JP3457309B2 - ウイルス感染症の治療方法 - Google Patents

ウイルス感染症の治療方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は修飾C反応性タンパク質によるウイルス感染
症の治療方法に関する。また、本発明はウイルスを修飾
C反応性タンパク質で中和する方法に関する。
発明の背景 エイズ(後天性免疫不全症候群)の出現以来、ウイル
ス感染症に有効な治療に対する要望が緊急になりつつあ
る。エイズはヒト免疫不全ウイルス1(HIV−1)によ
り引き起こされる。初期の病因の事象は、T細胞及び単
球−マクロファージのサブセットのCD4レセプターへのH
IV−1の結合である。Fauciら著,Ann.Intern.Med.,114,
678−693(1991)(National Institutes of Health Co
nferenceの要約)。ウイルスはヒト免疫系と相互作用
し、そしてこの相互作用の最終の結果がCD4 T細胞サブ
セットの定量的減少及び機能異常により生じる顕著な免
疫抑制である(上記の文献)。単核食細胞は、ウイルス
の溜めとして利用できることによりHIV−1感染の病原
に役割を果たすことがある(上記の文献)。HIV−1感
染した個人の末梢血中の単球は生体内で稀に感染される
が、一方、感染組織マクロファージは器官特異的HIV−
1関連の病原に役割を果たすことがあるという事実が注
目される(上記の文献)。
エイズの治療に関して食品、薬品管理局(FDA)によ
り認可された一つの薬剤は3'−アジド−2',3'−ジデオ
キシ−チミジン(ジドブジン、アジドチミジン、AZT)
であり、これは逆転写酵素のレベルで作用することによ
りHIV−1複製を抑制する。しかしながら、AZTは重大な
副作用、例えば、骨髄抑圧を生じ、それは高比率の患者
で不十分に寛容される。Yarchoanら著,Immunol.Today,1
1,327−33(1990)。また、AZTの有益な効果が12〜18ケ
月で低下すると報告されていた。Chase著、“Doctors a
nd Patients Hope AZT Will Help Stave Off AIDS",Wal
l Street Journal,1988年4月28日,14頁,1欄。
また、FDAは、AZTを寛容できない患者またはAZTが最
早有効ではない患者のエイズの治療のために2',3'−ジ
デオキシイノシン(DDI)を認可していた。DDIは短期間
で有効かつ安全とわかったが、その長期効果は未だ知ら
れていない。Chem.Eng.News,1991年10月14日,17頁。
エイズの治療用のその他の薬剤はアンプリゲンであ
る。アンプリゲンは不適正塩基対合の二本鎖RNAであ
る。それはインターフェロン産生を刺激し、ナチュラル
キラー細胞を活性化し、そして細胞内の抗ウイルス機構
を増強することにより抗ウイルス活性を増大する。Mont
efioriら著,Proc.Nat'l Acad.Sci.U.S.A.,84,2985−89
(1987)及びDagani著,Chem.Eng.News,1987年11月23日,
41−49頁。
エイズの治療のためのその他の可能な治療方法がYarc
hoanら著,Immunol.Today,11,327−33(1990);Dagani
著,Chem.Eng.News,1987年11月23日,41−49頁に説明され
ている。
C反応性タンパク質(CRP)がTillett及びFrancis
[J.Exp.Med.,52,561−71(1930)]により最初に記載
され、彼らは急病の患者からの血清がストレプトコッカ
ス・ニューモニアエ(Streptococcus pneumoniae)の細
胞壁のC多糖で沈殿することを観察した。続いて、その
他の者が反応性血清因子をタンパク質として同定し、そ
れ故、“C反応性タンパク質”と称される。
ニューモコッカル(pneumococcul)C多糖に結合する
ことに加えて、CRPは1)ホスフェートモノエステル
(特にホスホリルコリンを含む);2)その他の細胞壁多
糖(ホスホリルコリンを含む);3)ホスファチジルコリ
ン(レシチン);4)フィブロネクチン;5)クロマチン;
6)ヒストン類;及び7)U1小核チボヌクレオタンパク
質の70kDaポリペプチドに結合する。Kilpatrick及びVol
anakis著,Immunol.Res.,10,43−53(1991)。また、幾
つかの研究所がガラクトースを含む多糖へのCRPの結合
を報告していた(上記文献)。しかしながら、或る研究
所は、CRPが或る特別なガラクタンの微量成分である痕
跡ホスフェート基に結合することを報告していたが、そ
の他のガラクタンへのCRP結合がまたホスフェート残基
または炭水化物決定基のいずれに誘導されるかを不明に
する(上記文献)。
Atonoら著,Gastroenterologia Japonica,24,655−662
(1989)は、血清CRPのレベルが急性A型及びB型肝
炎、特にA型の患者で著しく増大されるが、回復期中に
迅速に減少することを教示している。また、その文献は
急性期及び回復期の両方の非A型、非B型肝炎で一般に
低いことを報告している。
Puttoら著,Archives of Disease in Childhood,61,24
−29(1986)は、細菌感染症及びウイルス感染症を患う
発熱幼児中のCRPレベルの測定の結果を報告している。
病気の期間が12時間以上であり、CRPレベルが20mg/ml未
満であった場合、検査した全ての幼児はウイルス感染症
または潜在的なウイルス感染症を有していた。20mg/ml
以下のCRPレベルを有する幾人かの幼児は侵入性細菌感
染症を有していたが、彼らは12時間以内にわたって病気
であった。20mg/ml〜40mg/mlのCRPレベルがウイルス感
染症及び細菌感染症の両方を有する幼児で報告された。
40mg/ml以上のCRP値は、90%の特異性で細菌感染症の79
%を検出した。
本件出願人の知るかぎりでは、ウイルスに結合し、ウ
イルスの食作用に寄与し、またはそれ以外にウイルスを
中和できるCRPの報告はなかった。更に、本件出願人
は、CRPがウイルス感染症を治療するのに使用されてい
るという報告を知らない。
CRPの研究の多くが細菌感染症におけるその役割を測
定することに関していた。例えば、Xiaら著,FASEB J.,
5,A1628(1991)は、内毒素(endotoxin)ショックにお
けるCRPの役割を研究するように設計された実験を記載
している。誘導プロモーター(グルコース新成に対する
要求に応答して誘導)の制御下でウサギCRPをコードす
るキメラ遺伝子がマウスに導入された。殆どのその他の
脊椎動物とは対照的に、マウスは急性期応答中でさえ
も、わずかに痕跡量の内在性CRPを合成する。キメラ遺
伝子がマウスに導入された場合、ウサギCRPがグルコー
ス新成に対する要求に応答して発現された。更に、高レ
ベルのウサギCRPを発現し、続いてグルコース新成を誘
発するマウスの75%が、ウサギCRP合成がグルコース新
成を抑制することにより抑制された動物に関して27%の
生存に較べて、350〜400μgの内毒素による処理で生存
することがわかった。著者らは、CRPが内毒素ショック
に対する自然防御に役割を果たし得ると推測するが、CR
