JP3449025B2 - 板材の成形装置 - Google Patents

板材の成形装置

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JP3449025B2
JP3449025B2 JP07864395A JP7864395A JP3449025B2 JP 3449025 B2 JP3449025 B2 JP 3449025B2 JP 07864395 A JP07864395 A JP 07864395A JP 7864395 A JP7864395 A JP 7864395A JP 3449025 B2 JP3449025 B2 JP 3449025B2
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rotary cam
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rotating cam
molding
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純爾 秋本
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D19/00Flanging or other edge treatment, e.g. of tubes
    • B21D19/08Flanging or other edge treatment, e.g. of tubes by single or successive action of pressing tools, e.g. vice jaws
    • B21D19/082Flanging or other edge treatment, e.g. of tubes by single or successive action of pressing tools, e.g. vice jaws for making negative angles
    • B21D19/086Flanging or other edge treatment, e.g. of tubes by single or successive action of pressing tools, e.g. vice jaws for making negative angles with rotary cams

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば鋼板部材等の
板材を所定形状に成形加工する板材の成形装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば鋼板部材等の板材を所定形
状に成形する成形装置として、下型側に所定の軸線回り
に回転可能な回転カムを設ける一方、上型側に該上型の
下降動作に伴いテーパ状のガイド面に案内されて上記回
転カム側に前進するスライドカムを設け、回転カムの所
定の回動位置 (成形位置)において、該回転カムの成形
部と前進してきたスライドカムの成形部との間で板材
(ワーク)を所定形状に成形するようにしたものが知ら
れている (例えば、実開平6−61311号公報参
照)。かかる成形装置によれば、成形後、上記回転カム
を回動させて成形位置から初期位置に戻すことにより、
ワークの成形部分を回転カム側から (つまり下型側の成
形部から)容易に脱型させることができる。そして、特
に、アンダーカット状の成形部分を有する複雑な成形を
行う場合などでも、下型の成形部を分割構造等の複雑な
構造とする必要なしに、成形したワークを容易に取り出
すことが可能になる。この結果、下型成形部の金型強度
を十分に確保でき、高精度の成形品を安定して成形する
ことができる等の利点が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車のフ
ロント側あるいはリヤ側のフェンダパネルは、その端末
側に向かうにつれて先細となり、車体組立時にランプと
隣接するフェンダパネル先端部は先がある程度尖った袋
状に形成される。かかるフェンダパネルの特に車体側と
の取り合い部分の曲折成形を行うに際して、上記タイプ
の成形装置を用いた場合、その端末側が上述のように先
細形状で、あるので、回転カムの回動動作がスムースに
行われず、成形加工が容易でなく、また特に、成形後に
おいても、上記回転カムを回動させて成形位置から初期
位置に戻してワークを脱型させる際の抜き出しが困難に
