JP3451072B2 - 地盤改良工法およびその装置 - Google Patents

地盤改良工法およびその装置

Info

Publication number
JP3451072B2
JP3451072B2 JP2001004503A JP2001004503A JP3451072B2 JP 3451072 B2 JP3451072 B2 JP 3451072B2 JP 2001004503 A JP2001004503 A JP 2001004503A JP 2001004503 A JP2001004503 A JP 2001004503A JP 3451072 B2 JP3451072 B2 JP 3451072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
pipe
ground
sludge
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001004503A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002206233A (ja
Inventor
高 永岡
淳 中根
正和 飯島
武彦 所
則雄 高橋
浩 鈴木
峰雄 村田
和廣 柏木
Original Assignee
鉄建建設株式会社
日本綜合防水株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 鉄建建設株式会社, 日本綜合防水株式会社 filed Critical 鉄建建設株式会社
Priority to JP2001004503A priority Critical patent/JP3451072B2/ja
Publication of JP2002206233A publication Critical patent/JP2002206233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3451072B2 publication Critical patent/JP3451072B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグラウト、あるいは
水、空気等の高圧噴射力を利用して地盤を切削、固結体
を形成する地盤改良技術、ならびに地盤内圧を地盤外か
ら測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セメントミルク等のグラウトを注
入管先端付近から高圧で噴射し、その圧力で地盤を切削
し、同時に切削土砂とグラウトとを撹拌混合して地盤中
に固結体を形成する高圧噴射力を利用する地盤改良工
法、高圧グラウトに圧縮空気を沿わせて切削力を高め固
結体の造成径を拡大させる改良手段、あるいは、注入管
上段に設けた吐出口から圧縮空気を沿わせた高圧水を噴
射して地盤を切削し、泥土化した地盤を排出しながら、
注入管下段に設けた吐出口からグラウトを注入し固結体
を形成する等の工法が実施されている。このほか、上
段、下段に設けた吐出口から圧縮空気を沿わせた高圧グ
ラウトを噴射して、切削、撹拌、混合を行なって固結体
を造成し地盤を改良する工法もある。
【0003】これらの工法で地上から垂直方向に施工す
る場合には、圧縮空気を併用することによって、高圧水
または高圧グラウトの地盤中での噴射力の減衰を防ぎ、
同時に切削泥の地上への排出力を高めることができる。
また、注入または噴射されたグラウトの一部は泥土と共
に地上に排出されるものの、大部分は地盤中に撹拌混合
され、あるいは泥土が排出された後の空洞中に充填され
固結体となり、地盤改良に有効に機能する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの高
圧噴射力を利用する工法で、地下水位が高い地盤を水平
方向に切削して施工する場合、特に大深度で被圧が高い
場合は、注入または噴射したグラウトの大半が泥土と共
に注入管周りの排出路から手前側に排出されてしまう。
さらに、注入管周り等からの地下水の噴出もあって、注
入したグラウトの殆んど全量が排出されてしまい、目的
とする固結体の形成が不可能となる。
【0005】このようなグラウトの排出を防止する対策
として、注入管の壁挿入部分に、圧力調整機能を有する
バルブを設けた排出管を取付ければ必要以上のグラウト
の排出を押えることができる。しかし、地盤条件によっ
ては、噴射した圧縮空気が排出しきれず切削された地盤
上部に残留してグラウトの充填が一層困難となり、固結
体の形成が不能となるのみでなく、地盤内に緩みや、空
洞を残すという問題点もあって、これだけでは地盤改良
の目的からみて不充分であるとして実用化されていなか
った。
【0006】この発明は上記問題点に着目しなされたも
のである。その目的は大深度であったり、地下水位が高
く水圧が高い地盤に対して水平方向の施工を行う場合に
おいても、注入グラウトおよび切削泥土の排出を抑制し
所定の造成径を確保して固結体を形成でき、地盤の緩み
や空洞を残すことのない地盤の改良工法および装置を提
案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明は次記の通りである。 <請求項1記載の発明> 注入管を地盤内に略水平方向に沿って挿入した状態で、
この注入管を介して高圧グラウトあるいは、高圧水とグ
ラウトを注入し、あるいはこれと併用して圧縮空気を注
入し、グラウトを撹拌混合して注入管を中心とする径の
固結体を造成する地盤改良工法であって、排泥管を、前
記形成すべき固結体の造成径上端位置に沿い地盤内外を
連通するように配し、少なくとも前記注入中に、前記排
泥管による排泥流量を計測し、注入量に応じて定めた排
泥流量に関する正常制御上限値および正常制御下限値に
基づき、計測流量が上限値以上となったときには前記排
泥管による排泥流量を減少させるとともに、計測流量が
下限値以下となったときには前記排泥管による排泥流量
を増加させる、ことを特徴とする地盤改良工法。
【0008】(作用効果) このように、本発明は、形成すべき固結体の造成径の上
端位置に沿い地盤内外を連通する排泥管を配して注入時
に排泥を行うにあたり、その排泥管による排泥流量を計
測し、その計測流量と注入量に応じて定めた上限値およ
び下限値との大小関係に基づいて、排泥管による排泥流
量を制御するものである。かかる制御により、注入量と
排泥量との収支を適切に制御できる。よって注入グラウ
トが泥土に同伴し排出されることを抑制でき、かつ、地
山内の被圧水の噴出も防止ができる。また地盤内が著し
く高圧となってこれが周辺の地盤や躯体に悪影響を及ぼ
すのを防ぐことができる。さらに注入したグラウトが注
入管周り等から排出されることも防止でき、所要のグラ
ウトを切削地盤内に止めることを可能とし、所定の造成
径の固結体を確実に造成することができる。また、排泥
管を切削径上部に配設することから、上部に溜まる空気
の残留がなくなり、地盤の緩みや、空洞による欠陥の発
生も防止できる。
【0009】<請求項2記載の発明> 前記正常制御上限値よりも更に上に造成停止上限値を、
および前記正常制御下限値よりも更に下に造成停止下限
値をそれぞれ予め設定し、前記排泥管における排泥流量
の計測流量が、造成停止上限値以上となったとき又は造
成停止下限値以下となったときには前記注入を停止す
る、請求項1記載の地盤改良工法。
【0010】(作用効果) 本発明においては、正常排泥量範囲を多少外れたとして
も、前述のように排泥管による排泥流量を制御するた
め、通常の場合には正常排泥量範囲に復帰させることが
できる。しかし、例えば排泥流量を制御する手段の機能
に障害が発生する等の事態が発生したときには、本発明
の排泥流量制御にも関わらず正常排泥量範囲に復帰にし
ないことが想定される。
【0011】本請求項2記載の発明は、かかる注入造成
作業を停止すべき事態に対処できるように、計測流量が
造成停止上限値以上となったとき又は造成停止下限値以
下となったときには注入を停止するようにしたものであ
る。
【0012】<請求項3記載の発明> 前記正常制御上限値と前記造成停止上限値との間に異常
上限値を予め設定しておき、前記排泥管における排泥流
量の計測流量が異常上限値以上でかつ造成停止上限値未
満となったときに前記流量制御手段による排泥流量増加
制御の制御力を増加させる、請求項2記載の地盤改良工
法。
【0013】(作用効果) 排泥流量が増加し、異常制御上限値以上で且つ造成停止
上限値未満まで上昇したときには、排泥圧力が高く、流
量制御手段による排泥流量増加制御の制御力が不足して
おり、所期の流量制御能力が発揮されていない事態が想
定される。本請求項3記載の発明によれば、かかる場合
に排泥流量増加制御の制御力を増加させることができる
ので、排泥圧力が高くても所期の流量制御能力を発揮さ
せることができる。
【0014】<請求項4記載の発明> 前記注入中に前記排泥流量とともに排泥管における排泥
圧力を計測し、予め設定した造成停止排泥圧を超えたと
きには前記注入を停止する、請求項1〜3のいずれか1
項に記載の地盤改良工法。
【0015】(作用効果) 排泥管途中の閉塞等により、流量計測では発見し難いよ
うな注入造成作業を停止すべき事態が発生することも想
定されるが、本請求項3記載の発明では、流量監視と併
せて排泥圧も監視して注入続行または停止を判断するの
で、そのような事態にも対処することが可能となる。
【0016】<請求項5記載の発明> 前記注入中に前記排泥流量とともに地盤内圧を計測し、
予め設定した造成停止地盤内圧を超えたときには前記注
入を停止する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の地