Pが内毒素を結合することは知られていない。
Moldら著,Infection and Immunity,38,392−395(198
2)は、CRP結合が補体活性化をもたらすことができ、か
つ補体の存在下で、C多糖感作赤血球及び型27のS.ニュ
ーモニアエのオプソニン化の増進をもたらすことができ
ることを報告している。更に、その文献は、CRPの注射
が型3または型4のS.ニューモニアエで抗原投与された
マウスの生存を増大したことを報告している。最後に、
著者らは、彼らがCRPが潜在的に病原性のグラム陽性細
菌(S.ニューモニアエ、ストレプトコッカス・ビリダン
ス(Streptcoccus viridans)、及びスタフィロコッカ
ス・アウレウス(Staphylococcus aureus)の一つの分
離株)の小さい群に結合するが、グラム陰性細菌または
その他のグラム陽性細菌に結合しないと結論する試験結
果を記載している。それ故、彼らは、オプソニン化を増
進し、かつ宿主防御に寄与するCRPの能力がS.ニューモ
ニアエによる感染に特異的であり得ると仮定する。
同様に、Moldら著,Ann.N.Y.Acad.Sci.,389,251−62
(1982)は、CRPが補体の存在下でオプソニンとして作
用し得ることを報告している。しかしながら、その文献
は、CRPがグラム陰性細菌に結合せず、幾つかのグラム
陽性生物のみに結合することを教示している。CRPが結
合するこれらのグラム陽性細菌に関して、オプソニンと
してのCRPの有効性は種に応じて変化した。最後に、そ
の文献は、CRPが型3及び型4のS.ニューモニアエ感染
からマウスを保護したと報告している。
また、Nakayamaら著,Clin.Exp.Immunol.,54,319−26
(1983)は、CRPが型3または型4のS.ニューモニアエ
による致死性感染に対して保護することを教示してい
る。更に、その文献は、CRPが同様の投与量のサルモネ
ラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)に対し
て保護しなかったことを教示している。
Horowitzら著,J.Immunol.,138,2598−2603(1987)
は、マウスが多糖抗原に対し抗体をつくることから防止
するX連鎖免疫不全を有するマウス(“xidマウス”)
におけるCRPの効果を記載している。これらのマウスに
おいて、CRPは型3のS.ニューモニアエによる感染に対
する保護を与え、血液から細菌を排除することにより作
用した。しかしながら、CRPはS.ニューモニアエの高投
与量では完全には保護性ではなかった。CRPは正常なマ
ウスでこれらの高投与量に対し完全保護を与えるので、
著者らは、莢膜多糖の保護抗体が産生し得るまで、CRP
の機能がニューモコッカル細菌の発育を遅くすることで
あると推測した。C3減少はxidマウスでCRPの保護効果を
減少または終止したが、正常なマウスではその保護効果
を減少または終止しなかった。
Nakayamaら著,J.Immunol.,132,1336−40(1984)は、
マウスにCRPを注射し、次いでそれらを型3のS.ニュー
モコッチ(pneumococci)で免疫することの結果を報告
している。その結果は、CRPの投与量により変化する細
菌のホスホリルコリン決定基に対する減少された抗体応
答であった。しかしながら、抗体がS.ニューモコッチの
その他の抗原決定基に対し産生された。
Hokamaら著,J.Bacteriology,83,1017−1024(1962)
は、カルボニル鉄球状体、ジプロコッカス・ニューモニ
アエ(Diplococcus pneumoniae)型II及びXXVII並びに
セラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)がCRP
によるインキュベーション後に正常なヒト血液の白血球
により迅速に、かつ多数で貪食されたことを報告してい
る。同様に、Kindmark著,Clin.Exp.Immunol.,8,941−48
(1971)は、CRPがジプロコッカス・ニューモニアエ、
スタフィロコッカス・アウレウス、エシェリキア・コリ
(Escherichia coli)及びクレブシエラ・アエロゲネス
(Klebsiella aerogenes)の食作用を刺激したことを報
告している。
Guptaら著,J.Immunol.,137,2173−79(1986)は、CRP
が急性リウマチ熱を有する患者の血清から単離された免
疫複合体中で検出されたことを教示している。リウマチ
熱は、群A連鎖球菌性咽頭炎の後に生じ得る急性炎症疾
患である。免疫複合体のその他の成分は、ストレプトリ
シンO及びストレプトリシンOの抗体を含んでいた。
しかしながら、Ballouら著,J.Lab.Clin.Med.,115,332
−38(1990)は、高度に精製されたCRPが免疫グロブリ
ン(モノマーまたは凝集)または免疫複合体に結合しな
いことを教示している。その文献は、免疫複合体中のCR
Pの報告された存在がCRPと免疫グロブリン以外の免疫複
合体の成分、例えば、抗原または補体成分の会合から生
じ、またはその会合により促進し得ることを示唆する。
Kilpatrick及びVolanakis著,J.Immunol.,134,3364−7
0(1985)は、刺激された多形核白血球(PMN)にCRPレ
セプターがあることを報告している。また、著者らは、
活性化されたPMNによるニューモコッカルC多糖及びCRP
で被覆された赤血球の摂取がニューモコッカルC多糖の
みで被覆された赤血球の摂取よりも大きいことを開示し
ている。最後に、著者らは、CRPの機能が外来病原体及
び損傷宿主細胞または壊死性宿主細胞を特異的に認識
し、かつ1)補体系と相互作用し、または2)好中球の
誘発食作用レセプターと相互作用することによりそれら
の排除を開始するその能力に関係することを提案してい
る。
Jamesら著,Dissertation Abstracts International,4
1/08−B,2963(1980)は、CRPが40%の貪食単球及び3
%のリンパ球を含む単核白血球のサブセットに結合する
ことを教示している。結合は、CRP分子の形態を含む幾
つかの因子により影響された(例えば、リガンドへの複
合体形成または63℃への加熱によるCRPの修飾が必要と
された)。
Teboら著,J.Immunol.,144,231−38(1990)は、単球
におけるCRPのレセプターの存在を教示している。更
に、その文献は、CRPの膜レセプターが好中球に関して
報告されていたことを開示している。
Kempkaら著,J.Immunol.,144,1004−1009(1990)は、
著者らが、CRPがガラクトース特異的結合タンパク質
(これは、肝臓マクロファージの表面に結合された場合
に、粒状リガンドのガラクトース特異的エンドサイトー
シスを媒介するレセプターとして機能する)であること
を意味すると解する結果を開示している。
CRPは5個の同一のサブユニットからなるペンタマー
である。CRPのペンタマー形態は時として“天然CRP"と
称される。ほぼ1983年に、CRPの別の形態が発見され、
これは“修飾CRP"または“mCRP"と称される。mCRPは、
