防止することができる。しかしながら、不揮
発性記録された媒体識別コードの再生信号は、信号振幅
が小さいために媒体識別信号として認識できなくなる虞
がある。
【0007】また、このような光ディスクの再生の際に
は、媒体識別コードが記録された特定の領域に特別な再
生処理、即ち消去動作の後に記録動作及び再生動作を施
す動作を行なう。このために、どの領域にどのような再
生処理を行なうかを指示するプログラムが光ディスクに
記録されており、光ディスクの記録再生装置に接続され
たコンピュータにこのプログラムのデータが送出され
る。コンピュータは与えられたデータに基づき、特別な
再生処理を行なう指示を記録再生装置に与え、上述した
如く光ディスクの真偽判定が行なわれる。
【0008】以上の如き処理にあっては、媒体識別コー
ドを用いた媒体真偽判定に関するデータが、記録再生装
置とコンピュータとの間で送受されているために、ユー
ザの何らかの操作により媒体真偽判定に関するデータを
解析することができる。この解析により不正コピー品が
使用可能となり、真正品から不正にコピーした情報が使
用され得るという問題があった。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、情報が正常に記録できない欠陥領域と正常に
記録できる正常領域とを配列せしめてキー情報を形成す
ることにより、キー情報を正確に再生し、情報の不正使
用を防止できる情報記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0010】また本発明は、前記欠陥領域と正常領域と
で形成されたキー情報に消去動作を施した後に再生する
ことにより、又は消去動作を施した後に所定信号を記録
し、その後再生することにより、媒体の真偽を判定でき
る情報記録媒体の再生方法及び真偽判定方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】さらに本発明は、特定の記録再生制御のた
めの媒体ファーム情報と、該媒体ファーム情報の存在を
知らせるキー情報とを備える情報記録媒体と、また、装
着された情報記録媒体が前記媒体ファーム情報を備える
と判断した場合に、前記媒体ファーム情報を用いて記録
再生制御することにより、媒体真偽判定に関するデータ
が処理装置に入力されない記録再生装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る情報記録
媒体は、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可
能な情報記録媒体において、不可逆記録された単位領域
と不可逆記録されていない単位領域との配列により所定
のキー情報を記録してあることを特徴とする。
【0013】第2発明に係る情報記録媒体は、複数ビッ
トで構成される単位領域を複数備え、記録動作及び消去
動作により情報の書換えが可能な情報記録媒体におい
て、不可逆記録された単位領域と不可逆記録されていな
い単位領域との配列により所定のキー情報を記録してあ
ることを特徴とする。
【0014】第3発明に係る情報記録媒体は、第1又は
第2発明において、前記単位領域は、情報記録領域であ
るトラックの長さ方向に分割された領域として定められ
るセクタであることを特徴とする。
【0015】第4発明に係る情報記録媒体は、アドレス
で定義される単位領域を複数備え、記録動作及び消去動
作により情報の書換えが可能な情報記録媒体において、
情報が正常に記録できない単位領域である欠陥領域と、
情報が正常に記録できる単位領域である正常領域との配
列により所定のキー情報を記録してあることを特徴とす
る。
【0016】第1乃至第4発明にあっては、例えばセク
タのような単位領域ごとに、情報が正常に記録できる領
域か否かを定め、このような正常領域と欠陥領域との配
列に応じたキー情報を記録している。正常領域と欠陥領
域とは、その領域が正常に再生できるか否かによって区
別できるので、再生信号のレベル低下,劣化等に影響を
受けることなく、正確にキー情報を再生することができ
る。この単位領域は、1セクタであっても良いし、1セ
クタ未満の複数ビット,又は1セクタ以上の複数ビット
であっても良い。キー情報が、例えば媒体真偽のキー情
報である場合に、媒体チェックのためにアクセス頻度が
高くなっても確実にキー情報を再生することができ、情
報の不正使用を防止できる。
【0017】第5発明に係る情報記録媒体は、複数ビッ
トで構成される単位領域を複数備え、記録動作及び消去
動作により情報の書換えが可能な情報記録媒体におい
て、特定の記録再生制御のための媒体ファーム情報と、
該媒体ファーム情報の存在を示すキー情報とを記録して
あることを特徴とする。
【0018】第5発明にあっては、キー情報の存在が確
認された場合に、媒体ファーム情報に基づいた記録再生
制御が記録再生装置内で行なわれるので、記録再生装置
が接続している処理装置に特定の記録再生制御に関する
情報を与えない。これにより、特定の記録再生制御に関
する情報の機密性が保たれる。
【0019】第6発明の情報記録媒体は、第5発明にお
いて、前記キー情報は、情報が正常に記録できない単位
領域である欠陥領域と、情報が正常に記録できる単位領
域である正常領域との配列により記録してあることを特
徴とする。
【0020】特定の記録再生制御に関する情報の機密性
は、媒体ファーム情報の使用により高めることができる
が、媒体ファーム情報を使用するためにはキー情報を再
生する必要がある。第6発明にあっては、キー情報を、
例えばセクタごとに正常領域と欠陥領域とを配列せしめ
て記録してあるので、その領域に記録された信号が正常
に再生できるか否かによって区別でき、再生信号のレベ
ル低下,劣化等に影響を受けることなく、キー情報の再
生が確実となる。
【0021】第7発明の情報記録媒体は、第1乃至第6
発明において、前記キー情報は媒体を識別するための識
別情報であることを特徴とする。
【0022】第7発明にあっては、キー情報として例え
ば媒体ごとに異なる識別情報を用いる場合に、特定の記
録再生制御に関する情報が、媒体を不正コピーした不正
品には記録再生処理を行なわないという情報であるとき
には、この情報の機密性が高まり、情報の不正使用の防
止効果が高まる。
【0023】第8発明の情報記録媒体は、複数ビットで
