JP3459410B2 - 雨量強度検出装置 - Google Patents

雨量強度検出装置

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JP3459410B2
JP3459410B2 JP2001022223A JP2001022223A JP3459410B2 JP 3459410 B2 JP3459410 B2 JP 3459410B2 JP 2001022223 A JP2001022223 A JP 2001022223A JP 2001022223 A JP2001022223 A JP 2001022223A JP 3459410 B2 JP3459410 B2 JP 3459410B2
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政仁 奥田
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克美 瀬尾
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株式会社 拓和
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨量強度を検出せ
しめる雨量強度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、雨量強度を測定する雨量強度検出
装置として雨量強度計が知られている。この雨量強度計
としては転倒ます型雨量計が広く使用されている。図4
に示されているように、転倒ます型雨量計101は、受
水器103の中に金網105を備えた漏斗状体107が
設けられており、この漏斗状体107の下方に逆円錐形
状のろ水器109が配置されている。ろ水器109の下
方には左右対称形状の転倒ます111が揺動自在に設け
られており、この転倒ます111は上方と左右両側方が
開放された構造となっており、中央の隔壁113により
左右の隔室115A,115Bとに区画されている。さ
らに、転倒ます111の揺動により作動するマイクロス
イッチ117が転倒ます111の揺動支点に設けられて
いる。
【0003】また、上記のろ水器109には底部に溜ま
ったろ水を外部の転倒ます111へ排水するためのサイ
ホン式の排水管119が設けられている。排水管119
にろ水内の微細の泥が入っていかないようにするため
に、ろ水器109の底部に泥だめ121が設けられてい
る。
【0004】したがって、上記の転倒ます型雨量計10
1においては、受水器103に入った雨水は漏斗状体1
07によりろ水器109に入り、ろ水器109の底部に
溜まった雨水は排水管119を経て転倒ます111の一
方の隔室115Aに入る。この一方の隔室115A内に
一定量の雨水、例えば降雨量1mm又は0.5mmに対応す
る量の水が入ると、上記の転倒ます111は雨水の重さ
により反対方向に揺動し、雨水が下方へ落下する。この
とき、転倒ます111の傾倒によりマイクロスイッチ1
17が作動してパルスが発生する。
【0005】以後、同様にして、次の降雨量の一定量に
対応する雨水が転倒ます111の他方の隔室115Bに
入ると、転倒ます111は雨水の重さにより反対方向に
揺動してマイクロスイッチ117が作動してパルスが発
生し、雨水が下方へ落下する。
【0006】ちなみに、受水器103の直径は200mm
であり、降雨量1mmに対応する雨水量は31.4ccとな
り、降雨量0.5mmに対応する雨水量は15.7ccとな
る。
【0007】上記のマイクロスイッチ117によるパル
スはリード線を通じて屋内の自記電接計数器に転倒ます
111の転倒回数として記録される。電接計は例えばク
オーツ仕掛けの自記円筒時計に1mm単位で記録される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の雨量
強度装置としての転倒ます型雨量計101においては、
転倒ます111が降雨量0.5mmに対応する雨水量1
5.7ccで転倒する場合は、計測可能な最小単位が0.
