JP3437565B2 - 再生方法、再生装置 - Google Patents

再生方法、再生装置

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JP3437565B2 JP2002146424A JP2002146424A JP3437565B2 JP 3437565 B2 JP3437565 B2 JP 3437565B2 JP 2002146424 A JP2002146424 A JP 2002146424A JP 2002146424 A JP2002146424 A JP 2002146424A JP 3437565 B2 JP3437565 B2 JP 3437565B2
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Management Or Editing Of Information On Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 この発明は、一連の関連付けられた内容を有する各タイ
トルを構成する動画像データ、オーディオデータ、副映
像データの情報を搬送するビットストリームに様々な処
理を施して、ユーザーの要望に応じた内容を有するタイ
トルを構成するべくビットストリームを生成し、その生
成されたビットストリームを所定の記録媒体に効率的に
記録する記録装置と記録媒体、及び再生する再生装置及
びオーサリングシステムに用いられる、フィルムで撮影
された映画素材をテレシネ変換と呼ばれるフレームレー
ト変換手法によってレート変換によって生成されるビデ
オデータエンコードし、媒体に記録再生する方法及び
その装置に関する。
【0002】背景技術 近年、レーザーディスク(登録商標)やビデオCD等を
利用したシステムに於いて、動画像、オーディオ、副映
像などのマルチメディアデータをデジタル処理して、ー
連の関連付けられた内容を有するタイトルを構成するオ
ーサリングシステムが実用化されている。
【0003】特に、ビデオCDを用いたシステムに於い
ては、約600Mバイトの記憶容量を持ち本来ディジタ
ルオーディオの記録用であったCD媒体上に、MPEG
と呼ばれる高圧縮率の動画像圧縮手法により、動画像デ
ータの記録を実現している。カラオケをはじめ従来のレ
ーザディスクのタイトルがビデオCDに置き替わりつつ
ある。
【0004】年々、各タイトルの内容及び再生品質に対
するユーザーの要望は、より複雑及び高度になって来て
いる。このようなユーザーの要望に応えるには、従来よ
り深い階層構造を有するビットストリームにて各タイト
ルを構成する必要がある。このようにより深い階層構造
を有するビットストリームにより、構成されるマルチメ
ディアデータのデータ量は、従来の十数倍以上になる。
更に、タイトルの細部に対する内容を、きめこまかく編
集する必要があり、それには、ビットストリームをより
下位の階層データ単位でデータ処理及び制御する必要が
ある。
【0005】このように、多階層構造を有する大量のデ
ジタルビットストリームを、各階層レベルで効率的な制
御を可能とする、ビットストリーム構造及び、記録再生
を含む高度なデジタル処理方法の確立が必要である。更
に、このようなデジタル処理を行う装置、この装置でデ
ジタル処理されたビットストリーム情報を効率的に記録
保存し、記録された情報を迅速に再生することが可能な
記録媒体も必要である。
【0006】このような状況に鑑みて、記録媒体に関し
て言えば、従来用いられている光ディスクの記憶容量を
高める検討が盛んに行われている。光ディスクの記憶容
量を高めるには光ビームのスポット径Dを小さくする必
要があるが、レーザの波長をλ、対物レンズの開口数を
NAとすると、前記スポット径Dは、λ/NAに比例
し、λが小さくNAが大きいほど記憶容量を高めるのに
好適である。
【0007】ところがNAが大きいレンズを用いた場
合、例えば米国特許5、235、581に記載の如く、
チルトと呼ばれるディスク面と光ビームの光軸の相対的
な傾きにより生じるコマ収差が大きくなり、これを防止
するためには透明基板の厚さを薄くする必要がある。透
明基板を薄くした場合は機械的強度が弱くなると言う問
題がある。
【0008】また、データ処理に関しては、動画像、オ
ーディオ、グラフィックスなどの信号データを記録再生
する方式として従来のMPEG1より、大容量データを
高速転送が可能なMPEG2が開発され、実用されてい
る。MPEG2では、MPEG1と多少異なる圧縮方
式、データ形式が採用されている。MPEG1とMPE
G2の内容及びその違いについては、ISO1117
2、及びISO13818のMPEG規格書に詳述され
ているので説明を省く。 MPEG2に於いても、ビデ
オエンコードストリームの構造に付いては、規定してい
るが、システムストリームの階層構造及び下位の階層レ
ベルの処理方法を明らかにしていない。
【0009】上述の如く、従来のオーサリングシステム
に於いては、ユーザーの種々の要求を満たすに十分な情
報を待った大量のデータストリームを処理することがで
きない。さらに、処理技術が確立したとしても、大容量
のデータストリームを効率的に記録、再生に十分用いる
ことが出来る大容量記録媒体がないので、処理されたデ
ータを有効に繰り返し利用することができない。言い換
えれば、タイトルより小さい単位で、ビットストリーム
を処理するには、記録媒体の大容量化、デジタル処理の
高速化と言うハードウェア、及び洗練されたデータ構造
を含む高度なデジタル処理方法の考案と言うソフトウェ
アに対する過大な要求を解消する必要があった。
【0010】本発明は、このように、ハードウェア及び
ソフトウェアに対して高度な要求を有する、タイトル以
下の単位で、マルチメディアデータのビットストリーム
を制御して、よりユーザーの要望に合致した効果的なオ
ーサリングシステムを提供することを目的とする。
【0011】このようなマルチメディアデータから構成
されるタイトル内容を再生するプレーヤは、テレビ受像
機に接続して、再生情報をユーザが容易に利用できるこ
とが望ましい。また、タイトルとしてフィルムで撮影さ
れた映画を素材として利用されることが多いであろう。
このような場合、記録ビットストリームを作成する際
に、編集の容易さから、記録信号作成装置への素材の供
給にはデジタルのVTRが使用される。そのために、フ
ィルムで撮影された映画素材は、テレシネ変換と呼ばれ
るフレームレート変換手法によってレート変換を行って
後、記録信号が作成される。
【0012】テレシネ変換は基本的には、周期的に同一
パリティのフィールドをコピーした冗長フィールドを挿
入することによって、フレームレートの変換が実現され
る。フィルムのフレームレートとビデオのフレームレー
トとは簡単な整数比の関係になっていないため、周期的
な処理の合間に通常と異なる変換パターンが挟まれるこ
とになる。このようにして得られたテレシネ画像を圧縮
符号化する際に、ビデオのフレームレートそのままで圧
縮符号化を行ったのではコピーされた冗長フィールドま
でも符号化することになり、効率が悪くなる。従って、
コピーされた冗長フィールドを検出削除する逆テレシネ
変換した後に圧縮符号化を行い、各フレームについて冗
長フィールドを削除したかどうかを示すフラグと、フレ
ームの2つのフィールドの表示順を示すフラグとを付加
して記録する。
【0013】しかしながら、逆テレシネ変換を行った複
数のタイト編集単位のVOBを、連続して再生しようと
した場合に、連続再生するVOB同士のつなぎ目でトッ
プフィールドが連続してしまう。このような場合のMP
EGデコーダの振る舞いはー般に保証されておらず、D
VDプレーヤに於いては、フィールドが1つ挿入された
り削除されたりして再生画像のつじつま合わせが行われ
るか、最悪の場合、無関係なフィールドが挿入されるこ
とになる。前者の場合であっても、音声との同期ずれが
発生する恐れがある。従って、完全なシームレスの再生
が実現できないことになる。
【0014】本発明に於いては、VOB同士を連続して
再生しても、ボトムフィールド同士、或いはトップフィ
ールド同士が連続することなく、セルの境界に於いても
シームレス再生を実現することが出来るデータ構造を有
するシステムストリームの生成方法、記録装置、再生装
置、及びその様なシステムストリームが記録する媒体を
提供することを目的とするデータ構造をもつ光ディスク
および光ディスク記録方法を提供することを目的とす
る。なお、本出願は日本国特許出願番号H7−2527
33(1995年9月29日出願)に基づいて出願され
るものであって、該明細書による開示事項はすべて本発
明の開示のー部となすものである。
【0015】発明の開示 特定のフィールドを複数回繰り返すことにより信号源の
フレームレートより大きなフレームレートに変換された
ビデオ信号を、この繰り返された冗長フィールドを除去
して元の信号源のフレームレートにほぼ等しいフレーム
レートをもつ中間信号に変換し、さらにこの中間信号を
圧縮符号化して記録信号を得、該フィールドを除去した
ことを示すフラグ及び結果として得られた各ビデオフレ
ームの2つのフィールドのどちらが時間的に先行してい
るかを示すフラグと共に、記録媒体に記録する信号記録
方法において、同一の記録媒体に複数の論理的な記録区
間を設ける際に、各記録区間の先頭及び終端での前記フ
ラグが所定の値を持つように前記ビデオ信号から前記記
録信号への変換を行う信号変換記録方法。
【0016】発明を実施するための最良の形態 本発明をより詳細に説明するために、添付の図面に従っ
てこれを説明する。オーサリングシステムのデータ構造 先ず、図1を参照して、本発明に於ける記録装置、記録
媒体、再生装置および、それらの機能を含むオーサリン
グシステムに於いて処理の対象されるマルチメディア
データのビットストリームの論理構造を説明する。ユー
ザが内容を認識し、理解し、或いは楽しむことができる
画像及び音声情報を1タイトルとする。このタイトルと
は、映画でいえば、最大ではー本の映画の完全な内容
を、そして最小では、各シーンの内容を表す情報量に相
当する。
【0017】所定数のタイトル分の情報を含むビットス
トリームデータから、ビデオタイトルセットVTSが構
成される。以降、簡便化の為に、ビデオタイトルセット
をVTSと呼称する。VTSは、上述の各タイトルの中
身自体を表す映像、オーディオなどの再生データと、そ
れらを制御する制御データを含んでいる。
【0018】所定数のVTSから、オーサリングシステ
ムに於けるービデオデータ単位であるビデオゾーンVZ
が形成される。以降、簡便化の為にビデオゾーンをVZ
と呼称する。一つのVZに、K+1個のVTS#0〜V
TS#K(Kは、0を含む正の整数)が直線的に連続し
て配列される。そしてその内一つ、好ましくは先頭のV
TS#0が、各VTSに含まれるタイトルの中身情報を
表すビデオマネージャとして用いられる。この様に構成
された、所定数のVZから、オーサリングシステムに於
ける、マルチメディアデータのビットストリームの最大
管理単位であるマルチメディアビットストリームMBS
が形成される。
【0019】オーサリングエンコーダEC 図2に、ユーザーの要望に応じた任意のシナリオに従
い、オリジナルのマルチメディアビットストリームをエ
ンコードして、新たなマルチメディアビットストリーム
MBSを生成する本発明に基づくオーサリングエンコー
ダECのー実施形態を示す。なお、オリジナルのマルチ
メディアビットストリームは、映像情報を運ぶビデオス
トリームSt1、キャプション等の補助映像情報を運ぶ
サブピクチャストリームSt3、及び音声情報を運ぶオ
ーディオストリームSt5から構成されている。ビデオ
ストリーム及びオーディオストリームは、所定の時間の
間に対象から得られる画像及び音声の情報を含むストリ
ームである。
【0020】ー方、サブピクチャストリームは一画面
分、つまり瞬間の映像情報を含むストリームである。必
要であれば、一画面分のサブピクチャをビデオメモリ等
にキャプチャして、そのキャプチャされたサブピクチャ
画面を継続的に表示することができる。
【0021】これらのマルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5は、実況中継の場合には、ビデ
オカメラ等の手段から映像及び音声信号がリアルタイム
で供給される。また、ビデオテープ等の記録媒体から再
生された非リアルタイムな映像及び音声信号であったり
する。尚、同図に於ては、簡便化のために、3種類のマ
ルチメディアソースストリームとして、3種類以上で、
それぞれが異なるタイトル内容を表すソースデータが入
力されても良いことは言うまでもない。このような複数
のタイトルの音声、映像、補助映像情報を有するマルチ
メディアソースデータを、マルチタイトルストリームと
呼称する。
【0022】オーサリングエンコーダECは、編集情報
作成部100、エンコードシステム制御部200、ビデ
オエンコーダ300、ビデオストリームバッファ40
0、サブピクチャエンコーダ500、サブピクチャスト
リームバッファ600、オーディオエンコーダ700、
オーディオストリームバッファ800、システムエンコ
ーダ900、ビデオゾーンフォーマッタ1300、記録
部1200、及び記録媒体Mから構成されている。
【0023】同図に於いて、本発明のエンコーダによっ
てエンコードされたビットストリームは、一例として光
ディスク媒体に記録される。
【0024】オーサリングエンコーダECは、オリジナ
ルのマルチメディアタイトルの映像、サブピクチャ、及
び音声に関するユーザの要望に応じてマルチメディアビ
ットストリームMBSの該当部分の編集を指示するシナ
リオデータとして出力できる編集情報生成部100を備
えている。編集情報作成部100は、好ましくは、ディ
スプレイ部、スピーカ部、キーボード、CPU、及びソ
ースストリームバッファ部等で構成される。編集情報作
成部100は、上述の外部マルチメディアストリーム源
に接続されており、マルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5の供給を受ける。
【0025】ユーザーは、マルチメディアソースデータ
をディスプレイ部及びスピーカを用いて映像及び音声を
再生し、タイトルの内容を認識することができる。更
に、ユーザは再生された内容を確認しながら、所望のシ
ナリオに沿った内容の編集指示を、キーボード部を用い
て入力する。編集指示内容とは、複数のタイトル内容を
含む各ソースデータの全部或いは、其々に対して、所定
時間毎に各ソースデータの内容をーつ以上選択し、それ
らの選択された内容を、所定の方法で接続再生するよう
な情報を言う。
【0026】CPUは、キーボード入力に基づいて、マ
ルチメディアソースデータのそれぞれのストリームSt
1、St3、及びSt5の編集対象部分の位置、長さ、
及び各編集部分間の時間的相互関係等の情報をコード化
したシナリオデータ(Scenario data)St7を生成す
る。
【0027】ソースストリームバッファは所定の容量を
有し、マルチメディアソースデータの各ストリームSt
1、St3、及びSt5を所定の時間Td遅延させた後
に、出力する。
【0028】これは、ユーザーがシナリオデータSt7
を作成するのと同時にエンコードを行う場合、つまり逐
次エンコード処理の場合には、後述するようにシナリオ
データSt7に基づいて、マルチメディアソースデータ
の編集処理内容を決定するのに若干の時間Td要するの
で、実際に編集エンコードを行う場合には、この時間T
dだけマルチメディアソースデータを遅延させて、編集
エンコードと同期する必要があるからである。このよう
な、逐次編集処理の場合、遅延時間Tdは、システム内
の各要素間での同期調整に必要な程度であるので、通常
ソースストリームバッファは半導体メモリ等の高速記録
媒体で構成される。
【0029】しかしながら、タイトルの全体を通してシ
ナリオデータSt7を完成させた後に、マルチメディア
ソースデータをー気にエンコードする、いわゆるバッチ
編集時に於いては、遅延時間Tdは、一タイトル分或い
はそれ以上の時間必要である。このような場合には、ソ
ースストリームバッファは、ビデオテープ、磁気ディス
ク、光ディスク等の低速大容量記録媒体を利用して構成
できる。つまり、ソースストリームバッファは遅延時間
Td及び製造コストに応じて、適当な記憶媒体を用いて
構成すれば良い。
【0030】エンコードシステム制御部200は、編集
情報作成部100に接続されており、シナリオデータS
t7を編集情報作成部100から受け取る。エンコード
システム制御部200は、シナリオデータSt7に含ま
れる編集対象部の時間的位置及び長さに関する情報に基
づいて、マルチメディアソースデータの編集対象分をエ
ンコードするためのそれぞれのエンコードパラメータデ
ータ及びエンコード開始、終了のタイミング信号St
9、St11、及びSt13をそれぞれ生成する。な
お、上述のように、各マルチメディアソースデータSt
1、St3、及びSt5は、ソースストリームバッファ
によって、時間Td遅延して出力されるので、各タイミ
ングSt9、St11、及びSt13と同期している。
【0031】つまり、信号St9はビデオストリームS
t1からエンコード対象部分を抽出して、ビデオエンコ
ード単位を生成するために、ビデオストリームSt1を
エンコードするタイミングを指示するビデオエンコード
信号である。同様に、信号St11は、サブピクチャエ
ンコード単位を生成するために、サブピクチャストリー
ムSt3をエンコードするタイミングを指示するサブピ
クチャストリームエンコード信号である。また、信号S
t13は、オーディオエンコード単位を生成するため
に、オーディオストリームSt5をエンコードするタイ
ミングを指示するオーディオエンコード信号である。
【0032】エンコードシステム制御部200は、更
に、シナリオデータSt7に含まれるマルチメディアソ
ースデータのそれぞれのストリームSt1、St3、及
びSt5のエンコード対象部分間の時間的相互関係等の
情報に基づいて、エンコードされたマルチメディアエン
コードストリームを、所定の相互関係になるように配列
するためのタイミング信号St21、St23、及びS
t25を生成する。
【0033】エンコードシステム制御部200は、1ビ
デオゾーンVZ分の各タイトルのタイトル編集単位(V
OB)に付いて、そのタイトル編集単位(VOB)の再
生時間を示す再生時間情報ITおよびビデオ、オーディ
オ、サブピクチャのマルチメディアエンコードストリー
ムを多重化(マルチプレクス)するシステムエンコード
のためのエンコードパラメータを示すストリームエンコ
ードデータSt33を生成する。
【0034】エンコードシステム制御部200は、所定
の相互的時間関係にある各ストリームのタイトル編集単
位(VOB)から、マルチメディアビットストリームM
BSの各タイトルのタイトル編集単位(VOB)の接続
または、各タイトル編集単位を重畳しているインターリ
ーブタイトル編集単位(VOBs)を生成するための、
各タイトル編集単位(VOB)をマルチメディアビット
ストリームMBSとして、フォーマットするためのフォ
ーマットパラメータを規定する配列指示信号St39を
生成する。
【0035】ビデオエンコーダ300は、編集情報作成
部100のソースストリームバッファ及び、エンコード
システム制御部200に接続されており、ビデオストリ
ームSt1とビデオエンコードのためのエンコードパラ
メータデータ及びエンコード開始終了のタイミング信号
のSt9、例えば、エンコードの開始終了タイミング、
ビットレート、エンコード開始終了時にエンコード条
件、素材の種類として、NTSC信号またはPAL信号
あるいはテレシネ素材であるかなどのパラメータがそれ
ぞれ入力される。ビデオエンコーダ300は、ビデオエ
ンコード信号St9に基づいて、ビデオストリームSt
1の所定の部分をエンコードして、ビデオエンコードス
トリームSt15を生成する。同様に、サブピクチャエ
ンコーダ500は、編集情報作成部100のソースバッ
ファ及び、エンコードシステム制御部200に接続され
ており、サブピクチャストリームSt3とサブピクチャ
ストリームエンコード信号St11がそれぞれ入力され
る。サブピクチャエンコーダ500は、サブピクチャス
トリームエンコードのためのパラメータ信号St11に
基づいて、サブピクチャストリームSt3の所定の部分
をエンコードして、サブピクチャエンコードストリーム
St17を生成する。
【0036】オーディオエンコーダ700は、編集情報
作成部100のソースバッファ及び、エンコードシステ
ム制御部200に接続されており、オーディオストリー
ムSt5とオーディオエンコード信号St13がそれぞ
れ入力される。オーディオエンコーダ700は、オーデ
ィオエンコードのためのパラメータデータ及びエンコー
ド開始終了タイミングの信号St13に基づいて、オー
ディオストリームSt5の所定の部分をエンコードし
て、オーディオエンコードストリームSt19を生成す
る。
【0037】ビデオストリームバッファ400は、ビデ
オエンコーダ300に接続されており、ビデオエンコー
ダ300から出力されるビデオエンコードストリームS
t15を保存する。ビデオストリームバッファ400は
更に、エンコードシステム制御部200に接続されて、
タイミング信号St21の入力に基づいて、保存してい
るビデオエンコードストリームSt15を、調時ビデオ
エンコードストリームSt27として出力する。
【0038】同様に、サブピクチャストリームバッファ
600は、サブピクチャエンコーダ500に接続されて
おり、サブピクチャエンコーダ500から出力されるサ
ブピクチャエンコードストリームSt17を保存する。
サブピクチャストリームバッファ600は更に、エンコ
ードシステム制御部200に接続されて、タイミング信
号St23の入力に基づいて、保存しているサブピクチ
ャエンコードストリームSt17を、調時サブピクチャ
エンコードストリームSt29として出力する。
【0039】また、オーディオストリームバッファ80
0は、オーディオエンコーダ700に接続されており、
オーディオエンコーダ700から出力されるオーディオ
エンコードストリームSt19を保存する。オーディオ
ストリームバッファ800は更に、エンコードシステム
制御部200に接続されて、タイミング信号St25の
入力に基づいて、保存しているオーディオエンコードス
トリームSt19を、調時オーディオエンコードストリ
ームSt31として出力する。
【0040】システムエンコーダ900は、ビデオスト
リームバッファ400、サブピクチャストリームバッフ
ァ600、及びオーディオストリームバッファ800に
接続されており、調時ビデオエンコードストリームSt
27、調時サブピクチャエンコードストリームSt2
9、及び調時オーディオエンコードSt31が入力され
る。システムエンコーダ900は、またエンコードシス
テム制御部200に接続されており、ストリームエンコ
ードデータSt33が入力される。
【0041】システムエンコーダ900は、システムエ
ンコードのエンコードパラメータデータ及びエンコード
開始終了タイミングの信号St33に基づいて、各調時
ストリームSt27、St29、及びSt31に多重化
処理を施して、タイトル編集単位(VOB)St35を
生成する。
【0042】ビデオゾーンフォーマッタ1300は、シ
ステムエンコーダ900に接続されて、タイトル編集単
位St35を入力される。ビデオゾーンフォーマッタ1
300は更に、エンコードシステム制御部200に接続
されて、マルチメディアビットストリームMBSをフォ
ーマットするためのフォーマットパラメータデータ及び
フォーマット開始終タイミングの信号St39を入力さ
れる。ビデオゾーンフォーマッタ1300は、タイトル
編集単位St39に基づいて、1ビデオゾーンVZ分の
タイトル編集単位St35を、ユーザの要望シナリオに
沿う順番に、並べ替えて、編集済みマルチメディアビッ
トストリームSt43を生成する。
【0043】このユーザの要望シナリオの内容に編集さ
れた、マルチメディアビットストリームSt43は、記
録部1200に転送される。記録部1200は、編集マ
ルチメディアビットストリームMBSを記録媒体Mに応
じた形式のデータSt43に加工して、記録媒体Mに記
録する。この場合、マルチメディアビットストリームM
BSには、予め、ビデオゾーンフォーマッタ1300に
よって生成された媒体上の物理アドレスを示すボリュー
ムファイルストラクチャVFSが含まれる。
【0044】また、エンコードされたマルチメディアビ
ットストリームSt35を、以下に述べるようなデコー
ダに直接出力して、編集されたタイトル内容を再生する
ようにしても良い。この場合は、マルチメディアビット
ストリームMBSには、ボリュームファイルストラクチ
ャVFSは含まれないことは言うまでもない。
【0045】オーサリングデコーダDC 次に、図3を参照して、本発明にかかるオ一サリングエ
ンコーダECによって、編集されたマルチメディアビッ
トストリームMBSをデコードして、ユーザの要望のシ
ナリオに沿って各タイトルの内容を展開する、オーサリ
ングデコーダDCのー実施形態について説明する。な
お、本実施形態に於いては、記録媒体Mに記録されたオ
ーサリングエンコーダECによってエンコードされたマ
ルチメディアビットストリームSt45は、記録媒体M
に記録されている。
【0046】オーサリングデコーダDCは、マルチメデ
ィアビットストリーム再生部2000、シナリオ選択部
2100、デコードシステム制御部2300、ストリー
ムバッファ2400、システムデコーダ2500、ビデ
オバッファ2600、サブピクチャバッファ2700、
オーディオバッファ2800、同期制御部2900、ビ
デオデコーダ3800、サブピクチャデコーダ310
0、オーディオデコーダ3200、合成部3500、ビ
デオデータ出力端子3600、及びオーディオデータ出
力端子3700から構成されている。
【0047】マルチメディアビットストリーム再生部2
000は、記録媒体Mを駆動させる記録媒体駆動ユニッ
ト2004、記録媒体Mに記録されている情報を読み取
り二値の読み取り信号St57を生成する読取ヘッドユ
ニット2006、読み取り信号ST57に種々の処理を
施して再生ビットストリームSt61を生成する信号処
理部2008、及び機構制御部2002から構成され
る。機構制御部2002は、デコードシステム制御部2
300に接続されて、マルチメディアビットストリーム
再生指示信号St53を受けて、それぞれ記録媒体駆動
ユニット(モータ)2004及び信号処理部2008を
それぞれ制御する再生制御信号St55及びSt59を
生成する。
【0048】デコーダDCは、オーサリングエンコーダ
ECで編集されたマルチメディアタイトルの映像、サブ
ピクチャ、及び音声に関する、ユーザの所望の部分が再
