JP3446078B2 - ロードセル - Google Patents

ロードセル

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JP3446078B2
JP3446078B2 JP06463699A JP6463699A JP3446078B2 JP 3446078 B2 JP3446078 B2 JP 3446078B2 JP 06463699 A JP06463699 A JP 06463699A JP 6463699 A JP6463699 A JP 6463699A JP 3446078 B2 JP3446078 B2 JP 3446078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に貨車やトラッ
ク等の車両重量を測定するロードセルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図2を用いてロードセルの概略を説明す
る。載置台11の下面には、圧縮型ロードセル12が複
数個取り付けられ、取付け板13を介して、載置板11
を基礎部分20に支持している。そして、車両10を載
置台11上に移動させて、載置台11上に車両の全重量
をかけることによりロードセル12を圧縮し、歪みゲー
ジによって車両の全重量に比例した信号を出力し、車両
10の全重量を測定するようにしている。
【0003】従来のロードセル12は、図3に示すよう
に、先端が球面になっているピン14,14’に荷重受
け板15,15’を遊嵌合し、この荷重受け板15,1
5’の内周面と、ピン14,14’外周面との間にOリ
ング16,16’を介在させている。そして、このOリ
ング16,16’によって、荷重受け板15,15’内
に砂やゴミが入らないようにすると共に、Oリング1
6,16’の弾性力を利用して、荷重受け板15,1
5’の中心と、ロードセル12(ピン14,14’の中
心)の中心とが一致するようにし、車両の重量がロード
セル12の中心線C1に対して垂直荷重としてかかるよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のロードセル
において、Oリング16,16’の弾性力を利用して、
荷重受け板15,15’の中心と、ロードセル12(ピ
ン14,14’の中心)の中心とが一致するようにして
いたので、次のような改良すべき問題がある。すなわ
ち、載置台11に車両を搬入した時に、載置台11が激
しく横揺れする。そして、ロードセル12の下端は基礎
部20に荷重受け板15’を介して固定され、上部は荷
重受け板15を介して載置台11に固定された状態にな
っている。
【0005】そこで、載置台11が激しく横揺れしてロ
ードセル12に大きな横方向の荷重が働いた場合に、荷
重受け板15’は基礎部20に固定されているので、図
4に示すように、Oリング16’が押しつぶされてロー
ドセル12が移動し、荷重受け板15’の中心C2と、
ロードセル12の中心C3とがずれてしまう。一方にお
いて、載置台11に固定されている荷重受け板15は横
揺れしている載置台11と共に移動するので、荷重受け
板15の中心とロードセル12の中心との間にはずれが
生じない。このようなことから、ロードセル12は傾い
た状態になる。
【0006】したがって、ロードセル12は傾いた状態
で車両の重量を受けることになるので、車両の重量をロ
ードセル12の軸芯方向の垂直荷重として受けることが
できなくなって、ロードセル12の精度が不安定にな
り、正確な荷重が検出できなくなってしまう。また、O
リング16’の弾性力により、上記中心のずれが元の状
態に復帰すれば問題はないのであるが、図4に示すよう
にOリング16’が潰された状態のままでは、Oリング
16’とピン14’との間に隙間ができ、荷重受け板1
5’内に砂やゴミが侵入して、ピン14’の球面と荷重
受け板15’との摺接面が磨耗し、耐用寿命が短くなる
虞がある。また、この従来例では、荷重受け板15,1
5’とロードセル12との間において、ピン14,1
4’が露出した状態になっているので、この露出部分に
砂やゴミが付着し、ピン14,14’の移動が円滑に行
なえなくなって、正確な荷重が検出できなくなると共
に、ピン14,14’とロードセル12との間の摺接面
が磨耗して、耐用寿命を短くするという虞がある。
【0007】したがって本発明は、荷重受け板とロード
セルとの間の芯ずれをなくすと共に、ピンの移動を円滑
にして、高い精度の荷重の検出ができるようにし、か
つ、砂やゴミに起因した磨耗を少なくして耐用寿命を長
くしたロードセルを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、請求項1においては、ロードセルの両端に先端部が