盤改良工法。
【0017】(作用効果) このように本発明では地盤内圧を直接計測して注入続行
または停止を判断することもでき、流量計測では発見し
難いような注入造成作業を停止すべき事態を回避するこ
とができる。
【0018】<請求項6記載の発明> 地盤内に略水平方向に沿って挿入される注入管と、この
注入管を中心とする固結体造成径の上端位置に沿い地盤
内外を連通するように配される排泥管と、排泥管による
排泥流量を計測する流量計測手段と、排泥管による排泥
流量を制御する流量制御手段と、注入量に応じて定めた
排泥流量に関する正常制御上限値および正常制御下限値
に基づいて、前記流量計測手段による計測流量が上限値
を超えたときには前記流量制御手段により前記排泥管に
よる排泥流量を減少させるとともに、計測流量が下限値
未満となったときには前記排泥管による排泥流量を増加
させ、それによって地盤内の圧力を適正に保持する手段
と、を備えたことを特徴とする地盤改良装置。
【0019】(作用効果) かかる装置おいても、請求項1記載の方法と同様の作用
効果が奏せられる。
【0020】<請求項7記載の発明> 前記流量制御手段として; 一端に排泥導入口を有する主管部と、一端が主管部の側
部に連通し他端に排出口を有する分岐管部と、前記主管
部内に挿入配置され管軸方向に沿って往復動自在のピス
トンとを備え、前記ピストンにより前記分岐排出管入口
を開閉することにより、前記主管部の排泥導入口から分
岐管部を介して排出される排泥流量を制御するように構
成したピストン式流量制御弁を備えた、請求項6記載の
地盤改良装置。
【0021】(作用効果) 流量制御手段としては、流通路たるゴムスリーブを圧潰
変形させて開閉を行うピンチバルブ等の各種制御弁を用
いることができるが、かかるゴムスリーブは耐久性・安
定性が低いという欠点がある。これに対して本請求項7
記載の発明によれば、制御弁が圧潰変形を伴わずに開閉
動作するだけでなく、非常に簡素な構成で動作するた
め、耐久性・安定性に優れるため、より確実な排泥流量
制御が可能となる。
【0022】<請求項8記載の発明> 前記排泥管が内管および外管よりなる二重管構造とさ
れ、前記外管の先端部壁面に開口窓が形成され、前記内
管の先端部において内管内と前記開口窓とが連通可能に
構成され、前記外管に対して前記内管が軸心方向に移動
可能とされ、この移動により前記開口窓と前記内管内と
の連通度合いが変化するように構成されており、この開
口窓の連通度合い変化機構によって前記流量制御手段が
構成された、請求項6または7記載の地盤改良装置。
【0023】(作用効果) 本請求項8記載の発明によれば、流量制御手段が耐久性
・安定性に優れ、より確実な排泥流量制御が可能となる
だけでなく、別途の流量制御弁等を設ける必要が無くな
る利点ももたらされる。
【0024】<請求項9記載の発明> 地盤内外に連通する圧力伝達路と、この圧力伝達路の途
中に設けられ、圧力伝達路を地盤内に連通する先端側部
分と地盤外に連通する基端側部分とに隔離するととも
に、前記圧力伝達路の先端側部分からの地盤内圧を受け
てこれを前記圧力伝達路の基端側部分内に伝達する圧力
伝達部材と、前記圧力伝達路の基端側部分内に満たさ
れ、前記圧力伝達部材からの圧力を受ける圧力伝達流体
と、前記圧力伝達路の地盤外部分に設けられ、圧力伝達
路内の圧力伝達流体の圧力を計測する圧力計と、前記圧
力計により前記圧力伝達流体の圧力を前記地盤内圧とし
て計測し、その計測結果が予め設定した造成停止地盤内
圧を超えたときには前記注入を停止する手段とを備え
た、請求項6〜8のいずれか1項に記載の地盤改良装
置。
【0025】(作用効果) 本請求項9記載の発明によれば、地盤内圧を直接計測し
て注入続行または停止制御を行うので、流量計測では発
見し難いような注入造成作業を停止すべき事態を回避す
ることができる。
【0026】また、従来は、先端部に圧力センサーを設
け、計測結果の信号を伝達するケーブルが内装された管
を地盤内に挿入して地盤内圧を計測していた。しかし、
この方法は、地下水や水気など水分が存在する虞の高い
地盤内に電気機器を持ち込むものであり、絶縁処置やメ
ンテナンス等の作業が非常に煩雑であるという基本的な
問題点があった。
【0027】本発明の地盤内圧測定装置は、かかる問題
点に鑑みてなされたものである。本発明装置によれば、
地盤内圧が、圧力伝達路内の圧力伝達部材および圧力伝
達流体の伝達を介して地盤外に伝達され計測される。し
たがって地盤内部分に圧力センサー等の電気機器・部品
がないため、メンテナンス等が著しく容易となる。
【0028】<請求項10記載の発明>前記排泥管における 地盤内部分の壁面に形成された開口
と、 排泥管内を通り、地盤外から前記開口窓に連通す
る圧力伝達路と、圧力伝達路の先端部に設けられ、圧力
伝達路を地盤内に連通する先端側部分と地盤外に連通す
る基端側部分とに隔離する弾性隔壁と、前記圧力伝達路
の基端側部分内に、その伝達方向に沿って所定のストロ
ークで往復するように設けられ、その前後を隔離するピ
ストンと、前記圧力伝達路における弾性隔壁とピストン
との間の部分に満たされた第1の圧力伝達流体と、前記
圧力伝達路におけるピストンよりも基端側の部分に満た
された第2の圧力伝達流体と、前記圧力伝達路の地盤外
部分に設けられ、前記第2の圧力伝達流体の圧力を計測
する圧力計とを備え、前記圧力伝達路、弾性隔壁および
ピストンが一体的に、前記排泥管に対してその軸心方向
に移動可能とされ、この移動の第1の位置において前記
開口窓と前記圧力伝達路内との連通が阻止され、第2の
位置において前記開口窓と前記圧力伝達路内との連通が
図られるとともに、前記開口窓と圧力伝達路内との連通
状態では、前記弾性隔壁が地盤内圧を受けて変形し当該
地盤内圧が前記第1の圧力伝達流体に伝達され、この第
1の圧力伝達流体の圧力変化がピストンの移動により第
2の圧力伝達流体に伝達され、この第2の圧力伝達流体
の圧力が前記圧力計により前記地盤内圧として計測され
るように構成された、請求項6〜8のいずれか1項に記
載の地盤改良装置。
【0029】(作用効果) 本請求項10記載の発明においては、圧力伝達路、弾性
隔壁およびピストンを一体的に外管に対して移動させる
ことによって、外管の開口窓と圧力伝達路内との連通が
阻止される状態と、開口窓と圧力伝達路内との連通が図
られる状態とを選択することができる。よって地盤内圧
を計測する必要がない時、例えば装置の地盤挿入時に、
外管の開口窓と圧力伝達路内との連通が阻止される状態
にすることで、圧力伝達路の閉塞を防止することができ
る。
【0030】また、地盤内圧を直接受ける圧力伝達部材
としては、原理的には弾性隔壁および所定ストロークで
往復するピストンのいずれかを備えていれば足りる。し
かし、弾性隔壁は泥土等に接したり固化材が表面に付着
し固化しても確実に動作するという利点がある一方で、
圧力伝達に伴う弾性変形が限度を超えると外れたり破壊
したりする難点がある。これに対して、所定ストローク
で往復するピストンは泥土等の異物が摺動面に挟まった
り固化材が付着すると動作不能となる難点があるもの
の、圧力伝達に伴う移動にはストロークに応じた強固な
限界がある。本請求項10記載の発明は、これら弾性隔
壁及びピストンを組み合わせて、それぞれ利点のみを発
揮するようにしたものである。
【0031】例えば、後述するように圧力伝達路を地盤
内に挿入した状態で圧力伝達路の継ぎ足しを行う場合、
圧力伝達路から圧力伝達流体を抜き取る必要がある。こ
のとき、圧力伝達部材が弾性隔壁のみであると、背面の
支えなしに地盤内圧を受けることとなり、限度を超える
と外れたり破壊したりしてしまう。また圧力伝達部材が
ピストンのみであると、これが地盤内圧を受けることと
なり、泥土等の異物が摺動面に挟まり往復動作不能とな
るおそれがある。
【0032】しかるに、本発明では圧力伝達路を地盤内
に挿入した状態で圧力伝達路の継ぎ足しを行う場合であ
っても、第2の圧力伝達流体のみを抜き取るだけで足
り、その際にピストンは支えを失うものの、所定のスト
ローク限界で強固に止まり、第1の圧力伝達流体を介し
て弾性隔壁を支えることができる。よって、弾性隔壁は
ピストンにより支えられるため地盤内圧を受けても外れ
たり破壊したりする虞がなくなる。また、ピストンは地
盤側に対して弾性隔壁により隔離されており、その前後
に泥土等の異物侵入の虞は実質的にない。よって、異物
がピストンの摺動面に挟まり往復動作不能となる虞は実
質的にない。
【0033】<請求項11記載の発明> 前記圧力伝達路がそれぞれ複数のユニットを継ぎ足して
形成されるものである、請求項10記載の地盤改良装
置。
【0034】(作用効果) 前述の従来手法において地盤内圧を計測する場合、計測
位置の深度を単位管長以上変更する場合、管の継ぎ足し
や取外しとともに、ケーブルについても接続および切断
が必要になり、その作業が煩雑であった。しかるに、本
発明によれば、計測位置の深度を単位圧力伝達路長さ以
上変更する場合、圧力伝達路の継ぎ足しや取外し及び圧
力伝達路内への圧力伝達流体の充満作業が必要なだけで
あり、その作業も、ケーブルの接続・切断のような煩雑
な作業と比べれば、容易かつ迅速に行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照しつつ詳説する。 (施工方式の例) 図1は土留め壁91の背面地盤Gの改良施工例を示して
いる。地盤Gの地下水レベルより下方の地下水の被圧下
位置に対して、竪坑から注入管80及び排泥管70が略
水平に挿入される。挿入に際しては、注入管80及び排
泥管70の各先端に削孔ビットを設けておき、穿孔しな
がら挿入する。またこの際、注入管80の先端に設けた
ノズル90から削孔水または削孔泥水を周囲に噴射し、
周囲の地盤を弛緩させながら削孔することもでき、その
