JP3451417B2 - Bioceramic-containing cell structure and method for producing the same - Google Patents
Bioceramic-containing cell structure and method for producing the sameInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体骨との結合、
置換が可能な生体内分解吸収性のバイオセラミックス含
有セル構造体と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用途を目的とする生体内分解吸収性
のセル構造体(多孔体)としては、特公昭63−649
88号に開示された生体内分解吸収性スポンジや、特開
平2−63465号に開示された歯周組織再建用素材な
どが知られている。
【0003】前者の生体内分解吸収性スポンジは、手術
時の止血や生体の軟組織(例えば肝臓等の臓器)の縫合
時の補綴材料として使用されるもので、分子量(重量平
均分子量)が2千〜60万のポリ乳酸等から形成された
連続気泡構造を有する柔軟なスポンジである。このスポ
ンジは、上記のポリ乳酸等をベンゼン又はジオキサンに
溶解させ、そのポリマー溶液を凍結乾燥する方法によっ
て製造されるものである。
【0004】また、後者の歯周組織再建用素材は、重量
平均分子量が4万〜50万の乳酸−カプロラクトン共重
合体等から形成された多孔質の柔軟なフィルム状もしく
はシート状の肉薄の素材であり、この素材も上記と同様
の溶剤を用いて凍結乾燥法により製造されるものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のスポンジや歯周
組織再建用素材は生体内分解吸収性の多孔質素材である
が、生体内で骨組織を素材内部に誘導形成する生体活性
な物質を含まないため、生体骨との結合性、誘導性、伝
導性、骨組織との置換が悪いので、完全に置換して骨組
織が再建されるまでにかなりの長期間を要する。
【0006】また、上記の素材が凍結乾燥法により製造
されるときは、1mm以上の厚いものを得ることが難し
い。1mm以下の薄肉の素材を生体骨損傷部位の複雑で
比較的大きな三次元空間に形状的にあてはめて、一時的
な補綴材としての機能を発揮させながら立体的な損傷部
位の再建を図ることは困難である。
【0007】更に、凍結乾燥法で製造される素材は発泡
倍率が低く、このような発泡倍率の低い素材は生体内で
分解、吸収される過程において一時的に多量の分解細片
を生成するため、分解細片の異物反応による一過性の炎
症を引き起こす心配が多分にある。しかも、凍結乾燥の
ためにベンゼンやジオキサン等の有害な溶剤を使用する
ので、溶剤が残留していると生体に悪影響を及ぼす危険
性がある。
【0008】これらの問題があるため、従来の凍結乾燥
法で製造された多孔質素材は、生体骨損傷部位の再建用
の充填材、補綴材あるいは足場のための生体材料として
使用することが困難であった。また、生体骨との結合性
がないため、人工関節その他のインプラントと生体骨と
の間に多孔質素材を介在させてインプラントの固定強度
を向上させるというような目的にも使用できなかった。
【0009】本発明は、上記の問題を一挙に解決して生
体骨損傷部位の再建用生体材料等として好適に使用でき
るバイオセラミックス含有セル構造体を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のバイオセラミッ
クス含有セル構造体は、生体内分解吸収性ポリマーから
形成された連続気孔を有するセル構造体であって、その
内部に生体活性なバイオセラミックスの粉体が含有され
ており、バイオセラミックスの粉体の含有量がセル構造
体の片面側から反対面側に近づくにつれて漸増している
ことを特徴とするものである。
【0011】ここに、セル構造体とは、気孔を取り囲む
一つの構造単位であるセルの壁が相互につながったネッ
トワークからなる固体のことであり、多孔体や発泡体と
表現しても本質的な差異がないものである。
【0012】上記のバイオセラミックス含有セル構造体
は、生体内分解吸収性ポリマーをその溶剤とその溶剤よ
り高沸点の非溶剤との混合溶媒に溶解させると共に、バ
イオセラミックスの粉体を分散させた懸濁液を調製し、
この懸濁液から混合溶媒を溶剤の沸点より低温で揮散さ
せて、バイオセラミックスの粉体を内包する生体内分解
吸収性ポリマーを沈殿させることを特徴とする本発明の
製造方法によって、容易に製造することができる。その
セル構造形成の原理は、以下のように考察される。
【0013】即ち、上記の懸濁液から混合溶媒を溶剤の
沸点より低温で気散させると、沸点の低い溶剤が優先的
に気散して沸点の高い非溶剤の比率が次第に上昇し、溶
剤と非溶剤がある比率に達すると溶剤はポリマーを溶解
できなくなる。そのためポリマーが析出・沈殿を開始
し、当初から沈降を開始しているバイオセラミックスの
粉体を内包し、析出・沈殿したポリマーが高比率の非溶
剤により収縮、固化してバイオセラミックスの粉体を含
有したまま固定化され、連結したポリマーの薄いセル壁
に混合溶媒が内包された状態のセル構造が形成される。
そして、残りの溶剤がセル壁の一部分を破壊しながら細
孔をつくって気散・消失し、沸点の高い非溶剤も該細孔
を通じて徐々に気散して、遂には完全に気散・消失す
る。その結果、ポリマーのセル壁に包まれていた混合溶
媒の溜め跡が気孔として残り、基本的に気孔が連続した
連続気孔を備える。かくしてセル壁の表面又は内部にバ
イオセラミックスの粉体を保持したバイオセラミックス
含有セル構造体が形成される。
【0014】その場合、上記の懸濁液のポリマー濃度を
調整すると、セル構造体の発泡倍率を2〜30倍の広範
囲に調節でき、しかも、歪みのないバイオセラミックス
含有セル構造体を形成することができる。また、上記の
懸濁液の粘度や、混合溶媒の気散する速さをコントロー
ルすると、1mm以上の厚さを有するバイオセラミック
ス含有セル構造体を容易に形成することができる。
【0015】このようにして形成されたバイオセラミッ
クス含有セル構造体は、バイオセラミックス粉体が当初
から沈降を開始し、且つ、その沈降速度がポリマーの析
出・沈殿速度よりかなり速い場合は、セル構造体の片面
側(上面側)から反対面側(下面側)に近づくにつれて
バイオセラミックス粉体の含有量が漸増している。つま
り、バイオセラミックス粉体の沈降方向に含有量の勾配
を有するセル構造体となるのである。
【0016】上記のようなバイオセラミックス含有セル
構造体を生体骨の損傷部位に適用すると、連続気孔を通
じて体液がセル構造体の内部へ浸透し、体液と接触した
セル壁が徐々に加水分解すると共に、セル壁の表面又は
内部に保持されているバイオセラミックス粉体によっ
て、骨組織がセル構造体の内部に誘導形成され、セル構
造体が生体骨と結合する。そして、最終的にはセル構造
体全体が加水分解して吸収され、誘導形成された骨組織
と置換して消失する。
【0017】その場合、セル構造体のバイオセラミック
ス粉体の含有量が多い方の片側部分(下側部分)は、セ
ル壁の見掛け上の加水分解による劣化が速やかに進行す
ること、また高い濃度のバイオセラミックス粉体による
骨組織の誘導形成能(生体活性の度合)が大きいため、
生体骨との結合性が良好である。これに対し、バイオセ
ラミックス粉体の含有量が少ない方の片側部分(上側部
分)は骨組織の誘導形成能があまり大きくないけれど
も、バイオセラミックス粉体の含有量が少ない分だけ脆
さがなく強度があり、セル壁の加水分解もそれほど速く
ないため、生体内で数ケ月間は実用的強度と形状を維持
する。
【0018】バイオセラミックス粉体の平均含有率は5
〜60重量%の範囲内であることが望ましく、平均含有
率が60重量%より高くなると、骨組織の誘導形成能は
全体的に向上するが、セル構造体の全体的な強度が低下
し、見掛け上の加水分解による劣化の速度も必要以上に
速くなるといった不都合を生じる。一方、バイオセラミ
ックス粉体の平均含有率が5重量%より低くなると、セ
ル構造体の全体的な強度は向上するが、骨組織の誘導形
成能が全体的に低下し、加水分解速度もかなり遅くなる
ので望ましくない。
【0019】また、このバイオセラミックス含有セル構
造体の表面には、コロナ放電処理やプラズマ処理や過酸
化水素処理などの表面活性化のための酸化処理を施すこ
とが望ましく、かかる酸化処理を施すと、表面が体液と
よく濡れるようになるので、セル構造体表層部における
骨組織の誘導形成が一層活発になり、生体骨との結合性
が更に向上する。
【0020】上記のように本発明のバイオセラミックス
含有セル構造体は、生体骨に対する良好な結合性と、生
体内での数ケ月にわたる実用的強度及び保形性を併せ持
ち、最終的に全てが骨組織と置換して消失するため、生
体骨損傷部位の再建用足場などの生体材料として極めて
有用である。これは単に硬組織用のみに限らず、軟組織
再建のための足場である組織工学のための材料としても
有効である。
【0021】特に、1mm以上の厚いセル構造体は、生
体内の損傷部位の複雑な三次元空間に形状的にあてはめ
て、一時的な補綴材としての機能を発揮させながら立体
的な損傷部位の再建を図ることができる。更に、発泡倍
率の高いセル構造体はポリマーが量的に稀薄であり、分
解・吸収の過程で一時的に急激に多くの分解細片を生成
することがないため、分解細片の異物反応による一過性
の炎症をなくすこともできる。
【0022】また、例えば人工関節などのインプラント
とリーミングした生体骨との間に不可避的にできる隙間
に本発明のバイオセラミックス含有セル構造体を介在さ
せて両者を密着させると、最終的にセル構造体が骨組織
と置換して、この骨組織がインプラントの形状に沿って
よく密着するため、インプラントの生体骨への固定を向
上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を詳述する。
【0024】本発明のバイオセラミックス含有セル構造
体に用いる生体内分解吸収性ポリマーとしては、10万
〜70万の粘度平均分子量を有するポリ乳酸、乳酸−グ
リコール酸共重合体、乳酸−カプロラクトン共重合体な
どが好適であり、これらは単独で又は二種以上混合して
使用される。
【0025】ポリ乳酸としては、L−乳酸のホモポリマ
ーや、L−乳酸とD−乳酸のランダムあるいはブロック
コポリマーが使用され、また、共重合体としては、乳酸
とグリコール酸、あるいは乳酸とカプロラクトンのモル
比が99:1〜75:25の範囲にあるものが使用され
る。グリコール酸やカプロラクトンの比率が上記範囲よ
り高くなると、セル構造体の耐加水分解性が低下して早
期に強度劣化を招く恐れがあり、高発泡倍率のセル構造
体を形成することも難しくなる。尚、これらの共重合体
以外に、ポリ乳酸とポリエチレングリコールの共重合体
