JP3442986B2 - Ofdm選択ダイバーシチ受信装置 - Google Patents

Ofdm選択ダイバーシチ受信装置

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JP3442986B2
JP3442986B2 JP00251098A JP251098A JP3442986B2 JP 3442986 B2 JP3442986 B2 JP 3442986B2 JP 00251098 A JP00251098 A JP 00251098A JP 251098 A JP251098 A JP 251098A JP 3442986 B2 JP3442986 B2 JP 3442986B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重(OFDM)方式により無線伝送を行う無線通信シス
テムの基地局や端末局、またはOFDM方式による放送
システムの受信局におけるOFDM受信装置に係り、特
に、劣悪な無線伝播環境下においても高品質な情報の伝
送を実現するOFDM選択ダイバーシチ受信装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、地上波テレビ放送はアナログ方式
が採用されているが、西暦2000年を目処にディジタ
ル化への移行が開始される予定である。地上波テレビ放
送は、一つの送信局でカバーするエリアが極めて広いた
め、無線電波伝播特有の多重反射電波伝播(マルチパ
ス)の影響により受信画像が劣化する、ゴースト障害と
いう深刻な問題がある。この地上波テレビ放送における
マルチパスの規模は、携帯・自動車電話などの無線通信
システムで対象としているマルチパスの規模よりも遥か
に大きく、マルチパス対策に有効である適応自動等化器
でも、もはや対応しきれない。
【0003】そこで、劣悪なマルチパス伝播環境におい
ても原理的に耐性を持ち、高品質な情報伝送が可能であ
る直交周波数分割多重(OFDM)伝送方式が地上波テ
レビ放送のディジタル伝送方式として採用される予定と
なっている。OFDM伝送信号には送信波形(シンボ
ル)の一部をコピーしたガード期間が設けられており、
このガード期間がガード期間長以下のマルチパス伝播を
吸収し、受像品質の致命的な劣化を防いでいる。
【0004】また、このようなOFDM伝送方式の耐マ
ルチパス伝送特性は地上波テレビ放送だけでなく、公衆
網や構内網で今後展開されるであろうマルチメディア通
信等の広帯域無線通信システムでも注目されており、実
用化への具体的な技術検討が積極的に進められている。
【0005】さらに、OFDM伝送方式は、耐マルチパ
ス伝送特性を生かして、同一の内容を同一の周波数で同
時に送信する単一周波数ネットワーク(SFN)が構築
できるため、従来のような地域毎に送信周波数を変更し
なければならないという無駄な周波数利用を改善でき、
利用周波数帯の圧縮という点でも非常に有効な伝送方式
である。
【0006】しかしながら、OFDM伝送方式がいかに
耐マルチパス伝送特性に優れていると言えども、マルチ
パス伝播により生じる厳しい周波数選択性フェージング
の影響による受信特性の劣化から完全に守られるわけで
はない。特に、ディジタル地上波テレビ放送や次世代マ
ルチメディア通信で期待される高精細画像のような高品
質画像の伝送には、音声通信がメインである現在の携帯
・自動車電話よりも遥かに高安定かつ高品質な無線伝送
技術が要求され、より良好な受信特性を実現する受信方
式・受信装置の開発が早急に求められている。
【0007】さらに、高精細画像の伝送には、周波数有
効利用の面から大量の情報を有する高精細画像の伝送を
狭い無線帯域で伝送する技術が必要となり、移動を考慮
した無線伝播環境下での高効率な多値QAM変調方式等
の変調方式の採用を検討しなければならない。ところ
が、QAM変調に代表される高効率な変調方式は、耐雑
音特性や耐干渉特性の面で劣り、歪みに弱いという欠点
がある。
【0008】一般に、劣悪な多重電波伝播環境や移動受
信環境下での受信特性の改善手段として、ダイバーシチ
受信方式がある。ダイバーシチ受信の実現には、劣悪な
電波伝播環境下での時間フェージング歪みの同定(時間
軸方向の変化量の推定)と周波数選択性フェージング歪
みの同定(周波数軸方向の変化量の推定)を必要とす
る。ダイバーシチ受信方式の一つである合成ダイバーシ
チでは、各受信ブランチ毎に正確なこれらの歪みの推定
を行わなければ効率の良い合成が実現できず、装置の複
雑さだけが目立つことになる。
【0009】また、OFDM伝送方式において合成ダイ
バーシチを実現するには、各ブランチ毎に周波数スペク
トルに変換するための装置(一般的にはFFT)を持た
ねばならず、受信装置規模が莫大になるというハードウ
ェア的な問題点がある。これは、モビリティやポータビ
リティが重要な要素で、小型化、低消費電力化、低コス
ト化が必要な携帯受信装置においては致命的である。そ
こで、ダイバーシチ受信技術でも小型化、低消費電力
化、低コスト化が簡便に実現できる選択ダイバーシチ装
置の開発が期待されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ディ
ジタル信号系列を直交周波数分割多重方式(OFDM)
により無線伝送を行う無線通信/放送システムでは、O
FDM伝送方式の耐マルチパス伝送特性を有効に利用し
つつも、広大なカバーエリア内のすべての場所で高品質
かつ高精細な情報の伝送を実現するには、厳しい多重反
射電波伝播環境での受信特性の劣化改善策や、移動受信
時の受信特性の劣化改善策の適用が必要となる。特に、
