JP3455388B2 - 外部燃焼式過熱器 - Google Patents

外部燃焼式過熱器

Info

Publication number
JP3455388B2
JP3455388B2 JP07704097A JP7704097A JP3455388B2 JP 3455388 B2 JP3455388 B2 JP 3455388B2 JP 07704097 A JP07704097 A JP 07704097A JP 7704097 A JP7704097 A JP 7704097A JP 3455388 B2 JP3455388 B2 JP 3455388B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
combustion
combustion chamber
superheater
heat transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07704097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10267217A (ja
Inventor
信幸 西口
正彦 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP07704097A priority Critical patent/JP3455388B2/ja
Publication of JPH10267217A publication Critical patent/JPH10267217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3455388B2 publication Critical patent/JP3455388B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部燃焼式過熱器
に関し、詳しくは、燃焼室からの燃焼ガス流路に蒸気過
熱路を配置するとともに、前記燃焼室に燃料と共に供給
する空気の供給量を調節する供給空気量調節手段を備
え、焼却炉の廃熱ボイラから発電装置への蒸気を過熱可
能に構成してある外部燃焼式過熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外部燃焼式過熱器においては、図
4に示すように、燃焼室1からの燃焼ガス流路に蒸気過
熱路10Aを配置して、前記燃焼室1に備えた燃焼器4
への燃料供給路5への燃料供給量を調節する過熱器制御
装置Cを設けて、前記燃焼室1からの燃焼排ガスに接す
る蒸気過熱管11を介して焼却炉の廃熱ボイラからの蒸
気を過熱するように構成されている。
【0003】前記燃焼室1には燃焼器4に燃料供給路5
からの天然ガス等のガス燃料が供給され、同時に空気供
給路6から燃焼用空気が供給されるように構成してあ
り、出口排ガスの一部を循環して、その一部を一次燃焼
室1の燃焼ガスに混合し、前記燃焼ガスを攪拌して、燃
焼ガス中の未燃成分と残存酸素との接触を促進すること
により二次燃焼室1Bで完全燃焼させるように構成して
ある。
【0004】前記ガス燃料の供給量は、蒸気供給路24
に配置した入口蒸気検出手段20の温度検出部20aで
検出する廃熱ボイラからの供給蒸気の温度と及び流量検
出部20bで検出する供給蒸気量に基づき設定され、燃
料供給路5に設けられた燃料調整弁5aを調節して制御
され、前記燃焼用空気の供給量は、前記燃料調整弁5a
の調節に連動して流量調整弁6aをPID制御して調節
される。
【0005】前記循環される燃焼ガスの他部を、前記燃
焼室1の周壁2に沿って冷却ガスとして室内に供給し
て、前記周壁を過熱から保護する冷却機構2aを設けて
いる。これは、前記冷却ガスによって前記周壁2の内面
を冷却すると同時に、燃焼ガスの前記周壁2への接触を
防止するものであり、前記冷却ガスを前記燃焼ガス流路
に導いて、冷却熱を回収することを目的としている。こ
