JP3460231B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP3460231B2
JP3460231B2 JP13223292A JP13223292A JP3460231B2 JP 3460231 B2 JP3460231 B2 JP 3460231B2 JP 13223292 A JP13223292 A JP 13223292A JP 13223292 A JP13223292 A JP 13223292A JP 3460231 B2 JP3460231 B2 JP 3460231B2
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聖明 内橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ランプ電圧によって
色温度が変化する放電ランプを点灯させる放電灯点灯装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高圧ナトリウムランプのような飽和蒸気
圧型の高圧放電ランプの場合、静的にはランプ電流ILA
とランプ電圧VLAとが比例的である正特性を示し、動的
にはランプ電流ILAの変化に対して蒸気圧の変化が追従
できず、ランプ電流ILAとランプ電圧VLAとは反比例的
な負特性を示す。
【0003】その色温度TC は、図14(a)において
実線A1 で示すように、ランプ電圧VLAに比例的であ
り、ランプ電圧VLAに大きく依存していることが知られ
ている。また、ランプ電圧VLAは、図14(b)におい
て実線A2 で示すように、ランプ電力WLAに比例的であ
ることから、ランプ電力WLAを変化させることにより、
色温度TC を変化させることができる。
【0004】図15(a)は特性の違いによってランプ
電圧VLAが高,中,低とばらついた放電ランプにおい
て、ランプ電力WLAを変化させたときの色温度TC の変
化の様子を示す。図15(a)において、実線B1 はラ
ンプ電圧VLAが高の放電ランプのランプ電力WLA−色温
度TC 特性を示し、実線B2 はランプ電圧VLAが中の放
電ランプのランプ電力WLA−色温度TC 特性を示し、実
線B3 はランプ電圧VLAが低の放電ランプのランプ電力
LA−色温度TC 特性を示している。
【0005】同図において、ランプ電力WLAを一定(W
0 )とすると、ランプ電圧VLAが高の放電ランプ(実線
1 の特性)の方がランプ電圧VLAが中の放電ランプ
(実線B2 の特性)に比べて色温度TC が高くなり、ラ
ンプ電圧VLAが低の放電ランプ(実線B3 の特性)の方
がランプ電圧VLAが中の放電ランプ(実線B2 の特性)
に比べて色温度TC が低くなる。
【0006】また、ランプ電圧VLAが低の放電ランプ
(実線B3 の特性)の場合、ランプ電力WLAを高くして
ランプ電圧VLAを上昇させることにより、色温度TC
上昇させ、ある一定色温度TC0(ランプ電圧VLAが中の
放電ランプにおいて、ランプ電力WLAがW0 のときの色
温度)に制御することができる。逆に、ランプ電圧VLA
が高の放電ランプ(実線B1 の特性)の場合、ランプ電
力WLAを減少させることにより色温度TC を一定色温度
C0まで低下させることができる。
【0007】つまり、個々の放電ランプにおいて、ラン
プ電力WLAを適切に制御することにより、各放電ランプ
間の色温度TC のばらつきを縮小することができる。図
15(b)はランプ電圧VLAが低,中,高と異なる3本
の放電ランプにおけるランプ電圧−ランプ電力特性と等
色温度線(点線)とを示す。図15(b)において、実
線B4 はランプ電圧VLAが低の放電ランプのランプ電圧
LA−ランプ電力WLA特性を示し、実線B5 はランプ電
圧VLAが中の放電ランプのランプ電圧VLA−ランプ電力
LA特性を示し、実線B6 はランプ電圧VLAが高の放電
ランプのランプ電圧VLA−ランプ電力WLA特性を示して
いる。また、破線B7 ないしB 10はそれぞれ等色温度線
を示し、色温度TC は、破線B7 より破線B8 が高く、
破線B8 より破線B9 が高く、破線B9 より破線B10
高い。破線B8 は一定色温度TC0の等色温度線を示して
いる。
【0008】色温度を色温度TC0で一定とするために
は、ランプ電圧VLAが低,中,高と異なる場合におい
て、図15(b)中、F1 点,F2 点,F3 点で各放電
ランプを動作させればよいことがわかる。ところで、一
般的なチョーク式安定器の場合のランプ電圧VLA−ラン
プ電力W LA特性は、図15(b)中の鎖線B11のように
なり、F1 ′点,F2 点,F3 ′点の動作点を通るた
め、放電ランプ間の色温度のばらつきは大きくなり、問
題となる。
【0009】そこで、図16に示すような位相制御方式
を用いたランプ電力制御(等価的にはランプ電圧制御)
を行うことによって、放電ランプ間の色温度のばらつき
を圧縮し、放電ランプ個々のランプ電圧変動による色温
度変化幅の縮小を実現した放電灯点灯装置が提案されて
いる。上記の放電灯点灯装置の構成および動作を図16
の回路図および図17(a),(b)の動作特性図(点
弧位相角−ランプ電圧特性図およびランプ電圧−ランプ
電力特性図)をもとにして、簡単に説明する。
【0010】図16において、VS は商用電源、L2
放電ランプLA3 の電流を制限するチョークコイルであ
り、一般的なチョーク式安定器を構成している。一方、
商用電源VS とチョークコイルL1 との間には、双方向
性サイリスタQ5 を介在させ、その点弧位相を変えるこ
とにより、ランプ電力を調整している。L3 は双方向性
サイリスタQ5 が不導通のときにランプ電流の休止期間
が生じ立ち消えしやすくなるのを防ぐため、双方向性サ
イリスタQ5 の不導通期間でも若干電流を流し、立ち消
え性能を改善させるための補助チョークコイルである。