画像情報の伝送が主となる今後のマルチメディア通信や
ディジタル地上波放送では、多値QAM変調等のような
高効率な変調方式の適用が必須となり、OFDM伝送方
式における受信特性の改善策、とりわけOFDM伝送方
式の採用時のダイバーシチ受信方式の開発が望まれる。
【0011】従って、本発明はOFDM伝送方式の無線
通信/放送システムにおける多重反射電波伝播環境や移
動受信環境で生じる受信特性の劣化を改善でき、しかも
携帯性を重視して小型化、低消費電力化および低コスト
化を実現できるOFDM選択ダイバーシチ受信装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は個別のアンテナを介してOFDM(直交周
波数分割多重)信号を複数の受信手段により受信し、こ
れら複数の受信手段からそれぞれ受信されるOFDM受
信信号について時間的にずれた実質的に同一の信号部分
どうしの相関を求め、最大の相関値を与える一つのOF
DM受信信号を選択して周波数スペクトルに変換し、こ
の周波数スペクトルからディジタル信号系列を復調する
ことを特徴とする。
【0013】より具体的には、本発明に係る第1のOF
DM選択ダイバーシチ受信装置は、個別のアンテナを介
してOFDM信号を受信しOFDM受信信号を出力する
複数の受信手段と、これら複数の受信手段から出力され
るOFDM受信信号を所定時間遅延する複数の遅延手段
と、これら複数の遅延手段により遅延される前のOFD
M受信信号と遅延された後のOFDM受信信号との相関
を演算する複数の相関演算手段と、これら複数の相関演
算手段の出力信号に基づき複数の遅延手段により遅延さ
れたOFDM受信信号の一つを選択するOFDM信号選
択手段と、この選択手段により選択されたOFDM受信
信号を周波数スペクトルに変換する第1の変換手段と、
この第1の変換手段により変換された周波数スペクトル
からディジタル信号系列を復調する復調手段とを具備し
たことを特徴とする。
【0014】本発明に係る第2のOFDM選択ダイバー
シチ受信装置は、個別のアンテナを介してOFDM信号
を受信しOFDM受信信号を出力する複数の受信手段
と、これら複数の受信手段から出力されるOFDM受信
信号を所定時間遅延する複数の遅延手段と、これら複数
の遅延手段により遅延される前のOFDM受信信号と遅
延された後のOFDM受信信号との相関を演算する複数
の相関演算手段と、これら複数の相関演算手段の出力信
号に基づき複数の遅延手段により遅延されたOFDM受
信信号の一つを選択するOFDM信号選択手段と、この
OFDM信号選択手段により選択されたOFDM受信信
号を周波数スペクトルに変換する第1の変換手段と、こ
の第1の変換手段により変換された周波数スペクトルに
対する参照周波数スペクトルを生成する参照周波数スペ
クトル生成手段と、第1の変換手段により変換された周
波数スペクトルと参照周波数スペクトル生成手段により
生成された参照周波数スペクトルとから伝送路周波数応
答を生成する伝送路周波数応答生成手段と、この伝送路
周波数応答生成手段により生成された伝送路周波数応答
に従って第1の変換手段により変換された周波数スペク
トルの歪みを補償する周波数スペクトル補償手段と、こ
の周波数スペクトル補償手段により歪み補償された周波
数スペクトルからディジタル信号系列を復調する復調手
段とを具備したことを特徴とする。
【0015】ここで、第1および第2のOFDM選択ダ
イバーシチ受信装置において、遅延手段はOFDM受信
信号を有効シンボル期間だけ遅延させるように構成され
る。これにより相関演算手段では、OFDM受信信号の
有効シンボルの一部とこれをコピーしたガード期間との
相関、つまり時間的にずれた実質的に同一の信号部分の
相関を演算することになる。従って、この相関値はOF
DM信号の伝播環境の影響度である歪み特性を反映し、
これが大きいほど歪みが小さいといえるので、最大の相
関値を与えるOFDM受信信号を選択することにより、
受信特性の劣化改善のためのダイバーシチ受信を実現す
ることができる。
【0016】また、OFDM信号を復調のために周波数
スペクトルに変換する前に上記の相関演算を行うことで
伝播環境を把握できるので、OFDM受信信号を周波数
スペクトルに変換するための第1の変換手段などの処理
量の多いディジタル信号処理系が唯一つで済み、小型
化、低消費電力化および低コスト化が実現できる。
【0017】第1および第2のOFDM選択ダイバーシ
チ受信装置において、相関演算手段は、例えば複数の遅
延手段により遅延される前のOFDM受信信号および遅
延された後のOFDM受信信号のいずれか一方の信号を
複素共役処理する複素共役処理手段と、複数の遅延手段
により遅延される前のOFDM受信信号および遅延され
た後のOFDM受信信号の他方の信号と複素共役処理手
段の出力信号との積和演算を行う積和演算手段とにより
構成される。
【0018】また、OFDM信号選択手段は、例えば複
数の相関演算手段の出力信号の振幅値または電力値を比
較して最大値を検出する検出手段と、この検出手段によ
り検出された最大値を与える相関演算手段の出力信号に
対応する遅延手段により遅延されたOFDM受信信号を
選択する選択手段とにより構成されるか、または複数の
相関演算手段からの出力信号をそれぞれOFDM受信信
号のシンボル周期毎に累積加算する複数の累積加算手段
と、これら複数の累積加算手段を定期的に初期化する初
期化手段と、複数の累積加算手段の出力信号の振幅値ま
たは電力値を比較して最大値を検出する検出手段と、こ
の検出手段により検出された最大値を与える累積加算手
段の出力信号に対応する遅延手段により遅延されたOF
DM受信信号を選択する選択手段とにより構成される。