なるという問題があった。
【0004】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、回転カム式の成形装置において、先細形状のワ
ークの成形および脱型を容易に行うことができる板材の
成形装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、下型側に所
定の軸線回りに初期位置と成形位置との間で回転可能な
回転カムを設ける一方、上型側に該上型の下降動作に伴
いテーパ状のガイド面に案内されて上記回転カム側に前
進するスライドカムを設け、回転カムの成形位置におい
て、該回転カムの成形部と前進してきたスライドカムの
成形部との間で板材を所定形状に成形するようにした板
材の成形装置において、上記回転カムは、その両端部で
回転自在に支持されるとともに、上記下型側に、上記回
転カムを収容するキャビティを備えた固定型具が設けら
れ、上記キャビティの内周面と上記回転カムの外周面と
の間に間隙部が形成され、上記キャビティの内周面に、
上記間隙部へ突出し先端に平面部を有する凸状のバック
アップ部が設けられる一方、上記回転カムの外周面に
は、上記間隙部に突出し先端に平面部を有する凸状の受
け部が設けられており、上記バックアップ部と上記受け
部とは、上記回転カムの軸線方向における複数箇所に配
設され、且つ、上記回転カムが初期位置にあるときは互
いに離間し、上記回転カムが成形位置にあるときは互い
の平面部どうしが当接するように設定されている、こと
を特徴としたものである。
【0006】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
バックアップ部と上記受け部とは、上記回転カムの軸線
方向における略中央部と両端部とに配設されていること
を特徴としたものである。
【0007】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1の発明において、上記
バックアップ部と上記受け部とは、上記回転カムの回転
方向における複数箇所に配設されていることを特徴とし
たものである。
【0008】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記第1〜第3の発明の
いずれか一において、上記成形装置は、板材を所定形状
に成形して自動車のフェンダパネルを成形加工すること
を特徴としたものである。
【0009】
【発明の作用および効果】本願の第1の発明によれば、
固定型具と回転カムの受圧部分に上記の構成を採用した
ことにより、成形荷重が作用した際には、回転カムの外
周側と固定型具のキャビティの内周側とは、上記バック
アップ部とこれに対応する受け部とが面接触状態で荷重
を受けることとなり、この受圧部での成形圧力を低く
し、従来、受圧部がほぼ線接触状態であった場合に比べ
て、この部分の摩耗を大幅に低減することができる。こ
の結果、成形装置の寿命が長くなり、メインテナンスの
必要性を減じることができる。また、メインテナンスを
行う場合でも、上記固定型具のバックアップ部と回転カ
ムの受け部のみについて補修作業を行えば良く、更に、
補修後、回転カムと固定型具とを組み立てる際にも、両
者の型合わせ及び当たり等を確認などの調整作業も容易
になり、従来に比べて、メインテナンス性を大幅に向上
させることができる。また、上記回転カムはその軸線方
向における両端側が回転自在に支持されているので、回
転カムの回転精度はこれら支持部で確保され、回転カム
の外周と固定型具のキャビティ内周については、その形
状および寸法精度に特に厳密性を要求されることがなく
なり、従来に比べて、その製作およびメインテナンス
容易に行うことができるようになる。
【0010】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記回転カムの軸線方向における略中央部と
両端部とに、固定型具と回転カムの受圧部を設けること
ができる。
【0011】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、回転カムの回転方向における複数箇所に、固
定型具と回転カムの受圧部を設けることができる。
【0012】また、更に、本願の第4の発明によれば、
上記板材を所定形状に成形して自動車のフェンダパネル
を成形加工するに際して、上記第1〜第3の発明のいず
