JP3451598B2 - コード位相捕捉回路 - Google Patents

コード位相捕捉回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
されている受信信号に対するコード位相同期を確立及び
維持するコード位相同期ループとともに用いられ、受信
信号に係るPNコードの位相を捕捉するコード位相捕捉
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】GPS(Global Positioning System)
に代表されるGNSS(Global Navigation Satelite S
ystem)、は車両、船舶、航空機などの移動体や野外活
動している人間の位置、速度を知るために近年広く利用
されているシステムである。GNSSは、一般に、地球
周回軌道上にある所定個数の測位衛星から構成される宇
宙部分、地球上の移動体に搭載され又は人間に携帯され
る衛星測位装置、及びシステムの運用を管理する制御部
分から構成される。
【0003】測位衛星は、測位衛星の軌道や送信時刻を
示す航法データを疑似雑音(PN)コードにてスペクト
ラム拡散されている信号を地球上に送信する。衛星測位
装置は、測位衛星から受信した信号を、測位衛星にてス
ペクトラム拡散に使用したPNコードと同一のPNコー
ドを受信機内で発生させてスペクトラム逆拡散させるこ
とにより、航法データを復調し、所定個数以上の測位衛
星から航法データを収集し、その結果に基づき自己の位
置、移動速度、時刻などを求める。
【0004】図7は、従来の、GPSにおける衛星測位
装置の構成を示す図であり、空中線10、周波数変換部
20、A/D変換部30、信号処理部40、制御演算部
50及び出力部60から構成される。
【0005】同図において、測位衛星から送信された衛
星信号を空中線10により受信し、周波数変換部20に
より周波数変換及び信号増幅の処理を施し、中間周波数
信号を得る。この中間周波数信号をA/D変換部30に
より所定のサンプリング周波数でサンプリングし、量子
化して、ディジタル信号に変換する。このディジタル信
号を信号処理部40に供給する。
【0006】信号処理部40は、航法データを収集する
衛星の数Nに応じたN個の受信チャネル43ー1ないし
43ーnを有している。この各受信チャネル43ー1な
いし43ーnは、キャリア比較部44、コード比較部4
5、積算部46から構成され、受信信号と逆拡散用PN
コード間の相関値が所定水準を上回り続けるように、衛
星信号の拡散用PNコードと同一内容を有する逆拡散用
PNコードの位相、周波数を逐次可変設定することで、
送信の際拡散用PNコードを用いてスペクトラム拡散さ
れている衛星信号に対する逆拡散用PNコードとの位相
同期を維持することにより、ディジタル信号に変換され
た衛星信号から、それぞれ衛星からの航法データを復調
する。
【0007】各受信チャネル43ー1ないし43ーn
は、現在可視状態にある測位衛星の内、制御演算部50
により測位演算用に選択されたものの内の一つからの受
信信号に対しキャリア同期及びコード同期を確立し更に
維持するように、制御演算部50によって制御される。
各受信チャネル43ー1ないし43ーnは、キャリア同
期及びコード同期が確立かつ維持されている状態では、
その測位衛星から得た航法データを制御演算部50に供
給する。
【0008】制御演算部50は、各受信チャネル43−
1ないし43−nから得た航法データに基づき、測位衛
星までの距離(誤差を含むため擬似距離と呼ばれる)や
その衛星測位装置の位置を求め、更に、キャリア同期制
御の際に得られるドプラシフトに関する情報に基づき衛
星測位装置の移動速度(利用者速度)を求める。
【0009】出力部60は、この測位演算にて得られる
利用者位置や移動速度を、映像や音声などの形態で出力
する。
【0010】衛星信号に重畳されているPNコードの初
期位相は、多くの場合には制御演算部50により指定さ
れた位相値からスキャンしていき、捕捉しているが、こ
の初期位相の捕捉に時間を要していた。そこで、図7の
例では、初期捕捉のために、キャリア比較部44と初期
捕捉部42とを、各受信チャネル43ー1ないし43ー
