JP3464976B2 - 歩行感覚提示装置 - Google Patents

歩行感覚提示装置

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JP3464976B2 JP2000359153A JP2000359153A JP3464976B2 JP 3464976 B2 JP3464976 B2 JP 3464976B2 JP 2000359153 A JP2000359153 A JP 2000359153A JP 2000359153 A JP2000359153 A JP 2000359153A JP 3464976 B2 JP3464976 B2 JP 3464976B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば人間の歩
行に関する能力を測定するときに用いる歩行感覚提示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】VR(Virtual Reality)またはVE(Vir
tual Environments)などの人工仮想空間技術に用いら
れるものに、使用者に歩行感覚を提示する歩行感覚提示
装置がある。たとえば、トレッドミルを用いた歩行感覚
提示装置が、特許第2923493号「歩行感覚生成装
置」に開示されている。これに用いられるトレッドミル
は、複数のローラに無端帯状のベルトを巻きかけて構成
され、ベルト上に使用者が乗り、使用者の歩行に合わせ
てベルトを後方に移動させる。これによって、実際に歩
行している状態を模擬することができる。また、トレッ
ドミル全体を傾斜させるなどして、傾斜地を模擬するこ
ともできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば氷上のような
足が滑るような路面状態を模擬しようとする場合、足を
乗せている部分の速度を部分的に変え、足が広がるよう
にすることによって、足元が滑る状態を模擬することが
できる。しかしながら、上記の従来の歩行感覚提示装置
ではベルトを用いているため、トレッドミル上面全体が
一定の速度で移動し、部分的に速度を変えるといったこ
とは不可能である。これによって、氷上のような路面状
態を模擬することが不可能であった。
【0004】また、ローラを覆って巻きかけるベルトを
有する構成となっているので、階段のような大きな前後
段差の模擬は困難である。
【0005】本発明の目的は、足が滑ったりするなどの
路面の表面状態を模擬可能な歩行感覚提示装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、棒状であり、略水平に並列に配置され、所定の回転
軸線まわりに外周部が回転し、使用者を乗載する複数の
回転体と、各回転体ごとに備えられ、各回転体を個別に
回転駆動する回転駆動源と、各回転駆動源を制御して各
回転体の回転速度を個別に制御することによって、回転
体上を歩行する使用者に、所定の路面状態の感覚を提示
する回転体回転速度制御手段とを含むことを特徴とする
歩行感覚提示装置である。
【0007】本発明に従えば、並列に配置した複数の回
転体によって路面を形成し、各回転体の回転が個別に制
御される。これによって、たとえば全てのローラを等速
度で回転させている場合において、着地する前足の回転
体のみ、周囲の回転体に比べて相対的に遅く回転させる
ことで、着地した足が前に滑った感覚を使用者に提示す
ることができる。このようにして、氷上を模擬すること
ができる。
【0008】請求項2記載の本発明は、前記外周部が回
転する回転体は、円柱状のローラか、またはベルトを上
面が平坦になるようにローラに巻き掛けてローラの回転
によって前記ベルトを回転させるベルト式回転体である
ことを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、回転体として、円柱状の
ローラを用いることで、構成を簡単とすることができ
る。また、回転体として、外周にベルトを設け、このベ
ルトを回転させる構造としてもよい。これによって、回
転体の断面を例えば四角形とすることができる。つま
り、並列配置される回転体の上面を平坦とすることがで
き、平坦な路面を模擬することができる。
【0010】請求項3記載の本発明は、各回転体ごとに
備えられ、各回転体を個別に昇降させる昇降駆動源と、
複数の回転体の上面を連ねる歩行面が、所定の表面形状
となるように、前記昇降駆動源を制御する回転体昇降制
御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、複数の回転体を個別に上
下移動させることで、複雑な形状の路面を模擬すること
が可能である。
【0012】請求項4記載の本発明は、前記回転体昇降
制御手段は、前後または左右の傾斜路面を模擬するよう
に、昇降駆動源を制御することを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、回転体の上下位置を個別