生されるように、対応するシナリオを選択して再生する
ように、オーサリングデコーダDCに指示を与えるシナ
リオデータとして出力できるシナリオ選択部2100を
備えている。
【0049】シナリオ選択部2100は、好ましくは、
キーボード及びCPU等で構成される。ユーザーは、オ
ーサリングエンコーダECで入力されたシナリオの内容
に基づいて、所望のシナリオをキーボード部を操作して
入力する。CPUは、キーボード入力に基づいて、選択
されたシナリオを指示するシナリオ選択データSt51
を生成する。シナリオ選択部2100は、例えば、赤外
線通信装置等によって、デコードシステム制御部230
0に接続されている。デコードシステム制御部2300
は、St51に基づいて、マルチメディアビットストリ
ーム再生部2000の動作を制御する再生指示信号St
53を生成する。
【0050】ストリームバッファ2400は所定のバッ
ファ容量を有し、マルチメディアビットストリーム再生
部2000から入力される再生信号ビットストリームS
t61をー時的に保存すると共に、及び各ストリームの
アドレス情報及び同期初期値データを抽出してストリー
ム制御データSt63を生成する。ストリームバッファ
2400は、デコードシステム制御部2300に接続さ
れており、生成したストリーム制御データSt63をデ
コードシステム制御部2300に供給する。
【0051】同期制御部2900は、デコードシステム
制御部2300に接続されて、同期制御データSt81
に含まれる同期初期値データ(SCR)を受け取り、内部
のシステムクロック(STC)セットし、リセットされた
システムクロックSt79をデコードシステム制御部2
300に供給する。
【0052】デコードシステム制御部2300は、シス
テムクロックSt79に基づいて、所定の間隔でストリ
ーム読出信号St65を生成し、ストリームバッファ2
400に入力する。
【0053】ストリームバッファ2400は、読出信号
St65に基づいて、再生ビットストリームSt61を
所定の間隔で出力する。デコードシステム制御部230
0は、更に、シナリオ選択データSt51に基づき、選
択されたシナリオに対応するビデオ、サブピクチャ、オ
ーディオの各ストリームのIDを示すデコードストリー
ム指示信号St69を生成して、システムデコーダ25
00に出力する。
【0054】システムデコーダ2500は、ストリーム
バッファ2400から入力されてくるビデオ、サブピク
チャ、及びオーディオのストリームを、デコード指示信
号St69の指示に基づいて、それぞれ、ビデオエンコ
ードストリームSt71としてビデオバッファ2600
に、サブピクチャエンコードストリームSt73として
サブピクチャバッファ2700に、及びオーディオエン
コードストリームSt75としてオーディオバッファ2
800に出力する。 システムデコーダ2500は、各
ストリームSt67の各最小制御単位での再生開始時間
(PTS)及びデコード開始時間(DTS)を検出し、時間情
報信号St77を生成する。この時間情報信号St77
は、デコードシステム制御部2300を経由して、同期
制御データSt81として同期制御部2900に入力さ
れる。
【0055】同期制御部2900は、同期制御データS
t81として、各ストリームについて、それぞれがデコ
ード後に所定の順番になるようなデコード開始タイミン
グを決定する。同期制御部2900は、このデコードタ
イミングに基づいて、ビデオストリームデコード開始信
号St89を生成し、ビデオデコーダ3800に入力す
る。同様に、同期制御卸部2900は、サブピクチャデ
コード開始信号St91及びオーディオデコード開始信
号t93を生成し、サブピクチャデコーダ3100及び
オーディオデコーダ3200にそれぞれ入力する。
【0056】ビデオデコーダ3800は、ビデオストリ
ームデコード開始信号St89に基づいて、ビデオ出力
要求信号St84を生成して、ビデオバッファ2600
に対して出力する。ビデオバッファ2600はビデオ出
力要求信号St84を受けて、ビデオストリームSt8
3をビデオデコーダ3800に出力する。ビデオデコー
ダ3800は、ビデオストリームSt83に含まれる再
生時間情報を検出し、再生時間に相当する量のビデオス
トリームSt83の入力を受けた時点で、ビデオ出力要
求信号St84を無効(disable)にする。このように
して、所定再生時間に相当するビデオストリームがビデ
オデコーダ3800でデコードされて、再生されたビデ
オ信号St104が合成部3500に出力される。
【0057】同様に、サブピクチャデコーダ3100
は、サブピクチャデコード開始信号St91に基づい
て、サブピクチャ出力要求信号St86を生成し、サブ
ピクチャバッファ2700に供給する。サブピクチャバ
ッファ2700は、サブピクチャ出力要求信号St86
を受けて、サブピクチャストリームSt85をサブピク
チャデコーダ3100に出力する。サブピクチャデコー
ダ3100は、サブピクチャストリームSt85に含ま
れる再生時間情報に基づいて、所定の再生時間に相当す
る量のサブピクチャストリームSt85をデコードし
て、サブピクチャ信号St99を再生して、合成部35
00に出力される。
【0058】合成部3500は、ビデオ信号St104
及びサブピクチャ信号St99を重畳させて、マルチピ
クチャビデオ信号St105を生成し、ビデオ出力端子
3600に出力する。
【0059】オーディオデコーダ3200は、オーディ
オデコード開始信号St93に基づいて、オーディオ出
力要求信号St88を生成し、オーディオバッファ28
00に供給する。オーディオバッファ2800は、オー
ディオ出力要求信号St88を受けて、オーディオスト
リームSt87をオーディオデコーダ3200に出力す
る。オーディオデコーダ3200は、オーディオストリ
ームSt87に含まれる再生時間情報に基づいて、所定
の再生時間に相当する量のオーディオストリームSt8
7をデコードして、オーディオ出力端子3700に出力
する。
【0060】このようにして、ユーザのシナリオ選択に
応答して、リアルタイムにユーザの要望するマルチメデ
ィアビットストリームMBSを再生する事ができる。つ
まり、ユーザが異なるシナリオを選択する度に、オーサ
リングデコーダDCはその選択されたシナリオに対応す
るマルチメディアビットストリームMBSを再生するこ
とによって、ユーザの要望するタイトル内容を再生する
ことができる。
【0061】以上述べたように、本発明のオーサリング
システムに於いては、基本のタイトル内容に対して、各
内容を表す最小編集単位の複数の分岐可能なサブストリ
ームを所定の時間的相関関係に配列するべく、マルチメ
ディアソースデータをリアルタイム或いはー括してエン
コードして、複数の任意のシナリオに従うマルチメディ
アビットストリームを生成する事ができる。
【0062】また、このようにエンコードされたマルチ
メディアビットストリームを、複数のシナリオの内の任
意のシナリオに従って再生できる。そして、再生中であ
っても、選択したシナリオから別のシナリオを選択し
(切り替えて)も、その新たな選択されたシナリオに応
じた(動的に)マルチメディアビットストリームを再生
できる。また、任意のシナリオに従ってタイトル内容を
再生中に、更に、複数のシーンの内の任意のシーンを動
的に選択して再生することができる。
【0063】このように、本発明に於けるオーサリング
システムに於いては、エンコードしてマルチメディアビ
ットストリームMBSをリアルタイムに再生するだけで
なく、繰り返し再生することができる。尚、オーサリン
グシステムの詳細に関しては、本特許出願と同一出願人
による1996年9月27日付けの日本国特許出願に開
示されている。
【0064】DVD 図4に、単一の記録面を有するDVDのー例を示す。本
例に於けるDVD記録媒体RC1は、レーザー光線LS
を照射し情報の書込及び読出を行う情報記録面RS1
と、これを覆う保護層PL1からなる。更に、記録面R
S1の裏側には、補強層BL1が設けられている。この
ように、保護層PL1側の面を表面SA、補強層BL1
側の面を裏面SBとする。この媒体RC1のように、片
面に単一の記録層RS1を有するDVD媒体を、片面一
層ディスクと呼ぶ。
【0065】図5に、図4のC1部の詳細を示す。記録
面RS1は、金属薄膜等の反射膜を付着した情報層41
09によって形成されている。その上に、所定の厚さT
1を有する第1の透明基板4108によって保護層PL
1が形成される。所定の厚さT2を有する第二の透明基
板4111によって補強層BL1が形成される。第一及
び第二の透明基盤4108及び4111は、その間に設
けられた接着層4110によって、互いに接着されてい
る。
【0066】さらに、必要に応じて第2の透明基板41
11の上にラベル印刷用の印刷層4112が設けられ
る。印刷層4112は補強層BL1の基板4111上の
全領域ではなく、文字や絵の表示に必要な部分のみ印刷
され、他の部分は透明基板4111を剥き出しにしても
よい。その場合、裏面SB側から見ると、印刷されてい
ない部分では記録面RS1を形成する金属薄膜4109
の反射する光が直接見えることになり、例えば、金属薄
膜がアルミニウム薄膜である場合には背景が銀白色に見
え、その上に印刷文字や図形が浮き上がって見える。印
刷層4112は、補強層BL1の全面に設ける必要はな
く、用途に応じて部分的に設けてもよい。
【0067】図6に、更に図5のC2部の詳細を示す。
光ビームLSが入射し情報が取り出される表面SAに於
いて、第1の透明基板4108と情報層4109の接す
る面は、成形技術により凹凸のピットが形成され、この
ピットの長さと間隔を変えることにより情報が記録され
る。つまり、情報層4109には第1の透明基板410
8の凹凸のピット形状が転写される。このピットの長さ
や間隔はCDの場合に比べ短くなり、ピット列で形成す
る情報トラックもピッチも狭く構成されている。その結
果、面記録密度が大幅に向上している。
【0068】また、第1の透明基板4108のピットが
形成されていない表面SA側は、平坦な面となってい
る。第2の透明基板4111は、補強用であり、第1の
透明基板4108と同じ材質で構成される両面が平坦な
透明基板である。そして所定の厚さT1及びT2は、共
に同じく、例えば0.6mmが好ましいが、それに限定
されるものでは無い。
【0069】情報の取り出しは、CDの場合と同様に、
光ビームLSが照射されることにより光スポットの反射
率変化として取り出される。DVDシステムに於いて
は、対物レンズの開口数NAを大きく、そして光ビーム
の波長λ小さすることができるため、使用する光スポッ
トLsの直径を、CDでの光スポットの約1/1.6に
絞り込むことができる。これは、CDシステムに比べ
て、約1.6倍の解像度を有することを意味する。
【0070】DVDからのデータ読み出しには、波長の
短い650nmの赤色半導体レーザと対物レンズのNA
(開口数)を0.6mmまで大きくした光学系とが用い
られる。これと透明基板の厚さTを0.6mmに薄くし
たこととがあいまって、直径120mmの光ディスクの
片面に記録できる情報容量が5Gバイトを越える。
【0071】DVDシステムは、上述のように、単一の
記録面RS1を有する片側一層ディスクRC1に於いて
も、CDに比べて記録可能な情報量が10倍近いため、
単位あたりのデータサイズが非常に大きい動画像を、そ
の画質を損なわずに取り扱うことができる。その結果、
従来のCDシステムでは、動画像の画質を犠牲にして
も、再生時間が74分であるのに比べて、DVDでは、
高画質動画像を2時間以上に渡って記録再生可能であ
る。このようにDVDは、動画像の記録媒体に適してい
るという特徴がある。
【0072】図7及び図8に、上述の記録面RSを複数
有するDVD記録媒体の例を示す。図7のDVD記録媒
体RC2は、同一側、つまり表側SAに、二層に配され
た第一及び半透明の第二の記録面RS1及びRS2を有
している。第一の記録面RS1及び第二の記録面RS2
に対して、それぞれ異なる光ビームLS1及びLS2を
用いることにより、同時に二面からの記録再生が可能で
ある。また、光ビームLS1或いはLS2のー方にて、
両記録面RS1及びRS2に対応させても良い。このよ
うに構成されたDVD記録媒体を片面二層ディスクと呼
ぶ。この例では、2枚の記録層RS1及びRS2を配し
たが、必要に応じて、2枚以上の記録層RSを配したD
VD記録媒体を構成できることは、言うまでもない。こ
のようなディスクを、片面多層ディスクと呼ぶ。 ー
方、図8のDVD記録媒体RC3は、反対側、つまり表
側SA側には第ーの記録面RS1が、そして裏側SBに
は第二の記録面RS、それぞれ設けられている。これ
らの例に於いては、一枚のDVDに記録面を二層もうけ
た例を示したが、二層以上の多層の記録面を有するよう
に構成できることは言うまでもない。図7の場合と同様
に、光ビームLS1及びLS2を個別に設けても良い
し、一つの光ビームで両方の記録面RS1及びRS2の
記録再生に用いることもできる。このように構成された
DVD記録媒体を両面一層ディスクと呼ぶ。また、片面
に2枚以上の記録層RSを配したDVD記録媒体を構成
できることは、言うまでもない。このようなディスク
を、両面多層ディスクと呼ぶ。
【0073】図9及び図10に、DVD記録媒体RCの
記録面RSを光ビームLSの照射側から見た平面図をそ
れぞれ示す。DVDには、内周から外周方向に向けて、
情報を記録するトラックTRが螺旋状に連続して設けら
れている。トラックTRは、所定のデータ単位毎に、複
数のセクターに分割されている。尚、図9では、見易く
するために、トラック1周あたり3つ以上のセクターに
分割されているように表されている。
【0074】通常、トラックTRは、図9に示すよう
に、ディスクRCAの内周の端点IAから外周の端点O
Aに向けて時計回り方向DrAに巻回されている。この
ようなディスクRCAを時計回りディスク、そのトラッ
クを時計回りトラックTRAと呼ぶ。また、用途によっ
ては、図10に示すように、ディスクRCBの外周の端
点OBから内周の端点IBに向けて、時計周り方向Dr
Bに、トラックTRBが巻回されている。この方向Dr
Bは、内周から外周に向かって見れば、反時計回り方向
であるので、図9のディスクRCAと区別するために、
反時計回りディスクRCB及び反時計回りトラックTR
Bと呼ぶ。上述のトラック巻回方向DrA及びDrB
は、光ビームが記録再生の為にトラックをスキャンする
動き、つまりトラックパスである。トラック巻回方向D
rAの反対方向RdAが、ディスクRCAを回転させる
方向である。トラック巻回方向DrBの反対方向RdB
が、ディスクRCBを回転させる方向である。
【0075】図11に、図7に示す片側二層ディスクR
C2の一例であるディスクRC2oの展開図を模式的に
示す。下側の第一の記録面RS1は、図9に示すように
時計回りトラックTRAが時計回り方向DrAに設けら
れている。上側の第二の記録面RS2には、図12に示
すように反時計回りトラックTRBが反時計回り方向D
rBに設けられている。この場合、上下側のトラック外
周端部OB及びOAは、ディスクRC2oの中心線に平
行な同一線上に位置している。上述のトラックTRの巻
回方向DrA及びDrBは、共に、ディスクRCに対す
るデータの読み書きの方向でもある。この場合、上下の
トラックの巻回方向は反対、つまり、上下の記録層のト
ラックパスDrA及びDrBが対向している。
【0076】対向トラックパスタイプの片側二層ディス
クRC2oは、第一記録面RS1に対応してRdA方向
に回転されて、光ビームLSがトラックパスDrAに沿
って、第一記録面RS1のトラックをトレースして、外
周端部OAに到達した時点で、光ビームLSを第二の記
録面RS2の外周端部OBに焦点を結ぶように調節する
ことで、光ビームLSは連続的に第二の記録面RS2の
トラックをトレースすることができる。このようにし
て、第一及び第二の記録面RS1及びRS2のトラック
TRAとTRBとの物理的距離は、光ビームLSの焦点
を調整することで、瞬間的に解消できる。その結果、対
向トラックパスタイプの片側二層ディスクRCoに於い
ては、上下二層上のトラックを一つの連続したトラック
TRとして処理することが容易である。故に、図1を参
照して述べた、オーサリングシステムに於ける、マルチ
メディアデータの最大管理単位であるマルチメディアビ
ットストリームMBSを、一つの媒体RC2oの二層の
記録層RS1及びRS2に連続的に記録することができ
る。
【0077】尚、記録面RS1及びRS2のトラックの
巻回方向を、本例で述べたのと反対に、つまり第一記録
面RS1に反時計回りトラックTRBを、第二記録面に
時計回りトラックTRAを設けた場合は、ディスクの回
転方向をRdBに変えることを除けば、上述の例と同様
に、両記録面を一つの連続したトラックTRを有するも
のとして用いる。よって、簡便化の為にそのような例に
付いての図示等の説明は省く。このように、DVDを構
成することによって、長大なタイトルのマルチメディア
ビットストリームMBSを一枚の対向トラックパスタイ
プ片面二層ディスクRC2oに収録できる。このような
DVD媒体を、片面二層対向トラックパス型ディスクと
呼ぶ。
【0078】図12に、図7に示す片側二層ディスクR
C2の更なる例RC2pの展開図を模式に示す。第一及
び第二の記録面RS1及びRS2は、図9に示すよう
に、共に時計回りトラックTRAが設けられている。こ
の場合、片側二層ディスクRC2pは、RdA方向に回
転されて、光ビームの移動方向はトラックの巻回方向と
同じ、つまり、上下の記録層のトラックパスが互いに平
行である(Parallel track path)。この場合に於いて
も、好ましくは、上下側のトラック外周端部OA及びO
Aは、ディスクRC2pの中心線に平行な同一線上に位
置している。それ故に、外周端部OAに於いて、光ビー
ムLSの焦点を調節することで、図11で述べた媒体R
C2oと同様に、第一記録面RS1のトラックTRAの
外周端部OAから第二記録面RS2のトラックTRAの
外周端部OAへ瞬間的に、アクセス先を変えることがで
きる。
【0079】しかしながら、光ビームLSによって、第
二の記録面RS2のトラックTRAを時間的に連続して
アクセスするには、媒体RC2pを逆(反RdA方向
に)回転させれば良い。しかし、光ビームの位置に応じ
て、媒体の回転方向を変えるのは効率が良くないので、
図中で矢印で示されているように、光ビームLSが第一
記録面RS1のトラック外周端部OAに達した後に、光
ビームを第二記録面RS2のトラック内周端部IAに、
移動させることで、論理的に連続したーつのトラックと
して用いることができ。また、必要であれば、上下の記
録面のトラックをーつの連続したトラックとして扱わず
に、それぞれ別のトラックとして、各トラックにマルチ
メディアビットストリームMBSをータイトルづつ記録
してもよい。このようなDVD媒体を、片面二層平行ト
ラックパス型ディスクと呼ぶ。
【0080】尚、両記録面RS1及びRS2のトラック
の巻回方向を本例で述べたのと反対に、つまり反時計回
りトラックTRBを設けても、ディスクの回転方向をR
dBにすることを除けば同様である。この片面二層平行
トラックパス型ディスクは、百科事典のような煩雑にラ
ンダムアクセスが要求される複数のタイトルを一枚の媒
体RC2pに収録する用途に適している。
【0081】図13に、図8に示す片面にそれぞれ一層
の記録面RS1及びRS2を有する両面一層型のDVD
媒体RC3の一例RC3sの展開図を示す。一方の記録
面RS1は、時計回りトラックTRAが設けられ、他方
の記録面RS2には、反時計回りトラックTRBが設け
られている。この場合に於いても、好ましくは、両記録
面のトラック外周端部OA及びOBは、ディスクRC3
sの中心線に平行な同一線上に位置している。これらの
記録面RS1とRS2は、トラックの巻回方向は反対で
あるが、トラックパスが互いに面対称の関係にある。こ
のようなディスクRC3sを両面一層対称トラックパス
型ディスクと呼ぶ。この両面一層対称トラックパス型デ
ィスクRC3sは、第一の記録媒体RS1に対応してR
dA方向に回転される。その結果、反対側の第二の記録
媒体RS2のトラックパスは、そのトラック巻回方向D
rBと反対の方向、つまりDrAである。この場合、連
続、非連続的に関わらず、本質的に二つの記録面RS1
及びRS2に同一の光ビームLSでアクセスする事は実
際的ではない。それ故に、表裏の記録面のそれぞれに、
マルチメディアビットストリームMSBを記録する。
【0082】図14に、図8に示す両面一層DVD媒体
RC3の更なる例RC3aの展開図を示す両記録面RS
1及びRS2には、共に、図9に示すように時計回りト
ラックTRAが設けられている。この場合に於いても、
好ましくは、両記録面側RS1及びRS2のトラック外
周端部OA及びOAは、ディスクRC3aの中心線に平
行な同一線上に位置している。但し、本例に於いては、
先に述べた両面一層対象トラックパス型ディスクRC3
sと違って、これらの記録面RS1とRS2上のトラッ
クは非対象の関係にある。このようなディスクRC3a
を両面一層非対象トラックパス型ディスクと呼ぶ。この
両面一層非対象トラックパス型ディスクRC3sは、第
一の記録媒体RS1に対応してRdA方向に回転され
る。その結果、反対側の第二の記録面RS2のトラック
パスは、そのトラック巻回方向DrAと反対の方向、つ
まりDrB方向である。
【0083】故に、単一の光ビームLSを第一記録面R
S1の内周から外周へ、そして第二記録面RS2の外周
から内周へと、連続的に移動させれば記録面毎に異なる
光ビーム源を用意しなくても、媒体PC3aを表裏反転
させずに両面の記録再生が可能である。また、この両面
一層非対象トラックパス型ディスクでは、両記録面RS
1及びRS2のトラックパスが同一である。それ故に、
媒体PC3aの表裏を反転することにより、記録面毎に
異なる光ビーム源を用意しなくても、単一の光ビームL
Sで両面の記録再生が可能であり、その結果、装置を経
済的に製造することができる。尚、両記録面RS1及び
RS2に、トラックTRAの代わりにトラックTRBを
設けても、本例と基本的に同様である。
【0084】上述の如く、記録面の多層化によって、記
録容量の倍増化が容易なDVDシステムによって、1枚
ディスク上に記録された複数の動画像データ、複数のオ
ーディオデータ、複数のグラフィックスデータなどをユ
ーザとの対話操作を通じて再生するマルチメディアの領
域に於いてその真価を発揮する。つまり、従来ソフト提
供者の夢であった、ひとつの映画を製作した映画の品質
をそのまま記録で、多数の異なる言語圏及び多数の異な
る世代に対して、ーつの媒体により機供することを可能
とする。
【0085】パレンタル 従来は、映画タイトルのソフト提供者は、同のタイト
ルに関して、全世界の多数の言語、及び欧米各国で規制
化されているパレンタルロックに対応した個別のパッケ
ージとしてマルチレイティッドタイトルを制作、供給、
管理しないといけなかった。この手間は、たいへん大き
なものであった。また、これは、高画質もさることなが
ら、意図した通りに再生できることが重要である。この
ような願いの解決にー歩近づく記録媒体がDVDであ
る。
【0086】マルチアングル また、対話操作の典型的な例として、1つのシーンを再
生中に、別の視点からのシーンに切替えるというマルチ
アングルという機能が要求されている。これは、例え
ば、野球のシーンであれば、バックネット側から見た投
手、捕手、打者を中心としたアングル、バックネット側
から見た内野を中心としたアングル、センター側から見
た投手、捕手、打者を中心としたアングルなどいくつか
のアングルの中から、ユーザが好きなものをあたかもカ
メラを切り替えているように、自由に選ぶというような
アプリケーションの要求がある。 DVDでは、このよ
うな要求に応えるべく動画像、オーディオ、グラフィッ
クスなどの信号データを記録する方式としてビデオCD
と同様のMPEGが使用されている。ビデオCDとDV
Dとでは、その容量と転送速度および再生装置内の信号
処理性能の差から同じMPEG形式といっても、MPE
G1とMPEG2という多少異なる圧縮方式、データ形
式が採用されている。ただし、MPEG1とMPEG2
の内容及びその違いについては、本発明の趣旨とは直接
関係しないため説明を省略する(例えば、ISO111
72、ISO13818のMPEG規格書参照)。
【0087】本発明に掛かるDVDシステムのデータ構
造に付いて、図16、図17、図18、図19、及び図
20を参照して、後で説明する。
【0088】マルチシーン 上述の、パレンタルロック再生及びマルチアングル再生
の要求を満たすために、各要求通りの内容のタイトルを
其々に用意していれば、ほんの一部分の異なるシーンデ
ータを有する概ね同一内容のタイトルを要求数だけ用意
して、記録媒体に記録しておかなければならない。これ
は、記録媒体の大部分の領域に同一のデータを繰り返し
記録することになるので、記録媒体の記憶容量の利用効
率を著しく疎外する。さらに、DVDの様な大容量の記
録媒体をもってしても、全ての要求に対応するタイトル
を記録することは不可能である。この様な問題は、基本
的に記録媒体の容量を増やせれば解決するとも言える
が、システムリソースの有効利用の観点から非常に望ま
しくない。
【0089】DVDシステムに於いては、以下にその概
略を説明するマルチシーン制御を用いて、多種のバリエ
ーションを有するタイトルを最低必要限度のデータでも
って構成し、記録媒体等のシステムリソースの有効活用
を可能としている。つまり、様々なバリエーションを有
するタイトルを、各タイトル間での共通のデータからな
る基本シーン区間と、其々の要求に即した異なるシーン
群からなるマルチシーン区間とで構成する。そして、再
生時に、ユーザが各マルチシーン区間での特定のシーン
を自由、且つ随時に選択できる様にしておく。なお、パ
レンタルロック再生及びマルチアングル再生を含むマル
チシーン制御に関して、後で、図21を参照して説明す
る。
【0090】DVDシステムのデータ構造 図22に、本発明に掛かるDVDシステムに於ける、オ
ーサリングデータのデータ構造を示す。DVDシステム
では、マルチメディアビットストリームMBSを記録す
る為に、リードイン領域LI、ボリューム領域VSと、
リードアウト領域LOに3つに大別される記録領域を備
える。
【0091】リードイン領域LIは、光ディスクの最内
周部に、例えば、図9及び図10で説明したディスクに
於いては、そのトラックの内周端部IA及びIBに位置
している。リードイン領域LIには、再生装置の読み出
し開始時の動作安定用のデータ等が記録される。
【0092】リードアウト領域LOは、光ディスクの最
外周に、つまり図9及び図10で説明したトラックの外