構成される単位領域を複数備え、記録動作及び消去動作
により情報の書換えが可能であり、コンピュータ読取り
可能なプログラムを記録した情報記録媒体において、情
報が正常に記録できない単位領域である欠陥領域と、情
報が正常に記録できる単位領域である正常領域との配列
により記録されたキー情報と、前記キー情報が記録され
た領域のアドレスを示すアドレス情報と、該アドレス情
報を読取り、前記キー情報が記録された領域に、消去動
作を施すステップと、該消去動作を施した領域を再生す
るステップと、各単位領域にて再生が正常に行なわれた
か否かを判定し、正常な再生の可否を二値に対応付ける
ステップとを有する判定プログラムとを記録してあるこ
とを特徴とする。
【0024】第8発明にあっては、欠陥領域に記録され
た情報は消去動作を施しても消去されないために正常に
再生されて‘1’が対応付けられ、正常領域に記録され
た情報は消去動作により同期信号等全ての情報が消去さ
れるために正常に再生されず‘0’が対応付けられる。
このように、コンピュータが判定プログラムを実行する
ことにより正常な再生の可否が判定され、キー情報が再
生される。媒体が不正品である場合は、キー情報が不揮
発性記録ではなく通常記録でコピーされるので、消去動
作の際に、欠陥領域及び正常領域の両領域で全ての情報
が消去される。これにより、キー情報の全ての領域で正
常に再生されず、不正品であると判定される。
【0025】第9発明の情報記録媒体は、複数ビットで
構成される単位領域を複数備え、記録動作及び消去動作
により情報の書換えが可能であり、コンピュータ読取り
可能なプログラムを記録した情報記録媒体において、情
報が正常に記録できない単位領域である欠陥領域と、情
報が正常に記録できる単位領域である正常領域との配列
により記録されたキー情報と、前記キー情報が記録され
た領域のアドレスを示すアドレス情報と、該アドレス情
報を読取り、前記キー情報が記録された領域に、消去動
作を施すステップと、該消去動作を施した領域に所定の
情報を記録するステップと、該所定の情報を記録した領
域を再生するステップと、各単位領域にて再生が正常に
行なわれたか否かを判定し、正常な再生の可否を二値に
対応付けるステップとを有する判定プログラムとを記録
してあることを特徴とする。
【0026】第9発明にあっては、欠陥領域に記録され
た情報は消去動作で消去されず、その後の記録が正常に
行なわれない。これにより記録後の再生動作では正常に
再生されず‘1’が対応付けられる。正常領域に記録さ
れた情報は消去動作で消去され、その後の記録が正常に
行なわれる。これにより記録後の再生動作では正常に再
生されて‘0’が対応付けられる。このようにコンピュ
ータが判定プログラムを実行することにより正常な再生
の可否が判定され、キー情報が再生される。媒体が不正
品である場合は、キー情報が不揮発性記録ではなく通常
記録でコピーされるので、消去動作の際に、欠陥領域及
び正常領域の両領域で全ての情報が消去され、その後記
録される。これにより、キー情報の全ての領域で正常に
再生され、不正品であると判定される。
【0027】第10発明の情報記録媒体は、第8又は第
9発明において、前記判定プログラムは、二値に対応付
けられた情報と、予め記録された情報との合致を判定す
るステップを有することを特徴とする。
【0028】第10発明にあっては、キー情報の再生に
より得られた情報と、予め情報記録媒体に記録されてい
るキー情報に対応する情報とを比較して、合致した場合
に真正品であると判定する。このように、コンピュータ
がこの判定プログラムを実行することにより、さらに確
実な真偽判定が行なえる。予め記録されている情報は、
キー情報が記録されている情報記録媒体に記録してあっ
ても良いし、異なる媒体に記録してあっても良い。
【0029】第11発明の情報記録媒体の再生方法は、
第4,6又は7発明の情報記録媒体の再生方法であっ
て、前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過
程と、該消去動作を施した領域を再生する過程と、各単
位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判定する過
程と、正常な判別の可否に応じて、前記欠陥領域か又は
前記正常領域かを夫々決定する過程とを有することを特
徴とする。
【0030】第11発明にあっては、欠陥領域に記録さ
れた情報は消去動作で消去されないので正常に再生され
て‘1’が対応付けられ、正常領域に記録された情報は
消去動作で同期信号等全ての情報が消去されているので
正常に再生されず‘0’が対応付けられる。このように
正常な再生の可否により‘1’,‘0’の区別できるの
で、再生信号のレベル低下,劣化等に影響を受けること
なく、正確にキー情報を再生することができる。
【0031】第12発明の情報記録媒体の再生方法は、
第4,6又は7発明の情報記録媒体の再生方法であっ
て、前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過
程と、該消去動作を施した領域に所定の情報を記録する
過程と、前記所定の情報を記録した領域を再生する過程
と、各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判
定する過程と、正常な判別の可否に応じて、前記正常領
域か又は前記欠陥領域かを夫々決定する過程とを有する
ことを特徴とする。
【0032】第12発明にあっては、欠陥領域に記録さ
れた情報は消去動作で消去されず、その後の記録が正常
に行なわれない。これにより記録後の再生動作では正常
に再生されず‘1’が対応付けられる。正常領域に記録
された情報は消去動作で消去され、その後の記録が正常
に行なわれる。これにより記録後の再生動作では正常に
再生されて‘0’が対応付けられる。このように正常な
再生の可否により‘1’,‘0’の区別できるので、再
生信号のレベル低下,劣化等に影響を受けることなく、
正確にキー情報を再生することができる。
【0033】第13発明の情報記録媒体の真偽判定方法
は、第4,6又は7発明の情報記録媒体の真偽判定方法
であって、前記キー情報が記録された領域に消去動作を
施す過程と、該消去動作を施した領域を再生する過程
