JP3434778B2 - ねじ・油圧両用パワーシリンダー機構 - Google Patents

ねじ・油圧両用パワーシリンダー機構

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JP3434778B2
JP3434778B2 JP2000115977A JP2000115977A JP3434778B2 JP 3434778 B2 JP3434778 B2 JP 3434778B2 JP 2000115977 A JP2000115977 A JP 2000115977A JP 2000115977 A JP2000115977 A JP 2000115977A JP 3434778 B2 JP3434778 B2 JP 3434778B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】板金加工の切断や塑性加工に
おける金型の加圧あるいは金型鋳造や射出成型における
金型移動などの装置に使用する推力を付与するシリンダ
ー機構に関し、特に低推力だが早送り移動可能かつ低速
移動だが高推力を出力可能とす推力付与シリンダー機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】板金加工の切断や塑性加工における金型
の加圧あるいは金型鋳造や射出成型における金型移動な
どの機構において、低推力だが早送り移動と低速度だが
高推力を必要とする作動行程がある。これらの移動推力
を付与するものとしてねじによる送り機構あるいは油圧
式シリンダーが用いられている。しかし、同一容量のモ
ータで作動するとき、これらの機構は推力を大きくする
と送りが遅くなり、送りを早くすると大きな推力が十分
得られないという構造的問題を含んでいる。
【0003】上記のように金型を移動させる機構や締め
付ける機構には、ねじによる送り機構によるもの、カム
や倍力機構によるもの、あるいは油圧シリンダーによる
ものがある。
【0004】ねじによる送り機構によるものは任意移動
距離の制御が容易にできる。この場合、高推力を得る方
法としては、モータの出力トルクを減速機で高トルクに
変換し、さらにねじピッチを小さくすることで相乗作用
により可能となる。しかし、高推力を得ることができる
反面、ナットの移動速度を高速度対応にすることができ
ない問題点を有する。
【0005】カムや倍力機構による場合は、移動区間が
固定化されているので移動距離の変動を任意に制御でき
ない問題がある。
【0006】油圧シリンダーによるものは、ピストンロ
ッドの駆動方式に2方式がある。その一つは油圧ポンプ
を利用して、油圧をシリンダー中のピストンに作用して
ロッドを移動させ、ピストンに作用する反対の油を自然
排出させる複動ピストン形機構による方式のものと、他
の一つはピストンを境界としてシリンダーの両側の2室
の油を油圧ポンプで移動させる複動両ロッド形による方
式のものである。これらの2つの方式において、油圧ポ
ンプの能力は発生圧力×吐出速度で一定であるため、ピ
ストンに高出力を要求するとき、ピストンの送り速度は
低下することとなる問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】金型を利用した機械加
工の行程において、金型を移動する往行程と復行程の折
り返し点近傍は低速度であるが高出力を必要とし、その
他の行程においては生産性の観点から早送りが必要とな
る。この要求に応えるものとして、折り返し近傍で必要
な高推力を発生させる機能を有する機構として油圧シリ
ンダーを作用させ、往行程の前段及び戻り行程の後段の
高速度送りを必要とする行程では、ねじ送り機構を直接
作用させて、ねじ送りシリンダーと油圧シリンダーを結
合して一体化して両機構の特徴を生かした機構を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の手段は、請求項1の発明では、ボールねじ
の回転軸6とナット11からなる回転/直動変換機構
と、回転軸6を内部に有しかつナット11の上端側に直
結した直結機構によりナット11の直動に応じて出力軸
19を直動するねじ送りシリンダー機構と、該ねじ送り
シリンダー機構とは別機構からなる、ナット11の下端
に一体化した第1ピストン13と、該第1ピストン13
の付勢をパスカルの原理で伝達する油圧機構と、該油圧
