JP3461012B2 - 背もたれ付き椅子 - Google Patents

背もたれ付き椅子

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JP3461012B2
JP3461012B2 JP24566493A JP24566493A JP3461012B2 JP 3461012 B2 JP3461012 B2 JP 3461012B2 JP 24566493 A JP24566493 A JP 24566493A JP 24566493 A JP24566493 A JP 24566493A JP 3461012 B2 JP3461012 B2 JP 3461012B2
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克典 濱
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、後傾動自在な背もたれ
を備えた椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ばね等の弾性に抗して後傾動する背もた
れを備えた椅子において、単に背もたれを後傾するよう
に構成したに過ぎない場合には、背もたれが後傾動する
と、背もたれと座体との間隔が広がることになる。この
ため、人が背もたれにもたれ掛かると、人の着たシャツ
が上向きに引っ張られる現象が生じて、人に不快感を与
えると言う問題があった。
【0003】この問題に対処する手段として、本願出願
人は、先の特許出願(特願平4−288663号)にお
いて、図20で原理的に示すような構造の椅子を提案し
た。
【0004】すなわちこの先願に係る椅子は、背もたれ
4′を、人の背中Aを支持する背中支持部4a′と、人
の腰Bを支持する腰支持部4b′とに分離構成し、背中
支持部4a′が後傾動すると、腰支持部4b′が前向き
突出するように構成したものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この先願発明による
と、人が上半身を後傾させた状態で、人が着たシャツの
下端部が腰支持部4b′で身体に押さえ付けられるた
め、ある程度は、シャツが上向きずり上がるのを防止で
きるが、その効果はいまだ充分でなかった。
【0006】本発明の第1の目的は、シャツが上向きに
引っ張られる現象を確実に防止することにあり、また、
第2の目的は、背もたれにもたれ掛かった状態で、快適
な安楽状態を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、座体
と背もたれとを、背もたれが後傾動すると座体が後傾し
つつ又は後傾することなく後方に移動するように連動さ
せている椅子において、前記背もたれを、殆ど弾性変形
しない背中支持部と、弾性変形可能で且つ側面視で背中
支持部の下端から後ろ向きに突出している腰支持部とで
構成し、前記背もたれの背中支持部を、弾性的に支持さ
れた状態で後傾動するよう座体又は座受け部から延びる
背支持体に取り付けている一方、前記座体又は座受け部
に、前記背もたれにおける背中支持部の後傾動に連動し
て腰支持部を背中支持部と略直線状に延びる状態に向け
て弾性変形させるガイド体を設けている。
【0008】請求項2の発明では、請求項1において、
前記背もたれを、手前側に位置したインナーシェルと後
ろ側に位置したアウターシェルとの間に中空部が空いた
形状に形成し、腰支持部の中空部内に前記ガイド体を配
置している。
【0009】請求項3の発明では、請求項2において、
前記アウターシェルのうち腰支持部の後方の部分に、当
該アウターシェルの左右側端間に延びるスリットの群を
多段に形成することにより、アウターシェルの腰支持部
が変形することを許容している。
【0010】請求項4の発明では、請求項2又は請求項
3において、前記ガイド体の上端に、インナーシェルに
おける腰支持部の後面に当たる押圧ローラを設ける一
方、インナーシェルの下端又はアウターシェルの下端
に、前記ガイド体の後面に当たる規制ローラを設けるこ
とにより、インナーシェルの下端がガイド体から手前側
に離反することを阻止している。
【0011】本願発明において「腰」とは、座面よりも