や、ポリ乳酸とポリプロピレングリコールとの共重合体
なども使用できる。
【0026】これらのポリ乳酸や共重合体は、上記のよ
うに粘度平均分子量が10万〜70万の範囲にあるもの
を使用することが望ましく、このような高分子量のポリ
乳酸や共重合体を用いると、非多孔質の固体の重合体よ
りは低いが、多孔体としては比較的高い強度(引張強度
や曲げ強度)があり、且つ、生体内での強度維持期間が
2ケ月までの短いものから数ケ月と長いものまで高発泡
倍率のセル構造体を形成することができる。
【0027】ポリマーのポリ乳酸の比率や平均分子量が
高くなればなるほど、セル構造体の硬度や強度、強度保
持期間等は向上するが、粘度平均分子量が70万を越え
るとポリマーが溶剤に溶け難くなるので、高発泡倍率の
セル構造体を得ることが難くなる。一方、粘度平均分子
量が10万より低くなると、セル構造体の強度が低下
し、生体内での強度維持期間も短くなる。ポリ乳酸や共
重合体の更に望ましい粘度平均分子量の範囲は15万〜
60万である。
【0028】なお、上記の高分子量域のポリ乳酸や共重
合体には、低分子量のものを適量配合してもよい。低分
子量のものを配合すると、セル構造体の初期の加水分解
速度を適度に速めることが可能となる。
【0029】本発明のセル構造体に含有させるバイオセ
ラミックスの粉体としては、表面生体活性な焼結ハイド
ロキシアパタイト、バイオガラス系もしくは結晶化ガラ
ス系の生体用ガラス(例えばバイオグラスやA−Wガラ
スセラミックス等)、生体内吸収性の湿式ハイドロキシ
アパタイト、ジカルシウムホスフェート、トリカルシウ
ムホスフェート、テトラカルシウムホスフェート、オク
タカルシウムホスフェート、ジオプサイト、カルサイト
などの粉体が好適であり、これらは単独で又は二種以上
混合して使用される。
【0030】これらのバイオセラミックス粉体は、その
粒子の大きさが0.1〜100μmの範囲にあるものを
使用することが望ましい。また、より好ましくは数μm
〜数10μmである。100μmより大きいバイオセラ
ミックス粉体を使用すると、後述するようにポリマーと
バイオセラミックス粉体を沈殿させてセル構造体を形成
するとき、バイオセラミックス粉体の沈降速度が速すぎ
るために、その大部分の粉体が下部に沈積し、上部には
バイオセラミックス粉体を殆ど含まないセル構造体が形
成されることになる。このようなセル構造体は、バイオ
セラミックス粉体が大量に沈積している下面側が強度的
に極めて脆く、バイオセラミックス粉体を殆ど含まない
上面側は、ポリマー本来の性質のみが発現するので骨組
織の誘導形成能に乏しく、両者間の物性と機能の差が著
しく違いがある上に、両者が容易に分離しやすいので、
本発明の目的を良好に達成しがたい。
【0031】バイオセラミックスの粉体は、一般にその
粒子が小さくなるほど沈降速度が遅くなり、セル構造体
の上面側と下面側の粉体含有量の差が少なくなるので、
バイオセラミックス粉体の大きさを上記の範囲内で選択
し、ポリマー溶液濃度を調整して粘度を選択すれば、セ
ル構造体の粉体含有量の勾配をほどよくコントロールす
ることができる。
【0032】本発明のバイオセラミックス含有セル構造
体は、前記の生体内分解吸収性ポリマーをその溶剤とそ
の溶剤より高沸点の非溶剤との混合溶媒に溶解させると
共に、前記のバイオセラミックス粉体を懸濁させた懸濁
液を調製し、この懸濁液を型に入れて混合溶媒を溶剤の
沸点より低温で揮散させることにより、バイオセラミッ
クスの粉体を内包した生体内分解吸収性ポリマーを沈殿
させて形成したものであり、そのセル構造形成原理は既
述した通りである。
【0033】かかる方法で形成されたバイオセラミック
ス含有セル構造体は、連続した気孔を取り囲むポリマー
のセル壁がネットワーク状につながり、該セル壁の表面
又は内部にバイオセラミックス粉体が保持された構造を
している。また、ポリマー濃度、バイオセラミックス粉
体の粒径、溶剤と非溶剤の比率を選択することによっ
て、該粉体の含有量がセル構造体の上面側から下面側に
近づくにつれて(即ち、沈降方向に向かって)漸増して
いるものも得られ、その濃度勾配もまた調整することが
できる。
【0034】上記の懸濁液の調製は、生体内分解吸収性
ポリマーを溶剤に溶解したポリマー溶液と、バイオセラ
ミックス粉体を非溶剤に分散させた分散液とを混合して
調製することが望ましく、このように調製すると、ポリ
マーの溶解とバイオセラミックス粉体の懸濁を容易に行
うことができる。
【0035】溶剤としては、前記の生体内分解吸収性ポ
リマーを溶解でき、常温よりやや高い温度で気散しやす
い低沸点の溶剤、例えば塩化メチレン(CH2Cl2)、
クロロホルム(CHCl3)、1,1−ジクロルエタン
(CH3CHCl2)などが使用される。この中では、最
も低い沸点と最も高い蒸気圧を示す低毒性の塩化メチレ
ンが最適であり、クロロホルムも好適である。
【0036】一方、非溶剤は、その沸点が上記の溶剤よ
り高く、且つ、上記の溶剤と相溶性があるものを使用す
る必要があり、相溶性に劣る非溶剤を用いると、発泡倍
率が高く均一で微細な気孔を有するバイオセラミックス
含有セル構造体を得ることが困難になる。この非溶剤の
沸点は上限が110℃付近(1気圧)までであり、溶剤
と非溶剤との組み合わせを決める場合、溶剤の沸点より
もかなり高い沸点の非溶剤を選ぶことが望ましい。非溶
剤が110℃より高い沸点を有するものであると、常温
での蒸気圧が低く常温での気散が遅すぎるために、セル
構造体の形成に時間がかかり、非溶剤がセル内に残留し
やすくなる。また、非溶剤と溶剤の沸点差が約15℃よ
り小さい場合は、溶剤が非溶剤と共に気散し易くなるの
で、非溶剤の沈殿剤としての働きが低下する。
【0037】好ましい非溶剤としては、前記の塩化メチ
レン等の溶剤と相溶性があり、沸点が60℃〜110℃
(1気圧下)の範囲内にある一価アルコール、例えばメ
タノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパ
ノール(イソプロピルアルコール)、2−ブタノール、
ter−ブタノール、ter−ペンタノールなどが挙げ
られるが、毒性、臭などを考慮すると、エタノール、1
−プロパノール、2−プロパノールが特に好適に使用さ
れる。また、これらの一価アルコールに少量の水を加え
た非溶剤も好適に使用される。水はアルコールよりもよ
り強い沈殿剤としての働きを有し、ポリマーの沈殿を促
進するからである。
【0038】表1に、好ましい溶剤と非溶剤を列挙し、
それぞれの沸点と20℃における蒸気圧を示す。また、
表2に、塩化メチレン、クロロホルムと各非溶剤との沸
点差及び蒸気圧差を示す。溶剤と非溶剤の組合わせは、
この表1の沸点と蒸気圧を勘案して適宜選択すればよ
く、溶剤に塩化メチレンやクロロホルムを選んだとき
は、表2に示す沸点差と蒸気圧差を勘案して非溶剤を選
択すればよい。
【表1】【表2】
【0039】混合溶媒の溶剤と非溶剤の比率は、体積比
で10:1〜10:10の範囲とすることが重要であ
り、かかる比率の範囲内であればセル構造体を形成する
ことができる。溶剤の比率が上記範囲より大きい場合
は、混合溶媒の気散終了時までポリマーの溶解が続いて
ポリマーの沈殿が生じず、気散後にバイオセラミックス
粉体の大部分が底面に沈殿した状態の気泡のない透明な
ポリマー塊を得るのみである。一方、溶剤の比率が上記
範囲よりも小さい場合は、僅かの溶剤が気散しただけで
ポリマーがバイオセラミックス粉体と共に一挙に沈殿す
るため、セル間の溶着が不完全となり、セル間の物理的
つながりのない脆いセル構造体、あるいはセル間がつな
がっていない粉粒体が出来上がったり、型の形状とは全
く異なる収縮、変形したセル構造体ができるので良くな
い。三次元空間的にセルが連結してしっかりした形状の
安定なセル構造体が形成されるにふさわしい比率の範囲
は、溶剤と非溶剤の種類によって異なるが、10:1〜
10:7である。
【0040】上記のような溶剤と非溶剤との混合溶媒に
生体内分解吸収性ポリマーを溶解させると共にバイオセ
ラミックス粉体を懸濁させた溶液は、型内に充填した
後、溶剤の沸点より低い温度、好ましくは20℃以下の
温度で、常圧又は減圧下に混合溶媒を気散させることが
重要である。溶剤の沸点以上の温度で気散させると、溶
剤が沸騰してセル壁を破壊し、溶着するので、良質のセ
ル構造体を得ることはできない。この気散の工程を、気
散した溶媒を回収することのできる密閉された装置の中
で行うと、回収された溶媒を何度も繰り返して使用する
ことができ、操作中に吸入することもないので安全かつ
省資源的である。
【0041】このように懸濁液から混合溶媒を気散させ
ると、数100μm以下の薄いフィルム状やシート状の
バイオセラミックス含有セル構造体であれば、見ている
間の短時間に形成することができる。そして、1mm以
上の厚肉のプレート状又は異形状のバイオセラミックス
含有セル構造体の場合も、型の深さや形状を変えて懸濁
液の充填量を増加させるだけで、少し長い時間を要する
が、同様に簡単に形成することができる。このとき混合
溶媒が型の全面から均等に気散できるように、型とし
て、ポリマーを通過させないが混合溶媒を通過させる微
細な通気孔を無数に有する多孔質の型、例えば素焼きの
陶器製の型などを使用することも一つの好ましい方法で
ある。
【0042】また、形成されるセル壁を固定化してセル
構造体の陥没や変形を避けること、バイオセラミックス
粉体の沈降速度を遅くして粉体含有量の勾配を少なくす
ること、混合溶媒の気散を速めること等を目的として、
懸濁液を撹拌しながら約10℃以下の低温にて増粘し、
減圧下に静置して溶媒を強制的に気散させる操作を採る
ことも望ましい一つの方法である。但し、混合溶媒の気
散速度は、ポリマーの分子量、種類、濃度、形成するセ
ル構造体の厚さ、形状、発泡倍率等によって微妙に調節
する必要がある。このようにすれば、5cm以上もの厚
さをもつブロック状あるいは異形状に成形された、バイ
オセラミックス粉体含有量の勾配が比較的少ないセル構
造体を容易に形成することができる。
【0043】バイオセラミックス含有セル構造体の発泡
倍率は2〜30倍であり、5〜25倍のものが比較的容
易に得られ、このような高発泡倍率のセル構造体は、生
体内での加水分解による細片の生成量が少ないため、分
解細片の一時的多量発生によって生ずる異物反応による
一過性の炎症を起こす心配が殆どないという利点を有す
る。
【0044】発泡倍率を決定する要因としては、ポリマ
ー濃度(懸濁液の粘度)、ポリマーの分子量、混合溶媒
の組成比、気散速度等が挙げられるが、溶剤から析出し
たポリマーがバイオセラミックス粉体と共に沈殿してセ
ル構造体を形成する原理からすれば、ポリマー濃度が最
も重要な要因の一つである。
【0045】ポリマー濃度と発泡倍率は反比例の関係に
あり、ポリマー濃度が高くなるほど発泡倍率は低くな
る。そして、混合溶媒中のポリマー濃度が10重量%以
上になると、5倍以上の発泡倍率を有するセル構造体を