に制御することで、前後または左右の傾斜面を形成する
ことができる。
【0014】請求項5記載の本発明は、前記回転体昇降
制御手段は、前記略水平に並列に配置された複数の回転
体によって構成される路面が、回転体上の使用者の歩行
速度と同じ速度で後方に移動するように、昇降駆動源を
制御することを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、複数の回転体によって構
成される路面が使用者の移動速度と同じ速度で後方に移
動するように制御されるので、使用者側から見れば、設
定された路面形状の上を歩いているように感じられる。
このようにして、任意の路面形状の歩行を模擬すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に実施の一形態で
ある歩行感覚提示装置1を用いた人工環境システムの構
成を示す図である。人工環境システムは、人工的に様々
な環境を生成するシステムであり、たとえば様々な環境
のなかで歩行する人間の体力を測定する場合または各種
トレーニング、リハビリ、アミューズメント機器などに
用いられる。
【0017】人工環境システムは、生成する環境に応じ
た歩行感覚を使用者6に提示する歩行感覚提示装置1
と、環境に応じた映像を表示する表示装置4と、環境に
応じた音響を発生するスピーカ5とを備える。また、図
示しないが、生成する環境に応じて空調設備を制御し、
温度、湿度をコントロールしてもよく、またファンを用
いて風を発生させてもよく、さらに雨や雪などを人工的
に降らせてもよい。
【0018】歩行感覚提示装置1は、トレッドミル2と
制御装置3とを有し、トレッドミル2は、並列に密に配
列された複数のローラを備え、このローラの上を使用者
6が歩行する。制御装置3は、トレッドミル2、表示装
置4およびスピーカ5を含むシステム全体を制御し、シ
ステム全体を統括制御する統括制御用コンピュータ12
と、トレッドミル2を制御するトレッドミル制御装置1
3とを有する。統括制御用コンピュータ12には、生成
する環境として、たとえば砂漠や氷原などが指示され、
この指示された環境に応じた映像データ、音響データ、
および歩行感覚データを出力する。映像データを受け取
ったCG(computer graphic)表示用コンピュータ15
は、このデータに基づいて使用者6に表示するCG映像
を算出し、表示手段4に表示する。表示手段4は、プロ
ジェクタ21およびスクリーン20を有し、使用者6の
正面に環境に応じた映像を提示する。表示する映像は、
CGに限らず、実写映像でもよい。
【0019】統括制御用コンピュータ12から音響デー
タを与えられたパワーアンプ14は、音響データを増幅
し、スピーカ5から出力する。これによって、使用者に
は生成した環境に応じた音響が提示される。
【0020】トレッドミル2は、各ローラごとに備えら
れる回転駆動源である電動サーボモータ30、各ローラ
ごとに備えられ、各ローラを昇降させる昇降駆動源であ
る油圧シリンダ31(以下、シリンダ31と略記す
る)、使用者6の位置を検出する使用者位置検出装置1
0、および荷重を検出する荷重検出装置11を備える。
回転駆動源は、油圧モータで実現されてもよい。また、
昇降駆動源は、ボールネジなどで実現されてもよい。ト
レッドミル制御装置13は、統括制御コンピュータから
の歩行感覚データ、使用者位置検出装置10からの使用
者位置データ、および荷重検出装置11からの荷重デー
タに基づいて、トレッドミル2を制御する。
【0021】各ローラに備えられるサーボモータ30
は、ローラ回転速度制御部18によって制御され、シリ
ンダ31は、制御装置3に設けられるシリンダ昇降位置
制御部19によって制御される。
【0022】トレッドミル制御装置13は、統括制御用
コンピュータ12からの歩行感覚データに基づいて、生
成する環境の路面を表面形状と路面状態とに分けてトレ
ッドミル2で再現する。さらに詳細に説明すると、トレ
ッドミル制御装置13は、歩行感覚データから表面形状
データと路面状態データを算出し、歩行位置検出装置1
0に基づいて使用者6の歩行速度を算出し、荷重検出装
置11に基づいて、使用者6の足からトレッドミル2に
作用する荷重を算出する。そして、表面形状データと歩
行速度を表面形状制御部16に与える。
【0023】表面形状は、トレッドミル2の各ローラの
上下位置で再現される。また、使用者6に歩行している
人工環境を提供するために、使用者6の歩行速度で路面
が後方に移動させる必要がある。また、歩行速度は、各
ローラの回転速度で制御する。つまり、ローラ外周面の
回転速度が、使用者6の歩行速度とほぼ等しくなるよう
に制御する。
【0024】表面形状制御部16は、トレッドミル制御
装置13からの表面形状データに基づいて、シリンダ昇
降位置制御部19を制御して路面の表面形状を生成する
とともに、ローラ回転速度制御部18を制御して使用者