上方で背中よりも下方の部位を言い、従って、臀部をも
含む概念である。
【0012】
【発明の作用・効果】ところで、椅子に座った人が身体
を起こして執務する場合、身体の側面形状は、図21
(a)に実線で示すように背筋を真っ直ぐ伸ばしたり、
同図(b)に実線で示すように前かがみになったりす
る。そして、上半身を後傾させると、人の身体は、同図
(a)(b)に一点鎖線で示すように伸びる状態にな
る。
【0013】この場合、(a)及び(b)のいずれにし
ても、身体を起こした状態での身体の曲がりの曲率は、
背もたれにもたれ掛かって身体を伸ばした状態での身体
の曲率よりも小さいため、首から臀部にかけての皮膚の
上下長さ寸法Lは、背もたれの後傾角度の大きさに比例
して徐々に小さくなるものである。
【0014】そして、前記先願のように、単に腰支持部
を人の腰に当てた状態では、この皮膚の表面の上下長さ
寸法Lの変化に有効に対処することができず、背中A及
び腰Bの皮膚とシャツとの間に相対的な滑り現象が生じ
るため、シャツの引っ張られ現象を防止できないのであ
った。
【0015】これに対して本願における請求項1の構成
にすると、背もたれにもたれ掛かることによって人の首
から臀部にかけての皮膚表面の上下長さ寸法Lが小さく
なることを、座体が後方に移動することによって相殺す
ることができる。
【0016】換言すると、前記皮膚表面の上下長さ寸法
Lが小さくなることを打ち消すように、臀部が後方に移
動するのであり、その結果、背もたれにもたれ掛かった
ときに人のシャツが引っ張られて人に不快感を与えるこ
とを、確実に防止できるのである。
【0017】特に、座体が後傾しつつ後方に移動するよ
うに構成すると、座体と背もたれとで人の身体を包むよ
うな状態になるため、より快適な安楽状態を得ることが
できる。
【0018】更に、腰支持部の変形がガイド体にてガイ
ドされることにより、腰支持部が過度に突出して人の腰
を強く押圧し過ぎることを防止できるため、快適な安楽
状態を得ることができる。
【0019】請求項4のように構成すると、腰支持部が
ガイド体に沿って延びるように変形するため、腰支持部
のアウターシェルを後方に大きく突出させる必要はな
く、その結果、腰支持部の中空部にガイド体を挿入して
コンパクト化したものでありながら、外観の悪化を防止
できるのである。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0021】図1〜図14では第1の実施例を示してい
る。このうち図1は右側面図、図2は背もたれの背面図
である。椅子は、脚体1と、座受け部2と、前記座受け
部2にて支持された座体3を、背もたれ4とを備えてい
る。座体2の上面と背もたれ4の前面には、それぞれク
ッション体5,6が張設されている。
【0022】以下、図3以下の図面も参照して詳述す
る。図3は主要部の分離斜視図、図4は背もたれの分離
斜視図、図5は要部の拡大側面図、図6は図5のVI−VI
視平面図、図7は図6の VII-VII視断面図、図8は図6
のVIII−VIII視断面図、図9は図6のIX−IX視断面図、
有る。図10は図6及び図9のX−X視断面図、図11
は座受け部の部分斜視図、図12は椅子の後部の右側面
図、図13及び図14は作用を示す図である。
【0023】前記座受け部2は、図3〜4及び図11に
示すように、前記脚体1の上端に固着された固定枠体7
と、その上方に配置した可動座受け板8とを備えてい
る。前記可動座受け板8は、座体3よりもやや幅狭に形
成されている。前記固定枠体7は、上向き開口の箱状に
形成されており、その前部を斜め上向きに形成して、前
部の上端に、前記可動座受け板8と同じ幅寸法の固定座
受け板9を固着している。
【0024】前記可動座受け板8の下面に、前記固定枠
体7の左右両側面に沿って伸びる垂下片8aを固着し、
これら両垂下片8aの先端部を、前記固定枠体7の左右
両側板7aに形成した第1軸受け部10に、左右長手の
第1枢軸11にて枢着している。
【0025】前記可動座受け板8の左右両側縁と、固定
座受け板9の左右両側縁とに、それぞれスライダー13
を被嵌し、これらスライダー13に前記座体3を固着し
ている。従って、座体3は、前後方向に移動可能である
と共に、後傾動可能であり、且つ、座体3は、その前部
3aと後部3bとの連結個所で屈曲し得る。