のように、前記排ガスの循環は、出口排ガス路14から
排出される排ガスの顕熱を減少しようとするものでもあ
る。このために、前記出口排ガス路14から分岐する排
ガス循環路15を備え、循環ブロワ16によって再び前
記燃焼室1に送り込まれるようにしてある。
【0006】この過熱器Sにおいては、燃焼ガス温度を
極力高くする目的で、空気による火炎の冷却を避けるた
めに過剰空気率を極力低くし、且つ空気予熱器17で燃
焼用空気に排ガスの熱を回収し、さらに前記のとおり攪
拌用ガスとして前記排ガス循環路15からの循環排ガス
の一部を一次燃焼室1Aの出口に吹き込んで、一次燃焼
室1Aでの未燃ガスを残余の酸素と接触させて完全燃焼
させることを図っている。このために、二次燃焼室1B
の入口に拡散機構3を設けて、前記循環排ガスによる攪
拌効果を高めるようにし、さらに排ガスの顕熱を回収す
るようにしてある。
【0007】前記燃焼室1出口の燃焼ガス温度は900
℃以下に維持し、過熱器出口排ガス温度を約400℃に
維持し、蒸気過熱路10A出口の過熱蒸気温度を500
℃程度に維持して、蒸気過熱管11の管壁温度を530
℃程度に抑えるように構成してある。このために前記燃
焼制御装置Cを設けて、前記燃焼室1出口に設けた燃焼
ガス温度検出手段18の検出する前記燃焼室1出口の燃
焼ガス温度と、過熱器出口の前記燃焼ガス流路に配置し
た排ガス検出手段19の温度検出部19aで検出する排
ガス温度及び流量検出部19bで検出する排ガス流量
と、前記入口蒸気検出手段20の温度検出部20aで検
出する供給蒸気の温度及び流量検出部20bで検出する
供給蒸気量と、蒸気過熱路10A出口に配置した出口蒸
気検出手段21の温度検出部21aで検出する出口過熱
蒸気温度と、冷却ガス流路22に設けた流量検出手段2
2b及び拡散用ガス流路23に設けた流量検出手段23
bで検出する排ガス循環量を入力して、前記空気供給路
6に備える流量調整弁6aと、前記排ガス循環路15に
備える流量調整弁15aと、前記冷却ガスを導く、前記
排ガス循環路15から冷却ガス流路22と分岐する拡散
用ガス流路23に備える流量調整弁23aとを調節する
ように構成してある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の外部燃焼式
過熱器においては、蒸気供給路24を経て廃熱ボイラか
ら供給される蒸気量が低下すると過熱蒸気温度が高くな
り過ぎるという問題がある。そこで、前記入口蒸気検出
手段20の流量検出部20bで流量低下を検出すると、
燃焼器4への燃料供給量を減少すると同時に、過剰空気
の供給により燃焼ガス温度を低下させる対策が考えられ
るが、過剰空気により燃焼ガスを希釈して冷却しても、
管壁温度を急速に低下させることは困難であり、しか
も、過剰空気を供給すれば排ガス量が増加し、排ガスの
持ち出す顕熱に由来する熱損失の増大を招く。
【0009】そこで出願人は、水添加機構13を構成す
る水供給機構13Aから蒸気過熱路10A内の蒸気にそ
の乾き度が低下しすぎない範囲で水を添加し、さらに前
記出口蒸気検出手段21の温度検出部21aで温度の必
要以上の上昇を検出すると、前記水添加機構13の他の
構成要素である減温機構13Bから蒸気過熱路10A内
の蒸気にさらに水を添加して過熱蒸気温度を低下させる
ようにすることを先に提案している(特願平4−115
623)。しかし、前記過熱蒸気温度の上昇が激しく、
殊に入口蒸気量の減少が激しい場合には、前記水添加機
構から添加される水が蒸気の湿り度を高める結果、蒸気
過熱管11の内壁のエロージョン等の問題発生の原因と
なり易い。従って、上記対策は制御応答は速いものの、
その対策の有効な操作範囲が狭いという点に問題が残っ
ている。
【0010】また、熱効率向上のために、従来の水冷壁
構造に代えて、燃焼室1の周壁2内面に沿って排ガスを
循環供給することによって、循環排ガスにより燃焼ガス
を希釈して冷却する燃焼室の冷却機構2aを提案してい