【0011】T2 はランプ電圧検出回路、T1 はランプ
電圧検出回路T2 の出力に応じて双方向性サイリスタQ
5 の点弧位相を決めるトリガ制御回路である。トリガ制
御回路T1 は、放電ランプ個々のランプ電圧変動による
色温度変化幅の縮小を実現するために、双方向性サイリ
スタQ5 を点弧するもので、ランプ電圧検出回路T2
よって検出されたランプ電圧に応じ、図17(a)に破
線G1 で示すように、双方向性サイリスタQ5 の点弧位
相角φを変化させる。
【0012】図17(a)はこの点弧位相角φの変化の
模様を示すものである。図17(a)において、実線G
2 〜G5 は、特性のばらつきによってランプ電圧VLA
異なる複数の放電ランプにおける点弧位相角φ−ランプ
電圧VLA特性を示し、実線G 2 がランプ電圧VLAが最低
の放電ランプの特性であり、実線G5 がランプ電圧V LA
が最高の放電ランプの特性であり、実線G3 ,G4 がラ
ンプ電圧VLAが中間の放電ランプの特性である。
【0013】色温度の変化幅を縮小するために、図16
のトリガ制御回路T1 は、実線G2〜G5 を横切るよう
に、つまり、破線G1 で示すように、双方向性サイリス
タQ 5 の点弧位相角φを変化させることになる。つま
り、ランプ電圧VLAが低い場合は点弧位相角φを小さく
し(ランプ電力を増加する方向へ)、ランプ電圧VLA
高い場合は点弧位相角φを大きくするように制御してい
る。
【0014】そして、この放電灯点灯装置は、図17
(b)において、実線H1 で示すようなランプ電圧−ラ
ンプ電力特性を有するので、同図において破線H2 で示
すような一般チョーク式安定器での動作特性に適用した
場合、ランプ電圧VLAが低の放電ランプ(ランプ電圧V
LA−ランプ電力WLA特性が実線H3 )のときは、動作点
が破線H2 上のI1 ′点から実線H1 上のI1 点へと移
行して動作電圧が上昇し、逆にランプ電圧VLAが高の放
電ランプ(ランプ電圧VLA−ランプ電力WLA特性が実線
5 )の場合は、動作点が破線H2 上のI3 ′点から実
線H1 上のI3 点へと移行して動作電圧が低下するた
め、一般チョーク式安定器に比べて、放電ランプ間の動
作ランプ電圧のばらつきは圧縮される形となる。なお、
上記の動作点の移行は、ランプ電圧VLAが中の放電ラン
プ(ランプ電圧VLA−ランプ電力WLA特性が実線H4
を基準にして説明している。このランプ電圧VLAが中の
放電ランプでは、ランプ電圧VLAがV0 のときにランプ
電力がW0 となっている。
【0015】色温度のばらつきは、先に記したように、
ランプ電圧VLAのばらつきに依存するため、図16のよ
うな従来例にあっては、一般チョーク式安定器に比べて
放電ランプ間の色温度のばらつきを圧縮することができ
る。ところで、このような方式にあって、ランプ電圧V
LAが低の放電ランプの場合、色温度を上昇させるため
に、ランプ電力を従来よりも上げる必要があり、ロスの
増大、点灯装置の大型化等の問題が生じる。
【0016】また、このような放電ランプを調光する場
合、従来の技術にあっては、ランプ電力を低下させてい
くため、色温度が低下していき、物の見え方が変わって
しまうという問題が生じる。図16のような従来例で
は、色温度を一定に保とうすれば、原理上調光はできな
い。また、図16の従来例においては、双方向性サイリ
スタQ5 の不導通期間による立ち消え防止のために、補
助チョークコイルL3 を介してランプ電流を流す方法を
用いているが、位相角が大となるに従い、やはり立ち消
え性能は悪くなる方向であり、制御範囲に限界がある。
【0017】また、従来例として図18に示すように、
矩形波点灯方式を採用した電子式放電灯点灯装置におい
て、色温度のばらつきを小さくしたものがある。図18
に示す従来例は、直流電源EEの出力端に降圧チョッパ
回路を2個ハーフブリッジ構成にして交互に動作させた
矩形波点灯方式である。図18において、Q1 ,Q2
それぞれトランジスタからなるスイッチング素子、
1 ,D2 はそれぞれダイオード、C1 ,C2 はそれぞ
れコンデンサ、C3 は高周波成分バイパス用のコンデン
サ、L1 はチョークコイル、LA1 は放電ランプ、T3
は制御回路、T4 はランプ電圧検出回路である。
【0018】以上のような構成において、スイッチング
素子Q1 は数十kHzの周波数でオン/オフを繰り返し、
その間スイッチング素子Q2 はオフを維持する。スイッ
チング素子Q1 がオンのとき、C1 →Q1 →LA1 →L
1 →C1 の閉ループにて電流が流れ、スイッチング素子
1 がオフとなると、チョークコイルL1 にチャージさ
れたエネルギーは、L1 →C2 →D2 →LA1 →L1
閉ループにて放出され、放電ランプLA1 に一定方向に
電流を流す。
【0019】つぎに、スイッチング素子Q1 がオフとな
り、スイッチング素子Q2 が上記と同様に数十kHzの周
波数でオン/オフを繰り返し、スイッチング素子Q1
オン/オフ動作している場合と逆極性に電流を流す。以
上の動作を繰り返すことになる。この結果、チョークコ
イルL1 には、図19(a)の波形図に示すような電流
L1が流れ、放電ランプLA1 には、図19(a)に示
す電流IL1から高周波成分を除去した直流成分のみが、
つまり、図19(b)に示す電流ILAが供給される。
【0020】制御回路T1 は、ランプ電圧検出回路T2
からの出力電圧に応じてスイッチング素子Q1 ,Q2
オン/オフデューティ制御を行い、ランプ電圧がある一
定値に達するまでは、ランプ電圧の上昇に伴いオンデュ
ーティを大きくしていき、ある一定値以上になると、逆
にオンデューティを小さくするように制御したものであ
り、それに応じて矩形波電流の振幅が変化し、電力制御
が行われる。その結果、ランプ電圧VLA−ランプ電力W
LA特性は、図20において、実線J1 のようになり、図
16の従来例と同様の特性を示す。
【0021】なお、図20は図17(b)と同様の特性
