JP3434393B2 - 用紙穴あけ装置 - Google Patents

用紙穴あけ装置

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JP3434393B2 JP17443495A JP17443495A JP3434393B2 JP 3434393 B2 JP3434393 B2 JP 3434393B2 JP 17443495 A JP17443495 A JP 17443495A JP 17443495 A JP17443495 A JP 17443495A JP 3434393 B2 JP3434393 B2 JP 3434393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用紙の所望する位置に
自動的に穴をあけることのできる用紙穴あけ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ、印刷機などの画像形成装置によって所定の画像をプ
リントされた用紙、又はその他の用紙に自動的に穴をあ
ける用紙穴あけ装置は従来より公知である。かかる穴あ
け装置は、モータによって駆動されるポンチと、そのポ
ンチの先端部が突入するダイとを有し、ポンチの先端部
とダイとの間に用紙をセットし、ポンチをモータによっ
て駆動し、これを直線運動させることにより、用紙に穴
をあけるように構成されている。このような穴あけ装置
によれば、一枚の用紙はもとより、複数枚の用紙を束に
した用紙束に対しても一度に穴をあけることができる。
【0003】ところが従来のこの種の穴あけ装置は、そ
の構造が複雑であるばかりでなく、特に多数枚の用紙の
束に対して穴をあけるとき、ポンチに対して大きな力を
加える必要があるため、これを駆動するために大型のモ
ータを必要とし、装置の構造の大型化と、そのコストの
上昇を免れることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去し、小型のモータでポンチに対して大
きな力を与えることができ、もって全体の構造の小型化
と、コストの低減を達成できる用紙穴あけ装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、本体フレームに回転自在に支持された駆動
軸と、該駆動軸をその軸線のまわりに回転駆動する駆動
装置と、前記駆動軸に偏心して固定された偏心回転体
と、先端部に穴あけ用の刃を有するポンチと、該ポンチ
がその軸線方向に摺動自在に嵌合するガイド孔を備えた
ガイド部と、前記ポンチの先端部が突入する中心孔を有
し、かつダイ保持部の取付孔に嵌着固定されたダイと、
前記駆動軸の軸線に対して偏心回転する偏心回転体の運
動を、前記ポンチが前記ガイド孔に案内されながら往復
直線運動を行うように、当該ポンチに伝達する連接リン
クとを具備し、該連接リンクは、その一端が前記ポンチ
に枢着され、かつその他端に形成された円形孔が、前記
偏心回転体の軸線を中心とした円形外周面に相対回転自
在に嵌合していると共に、前記偏心回転体は、前記ポン
チの刃が形成された側と反対の後端部の側に配置され、
かつ前記ポンチが用紙に穴をあけるべく、前記ダイに向
けて移動するとき、当該ポンチの軸線が前記偏心回転体
に交差するように偏心回転体とポンチの相対位置が設定
され、前記ダイがダイ保持部に形成された取付孔に着脱
自在に嵌合して固定され、前記ダイ保持部に形成された
取付孔の内壁面が、ダイを取付孔に嵌合するとき、その
ダイの挿入方向に向けて縮径するテーパ状に形成され、
かつ該取付孔に嵌合するダイ部分であって、その内側に
前記中心孔が形成されているダイ部分の外壁面が、テー
パ状に形成された前記取付孔に対応するテーパ状に形成
されていることを特徴とする用紙穴あけ装置を提案す
る。
【0006】その際、上記構成において、前記ガイド部
と、前記ダイ保持部とが一体に成形された成形品より成
ると有利である。
【0007】
【0008】さらに、上記各構成において、前記偏心回