る(特願平8−60651)。しかし、循環排ガスによ
り冷却しても、上記過剰空気の添加と同様に蒸気過熱管
11の管壁温度を急速に低下させることが困難である点
は解決していない。しかも、前記燃焼ガスの冷却と上記
水添加とを同時に制御することによって制御が複雑にな
る割りに制御応答性に乏しく、短時間で静定させること
に困難を伴うという問題が生じる。つまり、前記水添加
機構13は制御応答が速く、一方、前記燃料供給量の減
少は、過熱器内の熱的慣性が大きいことから制御応答に
遅れを生じやすい点に問題を有している。そこで本発明
は、上記の問題点を解決し、蒸気流路の過熱を防止しつ
つ、単純な構造で熱効率を高めながら、安定した制御が
可能な外部燃焼式過熱器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕上記の目的のための本発明の外部燃焼
式過熱器の第1特徴構成は、請求項1に記載の如く、前
記燃焼室を一次燃焼室と二次燃焼室とに分割構成すると
ともに、前記蒸気過熱路に連通する輻射伝熱管路を形成
して、前記一次燃焼室を包囲するように配置し、前記供
給空気量調節手段に、前記一次燃焼室に供給する一次空
気量を、前記一次燃焼室における燃焼状態を不足空気状
態に制御する輝炎燃焼制御部を設けてある点にある。 〔第1特徴構成の作用効果〕上記第1特徴構成によれ
ば、燃焼室の壁部の冷却損失を抑制しながら、火炎の輝
度を変化させるだけで、熱入力及び燃焼室出口温度を変
化させることなく過熱蒸気出口温度を調節することが可
能になる。つまり、一次燃焼室を包囲するように輻射伝
熱管路を配置してあるので、この輻射伝熱管路で壁部の
過熱を防止でき、また、一次燃焼室の空気不足率を変化
させることによりガス燃料であっても火炎の輝度を調節
でき、これにより輻射伝熱量を変化させることができる
ようになるから、過熱器出口蒸気温度を遅れなく安定制
御できる。しかも、輻射伝熱量を高く維持することが可
能になるので、前記輻射伝熱管路の入口蒸気の湿り度が
高くなっても急速に蒸発させることが可能で、蒸気の湿
り度の影響を抑制できる。この際、一次空気量の変化の
みで調節するので、一次燃焼室の火炎温度は殆ど変化せ
ず、二次燃焼後の燃焼ガス温度も変化が少ないので、過
熱器出口排ガス温度を安定させることが可能である。従
って、蒸気路入口の温度が変化したとしても、或いは蒸
気路入口の蒸気流量が大幅に変化したとしても、余裕を
もってこれに対処できるようになる。例えば、蒸気過熱
路出口の温度が極端に低下した場合には、供給空気量調
節手段を機能させて燃料供給量を多くすると同時に一次
燃焼室における火炎の輝度を高めて輻射伝熱量を高める
ように輝炎燃焼制御部を機能させれば、輻射伝熱管路出
口の過熱蒸気温度を高く維持することができる。また、
例えば蒸気路入口の供給蒸気量が少なくなった場合に
は、前記供給空気量調節手段を機能させて燃料供給量を
少なくしても前記蒸気過熱路出口の蒸気温度が高くなる
ので、一次燃焼室の火炎の輝度を低下させるように前記
輝炎燃焼制御部を機能させれば、前記輻射伝熱管路にお
ける出入口温度差を小さくすることができ、従って、前
記輻射伝熱管路の輻射伝熱管の管壁の過熱を防止でき
て、前記輻射伝熱管路出口の過熱蒸気温度を安定させる
ことが可能である。この火炎の輝度の制御は殊に気体燃
料に有効であるが、液体燃料を用いる場合においても、
液体燃料の微粒化の調節によって火炎の輝度を調節する
ことが可能であり、さらに、液体燃料と気体燃料とを併
用することによってこの火炎の輝度の調節はさらに容易
になる。その結果、蒸気流路の過熱を防止しつつ、単純
な構造で熱効率を高めながら、安定した制御が可能とな
る。
【0012】〔第2特徴構成〕尚、本発明の外部燃焼式
過熱器の第2特徴構成は、請求項2に記載の如く、前記
第1特徴構成における燃料としてガス燃料を用いて燃焼
させる点にあり、これによって、上述のように、火炎の
輝度調節が容易となる。つまり、気体燃料であるガス燃
料は、過剰空気燃焼させれば完全に青色炎で燃焼し、熱
