JP3458343B2 - 土圧計 - Google Patents

土圧計

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JP3458343B2 JP25019595A JP25019595A JP3458343B2 JP 3458343 B2 JP3458343 B2 JP 3458343B2 JP 25019595 A JP25019595 A JP 25019595A JP 25019595 A JP25019595 A JP 25019595A JP 3458343 B2 JP3458343 B2 JP 3458343B2
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  • Measurement Of Force In General (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土圧計の構造に関
し、特にトンネル内で掘削作業をしている掘削機の先端
に取り付けて作業時の掘削土圧を測定するために用いら
れる土圧計の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】山腹や海底土中にトンルを掘削する場
合、先端に取り付けたロータリー掘削刃を回転させなが
ら土中を掘り進む。この場合、掘削機の進行動作を制御
するため、ロータリー掘削刃の先端に土圧計を設け、掘
り進む前方の土砂の圧力を常時測定している。
【0003】従来から用いられている土圧計として、た
とえば特公昭62ー32412号公報に記載されている
ものを挙げることができる。この土圧計の構造は、掘削
機の先端部に取り付けられる基板から円筒状のケースを
土面方向に突出させ、その内部にカップ状の受圧板を、
その口部を内側にして摺動自在に配置する。一方、上記
円筒状のケースの中心には、基板上から起歪筒が立設さ
れている。この起歪筒も深いカップ状に形成されてい
て、円筒状の側壁は分厚く剛性を持っていて、その口部
を前記基板に固定している。起歪筒の底部は薄く形成さ
れ、該底部は前記受圧板の底部と対峙しておりそれらの
間はネジ棒により連結されている。また起歪筒の底部に
はストレンゲージが貼着されている。受圧板を土面方向
に向けてこれを掘削機に取り付け、土中を掘削してゆ
く。動作中、受圧板が土面から圧力を受けると、これが
円筒状のケースの中を後退する。この後退する力はネジ
棒から起歪筒の底部に伝わり、この部分が土圧に比例し
て変形し、この変形はストレンゲージにより検出されて
土圧が測定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の土圧
計は、受圧板の底部と起歪筒の底部とを1本のネジ棒で
結合されているため、土圧を起歪等に正確に伝達するた
めには各部分の機械精度を向上させない限り正確な土圧
を測定することができない。また、従来のものは上述の
ような構成を持っているので、偏心荷重等による測定誤
差を最小にするためには、これらの形状は複雑なものと
なり、大量生産を行う場合の再現性に問題がある。その
上ストレンゲージの設置面積も小さく狭いものであるか
ら、感度も悪く精度も悪い。
【0005】本発明は、上述のごとき従来の不都合を改
善しようとするものであり、その目的は、土圧計の機械
的組立精度を上げなくとも正確な土圧を測定することが
できるような土圧計を提供し、かつ精密な調整を必要と
することなく、再現性良く感度が高い同じ特性の土圧計
を製造することができるような土圧計の構造を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、土砂から受ける圧力をストレンゲージの歪み量
で検出する土圧計において、基板に取付けられ受圧方向
に向けられた筒状のケース本体と、このケース本体の内
形と同じ外形を有し、ケース本体の内面で摺動自在には
め込まれた圧力受信部と、4つのビームが四辺形に組み
込まれ、短辺同士を互いに平行方向にずらし、一方の短
辺は前記基板に取り付けるための取付基部に固定され、
他方の短辺は前記圧力受信部の裏側周縁に近い部分に固
定されているビーム形ロードセルからなる圧力検知部
と、前記ロードセルを配設した本体内を外気から気密に
する気密手段と、を具備することを特徴とする土圧計を
提供する。
【0007】本願の請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に加えて、前記ロードセルは基板上におい
て複数個配設されていることを特徴とする土圧計を提供
する。本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明に加えて、前記ロードセルは基板上において直線
上に2個配設されていることを特徴とする土圧計を提供
する。
【0008】本願の請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載の発明に加えて、前記ロードセルは基板上におい
て星形に3個配設されていることを特徴とする土圧計を
提供する。本願の請求項5に記載の発明は、前記ロード