と、各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判
定し、正常な再生の可否を二値に対応付ける過程と、二
値に対応付けられた情報と、予め記録された情報との合
致を判定する過程と、合致判定の結果に応じて情報記録
媒体の真偽を決定する過程とを有することを特徴とす
る。
【0034】また、第14発明の情報記録媒体の真偽判
定方法は、第4,6又は7発明の情報記録媒体の真偽判
定方法であって、前記キー情報が記録された領域に消去
動作を施す過程と、該消去動作を施した領域に所定の情
報を記録する過程と、前記所定の情報を記録した領域を
再生する過程と、各単位領域にて再生が正常に行なわれ
たか否かを判定し、正常な再生の可否を二値に対応付け
る過程と、二値に対応付けられた情報と、予め記録され
た情報との合致を判定する過程と、合致判定の結果に応
じて情報記録媒体の真偽を決定する過程とを有すること
を特徴とする。
【0035】第13又は14発明にあっては、正常な再
生の可否の判定により得られたキー情報と、予め情報記
録媒体に記録されているキー情報に対応する情報とを比
較して、合致した場合に真正品であると判定する。これ
により、さらに確実な真偽判定が行なえる。予め記録さ
れている情報は、キー情報が記録されている情報記録媒
体に記録してあっても良いし、異なる媒体に記録してあ
っても良い。
【0036】第15発明の情報記録媒体の記録再生装置
は、第1記憶部に格納された、記録再生制御のためのオ
リジナルファーム情報に基づいて情報記録媒体に記録再
生処理を行なう記録再生装置において、特定の記録再生
制御のための媒体ファーム情報が情報記録媒体に存在す
ることを示すキー情報の有無を判定する判定部と、該判
定部が、前記情報記録媒体が前記キー情報を有すると判
定した場合に、前記媒体ファーム情報が読み込まれて格
納される第2記憶部と、前記オリジナルファーム情報と
前記媒体ファーム情報とを切り換えて使用すべく指示す
る指示部とを備えることを特徴とする。
【0037】第15発明にあっては、情報記録媒体にキ
ー情報が記録されていると判定した場合に、媒体ファー
ム情報を用いて前記情報記録媒体に特定の記録再生制御
を行なう。媒体ファーム情報に基づいた記録再生制御が
記録再生装置内で行なわれるので、記録再生装置が接続
している処理装置に特定の記録再生制御に関する情報を
与えない。これにより、特定の記録再生制御に関する情
報の機密性が保たれる。
【0038】第16発明の記録再生装置は、第15発明
において、前記キー情報は媒体を識別するための識別情
報であり、前記判定部が前記識別情報の存在を判定した
場合に、前記識別情報が読み込まれて格納される第3記
憶部を備えることを特徴とする。
【0039】第16発明にあっては、キー情報が例えば
媒体ごとに異なる識別情報である場合に、第3記憶部に
格納された識別情報を、識別情報の照合,情報の暗復号
化等に用いることができる。また、特定の記録再生制御
に関する情報が、媒体を不正コピーした不正品には記録
再生処理を行なわないという情報である場合には、この
情報の機密性が高まり、情報の不正使用の防止効果を高
める。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。 第1の実施の形態 図1は、本発明の情報記録媒体の構成を示す模式的平面
図である。情報記録媒体Dは光磁気ディスクであり、IS
O/IEC 13963 規格に準じている。光ディスクDには、識
別情報1,キー記録領域情報2,識別コード3及び媒体
ファーム情報4が記録されている。識別情報1は媒体毎
に異なるキー情報であり、複数のセクタで構成されたキ
ー記録領域A1に形成されている。キー記録領域情報2
はキー記録領域A1のアドレス情報である。
【0041】図2は、図1に示すキー記録領域A1を拡
大した図である。キー記録領域A1は第5論理トラック
の第0論理セクタ〜第9論理セクタであり、連続10セ
クタを有する。第0,第3,第6,第9論理セクタは、
ISO/IEC 13963 規格に準じたテストパターンが不揮発性
記録された欠陥セクタ1a,1a…である。第1,第
2,第4,第5,第7,第8論理セクタは、何も記録さ
れていない正常セクタ1b,1b…である。この欠陥セ
クタ1a及び正常セクタ1bの組合せにより、識別情報
1が構成されている。識別コード3はキー記録領域A1
の欠陥セクタ1a及び正常セクタ1bを夫々‘1’,
‘0’に対応させたコードであり、ここでは‘1001
001001’が記録されている。また媒体ファーム情
報4は、情報記録媒体Dに特有の情報記録再生の制御に
関する情報である。
【0042】このような構成の情報記録媒体Dを製造す
る手順及び識別情報の記録条件について説明する。図3
は、第1の実施の形態の識別情報1の記録方法を説明す
る図である。情報記録媒体Dは、板厚1.2 mm,外径φ86
mmのカーボネート樹脂製で、トラックピッチ1.4 μmの
プリグルーブとヘッダ信号とが形成された基板11を用
い、基板11上にY−SiO2 からなる誘電体層12,
DyFeCoからなる磁性層13,Y−SiO2 からな
る誘電体層14及びAlからなる反射層15をこの順に
積層して構成されている。このような膜構成の情報記録
媒体Dは物理フォーマット後、線速9m/sで回転させ
た場合の最適な記録パワーが8mWであった。
【0043】市販の光ディスクテスタを用い、情報記録
媒体Dに消去方向の磁界を印加しつつ、線速3m/s,
消去パワー25mWのレーザ光を照射し、ISO/IEC 1396
3 規格に準じたテストパターンを第0,第3,第6,第
9論理セクタの夫々のセクタに不揮発性記録する。テス
トパターンは、各セクタ内の一部領域に記録してあって
も良いし、セクタの全領域に渡って記録してあっても良
い。不揮発性記録された領域は、不可逆的に記録された
状態即ち書換え不可能及び消去不可能な状態となる。な
お、不揮発性記録方法及びその再生についての詳細な説
明は特願平7−161142号及び特願平7−256394号にて記
載しており、ここでは省略する。なお、線速が通常記録
よりも遅いために、第0,第3,第6,第9論理セクタ
に夫々記録される基準クロックは、通常よりも遅く設定
している。キー記録領域2,識別コード3及び媒体ファ
ーム情報4を、通常の光磁気記録方式により所定の位置
に夫々記録する。