れか一と同様の効果を奏することができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は本実施例に係る板材(ワー
クW)の成形を行う成形装置PMの縦断面説明図である
が、この図に示すように、上記成形装置PMでは、下型
11側に長手方向の軸線回りに回転可能な柱状の回転カ
ム30が設けられ、該回転カム30は下型ホルダ12に
固定された下型固定型具13内に形成されたシリンダ状
のキャビティ13a内に回転自在に収納されている。ま
た、図2は上記成形装置PMの下型11および回転カム
30の正面説明図であるが、この図に示すように、上記
下型11の長手方向における一端部(図2における左端
部)の近傍には軸支部14が立設されており、回転カム
30の左端側は、この軸支部14内に配設された軸受1
5によって、回転自在かつ軸方向へ移動可能に支承され
ている。一方、回転カム30の他端側(図2における右
端側)は、後で詳しく説明する移動機構40により、回
転自在かつ軸方向へ移動可能に支承されている。
【0014】上記下型11の固定型具13の上部には、
成形時にワークWが上面に載置されるとともに、側面で
該ワークWのフランジ部Wfを成形するワーク受け部1
6が一体的に設けられている。更に、上記固定型具13
の上部外方には、該固定型具13の上部の強度および剛
性を補強するサブホルダ17が配設されている。また、
上記回転カム30の下部は、連結部材18を介して、回
転カム30を駆動(回動)するための駆動シリンダ20の
ピストンロッド20aに連結されており、回転カム30
は、ピストンロッド20aの伸縮動作に応じて軸線Lcを
中心にして回動するようになっている。上記駆動シリン
ダ20は、従来から良く知られているものと同じもの
で、その構造等については具体的には図示しなかった
が、例えば、内部にピストンロッド20aを伸長方向に
付勢する圧縮コイルバネを有するとともに、作動流体
(例えばエア)の供給により上記ピストンロッド20aを
収縮動作させるように構成されている。
【0015】上記回転カム30は、その基本形状が全体
として柱状に形成され、その断面については外周の周縁
形状が基本的には円形を呈しているが、その一部が切り
欠かれており、この切り欠かれた部分の片側の端部(図
1における上端部)に回転カム30の成形部31が設け
られている。一方、上記切り欠かれた部分の他側の端部
(図1における下端部)には、回転カム30の軸方向にお
ける例えば2箇所に、後述するベンドパンチ10のスラ
イド動作を案内するスライドガイド32が固定されてい
る。また、上記固定型具13のキャビティ13aも、そ
の断面について内周の周縁形状が基本的には円形を呈し
ているが、その一部が切り欠かれており、この切り欠か
れた部分から、上型1の下降動作に伴って駆動されるス
ライドカム9が出没し得るようになっている。尚、後で
詳しく説明するように、上記キャビティ13aの内周と
回転カム30の外周との間には、通常の回転カム式の成
形装置の場合に比べて、かなり大きい間隙が設けられて
いる。
【0016】一方、上型ホルダ2には、回転カム30に
セットされたワークWを上方から押圧するプレッサ3
と、ワークWのフランジ部Wfを成形するフランジダイ
4と、上記スライドカム9を吊り支持する駆動カム8と
が取り付けられている。該駆動カム8の下部にはテーパ
状のガイド面8aが設けられる一方、スライドカム9の
後部には上記駆動カム8のガイド面8aと組み合わされ
るガイド面9aが形成されており、両ガイド面8a,9aの
間にはガイド部材7が介装されている。尚、上記スライ
ドカム9の吊り支持構造は、従来から良く知られている
ものと同じものであるので、その詳細な説明および図示
は省略する。また、具体的には図示しなかったが、上記
プレッサ3は上型ホルダ2に対して例えばスプリング等
によって吊り支持されている。
【0017】以上の構成において、通常の曲折成形を行
う際には、ワークWのセットに先立って、まず、上記駆
動シリンダ20を駆動して回転カム30を成形位置に回
動させる。そして、この成形位置で固定型具13のワー
ク受け部16上にワークWが載置され、この載置された
ワークWは、上型1の下降初期には上記プレッサ3によ
って、上記ワーク受け部材16および回転カム30の上
側表面に対して押圧される。このとき、ワークWのセッ
トに先立って回転カム30が予め成形位置に回動させら
れているので、ワークWのセットを容易かつ正確に行う
ことができる。
【0018】このセット状態で上型1が更に下降する
と、フランジダイ4が下降することによりワーク受け部
