JP3459830B2 - 土木格子材と共に用いる保持用壁ブロック - Google Patents

土木格子材と共に用いる保持用壁ブロック

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JP3459830B2 JP51396094A JP51396094A JP3459830B2 JP 3459830 B2 JP3459830 B2 JP 3459830B2 JP 51396094 A JP51396094 A JP 51396094A JP 51396094 A JP51396094 A JP 51396094A JP 3459830 B2 JP3459830 B2 JP 3459830B2
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    • E02D29/0225Retaining or protecting walls comprising retention means in the backfill
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、補強用土木格子材と共に用いる保持用壁ブ
ロックに関する。
補強用土木格子材(geogrid)は種々の形態を有して
いるが、最も一般的なものは、ポリエステル(Terylen
e)などのプラスチックに代表される非生物分解性材料
で作られた網状物や、押出し成形や展延によるシート状
物である。
補強用土木格子材は、埋立てや造園などの土木工事に
おいて、大量の土を繋止するために用いられる。最も一
般的には、補強用土木格子材は、土を層状に土盛りして
いくのに合わせて、水平方向に敷設し、垂直方向には底
の部分では約1/4mの間隔、頂部においては約1.5mの間隔
で設けるものである。しかしながら、或る工事現場で
は、例えば海水、雨水、河川水などの自然原因、道路な
どへの噴霧のような人工的原因、あるいは土地利用上の
理由による縦勾配角度や壁面角度が要求されることの原
因により、補強用土木格子材の使用が制限される。その
ような状況下にあって、土木格子材に補強された構造体
の一部として硬い面を有する壁材を使用することが、機
能上、実用上及び美観上の観点から強く望まれている。
それ故、補強用土木格子材を保持用壁に繋止する方法
を提供する必要がある。
WO91/19067には、保持用壁ブロックであって、その上
部表面に突起を形成して、該ブロックの上に置くブロッ
クの凹部と係合し、更に土木格子材に設けられている孔
に係合するように構成されている保持用壁ブロックが開
示されている。
EP−0067551−Aには、複数段のブロックからなり、
各ブロックは上方へ延びる少なくとも1個の繋留エレメ
ントを含有しており、該エレメントの上に土木格子材を
保持するためのフックを有するリンクが置かれている保
持用壁が開示されている。
US 4,824,293号には、前もって形成したチャネルを
その中に有する保持用壁パネルが開示されており、該チ
ャネルは、チャネルとパネルの面の間に形成されたスリ
ットへ連通している。大きなロッドを用いて、土木格子
材の端部の長手方向のリブをチャネルの中にクサビ留め
することができ、それによって該リブを所定の位置に保
持する。
しかして、本発明によれば、補強用土木格子材(91)
を受容し且つ保持するように適合された手段を有する保
持用壁ブロック(10,30,50)にして、該受容保持手段
は、保持用ブロックの第1の面に形成した複数の突起
(13,33,57)、及び該ブロックの反対の面に形成した孔
また凹部(14,34)からなり、各突起の大きさ及び隣り
合う突起間の距離の大きさは土木格子材(91)の孔部
(97)の大きさに対応するように選ばれており、それに
より、使用時に、土木格子材(91)は該複数の突起の上
に置かれ、各突起(13,33,57)が土木格子材の対応する
孔部(97)に挿入係合されるようになっていることを特
徴とする保持用壁ブロックが提供される。
好ましい例においては、1列またはマトリックス状に
配列された複数の突起を包含する。
又、好ましい例にあっては、1つのブロックの上面に
突起を設け、該突起は、垂直方向に隣接するもう1つの
ブロックの底部に設けた孔または凹部にはめられるよう
になっている。
又、好ましい例にあっては、ブロックの孔または凹部
が存在する位置に対応する位置よりも、ブロックの後部
の方へずれて突起が設けられており、それによって、複
数のブロックの集合体において、前側壁の縦傾斜角度を
0゜より大きい角度とする。
本発明の他の実施態様によれば、土木格子材シートの
縁部は、保持用壁ブロックの上面に形成された横断溝部