6の歩行速度で各ローラを回転させるとともに、生成し
た路面の表面形状が後方に移動するようにシリンダ昇降
位置制御部19を制御する。つまり、形成された路面の
表面形状が歩行速度と等速度で後方に移動するので、使
用者6にとっては、実際に歩いていると感じることがで
きる。
【0025】路面状態とは、生成する路面の土質や表面
状態である。土質とは、足を置いた地面がどのくらい沈
み込むかで表される。また、表面状態とは、足元が滑る
か、滑らないかといったことであり、これは、着地した
足元のローラや、足を上げようとして踏ん張る足元のロ
ーラの回転速度を変化させて行う。なお、これらの路面
状態制御に関しては、図8,9を用いて後でさらに詳細
に説明する。
【0026】以上をまとめると、トレッドミル制御装置
13は、統括制御用コンピュータ12からの歩行感覚デ
ータに基づいて路面状態データを算出し、歩行位置検出
装置10に基づいて使用者6の歩行速度および着地する
地点のローラ、足を上げようとする位置のローラを算出
し、荷重検出装置11に基づいて各ローラに作用する荷
重を算出し、これらのデータを、路面状態制御部17に
与える。路面状態制御部17は、路面状態データ、およ
び着地する足のローラ位置、上げようとする足のローラ
位置に基づき、これらのローラ位置の回転速度を変化さ
せて設定された路面状態を模擬するようにローラ回転速
度制御部18を制御する。また、着地する足の位置のロ
ーラおよび踏ん張る足の位置のローラに作用する荷重に
基づき、これらのローラが、設定された路面状態の硬さ
を模擬して昇降するように、シリンダ昇降位置制御部1
9を制御する。
【0027】図2は、トレッドミル2の平面図であり、
図3は正面図であり、図4は側面図である。これらの図
を参照してトレッドミル2の構造について説明する。ト
レッドミル2は、複数のローラ35が、平行に密に配列
され、使用者6は、この配列されるローラ35の上を歩
行する。ローラ35の外径は、本実施形態では50mm
φであり、長さは1.2mであり、41本設けられる。
【0028】各ローラの一方端部には、ローラを回転駆
動するサーボモータ30が取り付けられる。また、各ロ
ーラ35の両端部には、シリンダ31が取り付けられ
る。シリンダ31は、垂直に配置され、ピストンロッド
の先端部にローラ35の端部が、角変位可能に連結され
る。また、各シリンダ31には、シリンダ31の伸縮量
からローラ35の高さ位置を検出する高さ位置検出セン
サ36が設けられる。この位置検出センサ36は、たと
えばポテンションメータ、磁歪式センサなどを用いるこ
とができる。シリンダ昇降位置制御部19は、この高さ
位置検出センサ36に基づいて、ローラ35の高さ位置
を個別に制御する。
【0029】このようにして、シリンダ昇降位置制御部
19で各油圧シリンダ35を個別に制御し、たとえば使
用者6の前方のローラ35を高くし、後方になるにつれ
てローラ35が低くなるように各ローラ35の高さ位置
を制御することで、上り傾斜路面を形成することができ
る。また、逆にすることで下り傾斜路面を形成すること
ができる。
【0030】また、左右のシリンダ35の伸縮量に差を
持たせることで、ローラ35を左右に傾斜させることが
できる。これによって、左右に傾斜する路面を形成する
ことも可能となる。本発明のトレッドミルは、ベルトを
用いないので、段状にローラ35を配置することで、階
段を模擬することも可能である。
【0031】使用者位置検出装置10は、各ローラ35
の両端部に設けられる一対の光センサ40を有する。図
5は、使用者位置検出装置10の各光センサ40の取り
付け位置を示すトレッドミル2の側面図であり、図6
は、図5のA−A’からみた断面図である。ローラ35
の両端部は、軸受け41で回転自在に軸支されており、
ローラ35の一方の軸受け41aの上に光センサ40の
発光素子40aが取り付けられ、他方の軸受け41bの
上に光センサ40の受光素子40bが取り付けられる。
通常、発光素子40aからの光線は受光素子40bで受
光されており、使用者6の足がローラ35に乗った場合
には、光線が遮断される。このことを光センサ40が検
出してONとなり、使用者位置を検出することができ
る。
【0032】図5,6では、前足45と後足46との2
箇所の足位置を検出している状態を示す。また、通常、
つま先から踵まで複数のローラ35にわたって足が置か
れるので、複数の光センサ40がONとなる。したがっ
て、足位置の推定方法としては、足位置を検出した複数
の光センサ40の位置の平均値を推定足位置とする。
【0033】また、この推定足位置の移動速度に基づい
て、トレッドミル制御装置13で使用者の歩行速度も推
定する。
【0034】歩行位置検出装置10は、このように光セ
ンサを用いる方法に限らず、たとえばCCDカメラで使
用者6を撮影し、これに基づいて足の位置、および歩行
速度を推定するように構成してもよい。
【0035】図7は、荷重検出装置11の実施例の2つ
の方法を説明する図である。まず1つめは、図7(1)
