JP3445135B2 - 機能性フィラー担持アルミニウム材及びその製造方法 - Google Patents

機能性フィラー担持アルミニウム材及びその製造方法

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JP3445135B2 JP02902398A JP2902398A JP3445135B2 JP 3445135 B2 JP3445135 B2 JP 3445135B2 JP 02902398 A JP02902398 A JP 02902398A JP 2902398 A JP2902398 A JP 2902398A JP 3445135 B2 JP3445135 B2 JP 3445135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性フィラー担
持アルミニウム材及びその製造方法に関し、さらに詳し
くは、アルミニウム材表面に形成した多数の小孔内に着
色顔料や発光顔料、磁性材料、調質材料等の機能性フィ
ラーを析着もしくは充填して、所望の機能をアルミニウ
ム材表面に付与する表面処理技術に関するものである。
なお、本明細書中において、アルミニウム材とは、アル
ミニウム及びアルミニウム合金を総称するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の消費生活、需要嗜好の多様化に伴
って、アルミニウム材製品についても種々の色に着色す
ることが要求されるようになっている。従来、陽極酸化
処理したアルミニウム材の着色方法としては、金属塩を
含有する浴中での交流電解による電解着色法がよく知ら
れている。しかしながら、電解着色法では、ブロンズ色
等の茶色系以外の着色は容易でなく、色の種類が限定さ
れるという難点がある。
【0003】このような問題を解決するための方策とし
て、微細粒顔料の水分散体中で電気泳動法により陽極酸
化皮膜の細孔内に顔料粒子を泳動・析出させて着色する
方法が種々提案されている(例えば、特公昭52−50
10号、特公昭51−35177号、特開平5−932
96号、特開平7−243092号)。しかしながら、
この方法の場合、陽極酸化皮膜の細孔内に顔料粒子を析
着させるためには、アルミニウム材の表面に通常の細孔
径(一般に約50nm以下)より大きい細孔を有する陽
極酸化皮膜を形成させること、及び該皮膜の細孔中に例
えば3〜150nm程度の大きさに微細化した顔料微粒
子の水分散体中から電気泳動法によって顔料微粒子を泳
動・析出させることが必要になり、顔料粒子を極めて小
さな微粒子に微細化した顔料分散体の調製が非常に面倒
であり、またその種類も限られるという難点がある。ま
た、通常のμmオーダ以上の大きな顔料粒子を用いた場
合、陽極酸化皮膜の細孔内に析着させることができず、
皮膜表面に層状に吸着、堆積した状態であるため、摩擦
堅牢性が低く、顔料の脱離、それに伴う変・褪色を生じ
易くなる。
【0004】一方、近年では建築材、消費材、装飾部材
等の全ゆる分野において、生活空間や生活環境の快適さ
や高品質に対する要求から、高付加価値の製品が求めら
れている。そのような観点から、アルミニウム材につい
ても、調湿、発光、抗菌・防カビ、磁化等の機能を付加
する試みが種々提案されている。このような付加的機能
は、一般に、調湿材料、発光材料、抗菌・防カビ剤、磁
性材料等の機能性フィラーを配合した塗料を電着塗装、
ハケ塗りなどの方法でアルミニウム材表面に塗装するこ
とによって付与されている。しかしながら、塗装方法の
場合、アルミニウム材に対する塗膜の密着性が充分でな
く、特に高機能の点から厚膜が要求される場合、塗膜の
密着性や性能上、解決すべき問題が多く残されている。
また、一般に、塗装方法の場合、塗膜に傷が付き易く、
また処理コストが高くなるという難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の総体
的な目的は、機械的性質及び耐侯性、耐蝕性等の化学的
性質に優れ、建築内外装用の形材やパネル材、装飾材の
他、電気製品フレームや、看板等の景観材など、各種分
野において用いられるアルミニウム材に、着色、発光、
調湿、磁化、芳香等の機能をもたせ、着色に対する多様
化、生活空間における快適さや高品質素材に対するニー
ズに応えることにある。本発明の基本的な目的は、アル
ミニウム材の表面にμmオーダ以上の、通常の陽極酸化
皮膜の細孔径とは比べものにならない程に大きな小孔
(凹部)を多数形成し、該小孔内に機能性フィラー粒子
を析着・担持させた機能性フィラー担持アルミニウム材
及びその製造方法を提供することにある。
【0006】本発明の一つのより具体的な目的は、アル
ミニウム材の表面に形成したμmオーダ以上の大きな小
孔内に着色顔料、発光顔料等の着色物質、発光物質を析
着もしくは充填させ、屋外で用いられても充分な耐光
性、耐久性を示すと共に、変・褪色もなく、堅牢で色鮮
やかな所望の色、模様に着色され、又は発光するアルミ
ニウム材及びその製造方法を提供することにある。さら
に本発明の他の具体的な目的は、文字、図形等の微細な
パターンの耐久性に優れた着色模様又は発光模様を形成
したアルミニウム材及びその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第一の側面によれば、機能性フィラー担持
アルミニウム材の製造方法が提供され、その基本的な態
様(第一の態様)は、アルミニウム材を、ハロゲン化物
を含有する電解浴中で陽極電解(電解腐食もしくは孔
食)し、アルミニウム材表面に直径が50〜200μm
多数の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニ
ウム材を陽極酸化し、アルミニウム材表面及び小孔表面
に陽極酸化皮膜を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形
成したアルミニウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬
し、上記小孔内に電気泳動法によって機能性フィラー粒
子を泳動・析出させる工程を含むことを特徴としてい
る。
【0008】また、本発明の第二の態様の機能性フィラ
ー担持アルミニウム材の製造方法は、前記第一の態様の
方法に選択的アルカリエッチング工程を組み合わせた方
法である。すなわち、第二の態様によれば、アルミニウ
ム材を、ハロゲン化物を含有する電解浴中で陽極電解
し、アルミニウム材表面に直径が50〜200μmの
数の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム
材をアルカリエッチングする工程、アルカリエッチング
されたアルミニウム材を陽極酸化し、アルミニウム材表
面及び小孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工程、及び陽
極酸化皮膜を形成したアルミニウム材を機能性フィラー
分散体中に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法によって機