5mmとなるので、0.5mm以下の計測は不可能である。
つまり、転倒ます111に雨水量15.7ccが溜まるま
での時間は、転倒ます111が転倒しないので計測され
ないという問題点があった。
【0009】一方、集中豪雨のために降雨量が100mm
以上になると、転倒ます111の転倒速度が降雨量に対
して追従できず、計測不可能となるという問題点があっ
た。
【0010】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、降雨量が0.5mm以下の場合
も、100mm以上の場合も計測可能となる雨量強度検出
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の雨量強度検出装置は、一定
面積上に降る雨水を受ける受水器を設け、この受水器の
重量を測定する重量測定装置を設け、前記受水器内の底
面に受水器内の雨水を排出すべく開閉自在な排水用バル
ブを設け、前記受水器内の上部にほぼ水平方向に延伸し
た上部フレームを設けると共にこの上部フレームと受水
器の底面との間に上下方向に延伸したガイド体を設け、
このガイド体に沿って昇降自在な上部フロートストッパ
と下部フロートストッパを上下に間隔を介して連結部材
により一体的に設け、前記上部フロートストッパと下部
フロートストッパとの間に位置して雨水に浮くフロート
を前記下部フロートストッパの上に載置し、前記フロー
トの上面に第1着体を設けると共にこの第1着体に着脱
可能な第2着体を前記上部フロートストッパの下面に対
向して設け、前記上部フロートストッパの上面に第3着
体を設けると共にこの第3着体に着脱可能な第4着体を
前記上部フレームの下面に対向して設け、降雨時間を測
定するタイマと、このタイマによる計測時間と前記重量
測定装置により測定した重量とから経時的な雨水量を計
算する演算装置と、前記第3着体が第4着体に当着した
ときに排水用バルブを開放し且つ受水器が空の重量とな
ったことを前記重量測定装置により検出したときに排水
用バルブを閉塞する指令を与える指令部と、を備えた制
御装置を設けてなることを特徴とするものである。
【0012】したがって、降雨量は重量測定装置により
受水器の重量が測定され、この測定された重量とタイマ
による計測時間とから経時的な雨水量が演算装置により
降雨量0.5mm以下の最小単位にて計測される。
【0013】また、受水器内の雨水量が増えるに伴って
フロートが上昇しても、フロートの上下に位置する上
部、下部フロートストッパがフロートの上下動のストッ
パとなり、また、上部、下部フロートストッパに間隔が
あるのでフロートを装着しやすいものである。
【0014】また、第1着体と第2着体によりフロート
が上部フロートストッパと一体的になって上昇するので
ガイド体により安定して上昇する。フロート並びに上部
フロートストッパの上昇端は上部フレームにより規制さ
れ、しかも第3着体が上部フレームの第4着体に確実に
当着するので上部フロートストッパが上昇端に達したこ
とが確実に検出される。
【0015】そして、この上昇端の検出により排水用バ
ルブが開くので、受水器内の雨水が排水されフロートが
下降して下部フロートストッパに当接して確実に原位置
に復帰する。重量測定装置により受水器が空の重量にな
ったことを検出したときに排水用バルブが閉塞されるの
で、次の降雨量計測が開始される。したがって、降雨量
100mm以上の計測にも十分対応可能となる。
【0016】請求項2によるこの発明の雨量強度検出装
置は、請求項1記載の雨量強度検出装置において、前記
フロートを、内部に重りとなる水を投入可能に設けてな
ることを特徴とするものである。
【0017】したがって、フロート内に水を投入可能で
あるので、フロート重量の調整が行いやすくなる。
【0018】請求項3によるこの発明の雨量強度検出装
置は、請求項1記載の雨量強度検出装置において、前記
下部フロートストッパと受水器の底面との間を、前記第
3着体が第4着体に当着したときに緊張する長さの線条
体で締結してなることを特徴とするものである。
【0019】したがって、第3着体が第4着体に当接す
る時に下部フロートストッパと底面間の線条体が緊張す
る状態となるので、排水用バルブが開放してフロートが
一気に下降開始する時に、上部、下部フロートストッパ
は線条体により誘導されて安定し、ガイド体に沿ってス
ムーズに下降する。
【0020】請求項4によるこの発明の雨量強度検出装