によって構成され、使用時に、該溝部は土木格子材を形
成するシートの縁部を受容するようになっている。保持
用土木格子材は、第1ブロックの頂部に置かれた第2ブ
ロックの重量により保持される。土木格子材の保持を助
けるために、該溝部は後方へ向かって傾斜を有している
ことが好ましい。
本発明の更に他の実施態様によれば、補強用土木格子
材受容手段は、ブロックの後側壁部に形成された溝部よ
りなり、該溝部よりも大きいキャビティーがブロックの
内に設けられ、該溝部は該キャビティーのところ迄延び
て終っている。好ましい例では、該溝部とキャビティー
は1つのブロックの本体部の中に形成されている。また
その代りに、溝と孔を、互いに垂直方向に隣り合う2つ
のブロックの間に形成することもできる。
通常は、キャビティー内に土木格子材を保持するのを
助けるために、クリップを設ける。クリップは土木格子
材の縁部に取り付けられて該縁部の寸法を大きくしてお
り、該縁部が、溝部を通ってキャビティーから抜けない
ようになっている。保持用クリップは、好ましくは、長
形部材の形態をしており、その1つの縁部から突き出た
複数のフィンガーを有している。そして、複数の該フィ
ンガー相互間には、補強用土木格子材中の複数の孔の間
隔に合うように間隔がおかれている。使用時には、クリ
ップである長手形部材は、補強用土木格子材の縁部の上
に位置し、そして多くのフィンガーが土木格子材の縁部
の周りに曲げられて、クリップを土木格子材の適切な場
所に保持する。
本発明の上記及び他の実施態様について、添付の図面
を参照して、以下に詳細に説明するが、本発明はそれら
に限定されるものではない。
添付の図面において、 図1は、本発明の第1の実施態様による保持用壁ブロ
ックの正面図であり; 図2は、図1のブロックの平面図であり; 図3は、図1のIII−III線に沿った断面図であり; 図4は、図2のIV−IV線に沿った断面図であり; 図5は、本発明の第2の実施態様による保持用壁ブロ
ックの正面図であり; 図6は、図5のブロックの平面図であり; 図7は、図5のVII−VII線に沿った断面図であり; 図8は、本発明の第3の実施態様による保持用壁ブロ
ックの例を示し; 図9〜図11は、それぞれ、本発明の第1、第2の及び
第3の実施態様による保持用壁ブロックを示し; 図12及び図13は、本発明によるクリップの構造及び使
用形態を示し; 図14〜図17は、本発明の第3の実施態様による保持用
壁ブロックに土木格子材が保持されていることころを示
し;そして 図18〜図19は、土木格子材の保持方法の更なる例を示
す。
図1〜図4において、本発明の第1の実施態様による
壁ブロックは、前面11、後面12、頂面16及び底面17を有
している。使用時には、保持用壁において、後面には土
を保持するように作用する。ブロック10の頂面16には、
直線状に配列された複数の突起13が設けられており、各
突起は土木格子材の孔内に位置している。使用時には、
土木格子材は突起13の上に置かれ、もう1つのブロック
10が第1のブロックの上に置かれる。突起13は、第2の
ブロックの底に形成した凹部にはめられ、それによっ
て、土木格子材を2つのブロックの間に捕捉する。典型
的な設置方法においては、幾つかの段(courses)のブ
ロックを使用し、土木格子材は垂直方向に隣り合う段の
ブロックの間に該突起により保持される。
図1〜図4の例においては、突起13はフィンガー状を
しており、これらは「NETLON」(登録商標)の名で市販
されている土木格子材の保持に用いるのに特に適してい
る。ブロックの長さ方向での、突起13の大きさ及びそれ
が配列されている間隔は、用いるNETLON土木格子材の種
類によって決められる。図1〜図4の例において、各突
起13は、それぞれ、ブロック10の頂部に形成されたキャ
ビティー内に挿入されている。フィンガー13は、一定の
場所に固定されていてもよく、又は固定されないで第1
のブロックの上に置かれる第2のブロックによって位置
決めされるようにしてもよい。
図示したように、突起13は、凹部14よりも、ブロック
の後面12の方へずれている。その結果、保持用壁におけ
る次のブロックが、その下にあるブロックから後へずれ
て、5゜〜10゜の縦傾斜を与えるようになる。或る土木
工事では、上記縦傾斜角度が0゜であることが好まし
く、その場合には、凹部14は突起13の真下に位置するこ
とになる。或る工事では、前面11が綺麗な外観または仕
上がり状態を有することが要求される場合がある。図示
した例においては、前面11は、その周縁部を面取りして
いる。
土盛りの裏込めのためと、壁を更に強くするために、