能性フィラー粒子を泳動・析出させる工程を含むことを
特徴とする機能性フィラー担持アルミニウム材の製造方
法が提供される。
【0009】さらに、本発明の第三及び第四の態様によ
れば、前記第一及び第二の態様の各方法に予備陽極酸化
処理を組み合わせた方法が提供される。すなわち、第三
の態様によれば、アルミニウム材の表面に予備陽極酸化
により陽極酸化皮膜又はバリヤー層を形成する工程、該
予備陽極酸化したアルミニウム材を、ハロゲン化物を含
有する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム材表面に多
数の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム
材を陽極酸化し、アルミニウム材表面及び小孔表面に陽
極酸化皮膜を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形成し
たアルミニウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬し、
上記小孔内に電気泳動法によって機能性フィラー粒子を
泳動・析出させる工程を含むことを特徴とする機能性フ
ィラー担持アルミニウム材の製造方法が提供される。
【0010】一方、第四の態様の機能性フィラー担持ア
ルミニウム材の製造方法は、アルミニウム材の表面に予
備陽極酸化により陽極酸化皮膜又はバリヤー層を形成す
る工程、該予備陽極酸化したアルミニウム材を、ハロゲ
ン化物を含有する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム
材表面に多数の小孔を形成する工程、小孔を形成したア
ルミニウム材をアルカリエッチングする工程、アルカリ
エッチングされたアルミニウム材を陽極酸化し、アルミ
ニウム材表面及び小孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工
程、及び陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム材を機能
性フィラー分散体に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法に
よって機能性フィラー粒子を泳動・析出させる工程を含
むことを特徴としている。
【0011】さらに、本発明の第五及び第六の態様によ
れば、前記第三及び第四の態様の予備陽極酸化処理とハ
ロゲン化物を含有する電解浴中での電解腐食による小孔
形成を同時に行う方法が提供される。すなわち、第五の
態様によれば、アルミニウム材の表面に、ハロゲン化物
を含有する酸性電解液中で0.3〜5A/dm2 の電流
密度で電解してバリヤー層を形成すると共に多数の小孔
を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム材を陽極
酸化し、アルミニウム材表面及び小孔表面に陽極酸化皮
膜を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形成したアルミ
ニウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬し、上記小孔
内に電気泳動法によって機能性フィラー粒子を泳動・析
出させる工程を含むことを特徴とする機能性フィラー担
持アルミニウム材の製造方法が提供される。
【0012】一方、第六の態様の機能性フィラー担持ア
ルミニウム材の製造方法は、アルミニウム材の表面に、
ハロゲン化物を含有する酸性電解液中で0.3〜5A/
dm2 の電流密度で電解してバリヤー層を形成すると共
に多数の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニ
ウム材をアルカリエッチングする工程、アルカリエッチ
ングされたアルミニウム材を陽極酸化し、アルミニウム
材表面及び小孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工程、及
び陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム材を機能性フィ
ラー分散体中に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法によっ
て機能性フィラー粒子を泳動・析出させる工程を含むこ
とを特徴としている。
【0013】さらに本発明の他の態様によれば、前記各
態様の方法に塗装及び/又は電解着色工程を組み合わせ
た方法が提供される。塗装は、前記したいずれの態様に
おいても、最終段階で行われるが、電解着色工程は、陽
極酸化工程後、塗装工程の前の中途段階で行われる。ま
た、本発明によれば、前記したいずれかの態様に従って
製造され、アルミニウム材表面に形成した小孔内に機能
性フィラーを析着・担持させてなる機能性フィラー担持
アルミニウム材が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の機能性フィラー担持アル
ミニウム材の製造方法の特徴は、通常の大きさの機能性
フィラー粒子を電気泳動法により泳動・析出させるため
に、電解腐食あるいはこれとアルカリエッチングの組合
せを利用してμmオーダ以上の大きさの多数の小孔をア
ルミニウム材表面に形成することを特徴としている。以
下、本発明の方法の基本概念を示す図1及び工程流れ図
を示す図2を参照しながら説明すると、まず、本発明の
基本的な態様(第一の態様)では、アルミニウム材1に
ハロゲン化物を含有する電解浴中で陽極電解を施し、い
わゆる電解腐食(孔食)を施して直径がμmオーダ以
上、好ましくは50〜200μm程度、深さ30〜10
0μm程度の多数の小孔2を形成する(図1(A))。
電解腐食の処理時間を長くすると、直径2〜5mm程度
の大きな孔を形成することもできる。その後、陽極酸化
を行うことにより、アルミニウム材1の表面及び小孔2
の表面に陽極酸化皮膜3を形成する(図1(C))。そ
の後、このように処理したアルミニウム材を機能性フィ
ラー分散体中に浸漬し、電気泳動処理を行うと、陽極酸
化皮膜3は電気絶縁層として作用するのでアルミニウム
材表面の陽極酸化皮膜上には機能性フィラー粒子4は殆
ど析出しないが、小孔2の深部の陽極酸化皮膜厚さは薄
いので、そこから電流が流れ、小孔の中だけに機能性フ
ィラー粒子4が泳動・析出するようになる(図1
(D))。この第一の態様は、必ずしも最良の態様を示
すものではないが、本発明の基本工程をなすものであ
る。
【0015】上記電解腐蝕により形成される小孔の状態
を示すために、NaCl浴(NaClを約5g/l含む
約30℃の水溶液)中で陽極電解(2A/dm2 ×20
分)を行い、硫酸浴中で通常の陽極酸化処理したアルミ
ニウム材(JIS A 6063の合金)の断面の走査
型電子顕微鏡写真を図3として示す。なお、図3に示す
アルミニウム材は、陽極酸化皮膜の生成の状態を見るた
めに、上記各処理後にNi浴により12Vの交流電解着