置は、請求項1記載の雨量強度検出装置において、前記
制御装置が、現時点における降雨速度に基づいて、排水
用バルブの開放時から受水器内の雨水の排水終了までの
時間内における降雨量を前記演算装置で計算せしめ、こ
の計算された降雨量を補正値として次の雨量計測開始時
に加算せしめる雨量計測補正部を備えてなることを特徴
とするものである。
【0021】したがって、排水用バルブが開放時から受
水器内の雨水の排水終了までの間は、降水量の計測がで
きないが、この時間内における降雨量が現時点における
降雨速度に基づいて計算され、次の雨量計測開始時に補
正値として加算されるので、常時精確な雨量計側が行わ
れる。
【0022】請求項5によるこの発明の雨量強度検出装
置は、請求項1記載の雨量強度検出装置において、前記
第1ないしは第4着体が、磁石からなることを特徴とす
るものである。
【0023】したがって、磁石は磁力により互いに引き
合うので、各部材の多少の位置ズレが接近時に修正され
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の雨量強度検出装置
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1及び図2を参照するに、本実施の形態
に係わる雨量強度検出装置1は、受感部本体3の上部に
カバー5が載置されており、このカバー5の上面に基部
7を介して受水器9が一体的に立設されている。受感部
本体3の内部には上記のカバー5にかかる重量を検出す
る重量測定装置としての例えばロードセル11が設けら
れており、さらに、ロードセル11にて検出された重量
を電気的に変換せしめるアンプ13が内蔵されている。
このアンプ13は制御装置15に接続されている。な
お、本実施の形態におけるロードセル11の重量測定能
力は0〜15kgとなっている。
【0026】上記の受水器9は直径が200mmの円筒形
状のタンクを構成している。したがって、降雨量1mmに
対応する雨水量は31.4ccである。受水器9の底面1
7のほぼ中央には電気的に開閉する排水用バルブ19が
設けられており、この排水用バルブ19は受水器9の基
部7に設けた排水管21に連通され、排水管21は基部
7の外壁面から外へ突出している。なお、排水用バルブ
19は制御装置15に接続されている。
【0027】また、受水器9の内側には、フランジ状の
網受け23が受水器9の内壁面の上部にほぼ水平面に位
置して突設されており、受水器9の内側全体にかけて金
網25が上記の網受け23に掛けるように載置されてい
る。受水器9の中に入ってきた木の葉や細い木の枝など
の大きいゴミは上記の金網25により受け止められる。
【0028】また、幅狭の上部フレーム27が、上記の
網受け23とほぼ同じ高さに位置して水平面で受水器9
のほぼ中心を通過するようにしてほぼ水平に延伸され横
架されている。上部フレーム27の両端が受水器9の内
壁面に固定されている。
【0029】上部フレーム27と受水器9の底面17と
の間にはガイド体としての例えば2本のガイドシャフト
29が図1において左右に位置して上下方向に延伸され
た状態で取り付けられており、平面でほぼ楕円形状をな
す板状の上部フロートストッパ31と下部フロートスト
ッパ33が2本のガイドシャフト29にガイドされて上
下動自在に設けられている。上側にある上部フロートス
トッパ31と下側にある下部フロートストッパ33とは
連結部材としての例えば図1において左右の2本の連結
シャフト35により一体的に設けられている。
【0030】なお、本実施の形態では、上部フロートス
トッパ31は下方へ落下しないように2本のガイドシャ
フト29の上部に設けたストッパ部材37により途中で
停止されるように構成されており、上部フロートストッ
パ31に上記の2本の連結シャフト35を介して下部フ
ロートストッパ33が懸吊されている状態にある。上記
のストッパ部材37としては、上部、下部フロートスト
ッパ31,33の両方を停止するように設けられてもよ
く、あるいは2本の連結シャフト35に剛性があれば下
部フロートストッパ33のみを停止するように設けられ
ても構わない。
【0031】下部フロートストッパ33の下面と受水器
9の底面17には線条体としての例えば弛んだ状態のワ
イヤ39の両端が取り付けられており、このワイヤ39
は後述する作用により上昇する下部フロートストッパ3
3と受水器9の底面17との間の距離を規制するための
長さとなっている。