機構による付勢の第2ピストン18と、該第2ピストン
18の下端に一体化した出力軸19からなる高推力で直
動する油圧シリンダー機構からなり、これら両機構の択
一的切換機構をナット11の上端側と直結する該直結機
構に設けた電磁連結器9と該油圧機構に設けた電磁弁3
1から構成してねじ送りシリンダー機構及び油圧シリン
ダー機構を一体化したことを特徴とするねじ・油圧両用
のパワーシリンダー機構である。
【0009】請求項2の発明では、ナット11の上端側
に直結する直結機構に設けた電磁連結器9は、ナット1
1の上端側に設けた電磁吸着盤12と電気信号により自
在に結合分離する継手機構をなし、ナット11の下端に
一体化した第1ピストン13による油圧機構は、第1ピ
ストン13を収容する第1シリンダー14中の油圧をそ
れより大きい断面積の第2シリンダー21に及ぼして第
2シリンダー21に収容の第2ピストン18に大きな推
力を与える流体継手機構をなし、油圧機構に設けた電磁
弁は該流体継手機構に配設され、電磁弁31の開・閉切
換えにより流体移動を規制して油圧を調節することを特
徴とする請求項1の手段におけるねじ・油圧両用のパワ
ーシリンダー機構である。
【0010】請求項3の発明では、ナット11は、上端
にボールねじ回転軸6の軸芯に対して偏芯したナット回
転防止偏芯防止盤10を有しかつ下端に一体化した第1
ピストン13を有し、ナット11の直動行程及びナット
回転防止盤10の回転を規制しかつボールねじの軸芯に
対して偏芯した電磁連結器支持偏芯筒7を該ナット回転
防止偏芯防止盤10の外周に有し、該ナット回転防止偏
芯防止盤10は電磁連結器支持偏芯筒7の内壁で拘束案
内されて直動することを特徴とする請求項1又は2の手
段におけるねじ・油圧両用のパワーシリンダー機構であ
る。
【0011】請求項4の発明では、電磁連結器支持偏芯
筒7は上端が電磁連結器用基盤8で蓋され、電磁連結器
支持偏芯筒7の直動行程及び回転を規制しかつボールね
じの軸芯に対して偏芯した15を電磁連結器支持偏芯筒
7の外周に有し、電磁連結器支持偏芯筒7は偏芯筒15
の内壁で拘束案内されて直動することを特徴とする請求
項1〜3のいずれか1項の手段におけるねじ・油圧両用
のパワーシリンダー機構である。
【0012】請求項5の発明では、電磁弁31の開にお
ける第1シリンダー14と第2シリンダー21間の流体
の移動に伴う畜油容器として、第2シリンダー21と同
軸かつ外周に環状の第3シリンダー23を設け、第2シ
リンダー21と第3シリンダー23の間に可動環状ピス
トン26を摺動自在に配設して可動環状ピストン上部を
第3シリンダー容積29としたことを特徴とする請求項
1〜4のいずれか1項の手段におけるねじ・油圧両用の
パワーシリンダー機構である。である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して以下に説明する。図1において、1はサーボモー
タ、2はプーリ、3はタイミングベルトを示す。この場
合、便宜上プーリ2の側を本実施の形態のねじ・油圧両
用のパワーシリンダー機構の上部とし、縦型に配置した
ものとして説明する。しかし、配置状態は自由で、横置
きあるいは斜め置きにもできることはいうまでもない。
サーボモータ1の動力により本発明のねじ・油圧両用の
パワーシリンダーは駆動される。本発明のねじ・油圧両
用のパワーシリンダーは、ボールねじの回転軸6とナッ
ト11からなる回転/直動変換機構と、回転軸6を内部
に有しかつナット11の上端側に直結した直結機構によ
りナット11の直動に応じて出力軸19を直動するねじ
送りシリンダー機構と、ナット11の下端に一体化した
第1ピストン13と、該第1ピストン13の付勢をパス
カルの原理で伝達する油圧機構と、該油圧機構による付
勢の第2ピストン18と、該第2ピストン18の下端に
一体化した出力軸19からなる高推力で直動する油圧シ
リンダー機構からなる。本発明においてナットの直動に
単なる回転軸との組合わせでなく、ボールねじとしたの
は回転がスムースでかつ速度も速く、さらに直動の信頼
性が高いことによる。
【0014】このねじ送りシリンダー機構は、円筒体か
らなる電磁連結器支持偏芯筒7を有し、上端は電磁連結
器用基盤8で蓋され、下端は第1シリンダー14を一体
に有する。電磁連結器支持偏芯筒7の筒内は中心からや
や偏芯した位置にボールねじ回転軸6を通している。回