球面からなる一対のピンを設けたロードセルにおいて、
前記ピンの外径にほぼ等しい内径のガイドリングを前記
ピンに嵌合し、円錐形の荷重受け板を介してプレート
を設け、該荷重受け板の小径側をプレートに固定すると
共に、大径側の面をピンの球面に当接し、かつ、外周を
ガイドリングの内周面に摺接させたことを特徴とする。
【0009】次に、請求項2記載の本発明は、前記荷重
受け板の大径側の外周縁を所定半径の曲面にしたことを
特徴とする。
【0010】請求項3記載の本発明は、前記プレートの
裏面とガイドリングの周面との間にパッキンを介在させ
たことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の本発明は、前記ガイドリン
グとロードセルとの間にシール板を介在したことを特徴
とする。
【0012】請求項1記載の本発明は上記構成により、
ピンの外径にほぼ等しい内径のガイドリングをピンに嵌
合し、円錐形の荷重受け板を介してプレートを設け、
この荷重受け板の小径側をプレートに固定すると共に、
大径側の面をピンの球面に当接し、かつ、外周をガイド
リングの内周面に摺接させたので、たとえロードセルに
大きな横荷重が働いても荷重受け板は変形せず、荷重受
け板の中心とロードセルの中心を一致させた状態に保つ
ことができる。
【0013】次に、請求項2記載本発明では、荷重受け
板の大径側の外周縁を所定半径の曲面にしたので、ガイ
ドリングの内周面と、荷重受け板の大径側外周縁との間
の摺動を円滑にし、摩擦による損失をなくして、荷重受
け板にかかっている荷重をそのままピンに伝える。
【0014】請求項3記載の本発明では、プレートの裏
面とガイドリングの周面との間にパッキンを介在させた
ので、ガイドリング内への砂やゴミの侵入を防止する。
【0015】請求項4記載の本発明は、ガイドリングと
ロードセルとの間にシール板を介在したので、ピンの外
周面に砂やゴミが付着するのを防止する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1において、ロードセル1の両端には、
先端が球面からなるピン2,2’が設けられている。こ
のピン2,2’には、ガイドリング3,3’が摺動可能
に嵌合されており、ガイドリング3,3’の内径は、ピ
ン2,2’の外径にほぼ等しくなっている。4,4’は
円錐形をした荷重受け板であり、その小径側はプレー
ト5,5’に固定され、大径側の面はピン2,2’の先
端部に形成した球面に当接しており、大径側の外周縁
は、ガイドリング3,3’の内径に摺接している。具体
的な数値例を示せば、荷重受け板4,4’の外径は、ガ
イドリング3,3’の内径よりも0.5〜0.6mmだ
け小さくなっている。また、荷重受け板4,4’の大径
側の縁は、ガイドリング3,3’の内周面との間の摺動
を円滑にするために、所定半径(球面)になっている。
【0017】また、荷重受け板4,4’の大径側の面
が、ピン3,3’の先端に形成した球面に当接した状態
で、ガイドリング3,3’の端部周面とプレート5の裏
面との間に隙間ができるようにし、この隙間にパッキン
6,6’を介在するようにして、プレート5,5’とガ
イドリング3,3’とを結合するようにしている。ま
た、ロードセル1の両端面とガイドリング3,3’の端
面との間に僅かな隙間を設け、この隙間に弾性部材から
なるシール板7,7’を設けている。これにより、ロー
ドセル1、ピン2,2’の中心C1方向に荷重がかかっ
た時に、シール板7,7’を圧縮変形させて、荷重受け
板4,4’により、ピン2,2’を移動するようにして
いる。
【0018】次に、本発明のロードセル1の動作につい
て説明する。図1において、ピン2,2’の外径にほぼ
等しい内径のガイドリング3,3’をピン2,2’に嵌
合し、円錐形の荷重受け板4,4’を介してプレート
5,5’を設け、この荷重受け板4,4’の小径側をプ
レート5,5’に固定すると共に、大径側の外周をガイ
ドリング3,3’の内周面に摺接するようにしたので、
ピン2,2’に対してプレート5,5’の横方向(水平
方向)の移動を拘束し、かつ、軸線C1方向への移動が
可能となる。そして、荷重受け板4,4’の大径側の面
をピン2,2’先端の球面に当接させたので、荷重受け
板4,4’にかかった荷重をピン2,2’に伝えること
ができ、ピン2,2’を軸線C1方向に移動させること
が可能となる。これにより、たとえロードセル1に大き
な横荷重が働いても荷重受け板4,4’は変形せず、荷
重受け板4,4’の中心とロードセル1の中心を一致さ
せた状態に保つことができる。
【0019】また、プレート5,5’とガイドリング
3,3’とは、パッキン6,6’を介して結合されてい