n以外に専用に設け、衛星信号に重畳されているPNコ
ードの初期位相の捕捉時間を短縮している。
【0011】キャリア比較部44は、入力されたディジ
タル信号と、制御演算部50からのキャリア同期用信号
とが比較され、キャリア同期を確立し、ベースバンドの
受信信号として、初期捕捉部42に供給する。
【0012】初期捕捉部42では、PNコード1周期に
相当する1023チップ(chip)のPN信号を適切な分
解能、例えば0.5chip毎のPNコード列2046ビッ
ト(bit)に相当する時間区間の受信信号と同時に相関
をとり、各相関値を積算し最大値が得られた場合を、受
信したPNコードの初期位相として特定する。
【0013】そして、各受信チャネル43ー1ないし4
3ーnには、初期捕捉部42で得られた初期位相が制御
演算部50を介して設定される。この後、初期位相が設
定された各受信チャネル43ー1ないし43ーnはPN
コード位相の誤差が抑圧されるようにキャリア比較部4
4、コード比較部45、積算部46、制御演算部50か
らなるキャリア同期ループ、コード位相同期ループを保
持する制御状態すなわち追尾状態になる。
【0014】この図7の例においては、コード位相同期
確立に用いる初期捕捉部42の回路規模が大きくなるこ
とが、問題となる。受信信号の拡散用PNコードと、初
期捕捉部42内の逆拡散用PNコードの相関を得るため
には、少なくともPNコード1周期に相当する1023
bitの全ビットの相関値を得なければならない。
【0015】衛星信号をA/D変換器30でディジタル
データに変換する際のサンプリング周波数fs、量子化
数、所望するPNコード位相測定の分解能により、その
演算量は下式に示すように、比例関係にあり、初期捕捉
部42の初期捕捉精度を向上しようとすると、そのため
の演算量は比例して増大することになる。また、サンプ
リング周波数を低減させた場合には、初期捕捉部42に
おける初期コード位相が確定した後の、各受信チャネル
43ー1ないし43ーnのコード位相追尾性能が劣化し
てしまう。 [演算量=1023chip×fs/fpn×量子化数] なお、fpnは、PNコード周波数(すなわち、PNコ
ードチップレート)である。
【0016】この例の初期捕捉部42の構成の一例を図
8に示す。また、初期捕捉部42の構成要素である相関
器の例を図9に示す。
【0017】図8の初期捕捉部42において、受信信号
がシフトレジスタ42aに周波数fsのサンプリングク
ロックで順次入力され、シフトとされていく。また逆拡
散PNコード発生部42bは制御演算部50からの制御
信号を受けて逆拡散PNコードを発生し、この逆拡散P
Nコード1周期分を0.5chipに分割して、2046bi
tとして並列出力する。相関器42cは、2046個の
0.5chip相関器42c−1ないし42c−2046で
構成され、各0.5chip相関器はシフトレジスタ42a
の各8bitと逆拡散PNコード発生部42bからの各1b
itが入力され、各8bitの相関結果が出力される。各
0.5chip相関器は、図9に示されているように、受信
信号としてPNコード0.5chip当たり8サンプルが8
bitで供給され、一方逆拡散用PNコードの2046bit
のうちの1bitが供給され、それぞれ1bit相関器で相関
がとられて、その結果が0.5chip当たりの相関値とし
て、8bitで出力される。
【0018】従って、相関器42cの2046個の0.
5chip相関器42c−1ないし42c−2046から
は、それぞれ8bitの相関出力が出力され、これらが加
算器42dで加算されて、その時点での受信出力と逆拡
散PNコードとの相関値が出力される。この相関値を、
制御演算部50の制御の元に監視し、相関値が最大値を
示す位相を捕捉し、初期コード位相として、該当する受
信チャネルに指令する。
【0019】この例においては、受信信号は、A/D変
換部30によりfs=16.368MHzで1bitに量子
化されているから、fpn=1.023MHzのPNコ
ード0.5chipの区間は8個×1bitで表される。この
データについてPNコード1周期(1023bit)の相
関をとるときには、図7の例においては、16368bi
t(=1023chip×1bit×16.368MHz/1.
