JP3445140B2

JP3445140B2 - 化粧品陳列棚

Info

Publication number: JP3445140B2
Application number: JP09161298A
Authority: JP
Inventors: 穣植木
Original assignee: カネボウ株式会社
Priority date: 1998-04-03
Filing date: 1998-04-03
Publication date: 2003-09-08
Anticipated expiration: 2018-04-03
Also published as: JPH11285429A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品のテスター
や商品を店頭等に陳列するために用いられる化粧品陳列
棚に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、口紅やファンデーション等の
化粧品のテスターや販売用の商品を店頭等に陳列する場
合には、例えば、図６に示すような化粧品陳列台５０が
用いられている。この陳列台５０は、陳列用の基台５５
に複数の棚板５１が固定されており、上記棚板５１の上
に、化粧品が収容されるひな壇５２やトレイ５３等が取
り付けられ、上記ひな壇５２やトレイ５３に各種化粧品
のテスターと商品とが一緒に陳列されるようになってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、テスターと商品とを一緒に陳列すると、テスタ
ーと商品が同じ次元で顧客に認識されやすいため、テス
ターではなく商品の方を手にとって色味を確かめたり、
商品を容器ごと化粧した顔に当ててみたりする顧客が多
く、商品が販売されるまでに汚れてしまう、というケー
スが少なからず発生する。また、商品に直接手を触れな
くても、テスターの出し入れ時に、テスターを誤って落
として下の棚の商品に当てて商品を傷つけたり、商品を
誤って落としたりする場合もある。さらに、店頭は、人
の出入りが多く埃っぽくなりやすいため、回転の遅い商
品は、店員がこまめに清掃しないと、埃が溜まり、不衛
生な印象を顧客に与えるという問題もある。

【０００４】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、テスターと商品を一緒に陳列し、かつ違和感な
く商品のみを蓋体で覆って陳列することのできる、優れ
た化粧品陳列棚の提供をその目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、棚板上に、テスター陳列保持具と商品陳
列保持具が左右方向に並べられており、上記テスター陳
列保持具と商品陳列保持具がともに、正面の陳列保持部
が手前から奥側に向かって側面視円弧状の湾曲面に形成
されているか、もしくは各段の正面端縁が側面視におい
て上記湾曲面に略沿うように並ぶ多段に形成されてお
り、かつ上記商品陳列保持具の陳列保持部全体が、上記
湾曲面に沿うよう曲成された蓋体によって開閉自在に覆
われており、上記テスター陳列保持具の陳列面と、上記
商品陳列保持具の蓋体表面とが、同一形状にカーブした
湾曲面として左右方向に揃うようになっている化粧品陳
列棚を第１の要旨とする。

【０００６】また、本発明は、上記化粧品陳列棚のなか
でも、特に、上記棚板が、基台を構成する左右一対の支
柱の間に一体的に取り付けられており、上記棚板の上方
および下方の少なくとも一方の支柱間に、広告板が着脱
自在に取り付けられているとともに、上記商品陳列保持
具の蓋体が、商品陳列保持具本体に対し着脱自在に取り
付けられており、かつ上記蓋体表面に、その商品陳列保
持具内に保持される商品に関する表示が付与されている
化粧品陳列棚を第２の要旨とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施の形態を示す化粧
品陳列棚である。この化粧品陳列棚は、プラスチックパ
イプで骨組みが形成された基台１の中央部に、２段の化
粧品陳列部２が設けられており、その上方と下方に、広
告部３，４が形成されている。５は移動用のキャスター
である。

【０００９】上記化粧品陳列部２は、図２に示すよう
に、基台１を構成する左右一対の支柱６の間に、上下２
枚の棚板７を一体的に取り付け、各棚板７の上に、４個
のテスター陳列保持具８〜１１と、２個の商品陳列保持
具１２，１３とを並べることにより形成されている。な
お、上記各保持具８〜１３の底面中央には、下向きの突
起（図では見えない）が形成されており、上下の棚板７
に設けられた嵌合用の穴１４に、上記突起を嵌め込むこ
とにより、各保持具８〜１３が、ずれることなく安定的
に棚板７上に保持されるようになっている。