【0019】本発明においては、第1または第2のOF
DM選択ダイバーシチ受信装置における伝送路周波数応
答生成手段と周波数スペクトル補償手段との間に、伝送
路周波数応答生成手段により生成された伝送路周波数応
答をフィルタリングするフィルタリング手段を挿入して
もよい。このようなフィルタリング手段の挿入により、
伝送路周波数応答中に含まれる雑音成分が除去されるた
め、受信特性のさらなる改善が可能となる。
【0020】このフィルタリング手段は、例えば伝送路
周波数応答生成手段により生成された伝送路周波数応答
を入力とするフィルタリング帯域幅が可変のフィルタ手
段と、伝送路周波数応答生成手段により生成された伝送
路周波数応答を伝送路時間応答に変換する第2の変換手
段と、この第2の変換手段により変換された伝送路時間
応答を用いて多重反射電波伝播環境の伝播遅延時間を測
定する伝播遅延時間測定手段と、この伝播遅延時間測定
手段の測定結果に基づいてフィルタ手段のフィルタリン
グ帯域幅を設定するフィルタリング帯域幅設定手段とに
より構成される。このように多重反射伝搬環境の伝播遅
延時間を測定することにより、伝送路周波数応答をフィ
ルタリングするフィルタ手段の帯域幅を伝搬遅延時間に
適した大きさに設定でき、伝搬遅延時間伝送路周波数応
答中に含まれる雑音成分を効率良く除去することが可能
となる。
【0021】また、本発明においては復調手段により復
調されたディジタル信号系列を再変調して再変調周波数
スペクトルを生成する復調手段に接続された再変調手段
と、再変調周波数スペクトルと参照周波数スペクトルと
を選択的に伝送路周波数応答生成手段へ出力する周波数
スペクトル選択手段と、第1の変換手段により変換され
た周波数スペクトルを遅延させて伝送路周波数応答生成
手段へ入力する周波数スペクトル遅延手段とをさらに具
備してもよい。
【0022】周波数スペクトル選択手段は、例えばスロ
ット構成を用いたOFDM伝送方式でディジタル信号系
列を伝送する通信/放送システムにおいて、スロットの
先頭に含まれる既知データ系列のOFDM信号を受信す
る場合には参照周波数スペクトルを選択し、それ以降の
データ系列のOFDM信号を受信する場合には再変調周
波数スペクトルを選択する。再変調周波数スペクトルを
用いて伝送路周波数応答を生成すると、直前の伝送路周
波数応答を用いて周波数スペクトルの歪みを補償できる
ため、伝播環境が時間的に変動する場合でも受信特性の
劣化を改善することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下は、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明に係るOFDM選択
ダイバーシチ受信装置の第1の実施形態を示す図であ
る。本実施形態のOFDM選択ダイバーシチ受信装置
は、n個のダイバーシチブランチ(以下、単にブランチ
という)#1〜#nを備えており、各ブランチ#1〜#
nには受信部1〜3が設けられている。受信部1〜3で
は、受信アンテナ4〜6によりOFDM伝送信号が受信
され、それぞれ受信回路7〜9に入力される。受信回路
7〜9には、RF周波数の信号をベースバンド信号に周
波数変換するために必要な増幅、周波数混合、帯域制限
等の基本機能に加え、同期、周波数補正などの機能が含
まれる。受信回路7〜9では、OFDM伝送に特有なガ
ード期間の除去処理は行わない。
【0024】受信回路7〜9の出力であるOFDM受信
信号は、遅延部10〜12と相関演算部13〜15にそ
れぞれ入力される。また、相関演算部13〜15へは遅
延部10〜12で一定時間だけ遅延したOFDM受信信
号もそれぞれ入力される。相関演算部13〜15では、
受信部7〜9から出力されるOFDM受信信号と遅延部
10〜12から出力されるOFDM受信信号との相関演
算処理が行われ、それらの出力すべてがOFDM信号選
択部16への入力となる。OFDM信号選択部16に
は、遅延部10〜12の出力である一定時間遅延したO
FDM受信信号もそれぞれ入力される。
【0025】OFDM信号選択部16は、各ブランチ#
1〜#nの相関演算部13〜15から出力される相関値
を比較して、それらのうちで最大の振幅値または電力値
を有するブランチを選択し、選択したブランチに対応す
る遅延部10〜12からのOFDM受信信号を出力す
る。このOFDM信号選択部16で選択されたOFDM
受信信号は、第1の変換部17により例えば高速フーリ
エ変換(FFT)されることにより、周波数スペクトル
に変換される。第1の変換部17から出力される周波数
スペクトルは復調部18に入力され、この復調部18で
送信されたディジタル信号系列が復調される。
【0026】このような一連の処理により、OFDM信
号の選択ダイバーシチを行い、受信特性の改善が実現で
きる。また、OFDM受信信号を復調せずに、つまりデ
ィジタル信号処理量が多いFFTに代表される第1の変
換部17での変換処理の以前に、相関演算部13〜15
によって伝播環境が把握でき、第1の変換部17や復調
部18等の処理量が多いディジタル信号処理部を唯一つ
しか持つ必要がないので、選択ダイバーシチ受信装置全
体の小型化、低消費電力化およよび低コスト化が実現で
きる。
【0027】次に、図1の各部についてさらに詳細に説
明する。 <遅延部について>図2は、図1における遅延部10〜
12の動作を説明するための図である。図2(a)に示
されるように、OFDM受信信号はガード期間と有効シ
ンボルから構成され、遅延部10〜12に入力される。
遅延部10〜12においては、図2(b)に示されるよ
うに、OFDM受信信号が有効シンボル期間だけ遅延さ