天然CRPと較べてかなり異なる電荷、サイズ、溶解性及
び抗原性の特徴を有する。Potempaら著,Mol.Immunol.,2
0,1165−75(1983)。また、mCRPは結合特性の点で天然
CRPと異なる。例えば、mCRPはホスホリルコリンに結合
しない。上記文献;Chudwinら著,J.Allergy Clin.Immuno
l.,77,216a(1986)。最後に、mCRPはその生理活性の点
で天然CRPと異なる。Potempaら著,Protides Biol.Fluid
s,34,287−290(1986);Potempaら著,Inflammation,12,
391−405(1988)を参照のこと。
mCRPの特有の抗原性は“ネオCRP"と称された。ネオCR
P抗原性は、 1)或る条件(以下に記載される)下で酸、尿素または
熱で処理されたCRP; 2)CRPをコードするDNAの一次翻訳産物(プレCRP);
及び 3)プラスチック表面に固定化されたCRP で発現される。Potempaら著,Mol.Immunol.,20,1165−75
(1983);Mantzouranisら著,Ped.Res.,18,260a(198
4);Samolsら著,Biochem.J.,227,759−65(1985);Chud
winら著,J.Allergy Clin.Immunol.,77,216a(1986);Po
tempaら著,Inflammation,12,391−405(1988)。
ネオCRPに特異的なポリクローナル抗体と反応性の分
子が末梢血リンパ球(主としてNK細胞及びB細胞)の10
〜25%、単球の80%及び好中球の60%の表面で、また組
織損傷の部位で同定された。Potempaら著,FASEB J.,2,7
31a(1988);Brayら著,Clin.Immunol.Newsletter,8,137
−140(1987);Reesら著,Fed.Proc.,45,263a(1986)。
その他に、mCRPは単球細胞毒性の発生に影響し、単球の
アクセサリー細胞機能を改善し、凝集IgG誘発食細胞酸
化的代謝を増強し、かつ単球によるインターロイキン−
1、プロスタグランジンE及びリポキシゲナーゼ産生物
の産生を増大できることが報告されていた。Potempaら
著,Protides Biol.Fluids,34,287−290(1987);Potemp
aら著,Inflammation,12,391−405(1988);Chuら著,Pro
c.Amer.Acad.Cancer Res.,28,344a(1987);Potempaら
著,Proc.Amer.Acad.Cancer Res.,28,344a(1987);Zell
erら著,Fed.Proc.,46,1033a(1987);Chuら著,Proc.Ame
r.Acad.Cancer Res.,29,371a(1988)。
Chudwinら著,J.Allergy Clin.Immunol.,77,216a(198
6)は、mCRPがグラム陽性型7FのS.ニューモニアエで抗
原投与されたマウスで保護効果を有し得ることを教示し
ている。マウスが生理食塩水、天然CRP、またはmCRPで
静脈内注射された。30分後に、マウスは致死投与量のS.
ニューモニアエを受けた。10日目の生存率は以下のとお
りであった。生理食塩水で前処理されたマウス2/18;200
μgの天然CRPで前処理されたマウス7/12;10μgのmCRP
で前処理されたマウス12/18;そして100μgのmCRPで前
処理されたマウス5/6。著者らは、CRPがホスホリルコリ
ン結合以外の機構による細菌感染に対し保護的であり得
ること、かつCRPがmCRP(これはホスホリルコリンを結
合しない)により従来推測されていたよりも細菌宿主防
御の広い役割を有し得ることを推測している。
本件出願人が知るかぎりでは、mCRPがその他のあらゆ
る種類の細菌感染に対し保護的であるという報告はなか
った。更に、本件出願人が知るかぎりでは、mCRPがウイ
ルスに結合し、ウイルスの食作用に寄与し、それ以外に
ウイルスを中和でき、またはウイルス感染症を治療する
のに使用されるという報告はなかった。
CRP及びmCRPの概説につき、Gotschlich著,Ann.N.Y.Ac
ad.Sci.,557,9−18(1989)を参照のこと。Kilpatrick
及びVolanakis著,Immunol.Res.,10,43−53(1991)はCR
Pの最近の概説を提示する。
最後に、本件出願人は、本件出願人が共同発明者とし
て名をあげられている或る共同未決出願につき注意を喚
起したい。1990年10月3日に出願された米国特許出願第
07/582,884号は、免疫複合体を結合するためのmCRPの使
用に関する。この出願はPCT出願US89/01247号の国際出
願(1989年10月19日にWO 89/09628号として公開され
た)として出願され、現在放棄された1988年4月4日に
出願された米国特許出願第07/176,923号の一部継続出願
である。また、本件出願人は、現在放棄された1989年6
月27日に出願された米国特許出願第07/372,442号の一部
継続出願である1989年6月29日に出願された米国特許出
願第07/372,166号に共同発明者として名をあげられてい
る。この出願は、天然CRP、mCRPまたは両方に見られる
エピトープと選択的反応性のモノクローナル抗体を記載
し、特許請求している。最後に、このような感染症を治
療するためのmCRPに関する“非連鎖球菌細菌感染症の治
療方法”という発明の名称の出願が、これと同日に出願
されている。
発明の要約 本発明は、医薬上許される担体中の有効量の修飾CRP
を哺乳類に投与することを特徴とする哺乳類のウイルス
感染症の治療方法を提供する。特に、修飾CRPはヒト免
疫不全ウイルス1(HIV−1)感染症を含むレトロビリ
ダエ(Retroviridae)感染症を治療するのに有効とわか
った。
また、本発明は、ウイルスを修飾CRPと接触させるこ
とを特徴とするウイルスの中和方法を提供する。例え
ば、修飾CRPは、輸血の前に修飾CRPを血液試料に添加す
ることにより輸血に使用される血液試料中でウイルスを
中和するのに使用し得る。特に、修飾CRPはHIV−1を含
むレトロビリダエを中和するのに有効とわかった。
図面の簡単な説明 図1A及び1B:HIV−1に対するmCRP懸濁液の活性に関す
る二つの試験管内のホルマザンアッセイの結果のグラフ
図 図1C及び1D:HIV−1に対する可溶性mCRPの活性に関す
る二つの試験管内のホルマザンアッセイの結果のグラフ
図 図1E:HIV−1に対するAZTの活性に関する試験管内の
ホルマザンアッセイの結果のグラフ図 図2A及び2B:時間に対するサル2B(図2A)及びサル50B
(図2B)に関する末梢血単核細胞(PBMC)及び血漿中の
CD4リンパ球の%及びSIV力価のlog10のグラフ図 矢印は、mCRPがサルに投与された日を示す。
現在好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の実施に有益な修飾CRPは、あらゆる源からの
ものであってもよい。異なる種からのCRPのアミノ酸配
列の間にかなりの相同性がある。例えば、種々の哺乳類
の種からのCRPの間に約50〜約80%の配列相同性があ
