JP3457534B2 - シリケート化合物及び塗料添加剤 - Google Patents
シリケート化合物及び塗料添加剤Info
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Description
化合物及び塗料添加剤に関するものである。
シリケートはオルトケイ酸(H4 SiO4 )のエチルエ
ステルであり、容易に水と反応して加水分解し、シラノ
ール基を生成し、このシラノール基同士が縮合反応を起
こすことより、Si−O−Siの結合を生成する。従っ
て、エチルシリケートは、純粋でかつ簡便なシリカ(S
iO2 )源として用いられている。例えば、金属表面や
プラスチック表面に塗布し、シリカ被膜を形成するコー
ティング剤として用いられている。また、粉体粒子同士
を固めるバインダーとしても用いられている。また、シ
リコーンゴムやC−OH基を有する有機樹脂中に添加す
る架橋剤としても用いられている。
汚染性に優れた塗膜を形成するための塗料添加剤として
も用いられている(国際公開WO94/06870)。
しかしながら、用途によっては、エチルシリケートの加
水分解性では不十分な場合があり、より加水分解性に優
れたシリケート化合物が求められている。
なシリケート化合物及び塗料添加剤を提供することにあ
る。
物は、下記の一般式(1)で表されるシリケート化合物
である。
のうちの少なくとも1つは、ブチルセロソルブから水酸
基を除いた残基であり、残りのR1はメチル基またはエ
チル基である。)
ケートまたはエチルシリケートに、アルコール化合物と
してブチルセロソルブを反応させ、エステル交換反応に
より製造することができる。
は、上記一般式(1)中の残りのR1がメチル基である
場合、以下に示す構造式を有するメチルシリケートの縮
合物を用いることができる。
た、上記一般式(1)中の残りのR1がエチル基である
場合には、以下に示す構造式で表されるエチルシリケー
トの縮合物を反応基質として用いることができる。
れらのメチルシリケート類及びエチルシリケート類は、
例えば、商品名「ES−40」、「ES−28」(コル
コート社製)、及び商品名「MS−51」、「MS−5
6」(三菱化学社製)などの市販品として入手すること
ができる。
は、必要に応じて酸または塩基を用いることができる。
酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸などのブ
レンステッド酸や有機スズ化合物などのルイス酸が挙げ
られる。また塩基としては、トリエチルアミン、ジメチ
ルベンジルアミン、ジアザビシクロ [2.2.2.] オ
クタン、1,8−ジアザビシクロ [5.4.0] ウンデ
ンセン−7などの3級アミンなどを使用することができ
る。
使用しなくてもよいが、例えば、反応試剤であるアルコ
ール化合物をオルガノシリケートに対し過剰に用いるこ
とにより溶媒としてもよい。また、代表的な溶媒として
は、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香
族炭化水素、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素、THF及びジオキサン等のエーテル類、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢
酸エチル及び酢酸ブチルなどのエステル類、ジメチルカ
ーボメート、アセトニトリル等が挙げられる。溶媒の種
類及び使用量は特に限定されるものではないが、反応基
質であるオルガノシリケートと反応試剤であるアルコー
ル化合物の合計重量に対して10倍以下であることが好
ましい。
リケートとアルコール化合物の割合は、アルコール化合
物がオルガノシリケート化合物に対し少なくと1モル以
上で、置換に必要な量及びそれ以上の量を使用すればよ
い。反応は、置換によって生成するメタノールやエタノ
ールをアゼオトロピックに留去して行ってもよい。
が、一般に0℃〜200℃である。反応時間も特に限定
されるものではないが、24時間以内であることが好ま
しい。圧力は、一般に常圧であるが、必要に応じて、生
成するアルコールを留去するため減圧下に行ってもよ
い。
ルの量の測定、NMRスペクトルまたはGC(ガスク
ロ)分析により行うことができる。以上のようにして得
られる生成物は、一般に無色〜薄黄色の油状物質であ
る。
にメチルシリケート類及びエチルシリケート類に、アル
コール化合物としてのブチルセロソルブを反応させエス
テル交換反応により製造することができるが、本発明の
シリケート化合物は、このような製造方法に限定される
ものではなく、その他の製造方法により得られるもので
あってもよい。
なわち原材料として用いるメチルシリケート類やエチル
シリケート類に比べ、優れた加水分解性を有する。従っ
て、より短時間で加水分解反応を生じ、所望の特性を発
揮することができる。
粒子同士を固めるバインダーとしても用いることができ
る。このような用途としては、例えば、鋳造用鋳型造形
剤に用いるバインダーがある。また、金属亜鉛粒子を含
有させた無機亜鉛塗料のバインダーとして用いることも
できる。このような塗料は、防錆塗料として用いること
ができる。
コーンゴムや樹脂中にC−OH基を有するエポキシ樹脂
等の有機樹脂中に添加し、架橋剤として用いることもで
きる。
示されたオルガノシリケート及び/またはその縮合物と
同様に、塗料中に本発明のシリケート化合物を配合し、
塗膜表面に親水性を付与することにより、耐汚染性に優
れた塗膜を形成することができる。従って、本発明のシ
リケート化合物は、塗料添加剤としても用いることがで
きる。
させることにより、微粉末のシリカを生成することがで