転軸6にはボールねじを内蔵するナット11が螺合され
ている。このナット11にはナット回転防止偏芯盤10
がその周囲に一体的に形成されている。この回転防止偏
芯盤10は円盤からなるが、円盤の中心から偏芯した位
置にナット11を有する。ナット11の下端には内部に
ボールねじ回転軸6を自由に回転可能に内在させた第1
ピストン13が取り付けられている。第1ピストン13
の下半部は外径が細くなり、電磁連結器支持偏芯筒7の
下端の筒底部から一体に下方に延びる第1シリンダー1
4との間で、第1シリンダー容積27を形成している。
そして第1ピストン13は電磁連結器支持偏芯筒7の下
端底部と及び第1シリンダー14と液蜜用リングで液蜜
に摺動する。さらにナット11の上端には電磁吸着盤1
2を一体的に有する。一方、電磁連結器支持偏芯筒7の
蓋体を形成している電磁連結器用基盤8にボールねじ回
転軸6を自由に通す孔を有し、電磁連結器用基盤8の内
側は電磁石からなる電磁連結器9を有し、この電磁連結
器9は電磁吸着盤12と電磁的に自在に直結される。
【0015】電磁連結器支持偏芯筒7の筒底部に一体化
した第1シリンダー14は円盤状のシリンダー/ボール
ねじ連結基板17を偏芯した位置で液蜜リングにより液
蜜に摺動して貫通しており、その下端に円盤状の第2ピ
ストン18を一体化して接続している。さらに第2ビス
トン18の下端は出力を外部に働かすピストンロッドで
ある出力軸19に接続され一体化されている。出力軸1
9の内部は筒状空洞部20が形成されている。筒状空洞
部20中の第1ピストン13の下端に第2ビストン18
を上方に引き込むための第2ピストン引き込み端子25
がねじ止めされている。
【0016】さらに、シリンダー/ボールねじ連結基板
17の上端外周には偏芯筒15を一体化して有する。こ
の偏芯筒15の中には電磁連結器支持偏芯筒7が上下直
動自在に摺動可能に嵌合されており、偏芯筒15の筒の
長さはほぼ電磁連結器支持偏芯筒7の2倍の長さとなっ
て電磁連結器支持偏芯筒7の直動行程を規制している。
しかし、この偏芯筒15の筒の長さは上記の2倍に限る
ものでなく、電磁連結器支持偏芯筒7の直動行程を幾ら
にするか、換言すると直動するねじ送りシリンダー機構
の直動量により適宜定める。偏芯筒15の上端は円盤状
のボールねじ回転軸支承基板16で一体的に閉止されて
いる。ボールねじ回転軸支承基板16の円盤の偏芯した
位置にボールねじ回転軸6を通す貫通孔を有し、ベアリ
ングで回転軸6を支承している。ボールねじ回転軸支承
基板16の上側に突出した回転軸6にはプーリ4を有
し、プーリ4の下側の歯車で隣接のボールねじ回転角検
出器5の歯車とかみ合っている。そしてボールねじ回転
角検出器5はボールねじ回転軸支承基板16の一端に軸
支されている。このボールねじ回転角検出器5は出願人
の発明の特願2000−81375号に係る装置でボー
ルねじの回転軸6の回転角を検出して、回転軸6の回転
により直動するナット11の位置を検出するための装置
で、またナット11の直動する距離を予め設定すること
がある。
【0017】シリンダー/ボールねじ連結基盤17その
下端外側部に二重の環状の内筒及び外筒からなる第2シ
リンダー21及び第3シリンダー23が連結され、第2
シリンダー21及び第3シリンダー23の下端はそれぞ
れシリンダー取付け基盤24に一体化して接合されてい
る。第2シリンダー21の内周は液密リングで液密に第
2ピストン18と摺動自在に接している。第2シリンダ
ー21及び第3シリンダー23の長さは、第2ピストン
18の直動行程の長さすなわちねじ送りシリンダー機構
による電磁連結器支持偏芯筒7の直動行程の長さと、油
圧シリンダー機構のナット11の電磁連結器支持偏芯筒
7内での直動によ第1ピストン13で加圧された油圧で
推されて直動する第2ピストン18の直動行程の長さを
合わせた長さを保証するものとする。第2シリンダー2
1及び第3シリンダー23の間には環状の可動環状ピス
トン26が液蜜に摺動自在に嵌合されている。そして可
動環状ピストン26の上部はシリンダー/ボールねじ連
結基盤17との間で第3シリンダー容積29を形成し、
可動環状ピストン26の下部はシリンダー取付基盤24
との間で空気シリンダー30を形成して可動環状ピスト
ン26を空気圧で上方に弾撥している。この空気シリン
ダー30の空気圧に替えて、可動環状ピストン26とシ