セルは基板上において十字状に4個配設されていること
を特徴とする土圧計を提供する。
【0009】このように構成された本発明に係る土圧計
は、土砂などの圧力が圧力受信部に対して掛かると、圧
力受信部がケース本体の軸線に沿って凹み、圧力検知部
に伝達される。この歪みは圧力検知部のストレンゲージ
に伝達され、電気信号としてケーブルから外部に取り出
される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の一実施の形態を、図
面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る土圧計
の断面図であり、図2はその分解斜視図である。これら
の図において、1は円盤状の基板であり、4箇所に取付
穴2があけられている。該基板1には円筒状のケース本
体3が溶接などの手段で固定されている。該ケース本体
3の内部には受圧エレメント4が配置されている。受圧
エレメント4は、図2に明瞭に示すように、平たい円柱
状の圧力受信部5を有する。この圧力受信部5はケース
本体3の内部に摺動自在に配置されている。圧力受信部
5の側部の窪み6にはOリング7がはめ込まれ、このO
リング7はケース本体3と圧力受信部5との間に介在し
て土砂の内部への侵入を防止している。
【0011】受圧エレメント4はまた長方形状の取付基
部8を有する。取付基部8は基板1に取り付けるための
ねじ穴9を持つ。そして、受圧エレメント4は図1に示
すように、ねじ10によりケース本体3内で基板1に取
り付けられる。取付基部8の側部から支持柱11が立設
され、該支持柱11には圧力検知部12の一端が取り付
けられている。この圧力検知部12は4つのビームが四
辺形に組み合わされ、平行に配置された長辺におのおの
薄く形成された歪み部を形成し、短辺同士を互いに平行
方向にずらし、上記歪み部の歪み量で前記短辺に加えら
れた力を測定するいわゆるビーム型ロードセルにより構
成されている。
【0012】圧力検知部12の自由な短辺には連結柱1
3が取り付けられている。圧力検知部12の前記歪み部
を形成するための円孔の裏側すなわち薄く形成された歪
み部には、4枚のストレンゲージ14が貼着されてい
る。歪み部に貼着されている4枚のストレンゲージ14
は、図3にa,b,c,dで示すように、ブリッジ回路
に結線されている。連結柱13の先端の平坦な部分は圧
力受信部5の裏側周縁に近い部分に鑞付け或いは溶接に
より固定される。
【0013】図1に示すように、基板1の中央には貫通
穴が設けられ、その内部には端子板15が設けられ、図
4に示すブリッジ回路の入力端と出力端を電気的に外部
に導出する。基板1の裏面にはカバー16がねじ17に
より取り付けられている。18はOリングで、カバー1
6内を気密に保持するものである。カバー16の中央に
は電線貫通金物19が取り付けられ、ケーブル20を気
密的にカバー16の中に導入し、端子板15と接続され
てブリッジから得られる電気信号を外部に導出する。な
お、図1において、21、22、23はそれぞれ電線貫
通金物19を構成するグランドワッシャー、グランドパ
ッキン、グランドナットである。また図4は、本発明に
係る土圧計の底面図である。
【0014】上記のように構成された土圧計はロータリ
ー掘削刃など土圧測定を要する機器の先端に取り付けら
れる。土砂などの圧力が圧力受信部5の全面に対して垂
直方向に掛かると、圧力受信部5がケース本体3の軸線
Lに沿って凹み、圧力検知部12の短辺を互いに平行方
向にずらす。この結果、歪み部を湾曲せしめる。この歪
み量はストレンゲージ14に伝達され、その歪み量に見
合った電気信号としてケーブル20から外部に取り出さ
れる。
【0015】土砂などの圧力が圧力受信部5に対して片
持ち状に掛かっても、圧力受信部5はケース本体3に沿
って垂直方向に降下するので、前記と同様に圧力検知部
12が歪み、ストレンゲージ14が土圧を正確に検知す
る。また、圧力検知部12を構成するロードセルは、た
とえば、日本工業出版株式会社から発行されている雑誌
「計測技術」1977年9月号(第5巻第9号)第63
頁ないし第68頁に記載されているように、感度も高く
直線性に優れ、偏心荷重の影響を受けにくい、等の特徴
を有している。このため縦しんば圧力受信部5に大きな
偏荷重が掛かっても、検知圧力に大きな誤差は生じな
い。
【0016】上記の実施形態では、ケース本体3と圧力
受信部5との間にはOリング7が介在しているのみであ
り、このため本発明に係る土圧計を水中で使用するよう
な場合、Oリング7とケース本体3の内側間に少しの隙
間が生じるとこの隙間から圧力検知部内に水分が侵入す
る危険性が生じる。図5はこのような不都合を解消する
他の実施形態を示す断面図である。この実施形態では、
圧力受信部5の下面に隔離板24が設けられている。こ
の隔離板24はねじ25で圧力受信部5に固定され、こ
れらの間には気密を保持するためのパッキン26が介在
している。隔離板24の周囲にはベロー27が設けら
れ、その周縁はケース本体3の内側に溶接などの方法で
気密的に固定されている。また、隔離板24の裏側には
連結柱13の先端が溶接などの方法で固定される。な
お、他の構成は前記の実施形態と同じであるので、同一