16の側面との間でワークWのフランジ部Wfが成形さ
れる。また、駆動カム8が上下ガイド21に沿って下降
し、この駆動カム8の下降動作に伴って、両ガイド面8
a,9aのテーパ作用によりガイド部材7を介してスライ
ドカム9が水平方向に駆動される。尚、このスライドカ
ム9の水平方向への移動は、水平ガイド22およびスラ
イドガイド32によってスムースに案内される。そし
て、このスライドカム9が回転カム30側に向かって前
進し、該スライドカム9に取り付けられたベンドパンチ
10と回転カム30の成形部31とによってワークWに
所定の曲折成形が行なわれるようになっている。
【0019】以上のようにして成形が行なわれた後、上
型1が上昇させられると、上記下降動作の場合と逆の順
序で各部が作動する。すなわち、スライドカム9が後退
するとともに、フランジダイ4及びプレッサ3が持ち上
げられ、ワークWの拘束が解除される。そして、駆動シ
リンダ20が駆動されて、回転カム30が、成形位置か
ら初期位置に向かって回動される。これにより、成形さ
れたワークWが脱型されて容易に取り出すことができる
ようになっている。尚、上記の成形工程は、先端が特に
先細形状でない通常のワークを成形する場合を一般的に
示したものであり、後で詳しく説明するように、本実施
例では、先端が先細となったワークを成形する場合に
は、回転カム30の回転に駆動シリンダ20は用いられ
ず、後述する移動機構40によって回転カム30の回動
動作が行なわれる。つまり、この場合には、回転カム3
0を直接に回転駆動する駆動シリンダ20は不要であ
る。
【0020】また、本実施例では、図3および図4に詳
しく示すように、上記回転カム30を支持する下型11
の固定型具13のキャビティ13aの内面側に、平面部
を有するバックアップ部B1〜B4を設ける一方、回転
カム30の表面側に平面部を有する受け部Y1〜Y4を
設け、回転カム30の成形位置において、該回転カム3
0側の受け部Y1〜Y4の平面部と上記固定型具13側
のバックアップ部B1〜B4の平面部とが面接触状態で
当接するようになっている。上記バックアップ部B1〜
B4及びこれに対応する受け部Y1〜Y4は、回転カム
30の軸線Lcに沿った方向については5箇所に設けら
れ、該方向における中央および左右両端近傍において
は、回転カム30の回転方向に沿って3箇所に設けられ
ている。
【0021】上述のように、上記固定型具13のキャビ
ティ13aの内周と回転カム30の外周との間には、通
常の回転カム式の成形装置の場合に比べて、かなり大き
い間隙が設けられており、この間隙部に、上記バックア
ップ部B1〜B4及びこれに対応する受け部Y1〜Y4
が位置している。また、この上記固定型具13のキャビ
ティ13aの内周と回転カム30の外周との間に設定さ
れた基準円筒Csの接平面をなすようにその角度が設定
されている。従って、成形時、回転カム30にモーメン
ト荷重が作用した場合においても、平面部どうしの面接
触状態が保たれ、回転カム30は強固に支持される。更
に、上記バックアップ部B1〜B4及びこれに対応する
受け部Y1〜Y4は、より好ましくは、その平面部の表
面が例えばグラファイト系の無給油ガイド材で覆われて
おり、接触面に対して特に給油を行う必要がないように
なっている。
【0022】上記回転カム30の外周面および固定型具
13のキャビティ13aの内周面は、より好ましくは、
鋳造の鋳放しのままとされ、上記バックアップ部B1〜
B4及びこれに対応する受け部Y1〜Y4の平面部の表
面のみが精密に仕上げられている。そして、この平面部
に摩耗が生じた場合には、その部分のみを肉盛りして比
較的簡単に補修することができる。すなわち、本実施例
によれば、固定型具13と回転カム30の受圧部分にか
かる構成を採用したことにより、成形荷重が作用した際
には、回転カム30の外周側と固定型具13のキャビテ
ィ13aの内周側とは、上記バックアップ部B1〜B4
とこれに対応する受け部Y1〜Y4とが面接触状態で荷
重を受けることとなり、この受圧部での成形圧力を低く
し、従来、受圧部がほぼ線接触状態であった場合に比べ
て、この部分の摩耗を大幅に低減することができる。
【0023】この結果、成形装置PMの寿命が長くな
り、メインテナンスの必要性を減じることができる。ま
た、メインテナンスを行う場合でも、上記固定型具13
のバックアップ部B1〜B4と回転カム30の受け部Y
1〜Y4のみについて補修作業を行えば良く、更に、補
修後、回転カム30と固定型具13とを組み立てる際に