ブロックの垂直方向両縁部のそれぞれに、舌部19と溝20
がそれぞれ設けられて、はまり込むようになっている。
1つのブロックの舌部19は、垂直方向に隣り合ったブロ
ックの溝20にはめられる。更に、ブロックは、その頂面
と端面に小さな排水チャネル15を有している。ブロック
の頂面の排水チャネル15の大きさは、突起13が通る孔の
周縁部よりも厚くなっている土木格子材の横断縁部を受
容するように選ばれる。或る土木格子材の場合は、均一
の厚みを有していることがあり、そのような場合には、
頂面の排水チャネルは省略することができる。ブロック
は又、揚動用部位21を有しており、手動又はクレーンに
よりブロックの揚動操作を助けることができる。
使用に際しては、ブロックは保持用壁を構築するため
に用いられる。各ブロックは、その舌部と溝部を隣接す
るブロックの対応する溝部と舌部と係合させることによ
り、水平方向に隣接するブロックとインターロックされ
る。又、ブロックは、上下に隣接するブロックの突起13
及び凹部14間の係合により、上下のブロック間がインタ
ーロックされる。
従来の壁構造におけるように、垂直方向で隣接するブ
ロックはずれて配設され、上下の各段において、各ブロ
ックが2つのブロックと係合することができる。補強用
土木格子材は、上下に適当な間隔を置いて、上下のブロ
ックの間にはさみ込まれる。
図5〜図7は、上記したブロックと大略同様である
が、「FORTHRACK」(登録商標)の名で市販されている
土木格子材に特に適したブロックを示す。フィンガー状
突起ではなく、マトリックスで配列された四角形の突起
33の上に四角形メッシュのFORTHRACKがはめられるよう
になっている。図示した例においては、マトリックス状
に配設された四角形突起33は、別作りのエレメント41と
して形成されており、該エレメント41は、例えば接着剤
により、ブロック30の頂面に形成された対応凹部に固定
されている。その代りに、これらは、はまっている凹部
に沿ってスライドするようになっていてもよい。いくつ
かの格子は、又、別作りのエレメント41の周りに包み込
まれるようにすることもでき、それによって保持を完全
にすることができる。ブロック30の頂部表面36に、別作
りのエレメントとして突起を設けるやり方は、図1〜図
4に示した例のものにも適用することができる。このこ
とは、ブロック30の本体部を、多くの異なった状況(例
えば、視覚上の外観が主な設計上の条件であるような場
合)に適うように製造することができることを意味して
いる。このような汎用タイプのブロックは、適当な形状
のエレメントを挿入することにより、多くの異なった意
匠の土木格子材と共に使用することができる。
図5〜図7には、ブロック中に形成された軽量用孔38
が示されており、これは、ブロックの重量を減らして、
その取扱いを容易にするためのものである。図に示され
ているブロックは、排水用チャネル35を有すると共に、
前記した例におけるのと実質的に同一の舌部と溝よりな
るインターロック手段39及び40を備えている。
保持用壁を構築する場合には、もし水平方向に配設さ
れる1段(course)のブロックが、該ブロックの上に土
木格子材を設ける必要のない高さの場合には、突起13、
またはマトリックス状に配置された突起33を有する別作
りのエレメント41は、簡単な他の部材に代えることがで
きる。その場合、そのような他の部材は、別作りのエレ
メントとしてでも、又はブロックと一体的な部品として
でも任意に設けることができる。
図8は、本発明の更に別の実施態様による壁ブロック
50を示す。このブロック50は、前面51及び後面52を有
し、ブロック50の上面54には横断溝53が設けられてい
る。ブロック50は、又、排水用溝、及びインターロック
するための舌部と溝部がブロックの端部に垂直方向に設
けられており、それは図1〜図7に示した例の場合と同
様である。
使用時には、土木格子材シートの縁部を横断溝53には
め込ませる。前に述べた例の場合と同様に、第1のブロ
ックの上に次のブロックを載せることによって、土木格
子材は所定位置に固定される。土木格子材の確実な保持
は、横断溝53に後方向に向いた傾きを与えることによっ
て得られる。該溝の巾及び深さを制御して、土木格子材
の横断リブが溝の中に収容されるようにする(該横断リ
ブは、通常、土木格子材の長手方向のフィンガー部より
も大きな厚みを有している)。このタイプのブロック
は、「TENSAR」(登録商標)の名で市販されている土木
格子材と共に用いるのに特に適している。該溝の上部後
側の縁部56は小さな曲率を持っており、土木格子材を切
断する危険のある縁部が形成されないようになってお
り、負荷がかかってもよいようになっている。図示され