周端部OA及びOBに位置している。このリードアウト
領域LOには、ボリューム領域VSが終了したことを示
すデータ等が記録される。
【0093】ボリューム領域VSは、リードイン領域L
Iとリードアウト領域LOの間に位置し、2048バイ
トの論理セクタLSが、n+1個(nは0を含む正の整
数)−次元配列として記録される。各論理セクタLSは
セクタナンバー(#0、#1、#2、・・#n)で区別
される。更に、ボリューム領域VSは、m+1個の論理
セクタLS#0〜LS#m(mはnより小さい0を含む
正の整数)から形成されるボリューム/ファイル管理領
域VFSと、n−m個の論理セクタLS#m+1〜LS
#nから形成されるファイルデータ領域FDSに分別さ
れる。このファイルデータ領域FDSは、図1に示すマ
ルチメディアビットストリームMBSに相当する。
【0094】ボリューム/ファイル管理領域VFSは、
ボリューム領域VSのデータをファイルとして管理する
為のファイルシステムであり、ディスク全体の管理に必
要なデータの収納に必要なセクタ数m(mはnより小さ
い自然数)の論理セクタLS#0からLS#mによって
形成されている。このボリューム/ファイル管理領域V
FSには、例えば、ISO9660、及びISO133
46などの規格に従って、ファイルデータ領域FDS内
のファイルの情報が記録される。
【0095】ファイルデータ領域FDSは、n−m個の
論理セクタLS#m+1〜LS#nから構成されてお
り、それぞれ、論理セクタの整数倍(2048×I、I
は所定の整数)のサイズを有するビデオマネージャVM
Gと、及びk個のビデオタイトルセットVTS#1〜V
TS#k(kは、100より小さい自然数)を含む。
【0096】ビデオマネージャVMGは、ディスク全体
のタイトル管理情報を表す情報を保持すると共に、ボリ
ューム全体の再生制御の設定/変更を行うためのメニュ
ーであるボリュームメニューを表す情報を有する。ビデ
オタイトルセットVTS#kは、単にビデオファイル
とも呼び、動画、オーディオ、静止画などのデータから
なるタイトルを表す。
【0097】図16は、図22のビデオタイトルセット
VTSの内部構造を示す。ビデオタイトルセットVTS
は、ディスク全体の管理情報を表すVTS情報(VTS
I)と、マルチメディアビットストリームのシステムス
トリームであるVTSタイトル用VOBS(VTSTT_VOB
S)に大別される。先ず、以下にVTS情報について説
明した後に、VTSタイトル用VOBSについて説明す
る。
【0098】VTS情報は、主に、VTSI管理テーブ
ル(VTSI_MAT)及びVTSPGC情報テーブル(VTS_PG
CIT)を含む。
【0099】VTSI管理テーブルは、ビデオタイトル
セットVTSの内部構成及び、ビデオタイトルセットV
TS中に含まれる選択可能なオーディオストリームの
数、サブピクチャの数およびビデオタイトルセットVT
Sの格納場所等が記述される。
【0100】VTSPGC情報管理テーブルは、再生順
を制御するプログラムチェーン(PGC)を表すi個
(iは自然数)のPGC情報VTS_PGCI#1VTS_PGCI#I
記録したテーブルである。各エントリーのPGC情報VT
S_PGCI#Iは、ブログラムチェーンを表す情報であり、j
個(jは自然数)のセル再生情報C_PBI#1C_PBI#jから
成る。各セル再生情報C_PBI#jは、セルの再生順序や再
生に関する制御情報を含む。 また、プログラムチェー
ンPGCとは、タイトルのストーリーを記述する概念で
あり、セル(後述)の再生順を記述することでタイトル
を形成する。上記VTS情報は、例えば、メニューに関
する情報の場合には、再生開始時に再生装置内のバッフ
ァに格納され、再生の途中でリモコンの「メニュー」キ
ーが押下された時点で再生装置により参照され、例えば
#1のトップメニューが表示される。階層メニューの場
合は、例えば、プログラムチェーン情報VTS_PGCI#1
「メニュー」キー押下により表示されるメインメニュー
であり、#2から#9がリモコンの「テンキー」の数字
に対応するサブメニュー、#10以降がさらに下位層の
サブメニューというように構成される。また例えば、#
1が「メニュー」キー押下により表示されるトツプメニ
ュー、#2以降が「テン」キーの数字に対応して再生さ
れる音声ガイダンスというように構成される。
【0101】メニュー自体は、このテーブルに指定され
る複数のプログラムチェーンで表されるので、階層メニ
ューであろうが、音声ガイダンスを含むメニューであろ
うが、任意の形態のメニューを構成することを可能にし
ている。
【0102】また例えば、映画の場合には、再生開始時
に再生装置内のバッファに格納され、PGC内に記述し
ているセル再生順序を再生装置が参照し、システムスト
リームを再生する。
【0103】ここで言うセルとは、システムストリーム
の全部またはー部であり、再生時のアクセスポイントと
して使用される。たとえば、映画の場合は、タイトルを
途中で区切っているチャプターとして使用する事ができ
る。
【0104】尚、エントリーされたPGC情報C_PBI#j
の各々は、セル再生処理情報及び、セル情報テーブルを
含む。再生処理情報は、再生時間、繰り返し回数などの
セルの再生に必要な処理情報から構成される。ブロック
モード(CBM)、セルブロックタイプ(CBT)、シー
ムレス再生フラグ(SPF)、インターリーブブロック配
置フラグ(IAF)、STC再設定フラグ(STCD
F)、セル再生時間(C_PBTM)、シームレスアングル切
替フラグ(SACF)、セル先頭VOBU開始アドレス(C_
FVOBU_SA)、及びセル終端VOBU開始アドレス(C_LV
OBU_SA)から成る。
【0105】ここで言う、シームレス再生とは、DVD
システムに於いて、映像、音声、副映像等のマルチメデ
ィアデータを、各データ及び情報を中断する事無く再生
することであり、詳しくは、図23及び図24を参照し
て後で説明する。 ブロックモードCBMは複数のセル
が1つの機能ブロックを構成しているか否かを示し、機
能ブロックを構成する各セルのセル再生情報は、連続的
にPGC情報内に配置され、その先頭に配置されるセル
再生情報のCBMには、は、“ブロックの先頭セル”を
示す値、その最後に配置されるセル再生情報のCBMに
は、“ブロックの最後のセル”を示す値、その間に配置
されるセル再生情報のCBMには“ブロック内のセル”
を示す値を示す。
【0106】セルブロックタイプCBTは、ブロックモー
ドCBMで示したブロックの種類を示すものである。例
えばマルチアングル機能を設定する場合には、各アング
ルの再生に対応するセル情報を、前述したような機能ブ
ロックとして設定し、さらにそのブロックの種類とし
て、各セルのセル再生情報のCBTに“アングル”を示す
値を設定する。
【0107】シームレス再生フラグSPFは、該セルが前
に再生されるセルまたはセルブロックとシームレスに接
続して再生するか否かを示すフラグであり、前セルまた
は前セルブロックとシームレスに接続して再生する場合
には、該セルのセル再生情報のSPFにはフラグ値1を設
定する。そうでない場合には、フラグ値0を設定する。
【0108】インターリーブアロケーションフラグIA
Fは、該セルがインターリーブ領域に配置されているか
否かを示すフラグであり、インターリーブ領域に配置さ
れている場合には、該セルのインターリーブアロケーシ
ョンフラグIAFにはフラグ値1を設定する。そうでな
い場合には、フラグ値0を設定する。 STC再設定フ
ラグSTCDFは、同期をとる際に使用するSTCをセ
ルの再生時に再設定する必要があるかいなかの情報であ
り、再設定が必要な場合にはフラグ値1を設定する。そ
うでない場合には、フラグ値0を設定する。 シームレ
スアングルチェンジフラグSACFは、該セルがアング
ル区間に属しかつ、シームレスに切替える場合、該セル
のシームレスアングルチェンジフラグSACFにはフラ
グ値1を設定する。そうでない場合には、フラグ値0を
設定する。
【0109】セル再生時間(C_PBTM)はセルの再生時間
をビデオのフレーム数精度で示している。
【0110】C_LVOBU_SAは、セル終端VOBU開始アド
レスを示し、その値はVTSタイトル用VOBS(VTST
T_VOBS)の先頭セルの論理セクタからの距離をセクタ数
で示している。C_FVOBU_SAはセル先頭VOBU開始アド
レスを示し、VTSタイトル用VOBS(VTSTT_VOBS
の先頭セルの論理セクタから距離をセクタ数で示してい
る。
【0111】次に、VTSタイトル用VOBS、つま
り、1マルチメディアシステムストリームデータVTSTT_
VOBSに付いて説明する。システムストリームデータVTST
T_VOBSは、ビデオオブジェクトVOBと呼ばれるi個
(iは自然数)のシステムストリームSSからなる。各
ビデオオブジェクトVOB#1〜VOB#iは、少なくとも1つの
ビデオデータで構成され、場合によっては最大8つのオ
ーディオデータ、最大32の副映像データまでがインタ
ーリーブされて構成される。
【0112】各ビデオオブジェクトVOBは、q個(q
は自然数)のセルC#1〜C#qから成る。各セルC
は、r個(rは自然数)のビデオオブジェクトユニット
VOBU#1〜VOBU#rから形成される。
【0113】各VOBUは、ビデオエンコードのリフレ
ッシュ周期であるGOPの複数個及び、それに相当する
時間のオーディオおよびサブピクチャからなる。また、
各VOBUの先頭には、該VOBUの管理情報であるナ
ブパックNVを含む。ナブパックNVの構成について
は、図19を参照して後述する。
【0114】図17に、ビデオゾーンVZ(図22)の
内部構造を示す。同図に於いて、ビデオエンコードスト
リームSt15は、ビデオエンコーダ300によってエ
ンコードされた、圧縮されたー次元のビデオデータ列で
ある。オーディオエンコードストリームStl9も、同
様に、オーディオエンコーダ700によってエンコード
された、ステレオの左右の各データが圧縮、及び統合さ
れたー炊元のオーディオデータ列である。また、オーデ
ィオデータとしてサラウンド等のマルチチャネルでもよ
い。
【0115】システムストリームSt35は、図22で
説明した、2048バイトの容量を有する論理セクタL
S#nに相当するバイト数を有するパックが一次元に配
列された構造を有している。システムストリームSt3
5の先頭、つまりVOBUの先頭には、ナビゲーション
パックNVと呼ばれる、システムストリーム内のデータ
配列等の管理情報を記録した、ストリーム管理パックが
配置される。
【0116】ビデオエンコードストリームSt15及び
オーディオエンコードストリームStl9は、それぞ
れ、システムストリームのパックに対応するバイト数毎
にパケット化される。これらパケットは、図中で、V
1、V2、V3、V4、・・、及びA1、A2、・・と
表現されている。これらパケットは、ビデオ、オーディ
オ各データ伸長用のデコーダの処理時間及びデコーダの
バッファサイズを考慮して適切な順番に図中のシステム
ストリームSt35としてインターリーブされ、パケッ
トの配列をなす。例えば、本例ではV1、V2、A1、
V3、V4、A2の順番に配列されている。
【0117】図17では、一つの動画像データとーつの
オーディオデータがインターリーブされた例を示してい
る。しかし、DVDシステムに於いては、記録再生容量
が大幅に拡大され、高速の記録再生が実現され、信号処
理用LSIの性能向上が図られた結果、一つの動画像デ
ータに複数のオーディオデータや複数のグラフィックス
データである副映像データが、一つのMPEGシステム
ストリームとしてインターリーブされた形態で記録さ
れ、再生時に複数のオーディオデータや複数の副映像デ
ータから選択的な再生を行うことが可能となる。図18
に、このようなDVDシステムで利用されるシステムス
トリームの構造を表す。
【0118】図18に於いても、図17と同様に、パケ
ット化されたビデオエンコードストリームSt15は、
V1、V2、V3、V4、・・・と表されている。但
し、この例では、オーディオエンコードストリームSt
l9は、一つでは無く、St19A、St19B、及び
St19Cと3列のオーディオデータ列がソースとして
入力されている。更に、副画像データ列であるサブピク
チャエンコードストリームSt17も、St17A及び
St17Bと二列のデータがソースとして入力されてい
る。これら、合計6列の圧縮データ列が、ーつのシステ
ムストリームSt35にインターリーブされる。
【0119】ビデオデータはMPEG方式で符号化され
ており、GOPという単位が圧縮の単位になっており、
GOP単位は、標準的にはNTSCの場合、15フレー
ムでIGOPを構成するが、そのフレーム数は可変にな
っている。インターリーブされたデータ相互の関連など
の情報をもつ管理用のデータを表すストリーム管理パッ
クも、ビデオデータを基準とするGOPを単位とする間
隔で、インターリーブされる事になり、GOPを構成す
るフレーム数が変われば、その間隔も変動する事にな
る。DVDでは、その間隔を再生時間長で、0.4秒か
ら1.0秒の範囲内として、その境界はGOP単位とし
ている。もし、連続する複数のGOPの再生時間が1秒
以下であれば、その複数GOPのビデオデータに対し
て、管理用のデータパックが1つのストリーム中にイン
ターリーブされる事になる。
【0120】DVDではこのような、管理用データパッ
クをナブパックNVと呼び、このナブパックNVから、
次のナブパックNV直前のパックまでをビデオオブジェ
クトユニット(以下VOBUと呼ぶ)と呼び、一般的に
1つのシーンと定義できる1つの連続した再生単位をビ
デオオブジェクトと呼び(以下VOBと呼ぶ)、1つ以
上のVOBUから構成される事になる。また、VOBが
複数集まったデータの集合をVOBセット(以下VOB
Sと呼ぶ)と呼ぶ。これらは、DVDに於いて初めて採
用されたデータ形式である。
【0121】このように複数のデータ列がインターリー
ブされる場合、インターリーブされたデータ相互の関連
を示す管理用のデータを表すナビゲーションパックNV
も、所定のパック数単位と呼ばれる単位でインターリー
ブされる必要がある。GOPは、通常12から15フレ
ームの再生時間に相当する約0.5秒のビデオデータを
まとめた単位であり、この時間の再生に要するデータパ
ケット数にーつのストリーム管理パケットがインターリ
ーブされると考えられる。
【0122】図19は、システムストリームを構成す
る、インターリーブされたビデオデータ、オーディオデ
ータ、副映像データのパックに含まれるストリーム管理
情報を示す説明図である。同図のようにシステムストリ
ーム中の各データは、MPEG2に準拠するパケット化
およびパック化された形式で記録される。ビデオ、オー
ディオ、及び副画像データ共、パケットの構造は、基本
的に同じである。DVDシステムに於いては、1パック
は、前述の如く2048バイトの容量を有し、PESパ
ケットと呼ばれる1パケットを含み、パックヘッダPK
H、パケットヘッダPTH、及びデータ領域から成る。
【0123】パックヘッダPKH中には、そのパックが
図26におけるストリームバッファ2400からシステ
ムデコーダ2500に転送されるべき時刻、つまりAV
同期再生のための基準時刻情報を示すSCRが記録され
ている。MPEGに於いては、このSCRをデコーダ全
体の基準クロックとすることを想定しているが、DVD
などのディスクメディアの場合には、個々のプレーヤに
於いて閉じた時刻管理で良い為、別途にデコーダ全体の
時刻の基準となるクロックを設けている。また、パケッ
トヘッダPTH中には、そのパケットに含まれるビデオ
データ或はオーディオデータがデコードされた後に再生
出力として出力されるべき時刻を示すPTSや、ビデオ
ストリームがデコードされるべき時刻を示すDTSなど
が記録されているPTSおよびDTSは、パケット内に
デコード単位であるアクセスユニットの先頭がある場合
に置かれ、PTSはアクセスユニットの表示開始時刻を
示し、DTSはアクセスユニットのデコード開始時刻を
示している。また、PTSとDTSが同時刻の場合、D
TSは省略される。
【0124】更に、パケットヘッダPTHには、ビデオ
データ列を表すビデオパケットであるか、プライベート
パケットであるか、MPEGオーディオパケットである
かを示す8ビット長のフィールドであるストリームID
が含まれている。 ここで、プライベートパケットと
は、MPEG2の規格上その内容を自由に定義してよい
データであり、本実施形態では、プライベートパケット
1を使用してオーディオデータ(MPEGオーディオ以
外)および副映像データを搬送し、プライベートパケッ
ト2を使用してPCIパケットおよびDSIパケットを
搬送している。
【0125】プライベートパケット1およびプライベー
トパケット2はパケットヘッダ、プライベートデータ領
域およびデータ領域からなる。プライベートデータ領域
には、記録されているデータがオーディオデータである
か副映像データであるかを示す、8ビット長のフィール
ドを有するサブストリームIDが含まれる。プライベー
トパケット2で定義されるオーディオデータは、リニア
PCM方式、AC−3方式それぞれについて#0〜#7
まで最大8種類が設定可能である。また副映像データ
は、#0〜#31までの最大32種類が設定可能であ
る。
【0126】データ領域は、ビデオデータの場合はMP
EG2形式の圧縮データ、オーディオデータの場合はリ
ニアPCM方式AC−3方式又はMPEG方式のデー
タ、副映像データの場合はランレングス符号化により圧
縮されたグラフィックスデータなどが記録されるフィー
ルドである。
【0127】また、MPEG2ビデオデータは、その圧
縮方法として、固定ビットレート方式(以下「CBR」
とも記す)と可変ビットレート方式(以下「VBR」と
も記す)が存在する。固定ビットレート方式とは、ビデ
オストリームが一定レートで連続してビデオバッファへ
入力される方式である。これに対して、可変ビットレー
ト方式とは、ビデオストリームが間欠して(断続的に)
ビデオバッファへ入力される方式であり、これにより不
要な符号量の発生を抑えることが可能である。DVDで
は、固定ビットレート方式および可変ビットレート方式
とも使用が可能である。
【0128】MPEGでは、動画像データは、可変長符
号化方式で圧縮されるために、GOPのデータ量がー定
でない。さらに、動画像とオーディオのデコード時間が
異なり、光ディスクから読み出した動画像データとオー
ディオデータの時間関係とデコーダから出力される動画
像データとオーディオデータの時間関係がー致しなくな
る。このため、動画像とオーディオの時間的な同期をと
る方法を、図26を参照して、後程、詳述するが、一先
ず、簡便のため固定ビットレート方式を基に説明をす
る。
【0129】図20に、ナブパックNVの構造を示す。
ナブパックNVは、PCIパケットとDSIパケットか
らなり、先頭にパックヘッダPKHを設けている。PK
Hには、前述したとおり、そのパックが図26における
ストリームバッファ2400からシステムデコーダ25
00に転送されるべき時刻、つまりAV同期再生のため
の基準時刻情報、を示すSCRが記録されている。
【0130】PCIパケットは、PCI情報(PCI_GI
と非シームレスマルチアングル情報(NSML_AGLI)を有
している。
【0131】PCI情報(PCI_GI)には、該VOBUに
含まれるビデオデータの先頭ビデオフレーム表示時刻
VOBU_S_PTM)及び最終ビデオフレーム表示時刻(VOBU
_E_PTM)をシステムクロック精度(9OKHz)で記述
する。非シームレスマルチアングル情報(NSML_AGLI
には、アングルを切り替えた場合の読み出し開始アドレ
スをVOB先頭からのセクタ数として記述する。この場
合、アングル数は9以下であるため、領域として9アン
グル分のアドレス記述領域(NSML_AGL_C1_DSTA〜NSML_A
GL_C9_DSTA)を有す。
【0132】DSIパケットにはDSI情報(DSI_G
I)、シームレス再生情報(SML_PBI)およびシームレス
マルチアングル再生情報(SML_AGLI)を有している。
【0133】DSI情報(DSI_GI)として該VOBU内
の最終パックアドレス(VOBU_EA)をVOBU先頭から
のセクタ数として記述する。
【0134】シームレス再生に関しては後述するが、分
岐あるいは結合するタイトルをシームレスに再生するた
めに、連続読み出し単位をILVU(Interleaved Uni
t)として、システムストリームレベルでインターリー
ブ(多重化)する必要がある。複数システムストリーム
がILVUを最小単位としてインターリーブ処理されて
いる区間をインターリーブブロックと定義する。
【0135】このようにILVUを最小単位としてイン
ターリーブされたストリームをシームレスに再生するた
めに、シームレス再生情報:Seamless Playback Inform
ation(SML_PBI)を記述する。シームレス再生情報(SM
L_PBI)には、該VOBUがインターリーブブロックか
どうかを示すインターリーブユニットフラグ(ILVU fla
g)を記述する。このフラグはインターリーブ領域に
(後述)に存在するかを示すものであり、インターリー
ブ領域に存在する場合“1”を設定する。そうでない場
合には、フラグ値0を設定する。
【0136】また、該VOBUがインターリーブ領域に
存在する場合、該VOBUがILVUの最終VOBUか
を示すユニットエンドフラグ(UNIT END Flag)を記述
する。ILVUは、連続読み出し単位であるので、現在
読み出しているVOBUが、ILVUの最後のVOBU
であれば"1"を設定する。そうでない場合には、フラグ
値0を設定する。
【0137】該VOBUがインターリーブ領域に存在す
る場合、該VOBUが属するILVUの最終パックのア
ドレスを示すILVU最終パックアドレス(ILVU_EA
を記述する。ここでアドレスとして、該VOBUのNV
からのセクタ数で記述する。
【0138】また、VOBUがインターリーブ領域に存
在する場合、次のILVUの開始アドレス(NT_ILVU_S
A)を記述する。ここでアドレスとして、該VOBUの
NVからのセクタ数で記述する。
【0139】また、2つのシステムストリームをシーム
レスに接続する場合に於いて、特に接続前と接続後のオ
ーディオが連続していない場合(異なるオーディオの場
合等)、接続後のビデオとオーディオの同期をとるため
にオーディオを一時停止(ポーズ)する必要がある。例
えば、NTSCの場合、ビデオのフレーム周期は約33.3
3msecであり、オーディオAC3のフレーム周期は32mse
cである。
【0140】このためにオーディオを停止する時間およ
び期間情報を示すオーディオ再生停止時刻1(VOBU_A_S
TP_PTM1)、オーディオ再生停止時刻2(VOBU_A_STP_PT
M2)、オーディオ再生停止期間1(VOB_A_GAP_LEN1)、
オーディオ再生停止期間2:Audio Gap Length 2in V
OB(VOB_A_GAP_LEN2)を記述する。この時間情報はシ
ステムクロック精度(90KHz)で記述される。
【0141】また、シームレスマルチアングル再生情報
SML_AGLI)として、アングルを切り替えた場合の読み
出し開始アドレスを記述する。このフィールドはシーム
レスマルチアングルの場合に有効なフィールドである。
このアドレスは該VOBUのNVからのセクタ数で記述
される。また、アングル数は9以下であるため、領域と
して9アングル分のアドレス記述領域:(SML_AGL_C1_D
STA〜SML_AGL_C9_DSTA)を有す。
【0142】DVDエンコード 図25に、本発明に掛かるマルチメディアビットストリ
ームオーサリングシステムを上述のDVDシステムに適
用した場合の、オーサリングエンコーダECDの一実施
形態を示す。DVDシステムに適用したオーサリングエ
ンコーダECD(以降、DVDエンコーダと呼称する)
は、図2に示したオーサリングエンコーダECに、非常
に類似した構成になっている。
【0143】DVDオーサリングエンコーダECDは、
基本的には、オーサリングエンコーダECDのビデオゾ
ーンフォーマッタ1300が、VOBバッファ1000
とフォーマッタ1100にとって変わられた構造を有し
ている。言うまでもなく、本発明のエンコーダによって
エンコードされたビットストリームはDVD媒体Mに記
録される。以下に、DVDオーサリングエンコーダEC
Dの動作をオーサリングエンコーダECと比較しながら
説明する。
【0144】DVDオーサリングエンコーダECDに於
いても、オーサリングエンコーダECと同様に、編集情
報作成部100から入力されたユーザーの編集指示内容
を表すシナリオデータSt7に基づいて、エンコードシ
ステム制御部200が各制御信号St9、St11、S
t13、St21、St23、St25、St33、及
びSt39を生成して、ビデオエンコーダ300、サブ
ピクチャエンコーダ500、及びオーディオエンコーダ
700を制御する。 尚、DVDシステムに於ける編集
指示内容とは、図25を参照して説明したオーサリング
システムに於ける編集指示内容と同様に、複数のタイト
ル内容を含む各ソースデータの全部或いは、其々に対し
て、所定時間毎に各ソースデータの内容をーつ以上選択
し、それらの選択された内容を、所定の方法で接続再生
するような情報を含無と共に、更に、以下の情報を含
む。つまり、マルチタイトルソースストリームを、所定
時間単位毎に分割した編集単位に含まれるストリーム
数、各ストリーム内のオーディオ数やサブピクチャ数及
びその表示期間等のデータ、パレンタルあるいはマルチ
アングルなど複数ストリームから選択するか否か、設定
されたマルチアングル区間でのシーン間の切り替え接続
方法などの情報を含む。
【0145】尚、DVDシステムに於いては、シナリオ
データSt7には、メディアソースストリームをエンコ
ードするために必要な、VOB単位での制御内容、つま
り、マルチアングルであるかどうか、パレンタル制御を
可能とするマルチレイティッドタイトルの生成である
か、後述するマルチアングルやパレンタル制御の場合の
インターリーブとディスク容量を考慮した各ストリーム
のエンコード時のビットレート、各制御の開始時間と終
了時間、前後のストリームとシームレス接続するか否か
の内容が含まれる。エンコードシステム制御部200
は、シナリオデータSt7から情報を抽出して、エンコ
ード制御に必要な、エンコード情報テーブル及びエンコ
ードパラメータを生成する。エンコード情報テーブル及
びエンコードパラメータについては、後程、図27、図
28、及び図29を参照して詳述する。
【0146】システムストリームエンコードパラメータ
データ及びシステムエンコード開始終了タイミングの信
号St33には上述の情報をDVDシステムに適用して
VOB生成情報を含む。VOB生成情報として、前後の