形成することが難しくなる。従って、高発泡倍率のセル
構造体を得るためには、ポリマー濃度を下げる必要があ
る。混合溶媒中のポリマー濃度が2重量%程度である
と、混合溶媒の組成比によって差異はあるが、20〜3
0倍前後の高発泡倍率を有するセル構造体を形成するこ
とができる。しかし、ポリマー濃度を更に下げて1重量
%以下にすると、却って満足なセル構造体を得ることが
困難となる。また同時にバイオセラミックス粉体の沈積
が増大し、一方向に偏りすぎたセル構造体となる。
【0046】ポリマーの分子量と発泡倍率の関係は、あ
る分子量領域で発泡倍率が最も高くなり、分子量がその
領域より大きくなっても小さくなっても発泡倍率は低下
する傾向がある。発泡倍率が最も高くなる粘度平均分子
量は、前記のポリ乳酸や共重合体では20万〜35万程
度であり、10万より低くなると発泡倍率の高いバイオ
セラミックス含有セル構造体を形成することが困難とな
る。
【0047】また、混合溶媒の組成比と発泡倍率との関
係については、セル構造体の形成が可能な前記の比率の
範囲内において、非溶剤の比率が高くなるほど、発泡倍
率が高くなる関係にある。
【0048】従って、ポリマー濃度、ポリマーの分子
量、混合溶媒の組成比等を種々変化させれば、セル構造
体の発泡倍率を自由にコントロールすることができ、2
〜30倍の発泡倍率を有するバイオセラミックス含有セ
ル構造体を形成することができる。このような発泡倍率
のセル構造体は、連続気孔の平均孔径が3〜300μm
程度であり、特に150〜300μm程度の平均孔径を
有するセル構造体は、生体骨の損傷部位に埋入したとき
に体液や軟組織又は硬組織細胞の侵入が容易であって、
セル壁の表面又は内部に存在するバイオセラミックス粉
体により、特に骨組織の誘導形成が効果的に行われるた
め、骨組織再建用の生体材料として有用である。
【0049】本発明のバイオセラミックス含有セル構造
体は、既述したように、バイオセラミックス粉体の含有
量がセル構造体の片面側(上面側)から反対面側(下面
側)に向かって漸増するような勾配を有することにも特
徴があるが、バイオセラミックス粉体の平均含有率は5
〜60重量%の範囲内に設定することが望ましい。平均
含有率が60重量%より高くなると、バイオセラミック
ス粉体による骨組織の誘導形成能などの生体活性の度合
は全体的に向上するが、セル構造体の全体的な強度が低
下し、加水分解による見掛け上の劣化も必要以上に速く
なるといった不都合を生じるので好ましくない。一方、
バイオセラミックス粉体の平均含有率が5重量%より低
くなると、セル構造体の全体的な強度はポリマー自体の
セル構造体と同程度にまで向上するが、生体活性の度合
が全体的に低下し、加水分解による見掛け上の劣化もか
なり遅くなるといった不都合を生じるので、やはり好ま
しくない。
【0050】このバイオセラミックス含有セル構造体に
はコロナ放電処理などの酸化処理を施すことが望まし
く、かかる処理が表面に施されていると、ポリマーと生
体液との濡れ特性が増すので、セル構造体の表層部にお
ける生体活性の度合が顕著に発現され、生体骨との結合
性などの特性が更に向上する。
【0051】以上のような本発明のバイオセラミックス
含有セル構造体は、生体骨に対する良好な結合性に代表
される生体活性の性質と、生体内での数ケ月にわたる実
用的強度及び保形性の維持を併せ持ち、最終的に全てが
周囲の骨組織と置換して消失するため、生体骨損傷部位
の再建用の生体材料として、あるいは組織再建のための
足場として、あるいは組織工学のための材料として極め
て有用である。特に、1mm以上の厚いセル構造体は、
損傷部位の複雑な三次元空間に形状的にあてはめて、一
時的な補綴材としての機能を発揮させながら立体的な損
傷部位の再建を図ることが可能であり、また、発泡倍率
の高いセル構造体は、ポリマーが量的に稀薄であって、
分解・吸収の過程で一時的に急激に多くの分解細片を生
成することがないため、分解細片の異物反応による一過
性の炎症を引き起こす心配も殆どないので実に有効であ
る。
【0052】更に、本発明のバイオセラミックス含有セ
ル構造体は、人工関節(例えば股関節骨頭)などのイン
プラントと生体骨との間に介在させると、最終的にセル
構造体が骨組織と置換し、この骨組織がインプラントに
密着するため、インプラントの固定強度を向上させるの
に有効である。
【0053】図1はその一例を示す部分断面図であっ
て、超高分子量ポリエチレンで成形した人工関節の一方
の半球殻体1を生体骨2の端部に固定するときに、半球
殻状に形成した本発明のバイオセラミックス含有セル構
造体3をスペーサとして半球殻体1と生体骨2と間に介
在させたものである。このようにバイオセラミックス含
有セル構造体3を介在させると、その内部に骨組織が誘
導形成され、セル構造体3の分解・吸収に伴って置換、
再建された生体骨が半球殻体1の表面に密着して半球殻
体1の固定が確実となる。その場合、半球殻体1の表層
部にもバイオセラミックスの粉体を埋入しておくと、該
表層部が生体骨と結合し、固定性が一層向上する。
【0054】
【実施例】次に、本発明の更に具体的な実施例と比較例
を説明する。
【0055】[比較例1]溶剤として塩化メチレン(C
H2Cl2)を使用し、この溶剤に粘度平均分子量30万
のポリ−L−乳酸を4g/dlの割合で溶解すると共
に、平均粒径が3μmの未焼成ハイドロキシアパタイト
粉体(U−HA粉体)を2.7g/dlの割合(U−H
A粉体含有率:40重量%)で分散させて懸濁液を調製
した。そして、この懸濁液を直径が10cmのシャーレ
に液面が13mmの高さとなるように注入し、そのまま
蓋をして室温(10〜20℃)で大気圧下に24時間静
置して、溶剤を気散させた。
【0056】しかし、セル構造体は形成されず、底面付
近にU−HA粉体を多く含む厚さ0.7mmのシートが
形成された。これは、溶剤が気散完了するまでポリマー
を溶解しながら気散するので、溶剤の抜けがらの孔が溶
着し、セル構造体を形成しなかったためである。
【0057】このシートについて、37℃のリン酸緩衝
液中における加水分解実験と、擬似体液中におけるハイ
ドロキシアパタイト形成実験を行った。その結果、加水
分解実験については図3に示すような結果が得られた。
また、ハイドロキシアパタイト形成実験については、2
週間浸漬後、該シートのU−HA粉体含有量が多い底面
において、ハイドロキシアパタイトの結晶が点在して形
成されていることが電子顕微鏡で確認できたが、含有量
の少ない上面では結晶の形成が確認できなかった。
【0058】[実施例1]溶剤として塩化メチレン(C
H2Cl2)、非溶剤としてエタノール(C2H5OH)を
使用し、溶剤と非溶剤の体積比(溶剤/非溶剤)を10
/1、10/3、10/5、10/7、10/9に変化
させた5種類の混合溶媒に、粘度平均分子量30万のポ
リ−L−乳酸を4g/dlの割合で溶解すると共に、平
均粒径が3μmのU−HA粉体を2.7g/dlの割合
で分散させた5種類の懸濁液を調製した。
【0059】これらの懸濁液を、直径が10cmのシャ
ーレに液面が13mmの高さとなるように注入し、その
まま蓋をして室温(10〜20℃)で大気圧下に静置し
てU−HA粉体含有セル構造体(U−HA粉体の平均含
有率:40重量%)を形成した。24時間後には懸濁液
中の混合溶媒が蒸散しており、混合溶媒の組成比(溶剤
/非溶剤)が10/7と10/9のもののみが僅かにエ
タノール臭を残しているに過ぎなかった。その後、減圧
乾燥すると、ガスクロマトグラフで溶媒を検知できなく
なった。得られた各セル構造体の性状等を下記の表3に
まとめて示す。
【0060】次に、各セル構造体の断面を走査電子顕微
鏡(SEM)で観察し、気孔の大きさとU−HA粉体の
分布状態を調べた。その結果、各セル構造体の気孔の大
きさは下記の表3に示す通りであり、いずれのセル構造
体も、U−HA粉体が上面側で粗に分布し、下面側に近
づくにつれて密に分布していた。
【0061】また、各セル構造体の曲げ強度と引張強度
を測定したところ、表3に示す結果が得られた。なお、
曲げ強度は3点曲げ試験方法(JIS K 7221)
により、引張強度は万能試験機による試験方法(JIS
K 7113)により測定したものである。
【表3】
【0062】この表3に示す結果から判るように、塩化
メチレンとエタノールの混合溶媒の場合は、溶媒の組成
比(塩化メチレン/エタノール)が10/1〜10/6
で比較的良好なセル構造体が得られる。そして、溶媒組
成比が10/5の場合に発泡倍率が10.0倍という高
い値のセル構造体が得られ、発泡倍率とともにセル構造
体が厚くなっている。これは懸濁液の外気と接触してい
る表面からポリマーが溶剤の気散により直ちに沈殿、固
化し、セル壁を形成して固定化したために厚みが維持さ
れたものと考えられる。この事実は、ある発泡倍率のあ
る厚みのセル構造体を要求するときには、溶媒の組成比
とポリマー溶液の濃度を調節すればよいことを示唆して
いる。
【0063】溶剤の比率が高い場合は、溶剤の気散によ
り体積が減少し、その分だけ厚みが低下したところで沈
殿、固化してセル壁の固定化がなされるために、セル構
造体の厚みと発泡倍率が低下したと考えられる。逆に、
初期の非溶剤の比率が高い場合は、溶剤のわずかな気散
によって直ちに非溶剤の沈殿剤としての効果が発現さ
れ、沈殿が一気に生成する。このとき、ポリマーを溶解
して連続したセル壁を形成するだけの量の溶剤が残って
いないので、孔が生成するときに大きく収縮したり、沈
殿したポリマーの粒子が単に溶着して連結体を形成し、
それが気孔を介在したような一種の焼結体のごときセル
構造体を形成すると考えられる。実際に、溶媒組成比が
10/7では沈殿、固化するときの収縮が厳しく、表面
に多くの皺のある変形したセル構造体が得られ、溶媒組
成比が10/9では脆くて粒子が容易に脱落するセル構
造体が得られた。しかし、セル構造体を形成する比率の
上限は10/10と考えられる。この事実は本発明のセ
ル構造の生成機構を良く裏付けている。
【0064】また、溶媒組成比が10/1、10/3、
10/5となるに従って発泡倍率は大きくなり、それに
ともなって曲げ強度、引張り強度ともに小さくなってい
る。これは、発泡倍率が大きくなると、気孔の数あるい
はその大きさが大きくなるために、セルの壁の厚さが薄
くなって強度が低下したものと考えられる。
【0065】次に、溶媒組成比が10/5の懸濁液から
形成した前記のU−HA粉体含有セル構造体について、
37℃のリン酸緩衝液中における加水分解実験と、擬似
体液中におけるハイドロキシアパタイト形成実験を行っ
た。
【0066】その結果、加水分解実験については、図2
に示すように、比較例1の非セル構造のシートよりも加
水分解が速く、12〜16週間の浸漬により、PLLA
の粘度平均分子量が初期の粘度平均分子量の約1/2〜
1/3まで低下した。これは、上記のセル構造体が高発
泡倍率で、表面の細孔からリン酸緩衝液が容易に浸透し
て接触面積が拡がるために、加水分解が速くなったと考