場合には後のグラウト等の注入を迅速に行うことができ
る。
【0036】しかる後、地盤G中に挿入された注入管8
0に対して、セメントミルクなどの硬化性材料からなる
グラウト、水あるいはエアなどの地盤改良用流体を基部
ヘッド81から供給し、先端部に取り付けたノズル90
から高圧で噴射させ、軸心回りに注入管80を回転させ
つつ引き抜くことで、注入管80の周囲に改良体100
が造成される。ノズルをの位置や数によっては、例えば
周方向および長手方向に多数のノズルを設けた場合には
注入管80を回転させずに引き抜きながら注入を行うこ
ともできる。
【0037】このとき、単にグラウトを注入するだけだ
と地盤の内圧が高まり注入グラウトが注入口元から排出
される等の問題が発生するため、地盤改良材料と土砂粒
子との混合スライムたる泥土を排泥する。具体的には、
地盤改良域(改良体100の領域)に向かって注入管8
0とほぼ平行に挿入した排泥管70により、地盤改良材
料の地盤内への吐出に伴う泥土を、開口窓52aを通し
て内部に導き、地盤外に排泥する。
【0038】排泥管70を通す地盤改良用の流体として
は、排泥のための泥土以外にも、排気(注入圧縮空気の
排出)、挿入時の削孔用水があり、また注入管80を通
す地盤改良用の流体としては、高圧グラウト以外にも、
挿入時の削孔用水・削孔用泥水、切削力を高めるための
エア、泥土排出・混合促進用エア、地盤撹拌用高圧水な
どがある。これらは、施工方式の選択により適宜選択さ
れる。
【0039】他方、上記例は引き抜き時に注入を行うも
のであるが、本発明では注入管80および排泥管70の
地盤G内への挿入過程においてグラウト注入・排泥を行
うこともできる。かかる挿入時注入は、鉛直方向施工に
おいては周知のことであるので、図示およびこれ以上の
説明は敢えて省略する。
【0040】(排泥管の例) 図2は基部ヘッドを、図3及び図4は中間の単位管を、
図6〜図9は先端装置をそれぞれ示すが、縮尺を変えて
図示したものである。また、実施の形態の装置は、内管
が軸心方向に移動可能なものである。
【0041】図2をまず参照すると、基部ヘッドを構成
する、基部内管1と基部外管2とが間隙をもって同心状
に組み立てられている。基部内管1の基部には、第1ス
イベル3が設けられ、ベアリング4,4により回転自在
に保持されている。5Aはシール材である。
【0042】基部外管2の基部には、第2スイベル6が
設けられ、ベアリング7,7により回転自在に保持され
ている。また、基部外管2の基部外面はシール材5Bに
よりシールされている。さらに、第2スイベル6の壁に
形成された第2流路入口P2との関係で、基部内管1の
外面との間をシール材5Cによりシールしている。
【0043】基部外管2の先端部と基部内管1の先端部
とは、基部外管2の先端部壁面を通して連結ネジ8を、
基部内管1の先端部の外面に形成された軸心方向に沿う
凹溝1a内に嵌合することにより、基部外管2と基部内
管1とを周方向位置不動に連結している。
【0044】他方、復動式油圧ピストン9が第2スイベ
ル6のフランジ6Aを座として、第1スイベル3のフラ
ンジ3Aと連結されている。これにより、油圧ピストン
9を伸長させると、基部内管1及び先端側に連結される
各単位管の内管群が、図示状態から右方に移動し、収縮
させれば左方に移動する。また、油圧ピストン9による
基部内管1(したがって先端側の内管群も含めて)の作
動を確実にするために、油圧ピストン9のロッド先端の
ナット9aとフランジ3Aとの間にスプリング9bが介
在させてある。
【0045】基部内管1の基部には、第1流路入口P1
とされ、ホースなどに接続され、第1流体Xが流入ある
いは流出(排出)される。第2スイベル6の壁に形成さ
れた第2流路入口P2を通して、第2流体Yが流入ある
いは流出(排出)される。
【0046】なお、図示の形態では、基部外管2の先端
部外面に雄ネジが、基部内管1の先端部外面に雄ネジが
それぞれ形成されている。
【0047】次いで、図3及び図4の単位管Zに注目す
ると、内管10と外管20とが間隙をもって同心状に組
み立てられている。図示の内管10及び外管20は、そ
れぞれピースを連結したものであるが、内管10と外管
20との区別がより明確になるように共通のハッチング
で図示してある。
【0048】内管10は、ピースとして、入口管11、
中間管12及び出口管13を有する。外管20は、ピー
スとして、本体管21、先端管22及び支持管23を有
する。30は同心保持用のスペーサーであり、貫通孔3
0aを有する。
【0049】入口管11と中間管12とは螺合接続され
るとともに、ピン31により一体化されている。同様
に、中間管12と出口管13とは螺合されるとともに、
ピン31により一体化されている。入口管11の内面に
は雌ネジ10Fが、出口管13の外面には雄ネジ10M
がそれぞれ形成されている。
【0050】本体管21と先端管22とは螺合接続され
ている。基部内管1に対して与えられるトルクを、外管
20から内管10にも与えるために、支持管23が設け
られている。支持管23は、その左方において、先端管
22の右方と、全周にわたって角鋸歯状に噛み合ってい
るので、外管20が回転すると、支持管23にその回転
トルクが伝達される。図4も参照すると、支持管23の
内面が角面を有し、内管10、具体的には中間管12の
外面が角面を有し、支持管23と中間管12とが嵌合し
ていることにより、支持管23に伝達された回転トルク
は、中間管12に、結果として内管10全体の伝達され
る構成となっている。支持管23には、連通孔23aが
形成されている。そして、本体管21の内面には雌ネジ
20Fが、先端管22の外面には雄ネジ20Mがそれぞ
れ形成されている。
【0051】ここで、雌ネジ10F、雄ネジ10M、雌
ネジ20F、及び雄ネジ20Mは、同一ピッチとされて
いる。
【0052】かかる単位管Zは、既に接続が完了してあ
る単位管Zと図1の基部ヘッドとの切り離しが行われた
後、既に接続が完了してある単位管Zの後部に持ち込ま
れ、新規単位管Zを周方向の回転を固定した状態で基部
ヘッドとの接続が行われた後に、新規単位管Zの先端を
既接続の単位管Zの後部に対して、接続が行われる。
【0053】すなわち、前記一方の単位管(新規単位管
Z)の内管10の雄ネジ10Mと他方の単位管(既接続
の単位管Z)の内管の雌ネジ10Fとが、並びに前記一
方の単位管(新規単位管Z)の外管20の雄ネジ20M
と他方の単位管(既接続の単位管Z)の外管の雌ネジ2
0Fが、それぞれ同時に螺合接続される。
【0054】次に図6〜図9に示す、最先端の単位管Z
と螺合接続される先端装置Qについて説明する。図示の
先端装置Qは、内管40と外管50とが間隙をもって同
心状に、かつ単位管Zと同様な原理をもって周方向位置
不動に連結され組み立てられている。図示の内管40及
び外管50は、それぞれピースを接続したものである
が、内管40と外管50との区別がより明確になるよう
に共通のハッチングで図示してある。これに対して、先
端部に流路モニター60が設けられている。
【0055】外管50は、入口管51、中間管52、出
口管53及び内挿管54を有する。中間管52は、周方
向2箇所に小判形の透孔52a(本発明の開口窓に相当
する)を有し、その透孔52a内に必要により小石類の
内部への侵入を防止するための阻止板52bを有する。
透孔52aの形成位置とは90度周方向に偏位した位置
に、貫通孔52cが形成されている。貫通孔52cは内
管40と外管50との間隙に連通している。
【0056】内管40と外管50との間隙、及び貫通孔
52cを通して、たとえば水Wを流路モニター60の本
体61の案内路に導き、さらに本体61に連結したノズ
ル体62のノズル62aから噴出し、泥土Rの排泥の促
進を図るようにしてある。
【0057】地盤内への削孔時に用いる削孔水DWを内
管40介して送るために、本体61の別の個所に導孔が
形成され、この導孔を通してアタッチメント63内に送
り、ノズル体64のノズル64aから噴出させるように
してある。
【0058】排泥管70による地盤の削孔・挿入時に
は、好ましくは内管40が図6及び図7に示すように押
し下げられた位置にあり、この状態で削孔水DWが内管
40を介して圧送される。
【0059】排泥管70が所定深度まで達し、排泥の必
要がある場合、内管40が図8及び図9に示すように引
き上げられる。これにより、透孔52aは外部と直接臨
むこととなる。かくして、地盤G内の圧力により、内管
40を介して泥土Rの排泥が行われる。
【0060】このように、基部ヘッド、単位管Z群、及
び先端装置Qの各内管を移動させることにより、透孔5
2aの開閉を行うようにしてある。地盤の削孔・挿入時
には、排泥管70の透孔52aは、周辺の土砂が侵入す
るのを防止するために、閉止しておくのが望ましい。
【0061】他方、内管10と外管20との周方向位置
不動に連結する態様として、図5に示すように、たとえ
ば外管20の内面に固定ピン24をねじ込み、これに対
して内管10の外面に軸心方向に沿う凹溝10aを形成
し、前記固定ピン24が、内管の前記凹溝10aに嵌合
させるように構成してもよい。この場合、内管10と外
管20との間隙は流体の通路とするために、外管20の
内面に軸心方向に沿う凹溝20aを形成し、この凹溝2
0aを前記通路に連なるようにすることができる。
【0062】(注入管の例) この注入管80は、高圧でセメントミルクなどのグラウ
トを高圧で噴射した地盤を切削しながら撹拌混合する工
法、そのときエアを同伴させる工法、高圧水を高圧で噴
射して地盤を切削し、切削土砂とグラウトとを撹拌混合
させる工法、などの撹拌混合工法に用いるものである。
【0063】実施の形態では、高圧でセメントミルクな
どのグラウトを高圧で噴射した地盤を切削しながら撹拌