【００１０】上記化粧品陳列部２の上方に設けられた広
告部３は、左右の支柱６から取り外し可能になってお
り、略コ字状に曲成されたプラスチックパイプからなる
上部枠１６と、プラスチック板等の表面に広告表示がな
された広告板１７とで構成されている。そして、上記上
部枠１６には、プラスチック板等のリブ板１６ａが一体
的に取り付けられており、この表面にマグネットシート
１８が貼着されている。また、上記広告板１７の裏面に
もマグネットシート１９が貼着されており、マグネット
シート１８，１９同士を磁力で接合することにより、広
告板１７が基台１に対し着脱自在に取り付けられるよう
になっている。

【００１１】上記化粧品陳列部２の下方に設けられた広
告部４は、左右の支柱６間に設けられたリブ板２０を介
して、広告板２１を着脱自在に取り付けることにより構
成されている。上記広告板２１も、上方の広告板１７と
同様、マグネットシート２２，２３同士の磁力接合によ
って取り付けられている。

【００１２】また、前記化粧品陳列部２を構成する各保
持具８〜１３は、いずれも、正面の陳列保持部が手前側
から奥側に向かって、その側面視が４分の１円の円弧状
となる湾曲面２４に形成されている。また、テスター陳
列保持具８，９には、テスターを保持するための多段２
５が形成されているが、上記多段２５の各正面端縁は、
側面視の状態において、いずれも上記湾曲面２４に略沿
うよう形成されている。したがって、図１に示すよう
に、左右方向に幅の広いテスター陳列保持具８，９を上
下の棚板７の向かって左端に配し、中央に商品陳列保持
具１２，１３を配し、右側に幅の狭いテスター陳列保持
具１０，１１を並べると、上下の段において、左右方向
に延びる陳列面が、同一形状にカーブした湾曲面２４と
して揃うため、非常にコンパクトにまとまった印象とな
る。

【００１３】なお、上記幅の広いテスター陳列保持具
８，９のうち、上の段の、向かって左端に配置されるテ
スター陳列保持具８（図２に戻る）には、その多段２５
の各段に、口紅テスター３０保持用の穴３１が設けられ
ており、口紅テスター３０が多数本、陳列保持されるよ
うになっている。

【００１４】また、下の段の、向かって左端に配置され
るテスター陳列保持具９には、その多段２５の各段に、
略板状のアイシャドウテスター３２が、湾曲面２４の湾
曲に沿うよう斜めに陳列保持されるようになっている。

【００１５】一方、上の段の、向かって右端に配置され
るテスター陳列保持具１０には、その湾曲面２４に、複
数の穴３５が形成されており、この穴３５を利用して、
棒状のデザインカラーテスター３４が複数本、直立姿勢
で陳列保持されるようになっている。

【００１６】また、下の段の、向かって右端に配置され
るテスター陳列保持具１１には、その湾曲面２４に、複
数の穴３７が形成されており、この穴３７を利用して、
瓶入りのマニキュアテスター３６が複数本、直立姿勢で
陳列保持されるようになっている。

【００１７】そして、上の段および下の段の中央に配置
される商品陳列保持具１２，１３は、ともに同一形状
で、図３に示すように、その湾曲面２４が、開閉自在な
蓋体３８で形成されており、この蓋体３８を開いた内側
に、商品陳列保持用の多段３９が形成されている。４０
は仕切り板である。また、４１は、蓋体３８を着脱自在
に保持するために保持具本体側に設けられたヒンジピン
であり、４２は、蓋体３８側に突設された係合片であ
る。

【００１８】なお、上記蓋体３８は、透明プラスチック
板で形成されており、その表面に、この商品陳列保持具
１２（１３）内に陳列保持される商品を示す広告表示４
３が、左右に２分割された状態で付与されている。