ているように、上部表面54及び下部表面55は、各々、対
応する回転防止形の半あり組(anti−rotation half−d
ovetail joints)を有しており、上下に隣り合うブロッ
ク間に頑丈な結合が得られるようになっている。この構
成は、若干の改変を加えれば、本発明の種々の実施態様
による保持用壁ブロックの他の例にも適用できるもので
ある。
ブロックを積み重ねることによって土木格子材に負荷
がかかるのを防ぐために、ブロックの上部表面54の突起
57の間に浅い溝を設け、該溝に土木格子材の薄い長手方
向のフィンガーが入るようにすることができる。これ
は、土木格子材の各孔に支持表面を与えることになり、
ブロックは、その上に、土木格子材に圧縮負荷を与える
ことなく位置することができる。この構成は、他の例の
保持用壁ブロックにも適用可能である。
負荷がかかった時には、摩擦と力の分散方向の組合わ
せによって、土木格子材の設計された力よりも強い結合
力をブロックと土木格子材との間に与えることができ
る。
図9は、本発明の更に別の実施態様による保持用ブロ
ックを示す。ブロック60には、その後面61に狭い溝62が
形成されており、該溝62はブロック60の本体中に形成し
たキャビティー63に開口している。ブロック60には、更
に、その上側表面に突起64が設けられ、該突起は、該ブ
ロックの上部に配設されるブロックの底面に形成されて
いる凹部に挿入され得るものである。図10には、同様な
例のブロック70を示す。ブロック70には、その後面71に
溝72が形成されており、該溝72は、ブロック70の本体中
において、西洋梨状の断面を有するキャビティー73のと
ころで、終わっている。ブロックには、又、その頂部表
面及び底部表面に、それぞれ、突起74とそれをはめる凹
部75が形成されている。更に、図10に示す例において
は、溝72及びキャビティーは、短い長さの狭いスロット
76によって分けられている。図16に更に詳細に示されて
いるこの例は、このような2重スロット(“dual"slo
t)を有しており、これは主に成形の容易さのためであ
る。このようなブロックは、西洋梨状キャビティーと狭
いスロットを有する簡単な除去可能なコアを用いて成形
することができる(このようにして製造されたブロック
の全形状は、ブロックの後側に出口のあるスロット無し
にブロックを貫通する構造を有している)。巾の広い方
の溝72は、簡単な鋸で形成ことができ、適当な厚さと深
さに切ってスロット76にすることができる。或いは、そ
の代りに、溝72、キャビティー73及び狭いスロット76の
形状を有する挿入体(insert)又はコア(core)の周り
にブロックを形成することによって、溝及びキャビティ
ーを形成することができる。
図11は、上記した形態の改変例を示し、上下に隣り合
うブロック80の下側表面及び上側表面にそれぞれ形成さ
れているチャネル81及び82の間キャビティー83が形成さ
れている。上下に隣り合うブロックの上側表面及び下側
表面の間の空間に対応する溝84が設けられ、好ましく
は、その溝は、ブロックの上下両表面の一方の面または
両方の面に浅い溝として形成され、土木格子材を受容し
て、圧縮負荷が土木格子材にかからないようにしてい
る。他の代替例(図示せず)においては、ブロック上下
両面のうちの一方の面に、広いチャネルによって、キャ
ビティー83を形成することができる。
土木格子材シートの横断縁部が、メッシュ部分よりも
厚くなる傾向があるので、該縁部はキャビティー73及び
83へはめ込み、所定の位置に保持することができる。
又、その代りに、後で詳細に説明するクリップ90を用
い、キャビティー73及び83に保持される土木格子材の縁
部の厚さを大きくすることができる。クリップ90は、TE
NSAR土木格子材の場合には、長手方向に延びるフィンガ
ー96に対して横断しているリブ95の差動厚さ(differen
tial thickness)を大きくすることができる。他のタイ
プの土木格子材の場合には、該クリップは差動厚みを創
成し、土木格子材をキャビティー中にとらえることを可
能にする〔該キャビティーは、保存壁ブロックの土壌側
(後側)に非常に狭いスロット出口を有しており、そこ
を通って土木格子材が出ることができるものである〕。
図12及び図13において、クリップ90は、長形部材92及
びその一端縁部から平面に延びる複数のフィンガー93及
び94からなる。フィンガー93及び94の分離は、土木格子
材91の孔97の分離に依存している。使用時には、土木格
子材の本体内側に延びるフィンガー93、94を有する横断
リブ95の線に沿って、長形部材92と共に、クリップ90が