えられる。
【0067】また、ハイドロキシアパタイト形成実験に
ついては、4週間浸漬後、セル構造体のU−HA粉体含
有量が多い下面側の表層部において、ハイドロキシアパ
タイトの結晶がかなり広い面積の縞状に形成され、含有
量の少ない上面側の表層部でも、結晶が点在して少し形
成されていることが確認できた。このことから、U−H
A粉体は、生体骨と同質のハイドロキシアパタイトの形
成を促進する働きが顕著であり、高発泡倍率のセル構造
体にU−HA粉体が含有されて内部のセル壁に保持され
ていると、表面の細孔から浸透する擬似体液と充分接触
して、内部までハイドロキシアパタイトを速やかに誘導
形成できることが分かる。これに対し、比較例1の非セ
ル構造のシートは、表面に露出するU−HA粉体が僅か
に擬似体液と接触するだけであるから、既述したように
ハイドロキシアパタイトの形成は僅かであり、ポリ乳酸
の加水分解によるシートの崩壊に伴って多量のハイドロ
キシアパタイトが形成されるまでには長期間を要する。
従って、U−HA粉体含有セル構造体を生体内に埋入す
れば、非セル構造のU−HA粉体含有シートよりも遥か
に速やかに骨組織を誘導形成して生体骨と強く結合し、
比較的短期間のうちに全体が骨組織と置換すると推定で
きる。
【0068】[実施例2]溶媒の組成比(CH2Cl2/
C2H5OH)を10/5とした懸濁液から形成した実施
例1のU−HA粉体含有セル構造体を、常温、常圧下で
5cmの距離から5分間コロナ放電処理し(京都電機器
(株)製の処理機器を使用)、このコロナ放電処理した
セル構造体について擬似体液中におけるハイドロキシア
パタイト形成実験を行った。
【0069】その結果、1〜2週間浸漬後には、セル構
造体のU−HA粉体含有量が多い下面側の表層部のほぼ
全体を覆うようにハイドロキシアパタイトの結晶が多量
に形成され、含有量の少ない上面側の表層部でも結晶の
形成量が増加していることが確認できた。このことか
ら、コロナ放電処理はハイドロキシアパタイトの形成を
顕著に助長し、骨組織の誘導形成を更に向上させる手段
として有用であることが分かる。
【0070】[実施例3]溶媒の組成比(CH2Cl2/
C2H5OH)を10/5に固定すると共に、バイオセラ
ミックス粉体として最大粒径45μm、平均粒径10μ
mのバイオグラス(USバイオマテリアルズ社製、登録
商標)の配合量を40重量%に固定し、実施例1のポリ
−L−乳酸の濃度を1.0、2.0、3.0、4.0、
5.0、7.0g/dlに変えて6種類の懸濁液を調製
した。そして、各懸濁液を実施例1と同様にシャーレに
充填してバイオグラス含有セル構造体を形成した。
【0071】得られたセル構造体の性状と、曲げ強度、
引張強度を下記の表4にまとめて示す。
【表4】【0072】この表4の結果から、発泡倍率が濃度に逆
比例的に依存することが明らかである。また、ポリマー
濃度が小さくなると、セル構造体の発泡倍率は大きくな
るが、それに伴って曲げ強度、引張強度は小さくなっ
た。これはポリマー濃度の減少に伴ってセル構造体の気
孔の数と大きさが増加するため、セル壁の強度が脆くな
ったからと考えられる。
【0073】[実施例4]溶媒の組成比(CH2Cl2/
C2H5OH)を10/5、ポリマー濃度を2g/dl、
バイオセラミックス粉体として900℃で焼成したハイ
ドロキシアパタイト(HA)(最大粒径150μm、平
均粒径30μm)の配合量を1.35g/dlに固定
し、粘度平均分子量が約40万、約30万、約18.5
万のポリ−L−乳酸をそれぞれ用いて、実施例1と同様
の方法でHA粉体含有セル構造体(HA粉体の平均含有
率;40重量%)を形成した。
【0074】得られた各セル構造体の性状と、曲げ強
度、引張り強度を表5に示す。
【表5】
【0075】その結果、ポリ−L−乳酸の粘度平均分子
量が大きくなると、セル構造体の曲げ強度、引張り強度
とも大きくなった。また、粘度平均分子量が約30万の
ものと約18.5万のものを比較すれば、18.5万の
セル構造体の方が発泡倍率が小さいにもかかわらず、曲
げ強度、引張り強度とも小さな値を示した。これは、分
子量の違いがセル構造体の形成の難易とセル質の良否と
に関係し、粘度平均分子量が約30万のセル構造体の方
が、約18.5万のセル構造体よりも、セルの均質さ、
気孔の大きさ、数、セル壁の硬さ等の点で良質のセル構
造となったためと考えられる。
【0076】[比較例2]粘度平均分子量が約9万のポ
リ−L−乳酸を使用し、実施例4と同様にしてHA粉体
含有セル構造体を形成した。このものは、実施例4のセ
ル構造体とは異なり、多孔質粒子が集合してくっついた
ような脆いセル構造体であった。
【0077】このセル構造体の曲げ強度と引張り強度を
測定したが、実測できるような強度は得られなかった。
つまり、実施例4のセル構造体の値と比較すると、極め
て脆弱なものであった。このことから、実用に適した強
度を有するHA粉体含有セル構造体を形成するには、粘
度平均分子量が約10万以上のポリ−L−乳酸を使用す
ることが必要であることが分かる。
【0078】[実施例5]溶媒の組成比(CH2Cl2/
C2H5OH)を10/5、粘度平均分子量30万のポリ
−L−乳酸の濃度を4g/dlに固定し、バイオセラミ
ックス粉体としてA−W(アパタイト−ウォラステナイ
ト)ガラスセラミックス粉体(最大粒径50μm、平均
粒径10μm)の配合量を1.7、2.7、4.0g/
dlに変えて懸濁液を調製し、実施例1と同様にして、
A−Wガラスセラミックス粉体の平均含有率が30、4
0、50重量%のセル構造体を形成した。
【0079】得られた各セル構造体の性状と、曲げ強
度、引張強度を下記の表6にまとめて示す。
【表6】
【0080】この表6から判るように、A−Wガラスセ
ラミックス粉体の含有率が大きくなると、セル構造体の
曲げ強度も引張強度も低下した。これは、該粉体の含有
率が増加すると、セル壁が脆くなるためと考えられる。
そこで、使用目的、使用部位に適した含有率のセル構造
体を適宜選択することが望ましいと考えられる。
【0081】また、得られた各セル構造体について、擬
似体液中におけるハイドロキシアパタイト形成実験を行
った。その結果、いずれのセル構造体も、A−Wガラス
セラミックス粉体の含有量が多い下面側の表層部の方
が、含有量の少ない上面側の表層部よりも、ハイドロキ
シアパタイトの結晶の形成量が遥かに多かった。そし
て、A−Wガラスセラミックス粉体の平均含有率が高い
セル構造体ほど、下面側表層部も上面側表層部も、ハイ
ドロキシアパタイトの結晶の形成量が増加していること
が確認できた。
【0082】[比較例3]A−Wガラスセラミックス粉
体の配合量を0.5、8.0g/dlに変えた以外は実
施例5と同様にして、A−Wガラスセラミックス粉体の
平均含有率が11重量%、67重量%のセル構造体を形
成した。そして、各セル構造体について、擬似体液中に
おけるハイドロキシアパタイト形成実験を行った。
【0083】その結果、A−Wガラスセラミックス粉体
の平均含有率が11重量%のセル構造体は、1ケ月浸漬
後、下面側にようやく僅かのハイドロキシアパタイトの
結晶の形成を認められにすぎなかった。これに対し、A
−Wガラスセラミックス粉体の平均含有率が67重量%
のセル構造体は、浸漬して1週間後に、上下両面の表層
部にハイドロキシアパタイトの結晶が多量に形成され
た。しかし、このセル構造体は、表面に粉体が露出して
容易に脱落する上に、強度が小さく、非常に脆いため、
実用には適さないものである。
【0084】[実施例7]グリコール酸(GA)とL−
乳酸(LLA)の共重合体[GA/LLA:80/20
(モル比)、重量平均分子量Mw:53.9万、メディ
ソーブテクニーク社製]を、クロロホルムとイソプロピ
ルアルコールの混合溶媒(10/3の体積比)に4g/
dlの濃度で溶解し、バイオセラミックス粉体として未
焼成ハイドロキシアパタイト(U−HA)粉末(平均粒
径3.0μm)を使用し、その配合量を30重量%にし
て、実施例1と同様の方法でシャーレに充填してU−H
A粉体含有セル構造体を得た。
【0085】得られたセル構造体は、GA/LLAの共
重合体であるため、実施例1のものと比較すると軟らか
いセル構造体であった。このセル構造体は、早期に骨組
織を誘導し、且つ、約3ケ月以内に生体内で分解吸収す
る生体材料として有用である。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明のバイオセラミックス含有セル構造体は、生体組織に
対する良好な生体活性と、生体内での数ケ月にわたる実
用的強度及び保形性を併せ持ち、最終的に全てが骨組織
と置換して消失するため、例えば生体骨損傷部位の再建
用、補綴や足場のための生体材料として極めて適してお
り、特に、1mm以上の厚いセル構造体は、損傷部位の
複雑な三次元空間に形状的にあてはめて、一時的な補綴
材としての機能を発揮させながら立体的な損傷部位の再
建を図ることができ、また、発泡倍率の高いセル構造体
は、分解・吸収の過程で一時的に急激に多くの分解細片
を生成することがないため、分解細片の異物反応による
一過性の炎症を引き起こす心配も解消することができ
る。更に、コロナ放電処理などの表面の酸化処理を行っ
たものは、表面の濡れが良いので組織の親和性が増して
誘導形成能が一層向上し、極めて生体活性である。しか
も、本発明のバイオセラミックス含有セル構造体は、有
害なベンゼン等の溶剤が全く含有、残存しないため安全
性に優れており、また、インプラントと生体骨との間に
介在させればインプラントの固定強度を向上させること
も可能である。
【0087】そして、本発明の製造方法は、特別な装置
を使用することなく均質なセル構造体を簡単に製造する
ことができ、発泡倍率の調整や厚みの調整も容易に行え
るといった効果を奏する。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention
Replaceable biodegradable and absorbable bioceramics
The present invention relates to a cell structure and a method of manufacturing the same. [0002] Biodegradability and absorbability for medical use
As a cell structure (porous body) of No. 63-649
No. 88, a biodegradable and absorbable sponge,
Materials for periodontal tissue reconstruction disclosed in JP-A-2-63465
Which is known. The former biodegradable and absorbable sponge is used for surgery.