【００１９】ちなみに、上の段の商品陳列保持具１２に
は、図４に示すように、その左右に陳列されるテスター
３０、３４と同一種類の商品である、口紅４４とデザイ
ンカラー（顔に立体感を与えるための化粧料）４５とが
陳列保持されるようになっている。そして、蓋体３８の
表面には、向かって左側に、唇に口紅を塗っている写真
と「ＬＩＰＳＴＩＣＫ」の文字からなる広告表示４３
が付与され、右側に、頬の上部にデザインカラーを塗っ
ている写真と「ＤＥＳＩＧＮＩＮＧＣＯＬＯＲ」の文
字からなる広告表示４３が付与されている（図５参
照）。

【００２０】また、下の段の商品陳列保持具１３には、
その左右に陳列されるテスター３２、３６と同一種類の
商品である、アイシャドウとマニキュアとが陳列保持さ
れるようになっている（図示せず）。そして、蓋体３８
の表面には、向かって左側に、まぶたに指でアイシャド
ウを塗っている写真と「ＰＲＥＳＳＥＤＣＯＬＯＲ」
の文字からなる広告表示４３がなされ、右側に、マニキ
ュアを塗布した手の写真と「ＬＡＳＴＩＮＧＮＡＩＬ
ＣＯＬＯＲ」の文字からなる広告表示４３がなされて
いる（図５参照）。

【００２１】上記化粧品陳列棚に、実際にテスター３
０、３２、３４、３６および商品（口紅４４等）を陳列
した状態を、図５に示す。この化粧品陳列棚によれば、
上下の段において、左右のテスター陳列保持具８〜１１
の陳列面と、中央の商品陳列保持具１２，１３の蓋体３
８表面とが、同一形状にカーブした湾曲面２４として揃
うため、非常にコンパクトにまとまった印象を得ること
ができる。そして、各保持具８〜１３をどのように入れ
替えても、同様のまとまった印象を得ることができるの
であり、その場で、手軽に陳列替えすることができる。
また、商品が蓋体３８で覆われているため、顧客は、従
来のように、商品をテスター３０等と同次元で手軽に試
すことがしにくいという効果を奏する。そして、テスタ
ー３０等の出し入れ時にテスター３０等を落としても商
品に影響することがない。また、商品に埃が溜まること
もない。したがって、商品を衛生的に保管することがで
きる。なお、実際に商品を手にとってみたい顧客は、商
品陳列保持具１２，１３の蓋体３８を開けることによ
り、中の商品を手に取ることができるのであり、支障は
ない。

【００２２】また、上記化粧品陳列棚において、蓋体３
８の湾曲した表面に、商品を説明する写真と文字からな
る広告表示が付与されているため、正面から見ると、こ
の部分が上下の広告部３，４と相俟って、非常に印象的
な広告効果を発揮することができる。

【００２３】しかも、上記広告部３の広告板１７と、広
告部４の広告板２１と、中央の商品陳列保持具１２，１
３の蓋体３８とが、いずれも着脱自在に取り付けられて
いるため、陳列する商品およびテスターを、異なるシリ
ーズのものに変更する場合、棚全体を入れ替える必要は
なく、広告板１７，２１と蓋体３８を、異なる広告表示
のものと交換し、商品およびテスターを新シリーズのも
のと入れ替えるだけで、がらっと陳列内容を変更するこ
とができる。そして、基台１を廃棄することなく繰り返
し使用することができるため、粗大ごみを出さずに済
み、省資源、環境保全に貢献することができる。

【００２４】なお、上記の例では、棚板７を基台１に一
体的に取り付け、専用の基台１を用いて化粧品陳列棚を
構成しているが、必ずしも基台１を用いる必要はなく、
例えば、既設の陳列台や壁面の棚板を利用し、この棚板
に各保持具８〜１３を並べるようにしてもよい。

【００２５】また、テスター陳列保持具８〜１１と、商
品陳列保持具１２，１３の陳列部の形態は、上記の例に
限らず、陳列するテスター，商品の種類に応じて、適宜
の形態とすることができる。ただし、その陳列保持部
が、側面視円弧状の湾曲面２４となるよう設定すること
が必要である。すなわち、上記湾曲面２４とすることに
より、商品陳列保持具１２，１３において、湾曲した蓋
体３８を用いることができ、テスター陳列保持具８〜１
１との違和感のない、まとまりのある陳列を実現するこ
とができるからである。