色を施した試料である。図3に示されるように、孔食は
試料表面部のかなり深いところまで入り組んだ形で進行
している。小孔入口は20〜100μm程度である。ま
た、小孔の入口近くに宙に浮いたようにアルミニウム部
分が残った形になっているが、この部分(例えば、L,
M,Nの部分)は一つ一つが元々の6063合金の結晶
であると考えられる。NaCl浴での電食が試料表面の
或る部位から始まると、電食は横方向や地金方向に進む
が、結晶粒界には不純物が多く存在するので、粒界に沿
って腐食が進み易く、結晶が宙に浮いた形で残ったり、
粒界に沿って様々な方向に洞穴が形成されたような形態
になったものと考えられる。
【0016】また、図3に示す試料のEPMAのマッピ
ング分析から陽極酸化皮膜の分布(OとA1)を調査し
たところ、最表面と小孔の途中までは陽極酸化皮膜が比
較的正常に生成していたが、最深部にいくと薄くなって
いた。このような最深部のところから電流がよく流れる
ものと思われる。電食処理後、陽極酸化処理を全体に施
したつもりであっても、電気泳動工程の際に小孔の中に
優先的に機能性フィラー粒子が析出していくのはこのた
めと思われる。粒界上の一部にも機能性フィラー粒子が
析出していることがあるが、これは、図3のA部に相当
する所で、すなわち結晶Lと結晶Mの粒界部分であった
ものと考えられる。
【0017】前記電解腐蝕では種々の大きさの小孔が形
成されるが、特に小さい入口の小孔部分では、電気泳動
工程の際に機能性フィラー粒子の大きさによっては目詰
りを生じ、小孔を塞ぐように盛り上がった形で機能性フ
ィラー粒子が析出するものと考えられる。また、前記図
3に示されるように、宙に浮いたような形のアルミニウ
ム部分(L,M,Nの部分)があるが、これらは小孔の
入口を狭くしたり、孔部を小さくしている。このような
アルミニウム部分(L,M,Nの部分)を取り除くこと
により、もっと大きな孔になると考えられる。そのた
め、本発明の方法の第二態様では、電解腐蝕工程後、ア
ルミニウムを溶解する水酸化ナトリウムなどにより化学
エッチング処理を行い(図1(B))、より大きな滑ら
かな孔部を形成するものである。孔部の大きさ、深さ等
の形態は、電解腐食の処理条件やアルカリエッチングの
処理条件を変えることによりコントロールできる。
【0018】また、電解腐蝕によりアルミニウム材表面
に多数の小孔が開いている状態は、意匠的に必ずしも好
ましいとはいえず、特に顔料以外の機能性フィラー粒子
が小孔内に析着・充填されている場合、種々の色調に着
色することが望まれる。そのような場合、前記のように
処理されたアルミニウム材表面の陽極酸化皮膜を電解着
色したり、あるいは着色顔料や染料を含む塗料を用いて
カラー塗装することが好ましい。一方、機能性フィラー
として顔料が用いられて着色されている場合でも、クリ
ヤー塗装を施して保護皮膜を形成することが好ましい。
前記電気泳動工程により小孔内に機能性フィラー粒子を
析出(付着)させただけでは、たとえ小孔の中に機能性
フィラー粒子があり、指でこすって落ちない程度のもの
であっても不安定であり、しっかりと固定することが望
ましい。また、陽極酸化皮膜の耐食性も考慮すると、通
常のアルミサッシやパネルのように塗装を施すことが好
ましい。塗装方法としては、電着塗装法、静電塗装法、
浸漬塗装法など適宜の方法を採用できる。塗装を施すこ
とにより、機能性フィラーは紙や指でこすっても脱離し
なくなり、摩擦堅牢性に優れたものとなる。但し、小孔
の直径が大きかったり、機能性フィラーの析出量(付着
量)が多いときは、塗料が全ての面を覆ってもフラット
にならず、艶消し状態の仕上り外観が得られる場合もあ
る。なお、機能性フィラーが調湿材料や消臭・芳香材料
などの場合、透湿性や通気性を確保するために通気性の
フィルムや紙などを前記のように処理したアルミニウム
材表面に貼着することもできる。
【0019】一方、本発明の機能性フィラー担持アルミ
ニウム材の製造方法の第三及び第四態様においては、前
記した電解腐蝕工程に先立って予備陽極酸化を行い、図
4(A)に示すようにアルミニウム材1の表面に予めバ
リヤー層5又は陽極酸化皮膜を形成する。その後、前記
したように電解腐蝕を行うことにより、アルミニウム結
晶の粒界部分のバリヤー層又は陽極酸化皮膜から選択的
に溶解し、多数の小孔2が形成される(図4(B))。
これは、前記したように、Al結晶粒界に存在するMg
やSi等の合金成分などの不純物か溶出し易いためと考
えられる。上記予備陽極酸化工程の目的は、次工程の電
解腐蝕工程において、孔食の発生する部位を均一にかつ
少なくして、一個一個の小孔に電流を集中させて均一で
大きな孔を形成させること、及びアルミニウム材のエッ
ジ部への孔食電流の集中を防止することにある。また、
後の電気泳動工程においてアルミニウム材の最表面(図
3のB部)への機能性フィラーの析出を完全に防止し、
小孔内にのみ析出するのを確実にするという効果も得ら
れる。
【0020】前記のように予備陽極酸化を行った場合、
電解腐蝕によって生成する小孔2の入口部分には、図4
(B)に示すように、バリヤー層5又は陽極酸化皮膜が
突出して残り、小孔2の入口を塞ぐような状態となり易
い。そのため、電解腐蝕工程後、アルカリエッチングを
行って、図4(C)に示すように、小孔2の入口部分に
突出するバリヤー層5又は陽極酸化皮膜のエッジ部分を
溶解させると共に、小孔2を大きくすることが好まし
い。その後の陽極酸化工程による陽極酸化皮膜3の生成
(図4(D))及び電気泳動工程による機能性フィラー
4の小孔2内への泳動・析出(図4(E))は、前記第
一及び第二態様の場合と同様である。また、前記第一及
び第二態様と同様に必要に応じて電解着色を行うことも
でき、また、好ましくは最終段階で塗装を行う。
【0021】以下、前記した本発明の機能性フィラー担
持アルミニウム材の製造方法の各工程について詳しく説
明する。まず、必要に応じてアルミニウム材表面に脱
脂、エッチング等の前処理を施す。なお、ここでいうエ
ッチング処理は、素材のアルミニウム材の表面全体を平
滑にすることを目的としており、前記した電解腐蝕工程
後のアルカリエッチングとはその目的、効果を全く異に
する別個の処理である。
【0022】このように常法に従って前処理したアルミ
ニウム材に、第三及び第四の態様では、予備陽極酸化す
る。予備陽極酸化は、酸性電解液中で10〜200Vの
直流又は交流電解を行い、緻密なバリヤー層を形成する
か、あるいは後述するような通常の陽極酸化処理により
行う。バリヤー層形成に用いる電解液としては、マレイ
ン酸、シュウ酸、マロン酸、スルファミン酸、酒石酸、
スルホサリチル酸等の高電圧型有機酸、リン酸、クロム
酸、ホウ酸アンモン等の高電圧型無機酸、及びそれらの
混合物を用いることができる。これらはいずれも高電圧
型電解質であり、用いる電解質によってバリヤー層形成
電圧は異なるが、電解条件としては、電圧10〜200
V、好ましくは30〜150V、電解時間15秒〜10
分、好ましくは1〜5分程度が適当であり、最も好まし
くは3分程度である。電解質の濃度はバリヤー層形成電
圧を考慮して設定できるが、0.5〜15%程度が適当