輻射率は非常に低いのに対し、不足空気状態で燃焼させ
れば、火炎が黄色化し、さらに輝炎燃焼するようにな
る。この火炎の輝度の変化の大きいことを利用すれば、
輻射熱伝達率を容易に変化させることができ、しかもこ
の制御応答に遅れがない。その結果、蒸気流路の過熱は
容易に防止でき、制御の安定性も高めることができるよ
うになる。 〔第3特徴構成及び作用効果〕また、本発明の外部燃焼
式過熱器の第3特徴構成は、請求項3に記載の如く、前
記第1特徴構成における燃焼室に過熱器出口からの排ガ
スを循環供給可能な排ガス循環路を設けてある点にあ
り、これによって、燃焼ガス流路の燃焼ガス流量を変化
させることなく入口蒸気温度に対して過熱蒸気出口温度
を変えることが出来るようになる。つまり、焼却炉は2
4時間連続操業でありながら、電力需要は昼夜で変化す
るため、電力需要の低下する夜間は、過熱蒸気出口温度
を低下させて、廃熱ボイラからの蒸気をそのまま用いな
がら、燃料供給量を減少させつつ排ガス循環路からの排
ガスを燃焼室に導入して、過熱器出口の排ガスの保有顕
熱を回収するとともに燃焼ガス流量を補って、蒸気過熱
路における熱伝達率の低下を防止することが出来る。当
然入熱量が低下するので、過熱蒸気出口温度は低下す
る。その結果、熱損失の増大を招くことなく、発電機出
力を抑制することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】上記本発明の外部燃焼式過熱器の
実施の形態の一例について、以下に、図面を参照しなが
ら説明する。尚、前記従来の技術において説明した要素
と同じ要素並びに同等の機能を有する要素に関しては、
先の図4に付したと同一の符号を付し、詳細の説明の一
部は省略する。
【0014】外部燃焼式過熱器Sは、模式的に図1に示
すように、燃焼室1からの燃焼ガス流路に蒸気過熱路1
0Aを配置するとともに、前記燃焼室1の周壁2に沿っ
て輻射伝熱管路10Bを配置して、前記輻射伝熱管路1
0Bを前記蒸気過熱路10Aに流路接続し、その入口に
焼却炉の廃熱ボイラからの蒸気路を接続し、供給された
蒸気を過熱して前記輻射伝熱管路10B出口を、発電装
置への蒸気路を接続するように構成してある。
【0015】前記燃焼室1は、一次燃焼室1Aとその上
方に形成される二次燃焼室1Bとで構成してある。前記
一次燃焼室1Aには、供給される天然ガス等のガス燃料
と空気とを混合して着火し、前記一次燃焼室1A内で燃
焼火炎を形成させる燃焼器4が設けられており、前記燃
焼器4には、燃料供給路5と一次空気路7とが接続され
ている。前記一次空気路7は、空気供給路6に一次空気
調整弁7aを介して接続されており、前記空気供給路6
の流量調整弁6aと前記一次空気調整弁7aとの間から
二次空気路8を分岐して、前記一次燃焼室1Aと前記二
次燃焼室1Bとの境界部に二次空気を供給するように構
成してある。こうして決定された所要空気量に合わせて
燃焼用空気の総量を前記流量調整弁6aで調節し、前記
燃焼火炎を輝炎化するために設定された不足空気比に合
わせて一次空気量を前記調整弁7aによって調節するよ
うに構成してある。前記空気供給路6には押込送風機9
から燃焼用空気が供給される。
【0016】前記蒸気過熱路10Aは、前記二次燃焼室
1B上方の燃焼ガス流路に、前記燃焼室1からの燃焼ガ
スに接触可能に配置された蒸気過熱管11で形成してあ
り、前記輻射伝熱管路10Bは、前記燃焼室1の周壁2
に沿って上下方向姿勢に配置され、且つ前記周壁2に沿
って周方向に並設された複数の輻射伝熱管12cの下方
の蒸気入口側を分配管12aで連結するとともに、前記
複数の輻射伝熱管12cの上方の蒸気出口側を集合管1
2bで連結した輻射伝熱管群12として形成してあり、
前記分配管12aの蒸気入口側を前記蒸気過熱路10A
を構成する蒸気過熱管11の蒸気出口側に流路接続して
ある。さらに、前記蒸気過熱管11と前記輻射伝熱管群
12とを接続する蒸気流路10に、流路内の蒸気に水を