図であり、詳細な説明は省略するが、破線J2 はチョー
ク式安定器の特性、J3 〜J5 はランプ電圧が低,中,
高の各放電ランプの特性である。この例の場合、ランプ
電圧VLAが低の放電ランプの場合、動作点はK1 ′点か
らK1 点へ移行し、またランプ電圧VLAが高の放電ラン
プの場合、動作点はK3 ′点からK3 点へ移行する。点
2 はランプ電圧VLAが中の放電ランプの動作点であ
る。
【0022】この場合、振幅制御による電力制御を行っ
ているため、図16の例に比べて立ち消え性能について
は良好といえる。しかし、前述のように、ランプ電圧が
低い場合の電力ロスの増大や調光時の色温度変化につい
ての課題は解消されない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、ラン
プ電圧が低い場合、色温度を上昇させるためにランプ電
力を上げる必要があり、電力ロスの増大、点灯装置の大
型化等の問題が生じる。したがって、この発明の目的
は、色温度の一定制御のためにランプ電力を従来例より
も上げずに色温度を上昇させることができ、電力ロスの
少ない小型の放電灯点灯装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明は、ランプ電力
制御とランプ力率制御(ランプ電流の休止期間の長さの
制御)を組み合わせることにより、つまり、ランプ電流
の休止期間の長さを変化させるとともに、ランプ電流の
振幅を変化させることにより、ランプ電力の変化を抑え
つつ色温度を調整することができる点、例えば、ランプ
電流の休止期間を長くするとともにランプ電流の振幅を
大きくすることにより、ランプ電力の増加を抑えつつ色
温度を上げることができることに着目してなされたもの
である。
【0025】請求項1記載の放電灯点灯装置は、ランプ
電圧の変化に対応して色温度が変化する放電ランプを点
灯させるもので、点灯極性反転後のランプ電流の休止期
間を変化可能なランプ力率制御手段と、ランプ電流の振
幅を変化可能なランプ電流振幅制御手段と、ランプ電圧
を検出するランプ電圧検出回路とを備えている。そし
て、ランプ電圧検出回路の出力に基づき、ランプ力率制
御手段およびランプ電流振幅制御手段により、ランプ電
圧が所定の電圧より低い場合はランプ電流の休止期間を
長くしかつランプ電流の振幅を大きくするように制御
し、ランプ電圧が上記所定の電圧より高い場合はランプ
電流の休止期間を短くしかつランプ電流の振幅を小さく
するように制御し、放電ランプの色温度を略一定に保持
したものである。
【0026】請求項2記載の放電灯点灯装置は、ランプ
電圧の変化に対応して色温度が変化する放電ランプを点
灯させるもので、点灯極性反転後のランプ電流の休止期
間を変化可能なランプ力率制御手段と、ランプ電流の振
幅を変化可能なランプ電流振幅制御手段と、放電ランプ
を調光するランプ調光回路とを備えている。そして、ラ
ンプ調光回路の出力に基づき、ランプ力率制御手段およ
びランプ電流振幅制御手段により、ランプ電流の休止期
間を長くするとともにランプ電流の振幅を小さくするこ
とにより、放電ランプの色温度を略一定に保持しつつ放
電ランプのランプ電力を低下させて調光するようにした
ものである。
【0027】請求項3記載の放電灯点灯装置は、請求項
1または請求項2記載の放電灯点灯装置において、ラン
プ電流の波形を略矩形波にしたものである。請求項4記
載の放電灯点灯装置は、請求項1または請求項2記載の
放電灯点灯装置において、ランプ電流の波形を間欠的に
休止期間を有する高周波パルス列とし、前記高周波パル
ス列の休止期間を長くするにつれて前記高周波パルス列
周波数を高くするようにしたものである。
【0028】請求項5記載の放電灯点灯装置は、請求項
1または請求項2記載の放電灯点灯装置において、ラン
プ電流の休止期間に放電ランプの立ち消え補償用の微少
電流を流し、かつ休止期間を長くするにつれて微少電流
の振幅を大きくするようにしたものである。
【0029】
【作用】請求項1記載の構成によれば、ランプ電圧が
定の電圧より低い場合はランプ電流の休止期間を長くし
かつランプ電流の振幅を大きくするように制御し、ラン
プ電圧が上記所定の電圧より高い場合はランプ電流の休
止期間を短くしかつランプ電流の振幅を小さくするよう
に制御することにより、放電ランプの色温度が略一定に
保持される。
【0030】請求項2記載の構成によれば、ランプ電流
の休止期間を長くしかつランプ電流の振幅を小さくする
ことで、色温度を略一定に保ちつつ、ランプ電力を低下
させて調光を行うことができる。請求項3記載の構成に
よれば、ランプ電流の波形を略矩形波としており、点灯
効率が高くなる。
【0031】請求項4記載の構成によれば、ランプ電流
の休止期間が長くなるにつれて点灯周波数を高くするこ
とにより、色温度の調整のためにランプ電流の休止期間
が増加しても、放電ランプの立ち消えが発生しにくくな
る。請求項5記載の構成によれば、ランプ電流の休止期
間に立ち消え補償用の微少電流を流し、かつその振幅の
ランプ電流をランプ電流の休止期間が長くなるにつれて
大きくしたので、色温度の調整のためにランプ電流の休
止期間が増加しても、放電ランプの立ち消えが発生しに
くくなる。
【0032】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。最初に、この発明の放電灯点灯装置におけ
る色温度制御の基本的な原理について説明する。この放
電灯点灯装置は、ランプ電力制御にランプ力率を変える
手段を具備することにより、色温度を変化させることが
できるという発見に基づくものである。以下、この点に
ついて具体的に説明する。
【0033】図21に休止期間を有する矩形波状のラン
プ電流ILA波形を示し、この図21を基にその説明を行
う。図21に示す矩形波状のランプ電流ILAの極性反転
から時間θの期間、電流休止期間を設け、その時間θを
変化させることによりランプ力率を変えることができ