【0044】以上の如く製造された情報記録媒体Dの識
別情報を再生する手順を説明する。図4は、第1の実施
の形態の識別情報の再生の手順を示すフローチャートで
ある。まず、情報記録媒体Dのキー記録領域情報2を再
生し、キー記録領域A1のアドレスを得る(ステップS
11)。次に、情報記録媒体Dを3600 rpmで回転せしめ
(キー記録領域A1で9m/sに相当する)、9mWの
消去パワーのレーザ光をキー記録領域A1に照射して消
去動作を施した後(ステップS12)、キー記録領域A
1を第0論理セクタから第9論理セクタまで順に再生す
る(ステップS13)。
【0045】再生の結果、各論理セクタにエラーが生じ
たか否かを判断する(ステップS14)。特願平7−16
1142号及び特願平7−256394号に記載したように、不揮
発性記録された欠陥セクタ1a(第0,第3,第6,第
9論理セクタ)は消去動作が施されても情報が消去され
ないのでエラー無しで再生され、不揮発性記録されてい
ない正常セクタ1b(第1,第2,第4,第5,第7,
第8)では、全ての情報が消去されているのでエラーが
生じる。ステップS14にて、エラー無しで再生できた
セクタには‘1’を対応付け(ステップS15)、エラ
ー有りのセクタに‘0’を対応付ける(ステップS1
6)。そして、再生セクタが最終セクタであるか否かを
判断し(ステップS17)、最終セクタでない場合はス
テップS13へ戻ってセクタの再生処理を続け、最終セ
クタである場合は、識別情報1の再生処理を終了する。
キー記録領域A1の各セクタに‘0’,‘1’を対応付
けた結果、‘1001001001’の識別コードで表
された識別情報1を得ることができる。
【0046】以上の如き再生手順により、媒体固有の識
別情報1を再生することができる。不揮発性記録された
テストパターンの再生信号から直接識別情報を得るので
はなく、再生信号が正常に得られたか否かを‘1’,
‘0’に対応付けるので、再生信号の振幅が小さくても
正確な識別情報1を得ることができる。なお、上述した
ステップS11〜ステップS17のような動作をコンピ
ュータにさせる判定プログラムは、情報記録媒体Dに記
録されている。
【0047】また、識別情報1の正常セクタ1bに通常
データが記録された場合は、識別情報1の再生処理で通
常データが消去されてしまう。これを防止するために、
識別情報1は、ユーザが誤って記録操作できない領域に
記録してあることが好ましい。
【0048】第2の実施の形態 図5は、情報記録媒体に記録再生処理を行なう記録再生
装置の構成を示すブロック図であり、記録再生装置に接
続された処理装置と共に示している。図中、情報記録媒
体Dは図1に示した光磁気ディスクであり、識別情報
1,キー記録領域情報2,識別コード3及び媒体ファー
ム情報4が記録されている。識別情報1の欠陥セクタ1
aは第1の実施の形態とは異なり、ISO/IEC 13963 規格
に準じていないテストパターンが不揮発性記録されてい
る。不揮発性記録の条件及び光磁気ディスクの膜構成
等、その他の条件は第1の実施の形態と同様である。な
お、不揮発性記録されるテストパターンは、必ずしも規
格に不準拠である必要はないが、後述する通常記録され
る規格準拠のテストパターンと同パターンとなることを
避けるために、規格に準じていないことが好ましい。
【0049】記録再生装置は、装着可能な全ての情報記
録媒体について記録再生処理を制御するオリジナルファ
ーム情報が格納された第1メモリ部22、情報記録媒体
Dの識別コード3を格納する第2メモリ部23、情報記
録媒体Dの媒体ファーム情報4を格納する第3メモリ部
24、情報記録媒体Dに情報を記録再生する光ヘッドを
制御する駆動部25、第1メモリ部22と第3メモリ部
24の何れを用いて処理しているかを知らせるフラグ2
6、及びこれらに信号を入出力して情報記録媒体Dへの
記録再生を制御する制御部21を備えている。また、処
理装置はCPU31及び主メモリ部32を備え、CPU
31は主メモリ部32のデータを取り込んで演算処理
し、主メモリ部32に格納する。記録再生装置は処理装
置と接続されており、情報記録媒体Dに記録されたプロ
グラムの信号を処理装置に出力し、情報記録媒体Dへの
記録再生の指示を処理装置から受け取る。記録再生装置
は、通常この指示を受け、オリジナルファーム情報に基
づいて駆動部25による記録再生処理を行なうようにな
っている。
【0050】図6は、第2の実施の形態の記録再生装置
の制御処理手順を示すフローチャートである。情報記録
媒体Dが記録再生装置に装着された際に、情報記録媒体
Dに記録された例えばアプリケーションプログラムを実
行する場合の記録再生装置の処理手順を、図6のフロー
チャートに基づいて説明する。まず、情報記録媒体Dに
識別情報1が記録されているか否かを判断する(ステッ
プS21)。これは、情報記録媒体Dにキー記録領域情
報2が記録されているか否かで判断できる。識別情報1
が記録されていない場合は、オリジナルファーム情報に
基づいて通常の記録再生制御を行なう(ステップS2
2)。
【0051】識別情報1が記録されている場合は、記録
再生装置の第2メモリ部23に識別コード3を読み込み
(ステップS23)、第3メモリ部24に媒体ファーム
情報を読み込む(ステップS24)。そして、制御部2
1はオリジナルファーム情報を媒体ファーム情報に切り
換え、ファーム情報を変更したことを知らせるフラグ2
6のビットを‘1’に設定する(ステップS25)。そ
して、装着された情報記録媒体Dが真正品であるか否か
を調べる媒体真偽判定を行なう(ステップS26)。
【0052】図7は、ステップS26の媒体真偽判定処
理の手順を示すフローチャートである。媒体の真偽を判
定する際は、まず、キー記録領域情報2を再生し(ステ
ップS261)、得られたキー記録領域A1の全域に消
去動作を施す(ステップS262)。次に、キー記録領
域A1の全域に8mWの記録パワーで規格準拠のテスト
パターンを通常記録する(ステップS263)。このと
き、記録後のベリファイ動作即ち記録した情報が正確に
記録されたか否かを再生して確認する処理は行なわな
い。
【0053】テストパターン記録後、キー記録領域A1
のセクタを順に再生する(ステップS264)。再生の
結果、エラーが生じたか否かを判断する(ステップS2
65)。不揮発性記録された欠陥セクタ1a(第0,第