リンダー取付基盤24との間に弾撥状にコイルばねとす
ることもできる。さらに、第2ピストン18の下降によ
り第2シリンダー容積28の容量が第1シリンダー14
と第2シリンダー21の間で増加して、その増加分第3
シリンダー容積29が減量すると自動的に減圧されるの
で可動環状ピストン26は上昇することとなる。従って
可動環状ピストン26の下側の空気シリンダー30に空
気圧で弾撥しなくともよく、この部分は外部に連通した
単なる空所とすることもできる。
【0018】以上において、第1シリンダー14と第1
ピストン13の下部の細径部との間形成の第1シリンダ
ー容積27は第1シリンダー14の下端に設けた油道穴
22により第1シリンダー14と第2シリンダー21の
間の第2シリンダー容積28に連通しており、さらにシ
リンダー/ボールねじ連結器盤17中の第2シリンダー
容積28の上部の油道に電磁弁31を介在して第2シリ
ンダー21と第3シリンダー23の間の第3シリンダー
容積29に連通している。電磁弁31は電気信号により
開・閉が自在に形成されている。
【0019】以上の本発明のねじ・油圧両用のパワーシ
リンダー機構では、ボールねじの回転軸6とナット11
からなる回転/直動変換機構として、ボールねじ回転軸
6を回転してもナット、電磁連結器支持偏芯筒7及び偏
芯筒15は断面真円としながらそれらをそれぞれ回転す
ることなく、回転軸6に沿って直動するように、ナット
11と一体化したナット回転防止偏芯盤10の中心から
偏位した位置に回転軸6を配設し、さらに、これらを収
容する電磁連結器支持偏芯筒7及び偏芯筒15もその中
心から偏位した位置に回転軸6、第1ピストン13ある
いは第1シリンダー14を位置せしめている。しかし、
回転軸を回転してナットや電磁連結器支持偏芯筒7や偏
芯筒15を回転しないようにするためには断面真円でな
く異形とするか、あるいはそれぞれの間に回転を防止す
るガイドを設けることで可能である。しかし、本発明の
回転軸6を偏芯して配置する構造とすることが最も構造
が簡明でコストを抑えることができる。
【0020】以上説明したとおり、本発明における直結
機構とはナット11の上端に一体化したナット回転防止
偏芯盤10とその上に一体化した電磁吸着盤12と、こ
の電磁吸着盤12を電磁石で結合する電磁連結器9と電
磁連結器9に一体化した電磁連結器用基盤8とこれと一
体化し下方に第1シリンダー14を有する電磁吸着器偏
芯筒7と、第1シリンダー14の下端に一体化した第2
ピストン18とこの第2ピストン18の下端に接続され
た推力を作用するピストンロッドである出力軸19から
なるものであり、出力軸19はシリンダー取付基盤24
と液密に摺動する。
【0021】以下に本発明のねじ・油圧両用のパワーシ
リンダー機構の作動を説明する。先ず図1の状態におい
て、電源のスイッチをオンとし、次いで、電磁弁31は
オフとして開き、電磁連結器をオンとして励磁してナッ
ト回転防止偏芯盤10の電磁吸着盤12を結合し、サー
ボモータ1の電源をオンとする。サーボモータ1の電源
オンによりサーボモータ1の正方向の回転をプーリ2か
らタイミングベルト3によりプーリ4に伝え、ボールね
じ回転軸6を正回転する。ところで図1に示すように、
予めボールねじ回転角検出器5でナット11の直動距離
を設定しておく。そこで回転軸6の回転によりこれとか
み合うボールねじナット11は偏芯防止盤10と電磁連
結器支持偏芯筒7とにより回転が阻止されているので、
ナット11はボールねじで直動して対偶の下方に移動す
ることとなるが、電磁連結器用基盤8と一体の電磁連結
器支持偏芯筒7もナット11の直動に連れて下方のシリ
ンダー/ボールねじ連結基盤17側に直動する。従っ
て、この場合ナット11は電磁連結器支持偏芯筒7の上
部に存在したままである。この電磁連結器支持偏芯筒7
の直動下降により第1シリンダー14がシリンダー/ボ
ールねじ連結基盤17中を下降して第2ピストン18を
第2シリンダー21内を直動して下降し、第2ピストン
18の下端に一体化した出力軸19に推力を与えてシリ
ンダー取付基板24から突出させる。このとき第2ピス
トン18の下降により第2シリンダー容積28が容積拡
大され第3シリンダー容積29の油が電磁弁31を経て
拡大された第2シリンダー容積28に移行する。そして
図2に示す状態になる。以上においてサーボモータ1の
回転は高速で回転軸6に伝えられ、回転軸6は高速回転