023MHz)全ての処理をする必要があった。
【0020】また、例えば、fs=2.046MHzの
低い周波数に低減した場合、PNコード0.5chipの区
間は1個×1bitで表され、PNコード1周期の相関に
は2046bit(=1023chip×1bit×2.046M
Hz/1.023MHz)の処理で済み、初期捕捉回路
42の回路規模は比較的小規模に実現できる。しかし、
この場合、16.368MHzの信号情報の7/8は全
く使用されないこととなり、同条件で初期捕捉性能が維
持できない場合が生じてしまう。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】この具体例からも明ら
かなように、図7の例においては、初期捕捉分の初期捕
捉精度を向上しようとすると、そのための演算量は比例
して増大し、初期捕捉部の回路規模が大きくなってしま
う、また、サンプリング周波数を低減するなど演算量を
抑制しようとすると、初期コード位相が確定した後の、
各受信チャネルのコード位相追尾性能が劣化してしまう
という問題があった、
【0022】本発明は、このような問題点に鑑み、信号
処理部の回路構成を小規模としながら、高速に、測位衛
星などから送信されるスペクトラム拡散された信号のコ
ード位相同期を確立できるコード位相捕捉回路を実現す
ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1のコード位相捕
捉回路は、PNコードチップレートより高周波数で量子
化した受信信号を受け、前記PNコードチップレートに
関連したレート間の複数の受信信号を凝縮した信号に変
換する受信信号演算部と、この受信信号演算部の演算出
力と逆拡散用PNコード間の相関値が最大となる初期捕
捉用PNコードを選択する初期捕捉部と、この初期捕捉
部で選択された初期捕捉用PNコードが有している位相
に基づき、受信チャネルの位相同期を確立させるようコ
ード位相同期ループに対し逆拡散用PNコード位相の初
期位相を指令する制御手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0024】請求項2のコード位相捕捉回路は、請求項
1記載のコード位相捕捉回路において、前記受信信号演
算部は、前記複数の受信信号を保持する受信信号保持部
と、前記受信信号保持部に保持された前記複数の受信信
号を加算する加算器と、前記加算器の加算結果が前記複
数の受信信号のビット数より少ないビット数の多値デー
タとして入力されるホールド回路を備え、情報量を削減
する演算処理を行うことを特徴とする。
【0025】請求項3のコード位相捕捉回路は、請求項
1記載のコード位相捕捉回路において、前記受信信号演
算部は、前記複数の受信信号を保持する受信信号保持部
と、前記受信信号保持部に保持された前記複数の受信信
号を加算する加算器と、前記加算器から出力される加算
値を、その加算値のビット数より少ないビット数の多値
データに変換する数値制御部と、前記数値制御部で得ら
れた多値データが入力されるホールド回路を備え、情報
量を削減する演算処理を行うことを特徴とする。
【0026】請求項4のコード位相捕捉回路は、請求項
1ないし3記載のコード位相捕捉回路において、初期捕
捉部は、受信信号演算部で演算処理した受信信号情報に
対応した複数個の相関器を備え、これら相関器の出力を
並列処理することを特徴とする。
【0027】本発明の構成によれば、PNコードチップ
レートより高周波数で量子化した受信信号をPNコード
チップレートに関連したレートに、受信信号情報を保っ
たまま、あるいは受信信号情報を分類し実質的に受信信
号情報を保ったまま情報量を削減することができ、相関
回路など初期捕捉部の回路規模を削減しながら、高速
に、測位衛星などから送信されるスペクトラム拡散され
た信号のコード位相同期を確立できるコード位相捕捉回
路を実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、まず、
図1ないし図4を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明の実施例に係る衛星測位装
置の構成を示す図である。この図において、図7の例と
異なる点は、信号処理部40Aに、キャリア比較部44
と初期捕捉部42Aとの間に受信信号演算部41を加え
たことと、受信信号演算部41の加入に伴い初期捕捉部
42Aが一部改変されていることである。その他の構成
は、図7の例と同様であり、対応する構成には同じ符号
を付している。