る。θ=0のとき、ランプ力率は約1となり、時間θが
大になるに従ってランプ力率は小さくなる。時間θが大
となると、当然ランプ電流ILAの実効値も小さくなり、
ランプ電力WLAも小さくなる。そこで、ランプ電流ILA
のピーク値x(振幅)を制御することにより、任意のラ
ンプ電力でランプ力率を設定できる。
【0034】つまり、ランプ電圧の変化による色温度の
変化をランプ電力の変化を抑えつつ補償して色温度を一
定に保持することができ、また積極的にランプ電力を変
化させることにより、色温度を一定に保持しつつ調光が
可能となる。このような電流波形の制御によって、前述
のような高圧ナトリウムランプを点灯させた場合におい
て、ランプ力率の変化に対する色温度の変化について測
定した。その結果を図22に示す。
【0035】図22(a)の実線M1 はランプ電力を一
定としつつ、ランプ力率のみを変化させたときのある放
電ランプの色温度変化を示したものである。図示のよう
に、ランプ力率が小(θ:大)となるに従い、色温度T
C は大となり、ランプ電力を一定にしながらの時間θの
制御のみで色温度を変化させることができることを示し
ている。
【0036】図22(b)の実線M2 〜M4 は、ランプ
力率を高(≒1),中,低に固定し、ランプ電力WLA
変化させた場合の色温度TC の変化を示したものであ
る。ランプ力率が略1(θ=0)のときの定格動作点を
10とし、その定格ランプ電力W0 (色温度TC0)を一
定として、ランプ力率のみを小さくしていくと、動作点
はN20,N30となり、ランプ力率の減少とともに色温度
は上昇していく。一方、それぞれのランプ力率におい
て、ランプ電力を減少していくと、動作点はそれぞれN
10→N11,N20→N21,N30→N31→N32と色温度は減
少していく。
【0037】以上のことから、ランプ力率とランプ電力
とをそれぞれ独立して制御することによって従来に比べ
て広い範囲で色温度を変化させることができる。つぎ
に、具体的な実施例について説明する。以下に示す本発
明の実施例は、特にランプ電圧が比較的小の放電ランプ
において、従来のようにランプ電力WLAを上昇させるこ
とにより色温度を上げるという手段を採らず、ランプ力
率を小とすることによりランプ電力WLAを従来例より上
昇させることなく色温度を上げて、ランプ電圧VLAのば
らつきによる色温度の変動を補償するものであり、ラン
プ電圧VLAが低くて色温度が低い放電ランプの色温度を
上げる場合にも、ランプ電力WLAを増加させることが不
要なものである。
【0038】図2に第1の実施例におけるランプ電圧−
ランプ電力特性を示す。つまり、ランプ電圧VLAがV1
以上V0 (定格電圧)以下の範囲(ランプ力率が1以下
の範囲)において、ランプ力率を小とし、この間では従
来よりランプ電力WLAを小さくして色温度を上昇させ
る。それ以外の領域では、ランプ力率を略1とし、図1
8の従来例と同様の動作を行う。つまり、図2におい
て、従来の破線P1 の特性を実線P2 の特性に変化させ
たものである。この場合、ランプ電圧VLAがV1 以上V
0 (定格電圧)以下の範囲では、動作点が例えば、
1 ′点からS1 点へ移行し、ランプ電圧VLAがV0
上の範囲では、動作点は移動せず、点S2 ,S3の位置
でとどまる。
【0039】図1に図2に示したような特性を有する放
電灯点灯装置の第1の実施例の回路図を示し、図3,図
4にその動作タイムチャートを示す。図1において、主
回路部は図18と同じであり、説明は省略し、符号1〜
5を付した回路部についてのみ説明する。図1におい
て、ランプ電圧検出回路1は放電ランプLA1 のランプ
電圧を検出するもので、ダイオードD3 ,抵抗R1 およ
びコンデンサC4 の直列回路からなり、コンデンサC4
の両端にランプ電圧に比例的な電圧VC4が印加される。
【0040】高周波発振回路2は、ランプ電圧検出回路
1の出力に応じてスイッチング素子Q1 ,Q2 のオン/
オフデューティを制御するもので、基準三角波発生器O
1,差動増幅回路DA1 ,増幅回路AP1 ,コンパレ
ータOP1 〜OP3 ,基準電圧E0 ,アンドゲートAN
1 〜AN3 で構成されている。その動作を図3のタイム
チャートを参照しながら説明する。
【0041】基準三角波発生器OS1 は、図3(a)の
ような数十kHzの三角波(鋸歯状波)を発生する。ラン
プ電圧検出回路1の出力電圧VC4は差動増幅回路DA1
に加えられ、差動増幅回路DA1 の出力端(b点)から
出力電圧VC4に逆比例的に変化する電圧Vb が発生す
る。基準三角波発生器OS1 の出力端(c点)の電圧V
c と差動増幅回路DA1 の出力端(b点)の電圧Vb
をコンパレータOP1 にて比較する。b点の電圧Vb
電圧Vc より大のとき、コンパレータOP1 の出力はハ
イレベルとなる。
【0042】一方、c点の電圧Vc と最大オンデューテ
ィを設定するための基準電圧E0 とをコンパレータOP
3 にて比較する。c点の電位が基準電圧E0 より大のと
きコンパレータOP3 の出力はハイレベルとなる。この
ハイレベル期間が最大オンデューティとなる。さらに、
コンパレータOP1 の出力とコンパレータOP3 の出力
とをアンドゲートAN1 に入力すると、その出力端(e
点)の電位Ve は図3(c)のようになる。
【0043】一方、ランプ電圧検出回路1の出力電圧V
C4を増幅回路AP1 に加えることで、出力電圧VC4に比
例的に変化する電圧Va が増幅回路AP1 の出力端(a
点)に得られる。この電圧Va とc点との電位Vc とを
コンパレータOP2 にて比較する。a点の電位Va がc
点の電位Vc より大のときのみコンパレータOP2 の出
力はハイレベルとなる。
【0044】さらに、コンパレータOP2 の出力とコン
パレータOP3 の出力とをアンドゲートAN2 に入力す
る。この結果、アンドゲートAN2 の出力端(d点)の