る。Huら著,Biochem.,25,7834−39(1986);Whitehead
ら著,Biochem.J.,266,283−90(1990);Kilpatrick及び
Volanakis著,Immunol.Res.,10,43−53(1991)。それ
故、あらゆる源からのmCRPがウイルス感染症を治療し、
またウイルスを中和するのに有効であろうと予測され
る。こうして、ウイルス感染症を患う哺乳類が、異なる
種からのmCRPで治療し得る(例えば、マウスがヒトmCRP
で治療し得る)。また、哺乳類は、mCRPに対する免疫反
応を避けるために、同種mCRPで治療されることが好まし
い(例えば、ヒトがヒトmCRPで治療される)。
mCRPは、出発物質としてCRPを使用してつくられるこ
とが好ましい。天然源からCRPを単離する方法が公知で
ある。多くのこのような技術が、背景部分に説明された
文献に記載されている。CRPは、Volanakisら[J.Immuno
l.,113,9−17(1978)]により記載され、そしてPotemp
aら[Mol.Immunol.,24,531−41(1987)]により改良さ
れたようなホスホリルコリン置換バイオゲル(BioGel)
A0.5m(バイオラド・ラボラトリィズ(BioRad Laborato
ries)から得られるアガロース系樹脂)を使用してカル
シウム依存性アフィニティークロマトグラフィーにより
胸膜または腹水から単離される。この操作を使用して、
少なくとも99%純粋であるCRPを得ることができる。
ヒト、マウス、及びウサギのCRPをコードするゲノム
クローン及びcDNAクローンが単離された。Leiら著,J.Bi
ol.Chem.,260,13377−83(1985);Wooら著,J.Biol.Che
m.,260,13384−88(1985);Huら著,Biochem.,25,7834−
39(1986);Huら著,J.Biol.Chem.,263,1500−1504(198
8);Whiteheadら著,Biochem.J.,266,283−90(1990)。
異なる種からのCRPの間のかなりの相同性を仮定する
と、プローブを容易に調製でき、その結果、その他の種
からのCRPをコードするゲノムクローン及びcDNAクロー
ンが単離し得る。このようなプローブを調製し、ゲノム
クローン及びcDNAクローンを単離する方法が公知であ
る。例えば、Leiら著,J.Biol.Chem.,260,13377−83(19
85);Wooら著,J.Biol.Chem.,260,13384−88(1985);Hu
ら著,Biochem.,25,7834−39(1986);Huら著,J.Biol.Ch
em.,263,1500−1504(1988);Whiteheadら著,Biochem.
J.,266,283−90(1990)を参照のこと。既知のクローン
の一種または新たに単離されたクローンを使用して、CR
Pが、通常の公知の組換えDNA技術並びに細胞培養条件及
び醗酵条件を使用して調製し得る。例えば、Huら著,J.B
iol.Chem.,263,1500−1504(1988)を参照のこと。しか
しながら、ペンタマーの天然CRPを得るために、真核宿
主細胞、好ましくは哺乳類宿主細胞が使用されるべきで
ある。Samols及びHu著,Protides Biol.Fluids,34,263−
66(1986);Huら著,J.Biol.Chem.,263,1500−1504(198
8)を参照のこと。
CRPからmCRPをつくる方法が公知である。多くのこの
ような方法が、背景部分に説明された文献に記載されて
いる。
例えば、mCRPは、CRPを変性することにより調製し得
る。CRPは通常のキレート剤(好ましくは、エチレンジ
アミンテトラ酢酸(EDTA)またはクエン酸)の存在下で
有効量の尿素(好ましくは8M)による処理により変性し
得る。更に、CRPはタンパク質のpHを約3以下または約1
1〜12以上に調節することにより処理されてmCRPを生成
し得る。最後に、mCRPは、カルシウムの不在下または上
記のキレート剤の如きキレート剤の存在下で変性を生じ
るのに充分な時間(好ましくは63℃で2分間)にわたっ
てCRPを50℃以上に加熱することにより生成し得る。
また、mCRPは、組換えDNA技術を使用して調製し得
る。背景部分で注目されるように、CRP遺伝子の一次翻
訳産物(プレCRP)がネオCRP抗原性を発現することがわ
かった。従って、mCRPは、CRPサブユニットが宿主細胞
中でペンタマーの天然CRPに構築されないような条件を
選択することにより調製し得る、これは、所望のゲノム
クローンまたはcDNAクローンを原核生物宿主中で発現す
ることにより達成し得る。Samols及びHu著,Prot.Biol.F
luids,34,263−66(1986)を参照のこと。このようにし
て産生されたmCRPは、CRPサブユニット及び/またはプ
レCRP及びおそらくその他のCRPペプチドの凝集物からな
ることが明らかである。上記の文献を参照のこと。mCRP
のこの形態は不溶性であり、しかも更なる精製が難し
い。しかしながら、この不溶性物質を更に処理しないで
懸濁液として哺乳類に直接注射することが可能であるべ
きである。何となれば、CRPから調製された単離mCRPの
懸濁液は、哺乳類に注射される場合に安全かつ有効とわ
かったからである(実施例2を参照のこと)。
最後に、mCRPは、CRPを疎水性固体表面に吸着させる
ことにより調製し得る。適当な固体表面及び条件が共同
未決米国特許出願第07/582,884号及びPCT出願第WO 89/0
9628号明細書に記載されており、これらの開示が参考と
して本明細書に含まれる。固体表面に吸着されたmCRP
は、以下に説明されるように、血液の如き液体からウイ
ルスを除去するのに有益であり得る。
mCRPは、幾つかの基準により天然CRPから区別し得
る。背景部分で注目されるように、修飾CRPはネオCRP抗
原性を発現し、一方、天然CRPはそれを発現しない。ネ
オCRP抗原性は、背景部分に記載されたようにネオCRPに
特異的なポリクローナル抗血清を使用して検出し得る。
しかしながら、mCRPは、本件出願人の共同未決米国特許
出願第07/374,166号明細書(その開示が参考として本明
細書に含まれる)に記載されたようなモノクローナル抗
体を使用して天然CRPから区別される。これらのモノク
ローナル抗体がまたYingら著,J.Immunol.,143,221−28
(1989)に記載されている。また、mCRPは免疫複合体及
び凝集免疫グロブリンを結合し、一方、天然CRPは本件
出願人の共同未決米国特許出願第07/582,884号及び公開
されたPCT出願第WO 89/09628号明細書に記載されている
ようにそれらを結合しない。また、背景部分に説明され
ているように、mCRPを天然CRPから区別する幾つかのそ
の他の方法があり、これらとして、電荷、溶解性、結合
特性及び生理活性が挙げられる。しかしながら、製剤が
mCRPを含むことを示すために、その製剤が、1)mCRPの
みに見られるエピトープに特異的な抗体と積極的に反応
し、かつ2)凝集免疫グロブリン(例えば、凝集IgG)
を結合することを確かめることが、通常、充分である。
如何なる特別な理論に拘束されることを望まないが、