【0030】図2は、この実施例における受信信号演算
部41の一構成を示す図であり、シフトレジスタ41c
と、加算器41dと、ホールドタイミング発生器41e
と、ホールド回路41fとから構成される。受信信号4
1aは、A/D変換部30でサンプリング信号41bに
てサンプリングされ、量子化された信号であり、サンプ
リング周波数fs≒N×fpn(N:整数値、fpn:
PNコード周波数)で表されるが、この例では簡略化の
ためにサンプリング周波数fs=16.368MHz、
fpn=1.023MHzとし、fs=16×fpnと
している。また、A/D変換部30における量子化数は
1bitとしている。
【0031】さて、この受信信号演算部41では、受信
信号41aがシフトレジスタ41cに入力され、サンプ
リング信号41bにより順次シフトされていく。この例
ではシフトレジスタ41cは8段構成であり、PNコー
ドの0.5chip分の受信信号が蓄えられる。このシフト
レジスタ41cのデータが加算器41dに入力され、そ
の加算結果(0〜8)が4bitの多値データとしてホー
ルド回路41fに入力される。
【0032】一方、サンプリング信号41bはホールド
タイミング発生器41eにも供給され、サンプリング信
号41bの8カウント毎、すなわちサンプリング周波数
fsの1/8のタイミングで、ホールドタイミング発生
器41eからホールド回路41fにホールド信号が与え
られ、ホールド回路41fはそのホールド信号印加時の
加算器41dの出力を保持出力する。この例では、サン
プリング周波数fs=16×fpn、ディジタル信号の
量子化数は1bitとしているから、ホールド回路41f
からの受信信号演算出力41hは、8fs毎に4bitの
多値形態で出力されることになる。
【0033】図3は、この実施例における初期捕捉部4
2Aの一構成を示す図であり、4bitデータシフトレジ
スタ42A−aと,逆拡散PNコード発生部42A−b
と、相関器42A−cと、加算器42A−dとから構成
される。また、相関器42A−cは、2046個の0.
5chip相関器42Aーc−1〜42A−c−2046か
ら構成され、相関処理が並列に行われる。この各0.5
chip相関器は、図4に示されているように、受信信号と
してPNコード0.5chip当たり1サンプルが4bitで
供給され、一方逆拡散用PNコードの2046bitのう
ちの1bitが供給され、それぞれ4bit相関器で相関がと
られて、その結果が0.5chip当たりの相関値として、
4bitで出力されるように構成されている。
【0034】この図3において、シフトレジスタは4bi
tデータシフトレジスタ42A−aであり、受信信号演
算部41から供給される4bitの受信信号演算出力41
hをPNコードの0.5chip毎に、その1周期分のデータ
を格納できるように、4bitの2046段構成とされて
おり、各段から4bitのデータが相関器42A−cに供
給される。逆拡散PNコード発生部42A−bは、図7
の例におけると同じく、制御演算部50からの制御信号
を受けて逆拡散PNコードを発生し、この逆拡散PNコ
ード1周期分を0.5chipに分割して、2046bitと
して、相関器42A−cに並列出力する。
【0035】相関器42Aーcは、2046個の0.5
chip相関器42Aーc−1ないし42A−c−2046
で構成され、各0.5chip相関器は4bitデータシフト
レジスタ42A−aの各4bitと逆拡散PNコード発生
部42A−bからの各1bitが入力される。各0.5chi
p相関器は、図4に示されているように、受信信号とし
てPNコード0.5chip当たり1サンプルのデータが4
bitで供給され、一方逆拡散用PNコードの2046bit
のうちの1bitが供給され、4bit相関器で相関がとられ
て、その結果が0.5chip当たりの相関値として、4bi
tで出力される。
【0036】従って、相関器42A−cの2046個の
0.5chip相関器42A−c−1ないし42A−c−2
046からは、それぞれ多値形式の4bitの相関出力が
出力され、これらが加算器42A−dで多値加算され
て、その時点での受信出力と逆拡散PNコードとの相関
値が相関出力として出力される。この相関値を、制御演
算部50の制御の元に監視し、相関値が最大値を示す位
相を捕捉し、この位相を初期コード位相として、該当す
る受信チャネルに指令する。
【0037】以上説明したことから明らかとなったよう
に、受信信号41aがA/D変換部30により例えばサ
ンプリング周波数fs=16.368MHzで1bitに
量子化された場合には、PNコード周波数fpn=1.