符号を付してその説明は省略する。この実施形態では、
圧力検知部12を配置する空間を外気から遮断して密封
することができる。しかも隔離板24の周囲にはベロー
27が設けられているので、圧力受信部5で受けた圧力
は確実かつ正確に圧力検知部12に伝達される。
【0017】上記の発明の実施形態では、使用される圧
力検知部12を構成するロードセルが1個であったが、
次に説明する実施形態では、ロードセルを複数個用い
る。すなわち、図6に示すものは、ロードセル28が直
線状に配置され、これらロードセルの一方端は基板1に
立設された支持柱11に固定され、他方端はそれぞれ連
結柱13に固定される。図7に示す実施形態では、3個
のロードセルが星形に配置され、これらロードセルの一
方端は基板1に立設された支持柱11に固定され、他方
端はそれぞれ連結柱13に固定される。図8に示す実施
形態では、4個のロードセルが十字形に配置され、これ
らロードセルの一方端は基板1に立設された支持柱11
に固定され、他方端はそれぞれ連結柱13に固定され
る。このようにロードセルを複数個用いることで、最大
計測の土圧限度を向上させると共に、測定感度も向上さ
せることができ、さらに圧力受信部5とロードセルとの
接点が分散されるので、偏心荷重の影響も受けにくくな
る。
【0018】以上、本発明を上述の実施形態によって説
明したが、たとえばケース本体の断面形状を円筒から多
角形にするなど、本発明の主旨の範囲内で種々の変形や
応用が可能であり、これらの変形や応用を本発明の範囲
から排除するものではない。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、土圧を検知する圧力検知部が土圧計の組立前にセ
ミアッセンブルできるので、土圧計の機械的組立精度を
上げなくとも正確な土圧計を組立ることができ、かつ組
立行程も簡単になる。しかも、ほぼ調整の終わった圧力
検知部を土圧計に組み込むことができるので、土圧計を
再現性よく大量に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る土圧計の断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る土圧計の分解斜視図であ
る。
【図3】図3は、ストレンゲージの接続回路図である。
【図4】図4は受圧エレメントの底面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施形態の断面図であ
る。
【図6】図6は、本発明のもう1つ他の実施形態の断面
図である。
【図7】図7は、本発明のこの他の実施形態の断面図で
ある。
【図8】図8は、本発明のこの他のもう1つの実施形態
の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・基板 2・・・・・取付穴 3・・・・・ケース本体 4・・・・・受圧エレメント 5・・・・・圧力受信部 6・・・・・窪み 7・・・・・Oリング 8・・・・・取付基部 9・・・・・ねじ穴 10・・・・・ねじ 11・・・・・支持柱 12・・・・・圧力検知部 13・・・・・連結柱 14・・・・・ストレンゲージ 15・・・・・端子板 16・・・・・カバー 17・・・・・ねじ 18・・・・・Oリング 19・・・・・電線貫通金物 20・・・・・ケーブル 21・・・・・グランドワッシャー 22・・・・・グランドパッキン 23・・・・・グランドナット 24・・・・・隔離板 25・・・・・ねじ 26・・・・・パッキン 27・・・・・ベロー 28・・・・・ロードセル

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土砂から受ける圧力をストレンゲージの歪
    み量で検出する土圧計において、 基板に取付けられ受圧方向に向けられた筒状のケース本
    体と、 このケース本体の内形と同じ外形を有し、ケース本体の
    内面で摺動自在にはめ込まれた圧力受信部と、4つのビームが四辺形に組み込まれ、短辺同士を互いに
    平行方向にずらし、一方の短辺は前記基板に取り付ける
    ための取付基部に固定され、他方の短辺は前記圧力受信
    部の裏側周縁に近い部分に固定されている ビーム形ロー
    ドセルからなる圧力検知部と、前記ロードセルを配設した本体内を外気から気密にする
    気密手段と、 を具備することを特徴とする土圧計。
  2. 【請求項2】 前記ロードセルは基板上において複数個配
    設されていることを特徴とする請求項1に記載の土圧
    計。
  3. 【請求項3】 前記ロードセルは基板上において直線上に
    2個配設されていることを特徴とする請求項2に記載の
    土圧計。
  4. 【請求項4】 前記ロードセルは基板上において星形に3
    個配設されていることを特徴とする請求項2に記載の土
    圧計。
  5. 【請求項5】 前記ロードセルは基板上において十字状に
    4個配設されていることを特徴とする請求項2に記載の
    土圧計。
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