れ、これによって遅延後の有効シンボルの先頭時刻と遅
延前のガード期間の時刻が一致する。
【0028】元来、OFDMシンボルは、有効シンボル
と有効シンボルの一部を複製したガード期間とで構成さ
れるため、ガード期間と有効シンボルの一部は同一信号
であり、これらの同一信号の部分を遅延の前後で時間的
に重ねるための操作を遅延部10〜12が担う。一般的
にOFDM信号の復調にFFTを用いる場合、この有効
シンボル期間に相当するサンプル数は、FFTサンプル
数と一致するため、遅延部10〜12は図2(c)に示
されるように2N サンプル分の遅延時間を持つ有効シン
ボル期間遅延回路で実現できる。
【0029】<相関演算部について>図3に、図1にお
ける相関演算部13〜15の第1の構成例を示す。同図
において、各ブランチ#1〜#nの受信回路31(図1
の受信回路7〜9に相当)で受信されたOFDM受信信
号は、遅延部32(図1の遅延部10〜12に相当)に
より一定時間だけ遅延される。そして、遅延部32の入
力信号と出力信号が相関演算部33(図1の相関演算部
13〜15に相当)に入力される。相関演算部33で
は、遅延部32からのOFDM受信信号が複素共役処理
部34で複素共役処理され、その結果が積和演算部35
に入力される。積和演算部35では、遅延部32の入力
と同一のOFDM受信信号も入力され、これら2つの入
力信号間で積和演算が行われる。積和演算結果は、相関
演算部33の出力信号となる。
【0030】このような一連の処理を行うことで、OF
DM受信信号内の同一情報部分の相関特性が算出され、
伝播環境の影響度(歪み)が定量的に把握でき、ダイバ
ーシチブランチ選択時の有効な評価関数となり得る。
【0031】図4は、図1における相関演算部13〜1
5の第2の構成例を示す図であり、各ブランチの受信回
路41(図1の受信回路7〜9に相当)で受信されたO
FDM受信信号は、遅延部42(図1の遅延部10〜1
2に相当)により一定時間だけ遅延され、遅延部42の
入力信号と出力信号が相関演算部43(図1の相関演算
部13〜15に相当)に入力される。相関演算部43で
は、遅延部42の入力を分配したOFDM受信信号が複
素共役処理部45で複素共役処理され、その結果が積和
演算部44に入力される。積和演算部44では、遅延部
42の出力である遅延されたOFDM受信信号も入力さ
れ、これら2つの入力信号間で積和演算が行われる。積
和演算結果は、相関演算部43の出力信号となる。
【0032】このような一連の処理を行うことで、OF
DM受信信号内の同一情報部分の相関特性が算出され、
伝播環境の影響度(歪み)が定量的に把握でき、ダイバ
ーシチブランチ選択時の有効な評価関数となり得る。
【0033】<OFDM信号選択部について>図5は、
OFDM信号選択部16の第1の構成例を示す図であ
る。このOFDM信号選択部16には、各ブランチ#1
〜#nの相関演算部13〜15からの相関値と遅延部1
0〜12からの出力が入力される。振幅値比較及び最大
値検出部51では、これらの入力のうち各ブランチ#1
〜#nの相関演算部13〜15から入力される相関値の
振幅が相互に比較され、最大の振幅相関値を有するブラ
ンチが検出される。振幅値比較及び最大値検出部51で
検出された情報に基づき、セレクタ部52で各ブランチ
#1〜#nの遅延部10〜12から入力されるOFDM
受信信号の選択が行われる。
【0034】このような一連の処理を行うことで、伝播
環境が最も良好なブランチが選択されるため、良好な復
調結果が実現できる。すなわち、フェージングにより受
信レベルが下がったり、マルチパス伝播により情報が時
間的に分散したりすると、相関演算部の出力(振幅)が
低くなる特性を有効に利用して、選択ダイバーシチを実
現することができる。
【0035】次に、図6を用いて図5のOFDM信号選
択部16の動作を説明する。遅延部10〜12により遅
延された図6(a)に示すOFDM受信信号60と、遅
延されない図6(b)に示すOFDM受信信号61との
相関特性64、すなわち相関演算部13〜15の出力
は、図6(c)に示すように、OFDM受信信号60、
61を構成するガード62と有効シンボル63との境界
で最大値を有する。この相関特性64は、受信信号レベ
ルに大きく依存し、例えばフェージングによって受信レ
ベルが落ち込んだり、マルチパスによって情報が時間分
散されたりすると低下する特性を持つ。
【0036】図6(d)に、計算機シミュレーションに
より求めた相関演算部13〜15の出力例を示す。これ
によると、受信レベルが低いブランチ#2は明らかにブ
ランチ#1よりも相関特性が劣化しており、結果的にブ
ランチ#2は選択されず、ブランチ#1が選択される。
従って、相関演算部13〜15の出力、つまり相関特性
64の大小を比較することで、受信状態(信号対雑音比
等)が把握できるので、これを評価関数に選択ダイバー
シチを実現すれば、良好な受信特性を持つ受信装置が実
現できる。
【0037】なお、図6の例では振幅値比較及び最大値
検出部51により各ブランチ#1〜#nの相関演算部1
3〜15から入力される相関値の振幅を比較し、最大の
振幅相関値を有するブランチを検出したが、相関演算部
13〜15から入力される相関値の電力を比較し、最大
の電力相関値を有するブランチを検出するようにしても
よい。
【0038】図7は、OFDM信号選択部の第2の構成
例を示す図である。このOFDM信号選択部71には、
各ブランチ#1〜#nの相関演算部13〜15からの出
力と遅延部10〜12からの出力が入力される。各ブラ
ンチ#1〜#nの相関演算部13〜15から入力される
相関値は、累積加算部73〜76によってOFDMシン
ボル(ガード期間+有効シンボル期間)単位で累積加算