mCRPは5個のCRPサブユニットの解離により生成され、
これらのサブユニットの夫々が、その後、自然な構造変
化を受けてmCRPを生成する。Brayら著,Clin.Immunol.Ne
wsletter,8,137−140(1987)を参照のこと。それ故、C
RPサブユニットのフラグメントは、mCRPにつき本明細書
に記載されたのと同じ活性を有し得ることが可能であ
り、このようなフラグメントの使用は本発明の範囲内に
入るであろう。
また、CRPに実質的に相同のタンパク質はmCRPにつき
本明細書に記載された活性を有するものと考えられ、こ
のようなタンパク質がまた本発明の範囲内に入ると考え
られる。例えば、CRP遺伝子の部位誘導突然変異により
付加、欠失または置換された二三のアミノ酸を有するCR
Pサブユニットは、おそらくウイルス感染症の治療に有
効でありそうであり、mCRPに置換できそうである。特
に、mCRPはCRP遺伝子の一次翻訳産物を含むと本明細書
で定義される。
mCRPは、あらゆる型のウイルス感染症を治療するのに
使用し得ることが意図されている。しかしながら、mCRP
はレトロビリダエ感染症を治療するのに有効かつ安全と
わかったことが特に注目に値する。mCRPは、ナショナル
・カンサー・インスティチュート(the National Cance
r Institute)(NCI)により行われる基準化された試験
管内の試験でHIV−1感染症に対しかなりの保護を与え
るとともに、試験したあらゆる投与量で毒性を示さない
ことがわかった。また、mCRPは、シミアン(simian、サ
ル)免疫不全ウイルス(SIV)力価をかなり低下し、ま
た副作用を生じないで、AZTに匹敵するか、またはそれ
より優れている様式でサル中のCD4細胞の数を増大する
ことがわかった。
レトロビリダエ(レトロウィルス科)は、3種の亜科
(サブファミリー):オンコビリナエ(Oncovirina
e)、スプルマビリナエ(Spurmavirinae)及びレンチビ
リナエ(Lentivirinae)を含む球形の外膜RNAウイルス
のファミリー(科)である。Hullら著,Virology:Direct
ory&Dictionary of Animal,Bacterial and Plant Viru
ses,191頁(Stockton Press 1989)。これらの粒子は直
径80〜100nmであり、8nmの糖タンパク質表面突起を有す
る(上記の文献)。複製がDNA(これは宿主の染色体DNA
に組み込まれるようになる)へのウイルスRNAの逆転写
で開始する(上記の文献)。
内在性オンコウイルスは脊椎動物中で広く生じ、多く
の病気と関連する(上記の文献)。伝達は垂直及び水平
の両方である(上記の文献)。
レンチウイルスとして、HIV−1及びSIVが挙げられ
る。Fauci著,Science,239,617−622(1988)。ヒツジの
ビスナウイルス、ウマ伝染性貧血ウイルス、及びネコ免
疫不全ウイルスとのHIV−1の形態学的類似性、生物学
的類似性及び分子類似性が特に重要である(上記の文
献)。また、HIV−1はSTLV−III(SIVと同じであると
考えられる)の如きその他の霊長類レトロウイルスに関
連する(上記の文献)。HIV−2はSTLV−IIIと血清反応
性及びポリヌクレオチド配列相同性を共有し、そしてHI
V−1誘発エイズ及びエイズ関連症状(ARC)と区別でき
ない臨床症候群を有する西アフリカの患者から単離され
た(上記の文献)。
哺乳類のウイルス感染症を治療するために、有効量の
mCRPが哺乳類に投与される。mCRPは、感染がひどくなる
前に哺乳類に投与されることが好ましい。mCRPはウイル
ス感染症の最初の指示の時点で、またはウイルス感染症
を発生する恐れのある者に予防的に投与されることが最
も好ましい。例えば、mCRPは、HIV−1の如きウイルス
で汚染された血液を受け取る同性愛者または外科患者に
予防的に投与し得る。実際に、mCRPは、好ましくは採血
される時点の血液バッグに添加されてあらゆるウイル
ス、特にHIV−1(これは血液中に存在し得る)を中和
し、それにより輸血を受ける者へのウイルスの伝達を防
止することが意図されている。勿論、mCRPはウイルス感
染症を既に患っている哺乳類に投与し得る。
mCRPは、一般に、注射(例えば、静脈内注射、腹腔内
注射、皮下注射、筋肉内注射)により、またはリポソー
ム中に封入されて哺乳類に投与し得る。静脈内注射が使
用されることが好ましい。また、mCRPは、例えば、感染
の傷部位またはその他の部位に局所適用し得る。最後
に、mCRPを噴霧により投与して呼吸器系感染症を治療す
ることが可能であるべきである。mCRPはタンパク質であ
るので経口投与できそうにないことが注目されるべきで
ある。
投与される必要があるmCRPの投与量は、mCRPを受ける
哺乳類、感染の型、感染の重度、投与の経路、及び哺乳
類に投与されるその他の薬剤の同一性に応じて変化する
ことが、当業者により理解される。また、mCRPの1回よ
りも多く投与することが必要なことがあることが、理解
される。
mCRPの有効投与量及び投与スケジュールは経験により
決めることができ、このような決定をすることは当業者
の技能内にある。本件出願人は、1kg当たり約5μg〜
約150mgのmCRP、好ましくは1kg当たり約250μg〜約15m
gの投与量がウイルス感染症を治療するのに有効である
ことがわかった。一般に、mCRPの幾つかのこのような投
与量が哺乳類に与えられる必要があり、そして投与の間
隔は約1日〜約7日であることが好ましい。mCRPの投与
は、哺乳類に健康が回復されるまで続けられるべきであ
る。
医薬上許される担体が公知である。例えば、mCRPの投
与に適した担体として、液体、例えば、水、生理食塩水
及び緩衝液が挙げられる。食塩加リン酸緩衝液、pH7.4
が担体として使用されることが好ましい。また、mCRPは
リポソームに封入されて投与し得る[Deodharら著,Canc
er Research,42,5084−5088(1982);Thombreら著,Canc
er Immunol.Immunother.,16,145−150(1984);Barnaら
著,Cancer Research,44,305−310(1984)を参照のこ
と]。局所投与に関して、mCRPは、当業界で公知である
ように、ローション、ゲル、クリーム、等に混入し得
る。
mCRPがその抗ウイルス効果を与える方法は、未だ知ら
れていない。それは哺乳類の免疫系に作用し、または免
疫系と相互作用してそれをウイルス感染と対抗するのに
更に有効にする。加えて、mCRPはウイルスに結合しそう
であると大いに考えられる。
そうである場合、mCRPはウイルスを検出または定量化
するためのアッセイに使用し得る。例えば、mCRPは共同
未決特許出願第07/582,884号明細書に記載されたアッセ
イの如きアッセイに使用し得る。例えば、CRPは固体表
面に結合でき、体液中でウイルスを結合するのに使用し
得る。結合されていない物質を洗浄して除いた後、ウイ
ルスの標識抗体を使用してウイルスが検出または定量化
し得る。また、抗ウイルス抗体が固体表面に結合でき、
mCRPが標識し得る。
また、mCRPは血液の如き液体中に存在するウイルスを
中和するのに使用し得る。先に注目されたように、mCRP