【0026】前記背もたれ4は、着座した人の背中Aを
支持する背中支持部4aと、着座した人の腰部Bを支持
する幅狭の腰支持部4bを上下に連接した状態になって
おり、腰支持部4bは、側面視で後ろ向き凸状に湾曲し
た状態に形成されている。
【0027】また、前記背もたれ4は、図4〜5,図1
2に示すように、合成樹脂製のインナーシェル14と、
その後方に配置した合成樹脂製のアウターシェル15と
を、ねじ止め等の適宜手段で固着することにて中空状に
形成されており、インナーシェル14における左右両側
部の背面を、側面視L字状に形成した背支持体16の上
端部にねじ止め等の適宜手段で固着している。
【0028】前記インナーシェル14は板状に形成され
いる。他方、アウターシェル15の周囲のうち下端を
除いた部位には囲い壁15aが形成されている。腰支持
部4aにおけるアウターシェル15に、その左右両側縁
間に延びるスリット17が、上下適宜間隔で多数条切り
込み形成されている。
【0029】従って、背もたれ4のうち背中支持部4a
は殆ど弾性変形することはないが、背もたれ4のうち腰
支持部4bは、側面視で直線状に延びる状態に向かって
弾性変形し得る。
【0030】この場合、アウターシェル15における各
スリット17の溝幅を、囲い壁15aの側縁に向かって
幅広となるように形成することにより、アウターシェル
15が容易に弾性変形するようにしており、また、図1
4に示すように、腰支持部4bが側面視で直線状に延び
ると、アウターシェル15の背面部で各スリット17が
閉じた状態になって、腰支持部4bがそれ以上変形しな
いように設定している。
【0031】前記両背支持杆16における水平部の前端
には、固定枠体7の側面に沿って延びる取り付け板18
が固着されており、この取り付け板18における前部の
上下中途部を、前記固定枠体7における側板7aのうち
前記第1枢軸11よりもやや後方の部位に形成した第2
軸受け部19に、左右長手の第2枢軸20にて枢着して
いる。
【0032】また、前記左右両背支持杆16における取
り付け板18の下端部の間に装架した第1支持軸21
と、前記固定枠体7における左右両側板7aの前端部の
間に装架した第2支持軸22とに、それぞれ左右2個ず
つのばね受け23を被嵌し、これら前後一対ずつのばね
受け23の間に、背もたれ4を弾性的に支持する弾性体
の一例として、コイルばね24を装架している。
【0033】前記背支持体16の取り付け板18と可動
座受け板8とが互いに干渉することなく後傾動し得るよ
うに、第2軸枢軸20が嵌まる第2軸受け部19の突出
寸法を、前記第1枢軸11が嵌まる第1軸受け部10の
突出寸法よりも大きくしている。
【0034】左右両背支持体16における取り付け板1
8の上部は、固定枠体7よりも上方に突出しており、左
右両取り付け板18における上端の前部間に第3支軸2
5を装架している。一方、座体3の下面のうち前記第3
枢軸25の上方の部位に、左右一対の側板26aを備え
た係合部材26を固着し、この係合部材26の左右両側
26aに形成した下向き開口の係合溝孔27を、前記第
3支軸25に被嵌してる。
【0035】また、左右背支持体16における取り付け
板18の上部に、側面視でやや後傾状に延びる前後長手
のガイド溝28を穿設し、これら両ガイド溝28に、可
動座受け板8における左右両垂下片8aの間に装架した
ガイド軸29の端部を挿入している。
【0036】可動座受け板8における左右両垂下片8a
には、第3支軸25の回動を許容するための逃がし孔3
0が穿設されている。また、可動座受け板8の前端部
は、係合部材26の後方移動を許容するため切り欠か
れている(この切り欠きを符号31で示す。図3,図
6,図11等参照)。
【0037】従って、背支持体16が後傾動すると、座
体3は、可動座受け板8の後傾動と、第3支軸25によ
る押圧作用と、ガイド溝孔28のガイド作用とにより、
後傾動しつつ後方にスライドする(但し、座体3の前部
3aは後方にスライドするだけで後傾動はしない)。
【0038】前記固定枠体7の後端面には、背もたれ4
における腰支持部4bの中空部内に向けて略斜め上向き
に延びる金属板製のガイド体35が固着されており、該
ガイド体35の先端に折り曲げ形成した左右側板34a
の間に、インナーシェル14における下部の背面に接当