混合するとともに、このときエアを同伴させる工法に用
いるものである。また、ケーシング削孔することなく、
これ自体で削孔するようにしてある。
【0064】詳細説明をすると、基部ヘッド81は、図
2に示す排泥管の基部ヘッドを転用できる。図10に示
す中間管Z1は形状は異なるものの、基本的に図3の中
間管Zと機能的に同様であるので、同一符号を付してあ
る。しかし、この図10に示す中間管Z1では、図5の
構造と同様に、固定ピン24Aを内管の凹溝10aに嵌
合させるように構成して、回転トルクを内管に伝達する
ようにしてある。
【0065】他方、図11及び図12に示す先端装置Q
1は、その構造がやや複雑である。これについて、概略
的に説明すると、内管83と外管82とが間隙をもって
同心状に、かつ単位管Z1と同様な原理をもって周方向
位置不動に連結され組み立てられている。図示の内管8
3及び外管82は、それぞれピースを接続したものであ
るが、内管83と外管82との区別がより明確になるよ
うに共通のハッチングで図示してある。これに対して、
先端部に流路モニター84が設けられている。
【0066】外管82は、入口管85、中間管86、及
び出口管87を有する。中間管86は、その壁面に透孔
86aを有する。
【0067】地盤内への削孔時に用いる削孔水DWは内
管83内を介して送られ、先端部の案内路83aを通っ
て一旦、内管83外に出て、外管82との間を通り、続
いて内管83の先端面と流路モニター84との間を通っ
て中心部に至り、逆止弁84aを押し下げながら、吐出
口84bから地盤に向けて吐出されるように構成してあ
る。
【0068】他方、内管83には噴出ノズル90が固定
されている。この噴出ノズル90は二重構造となり、内
部は内管83の中心路と連通している。外部は、内管8
3と外管82との間隙に連通している。また、外管82
の中間管86の内面内径は拡大してあり、前述のように
削孔水DWの通路に利用できるようにしてある。これに
対応した内管83部位の外面にはOリングなどのシール
材89が設けられ、図12に示すように、内管83を後
退させたとき、シール材89により中間管86の内面と
の間をシールするようにしてある。
【0069】注入管80による地盤の削孔・挿入時に
は、内管83が図11に示すように押し下げられた位置
にあり、この状態で削孔水DWが内管83介して圧送さ
れる。
【0070】注入管80が所定深度まで達し、地盤改良
の本体工事の段階で、内管83が図12に示すように後
退される。これにより、噴出ノズル90は、初めて透孔
86aを介して外部と直接臨むこととなる。
【0071】かかる操作後、図12に示すように、内管
83の内流路及び噴出ノズル90の内部を通してセメン
トミルクなどのグラウト材Gを地盤に向けて高圧で噴射
する。同時に、エアAを内管83と外管82との間隙及
び案内路83bを通して、噴出ノズル90の外部から地
盤に向けて高圧で噴出させる。このとき、注入管80全
体(基部ヘッド81を除く)を軸心周りに回転させなが
ら、連続または間欠的に後退させながら、地盤改良を図
る。
【0072】このように、基部ヘッド81、単位管Z1
群、及び先端装置Q1の各内管を移動させることによ
り、透孔86aに対して、噴出ノズル90の露出及び隠
蔽を図るようにしてある。噴出ノズル90は、注入管8
0による地盤の削孔・挿入時に周辺の土砂が侵入するこ
とを防止するため及び損傷防止保護のために、隠蔽して
おく必要がある。
【0073】他方、噴出ノズル90は、図13(A)に
示すように注入管の長手方向に一つ設けるほか、同図
(B)に示すように周方向位置を異ならしめて複数設け
たり、同図(C)に示すように長手方向に間隔を置いて
複数設けたりすることもできる。また噴出ノズル90の
向きは注入管の管軸に対して直交する方向が望ましい
が、同図(D)に示すように管軸と直交する方向に対し
て基端側に10度以内の角度で傾斜した方向を臨むよう
にすると、土留め壁91近傍まで確実に注入でき、造成
体と土留め壁91との密着性が高まる利点がある。この
場合において同図(E)に示すように傾斜ノズルと直交
ノズルとを組み合わせ、噴射方向が交差するようにする
こともできる。
【0074】(排泥制御の例) 図14は、本発明に係る注入・排泥制御システム例20
0を示しており、このシステム200は、注入系統およ
び排泥系統を統合制御する制御装置201を備えてい
る。
【0075】排泥系統においては、排泥管70による排
泥流量を計測する流量計測手段210と、排泥管70に
よる排泥流量を制御する流量制御手段220とが設けら
れている。本例の場合、排泥管70の基端部近傍に、流
量計210が取り付けられており、その計測結果が制御
装置201に送信され、制御装置201はこの計測結果
に基づいて流量制御手段220を制御するようになって
いる。また流量制御手段220の出側には排泥ピット2
50が設けられており、排泥はこの排泥ピット250に
貯留されるようになっている。
【0076】流量制御手段220としては、図15およ
び図16にも示すように、一端に排泥導入口222を有
する主管部221と、一端225が主管部221の側部
に連通し他端に排出口224をする分岐管部223と、
主管部221内に挿入配置され管軸方向に沿って往復動
自在とされたピストン226とを備え、ピストン226
により分岐排出管入口225を開閉することにより、主
管部221の排泥導入口222から分岐管部223を介
して排出される排泥流量を制御するように構成したピス
トン式流量制御弁を用いるのが好ましい。なお、図示例
のピストン226はコイルスプリングCSにより開側に
付勢されている。かかる制御弁220は、耐久性・安定
性に優れるため、より確実な排泥流量制御が可能とな
る。ピストン226の往復駆動源としては油圧シリンダ
やエアシリンダなど種々のものを用いることができる
が、図示例では復動式エアシリンダ227を用いてい
る。図15中の符号227Rはエアシリンダのロッドを
示している。
【0077】かかるピストン式流量制御弁220の制御
系統の詳細例が図16に示されている。すなわち、復動
式エアシリンダ227の一方側のエア供給部には、逆止
弁CV1およびエア供給バルブSV1がこの順に接続さ
れ、他方側のエア供給部には逆止弁CV2およびエア供
給バルブSV3がこの順に接続され、これらの入側は合
流され第1のフィルタ付減圧弁RV1を介して図示しな
いコンプレッサに接続されている。またエア供給バルブ
SV1およびSV2には、スピードコントローラSC
1、SC2およびサイレンサSL1、SL2がそれぞれ
接続されている。
【0078】さらに本例では、復動式エアシリンダ22
7の各エア供給部と逆止弁CV1,CV2との間には分
岐路を介してエア供給バルブSV2,SV4、および第
2のフィルタ付減圧弁RV2がこの順に接続されてお
り、第2のフィルタ付減圧弁RV2の入側は第1のフィ
ルタ付減圧弁RV1と同様に図示しないコンプレッサに
接続されている。また第2のフィルタ付減圧弁RV2は
第1のそれよりも減圧量が低く設定されており、この経
路を通り復動式エアシリンダに供給される圧縮空気の圧
力が相対的に高圧となるように構成されている。
【0079】かくして、コンプレッサからの圧縮空気を
第1のフィルタ付減圧弁RV1を介して所定圧とした
後、エア供給バルブSV1,SV3の開閉に応じて復動
式エアシリンダ227に供給することができる。復動式
エアシリンダ227は、エア供給バルブSV1を開とな
しバルブSV3を閉となすことによりピストン式流量制
御弁220のピストン226を閉動作(往動)させるこ
とができ、反対にエア供給バルブSV3を開となしバル
ブSV1が閉となすことによりピストン式流量制御弁2
20のピストン226を開動作(復動)させることがで
きる。また、ピストン式流量制御弁220をより強力に
開閉動作させるためには、コンプレッサからの圧縮空気
を第2のフィルタ付減圧弁RV2を介してより高圧で、
エア供給バルブSV2,SV4の開閉に応じて復動式エ
アシリンダ227に供給する。復動式エアシリンダ22
7は、エア供給バルブSV2を開となしバルブSV4を
閉となすことによりピストン式流量制御弁220のピス
トン226をより強力に閉動作させることができ、反対
にエア供給バルブSV4を開となしバルブSV2を閉と
なすことによりピストン式流量制御弁220のピストン
226をより強力に開動作させることができる。
【0080】さらに、図示形態では、排泥管70による
排泥圧力を計測する手段として、排泥管基端部近傍に圧
力計230が設けられ、この計測結果も制御装置201
に送信されるようになっている。
【0081】他方、注入系統においては、本例ではグラ
ウトポンプ241およびエアコンプレッサ240がそれ
ぞれ設けられ、これら高圧ポンプ等240,241が基
部ヘッド81の対応する供給口にそれぞれ適宜の管路を
介して接続されている。またこれらの管路の途中には流
量計242および圧力計243が設けられ、これらの計
測結果は制御装置201に送信されるようになってお
り、制御装置201はこの計測結果に基づいて高圧ポン
プ等を制御し、グラウトおよび圧縮空気の注入の開始お
よび停止ならびに注入量・注入圧の制御を行うようにな
っている。
【0082】かかる装置において、グラウトの注入に際
して本発明に従って排泥流量を制御する場合、例えば図
17に示すフローに従って制御を行うことを推奨する。
本制御フローにおいて、L、H、LL、HH、HHH
は、図18に示すように、正常制御下限値、正常制御上
限値、異常制御上限値、造成停止下限値、造成停止上限
値をそれぞれ示している。造成に際しては、予めこれら
流量基準値を予め制御装置201に設定し記憶させ、ま
た本例の場合、圧力最大値も制御装置201に設定し記
憶させてから制御プログラムを実行する。