は、好ましくは採血される時点で血液バッグに添加され
てあらゆるウイルス、特にHIV−1(これは血液中に存
在し得る)を中和し、それにより輸血を受ける者へのウ
イルスの伝達を防止することが意図されている。mCRPを
血液に添加し、続いてこれにHIV−1を添加する実験か
らの予備データは、mCRPが感染力を低下したことを示
す。また、mCRPは、共同未決出願第07/582,884号明細書
に記載されているような血漿分離交換装置中のような固
体表面に結合でき、そして血液またはその他の液体がそ
の装置に通されてウイルスを除去し得る。
最後に、mCRPは、ウイルスに対する保護を誘発するよ
うに設計されたワクチン中のアジュバントとして使用し
得ることが意図されている。ウイルス感染力を中和する
mCRPの能力が、このようなワクチンを更に安全にすべき
である。
実施例 実施例1:試験管内のHIV−1に対する修飾CRPの活性 A.修飾CRPの調製 ヒトCRPを、Volanakisら[J.Immunol.,113,9−17(19
78)]により記載され、Potempaら[Mol.Immunol.,24,5
31−41(1987)]により改良されたホスホリルコリン置
換バイオゲルA0.5m(バイオラド・ラボラトリィズから
得られるアガロース系樹脂)を使用してカルシウム依存
性アフィニティークロマトグラフィーにより胸膜または
腹水から単離した。簡単に言えば、胸膜または腹水をホ
スホリルコリン置換カラムに通し、CRPを結合させた。
次いで、280ナノメーターにおける吸光度が0.02未満に
なるまで、そのカラムを2ミリモルのCaCl2を含む75ミ
リモルの食塩加トリス(Tris)−HCl−緩衝液(pH7.2)
で徹底的に洗浄した。CRPを75ミリモルのトリス、7.5ミ
リモルの食塩加クエン酸緩衝液(pH7.2)で溶離した。
この高濃度のトリスは、アフィニティー精製CRP製剤を
しばしば汚染する非特異的吸着されたタンパク質をかな
り減少する。
CRPを含む画分を溜め、脱イオン水で3倍に希釈し、D
E52イオン交換樹脂(ワットマン(Whatman)から入手)
に吸着させ、次いで0.05M〜0.5MのNaClの線形塩勾配で
溶離した。CRPを含む画分を溜め、2〜5ミリモルのCaC
l2まで再度石灰化し(適当な量の1Mの溶液を添加するこ
とにより)、未置換のバイオゲルA0.5mカラムに適用し
て残留血清アミロイドP成分(SAP)を除去した。
次に、CRPを0.7〜1.4kg/cm2(10〜20psi)の窒素雰囲
気下で限外濾過(アミコン(Amicon);PM30膜)を使用
して1mg/mlに濃縮した。1.98のCRP吸光係数(mg/ml)を
使用して濃度を測定した。次に、濃縮CRPを2ミリモル
のCaCl2を含む10ミリモルの食塩加トリス−HCl−緩衝液
(pH7.2)で徹底的に透析し、滅菌濾過して4℃で貯蔵
した。これらの製剤はSDS−PAGE電気泳動で単一のMr23,
000バンドを生じ、SAP、IgG及び抗原性につき試験され
た全てのその他のタンパク質の99%より多くが除かれ
た。
mCRPをつくるため、1mg/mlのCRP(上記のようにして
調製された)を、10ミリモルのEDTAの存在下で37℃で1
時間にわたって8Mの超純粋尿素(シュワルツ−マン(Sc
hwartz−Mann,Spring Valley,NY))中でインキュベー
トした。尿素を0.015Mの塩化ナトリウムを含む10ミリモ
ルのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)またはトリス−H
Cl−緩衝液(pH7.2)中で透析により除去した。出発タ
ンパク質の90%より多くが透析後に溶液相中にあると考
えられた。
mCRPを0.20ミクロンのフィルター(ゲルマン(Gelma
n))により滅菌濾過した。次いで濃度を、0.015Mの塩
化ナトリウムを含む10ミリモルのリン酸ナトリウム緩衝
液、pH7.4で0.5mg/mlに調節してmCRPの溶液を生成し
た。この溶液を、本明細書中“可溶性mCRP"と称する。
滅菌濾過した可溶性mCRPの一部を、塩化ナトリウムを
添加することにより生理イオン濃度に調節して0.15MのN
aClの最終濃度を得、次いで氷浴中で15分間インキュベ
ートした。mCRPの大部分が自己凝集して乳白色の溶液を
生成し、これを約5000 x gで10分間遠心分離してタンパ
ク質を沈降させた。沈降したタンパク質を適当な容積の
無菌緩衝液(好ましくは、0.15MのNaClを含む10ミリモ
ルのリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4)中で再度懸濁さ
せて2〜4mg/mlの最終濃度のmCRPを得た。この懸濁液
を、本明細書中“mCRP懸濁液”と称する。
B.試験管内アッセイ パートAに記載されたようにして調製された可溶性mC
RP及びmCRP懸濁液を、HIV−1に対する活性に関するそ
れらの基準化された試験管内アッセイにおいて試験する
ためにナショナル・カンサー・インスティチュート(NC
I)に提出した。NCIにより使用されたアッセイは、Weis
lowら著,J.Natl.Cancer Inst.,81,577−586(1989)に
記載されたアッセイである。この操作は、ウイルス増殖
サイクルのあらゆる段階で作用する薬剤を検出するよう
に設計される。ウイルス活性を妨害するようにウイルス
粒子、細胞、またはウイルス遺伝子産物と相互作用する
薬剤は、細胞を細胞崩壊から保護するであろう。
簡単に言えば、アッセイを以下のように行った。細胞
培地中のmCRPの連続希釈液を調製した。T4リンパ球(CE
M細胞系)を添加し、短い間隔で、HIV−1を添加した。
培養物を37℃で5%二酸化炭素雰囲気中で6日間インキ
ュベートした。次いでテトラゾリウム試薬(2,3−ビス
[2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル]−
5−[(フェニルアミノ)カルボニル]−2H−テトラゾ
リウムヒドロキシド)を全てのウェルに添加し、培養物
をインキュベートして生存細胞によるホルマザン発色を
可能にした。個々のウェルを分光光度計により分析して
ホルマザン生成を定量化し、顕微鏡で見て生存細胞を検
出して、保護活性を確認した。mCRPで処理されたウイル
ス感染細胞を同一プレート上でmCRPで処理された感染さ
れていない細胞(毒性対照)及びその他の適当な対照
(未処理の感染細胞、未処理の感染されていない細胞、
細胞を含まないmCRPウェル、等)と比較した。全ての試
験を同一条件下で同時に行われた陽性対照(AZT処理し
たもの)と比較した。
アッセイの結果を図1A−Eに示す。これらの図中、ダ
イヤモンド形記号を結ぶ実線は、感染されていない未処
理の対照に対するmCRPまたはAZTで処理されたHIV−1感
染細胞の生存率を示す。三角形記号を結ぶ破線は、同じ
感染されていない未処理の対照(毒性対照)に対するmC
RPまたはAZTで処理された感染されていない細胞の生存
率を示す。ウイルス細胞変性効果が、点線の基準線によ
り示される。この線は、処理の不在下のウイルスによる
細胞の崩壊の程度を示し、定性対照パラメーターとして
使用される。50%未満のこのパラメーターの生存値は許
容し得ると考えられる。保護率(%)が、グラフの右側