される。累積加算部73〜76は、定期的に初期化部7
2により初期化されることにより、時変な伝播環境に対
応が可能となっている。
【0039】累積加算部73〜76の出力は、振幅値比
較及び最大値検出部77に入力されてそれぞれの振幅値
の比較が行われ、最大の振幅値を有するブランチが検出
される。そして、振幅値比較及び最大値検出部77で検
出された情報に基づき、セレクタ部78で各ブランチ#
1〜#nの遅延部10〜12から入力されるOFDM受
信信号の選択が行われる。
【0040】このような一連の処理を行うことで、伝送
情報に依存する相関特性や付加雑音の影響が緩和される
ため、より信頼性の高い正確な伝播環境を把握すること
ができるため、良好な復調結果が期待できるブランチの
選択が可能となる。
【0041】次に、図8を用いて図7のOFDM信号選
択部71の動作を詳細に説明する。各ブランチ#1〜#
nの相関演算部13〜15から出力される相関演算結果
は伝送情報や付加雑音に影響されているが、累積加算部
73〜76で累積加算されることで、この影響は緩和さ
れる。その結果、累積加算部73〜76の出力では不要
な揺らぎがなくなるので、より信頼性の高い正確な伝播
環境を把握することができる。図8は累積加算部73〜
76の出力例であり、これによると受信レベルが低いブ
ランチ#2は明らかにブランチ#1よりも相関特性が劣
化しており、結果的にブランチ#2は選択されず、ブラ
ンチ#1が選択される。
【0042】このように、累積加算部73〜76の出力
(累積相関特性)の大小を比較することで、受信状態
(信号対雑音比等)が正確に把握できるので、これを評
価関数に選択ダイバーシチを実現することにより、良好
な受信特性を持つ受信装置が実現できる。
【0043】図9に、本実施形態のOFDM選択ダイバ
ーシチ受信装置の計算機シミュレーションによる受信特
性(ビット誤り率BER)の例を示す。同図の例では、
ダイバーシチ無しと2ブランチダイバーシチを比較して
おり、特にスロット構成を有する通信/放送システムで
の利用を想定して評価している。すなわち、スロットの
先頭のOFDM受信信号(受信シンボル)で選択すべき
ブランチの評価・選択を行い、それ以降のOFDM受信
信号ではブランチを固定にした場合である。評価伝播環
境は、OFDMサブキャリア数=8192、サブキャリ
ア間隔=1(kHz)、ドップラ周波数=10(H
z)、マルチパス遅延=10(μsec)、直接波対遅
延波電力比=5(dB)、そしてスロット長=102で
ある。一般的には、これよりも短いスロット長を適用す
るので、同図に示す結果よりも大きなダイバーシチ利得
が実現できる。
【0044】なお、図8の例では振幅値比較及び最大値
検出部77により累積加算部73〜76の出力の振幅を
比較し、最大の振幅値を有するブランチを検出したが、
累積加算部73〜76の出力の電力を比較し、最大の電
力値を有するブランチを検出するようにしてもよい。
【0045】(第2の実施形態)図10は、本発明に係
るOFDM選択ダイバーシチ受信装置の第2の実施形態
を示す図である。第1の実施形態を示した図1と同一部
分に同一符号を付して第1の実施形態との相違点を中心
に説明すると、本実施形態では図1の構成に参照スペク
トル周波数生成部20、伝送路周波数応答生成部21お
よび周波数スペクトル補償部22が追加された構成とな
っている。
【0046】第1の実施形態で説明したように、OFD
M信号選択部16で選択されたOFDM受信信号は、高
速フーリエ変換等の第1の変換部17で周波数スペクト
ルに変換される。参照周波数スペクトル生成部20で
は、第1の変換部17で変換されたOFDM受信信号の
周波数スペクトルに対する参照周波数スペクトルが生成
される。伝送路周波数応答生成部21では、第1の変換
部17からのOFDM受信信号の周波数スペクトルと、
参照周波数スペクトル生成部20からの参照周波数スペ
クトルとから伝送路周波数応答が生成される。
【0047】伝送路周波数応答生成部21で生成された
伝送路周波数応答は、周波数スペクトル補償部22にお
いて第1の変換部17で変換された周波数スペクトルの
歪み補償に利用される。周波数スペクトル補償部22で
補償されたOFDM受信信号の周波数スペクトルは、復
調部18にて送信されたディジタル信号系列に復調され
る。
【0048】このような一連の処理を行うことで、第1
の実施形態と同様にOFDM信号の選択ダイバーシチ
と、それによる受信特性の改善が実現できるばかりでな
く、本実施形態では特に伝送路周波数応答を生成し、そ
れに基づき電波伝播時に受ける伝播歪みの影響を補償で
きるため、より正確な復調を行うことが可能である。
【0049】また、FFTに代表される第1の変換部1
7や復調部18等の処理量が多いディジタル信号処理部
を唯一しか持たないので、受信装置全体の小型化、低消
費電力化および低コスト化が実現できることは、第1の
実施形態と同様であるる。
【0050】(第3の実施形態)図11は、本発明に係
るOFDM選択ダイバーシチ受信装置の第3の実施形態
を示す図である。図10と同一部分に同一符号を付して
第2の実施形態との相違点を中心に説明すると、本実施
形態では図10における伝送路周波数応答生成部21と
周波数スペクトル補償部22との間にフィルタリング部
23が挿入された構成となっている。
【0051】伝送路周波数応答生成部21で生成された
伝送路周波数応答には、選択されたブランチの受信部で
付加された雑音の影響で歪んでいるため、本実施形態で
はフィルタリング部23で不要な雑音成分を除去するよ
うにしている。こうしてフィルタリング部23で不要な
雑音成分が除去された後の伝送路周波数応答は、周波数