する押圧ローラ35bを回転自在に取り付けている。
【0039】また、インナーシェル14における下端部
の内面に、前記ガイド体35に被嵌するブラケット36
を固着し、該ブラケット36における左右両側板の先端
間に、ガイド体34の背面に接当する規制ローラ37を
回転自在に取り付けている。
【0040】前記ガイド体35のうち上向きに延びる部
分は、下部の傾斜が急で上部の傾斜がやや緩くなるよう
に屈曲している。
【0041】以上の構成において、人が背もたれ4にも
たれ掛かることにより、人の首から臀部にかけての皮膚
の表面の上下長さが短くなっても、その皮膚の表面長さ
の変化が、座体3が後方に移動することによって相殺さ
れるから、シャツが上向きにずれ上がることによる不快
感を、確実に防止できるのである。
【0042】なお、背もたれ点(人の上半身が背もたれ
に最初に当たる点(JIS規格)で実施例では図1及び
図14の点P)と、座位標準点(座体への荷重の中心点
で、実施例では図1及び図14のH点を想定している)
との間の距離は、背もたれ4が後傾してない状態での寸
法L2(図1参照)よりも、背もたれ4が後傾し切った
状態での寸法L3(図14参照)が小さくなるのであ
り、実施例では、L2とL3との差を約4mm程度に設
定している。
【0043】実施例のように、背もたれ4の腰支持部4
側面視で後ろ向き凸状に形成すると、椅子に座った
人が上半身を起こした状態では、図12に示すように、
人の腰Bに腰支持部4bがフィットして、長時間疲労を
感じることがない。
【0044】他方、椅子に座った人が背もたれ4にもた
れ掛かると、図13及び図14に示すように、背もたれ
4は、コイルばね24の弾性に抗して後傾動して行く。
その場合、ガイド体34が支持ローラ25と規制ローラ
37とで抱持された状態であるため、背もたれ4の腰支
持部4bは、背中支持部4aと直線状に延びる状態に向
かって延び変形していく。
【0045】また、座体3の後部4aは、前記したよう
に、可動座受け板8の回動作用と、第3支軸25による
押圧作用と、ガイド溝孔28のガイド作用とにより、背
もたれ4の後傾動に連動して、後傾動しつつ後方にスラ
イドして行き、座体3の前部3aは、背もたれ4の後傾
動にて後方にスライドして行く。
【0046】ところで、人が背もたれ4にもたれ掛かる
場合、人の上半身の荷重が背もたれ4に対してモーメン
トとして作用するため、背もたれ4に対する人の上半身
の押圧力は、下方に行くに従って小さくなる。従って、
単に背もたれ4を後傾動させたに過ぎない場合には、人
の上半身の体重は、殆ど背中支持部4aで支持されるこ
とになり、その結果、人の上半身の支持面積を大きくす
ることができず、快適な安楽状態を保持できないことに
なる。
【0047】これに対して本願発明のように、背もたれ
4の後傾動にて腰支持部4bが側面視で背中支持部4a
と直線状に延び変形するように構成すると、腰支持部4
bが背中支持部4aに対して相対的に前向き突出するた
め、腰支持部4bにて人の腰部Bが強制的に押圧される
ことになり、その結果、人の上半身を背もたれ4の全体
で略均等な状態で支持することができて、快適な安楽状
態を確保できるのである。
【0048】上記のように、人の腰Bを腰支持部4bに
て支持することによって快適な安楽状態を得ることがで
きるが、これは、生理学的には次のように理由付けでき
ると考えられる。
【0049】すなわち、先ず、図22に示すように、人
脊椎Dは多数枚の椎間板dで構成されており、腹筋と
背筋とで脊を支えている。この場合、椎間板Dが互い
に平行な状態のとき、腹筋及び背筋に対する負担は最も
小さい。
【0050】他方、人が背もたれ4にもたれ掛かった場
合、腰Bを支持せずに骨盤Eが後ろ向きに傾くと、脊椎
Dは、図22(a)に示すように、側面視で前向きに湾
曲する傾向を呈するため(いわば猫背のような傾向を呈
する)、脊椎Dを支える腹筋と背筋とに対する負担が増
大して、短時間で疲労を感じてしまう。
【0051】これに対して、本願発明のように、骨盤E
を腰支持部4bにて支持すると、骨盤Eの後傾動が阻止
又は抑制されることにより、脊椎Dも、その椎間板dが
互いに平行な状態に保持されることになる。
【0052】このように、背もたれ4にもたれ掛かった
状態で、椎間板dが平行に保持されることにより、腹筋