である。なお、予備陽極酸化を通常の陽極酸化処理によ
り行う場合には、通電時間を短くして、比較的に薄い陽
極酸化皮膜、例えば約10μm以下の皮膜厚さの陽極酸
化皮膜を形成すれば充分である。
【0023】第一及び第二の態様の場合には前記前処理
を施したアルミニウム材、第三及び第四の態様の場合に
は前記予備陽極酸化したアルミニウム材は、次いで陽極
電解して電解腐蝕(孔食)される。電解腐食に用いる浴
としては、NaCl、KF等のハロゲン化物(アルカリ
金属のハロゲン化物)を含有する水溶液を好適に用いる
ことができ、その濃度は1〜200g/l程度が適当で
あり、また、浴温は15〜40℃程度が好ましい。浴温
度が高過ぎると、特に前記予備陽極酸化処理を行ってい
ない場合、アルミニウム材表面が全体的に腐食するので
好ましくない。電解条件としては、電流密度0.3〜5
A/dm2 程度、好ましくは0.5〜3A/dm2 、電
解時間5〜60分程度が適当である。電流密度を高くし
た場合には通電時間を短くでき、また低い電流密度を使
用した場合には通電時間を長くすることにより所望の孔
食を生じさせることができる。電流密度が0.5A/d
2 未満の場合又は電解時間が5分未満の場合、充分な
大きさの小孔を形成し難くなり、一方、電流密度が5A
/dm2 を超える場合又は電解時間が60分を超える場
合、孔食が過剰に進んで形成される孔同士がくっ付いた
状態となり、また電気エネルギー消費の経済的観点から
も好ましくない。また、形成される小孔の大きさの均一
性を向上させ、また電解腐蝕によって溶解したAl3+
浴中に溶解させ、小孔内での水酸化アルミニウムの生成
及びその沈殿を防止するために、電解腐蝕に用いる浴中
に硫酸、リン酸、シュウ酸等の無機酸又は有機酸の一種
以上を0〜10%程度添加することができる。なお、前
記バリヤー層形成と電解腐食を単一の工程で同時に行う
第五及び第六の態様の場合、前記した処理条件の範囲内
で適宜設定できるが、ハロゲン化物を含有する酸性電解
液中での電解は、陽極電解の場合には電流密度0.3〜
5A/dm2 程度、好ましくは0.5〜3A/dm2
また交流電解の場合には直流成分として0.3〜3.0
A/dm2 の電流密度で行うことが好ましい。また、浴
中に添加する酸としては、後述する陽極酸化処理や前述
した予備陽極酸化処理に用いる酸を使用できる。
【0024】第二、第四及び第六の態様においては、前
記電解腐蝕工程度後、アルカリエッチングが行われる
が、その処理条件としては、NaOH、KOH等の強ア
ルカリの5〜10%程度の水溶液を用い、10秒〜10
分程度、好ましくは1〜5分程度の処理時間が適当であ
る。また、エッチング効果を上げるために、処理液を加
温することが好ましい。処理液を加温した場合、例えば
40℃での処理時間は30秒〜6分、50℃での処理時
間は20秒〜3分程度が好ましい。過剰にエッチングす
ると、バリヤー層やアルミニウム材の溶解が進み過ぎて
小孔がなだらかな凹部になり易いので好ましくない。
【0025】前記した各処理の後に行う陽極酸化は、常
法に従って行うことができ、前記のように処理したアル
ミニウム材を陽極に接続して直流電解、又は交流電解も
しくは交直重畳電解することにより陽極酸化皮膜を形成
する。すなわち、周知の無機酸及び/又は有機酸電解
液、例えば、硫酸、クロム酸、リン酸等の無機酸、ある
いはこれらの混酸、またシュウ酸、マロン酸等の有機
酸、あるいはこれらの混酸、さらには上記無機酸と有機
酸との混酸などを含有する電解液中で、直流もしくはこ
れに類似の電流波形又は交流波形、交直重畳波形を使用
して、前記アルミニウム材を陽極酸化する。陽極酸化処
理の印加電圧、印加時間等は常法通りで充分であるが、
通常、処理液の種類にもよるが、5〜100Vの範囲で
行なう。5V未満では希望する陽極酸化皮膜厚を得るの
に長時間必要となり、生産性が悪く、一方、100Vを
越えると皮膜厚のバラツキが大きく、また高電圧での処
理のためエネルギー的にも無駄が大きいので望ましくな
い。なお、前記した予備陽極酸化を通常の陽極酸化処理
により行った場合、その電圧よりも上記電解腐蝕後の陽
極酸化処理の電圧を高くする必要がある。
【0026】前記処理によって陽極酸化皮膜が形成され
たアルミニウム材の小孔内には、電気泳動処理により機
能性フィラーが泳動・析出される。機能性フィラーとし
ては種々の物質を用いることができる。例えば着色顔料
を用いることにより、アルミニウム材を種々の色及び模
様に着色でき、意匠的効果を上げることができ、また発
光顔料(蓄光顔料、蛍光顔料)を用いることにより、夜
間において景観材の意匠的・装飾的効果を上げたり、建
築材の安全標識やエクステリア材、サインボード等の模
様、標識などの発光表示ができる。また、磁性材料を用
いることにより、磁性アルミニウム材が得られる。さら
にアルミニウム材表面の小孔内に機能性フィラーとして
調湿材料を析着することにより、空気中の湿気を吸放出
し、部屋内の湿度を調整する機能を発揮する室内建築部
材として又は壁パネルとして使用でき、また、アルミサ
ッシ窓の室内側形材に同処理をしたアルミサッシを用い
ることにより、アルミサッシが結露するのを防止でき
る。一方、芳香材料を析着することにより、空気中に芳
香を放つだけでなく室内のたばこの臭い等も消すことが
でき、消臭・芳香作用を発揮する。
【0027】機能性フィラー分散体としては水分散体を
用いることもできるが、機能性フィラー自体が電気泳動
性を有さない場合、あるいは分散性や小孔内への付着性
が悪い場合は、分散剤もしくはバインダーとして陰イオ
ン性の高分子活性剤、例えばナフタリンスルホン酸のホ
ルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアク
リル酸塩や、アクリル酸−スチレン共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン等のα,β−エチレン性単量体の重合物
やその変性樹脂等の水溶性樹脂を用いることが好まし
い。これらの分散剤もしくはバインダーは、機能性フィ
ラー100重量部当り1〜500重量部、好ましくは1
0〜200重量部程度の割合で用いることができる。ま
た、樹脂の水に対する溶解性の向上のためにエタノール
等のアルコール類、エチレングリコール等のグリコール
類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類等の水溶性有機
溶剤を分散体中50重量%以下、好ましくは30重量%
以下の割合で添加することもできる。さらに、分散剤も
しくはバインダーの溶解や分散の安定剤として、アルカ
リや種々の添加剤を加えることができ、またpHの調整
等のための薬品を加えることもできる。
【0028】着色顔料には無機顔料と有機顔料があり、
無機顔料としてはカーボンブラック、酸化チタン、酸化
ケイ素等が挙げられ、その耐久性は充分満足できるが、
特にカーボンブラックは粒子径を非常に小さくし易く、
本発明の方法に好適に用いることができる。有機顔料と
しては、従来公知の種々の有機顔料が使用でき、特定の
ものに限られないが、着色性及び耐光性、耐候性、耐熱