するので、ナット11及び電磁連結器支持偏芯筒7等の
直結機構により直結した外部に推力を作用する出力軸1
9は高速度で前進することとなる。以上は第1段階の低
推力ながら高速で推力するねじ送りシリンダー機構によ
る作用である。
【0022】次いで、第2段階の出力軸19を高推力で
直動する油圧シリンダー機構に移行する。これは第1段
階で電磁連結器支持偏芯筒7がその上端側に電磁連結器
9によりナット11を結合して位置せしめたままの状態
で下方のシリンダー/ボールねじ連結基盤17側に直動
降下し、図2に示す状態にある。第2段階はこの図2に
示す状態から継続して開始する。即ち、図2の位置に電
磁連結器支持偏芯筒7が到達すると、予めボールねじ回
転角検出器5で設定した距離だけナット11が移動し
て、電磁連結器9がオフとなり励磁がなくなり、電磁連
結器9からナットが開放される。一方、電磁弁31はオ
フで閉じられ、第3シリンダー容積29に油が移行でき
なくされている。この状態でさらにサーボモータ1が正
方向に回転して回転軸6を正回転すると、電磁連結器支
持偏芯筒7から結合が解かれて電磁連結器支持偏芯筒7
中をナット11が直動して降下する。このナット11の
直動下降につれてナット11と一体化した第1ピストン
13が下方に直動する。第1ピストン13の下半部は細
径となってその外周側の第1シリンダー14との間で第
1シリンダー容積27を形成して油を収容している。従
って、第1ピストン13が下方に直動するにつれて、第
1シリンダー容積27の上方の径大部の第1ピストン1
3の下降に圧されて第1シリンダー容積27が減少して
油が加圧されて左右にある2個の油道穴22から第2シ
リンダー容積28に移動される。このとき電磁弁31は
オンで閉じられているので、油は第3シリンダー容積2
9には移行することはない。そして第1ピストン13の
径小部の先端の第2ピストン引き込み端子25が出力軸
19の上部の筒状空洞部20に進入する。そして第1ピ
ストン13の加圧により第2シリンダー容積部28の油
がバスカルの原理で第2ピストン18をさらに下方に高
推力で推し、同時に第1シリンダー14が下方に少し移
動し、かつ、第2ピストン18に推されて一体化した出
力軸19がより下方に高推力を及ぼして下方に進出して
図3の状態となる。以上において第1ピストン13は高
速で直動する早送りピストンとなっている。一方、この
時点で予め設定したボールねじ回転角検出器5によりサ
ーボモータ1の回転が停止され、出力軸19の進出は停
止される。勿論、手動により出力軸19の進出途中でサ
ーボモータ1の電源をオフとすることで停止することも
できる。以上で第2段階の出力軸19の高推力による加
圧は終了する。
【0023】出力軸19を上昇させて引き込める時は、
全ての機構を上記の動きと反対の動きをするものとす
る。先ず、図3の状態において、電磁弁31はオン閉じ
られている。この状態から、停止したサーボモータ1を
逆転にオンするとナット11が電磁連結器支持偏芯筒7
中を急速上昇し、ナット11の上端のナット回転防止偏
芯盤10の電磁吸着盤12が電磁連結器支持偏芯筒7の
蓋である電磁連結器用基盤8の電磁連結器9に当接す
る。このとき第2シリンダー容積28の油は油道穴22
を通って第1シリンダー容積27に移行する。この移行
により第2ピストン18は第2シリンダー容積28の減
少分だけ少し上昇し同時に出力軸19も少し上昇して後
退し、、つれて電磁連結器支持偏芯筒7も少し上昇す
る。この場合ナット11の上昇速度は高速であるが、こ
の出力軸19の後退の速度はゆっくりとしている。第1
ピストン13の先端の第2ピストン引込み端子25が出
力軸19の筒状空洞部20内を上昇して第2ビストン1
8の下端に当接する。そして図2の状態となる。図2の
状態になると、電磁弁31はオフとなり開となり第2シ
リンダー容積28から第3シリンダー容積29が連通す
る。この図2の状態で出力軸19をさらに後退させるこ
とができ、回転軸6の逆回転によりナット11が高速上
昇して直動する。この場合、電磁連結器9は励磁しなく
とも良いが、励磁してもよい。ナット11の高速上昇に
つれて電磁連結器用基盤8が上昇されるのでこれと一体
の電磁連結器支持偏芯筒7も急速に上昇し、従って第1
シリンダー14、これと一体化した第2ピストン18及
び一体化した出力軸19が急速上昇して引込められる。
このとき第2ピストン18の上昇により第2シリンダー