023MHzのPNコード0.5chipの区間は8個×1
bitで表されることになる。この場合に、図7の例の初
期捕捉部42では、PNコード1周期(1023chip)
の相関をとる場合に、16368bit(=1023chip
×1bit×16.368MHz/1.023MHz)全
ての処理をする必要があり、初期捕捉部42に必要な回
路規模は大きくなっていた。また、例えばサンプリング
周波数fsを2.046MHzの低い周波数に低減した
場合、PNコード0.5chipの区間は1個×1bitで表
され、PNコード1周期の相関には2046bit(=1
023chip×1bit×2.046MHz/1.023M
Hz)の処理で済み、初期捕捉部42の回路規模は、比
較的小規模に実現できる。しかし、この場合には、1
6.368MHzの受信信号情報の7/8は全く使用さ
れず無駄になると共に、図7の例のものと同条件で初期
捕捉性能が維持できないこととなる。
【0038】これに対して、本発明の実施例において
は、図1に示すように、キャリア比較部44と初期捕捉
部42Aとの間に受信信号演算部41を設け、この受信
信号演算部41と初期捕捉部42Aを、図2〜図4に示
すような特有の構成として、受信信号41aをPNコー
ド0.5chipの区間毎に、8個×1bitの値を1個×4b
itに凝縮し、この凝縮された4bitと逆拡散PNコード
との相関をとるように構成している。このような特有の
構成としていることにより、PNコード1周期の相関処
理には、8184bit(=1023chip×1bit×(1
6.368MHz/1.023MHz)×(4bit/8b
it))の処理で済むことになり、初期捕捉部42Aの回
路規模は4/8、つまり半分となる。そして、受信信号
演算部41の受信信号演算出力41は、16.368M
Hzでサンプリングされた受信信号41aの情報を全く
損なうことなく、初期捕捉部42Aの相関処理に利用さ
れるから、図7の例のものと同様の初期捕捉性能を有し
ている。
【0039】なお、本発明は、上記の具体例に制限され
るものではなく、例えばサンプリング周波数fsを高く
した場合、量子化ビット数を多値bitとした場合などに
は、初期捕捉部の回路規模の削減効果が、更に得られる
ことになる。
【0040】図5は、本発明に係る衛星測位装置の実施
例における受信信号演算部の第2の構成例を示す図であ
り、図2の受信信号演算部41と内部構成が異なるた
め、その符号を41Aとしている。
【0041】図5の受信信号演算部41Aは、シフトレ
ジスタ41cと、加算器41dと、数値制御部41g
と、ホールドタイミング発生器41eと、ホールド回路
41fとから構成される。図2の受信信号演算部41と
同様に、受信信号41aは、A/D変換部30でサンプ
リング信号41bにてサンプリングされ、量子化された
信号であり、サンプリング周波数fs≒N×fpn
(N:整数値、fpn:PNコード周波数)で表される
が、この例では簡略化のためにサンプリング周波数fs
=16.368MHz、fpn=1.023MHzと
し、fs=16×fpnとしている。また、A/D変換
部30における量子化数は1bitとしている。
【0042】この受信信号41aがシフトレジスタ41
cに入力され、サンプリング信号41bにより順次シフ
トされていく。この例ではシフトレジスタ41cは8段
構成であり、PNコードの0.5chip分の受信信号が蓄
えられる。このシフトレジスタ41cのデータが加算器
41dに入力され、その加算結果(0〜8)が出力され
る。
【0043】この図5の受信信号演算部41Aでは、数
値制御部41gが加算器41dとホールド回路41fと
の間に設けられ、加算器41dの加算出力値に対して特
有の演算処理を行い、出力ビット数を削減して、ホール
ド回路41fに供給するものである。
【0044】一方、サンプリング信号41bは図2の受
信信号演算部41と同様に、ホールドタイミング発生器
41eにも供給され、サンプリング信号41bの8カウ
ント毎、すなわちサンプリング周波数fsの1/8のタ
イミングで、ホールドタイミング発生器41eからホー
ルド回路41fにホールド信号が与えられ、ホールド回
路41fはそのホールド信号印加時の数値制御部41g
の出力を保持出力する。
【0045】さて、図5の受信信号演算部41Aの数値
制御部41gにおける演算処理は、例えば次のように行
われる。すなわち、数値制御部41gは、シフトレジス
タ41cの加算出力が、0〜2の場合には0を、3〜5
の場合には1を、また6〜8の場合には2を、出力する
ように、演算処理する。この場合、ホールド回路41f