3,第6,第9論理セクタ)は消去動作が施されても消
去されておらず、ステップS263で記録されたテスト
パターンを再生することはできない。これにより、欠陥
セクタ1aではエラーが生じる。不揮発性記録されてい
ない正常セクタ1b(第1,第2,第4,第5,第7,
第8)では、ステップS263でテストパターンが記録
されており、エラー無しで再生される。エラー有りのセ
クタには‘1’を対応付け(ステップS267)、エラ
ー無しのセクタに‘0’を対応付ける(ステップS26
6)。
【0054】再生セクタが最終セクタであるか否かを判
断し(ステップS268)、最終セクタでない場合はス
テップS264へ戻って次のセクタの再生処理を行う。
最終セクタである場合は、キー記録領域A1の各セクタ
に‘1’,‘0’を対応付けて‘100100100
1’の識別コードで表された識別情報と、ステップS2
3にて読み込まれた識別コード3と比較し(ステップS
269)、識別コード3と合致していない場合は、情報
記録媒体Dが不正コピー品であると判断して記録再生装
置の作動を停止する。識別コード3と合致している場合
は、真正品であると判断して図6のステップS27へ進
み、アプリケーションプログラムを実行する(ステップ
S27)。なお、識別コード3は、識別情報1が記録さ
れている同じ媒体に記録してあっても良いし、別の媒体
に記録してある識別コード3を得るようにしてあっても
良い。また、消去条件,テストパターンの通常記録条件
及び再生条件は、第1の実施の形態と同様である。さら
に、上述したステップS261〜ステップS269のよ
うな一連の動作をコンピュータにさせる判定プログラム
は、情報記録媒体Dに記録されている。
【0055】なお、上述した媒体真偽判定処理において
は、ステップS263でベリファイ動作を行なわない記
録をするようにしてあるが、各セクタの記録後にベリフ
ァイ動作を行ない、その際のエラーの有無によって各セ
クタに‘1’,‘0’を対応付けるようにしてあっても
良い。図8にその媒体真偽判定処理の手順をフローチャ
ートに示す。
【0056】ステップS263にて、キー記録領域A1
のセクタに順に規格準拠のテストパターンを記録し、直
後にベリファイ動作を行なう(ステップS270)。ベ
リファイ動作の結果、エラーが生じたか否かを判断する
(ステップS265)。不揮発性記録された欠陥セクタ
1a(第0,第3,第6,第9論理セクタ)は消去動作
が施されても記録されたパターンが消去されておらず、
ステップS263でテストパターンを正確に記録するこ
とができない。これにより、欠陥セクタ1aではエラー
が生じる。不揮発性記録されていない正常セクタ1b
(第1,第2,第4,第5,第7,第8)では、ステッ
プS263でテストパターンが正確に記録され、エラー
は生じない。エラー有りのセクタには‘1’を対応付け
(ステップS267)、エラー無しのセクタに‘0’を
対応付ける(ステップS266)。再生セクタが最終セ
クタであるか否かを判断し(ステップS268)、最終
セクタでない場合はステップS263へ戻って次のセク
タにテストパターンを記録し、最終セクタである場合は
識別情報1を得る(ステップS269)。その他の処理
は図7と同様であり、説明を省略する。
【0057】また、上述した記録再生装置の制御処理手
順における媒体真偽判定処理は、図7及び図8に示す如
く、キー記録領域A1に消去動作を施した後に通常記録
をするようになっているが、これに限るものではなく、
第1の実施の形態で図4に示したように、キー記録領域
A1に消去動作を施した後に再生するようにしてあって
も良い。
【0058】また、図6のステップS26,ステップS
27における記録/再生処理は、媒体ファーム情報4を
用いて制御される。その制御内容として、例えばステッ
プS26の媒体真偽判定処理において、キー記録領域A
1に通常記録を施す際に交替処理を行なわないように制
御することが挙げられる。この制御により、媒体真偽判
定処理で欠陥セクタ1aにテストパターンを記録した際
に、交替処理により他のセクタへアクセスすることを防
止できる。
【0059】なお、媒体ファーム情報4が記録されてい
ることを知らせるキー情報として、本実施の形態では識
別情報1が記録されたアドレス情報を用いたが、これに
限るものではなく、情報記録媒体Dを記録再生装置に装
着したときにアクセスされる領域に、何らかの信号を記
録してあっても良い。
【0060】また、情報記録媒体Dに記録される媒体フ
ァーム情報,アプリケーションプログラム及びその他プ
ログラムは、識別コードを用いて暗号化しておくことが
好ましい。この場合は、ステップS27におけるアプリ
ケーションプログラムの実行の際に、第2メモリ部24
に読み込まれた識別情報を用いてプログラム内容を復号
化する。
【0061】さらに、記録再生装置は、処理装置から与
えられる記録再生の指示の種類に応じてオリジナルファ
ーム情報と媒体ファーム情報とを切り換えて用いるよう
にしてあっても良い。例えば、ステップS26の媒体真
偽処理では媒体ファーム情報を用い、ステップS27の
アプリケーションプログラムを実行する処理ではオリジ
ナルファーム情報を用いるようにしてあっても良い。
【0062】以上の如き処理手順により、第2の実施の
形態では第1の実施の形態と同様の効果が得られる。即
ち、再生信号のレベルに影響を受けることなく、情報記
録媒体Dの真偽が確実に判定できる。また、情報記録媒
体Dが専用の記録再生制御のための媒体ファーム情報4
を備えており、情報記録媒体Dが真正品であると判定さ
れた場合に、この媒体ファーム情報4をオリジナルファ
ーム情報から切り換えて使用できるので、情報記録媒体
Dの真偽判定に関する信号が、記録再生装置と処理装置
との間で送受されず、これにより情報の不正使用を確実
に防止することができる。さらに、媒体ファーム情報を
媒体に記録してあるので、媒体から記録再生装置に媒体
ファーム情報を格納することにより、記録再生装置は装
着された媒体に専用の記録再生制御を行なうことができ
る。これにより記録再生装置は最小限のオリジナルファ
ーム情報を有するだけでよく、媒体の装着によって各媒
体専用の記録再生制御が行なわれる。
【0063】上述した第2の実施の形態では、識別情報
1はユーザが誤って記録操作できない領域(ユーザアク
セス外領域)に記録した場合を説明しているが、ユーザ