容積28の油は蓄油槽である第3シリンダー容積29へ
開いた電磁弁を通って移動される。これは第1シリンダ
ー容積27の容積が第3シリンダー容積29に比して少
ないからである。以上のようにして第2ピストン18の
上端がシリンダー/ボールねじ連結器盤17に当接する
まで直動上昇し、当接すると同時に予め設定したボール
ねじ回転角検出器5によりサーボモーター1の電源が切
られて回転が停止されて図1の状態となる。
【0024】以上第1段階のねじ送りシリンダー機構に
おける状態では出力軸19はナット11と等速運動をし
て高速に移動する。一方第2段階の油圧シリンダー機構
では高速移動するナット11の動きに比して出力軸19
はゆっくりと移動するが、その出力は高推力である。
【0025】上記の作動において、第1シリンダー容積
27の油を後者の第2段階の機能のために第2シリンダ
ー容積28に封じ込めると、前者の第1段階は運動不能
となり実現できなくなる。そこで、前者の第1段階にお
いてナット11と出力軸19と同体運動をさせるとき、
第2ピストン18が第2シリンダー容積28中の流体を
排出あるいは吸入移動させる予備室を準備する必要があ
る。そのために移動する流体の蓄油器とアキュムレータ
の機能を満たすために、第2シリンダー21と同軸の外
周円筒である第3シリンダー23を設けて第3シリンダ
ー容積29とする。
【0026】第2段階の高推力を得るために第3シリン
ダー容積29のの流体移動を封じる必要性から、4〜6
個の電磁弁31をシリンダー/ボールねじ連結盤13の
外周に配置して、第1段階の作動と第2段階の作動の目
的に応じて電磁弁31の開閉と電磁吸着盤12のオンオ
フを電気的に制御する。
【0027】ナット11及び出力軸19の一体運動は電
磁弁31が開でかつ電磁吸着盤12がオンで成立する。
一方、ナット11の移動を油圧により高推力変換機能を
させるときは電磁弁31を閉にしてかつ電磁吸着盤12
をオフに切り換えることで実現できる。
【0028】出力軸19の位置決めについては、ボール
ねじ中のナット11の可動範囲を回転角検出器5で検出
し、同時にサーボモータ1の回転角センサー(図示しな
い)とを併用する。ナット11の1回転当たりのねじ直
接送り機構と油圧送り機構による出力軸19の移動量の
違いはサーボ用制御装置の位置決め演算の異なる計算ル
ーチンの切換えで補正可能とする。
【0029】早送り用、高推力用2段切換えで位置決め
制御を可能とするねじ送り油圧パワーシリンダーが得ら
れる。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明はボール
ねじの回転軸とナットからなる回転/直動変換機構と、
ボールねじ回転軸を内部に有しかつナットの上端側に直
結した直結機構により、ナットの直動に応じて出力軸1
9を直動するねじ送りシリンダー機構と、ナットの下端
に一体化した第1ピストンと、この第1ピストンの付勢
をパスカルの原理で伝達する油圧機構により付勢する第
2ピストン18と、この第2ピストン18に一体化した
ピストンロッドである出力軸19からなる装置とするこ
とで、本発明は、金型を利用した機械加工の行程などに
おいて、金型を移動する往行程と復行程の折り返し点近
傍では、低速度であるが高推力を出力でき、その他の行
程では生産性の観点から早送りができるなど低コストで
生産性の高い従来にない優れた効果を奏する装置であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のねじ・油圧両用のパワーシリンダー機
構の始動待機状態を一部断面で示す側面図
【図2】本発明のねじ・油圧両用のパワーシリンダー機
構のねじ送りシリンダー機構の作動終了状態かつ油圧シ
リンダー機構の始動待機状態を一部断面で示す側面図
【図3】本発明のねじ・油圧両用のパワーシリンダー機
構の油圧シリンダー機構の作動終了状態を一部断面で示
す側面図
【符号の説明】
1 サーボモータ 2 プーリ 3 タイミングベルト 4 プーリ 5 ボールねじ回転角検出器 6 ボール
ねじ回転軸 7 電磁連結器支持偏芯筒 8 電磁連
結器用基盤 9 電磁連結器 10 ナット
回転防止偏芯盤 11 ナット 12 電磁吸
着盤 13 第1ビストン 14 第1シ
リンダー 15 偏芯筒 16 ボール
ねじ回転軸支承基盤 17 シリンダー/ボールねじ連結基盤 18 第2ビ