【0032】また、下部フロートストッパ33の上面に
はフロート41が載置されている。上部、下部フロート
ストッパ31,33はフロート41の上下に位置してい
るので、フロート41の上下動のストッパとなる。ま
た、上部、下部フロートストッパ31,33には間隔が
設けられているのでフロート41が上部、下部フロート
ストッパ31,33の間に装着しやすいものである。
【0033】本実施の形態では、上記のフロート41は
バケツ形状をなしており、フロート41内の底部には重
り43が設けられており、さらに予め設定された量の水
45が付加される重りとして投入され、フロート41の
上部はフロート蓋47により密閉されている。なお、フ
ロート41内に付加される重りとして水45が用いられ
ているのは重量を調整しやすいからであり、重りとして
用いられる材料は水45に限定されるものではない。
【0034】フロート蓋47の上面のほぼ中央には第1
着体としての例えば第1磁石49が取り付けられてお
り、この第1磁石49に吸着可能な第2着体としての例
えば第2磁石51が上部フロートストッパ31の下面に
前記第1磁石49と対向するように取り付けられてい
る。
【0035】さらに、上部フロートストッパ31の上面
のほぼ中央には第3着体としての例えば第3磁石53が
取り付けられており、この第3磁石53に吸着可能な第
4着体としての例えば第4磁石55が上部フレーム27
の下面に前記第3磁石53と対向する位置に取り付けら
れている。
【0036】また、上記の第4磁石55は第3磁石53
が吸着したときに検出信号が発生するように検出器(図
示省略)が設けられており、この検出器は制御装置15
に電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、
上部フロートストッパ31と下部フロートストッパ33
とフロート41が最下降端の原位置に位置しているとき
では、第1磁石49と第2磁石51との間の距離H1と
第3磁石53と第4磁石55との間の距離H2との和
は、100mmとなるように構成されている。したがっ
て、降雨量100mmのときの雨水量は3.14kgとな
り、ロードセル11の重量測定能力が0〜15kgである
ので十分である。
【0037】制御装置15にはCPU56を備えてお
り、このCPU56には、降雨時間を測定するタイマ5
7が接続されており、例えば前記タイマ57は上記の検
出器により第3磁石53が第4磁石55に吸着したとき
に発生する検出信号を受けて作動を開始して排水用バル
ブ19が閉じるまでの時間を計測したり、常時時刻を知
らせたりするものである。
【0038】また、制御装置15にはロードセル11に
よる検出重量がアンプ13を介して送信される重量から
降雨量を算出する演算装置59と、この演算装置59に
より計算された降雨量を経時的に記憶するメモリ61
と、第3磁石53が第4磁石55に吸着したときに発生
する検出信号を受けて排水用バルブ19を開放せしめる
指令を与えると共にロードセル11による検出重量によ
り受水器9内の雨水がすべて排水されたことを受けて排
水用バルブ19を閉塞せしめる指令を与える指令部63
が接続されている。
【0039】なお、上記の演算装置59は、指示された
開始時刻から終了時刻までの間の総雨量を計算したり、
単位時間(1分間又は1時間)当たりの降水量から降雨
速度を計算したり、雨量強度、最大雨量などを計算した
りする機能が設けられている。
【0040】さらに、前記CPU56には、現時点にお
ける降雨速度に基づいて、排水用バルブ19の開放時か
ら受水器9内の雨水の排水終了までのタイマ57による
計測時間内における降雨量を前記演算装置59で計算せ
しめ、この計算された降雨量を補正値Sとして次の雨量
計測開始時に加算せしめる雨量計測補正部65が接続さ
れている。
【0041】また、CPU56には、上記の演算装置5
9により計算された種々のデータを表示するための表示
装置67と、種々のデータを計算するように指示を与え
たり、計算したデータを表示装置67に表示するよう指
示を与えたりするための入力装置69が接続されてい
る。
【0042】さらに、CPU56には、種々のデータを
受信あるいは送信するための光ファイバ接続端子71が
設けられており、この光ファイバ接続端子71には例え
ば数100mの光ファイバ73を介して屋外に設置され
た雨量強度検出装置1の受感部本体3内のアンプ13に
接続されている。なお、制御装置15は例えば家屋内に