転体が樹脂により構成され、かつ前記連接リンクが金属
製のプレートにより構成されていて、該連接リンクの円
形孔が、偏心回転体の円形外周面に嵌合した金属製リン
グを介して、当該円形外周面に相対回転自在に嵌合して
いると有利である。
【0009】
【実施例】以下、画像形成装置から排出された用紙に対
して加工処理を施す用紙処理装置に組込まれた用紙穴あ
け装置に本発明を適用した実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0010】図1は、用紙処理装置の用紙処理機構部の
斜視図である。かかる機構部の構成及び作用を説明する
前に、用紙処理装置の全体構成と作用を以下に明らかに
しておく。
【0011】図4において、用紙処理装置10の装置本
体10Aには、用紙受け入れ開口2が設けられ、図示し
ていない複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は印刷機
などの画像形成装置から排出されたプリント済みの用紙
Pは、その用紙受け入れ開口2を通って装置本体10A
内に入る。
【0012】装置本体10A内に入った用紙Pは、綴
じ、穴あけ、ないしは折り目付け等の加工処理を行わな
い場合は、用紙進行方向切り換え部材3によってガイド
されつつ、搬送路4に導かれ、排出ローラ5によって、
排出トレイ6に排出される。一方、加工処理を行う場
合、用紙Pは、これが搬送路7に進行するように位置の
切り換えられた用紙進行方向切り換え部材3によってガ
イドされつつ、その搬送路7に導かれる。
【0013】搬送路7に導かれた用紙Pは、この搬送路
7を通ってブラシローラより成る紙送りローラ8とロー
ラ9との間から、ジョガーユニット15に備え付けられ
ている用紙排出ベルト14に向けて排出される。この排
出された用紙は、図1に示した一対のジョガーフェンス
11A,11Bによって、用紙の搬送方向と直交する幅
方向に位置決め整合される。
【0014】寄せローラ12を自由端部に回転自在に軸
装した腕杆13は、図示していない駆動手段により、周
期的に揺動駆動されるようになっていて、この揺動時
に、寄せローラ12によって、紙送りローラ8とローラ
9との間から排出された用紙Pが、たたかれつつ、用紙
排出ベルト14の側に寄せられる。
【0015】用紙Pは、後述するように用紙の搬送方向
にも位置決め整合されるようになっていて、この整合さ
れた用紙は複数枚となった状態で、後述する用紙クラン
プ部材によってクランプされて、図1に示したセパレー
ト型のステープル装置16、穴あけ装置100及び用紙
折り装置61にかかる所に移送される。そして、かかる
複数枚の用紙は、ステープル装置16によって綴じら
れ、又、穴あけ装置100によって穴をあけられ、或い
は用紙折り装置61による折り目付けの加工処理を施さ
れたあと、クランプされたまま持ち上げられ、且つ、用
紙排出ベルト14が図4における反時計方向に回転駆動
されることによって、該ベルト14に設けられたストッ
パ爪50により押し上げられつつ、排出ローラ対5によ
って、排出トレイ6上に排出される。
【0016】図1に戻って、一対のジョガーフェンス1
1A,11Bのうち、一方のジョガーフェンス11Aに
はクランプホルダ17が一体的に固定され、このホルダ
に設けた膨出ボス部17aはガイド軸18に摺動自在に
嵌め込まれている。また、他方のジョガーフェンス11
Bに固定されたブラケット19も、ガイド軸18に摺動
嵌め込まれている。なお、ガイド軸18は装置側板20
と、これに対向配置された図示していない装置側板との
間に固定的に横架されている。
【0017】ステッピングモータ等より成るモータ22
のモータプーリ22Aと、装置側板20の側に位置不動
状態に保持されたプーリ23との間には無端のタイミン
グベルト24が掛け廻されている。一方のジョガーフェ
ンス11Aの中途部には図3に示すように延出片11A
1が設けられ、この延出片11A1はタイミングベルト2
4の一方のベルト部24Aに係止されている。また、他