Hemostasis at the time and suturing of soft tissues of the living body (for example, organs such as liver)
It is used as a prosthetic material at the time of molecular weight (weight
(Molecular molecular weight) of 2,000-600,000
It is a flexible sponge having an open cell structure. This sport
Is to convert the above polylactic acid etc. into benzene or dioxane
Dissolve and freeze-dry the polymer solution.
It is manufactured by [0004] The latter material for periodontal tissue reconstruction is weight
Lactic acid-caprolactone copolymer having an average molecular weight of 40,000 to 500,000
Porous flexible film formed from coalescence etc.
Is a sheet-like thin material, which is also the same as above
Manufactured by freeze-drying method using
You. [0005] The above-mentioned sponge and periodontal
Tissue reconstruction material is a porous material that is biodegradable and absorbable
Is a biological activity that induces and forms bone tissue inside the body in vivo
Since it does not contain essential substances, it has a strong
Since the conductivity and replacement with bone tissue are poor, completely replace the skeleton.
It takes a considerable amount of time before the weave is rebuilt. Further, the above-mentioned material is produced by a freeze-drying method.
It is difficult to get a thick one more than 1mm
No. A thin material of less than 1 mm is used for
Apply the shape to a relatively large three-dimensional space and temporarily
Three-dimensional damaged part while exhibiting the function as a simple prosthetic material
It is difficult to rebuild the rank. Further, the material produced by the freeze-drying method is foamed.
Low magnification, such a material with low foaming ratio is used in vivo
Temporarily large amount of decomposed particles in the process of decomposition and absorption
Is generated by a transient flame due to foreign substance reaction of the decomposed strip.
There is probably a worry that causes the disease. And freeze-dried
Use harmful solvents such as benzene and dioxane
If the solvent remains, there is a danger of harm to the living body
There is. [0008] Due to these problems, conventional freeze-drying
The porous material manufactured by the method is used for reconstruction of bone damage site
As a filler, prosthesis or biomaterial for a scaffold
It was difficult to use. In addition, the binding with living bone
Of artificial joints and other implants and living bone
Fixing strength of implant by interposing porous material between
It could not be used for the purpose of improving [0009] The present invention solves the above problems at once, and
It can be suitably used as a biomaterial for reconstruction of the site of bone injury
To provide a bio-ceramic containing cell structure
Aim. [0010] The bioceramics of the present invention.
Cell structure containing biodegradable biodegradable polymer
A cell structure having formed continuous pores,
Contains bioactive bioceramic powder inside
The content of bioceramic powder is cell structure
Increases gradually from one side of the body to the other
It is characterized by the following. Here, the cell structure surrounds the pores.
One structural unit, the cell wall, is interconnected
Is a solid consisting of
Even if expressed, there is no essential difference. The above-mentioned bioceramic-containing cell structure
Is the biodegradable and absorbable polymer as its solvent and its solvent.
Dissolved in a mixed solvent with a non-solvent having a high boiling point.
Prepare a suspension in which ioceramic powder is dispersed,
The mixed solvent evaporates from this suspension at a temperature lower than the boiling point of the solvent.
Biodegradation that contains bioceramic powder
The present invention is characterized in that the absorbent polymer is precipitated.
It can be easily manufactured by a manufacturing method. That
The principle of cell structure formation is considered as follows. That is, from the above suspension, a mixed solvent is
If the gas is diffused at a temperature lower than the boiling point, the solvent with the lower boiling point has priority.
The proportion of non-solvents with high boiling points
Solvent dissolves polymer when agent and non-solvent reach a certain ratio
become unable. As a result, the polymer starts to precipitate and precipitate.
Of bioceramics that have started to settle from the beginning
A high ratio of polymer that contains powder and precipitates and precipitates
Shrinks and solidifies due to the bioceramic powder.
Thin cell walls of connected and immobilized polymer
To form a cell structure in which a mixed solvent is included.
Then, the remaining solvent destroys part of the cell wall while thinning.
Creates pores and disperses and disappears.
Gradually dissipate through it and eventually completely dissipate and disappear
You. As a result, the mixed solution wrapped in the polymer cell walls
Traces of medium remained as pores, and pores were basically continuous
It has continuous pores. Thus, the cell wall surface or interior
Bioceramics holding powder of ioceramics
A containing cell structure is formed. In this case, the polymer concentration of the above suspension is adjusted.
When adjusted, the expansion ratio of the cell structure can be widened to 2 to 30 times.
Bio ceramics that can be adjusted to the surroundings without distortion
A containing cell structure can be formed. Also, the above
Control the viscosity of the suspension and the speed at which the mixed solvent evaporates
When it is used, a bioceramic with a thickness of 1 mm or more
The cell containing cell structure can be easily formed. The bioceramic thus formed is
The cell structure containing biomass is initially made of bioceramic powder.
From the sedimentation and the rate of sedimentation
If the speed is much faster than the discharge / sedimentation rate,
From the side (upper side) to the opposite side (lower side)
The content of bioceramic powder is gradually increasing. Toes
The content gradient in the settling direction of the bioceramic powder.
Is obtained. A cell containing bioceramics as described above
When the structure is applied to a damaged site in living bone, it passes through the continuous pores.
As a result, bodily fluid penetrated into the cell structure and came into contact with bodily fluid
As the cell wall gradually hydrolyzes, the surface of the cell wall or
Due to the bioceramic powder held inside,
Bone tissue is induced and formed inside the cell structure,
The structure bonds with the living bone. And finally the cell structure
Induced bone tissue that is absorbed and absorbed throughout the body
And disappears. In that case, the bioceramic of the cell structure
One side (lower part) with the higher powder content is
Degradation due to apparent hydrolysis of metal wall proceeds rapidly
And high concentration of bioceramic powder
Because of its high ability to form and induce bone tissue (the degree of bioactivity)
Good bonding with living bone. In contrast, biose
One side with lower Lamix powder content (upper part
Min) is not very large in the ability to induce and form bone tissue
Is brittle due to the low content of bioceramic powder
High strength and fast hydrolysis of cell walls
, Maintain practical strength and shape for several months in vivo
I do. The average content of the bioceramic powder is 5
~ 60% by weight is desirable, and the average content is
When the ratio is higher than 60% by weight, the ability to induce and form bone tissue becomes
Overall improvement, but lower overall cell structure strength
And the rate of degradation due to apparent hydrolysis is more than necessary
This causes inconvenience such as speeding up. Meanwhile, bioceramics
When the average content of the powder is lower than 5% by weight,
The overall strength of the structure increases, but the bone tissue
Overall performance is reduced and the rate of hydrolysis is significantly slower
Not so desirable. Also, the bioceramic-containing cell structure
Corona discharge treatment, plasma treatment, or peracid
Oxidation treatment for surface activation such as hydrogen fluoride treatment
When such an oxidation treatment is performed, the surface becomes
Because it will be wet well, the surface of the cell structure
Induced formation of bone tissue becomes more active, and it is connected to living bone
Is further improved. As described above, the bioceramics of the present invention
The cell structure contains good binding to living bone and
Combines practical strength and shape retention for several months in the body
In the end, everything eventually replaces the bone tissue and disappears,
Extremely useful as a biomaterial such as a scaffold for reconstruction of bone injuries
Useful. This is not only for hard tissue, but also for soft tissue
Also as a material for tissue engineering, a scaffold for reconstruction
It is valid. In particular, a thick cell structure of 1 mm or more is
Geometrically fit in complex three-dimensional space of injured body
3D while exhibiting the function as a temporary prosthetic material
It is possible to reconstruct a damaged area. Furthermore, foaming times
Cell structures with high percentages have low polymer content and
During the solution / absorption process, a large number of strips are temporarily generated
No transients, so transients due to foreign substance reaction of degraded strips
It can also eliminate inflammation. Also, for example, implants such as artificial joints
Gap inevitable between the bone and the reamed living bone
The bioceramic-containing cell structure of the present invention is interposed
When both are brought into close contact, the cell structure eventually becomes bone tissue
To replace this bone tissue with the shape of the implant
For better adhesion, fix the implant to living bone.
Can be up. DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described.
Will be described in detail. Cell Structure Containing Bioceramics of the Present Invention
The biodegradable and absorbent polymer used for the body is 100,000
Polylactic acid having a viscosity average molecular weight of up to 700,000
Licolic acid copolymer, lactic acid-caprolactone copolymer
Are preferred, and these may be used alone or in combination of two or more.
used. The polylactic acid is a homopolymer of L-lactic acid.
-Or random or block of L-lactic acid and D-lactic acid
A copolymer is used, and lactic acid is used as the copolymer.
And mol of lactic acid and caprolactone
Those having a ratio in the range of 99: 1 to 75:25 are used
You. Glycolic acid or caprolactone ratio is within the above range
Higher, the hydrolysis resistance of the cell structure decreases and
Cell structure with high expansion ratio, which may lead to strength deterioration
It is also difficult to form a body. In addition, these copolymers
Besides, a copolymer of polylactic acid and polyethylene glycol
Or a copolymer of polylactic acid and polypropylene glycol
Etc. can also be used. These polylactic acids and copolymers are as described above.
With a viscosity average molecular weight in the range of 100,000 to 700,000
It is desirable to use such a high molecular weight poly.
The use of lactic acid or copolymers makes non-porous solid polymers
Low strength, but relatively high strength (tensile strength
And bending strength), and the strength maintenance period in vivo
High foaming from short ones up to two months to several months long
A magnification cell structure can be formed. The ratio and average molecular weight of the polylactic acid in the polymer are
The higher, the higher the hardness, strength and strength of the cell structure.