ストン 19 出力軸 20 筒状空
洞部 21 第2シリンダー 22 油道穴 23 第3シリンダー 24 シリン
ダー取付け基盤 25 第2ピストン引込み端子 26 可動環
状ピストン 27 第1シリンダー容積 28 第2シ
リンダー容積 29 第3シリンダー容積 30 空気シ
リンダー 31 電磁盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/02 F15B 15/14 F16H 25/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボールねじの回転軸6とナット11から
    なる回転/直動変換機構と、回転軸6を内部に有しかつ
    ナット11の上端側に直結した直結機構によりナット1
    1の直動に応じて出力軸19を直動するねじ送りシリン
    ダー機構と、該ねじ送りシリンダー機構とは別機構から
    なる、ナット11の下端に一体化した第1ピストン13
    と、該第1ピストン13の付勢をパスカルの原理で伝達
    する油圧機構と、該油圧機構による付勢の第2ピストン
    18と、該第2ピストン18の下端に一体化した出力軸
    19からなる高推力で直動する油圧シリンダー機構から
    なり、これら両機構の択一的切換機構をナット11の上
    端側と直結する該直結機構に設けた電磁連結器9と該油
    圧機構に設けた電磁弁31から構成してねじ送りシリン
    ダー機構及び油圧シリンダー機構を一体化したことを特
    徴とするねじ・油圧両用のパワーシリンダー機構。
  2. 【請求項2】 ナット11の上端側に直結する直結機構
    に設けた電磁連結器9は、ナット11の上端側に設けた
    電磁吸着盤12と電気信号により自在に結合分離する継
    手機構をなし、ナット11の下端に一体化した第1ピス
    トン13による油圧機構は、第1ピストン13を収容す
    る第1シリンダー14中の油圧をそれより大きい断面積
    の第2シリンダー21に及ぼして第2シリンダー21に
    収容の第2ピストン18に大きな推力を与える流体継手
    機構をなし、油圧機構に設けた電磁弁31は該流体継手
    機構に配設され、電磁弁31の開・閉切換えにより流体
    移動を規制して油圧を調節することを特徴とする請求項
    1記載のねじ・油圧両用のパワーシリンダー機構。
  3. 【請求項3】 ナット11は、上端にボールねじ回転軸
    6の軸芯に対して偏芯したナット回転防止偏芯防止盤1
    0を有しかつ下端に一体化した第1ピストン13を有
    し、ナット11の直動行程及びナット回転防止偏芯防止
    盤10の回転を規制しかつボールねじの軸芯に対して偏
    芯した電磁連結器支持偏芯筒7を該ナット回転防止偏芯
    防止盤10の外周に有し、該ナット回転防止偏芯防止盤
    10は電磁連結器支持偏芯筒7の内壁で拘束案内されて
    直動することを特徴とする請求項1又は2記載のねじ・
    油圧両用のパワーシリンダー機構。
  4. 【請求項4】 電磁連結器支持偏芯筒7は上端が電磁連
    結器用基盤8で蓋され、電磁連結器支持偏芯筒7の直動
    行程及び回転を規制しかつボールねじの軸芯に対して偏
    芯した偏芯筒15を電磁連結器支持偏芯筒7の外周に有
    し、電磁連結器支持偏芯筒7は偏芯筒15の内壁で拘束
    案内されて直動することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載のねじ・油圧両用のパワーシリンダー
    機構。
  5. 【請求項5】 電磁弁31の開における第1シリンダー
    14と第2シリンダー21間の流体の移動に伴う畜油容
    器として、第2シリンダー21と同軸かつ外周に環状の
    第3シリンダー23を設け、第2シリンダー21と第3
    シリンダー23の間に可動環状ピストン26を摺動自在
    に配設して可動環状ピストン上部を第3シリンダー容積
    29としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載のねじ・油圧両用のパワーシリンダー機構。
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