方のジョガーフェンス11Bに固定されたブラケット1
9は、タイミングベルト24の他方のベルト部24Bに
係止されている。
【0018】図1において、クランプホルダ17の上折
曲部17bと下折曲部17cとの間にはガイド軸25
が、ジョガーフェンス11Aと平行するように架設され
ている。昇降ブラケット26には、その上端部と中途部
とにそれぞれ折曲部26a,26bが設けられ、これら
の部分26a,26bはガイド軸25に摺動自在に嵌め
込まれている。
【0019】クランプホルダ17には、ステッピングモ
ータなどより成るモータ28が固設され、このモータプ
ーリ28Aと、クランプホルダ17に回転自在に支持さ
れたプーリ29(図3)との間には無端のタイミングベ
ルト30が掛け廻されている。そして、昇降ブラケット
26の上折曲部26aは、そのベルト30に係止されて
いる。昇降ブラケット26にはジョガーフェンス11A
の方に延び出るクランプ片26cが設けられ、このクラ
ンプ片26cの基端折曲部26fには、基端部がソレノ
イド33のプランジャに連結された用紙クランプ部材3
2が枢着されている。ソレノイド33は、次に説明する
ソレノイド34と共に、昇降ブラケット26に支持され
ている。
【0020】昇降ブラケット26の下端部にもクランプ
片26dが設けられ、このクランプ片の基端部側にも、
上述のソレノイド34のプランジャに連結された用紙ク
ランプ部材35が枢着されている。装置側板20と、こ
れに対向した図示していない装置側板との間には軸36
が回転自在に横架され、この軸36には複数本のストッ
パ部材37の基端部が固定されている。軸36の、装置
側板20とは反対側の端部にはアーム38が固定され、
この上端部にはソレノイド39のプランジャが枢着され
ている。
【0021】装置側板20と、これに対向した図示して
いない装置側板とには、互いに平行した2本のスクリュ
ー軸41,42の各両端部が、回転自在に支持されてい
る。一方のスクリュー軸41にはセパレート型ステープ
ル装置16のステープルユニット16Aが、また、他方
のスクリュー軸42には同装置16のクリンチャユニッ
ト16Bがそれぞれ螺合されている。ステープルユニッ
ト16Aは、図示していないステープル針を収容したユ
ニットであり、クリンチャユニット16Bはその相手ユ
ニットであって、そのそれぞれの構成は、従来のステー
プル装置におけるものと変りはない。
【0022】ステッピングモータなどより成るモータ4
4は装置側板20側に固定され、そのモータギア44A
には、両側に位置したギア45,46がそれぞれ噛み合
っていて、一方のギア45は、スクリュー軸41の、装
置側板20から出た軸端部に、他方のギア46はスクリ
ュー軸42の、装置側板20から出た軸端部にそれぞれ
固定されている。
【0023】図4に示した用紙排出ベルト14は、プー
リ47,48,49に掛け廻されていて、このうちのい
ずれかのプーリの駆動力により回転駆動される。用紙排
出ベルト14の外周面の1個所には図1に示すようにス
トッパ爪50が固定されている。
【0024】図4において、用紙Pに対して、この進行
方向上流側の端部を先端部とし、下流側の端部を後端部
とするとして、紙送りローラ8とローラ9との間から、
用紙Pが、用紙排出ベルト14に向けて排出されたあ
と、該用紙Pは、その自重と、反時計方向に回転する紙
送りローラ8の作用とにより落下し、その後端部が、図
1に示したストッパ部材37の爪部37aによって受け
止められる。用紙が、かかるストッパ部材37によって
受け止められることにより、該用紙は、その搬送方向に
位置決め整合されるのである。
【0025】図4において、紙送りローラ8とローラ9
との間から、用紙Pが用紙排出ベルト14に向けて排出
されるとき、図1に示した一対のジョガーフェンス11
A,11Bは、図5(a)に示すように用紙Pよりも広
がった状態にある。そして、用紙が両ジョガーフェンス
11A,11Bの間に入りつつ落下し、ストッパ部材3
7によって受け止められると、図1のモータ22が作動
してタイミングベルト24が回転駆動され、これによっ