【００２６】そして、棚板７上に並べるテスター陳列保
持具８〜１１および商品陳列保持具１２，１３の数は、
上記の例に限らず、棚板７の幅等に応じて適宜に設定す
ることができる。また、各保持具８〜１３は、上記の例
のように、底面に突起を設けて棚板７側の穴１４に嵌合
保持させるようにしても、単に載せるだけにしても差し
支えはない。ただし、テスター３０等の出し入れ時に保
持具８等がずれることのないよう、棚板７に嵌合保持さ
せる方が好ましい。

【００２７】

【発明の効果】以上のように、本発明の化粧品陳列棚に
よれば、左右に並ぶテスター陳列保持具の陳列面と、商
品陳列保持具の陳列保持部全体を覆う蓋体表面とが、同
一形状にカーブした湾曲面として揃うため、非常にコン
パクトにまとまった印象を得ることができる。そして、
各保持具をどのように入れ替えても、左右方向に、同一
形状にカーブした湾曲面がつながるため、同様のまとま
った印象を得ることができるのであり、その場で、手軽
に陳列替えすることができる。また、商品が蓋体で覆わ
れているため、顧客が、従来のように、商品をテスター
と同次元で手軽に試すことがしにくいという効果を奏す
る。そして、テスターの出し入れ時にテスターを落とし
ても商品に影響することがない。また、商品に埃が溜ま
ることもない。したがって、商品を衛生的に保管するこ
とができる。

【００２８】また、本発明の化粧品陳列棚であって、特
に棚板が、基台と一体的に取り付けられたものであっ
て、上記基台に、広告板が着脱自在に取り付けられ、上
記商品陳列保持具の蓋体が、商品陳列保持具本体に対し
着脱自在に取り付けられ、かつ上記蓋体表面に所定の表
示が付与されているものは、陳列する商品およびテスタ
ーを、異なるシリーズのものに変更する場合に、棚全体
を入れ替える必要がなく、広告板と蓋体を、異なる広告
表示のものと交換し、商品およびテスターを入れ替える
だけで、がらっと陳列内容を変更することができる。そ
して、基台を廃棄することなく繰り返し使用することが
できるため、粗大ごみを出さずに済み、省資源、環境保
全に貢献することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】上記実施例の分解斜視図である。

【図３】上記実施例に用いる商品陳列保持具の説明図で
ある。

【図４】上記商品陳列保持具に商品を陳列保持させた状
態を示す説明図である。

【図５】上記実施例の使用態様を示す正面図である。

【図６】従来の化粧品陳列台の一例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

７棚板８〜１１テスター陳列保持具１２，１３商品陳列保持具２４湾曲面２５多段３８蓋体

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】棚板上に、テスター陳列保持具と商品陳
列保持具が左右方向に並べられており、上記テスター陳
列保持具と商品陳列保持具がともに、正面の陳列保持部
が手前から奥側に向かって側面視円弧状の湾曲面に形成
されているか、もしくは各段の正面端縁が側面視におい
て上記湾曲面に略沿うように並ぶ多段に形成されてお
り、かつ上記商品陳列保持具の陳列保持部全体が、上記
湾曲面に沿うよう曲成された蓋体によって開閉自在に覆
われており、上記テスター陳列保持具の陳列面と、上記
商品陳列保持具の蓋体表面とが、同一形状にカーブした
湾曲面として左右方向に揃うようになっていることを特
徴とする化粧品陳列棚。
【請求項２】上記棚板が、基台を構成する左右一対の
支柱の間に一体的に取り付けられており、上記棚板の上
方および下方の少なくとも一方の支柱間に、広告板が着
脱自在に取り付けられているとともに、上記商品陳列保
持具の蓋体が、商品陳列保持具本体に対し着脱自在に取
り付けられており、かつ上記蓋体表面に、その商品陳列
保持具内に保持される商品に関する表示が付与されてい
る請求項１記載の化粧品陳列棚。