に示すように、ロードセル50を用いる方法である。ロ
ーラ35は軸受け41を介して油圧シリンダ31のピス
トンロッド先端部に支持されており、ここにロードセル
50を設ける。したがって、ロードセル50で検出した
荷重から、ローラ自重を差し引くことで、ローラ35に
作用する荷重を検出することができる。
【0036】2つめの方法は、図7(2)に示すよう
に、油圧シリンダ31の差圧を検出する方法である。こ
の方法は、油圧シリンダ31のピストン51の両側の油
圧室の差圧を、差圧検出器52で検出し、荷重換算器5
3で荷重に換算して荷重を検出する方法である。ピスト
ン51の受圧面積をA、2つの油圧室の差圧をΔPとす
ると、油圧シリンダ31で支えられている力Fは、 F=A・ΔP で求められる。ここから、ローラ自重を差し引くこと
で、ローラ35に作用する荷重を求めることができる。
【0037】人工環境システムでは、まず、模擬する人
工環境を統括制御用コンピュータ12に指示し、統括制
御コンピュータ12は指示された環境に応じた歩行感覚
データを、トレッドミル制御装置13に与える。歩行感
覚データは、たとえば「砂地」、「氷原」、「沼地」、
「岩場」などである。
【0038】トレッドミル制御装置13は、受け取った
歩行感覚データと、検出した使用者位置と荷重とに基づ
いて、表面形状制御と路面状態制御とを行なう。表面形
状制御とは、前述したように表面形状制御部16で行な
い、路面の表面形状を形成するとともに、形成した表面
形状を使用者6の歩行速度で後方に移動させる制御であ
る。
【0039】路面状態制御とは、路面状態制御部17で
行ない、路面の土質と表面状態とに分けて制御する。つ
ぎに、この路面状態制御について詳細に説明する。
【0040】土質とは、地面の硬さのことであり、使用
者の足元のローラがどのくらい沈み込むかを制御するも
のである。つまり、これはシリンダ昇降制御部19で行
なうものである。具体的には、砂地では、使用者の荷重
で足がある程度沈み込み、やがて止まる。沼地(底なし
沼)では、荷重で、深く沈みこむ。岩場や氷原では、荷
重にかかわらず沈み込むことはない。
【0041】これらの土質感覚を実現するために、荷重
検出装置11で、シリンダ上の荷重を検出し、模擬する
土質にあわせてシリンダを下降させる。つまり、図8
(1)に示すように、荷重Lを検出し、これを土質モデ
ルに代入して地表位置xを算出し、算出した地表位置x
となるように、シリンダ昇降位置制御部19は、シリン
ダ31を制御する。土質モデルとして、
【0042】
【数1】
【0043】とした場合、 (1)砂地では、c、kが小さく、xがいくらか下がっ
た時点で地表位置は止まる。 (2)沼地では、kがほとんどゼロ、地表位置はどんど
ん沈み込む。 (3)岩場では、cはゼロ、kは大きく、わずかな沈み
込みで地表位置は止まる。
【0044】また、土質モデルを上記(A)式のような
数式モデルでなく、図8(2)に示すように、荷重に対
する地表位置の時間応答を定義する方法でもよい。
【0045】つぎに、表面状態制御について説明する。
表面状態とは、氷上のような滑る感覚などを作り出すも
のであり、これは着地するローラの回転速度を変えるこ
とで実現する。つまり、表面状態制御は、ローラ回転速
度制御部18で行なう。
【0046】たとえば、表面状態が氷上の場合、滑る感
覚を作り出す。この場合、次の2つの制御を行なう。 (1)図9(1)に示すように、後足46の下のローラ
Bの回転速度に比べて、着地した時点の前足45の下の
ローラFの回転速度を遅くする。これによって、前後の
足の間隔が広がるようになり、前足45が滑ったような
感覚になる。 (2)図9(2)に示すように、使用者6が前に進むた
めに後足46を蹴りこむときに、後足46の下のローラ
Bの回転速度を速くする。これによって、蹴りこんだと
きの力が十分掛からず、後ろに滑ったような感覚にな
る。
【0047】また、ローラの速度を微妙に変えること
で、浮石上を歩いているようなぐらぐらした感覚も出す
ことができる。さらに、ローラの回転を制御すること
で、つんのめった感覚も作り出すことができる。
【0048】上述した実施形態では、トレッドミル2の
回転体として円柱状のローラとしたが、本発明はこれに
限らず、図10に示すように、ベルトを用いて、外周が
回転するベルト式回転体60を用いてもよい。ベルト式
回転体60は、たとえば4本のローラ61,62,6
3,64を1組とし、断面略四角となるように配置し、
これらのまわりに無端環状のベルト65を巻き掛けて構
成する。そして、いずれかのローラをサーボモータで回
転駆動することで、ベルト65を回転させる。このよう
にして、外周部が回転するベルト式回転体60が構成さ
れる。
【0049】このベルト式回転体60は、上述した実施
形態と同様に、互いに密に平行に配置されてトレッドミ
ルを構成する。このとき、円柱状のローラに比べて、ト
レッドミルの表面を平坦にして平面感覚を与えることが
できる。これによって、さらに現実に近い路面形状を模