が容易にアクセスできる領域に識別情報1を記録した場
合でも、同様の媒体真偽判定処理を行なうことができ
る。この場合は、キー記録領域A1には通常データの記
録を行なわないような制御内容のプログラムを情報記録
媒体Dに記録し、このプログラムに基づいて通常データ
の記録制御を行なうようにする。このときプログラムは
暗号化して記録しておくことが好ましい。または、キー
記録領域A1に通常データの記録を行なわないような制
御内容の媒体ファーム情報を情報記録媒体Dに記録し、
この媒体ファーム情報に基づいて通常データの記録制御
を行なうようにしても良い。
【0064】また、上述した第1,第2の実施の形態で
は、媒体の真偽判定のために、キー記録領域A1の全域
から識別情報1を読み取って‘1001001001’
を得る手順を説明しているが、これに限るものではな
く、キー記録領域A1の一部セクタのみについて欠陥セ
クタ1aであるか正常セクタ1bであるかを判定しても
良い。例えば、まずキー記録領域情報2及び識別コード
3から欠陥セクタ1aに対応する少なくとも1つのセク
タのアドレスを得る。このアドレスのセクタに、上述し
た真偽判定処理である消去動作,通常記録及び再生処理
を行なう(図7参照)。その結果、このセクタが欠陥セ
クタ1aであると判定された場合は情報記録媒体Dは真
正品であり、正常セクタ1bであると判定された場合に
は不正コピー品であると判断される。このような媒体真
偽判定処理は、図4,図7及び図8に示す処理にて一度
真偽判定を行なった後に、例えば、異なるプログラムを
起動させる都度行なったり、所定時間毎に行なう媒体チ
ェックに用いることにより、媒体チェックの時間を短縮
できる。
【0065】第3の実施の形態 図9は、本発明の第3の実施の形態の識別情報の記録方
法を説明する図である。情報記録媒体Dは、板厚1.2 m
m,外径φ86mmのカーボネート樹脂製で、トラックピッ
チ1.4 μmのプリグルーブとヘッダ信号とが形成された
基板11を用い、基板11上にZnSからなる誘電体層
12,InSbからなる記録層13及びZnSからなる
誘電体層14をこの順に真空蒸着法により積層して構成
されている。このような膜構成の相変化型ディスクであ
る情報記録媒体Dを物理フォーマットした後、記録層1
3を結晶化処理し、線速9m/sで7MHzの信号を記
録したところ、記録パワーが8mWで信号のC/Nが飽
和し、この信号は消去パワー5mWで消去された。その
後、8mWの記録パワーで信号が再度記録でき、書換え
可能な記録膜13が形成されていることが確認された。
【0066】この情報記録媒体Dに線速3m/s,20
mWの記録パワーでテストパターンを記録し、欠陥セク
タ1a,1a…を形成して第1の実施の形態と同様の識
別情報1を記録した。このテストパターンは、線速9m
/sでは、通常の消去パワーである5mWでは消去され
ず、これより大きいパワー値である25mWでも消去さ
れなかった。これにより、テストパターンは不可逆的に
記録されていると言える。なお、情報記録媒体Dのその
他の構成は図1に示したものと同様であり、その説明を
省略する。
【0067】このような情報記録媒体Dに、第1又は第
2の実施の形態(図4〜図7参照)と同様の記録再生装
置を用いて同様の再生処理手順を施すことにより、媒体
真偽を判定でき、夫々同様の効果を得ることができる。
なお、第1,第2の実施の形態では再生信号は照射光の
偏光面の回転方向で検出しているが、第3の実施の形態
では再生信号は照射光の反射率の変化で検出する。
【0068】第4の実施の形態 第4の実施の形態では、情報記録媒体Dがカートリッジ
入りリムーバブルタイプの磁気ディスクである場合を説
明する。図10は、本発明の第4の実施の形態の識別情
報の再生方法を説明する図である。情報記録媒体Dは、
両面にプリグルーブとヘッダ信号とが形成されたカーボ
ネート樹脂製の基板11を用い、基板11の両面側にC
oCrからなる記録層13,13を塗着して構成されて
いる。記録再生装置が備えるアーム16,16が記録層
13,13の対向側に配されており、アーム16,16
の先端に取付けられた磁気ヘッド15,15により、記
録層13に信号の記録/再生を行なうようになってい
る。
【0069】情報記録媒体Dは相変化型ディスクであ
り、図1に示すように識別情報1,キー記録領域情報
2,識別コード3及び媒体ファーム情報4が記録されて
いる。識別情報1は、情報記録媒体Dを物理フォーマッ
トした後に、所定のセクタにドライバ等で傷を付けて欠
陥セクタ1a,1a…を形成して記録されている。ま
た、キー記録領域情報2,識別コード3及び媒体ファー
ム情報4が通常の磁気記録により記録されている。
【0070】このような情報記録媒体Dに第1の実施の
形態(図5〜図7参照)と同様の記録再生装置を用いて
同様の再生処理手順を施すことにより、媒体真偽を判定
でき、同様の効果を得ることができる。なお、識別情報
1を記録する場合に、セクタ情報を再生しながら傷を付
けることにより、所望のセクタを欠陥セクタ1aとする
ことができる。
【0071】なお、上述した実施の形態では、不揮発性
記録された欠陥領域又は傷を付けた欠陥領域の単位領域
をセクタとした場合を説明しているが、これに限るもの
ではなく、複数のビットを単位領域と定めて所定数のビ
ット単位で欠陥領域を形成してあっても良い。図11
は、複数ビット単位の欠陥領域と正常領域とを配列せし
めて識別情報1を記録してある情報記録媒体の部分拡大
図である。図中、A2はキー記録領域であり、第5論理
トラックの第0論理セクタ〜第4論理セクタの連続5セ
クタを有している。ここでは各論理セクタのトラック方
向に2等分割された前域及び後域を単位領域とし、夫々
を‘1’又は‘0’に対応せしめる場合を説明する。
【0072】図に示すように、第0及び第3論理セクタ
の前域並びに第1及び第4論理セクタの後域には、ISO/
IEC 13963 規格に準じたテストパターンが不揮発性記録
された欠陥領域10a,10a…である。第0及び第3
論理セクタの後域,第1及び第4論理セクタの前域並び
に第2論理セクタの全域は、何も記録されていない正常
セクタ10b,10b…である。この欠陥領域10a及
び正常領域10bの組合せにより、識別情報1が記録さ
れている。この情報記録媒体について、その他の構成は
第1の実施の形態と同様であり、その説明は省略する。