スペクトル補償部22において第1の変換部17で変換
された周波数スペクトルの歪み補償に利用される。周波
数スペクトル補償部22で補償されたOFDM受信信号
の周波数スペクトルは、復調部18にて送信されたディ
ジタル信号系列に復調される。
【0052】本実施形態によると、第2の実施形態と同
様の効果が得られるほか、特に伝送路周波数応答生成部
21で伝送路周波数応答を生成した後、受信部で付加さ
れた雑音の影響をフィルタリング部23で除去すること
により、電波伝播時に受ける伝播歪みと付加雑音の影響
を補償できるため、より正確な復調が実現できるという
利点がある。
【0053】図12に、図11におけるフィルタリング
部23の構成例を示す。このフィルタリング部23は、
第2の変換部121、伝播遅延時間測定部122、フィ
ルタリング帯域幅設定部123およびフィルタ部124
から構成され、伝送路周波数応答生成部21で生成され
た伝送路周波数応答は、第2の変換部121とフィルタ
部124に入力される。第2の変換部121では、入力
された伝送路周波数応答が逆フーリエ変換(IFFT)
等の変換処理により時間領域の情報、すなわち伝送路時
間応答(伝送路インパルス応答)に変換される。
【0054】第2の変換部121で変換された伝送路時
間応答は、一般に遅延プロファイルと呼ばれ、多重電波
伝播環境での伝播パス数が把握できる。第2の変換部1
21の出力である遅延プロファイルは伝播遅延時間測定
部122に入力され、最大遅延時間が測定される。この
最大値遅延時間の測定結果を基に、フィルタリング帯域
幅設定部123によりフィルタリング帯域幅が可変のフ
ィルタ部124の帯域幅が設定される。こうして遅延プ
ロファイルに基づいてフィルタリング帯域幅が設定され
たフィルタ部124によって、伝送路周波数応答がフィ
ルタリングされる。
【0055】このような構成とすることで、伝播遅延時
間が変化するような伝播環境においても、伝送路周波数
応答に付加されている雑音等の歪みを効率良く、かつ効
果的に除去することが可能となるため、この伝送周波数
応答を利用した周波数スペクトル補償部22での歪み補
償が正確に実現できる。
【0056】(第4の実施形態)図13は、本発明に係
るOFDM選択ダイバーシチ受信装置の第4の実施形態
を示す図である。図11と同一部分に同一符号を付して
第3の実施形態との相違点を中心に説明すると、本実施
形態では図11に示した第3の実施形態に、復調部18
から出力されるディジタル信号系列を再変調して再変調
周波数スペクトルを生成する再変調部24と、この再変
調部24から出力される再変調周波数スペクトルと参照
周波数スペクトル生成部20から出力される参照周波数
スペクトルのいずれかを選択する周波数スペクトル選択
部25と、第1の変換部17から出力される周波数スペ
クトルを遅延させる周波数スペクトル遅延部26を追加
した構成となっている。
【0057】スロット構成を採用したOFDM伝送方式
でディジタル信号系列を伝送する無線通信/放送システ
ムにおいて、例えばスロットの先頭に既知データ系列を
含むような構成を仮定すると、その既知データ系列のO
FDM伝送信号を受信する時には、既知データ系列に相
当する参照周波数スペクトルが参照周波数スペクトル生
成部20で生成される。生成された参照周波数スペクト
ルは、周波数スペクトル選択部25を介して伝送路周波
数応答生成部21に入力される。
【0058】一方、第1の変換部17から出力されるO
FDM受信信号周波数スペクトルは周波数スペクトル遅
延部26によって、一単位時間(OFDMシンボル時
間)だけ遅延される。この周波数スペクトル遅延部26
は、復調部18で復調されたディジタル信号系列を再変
調すると、必ず一単位時間だけ遅延することに同期させ
るために設けられている。
【0059】周波数スペクトル選択部25からの参照周
波数スペクトルもしくは復調部18により復調されたデ
ィジタル信号系列を再変調部24によって再変調された
周波数スペクトルと、周波数スペクトル遅延部26によ
り遅延されたOFDM受信信号周波数スペクトルによっ
て、伝送路周波数応答生成部21で伝送路周波数応答が
生成される。伝送路周波数応答生成部21で生成された
伝送路周波数応答は、周波数スペクトル補償部22にお
いて、第1の変換部17から出力されるOFDM受信信
号周波数スペクトルの歪み補償に利用される。歪み補償
された周波数スペクトルは、復調部18にて送信された
ディジタル信号系列に復調される。
【0060】前述したようなスロットの先頭に既知デー
タ系列を含むスロット構成でディジタル信号系列を伝送
するシステムでは、既知データ系列以降に再変調部18
による再変調動作が開始される。従って、本実施形態の
構成を採用することにより、移動受信環境等の時変な電
波伝播環境下においても、伝送路変動に追随した歪み補
償が実現でき、本発明の主旨であるOFDM選択ダイバ
ーシチ受信装置の復調性能の向上を図ることができる。
【0061】(第5の実施形態)図14は、本発明に係
るOFDM選択ダイバーシチ受信装置の第5の実施形態
を示す図であり、図11に示した第3の実施形態と図1
3に示した第4の実施形態を組み合わせたものである。
すなわち、本実施形態では図13に示した第4の実施形
態のOFDM選択ダイバーシチの受信装置における伝送
路周波数応答生成部21と周波数スペクトル補償部22
との間に、第3の実施形態と同様にフィルタリング部2
3を挿入した構成となっている。
【0062】このような構成を採用することで、移動受
信環境等の時変な電波伝播環境下においても、伝送路変
動に追随した歪み補償が実現できる上に、周波数スペク
トル補償部の性能が向上するため、本発明の主旨である
OFDM選択ダイバーシチ受信装置の復調性能の向上が
図られるという効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば個
別のアンテナを介してOFDM信号を複数のダイバーシ
チブランチにより受信し、各ブランチにおいてそれぞれ
OFDM受信信号の時間的にずれた実質的に同一の信号
部分どうしの相関を求め、最大の相関値を与えるブラン
チからのOFDM受信信号を選択して周波数スペクトル
に変換し、この周波数スペクトルからディジタル信号系
列を復調する構成としたことにより、OFDM伝送方式
の耐マルチパス伝送特性を有効に利用しつつも、広大な
カバーエリア内のすべての場所で高品質かつ高精細な情
報伝送を行うに際して、厳しい多重反射電波伝播環境や
移動受信環境での受信特性の劣化改善策として有効なO
FDM選択ダイバーシチ受信装置を提供することができ
る。
【0064】また、本発明では特に複数のブランチで受
信したOFDM受信信号を時間波形の状態でその受信品
質を評価し、その評価結果に基づいてダイバーシチブラ
ンチを選択する構成としているため、複雑で処理量が多
いディジタル信号処理部を大きく削減することができ、
小型化、低消費電力化および低コスト化を併せて実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るFDM選択ダイバーシチ受信装
置の第1の実施形態を示すブロック図
【図2】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置における遅延部の動作を説明するための図
【図3】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置における相関演算部の第1の構成例を示すブロック
【図4】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置における相関演算部の第2の構成例を示すブロック
【図5】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置におけるOFDM信号選択部の第1の構成例を示す
ブロック図
【図6】 図5のOFDM信号選択部の動作を説明する
ための図
【図7】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置におけるOFDM信号選択部の第2の構成例を示す
ブロック図
【図8】 図7のOFDM信号選択部の動作を説明する
ための図
【図9】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受信
装置の計算機シミュレーションによる受信特性の一例を
示す図
【図10】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受
信装置の第2の実施形態を示すブロック図
【図11】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受
信装置の第3の実施形態を示すブロック図
【図12】 図11のOFDM選択ダイバーシチ受信装
置におけるフィルタリング部の一構成例を示すブロック
【図13】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受
信装置の第4の実施形態を示すブロック図
【図14】 本発明に係るOFDM選択ダイバーシチ受
信装置の第5の実施形態を示すブロック図
【符号の説明】
1〜3…受信部 4〜6…受信アンテナ 7〜9…受信回路 10〜12…遅延部 13〜15…相関演算部 16…OFDM信号選択部 17…第1の変換部 18…復調部 20…参照周波数スペクトル生成部 21…伝送路周波数応答生成部 22…周波数スペクトル補償部 23…フィルタリング部 24…再変調部 25…周波数スペクトル選択部 26…周波数スペクトル遅延部 31…受信部 32…遅延部 33…相関演算部 34…複素共役処理部 35…積和演算部 41…受信部 42…遅延部 43…相関演算部 44…積和演算部 45…複素共役処理部 51…振幅値比較及び最大値検出部 52…セレクタ部 60,61…OFDM受信信号 62…ガード期間 63…有効シンボル 64…相関演算部出力 71…OFDM信号選択部 72…初期化部 73〜76…累積加算部 77…振幅値比較及び最大値検出部 78…セレクタ部 121…第2の変換部 122…伝播遅延時間測定部 123…フィルタリング帯域幅設定部 124…フィルタ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 1/02 - 1/06 H04B 7/02 - 7/12 H04J 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個別のアンテナを介してOFDM(直交
    周波数分割多重)信号を受信しOFDM受信信号を出力
    する複数の受信手段と、 前記複数の受信手段から出力されるOFDM受信信号を
    有効シンボル期間遅延する複数の遅延手段と、前記複数の遅延手段により遅延される前のOFDM受信
    信号および遅延された後のOFDM受信信号のいずれか
    一方の信号を複素共役処理する複素共役処理手段と、前
    記複数の遅延手段により遅延される前のOFDM受信信
    号および遅延された後のOFDM受信信号の他方の信号
    と前記複素共役処理手段の出力信号との積和演算を行う
    積和演算手段とを有する 複数の相関演算手段と、 前記複数の相関演算手段の出力信号に基づき前記複数の