The retention time is improved, but the viscosity average molecular weight exceeds 700,000
Polymer becomes difficult to dissolve in the solvent.
It becomes difficult to obtain a cell structure. On the other hand, viscosity average molecule
If the amount is lower than 100,000, the strength of the cell structure decreases.
In addition, the strength maintenance period in the living body is shortened. Polylactic acid and
A more desirable range of the viscosity average molecular weight of the polymer is 150,000 to
600,000. The above-mentioned high molecular weight polylactic acid and copolymer
An appropriate amount of a low-molecular-weight compound may be added to the combination. Low
The initial hydrolysis of the cell structure
The speed can be increased appropriately. The biocell to be contained in the cell structure of the present invention
As Lamix powder, sintered bioactive surface bioactive
Roxyapatite, bioglass or crystallized glass
Glass for living organisms (eg, bioglass and AW glass)
Ceramics, etc.), bio-absorbable wet hydroxy
Apatite, dicalcium phosphate, tricalcium
Muphosphate, tetracalcium phosphate, octane
Tacalcium phosphate, diopsite, calcite
Etc. are suitable, and these may be used alone or in combination of two or more.
Used mixed. These bioceramic powders are
Particles having a particle size in the range of 0.1 to 100 μm
It is desirable to use. Further, more preferably several μm
To several tens of μm. Biocera larger than 100 μm
The use of a mixed powder allows for the
Precipitating bioceramic powder to form cell structure
The settling speed of the bioceramic powder is too fast
Most of the powder is deposited at the bottom and
Cell structure containing almost no bioceramic powder
Will be done. Such a cell structure is
The lower side where a large amount of ceramic powder is deposited is strong
Very brittle and contains almost no bioceramic powder
On the top side, only the inherent properties of the polymer are exhibited,
Poor ability to induce and form the weave; differences in physical properties and functions between the two
There are differences, and the two are easy to separate,
It is difficult to achieve the object of the present invention well. Generally, bioceramic powders are
The smaller the particles, the slower the sedimentation velocity, and the cell structure
Since the difference in powder content between the upper side and the lower side of
Select the size of bioceramic powder within the above range
If the viscosity is selected by adjusting the polymer solution concentration,
Control the powder content gradient of
Can be Cell Structure Containing Bioceramics of the Present Invention
The body uses the biodegradable and absorbable polymer as its solvent and
Dissolved in a mixed solvent with a non-solvent with a higher boiling point than
In both cases, the above-mentioned bioceramics powder is suspended
Prepare a liquid, put this suspension in a mold, and
By volatilizing at a temperature lower than the boiling point,
Precipitates biodegradable and absorbable polymer containing powder
The principle of cell structure formation is already
As described above. The bioceramic formed by such a method
Cell structure is a polymer that surrounds continuous pores
Cell walls are connected in a network and the surface of the cell walls
Or a structure in which bioceramic powder is held inside
are doing. Also, polymer concentration, bioceramic powder
By choosing the particle size of the body and the ratio of solvent to non-solvent
The content of the powder is changed from the upper surface side to the lower surface side of the cell structure.
As it approaches (ie, in the direction of sedimentation)
Can be obtained, and the concentration gradient can also be adjusted.
it can. The preparation of the above-mentioned suspension is performed by
A polymer solution prepared by dissolving a polymer in a solvent;
Mix the powder mixture with a dispersion of non-solvent
It is desirable to prepare
Dissolving the polymer and suspending the bioceramics powder
I can. As the solvent, the above-mentioned biodegradable absorbent
Can dissolve limers and easily diffuse at temperatures slightly higher than room temperature
Low boiling point solvents such as methylene chloride (CH Two Cl Two ),
Chloroform (CHCl Three ), 1,1-dichloroethane
(CH Three CHCl Two ) Is used. Of these,
Low-toxicity methyle chloride with low boiling point and highest vapor pressure
Is most suitable, and chloroform is also suitable. On the other hand, non-solvents have a boiling point higher than that of the above-mentioned solvents.
Use a solvent that is high and compatible with the above solvents.
If a non-solvent with poor compatibility is used,
Bioceramics with high efficiency and uniform fine pores
It becomes difficult to obtain a containing cell structure. This non-solvent
The boiling point has an upper limit of up to around 110 ° C (1 atm).
When determining the combination of
However, it is desirable to select a non-solvent having a considerably high boiling point. Insoluble
If the agent has a boiling point higher than 110 ° C.,
The vapor pressure in the cell is too low and air diffusion at room temperature is too slow.
Structural formation takes time and non-solvent remains in the cell
It will be easier. The difference in boiling point between the non-solvent and the solvent is about 15 ° C.
If it is too small, the solvent will evaporate easily with the non-solvent.
As a result, the function of the non-solvent as a precipitant is reduced. Preferred non-solvents include the aforementioned methyl chloride
Compatible with solvents such as ren and has a boiling point of 60 ° C to 110 ° C
Monohydric alcohols (for example,
Tanol, ethanol, 1-propanol, 2-propa
Nol (isopropyl alcohol), 2-butanol,
ter-butanol, ter-pentanol and the like.
However, considering the toxicity and odor, ethanol, 1
-Propanol, 2-propanol are particularly preferably used.
It is. Add a small amount of water to these monohydric alcohols
Non-solvents are also preferably used. Water is better than alcohol
It acts as a strong precipitant and promotes polymer precipitation.
Because it advances. Table 1 lists preferred solvents and non-solvents,
The respective boiling points and vapor pressures at 20 ° C. are shown. Also,
Table 2 shows the boiling point of methylene chloride, chloroform and each non-solvent.
The point difference and the vapor pressure difference are shown. The combination of solvent and non-solvent
It should be selected appropriately in consideration of the boiling point and vapor pressure in Table 1.
When methylene chloride or chloroform is selected as the solvent
Is to select a non-solvent in consideration of the boiling point difference and vapor pressure difference shown in Table 2.
You can choose. [Table 1] [Table 2] The ratio of the solvent to the non-solvent in the mixed solvent is determined by volume ratio.
It is important to set the range of 10: 1 to 10:10
If the ratio is within the range, a cell structure is formed.
be able to. When the solvent ratio is larger than the above range
Means that the dissolution of the polymer continues until the end of
Precipitation of polymer does not occur.
Bubbles-free, transparent with most of the powder settling on the bottom
Only a polymer mass is obtained. On the other hand, the solvent ratio is above
If it is smaller than the range, only a small amount of solvent
Polymer precipitates at once with bioceramic powder
As a result, welding between cells becomes incomplete and physical
A brittle cell structure with no connection or a connection between cells
Ungrained powder or granules are completed,
Different shrinkage and deformed cell structure
No. Cells are connected in a three-dimensional space
Range of ratio suitable for formation of stable cell structure
Varies depending on the type of solvent and non-solvent,
10: 7. In the mixed solvent of the solvent and the non-solvent as described above,
Dissolve biodegradable and absorbable polymer and
The solution in which the Lamix powder was suspended was filled into the mold
After that, a temperature lower than the boiling point of the solvent, preferably 20 ° C. or less
At a temperature, the mixed solvent may be diffused under normal pressure or reduced pressure.
is important. If gas is diffused at a temperature higher than the boiling point of the solvent,
As the agent boils and destroys the cell walls and welds, high quality cell
No structure can be obtained. This process of air diffusion
In a closed device that can recover the solvent
Use the recovered solvent over and over again
It is safe and does not inhale during operation.
It is resource saving. As described above, the mixed solvent is diffused from the suspension.
Then, a thin film or sheet of several hundred μm or less
If you are looking for a cell structure containing bioceramics
It can be formed in a short time in between. And 1mm or less
Top thick plate or irregular shaped bioceramics
In the case of containing cell structure, suspend by changing the mold depth and shape
It takes a little longer time just to increase the filling amount of liquid
However, it can be easily formed similarly. Then mix
Make sure that the solvent is evenly diffused from the entire surface of the mold.
Do not pass through the polymer but pass through the mixed solvent.
Porous molds with countless fine vents, such as unglazed
One preferred method is to use a ceramic mold, etc.
is there. Further, by fixing the cell wall to be formed,
Avoid collapse and deformation of structures, bioceramics
Slow down the sedimentation speed of powder to reduce powder content gradient
For the purpose of speeding up the gas diffusion of the mixed solvent,
The suspension thickens at a low temperature of about 10 ° C. or less while stirring,
Take the operation of leaving the solvent under reduced pressure and forcibly evaporating the solvent
This is another desirable method. However, the mixed solvent
The diffusion rate depends on the molecular weight, type, concentration,
Delicately adjusted according to the thickness, shape, expansion ratio, etc.
There is a need to. In this way, the thickness is more than 5cm
Block or irregularly shaped
Cell structure with relatively small gradient of ceramics powder content
The structure can be easily formed. Foaming of Cell Structure Containing Bioceramics
Magnification is 2 to 30 times, 5 to 25 times is relatively acceptable
Such a cell structure having a high expansion ratio can be easily obtained.
Due to the small amount of fragments generated by hydrolysis in the body,
Due to foreign body reaction caused by temporary mass production of debris
Has the advantage that there is almost no fear of causing transient inflammation
You. Factors that determine the expansion ratio include polymers.
-Concentration (viscosity of suspension), molecular weight of polymer, mixed solvent
The composition ratio, the air diffusion rate, etc. are listed, but the
Polymer precipitates with the bioceramic powder and
According to the principle of forming the polymer structure, the polymer concentration is
Is also an important factor. The relationship between the polymer concentration and the expansion ratio is inversely proportional.
Yes, the higher the polymer concentration, the lower the expansion ratio
You. And the polymer concentration in the mixed solvent is 10% by weight or less.
When it comes to the top, a cell structure with an expansion ratio of 5 times or more
It becomes difficult to form. Therefore, cells with high expansion ratio
In order to obtain a structure, it is necessary to lower the polymer concentration.
You. The polymer concentration in the mixed solvent is about 2% by weight
And 20 to 3 depending on the composition ratio of the mixed solvent.
To form a cell structure having a high expansion ratio of about 0 times
Can be. However, by further reducing the polymer concentration,
% Or less, a satisfactory cell structure can be obtained.
It will be difficult. At the same time, the deposition of bioceramic powder
Is increased, resulting in a cell structure that is excessively biased in one direction. The relationship between the molecular weight of the polymer and the expansion ratio is as follows.
Foaming ratio is the highest in the
Foaming ratio decreases even if it becomes larger or smaller than the area
Tend to. Viscosity average molecule with highest expansion ratio
The amount is about 200,000 to 350,000 for the above-mentioned polylactic acid and copolymer.
If the temperature is lower than 100,000, bio
It is difficult to form ceramic-containing cell structures.
You. Further, the relationship between the composition ratio of the mixed solvent and the expansion ratio is shown.