このように、識別情報1が記録されるキー記録領域A2
を構成する単位領域が、1セクタ未満又は1セクタ以上
の複数ビットである場合に、上述した各実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
【0073】また、上述した実施の形態では、情報記録
媒体が光磁気ディスク,相変化型ディスク又は磁気ディ
スクのようなディスク形状を有する媒体である場合を説
明しているが、これに限るものではなく、カード形状又
はテープ形状を有する媒体であっても同様の効果を得る
ことができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、正常
に情報を記録できない領域である欠陥領域と正常に記録
できる正常領域との組合せにより、媒体に固有の識別情
報のようなキー情報を記録してあるので、欠陥領域の再
生信号が劣化している場合でも正確な識別情報を再生す
ることができ、媒体真偽判定を確実に行なえる等、本発
明は優れた効果を奏する。
【0075】また、本発明においては、特定の記録再生
制御のための媒体ファーム情報と、該媒体ファーム情報
の存在を知らせるキー情報とを備えているので、記録再
生装置に情報記録媒体を装着した際に、キー情報の存在
を確認し、媒体ファーム情報を用いて媒体真偽判定処理
を行なうことにより、記録再生装置と処理装置との間で
媒体真偽判定に関する信号が送受されず、情報の不正使
用防止機能の解明を困難にする等、本発明は優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の構成を示す模式的平面
図である。
【図2】図1のキー記録領域の拡大図である。
【図3】第1の実施の形態の識別情報の記録方法を説明
する図である。
【図4】第1の実施の形態の識別情報の再生の手順を示
すフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態の記録再生装置の構成を示す
ブロック図である。
【図6】第2の実施の形態の記録再生装置の制御処理手
順を示すフローチャートである。
【図7】図6の媒体真偽判定処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図8】図6の媒体真偽判定処理の他の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図9】第3の実施の形態の識別情報の記録方法を説明
する図である。
【図10】第4の実施の形態の識別情報の再生方法を説
明する図である。
【図11】本発明の情報記録媒体の他のキー記録領域の
拡大図である。
【符号の説明】
1 識別情報 1a 欠陥セクタ 1b 正常セクタ 2 キー記録領域情報 3 識別コード 4 媒体ファーム情報 21 制御部 22 第1メモリ部 23 第2メモリ部 24 第3メモリ部 25 駆動部 26 フラグ A1 キー記録領域 D 情報記録媒体
フロントページの続き (72)発明者 小林 弘幸 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 村上 敬一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−266576(JP,A) 特開 平8−129828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 - 20/12,7/00

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録動作及び消去動作により情報の書換
    えが可能な情報記録媒体において、不可逆記録された単
    位領域と不可逆記録されていない単位領域との配列によ
    り所定のキー情報を記録してあることを特徴とする情報
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 複数ビットで構成される単位領域を複数
    備え、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可能
    な情報記録媒体において、不可逆記録された単位領域と
    不可逆記録されていない単位領域との配列により所定の
    キー情報を記録してあることを特徴とする情報記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記単位領域は、情報記録領域であるト
    ラックの長さ方向に分割された領域として定められるセ
    クタである請求項1又は2記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 アドレスで定義される単位領域を複数備
    え、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可能な
    情報記録媒体において、情報が正常に記録できない単位
    領域である欠陥領域と、情報が正常に記録できる単位領
    域である正常領域との配列により所定のキー情報を記録
    してあることを特徴とする情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 複数ビットで構成される単位領域を複数
    備え、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可能
    な情報記録媒体において、特定の記録再生制御のための
    媒体ファーム情報と、該媒体ファーム情報の存在を示す
    キー情報とを記録してあることを特徴とする情報記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 前記キー情報は、情報が正常に記録でき
    ない単位領域である欠陥領域と、情報が正常に記録でき
    る単位領域である正常領域との配列により記録してある
    請求項5記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記キー情報は媒体を識別するための識
    別情報である請求項1乃至6のいずれかに記載の情報記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 複数ビットで構成される単位領域を複数