添加する水添加機構13を配置してある。前記蒸気過熱
管11の蒸気入口側が過熱器Sの蒸気入口となり、前記
集合管12bの蒸気出口側が過熱器Sの過熱蒸気出口と
なる。上記輻射伝熱管群12は、複数の輻射伝熱管12
cを周壁2の内面と離間して配置してあってもよく、ま
た、前記複数の輻射伝熱管12cを連設してメンブレン
ウォールに形成して、前記周壁2の内面を構成するよう
に配置してあってもよい。
【0017】前記二次燃焼室1Bの出口部に燃焼ガス温
度を検出する燃焼ガス温度検出手段18を設け、過熱器
Sの出口部に燃焼ガス流路からの排ガスの温度を検出す
る温度検出部19aと排ガスの流量を検出する流量検出
部19bとを備える排ガス検出手段19を設けてある。
また、前記蒸気入口に入口蒸気の温度を検出する温度検
出部20aと流量を検出する流量検出部20bとを備え
た入口蒸気検出手段20を設け、前記過熱蒸気出口に出
口過熱蒸気の温度を検出する温度検出部21aを備える
出口蒸気検出手段21を設けてある。そして、前記燃焼
ガス温度検出手段18と前記排ガス検出手段19と前記
入口蒸気検出手段20と前記出口蒸気検出手段21とか
らの入力に基づいて、前記燃焼器4への燃料供給量を調
節する前記燃料調整弁5aと、前記燃焼器4への一次空
気供給量を調節する前記一次空気調整弁7aと、前記水
添加機構13とを制御する過熱器制御装置Cを設てあ
る。
【0018】前記燃焼制御装置Cには、前記燃焼器4に
供給する燃料供給量に対して、空気の供給量を調節する
供給空気量調節手段30を備えており、さらに、前記輻
射伝熱管群12を構成する輻射伝熱管12cへの輻射伝
熱量を調整するために、前記燃焼器4に供給する一次空
気量を調節する輝炎燃焼制御部31を備えている。
【0019】上述の外部燃焼式過熱器Sの制御は、前記
過熱器制御装置Cによって以下のように行われる。先
ず、前記過熱器制御装置Cに入口蒸気検出手段20で検
出した入口蒸気の温度と流量を入力して所要熱量を算出
し、燃料供給量を決定し、燃料調整弁5aを調節する。
そして、検出した入口蒸気の流量が少ないときは、所要
水添加量を算出し、水添加機構13への水の添加量を調
整する。同時に、前記燃焼器4への燃料供給量を検出す
る流量計5bの検出結果に基づき供給空気量調節手段3
0によって前記空気供給路6に備える流量調整弁6aを
比例制御するようにしてある。次に前記供給空気量調節
手段30の輝炎燃焼制御部31に出口蒸気検出手段21
の温度検出部21aで検出する出口過熱蒸気温度を入力
して、500℃に維持するよう一次燃焼室1Aにおける
火炎の輝度を調節するために、所要の不足空気率を算出
し、一次空気調整弁7aを調節する。さらに、前記過熱
器制御装置Cでは、燃焼ガス温度検出手段18の検出す
る燃焼ガス温度を900℃に維持するように、空気供給
路6の流量調整弁6aの開度を補正する。次いで、排ガ
ス検出手段19の温度検出部19aで検出する排ガスの
温度に基づき、前記燃料調整弁5a及び前記流量調整弁
6aの開度を補正制御する。
【0020】上述の構成により、本発明の外部燃焼式過
熱器においては、前記燃焼制御装置Cによる制御に対す
る燃焼ガス温度及び排ガス温度に関しての制御応答特性
が改善され、出口過熱蒸気温度の制御遅れが抑制され、
全体の制御の整合が図れた結果、静定の速い過熱器の制
御が実現できた。さらに、最終過熱段を竪型輻射伝熱管
群12に形成した結果、水添加機構13からの水の添加
量が過剰になって、前記竪型輻射伝熱管群12に供給さ
れる蒸気が湿り蒸気になっても問題なく過熱蒸気を発生
でき、殊に、水分が多くなって輻射伝熱管12cに水位
が生じても、前記竪型輻射伝熱管群12は蒸発管として
機能するようになる。しかも、前記輻射伝熱管12cの
総管路面積を他の蒸気流路よりも大きく出来るので、蒸
気流速を低下させることができる結果、単位容積当たり
の伝熱量を高く維持することが可能で、さらに蒸気の湿
りに起因するエロージョンの発生も防止できる。