擬することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の回
転体の回転速度を個別に制御することで、たとえば氷上
のような滑りやすい路面を歩いているような感覚を使用
者に提示することができる。
【0051】また本発明によれば、回転体として、円柱
状のローラを用いることで、構成を簡単とすることがで
きる。また、外周にベルトを設け、このベルトを回転さ
せる回転体を用いることで、トレッドミル上面を平坦と
し、ローラを用いた場合に比べて、平面感覚を与えるこ
とができる。
【0052】また本発明によれば、複数の回転体を個別
に上下移動させることで、複雑な形状の路面を模擬する
ことが可能である。
【0053】また本発明によれば、回転体の上下位置を
個別に制御することで、前後または左右の傾斜面を模擬
することができる。
【0054】また本発明によれば、路面が使用者の移動
速度と同じ速度で後方に移動するように制御されるの
で、実際の起伏のある路面を歩いているような感覚を使
用者に提示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である歩行感覚提示装置
1を用いる人工環境システムの構成を示す図である。
【図2】トレッドミル2の平面図である。
【図3】トレッドミル2の側面図である。
【図4】トレッドミル2の正面図である。
【図5】使用者位置検出装置10を示す図である。
【図6】図5のA−A’から見た断面図である。
【図7】荷重検出装置10を示す図である。
【図8】土質モデルを説明する図である。
【図9】表面状態とローラの回転速度との関係を説明す
る図である。
【図10】ベルト式回転体60を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 歩行感覚提示装置 2 トレッドミル 3 制御装置 4 表示装置 13 トレッドミル制御装置 16 表面形状制御部 17 路面状態制御部 18 ローラ回転制御部 19 シリンダ昇降位置制御部 30 サーボモータ 31 シリンダ 35 ローラ 60 ベルト式回転体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 哲也 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (72)発明者 八木 栄一 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (56)参考文献 特開 平6−210024(JP,A) 特開2001−61992(JP,A) 特開2001−187166(JP,A) 実開 昭60−116362(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 23/04 A63B 23/06 A63B 71/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状であり、略水平に並列に配置され、
    所定の回転軸線まわりに外周部が回転し、使用者を乗載
    する複数の回転体と、 各回転体ごとに備えられ、各回転体を個別に回転駆動す
    る回転駆動源と、 各回転駆動源を制御して各回転体の回転速度を個別に制
    御することによって、回転体上を歩行する使用者に、所
    定の路面状態の感覚を提示する回転体回転速度制御手段
    とを含むことを特徴とする歩行感覚提示装置。
  2. 【請求項2】 前記外周部が回転する回転体は、円柱状
    のローラか、またはベルトを上面が平坦になるようにロ
    ーラに巻き掛けてローラの回転によって前記ベルトを回
    転させるベルト式回転体であることを特徴とする請求項
    1記載の歩行感覚提示装置。
  3. 【請求項3】 各回転体ごとに備えられ、各回転体を個
    別に昇降させる昇降駆動源と、 複数の回転体の上面を連ねる歩行面が、所定の表面形状
    となるように、前記昇降駆動源を制御する回転体昇降制
    御手段とを備えることを特徴とする請求項1または2記
    載の歩行感覚提示装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体昇降制御手段は、前後または
    左右の傾斜路面を模擬するように、昇降駆動源を制御す
    ることを特徴とする請求項3記載の歩行感覚提示装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体昇降制御手段は、前記略水平
    に並列に配置された複数の回転体によって構成される路
    面が、回転体上の使用者の歩行速度と同じ速度で後方に
    移動するように、昇降駆動源を制御することを特徴とす
    る請求項3または4記載の歩行感覚提示装置。
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