JP3437763B2 - 超臨界水酸化装置の空気供給システム - Google Patents

超臨界水酸化装置の空気供給システム

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JP3437763B2
JP3437763B2 JP16465498A JP16465498A JP3437763B2 JP 3437763 B2 JP3437763 B2 JP 3437763B2 JP 16465498 A JP16465498 A JP 16465498A JP 16465498 A JP16465498 A JP 16465498A JP 3437763 B2 JP3437763 B2 JP 3437763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状又は固体状の
有機物、例えば有機性廃棄物を超臨界水酸化処理する超
臨界水酸化装置に酸化剤として高圧空気を供給する空気
供給システムに関し、更に詳細には、空気の圧力変動が
小さく、所定流量の空気を安定して超臨界水酸化装置に
供給できる空気供給システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】超臨界水酸化装置とは、超臨界水の高い
反応性を利用して有機物を酸化、分解する装置であっ
て、例えば、難分解性の有害な有機物を分解して無害な
二酸化炭素と水に転化したり、難分解性の高分子化合物
を分解して有用な低分子化合物に転化したりするため
に、現在、その実用化が盛んに研究されている。超臨界
水酸化装置は、通常、超臨界水を収容した反応容器と、
超臨界水酸化処理を施す有機物、例えば有機性廃棄物を
供給するシステムと、酸化剤として空気を供給する空気
供給システムとを備え、酸化、分解する有機物を空気と
共に反応容器に導入し、超臨界水領域下で有機物を空気
で酸化、分解して、主として、二酸化炭素及び窒素と水
とに転化する。超臨界水とは、超臨界状態にある水、即
ち、水の臨界点を越えた状態にある水を言い、詳しく
は、374.1℃以上の温度で、かつ22.04MPa
以上の圧力下にある状態の水を言う。
【0003】超臨界水酸化反応は、有機性廃棄物等の有
機物自身が酸化されるときに発生する酸化熱によって、
反応容器内の温度を反応の進行に必要な温度に維持でき
ることが大きな特長となっている。そのために、反応容
器内の温度が変動すると、所望の酸化反応を進行させる
ことが難しくなる。反応温度を所定温度に維持するため
には、有機物の供給流量、及び、酸化剤として供給する
空気の供給流量が変動するのを防止することが必要であ
る。
【0004】有機性廃棄物等の有機物は、通常、液状、
又はスラリーの状態で、往復式のポンプ、例えば、プラ
ンジャータイプ、ダイアフラムタイプ、シリンジタイプ
などの往復式ポンプにより圧入される。そして、従来、
2連式、3連式等の往復式のポンプを使って、往復式ポ
ンプ特有の脈動を緩和することにより、更には脈動吸収
器(アキュムレータ)を取り付けること等により、供給
流量を安定させ、有機物の供給流量の変動を防止してい
る。
【0005】一方、超臨界水酸化装置に空気を供給する
空気供給システムは、22MPaというような高圧まで
大気圧の空気を昇圧する必要があるので、吸い込み側の
圧力と吐出側の圧力の比率、即ち圧縮比を高くできる往
復式のコンプレッサを使用する必要がある。往復式コン
プレッサは、容積形コンプレッサの一つであって、シリ
ンダ内でピストンを往復させて、空気を圧縮昇圧してい
る。往復式コンプレッサは、先ず、シリンダ内でピスト
ンを後退させつつ吸い込み弁を介して空気をシリンダ内
に吸い込み、次いでピストンを前進させて空気を圧縮し
つつ吐出弁を介して圧縮空気を吐出する。往復式コンプ
レッサは、通常、多シリンダ型であって、シリンダの配
置により横形、立て形、V形、半星形等に分類されてい
る。
【0006】超臨界水酸化装置に供給する際の空気流量
の変動を防止するためには、2次側の超臨界水酸化装置
の圧力が一定であるとすると、空気の一次側、即ち往復
式コンプレッサの吐出側の圧力変動を防止することが必
要である。そこで、往復式コンプレッサを備えた空気供
給システムでは、空気の一次側の圧力を制御して圧力変
動を防止するために、往復式コンプレッサにアンロード
機構を備えている。アンロード機構は、往復式コンプレ