て図5(a)に示したジョガーフェンス11A,11B
が矢印方向、すなわち狭まる方向に移動し、同図(b)
に示すように、用紙Pを搬送方向と直交する方向(幅方
向)に位置決め整合する。このように、用紙Pは、スト
ッパ部材37に受け止められて、用紙搬送方向に位置決
めされ、ジョガーフェンス11A,11Bによって幅方
向に位置決めされる。
【0026】モータ22(図1)が正転したり、逆転し
たりすることにより、両ジョガーフェンス11A,11
Bは、周期的に広がったり、狭まったりして、用紙Pが
一枚毎に幅方向に整合されるのである。
【0027】上述のように、一対のジョガーフェンス1
1A,11Bと、これらを駆動する駆動装置(モータ2
2及びタイミングベルト24)と、ストッパ部材37は
用紙処理装置本体内に受け入れられて該本体内を整合位
置まで搬送される用紙を、その搬送方向及び該方向と直
交する方向(幅方向)に位置決め整合する用紙整合手段
を構成している。用紙搬送方向の整合を縦揃えとし、幅
方向の整合を横揃えとすれば、全ての用紙のそれぞれ
が、後述する綴じや穴あけや折り目付けなどの加工処理
を行う前に、かかる用紙整合手段によって、上述したと
ころと全く同じ動作で縦揃え並びに横揃えされるのであ
る。
【0028】ここで、例えば用紙をステープル針で綴じ
るものとして、整合位置にある用紙が予め設定された枚
数になると、両ジョガーフェンス11A,11Bは、図
5(b)に示した位置に保持されると共に、用紙処理装
置に連結された複写機等の画像形成装置の本体から、図
1に示した両ソレノイド33,34に向けて、ソレノイ
ド励磁信号が出力される。ここで、予め設定された綴じ
枚数となった用紙のことを、以後、「用紙束」と言い、
この符号にP′を用いる。
【0029】図2に示した両ソレノイド33,34に上
記励磁信号が入ると、両ソレノイドは同時に励磁され
る。これに伴い、上下の用紙クランプ部材32,35が
クランプ片26c,26dに接近する方向に水平旋回
し、両要素によって、用紙束P′は、この側面部が上下
2個所にわたってクランプされる。用紙整合手段によっ
て整合された複数の用紙が、整合位置において一対の用
紙クランプ部材32,35によってクランプされるので
ある。
【0030】次いで、別のソレノイド励磁信号が図1の
ソレノイド39に入力し、該ソレノイド39が励磁され
る。この励磁に伴い、アーム38がソレノイド39に接
近する方向に回動し、これによって軸36が回転し、ス
トッパ部材37が図の用紙受け止め位置から、図3に示
した退避位置まで回動する。この状態で、ストッパ部材
37の下端爪部37aが用紙束の後端部より外れ、用紙
束P′の下方に向かう移動走路が開放される。
【0031】用紙束P′のクランプを終了し、且つ、ス
トッパ部材37の退避動作が終了すると、図2に示した
モータ28が矢印a方向に回転を始め、折曲部26aが
タイミングベルト30に係止されている昇降ブラケット
26が、ガイド軸25に案内されながら下降を始める。
すると、図2において、両用紙クランプ部材32,35
によってクランプされている用紙束P′も同図に示した
整合位置から下降を始め、図3に示すように、下端部側
がセパレート型のステープル装置16にかかる部位まで
移送させられる。
【0032】ここで、図1において、装置側板20側に
あるモータ44が回転すると、モータギア44Aを介し
て、両ギア45,46が同じ方向にそれぞれ回転する。
両ギア45,46が回転すると、両スクリュー軸41,
42も同じ方向にそれぞれ回転する。
【0033】両スクリュー軸41,42は、それぞれそ
のスクリューの螺旋方向が同じ向きとなっていて、両者
が同じ方向に回転すると、これらにそれぞれ螺合したセ
パレート型のステープル装置16のステープルユニット
16Aと、クリンチャユニット16Bとは互いに対向し
た位置関係を維持しながら、等速で用紙の幅方向に走行
駆動される。
【0034】なお、図6に示したように、ステープルユ
ニット16Aと、クリンチャユニット16Bとの各下端