のホールドすべき入力は、0,1,2の3値であり、こ
の3値を2進数で表し、00(b)、01(b)、10
(b)のいずれかの2進数の信号が、ホールドタイミン
グ発生器41eのタイミング信号毎にホールド回路41
fから受信信号演算出力41hとして出力される。
【0046】この2進数の出力情報が表す意味は、受信
信号41aと逆拡散PNコードとの相関は、LSB=1
のときは無相関、LSB=0のときはMSBが相関の極
性を表すことになる。つまり、数値制御部41gでMS
B、LSBを形成し、相関(MSB)、無相関(LS
B)に分離し、MSBが有効(LSB=0)の場合には
無相関状態は存在せず、相関出力は相関の極性情報を出
力することになる。このことから、逆拡散PNコードと
の相関はMSBだけに相関処理を施せばよく、相関回路
は0.5chip当たり1bitで構成できることになる。
【0047】図6は、この考え方を実現するための相関
回路70の1例を示す図であり、この相関回路70はP
Nコード1周期の相関をとるに必要な個数、本例では2
046個が、初期捕捉部42Aに設けられることにな
る。
【0048】この図6において、受信信号演算部41A
のホールド回路41fから出力される受信信号演算出力
41hのMSB71とLSB73とが入力され、LSB
73は無相関出力としてそのまま出力されると共に、L
SB73が「1」のときに禁止素子75を動作させる。
一方、MSB71と逆拡散PNコード72とが相関素子
74で相関がとられ、その結果が「1」のときはプラス
(+)相関出力を、「0」のときはマイナス(−)相関
出力を出力する。これらの関係を整理すると次のように
なる。
【0049】 LSB入力 MSB入力 PNコード 入力相関出力(s) 無相関出力(N) 1 × × 0 1(無相関) 0 0 0 1(+相関) 0 0 0 1 0(−相関) 0 0 1 0 0(−相関) 0 0 1 1 1(+相関) 0 なお、この真理値表では、MSB入力とPNコードが一
致する極性を+、その反対を−、としているが、逆の定
義としても差し支えない。
【0050】このように構成される相関回路70が、P
Nコード1周期の相関をとるに必要な個数、本例では2
046個、設けられた初期捕捉部42Aでは、相関出力
76(Si)と無相関出力77(Ni)を個別にPNコ
ード1周期に相当する個数だけ加算する。
【0051】この相関回路がn個存在する場合、相関値
Rは、無相関状態(1×n=n)を中心に、2×n≧+
相関の領域>n、n>−相関の領域≧0,を示すことに
なる。この相関値が、nの値を中心に、別に定めた適切
なしきい値を越えれば初期捕捉部42Aで設定した逆拡
散用PNコード位相にて、受信信号と相関が得られたと
判断し、当該チャネルの初期捕捉動作を完了し、追尾動
作に移行する。
【0052】このように図5、図6に示されるような、
本発明の実施例における受信信号演算部の第2の構成例
によれば、受信信号演算部41Aを用いることにより、
PNコード0.5chipの区間を加算器41d、数値制御
部41gにより、8個×1bitの値を1個×1bitに凝縮
している。また、相関出力76と無相関出力77を別に
加算するとしても単純な回路の追加で対処することがで
きる。このため、PNコード1周期の相関処理には、2
046bit(=1023chip×1bit×(16.368M
Hz/1.023MHz)×(1bit/8bit))の処理
で済むことになり、初期捕捉部42Aの回路規模は、図
7の例のものに比して、著しく小さい規模のものとする
ことができる。また、これは8個×1bitの値を加算
し、その加算結果を分類した上で、相関、無相関を判別
するように、ビット数を削減したものであるから、受信
信号演算部41Aの信号情報は、16.368MHzの
サンプリング情報を実質的に損なわず、同等に近い初期
捕捉性能を持つものである。
【0053】なお、本発明を「コード位相捕捉回路」に
係る発明であると表現しているが、本発明の実質的な意
義を失うことなく、例えば、「コード位相捕捉方法」、
「衛星捕捉方法」など、他の表現方法にて表現すること
ができることは、自明のことである。
【0054】また、以上の説明では、GPSを前提と
し、使用するPNコードとしてはC/Aを前提としてい
るが、本発明はこれ以外の通信用、測位用に用いられる
スペクトラム拡散用PNコード(疑似雑音コード)に適
用することができるものである。
【0055】
【発明の効果】本発明の構成によれば、PNコードチッ
プレートより高周波数で量子化した受信信号をPNコー