電位Vd は図3(b)のようになる。さらに、e点の電
位Ve とd点の電位Vd とをアンドゲートAN3 に入力
する。この結果、アンドゲートAN3 の出力端(f点)
の電位Vf は図3(d)のようになる。
【0045】つまり、高周波発振回路2は、ランプ電圧
がある一定値に達するまではオンデューティを増加さ
せ、ランプ電圧がある一定値を超えると逆にオンデュー
ティを減少させる方向に動作するスイッチング素子
1 ,Q2 のドライブパルスを発生させるものである。
制御回路3は、スイッチング素子Q1 ,Q2 がそれぞれ
オン/オフ動作を繰り返す期間およびランプ電流の極性
を反転させる信号を発生させるもので、汎用タイマ集積
回路IC1 ,フリップフロップIC2 ,アンドゲートA
4 ,ナンドゲートNA1 ,NA2 ,抵抗R2 ,R3
コンデンサC5 からなる。
【0046】ランプ力率制御回路4は、ランプ電圧検出
回路1の出力に応じてランプ電流の休止期間の長さを可
変制御するもので、差動増幅回路DA2 ,コンパレータ
OP 4 〜OP6 ,基準電圧E1 ,E2 ,ナンドゲートN
3 ,オアゲートOR1 からなる。ここで、制御回路3
および力率制御回路4の動作を図4のタイムチャートを
もとに説明する。
【0047】制御回路4において、汎用タイマ集積回路
(例えば、NEC製のμPC55551)IC1 は、ラ
ンプ電流の極性反転の周波数(約120Hz)を設定する
もので、汎用タイマ集積回路IC1 の出力端(i点)の
電位Vi は、図4(b)のようになる。この回路部の動
作は公知のものであり、説明は省略する。一方、力率制
御回路4においては、ランプ電圧検出回路1の出力電圧
C4を差動増幅回路DA2 に入力しており、その出力端
(j点)より出力電圧VC4に逆比例的に変化する出力電
圧Vj を得る。そして、このj点の電圧Vj と汎用タイ
マ集積回路IC1 の発振時定数を決めるコンデンサC5
および抵抗R2 の接続点(h点)の電位Vh (図4
(a))とをコンパレータOP4 で比較し、h点の電位
j が電位Vh より大のときのみコンパレータOP4
出力端(k点)の電位V k をハイレベルとする(図4
(c))。
【0048】一方、j点の電位Vj と基準電圧E1 ,E
2 とをコンパレータOP5 ,OP6でそれぞれ比較し、
それらの出力をナンドゲートNA3 に入力する。ナンド
ゲートNA3 の出力端(l点)の電位Vl は、j点の電
位Vj が基準電圧E1 より大でかつ基準電圧E2 より小
の場合のみローレベルとなる。そして、k点の電位Vk
とl点の電位Vl とをオアゲートOR1 に入力する。オ
アゲートOR1 の出力端(m点)の電位Vm は、j点の
電位Vj が基準電圧E 1 より大でかつ基準電圧E2 より
小のときのみ、k点の電位Vk がそのまま出力され、j
点の電位Vj が基準電圧E1 より小または基準電圧E2
より大のときの場合はハイレベルとなる。E1 はランプ
電圧が先の図2におけるV1 のときのj点の電位Vj
同じになるように設定し、E2 は図2におけるV0 のと
きのj点の電位Vj と同じになるように設定しておく。
【0049】オアゲートOR1 の出力端の電位Vm と汎
用タイマ集積回路IC1 の出力端(i点)の電位Vi
をアンドゲートAN4 の入力端に入力する。アンドゲー
トAN4 の出力端(o点)の電位Vo は、図4(d)の
ようになる。o点の電位Voのハイレベル期間がスイッ
チング素子Q1 またはQ2 のオン/オフ動作期間とな
る。
【0050】o点の電位Vo をもとに、フリップフロッ
プ回路IC2 およびナンドゲートNA1 ,NA2 が信号
処理することにより、o点の電位Vo のパルスが2分配
される。つまり、ナンドゲートNA1 ,NA2 の出力端
(p点,q点)の電位Vp ,Vq は、それぞれ図4
(e),(f)のようになり、それぞれハイレベルの期
間がスイッチング素子Q1 またはQ2 のオン/オフ動作
期間となり、電位Vp ,V q がともにローレベルとなっ
ている期間がランプ電流の休止期間となる。
【0051】ドライブ回路5は、高周波発振回路2の出
力電圧Vf と制御回路3の出力電圧Vp ,Vq とに基づ
き、ノアゲートNO1 ,NO2 およびトランジスタドラ
イブ回路DR1 ,DR2 を介してスイッチング素子
1 ,Q2 をドライブするものである。以上のように、
この実施例の放電灯点灯装置では、ランプ電圧VLAが電
圧V1より大で電圧V0 より小の期間では、図5(a)
のように、ランプ電流波形は休止期間θをもち、ランプ
電圧VLAが大となるに従い休止期間θは小となってい
く。一方、ランプ電圧VLAが電圧V1 より小または電圧
0 より大のときは、図5(b)のように、休止期間θ
が略0となる。
【0052】ここで、VLA<V1 のとき、ランプ電流休
止期間θを略0とするのは、ランプ点灯後スムーズに安
定点灯に移行しやすくするためである。つまり、点灯直
後は、ランプ電圧VLAはきわめて小であるため、ランプ
電圧VLAに逆比例的にランプ電流休止期間θを変化させ
ていく制御においては、ランプ電流休止期間θがきわめ
て大となり、立ち消え等の問題が生じる。また、点灯直
後から安定点灯に至るまでの期間では、色温度のばらつ
きや電力ロスについては特に大きな問題とはならないの
で、放電ランプが安定に点灯するまでの期間はθを略0
としている。
【0053】また、VLA>V0 において、ランプ電流休
止期間θを略0とするのは以下の通りである。つまり、
この状態では、色温度は定格点灯状態の放電ランプより
も高く、定格点灯状態の放電ランプの色温度に近づける
手段としては、ランプ電力W LAを低下させるだけでよ
く、VLA<V0 のときのように、ランプ電力WLAのロス
は問題とならない。しかも、ランプ電圧VLAが大となる
に従い、立ち消えしやすくなるため、VLA>V0 では、
θを略0とした方がより安定となる。
【0054】もっとも、本発明においては、特にVLA