部には、ローラ56,57が回転自在に軸装され、両要
素16A,16Bの移動時に、その各ローラは用紙処理
装置本体側に設けたガイドレール58,58によりガイ
ドされるようになっている。
【0035】今、仮に、セパレート型のステープル装置
16のホームポジションが、図1に示した位置であるも
のとして、昇降ブラケット26が下降するとき、そのス
テープル装置16が邪魔になる。ステープル装置16の
ホームポジションが、かかる位置である場合には、昇降
ブラケット26が下降する前にモータ44が回転し、ス
テープル装置16はホームポジションから走行駆動され
て、用紙の幅方向の所望の位置、例えば図3に示す位置
に置かれる。ステープル装置16のホームポジション
が、昇降ブラケット26の下降動作を邪魔しない位置、
例えば図3に示したように用紙クランプ部材35よりも
用紙束P′側に寄った位置、又はその反対側の位置に定
められている場合は、昇降ブラケット26が下降したあ
と、ステープル装置16を走行駆動する方式としてもよ
い。
【0036】図3に示す位置にもたらされた用紙束P′
に対し、ステープル装置16がそのステープル動作を行
うことにより、例えば、用紙束P′の下端部側が図10
(a)において実線で示す如くステープル針117によ
って綴じられる。ステープル装置16を、スクリュー軸
41,42に沿って用紙束P′の幅方向に移動させて都
合2回作動させれば、同図(b)に示す如く下端側の2
個所にわたってステープル針117により用紙束P′が
綴じられることになる。更に、ステープル装置16の位
置を変えて、同図(c)に示す位置でステープル針11
7により綴じることも可能である。
【0037】昇降ブラケット26を、用紙束P′と共に
図3の位置よりも更に下方に下げてから、ステープル装
置16によって用紙束P′を綴じることもできる。図1
0(a)の破線で示したステープル針117は、用紙搬
送方向長さのほぼ1/2の部位で用紙束を綴じた状態を
示している。このように、用紙束P′を、その幅方向と
用紙搬送方向における任意の位置で綴じることができる
のである。
【0038】なお、実際には、用紙処理装置のクランプ
ホルダ7の下折曲部17cは、図1乃至図3に示した位
置よりも下方に位置しており、昇降ブラケット26が、
この下折曲部17cに邪魔されることなく、図3の位置
よりも更に下方に移動できるように構成されている。図
1乃至図3では、理解しやすくするため、下折曲部17
cが実際よりも上方に位置する状態で示してある。
【0039】図2に示すように、昇降ブラケット26に
はアクチュエータ突起26eが形成されている。一方、
クランプホルダ17にはセンサ51が固設され、昇降ブ
ラケット26が最上昇位置であるホームポジションにあ
るとき、アクチュエータ突起26eは、そのセンサ51
をオフさせている。
【0040】昇降ブラケット26が下降を始め、アクチ
ュエータ突起26eがセンサ51を抜け出ると、センサ
51はオンとなる。この時点から、用紙束P′が図3に
示した位置に到達するまでの時間をtとするものとし
て、センサ51がオンしてから、モータ28を時間tだ
け回転させれば、用紙束P′を図3に示した綴じ位置ま
で移送することができる。
【0041】例えば、モータ28としてステッピングモ
ータを用いる場合には、その時間tに対応した数のパル
スを、該モータ28に印加すればよく、かかるパルス数
を予め定めておき、そのパルス数を変えることによっ
て、用紙束P′を用紙搬送方向(図10(a)において
A方向)上の任意の位置に止めることができる。このよ
うにして、用紙搬送方向上の任意の位置、例えば図10
に実線又は破線で示した位置でステープル針117によ
り用紙束P′の綴じを行うことができるのである。
【0042】なお、ステープル装置16が上述のように
用紙束P′の幅方向に移動して綴じ動作を行うとき、穴
あけ装置100と用紙折り装置61は、ステープル装置
16の移動を邪魔することのない位置、例えばそのホー
ムポジションに退避している。図3に示したステープル