【0083】これにより、制御装置201はエア供給バ
ルブSV1を開き、さらに排泥流量計210からの計測
結果Qの監視を開始する(以下ではこれを初期状態とも
いう)。そして制御装置201は、先ず排泥流量Qと造
成停止下限値LLとの対比により初期流量条件を確認し
た後、グラウトおよび圧縮空気を各ポンプ等240,2
41により送給し、注入管80を介して地盤内に注入す
る。これにより、図1に示すように注入管80を介して
の高圧グラウトの注入および排泥管70を介しての排泥
が開始され、排泥流量Qが次第に上昇する。
【0084】制御装置201は、この排泥流量Qの上昇
を監視して、排泥流量Qが正常制御上限値H以上(以
下、これを制御開始条件ともいう)となったときに初め
て、排泥制御プログラムに移行する。すなわち、制御装
置201は、排泥流量計210により計測された排泥流
量Qを監視し、これを所定の条件式に当てはめて、対応
するエア供給バルブSV1〜SV4の開閉制御を通じて
流量制御弁220の開閉制御を行う。より詳細には、次
の(a)〜(f)に示すような制御がなされる。
【0085】(a)排泥流量Qが正常制御上限値H以上
で且つ異常制御上限値HH未満となったときには、排泥
流量が多くなっているが流量制御弁220で制御できる
範囲にある。よって、このときには制御装置201は、
エア供給バルブSV3を開にしSV1を閉にすることに
より、流量制御弁220を閉じる。通常の場合、かかる
制御により排泥流量Qが低下し、正常範囲に復帰させる
ことができる。またこのときには制御装置201は警報
等は出さない。
【0086】(b)上記(a)の制御によってもなお排
泥流量Qが増加し、異常制御上限値HH以上で且つ造成
停止上限値HHH未満まで上昇したときには、排泥圧力
が高く、流量制御弁220の駆動シリンダ227に対す
る供給圧がエア供給バルブSV3経路では不足してお
り、所期の流量制御弁開度が得られていない事態が想定
される。したがってこの場合、制御装置201はエア供
給バルブSV3を閉じ、より高圧のエアを供給するエア
供給バルブSV4を開くことにより流量制御弁220を
より強力に開動作させ、もって排泥流量Qの低下を待
つ。この場合にも制御装置201は警報等は出さない。
【0087】(c)上記(b)の制御によってもなお排
泥流量Qが増加し、造成停止上限値HHH以上となった
ときには、制御装置201は、流量制御弁220による
排泥流量制御が不能であると判断して、エア供給バルブ
SV4を開いた状態でグラウト高圧ポンプ241および
エアコンプレッサ240を停止するとともに、中止警報
表示を出してランプ点灯及び外部警報を出す。かくして
装置が故障するような事態まで発展しにくくなる。造成
再開に際しては、制御装置201において制御プログラ
ムを再度実行する。
【0088】(d)これに対して、正常制御範囲内にあ
った排泥流量Qが造成停止下限値LLより多く且つ正常
制御下限値L以下に下がってきたときには、エア供給バ
ルブSV1を開にしSV3を閉にすることにより、流量
制御弁220を開ける。通常の場合、かかる制御により
排泥流量Qが増加し、正常範囲に復帰させることができ
る。
【0089】(e)上記(d)の制御によってもなお排
泥流量Qが低下し、造成停止下限値LL以下となったと
きには、流量制御弁220内において弁開放動作を阻害
するような閉塞が発生していたり排泥管70内に閉塞が
発生していることが想定されるので、制御装置201は
エア供給バルブSV1を閉じ、より高圧のエアを供給す
るエア供給バルブSV2を開くことにより流量制御弁2
20をより強力に閉動作させるとともに、グラウト高圧
ポンプ241およびエアコンプレッサ240を停止す
る。またこの際、中止警報表示を出してランプ点灯及び
外部警報を出す。かくして装置が故障するような事態ま
で発展しにくくなる。造成再開に際しては、制御装置2
01において制御プログラムを再度実行する。
【0090】(f)他方、本例では、制御装置201が
排泥圧力計230による計測結果Pを流量よりも優先的
に監視しており、これが所定の造成停止排泥圧を超える
ような異常事態となったときには、エア供給バルブSV
2を開けてより強い力で流量制御弁220を開ける。そ
してこの時点からタイマーを作動させて排泥圧力を所定
時間(例えば5〜10秒程度)監視する。その結果、所
定時間内に圧力が回復しない場合は、グラウト高圧ポン
プ241およびエアコンプレッサ240を停止するとと
もに、中止警報表示を出してランプ点灯及び外部警報を
出す。かくして装置が故障するような事態まで発展しに
くくなる。造成再開に際しては、制御装置201におい
て制御プログラムを再度実行する。これに対して、所定
時間内に圧力が回復したときには造成を続行する。
【0091】このように、グラウト注入量に見合ったき
め細かな排泥流量制御を行うことにより、注入量と排泥
量との収支を適切に制御でき、もって地盤G内圧を適正
に保持することができる。また排泥に異常が発生しても
装置が故障する事態にまでは至り難くなる。
【0092】他方、上記の流量基準値はグラウト注入量
に応じて適宜設定することができるが、具体的には次の
ように設定することを推奨する。すなわち、先ず正常排
泥流量を、グラウト注入量の0.8〜1.5倍に設定す
る。特に地盤が疎な場合には、排泥流量は1以下に設定
するのが望ましく、それ以外の場合にはグラウト注入量
の1.0倍以上、特に1.0〜1.3倍にするのが特に
好ましい。この値に、少なくとも流量制御弁の開閉に伴
うタイムラグを加味し、正常排泥流量の−30%以内〜
+30%以内を本発明の正常排泥流量範囲とすることが
できる。さらに、正常排泥流量下限値の−50%以内に
造成停止下限値LLを、正常排泥流量上限値の+50%
以内に異常制御上限値HHを、および異常制御上限値H
Hの+50%以内に造成停止上限値HHHをそれぞれ設
定することができる。これをまとめると次のようにな
る。 正常制御下限値L=正常排泥流量×0.7〜1.0 正常制御上限値H=正常排泥流量×1.0〜1.3 造成停止下限値LL=L×0.5〜1.0 異常制御上限値HH=H×1.0〜1.5 造成停止上限値HHH=HH×1.0〜1.5
【0093】<他の流量制御手段の例> 上述した排泥管においては、基部ヘッド、単位管Z群、
及び先端装置Qの各内管を移動させることにより、排泥
の導入部たる透孔52aの開閉を行うようにしてある。
本発明においては、この透孔52aの開閉機構を排泥管
70による排泥の流量制御手段として利用することもで
きる。この場合には排泥管70と排泥ピット250との
間に介在させた流量制御弁220を省略することができ
るが、両者を併用することもできる。
【0094】また本発明の排泥流量制御手段としてはピ
ンチバルブを用いることもできる。具体的には、図19
(A)に示すようにゴムスリーブ等の可撓管301を備
え、その外周面に圧力を作用させて圧潰させるピンチバ
ルブ300を用い、可撓管301内に直接排泥を流通さ
せる形態や、同図(B)に示すようにピンチバルブ30
0の可撓管301内を通じて可撓性排泥管302を挿通
させて、可撓管301の圧潰により排泥管302を圧潰
させる形態、さらに同図(C)に示すように押圧座30
3と受座304との間に可撓性排泥管302を挟んで圧
潰させる形態を採用することができる。ピンチバルブの
圧力源としては、図19の(A)および(B)に示すよ
うにエア等の流体圧を直接用いることもできるし、同図
(C)に示すようにシリンダ305を用いることもでき
る。しかし、かかるピンチバルブは耐久性・安定性が低
いという難点があるため、前述のピストン式制御弁が好
ましい。
【0095】さらに、上記例では流量制御手段として弁
を用いているが、これに代えてまたはこれと共に、排泥
管に排泥ポンプを接続し、この排泥ポンプにより排泥流
量を制御することもできる(図示せず)。
【0096】(その他:地盤改良に関する) (イ)注入管80・排泥管70は二重管構造としたが、
本発明の範囲内において単管にしたり、三重管以上の多
重管とすることもできる。例えば注入管80は、グラウ
トのみを注入するときには単管にすることができ、また
グラウト、圧縮空気および水の三種類の材料を注入する
ときには、三重管構造とすることができる。
【0097】(ロ)排泥の圧力計230や流量計210
は、排泥経路であれば上記例以外の位置に設けることも
できる。特に排泥流量については、排泥ピット250内
の貯留量の増加度から求めることも可能である。
【0098】(ニ)本発明においては、排泥流量制御手
段を上記例の制御弁220ように全開・全閉制御(オン
・オフ制御)することもできるし、段階的または連続的
な流量計測に基づいて段階的または連続的に排泥流量制
御弁の開閉度合いを制御することもできる。
【0099】(地盤内圧測定装置の利用例) 他方、次に地盤内圧測定装置を上記地盤注入工法におけ
る排泥管に組み込む場合のの実施形態について詳説す
る。図20〜図23は、地盤内圧装置を組み込んだ排泥
管の先端装置700の削孔挿入時状態を、図24は中間
の単位管をそれぞれ示している。先端装置700は、外
管701と、その内空内に挿入され軸心方向に移動可能
とされた内装装置710とから構成されている。
【0100】外管701においては、その先端外面に掘
削ビット702が取り付けられ、先端部内にはボールタ
イプ逆止弁703が固設され、また壁面の適宜の位置に
圧力伝達路を構成する第1の開口窓704が形成され、
さらにその基端側の適宜の位置に排泥用の第2の開口窓
705がそれぞれ形成されている。
【0101】内装装置710は、第1支持部材711の
先端側内部に軸心方向に沿うシリンダ通路712が形成
されており、その中に所定のストロークで往復自由とさ
れたピストン713が内装されている。シリンダ通路7