【0021】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記実施の形態に於いては、燃焼室1の周壁2に
沿って輻射伝熱管路10Bを配置した例を示したが、前
記輻射伝熱管路10Bを構成する輻射伝熱管群12の一
部は燃焼室1内に配置してあってもよい。 〈2〉上記実施の形態に於いては、燃焼室1の周壁2に
沿って輻射伝熱管路10Bを配置した例を示したが、前
記輻射伝熱管路10Bは一次燃焼室1Aのみの周壁2に
沿って配置してあってもよく、また、前記燃焼室1から
燃焼ガス流路に亘る周壁2に配置してあってもよい。 〈3〉上記実施の形態に於いては、燃焼室1を一次燃焼
室1Aとその上方に形成される二次燃焼室1Bとで構成
してある例を示したが、その配置は例えば図4に示した
ように横配置であってもよい。 〈4〉上記実施の形態に於いては、輻射伝熱管路10B
を蒸気過熱路10Aに流路接続し、蒸気過熱路10Aの
入口に焼却炉の廃熱ボイラからの蒸気路を接続し、前記
輻射伝熱管路10B出口に発電装置への蒸気路を接続し
た例を示したが、前記輻射伝熱管路10B出口にさらに
蒸気過熱路10Aを接続して、前記輻射伝熱管路10B
下流側の蒸気過熱路10A出口に発電装置への蒸気路を
接続するようにしてもよい。 〈5〉上記実施の形態に於いては、輻射伝熱管路10B
を、燃焼室1の周壁2に沿って竪方向姿勢に配置され、
且つ前記周壁2に沿って周方向に並設された複数の輻射
伝熱管12cの下方の蒸気入口側を分配管12aで連結
するとともに、前記複数の輻射伝熱管12cの上方の蒸
気出口側を集合管12bで連結した輻射伝熱管群12と
して形成した例を示したが、例えば図2に示すように、
螺旋状に形成した輻射伝熱管12cで輻射伝熱管路10
Bを構成してあってもよい。このように構成すれば、前
記輻射伝熱管12cを輻射伝熱管路10Bとして蒸気流
路10に比して流路断面を大きくすることにより蒸気の
滞留時間を長くとれるので、輻射伝熱量の変化の効果を
有効にできる。この輻射伝熱管12cは、前記周壁2の
内面から離間して配置してあってもよく、前記周壁2の
内面に埋設してあってもよい。さらに、前記輻射伝熱管
12cを並設した複数の管路で形成してあってもよい。
前記螺旋状の輻射伝熱管路10Bは、燃焼ガス流の方向
に対向する蒸気流れ方向に(対向流として)配置したも
のを示してあるが、逆方向に(並行流として)配置して
あってもよい。 〈6〉上記図2に於いては、一次空気路7に一次空気調
整弁7aを設ける代わりに二次空気路8に二次空気調整
弁8aを設けた例を示したが、前記実施の形態における
空気調整弁のように配置してもよく、また、前記図1に
示した実施の形態に於いて、前記図2に示したような調
整弁の配置にすることも可能である。ここに、前記水添
加機構13は、図2に示すように、蒸気過熱路10Aの
入口側蒸気流路10に配置した水供給機構13Aと、輻
射伝熱管路10Bへの入口側蒸気流路10に配置した減
温機構13Bとで構成してあってもよい。さらに、外部
燃焼式過熱器Sは、竪型のものを例示したが、横型のも
のであってもよく、従来の技術に示したように、燃焼器
2を横向きに配置したものであってもよい。 〈7〉上記実施の形態に於いては、蒸気過熱管11と輻
射伝熱管群12とを接続する蒸気流路10に、流路内の
蒸気に水を添加する水添加機構13を配置してある例を
示したが、前記水添加機構13は設けていなくてもよ
い。つまり、出口過熱蒸気量を一定に保つべき要請がな
い場合には、前記水添加機構13を過熱蒸気の減温機構
として用いることなく、供給空気量調節手段30の輝炎
燃焼制御部31により、一次燃焼室1Aにおける燃焼火
炎の輝度を調節することによって輻射伝熱管12cの過
熱を防止することが可能だからである。尚、前記輝炎燃
焼制御部31は、前記供給空気量調節手段30とは独立
のものであってもよい。さらに、前記供給空気量調節手
段30が過熱器制御装置Cから独立していてもよい。 〈8〉上記実施の形態に於いては、燃焼器2でガス燃料