も、両者の型合わせ及び当たり等を確認などの調整作業
も容易になり、従来に比べて、メインテナンス性を大幅
に向上させることができる。また、上記回転カム30は
その軸線方向における両端側が軸受15で回転可能に支
持されているので、回転カム30の回転精度はこれら軸
受15,15で確保され、回転カム30の外周と固定型
具13のキャビティ内周については、その形状および寸
法精度に特に厳密性を要求されることがなくなり、従来
に比べて、その製作およびメインテナンスを容易に行う
ことができる。
【0024】ところで、本実施例に係る成形装置PMで
は、図5および図6に示すように、その端末側に向かう
に連れて先細となるように形成されたワークW(フロン
トフェンダパネル)を成形することができる。上記ワー
クWでは、特に、車体組立時にランプ(不図示)と隣接す
るフェンダパネル先端部Wpは先がやや尖った袋状に形
成されるようになっている。本実施例では、かかるワー
クWの特に車体側との取り合い部分を回転カム式の成形
装置を用いて成形するに際して、細くなった端末側の成
形および脱型を支障なく行えるように、回転カム30を
その軸線(Lc)方向に移動させる移動機構が設けられて
いる。
【0025】以下、この移動機構について、図7〜図1
1の各図を参照しながら説明する。上記移動機構40
は、回転カム30の軸方向における一端側に設けられた
ネジ機構41と、該ネジ機構41に螺合するネジ部材4
2と、該ネジ部材42を回転させる駆動手段とで構成さ
れている。上記ネジ機構41は回転カム30の一端側の
端末に設けられた内ネジで構成され、この内ネジ41に
上記ネジ部材42の外ネジが螺合しており、この両ネジ
の間に複数の鋼球を介装して所謂ボールネジ機構が形成
されている。また、上記ネジ部材41は、その途中部が
下型11側に固定されたサポート部材44に設けられた
軸受45によって回転自在に支持されている。すなわ
ち、回転カム30の一端側は、移動機構40のボールネ
ジ機構および軸受45によって回転可能に支承されてい
る。また、上記ネジ部材42の端末側はカップリング4
6を介して中間軸47に連結されており、該中間軸47
は、下型11側に固定された軸支サポート48に挿通さ
れて回転可能に支持されている。
【0026】この軸支サポート48の側方には、中間軸
47と直角方向に伸縮作動するシリンダ51が配設さ
れ、該シリンダ51のピストン51pの先端にはブラケ
ット52を介してラック部材53が連結されている。一
方、具体的には図示しなかったが、上記中間軸47に
は、ラック部材53のラック歯53aと噛み合うピニオ
ンが設けられている。そして、シリンダ51を駆動して
そのピストン51pを伸縮動させることにより、ラック
部材53を介して中間軸47が回転させられ、この回転
力がカップリング46を介してネジ部材42に伝達され
るようになっている。すなわち、上記シリンダ51の駆
動により、ブラケット52,ラック部材53,中間軸47
およびカップリング46を順次介して、上記ネジ部材4
2が回転させられる。そして、これにより、ボールネジ
機構43を介して、回転カム30がネジ部材42に対し
て相対的に軸方向へ移動するようになっている。
【0027】一方、回転カム30の端末部には端末プレ
ート61が固定され、該端末プレート61には外方に延
びる突起部62が設けられている。また、回転カム30
の一端側を挿通させる軸支部63の上面にはプレート部
材(ガイドプレート64)が固定され、該ガイドプレート
64には上記突起部62の移動軌跡を定めるガイド溝6
5が形成されている。このガイド溝65は、図8から良
く分かるように、回転カム30の軸線方向に延びる直線
部分65aと、該直線部分65aに滑らかに接続され、回
転カム30の軸線方向に延びつつ回転方向にも延びる
(つまり螺旋状に延びる)螺旋状部分65bとで構成され
ている。
【0028】そして、上記シリンダ51の駆動によって
ネジ部材42が回転させられ、これに伴って回転カム3
0がネジ部材42に対して相対的に軸方向へ移動する際
には、上記突起部62がガイド溝65内を移動すること
により、回転カム30は、回転しつつ軸方向へ移動する
ことになる。尚、上記突起部62が設けられた端末プレ
ート61は、特に先細でない通常のワークを成形する際
には、回転カム30の端末部から取り外すことができる
ようになっている。この場合には、上記移動機構40
は、回転カム30の右端側を回動可能に支持する意外に
は、何等の作用も行わないことになる。