12の基端部には外周面に連通する連通路714が形成
されており、この連通路714部分に、地盤内に連通す
る先端側部分と地盤外に連通する基端側部分とを隔離す
る押し凸筒状のゴム製弾性隔壁715が取り付けられ、
更にこの隔壁715とピストンとの間には例えば油等の
非圧縮性の第1の流体716が充満されている。
【0102】シリンダ通路712の先端面には可撓管7
20の先端部が連通されている。可撓管720は第1支
持部材711の先端側に突出しているものの、折り曲げ
られて戻され第1支持部材711を貫通し、第1支持部
材711の基端側へ延在されている。またこの可撓管7
20の先端突出部分を取り囲む保護管721が第1支持
部材711の先端に突出して設けられている。保護管7
21の周壁にはスリット722が形成され、そのスリッ
ト722内に外管701の壁部から突出するボルト70
1Bの先端が挿入されており、保護管721を含む内装
装置710の外管701に対する軸心方向移動範囲がこ
のスリット722の長さによって規制されている。また
これによって内装装置710の外管701に対する軸心
周りの回転が防止される。さらに第1支持部材711に
はその先端面から基端面に連通する削孔水供給路717
が軸心方向に沿って連通している。
【0103】一方、第1支持部材711の基端側には周
面に排泥導入口731を有する筒状中間支持部材730
が同軸的に接続され、さらにその基端側に第2支持部材
740が同軸的に接続されている。第2支持部材740
は外管701と同軸をなす内管741および中間管74
2を主体とするものである。前述の可撓管720は、第
1支持部材711を貫通し更に中間支持部材730内の
内周面近傍位置を経て、第2支持部材740の内管74
1の先端に連通接続されている。第2支持部材の中間管
742の先端部周壁には連通孔743が形成されてお
り、この連通孔743に対して中間支持部材730内周
面に沿って第1支持部材711まで延在する洗浄管75
0が接続されている。第1支持部材711の基端軸心位
置には排泥導入口731を臨むノズル装置752が設け
られ、このノズル装置752と洗浄管750とを連通さ
せる連通路751が第1支持部材711内に形成されて
いる。また、外管701および中間管742の基端部に
は、次述の単位管760の外管761および中間管76
2の各雄ネジ部761M,762Mとそれぞれ螺合する
雌ネジ部701F,742Fが形成されている。
【0104】単位管760は、図24に示すように外管
761、中間管762および内管763からなる三重管
構造を有し、外管761および中間管762の各先端部
に、先端装置700の外管701および中間管742の
各基端雌ネジ部701F,742Fと螺合する雄ネジ部
761M,762Mがそれぞれ形成されるとともに、各
基端部には後続の単位管との接続のための雌ねじ部76
1F,762Fがそれぞれ形成されている。使用に際し
ては、図示しないが先端装置700の基端部に対してか
かる単位管760が必要数接続されて、外管701,7
61の内面と中間管742,762の外面との隙間S1
が中間支持部材730の排泥導入口731および第1支
持部材711内の削孔水供給路717を介して先端の逆
止弁703の入口703Aにそれぞれ連通し、中間管7
42,762の内面と内管741,763の外面との隙
間S2が洗浄管750を介してノズル装置752に連通
し、内管741,763内が可撓管720を介してシリ
ンダ通路712の先端部側に連通した状態で排泥管が構
成される。
【0105】また使用に際しては、排泥管の基端に前述
の図2に示す基部ヘッドと機構的に同様のもの(図示せ
ず)を取付け、内管741,763及び中間管742,
762を含む内装装置710を外管701,761に対
して軸心方向に移動自在に構成することができる。
【0106】さらに使用に際しては、図示しないが、外
管内面と中間管外面との隙間S1が例えば前述の排泥制
御システムへの管路および削孔水供給ポンプに対して選
択的に連通接続され、中間管内面と内管外面との隙間S
2が洗浄水供給ポンプに連通接続される。また直接には
図示していないが、図28の実験装置からも判るよう
に、内管763の基端には圧力センサー771および圧
力ゲージ772等の圧力計と、真空ポンプ等のエア抜き
手段に連通するエア抜き路773と、水等の非圧縮性の
第2圧力伝達流体を供給する供給路774を有する計測
管770が連通接続され、内管741,763、可撓管
720及びシリンダ先端部712から主に構成される第
2圧力伝達路内が密閉される。そしてこの第2圧力伝達
路内に第2圧力伝達流体718が充満される。このと
き、この第2圧力伝達路内にエアが混入しているとその
緩衝作用によって圧力が吸収され、正確な圧力伝達がな
されなくなるので、前述のような真空ポンプ等のエア抜
き手段により第2圧力伝達路内のエア抜きを行うのが望
ましい。また、圧力センサー771の計測結果は前述の
排泥制御システムに送信されるように構成するのが望ま
しい。
【0107】かくして構成された排泥管を用いて前述の
地盤改良を行う場合、排泥管の削孔挿入時においては、
内装装置710を一体的に外管701に対して先端側に
移動させ、外管の第1の開口窓704と圧力伝達路先端
部714A内との連通、および外管701の第2の開口
窓705と中間支持部材730の排泥導入口731との
連通がそれぞれ阻止された状態で、排泥管を回転しなが
ら地盤内に挿入する。このとき、外管内面と中間管外面
との隙間S1を介して基端から削孔水(水道水等)が供
給される。中間支持部材730の排泥導入口731は外
管701によって閉塞されているので、削孔水は第1支
持部材711の削孔水供給路717を介して逆止弁70
3の入口703Aに達し、そのボール状弁体703Bを
押し下げて通り抜け、先端装置700の前方に送出され
る。かくして、外管701の各開口窓704,705は
内装装置710外面により閉塞されているので、泥土に
より各開口窓704,705内が閉塞されることなく削
孔挿入を行うことができる。
【0108】地盤改良時においては、図25および図2
6に示すように、内装装置710を一体的に外管701
に対して基端側に移動させ、外管701の第1の開口窓
704と圧力伝達路先端部714A内とが連通し、かつ
外管701の第2の開口窓705と中間支持部材730
の排泥導入口731とが連通した状態とする。これによ
り排泥導入口731を介して装置外側の排泥が内部に導
入される。またこのとき、中間管内面と内管外面との隙
間S2に洗浄水(水道水等)を供給し、中間支持部材7
30の排泥導入口731よりも先端側にあるノズル装置
752から排泥導入口731に向けて洗浄水を噴射す
る。かくして、排泥導入口730から中間支持部材73
0内に流入する排泥は洗浄水に押され、外管内面および
中間管外面との隙間S1を介して排泥管基端へ移送され
る。この排泥は例えば前述の排泥制御システムに送給さ
れ、排泥ピット250へ排出される。またこの際、前述
の排泥制御がなされる。
【0109】さらにこのとき、外管701の第1の開口
窓704と圧力伝達路先端部714A内とが連通するこ
とにより、地盤内圧が弾性隔壁715に加わる。その結
果、弾性隔壁715が地盤内圧を受けて変形し当該地盤
内圧が第1の圧力伝達流体716に伝達され、この第1
の圧力伝達流体716の圧力変化がピストンの移動によ
り第2の圧力伝達流体718に伝達され、この第2の圧
力伝達流体718の圧力が圧力ゲージ772および圧力
センサー711により地盤内圧として計測される。この
ように本地盤内圧測定装置によれば、地盤内に電気機器
を持ち込むことなく地盤内圧を直接測定することができ
る。この圧力センサー711による計測結果は、例えば
前述の排泥制御システムに送信される。排泥制御システ
ムは、これを監視して例えば予め設定した造成停止地盤
内圧を超えたときにはグラウトの注入を停止する制御を
行う。
【0110】他方、地盤改良においては、排泥管挿入に
伴う単位管760の継ぎ足しを行いながら、あるいは排
泥管引き抜きに伴う単位管760の取外しを行いなが
ら、地盤内圧を測定する場合が考えられる。本例の装置
の場合、これら単位管760の継ぎ足し又は取外しに際
しては、例えば単位管760の継ぎ足し又は取外しに先
立って第2圧力伝達流体718を回収しておき、単位管
760の継ぎ足し又は取外し後に、再び第2圧力伝達流
体718を第2圧力伝達路内に充満させる。このとき前
述のような真空ポンプ等のエア抜き手段により第2圧力
伝達路内のエア抜きを行うのが望ましい。
【0111】また、本発明装置における地盤内圧を直接
受ける圧力伝達部材としては、原理的には弾性隔壁71
5および所定ストロークで往復するピストン713のい
ずれかを備えていれば足りる。しかし、本例のように、
地盤内圧をじかに受けてこれを伝達する部材として弾性
隔壁715を用いるとともに、その後方の伝達路にピス
トン713を配して、二段階の圧力伝達を行うように構
成すると、単位管760の継ぎ足し等を行う場合であっ
ても、第2の圧力伝達流体718のみを抜き取るだけで
足り、その際にピストンは支えを失うものの、所定のス
トローク限界で強固に止まり、第1の圧力伝達流体71
6を介して弾性隔壁715を支えることができる。よっ
て、弾性隔壁715が強固に支えられるため地盤内圧を
受けても外れたり破壊したりする虞がなくなる。また、
ピストン713は地盤側に対して弾性隔壁715により
隔離されており、その前後に泥土等の異物侵入の虞は殆
どない。よって、異物がピストン713の摺動面に挟ま
り往復動作不能となる虞は実質的にない。
【0112】(その他:地盤内圧測定に関する) (い)上記例の地盤内圧測定装置では、圧力伝達路の地
盤内連通部分に開閉機構を設けているが、本発明には圧