    遅延手段により遅延されたOFDM受信信号の一つを選
    択するOFDM信号選択手段と、 前記OFDM信号選択手段により選択されたOFDM受
    信信号を周波数スペクトルに変換する第1の変換手段
    と、 前記第1の変換手段により変換された周波数スペクトル
    からディジタル信号系列を復調する復調手段とを具備し
    たことを特徴とするOFDM選択ダイバーシチ受信装
    置。
  2. 【請求項2】 個別のアンテナを介してOFDM(直交
    周波数分割多重)信号を受信しOFDM受信信号を出力
    する複数の受信手段と、 前記複数の受信手段から出力されるOFDM受信信号を
    有効シンボル期間遅延する複数の遅延手段と、前記複数の遅延手段により遅延される前のOFDM受信
    信号および遅延された後のOFDM受信信号のいずれか
    一方の信号を複素共役処理する複素共役処理手段と、前
    記複数の遅延手段により遅延される前のOFDM受信信
    号および遅延された後のOFDM受信信号の他方の信号
    と前記複素共役処理手段の出力信号との積和演算を行う
    積和演算手段とを有する 複数の相関演算手段と、 前記複数の相関演算手段の出力信号に基づき前記複数の
    遅延手段により遅延されたOFDM受信信号の一つを選
    択するOFDM信号選択手段と、 前記OFDM信号選択手段により選択されたOFDM受
    信信号を周波数スペクトルに変換する第1の変換手段
    と、 前記第1の変換手段により変換された周波数スペクトル
    に対する参照周波数スペクトルを生成する参照周波数ス
    ペクトル生成手段と、 前記第1の変換手段により変換された周波数スペクトル
    と前記参照周波数スペクトル生成手段により生成された
    参照周波数スペクトルとから伝送路周波数応答を生成す
    る伝送路周波数応答生成手段と、 前記伝送路周波数応答生成手段により生成された伝送路
    周波数応答に従って前記第1の変換手段により変換され
    た周波数スペクトルの歪みを補償する周波数スペクトル
    補償手段と、 前記周波数スペクトル補償手段により歪み補償された周
    波数スペクトルからディジタル信号系列を復調する復調
    手段とを具備したことを特徴とするOFDM選択ダイバ
    ーシチ受信装置。
  3. 【請求項3】 前記OFDM信号選択手段は、 前記複数の相関演算手段の出力信号の振幅値または電力
    値を比較して最大値を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された最大値を与える相関演算
    手段の出力信号に対応する遅延手段により遅延されたO
    FDM受信信号を選択する選択手段とを有することを特
    徴とする請求項または記載のOFDM選択ダイバー
    シチ受信装置。
  4. 【請求項4】 前記OFDM信号選択手段は、 前記複数の相関演算手段からの出力信号をそれぞれOF
    DM受信信号のシンボル周期毎に累積加算する複数の累
    積加算手段と、 前記複数の累積加算手段を定期的に初期化する初期化手
    段と、 前記複数の累積加算手段の出力信号の振幅値または電力
    値を比較して最大値を検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された最大値を与える累積加算
    手段の出力信号に対応する遅延手段により遅延されたO
    FDM受信信号を選択する選択手段とを有することを特
    徴とする請求項または記載のOFDM選択ダイバー
    シチ受信装置。
  5. 【請求項5】 前記伝送路周波数応答生成手段と前記周
    波数スペクトル補償手段との間に、前記伝送路周波数応
    答生成手段により生成された伝送路周波数応答をフィル
    タリングするフィルタリング手段を挿入したことを特徴
    とする請求項記載のOFDM選択ダイバーシチ受信装
    置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタリング手段は、 前記伝送路周波数応答生成手段により生成された伝送路
    周波数応答を入力とするフィルタリング帯域幅が可変の
    フィルタ手段と、 前記伝送路周波数応答生成手段により生成された伝送路
    周波数応答を伝送路時間応答に変換する第2の変換手段
    と、 前記第2の変換手段により変換された伝送路時間応答を
    用いて多重反射電波伝播環境の伝播遅延時間を測定する
    伝播遅延時間測定手段と、 前記伝播遅延時間測定手段の測定結果に基づいて前記フ
    ィルタ手段のフィルタリング帯域幅を設定するフィルタ
    リング帯域幅設定手段とを有することを特徴とする請求
    記載のOFDM選択ダイバーシチ受信装置。
  7. 【請求項7】 前記復調手段により復調されたディジタ
    ル信号系列を再変調して再変調周波数スペクトルを生成
    する前記復調手段に接続された再変調手段と、 前記再変調周波数スペクトルと前記参照周波数スペクト
    ルとを選択的に前記伝送路周波数応答生成手段へ出力す
    る周波数スペクトル選択手段と、 前記第1の変換手段により変換された周波数スペクトル
    を遅延させて前記伝送路周波数応答生成手段へ入力する
    周波数スペクトル遅延手段とをさらに具備することを特
    徴とする請求項記載のOFDM選択ダイバーシチ受信
    装置。
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