Regarding the relationship, the ratio of the above-mentioned ratio at which the cell structure can be formed is
Within the range, the higher the ratio of non-solvent, the higher the foaming ratio
The rate is high. Thus, the polymer concentration, polymer molecule
If the amount and composition ratio of the mixed solvent are variously changed, the cell structure
The expansion ratio of the body can be freely controlled,
Bioceramic-containing cell having foaming ratio of up to 30 times
Can be formed. Such expansion ratio
Has a mean pore diameter of continuous pores of 3 to 300 μm.
And particularly, an average pore diameter of about 150 to 300 μm.
When the cell structure is implanted in the damaged site of living bone
Easy entry of body fluids and soft or hard tissue cells into the
Bioceramic powder present on or inside the cell wall
The body is particularly effective at inducing the formation of bone tissue.
Therefore, it is useful as a biomaterial for bone tissue reconstruction. Cell Structure Containing Bioceramics of the Present Invention
The body contains bioceramic powder, as described above.
The amount is from one side (upper side) to the opposite side (lower side) of the cell structure.
Side).
The average content of bioceramic powder is 5
It is desirable to set within the range of 〜60% by weight. average
If the content is higher than 60% by weight,
Of bioactivity such as the ability to induce and form bone tissue by powder
Improves overall, but reduces the overall strength of the cell structure.
And apparent deterioration due to hydrolysis is faster than necessary
This is not preferable because it causes inconveniences such as on the other hand,
Average content of bioceramics powder is lower than 5% by weight
The overall strength of the cell structure is
Improves to the same degree as cell structure, but the degree of bioactivity
Overall decrease, and apparent degradation due to hydrolysis
Because it causes inconvenience such as slowing down.
Not good. The cell structure containing the bioceramics
Should be subjected to oxidation treatment such as corona discharge treatment.
If such a treatment is applied to the surface,
Since the wettability with bodily fluids increases, it can be applied to the surface layer of the cell structure.
Remarkably expresses the degree of biological activity in
The properties such as properties are further improved. The above-described bioceramics of the present invention
Contains cell structure, representing good bonding to living bone
The nature of the biological activity
It has both utility strength and shape retention, and ultimately everything
It replaces the surrounding bone tissue and disappears.
As a biomaterial for reconstruction of tissue or for tissue reconstruction
Excellent as a scaffold or material for tissue engineering
And useful. In particular, a thick cell structure of 1 mm or more,
Applying the shape to the complex three-dimensional space of the injury site,
Three-dimensional loss while exhibiting the function as a temporal prosthesis
It is possible to reconstruct the wound site, and the expansion ratio
High cell structure, the polymer is quantitatively lean,
During the decomposition and absorption process, many degraded strips are produced
Is not formed, so that there is no
It is really effective because there is almost no fear of causing sexual inflammation.
You. Further, the bioceramic-containing cell of the present invention
Structures, such as artificial joints (eg, hip heads)
When interposed between the plant and living bone, the cell
The structure replaces the bone tissue, and this bone tissue
Improve the fixation strength of the implant
It is effective for FIG. 1 is a partial sectional view showing an example.
One of the artificial joints made of ultra-high molecular weight polyethylene
When the hemispherical shell 1 is fixed to the end of the living bone 2, the hemisphere
Cell structure containing bioceramics of the present invention formed in a shell shape
The structure 3 is used as a spacer between the hemispherical shell 1 and the living bone 2.
It was made to exist. Thus, bioceramics
When the cell structure 3 is interposed, bone tissue is induced inside the cell structure 3.
Is formed and replaced by the decomposition and absorption of the cell structure 3,
The reconstructed living bone is brought into close contact with the surface of the hemispherical shell 1 to form a hemispherical shell.
The fixation of the body 1 is ensured. In that case, the surface layer of the hemispherical shell 1
When the bioceramic powder is embedded in the part,
The surface layer bonds to the living bone, and the fixability is further improved. Next, more specific examples and comparative examples of the present invention will be described.
Will be described. Comparative Example 1 Methylene chloride (C
H Two Cl Two ) And a viscosity average molecular weight of 300,000
Of poly-L-lactic acid at a rate of 4 g / dl
Green hydroxyapatite having an average particle size of 3 μm
Powder (U-HA powder) at a rate of 2.7 g / dl (U-H powder)
A powder content: 40% by weight) to prepare a suspension.
did. Then, this suspension is put in a Petri dish with a diameter of 10 cm.
Into the container so that the liquid level is 13 mm
Cover and let stand at room temperature (10-20 ° C) under atmospheric pressure for 24 hours
To disperse the solvent. However, no cell structure was formed,
A 0.7mm thick sheet containing a lot of U-HA powder
Been formed. This means that until the solvent
As it dissolves and disperses, the pores of the solvent
This is because they did not form a cell structure. For this sheet, phosphate buffer at 37 ° C.
Hydrolysis experiment in liquid and high
An experiment of droxyapatite formation was performed. As a result,
As for the decomposition experiment, the results shown in FIG. 3 were obtained.
In addition, about the hydroxyapatite formation experiment,
After immersion for a week, the bottom surface of the sheet having a high U-HA powder content
In which hydroxyapatite crystals are dotted
It was confirmed with an electron microscope that
Crystal formation could not be confirmed on the upper surface where the number was small. Example 1 Methylene chloride (C
H Two Cl Two ), Ethanol (C Two H Five OH)
Use a solvent to non-solvent volume ratio (solvent / non-solvent) of 10
Change to / 1, 10/3, 10/5, 10/7, 10/9
The five types of mixed solvents were added to a mixture having a viscosity average molecular weight of 300,000.
While dissolving l-lactic acid at a rate of 4 g / dl,
2.7 g / dl U-HA powder having an average particle size of 3 μm
To prepare five types of suspensions. These suspensions were washed with a 10 cm diameter shield.
Into the tray so that the liquid level is 13 mm high.
Leave the lid on and leave it at room temperature (10-20 ° C) under atmospheric pressure.
U-HA powder-containing cell structure (average content of U-HA powder)
(Rate: 40% by weight). Suspension after 24 hours
The mixed solvent in the solvent evaporates, and the composition ratio of the mixed solvent (solvent
(Non-solvent) is only 10/7 and 10/9.
It just left a tanol odor. Then decompress
After drying, the gas chromatograph cannot detect the solvent.
became. Table 3 below shows the properties of each of the obtained cell structures.
Shown together. Next, the cross section of each cell structure was scanned with a scanning electron microscope.
Observed with a mirror (SEM), the pore size and U-HA powder
The distribution was examined. As a result, the pore size of each cell structure is large.
The size is as shown in Table 3 below, and any cell structure
In the body, the U-HA powder is coarsely distributed on the upper surface side and close to the lower surface side.
The distribution was densely distributed as The bending strength and tensile strength of each cell structure
Was measured, the results shown in Table 3 were obtained. In addition,
The bending strength is determined by a three-point bending test method (JIS K7221).
The tensile strength is determined by a universal testing machine (JIS)
K 7113). [Table 3] As can be seen from the results shown in Table 3,
In the case of a mixed solvent of methylene and ethanol, the composition of the solvent
The ratio (methylene chloride / ethanol) is 10/1 to 10/6
, A relatively good cell structure can be obtained. And the solvent group
When the composition ratio is 10/5, the expansion ratio is as high as 10.0 times.
Cell structure with high value
My body is getting thicker. This is in contact with the outside air of the suspension
The polymer immediately precipitates and solidifies from the
And maintain the thickness by forming and fixing the cell walls.
It is thought that it was done. This fact indicates that a certain expansion ratio
When a cell structure with a small thickness is required, the composition ratio of the solvent
Suggest that the concentration of the polymer solution should be adjusted
I have. When the ratio of the solvent is high, the
The volume decreases, and when the thickness decreases,
The cell structure is solidified and the cell walls are fixed.
It is considered that the thickness of the structure and the expansion ratio were reduced. vice versa,
If the initial non-solvent ratio is high, a slight
Immediately exerts the effect as a non-solvent precipitant
And a precipitate is formed at once. At this time, dissolve the polymer
And leave enough solvent to form continuous cell walls.
Does not significantly shrink or settle when pores form.
The fused polymer particles simply fuse to form a link,
A cell such as a kind of sintered body with pores interposed
It is thought to form a structure. In fact, the solvent composition ratio
In 10/7, shrinkage during precipitation and solidification is severe, and the surface
In this way, a deformed cell structure with many wrinkles
When the composition ratio is 10/9, the cell structure is fragile and particles easily fall off.
A structure was obtained. However, the ratio of forming the cell structure
The upper limit is considered to be 10/10. This fact is the reason for the present invention.
This well supports the generation mechanism of the structure. When the solvent composition ratio is 10/1, 10/3,
As it becomes 10/5, the expansion ratio increases,
As a result, both bending strength and tensile strength are reduced.
You. This is because when the expansion ratio increases, the number of pores increases.
Cell walls are thin due to their large size.
It is considered that the strength decreased and the strength decreased. Next, from a suspension having a solvent composition ratio of 10/5,
About the formed U-HA powder-containing cell structure,
Hydrolysis experiments in phosphate buffer at 37 ° C.
Hydroxyapatite formation experiment in body fluid
Was. As a result, FIG.
As shown in FIG.
The water splitting is fast, and the immersion for 12-16 weeks makes PLLA
Viscosity average molecular weight of about 1/2 to the initial viscosity average molecular weight
It decreased to 1/3. This is because the above cell structure
The phosphate buffer easily penetrates through the pores on the surface at the bubble ratio.
It is considered that the hydrolysis was accelerated because the contact area was increased.
available. In addition, a hydroxyapatite formation experiment was performed.
After immersion for 4 weeks, the cell structure containing U-HA powder was
In the surface layer on the lower surface side where there is much
Tight crystals are formed in stripes with a rather large area and contain
Even in the surface layer on the upper side where the amount is small, crystals are dotted and slightly shaped
It was confirmed that it was done. From this, UH
A powder is a form of hydroxyapatite of the same quality as living bone
Cell structure with a high expansion ratio
The body contains U-HA powder and is held on the inner cell wall
Contact with simulated body fluid penetrating through pores on the surface
To quickly induce hydroxyapatite to the inside
It can be seen that it can be formed. On the other hand, the non-
The U-HA powder exposed on the surface is slightly
Only comes into contact with the simulated body fluid,
The formation of hydroxyapatite is slight and polylactic acid
A large amount of hydro-
It takes a long time before xiapatite is formed.
Therefore, the cell structure containing the U-HA powder is embedded in the living body.
Is much more than a non-cell structure U-HA powder-containing sheet
Quickly induces and forms bone tissue and strongly binds to living bone,
It is estimated that the whole will be replaced with bone tissue in a relatively short time.
Wear. [Example 2] The composition ratio of the solvent (CH Two Cl Two /
C Two H Five OH) made from a 10/5 suspension
The U-HA powder-containing cell structure of Example 1 was prepared at normal temperature and normal pressure.