を燃焼させる例を示したが、前記燃焼器2で燃焼させる
燃料は、液体燃料であってもよく、噴霧燃焼させれば燃
焼火炎は確実に輝炎化する。尚、燃焼火炎の輝度は、噴
霧粒径の調整によってもよく、液体燃料の予熱温度の調
節によっても調節可能であり、また、二次空気の吹き込
み量によって調整するようにしてあってもよい。 〈9〉外部燃焼式過熱器Sは、図3に示すように、出口
排ガス路14から分岐する排ガス循環路15を空気供給
路6に接続して排ガスを循環して燃焼室1に供給するよ
うにしてあってもよい。このようにすれば、排ガスに伴
って排出される熱エネルギーの一部を回収でき、さらに
燃焼室1における火炎温度を低下させることができ、燃
料供給量を低下させても燃焼ガス流量を維持できるの
で、例えば、夜間の電力需要の低下した時期に、廃熱ボ
イラからの蒸気を比較的低温に過熱して発電機に供給
し、熱損失を抑制しながら焼却炉の廃熱を有効利用する
ことが可能となる。尚、この排ガス循環路15は、一次
空気路7に接続してあってもよく、このようにすれば、
蒸気過熱路10Aにおける伝熱を維持しながら一次燃焼
火炎の温度を低下させて、輻射伝熱管路10Bへの輻射
伝熱量を低下させることで過熱蒸気出口温度を低下させ
ることが可能となる。また、前記排ガス循環路15を二
次空気路8に接続してあってもよく、このようにすれ
ば、一次燃焼火炎の温度は低下させることなく燃焼ガス
温度を低下させることが可能で、前記蒸気過熱路10A
からの蒸気温度が低下し、或いは蒸気流量が低下した場
合に、一次燃焼火炎の輝度を調整することにより、制御
応答性よく過熱蒸気出口温度を調節できるようになる。
【0022】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による外部燃焼式過熱器の一例を説明す
る模式図
【図2】本発明による外部燃焼式過熱器の他の例を説明
する模式図
【図3】本発明による外部燃焼式過熱器の他の例の説明
【図4】従来の外部燃焼式過熱器の一例を示す説明図
【符号の説明】
1 燃焼室 1A 一次燃焼室 1B 二次燃焼室 10A 蒸気過熱路 10B 輻射伝熱管路 15 排ガス循環路 30 供給空気調節手段 31 輝炎燃焼制御部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−93564(JP,A) 特開 平7−260105(JP,A) 特開 平4−84081(JP,A) 特開 昭53−39521(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 1/16 F23G 5/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室(1)からの燃焼ガス流路に蒸気
    過熱路(10A)を配置するとともに、 前記燃焼室(1)に燃料と共に供給する空気の供給量を
    調節する供給空気量調節手段(30)を備え、 焼却炉の廃熱ボイラから発電装置への蒸気を過熱可能に
    構成してある外部燃焼式過熱器であって、 前記燃焼室(1)を一次燃焼室(1A)と二次燃焼室
    (1B)とに分割構成するとともに、 前記蒸気過熱路(10A)に連通する輻射伝熱管路(1
    0B)を形成して、前記一次燃焼室(1A)を包囲する
    ように配置し、 前記供給空気量調節手段(30)に、前記一次燃焼室
    (1A)に供給する一次空気量を、前記一次燃焼室(1
    A)における燃焼状態を不足空気状態に制御する輝炎燃
    焼制御部(31)を設けてある外部燃焼式過熱器。
  2. 【請求項2】 前記燃料としてガス燃料を用いて燃焼さ
    せる請求項1記載の外部燃焼式過熱器。
  3. 【請求項3】 過熱器出口からの排ガスを前記燃焼室
    (1)に循環供給可能な排ガス循環路(15)を設けて
    ある請求項1又は2に記載の外部燃焼式過熱器。