0 にて、ランプ電流休止期間θを略0と限定する必要
はなく、VLA>V1 において、ランプ電流休止期間θを
ランプ電圧VLAの上昇に対して逆比例的に減少させてい
くものであればよい。図5にこの発明の第2の実施例の
放電灯点灯装置の回路図を示す。この放電灯点灯装置
は、直流電源EE,高周波スイッチング回路6からなる
公知の高周波点灯回路に対し、ランプ電流休止期間を設
けるために双方向性サイリスタQ3 を直流電源EEと高
周波スイッチング回路6との間に接続したものである。
【0055】トリガ制御回路部9は、双方向性サイリス
タQ3 に対してトリガを与えるもので、ランプ電圧検出
回路7の出力に応じて双方向性サイリスタQ3 の不導通
期間(ランプ電流の休止期間に対応する)を定期的に設
ける機能を有する。制御回路8は、はランプ電圧検出回
路7の出力に応じてランプ電力を制御するために、高周
波スイッチング回路6のスイッチング周波数を制御する
機能を有し、前記実施例と同様にランプ電流の休止期間
の長さとランプ電流の振幅を制御することによって、色
温度を一定にする。
【0056】高周波スイッチング回路6は、少なくとも
スイッチング素子を含む公知の高周波点灯装置であり、
例えばプッシュプル方式、ハーフブリッジ方式のいずれ
でもよい。図7にそのランプ電流ILAの波形を示す。こ
の第2の実施例は、第1の実施例における矩形波を高周
波にしたものであり、ランプ電流休止期間θの制御およ
び高周波部の振幅制御方式は第1の実施例と同じであ
る。
【0057】図8にこの発明の第3の実施例の放電灯点
灯装置の回路図を示し、図9にこの第3の実施例におけ
るランプ電流ILAの波形を示す。この実施例は、第1の
実施例のランプ電流休止期間θに若干ランプ電流を流
し、ランプ立ち消え性能を向上させたものである。この
放電灯点灯装置は、図8に示すように、主回路構成は図
1と同じであり、また、同一符号のところは、動作も同
じであるので、説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0058】ランプ力率制御回路4の出力端(m点)の
電位Vm により抵抗R5 を介しドライブされてオン/オ
フするトランジスタQ4 と抵抗R4 との直列回路を設
け、それらの接続点とランプ電圧検出回路1の抵抗R1
およびコンデンサC1 の接続点との間にダイオードD4
を接続したもので、ランプ力率制御回路4の出力端(m
点)の電位Vm がローレベルのとき(第1の実施例にお
けるランプ電流休止期間)トランジスタQ4 はオフとな
り、直流電源VCCより抵抗R4 およびダイオードD4
介してコンデンサC4 を充電し、電圧VC4を上昇させ
る。つまり、この期間では、高周波発振回路2の出力電
圧Vf のオンデューティを通常より小さくすることによ
って、その期間のランプ電流を少なく抑える。ランプ電
流休止期間のランプ電流の振幅はランプ電流休止期間が
長くなると、それにつれて増加するようになっている。
【0059】一方、ランプ力率制御回路4の出力端(m
点)の電位Vm がハイレベルのときは、トランジスタQ
4 はオンとなり、高周波発振回路2は第1の実施例と同
じオンデューティ制御を行う。このように、第1の実施
例におけるランプ電流休止期間に振幅のきわめて小さい
電流を流し、この電流の振幅をランプ電流休止期間が長
くなるにつれて増加させることにより、立ち消えを防い
だものである。
【0060】なお、制御回路3Aは、図1の制御回路3
からアンドゲートAN4 を省いた構成となっている。上
記以外の効果は第1の実施例と同様である。この発明の
第4の実施例の放電灯点灯装置を図10に示し、その放
電灯点灯装置におけるランプ電流ILAの波形図を図11
(a)に示し、ランプ電流の振幅xとランプ電流休止期
間θとの関係を図11(b)にに示す。
【0061】この実施例は、ランプ電力WLAを低下させ
て調光していくと、色温度が変化していくという課題を
解消するため、調光のためのランプ電力WLAの低下に対
応してランプ力率を変化させ、色温度の変化幅を縮小さ
せるようとするものである。以下、図10の放電灯点灯
装置について説明する。図1と同一符号のものは同じ動
作であり、説明を省略している。
【0062】高周波発振回路2Aはランプ電力調整回路
10の出力電圧に応じてスイッチング素子Q1 ,Q2
オン/オフデューティを制御する(矩形波電流の振幅x
を決める)ものであり、基準三角波発生器OS1 (数十
kHzで発振)の出力電圧Vcと基準電圧E0 とをコンパ
レータOP3 にて比較し、基準三角波発生器OS1 の出
力電圧Vc が基準電圧E0 より大のときコンパレータO
3 の出力はハイレベルとなる。
【0063】一方、ランプ電力調整回路10の出力電圧
と基準三角波発生器OS1 の出力電圧Vc とをコンパレ
ータOP1 で比較し、ランプ電力調整回路10の出力電
圧が基準三角波発生器OS1 の出力電圧Vc より大のと
き、コンパレータOP1 の出力はハイレベルとなる。コ
ンパレータOP1 とコンパレータOP3 の出力をアンド
ゲートAN3 に入力する。その出力端(f点)の電位V
f のハイレベル期間がスイッチング素子Q1 またはQ2
のオン期間となる。つまり、ランプ電力調整回路10の
出力電圧が小となると、電位Vf のハイレベル期間も小
となり、スイッチング素子Q1 ,Q2 のオンデューティ
は小となり、放電ランプの出力は減少する。
【0064】ランプ出力調整回路10は、抵抗RJ1およ
び可変抵抗RJ5と抵抗RJ2との分圧により、スイッチン
グ素子Q1 ,Q2 のスイッチングのオンデューティおよ
び次に記すランプ電流休止期間を調整するものである。
ランプ力率制御回路4Aはランプ出力調整回路10の出
力電圧に応じて、ランプ電流休止期間θを設定するもの
である。
【0065】具体的には、ランプ出力調整回路10の出
力電圧を差動増幅回路DA2 に加え、差動増幅回路DA
2 の出力電圧とランプ電流の極性を反転させる信号を発
生させる制御回路3の出力電圧Vh とをコンパレータO
4 で比較する。差動増幅回路DA2 の出力は、ランプ
出力調整回路10の出力電圧に略反比例する直流電圧と
なり、それが制御回路3の出力電圧Vh より小のとき、
コンパレータOP4 の出力はハイレベルとなる。つま
り、ランプ出力調整回路10の出力電圧が小となると、
コンパレータOP4 の出力電圧Vm のハイレベル期間は
小となる。ランプ電流の休止期間は、図1,図4で説明
したように、コンパレータOP4 の出力電圧Vm のハイ
レベル期間が小となるに従い大となる(θ大)。
【0066】以上のように、ランプ出力調整回路10の
抵抗RJ3を変化させることにより、スイッチング素子Q
1 ,Q2 のオンデューティおよびランプ電流休止期間θ
を連動して変化させることができ、したがって放電ラン
プを調光する際の色温度の変化を少なく、もしくはなく
すことが可能となる。図11(a),(b)にランプ電
流波形およびランプ電流休止期間θとランプ電流振幅x
の関係を示す。
【0067】図11(b)において、破線S1 は定格時
のU0 点(θ=0,x=x0 )での色温度を保つための
動作線を示し、実線S2 〜S4 はランプ電力がそれぞれ
0〜W2 (W0 >W1 >W2 )の特性を示している。
ランプ電力W1 のときU1 点(θ=θ1 ,x=x1 )、
ランプ電力W2 のとき、U2 点(θ=θ2 ,x=x2
で動作すれば、ランプ電力WLAの減少に対して略一定の
色温度を保つことがわかる。
【0068】つまり、図10において、ランプ出力調整
回路10の抵抗RJ3を手動で低下させ、振幅xをx1
低下させたとき、θ=θ1 となるように、またx=x2
としたとき、θ=θ2 となるように設定することによ
り、ランプ電力WLAの低下(調光)に対して色温度を略
一定に保つことができる。この発明の第5の実施例の放
電灯点灯装置を図12に示し、その放電灯点灯装置の各
部のタイムチャートを図13に示す。
【0069】この放電灯点灯装置は、色温度を可変する
手段として、ランプ電流休止期間θを変化させる制御を
追加した場合における不具合の解消を行うものである。
つまり、θを大とし、ランプ力率を低下させていくと、
放電ランプの立ち消えが生じやすいという欠点があり、
これを解消するものである。図12は、図10の制御回
路3を改良したもので、その変更部のみを記載してい
る。その他は図10と同じである。
【0070】図12において、制御回路3Bは、汎用タ
イマ集積回路IC1 の発振周波数を決定する時定数回路
を構成する抵抗R2 およびコンデンサC5 の直列回路の
時定数をランプ出力調整回路10の出力電圧に応じて切
り換えるものである。具体的には、ランプ出力調整回路
10の出力電圧と、ある一定の基準電圧E3 とをコンパ
レータOP7 で比較する。そして、ランプ出力調整回路
10の出力電圧が基準電圧E3 より小のとき、コンパレ
ータOP7 の出力端(n点)の電圧Vn は図13(c)
に示すように、ハイレベルとなり、抵抗RC2を介してト
ランジスタQCをオンさせ、抵抗RC1を介してコンデン
サC5 を充電させる。つまり、トランジスタQC がオン
すると、コンデンサC5 への充電は早くなり、汎用タイ
マ集積回路IC1 の発振周波数も高くなる。
【0071】コンデンサC5 および抵抗R2 の接続点
(h点)の電圧Vh は図13(a)のようになり、トラ
ンジスタQC がオンすると、汎用タイマ集積回路IC1
の出力端(i点)の電圧Vi のハイレベル期間が短くな
る(図13(b))。一方、ランプ電流休止期間も図1
3(g)に示すようにθからθ′へと短くなる。つま
り、発振周波数が高くなっても、θが一定であれば、ラ
ンプ力率がおよびランプ電力も変化してしまう。そこ
で、発振周波数の変化に対してθも変化させ、ランプ力
率およびランプ電力が変化しないようにさせている(オ
ンデューティ一定)。
【0072】このように、ランプ出力調整回路10の出
力電圧が低下し、ランプ電力が減少、θが増加となって
いくが、ランプ出力調整回路10の出力電圧が一定の基
準電圧E3 より低くなり、θがある値より大となると、
トランジスタQC をオンさせ、発振周波数を高め、かつ
オン/オフデューティを一定にすることにより、本来の
色温度制御を行いつつ、立ち消え性能を向上させること
ができる。
【0073】なお、図13(d)〜(f)については、
図4(c)〜(e)と同じ部分の波形である。なお、図
1の実施例についても、上記実施例と同様にランプ電流
休止期間が長くなると高周波発振回路3の発振周波数を
高くすることにより、放電ランプの立ち消えが発生しに
くくできる。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の放電灯点灯装置によれ
ば、ランプ力率を制御することにより、ランプ電力を上
昇させずに色温度を上昇させることができ、ランプ電力
を低減した定色温度制御が可能となり、電力ロスを低減
を図り、かつ小型化を達成することができる。
【0075】請求項2記載の放電灯点灯装置によれば、
ランプ電流の休止期間を長くしかつランプ電流の振幅を
小さくすることで、色温度を略一定に保ちつつ、ランプ
電力を低下させて調光を行うことができる。請求項4記
載の放電灯点灯装置によれば、ランプ電流の休止期間が
長くなるにつれて点灯周波数を高くすることにより、色
温度の調整のためにランプ電流の休止期間が増加して
も、放電ランプの立ち消えを発生しにくくすることがで
きる。
【0076】請求項5記載の構成によれば、ランプ電流
の休止期間に立ち消え補償用の微少電流を流し、かつそ
の振幅のランプ電流をランプ電流の休止期間が長くなる
につれて大きくしたので、色温度の調整のためにランプ
電流の休止期間が増加しても、放電ランプの立ち消えを
発生しにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の放電灯点灯装置の構
成を示す回路図である。
【図2】第1の実施例におけるランプ電圧−ランプ電力
特性図である。
【図3】第1の実施例の放電灯点灯装置の動作を示すタ
イムチャートである。
【図4】第1の実施例の放電灯点灯装置の動作を示すタ
イムチャートである。
【図5】第1の実施例におけるランプ電流の波形を示す
波形図である。
【図6】この発明の第2の実施例の放電灯点灯装置を構
成を示す回路図である。
【図7】第2の実施例の放電灯点灯装置におけるランプ
電流の波形図である。
【図8】この発明の第3の実施例の放電灯点灯装置の構
成を示す回路図である。
【図9】第3の実施例の放電灯点灯装置におけるランプ
電流の波形図である。
【図10】この発明の第4の実施例の放電灯点灯装置の
回路図である。
【図11】第4の実施例の放電灯点灯装置におけるラン
プ電流の波形図およびランプ電流振幅−ランプ電流休止
期間の特性図である。
【図12】この発明の第5の実施例の放電灯点灯装置の
構成を示す回路図である。
【図13】第5の実施例の放電灯点灯装置の動作を示す
タイムチャートである。
【図14】放電ランプにおけるランプ電圧−色温度特性
図およびランプ電力−ランプ電圧特性図である。
【図15】放電ランプにおけるランプ電力−色温度特性
およびランプ電圧−ランプ電力特性図である。
【図16】従来の放電灯点灯装置の一例を示す回路図で
ある。
【図17】図16の放電灯点灯装置における点弧位相角
−ランプ電圧特性図およびランプ電圧−ランプ電力特性
図である。
【図18】従来の放電灯点灯装置の他の例を示す回路図
である。
【図19】図18の放電灯点灯装置の各部の波形図であ
る。
【図20】図18の放電灯点灯装置におけるランプ電圧
−ランプ電力特性図である。
【図21】図18の放電灯点灯装置のランプ電流の波形
図である。
【図22】図18の放電灯点灯装置のランプ力率−色温
度特性図およびランプ電力−色温度特性図である。
【符号の説明】
1 ランプ電圧検出回路 2 高周波発振回路 3 制御回路(ランプ電流振幅制御手段) 4 ランプ力率制御回路(ランプ力率制御手段) 5 ドライブ回路 10 ランプ電力調整回路 LA1 放電ランプ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−156896(JP,A) 特開 平3−214596(JP,A) 特開 平2−142096(JP,A) 特開 平3−236151(JP,A) 特開 昭56−79889(JP,A) 特開 昭52−16884(JP,A) 特開 昭54−42871(JP,A) 特開 昭55−124991(JP,A) 特開 昭55−146897(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/24 H05B 41/16 330 H05B 41/39

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプ電圧の変化に対応して色温度が変
    化する放電ランプを点灯させる放電灯点灯装置であっ
    て、 点灯極性反転後のランプ電流の休止期間を変化可能なラ
    ンプ力率制御手段と、前記ランプ電流の振幅を変化可能
    なランプ電流振幅制御手段と、ランプ電圧を検出するラ
    ンプ電圧検出回路とを備え、 前記ランプ電圧検出回路の出力に基づき、前記ランプ力
    率制御手段および前記ランプ電流振幅制御手段により、
    前記ランプ電圧が所定の電圧より低い場合は前記ランプ
    電流の休止期間を長くしかつ前記ランプ電流の振幅を大
    きくするように制御し、前記ランプ電圧が前記所定の電
    圧より高い場合は前記ランプ電流の休止期間を短くしか
    つ前記ランプ電流の振幅を小さくするように制御し、前
    記放電ランプの色温度を略一定に保持したことを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 ランプ電圧の変化に対応して色温度が変
    化する放電ランプを点灯させる放電灯点灯装置であっ
    て、 点灯極性反転後のランプ電流の休止期間を変化可能なラ
    ンプ力率制御手段と、前記ランプ電流の振幅を変化可能
    なランプ電流振幅制御手段と、前記放電ランプを調光
    るランプ調光回路とを備え、 前記ランプ調光回路の出力に基づき、前記ランプ力率制
    御手段および前記ランプ電流振幅制御手段により、前記
    ランプ電流の休止期間を長くするとともに前記ランプ電
    流の振幅を小さくすることにより、前記放電ランプの色
    温度を略一定に保持しつつ前記放電ランプのランプ電力
    を低下させて調光するようにしたことを特徴とする放電
    灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 ランプ電流の波形を略矩形波にしたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の放電灯点灯
    装置。
  4. 【請求項4】 ランプ電流の波形を間欠的に休止期間を
    有する高周波パルス列とし、前記高周波パルス列の休止
    期間を長くするにつれて前記高周波パルス列の周波数を
    高くするようにしたことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 ランプ電流の休止期間に放電ランプの立
    ち消え補償用の微少電流を流し、かつ前記休止期間を長
    くするにつれて前記微少電流の振幅を大きくするように
    したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の放
    電灯点灯装置。
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