Corona discharge treatment for 5 minutes from a distance of 5 cm (Kyoto Denki
(Using a processing machine manufactured by K.K.)
Hydroxia in simulated body fluid for cell structures
An experiment on the formation of patite was performed. As a result, after immersion for 1 to 2 weeks, the cell structure was
Nearly the surface layer on the lower surface side where the U-HA powder content of the structure is large
A large amount of hydroxyapatite crystals covering the whole
Formed on the surface layer on the top side with low content
It was confirmed that the amount of formation increased. This thing
The corona discharge treatment can form hydroxyapatite
Means that significantly promote and further enhance the guided formation of bone tissue
It turns out that it is useful as. Example 3 Composition ratio of solvent (CH Two Cl Two /
C Two H Five OH) to 10/5
Maximum particle size 45μm, average particle size 10μ as mixed powder
m biograss (US Biomaterials, registered
(Trademark) was fixed at 40% by weight, and
-L-lactic acid concentration of 1.0, 2.0, 3.0, 4.0,
Prepare 6 types of suspensions by changing to 5.0 and 7.0 g / dl
did. Then, each suspension was placed in a petri dish as in Example 1.
Filling to form a bioglass-containing cell structure. The properties of the obtained cell structure, bending strength,
The tensile strength is summarized in Table 4 below. [Table 4] From the results in Table 4, it can be seen that the expansion ratio is inverse to the concentration.
It is clear that it depends proportionally. Also, polymer
As the concentration decreases, the expansion ratio of the cell structure increases.
However, the bending strength and tensile strength decrease accordingly.
Was. This is due to the gas structure becoming less volatile as the polymer concentration decreases.
As the number and size of the holes increase, the strength of the cell
It is thought that it was. Example 4 Composition ratio of solvent (CH Two Cl Two /
C Two H Five OH) 10/5, polymer concentration 2 g / dl,
High fired at 900 ° C as bioceramic powder
Droxyapatite (HA) (maximum particle size 150 μm, flat
(Average particle size 30 μm) fixed at 1.35 g / dl
And the viscosity average molecular weight is about 400,000, about 300,000, about 18.5.
As in Example 1, using 10,000 poly-L-lactic acid, respectively.
Cell structure containing HA powder (average content of HA powder)
%; 40% by weight). The properties of each cell structure obtained and the bending strength
Table 5 shows the degree and the tensile strength. [Table 5] As a result, the viscosity average molecular weight of poly-L-lactic acid
As the amount increases, the bending strength and tensile strength of the cell structure
Both have grown. In addition, the viscosity average molecular weight of about 300,000
If you compare the one with about 185,000,
Even though the cell structure has a smaller expansion ratio,
Both tensile strength and tensile strength showed small values. This is a minute
The difference in the amount of cells is the difficulty of forming the cell structure and the quality of the cell.
Cell structure having a viscosity average molecular weight of about 300,000
Has more uniformity of cells than about 18,000 cell structures,
Good cell structure in terms of pore size, number, cell wall hardness, etc.
It is thought that it was made. Comparative Example 2 A polymer having a viscosity average molecular weight of about 90,000
HA powder using Li-L-lactic acid in the same manner as in Example 4.
A containing cell structure was formed. This is the same as that of Example 4
Unlike porous structures, porous particles aggregated and stuck together
It was such a brittle cell structure. The bending strength and tensile strength of this cell structure were
As a result of the measurement, an intensity that could be measured was not obtained.
That is, when compared with the value of the cell structure of the fourth embodiment,
And vulnerable. From this, the strength suitable for practical use
In order to form an HA powder-containing cell structure having a degree of viscosity,
Using poly-L-lactic acid having a degree average molecular weight of about 100,000 or more
It turns out that it is necessary to Example 5 Composition ratio of solvent (CH Two Cl Two /
C Two H Five OH) is 10/5 and the viscosity average molecular weight is 300,000.
-Fix the concentration of L-lactic acid to 4 g / dl,
AW (Apatite-Worastenay)
G) Glass ceramic powder (maximum particle size 50 μm, average
(The particle size is 10 μm) in an amount of 1.7, 2.7, 4.0 g /
dl, and a suspension was prepared.
A-W glass ceramic powder having an average content of 30, 4
A cell structure of 0.50% by weight was formed. The properties of each cell structure obtained and the bending strength
The degree and tensile strength are shown in Table 6 below. [Table 6] As can be seen from Table 6, the AW glass cell
As the content of Lamix powder increases, the cell structure
Both bending strength and tensile strength decreased. This is the content of the powder
It is considered that when the rate increases, the cell wall becomes brittle.
Therefore, a cell structure with a content ratio suitable for the purpose and location of use
It may be desirable to select the body appropriately. Further, for each of the obtained cell structures, a pseudo
Conducted an experiment to form hydroxyapatite in a similar body fluid
Was. As a result, each of the cell structures was A-W glass.
The surface layer on the lower side where the ceramic powder content is high
However, compared to the surface layer on the upper surface side where the content is low,
The amount of crystals of sheapatite was much larger. Soshi
High average content of AW glass ceramic powder
The lower the surface layer and the upper surface layer, the higher the cell structure
Increased amount of droxyapatite crystals formed
Was confirmed. [Comparative Example 3] AW glass ceramic powder
Except that the amount of body was changed to 0.5 and 8.0 g / dl
In the same manner as in Example 5, the A-W glass ceramic powder
A cell structure with an average content of 11% by weight and 67% by weight
Done. Then, for each cell structure,
The experiment of hydroxyapatite formation was carried out. As a result, AW glass ceramic powder
Cell structure with an average content of 11% by weight is immersed for one month
After that, a slight amount of hydroxyapatite
Crystal formation was only observed. In contrast, A
The average content of -W glass ceramic powder is 67% by weight
1 week after immersion, the upper and lower surface layers
A large amount of hydroxyapatite crystals are formed in the part
Was. However, this cell structure has powder exposed on the surface.
Because it falls off easily and has low strength and is very brittle,
It is not suitable for practical use. [Example 7] Glycolic acid (GA) and L-
Lactic acid (LLA) copolymer [GA / LLA: 80/20
(Molar ratio), weight average molecular weight Mw: 539,000, media
Soave Technik], chloroform and isopropyl
Alcohol mixed solvent (10/3 volume ratio)
dl and dissolved as bioceramic powder
Calcined hydroxyapatite (U-HA) powder (average grain
Diameter of 3.0 μm) and the blending amount is 30% by weight.
Then, a petri dish was filled in the same manner as in Example 1 and U-H
An A powder-containing cell structure was obtained. The cell structure obtained was a GA / LLA
Because it is a polymer, it is softer than that of Example 1.
Cell structure. This cell structure can be
Induces and breaks down and absorbs in vivo within about 3 months
It is useful as a biomaterial. As can be understood from the above description, the present invention
Ming's bioceramic-containing cell structure is
Good bioactivity and in vivo performance over several months
It has both utility strength and shape retention, and ultimately all bone tissue
For example, reconstruction of a bone injury site
Very suitable as a biomaterial for medical applications, prostheses and scaffolds
In particular, a cell structure thicker than 1 mm
Temporary prosthesis by geometrically applying it to a complex three-dimensional space
Reconstruction of three-dimensional damaged parts while exhibiting the function as a material
A cell structure that can be built and has a high expansion ratio
Is a large number of degraded particles that temporarily and rapidly
Is not generated due to foreign matter reaction of the decomposed strip.
It can also eliminate the fear of causing temporary inflammation
You. Furthermore, surface oxidation treatment such as corona discharge treatment is performed.
In addition, the good wettability of the surface increases the affinity of the tissue
The ability to form induction is further improved and is extremely bioactive. Only
The cell structure containing bioceramics of the present invention
Safe because it contains no harmful benzene or other solvents and does not remain
It is excellent in the property and between the implant and the living bone.
Improve the fixation strength of the implant by intervening
Is also possible. The manufacturing method according to the present invention uses a special device.
Easily produce homogeneous cell structures without using
Can easily adjust the expansion ratio and thickness.
It has the effect of doing so.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバイオセラミックス含有セル構造体の
一使用例を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例のバイオセラミックス含有セ
ル構造体の加水分解期間と粘度平均分子量との関係を示
すグラフである。
【図3】比較例のバイオセラミックス含有シートの加水
分解期間と粘度平均分子量との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 人工関節の一方の半球殻体
2 生体骨
3 本発明のバイオセラミックス含有セル構造体BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a cross-sectional view showing one usage example of a bioceramic-containing cell structure of the present invention. FIG. 2 is a graph showing the relationship between the hydrolysis period and the viscosity average molecular weight of the bioceramic-containing cell structure of one example of the present invention. FIG. 3 is a graph showing a relationship between a hydrolysis period and a viscosity average molecular weight of a bioceramic-containing sheet of a comparative example. [Description of Signs] 1 One hemispherical shell of artificial joint 2 Living bone 3 Cell structure containing bioceramics of the present invention
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−68370(JP,A) 国際公開95/019796(WO,A1) DEVIN,J.E.et al,T hree−dimensional d egradable porous p olymer−ceramic mat rices for use in b one repair,J.Bioma ter.Sci.Polym.Ed., Vol.7,No.8,p.661−669 GOGOLEWSKI,S.et a l.,Resorbable mate rials of poly(L−la ctide),Colloid & P olymer Sci.,Vol.261, No.6,p.477−484 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 15/00 - 33/18 C08J 9/00 - 9/42 A61F 2/00 - 4/00 CA(STN) MEDLINE(STN)Continuation of front page (56) References JP-A-3-68370 (JP, A) WO 95/019796 (WO, A1) DEVIN, J. E. FIG. et al, Three-dimensional degradable porous polymer-ceramic matrices for use in bone repair, J. et al. Bioma ter. Sci. Polym. Ed. , Vol. 7, No. 8, p. 661-669 GOGOLEWSKI, S.M. et al. , Resorbable materials reals of poly (L-lactide), Colloid & Polymer Sci. , Vol. 261, no. 6, p. 477-484 (58) Field surveyed (Int. Cl. 7 , DB name) A61L 15/00-33/18 C08J 9/00-9/42 A61F 2/00-4/00 CA (STN) MEDLINE (STN) )
Claims (1)
た連続気孔を有するセル構造体であって、その内部に生
体活性なバイオセラミックスの粉体が含有されており、
バイオセラミックスの粉体の含有量がセル構造体の片面
側から反対面側に近づくにつれて漸増していることを特
徴とするバイオセラミックス含有セル構造体。(57) [Claim 1] A cell structure having continuous pores formed from a biodegradable and absorbable polymer, wherein a bioactive bioceramic powder is contained therein. Yes,
A bioceramic-containing cell structure characterized in that the content of the bioceramic powder gradually increases from one side to the opposite side of the cell structure.
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