設置される。
【0043】上記構成により、受水器9内が空のときは
図1に示されているように上部フロートストッパ31と
下部フロートストッパ33とフロート41が最下降端の
原位置に位置している。この受水器9内が空のときの重
量Weは、予めロードセル11より計測されてアンプ1
3により電気的に変換され、制御装置15のメモリ61
に記憶される。排水用バルブ19は閉じている状態であ
る。
【0044】受水器9に入り込んだ雨水は金網25を通
過して受水器9の底面17に貯留するので重量が増加
し、この重量Wmは経時的にロードセル11より計測さ
れて、演算装置59により前記重量Wmと上記の空の重
量Weとの差による増加した重量Wr(=Wm−We)
から受水器9内の雨量が計算される。この雨量は演算装
置59によりタイマ57の時刻に基づいて経時的に計算
され、メモリ61に記憶される。また、入力装置69か
らの指示に基づく指令部63からの指令により上記の経
時的な雨量のデータは表示装置67に表示される。した
がって、0.5mm以下の最小単位で降雨量を計量するこ
とができる。
【0045】降水量が増していくと、フロート41が雨
水に浮いて下部フロートストッパ33から離れて上昇し
ていく。第1磁石49が第2磁石51に接触して吸着さ
れることによりフロート41は上部フロートストッパ3
1と一体的になる。
【0046】さらに降水量が増していくと、フロート4
1が雨水に浮いて上昇するので、上部フロートストッパ
31が2本のガイドシャフト29にガイドされてフロー
ト41と共に安定して上昇する。このとき、下部フロー
トストッパ33も2本の連結シャフト35を介して上部
フロートストッパ31に引っ張り上げられるようにし
て、やはり2本のガイドシャフト29にガイドされて安
定して上昇することとなる。
【0047】降水量は図3に示されているように経時的
に変化していくことになる。さらに降水量が増すると、
第3磁石53が第4磁石55に接触して吸着され、フロ
ート41並びに上部フロートストッパ31の上昇端が上
部フレーム27により規制されることになる。しかも、
第3磁石53が上部フレーム27の第4磁石55に確実
に吸着されるので、上部フロートストッパ31が上昇端
に達したことが確実に検出される。
【0048】このときの検出信号が検出器(図示省略)
から制御装置15に電送されて、この検出信号を受けて
指令部63から排水用バルブ19を開放せしめる指令が
与えられる。排水用バルブ19が開放することにより受
水器9内の雨水は図3に示されているように一気に、例
えば5秒程度で排水管21から外へ排水される。
【0049】なお、フロート41の上昇量は100mm
(=H1+H2)であるが、下部フロートストッパ33
と底面17間の距離やフロート41が浮くまでの水かさ
があるので、受水器9内の降雨量は100mmより少し高
い量である。
【0050】したがって、受水器9内の雨水が急激に下
降するにつれてフロート41も下降するので、第3磁石
53が第4磁石55から離れ、上部フロートストッパ3
1がフロート41と一体的に下降することになる。そし
て、上部フロートストッパ31の下降がストッパ部材3
7により停止すると、第1磁石49が第2磁石51から
離れてフロート41のみが下降し、下部フロートストッ
パ33が上部フロートストッパ31と共にすでに停止し
ているので、フロート41が下部フロートストッパ33
の上面に載置されて下降停止となる。
【0051】なお、第3磁石53が第4磁石55に接触
する時には、下部フロートストッパ33と底面17間の
ワイヤ39が程良く緊張する状態となるので、排水用バ
ルブ19が開放して受水器9内の雨水が排水されてフロ
ート41が一気に下降開始する時には、上部フロートス
トッパ31並びに下部フロートストッパ33がワイヤ3
9により誘導されて安定し、ガイドシャフト29に噛み
込むことなくスムーズに下降する。
【0052】なお、上記の線条体としてはワイヤ39が
用いられているが、紐やその他の線条体であっても構わ
ない。あるいは、線条体としてスプリングなどの弾性体
でも構わないが、弾性体の場合はその付勢力で引っ張る
ためにフロート41が下部フロートストッパ33に強く
当たって停止することになるので、紐やワイヤ39など
の線条体が望ましい。
【0053】フロート41が停止した後に、残りの雨水
が排水用バルブ19から排水されると、空の重量Weと
なったことがロードセル11により検出されるので、こ