ッサのピストンの往復運動を停止させることなく一時的
にコンプレッサの負荷を低下させる機構である。
【0007】アンロード機構は、種々の形式があって、
例えば吸い込み弁が動作しないように固定してピストン
を運動させるものの、ピストンによりシリンダ内で圧縮
した空気を吸い込み弁から吸い込み側に再び逃がす方式
のもの、容積可変型のシリンダを備え、必要に応じてシ
リンダの容積を小さくして、吸い込み量、従って吐出量
を減少させる方式等がある。また、アンロード機構に
は、往復式コンプレッサの流量を全出力時の50%にす
るもの、或いは全出力時の0%、即ち無負荷にするもの
等、アンロードの割合を種々の割合にすることができ
る。尚、高圧の往復式コンプレッサを連続して駆動する
と、シリンダ温度が上昇して耐久性が劣化するので、ア
ンロード機構を定期的に又は不定期的に動作させて、往
復式コンプレッサをアンロードし、シリンダの温度上昇
を抑制するようにしている。従って、圧縮した空気を吸
い込み側に逃がす方式のアンロード機構は、シリンダで
圧縮された空気を大気圧側に逃がしているので、シリン
ダを冷却することができるため、往復式コンプレッサを
連続運転する場合に比べて、コンプレッサの耐久性を向
上させる手段として有効で、多用されている。
【0008】往復式コンプレッサは、通常、吐出空気を
一時的に滞留させてコンプレッサの吐出圧の変動を緩和
する空気タンクを吐出側に備えているので、アンロード
機構は、その空気タンク内の空気の圧力に基づいて動作
する。往復式コンプレッサが圧縮空気を空気タンクに送
出し、空気タンクの空気圧力が設定した上限圧力値に到
達すると、アンロード機構が起動して、往復式コンプレ
ッサをアンロードし、吐出する空気量を減少させ、又は
零(0)にする。往復式コンプレッサの負荷が、アンロ
ード機構によりアンロードされている間に、空気タンク
の圧力が低下して設定した下限圧力値に到達したときに
は、アンロード機構が動作を停止して、往復式コンプレ
ッサをロード状態にし、再び圧縮空気を空気タンクに供
給する。
【0009】ここで、図8を参照して、超臨界水酸化装
置の従来の空気供給システムの構成を説明する。従来の
空気供給システム50は、大気圧から所定の圧力に空気
を昇圧する複数台の往復式コンプレッサ12A〜C(本
例では簡単のために3台の往復式コンプレッサを図示)
と、往復式コンプレッサ12の吐出側に設けられ、昇圧
された空気を一時的に滞留させる空気タンク14と、空
気タンク14の空気圧力を計測する圧力計18と、圧力
計18と連動して往復式コンプレッサ12の負荷を調整
するアンロード機構52とを備えている。空気供給シス
テム50が複数台の往復式コンプレッサを備えているの
は、大流量の空気を往復式コンプレッサ1台で供給しよ
うとすると、著しく高価な大型の大流量往復式コンプレ
ッサが必要になるからである。
【0010】更に、空気供給システム50は、空気タン
ク14の下流配管24に圧力調節弁26を備えた二次側
空気圧力制御装置28と、流量計30及び流量調節弁3
2を備えた空気流量制御装置34を備えている。二次側
空気圧力制御装置28は、圧力調節弁26の弁開度を調
整して、二次側の空気圧力を所定の圧力に維持し、空気
流量制御装置34による空気流量制御性を向上させてい
る。また、空気流量制御装置34は、流量計30の流量
計測値に基づいて流量調節弁32の弁開度を調整して、
空気流量を所定の流量に維持する。
【0011】アンロード機構52は、圧力計18の圧力
計測値が圧力上限値を越えたときには、3台の往復式コ
ンプレッサ12A〜Cの全部をアンロードし、空気タン
ク14への圧縮空気の供給を停止する。次いで、空気が
空気タンク14から流出し、圧力計18の圧力計測値が
圧力下限値未満にまで圧力が下降した時には、アンロー
ド機構52は、3台の往復式コンプレッサ12A〜Cの
全部をアンロード解除し、ロード状態にして、空気タン
クへの圧縮空気の供給を再開する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
空気供給システムでは、空気の流量の変動が大きく、そ
の結果、超臨界水酸化装置の反応温度が変動し、酸化反
応を満足できるレベルで制御することが難しかった。例
えば、従来の空気供給システムを備えた超臨界水酸化装
置では、図9に示すように、超臨界水酸化装置の温度
が、供給される空気の流量変動に起因して変動し、酸化
反応を制御することが難しかった。図9では、横軸に経
過時間、縦軸に超臨界水酸化装置の温度を取っている。
【0013】そこで、本発明の目的は、超臨界水酸化装
置に酸化剤として空気を供給する際、空気流量の変動を
防止して、超臨界水酸化装置の温度を所定温度に保持で
きるようにした超臨界水酸化装置の空気供給システムを
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の空気
供給システムの問題点を研究している過程で、次のこと
を見い出した。第1には、往復式コンプレッサをアンロ
ードさせた際、複数台の往復式コンプレッサからの空気
タンクへの圧縮空気の供給が、同時に全量停止されるた
めに、空気タンクから流出する圧縮空気の流量に比べ
て、空気タンク容積が小さいと、図10に示すように、
空気タンク内の空気圧力が急激に減少すること。第2に
は、空気タンク内で生じた圧力変動は、後段に設けてい
る圧力調節弁では対応できなくなって、二次側の空気圧
力が変動し、流量調節弁も、その圧力変動を受けるた
め、コンプレッサのアンロード周期に同期して、空気流
量が変動すること。第3には、空気流量に対して十分な
容積を持つ空気タンクを設けようとすると、空気タンク
がかなり大型のものが必要になること。高圧に耐える肉
厚の大型空気タンクは高価で、その結果、設備コストが
嵩むこと。そこで、本発明者は、往復式コンプレッサを
複数台備え、運転中の複数台のコンプレッサから一台づ
つ順次を選択してアンロードし、逆にロードすることを
着想し、研究を重ねて、本発明を完成するに到った。
【0015】上記目的を達成するためには、上述の知見
に基づいて、本発明に係る空気供給システムは、有機物
を超臨界水酸化反応により処理する超臨界水酸化装置に
酸化剤として高圧空気を供給する空気供給システムであ
って、所定の圧力に昇圧する複数台の往復式コンプレッ
サと、往復式コンプレッサの吐出側に接続され、昇圧さ
れた空気を一時的に滞留させる空気タンクと、空気タン
クの圧力を計測し、圧力計測値が圧力上限値を越えると
きには、圧力計測値が圧力上限値以下になるまで、運転
中の往復式コンプレッサのいずれかを一台づつ、順次、
選択してアンロードし、圧力計測値が圧力下限値未満で
あるときには、圧力計測値が圧力下限値以上になるま
で、アンロード中の往復式コンプレッサのいずれかを1
台づつ、順次、選択してアンロードを解除し、ロード状
態にする負荷調整装置とを備えていることを特徴として
いる。
【0016】本発明で、複数台の往復式コンプレッサを
備えているのは、1台のコンプレッサで大流量の空気を
供給しようとすると、著しく高価な大型の大流量往復式
コンプレッサが必要になることに加えて、1台の往復式
コンプレッサを備えるより、複数台の小流量の往復式コ
ンプレッサを設けるほうがより細かに圧力制御を行うこ
とができるからである。台数が多くなるほど、圧力変動
の変動量を小さくでき、また変動の速さを緩やかにでき
るものの、往復式コンプレッサの設備費が嵩むので、経
済性を加味して台数を決定する。負荷調整装置は、往復
式コンプレッサをアンロードするアンロード機構と、ア
ンロードした往復式コンプレッサをロード状態にするロ
ード機構とを合わせ有する機構であって、アンロードで
き、アンロードしたものをロードできる限り、その形式
は問わず、例えば多筒型(複数シリンダ型)の往復式コ
ンプレッサでは、シリンダ毎にアンロードし、ロードす
る形式のものでもよい。
【0017】本発明の好適な実施態様では、負荷調整装
置が運転中の複数台の往復式コンプレッサのいずれかを
一台づつ、順次、選択する際の選択順位、及び、負荷調
整装置がアンロード中の往復式コンプレッサのいずれか
を1台づつ、順次、選択する際の選択順位が、予め設定
され、かつ、設定選択順位が、定期的又は不定期的に自
動的に変更される。本実施態様では、各往復式コンプレ
ッサをアンロードし、またロードする際の選択順位を予
め設定し、各往復式コンプレッサに一様な負荷をかける
ことができるように、その選択順位を変更する。これに
より、各往復式コンプレッサの寿命を平均化することが
できる。
【0018】本発明の更に好適な実施態様では、空気タ
ンクの下流の空気配管に圧力調節弁を備えた二次側空気
圧力制御装置と、圧力調節弁の下流の空気配管に流量調
節弁を備えた空気流量制御装置とを有する。空気流量制
御装置を設けることにより、供給空気の流量を所定流量
に確実に維持することができる。本発明の更に好適な実
施態様では、所定容積のバッファタンクが、圧力調節弁
と流量調節弁との間の空気配管に設けられている。バッ
ファタンクの容積は、大きいほど圧力変動の防止には好
ましいものの、コストが嵩むので、空気タンクと流量調
節弁との間の配管の内容積の少なくとも2倍あれば良
い。これにより、二次側空気圧力制御装置による供給空
気の二次側圧力制御性が向上するので、その結果、空気
流量制御装置による空気流量の制御性が向上する。
【0019】本発明は、往復式コンプレッサの耐久性を
維持する上で有効なアンロード機構を残したまま、空気
タンクの大きさを大きくすることなく、脈動の少ない安
定した流量で空気を超臨界水酸化装置に供給することが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、本発明に係る超臨界水酸化装置の空気
供給システムの実施形態の一例であって、図1は本実施
形態例の超臨界水酸化装置の空気供給システムの構成を
示すフローシートである。本実施形態例の超臨界水酸化
装置の空気供給システム10(以下、簡単に空気供給シ
ステム10と言う)は、有機物を超臨界水酸化反応によ
り処理する超臨界水酸化装置に酸化剤として高圧空気を
供給する空気供給システムであって、大気圧から所定の
圧力に空気を昇圧する3台の往復式コンプレッサ12A
〜Cと、往復式コンプレッサ12の吐出側に接続され、
昇圧された空気を一時的に滞留させる空気タンク14
と、負荷調整装置16とを備えている。
【0021】負荷調整装置16は、空気タンク14の圧
力を計測する圧力計18と、アンロードし、ロードする
往復式コンプレッサ12を予め設定された選択順位に従
って選択する選択装置20と、各往復式コンプレッサ1
2A〜Cにそれぞれ設けられたアンロード・ロード機構
22A〜Cとから構成されている。選択装置20は、既
知の構成の演算装置であって、予め設定されている選択
順位に従って運転中の往復式コンプレッサ12A〜Cの
うちの一台を選択して、アンロード・ロード機構22A
〜Cに出力し、また、予め設定されている選択順位に従
ってアンロード中の往復式コンプレッサ12A〜Cのう
ちの一台を選択してアンロード・ロード機構22A〜C
に出力する。アンロード・ロード機構22A〜Cは、往
復式コンプレッサをアンロードするアンロード機構と、
アンロードした往復式コンプレッサをアンロード解除
し、ロード状態にするロード機構とを合わせ有する既知
の構成の機構であって、アンロードでき、アンロードし
たものをロードできる限り、その形式は問わない。アン
ロード・ロード機構22A〜Cは、各往復式コンプレッ
サ12A〜Cにそれぞれ個別に設けられていて、選択装
置20からの指令に基づいて、対応する往復式コンプレ
ッサ12A〜Cを個別にアンロードし、アンロード解除
して、ロード状態にする。
【0022】更に、空気供給システム10は、空気タン
ク14の下流配管24に圧力調節弁26を備えた二次側
空気圧力制御装置28と、流量計30及び流量調節弁3
2を備えた空気流量制御装置34を備えている。二次側
空気圧力制御装置28は、圧力調節弁26の弁開度を調
整して、二次側の空気圧力を所定の圧力に維持し、空気
流量制御装置34による空気流量制御性を向上させてい
る。また、空気流量制御装置34は、流量計30の流量
計測値に基づいて流量調節弁32の弁開度を調整して、
空気流量を所定の流量に維持する。
【0023】空気供給システム10では、圧力計18で
得た圧力計測値が、圧力上限値を越えるときには、先
ず、3台の往復式コンプレッサ12A〜Cのうちの1台
の往復式コンプレッサ12、例えば往復式コンプレッサ
12Aが、選択装置20により選択され、アンロード・
ロード機構22Aによりアンロードされる。残り2台の
往復式コンプレッサ12B、Cが空気タンク14に圧縮
空気を供給し続けるため、従来の空気供給システムで生
じるようなアンロード時の急激な圧力低下は起きない。
往復式コンプレッサ12B、Cからの供給流量に対し
て、使用流量が小さいため、空気タンク14の圧力が更
に上昇するときは、もう1台の往復式コンプレッサ1
2、例えば往復式コンプレッサ12Bが、選択装置20
により選択され、アンロード・ロード機構22Bにより
アンロードされる。このようにして、圧力計測値が圧力
上限値以下になるまで、運転中の3台の往復式コンプレ
ッサ12A〜Cから一台づつ、順次、往復式コンプレッ
サ12が選択され、アンロードされる。
【0024】また、空気タンク14から空気が流出し
て、空気タンク14の圧力計測値は、圧力下限値未満に
まで圧力が降下した際には、アンロードした往復式コン
プレッサ12のうちの1台が、選択装置20により選択
されて、アンロード・ロード機構22によりアンロード
が解除され、ロードとなる。それでも、圧力計測値が圧
力下限値未満のときには、更にアンロード中のもう1台
の往復式コンプレッサ12が選択装置20により選択さ
れ、アンロードが解除されてロードとなる。このように
して、圧力計測値が圧力下限値以上になるまで、アンロ
ード中の往復式コンプレッサ12から一台づつ往復式コ
ンプレッサ12が選択されてアンロードが解除され、ロ
ード状態になる。なお、圧力上限値と圧力下限値の圧力
差は、5〜15kgf/cm2 、好ましくは5〜10kgf/cm2
とすると良い。
【0025】選択装置20による往復式コンプレッサ1
2A〜Cの選択順位は、予め設定されており、好適に
は、設定選択順位が定期的又は不定期的に自動的に変更
されるようになっている。本実施形態例では、その選択
順位を変更する際、各往復式コンプレッサに一様な負荷
をかけることができるように変更する。これにより、各
往復式コンプレッサの寿命を平均化することができる。
【0026】以上の構成により、本実施形態例の空気供
給システム10は、図2の実線に示すように、空気タン
ク14の圧力計値が300kgf/cm2 (圧力上限値)を越
えた時点で、負荷調整装置16が動作して、往復式コン
プレッサ12A〜Cのうちの一台をアンロードする。そ
の結果、空気タンク14の圧力計値が緩やかに低下す
る。次いで、空気タンク14の圧力計値が290kgf/cm
2 (圧力下限値)未満になった時点で、負荷調整装置1
6が動作して、アンロードしている往復式コンプレッサ
12をアンロード解除する。その結果、空気タンク14
の圧力計値が緩やかに上昇する。なお、上述した本実施
形態例では、圧力上限値300kgf/cm2 を越えた時点
で、一台の往復式コンプレッサをアンロードしただけ
で、圧力下限値290kgf/cm 2 未満となった例を示した
が、一台の往復式コンプレッサをアンロードしただけで
は圧力上限値より低くならない場合は、アンロードする
往復式コンプレッサの数を増加してゆくことは言うまで
もない。
【0027】一方、従来の空気供給システム50は、図
2の破線に示すように、空気タンク14の圧力計値が3
00kgf/cm2 (圧力上限値)を越えた時点で、アンロー
ド機構52が動作して、3台の往復式コンプレッサ12
の全てをアンロードする。その結果、空気タンク14の
圧力計値が急速に低下する。次いで、空気タンク14の
圧力計値が290kgf/cm2 (圧力下限値)未満になった
時点で、アンロード機構52が動作して、3台の往復式
コンプレッサ12の全てをアンロード解除する。その結
果、空気タンク14の圧力計値が上昇し、再び、空気タ
ンク14の圧力計値が300kgf/cm2 (圧力上限値)を
越えた時点で、アンロード機構52が動作して、3台の
往復式コンプレッサ12の全てをアンロードする。尚、
従来の空気供給システム50は、本実施形態例の空気供
給システム10と同じ往復式コンプレッサ12A〜C及
び同じ空気タンク14を備えているとしている。これ
は、図3、4、6、7、9、及び10でも同様である。
【0028】図2から判るように、本実施形態例の空気
供給システム10は、従来の空気供給システム50に比
べて、空気圧力の変動が緩やかである。
【0029】図3は、本実施形態例の空気供給システム
10及び従来の空気供給システム50により空気を超臨
界水酸化装置に供給した際の空気流量の時間経過を示し
たグラフである。横軸に経過時間、及び、縦軸に空気流
量をそれぞれ示している。本空気供給システム10は、
3台の往復式コンプレッサ12A〜Cのうちから一台づ
つ順次に往復式コンプレッサ12を選択してアンロード
し、またロードしている。一方、従来の空気供給システ
ム50は3台の往復式コンプレッサ12A〜Cの全部を
同時にアンロード、ロードしている。従って、図3から
判る通り、本空気供給システム10は、従来の空気供給
システム50に比べて、往復式コンプレッサ12から空
気タンク14に流入する空気吐出量の変動が小さいの
で、空気タンク14の圧力変動が小さい。従って、超臨
界水酸化装置に供給される空気流量の変動の大きさが小
さく、また変動の速さも緩やかである。
【0030】図4は、本実施形態例の空気供給システム
10及び従来の空気供給システム50により空気を超臨
界水酸化装置に供給した際の超臨界水酸化装置の温度の
時間経過を示したグラフである。横軸に経過時間、及び
縦軸に超臨界水酸化装置の温度をそれぞれ示している。
図4から判る通り、本空気供給システム10により空気
を供給している場合、超臨界水酸化装置の温度は、従来
の空気供給システム50により空気を供給する場合に比
べて、温度変化が極めて小さいので、有機物の酸化反応
を円滑に制御することができる。
【0031】実施形態例2 本実施形態例は、本発明に係る超臨界水酸化装置の空気
供給システムの実施形態の別の例であって、図5は本実
施形態例の超臨界水酸化装置の空気供給システムの構成
を示すフローシートである。本実施形態例の超臨界水酸
化装置の空気供給システム40(以下、簡単に空気供給
システム40と言う)は、実施形態例1の空気供給シス
テム10の構成に加えて、圧力調節弁26と流量計30
との間の配管24にバッファタンク42を備えている。
バッファタンク42は、空気タンク14から流量調節弁
32までの配管24の内容積の2倍の容積を有する。バ
ッファタンクの形状は、容器型でなくても、管径の大き
な配管、スパイラルチューブ型などその形を限定するも
のではない。
【0032】流量調節弁32の上流で圧力が僅かに変動
しても、流量制御装置34による制御が、圧力変動に影
響されて乱れることもある。そこで、本実施形態例で
は、以上の構成により、空気タンク14から流量調節弁
32までの配管24で生じる圧力変動の圧力差の2分の
1が、バッファタンク42により吸収されるので、流量
制御装置34は、空気流量を更に一層精度高く制御する
ことができる。
【0033】図6は、本実施形態例の空気供給システム
40及び従来の空気供給システム50により空気を超臨
界水酸化装置に供給した際の空気流量の時間経過を示し
たグラフである。図6に示すように、実施形態例2で
は、バッファタンク42を設置することにより、空気流
量を更に一層精緻に制御することができる。また、図7
は、本実施形態例の空気供給システム10及び従来の空
気供給システム50により空気を超臨界水酸化装置に供
給した際の超臨界水酸化装置の温度の時間経過を示した
グラフである。図7に示すように、実施形態例2では、
バッファタンク42を設置することにより、超臨界水酸
化装置の温度の変動が更に一層小さくなっている。よっ
て、本実施形態例の空気供給システム40は、反応温度
が変化すると分解特性が変わるような対象物を処理する
場合の超臨界水酸化装置の空気供給システムとして最適
である。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、複数台の往復式コンプ
レッサと、空気タンクの圧力計測値が圧力上限値を越え
るときには、圧力計測値が圧力上限値以下になるまで、
運転中の往復式コンプレッサから一台づつ選択してアン
ロードし、圧力計測値が圧力下限値未満であるときに
は、圧力計測値が圧力下限値以上になるまで、アンロー
ド中の往復式コンプレッサから一台づつ選択してアンロ
ードを解除する負荷調整装置とを備える空気供給システ
ムを構成することにより、従来の空気供給システムに比
べて、空気タンクの大きさを大きくすることなく、空気
の供給流量の変動が緩やかで、かつ小さな変動量に抑制
することができる。これにより、超臨界水酸化装置への
送入空気量の変動が、緩やかなになり、変動量も極めて
小さくなるので、超臨界水酸化装置の反応温度を所定の
温度に維持することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の超臨界水酸化装置の空気供給シ
ステムの構成を示すフローシートである。
【図2】実施形態例1の空気供給システムと従来の空気
供給システムとを対比して、それぞれのアンロード及び
アンロード解除の際の圧力変動を示すグラフである。
【図3】実施形態例1の空気供給システムと従来の空気
供給システムとを対比して、それぞれの空気流量の変動
を示すグラフである。
【図4】実施形態例1の空気供給システムと従来の空気
供給システムとを対比して、それぞれの超臨界水酸化装
置の反応温度の変動を示すグラフである。
【図5】実施形態例2の超臨界水酸化装置の空気供給シ
ステムの構成を示すフローシートである。
【図6】実施形態例2の空気供給システムと従来の空気
供給システムとを対比して、それぞれの空気流量の変動
を示すグラフである。
【図7】実施形態例2の空気供給システムと従来の空気
供給システムとを対比して、それぞれの超臨界水酸化装
置の反応温度の変動を示すグラフである。
【図8】従来の超臨界水酸化装置の空気供給システムの
構成を示すフローシートである。
【図9】従来の空気供給システムを有する超臨界水酸化
装置の反応温度の変動を示すグラフである。
【図10】従来の空気供給システムのアンロード及びア
ンロード解除の際の圧力変動を示すグラフである。
【符号の説明】
10 実施形態例1の超臨界水酸化装置の空気供給シス
テム 12 往復式コンプレッサ 14 空気タンク 16 負荷調整装置 18 圧力計 20 選択装置 22 アンロード・ロード機構 24 下流配管 26 圧力調節弁 28 二次側空気圧力制御装置 30 流量計 32 流量調節弁 34 空気流量制御装置 40 実施形態例2の超臨界水酸化装置の空気供給シス
テム 42 バッファタンク 50 従来の超臨界水酸化装置の空気供給システム 52 アンロード機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05D 16/20 B09B 3/00 304Z (72)発明者 鈴木 明 東京都江東区新砂1丁目2番8号 オル ガノ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−207436(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 3/00 - 3/04 B09B 3/00 F04B 49/06 F04B 49/10 G05D 16/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を超臨界水酸化反応により処理す
    る超臨界水酸化装置に酸化剤として高圧空気を供給する
    空気供給システムであって、 所定の圧力に昇圧する複数台の往復式コンプレッサと、 往復式コンプレッサの吐出側に接続され、昇圧された空
    気を一時的に滞留させる空気タンクと、 空気タンクの圧力を計測し、圧力計測値が圧力上限値を
    越えるときには、圧力計測値が圧力上限値以下になるま
    で、運転中の往復式コンプレッサのいずれかを一台づ
    つ、順次、選択してアンロードし、圧力計測値が圧力下
    限値未満であるときには、圧力計測値が圧力下限値以上
    になるまで、アンロード中の往復式コンプレッサのいず
    れかを1台づつ、順次、選択してアンロードを解除し、
    ロード状態にする負荷調整装置とを備えていることを特
    徴とする超臨界水酸化装置の空気供給システム。
  2. 【請求項2】 負荷調整装置が運転中の複数台の往復式
    コンプレッサのいずれかを一台づつ、順次、選択する際
    の選択順位、及び、負荷調整装置がアンロード中の往復
    式コンプレッサのいずれかを1台づつ、順次、選択する
    際の選択順位が、予め設定され、かつ、設定選択順位
    が、定期的又は不定期的に自動的に変更されるようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載の超臨界水酸化装置
    の空気供給システム。
  3. 【請求項3】 空気タンクの下流の空気配管に圧力調節
    弁を備えた二次側空気圧力制御装置と、 圧力調節弁の下流の空気配管に流量調節弁を備えた空気
    流量制御装置とを有することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の超臨界水酸化装置の空気供給システム。
  4. 【請求項4】 所定容積のバッファタンクが、圧力調節
    弁と流量調節弁との間の空気配管に設けられていること
    を特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記
    載の超臨界水酸化装置の空気供給システム。
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