に示される。
図1A−1Dに示されるように、mCRPは優れた抗HIV−1
活性を有していた。mCRPは100〜150μg/mlで73〜100%
程度に大きい保護を与えた(図1A及び1Bを参照のこ
と)。また、mCRPは、試験したあらゆる投与量でT4細胞
に対し毒性を殆ど示さないか、または全く示さなかっ
た。
50%の有効濃度(EC50)に関するおよその値がNCIに
より45μg/mlと計算された。50%の抑制濃度(IC50)を
計算できなかった。何となれば、mCRP単独による抑制が
殆ど検出されないか、または全く検出されなかったから
である。これらの結果はAZT対照で得られた結果(図1E
を参照のこと)と比較して非常に有利である。
実施例2:サルのSIV感染を治療するための修飾CRPの使用 mCRPをシアミン免疫不全ウイルス(SIV)に対する活
性につき生体内で試験した。樹立SIV感染症を有する2
匹の雄のアカゲザル(マカカ・ムラッタ(Macaca mulat
ta)(2B及び50Bと称する)を使用した。それらは両方
ともに、mCRPによる治療が開始される約10ケ月前に約10
00TCID50SIVmac251ウイルスを与えられていた。それら
は別の実験薬剤(何であるかは知られていない)でうま
く治療されなかったが、mCRPを与えてその他の薬剤を
“ウォッシュアウト”する少なくとも1ケ月前にいかな
る種類の治療を受けていなかった。
夫々のサルに5日連続で毎日16mgのmCRP懸濁液(実施
例1、パートAに記載されたようにして調製)を静脈内
注射した(5.5〜5.9kgのサル当たり合計80mg)。治療の
1日目を日1と称した。
臨床観察を19日間にわたり毎日1回行った。完全な物
理試験を治療前の日1及び日19に行った。制限された物
理試験(温度、脈拍及び呼吸)を日3、5及び12に行っ
た。
血液試料を、日1、3及び5にmCRPの注射の直前に採
取した。また、血液試料を日12及び19に採取した。血液
試料をフルオレセンス励起セルソーティング(FACS)に
より分析して種々のリンパ球サブセットの%を測定し
た。また、ウイルス力価及びSIV p27コアタンパク質の
量を測定した。ルーチンの血液学試験及び血液科学試験
を日1、5及び19に採取した血液試料につき行って、動
物がmCRPによる治療の結果として何らかの副作用に苦し
んでいるかを測定した。
FACSを製造業者(ベクトン・ディキンソン(Becton D
ickinson))の指示に従って全血につき行った。簡単に
言えば、抗体10〜20μlを、EDTAを含む血液100μlに
添加し、その混合物を暗所で10分間インキュベートし
た。次いでFACS溶解溶液(ベクトン・ディキンソン)2m
lを添加し、インキュベーションを室温で10分間続け
た。細胞を、5%のウシ胎児血清を含む最少必須培地中
で1回洗浄し、次いで0.5%のパラホルムアルデヒド中
で定着した。試料をベクトン・ディキンソンFACScan血
球計算機で分析した。
CD4マーカーを有するTリンパ球のレベルが、HIV−1
感染の場合と同様に、SIV感染の結果として低下され
る。Yarchoanら著,Anal Intern.Med.,115,184−89(199
1)。サルの正常値は合計1500のリンパ球のうちの約450
(30〜32%)であると報告されている。ごく最近、疾病
管理センターは、エイズの定義が200(14%)以下のCD4
リンパ球カウントを有するものであると変えられること
を提案した。Chicago Tribune,1991年11月15日,1節,5
頁。これと同じ程度に低い値を有するものが、ひどく免
疫悪化されたと考えられる。
抗CD4モノクローナル抗体OKT4a(オルト(Ortho))
を使用して得られた日1、3、5、12及び19のサル50B
の血液中のCD4リンパ球の%が下記の表1に示される。
このサルは日1に22.3%のCD4リンパ球で開始した。こ
うして、そのCD4レベルが低下されたが、“エイズレベ
ル”ではなかった。治療中(日3及び5)、CD4の%レ
ベルは、日1の開始レベルと比較して日3で17.9%増加
し、日5で10.3%増加した。mCRPによる治療が停止され
た後の“ウォッシュアウト”期間中に、CD4の%レベル
が日1の値より下に低下した。
また、サル2Bに関する結果が表1に示される。サル2B
は日1に14.7%のCD4リンパ球レベルで研究を開始し、
それ故、“エイズレベル”付近であった。CD4の%レベ
ルは、開始レベルと比較してmCRPによる治療後の日3で
12.2%増加し、日5で17.7%増加した。CD4の%レベル
は2週間の“ウォッシュアウト”期間中に開始レベルよ
り下に低下した。
AZTによる治療の数カ月にわたるCD4の%レベルの5%
の上昇は優れていると考えられる(R.Murphy博士の個人
的な情報)。それ故、mCRPによる治療の数時間以内のサ
ル2B及び50Bの両方におけるCD4レベルの約10〜18%の観
察された上昇は極めて良好と考えられる。
また、CD4に特異的な異なるモノクローナル抗体であ
るLeu3aを使用してCD4リンパ球を監視した。結果が下記
の表2に示される。サル50Bに関して、CD4リンパ球の%
の変化のパターンは、OKT4aで得られたパターンに似て
いた。サル2Bは異なるパターンを示した。CD4リンパ球
の%は治療期間中比較的変化されないままであったが、
治療が停止された後にかなり低下した。しかしながら、
サル2Bに関して測定された1μl当たりのCD4リンパ球
の絶対数は、mCRPによる治療中(日3及び5)に増加し
た。
また、CD8リンパ球のレベルを、抗CD8抗体Leu2a(ベ
クトン・ディキンソン)を使用して測定した。結果が下
記の表3に示される。サル2Bは、日1のレベルと比較し
てmCRPによる治療中及び治療後にCD8リンパ球の増加さ
れた%を示した。サル50Bは治療期間中にCD8リンパ球の
実質的に変化されない%を示したが、mCRPによる治療が
停止された後に減少された%を示した。
最後に、4B4リンパ球のレベルを測定した。結果が下
記の表4に示される。4B4マーカーは、応答して抗原を
再生する“メモリー"CD4リンパ球に存在する。この細胞
の集団は、免疫系により既に出会った抗原に対し応答す
る免疫系の能力に関係する。“天然"CD4細胞は抗原に対
し新たに応答するように免疫系を“教えること”に関与
する細胞である。
サル50Bでは、4B4リンパ球の絶対数が開始レベルの上
下に変動したが、%が19日の試験期間中に一定に上昇さ
れた(表4を参照のこと)。サル2Bでは、4B4リンパ球
の絶対数が19日の試験期間中に増加されたが、4B4リン
パ球の%が減少し、次いでほぼ開始レベルまで増加した
(表4を参照のこと)。
先に注目されたように、日1、5及び19に採取された
血液試料をルーチンの血液学試験及び血液化学試験にか
けた。血液学及び血液化学の結果は、mCRPによる治療の
結果としてかなりの変化及び副作用を全く示さなかっ
た。全てのパラメーターは研究中に正常な制限内に留ま
った。
最後に、かなりの臨床上の異常がmCRPによる治療の結
果として観察されなかった。実際に、両方のサルは日1
から日19まで体重を増加した(その増加は9%及び15%
であった)。
サルの血漿中のSIV p27のコアタンパク質の量を、コ