【0029】以上のように構成された成形装置PMを用
いて上記フロントフェンダパネルWの車体側との取り合
い部分の曲折成形を行う際には、上記突起部62がガイ
ド溝65の反軸端側に位置する初期状態に回転カム30
がセットされる。この初期状態では、回転カム30は、
その回転方向においてはワークWを拘束することのない
回転位置で、かつ、軸方向においては、ワークWの先端
部Wp側からガイド溝65の軸方向長さだけ後退した位
置にある。次に、ワークWがワーク受け部16上に載置
される。そして、上記シリンダ51が所定方向(例えば
ピストン51pを収縮させる方向)に駆動されてネジ部材
42が回転させられ、これに伴って回転カム30がネジ
部材42に対して相対的に軸方向へ移動する。このと
き、上記突起部62がガイド溝65内を移動することに
より、回転カム30は、回転しつつ軸方向へ移動する。
【0030】これにより、回転カム30が、その回転方
向においてはワークWを受ける回転位置で、かつ、軸方
向においては、上記初期状態からワークWの先端部Wp
側へガイド溝65の軸方向長さだけ前進した状態、つま
り成形状態にセットされるようになっている。このと
き、回転カム30は回転しながらワークWの先端部Wp
側へ移動するので、かかる先細形状のワークWの場合で
も、支障なく成形状態へのセットを行うことができる。
尚、この成形状態において、上記固定型具13のバック
アップ部B1〜B4と回転カム30の受け部Y1〜Y4
とがその平面部で面接触するように、軸方向における位
置関係が設定されている。あるいは、固定型具13のバ
ックアップ部B1〜B4と回転カム30の受け部Y1〜
Y4の軸方向長さを、上記移動機構40による回転カム
30の軸方向への移動量よりも十分に長くなるように設
定しても良い。
【0031】次に、上型1が下降して成形が行なわれ
る。このとき、回転カム30の成形部31とベンドパン
チ10によって、図12〜図16に示すように、軸方向
の位置に応じた断面形状の成形が行なわれ、先細形状で
先端部Wpが袋状になったワークWの車体側への取り合
い部分が成形される。その後、上型1が上昇させられる
とともに、シリンダ51が今度は逆方向(例えばピスト
ン51pを伸長させる方向)へ駆動され、ネジ部材42が
逆方向へ回転させられる。これにより、回転カム30
は、成形前のセット時とは逆に反端末側へ移動させられ
る。このとき、上記突起部62がガイド溝65内を逆方
向に移動することにより、回転カム30は、成形状態か
ら初期状態になるように回転しつつ軸方向へ移動し、ワ
ークWが回転カム30の成形部31から脱型される。こ
の場合、回転カム30は回転しながらワークWの反先端
部Wp側へ移動するので、かかる先細形状のワークWの
場合でも、支障なくワークWを回転カム30の成形部3
1から脱型させることができる。
【0032】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記移動機構40を設けたので、回転カム30をそ
の軸線方向に移動させることができ、先細形状のワーク
Wを成形する場合でも、反端末側の断面が広い部分で回
転カム30を回転させながら、該回転カム30を軸方向
に (つまり、ワークWの先細の端末側に)移動させるこ
とにより、容易に成形を行えるようにできる。また、成
形後においては、回転カム30をワークWの端末側から
反端末側に移動させながら、該回転カム30を回動させ
て成形位置から初期位置に戻すことができ、ワークWを
脱型させる際の抜き出しを容易に行うことができるので
ある。
【0033】また、上記移動機構40は、上記回転カム
30の軸線方向における一端側に設けられたネジ機構4
1と、該ネジ機構41に螺合するネジ部材42と、該ネ
ジ部材42を回転させる駆動手段としてのシリンダ51
とで構成し、該シリンダ51で上記ネジ部材42を回転
させることにより、上記ネジ機構41を介して回転カム
30が軸線方向に移動させられるようにしたので、該回
転カム30を容易かつ正確にその軸方向へ移動させるこ
とができる。
【0034】更に、上記回転カム30の軸線方向におけ
る一端側に突起部62が設けられる一方、上記回転カム
30の一端側を支持する軸支部63には、上記突起部6
2を軸方向に案内し得るガイド溝65を形成したガイド
プレート64が固定され、上記ネジ部材42を回転させ
ることにより、上記ネジ機構41を介して上記突起部6
2が上記ガイド溝65に沿って移動するようにしたの
で、比較的簡単な構成で、かつ正確に、上記ネジ部材4