はめられている。該フィンガーは土木格子材の孔97の上
にある。多くのフィンガー94は、横断リブ95の周りに曲
げられ、クリップを土木格子材91の上の所定の位置へお
さめる。好ましくは、交互のフィンガー94はそのように
曲げられ、フィンガー93は土木格子材の長手方向のフィ
ンガー96に平行に延びた状態のままでいる。これによ
り、土木格子材の取扱いが容易になり、又一方、はさま
れた土木格子材の上に上部のブロックを置くと、クリッ
プが上下に隣り合うブロックの上面と下面との間に確実
に保持される。この目的のために、フィンガー93はフィ
ンガー94よりも長い。クリップは非分解性材料により作
られ、好ましくは120年以上地中での寿命が期待される
材料から作られる。ステンレススチール(不銹鋼)また
はブロンズが好ましい材料である。好ましくは、フィン
ガー93は、土木格子材の長手方向のフィンガー96よりも
大きい厚さを有している。それにより、上部の保持壁ブ
ロックによって土木格子材に圧縮負荷がかかるのを防ぐ
ことができる。
図14〜図17は、図9〜図11に示されている複数タイプ
のブロックの後面に埋め込まれた土木格子材を詳細に示
す。図14は、キャビティー63及び溝62を示し、それらは
金属またはプラスチック材料でできたスロット内張りエ
レメント100で内張りされている。内張り100は、ブロッ
クの一体的部材として形成することができ、或いは又、
後でブロック中に形成させることができ、その際固定し
なくてもまたは機械的な手段または接着剤によって固定
してもよい。内張り100は、溝62の巾を小さくする効果
を有し、それによって土木格子材の横断リブ95の保持を
強めることができる。内張り100を用いるならば、図15
に示すように、クリップ90を用いることもできる。その
ような場合、内張り自身が土木格子材をブロックによる
損害から保護するように作用するので、すべてのフィン
ガー93及び94を土木格子材の横断リブ95の周りにクリン
プ(crimp)することができる。図15には、ロック用タ
ブ(locking tab)101の使用が示されており、ロック用
タブは内張り100をブロック中へ成形する際に設けるこ
とができる。ロック用タブ101は、内張り100をブロック
材料に積極的にロックする効果を有している。
図16及び図17に示されている諸構成は、キャビティー
63が西洋梨状断面形状を有する図14及び図15について記
載した類似の構成に対応する。
図18及び図19は、糸通し(bodkin)102を用い、上記
したブロックのキャビティー内に土木格子材を保持する
ために差動厚みを与えている状態を示す。糸通し102
は、土木格子材の複数の孔を通って横断方向に織られ又
は撚られている。
クリップ90を用いる代りに、TENSAR又はそれに類似
の、融着可能又は成形可能な材料で作られた土木格子材
の端部の横断リブの厚みを、成形方法又はそれに付加的
材料を融着させる方法で、増大させる方法を用いること
ができる。種々の例の詳しいやり方は、用いる土木格子
材の孔の大きさ及びピッチ、横断リブ、及び長手方向に
延びるフィンガーに依存して変更することができる。
又、従来のワイヤーコンベアベルトクリップのような別
の構造のクリップも用いることができる。
ブロックはコンクリートから加工することができ、半
乾材料を用いる振動プレス(vibrating press);又は
それぞれの型を用いる湿式鋳造(wet cast)又は突起1
3,33を有する一体成形タイプのもの(one piece item
s)を作る湿式鋳造(本発明の第1の実施態様の場合)
により製造することができる。又、代替構造物は、粘土
又は、適当な物理的及び耐候的物性を有する他の適当な
組成物から作ることができる。ブロックの前面は、必要
により傾斜しても垂直でもよく、また、縁部を丸めて綺
麗にしてもよい。
上においては、本発明の種々の実施態様は、各ブロッ
クの上部表面に突起13,33,64,74を有し、下部表面に凹
部14,34,65,75があるものについて述べたが、これら
は、本発明の範囲内において、逆にすることができる。
しかし、本発明の第1の実施態様により、突起13,33の
上に土木格子材をはめること、そして、その上に次の段
のブロックを置く間その位置を保持することは、これら
の突起がブロックの上部表面にあった方が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−76928(JP,A) 特開 平2−213523(JP,A) 米国特許4824293(US,A) 米国特許5044834(US,A) 国際公開91/019057(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/02 302