るので、この両者間は、パッキン6,6’の変形範囲で
可撓性があり、かつ、荷重受け板4,4’を円錐形に
して、その大径側の縁をガイドリング3,3’の内周面
に線接触させると共に、大径側の面をピン2,2’の先
端に形成した球面に点接触するようにしているので、荷
重受け板4,4’、ガイドリング3,3’およびピン
2,2’の間で、互いに変位することが可能になる。こ
れにより、プレート5に固定された載置台11(図2)
の振動や横揺れの力が吸収されて、ピン2,2’および
ロードセル1にかかる無理な力を緩和することができ、
ロードセル1の傾きを防止すると共に、ロードセル1の
耐久性を長くする。
【0020】また、荷重受け板4,4’の大径側の外周
縁を所定半径の曲面にしたので、ガイドリング3,3’
の内周面と、荷重受け板4,4’の大径側外周縁との間
の摺動を円滑にし、摩擦による損失をなくして、荷重受
け板4,4’にかかっている荷重をそのままピン2,
2’に伝えることができる。
【0021】そして、プレート5,5’の裏面とガイド
リング3,3’の周面との間にパッキン6,6’を介在
させたので、ガイドリング3,3’内への砂やゴミの侵
入を防止する。また、ガイドリング3,3’とロードセ
ル1との間にシール板7、7’を介在したので、ピン
2,2’の外周面に砂やゴミが付着するのを防止するこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
たロードセルであるから、請求項1の発明では、ピンの
外径にほぼ等しい内径のガイドリングをピンに嵌合し、
円錐形の荷重受け板を介してプレートを設け、この荷
重受け板の小径側をプレートに固定すると共に、大径側
の面をピンの球面に当接し、かつ、外周をガイドリング
の内周面に摺接させ、たとえロードセルに大きな横荷重
が働いても荷重受け板は変形せず、荷重受け板の中心と
ロードセルの中心を一致させた状態に保つことができる
ので、高い精度の荷重の検出をすることができる。
【0023】請求項2記載の本発明によれば、荷重受け
板の大径側の外周縁を所定半径の曲面にしたことによ
り、ガイドリングの内周面と、荷重受け板の大径側外周
縁との間の摺動を円滑にし、摩擦による損失をなくし
て、荷重受け板にかかっている荷重をそのままピンに伝
えることができるので、高い精度の荷重検出をすること
ができる。
【0024】請求項3記載の本発明によれば、プレート
の裏面とガイドリングの周面との間にパッキンを介在さ
せたことにより、ガイドリング内への砂やゴミの侵入を
防止することができるので、耐用寿命を長くすることが
できる。
【0025】請求項4記載の本発明によれば、ガイドリ
ングとロードセルとの間にシール板を介在したことによ
り、ピンの外周面に砂やゴミが付着するのを防止するこ
とができるので、耐用寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるロードセルを一部
縦断面して示した図である。
【図2】ロードセルの使用状態を示す側面図である。
【図3】従来のロードセルを一部縦断面して示した図で
ある。
【図4】荷重受け板の中心とロードセルの中心がずれた
状態を示す説明用図である。
【符号の説明】
1 ロードセル 2,2’ ピン 3,3’ ガイドリング 4,4’ 荷重受け板 5,5’ プレート 6,6’ パッキン 7、7’ シール板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 1/22 G01L 1/26 G01G 21/23 - 21/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロードセルの両端に先端部が球面からな
    る一対のピンを設けたロードセルにおいて、前記ピンの
    外径にほぼ等しい内径のガイドリングを前記ピンに嵌合
    し、円錐形の荷重受け板を介してプレートを設け、該
    荷重受け板の小径側をプレートに固定すると共に、大径
    側の面をピンの球面に当接し、かつ、外周をガイドリン
    グの内周面に摺接させたことを特徴とするロードセル。
  2. 【請求項2】 前記荷重受け板の大径側の外周縁を所定
    半径の曲面にしたことを特徴とする請求項1に記載のロ
    ードセル。
  3. 【請求項3】 前記プレートの裏面とガイドリングの周
    面との間にパッキンを介在させたことを特徴とする請求
    項1または2に記載のロードセル。
  4. 【請求項4】 前記ガイドリングとロードセルとの間に
    シール板を介在したことを特徴とする請求項1または2
    に記載のロードセル。
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