2の回転運動を回転カム30の軸方向への運動に変換す
ることができる。
【0035】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。例えば、ガイドプレートに設けられるガ
イド溝の形状を、回転カムの軸方向に延びる直線部分
と、該直線部分に対して直角に曲がる部分とで構成する
ことにより、移動機構が作用した際における回転カムの
動作を、軸方向への移動動作と回転動作とに分離して行
わせることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る成形装置の縦断面説明
図である。
【図2】 上記成形装置の下型および回転カムの正面説
明図である。
【図3】 図2のA−A方向に沿った断面説明図であ
る。
【図4】 図2のB−B方向に沿った断面説明図であ
る。
【図5】 上記実施例に係るフロントフェンダパネルの
正面説明図である。
【図6】 上記フロントフェンダパネルの平面説明図で
ある。
【図7】 上記実施例に係る回転カムの移動機構を示す
正面説明図である。
【図8】 上記移動機構を示す平面説明図である。
【図9】 図8のC−C方向に沿った断面説明図であ
る。
【図10】 図8のD−D方向に沿った断面説明図であ
る。
【図11】 図8のE−E方向から見て示した側面説明
図である。
【図12】 上記フロントフェンダパネルおよび回転カ
ムの斜視図である。
【図13】 図12のF−F方向に沿った断面説明図で
ある。
【図14】 図12のG−G方向に沿った断面説明図で
ある。
【図15】 図12のH−H方向に沿った断面説明図で
ある。
【図16】 図12における矢印Jの方向から見て示し
たフロントフェンダパネル先端部の斜視図である。
【符号の説明】
1…上型 9…スライドカム 10…ベンドパンチ 11…下型13…固定型具 13a…キャビティ 30…回転カム 31…成形部B1,B2,B3,B4…バックアップ部 Lc…回転カムの軸線 PM…成形装置 W…ワークY1,Y2,Y3,Y4…受け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 5/01 B21D 37/04 B62D 25/16 B21D 53/88 B21D 37/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型側に所定の軸線回りに初期位置と成
    形位置との間で回転可能な回転カムを設ける一方、上型
    側に該上型の下降動作に伴いテーパ状のガイド面に案内
    されて上記回転カム側に前進するスライドカムを設け、
    回転カムの成形位置において、該回転カムの成形部と前
    進してきたスライドカムの成形部との間で板材を所定形
    状に成形するようにした板材の成形装置において、上記回転カムは、その両端部で回転自在に支持されると
    ともに、 上記下型側に、上記回転カムを収容するキャビティを備
    えた固定型具が設けられ、 上記キャビティの内周面と上記回転カムの外周面との間
    に間隙部が形成され、上記キャビティの内周面に、上記
    間隙部へ突出し先端に平面部を有する凸状のバックアッ
    プ部が設けられる一方、上記回転カムの外周面には、上
    記間隙部に突出し先端に平面部を有する凸状の受け部が
    設けられており、 上記バックアップ部と上記受け部とは、上記回転カムの
    軸線方向における複数箇所に配設され、且つ、上記回転
    カムが初期位置にあるときは互いに離間し、上記回転カ
    ムが成形位置にあるときは互いの平面部どうしが当接す
    るように設定されている、 ことを特徴とする板材の成形装置。
  2. 【請求項2】 上記バックアップ部と上記受け部とは、
    上記回転カムの軸線方向における略中央部と両端部とに
    配設されていることを特徴とする請求項1記載の板材の
    成形装置。
  3. 【請求項3】 上記バックアップ部と上記受け部とは、
    上記回転カムの回転方向における複数箇所に配設されて
    いることを特徴とする請求項記載の板材の成形装置。
  4. 【請求項4】 上記板材を所定形状に成形して自動車の
    フェンダパネルを成形加工することを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれか一に記載の板材の成形装置。
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