性、耐溶剤性等の耐久性に優れた高品位の有機顔料を好
適に用いることができる。この部類に属するものには、
縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、及びペリレン
系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジ
オキサジン系、イソインドリノン系、イソインドリン
系、キノフタロン系、金属錯体系等の縮合多環顔料等が
ある。
【0029】発光顔料としては、長残光性蛍光物質であ
る蓄光顔料、例えば酸化カルシウム、酸化ストロンチウ
ム、酸化バリウム、アルミナ、酸化セリウム等の短周期
率表におけるIIa族、 IIIa族、及び IIIb族に属する
元素の金属酸化物の少なくとも一種に、賦活剤又は共賦
活剤としてのSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,S
m,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb
及びLuから選ばれた少なくとも一種の希土類元素を混
合し、焼結させた一種のセラミックス構造を有するも
の、特にSrAl24 に希土類元素をドープさせた蓄
光顔料(特許第254382号参照)を好適に用いるこ
とができる。その他、代表的燐光体である亜鉛又はアル
カリ土類の硫化物や、フルオレセイン、フルオレン等の
蛍光物質も用いることができる。発光顔料は前記着色顔
料等の他の機能性フィラーと共に用いることもできる。
【0030】磁性材料としては、フェライト、センダス
ト、アルニコ磁石粉末など、従来公知の各種磁性粉末を
用いることができる。また、調湿材料としては、カオリ
ナイト質粘土やモンモリロナイト質粘土のような層間化
合物が挙げられる。また、アルミナ粒子を少量の有機系
保水剤、例えばトラガカントゴムのような天然物や、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチ
レングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの合成
高分子と共に水添混練して粘土質状にした保水機能を有
するアルミナ質粘土も用いることができる。一方、芳香
材料としてはベンゼン核を持つ炭素環式化合物などを用
いることができる。
【0031】前記機能性フィラー粒子の分散体は、前記
したような分散剤などと共にサンドミル、ロールミル、
ボールミル等の分散機で充分に分散させて安定な水分散
体を得ることができる。また、、サンドミル等で分散さ
せる前に、前もって機能性フィラー粒子にプラズマ処理
などの表面処理を施しておくことにより、より安定性に
優れた水分散体を得ることができる。あるいは、濃硫酸
等に溶解する機能性フィラーについては、一度濃硫酸等
に溶解し、それを水中に加えて、より微細な機能性フィ
ラー粒子として析出させる方法を単独で又は前記方法と
併用して採用することが出来る。また、分散の後、所望
のフィラー濃度となるようにこれを希釈し、濾過等によ
って粗大粒子を取り除くこともできる。この時の分散体
粘度は低い方が分級効率が良い。1回の分級処理で目的
の粒度に達しない時には、複数回分級を繰り返すことも
できる。
【0032】アルミニウム材表面の小孔中への電気泳動
による機能性フィラーの析出を好適に行うためには、分
散体中の樹脂で被覆される機能性フィラーが負でより大
きな表面電荷(ゼータ電位)を持つ方が好ましく、この
ため使用する樹脂は塩基性である方が好ましい。一方、
分散体中の機能性フィラーのゼータ電位は負であるの
で、陽極として陽極酸化処理したアルミニウム材を用い
て電気泳動を行うことができる。ゼータ電位の値は−1
0mV以下程度であれば好適に粒子が電気泳動し、アル
ミニウム材の小孔中に析出・充填される。
【0033】機能性フィラー分散体としては、形成され
る小孔の大きさに応じて平均粒子径100μm以下、好
ましくは1〜50μmの機能性フィラーの分散体が用い
られる。また、該分散体の浴の条件としては、機能性フ
ィラーの濃度は好ましくは50g/l以下、より好まし
くは5〜40g/l、浴の温度は好ましくは30℃以
下、より好ましくは15〜25℃、浴のpHは10以下
が望ましく、より好ましくは8.5〜9.5である。こ
のような範囲に調整された機能性フィラー分散体中で、
前記のような処理により多数の小孔が形成された陽極酸
化アルミニウム材を陽極として、電気泳動処理すると、
高い泳動電圧でも機能性フィラーの陽極酸化皮膜表面へ
の異常析出が起こらない為、広い電圧範囲で小孔内への
機能性フィラーの泳動・析出が可能となる。浴中の機能
性フィラーの濃度が50g/lを越えて高くなると、濃
度が大きいため機能性フィラーが凝集し易くなり、陽極
酸化皮膜表面に析出し易くなり、逆に5g/l未満であ
ると、小孔内への充分な量の機能性フィラーを泳動・析
出でき難くなるので好ましくない。また、浴のpHが低
過ぎると、機能性フィラーの表面電位が低くなり、凝集
し易く、陽極酸化皮膜表面に析出し易くなるので好まし
くない。一方、pHが高過ぎてアルカリ性が強くなる
と、小孔内に析出した機能性フィラーが再び溶解もしく
は分散し易くなるため好ましくない。
【0034】電気泳動法としては、直流電圧を低電圧よ
り高電圧へ一定の昇圧速度で所望の機能性フィラー析出
量になるまで走査する直流電圧走査法、及び定電圧で所
定時間電解する直流定電圧法等により行うことができ
る。電気泳動処理の条件は、陽極酸化の条件、使用する
機能性フィラー分散体及び所望の析出量等に応じて適宜
設定することができる。例えば直流定電圧電解法で電気
泳動を行う場合、泳動電圧が高くなるにしたがい機能性
フィラーの析出量は多くなる。泳動電圧が高くなり過ぎ
ると機能性フィラーの陽極酸化皮膜表面への異常析出が
始まるが、機能性フィラーの濃度が高くなると異常析出
する電圧が高くなるため、良好な析出状態が得られる。
一方、低い電圧では、機能性フィラーの濃度が高いと小
孔内への析出むらの発生がみられる。そのため、機能性
フィラーの濃度に応じて一般に100V以下、好ましく
は10〜50Vの範囲に設定することが望ましい。ま
た、泳動電圧が低い場合、浴温度が高くなるにしたがっ
て機能性フィラーの析出量は多くなるが、高電圧では大
きな差はみられない。しかし、高電圧では、浴温度が高
いと機能性フィラーの陽極酸化皮膜表面への異常析出が
起こり易くなる。従って、浴温度は30℃以下に設定す
ることが望ましい。
【0035】なお、機能性フィラーの粒子径が大きい場
合、スムーズな電気泳動が生じ難くなり易い。例えば、
比較的大きな粒子径の顔料と分散剤としての前記したよ
うな樹脂を含む水分散体を攪拌した後、静置した状態で
電気泳動を行うと、アルミニウム材を斜めにセットした
時に上に向く面の小孔内にのみ顔料が析出(付着)す
る。すなわち、顔料の析出(付着)は、主として攪拌終
了後に沈降する顔料によって生じたものと考えられる。
しかし、顔料析出面に水道水を勢いよく当てても、顔料
の脱離は生じない。これは、まず分散体中の上記のよう