及び背筋に対する負担が軽減されることになり、その結
果、長時間同じ姿勢でも疲労感を与えず、快適な座り心
地を得ることがきると考えられる。従って、例えば背も
たれ4に軽くもたれ掛かって執務する場合に、特に有益
である。
【0053】ところで、人の腰Bを支持する手段とし
て、図23に一点鎖線で示すように、座体3′を後方に
スライドさせることなく、腰支持部4b′を大きく突出
させれば、腰支持部4b′による腰部Bの支持力を大き
くできると考えられる。しかし、腰支持部4b′を過度
に突出させると、腰部Bが過度に圧迫されて、腰Bの姿
勢と背中Aの姿勢とが不自然な状態になってしまい、却
て座り心地が低下することになる。
【0054】この点本願発明のように、背もたれ4の
後傾動に連動して座体3を後方にスライドさせると、図
13及び図14に示すように、背中支持部4aと腰支持
部4bとの姿勢を、腰支持部4bで人の腰部Bを過度に
圧迫しないような適切な関係に保持した状態の下で、座
体3と背もたれ4とが離反することを防止できるから、
快適な座り心地を確保した状態で、シャツが引っ張られ
る現象を防止できるのである。
【0055】また、図23に示すように、背もたれ4′
をインナーシェル14′とアウターシェル15′とで構
成して、腰支持部4bにおけるインナーシェル14′
を、背支桿34′で支持したに過ぎない場合には、イン
ナーシェル14′は背支桿34′の上端を支点にして、
前方に突出するように回動するため、インナーシェル1
4′の回動を許容するためには、腰支持部4b′におい
てインナーシェル14′とアウターシェル15′との間
隔を大きくせねばならず、そうすると、腰支持部4bに
おけるアウターシェル15′が大きく後方に膨れ出た状
態になって、外観が悪化する問題が生じる。
【0056】これに対して本願発明のように、腰支持部
4bがガイド体35に沿って変形する構成にすると、腰
支持部4bにおけるアウターシェル15を後方に大きく
突出させる必要はないから、腰支持部4bの内部にガイ
ド体34を挿入してコンパクト化したものでありなが
ら、外観の悪化を防止できるのである。
【0057】なお、実施例のように、座体3を側面視で
屈曲するように構成して、座体3の前部3aが後方にス
ライドのみするように構成すると、人が背もたれ4にも
たれ掛かった状態で座体3の前部で大腿部が突き上げら
れることを防止できる。
【0058】上記の実施例は、背もたれ4におけるイン
ナーシェル14の背面に規制ローラ37を設けた場合で
あったが、図15に第2実施例として示すように、アウ
ターシェル15における下端部の前面に規制ローラ37
を設けても良いのである。
【0059】また、例えば図16に第3実施例として示
すように、ガイド体34がばね38に抗して後傾するよ
うに構成しても良い(この場合、ばね38のばね力を、
背もたれ4に対するコイルばね24のばね力よりも強く
して、ガイド体35が背もたれ4よりも緩い角度で後傾
するようにしている)。
【0060】背もたれ4をインナーシェル14とアウタ
ーシェル15とで構成した場合、腰支持部4bにおける
アウターシェル15のスリット17は、図15に示すよ
うに、溝幅が全体にわたって等しくなるように形成して
も良いし、或いは、図17に第4実施例として示すよう
に、後方に向けて間隔が広がるように形成しても良い。
【0061】上記各実施例は、ガイド体35を背もたれ
4の中空部内に挿入した場合であったが、ガイド体34
による腰支持部4bのガイド手段は他の種々の態様を採
ることができるのであり、例えば、図18に第5実施例
として示すように、腰支持部4bの左右両側方に溝形の
ガイド体39を設ける一方、腰支持部4bに、前記ガイ
ド体39のガイド溝39aに嵌まるガイド突起40を設
けるなどしても良い。
【0062】更にまた、背もたれ4における背中支持部
4aと腰支持部4bとは一体的に形成する必要はなく、
別体に構成して連接しても良いのである。
【0063】また、腰支持部4bの側面形状としては、
実施例のように前向き凹状に湾曲させる必要はなく、図
19に第6実施例として示すように、略直線状に延びる
状態に形成して、背中支持部4aと腰支持部4bとが屈
曲した状態にしても良いのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子の主要部の右側面図である。