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補強用土木格子材(91)を受容し且つ保持
    するように適合された手段を有する保持用壁ブロック
    (10,30,50)にして、該受容保持手段は、保持用ブロッ
    クの第1の面に形成した複数の突起(13,33,57)、及び
    該ブロックの反対の面に形成した孔また凹部(14,34)
    からなり、各突起の大きさ及び隣り合う突起間の距離の
    大きさは土木格子材(91)の孔部(97)の大きさに対応
    するように選ばれており、それにより、使用時に、土木
    格子材(91)は該複数の突起の上に置かれ、各突起(1
    3,33,57)が土木格子材の対応する孔部(97)に挿入係
    合されるようになっており、且つ、該複数の突起が、エ
    レメント本体部及びそれから延びる1つ以上の突起(1
    3,33,57)を有する別作りのエレメント(41)として構
    成され、該エレメント本体部はブロックの第1の面に形
    成された対応する凹部に取付け可能であることを特徴と
    する保持用壁ブロック。
  2. 【請求項2】該複数の突起(13,33,57)が、保持用ブロ
    ックの第1の面の全長に実質的に沿って設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の保持用壁ブロック。
  3. 【請求項3】該複数の突起(13,57)が、単一の列に配
    列されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の保持
    用壁ブロック。
  4. 【請求項4】該複数の突起が、マトリックス状に配列さ
    れたことを特徴とする請求項1又は2に記載の保持用壁
    ブロック。
  5. 【請求項5】複数の突起がブロック上面(16,36,54)に
    設けられ、孔または凹部がブロック底面(17,37,55)に
    設けられており、それにより、使用時に、1つの段の複
    数のブロックの突起が、その上の段の複数のブロックの
    凹部にはまり込むことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の保持用壁ブロック。
  6. 【請求項6】ブロックの孔または凹部が存在する位置に
    対応する位置よりも、ブロックの後部の方へずれて突起
    が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の保持用壁ブロック。
  7. 【請求項7】ブロックの上面(16)に少なくとも1つの
    排水チャネル(15)を有し、各チャネルは、使用時に、
    土木格子材の厚くなっている横断縁部(95)を受容する
    ような寸法を有していることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の保持用壁ブロック。
  8. 【請求項8】土木格子材受容保持手段が、保持用壁ブロ
    ックの上面に形成された横断溝部(53)を更に含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の保持用壁ブロック。
  9. 【請求項9】該溝(53)が後方へ傾斜していることを特
    徴とする請求項8に記載の保持用壁ブロック。
  10. 【請求項10】ブロックの一端面に舌部(19,39)を形
    成し、他の端面に該舌部に対応する溝(20,40)を形成
    してなるインターロックシステムを更に包含することを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の保持用壁ブ
    ロック。
  11. 【請求項11】軽量化キャビティー(38)を更に包含す
    ることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の保
    持用壁ブロック。
  12. 【請求項12】保持用壁に土木格子材(91)を固定する
    方法であって、請求項1〜11のいずれかに記載の一段の
    ブロック(10,30,50)群を構築し、土木格子材受容保持
    手段の上に土木格子材(97)をはめ込み、そして上記一
    段のブロック群の上に次の段のブロック群を位置せしめ
    ることを特徴とする方法。
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