力伝達路先端部714Aと地盤内とが常に連通する形態
も含まれる。
【0113】(ろ)本発明における第1および第2圧力
伝達流体は、異なるもの(例えば第1圧力伝達流体が油
で、第2圧力伝達流体が水)であっても、同じものであ
っても良い。
【0114】(は)上記例では圧力センサー771によ
る地盤内圧測定結果に応じて、制御装置が注入停止制御
を行う例を示したが、本発明には作業員が圧力ゲージま
たは圧力センサーの検出結果を監視し、注入続行及び停
止を行う形態も含まれる。
【0115】(に)前述のとおり、本発明装置における
地盤内圧を直接受ける圧力伝達部材としては、原理的に
は弾性隔壁715および所定ストロークで往復するピス
トン713のいずれかを備えていれば足りるが、問題点
もある。上記例はこの問題点を解決するものであるが、
他にも例えば図27に示すように、弾性隔壁715のみ
を設ける場合であっても、弾性隔壁715の背面側(地
盤内圧を受ける側と反対側)に、流体は流通させるが弾
性隔壁715を支えてその過度の変形を防止する変形規
制部材719、例えば網状部材や多数の透孔を有する透
孔部材を設けることでも対処できる。
【0116】(ほ)上記例において地盤内圧の計測結果
に応じてグラウト注入の続行・停止を行う場合、前述の
排泥制御システムにおける排泥圧の計測結果を併用する
こともできるし、地盤内圧の計測結果のみに基づいて行
うこともできる。
【0117】(へ)装置延長または短縮に伴う圧力伝達
路の継ぎ足し・取外しに関し、その接続継手装置とし
て、接続状態では管路相互が連通するが非接続状態では
管路の接続口が閉止される機能を有する閉止機能付カプ
ラーを使用するのが望ましい。具体的に上記例では、先
端装置700の内管741の基端部および単位管760
の内管763の先端部および基端部にそれぞれ閉止機能
付カプラーを取り付けることができる。かかるカプラー
を用いると、圧力伝達路の継ぎ足し・取外しに際して圧
力伝達流体718を抜く必要が実質的になくなり、管短
縮時においては圧力伝達流体の充填も不要となる。
【0118】(と)上記例では地盤改良装置の排泥管に
地盤内圧測定装置を組み込んだが、注入管のほうに組み
込んでも良いし、注入管および排泥管以外の別途の管を
用意して地盤内圧測定専用装置を構成することもでき
る。具体的には図示しないが、単管の所定部に弾性隔壁
およびピストンの少なくとも一方を配設し、その基端側
に圧力計を配設する簡素な形態(後述の実験装置等)を
採用することもできる。
【0119】(実験例) 本発明に係る地盤内圧測定装置の圧力測定の精度を調べ
るため、図28に示す実験装置を準備した。この実験装
置は、前述の実施形態における圧力測定装置部分のみか
らなる二次側部分と、弾性隔壁715に対して地盤内圧
に相当する管状の一次側部分とからなる。一時側部分に
は、水Wを満たしてこれに任意のエア圧を加えられるよ
うに構成した。また一次側圧力を測定するために圧力セ
ンサーSEおよび圧力ゲージGAを取り付けた。二次側
部分については実施の形態と構造的に同様であり、図中
に共通の符号を付しているので、ここでは敢えて説明は
省略する。
【0120】そしてかかる実験装置において、地盤内圧
に相当する一次側圧力を初期圧2.0kgf/cm2
らまで上昇させた後、0.0まで下降させ、次いで再び
初期圧まで上昇させながら、弾性隔壁、油、ピストン、
水の順に伝達された圧力を二次側圧力として圧力計によ
り計測するという圧力伝達実験を行った。その結果を図
29にグラフ化して示した。このグラフからも判るよう
に、本発明によれば、実用上十分な精度で一次側圧力を
二次側圧力により計測することが可能である。
【0121】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の地盤改良工法お
よび装置によれば、地下水位が高く水圧が高い地盤に対
して水平方向の施工を行う場合においても、計画通りの
造成径を確保して固結体を形成し、地盤の改良を行なう
ことができる。また本発明の地盤内圧測定装置によれ
ば、電気機器を地盤内に持ち込まずに地盤内圧を直接測
定することが可能となるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地盤改良の施工形態を示す説明図である。
【図2】基部ヘッドの半断面正面図である。
【図3】単位管の縦断面図である。
【図4】その横断面図である。
【図5】他の例の単位管の横断面図である。
【図6】先端装置の縦断面図である。
【図7】周方向位置が異なる先端装置の縦断面図であ
る。
【図8】排泥時における先端装置の縦断面図である。
【図9】要部拡大縦断面図である。
【図10】改良ロッドにおける単位管の縦断面図であ
る。
【図11】改良ロッドにおける先端装置の縦断面図であ
る。
【図12】改良ロッドにおける先端装置の内管後退時の
縦断面図である。
【図13】噴射ノズルの各種形態を示す説明図である。
【図14】実施形態のシステムの概要図である。
【図15】流量制御弁の断面図である。
【図16】流量制御弁の制御系統図である。
【図17】制御フロー図である。
【図18】排泥流量制御条件を示す概要図である。
【図19】ピンチバルブの各種形態を示す断面概要図で
ある。
【図20】本発明の地盤内圧測定機構を組み込んだ先端
装置の先端側部分の縦断面図である。
【図21】本発明の地盤内圧測定機構を組み込んだ先端
装置の基端側部分の縦断面図である。
【図22】図20のA−A断面図である。
【図23】図21のB−B断面図である。
【図24】単位管の縦断面図である。
【図25】測定時状態を示す、先端装置の先端側部分の
縦断面図である。
【図26】測定時状態を示す、先端装置の基端側部分の
縦断面図である。
【図27】他の例を示す要部拡大図である。
【図28】実験装置の概要図である。
【図29】実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
70…排泥管、80…注入管、200…注入・排泥制御
システム、220…流量制御弁、210…流量計。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 正和 東京都千代田区三崎町2−5−3 鉄建 建設株式会社内 (72)発明者 所 武彦 東京都渋谷区千駄ヶ谷4−20 日本綜合 防水株式会社内 (72)発明者 高橋 則雄 東京都渋谷区千駄ヶ谷4−20 日本綜合 防水株式会社内 (72)発明者 鈴木 浩 東京都渋谷区千駄ヶ谷4−20 日本綜合 防水株式会社内 (72)発明者 村田 峰雄 東京都足立区西新井本町2−30−18 (72)発明者 柏木 和廣 神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾町1175−24 コーワ電機産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−189916(JP,A) 特開 平4−347206(JP,A) 特開 平6−185044(JP,A) 特開 平6−185045(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 102

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注入管を地盤内に略水平方向に沿って挿入
    した状態で、この注入管を介して高圧グラウトあるい
    は、高圧水とグラウトを注入し、あるいはこれと併用し
    て圧縮空気を注入し、グラウトを撹拌混合して注入管を
    中心とする径の固結体を造成する地盤改良工法であっ
    て、 排泥管を、前記形成すべき固結体の造成径上端位置に沿
    い地盤内外を連通するように配し、 少なくとも前記注入中に、前記排泥管による排泥流量を
    計測し、注入量に応じて定めた排泥流量に関する正常制
    御上限値および正常制御下限値に基づき、計測流量が上
    限値以上となったときには前記排泥管による排泥流量を
    減少させるとともに、計測流量が下限値以下となったと
    きには前記排泥管による排泥流量を増加させる、 ことを特徴とする地盤改良工法。
  2. 【請求項2】前記正常制御上限値よりも更に上に造成停
    止上限値を、および前記正常制御下限値よりも更に下に
    造成停止下限値をそれぞれ予め設定しておき、 前記排泥管における排泥流量の計測流量が、造成停止上
    限値以上となったとき又は造成停止下限値以下となった
    ときには前記注入を停止する、請求項1記載の地盤改良
    工法。
  3. 【請求項3】前記正常制御上限値と前記造成停止上限値
    との間に異常上限値を予め設定しておき、前記排泥管に
    おける排泥流量の計測流量が異常上限値以上でかつ造成
    停止上限値未満となったときに前記流量制御手段による
    排泥流量増加制御の制御力を増加させる、請求項2記載
    の地盤改良工法。
  4. 【請求項4】前記注入中に前記排泥流量とともに排泥管
    における排泥圧力を計測し、予め設定した造成停止排泥
    圧を超えたときには前記注入を停止する、請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の地盤改良工法。
  5. 【請求項5】前記注入中に前記排泥流量とともに地盤内
    圧を計測し、予め設定した造成停止地盤内圧を超えたと
    きには前記注入を停止する、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の地盤改良工法。
  6. 【請求項6】地盤内に略水平方向に沿って挿入される注
    入管と、 この注入管を中心とする固結体造成径の上端位置に沿い