JP07704097A 1997-03-28 1997-03-28 外部燃焼式過熱器 Expired - Fee Related JP3455388B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07704097A JP3455388B2 (ja) 1997-03-28 1997-03-28 外部燃焼式過熱器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07704097A JP3455388B2 (ja) 1997-03-28 1997-03-28 外部燃焼式過熱器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10267217A JPH10267217A (ja) 1998-10-09
JP3455388B2 true JP3455388B2 (ja) 2003-10-14

Family

ID=13622667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07704097A Expired - Fee Related JP3455388B2 (ja) 1997-03-28 1997-03-28 外部燃焼式過熱器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3455388B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10267217A (ja) 1998-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4661993B1 (ja) ボイラシステム
CN101939589B (zh) 具有闭路火焰温度控制的氧气燃料燃烧系统
JP5774381B2 (ja) 排熱回収ボイラおよび発電プラント
CN105805739B (zh) 调节过热蒸汽温度的循环流化床燃烧方法
JPH09203503A (ja) 外部燃焼型動力装置に熱を供給する方法及び装置
US4316420A (en) Furnace heat absorption control
JP5665621B2 (ja) 排熱回収ボイラおよび発電プラント
EP0793790B1 (en) Method of operating a combined cycle power plant
CA1120799A (en) Furnace heat absorption control
JP3455388B2 (ja) 外部燃焼式過熱器
ES2933119T3 (es) Procedimiento y dispositivo para la combustión escalonada sin llama
JP2922711B2 (ja) 都市ゴミ焼却装置
JPH10267216A (ja) 外部燃焼式過熱器
JP2000028129A (ja) 微粉炭燃焼装置
JPH10267218A (ja) 外部燃焼式過熱器
JP3455389B2 (ja) 外部燃焼式過熱器の制御方法
JP2944502B2 (ja) ゴミ焼却装置
US11319874B1 (en) Air supplying apparatus and method of hybrid power generation equipment
JP5537475B2 (ja) 排熱回収ボイラおよび発電プラント
WO2023120404A1 (ja) アンモニア燃料ボイラシステム
JPH0220572Y2 (ja)
JPH1194240A (ja) 低カロリーガス焚きボイラ
RU2062331C1 (ru) Энергоблок тепловой электростанции
JP2022144706A (ja) ボイラ制御システム及び発電プラント、並びにボイラ制御方法
JPH102510A (ja) 低NOxボイラ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees