JP3447999B2 - マイクロ波放電型静電加速推進機 - Google Patents
マイクロ波放電型静電加速推進機Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05H—PLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
- H05H1/00—Generating plasma; Handling plasma
- H05H1/54—Plasma accelerators
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F03—MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F03H—PRODUCING A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F03H1/00—Using plasma to produce a reactive propulsive thrust
- F03H1/0037—Electrostatic ion thrusters
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J27/00—Ion beam tubes
- H01J27/02—Ion sources; Ion guns
- H01J27/16—Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工衛星の軌道姿
勢制御や惑星探査機の主推進として用いられ、電気推進
と呼ばれるロケット推進機に関し、特にイオンを静電場
で加速した反作用で推進力を得るタイプの静電加速推進
機に関するものである。
勢制御や惑星探査機の主推進として用いられ、電気推進
と呼ばれるロケット推進機に関し、特にイオンを静電場
で加速した反作用で推進力を得るタイプの静電加速推進
機に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、上記したような静電加速推進機とし
て例えば図3に示すようなものがあった。静電加速推進
機は推薬を充填したガスタンク101、主放電室10
7、加速電極108、中和器110からなる。ガスタン
クから供給された推薬は配管102を通り、ガス供給器
103、アイソレータ104を通して主放電室107と
中和器110に供給される。主放電室107はガス状の
推薬を直流放電、高周波放電あるいはマイクロ波放電に
より電離してプラズマ106を発生させる。たとえばマ
イクロ波放電形式の場合はマイクロ波電源114で生成
したマイクロ波を導波管もしくはアンテナで構成される
インピーダンス整合回路105により主放電室107に
供給し放電することによりプラズマを生成する。主放電
室107とガス供給器103の間、および中和器110
とガス供給器103の間の絶縁破壊を防ぐためのアイロ
ソレータ104が設けられている。中和器110はオリ
フィスから電子112を出し、加速電極108から放出
された正イオン113を電気的に中和する。
て例えば図3に示すようなものがあった。静電加速推進
機は推薬を充填したガスタンク101、主放電室10
7、加速電極108、中和器110からなる。ガスタン
クから供給された推薬は配管102を通り、ガス供給器
103、アイソレータ104を通して主放電室107と
中和器110に供給される。主放電室107はガス状の
推薬を直流放電、高周波放電あるいはマイクロ波放電に
より電離してプラズマ106を発生させる。たとえばマ
イクロ波放電形式の場合はマイクロ波電源114で生成
したマイクロ波を導波管もしくはアンテナで構成される
インピーダンス整合回路105により主放電室107に
供給し放電することによりプラズマを生成する。主放電
室107とガス供給器103の間、および中和器110
とガス供給器103の間の絶縁破壊を防ぐためのアイロ
ソレータ104が設けられている。中和器110はオリ
フィスから電子112を出し、加速電極108から放出
された正イオン113を電気的に中和する。
【0003】加速電極108には加速電源109により
直流電圧が印加され、電極間に発生する静電場によりプ
ラズマ中の正イオン113を高速に加速し、その反作用
として推進力を発生する。
直流電圧が印加され、電極間に発生する静電場によりプ
ラズマ中の正イオン113を高速に加速し、その反作用
として推進力を発生する。
【0004】中和器110のプラズマ111は直流放
電、高周波放電あるいはマイクロ波放電により生成さ
れ、下流に設けられたオリフィスからイオンビームを電
気的に中和するための電子電流112を放出する。
電、高周波放電あるいはマイクロ波放電により生成さ
れ、下流に設けられたオリフィスからイオンビームを電
気的に中和するための電子電流112を放出する。
【0005】このような静電加速推進機は「第二版航空
宇宙工学便覧」(平成4年9月30日、丸善(株)発
行)第937頁に記載されている。
宇宙工学便覧」(平成4年9月30日、丸善(株)発
行)第937頁に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、従来の静電加
速推進機はプラズマ生成のための電源や正イオン加速の
ための電源など複数の電源を必要とする複雑なシステム
であり、製造コストが大きいという欠点があった。ま
た、電極は非常に間隔を狭くして取り付ける必要があ
り、その取付け精度が推進機の性能に大きな影響を与え
ていた。
速推進機はプラズマ生成のための電源や正イオン加速の
ための電源など複数の電源を必要とする複雑なシステム
であり、製造コストが大きいという欠点があった。ま
た、電極は非常に間隔を狭くして取り付ける必要があ
り、その取付け精度が推進機の性能に大きな影響を与え
ていた。
【0007】従来の電気推進機は、直径20センチメー
トル以上の口径を持つ大型のものでは直流放電タイプが
既存の電気推進機の中では最も優れた推進性能を示して
いるが、反面、小型化して小電力で作動させる場合に
は、イオン損失の割合が相対的に増大するためにプラズ
マ106の添加および放電維持が難しくなる。主放電室
107内にインピーダンス整合回路105としてアンテ
ナが存在する場合には高密度のプラズマを生成できる利
点がある反面、イオンのスパッタリングによるアンテナ
の損耗を抑えることが難しい。さらに、推進力には直接
寄与することのない中和器110へ供給される推薬によ
る性能低下が無視できない。ガス供給器103、104
の中のバルブに従来の電磁バルブを用いると、消費電力
が推進力を発生させるための電力に比べて無視できなく
なる。
トル以上の口径を持つ大型のものでは直流放電タイプが
既存の電気推進機の中では最も優れた推進性能を示して
いるが、反面、小型化して小電力で作動させる場合に
は、イオン損失の割合が相対的に増大するためにプラズ
マ106の添加および放電維持が難しくなる。主放電室
107内にインピーダンス整合回路105としてアンテ
ナが存在する場合には高密度のプラズマを生成できる利
点がある反面、イオンのスパッタリングによるアンテナ
の損耗を抑えることが難しい。さらに、推進力には直接
寄与することのない中和器110へ供給される推薬によ
る性能低下が無視できない。ガス供給器103、104
の中のバルブに従来の電磁バルブを用いると、消費電力
が推進力を発生させるための電力に比べて無視できなく
なる。
【0008】本発明の目的は、システム構成が簡略化さ
れ、したがって信頼性が高く、製造コストも低く、さら
に電極の取り付け精度が著しく緩和されたマイクロ波放
電型静電加速推進機を提供することにある。
れ、したがって信頼性が高く、製造コストも低く、さら
に電極の取り付け精度が著しく緩和されたマイクロ波放
電型静電加速推進機を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、電極損耗によるアン
テナが破損することを緩和したマイクロ波放電型静電加
速推進機を提供することにある。
テナが破損することを緩和したマイクロ波放電型静電加
速推進機を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、中和プラズマを生成
する必要がなく、余分な推薬を供給させずに済むマイク
ロ波放電型静電加速推進機を提供することにある。
する必要がなく、余分な推薬を供給させずに済むマイク
ロ波放電型静電加速推進機を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、電源部の小型化を図
ったマイクロ波放電型静電加速推進機を提供することに
ある。
ったマイクロ波放電型静電加速推進機を提供することに
ある。
【0012】本発明の他の目的は、加速電極がシンプル
な構造を有するマイクロ波放電型静電加速推進機を提供
することにある。
な構造を有するマイクロ波放電型静電加速推進機を提供
することにある。
【0013】本発明の他の目的は、低電力であっても安
定したプラズマ生成が可能なマイクロ波放電型静電加速
推進機を提供することにある。
定したプラズマ生成が可能なマイクロ波放電型静電加速
推進機を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、推薬供給系の小型化
を図ったマイクロ波放電型静電加速推進機を提供するこ
とにある。
を図ったマイクロ波放電型静電加速推進機を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による静電加速推
進機は、放電室の内壁が絶縁体であり、プラズマ中の正
イオンを加速する加速電極が放電室の内部の上端、下端
にそれぞれ設けられ、電極間に静電場を形成する上流加
速電極、下流加速電極からなる。
進機は、放電室の内壁が絶縁体であり、プラズマ中の正
イオンを加速する加速電極が放電室の内部の上端、下端
にそれぞれ設けられ、電極間に静電場を形成する上流加
速電極、下流加速電極からなる。
【0016】放電室の内部の上端と下端に設けた2つの
電極間に1個の電源を用いて電位をかけるため、従来の
静電加速推進機に比べてイオン加速に要求される電源数
が減り、また電極の取付け精度が著しく緩和されるため
システム構成が簡略化され、信頼性が高まるとともに、
製造コストが減る。なお、電極を放電室の内部の上端と
下端に設けているため、放電室の内壁は絶縁体でなけれ
ばならない。
電極間に1個の電源を用いて電位をかけるため、従来の
静電加速推進機に比べてイオン加速に要求される電源数
が減り、また電極の取付け精度が著しく緩和されるため
システム構成が簡略化され、信頼性が高まるとともに、
製造コストが減る。なお、電極を放電室の内部の上端と
下端に設けているため、放電室の内壁は絶縁体でなけれ
ばならない。
【0017】本発明の実施態様によれば、放電室内にマ
イクロ波を放出させるためのアンテナがプリント基板上
のパターンにより形成された平板状アンテナである。ア
ンテナが、棒状のダイポールアンテナではなく、プリン
ト基板上のパターンにより形成された平板状アンテナで
あるため、電極損耗によりアンテナが破損することが緩
和される。
イクロ波を放出させるためのアンテナがプリント基板上
のパターンにより形成された平板状アンテナである。ア
ンテナが、棒状のダイポールアンテナではなく、プリン
ト基板上のパターンにより形成された平板状アンテナで
あるため、電極損耗によりアンテナが破損することが緩
和される。
【0018】本発明の実施態様によれば、中和器として
コールドカソード(冷陰極)が用いられている。したが
って、中和器プラズマを生成する必要がなく、余分な推
薬を供給せずに済む。
コールドカソード(冷陰極)が用いられている。したが
って、中和器プラズマを生成する必要がなく、余分な推
薬を供給せずに済む。
【0019】本発明の実施態様によれば、アンテナが、
マイクロストリップラインで構成されたマイクロ波発振
器、マイクロ波増幅回路、およびマイクロ波整合回路と
同一基板上に配置された回路構成になっている。すなわ
ち電源部の一部をエンジン側に取り付けているため(エ
ンジン基板上に実装しているため)電源部の小型化が容
易となる。
マイクロストリップラインで構成されたマイクロ波発振
器、マイクロ波増幅回路、およびマイクロ波整合回路と
同一基板上に配置された回路構成になっている。すなわ
ち電源部の一部をエンジン側に取り付けているため(エ
ンジン基板上に実装しているため)電源部の小型化が容
易となる。
【0020】本発明の実施態様によれば、アンテナがイ
オン加速のための上流加速電極と兼用されている。した
がって、加速電極がシンプルな構造となり、かつ部品点
数を減らすことができる。
オン加速のための上流加速電極と兼用されている。した
がって、加速電極がシンプルな構造となり、かつ部品点
数を減らすことができる。
【0021】本発明の実施態様によれば、放電室内にプ
ラズマ点火装置を備えている。したがって、プラズマ生
成のためのマイクロ波電力密度の臨界値を下げ、プラズ
マを確実に点火することができ、低電力であってもその
放電を維持する(プラズマを維持する)ことが可能とな
る。
ラズマ点火装置を備えている。したがって、プラズマ生
成のためのマイクロ波電力密度の臨界値を下げ、プラズ
マを確実に点火することができ、低電力であってもその
放電を維持する(プラズマを維持する)ことが可能とな
る。
【0022】本発明の実施態様によれば、アンテナおよ
びマイクロ波回路と同一基板上に、マイクロマシーン技
術により形成されたガス流路内放電防止装置(アイソレ
ータ)とマイクロバルブからなる推進剤供給装置の一部
が装着されている。したがって、推薬供給系の小型化が
容易となる。
びマイクロ波回路と同一基板上に、マイクロマシーン技
術により形成されたガス流路内放電防止装置(アイソレ
ータ)とマイクロバルブからなる推進剤供給装置の一部
が装着されている。したがって、推薬供給系の小型化が
容易となる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
て図面を参照して説明する。
【0024】図1に本発明の一実施形態のマイクロ波放
電型静電加速推進機の垂直断面図が、図2にその最上流
の部品配置が示されている。
電型静電加速推進機の垂直断面図が、図2にその最上流
の部品配置が示されている。
【0025】絶縁体である側壁5'によって放電室5が
形成されている。放電室5はシールドケース7によって
シールドされている。放電室5内の上端、下端には加速
電源6により電源が供給される、それぞれ上流加速電極
4、リング状の下流加速電極8が設けられ、内部にプラ
ズマ点火装置9が設けられている。放電室5内にマイク
ロ波Aを放出させるためのマイクロ波アンテナ4はパッ
チアンテナ、金属平板、プリント基板上のパターンによ
り形成された平板形状アンテナであり、上流加速電極4
を兼ねている。このマイクロ波アンテナ4は、マイクロ
波ストリップラインで構成されたマイクロ波発振器1
6、マイクロ波増幅回路15、マイクロ波整合回路1
4、DCカッター(直流成分除去器)13と同一の回路
基板3上に配置されている。回路基板3上には、さら
に、マイクロマシ−ン技術により形成されたアイソレー
タ11とマイクロバルブ12とオリフィス10からなる
推進剤供給装置の一部が装着されている。中和器として
コールドカソード9が設けられている。なお、推進剤供
給装置には上記以外に、配管、推進剤注排弁、調圧弁
(または調圧装置)、支持体(サポート)等が含まれ
る。
形成されている。放電室5はシールドケース7によって
シールドされている。放電室5内の上端、下端には加速
電源6により電源が供給される、それぞれ上流加速電極
4、リング状の下流加速電極8が設けられ、内部にプラ
ズマ点火装置9が設けられている。放電室5内にマイク
ロ波Aを放出させるためのマイクロ波アンテナ4はパッ
チアンテナ、金属平板、プリント基板上のパターンによ
り形成された平板形状アンテナであり、上流加速電極4
を兼ねている。このマイクロ波アンテナ4は、マイクロ
波ストリップラインで構成されたマイクロ波発振器1
6、マイクロ波増幅回路15、マイクロ波整合回路1
4、DCカッター(直流成分除去器)13と同一の回路
基板3上に配置されている。回路基板3上には、さら
に、マイクロマシ−ン技術により形成されたアイソレー
タ11とマイクロバルブ12とオリフィス10からなる
推進剤供給装置の一部が装着されている。中和器として
コールドカソード9が設けられている。なお、推進剤供
給装置には上記以外に、配管、推進剤注排弁、調圧弁
(または調圧装置)、支持体(サポート)等が含まれ
る。
【0026】推薬を充填したガスタンク1から配管2を
通って供給される推薬は回路基板3上のマイクロバルブ
12、アイソレータ11およびオリフィス10を通って
放電室5内へ供給される。DCカッター13、整合回路
14、アンプ15、および発振器16により形成される
マイクロ波回路にてマイクロ波が生成され、マイクロ波
アンテナ兼上流加速電極4にマイクロ波が給電され、放
電室5内にマイクロ波Aが供給される。プラズマ点火装
置9と供給されたマイクロ波によりプラズマが点火さ
れ、供給されるマイクロ波によりプラズマが維持され
る。マイクロ波アンテナ兼上流加速電極4と、下流加速
電極8で形成される電場によりプラズマからイオンを加
速、放出することで推進力得られる。また、コールドカ
ソード9から放出された電子により放出されたイオンが
中和される。
通って供給される推薬は回路基板3上のマイクロバルブ
12、アイソレータ11およびオリフィス10を通って
放電室5内へ供給される。DCカッター13、整合回路
14、アンプ15、および発振器16により形成される
マイクロ波回路にてマイクロ波が生成され、マイクロ波
アンテナ兼上流加速電極4にマイクロ波が給電され、放
電室5内にマイクロ波Aが供給される。プラズマ点火装
置9と供給されたマイクロ波によりプラズマが点火さ
れ、供給されるマイクロ波によりプラズマが維持され
る。マイクロ波アンテナ兼上流加速電極4と、下流加速
電極8で形成される電場によりプラズマからイオンを加
速、放出することで推進力得られる。また、コールドカ
ソード9から放出された電子により放出されたイオンが
中和される。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明は、放電室の内部の上端
と下端にそれぞれ設けた2つの電極間を用いてプラズマ
に与えた電位勾配により正イオンを加速することによ
り、すなわち電極の間隔を狭くせずにプラズマを加速す
ることにより、従来の静電加速推進機(イオンエンジ
ン)に要求された電極の取り付け精度が著しく緩和され
ることになり、宇宙空間での熱的環境の変化によって生
ずるロケット推進機の推進性能への影響を軽減すること
ができる。それと同時に電極に要求される加工精度が緩
和されるため、製造コストを低減することができる。
と下端にそれぞれ設けた2つの電極間を用いてプラズマ
に与えた電位勾配により正イオンを加速することによ
り、すなわち電極の間隔を狭くせずにプラズマを加速す
ることにより、従来の静電加速推進機(イオンエンジ
ン)に要求された電極の取り付け精度が著しく緩和され
ることになり、宇宙空間での熱的環境の変化によって生
ずるロケット推進機の推進性能への影響を軽減すること
ができる。それと同時に電極に要求される加工精度が緩
和されるため、製造コストを低減することができる。
【0028】請求項2の発明は、アンテナが棒状のダイ
ポールアンテナではなく、プリント基板上のパターンに
より形成された平板状アンテナであるため、電極損耗に
よりアンテナが破損することが緩和され、ロケット推進
機の耐久性を大きく改善することができる。
ポールアンテナではなく、プリント基板上のパターンに
より形成された平板状アンテナであるため、電極損耗に
よりアンテナが破損することが緩和され、ロケット推進
機の耐久性を大きく改善することができる。
【0029】請求項3の発明は、中和器にコールドカソ
ード(冷陰極)を用いる構成であるため、中和器プラズ
マを生成する必要がなく、余分な推薬を供給せずに済む
ため、ロケット推進機の小型化に伴う性能低下を改善す
ることができる。
ード(冷陰極)を用いる構成であるため、中和器プラズ
マを生成する必要がなく、余分な推薬を供給せずに済む
ため、ロケット推進機の小型化に伴う性能低下を改善す
ることができる。
【0030】請求項4の発明は、アンテナがマイクロス
トリップラインで構成されたマイクロ波発振器、マイク
ロ波増幅回路およびマイクロ波整合回路と同一の基板上
に配置された回路構成とすることにより、電源部の小型
化が容易となり、ロケット推進機全体のユニット化、複
数個のマイクロ波放電型静電加速推進機によるクラスタ
ー化への応用も可能となる。
トリップラインで構成されたマイクロ波発振器、マイク
ロ波増幅回路およびマイクロ波整合回路と同一の基板上
に配置された回路構成とすることにより、電源部の小型
化が容易となり、ロケット推進機全体のユニット化、複
数個のマイクロ波放電型静電加速推進機によるクラスタ
ー化への応用も可能となる。
【0031】請求項5の発明は、アンテナをイオン加速
のための上流側の電極と兼用することにより、加速電極
がシンプルな構造となり、理想的な一次元イオン流れ場
を形成することができる。放電室内から部品点数が一点
減ることにより、ロケット推進機の信頼性の改善につな
がるといえる。
のための上流側の電極と兼用することにより、加速電極
がシンプルな構造となり、理想的な一次元イオン流れ場
を形成することができる。放電室内から部品点数が一点
減ることにより、ロケット推進機の信頼性の改善につな
がるといえる。
【0032】請求項6の発明は、放電室内にプラズマ点
火装置を備えているため、低電力であっても確実かつ安
定したプラズマ生成を可能とし、プラズマ点火不良に伴
うマイクロ波漏洩(EMI)がなくなる利点がある。
火装置を備えているため、低電力であっても確実かつ安
定したプラズマ生成を可能とし、プラズマ点火不良に伴
うマイクロ波漏洩(EMI)がなくなる利点がある。
【0033】請求項7の発明は、マイクロマシーン技術
により形成されたガス流路内放電防止装置(アイソレー
タ)とマイクロバルブからなる推進剤供給装置の一部を
装着することにより推薬供給系の小型化が容易となり、
ロケット推進機全体のユニット化、複数個のマイクロ波
放電型静電加速推進機を用いたクラスター化への応用も
可能となる。
により形成されたガス流路内放電防止装置(アイソレー
タ)とマイクロバルブからなる推進剤供給装置の一部を
装着することにより推薬供給系の小型化が容易となり、
ロケット推進機全体のユニット化、複数個のマイクロ波
放電型静電加速推進機を用いたクラスター化への応用も
可能となる。
【図1】本発明の一実施形態のマイクロ波放電型静電加
速推進機の垂直断面図である。
速推進機の垂直断面図である。
【図2】図1の加速推進機の最上流面の部品配置図であ
る。
る。
【図3】従来の静電加速推進機(イオンエンジン)の垂
直断面図である。
直断面図である。
1 ガスタンク
2 配管
3 回路基板
4 マイクロ波アンテナ兼上流加速電極
5 放電室
5’ 放電室側壁
6 加速電源
7 シールドケース
8 下流加速電源
9 コールドカソード
10 オリフィス
11 アイソレータ
12 マイクロバルブ
13 DCカッタ
14 整合回路
15 アンプ
16 発振器
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(56)参考文献 特開 平3−145579(JP,A)
特開 平5−183328(JP,A)
特開 平3−295139(JP,A)
特開 平6−120144(JP,A)
特開 平7−211490(JP,A)
特開 平8−203881(JP,A)
特開 平8−78190(JP,A)
特開 昭61−11470(JP,A)
特開 昭61−182302(JP,A)
特開 昭62−178779(JP,A)
特開 昭63−279620(JP,A)
米国特許3363124(US,A)
米国特許5239820(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F03H 1/00
F03H 5/00
H05H 1/54
Claims (7)
- 【請求項1】 放電室の中でマイクロ波放電により生成
されたプラズマ中の正イオンを加速し、その反作用とし
て推進力を得るマイクロ波放電型静電加速推進機におい
て、 放電室の内壁が絶縁体であり、前記プラズマ中の正イオ
ンを加速する加速電極が前記放電室の内部の上端、下端
にそれぞれ設けられ、電極間に静電場を形成する上流加
速電極、下流加速電極からなることを特徴とするマイク
ロ波放電型静電加速推進機。 - 【請求項2】 放電室内にマイクロ波を放出させるため
のアンテナが、プリント基板上のパターンにより形成さ
れた平板状アンテナである、請求項1に記載のマイクロ
波放電型静電加速推進機。 - 【請求項3】 中和器としてコールドカソードが用いら
れている、請求項1または2に記載のマイクロ波放電型
静電加速推進機。 - 【請求項4】 前記アンテナが、マイクロストリップラ
インで構成されたマイクロ波発振器、マイクロ波増幅回
路およびマイクロ波整合回路と同一の基板上に配置され
た回路構成になっている、請求項2または3に記載のマ
イクロ放電型静電加速推進機。 - 【請求項5】 前記平板アンテナが前記上流加速電極と
兼用されている、請求項2から4のいずれか1項に記載
のマイクロ波放電型静電加速推進機。 - 【請求項6】 前記放電室内にプラズマ点火装置を備え
ている、請求項1から5のいずれか1項に記載のマイク
ロ波放電型静電加速推進機。 - 【請求項7】 前記アンテナおよびマイクロ波回路と同
一基板上に、マイクロマシーン技術により形成されたガ
ス流路内放電防止装置とマイクロバルブからなる推進剤
供給装置の一部が装着されている、請求項4から6のい
ずれか1項に記載のマイクロ波放電型静電加速推進機。
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