    地盤内外を連通するように配される排泥管と、 排泥管による排泥流量を計測する流量計測手段と、 排泥管による排泥流量を制御する流量制御手段と、 注入量に応じて定めた排泥流量に関する正常制御上限値
    および正常制御下限値に基づいて、前記流量計測手段に
    よる計測流量が上限値を超えたときには前記流量制御手
    段により前記排泥管による排泥流量を減少させるととも
    に、計測流量が下限値未満となったときには前記排泥管
    による排泥流量を増加させ、それによって地盤内の圧力
    を適正に保持する手段と、 を備えたことを特徴とする地盤改良装置。
  7. 【請求項7】前記流量制御手段として; 一端に排泥導入口を有する主管部と、一端が主管部の側
    部に連通し他端に排出口を有する分岐管部と、前記主管
    部内に挿入配置され管軸方向に沿って往復動自在のピス
    トンとを備え、前記ピストンにより前記分岐排出管入口
    を開閉することにより、前記主管部の排泥導入口から分
    岐管部を介して排出される排泥流量を制御するように構
    成したピストン式流量制御弁を備えた、請求項6記載の
    地盤改良装置。
  8. 【請求項8】前記排泥管が内管および外管よりなる二重
    管構造とされ、前記外管の先端部壁面に開口窓が形成さ
    れ、前記内管の先端部において内管内と前記開口窓とが
    連通可能に構成され、前記外管に対して前記内管が軸心
    方向に移動可能とされ、この移動により前記開口窓と前
    記内管内との連通度合いが変化するように構成されてお
    り、この開口窓の連通度合い変化機構によって前記流量
    制御手段が構成された、請求項6または7記載の地盤改
    良装置。
  9. 【請求項9】前記排泥管内を介して地盤内外に連通する
    圧力伝達路と、 この圧力伝達路の途中に設けられ、圧力伝達路を地盤内
    に連通する先端側部分と地盤外に連通する基端側部分と
    に隔離するとともに、前記圧力伝達路の先端側部分から
    の地盤内圧を受けてこれを前記圧力伝達路の基端側部分
    内に伝達する圧力伝達部材と、 前記圧力伝達路の基端側部分内に満たされ、前記圧力伝
    達部材からの圧力を受ける圧力伝達流体と、 前記圧力伝達路の地盤外部分に設けられ、圧力伝達路内
    の圧力伝達流体の圧力を計測する圧力計と、 前記圧力計により前記圧力伝達流体の圧力を前記地盤内
    圧として計測し、その計測結果が予め設定した造成停止
    地盤内圧を超えたときには前記注入を停止する手段とを
    備えた、請求項6〜8のいずれか1項に記載の地盤改良
    装置。
  10. 【請求項10】前記排泥管における地盤内部分の壁面に
    形成された開口窓と、 排泥 管内を通り、地盤外から前記開口窓に連通する圧力
    伝達路と、 圧力伝達路の先端部に設けられ、圧力伝達路を地盤内に
    連通する先端側部分と地盤外に連通する基端側部分とに
    隔離する弾性隔壁と、 前記圧力伝達路の基端側部分内に、その伝達方向に沿っ
    て所定のストロークで往復するように設けられ、その前
    後を隔離するピストンと、 前記圧力伝達路における弾性隔壁とピストンとの間の部
    分に満たされた第1の圧力伝達流体と、 前記圧力伝達路におけるピストンよりも基端側の部分に
    満たされた第2の圧力伝達流体と、 前記圧力伝達路の地盤外部分に設けられ、前記第2の圧
    力伝達流体の圧力を計測する圧力計とを備え、 前記圧力伝達路、弾性隔壁およびピストンが一体的に、
    前記排泥管に対してその軸心方向に移動可能とされ、こ
    の移動の第1の位置において前記開口窓と前記圧力伝達
    路内との連通が阻止され、第2の位置において前記開口
    窓と前記圧力伝達路内との連通が図られるとともに、 前記開口窓と圧力伝達路内との連通状態では、前記弾性
    隔壁が地盤内圧を受けて変形し当該地盤内圧が前記第1
    の圧力伝達流体に伝達され、この第1の圧力伝達流体の
    圧力変化がピストンの移動により第2の圧力伝達流体に
    伝達され、この第2の圧力伝達流体の圧力が前記圧力計
    により前記地盤内圧として計測されるように構成され
    た、請求項6〜8のいずれか1項に記載の地盤改良装置。
  11. 【請求項11】前記圧力伝達路がそれぞれ複数のユニッ
    トを継ぎ足して形成されるものである、請求項10記載
    地盤改良装置。
JP2001004503A 2001-01-12 2001-01-12 地盤改良工法およびその装置 Expired - Lifetime JP3451072B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001004503A JP3451072B2 (ja) 2001-01-12 2001-01-12 地盤改良工法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001004503A JP3451072B2 (ja) 2001-01-12 2001-01-12 地盤改良工法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002206233A JP2002206233A (ja) 2002-07-26
JP3451072B2 true JP3451072B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=18872684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001004503A Expired - Lifetime JP3451072B2 (ja) 2001-01-12 2001-01-12 地盤改良工法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3451072B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5702238B2 (ja) * 2011-07-08 2015-04-15 大成建設株式会社 排泥管および地盤改良方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0768695B2 (ja) * 1990-11-22 1995-07-26 常盤建設株式会社 側方注入における内圧調整排泥工法
JP2647572B2 (ja) * 1991-05-24 1997-08-27 日本綜合防水株式会社 地盤改良工法
JPH06185045A (ja) * 1992-10-30 1994-07-05 Okumura Corp 地盤改良工法とその装置
JPH06185044A (ja) * 1992-10-30 1994-07-05 Okumura Corp 地盤改良方法とその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002206233A (ja) 2002-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8707498B2 (en) Multifunctional cleaning tool
KR100534005B1 (ko) 토양강화장치, 토양강화장치용 공구 및 토양강화방법
CN113236181B (zh) 一种勘探井抽水试验用止水装置
CN112893345A (zh) 一种适用于多种管道直径的管道清理除杂装置
US20030202418A1 (en) Cementing apparatus and methods of using the same
JP3451072B2 (ja) 地盤改良工法およびその装置
CN111287693B (zh) 连续管正反循环冲洗井工具
CN115306444A (zh) 双液注浆装置、掘进机用双液注浆系统及掘进机
CN208884646U (zh) 一种下水道水力疏通器
KR101515974B1 (ko) 이중관을 구비한 락볼트 체결용 장치 및 이중관을 구비한 락볼트 체결용 장치의 구동방법
CN113477638B (zh) 一种管道垢质清洗橇
JP6887262B2 (ja) ダウンザホールハンマを有する高圧噴射撹拌装置及びこれを用いた高圧噴射撹拌工法
CN114753371A (zh) 一种用于软土原位固化的喷头装置
KR101709737B1 (ko) 압입강관 보강용 직접주입 그라우팅 공법
CN114396231A (zh) 采用高压气液两相射流提高破煤冲孔效果的系统及方法
CN106669087B (zh) 水带清水装置和配备有水带清水装置的供水泵
TW214576B (en) Apparatus and improved construction of ground
CN219910699U (zh) 低流量穿层钻孔洗孔增量装置
CN219795276U (zh) 一种用于岩溶隧道溶洞的注浆装置
CN217438894U (zh) 一种防堵塞的土壤原位固化用喷头装置
CN220433885U (zh) 一种清淤装置
CN113617724B (zh) 用于盾构机主驱动迷宫腔的清渣系统及其清渣方法
JP3547093B2 (ja) 地中掘削装置
CN219472111U (zh) 一种隧道溶洞注浆施工装置
CN209810461U (zh) 通信管道管孔内障碍点修复用喷浆装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3451072

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term