ドチップレートに関連したレートに、受信信号情報を保
ったまま、あるいは受信信号情報を分類し実質的に受信
信号情報を保ったまま情報量を削減することができ、相
関回路など初期捕捉部の回路規模を削減しながら、高速
に、測位衛星などから送信されるスペクトラム拡散され
た信号のコード位相同期を確立できるコード位相捕捉回
路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る衛星測位装置の構成を示
す図。
【図2】本発明の実施例における受信信号演算部41の
一構成を示す図。
【図3】本発明の実施例における初期捕捉部42Aの一
構成を示す図。
【図4】図3の0.5chip相関器を示す図。
【図5】本発明の実施例における受信信号演算部41A
の第2の構成を示す図。
【図6】図5の相関回路を示す図。
【図7】従来例に係る、衛星測位装置の構成を示す図。
【図8】従来例の初期捕捉部42の構成の一例を示す
図。
【図9】従来例の構成要素である相関器の例を示す図。
【符号の説明】
40A 信号処理部 41 受信信号演算部 41c シフトレジスタ 41d 加算器 41e ホールドタイミング発生器 41f ホールド回路 41g 数値制御部 42A 初期捕捉部 43 受信チャネル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−269080(JP,A) 特開 昭62−253234(JP,A) 特開 平10−288658(JP,A) 特開 平8−338865(JP,A) 特開 平7−104050(JP,A) 特開 平6−59012(JP,A) 特開 平5−297105(JP,A) 特表 平8−506904(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 5/00 - 5/14 G01C 21/00 - 21/24 G01C 23/00 - 25/00 H04B 1/69 - 1/713 H04L 7/00 - 7/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PNコードチップレートより高周波数で
    量子化した受信信号を受け、前記PNコードチップレー
    トに関連したレート間の複数の受信信号を凝縮した信号
    に変換する受信信号演算部と、 この受信信号演算部の演算出力と逆拡散用PNコード間
    の相関値が最大となる初期捕捉用PNコードを選択する
    初期捕捉部と、 この初期捕捉部で選択された初期捕捉用PNコードが有
    している位相に基づき、受信チャネルの位相同期を確立
    させるようコード位相同期ループに対し逆拡散用PNコ
    ード位相の初期位相を指令する制御手段と、 を備えることを特徴とするコード位相捕捉回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコード位相捕捉回路にお
    いて、前記受信信号演算部は、前記複数の受信信号を保
    持する受信信号保持部と、前記受信信号保持部に保持さ
    れた前記複数の受信信号を加算する加算器と、前記加算
    器の加算結果が前記複数の受信信号のビット数より少な
    いビット数の多値データとして入力されるホールド回路
    を備え、情報量を削減する演算処理を行うことを特徴と
    する、コード位相捕捉回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のコード位相捕捉回路にお
    いて、前記受信信号演算部は、前記複数の受信信号を保
    持する受信信号保持部と、前記受信信号保持部に保持さ
    れた前記複数の受信信号を加算する加算器と、前記加算
    器から出力される加算値を、その加算値のビット数より
    少ないビット数の多値データに変換する数値制御部と、
    前記数値制御部で得られた多値データが入力されるホー
    ルド回路を備え、情報量を削減する演算処理を行うこと
    を特徴とする、コード位相捕捉回路。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のコード位相捕捉
    回路において、初期捕捉部は、受信信号演算部で演算処
    理した受信信号情報に対応した複数個の相関器を備え、
    これら相関器の出力を並列処理することを特徴とする、
    コード位相捕捉回路。
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