接続条件、オーディオ数、オーディオのエンコード情
報、オーディオID、サブピクチャ数、サブピクチャI
D、ビデオ表示を開始する時刻情報(VPTS)、オー
ディオ再生を開始する時刻情報(APTS)等がある。
更に、マルチメディア尾ビットストリームMBSのフォ
ーマットパラメータデータ及びフォーマット開始終了タ
イミングの信号St39は、再生制御情報及びインター
リーブ情報を含む。
【0147】ビデオエンコーダ300は、ビデオエンコ
ードのためのエンコードパラメータ信号及びエンコード
開始終了タイミングの信号St9に基づいて、ビデオス
トリームSt1の所定の部分をエンコードして、ISO
13818に規定されるMPEG2ビデオ規格に準ずる
エレメンタリーストリームを生成する。そして、このエ
レメンタリーストリームをビデオエンコードストリーム
St15として、ビデオストリームバッファ400に出
力する。
【0148】ここで、ビデオエンコーダ300に於いて
ISO13818に規定されるMPEG2ビデオ規格に
準ずるエレメンタリストリームを生成するが、ビデオエ
ンコードパラメータデータを含む信号St9に基に、エ
ンコードパラメータとして、エンコード開始終了タイミ
ング、ビットレート、エンコード開始終了時にエンコー
ド条件、素材の種類として、NTSC信号またはPAL
信号あるいはテレシネ素材であるかなどのパラメータ及
びオープンGOP或いはクローズドGOPのエンコード
モードの設定がエンコードパラメータとしてそれぞれ入
力される。
【0149】MPEG2の符号化方式は、基本的にフレ
ーム間の相関を利用する符号化である。つまり、符号化
対象フレームの前後のフレームを参照して符号化を行
う。しかし、エラー伝播およびストリーム途中からのア
クセス性の面で、他のフレームを参照しない(イントラ
フレーム)フレームを挿入する。このイントラフレーム
を少なくとも1フレームを有する符号化処理単位をGO
Pと呼ぶ。
【0150】このGOPに於いて、完全に該GOP内で
符号化が閉じているGOPがクローズドGOPであり、
前のGOP内のフレームを参照するフレームが該GOP
内に存在する場合、該GOPをオープンGOPと呼ぶ。
従って、クローズドGOPを再生する場合は、該GOP
のみで再生できるが、オープンGOPを再生する場合
は、一般的に1つ前のGOPが必要である。
【0151】また、GOPの単位は、アクセス単位とし
て使用する場合が多い。例えば、タイトルの途中からの
再生する場合の再生開始点、映像の切り替わり点、ある
いは早送りなどの特殊再生時には、GOP内のフレーム
内符号化フレームであるフレームのみをGOP単位で再
生する事により、高速再生を実現する。
【0152】サブピクチャエンコーダ500は、サブピ
クチャストリームエンコード信号Stllに基づいて、
サブピクチャストリームSt3の所定の部分をエンコー
ドして、ビットマップデータの可変長符号化データを生
成する。そして、この可変長符号化データをサブピクチ
ャエンコードストリームSt17として、サブピクチャ
ストリームバッファ600に出力する。
【0153】オーディオエンコーダ700は、オーディ
オエンコード信号St13に基づいて、オーディオスト
リームSt5の所定の部分をエンコードして、オーディ
オエンコードデータを生成する。このオーディオエンコ
ードデータとしては、ISO11172に規定されるM
PEG1オーディオ規格及びISO13818に規定さ
れるMPEG2オーディオ規格に基づくデータ、また、
AC−3オーディオデータ、及びPCM(LPCM)デ
ータ等がある。これらのオーディオデータをエンコード
する方法及び装置は公知である。
【0154】ビデオストリームバッファ400は、ビデ
オエンコーダ300に接続されており、ビデオエンコー
ダ300から出力されるビデオエンコードストリームS
t15を保存する。ビデオストリームバッファ400は
更に、エンコードシステム制御部200に接続されて、
タイミング信号St21の入力に基づいて、保存してい
るビデオエンコードストリームSt15を、調時ビデオ
エンコードストリームSt27として出力する。
【0155】同様に、サブピクチャストリームバッファ
600は、サブピクチャエンコーダ500に接続されて
おり、サブピクチャエンコーダ500から出力されるサ
ブピクチャエンコードストリームSt17を保存する。
サブピクチャストリームバッファ600は更に、エンコ
ードシステム制御部200に接続されて、タイミング信
号St23の入力に基づいて、保存しているサブピクチ
ャエンコードストリームSt17を、調時サブピクチャ
エンコードストリームSt29として出力する。
【0156】また、オーディオストリームバッファ80
0は、オーディオエンコーダ700に接続されており、
オーディオエンコーダ700から出力されるオーディオ
エンコードストリームStl9を保存する。オーディオ
ストリームバッファ800は更に、エンコードシステム
制御部200に接続されて、タイミング信号St25の
入力に基づいて、て、保存しているオーディオエンコー
ドストリームStl9を、調時オーディオエンコードス
トリームSt31として出力する。
【0157】システムエンコーダ900は、ビデオスト
リームバッファ400、サブピクチャストリームバッフ
ァ600、及びオーディオストリームバッファ800に
接続されており、調時ビデオエンコードストリームSt
27、調時サブピクチャエンコードストリームSt2
9、及び調時オーディオエンコードSt31が入力され
る。システムエンコーダ900は、またエンコードシス
テム制御部200に接続されており、システムエンコー
ドのためのエンコードパラメータデータを含むSt33
が入力される。
【0158】システムエンコーダ900は、エンコード
パラメータデータ及びエンコード開始終了タイミング信
号St33に基づいて、各調時ストリームSt27、S
t29、及びSt31に多重化(マルチプレクス)処理
を施して、最小タイトル編集単位(VOBs)St35
を生成する。
【0159】VOBバッファ1000はシステムエンコ
ーダ900に於いて生成されたVOBをー時格納するバ
ッファ領域であり、フォーマッタ1100では、St3
9に従ってVOBバッファ1100から調時必要なVO
Bを読み出し1ビデオゾーンVZを生成する。また、同
フォーマッタ1100に於いてはファイルシステム(V
FS)を付加してSt43を生成する。
【0160】このユーザの要望シナリオの内容に編集さ
れた、ストリームSt43は、記録部1200に転送さ
れる。記録部1200は、縞集マルチメディアビットス
トリームMBSを記録媒体Mに応じた形式のデータSt
43に加工して、記録媒体Mに記録する。
【0161】DVDデコーダ 次に、図26を参照して、本発明に掛かるマルチメディ
アビットストリームオーサリングシステムを上述のDV
Dシステムに適用した場合の、オーサリングデコーダD
Cの一実施形態を示す。DVDシステムに適用したオー
サリングエンコーダDCD(以降、DVDデコーダと呼
称する)は、本発明にかかるDVDエンコーダECDに
よって、編集されたマルチメディアビットストリームM
BSをデコードして、ユーザの要望のシナリオに沿って
各タイトルの内容を展開する。
【0162】なお、本実施形態に於いては、DVDエン
コーダECDによってエンコードされたマルチメディア
ビットストリームSt45は、記録媒体Mに記録されて
いる。DVDオーサリングデコーダDCDの基本的な構
成は図3に示すオーサリングデコーダDCと同一であ
り、ビデオデコーダ3800がビデオデコーダ3801
に替わると共に、ビデオデコーダ3801と合成部35
00の間にリオーダバッファ3300と切替器3400
が挿入されている。なお、切替器3400は同期制御部
2900に接続されて、切替指示信号Stl03の入力
を受けている。
【0163】DVDオーサリングデコーダDCDは、マ
ルチメディアビットストリーム再生部2000、シナリ
オ選択部2100、デコードシステム制御部2300、
ストリームバッファ2400、システムデコーダ250
0、ビデオバッファ2600、サブピクチャバッファ2
700、オーディオバッファ2800、同期制御部29
00、ビデオデコーダ3801、リオーダバッファ33
00、サブピクチャデコーダ3100、オーディオデコ
ーダ3200、セレクタ3400、合成部3500、ビ
デオデータ出力端子3600、及びオーディオデータ出
力端子3700から構成されている。
【0164】マルチメディアビットストリーム再生部2
000は、記録媒体Mを駆動させる記録媒体駆動ユニッ
ト2004、記録媒体Mに記録されている情報を読み取
り二値の読み取り信号St57を生成する読取ヘッドユ
ニット2006、読み取り信号ST57に種々の処理を
施して再生ビットストリームSt61を生成する信号処
理部2008、及び機構制御部2002から構成され
る。機構制御部2002は、デコードシステム制御部2
300に接続されて、マルチメディアビットストリーム
再生指示信号St53を受けて、それぞれ記録媒体駆動
ユニット(モータ)2004及び信号処理部2008を
それぞれ制御する再生制御信号St55及びSt59を
生成する。
【0165】デコーダDCは、オーサリングエンコーダ
ECで編集されたマルチメディアタイトルの映像、サブ
ピクチャ、及び音声に関する、ユーザの所望の部分が再
生されるように、対応するシナリオを選択して再生する
ように、オーサリングデコーダDCに指示を与えるシナ
リオデータとして出力できるシナリオ選択部2100を
備えている。
【0166】シナリオ選択部2100は、好ましくは、
キーボード及びCPU等で構成される。ユーザーは、オ
ーサリングエンコーダECで入力されたシナリオの内容
に基づいて、所望のシナリオをキーボード部を操作して
入力する。CPUは、キーボード入力に基づいて、選択
されたシナリオを指示するシナリオ選択データSt51
を生成する。シナリオ選択部2100は、例えば、赤外
線通信装置等によって、デコードシステム制御部230
0に接続されて、生成したシナリオ選択信号St51を
デコードシステム制御部2300に入力する。
【0167】ストリームバッファ2400は所定のバッ
ファ容量を有し、マルチメディアビットストリーム再生
部2000から入力される再生信号ビットストリームS
t61をー時的に保存すると共に、ボリュームファイル
ストラクチャVFS、各パックに存在する同期初期値デ
ータ(SCR)、及びナブパックNV存在するVOBU制
御情報(DSI)を抽出してストリーム制御データSt6
3を生成する。
【0168】デコードシステム制御部2300は、デコ
ードシステム制御部2300で生成されたシナリオ選択
データSt51に基づいてマルチメディアビットストリ
ーム再生部2000の動作を制御する再生指示信号St
53を生成する。デコードシステム制御部2300は、
更に、シナリオデータSt53からユーザの再生指示情
報を抽出して、デコード制御に必要な、デコード情報テ
ーブルを生成する。デコード情報テーブルについては、
後程、図47、及び図48を参照して詳述する。更に、
デコードシステム制御部2300は、ストリーム再生デ
ータSt63中のファイルデータ領域FDS情報から、
ビデオマネージャVMG、VTS情報VTSI、PGC
情報C_PBI#j、セル再生時間C_PBTM等の光ディスクMに
記録されたタイトル情報を抽出してタイトル情報St2
00を生成する。
【0169】ここで、ストリーム制御データSt63は
図19におけるパック単位に生成される。ストリームバ
ッファ2400は、デコードシステム制御部2300に
接続されており、生成したストリーム制御データSt6
3をデコードシステム制御部2300に供給する。
【0170】同期制御部2900は、デコードシステム
制御部2300に接続されて、同期再生データSt81
に含まれる同期初期値データ(SCR)を受け取り、内部
のシステムクロック(STC)セットし、リセットされた
システムクロックSt79をデコードシステム制御部2
300に供給する。
【0171】デコードシステム制御部2300は、シス
テムクロックSt79に基づいて、所定の間隔でストリ
ーム読出信号St65を生成し、ストリームバッファ2
400に入力する。この場合の読み出し単位はパックで
ある。
【0172】ここでストリーム読み出し信号St65の
生成方法について説明する。デコードシステム制御部2
300では、ストリームバッファ2400から抽出した
ストリーム制御データ中のSCRと、同期制御部290
0からのシステムクロックSt79を比較し、St63
中のSCRよりもシステムクロックSt79が大きくな
った時点で読み出し要求信号St65を生成する。この
ような制御をパック単位に行うことで、パック転送を制
御する。
【0173】デコードシステム制御部2300は、更
に、シナリオ選択データSt51に基づき、選択された
シナリオに対応するビデオ、サブピクチャ、オーディオ
の各ストリームのIDを示すデコードストリーム指示信
号St69を生成して、システムデコーダ2500に出
力する。
【0174】タイトル中に、例えば日本語、英語、フラ
ンス語等、言語別のオーディオ等の複数のオーディオデ
ータ、及び、日本語字幕、英語字幕、フランス語字幕
等、言語別の字幕等の複数のサブピクチャデータが存在
する場合、それぞれにIDが付与されている。つまり、
図19を参照して説明したように、ビデオデータ及び、
MPEGオーディオデータには、ストリームIDが付与
され、サブピクチャデータ、AC3方式のオーディオデ
ータ、リニアPCM及びナブパックNV情報には、サブ
ストリームIDが付与されている。
【0175】ユーザはIDを意識することはないが、ど
の言語のオーディオあるいは字幕を選択するかをシナリ
オ選択部2100で選択する。英語のオーディオを選択
すれば、シナリオ選択データSt51として英語のオー
ディオに対応するIDがデーコードシステム制御部23
00に搬送される。さらに、デコードシステム制御部2
300はシステムデコーダ2500にそのIDをSt6
9上に搬送して渡す。
【0176】システムデコーダ2500は、ストリーム
バッファ2400から入力されてくるビデオ、サブピク
チャ、及びオーディオのストリームを、デコード指示信
号St69の指示に基づいて、それぞれ、ビデオエンコ
ードストリームSt71としてビデオバッファ2600
に、サブピクチャエンコードストリームSt73として
サブピクチャバッファ2700に、及びオーディオエン
コードストリームSt75としてオーディオバッファ2
800に出力する。つまり、システムデコーダ2500
は、シナリオ選択部2100より入力される、ストリー
ムのIDと、ストリームバッファ2400から転送され
るパックのIDがー致した場合にそれぞれのバッファ
(ビデオバッファ2600、サブピクチャバッファ27
00、オーディオバッファ2800)に該パックを転送
する。
【0177】システムデコーダ2500は、各ストリー
ムSt67の各最小制御単位での再生開始時間(PTS)
を再生終了時間(DTS)を検出し、時間情報信号St7
7を生成する。この時間情報信号St77は、デコード
システム制御部2300を経由して、St81として同
期制御部2900に入力される。 同期制御部2900
は、この時間情報信号St81に基づいて、各ストリー
ムについて、それぞれがデコード後に所定の順番になる
ようなデコード開始タイミングを決定する。同期制御部
2900は、このデコードタイミングに基づいて、ビデ
オストリームデコード開始信号St89を生成し、ビデ
オデコーダ3801に入力する。同様に、同期制御部2
900は、サブピクチャデコード開始信号St91及び
オーディオエンコード開始信号St93を生成し、サブ
ピクチャデコーダ3100及びオーディオデコーダ32
00にそれぞれ入力する。
【0178】ビデオデコーダ3801は、ビデオストリ
ームデコード開始信号St89に基づいて、ビデオ出力
要求信号St84を生成して、ビデオバッファ2600
に対して出力する。ビデオバッファ2600はビデオ出
力要求信号St84を受けて、ビデオストリームSt8
3をビデオデコーダ3801に出力する。ビデオデコー
ダ3801は、ビデオストリームSt83に含まれる再
生時間情報を検出し、再生時間に相当する量のビデオス
トリームSt83の入力を受けた時点で、ビデオ出力要
求信号St84を無効にする。このようにして、所定再
生時間に相当するビデオストリームがビデオデコーダ3
801でデコードされて、再生されたビデオ信号St9
5がリオーダーバッファ3300と切替器3400に出
力される。
【0179】ビデオエンコードストリームは、フレーム
間相関を利用した符号化であるため、フレーム単位でみ
た場合、表示順と符号化ストリーム順がー致していな
い。従って、デコード順に表示できるわけではない。そ
のため、デコードを終了したフレームをー時リオーダバ
ッファ3300に格納する。同期制御部2900に於い
て表示順になるようにStl03を制御しビデオデコー
ダ3801の出力St95と、リオーダバッファSt9
7の出力を切り替え、合成部3500に出力する。
【0180】同様に、サブピクチャデコーダ3100
は、サブピクチャデコード開始信号St91に基づい
て、サブピクチャ出力要求信号St86を生成し、サブ
ピクチャバッファ2700に供給する。サブピクチャバ
ッファ2700は、ビデオ出力要求信号St84を受け
て、サブピクチャストリームSt85をサブピクチャデ
コーダ3100に出力する。サブピクチャデコーダ31
00は、サブピクチャストリームSt85に含まれる再
生時間情報に基づいて、所定の再生時間に相当する量の
サブピクチャストリームSt85をデコードして、サブ
ピクチャ信号St99を再生して、合成部3500に出
力する。 合成部3500は、セレクタ3400の出力
及びサブピクチャ信号St99を重畳させて、映像信号
Stl05を生成し、ビデオ出力端子3600に出力す
る。
【0181】オーディオデコーダ3200は、オーディ
オデコード開始信号St93に基づいて、オーディオ出
力要求信号St88を生成し、オーディオバッファ28
00に供給する。オーディオバッファ2800は、オー
ディオ出力要求信号St88を受けて、オーディオスト
リームSt87をオーディオデコーダ3200に出力す
る。オーディオデコーダ3200は、オーディオストリ
ームSt87に含まれる再生時間情報に基づいて、所定
の再生時間に相当する量のオーディオストリームSt8
7をデコードして、オーディオ出力端子3700に出力
する。
【0182】このようにして、ユーザのシナリオ選択に
応答して、リアルタイムにユーザの要望するマルチメデ
ィアビットストリームMBSを再生する事ができる。つ
まり、ユーザが異なるシナリオを選択する度に、オーサ
リングデコーダDCDはその選択されたシナリオに対応
するマルチメディアビットストリームMBSを再生する
ことによって、ユーザの要望するタイトル内容を再生す
ることができる。
【0183】尚、デコードシステム制御部2300は、
前述の赤外線通信装置等を経由して、シナリオ選択部2
100にタイトル情報信号St200を供給してもよ
い。シナリオ選択部2100は、タイトル情報信号St
200に含まれるストリーム再生データSt63中のフ
ァイルデータ領域FDS情報から、光ディスクMに記録
されたタイトル情報を抽出して、内蔵ディスプレイに表
示することにより、インタラクテイブなユーザによるシ
ナリオ選択を可能とする。また、上述の例では、ストリ
ームバッファ2400、ビデオバッファ2600、サブ
ピクチャバッファ2700、及びオーディオバッファ2
800、及びリオーダバッファ3300は、機能的に異
なるので、それぞれ別のバッファとして表されている。
しかし、これらのバッファに於いて要求される読込み及
び読み出し速度の数倍の動作速度を有するバッファメモ
リを時分割で使用することにより、一つのバッファメモ
リをこれら個別のバッファとして機能させることができ
る。
【0184】マルチシーン 図21を用いて、本発明に於けるマルチシーン制御の概
念を説明する。既に、上述したように、各タイトル間で
の共通のデータからなる基本シーン区間と、其々の要求
に即した異なるシーン群からなるマルチシーン区間とで
構成される。同図に於いて、シーン1、シーン5、及び
シーン8が共通シーンである。共通シーン1とシーン5
の間のアングルシーン及び、共通シーン5とシーン8の
間のパレンタルシーンがマルチシーン区間である。マル
チアングル区間に於いては、異なるアングル、つまりア
ングル1、アングル2、及びアングル3、から撮影され
たシーンの何れかを、再生中に動的に選択再生できる。
パレンタル区間に於いては、異なる内容のデータに対応
するシーン6及びシーン7の何れかをあらかじめ静的に
選択再生できる。
【0185】このようなマルチシーン区間のどのシーン
を選択して再生するかというシナリオ内容を、ユーザは
シナリオ選択部2100にて入力してシナリオ選択デー
タSt51として生成する。図中に於いて、シナリオ1
では、任意のアングルシーンを自由に選択し、パレンタ
ル区間では予め選択したシーン6を再生することを表し
ている。同様に、シナリオ2では、アングル区間では、
自由にシーンを選択でき、パレンタル区間では、シーン
7が予め選択されていることを表している。
【0186】以下に、図21で示したマルチシーンをD
VDのデータ構造を用いた場合の、PGC情報VTS_PGCI
について、図30、及び図31を参照して説明する。
【0187】図30には、図21に示したユーザ指示の
シナリオを図16のDVDデータ構造内のビデオタイト
ルセットの内部構造を表すVTSIデータ構造で記述し
た場合について示す。図において、図21のシナリオ
1、シナリオ2は、図16のVTSI中のプログラムチ
ェーン情報VTS_PGCIT内の2つのプログラムチ
ェーンVTS_PGCI#1VTS_PGCI#2として記述される。すな
わち、シナリオ1を記述するVTS_PGCI#1は、シーン1に
相当するセル再生情報C_PBI#1、マルチアングル
シーンに相当するマルチアングルセルブロック内のセル
再生情報C_PBI#2,セル再生情報C_PBI#
,セル再生情報C_PBI#4、シーン5に相当する
セル再生情報C_PBI#5、シーン6に相当するセル
再生情報C_PBI#6、シーン8に相当するC_PB
I#7からなる。
【0188】また、シナリオ2を記述するVTS_PGC#2
は、シーン1に相当するセル再生情報C_PBI#1
マルチアングルシーンに相当するマルチアングルセルブ
ロック内のセル再生情報C_PBI#2,セル再生情報
C_PBI#3,セル再生情報C_PBI#4、シーン
5に相当するセル再生情報C_PBI#5、シーン7に
相当するセル再生情報C_PBI#6、シーン8に相当
するC_PBI#7からなる。DVDデータ構造では、
シナリオの1つの再生制御の単位であるシーンをセルと
いうDVDデータ構造上の単位に置き換えて記述し、ユ
ーザの指示するシナリオをDVD上で実現している。
【0189】図31には、図21に示したユーザ指示の
シナリオを図16のDVDデータ構造内のビデオタイト
ルセット用のマルチメディアビットストリームであるV
OBデータ構造VTSTT_VOBSで記述した場合に
ついて示す。
【0190】図において、図21のシナリオ1とシナリ
オ2の2つのシナリオは、1つのタイトル用VOBデー
タを共通に使用する事になる。各シナリオで共有する単
独のシーンはシーン1に相当するVOB#1、シーン5
に相当するVOB#5、シーン8に相当するVOB#8
は、単独のVOBとして、インターリーブブロックでは
ない部分、すなわち連続ブロックに配置される。
【0191】シナリオ1とシナリオ2で共有するマルチ
アングルシーンにおいて、それぞれアングル1はVOB
#2、アングル2はVOB#3、アングル3はVOB#
4で構成、つまり1アングルをIVOBで構成し、さら
に各アングル間の切り替えと各アングルシームレス再生
のために、インターリーブブロックとする。
【0192】また、シナリオ1とシナリオ2で固有なシ
ーンであるシーン6とシーン7は、各シーンのシームレ
ス再生はもちろんの事、前後の共通シーンとシームレス
に接続再生するために、インターリーブブロックとす
る。
【0193】以上のように、図21で示したユーザ指示
のシナリオは、DVDデータ構造において、図30に示
すビデオタイトルセットの再生制御情報と図31に示す
タイトル再生用VOBデータ構造で実現できる。
【0194】シームレス 上述のDVDシステムのデータ構造に関連して述べたシ
ームレス再生について説明する。シームレス再生とは、
共通シーン区間同士で、共通シーン区間とマルチシーン
区間とで、及びマルチシーン区間同士で、映像、音声、
副映像等のマルチメディアデータを、接続して再生する
際に、各データ及び情報を中断する事無く再生すること
である。このデータ及び情報再生の中断の要因として
は、ハードウェアに関連するものとして、デコーダに於
いて、ソースデータ入力される速度と、入力されたソー
スデータをデコードする速度のバランスがくずれる、い
わゆるデコーダのアンダーフローと呼ばれるものがあ
る。
【0195】更に、再生されるデータの特質に関するも
のとして、再生データが音声のように、その内容或いは
情報をユーザが理解する為には、一定時間単位以上の連
続再生を要求されるデータの再生に関して、その要求さ
れる連続再生時間を確保出来ない場合に情報の連続性が
失われるものがある。このような情報の連続性を確保し
て再生する事を連続情報再生と、更にシームレス情報再
生と呼ぶ。また、情報の連続性を確保出来ない再生を非
連続情報再生と呼び、更に非シームレス情報再生と呼
ぶ。尚、言うまでもなく連続情報再生と非連続情報再生
は、それぞれシームレス及び非シームレス再生である。
【0196】上述の如く、シームレス再生には、バッフ
ァのアンダーフロー等によって物理的にデータ再生に空
白あるいは中断の発生を防ぐシームレスデータ再生と、
データ再生自体には中断は無いものの、ユーザーが再生
データから情報を認識する際に情報の中断を感じるのを
防ぐシームレス情報再生と定義する。
【0197】シームレスの詳細 なお、このようにシームレス再生を可能にする具体的な
方法については、図23及び図24参照して後で詳しく
説明する。
【0198】インターリーブ 上述のDVDデータのシステムストリームをオーサリン
グエンコーダECを用いて、DVD媒体上の映画のよう
なタイトルを記録する。しかし、同一の映画を複数の異
なる文化圏或いは国に於いても利用できるような形態で
提供するには、台詞を各国の言語毎に記録するのは当然
として、さらに各文化圏の倫理的要求に応じて内容を編
集して記録する必要がある。このような場合、元のタイ
トルから編集された複数のタイトルを1枚の媒体に記録
するには、DVDという大容量システムに於いてさえ