ウルター(COULTER,商標)SIVコアAgアッセイキットを
使用して測定した。そのアッセイを製造業者の指示に従
って行った。簡単に言えば、SIVコアAgアッセイは、ミ
クロウェルに被覆されたネズミモノクローナル抗体(抗
SIVコア抗原p27)を使用する酵素イムノアッセイであ
る。そのアッセイを行うために、夫々の試料200μlを
抗体被覆ミクロウェルに添加し、ミクロウェル・ストリ
ップを覆い、室温で16〜20時間インキュベートした。試
料中に存在する場合、抗原は抗体被覆ミクロウェルに結
合するであろう。インキュベーション期間後に、ウェル
をウォッシュ緩衝液300μlで6回洗浄した。次いで、S
IVのビオチニル化ヒト抗体200μlを添加し、ストリッ
プを37℃で1時間インキュベートした。ウェルを再度ウ
ォッシュ緩衝液300μlで6回洗浄した。次に、接合ス
トレプトアビジンホースラディッシュペルオキシダーゼ
200μlを夫々のウェルに添加し、ストリップを37℃で3
0分間インキュベートした。ウェルを再度ウォッシュ緩
衝液300μlで6回洗浄した。次に、テトラメチルベン
ジジン基質200μlを夫々のウェルに添加し、ストリッ
プを室温で30分間インキュベートした。基質の存在下の
ペルオキシダーゼと過酸化水素の反応により発色し、発
色の強さは試料中に存在するSIV抗原の量に直接比例す
る。その反応をコウルター・ストッピング試薬50μlの
添加により停止し、ストリップをマイクロタイタ・プレ
ートリーダーで450nmで読み取った。p27の値(ng/ml)
を、キットにより供給された試料から作成した標準曲線
と比較して得た。また、陽性対照及び陰性対照を実験し
た。陰性カットオフ値を計算した。この陰性カットオフ
値は陰性対照ウェル(希釈剤のみ)の平均と0.03の所定
の係数の合計である。カットオフ値以上の吸光度値を有
する試料がSIV抗原に対し陽性と考えられる。
これらの結果が下記の表5に示される。血漿抗原レベ
ルは、研究の全ての時点で両方のサルで検出限界を下ま
わった。平均の陰性対照吸光度は0.038であり、コウル
ター陰性カットオフは0.068であると計算された。吸光
度値はカットオフ値より大きくなかった。
ウイルス滴定を、以下のようにして、防腐剤を含まな
いヘパリン中で無菌採取された血液試料で行った。末梢
血単核細胞(PBMC)を、フィコール・パック(Ficoll−
Paque)を使用して血液から分離した。3.14 x 104の細
胞で開始するPBMCの6回の4倍希釈液及び50μlで開始
する血漿の6回の4倍希釈液を、96ウェル・マイクロタ
イタ・プレート中でCEMX174細胞と同時培養した(合計
容量250μl及びCEMX174細胞の合計数2.5 x 104)。培
養液上澄み試料を日14に回収した。培養物を、上記のよ
うにしてp27抗原につき試験した。全ての培養物を6回
反復して実験した。陰性カットオフ点を、陰性対照とし
て感染されていない細胞培養液上澄みを使用して夫々の
アッセイプレートにつき上記のようにして計算した。夫
々のウェルをカットオフとの比較により陽性または陰性
と決定した。個々のウイルス力価をReed及びMuench著,A
mer.J.Hygiene,27,493(1938)の方法により反復値を合
計することにより計算した。こうして計算された力価の
負のlogを図2A及び2B中に時間に対しプロットする。ま
た、図2A及び2BはCD4リンパ球レベル(OKT4aを使用)を
示す。
図2A及び2Bからわかるように、mCRPによる治療後に夫
々のサルにおいてPBMC及び血漿の両方で測定されたウイ
ルス力価の著しい低下があった。変化はPBMC力価につき
最大であり、これらはサル50Bにつき約2.0log低下し、
サル2Bにつき1.5log低下した。ウイルス力価はmCRPの最
後の投与後の約1週間にわたって低く留まったが、その
後再度上昇し始めた。血漿中のp27抗原のレベルは同様
のパターンを示した。
以上から、SIV感染したサルへのmCRPの注射は細胞関
連SIVウイルス力価及び血漿SIVウイルス力価を著しく減
少したことが結論し得る。また、mCRPはmCRPによる治療
中にSIV感染したサルのCD4リンパ球の%を増加した。mC
RP治療は副作用を生じなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平3−504931(JP,A) Chudwin et al.,TH E JOURNAL OF ALLER GY AND CLINICAL IM MUNOLOGY,1986年,vol. 77,no.1 part 2,p216 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 38/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】修飾C反応性タンパク質を含むウイルス感
    染治療用医薬組成物。
  2. 【請求項2】ウイルス感染が、レトロビリダエ科の一員
    であるウイルスによって引き起こされる、請求項1記載
    の医薬組成物。
  3. 【請求項3】ウイルスがヒト免疫不全ウイルスIであ
    る、請求項2記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】ウイルスがサル免疫不全ウイルスである、
    請求項2記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】ウイルスを修飾C反応性タンパク質とin v
    itroで接触させることを特徴とする、ウイルスの中和方
    法。
  6. 【請求項6】ウイルスが血液試料中に存在する、請求項
    5記載の方法。
  7. 【請求項7】ウイルスがレトロビリダエ科の一員であ
    る、請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】ウイルスがヒト免疫不全ウイルスIであ
    る、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】ウイルスがレトロビリダエ科の一員であ
    る、請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】ウイルスがヒト免疫不全ウイルスIであ
    る、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】血液試料が輸血に使用され、かつ修飾CR
    Pが輸血の前に血液試料に添加される、請求項6に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】有効量の修飾C反応性タンパク質をヒト
    を除く哺乳類に投与することを特徴とする、ヒトを除く
    哺乳類のウイルス感染症の治療方法。
  13. 【請求項13】ウイルス感染が、レトロビリダエ科の一
    員であるウイルスによって引き起こされる、請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】ウイルスがサル免疫不全ウイルスであ
    る、請求項12記載の方法。
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