【図2】背もたれの背面図である。
【図3】主要部の分離斜視図である。
【図4】背もたれの分離斜視図である。
【図5】要部の拡大側面図である。
【図6】図5のVI−VI視平面図である。
【図7】図6のVII−VII視断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII視断面図である。
【図9】図6のIX−IX視断面図である。
【図10】図6及び図9のX−X視断面図である。
【図11】座受け部の部分斜視図である。
【図12】椅子の後部の右側面図である。
【図13】背もたれの後傾途中の状態を示す図である。
【図14】背もたれが後傾し切った状態を示す図であ
る。
【図15】第2実施例を示す図である。
【図16】第3実施例を示す概略図である。
【図17】第4実施例を示す部分側面図である。
【図18】第5実施例を示す部分斜視図である。
【図19】第6実施例を示す概略図である。
【図20】先行技術を示す概念図である。
【図21】作用の説明のための図で、身体の形状の変化
を示す図である。
【図22】作用を示す図で、骨盤と脊髄との関係を示す
図である。
【図23】本願発明との比較を示すための概念図であ
る。
【符号の説明】
1 脚体 2 座受け部 3 座体 4 背もたれ 4a 背中支持部 4b 腰支持部 7 固定枠体 8 可動座受け板 9 固定座受け板 13 スライダー 14 インナーシェル 15 アウターシェル 17 スリット 24 コイルばね 26 係合部材 28 ガイド溝孔 35 ガイド体 35b 押圧ローラ 37 規制ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中迫 勝 京都府向日市上植野町御塔道28−24 (56)参考文献 特開 平4−58905(JP,A) 特開 平2−63416(JP,A) 特開 平4−253811(JP,A) 実公 平4−40530(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/032 A47C 3/02 - 3/03 A47C 7/14 A47C 7/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座体と背もたれとを、背もたれが後傾動す
    ると座体が後傾しつつ又は後傾することなく後方に移動
    するように連動させている椅子であって、 前記背もたれを、殆ど弾性変形しない背中支持部と、弾
    性変形可能で且つ側面視で背中支持部の下端から後ろ向
    きに突出している腰支持部とで構成し、前記背もたれの
    背中支持部を、弾性的に支持された状態で後傾動するよ
    う座体又は座受け部から延びる背支持体に取り付けてい
    る一方、 前記座体又は座受け部に、前記背もたれにおける背中支
    持部の後傾動に連動して腰支持部を背中支持部と略直線
    状に延びる状態に向けて弾性変形させるガイド体を設け
    ている、 背もたれ付き椅子。
  2. 【請求項2】前記背もたれを、手前側に位置したインナ
    ーシェルと後ろ側に位置したアウターシェルとの間に中
    空部が空いた形状に形成し、腰支持部の中空部内に前記
    ガイド体を配置している、請求項1に記載した背もたれ
    付き椅子。
  3. 【請求項3】前記アウターシェルのうち腰支持部の後方
    の部分に、当該アウターシェルの左右側端間に延びるス
    リットの群を多段に形成することにより、アウターシェ
    ルの腰支持部が変形することを許容している、請求項2
    に記載した背もたれ付き椅子。
  4. 【請求項4】前記ガイド体の上端に、インナーシェルに
    おける腰支持部の後面に当たる押圧ローラを設ける一
    方、インナーシェルの下端又はアウターシェルの下端
    に、前記ガイド体の後面に当たる規制ローラを設けるこ
    とにより、インナーシェルの下端がガイド体から手前側
    に離反することを阻止している、 請求項2又は請求項3
    に記載した背もたれ付き椅子。
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