れを受けて指令部63から指令が与えられて排水用バル
ブ19が閉塞される。
【0054】なお、排水用バルブ19が開放されたとき
から受水器9内の雨水がすべて排水されるまでの間は、
降水量の計測ができないが、演算装置59では現時点に
おける降雨速度に基づいて排水用バルブ19が開放され
たときから閉塞されるまでの時間における降雨量が計算
される。したがって、雨量計測補正部65からの指令に
より上記の計算された降雨量が補正値Sとして図3に示
されているように次の雨量計測開始時に加算されて反映
されるので、常時精確な雨量計側が行われることにな
る。
【0055】なお、上記の雨量強度検出装置1の動作に
基づいて、入力装置69から指示された開始時刻から終
了時刻までの間の総雨量は、演算装置59により容易に
計算することができ、また、単位時間(1分間又は1時
間)当たりの降水量から降雨速度や雨量強度も容易に計
算される。
【0056】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0057】例えば、上記の第1ないしは第4着体とし
ては、第1ないしは第4磁石49,51,53,55が
用いられているが、その他に第1着体と第2着体のうち
の一方が磁石で、他方が磁性体で、第3着体と第4着体
のうちの一方が磁石で、他方が磁性体であっても構わな
い。あるいは、第1着体と第2着体、第3着体と第4着
体の組合せが、吸着パッドと平面体との組合せであって
も構わない。あるいは、第1ないしは第4着体がマジッ
クテープ(登録商標)であっても構わない。
【0058】しかし、磁石は磁力により互いに引き合う
ので、フロート41、上部フロートストッパ31、下部
フロートストッパ33の各部材に多少の位置ズレが生じ
ていたとしても、互いに接近する時に上記の位置ズレが
修正されるという点で、好ましい。
【0059】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、降雨量
は、重量測定装置により受水器の重量を測定し、この測
定した重量とタイマによる計測時間とから経時的な雨水
量を演算装置により計算するので、降雨量0.5mm以下
の最小単位にて精確に計測できる。
【0060】また、受水器内の雨水量が増えることによ
りフロートが上昇しても、上部、下部フロートストッパ
がフロートの上下にあるので、フロートの上下動のスト
ッパとなる。上部、下部フロートストッパに間隔がある
のでフロートを装着しやすい。
【0061】また、第1着体と第2着体によりフロート
が上部フロートストッパと一体的に上昇するのでガイド
体により安定して上昇できる。上部フレームによりフロ
ートの上昇端を規制でき、しかも第3着体を上部フレー
ムの第4着体に確実に当着できるのでフロートが上昇端
に達したことを確実に検出できる。この上昇端の検出に
より排水用バルブを開放せしめるので、受水器内の雨水
を一気に排水でき、フロートが下降するときに下部フロ
ートストッパに当接して確実に原位置に復帰できる。
【0062】また、重量測定装置により受水器が空の重
量を検出したときに排水用バルブを閉塞し次の降雨量計
測を開始できるので、降雨量100mm以上の計測にも十
分対応できる。
【0063】請求項2の発明によれば、フロート内に水
を投入できるので、フロート重量の調整を行いやすい。
【0064】請求項3の発明によれば、第3着体が第4
着体に当着する時に下部フロートストッパと底面間の線
条体が緊張するので、排水されてフロートが一気に下降
開始する時に、線条体により上部、下部フロートストッ
パを誘導するので安定しガイド体に沿ってスムーズに下
降できる。
【0065】請求項4の発明によれば、排水用バルブを
開放時から受水器内の雨水の排水終了までの時間内にお
ける降雨量は、現時点における降雨速度に基づいて計算
でき、前記降雨量を次の雨量計測開始時に補正値として
加算することにより、常時精確な雨量計側を行うことが
できる。
【0066】請求項5の発明によれば、磁石は磁力によ
り互いに引き合うので、各部材の多少の位置ズレを接近
時に修正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す雨量強度検出装置の
正面断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す雨量強度検出装置の
平面図である。
【図3】本発明の実施の形態における経時的な雨量計測