な樹脂が小孔の奥の方から流れる電流によって電気泳動
塗装(電着塗装)と同様に小孔の内表面に樹脂として析
出し、それと同時に付近に存在する機能性フィラーの一
部が泳動と落下により付着し、樹脂に固着するためと考
えられる。従って、より効率の良い顔料析出(付着)を
行うためには、顔料を樹脂でコーティングし、少しでも
電気泳動し易くすることが好ましい。また、処理すべき
アルミニウム材の両面に顔料の泳動・析出を行うために
は、常に分散体を攪拌しながら電気泳動処理を行うこと
が好ましい。なお、この場合、顔料の泳動・析出量が少
なくなり易いので、印加電圧を高くすることが望まし
い。
【0036】本発明の別の態様によれば、前記のような
処理により得られたアルミニウム材の陽極酸化皮膜に、
電解着色を施す。これによって、均一な種々の色調に着
色された機能性アルミニウム材が得られる。電解着色法
としては従来公知の方法を適宜採用することができる。
電解着色法に用いられる金属塩としては、例えばニッケ
ル、コバルト、クロム、銅、カドミウム、チタン、マン
ガン、モリブデン、カルシウム、マグネシウム、バナジ
ウム鉄、金、銀、鉛及び亜鉛などの硝酸塩、塩酸塩、シ
ュウ酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、クロム酸塩、リン酸塩な
どが挙げられる。電解着色法は、これらの金属塩と、鉱
酸又は有機酸(例えばホウ酸、硫酸、シュウ酸、リン
酸、クロム酸、スルフアミン酸)、好ましくは弱酸、そ
れらのアンモニウム塩、アミノ塩、イミノ塩等を含む着
色浴中で、交流電解、直流陰極電解又は交直重畳電解な
どの適宜の電流波形を用いて、5〜75V程度の電圧で
電解処理する。それによって、陽極酸化皮膜はブロン
ズ、アンバー、黒、緑、青、褐色などの各種色調に着色
される。陽極酸化処理の電圧にもよるが、一般に、電解
電圧が5V未満では、陽極酸化皮膜の電気抵抗が大きく
て電流が流れないため、電解着色浴中の金属イオンの分
極は殆ど行われず、着色不能となる。一方、電解電圧が
75Vを超えると、陽極酸化皮膜の破壊や剥離が生じ易
くなる。このようにして得られたアルミニウム材の着色
皮膜には、さらに必要に応じてクリヤー塗装を施すこと
が出来る。
【0037】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について具体的
に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもので
ないことはもとよりである。
【0038】実施例1 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、NaClを5g/l含
有する29℃の水溶液中で電流密度2A/dm2 で20
分間電解を行った。次いで、これを水洗した後、硫酸電
解浴中でDC14Vで35分間陽極酸化を行った。次
に、このように陽極酸化したアルミニウム材を、N夜光
顔料(根本特殊化学(株)製、平均粒径10μm)10
g/l及びアクリル・スチレン樹脂100ml/lを含
有する水分散体中に浸漬し、DC35Vで90秒間電気
泳動処理を行った。このように処理して得られたアルミ
ニウム材表面の光学顕微鏡写真を図5に示す。同図から
明らかなように、微視的に見て疎らに分散した黒点状の
約100μmの小孔内にN夜光顔料が析出している発光
性アルミニウム材が得られた。
【0039】実施例2 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、硫酸を180g/l含
有する電解液中、DC14Vで25秒間予備陽極酸化を
行った。次いで、これを、NaClを10g/l含有す
る29℃の水溶液中で電流密度2A/dm2 で30分間
陽極電解を行った。その後、これを水洗した後、硫酸電
解浴中でDC14Vで25分間陽極酸化を行った。次
に、このように陽極酸化したアルミニウム材を、N夜光
顔料(根本特殊化学(株)製、平均粒径10μm)10
g/l及びアクリル・スチレン樹脂100ml/lを含
有する水分散体中に浸漬し、DC30Vで90秒間電気
泳動処理を行った後、アクリル系クリヤー塗料を用いて
DC170Vで電着塗装を行った。このように処理して
得られたアルミニウム材表面の光学顕微鏡写真を図6に
示す。同図から明らかなように、約100μmの小孔内
にN夜光顔料が析出していた。得られた発光性アルミニ
ウム材は、黒点状の小孔部分が微視的に見て疎らに分散
した、全体として石材のようなグレー色の外観を有して
いた。
【0040】実施例3 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、リン酸を30g/l、
マレイン酸を30g/l含有する32℃の電解液中、D
C120Vで3分間電解を行い、アルミニウム材表面に
バリヤー層を生成させた。次いで、これを、NaClを
10g/l含有する29℃の水溶液中で電流密度2A/
dm2 で20分間陽極電解を行った。その後、これを水
洗した後、50℃の5%NaOH水溶液に1.5分間浸
漬し、アルカリエッチングを行った後、水洗し、硫酸電
解浴中でDC14Vで25分間陽極酸化を行った。次
に、このように陽極酸化したアルミニウム材を、N夜光
顔料(根本特殊化学(株)製、平均粒径10μm)10
g/l及びアクリル・スチレン樹脂100ml/lを含
有する水分散体中に浸漬し、DC30Vで90秒間電気
泳動処理を行った後、アクリル系クリヤー塗料を用いて
DC190Vで電着塗装を行った。このように処理して
得られたアルミニウム材表面の光学顕微鏡写真を図7に
示す。同図から明らかなように、約50〜800μmの
種々の大きさの小孔内にN夜光顔料が析出していた。得
られた発光性アルミニウム材は、N夜光顔料が析出した
大きな穴が点在した、全体として軽石のような風合いを
有していた。
【0041】実施例4 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、NaClを5g/l含
有する29℃の水溶液中で電流密度2A/dm2 で20
分間電解を行った。その後、これを水洗した後、50℃
の5%NaOH水溶液に1.5分間浸漬し、アルカリエ
ッチングを行った後、水洗し、硫酸電解浴中でDC14
Vで25分間陽極酸化を行った。次に、このように陽極
酸化したアルミニウム材を、硫酸ニッケル30g/l、
硫酸マグネシウム10g/l、ホウ酸15g/l、硫酸
アンモニウム30g/l、チオ硫酸ナトリウム0.8g
/lを含有するpH5.8の電解着色浴中でAC12V
で交流電解を行い、ブロンズ色に電解着色した後、N夜
光顔料(根本特殊化学(株)製、平均粒径10μm)1
0g/l及びアクリル・スチレン樹脂100ml/lを
含有する水分散体中に浸漬し、DC30Vで90秒間電
気泳動処理を行った。その後、アクリル系クリヤー塗料
を用いてDC190Vで電着塗装を行った。このように
処理して得られたアルミニウム材表面の光学顕微鏡写真
を図8に示す。同図から明らかなように、微視的に見て
疎らに分散した黒点状の約100μmの小孔内にN夜光
顔料が析出している発光性アルミニウム材が得られた。