きる。従って、高純度シリカの原料として用いることも
できる。
中に添加し、水分の脱水処理を行う脱水処理剤として用
いることもできる。さらには、ゾルゲル法によるガラス
合成の原料や、ポリオレフィン合成重合触媒としても利
用することができる。
ルコート社製、平均分子量745、1分子当たりのエト
キシ基の数12個)60.0g(0.081mol)
に、ブチルセロソルブ28.7g(0.24mol)を
加え、100℃から140℃まで6時間かけて昇温し
た。なお、触媒として、トリエチルアミンを0.2重量
%用いた。留出液をGCで分析したところ、エタノール
のみであった。この留出液の量から反応率を算出したと
ころ65%であった。従って、ブチルセロソルブのエス
テル交換反応は、エチルシリケートES−40の1分子
当たり2.0個であった。得られた生成物の25℃の粘
度を測定したところ、4.5cpsであった。
について加水分解性を評価した。加水分解性の評価は、
実施例1においては、4mlのヴェッセル瓶に下記の配
合割合で、シリケート化合物、水、ジオキサン、2−エ
チルヘキサン酸、ジメチルラウリルアミンを入れ、室温
(約20℃)でのゲル化時間を測定することにより行っ
た。
/水は1/1(モル比)、酸/アミンは1/1(モル
比)、酸及びアミンの合計量は全量に対し0.34重量
%となるように配合されている。
の原料であるエチルシリケートES−40の加水分解性
を同様にして評価した。
のゲル化時間は12.0時間であり、比較例1のエチル
シリケートのゲル化時間16.0時間に比べ短くなって
おり、加水分解性に優れていることがわかった。
た。溶解性は溶剤としてスワゾール310を用い、シリ
ケート化合物/スワゾール310の比が1/9となるよ
うにスワゾール310中にシリケート化合物を添加し、
攪拌混合したときに白濁するかどうかを目視で確認し
た。実施例1のシリケート化合物は、比較例1のエチル
シリケートと同様に、透明状態で混合することが確認で
きた。
要に応じて溶媒及び触媒を用いて、上記実施例1と同様
にしてシリケート化合物を製造した。得られたシリケー
ト化合物の反応率、シリケート1分子当たりのアルコー
ル交換数及び25℃の粘度を表1に示す。
び「アンバーリスト15E」は、以下に示す通りであ
る。 「ES−48」:エチルシリケート高分子量タイプ、分
子量約1300、コルコート社製 「アンバーリスト15E」:スルホン酸型イオン交換樹
脂、オルガノ社製
リケートまたはエチルシリケートに比べ、優れた加水分
解性を有している。従って、塗料添加剤等の種々の用途
において、優れた特性を発揮するものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の一般式(1)で表されるシリケー
ト化合物。 【化1】 (式中、nは2〜50の整数であり、R1のうちの少な
くとも1つは、ブチルセロソルブから水酸基を除いた残
基であり、残りのR1はメチル基またはエチル基であ
る。) - 【請求項2】 前記残りのR1がメチル基である請求項
1に記載のシリケート化合物。 - 【請求項3】 前記残りのR1がエチル基である請求項
1に記載のシリケート化合物。 - 【請求項4】 有機系塗料に対する添加剤であって、請
求項1〜3のいずれか1項に記載のシリケート化合物を
主成分とすることを特徴とする塗料添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11093498A JP3457534B2 (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-21 | シリケート化合物及び塗料添加剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-107738 | 1997-04-24 | ||
JP10773897 | 1997-04-24 | ||
JP11093498A JP3457534B2 (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-21 | シリケート化合物及び塗料添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH115841A JPH115841A (ja) | 1999-01-12 |
JP3457534B2 true JP3457534B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=26447745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11093498A Expired - Lifetime JP3457534B2 (ja) | 1997-04-24 | 1998-04-21 | シリケート化合物及び塗料添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3457534B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-21 JP JP11093498A patent/JP3457534B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
色材協会誌,73[7](2000),p.336−338 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH115841A (ja) | 1999-01-12 |
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