図である。
【図4】従来の転倒ます型雨量計の要部断面図である。
【符号の説明】
1 雨量強度検出装置 9 受水器 11 ロードセル(重量測定装置) 15 制御装置 17 底面 19 排水用バルブ 27 上部フレーム 29 ガイドシャフト(ガイド体) 31 上部フロートストッパ 33 下部フロートストッパ 35 連結シャフト(連結部材) 39 ワイヤ(線条体) 41 フロート 45 水 49,51,53,55 第1磁石〜第4磁石 57 タイマ 59 演算装置 61 メモリ 63 指令部 65 雨量計測補正部
フロントページの続き (72)発明者 瀬尾 克美 東京都千代田区九段南4丁目8番21号 財団法人 砂防・地すべり技術センター 内 (56)参考文献 特開 昭59−173786(JP,A) 特開 平10−253619(JP,A) 特開 昭52−13380(JP,A) 特開2002−181956(JP,A) 実開 平5−17520(JP,U) 実開 昭58−153378(JP,U) 実開 昭52−3482(JP,U) 実開 昭58−49279(JP,U) 実開 昭50−147680(JP,U) 特公 昭30−7547(JP,B1) 特公 昭54−34553(JP,B2) 実公 平3−22615(JP,Y2) 実公 昭58−13342(JP,Y2) 実公 昭46−10320(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01W 1/00 - 1/18 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定面積上に降る雨水を受ける受水器を
    設け、この受水器の重量を測定する重量測定装置を設
    け、 前記受水器内の底面に受水器内の雨水を排出すべく開閉
    自在な排水用バルブを設け、 前記受水器内の上部にほぼ水平方向に延伸した上部フレ
    ームを設けると共にこの上部フレームと受水器の底面と
    の間に上下方向に延伸したガイド体を設け、 このガイド体に沿って昇降自在な上部フロートストッパ
    と下部フロートストッパを上下に間隔を介して連結部材
    により一体的に設け、 前記上部フロートストッパと下部フロートストッパとの
    間に位置して雨水に浮くフロートを前記下部フロートス
    トッパの上に載置し、 前記フロートの上面に第1着体を設けると共にこの第1
    着体に着脱可能な第2着体を前記上部フロートストッパ
    の下面に対向して設け、前記上部フロートストッパの上
    面に第3着体を設けると共にこの第3着体に着脱可能な
    第4着体を前記上部フレームの下面に対向して設け、 降雨時間を測定するタイマと、このタイマによる計測時
    間と前記重量測定装置により測定した重量とから経時的
    な雨水量を計算する演算装置と、前記第3着体が第4着
    体に当着したときに排水用バルブを開放し且つ受水器が
    空の重量となったことを前記重量測定装置により検出し
    たときに排水用バルブを閉塞する指令を与える指令部
    と、を備えた制御装置を設けてなることを特徴とする雨
    量強度検出装置。
  2. 【請求項2】 前記フロートを、内部に重りとなる水を
    投入可能に設けてなることを特徴とする請求項1記載の
    雨量強度検出装置。
  3. 【請求項3】 前記下部フロートストッパと受水器の底
    面との間を、前記第3着体が第4着体に当着したときに
    緊張する長さの線条体で締結してなることを特徴とする
    請求項1記載の雨量強度検出装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置が、現時点における降雨速
    度に基づいて、排水用バルブの開放時から受水器内の雨
    水の排水終了までの時間内における降雨量を前記演算装
    置で計算し、この計算された降雨量を補正値として次の
    雨量計測開始時に加算せしめる雨量計測補正部を備えて
    なることを特徴とする請求項1記載の雨量強度検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1ないしは第4着体が、磁石から
    なることを特徴とする請求項1記載の雨量強度検出装
    置。
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