も、ビットレートを落とさなければならず、高画質とい
う要求が満たせなくなってしまう。そこで、共通部分を
複数のタイトルで共有し、異なる部分のみをそれぞれの
タイトル毎に記録するという方法をとる。これにより、
ビットレートをおとさず、1枚の光ディスクに、国別あ
るいは文化圏別の複数のタイトルを記録する事ができ
る。
【0199】1枚の光ディスクに記録されるタイトル
は、図21に示したように、パレンタルロック制御やマ
ルチアングル制御を可能にするために、共通部分(シー
ン)と非共通部分(シーン)のを有するマルチシーン区
間を有する。
【0200】パレンタルロック制御の場合は、一つのタ
イトル中に、性的シーン、暴力的シーン等の子供に相応
しくない所謂成人向けシーンが含まれている場合、この
タイトルは共通のシーンと、成人向けシーンと、未成年
向けシーンから構成される。このようなタイトルストリ
ームは、成人向けシーンと非成人向けシーンを、共通シ
ーン間に、設けたマルチシーン区間として配置して実現
する。
【0201】また、マルチアングル制御を通常の単一ア
ングルタイトル内に実現する場合には、それぞれ所定の
カメラアングルで対象物を撮影して得られる複数のマル
チメディアシーンをマルチシーン区間として、共通シー
ン間に配置する事で実現する。ここで、各シーンは異な
るアングルで撮影されたシーンの例を上げている、同一
のアングルであるが、異なる時間に撮影されたシーンで
あっても良いし、またコンピュータグラフィックス等の
データであっても良い。
【0202】複数のタイトルでデータを共有すると、必
然的に、データの共有部分から非共有部分への光ビーム
LSを移動させるために、光学ピックアップを光ディス
ク(RC1)上の異なる位置に移動することになる。こ
の移動に要する時間が原因となって音や映像を途切れず
に再生する事、すなわちシームレス再生が困難であると
いう問題が生じる。このような問題点を解決するには、
理論的には最悪のアクセス時間に相当する時間分のトラ
ックバッファ(ストリームバッファ2400)を備えれ
ば良い。
【0203】一般に、光ディスクに記録されているデー
タは、光ピックアップにより読み取られ、所定の信号処
理が施された後、データとしてトラックバッファに一旦
蓄積される。蓄積されたデータは、その後デコードされ
て、ビデオデータあるいはオーディオデータとして再生
される。
【0204】インターリーブの定義 前述のような、あるシーンをカットする事や、複数のシ
ーンから選択を可能にするには、記録媒体のトラック上
に、各シーンに属するデータ単位で、互いに連続した配
置で記録されるため、共通シーンデータと選択シーンデ
ータとの間に非選択シーンのデータが割り込んで記録さ
れる事態が必然的におこる。
【0205】このような場合、記録されている順序にデ
ータを読むと、選択したシーンのデータにアクセスして
デコードする前に、非選択シーンのデータにアクセスせ
ざるを得ないので、選択したシーンへのシームレス接続
が困難である。しかしながら、DVDシステムに於いて
は、その記録媒体に対する優れたランダムアクセス性能
を活かして、このような複数シーン間でシームレス接続
が可能である。つまり、各シーンに属するデータを、所
定のデータ量を有する複数の単位に分割し、これらの異
なるシーンの属する複数の分割データ単位を、互いに所
定の順番に配置することで、ジャンプ性能範囲に配置す
る事で、それぞれ選択されたシーンの属するデータを分
割単位毎に、断続的にアクセスしてデコードすることに
よって、その選択されたシーンをデータが途切れる事な
く再生する事ができる。つまり、シームレスデータ再生
が保証される。
【0206】インターリーブブロック、ユニット構造 図24及び図54を参照して、シームレスデータ再生を
可能にするインターリーブ方式を説明する。図24で
は、1つのVOB(VOB−A)から複数のVOB(V
OB−B、VOB−D、VOB−C)へ分岐再生し、そ
の後1つのVOB(VOB−E)に結合する場合を示し
ている。図54では、これらのデータをディスク上のト
ラックTRに実際に配置した場合を示している。
【0207】図54に於ける、VOB−AとVOB−E
は再生の開始点と終了点が単独なビデオオブジェクトで
あり、原則として連続領域に配置する。また、図24に
示すように、VOB−B、VOB−C、VOB−Dにつ
いては、再生の開始点、終了点をー致させて、インター
リーブ処理を行う。そして、そのシーンターリーブ処理
された領域をディスク上の連続領域にインターリーブ領
域として配置する。さらに、上記連続領域とインターリ
ーブ領域を再生の順番に、つまりトラックパスDrの方
向に、配置している。複数のVOB、すなわちVOBS
をトラックTR上に配置した状態を図54に示す。
【0208】図54では、データが連続的に配置された
データ領域をブロックとし、そのブロックは、前述の開
始点と終了点が単独で完結しているVOBを連続して配
置している連続ブロック、開始点と終了点をー致させ
て、その複数のVOBをインターリーブしたインターリ
ーブブロックの2種類である。それらのブロックが再生
順に、図38に示すように、ブロック1、ブロック2、
ブロック3、・・・、ブロック7と配置されている構造
をもつ。
【0209】図55に於いて、VTSTT_VOBSは、ブロック
1、2、3、4、5、6、及び7から構成されている。
ブロック1には、VOB1が単独で配置されている。同
様に、ブロック2、3、5、及び7には、それぞれ、V
OB2、3、6、及び10が単独で配置されている。つ
まり、これらのブロック2、3、5、及び7は、連続ブ
ロックである。
【0210】ー方、ブロック4には、VOB4とVOB
5がインターリーブされて配置されている。同様に、ブ
ロック6には、VOB7、VOB8、及びVOB9の三
つのVOBがインターリーブされて配置されている。つ
まり、これらのブロック4及び6は、インターリーブブ
ロックである。
【0211】図56に連続ブロック内のデータ構造を示
す。同図に於いて、VOBSにVOB−i、VOB−j
が連続ブロックとして、配置されている。連続ブロック
内のVOB−i及びVOB−jは、図16を参照して説
明したように、更に論理的な再生単位であるセルに分割
されている。図ではVOB−i及びVOB−jのそれぞ
れが、3つのセルCELL#1、CELL#2、CEL
L#3で構成されている事を示している。セルは1つ以
上のVOBUで構成されており、VOBUの単位で、そ
の境界が定義されている。セルはDVDの再生制御情報
であるプログラムチェーン(以下PGCと呼ぶ)には、
図16に示すように、その位置情報が記述される。つま
り、セル開始のVOBUと終了のVOBUのアドレスが
記述されている。図56に明示されるように、連続ブロ
ックは、連続的に再生されるように、VOBもその中で
定義されるセルも連続領域に記録される。そのため、連
続ブロックの再生は問題はない。 次に、図57にイン
ターリーブブロック内のデータ構造を示す。インターリ
ーブブロックでは、各VOBがインターリーブユニット
ILVU単位に分割され、各VOBに属するインターリ
ーブユニットが交互に配置される。そして、そのインタ
ーリーブユニットとは独立して、セル境界が定義され
る。同図に於いて、VOB−kは四つのインターリーブ
ユニットILVUk1、ILVUk2、ILVUk3、
及びILVUk4に分割されると共に、二つのセルCE
LL#1k、及びCELL#2kが定義されている。同
様に、VOB−mはILVUm1、ILVUm2、IL
VUm3、及びILVUm4に分割されると共に、二つ
のセルCELL#1m、及びCELL#2mが定義され
ている。つまり、インターリーブユニットILVUに
は、ビデオデータとオーディオデータが含まれている。
【0212】図57の例では、二つの異なるVOB−k
とVOB−mの各インターリーブユニットILVUk
1、ILVUk2、ILVUk3、及びILVUk4と
ILVUm1、ILVUm2、ILVUm3、及びIL
VUm4がインターリーブブロック内に交互に配置され
ている。二つのVOBの各インターリーブユニットIL
VUを、このような配列にインターリーブする事で、単
独のシーンから複数のシーンの1つへ分岐、さらにそれ
らの複数シーンの1つから単独のシーンへのシームレス
な再生が実現できる。このようにインターリーブするこ
とで、多くの場合の分岐結合のあるシーンのシームレス
再生可能な接続を行う事ができる。
【0213】マルチシーン ここで、本発明に基づく、マルチシーン制御の概念を説
明すると共にマルチシーン区間に付いて説明する。
【0214】異なるアングルで撮影されたシーンから構
成される例を挙げている。しかし、マルチシーンの各シ
ーンは、同一のアングルであるが、異なる時間に撮影さ
れたシーンであっても良いし、またコンピュータグラフ
ィックス等のデータであっても良い。言い換えれば、マ
ルチアングルシーン区間は、マルチシーン区間である。
【0215】パレンタル 図15を参照して、パレンタルロックおよびディレクタ
ーズカットなどの複数タイトルの概念を説明する。
【0216】図15にパレンタルロックに基づくマルチ
レイティッドタイトルストリームのー例を示す。一つの
タイトル中に、性的シーン、暴力的シーン等の子供に相
応しくない所謂成人向けシーンが含まれている場合、こ
のタイトルは共通のシステムストリームSSa、SS
b、及びSSeと、成人向けシーンを含む成人向けシス
テムストリームSScと、未成年向けシーンのみを含む
非成人向けシステムストリームSSdから構成される。
このようなタイトルストリームは、成人向けシステムス
トリームSScと非成人向けシステムストリームSSd
を、共通システムストリームSSbとSSeの間に、設
けたマルチシーン区間にマルチシーンシステムストリー
ムとして配置する。
【0217】上述の用に構成されたタイトルストリーム
のプログラムチェーンPGCに記述されるシステムスト
リームと各タイトルとの関係を説明する。成人向タイト
ルのプログラムチェーンPGC1には、共通のシステム
ストリームSSa、SSb、成人向けシステムストリー
ムSSc及び、共通システムストリームSSeが順番に
記述される。未成年向タイトルのプログラムチェーンP
GC2には、共通のシステムストリームSSa、SS
b、未成年向けシステムストリームSSd及び、共通シ
ステムストリームSSeが順番に記述される。
【0218】このように、成人向けシステムストリーム
SScと未成年向けシステムストリームSSdをマルチ
シーンとして配列することにより、各PGCの記述に基
づき、上述のデコーディング方法で、共通のシステムス
トリームSSa及びSSbを再生したのち、マルチシー
ン区間で成人向けSScを選択して再生し、更に、共通
のシステムストリームSSeを再生することで、成人向
けの内容を有するタイトルを再生できる。
【0219】また、一方、マルチシーン区間で、未成年
向けシステムストリームSSdを選択して再生すること
で、成人向けシーンを含まない、未成年向けのタイトル
を再生することができる。このように、タイトルストリ
ームに、複数の代替えシーンからなるマルチシーン区間
を用意しておき、事前に該マルチ区間のシーンのうちで
再生するシーンを選択しておき、その選択内容に従っ
て、基本的に同一のタイトルシーンから異なるシーンを
有する複数のタイトルを生成する方法を、パレンタルロ
ックという。
【0220】なお、パレンタルロックは、未成年保護と
言う観点からの要求に基づいて、パレンタルロックと呼
ばれるが、システムストリーム処理の観点は、上述の如
く、マルチシーン区間での特定のシーンをユーザが予め
選択することにより、静的に異なるタイトルストリーム
生成する技術である。一方、マルチアングルは、タイト
ル再生中に、ユーザが随時且つ自由に、マルチシーン区
間のシーンを選択することにより、同一のタイトルの内
容を動的に変化させる技術である。
【0221】また、パレンタルロック技術を用いて、い
わゆるディレクターズカットと呼ばれるタイトルストリ
ーム編集も可能である。ディレクターズカットとは、映
画等で再生時間の長いタイトルを、飛行機内で供さる場
合には、劇場での再生と異なり、飛行時間によっては、
タイトルを最後まで再生できない。このような事態にさ
けて、予めタイトル制作責任者、つまりディレクターの
判断で、タイトル再生時間短縮の為に、カットしても良
いシーンを定めておき、そのようなカットシーンを含む
システムストリームと、シーンカットされていないシス
テムストリームをマルチシーン区間に配置しておくこと
によって、制作者の意志に沿っシーンカット編集が可
能となる。このようなパレンタル制御では、システムス
トリームからシステムストリームへのつなぎ目に於い
て、再生画像をなめらかに矛盾なくつなぐ事、すなわち
ビデオ、オーディオなどバッファがアンダーフローしな
いシームレスデータ再生と再生映像、再生オーディオが
視聴覚上、不自然でなくまた中断する事なく再生するシ
ームレス情報再生が必要になる。
【0222】マルチアングル 図33を参照して、本発明に於けるマルチアングル制御
の概念を説明する。通常、マルチメディアタイトルは、
対象物を時間Tの経過と共に録音及び撮影(以降、単に
撮影と言う)して得られる。#SC1、#SM1、#S
M2、#SM3、及び#SC3の各ブロックは、それぞ
れ所定のカメラアングルで対象物を撮影して得られる撮
影単位時間T1、T2、及びT3に得られるマルチメデ
ィアシーンを代表している。シーン#SM1、#SM
2、及び#SM3は、撮影単位時間T2にそれぞれ異な
る複数(第一、第二、及び第三)のカメラアングルで撮
影されたシーンであり、以降、第一、第二、及び第三マ
ルチアングルシーンと呼ぶ。
【0223】ここでは、マルチシーンが、異なるアング
ルで撮影されたシーンから構成される例が挙げられてい
る。しかし、マルチシーンの各シーンは、同一のアング
ルであるが、異なる時間に撮影されたシーンであっても
良いし、またコンピュータグラフィックス等のデータで
あっても良い。言い換えれば、マルチアングルシーン区
間は、マルチシーン区間であり、その区間のデータは、
実際に異なるカメラアングルで得られたシーンデーに限
るものでは無く、その表示時間が同一の期間にある複数
のシーンを選択的に再生できるようなデータから成る区
間である。
【0224】シーン#SC1と#SC3は、それぞれ、
撮影単位時間T1及びT3に、つまりマルチアングルシ
ーンの前後に、同一の基本のカメラアングルで撮影され
たシーンであり、以降、基本アングルシーンと呼ぶ。通
常、マルチアングルの内一つは、基本カメラアングルと
同一である。
【0225】これらのアングルシーンの関係を分かりや
すくするために、野球の中継放送を例に説明する。基本
アングルシーン#SC1及び#SC3は、センター側か
ら見た投手、捕手、打者を中心とした基本カメラアング
ルにて撮影されたものである。第一マルチアングルシー
ン#SM1は、バックネット側から見た投手、捕手、打
者を中心とした第一マルチカメラアングルにて撮影され
たものである。第二マルチアングルシーン#SM2は、
センター側から見た投手、捕手、打者を中心とした第二
マルチカメラアングル、つまり基本カメラアングルにて
撮影されたものである。この意味で、第二マルチアング
ルシーン#SM2は、撮影単位時間T2に於ける基本ア
ングルシーン#SC2である。第三マルチアングルシー
ン#SM3は、バックネット側から見た内野を中心とし
た第三マルチカメラアングルにて撮影されたものであ
る。
【0226】マルチアングルシーン#SM1、#SM
2、及び#SM3は、撮影単位時間T2に関して、表示
時間が重複しており、この期間をマルチアングル区間と
呼ぶ。視聴者は、マルチアングル区間に於いて、このマ
ルチアングルシーン#SM1、#SM2、及び#SM3
を自由に選択することによって、基本アングルシーンか
ら、好みのアングルシーメ映像をあたかもカメラを切り
替えているように楽しむことができる。なお、図中で
は、基本アングルシーン#SC1及び#SC3と、各マ
ルチアングルシーン#SM1、#SM2、及び#SM3
間に、時間的ギャップがあるように見えるが、これはマ
ルチアングルシーンのどれを選択するかによって、再生
されるシーンの経路がどのようになるかを分かりやす
く、矢印を用いて示すためであって、実際には時間的ギ
ャップが無いことは言うまでもない。
【0227】図23に、本発明に基づくシステムストリ
ームのマルチアングル制御を、データの鏡続の観点から
説明する。基本アングルシーン#SCに対応するマルチ
メディアデータを、基本アングルデータBAとし、撮影
単位時間T1及びT3に於ける基本アングルデータBA
をそれぞれBA1及びBA3とする。マルチアングルシ
ーン#SM1、#SM2、及び#SM3に対応するマル
チアングルデータを、それぞれ、第一、第二、及び第三
マルチアングルデータMA1、MA2、及びMA3と表
している。先に、図33を参照して、説明したように、
マルチアングルシーンデータMA1、MA2、及びMA
3の何れかを選択することによって、好みのアングルシ
ーン映像を切り替えて楽しむことができる。また、同様
に、基本アングルシーンデータBA1及びBA3と、各
マルチアングルシーンデータMA1、MA2、及びMA
3との間には、時間的ギャップは無い。
【0228】しかしながら、MPEGシステムストリー
ムの場合、各マルチアングルデータMA1、MA2、及
びMA3の内の任意のデータと、先行基本アングルデー
タBA1からの接続と、または後続基本アングルデータ
BA3への接続時は、接続されるアングルデータの内容
によっては、再生されるデータ間で、再生情報に不連続
が生じて、一本のタイトルとして自然に再生できない場
合がある。つまり、この場合、シームレスデータ再生で
あるが、非シームレス情報再生である。
【0229】以下に、図23をDVDシステムに於ける
マルチシーン区間内での、複数のシーンを選択的に再生
して、前後のシーンに接続するシームレス情報再生であ
るマルチアングル切替について説明する。
【0230】アングルシーン映像の切り替え、つまりマ
ルチアングルシーンデータMA1、MA2、及びMA3
の内一つを選択することが、先行する基本アングルデー
タBA1の再生終了前までに完了されてなければならな
い。例えば、アングルシーンデータBA1の再生中に別
のマルチアングルシーンデータMA2に切り替えること
は、非常に困難である。これは、マルチメディアデータ
は、可変長符号化方式のMPEGのデータ構造を有する
ので、切り替え先のデータの途中で、データの切れ目を
見つけるのが困難であり、また、符号化処理にフレーム
間相関を利用しているためアングルの切換時に映像が乱
れる可能性がある。MPEGに於いては、少なくとも1
フレームのリフレッシュフレームを有する処理単位とし
てGOPが定義されている。このGOPという処理単位
に於いては他のGOPに属するフレームを参照しないク
ローズドな処理が可能である。
【0231】言い換えれば、再生がマルチアングル区間
に達する前には、遅くとも、先行基本アングルデータB
A1の再生が終わった時点で、任意のマルチアングルデ
ータ、例えばMA3、を選択すれば、この選択されたマ
ルチアングルデータはシームレスに再生できる。しか
し、マルチアングルデータの再生の途中に、他のマルチ
アングルシーンデータをシームレスに再生することは非
常に困難である。このため、マルチアングル期間中に
は、カメラを切り替えるような自由な視点を得ることは
困難である。
【0232】フローチャート:エンコーダ 図27を参照して前述のシナリオデータSt7に基づい
てエンコードシステム制御部200が生成するエンコー
ド情報テーブルについて説明する。エンコード情報テー
ブルはシーンの分岐点・結合点を区切りとしたシーン区
間に対応し、複数のVOBが含まれるVOBセットデー
タ列と各シーン毎に対応するVOBデータ列からなる。
図27に示されているVOBセットデータ列は、後に詳
述する。
【0233】図34のステップ#100で、ユーザが指
示するタイトル内容に基づき、DVDのマルチメディア
ストリーム生成のためにエンコードシステム制御部20
0内で作成するエンコード情報テーブルである。ユーザ
指示のシナリオでは、共通なシーンから複数のシーンへ
の分岐点、あるいは共通なシーンへの結合点がある。そ
の分岐点・結合点を区切りとしたシーン区間に相当する
VwOBをVOBセットとし、VOBセットをエンコー
ドするために作成するデータをVOBセットデータ列と
している。また、VOBセットデータ列では、マルチシ
ーン区間を含む場合、示されているタイトル数をVOB
セットデータ列のタイトル数(TITLE_NO)に示す。
【0234】図27のVOBセットデータ構造は、VO
Bセットデータ列の1つのVOBセットをエンコードす
るためのデータの内容を示す。VOBセットデータ構造
は、VOBセット番号(VOBS_NO)、VOBセット内の
VOB番号(VOB_NO)、先行VOBシームレス接続フラ
グ(VOB_Fsb)、後続VOBシームレス接続フラグ(VOB
_Fsf)、マルチシーンフラグ(VOB_Fp)、インターリー
ブフラグ(VOB_Fi)、マルチアングル(VOB_Fm)、マル
チアングルシームレス切り替えフラグ(VOB_FsV)、イ
ンターリーブVOBの最大ビットレート(ILV_BR)、イ
ンターリーブVOBの分割数(ILV_DIV)、最小インタ
ーリーブユニット再生時間(ILV_MT)からなる。
【0235】VOBセット番号VOBS_NOは、例えばタイ
トルシナリオ再生順を目安につけるVOBセットを識別
するための番号である。
【0236】VOBセット内のVOB番号VOB_NOは、例
えばタイトルシナリオ再生順を目安に、タイトルシナリ
オ全体にわたって、VOBを識別するための番号であ
る。
【0237】先行VOBシームレス接続フラグVOB_Fsb
は、シナリオ再生で先行のVOBとシームレスに接続す
るか否かを示すフラグである。
【0238】後続VOBシームレス接続フラグVOB_Fsf
は、シナリオ再生で後続のVOBとシームレスに接続す
るか否かを示すフラグである。
【0239】マルチシーンフラグVOB_Fpは、VOBセッ
トが複数のVOBで構成しているか否かを示すフラグで
ある。
【0240】インターリーブフラグVOB_Fiは、VOBセ
ット内のVOBがインターリーブ配置するか否かを示す
フラグである。
【0241】マルチアングルフラグVOB_Fmは、VOBセ
ットがマルチアングルであるか否かを示すフラグであ
る。
【0242】マルチアングルシームレス切り替えフラグ
VOB_FsVは、マルチアングル内の切り替えがシームレス
であるか否かを示すフラグである。
【0243】インターリーブVOB最大ビットレートIL
V_BRは、インターリーブするVOBの最大ビットレート
の値を示す。
【0244】インターリーブVOB分割数ILV_DIVは、
インターリーブするVOBのインターリーブユニット数
を示す。
【0245】最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTは、インターリーブブロック再生時に、トラックバ
ッファのアンダーフローしない最小のインターリーブユ
ニットに於いて、そのVOBのビットレートがILV_BR
時に再生できる時間を示す。
【0246】図28を参照して前述の、シナリオデータ
St7に基づいてエンコードシステム制御部200が生
成するVOB毎に対応するエンコード情報テーブルにつ
いて説明する。このエンコード情報テーブルを基に、ビ
デオエンコーダ300、サブピクチャエンコーダ50
0、オーディオエンコーダ700、システムエンコーダ
900へ、後述する各VOBに対応するエンコードパラ
メータデータを生成する。図28に示されているVOB
データ列は、図34のステップ#100で、ユーザが指
示するタイトル内容に基づき、DVDのマルチメディア
ストリーム生成のためにエンコードシステム制御内で作
成するVOB毎のエンコード情報テーブルである。1つ
のエンコード単位をVOBとし、そのVOBをエンコー
ドするために作成するデータをVOBデータ列としてい
る。例えば、3つのアングルシーンで構成されるVOB
セットは、3つのVOBから構成される事になる。図2
8のVOBデータ構造はVOBデータ列の1つのVOB
をエンコードするためのデータの内容を示す。
【0247】VOBデータ構造は、ビデオ素材の開始時
刻(VOB_VST)、ビデオ素材の終了時刻(VOB_VEND)、
ビデオ素材の種類(VOB_V_KIND)、ビデオのエンコード
ビットレート(V_BR)、オーディオ素材の開始時刻(VO
B_AST)、オーディオ素材の終了時刻(VOB_AEND)、オ
ーディオエンコード方式(VOB_A_KIND)、オーディオの
ビットレート(A_BR)からなる。
【0248】ビデオ素材の開始時刻VOB_VSTは、ビデオ
素材の時刻に対応するビデオエンコードの開始時刻であ
る。
【0249】ビデオ素材の終了時刻VOB_VENDは、ビデオ
素材の時刻に対応するビデオエンコードの終了時刻であ
る。
【0250】ビデオ素材の種類VOB_V_KINDは、エンコー
ド素材がNTSC形式かPAL形式のいずれかである
か、またはビデオ素材がテレシネ変換処理された素材で
あるか否かを示すものである。
【0251】ビデオのビットレートV_BRは、ビデオのエ
ンコードビットレートである。
【0252】オーディオ素材の開始時刻VOB_ASTは、オ
ーディオ素材の時刻に対応するオーディオエンコード開
始時刻である。
【0253】オーディオ素材の終了時刻VOB_AENDは、オ
ーディオ素材の時刻に対応するオーディオエンコード終
了時刻である。
【0254】オーディオエンコード方式VOB_A_KINDは、
オーディオのエンコード方式を示すものであり、エンコ
ード方式にはAC−3方式、MPEG方式、リニアPC
M方式などがある。オーディオのビットレートA_BRは、
オーディオのエンコードビットレートである。
【0255】図29に、VOBをエンコードするための
ビデオ、オーディオ、システムの各エンコーダ300、
500、及び900へのエンコードパラメータを示す。
エンコードパラメータは、VOB番号(VOB_NO)、ビデ
オエンコード開始時刻(V_STTM)、ビデオエンコード終
了時刻(V_ENDTM)、エンコードモード(V_ENCMD)、ビ
デオエンコードビットレート(V_RATE)、ビデオエンコ
ード最大ビットレート(V_MRATE)、GOP構造固定フ
ラグ(GOP_FXflag)、ビデオエンコードGOP構造(G0
PST)、ビデオエンコード初期データ(V_INTST)、ビデ
オエンコード終了データ(V_ENDST)、オーディオエン
コード開始時刻(A_STTM)、オーディオエンコード終了
時刻(A_ENDTM)、オーディオエンコードビットレート
A_RATE)、オーディオエンコード方式(A_ENCMD)、
オーディオ開始時ギャップ(A_STGAP)、オーディオ終
了時ギャップ(A_ENDGAP)、先行VOB番号(B_VOB_N
O)、後読VOB番号(F_VOB_NO)からなる。
【0256】VOB番号VOB_NOは、例えばタイトルシナ
リオ再生順を目安に、タイトルシナリオ全体にわたって
番号づける、VOBを識別するための番号である。
【0257】ビデオエンコード開始時刻V_STTMは、ビデ
オ素材上のビデオエンコード開始時刻である。
【0258】ビデオエンコード終了時刻V_STTMは、ビデ
オ素材上のビデオエンコード終了時刻である。
【0259】エンコードモードV_ENCMDは、ビデオ素材
がテレシネ変換された素材の場合には、効率よいエンコ
ードができるようにビデオエンコード時に逆テレシネ変
換処理を行うか否かなどを設定するためのエンコードモ
ードである。
【0260】ビデオエンコードビットレートV_RATEは、
ビデオエンコード時の平均ビットレートである。
【0261】ビデオエンコード最大ビットレートV_MRAT
Eは、ビデオエンコード時の最大ビットレートである。
【0262】GOP構造固定フラグGOP_FXflagは、ビデ
オエンコード時に途中で、GOP構造を変えることなく
エンコードを行うか否かを示すものである。マルチアン
グルシーン中にシームレスに切り替え可能にする場合に
有効なパラメータである。
【0263】ビデオエンコードGOP構造GOPSTは、エ
ンコード時のGOP構造データである。
【0264】ビデオエンコード初期データV_INSTは、ビ
デオエンコード開始時のVBVバッファ(復号バッフ
ァ)の初期値などを設定する、先行のビデオエンコード
ストリームとシームレス再生する場合に有効なパラメー
タである。 ビデオエンコード終了データV_ENDSTは、
ビデオエンコード終了時のVBVバッファ(復号バッフ
ァ)の終了値などを設定する。後続のビデオエンコード
ストリームとシームレス再生する場合に有効なパラメー
タである。 オーディオエンコーダ開始時刻A_STTMは、
オーディオ素材上のオーディオエンコード開始時刻であ
る。
【0265】オーディオエンコーダ終了時刻A_ENDTM
は、オーディオ素材上のオーディオエンコード終了時刻
である。
【0266】オーディオエンコードビットレートA_RATE
は、オーディオエンコード時のビットレートである。
【0267】オーディオエンコード方式A_ENCMDは、オ
ーディオのエンコード方式であり、AC−3方式、MP
EG方式、リニアPCM方式などがある。
【0268】オーディオ開始時ギャップA_STGAPは、V
OB開始時のビデオとオーディオの開始のずれ時間であ
る。先行のシステムエンコードストリームとシームレス
再生する場合に有効なパラメータである。
【0269】オーディオ終了時ギャップA_ENDGAPは、V
OB終了時のビデオとオーディオの終了のずれ時間であ
る。後続のシステムエンコードストリームとシームレス
再生する場合に有効なパラメータである。
【0270】先行VOB番号B_VOB_NOは、シームレス接
続の先行VOBが存在する場合にそのVOB番号を示す
ものである。
【0271】後続VOB番号F_VOB_NOは、シームレス接
続の後続VOBが存在する場合にそのVOB番号を示す
ものである。
【0272】図34に示すフローチャートを参照しなが
ら、本発明に係るDVDエンコーダECDの動作を説明
する。なお、同図に於いて二重線で囲まれたブロックは
それぞれサブルーチンを示す。本実施形態は、DVDシ
ステムについて説明するが、言うまでもなくオーサリン
グエンコーダECについても同様に構成することができ
る。
【0273】ステップ#100に於いて、ユーザーは、
編集情報作成部100でマルチメディアソースデータS
t1、St2、及びSt3の内容を確認しながら、所望
のシナリオに添った内容の編集指示を入力する。
【0274】ステップ#200で、編集情報作成部10
0はユーザの編集指示に応じて、上述の編集指示情報を
含むシナリオデータSt7を生成する。ステップ#20
0でのシナリオデータSt7の生成時に、ユーザの編集
指示内容の内、インターリーブする事を想定しているマ
ルチアングル、パレンタルのマルチシーン区間でのイン
ターリーブ時の編集指示は、以下の条件を満たすように
入力する。
【0275】まず画質的に十分な画質が得られるような
VOBの最大ビットレートを決定し、さらにDVDエン
コードデータの再生装置として想定するDVDデコーダ
DCDのトラックバッファ量及びジャンプ性能、ジャン
プ時間とジャンプ距離の値を決定する。上記値をもと
に、式3、式4より、最小インターリーブユニットの再
生時間を得る。
【0276】次に、マルチシーン区間に含まれる各シー
ンの再生時間をもとに式5及び式6が満たされるかどう
か検証する。満たされなければ後続シーン一部シーンを
マルチシーン区間の各シーン接続するなどの処理を行い
式5及び式6を満たすようにユーザは指示の変更入力す
る。
【0277】さらに、マルチアングルの編集指示の場
合、シームレス切り替え時には式7を満たすと同時に、
アングルの各シーンの再生時間、オーディオは同一とす
る編集指示を入力する。また非シームレス切り替え時
式8を満たすようにユーザは編集指示を入力する。
【0278】ステップ#300で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、先
ず、対象シーンを先行シーンに対して、シームレスに接
続するのか否かを判断する。シームレス接続とは、先行
シーン区間が複数のシーンからなるマルチシーン区間で
ある場合に、その先行マルチシーン区間に含まれる全シ
ーンの内の任意の1シーンを、現時点の接続対象である
共通シーンとシームレスに接続する。同様に、現時点の
接続対象シーンがマルチシーン区間である場合には、マ
ルチシーン区間の任意の1シーンを接続出来ると言うこ
とを意味する。ステップ#300で、NO、つまり、非
シームレス接続と判断された場合にはステップ#400
へ進む。
【0279】ステップ#400で、エンコードシステム
制御部200は、対象シーンが先行シーンとシームレス
接続されることを示す、先行シーンシームレス接続フラ
VOB_Fsbをリセットして、ステップ#600に進
む。
【0280】ー方、ステップ#300で、YES、つま
り先行シートとシームレス接続すると判断された時に
は、ステップ#500に進む。ステップ#500で、先
行シーンシームレス接続フラグVOB_Fsbをセットして、
ステップ#600に進む。
【0281】ステップ#600で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、対
象シーンを後続するシーンとシームレス接続するのか否
かを判断する。ステップ#600で、NO、つまり非シ
ームレス接続と判断された場合にはステップ#700へ
進む。
【0282】ステップ#700で、エンコードシステム
制御部200は、シーンを後続シーンとシームレス接続
することを示す、後続シーンシームレス接続フラグVOB_
Fsfをリセットして、ステップ#900に進む。
【0283】ー方、ステップ#600で、YES、つま
り後続シートとシームレス接続すると判断された時に
は、ステップ#800に進む。
【0284】ステップ#800で、エンコードシステム
制御部200は、後続シーンシームレス接続フラグVOB_
Fsfをセットして、ステップ#900に進む。
【0285】ステップ#900で、エンコードシステム
制御部200は、シナリオデータSt7に基づいて、接
続対象のシーンがーつ以上、つまり、マルチシーンであ
るか否かを判断する。マルチシーンには、マルチシーン
で構成できる複数の再生経路の内、1つの再生経路のみ
を再生するパレンタル制御と再生経路がマルチシーン区
間の間、切り替え可能なマルチアングル制御がある。
【0286】シナリオステッブ#900で、NO、つま
り非マルチシーン接続であると判断された時は、ステッ
プ#1000に進む。ステップ#1000で、マルチシ
ーン接続であることを示すマルチシーンフラグVOB_Fp
リセットして、エンコードパラメータ生成ステップ#1
800に進むステップ#1800の動作については、あ
とで述べる。
【0287】ー方、ステップ#900で、YES、つま
りマルチシーン接続と判断された時には、ステップ#1
100に進む。
【0288】ステップ#1100で、マルチシーンフラ
VOB_Fpをセットして、マルチアングル接続かどうかを
判断するステップ#1200に進む。ステップ#120
0で、マルチシーン区間中の複数シーン間での切り替え
をするかどうか、すなわち、マルチアングルの区間であ
るか否かを判断する。ステップ#1200で、NO、つ
まり、マルチシーン区間の途中で切り替えずに、1つの
再生経路のみを再生するパレンタル制御と判断された時
には、ステップ#1300に進む。
【0289】ステップ#1300で、接続対象シーンが
マルチアングルであることを示すマルチアングルフラグ
VOB_Fmをリセットしてステップ#1302に進む。
【0290】ステップ#1302で、先行シーンシーム
レス接続フラグVOB_Fsb及び後続シーンシームレス接続
フラグVOB_Fsfの何れかがセットされているか否かを判
断する。ステップ#1300で、YES、つまり接続対
象シーンは先行あるいは後続のシーンの何れかあるい
は、両方とシームレス接続すると判断された時には、ス
テップ#1304に進む。
【0291】ステップ#1304では、対象シーンのエ
ンコードデータであるVOBをインターリーブすること
を示すインターリーブフラグVOB_Fiをセットして、ステ
ップ#1800に進む。
【0292】ー方、ステップ#1302で、NO、つま
り、対象シーンは先行シーン及び後続シーンの何れとも
シームレス接続しない場合には、ステップ#1306に
進む。
【0293】ステップ#1306でインターリーブフラ
ッグVOB_Fiをリセットしてステップ#1800に進む。
【0294】一方、ステップ#1200で、YES、つ
まりマルチアングルであると判断された場合には、ステ
ップ#1400に進む。
【0295】ステップ#1400では、マルチアングル
フラッグVOB_Fm及びインターリーブフラッグVOB_Fiをセ
ットした後ステップ#1500に進む。ステップ#16
00で、対象シーンがシームレス切替であることを示す
シームレス切替フラッグVOB_FsVをリセットして、ステ
ップ#1800に進む。
【0296】ステップ#1500で、エンコードシステ
ム制御部200はシナリオデータSt7に基づいて、マ
ルチアングルシーン区間で、つまりVOBよりも小さな
再生単位で、映像やオーディオを途切れることなく、い
わゆるシームレスに切替られるのかを判断する。ステッ
プ#1500で、NO、つまり、非シームレス切替と判
断された時には、ステップ#1600に進む。
【0297】ステップ#1600で、対象シーンがシー
ムレス切替であることを示すシームレス切替フラッグVO
B-FsVをリセットして、ステップ#1800に進む。
【0298】ー方、ステップ#1500、YES、つま
りシームレス切替と判断された時には、ステップ#17
00に進む。
【0299】ステップ#1700で、シームレス切替フ
ラッグVOB_FsVをセットしてステップ#1800に進
む。このように、本発明では、編集意思を反映したシナ
リオデータSt7から、編集情報が上述の各フラグのセ
ット状態として検出されて後に、ステップ#1800に
進む。
【0300】ステップ#1800で、上述の如く各フラ
グのセット状態として検出されたユーザの編集意思に基
づいて、ソースストリームをエンコードするための、そ
れぞれ図27及び図28に示されるVOBセット単位及
びVOB単位毎のエンコード情報テーブルへの情報付加
と、図29に示されるVOBデータ単位でのエンコード
パラメータを作成する。次に、ステップ#1900に進
む。このエンコードパラメータ作成ステップの詳細につ
いては、図35、図36、図37、図38を参照して後
で説明する。
【0301】ステップ#1900で、ステップ#180
0で作成してエンコードパラメータに基づいて、ビデオ
データ及びオーディオデータのエンコードを行った後に
ステップ#2000に進む。尚、サブピクチャデータ
は、本来必要に応じて、ビデオ再生中に、随時挿入して
利用する目的から、前後のシーン等との連続性は本来不
要である。更に、サプピクチャは、およそ、1画面分の
映像情報であるので、時間軸上に延在するビデオデータ
及びオーディオデータと異なり、表示上は静止の場合が
多く、常に連続して再生されるものではない。よって、
シームレス及び非シームレスと言う連続再生に関する本
実施形態に於いては、簡便化のために、サブピクチャデ
ータのエンコードについては説明を省く。
【0302】ステップ#2000では、VOBセットの
数だけステップ#300からステップ#1900までの
各ステップから構成されるループをまわし、図16のタ
イトルの各VOBの再生順などの再生情報を自身のデー
タ構造にもつ、プログラムチェーン(VTS_PGC#I)情報
をフォーマットし、マルチシーン区間のVOBをインタ
ーリーブ配置を作成し、そしてシステムエンコードする
ために必要なVOBセットデータ列及びVOBデータ列
を完成させる。次に、ステップ#2100に進む。
【0303】ステップ#2100で、ステップ#200
0までのループの結果として得られる全VOBセット数
VOBS_NUMを得て、VOBセットデータ列に追加し、さら
にシナリオデータSt7に於いて、シナリオ再生経路の
数をタイトル数とした場合の、タイトル数TITLE_NOを設
定して、エンコード情報テーブルとしてのVOBセット
データ列を完成した後、ステップ#2200に進む。
【0304】ステップ#2200で、ステップ#190
0でエンコードしたビデオエンコードストリーム、オー
ディオエンコードストリーム、図29のエンコードパラ
メータに基づいて、図16のVTSTT_VOBS内のVOB(VO
B#i)データを作成するためのシステムエンコードを行
う。次に、ステップ#2300に進む。
【0305】ステップ#2300で、図16のVTS情
報、VTSIに含まれるVTSI管理テーブル(VTSI_M
AT)、VTSPGC情報テーブル(VTSPGCIT)
及び、VOBデータの再生順を制御するプログラムチェ
ーン情報(VTS_PGCI#I)のデータ作成及びマルチシーン
区間に含められるVOBのインターリーブ配置などの処
理を含むフォーマットを行う。
【0306】図35、図36、及び図37を参照して、
図34に示すフローチャートのステップ#1800のエ
ンコードパラメータ生成サブルーチンに於ける、マルチ
アングル制御時のエンコードパラメータ生成の動作を説
明する。
【0307】先ず、図35を参照して、図34のステッ
プ#1500で、NOと判断された時、つまり各フラグ
はそれぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=1VOB_Fp=1VOB_
Fi=1VOB_Fm=1、FsV=0である場合、すなわちマルチア
ングル制御時の非シームレス切り替えストリームのエン
コードパラメータ生成動作を説明する。以下の動作で、
図27、図28に示すエンコード情報テーブル、図29
に示すエンコードパラメータを作成する。 ステップ#
1812では、シナリオデータSt7に含まれているシ
ナリオ再生順を抽出し、VOBセット番号VOBS_NOを設
定し、さらにVOBセット内の1つ以上のVOBに対し
て、VOB番号VOB_NOを設定する。 ステップ#181
4では、シナリオデータSt7より、インターリーブV
OBの最大ビットレートILV_BRを抽出、インターリーブ
フラグVOB_Fi=1に基づき、エンコードパラメータのビデ
オエンコード最大ビットレートV_MRATEに設定。
【0308】ステップ#1816では、シナリオデータ
St7より、最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTを抽出。
【0309】ステップ#1818では、マルチアングル
フラグVOB_Fp=1に基づき、ビデオエンコードGOP構造
GOPSTのN=15、M=3の値とGOP構造固定フラグG
OPFXflag="1"に設定。
【0310】ステップ#1820は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。図36に、ステップ#182
0のVOBデータ共通設定ルーチンを示す。以下の動作
フローで、図27、図28に示すエンコード情報テーブ
ル、図29に示すエンコードパラメータを作成する。
【0311】ステップ#1822では、シナリオデータ
St7より、各VOBのビデオ素材の開始時刻VOB_VS
T、終了時刻VOB_VENDを抽出し、ビデオエンコード開始
時刻V_STTMとエンコード終了時刻V_ENDTMをビデオエン
コードのパラメータとする。
【0312】ステップ#1824では、シナリオデータ
St7より、各VOBのオーディオ素材の開始時刻VOB_
ASTを抽出し、オーディオエンコード開始時刻A_ST
TMをオーディオエンコードのパラメータとする。
【0313】ステップ#1826では、シナリオデータ
St7より、各VOBのオーディオ素材の終了時刻VOB_
AENDを抽出し、VOB_AENDを超えない時刻で、オーディオ
エンコード方式できめられるオーディオアクセスユニッ
ト(以下AAUと記述する)単位の時刻を、オーディオ
エンコードのパラメータである、エンコード終了時刻A_
ENDTMとする。
【0314】ステップ#1828は、ビデオエンコード
開始時刻V_STTMとオーディオエンコード開始時刻A_STTM
の差より、オーディオ開始時ギャップA_STGAPをシステ
ムエンコードのパラメータとする。
【0315】ステップ#1830では、ビデオエンコー
ド終了時刻V_ENDTMとオーディオエンコード終了時刻A_E
NDTMの差より、オーディオ終了時ギャップA_ENDGAPをシ
ステムエンコードのパラメータとする。
【0316】ステップ#1832では、シナリオデータ
St7より、ビデオのビットレートV_BRを抽出し、ビデ
オエンコードの平均ビットレートとして、ビデオエンコ
ードビットレートV_RATEをビデオエンコードのパラメー
タとする。
【0317】ステップ#1834では、シナリオデータ
St7より、オーディオのビットレートA_BRを抽出し、
オーディオエンコードビットレートA_RATEをオーディオ
エンコードのパラメータとする。
【0318】ステップ#1836では、シナリオデータ
St7より、ビデオ素材の種類VOB_V_KINDを抽出し、フ
ィルム素材、すなわちテレシネ変換された素材であれ
ば、ビデオエンコードモードV_ENCMDに逆テレシネ変換
を設定し、ビデオエンコードのパラメータとする。
【0319】ステップ#1838では、シナリオデータ
St7より、オーディオのエンコード方式VOB_A_KIND
抽出し、オーディオエンコードモードA_ENCMDにエンコ
ード方式を設定し、オーディオエンコードのパラメータ
とする。
【0320】ステップ#1840では、ビデオエンコー
ド初期データV_INSTのVBVバッファ初期値が、ビデオエ
ンコード終了データV_ENDSTのVBVバッファ終了値以
下の値になるように設定し、ビデオエンコードのパラメ
ータとする。
【0321】ステップ#1842では、先行VOBシー
ムレス接続フラグVOB_Fsb=1に基づき、先行接続のVO
B番号VOB_NOを先行接続のVOB番号B_VOB_NOに設定
し、システムエンコードのパラメータとする。
【0322】ステップ#1844では、後続VOBシー
ムレス接続フラグVOB_Fsf=1に基づき、後続接続のVO
B番号VOB_NOを後続接続のVOB番号F_VOB_NOに設定
し、システムエンコードのパラメータとする。
【0323】以上のように、マルチアングルのVOBセ
ットであり、非シームレスマルチアングル切り替えの制
御の場合のエンコード情報テーブル及びエンコードパラ
メータが生成できる。
【0324】次に、図37を参照して、図34に於い
て、ステップ#1500で、Yesと判断された時、つ
まり各フラグはそれぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=1VO
B_Fp=1VOB_Fi=1VOB_Fm=1VOB_FsV=1である場合
の、マルチアングル制御時のシームレス切り替えストリ
ームのエンコードパラメータ生成動作を説明する。
【0325】以下の動作で、図27、図28に示すエン
コード情報テーブル、及び図29に示すエンコードパラ
メータを作成する。
【0326】ステップ#1850では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOB_NOを設定し、さらにVOBセット内の1
つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。
【0327】ステップ#1852では、シナリオデータ
St7より、インターリーブVOBの最大ビットレート
LV_BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基づ
き、ビデオエンコード最大ビットレートV_RATEに設定。
【0328】ステップ#1854では、シナリオデータ
St7より、最小インターリーブユニット再生時間ILVU
_MTを抽出。
【0329】ステップ#1856では、マルチアングル
フラグVOB_Fp=1に基づき、ビデオエンコードGOP構造
GOPSTのN=15、M=3の値とGOP構造固定フラグG
OPFXflag="1"に設定。ステップ#1858では、シーム
レス切り替えフラグVOB_FsV=1に基づいて、ビデオエン
コードGOP構造GOPSTにクローズドGOPを設定、ビ
デオエンコードのパラメータとする。
【0330】ステップ#1860は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。この共通のルーチンは図35
に示しているルーチンであり、既に説明しているので省
略する。
【0331】以上のようにマルチアングルのVOBセッ
トで、シームレス切り替え制御の場合のエンコードパラ
メータが生成できる。
【0332】次に、図38を参照して、図34に於い
て、ステップ#1200で、NOと判断され、ステップ
1304でYESと判断された時、つまり各フラグはそ
れぞれVOB_Fsb=1またはVOB_Fsf=lVOB_Fp=1VOB_Fi=
1VOB_Fm=0である場合の、パレンタル制御時のエンコ
ードパラメータ生成動作を説明する。以下の動作で、図
27、図28に示すエンコード情報テーブル、及び図2
9に示すエンコードパラメータを作成する。
【0333】ステップ#1870では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。 ステップ#1872では、シナリオデータSt7
より、インターリーブVOBの最大ビットレートILV_BR
を抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基づき、ビデ
オエンコード最大ビットレートV_RATEに設定する。
【0334】ステップ#1874では、シナリオデータ
St7より、VOBインターリーブユニット分割数ILV_
DIVを抽出する。
【0335】ステップ#1876は、VOBデータ設定
の共通のルーチンである。この共通のルーチンは図35
に示しているルーチンであり、既に説明しているので省
略する。
【0336】以上のようにマルチシーンのVOBセット
で、パレンタル制御の場合のエンコードパラメータが生
成できる。
【0337】次に、図53を参照して、図34に於い
て、ステップ#900で、NOと判断された時、つまり
各フラグはそれぞれVOB_Fp=0である場合の、すなわち単
一シーンのエンコードパラメータ生成動作を説明する。
以下の動作で、図27、図28に示すエンコード情報テ
ーブル、及び図29に示すエンコードパラメータを作成
する。
【0338】ステップ#1880では、シナリオデータ
St7に含まれているシナリオ再生順を抽出し、VOB
セット番号VOBS_NOを設定し、さらにVOBセット内の
1つ以上のVOBに対して、VOB番号VOB_NOを設定す
る。 ステップ#1882では、シナリオデータSt7
より、インターリーブVOBの最大ビットレートILV_
BRを抽出、インターリーブフラグVOB_Fi=1に基づき、ビ
デオエンコード最大ビットレートV_MRATEに設定。 ス
テップ#1884は、VOBデータ設定の共通のルーチ
ンである。この共通のルーチンは図35に示しているル
ーチンであり、既に説明しているので省略する。
【0339】上記ようなエンコード情報テーブル作成、
エンコードパラメータ作成フローによって、DVDのビ
デオ、オーディオ、システムエンコード、DVDのフォ
ーマッタのためのエンコードパラメータは生成できる。デコーダのフローチャート ディスクからストリームバッファ転送フロー 以下に、図47および図48を参照して、シナリオ選択
データSt51に基づいてデコードシステム制御部23
00が生成するデコード情報テーブルについて説明す
る。デコード情報テーブルは、図47に示すデコードシ
ステムテーブルと、図48に示すデコードテーブルから
構成される。
【0340】図47に示すようにデコードシステムテー
ブルは、シナリオ情報レジスタ部とセル情報レジスタ部
からなる。シナリオ情報レジスタ部は、シナリオ選択デ
ータSt51に含まれるユーザの選択した、タイトル番
号等の再生シナリオ情報を抽出して記録する。セル情報
レジスタは、シナリオ情報レジスタ部は抽出されたユー
ザの選択したシナリオ情報に基づいてプログラムチェー
ンを構成する各セル情報を再生に必要な情報を抽出して
記録する。
【0341】更に、シナリオ情報レジスタ部は、アング
ル番号レジスタANGLE_NO_reg、VTS番号レジスタVTS_
NO_reg、PGC番号レジスタVTS_PGCI_NO_reg、オーデ
ィオIDレジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP
_ID_reg、及びSCR用バッファレジスタSCR_buffer
含む。
【0342】アングル番号レジスタANGLE_NO_regは、再
生するPGCにマルチアングルが存在する場合、どのア
ングルを再生するかの情報を記録する。VTS番号レジ
スタVTS_NO_regは、ディスク上に存在する複数のVTS
のうち、次に再生するVTSの番号を記録する。PGC
番号レジスタVTS_PGCI_NO_regは、パレンタル等の用途
でVTS中存在する複数のPGCのうち、どのPGCを
再生するかを指示する情報を記録する。オーディオID
レジスタAUDIOレジスタAUDIO_ID_regは、VTS中
存在する複数のオーディオストリームの、どれを再生す
るかを指示する情報を記録する。副映像IDレジスタSP
_ID_regは、VTS中に複数の副映像ストリームが存在
する場合は、どの副映像ストリームを再生するか指示す
る情報を記録する。SCR用バッファSCR_bufferは、図
19に示すように、パックヘッダに記述されるSCRを
ー時記憶するバッファである。このー時記憶されたSC
Rは、図26を参照して説明したように、ストリーム再
生データSt63としてデコードシステム制御部230
0に出力される。
【0343】セル情報レジスタ部は、セルブロックモー
ドレジスタCBM_reg、セルブロックタイプレジスタCBT_r
eg、シームレス再生フラグレジスタSPB_reg、インター
リーブアロケーションフラグレジスタIAF_reg、STC
再設定フラグレジスタSTCDF_reg、シームレスアングル
切り替えフラグレジスタSACF_reg、セル最初のVOBU
開始アドレスレジスタC_FVOBU_SA_reg、セル最後のVO
BU開始アドレスレジスタC_LVOBU_SA_regを含む。
【0344】セルブロックモードレジスタCBM_regは複
数のセルが1つの機能ブロックを構成しているか否かを
示し、構成していない場合は値として"N_BLOCK"を記録
する。また、セルが1つの機能ブロックを構成している
場合、その機能ブロックの先頭のセルの場合"F_CELL"
を、最後のセルの場合"L_CELL"を、その間のセルの場
合"BLOCK"を値として記録する。
【0345】セルブロックタイプレジスタCBT_regは、
セルブロックモードレジスタCBM_regで示したブロック
の種類を記録するレジスタであり、マルチアングルの場
合"A_BLOCK"を、マルチアングルでない場合"N_BLOCK"を
記録する。
【0346】シームレス再生フラグレジスタSPF_reg
は、該セルが前に再生されるセルまたはセルブロックと
シームレスに接続して再生するか否かを示す情報を記録
する。前セルまたは前セルブロックとシームレスに接続
して再生する場合には、値として"SML"を、シームレス
接続でない場合は値として"NSML"を記録する。
【0347】インターリーブアロケーションフラグレジ
スタIAF_regは、該セルがインターリーブ領域に配置さ
れているか否かの情報を記録する。インターリーブ領域
に配置されている場合には値として"ILVB"を、インター
リーブ領域に配置されていない場合は"N_ILVB"を記録す
る。
【0348】STC再設定フラグレジスタSTCDF_reg
は、同期をとる際に使用するSTC(system Time Cloc
k)をセルの再生時に再設定する必要があるかないかの
情報を記録する。再設定が必要な場合には値として"STC
_RESET"を、再設定が不要な場合には値として、"STC_NR
ESET"を記録する。
【0349】シームレスアングルチェンジフラグレジス
SACF_regは、該セルがアングル区間に属しかつ、シー
ムレスに切替えるかどうかを示す情報を記録する。アン
グル区間でかつシームレスに切替える場合には値とし
て"SML"を、そうでない場合は"NSML"を記録する。
【0350】セル最初のVOBU開始アドレスレジスタ
C_FVOBU_SA_regは、セル先頭VOBU開始アドレスを記
録する。その値はVTSタイトル用VOBS(VTSTT_VO
BS)の先頭セルの論理セクタからの距離をセクタ数で示
し、該セクタ数を記録する。
【0351】セル最後のVOBU開始アドレスレジスタ
C_LVOBU_SA_regは、セル最終VOBU開始アドレスを記
録する。その値は、VTSタイトル用VOBS(VTSTT_
VOBS)の先頭セルの論理セクタから距離をセクタ数で示
し、該セクタ数を記録する。
【0352】次に、図48のデコードテーブルについて
説明する。同図に示すようにデコードテーブルは、非シ
ームレスマルチアングル情報レジスタ部、シームレスマ
ルチアングル情報レジスタ部、VOBU情報レジスタ
部、シームレス再生レジスタ部からなる。
【0353】非シームレスマルチアングル情報レジスタ
部は、NSML_AGL_C1_DSTA_reg〜NSML_AGL_C9_DSTA_reg
含む。
【0354】NSML_AGL_C1_DSTA_reg〜NSML_AGL_C9_DSTA
_regには、図20に示すPCI中のNSML_AGL_C1_DSTA〜
NSML_AGL_C9_DSTAを記録する。
【0355】シームレスマルチアングル情報レジスタ部
は、SML_AGL_C1_DSTA_reg〜SML_AGL_C9_DSTA_regを含
む。
【0356】SML_AGL_C1_DSTA_reg〜SML_AGL_C9_DSTA_r
egには、図20に示すDSIパケット中のSML_AGL_C1_D
STA〜SML_AGL_C9_DSTAを記録する。
【0357】VOBU情報レジスタ部は、VOBU最終
アドレスレジスタVOBU_EA_regを含む。
【0358】VOBU情報レジスタVOBU_EA_reg
は、図20に示すDSIパケット中のVOBU_EAを記
録する。
【0359】シームレス再生レジスタ部は、インターリ
ーブユニットフラグレジスタILVU_flag_reg、ユニット
エンドフラグレジスタUNIT_END_Flag_reg、ILVU最
終パックアドレスレジスタILVU_EA_reg、次のインター
リーブユニット開始アドレスNT_ILVU_SA_reg、VOB内
先頭ビデオフレーム表示開始時刻レジスタVOB_V_SPTM_r
eg、VOB内最終ビデオフレーム表示終了時刻レジスタ
VOB_V_EPTM_reg、オーディオ再生停止時刻1レジスタVO
B_A_GAP_PTM1_reg、オーディオ再生停止時刻2レジスタ
VOB_A_GAP_PTM2_reg、オーディオ再生停止期間1レジス
VOB_A_GAP_LEN1、オーディオ再生停止期間2レジスタ
VOB_A_GAP_LEN2を含む。
【0360】インターリーブユニットフラグレジスタIL
VU_flag_regはVOBUが、インターリーブ領域に存在
するかを示すものであり、インターリーブ領域に存在す
る場合"ILVU"をインターリーブ領域に存在しない場合"N
_ILVU"を記録する。
【0361】ユニットエンドフラグレジスタUNIT_END_f
lag_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、該VOBUがILVUの最終VOBUかを示す情
報を記録する。ILVUは、連続読み出し単位であるの
で、現在読み出しているVOBUが、ILVUの最後の
VOBUであれば"END"を、最後のVOBUでなければ"
N_END"を記録する。
【0362】ILVU最終パックアドレスレジスタILV
U_EA_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、該VOBUが属するILVUの最終パックのアド
レスを記録する。ここでアドレスは、該VOBUのNV
からのセクタ数である。
【0363】次のILVU開始アドレスレジスタNT_ILV
U_SA_regは、VOBUがインターリーブ領域に存在する
場合、次のILVUの開始アドレスを記録する。ここで
アドレスは、該VOBUのNVからのセクタ数である。
【0364】VOB内先頭ビデオフレーム表示開始時刻
レジスタVOB_V_SPTM_regは、VOBの先頭ビデオフ
レームの表示を開始する時刻を記録する。
【0365】VOB内最終ビデオフレーム表示終了時刻
レジスタVOB_V_EPTM_regは、VOBの最終ビデオフ
レームの表示が終了する時刻を記録する。
【0366】オーディオ再生停止時刻1レジスタVOB
_A_GAP_PTM1_regは、オーディオ再生を停止させる時間
を、オーディオ再生停止期間1レジスタVOB_A_GAP_L
EN1_regはオーディオ再生を停止させる期間を記録す
る。
【0367】オーディオ再生停止時刻2レジスタVOB
_A_GAP_PTM2_regおよび、オーディオ再生停止期間2レ
ジスタVOB_A_GAP_LEN2に関しても同様である。
【0368】次に図49に示すDVDデコーダフローを
参照しながら、図26にブロック図を示した本発明に係
るDVDデコーダDCDの動作を説明する。
【0369】ステップ#310202はディスクが挿入
されたかを評価するステップであり、ディスクがセット
されればステップ#310204へ進む。
【0370】ステップ#310204に於いて、図22
のボリュームファイル情報VFSを読み出した後に、ステ
ップ#310206に進む。
【0371】ステップ#310206では、図22に示
すビデオマネージャVMGを読み出し、再生するVTSを
抽出して、ステップ#310208に進む。
【0372】ステップ#310208では、VTSの管理
テーブルVTSIより、ビデオタイトルセットメニューアド
レス情報VTSM_C_ADTを抽出して、ステップ#31021
0に進む。
【0373】ステップ#310210では、VTSM_C_ADT
情報に基づき、ビデオタイトルセットメニューVTSM_V
OBSをディスクから読み出し、タイトル選択メニュー
を表示する。このメニューに従ってユーザーはタイトル
を選択する。この場合、タイトルだけではなく、オーデ
ィオ番号、副映像番号、マルチアングルを含むタイトル
であれば、アングル番号を入力する。ユーザーの入力が
終われば、次のステップ#310214へ進む。
【0374】ステップ#310214で、ユーザーの選
択したタイトル番号に対応するVTS_PGCI#Jを管理テーブ
ルより抽出した後に、ステップ#310216に進む。
【0375】次のステップ#310216で、PGCの
再生を開始する。PGCの再生が終了すれば、デコード
処理は終了する。以降、別のタイトルを再生する場合
は、シナリオ選択部でユーザーのキー入力があればステ
ップ#310210のタイトルメニュー表示に戻る等の
制御で実現できる。
【0376】次に、図50を参照して、先に述べたステ
ップ#310216のPGCの再生について、更に詳し
く説明する。PGC再生ステップ#310216は、図
示の如く、ステップ#31030、#31032、#3
1034、及び#31035よりなる。
【0377】ステップ#31030では、図47に示し
たデコードシステムテーブルの設定を行う。アングル番
号レジスタANGLE_NO_reg、VTS番号レジスタVTS_NO_r
eg、PGC番号レジスタPGC_NO_reg、オーディオIDレ
ジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP_ID_reg
は、シナリオ選択部2100でのユーザー操作によって
設定する。
【0378】ユーザーがタイトルを選択することで、再
生するPGCがー意に決まると、該当するセル情報(C_
PBI)を抽出し、セル情報レジスタに設定する。設定す
るレジスタは、CBM_reg、CBT_reg、SPF_reg、IAF_reg、
STCDF_reg、SACF_reg、C_FVOBU_SA_reg、C_LVOBU_SA_re
gである。
【0379】デコードシステムテーブルの設定後、ステ
ップ#31032のストリームバッファへのデータ転送
処理と、ステップ#31034のストリームバッファ内
のデータデコード処理を並列に起動する。
【0380】ここで、ステップ#31032のストリー
ムバッファへのデータ転送処理は、図26に於いて、デ
ィスクMからストリームバッファ2400へのデータ転
送に関するものである。すなわち、ユーザーの選択した
タイトル情報、およびストリーム中に記述されている再
生制御情報(ナブパックNV)に従って、必要なデータ
をディスクMから読み出し、ストリームバッファ240
0に転送する処理である。
【0381】ー方、ステップ#31034は、図26に
於いて、ストリームバッファ2400内のデータをデコ
ードし、ビデオ出力3600およびオーディオ出力37
00へ出力する処理を行う部分である。スなわち、スト
リームバッファ2400に蓄えられたデータをデコード
して再生する処理である。
【0382】このステップ#31032と、ステップ#
31034は並列に動作する。 ステップ#31032
について以下、更に詳しく説明する。
【0383】ステップ#31032の処理はセル単位で
あり、1つのセルの処理が終了すると次のステップ#3
1035でPGCの処理が終了したかを評価する。PG
Cの処理が終了していなければ、ステップ#31030
で次のセルに対応するデコードシステムテーブルの設定
を行う。この処理をPGCが終了するまで行う。
【0384】ストリームバッファからのデコードフロー 次に図51を参照して、図50に示したステップ#31
034のストリームバッファ内のデコード処理について
説明する。
【0385】ステップ#31034は、図示の如くステ
ップ#31110、ステップ#31112、ステップ#
31114、ステップ#31116からなる。
【0386】ステップ#31110は、図26に示すス
トリームバッファ2400からシステムデコーダ250
0へのパック単位でのデータ転送を行い、ステップ#3
1112へ進む。
【0387】ステップ#31112は、ストリームバッ
ファ2400から転送されるパックデータを各バッフ
ァ、すなわち、ビデオバッファ2600、サブピクチャ
バッファ2700、オーディオバッファ2800へのデ
ータ転送を行う。
【0388】ステップ#31112では、ユーザの選択
したオーディオおよ副映像のID、すなわち図47に
示すシナリオ情報レジスタに含まれるオーディオIDレ
ジスタAUDIO_ID_reg、副映像IDレジスタSP_ID_reg
と、図19に示すパケットヘッダ中の、ストリームID
およびサブストリームIDを比較して、一致するパケッ
トをそれぞれのバッファ(ビデオバッファ2600、オ
ーディオバッファ2700、サブピクチャバッファ28
00)へ振り分け、ステップ#31114へ進む。
【0389】ステップ#31114は、各デコーダ(ビ
デオデコーダ、サブピクチャデコーダ、オーディオデコ
ーダ)のデコードタイミングを制御する、つまり、各デ
コータ間の同期処理を行い、ステップ#31116へ進
む。
【0390】ステップ#31114の各デコーダの同期
処理の詳細は後述する。
【0391】ステップ#31116は、各エレメンタリ
のデコード処理を行う。つまり、ビデオデコーダはビデ
オバッファからデータを読み出しデコード処理を行う。
サブピクチャデコーダも同様に、サブピクチャバッファ
からデータを読み出しデコード処理を行う。オーディオ
デコーダも同様にオーディオデコーダバッファからデー
タを読み出しデコード処理を行う。デコード処理が終わ
れば、ステップ#31034を終了する。
【0392】次に、図52を参照して、先に述べたステ
ップ#31114について更に詳しく説明する。ステッ
プ#31114は、図示の如く、ステップ#3112
0、ステップ#31122、ステップ#31124から
なる。
【0393】ステップ#31120は、先行するセルと
該セルがシームレス接続かを評価するステップであり、
シームレス接続であればステップ#31122へ進み、
そうでなければステップ#31124へ進む。
【0394】ステップ#31122は、シームレス用の
同期処理を行う。
【0395】ー方、ステップ#31124は、非シーム
レス用の同期処理を行う。ビデオエンコーダ 図25のビデオエンコーダ300に入力するビデオデー
タSt1の素材としては、フィルムで撮影された映画な
どがあるがDVDなどに記録されるマルチメディアビッ
トストリームは、家庭用のテレビ受像機に接続されるこ
とを前提としている。また、マルチメディアビットスト
リームのエンコードの際に、ビデオソースの編集の容易
さから、図25のオーサリングエンコーダへの素材の供
給にはデジタルのVTRがー般的に使用される。フィル
ムのフレームレートは毎秒24フレームであり、NTS
Cの家庭用のテレビ受像機やデジタルVTRに於いて
は、ビデオのフレームレートは毎秒29.97フレーム
であるので、フィルムで撮影された映画素材を、テレシ
ネ変換と呼ばれるフレームレート変換手法によってレー
ト変換を行って後、ディジタルVTRに記録される映像
信号が作成される。
【0396】図39を参照して、本発明に於ける逆テレ
シネ変換回路の1実施形態を説明する。図39は、本発
明に於ける逆テレシネ変換回路を図25のビデオエンコ
ーダ300に組み込こまれたビデオエンコーダ300A
の詳細な構造を示す。ビデオエンコーダ300Aは、フ
レームメモリ304、306、フィールド間差分器30
8、閾値判定器310、テレシネ周期判定器312、セ
レクタ314、符号化装置316から構成される。
【0397】入力制御器302は、図25に示す編集情
報作成部100及びエンコードシステム制御部200に
接続されて、それぞれビデオ信号St1及びタイミング
信号St9の供給を受ける。そのビデオ信号St1がテ
レシネ画像である場合には、ビデオエンコーダへの制御
データとして用いられる逆テレシネ変換を指示する情報
を含んでいる。
【0398】テレシネ画像RT1はフレームメモリ30
4で、1フレーム分だけ保持された後に、1フレーム遅
延テレシネ画像RT2としてフレームメモリ306、セ
レクタ314、及びフィールド差分器308に入力され
る。フィールド差分器308では、1フレーム遅延テレ
シネ画像RT2と[入力制御器302から入力された]
現フレームのテレシネ画像RT1の同一パリティのフィ
ールド間差分が集計される。集計された結果は、差分値
RT3として、閾値判定器310に入力される。
【0399】閾値判定器310では、差分値RT3を所
定の閾値と比較し、その比較結果を示す比較結果信号R
T5をテレシネ周期判定回路312に入力する。
【0400】テレシネ周期判定回路312は、比較結果
信号RT5に基づいて、内部で周期情報RT6を生成し
て、その周期情報RT6に基づいて、テレシネ周期にあ
った出力画像を出力するようセレクタ314を制御する
セレクタ制御信号RT7をセレクタ314に出力する。
テレシネ周期判定回路312は、各フレームについて冗
長フィールドを削除したかどうかを示すリピートファー
ストフィールドフラグRFFと、フレームの2つのフィ
ールドの表示順を示すトップフィールドファーストフラ
グTFFと、符号化装置316に入力されるフレームを
エンコードするか否かを示す出力画像有効フラグIEF
を符号化装置に出力する。
【0401】フレームメモリ304からの出力された1
フレーム遅延テレシネ画像RT2は、フレームメモリ3
06で更に、もう1フレーム保持されて、2フレーム遅
延テレシネ画像RT4が生成される。この画像RT4
は、セレクタ314に入力される。
【0402】セレクタ314は、フレームメモリ304
から入力された1フレーム遅延テレシネ画像RT2、フ
レームメモリ306から入力された2フレーム遅延テレ
シネ画像RT4、及びテレシネ周期判定器312から入
力されたセレクタ制御信号RT7に基づいて、1フレー
ム遅延テレシネ画像RT2と2フレーム遅延テレシネ画
像RT4のいずれかから、トップフィールド及びボトム
フィールドを選択して逆テレシネ画像RT8を生成す
る。この逆テレシネ画像RT8は符号化装置316に出
力される。
【0403】符号化装置316は、セレクタ314から
入力された逆テレシネ画像RT8と、テレシネ周期判定
回路312から入力されたフラグTFF、RFF、及び
IEFを圧縮符号化する。
【0404】図32に、フィルム素材、フィルム素材か
らテレシネ変換によって作成されるNTSCビデオ信号
であるテレシネ画像と、上述の逆テレシネ変換回路を組
み込んだビデオエンコーダ300Aによって、エンコー
ドつまり、逆テレシネ変換された逆テレシネ画像、その
エンコードデータからデコードされる再生映像示す。
【0405】第1段目には、毎秒24フレームのフィル
ム画像IFを示す。
【0406】第2段目には、第1段目のフィルム画像か
らテレシネ変換したNTSC信号であるテレシネ画像R
T1を示す。
【0407】第3段目には、第2段目のテレシネ画像を
ビデオエンコード時に、冗長なフィールドを検出し、削
除する逆テレシネ変換をおこなった逆テレシネ画像RT
8とビデオエンコード時のフラグデータであるリピート
ファーストフィールドフラグRFFと、トップフィール
ドファーストフラグTFFとを示す。RFFは、フレー
ムを構成する時間的に先のフィールドを次の再生フレー
ムの1つのフィールドとして使用する事を示したもので
あり、TFFは、フレームを構成する時間的に先のフィ
ールドはトップフィールドである事を示す。 第4段目
には、第3段目の逆テレシネ画像のエンコードデータを
ビデオデコードした時に得られる再生画像IRのNTS
C信号を示す。
【0408】テレシネ変換は基本的には図32に示すよ
うに、周期的に同一パリティのフィールドをコピーした
冗長フィールドを挿入することによって、フレームレー
トの変換が実現される。フィルム画像IFは、毎秒24
フレームのフィルム画像であり、このフレームF1のト
ップフィールドF1tがコピーされ、また、フレームF
3のボトムフィールドF3bがコピーされて、フレーム
F1からフレームF4までの4フレームが、テレシネ画
像RT1のフレームF1からフレームF’5の5フレ
ームに変換される。
【0409】このようにして得られたテレシネ後のビデ
オ信号であるテレシネ画像RT1を圧縮符号化する際
に、ビデオのフレームレートそのままで圧縮符号化を行
ったのではコピーされた冗長フィールドまでも符号化す
ることになり、効率が悪くなる。従って、通常、コピー
された冗長フィールドを検出し、削除、つまり逆テレシ
ネ変換した後に圧縮符号化を行い、各フレームについて
冗長フィールドを削除したかどうかを示すリピートファ
ーストフィールドフラグRFFと、フレームの2つのフ
ィールドの表示順を示すトップフィールドファーストフ
ラグTFFとを付加して記録する。
【0410】フィルムのフレームレートとビデオのフレ
ームレートとは簡単な整数比の関係になっていないた
め、周期的な処理の合間に通常と異なる変換パターンが
挟まれることになる。図に示すように、テレシネ変換は
フィルムの4フレーム相当分を5フレームに変換して、
毎秒24フレームレートから毎秒約30フレームレート
にしている。テレシネ画像は、このように基本的にはテ
レシネ画像の5フレームの周期で、規則的な変換処理が
施され、そのフレーム毎の周期をテレシネ周期とする。
それぞれのテレシネ周期で、テレシネ画像から逆テレシ
ネ画像を得る処理が変わる。
【0411】図42に示すタイミングチャートを参照し
て、上記の逆テレシネ変換回路300Aの動作を説明す
る。
【0412】第1段目に、テレシネ画像入力RT1、1
フレーム遅延テレシネ画像RT2、差分値RT3、及び
2フレーム遅延テレシネ画像RT4を順番に示す。 第
2段目に、比較結果信号RT5の出力タイミングを示
す。
【0413】第3段目に、テレシネ画像の周期情報RT
6を示す。同図に於いて、周期情報はステート(stat
e)として表示されている。
【0414】第4段目に、セレクタ制御信号RT7を示
す。第5段目に、逆テレシネ画像RT8出力を示す。第
6段目に、トップフィールドファーストフラグTFF、
リピートファーストフィールドフラグRFF及び出力画
像有効フラグIEFを示す。最初の周期であるステート
0では、テレシネ画像RT1のフレームFIとF2’
のフレームメモリ304、306への入力が完了した時
点で開始され、テレシネ画像のフレームF1を構成す
るフィールドF1tとF1bで逆テレシネ画像RT8を
構成し、TFF=1を設定し、F2’のトップフィール
ドがF1tと同様であるので、次フレームの再生時に、
フィールドを複製(コピー)するので、RFF=1を設
定する。
【0415】ステート1では、テレシネ画像RT1のフ
レームF2とF3’のフレームメモリ304、306
への入力が完了した時点で開始され、テレシネ画像RT
1のF2のボトムフィールドであるF2bとF3’の
トップフイールドであるF2tで逆テレシネ画像RT8
を構成し、ボトムフィールドが時間的に先になるフレー
ム構成になるので、TFF=0を設定、フィールドの複
製がないのでRFF=0を設定する。
【0416】ステート2では、テレシネ画像RT1のフ
レームF3とF4’のフレームメモリ304、306
への入力が完了した時点で開始され、テレシネ画像のF
のボトムフィールドであるF3bとF4’のトップ
フィールドであるF3tで逆テレシネ画像RT8を構成
し、ボトムフィールドが時間的に先になるフレーム構成
になるので、TFF=0を設定、F4のボトムフィー
ルドがF3bと同様であるので、次フレームの再生時
に、フィールドを複製(コピー)するので、RFF=1
を設定する。
【0417】ステート3では、テレシネ画像RT1のフ
レームF4とF5’のフレームメモリ304、306
への入力が完了した時点で開始され、テレシネ画像のF
のF4tとF4bで逆テレシネ画像RT8を構成
し、トップフィールドが時間的に先になるフレーム構成
になるので、TFF=1を設定、次フレームの再生時
に、フィールドを複製(コピー)しないので、RFF=
0を設定する。
【0418】ステート4では、テレシネ画像RT1のフ
レームF5と次の周期のF1’のフレームメモリ30
4、306への入力が完了した時点で開始されるが、こ
の周期では、逆テレシネ画像RT8を生成しない。
【0419】以上のようなステート0からステート4を
繰り返して、逆テレシネ画像RT8を生成し、エンコー
ドをおこなっている。
【0420】先に、図32に示したテレシネ画像RT1
から逆テレシネ画像RT8への変換が逆テレシネ変換で
あり、連続するトップフィールド同士、ボトムフィール
ド同士のフィールド間の差分を予め決められた閾値と比
較し、これより小さい場合にはコピーフィールドと判断
し、該当のフィールドを削除する。同時に前述のRF
F、TFFのフラグを図に示すように生成する。
【0421】再生時には、これらのフラグにより再生画
像IRに示すように簡単にもとのテレシネ画像が再現で
きることになる。即ち、逆テレシネ画像RT8のフレー
ムF1では、TFF=1であるので、F1のトップフィ
ールドF1tを先に出力し、次にF1のボトムフィール
ドF1bを出力する。そして、RFF=1であるので、
ファーストフィールド、即ちF1tをもうー度出力す
る。 フレームF2については、TFF=0であるの
で、F2のボトムフィールドF2bを先に出力し、次に
F2のトップフィールドF2tを出力する。2度目に出
力されたF1tとF2bが新たに1つのフレームF2
を構成することになる。フレームF3ではTFF=0で
あるので、ボトムフィールドF3bが先に、トップフィ
ールドF3tが後で出力され、RFF=1であるので、
再度ボトムフィールドF3bが出力される。フレームF
4ではTFF=1であるので、トップフィールドF4t
が先に、ボトムフィールドF4bが後で出力される。こ
のようにして、テレシネ画像RT1がフラグにより再生
できる。
【0422】図42に於いて、テレシネ入力画像RT1
と1フレーム遅れの図39上のフレームメモリ304の
出力である1フレーム遅延テレシネ画像RT2と比較さ
れ、図32のF1tとF1tがコピーフィールドであ
るので、閾値判定器310はHiを出力する。図32の
F1bとF2bとはコピーフィールドではないので、閾
値判定器310の出力である比較結果信号RT5はLo
となり、この時点で、テレシネ周期判定回路312はテ
レシネ周期のあるステート、ここでは、ステート0とす
るが、このステート0であると判断し、図32のF1
t、F1bを順に出力するよう出力選択信号をLoに制
御し、同時にTFF=1、RFF=1を出力する。セレ
クタ314はテレシネ周期判定器からの出力であるセレ
クタ制御信号RT7により、図39上のフレームメモリ
306の出力である2フレーム遅延テレシネ画像RT4
を選択して出力する。これによって、逆テレシネ画像R
T8として、図32のF1t、F1bが順に出力され
る。
【0423】次のフレームでは、図32に示すF1t
とF2t、F2bとF3bがともにコピーフィールドで
はないので、テレシネ周期判定回路312は次のステー
ト1へと移行し、図32のF2t、F2bを順に出力す
るようセレクタ制御信号RT7によりセレクタ314を
切り替える。このフレームについてはボトムフィールド
先行であるので、TFF=0を出力し、第一フィールド
を1度しか表示しないので、RFF=0を出力する。
【0424】同様に図32のF4t、F4bまで出力
し、フレームレートの違いのためにこの逆テレシネ回路
300Aは1フレーム間出力を休止する。この休止期間
を示すためにテレシネ周期判定回路312は、出力画像
有効フラグIEFをこの期間ネゲート(無効状態)す
る。
【0425】休止期間のない逆テレシネ画像が必要な場
合、すなわち逆テレシネ変換後のフレームレートで、エ
ンコードする場合には、この後にフレームレート変換の
ためのFIFOメモリ等が用いられ、逆テレシネ変換後
のフレームレートで、このメモリの読み出しを行いエン
コードする事になる。
【0426】しかしながら、このようにそれぞれ逆テレ
シネ変換を行った複数のVOBを、連続して再生しよう
とした場合に、そのつなぎ目でのシームレス情報再生に
問題が生じる。このような問題をより分かり易く説明す
るために、以下にパレンタル制御の例に基づいて説明す
る。
【0427】図40及び図41を参照して、パレンタル
制御時のテレシネ変換、符号化画像、及び再生画像の状
態を説明する。図40は、3つのVOBa、VOBb、
及びVOBc間のパレンタル接続の例を示している。図
41の第1段目は、ビデオエンコーダ300Aに入力さ
れるテレシネ画像RT1を示す。同じく、第2段目は、
第1段目で示したテレシネ画像RT1を、逆テレシネ変
換して得られる逆テレシネ画像RT8をビデオエンコー
ダ300Aで符号化した信号St15を示す。図面上
は、逆テレシネ画像を表示している。第3段目は、ビデ
オエンコードストリームSt15からデコードされる再
生画像IRを示す。
【0428】この例では元のテレシネ画像のフレームF
18で終わるVOBa、元のテレシネ画像のフレームF
I9で始まりフレームF44で終わるVOBb、元のテ
レシネ画像のフレームF45で始まるVOBcが、第1
段目の元々連続したテレシネ画像RT1に逆テレシネ変
換及び圧縮符号化を行ったものであり、対象とする視聴
者によっては、VOBbを飛ばして、VOBaからVO
Bcへとシームレスで連続再生を行う必要がある。この
場合に、第3段目の逆テレシネ変換を行った記録画像の
VOBaの終わりがRFF=0、TFF=0で終わって
おり、VOBcの始まりが、RFF=0、TFF=1で
始まっているために、これを連続して再生すると、第1
段目は、3段目に示すように、VOBaとVOBcのつ
なぎ目でトップフィールドが連続してしまう。 このよ
うな場合のMPEGデコーダの振る舞いはー般に保証さ
れておらず、DVDデコーダに於いては、フィールドが
1つ挿入されたり削除されたりして再生画像のつじつま
合わせが行われるか、最悪の場合、無関係なフィール
が挿入されることになる。前者の場合であっても、音声
との同期ずれが発生する恐れがある。従って、完全なシ
ームレスの再生が実現できないことになる。
【0429】このような問題に対応して、本発明では、
同一の記録媒体に複数の論理的な記録区間即ちVOBを
設ける際に、各VOBの先頭及び終端でのRFF、TF
Fの値が所定の値となるように逆テレシネ変換を行う。
更に、その逆テレシネ変換の方法についても、図43及
び図44を参照して後で詳しく説明するが、その概念を
以下に簡単に説明する。
【0430】VOBの先頭に於いて、前記フラグRF
F、TFFを所定の値に固定しかつ冗長フィールドの除
去を禁止した状態から逆テレシネ変換を開始し、実際の
冗長フィールドの検出結果により生成される前記フラグ
RFF、TFFが所定の値となったところから、冗長フ
ィールドの除去と前記フラグRFF、TFFの値を出力
し、VOBの先頭での前記フラグRFF、TFFが所定
の値を持つように逆テレシネ変換を行う。
【0431】更に、各VOBの終端でのこれらのフラグ
RFF、TFFを所定の値とするために、予めVOBに
相当するテレシネ画像RT1の冗長フィールドの位置を
検査しその結果によって前記フラグRFF、TFFを生
成する手段を有し、実際に逆テレシネ変換と圧縮符号化
を行う際に、該VOBの終端部での前記フラグRFF、
TFFが所定の値になる逆テレシネ変換後のフレームの
内、VOBの終端の近傍に位置するフレームに於いてコ
ピーされた冗長フィールドの除去操作を中止して、該V
OBの終端での前記フラグRFF、TFFが所定の値を
持つように逆テレシネ変換を行う。
【0432】或いは、VOBに相当するテレシネ画像R
T1の終端に近づいたことを検出する手段を有し、該V
OBの終端に近づいたと判断した場合に、冗長フィール
ドの除去を制限することにより該VOBの終端での前記
フラグRFF、TFFが所定の値を持つように逆テレシ
ネ変換を行う。
【0433】このような手段により逆テレシネ変換を行
うことにより、VOBの先頭と終端でのフラグRFF、
TFFの値が所定の値に揃い、VOB同士を連続して再
生しても、ボトムフィールド同士、或いはトップフィー
ルド同士が連続することが無くなり、従って、複数のV
OBを連続して再生する場合に、VOBの境界に於いて
もシームレス再生を実現することが出来るようになる。
図45を参照して、上記にその概念を説明した本発
明に於ける逆テレシネ変換回路の更なる実施形態を説明
する。図45は本発明に於ける逆テレシネ変換回路を図
25のビデオエンコーダ300に組み込まれたビデオエ
ンコーダ300Bの詳細な構造を示す。本実施形態に於
けるビデオエンコーダ300Bは、図39に示したビデ
オエンコーダ300Aと同様の構造に、フレームメモリ
304、306、フィールド間差分器308、閾値判定
器310、テレシネ周期判定器312、セレクタ31
4、符号化装置316から構成されている。しかし、ビ
デオエンコーダ300Aと比べて、VOB終端検出器3
18、及び制御信号固定回路322が図示の如く追加さ
れている。
【0434】VOB終端検出器318は、DVDエンコ
ーダECDの編集情報作成部100に接続されて、ビデ
オストリームSt1に含まれるビデオストリームに同期
して入力されるタイムコードの供給を受ける。また、V
OB終端検出器318は、エンコードシステム制御部2
00が生成するエンコードパラメータであるビデオエン
コード終了時刻V_ENDTM(図29参照)に基づいてVO
B終端のタイムコードより少なくとも数フレーム前に
「ハイ」になるVOB終端信号RT9を出力する。
【0435】本実施形態では、VOB内のテレシネ周期
ステート3の最後のフレームのタイムコードを設定し、
そのフレームが入力した時点でVOB終端信号RT9を
出力するようにしている。テレシネ周期と対応するタイ
ムコードが不明である場合には、1周期分すなわち、V
OBの終端タイムコードの5フレーム前にVOB終端信
号RT9の出力を行う事でも構わない。
【0436】制御信号固定回路322は、V0B終端検
出器318に接続されてVOB終端信号RT9の供給を
受けると共に、テレシネ周期判定器312に接続されて
セレクタ制御信号RT7、トップフィールドファースト
フラグTFF、リピートファーストフィールドフラグR
FF、及び出力画像有効フラグIEFの供給を受ける。
制御信号固定回路322は、VOB終端信号RT9に基
づいて、セレクタ制御信号RT7、トップフィールドフ
ァーストフラグTFF、リピートファーストフィールド
フラグRFF、及び出力画像有効フラグIEFを其々を
制御して、第二セレクタ制御信号RT7、第二トップ
フィールドファーストフラグTFF’、第二リピートフ
ァーストフィールドフラグRFF、及び第二出力画像
有効フラグIEF’を出力する。
【0437】セレクタ314は、制御信号固定回路32
2に接続されて第二セレクタ制御信号RT7’の供給を
うける。同様に、符号化装置316も制御信号固定回路
322に接続されて第二トップフィールドファーストフ
ラグTFF’、第二リピートファーストフィールドフラ
グRFF、及び第二出力画像有効フラグIEF’の供
給を受ける。
【0438】制御信号固定回路322は、VOB終端信
号がHiになって以降、TFF=1、RFF=0の状
態、を検出すると、その後のエンコード前の画像につい
ては、TFF=1、RFF=0の状態、入力されるテレ
シネ画像RT1のフレームをそのままエンコード処理を
行うように制御する。すなわち、TFF=1、RF
F’=0、IEF=1、RT7’=1と固定して、そ
れ以降の冗長フィールドの削除を禁止する。なお、RT
7、IEFの変化は、RFF、TFFと同期しているの
で、RFF、TFFの変化の検出するだけで十分であ
る。
【0439】つまり、本実施形態に於けるビデオエンコ
ーダ300Bでは、セレクタ314及び符号化装置31
6は、ビデオエンコーダ300Aと違って、エンコード
システム制御部200からのエンコードパラメータを含
むSt9とビデオストリームSt1中のタイムコードに
基づいて、VOB終端検出器318と制御信号固定回路
322によって、ビデオストリームSt1中のVOB終
端を検知することにより、冗長フィールドの削除をより
精密に制御できるので、より効率的且つ正確な逆テレシ
ネ変換処理を可能としている。
【0440】図43及び図44を参照して、ビデオエン
コーダ300Bによる逆テレシネ変換の方法について説
明する。図43及び図44の第1段目から第3段目まで
は、既に説明した逆テレシネ変換のタイミングを示す図
40及び図41の其々と同様であるので説明を省く。但
し、第段目には、VOBの終端の検出信号RT9が表
されている。枠体GF1は、VOBaの終端期間、枠体
GF2は、VOBbの先頭期間、枠体GF3は、VOB
bの終端期間を示す。
【0441】先ず、テレシネ画像RT1の逆テレシネ変
換を考える。元のテレシネ画像RT1のフレームF18
で終わるVOBaの終端に着目する。予め、冗長フィー
ルドの検査を行い、冗長フィールドが含まれていること
がわかっているとする。このテレシネ画像RT1をその
まま逆テレシネ変換すると、図44に示すようなRF
、TFFを生成する事になる。ここで、VOBa
のフレームの内、TFF=1、RFF=0でかつ終
端に最も近いフレームは、図41ではフレームFl2’
であるので、以降の枠体GF1に示す区間での冗長フィ
ールドの削除を禁止すると、図43の再生画像IRに示
すような必ずボトムフィールドで終了するVOBaとな
る。
【0442】次に、VOBbの先頭に注目する。VOB
bの先頭では、実際の冗長フィールドの削除は禁止して
TFF=1、RFF=0の状態からフラグを出力
し、冗長フィールドの検査の結果初めてフラグがTF
=1、RFF=0の状態になってから冗長フィー
ルドの削除を開始する。枠体GF2内の区間がその冗長
フィール除去の禁止期間である。
【0443】VOBbの終端では、VOBaの終端と同
様の処理を行う。即ち、枠体GF3で示す期間では冗長
フィールドの削除を行わない。
【0444】VOBcの先頭は、もともとTFF
1、RFF=0であるので、すぐさま冗長フィールド
削除のモードに入る。
【0445】以上のように各VOBセルを生成すると、
VOBaの終端、VOBbの先頭及び終端、VOBcの
先頭の何れもがTFF=1、RFF=0の状態であ
り、VOBa→VOBb→VOBcと連続再生した場合
も、また、VOBa→VOBcと連続再生した場合に
も、フィールドの不連続はなくなり、シームレス再生が
保証できることになる。
【0446】図46に示すタイミングチャートを参照し
て、本発明にかかる逆テレシネ変換回路の実施形態2の
ビデオエンコーダ300Bの動作をより詳しく説明す
る。本実施形態に於けるタイミングチャートは、図42
に示すビデオエンコーダ300Aとタイミングチャート
に、VOB終端信号RT9、第二セレクタ制御信号RT
、第二トップフィールドファーストフラグTF
F’、第二リピートファーストフィールドフラグRF
、及び第二出力画像有効フラグIEF’の動作を追
加して表した構成になっている。既に、図43を参照し
て説明した、VOB終端信号RT9に基づく、元のフラ
グと各第二フラグとの関係が明確に示されている。
【0447】同図に於いて、テレシネ画像入力のF4t
のタイミングでタイムコードなどによる逆テレシネ停止
信号であるVOB終端信号RT9が入力した場合を示し
ている。逆テレシネ停止信号RT9が入力するまでの動
作は、図42で説明した場合と同様である。
【0448】逆テレシネ停止信号RT9が入力してから
最初にTFF’=1、RFF=0を出力するステート
3のフレーム以降、逆テレシネ操作を停止し、入力のテ
レシネ画像をそのまま出力している。これにより、どの
位置で符号化を停止させても、トップフィールドが先行
するフレームでセルが終了することとなり、複数のVO
Bを連続再生した場合のシームレス再生を保証出来るこ
とになる。
【0449】図43、図44、図45、図46を参照し
てVOB終端検出器318及び制御信号固定回路322
についての上述の開示は、当業技術に熟練したものであ
れば、このような動作が可能なVOB終端検出器318
及び制御信号固定回路322を、プログラム等のソフト
ウェアによって、あるいは電気回路によって構成するに
十分であるので、具体的な構成についての説明を省く。
本実施形態では、タイムコードによりVOB終端を検
出したが、フレーム数を数えるなどの方法によって実現
しても、本発明の効果はいぜんとして有効である。ま
た、TFF=1、RFF=0の状態でVOBを終了
する例をしめしたが、他の状態であっても複数のVOB
の境界でテレシネ周期に問題が起きないように制限すれ
ば良い。
【0450】以上説明した実施形態では、1度のテレシ
ネ画像の入力によって、順次逆テレシネ変換処理を行
い、ビデオエンコード処理を行う方法を示した。次に第
2の実施形態として、1度目の入力で、テレシネ変換周
期及びTFF,RFFを検出し、2度目の入力で図43
に示すように、TFF,RFF’を生成し、ビデオエ
ンコード処理を行う方法について説明する。この場合の
処理は、図39に示すビデオエンコードブロックにおい
て、テレシネ周期判定器312にエンコードを行うVO
Bのテレシネ周期情報を格納するメモリを加える事で実
現できる。
【0451】つまり、1度目のテレシネ画像入力によ
り、順次逆テレシネ変換処理を行う、その結果、すなわ
ちテレシネ周期情報をテレシネ周期判定器312に蓄積
し、1度目の処理を終了する。次にテレシネ周期判定器
312では、エンコード終了時刻のフレームより、時間
をさかのぼり、それぞれの逆テレシネ変換画像のTF
F,RFFを評価し、TFF=1、RFF=0の状態を
検出したら、そのフレームからVOB終端までのフレー
ムのTFF、RFFが、TFF=1,RFF’=0と
なるように設定する。
【0452】以上に説明した第2の実施形態の別の実施
形態として、エンコードするテレシネ変換画像のテレシ
ネ周期情報がわかっている場合、エンコード処理前に、
そのテレシネ周期情報をテレシネ周期判定器312に入
力し、前述した、TFF,RFFの変換処理及び2度目
の処理をテレシネ周期判定器312で行う事により、同
様に実現できる。また、テレシネ周期判定器に、TF
F、RFFの変換処理を施したTFF,RFF’を入
力する事でも同様な効果を得る事ができる。
【0453】以上に示した逆テレシネ変換回路を含むビ
デオエンコードは、図25のビデオエンコーダ300に
相当し、図34のエンコーダフローチャートのサブルー
チンであるステップ#1800で設定されたエンコード
パラメータ、すなわち図29で示したエンコードパラメ
ータのビデオエンコードモードV_ENCMD設定の逆テレシ
ネ変換処理をおこなうか否かに基づいて、さらにビデオ
エンコード開始時刻V_STTM、ビデオエンコード終了時刻
V_ENDTMに基づき、図34Bのステップ#1900での
ビデオエンコード処理をおこなう。
【0454】以上説明したように、本発明によれば、セ
ル同士を連続して再生しても、ボトムフィールド同士、
或いはトップフィールド同士が連続することなく、セル
の境界に於いてもシームレス再生を実現することが出来
る。
【0455】産業上の利用可能性 以上のように、本発明にかかるビットストリームのイン
ターリーブで媒体に記録再生する方法及びその装置は、
様々な情報を搬送するビットストリームから構成される
タイトルをユーザーの要望に応じて編集して新たなタイ
トルを構成することができるオーサリングシステムに用
いるのに適しおり、更に言えば、近年開発されたデジ
タルビデオディスクシステム、いわゆるDVDシステム
に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルチメディアビットストリームのデータ構造
を示す図
【図2】オーサリングエンコーダを示す図
【図3】オーサリングデコーダを示す図
【図4】単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面を
示す図
【図5】単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面を
示す図
【図6】単一の記録面を有するDVD記録媒体の断面を
示す図
【図7】複数の記録面(片面2層型)を有するDVD記
録媒体の断面を示す図
【図8】複数の記録面(両面1層型)を有するDVD記
録媒体の断面を示す図
【図9】DVD記録媒体の平面図
【図10】DVD記録媒体の平面図
【図11】片面2層型DVD記録媒体の展開図
【図12】片面2層型DVD記録媒体の展開図
【図13】両面一層型DVD記録媒体の展開図
【図14】両面一層型DVD記録媒体の展開図
【図15】マルチレイティッドタイトルストリームのー
例を示す図
【図16】VTSのデータ構造を示す図
【図17】システムストリームのデータ構造を示す図
【図18】システムストリームのデータ構造を示す図
【図19】システムストリームのパックデータ構造を示
す図
【図20】ナブパックNVのデータ構造を示す図
【図21】DVDマルチシーンのシナリオ例を示す図
【図22】DVDのデータ構造を示す図
【図23】マルチアングル制御のシステムストリームの
接続を示す図
【図24】マルチシーンに対応するVOBの例を示す図
【図25】DVDオーサリングエンコーダを示す図
【図26】DVDオーサリングデコーダを示す図
【図27】VOBセットデータ列を示す図
【図28】VOBデータ列を示す図
【図29】エンコードパラメータを示す図
【図30】DVDマルチシーンのプログラムチェーン構
成例を示す図
【図31】DVDマルチシーンのVOB構成例を示す図
【図32】テレシネ変換と逆テレシネ変換の様子を示す
【図33】マルチアングル制御の概念を示す図
【図34】(a)、(b)はエンコード制御フローチャ
ートを示す図
【図35】非シームレス切り替えマルチアングルのエン
コードパラメータ生成フローチャートを示す図
【図36】エンコードパラメータ生成の共通フローチャ
ートを示す図
【図37】シームレス切り替えマルチアングルのエンコ
ードパラメータ生成フローチャートを示す図
【図38】パレンタル制御のエンコードパラメータ生成
フローチャートを示す図
【図39】逆テレシネ変換器のブロック図
【図40】パレンタル接続例を示す図
【図41】テレシネ変換と逆テレシネ変換の様子を示す
【図42】逆テレシネ変換器のタイミングチャートを示
す図
【図43】パレンタル接続例を示す図
【図44】テレシネ変換と逆テレシネ変換の様子を示す
【図45】逆テレシネ変換器のブロック図
【図46】逆テレシネ変換器のタイミングチャートを示
す図
【図47】デコードシステムテーブルを示す図
【図48】デコードテーブルを示す図
【図49】デコーダのフローチャートを示す図
【図50】PGC再生のフローチャートを示す図
【図51】ストリームバッファ内のデータデコード処理
フローチャートを示す図
【図52】各デコーダの同期処理フローチャートを示す
【図53】単一シーンのエンコードパラメータ生成フロ
ーチャートを示す図
【図54】インターリーブブロック構成例を示す図
【図55】VTSのVOBブロック構成例を示す図
【図56】連続ブロック内のデータ構造を示す図
【図57】インターリーブブロック内のデータ構造を示
す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 美裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 山根 靖彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 水口 昇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−121360(JP,A) 特開 平6−113255(JP,A) 特開 平8−223530(JP,A) ITU−Tホワイトブック,新日本I TU協会,1995年 2月18日,pp. 375−595 最新MPEG教科書,マルチメディア 通信研究会,1994年 8月 1日,p. 162 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/85 H04N 5/91 - 5/956 H04N 7/24 G11B 20/10 G11B 20/12 G11B 27/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録された情報を再生する再
    生方法であって、前記記録媒体は、記録信号が記録さ
    れ、第1ビデオオブジェクト、第2ビデオオブジェク
    ト、第3ビデオオブジェクトを備え、 前記記録信号は、第1情報と、第2情報と、特定フィー
    ルドを複数回繰り返すことにより信号源のフレームレー
    トより大きなフレームレートに変換されたビデオ信号
    を、繰り返された冗長フィールドを削除して生成された
    中間信号を含む信号を圧縮符号化することで生成されて
    おり、 前記第1情報はフィールドが削除されたかどうかを示
    し、 前記第2情報はフレームに含まれる2つのフィールドの
    うち、どちらのフィールドが時間的に先行して表示され
    るべきかを示し、 前記第1ビデオオブジェクト、前記第2ビデオオブジェ
    クト、前記第3ビデオオブジェクトの先頭、及び終端で
    前記第1情報、前記第2情報の各々は、前記第1ビデオ
    オブジェクト、前記第2ビデオオブジェクト、前記第3
    ビデオオブジェクトの先頭はトップフィールドで始ま
    り、前記第1ビデオオブジェクト、前記第2ビデオオブ
    ジェクト、前記第3ビデオオブジェクトの終端はボトム
    フィールドで終わる値を示し、 前記再生方法は、 ユーザの所望シナリオを受付け、シナリオデータを出力
    するステップと、 前記出力されたシナリオデータに応じて、前記第3ビデ
    オオブジェクトを第1ビデオオブジェクトを再生し、続
    いて第2ビデオオブジェクトを再生した後にさらに続い
    て再生するか、または、前記第1ビデオオブジェクトを
    再生した後に、前記第2再生ビデオオブジェクトを再生
    せずに再生するステップと、 第1情報、前記第2情報を用いて再生画像を生成するス
    テップを含む、再生方法。
  2. 【請求項2】 記録媒体に記録された情報を再生する再
    生装置であって、前記記録媒体は、記録信号が記録さ
    れ、第1ビデオオブジェクト、第2ビデオオブジェク
    ト、第3ビデオオブジェクトを備え、 前記記録信号は、第1情報と、第2情報と、特定フィー
    ルドを複数回繰り返すことにより信号源のフレームレー
    トより大きなフレームレートに変換されたビデオ信号
    を、繰り返された冗長フィールドを削除して生成された
    中間信号を含む信号を圧縮符号化することで生成されて
    おり、 前記第1情報はフィールドが削除されたかどうかを示
    し、 前記第2情報はフレームに含まれる2つのフィールドの
    うち、どちらのフィールドが時間的に先行して表示され
    るべきかを示し、 前記第1ビデオオブジェクト、前記第2ビデオオブジェ
    クト、前記第3ビデオオブジェクトの先頭、及び終端で
    前記第1情報、前記第2情報の各々は、前記第1ビデオ
    オブジェクト、前記第2ビデオオブジェクト、前記第3
    ビデオオブジェクトの先頭はトップフィールドで始ま
    り、前記第1ビデオオブジェクト、前記第2ビデオオブ
    ジェクト、前記第3ビデオオブジェクトの終端はボトム
    フィールドで終わる値を示し、 前記再生装置は、 ユーザの所望シナリオを受付け、シナリオデータを出力
    するシナリオ選択部と、 前記出力されたシナリオデータに応じて、前記第3ビデ
    オオブジェクトを第1ビデオオブジェクトを再生し、続
    いて第2ビデオオブジェクトを再生した後にさらに続い
    て再生するか、または、前記第1ビデオオブジェクトを
    再生した後に、前記第2再生ビデオオブジェクトを再生
    せずに再生する手段と、 第1情報、前記第2情報を用いて再生画像を生成する手
    段を含む、再生装置。
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最新MPEG教科書,マルチメディア通信研究会,1994年 8月 1日,p.162

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