【0042】実施例5 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、NaClを10g/
l、H2 SO4 を2g/l含有する29℃の水溶液中で
電流密度2A/dm2 で20分間陽極電解を行った。次
いで、これを水洗した後、硫酸電解浴中でDC14Vで
35分間陽極酸化を行った。その後、このように陽極酸
化したアルミニウム材を、N夜光顔料(根本特殊化学
(株)製、平均粒径10μm)10g/l及びアクリル
・スチレン樹脂100ml/lを含有する水分散体中に
浸漬し、DC35Vで90秒間電気泳動処理を行った。
このように処理して得られたアルミニウム材は、その表
面に、実施例1と同様に、微視的に見て疎らに分散した
黒点状の小孔内にN夜光顔料が析出している発光性アル
ミニウム材であった。
【0043】実施例6 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、リン酸を30g/l、
マレイン酸を30g/l含有する32℃の電解液中、D
C120Vで2分間電解を行い、アルミニウム材表面に
バリヤー層を生成させた。次いで、NaClを10g/
l、H2 SO4 を2g/l含有する29℃の水溶液中で
電流密度2A/dm2 で20分間陽極電解を行った。次
いで、これを水洗した後、硫酸電解浴中でDC14Vで
35分間陽極酸化を行った。その後、このように陽極酸
化したアルミニウム材を、N夜光顔料(根本特殊化学
(株)製、平均粒径10μm)10g/l及びアクリル
・スチレン樹脂100ml/lを含有する水分散体中に
浸漬し、DC35Vで90秒間電気泳動処理を行った。
このように処理して得られたアルミニウム材は、その表
面に、実施例1と同様に、微視的に見て疎らに分散した
黒点状の小孔内にN夜光顔料が析出している発光性アル
ミニウム材であった。
【0044】実施例7 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、NaClを10g/
l、H2 SO4 を2g/l含有する29℃の水溶液中で
電流密度2A/dm2 で20分間陽極電解を行った。次
いで、これを水洗した後、50℃の5%NaOH水溶液
に1.5分間又は4分間浸漬し、アルカリエッチングを
行った後、水洗し、硫酸電解浴中でDC14Vで35分
間陽極酸化を行った。その後、このように陽極酸化した
アルミニウム材を、N夜光顔料(根本特殊化学(株)
製、平均粒径10μm)10g/l及びアクリル・スチ
レン樹脂100ml/lを含有する水分散体中に浸漬
し、DC35Vで90秒間電気泳動処理を行った。この
ように処理して得られたアルミニウム材は、アルカリエ
ッチングを1.5分間又は4分間行ったいずれのもの
も、小孔の大きさは多少異なるものの、その表面に、実
施例1と同様に、微視的に見て疎らに分散した黒点状の
小孔内にN夜光顔料が析出している発光性アルミニウム
材であった。
【0045】実施例8 常法に従って脱脂、エッチング、中和処理をしたアルミ
ニウム材A6063を陽極とし、リン酸を30g/l、
マレイン酸を30g/l含有する32℃の電解液中、D
C120Vで2分間電解を行い、アルミニウム材表面に
バリヤー層を生成させた。次いで、NaClを10g/
l、H2 SO4 を2g/l含有する29℃の水溶液中で
電流密度2A/dm2 で20分間陽極電解を行った。次
いで、これを水洗した後、50℃の5%NaOH水溶液
に1.5分間又は4分間浸漬し、アルカリエッチングを
行った後、水洗し、硫酸電解浴中でDC14Vで35分
間陽極酸化を行った。その後、このように陽極酸化した
アルミニウム材を、N夜光顔料(根本特殊化学(株)
製、平均粒径10μm)10g/l及びアクリル・スチ
レン樹脂100ml/lを含有する水分散体中に浸漬
し、DC35Vで90秒間電気泳動処理を行った。この
ように処理して得られたアルミニウム材は、アルカリエ
ッチングを1.5分間又は4分間行ったいずれのもの
も、小孔の大きさは多少異なるものの、その表面に、実
施例1と同様に、微視的に見て疎らに分散した黒点状の
小孔内にN夜光顔料が析出している発光性アルミニウム
材であった。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
アルミニウム材表面に、比較的に簡単な処理工程で、μ
mオーダ以上の小孔を多数形成し、該小孔内に機能性フ
ィラー粒子を析着・担持させることができる。従って、
種々の機能性フィラーを担持するアルミニウム材を再現
性良く製造でき、しかも機能性フィラーは小孔内に析着
・担持されているため傷にも強く、簡単に脱離すること
がないと共に、その使用量も従来の塗装法などに比べて
少なくて済むため、塗膜に悪影響を及ぼすこともない。
また、最終工程で塗装を施すことにより、皮膜性能に優
れ、屋外で用いられても充分な耐光性、耐久性を示し、
しかも仕上塗装の厚さも数μmで済むため、コスト的に
も有利である。その結果、着色、発光、調湿、磁化、芳
香等の種々の機能を付与した、建築内外装用の形材やパ
ネル材、装飾材の他、電気製品フレームや、看板等の景
観材など、各種分野において用いられる機能性アルミニ
ウム材を生産性良く、かつ比較的に低コストで製造で
き、着色に対する多様化、生活空間における快適さや高
品質素材に対するニーズに充分に応えることができる。
また、機能性フィラーとして顔料、蓄光顔料等の着色物
質、発光物質を用いることにより、変・褪色もなく、堅
牢で色鮮やかな所望の色に着色又は発色したり、また、
マスキング印刷法あるいはさらに脱色法と組み合わせる
ことにより、文字、図形等の微細なパターンの耐久性に
優れた着色模様又は発光模様を形成したアルミニウム材
を比較的簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の基本概念を工程順に示す概略断
面図である。
【図2】本発明の方法の工程流れ図である。
【図3】電解腐食させた後に陽極酸化及び電解着色を行
ったアルミニウム材の断面の走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図4】本発明の方法の別の態様を工程順に示す概略断
面図である。
【図5】実施例1で得られたアルミニウム材表面の光学
顕微鏡写真である。
【図6】実施例2で得られたアルミニウム材表面の光学
顕微鏡写真である。
【図7】実施例3で得られたアルミニウム材表面の光学
顕微鏡写真である。
【図8】実施例4で得られたアルミニウム材表面の光学
顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 アルミニウム材 2 小孔 3 陽極酸化皮膜 4 機能性フィラー 5 バリヤー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−10491(JP,A) 特開 昭60−5896(JP,A) 特開 昭58−116717(JP,A) 特開 昭53−77702(JP,A) 特開 昭52−30503(JP,A) 特開 昭56−51388(JP,A) 特開 昭53−123204(JP,A) 特開 昭58−14797(JP,A) 特開 平6−48061(JP,A) 特開 平6−200399(JP,A) 特開 平9−41194(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 11/00 - 11/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム材を、ハロゲン化物を含有
    する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム材表面に直径
    が50〜200μmの多数の小孔を形成する工程、小孔
    を形成したアルミニウム材を陽極酸化し、アルミニウム
    材表面及び小孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工程、及
    び陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム材を機能性フィ
    ラー分散体中に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法によっ
    て機能性フィラー粒子を泳動・析出させる工程を含むこ
    とを特徴とする機能性フィラー担持アルミニウム材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウム材を、ハロゲン化物を含有
    する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム材表面に直径
    が50〜200μmの多数の小孔を形成する工程、小孔
    を形成したアルミニウム材をアルカリエッチングする工
    程、アルカリエッチングされたアルミニウム材を陽極酸
    化し、アルミニウム材表面及び小孔表面に陽極酸化皮膜
    を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形成したアルミニ
    ウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬し、上記小孔内
    に電気泳動法によって機能性フィラー粒子を泳動・析出
    させる工程を含むことを特徴とする機能性フィラー担持
    アルミニウム材の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウム材の表面に予備陽極酸化に
    より陽極酸化皮膜又はバリヤー層を形成する工程、該予
    備陽極酸化したアルミニウム材を、ハロゲン化物を含有
    する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム材表面に多数
    の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム材
    を陽極酸化し、アルミニウム材表面及び小孔表面に陽極
    酸化皮膜を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形成した
    アルミニウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬し、上
    記小孔内に電気泳動法によって機能性フィラー粒子を泳
    動・析出させる工程を含むことを特徴とする機能性フィ
    ラー担持アルミニウム材の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム材の表面に予備陽極酸化に
    より陽極酸化皮膜又はバリヤー層を形成する工程、該予
    備陽極酸化したアルミニウム材を、ハロゲン化物を含有
    する電解浴中で陽極電解し、アルミニウム材表面に多数
    の小孔を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム材
    をアルカリエッチングする工程、アルカリエッチングさ
    れたアルミニウム材を陽極酸化し、アルミニウム材表面
    及び小孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工程、及び陽極
    酸化皮膜を形成したアルミニウム材を機能性フィラー分
    散体に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法によって機能性
    フィラー粒子を泳動・析出させる工程を含むことを特徴
    とする機能性フィラー担持アルミニウム材の製造方法。
  5. 【請求項5】 アルミニウム材の表面に、ハロゲン化物
    を含有する酸性電解液中で0.3〜5A/dm2 の電流
    密度で電解してバリヤー層を形成すると共に多数の小孔
    を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム材を陽極
    酸化し、アルミニウム材表面及び小孔表面に陽極酸化皮
    膜を形成する工程、及び陽極酸化皮膜を形成したアルミ
    ニウム材を機能性フィラー分散体中に浸漬し、上記小孔
    内に電気泳動法によって機能性フィラー粒子を泳動・析
    出させる工程を含むことを特徴とする機能性フィラー担
    持アルミニウム材の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム材の表面に、ハロゲン化物
    を含有する酸性電解液中で0.3〜5A/dm2 の電流
    密度で電解してバリヤー層を形成すると共に多数の小孔
    を形成する工程、小孔を形成したアルミニウム材をアル
    カリエッチングする工程、アルカリエッチングされたア
    ルミニウム材を陽極酸化し、アルミニウム材表面及び小
    孔表面に陽極酸化皮膜を形成する工程、及び陽極酸化皮
    膜を形成したアルミニウム材を機能性フィラー分散体中
    に浸漬し、上記小孔内に電気泳動法によって機能性フィ
    ラー粒子を泳動・析出させる工程を含むことを特徴とす
    る機能性フィラー担持アルミニウム材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電気泳動工程後、さらに塗装を施す
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記陽極酸化工程後、塗装工程の前に、
    さらに金属塩を含む電解着色浴中で電解着色する工程を
    含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記請求項1乃至8のいずれか一項に記
    載の方法に従ってアルミニウム材表面に形成した小孔内
    に機能性フィラーを析着・担持させてなる機能性フィラ
    ー担持アルミニウム材。
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