    備え、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可能
    であり、コンピュータ読取り可能なプログラムを記録し
    た情報記録媒体において、 情報が正常に記録できない単位領域である欠陥領域と、
    情報が正常に記録できる単位領域である正常領域との配
    列により記録されたキー情報と、 前記キー情報が記録された領域のアドレスを示すアドレ
    ス情報と、 該アドレス情報を読取り、前記キー情報が記録された領
    域に、消去動作を施すステップと、該消去動作を施した
    領域を再生するステップと、各単位領域にて再生が正常
    に行なわれたか否かを判定し、正常な再生の可否を二値
    に対応付けるステップとを有する判定プログラムとを記
    録してあることを特徴とするコンピュータ読取り可能な
    情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 複数ビットで構成される単位領域を複数
    備え、記録動作及び消去動作により情報の書換えが可能
    であり、コンピュータ読取り可能なプログラムを記録し
    た情報記録媒体において、 情報が正常に記録できない単位領域である欠陥領域と、
    情報が正常に記録できる単位領域である正常領域との配
    列により記録されたキー情報と、 前記キー情報が記録された領域のアドレスを示すアドレ
    ス情報と、 該アドレス情報を読取り、前記キー情報が記録された領
    域に、消去動作を施すステップと、該消去動作を施した
    領域に所定の情報を記録するステップと、該所定の情報
    を記録した領域を再生するステップと、各単位領域にて
    再生が正常に行なわれたか否かを判定し、正常な再生の
    可否を二値に対応付けるステップとを有する判定プログ
    ラムとを記録してあることを特徴とするコンピュータ読
    取り可能な情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記判定プログラムは、二値に対応付
    けられた情報と、予め記録された情報との合致を判定す
    るステップを有する請求項8又は9記載のコンピュータ
    読取り可能な情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 請求項4,6又は7記載の情報記録媒
    体の再生方法であって、 前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過程
    と、 該消去動作を施した領域を再生する過程と、 各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判定す
    る過程と、 正常な判別の可否に応じて、前記欠陥領域か又は前記正
    常領域かを夫々決定する過程とを有することを特徴とす
    る情報記録媒体の再生方法。
  12. 【請求項12】 請求項4,6又は7記載の情報記録媒
    体の再生方法であって、 前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過程
    と、 該消去動作を施した領域に所定の情報を記録する過程
    と、 前記所定の情報を記録した領域を再生する過程と、 各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判定す
    る過程と、 正常な判別の可否に応じて、前記正常領域か又は前記欠
    陥領域かを夫々決定する過程とを有することを特徴とす
    る情報記録媒体の再生方法。
  13. 【請求項13】 請求項4,6又は7記載の情報記録媒
    体の真偽判定方法であって、 前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過程
    と、 該消去動作を施した領域を再生する過程と、 各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判定
    し、正常な再生の可否を二値に対応付ける過程と、 二値に対応付けられた情報と、予め記録された情報との
    合致を判定する過程と、 合致判定の結果に応じて情報記録媒体の真偽を決定する
    過程とを有することを特徴とする情報記録媒体の真偽判
    定方法。
  14. 【請求項14】 請求項4,6又は7記載の情報記録媒
    体の真偽判定方法であって、 前記キー情報が記録された領域に消去動作を施す過程
    と、 該消去動作を施した領域に所定の情報を記録する過程
    と、 前記所定の情報を記録した領域を再生する過程と、 各単位領域にて再生が正常に行なわれたか否かを判定
    し、正常な再生の可否を二値に対応付ける過程と、 二値に対応付けられた情報と、予め記録された情報との
    合致を判定する過程と、 合致判定の結果に応じて情報記録媒体の真偽を決定する
    過程とを有することを特徴とする情報記録媒体の真偽判
    定方法。
  15. 【請求項15】 第1記憶部に格納された、記録再生制
    御のためのオリジナルファーム情報に基づいて情報記録
    媒体に記録再生処理を行なう記録再生装置において、 特定の記録再生制御のための媒体ファーム情報が情報記
    録媒体に存在することを示すキー情報の有無を判定する
    判定部と、 該判定部が、前記情報記録媒体が前記キー情報を有する
    と判定した場合に、前記媒体ファーム情報が読み込まれ
    て格納される第2記憶部と、 前記オリジナルファーム情報と前記媒体ファーム情報と
    を切り換えて使用すべく指示する指示部とを備えること
    を特徴とする情報記録媒体の記録再生装置。
  16. 【請求項16】 前記キー情報は媒体を識別するための
    識別情報であり、前記判定部が前記識別情報の存在を判
    定した場合に、前記識別情報が読み込まれて格納される
    第3記憶部を備える請求項15記載の記録再生装置。
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