装置16による綴じを終了した後の適時に、モータ44
が今までとは逆の方向に回転し、そのステープル装置1
6が先に述べたホームポジションまで戻り、次の綴じに
対応すべく待機する。
【0043】一方、穴あけ装置100は、その本体フレ
ーム101の上部に形成された孔102が図1に示すよ
うに、スクリュー軸41に摺動自在に嵌め込まれてい
る。穴あけ装置100の場合には、ステープル装置16
のステープルユニット16A及びクリンチャユニット1
6Bと異なり、その本体フレーム101がスクリュー軸
41に螺合せず、単に摺動自在に支持されている。ま
た、図13に示すように、穴あけ装置100の本体フレ
ーム101の下部にはローラ103が回転自在に軸装さ
れ、用紙処理装置本体側に設けられたガイドレール10
4にそのローラ103が転動自在に嵌合している。穴あ
け装置100が用紙束P′の幅方向に移動するとき、そ
のローラ103がガイドレール104にガイドされなが
ら転動する。図1においては、ローラ103とガイドレ
ール104の図示を省略してあるが、ガイドレール10
4はスクリュー軸41,42と平行に長く延びている。
かかるガイドレール104として、図6に示したガイド
レール58,58の一方を用いてもよい。
【0044】図1において、装置側板20には穴あけ装
置駆動用のモータ53が固設され、このモータのモータ
プーリ53Aと、装置本体内において位置の定められた
プーリ54との間には無端のタイミングベルト55が掛
け廻されている。そして、このタイミングベルト55の
一方のベルト部55aには穴あけ装置100の本体フレ
ーム101が係止されている。
【0045】モータ53が回転すると、タイミングベル
ト55が回転し、ベルト部55aが移動する。すると、
このベルト部55aに係止された穴あけ装置100が用
紙幅方向に走行駆動される。このとき、穴あけ装置10
0はスクリュー軸41とガイドレール104によってガ
イドされる。
【0046】穴あけ装置100を、予め定められたプロ
グラムにもとづいて、その走行方向上の任意の位置で位
置決めし、前述のように昇降ブラケット26と共に下降
され、且つ用紙クランプ部材32,35によってクラン
プされている用紙束P′を、穴あけ装置100の溝10
5に挿入させ、後述するようにポンチを作動させること
により、図11(c)に例示するように、用紙束P′に
穴あけ処理を施すことができる。図のように穴Hが2つ
の場合には、穴あけ装置100をスクリュー軸41とガ
イドレール104に沿って走行駆動しつつ、該装置10
0を2回作動されせばよい。
【0047】図12(a)に示すような形態で、穴あけ
位置に送られた用紙束P′に対して穴あけ処理すること
も可能である。穴あけの場合には、用紙束P′ではな
く、用紙が1枚だけで穴あけが行われることもある。な
お、図12(b),(c)に示す如く、前述のステープ
ル針117による綴じと、穴あけとを共に行うこともで
きる。
【0048】穴あけ装置100に関しての構成と作用の
詳細は後述するが、この穴あけ装置100が用紙束P′
の幅方向に移動するとき、ステープル装置16と次に説
明する用紙折り装置61は、穴あけ装置100の移動を
邪魔することのない位置、例えばそのホームポジション
に退避している。
【0049】次に、用紙折り装置61は、図1に示すよ
うに摺動ブロック62を有し、該摺動ブロック62は、
装置側板20と、これに対向した装置側板(不図示)と
の間に横架されたガイド軸63に摺動自在に嵌め込まれ
ている。
【0050】ステッピングモータなどより成るモータ6
4は、装置本体に不動状態に保持され、このモータのモ
ータプーリ64Aと、図示していないプーリとの間には
無端のタイミングベルト65が掛け廻されている。そし
て、このベルト65には摺動ブロック62が係止されて
いる。
【0051】図7及び図8に示すように、摺動ブロック
62の突部62aには枢軸66によって腕杆67が回動
自在に枢着され、この腕杆67の一端部には折りローラ
68が回転自在に軸装されている。この折りローラ68
は、外周部が全周に亘って鋭角な凸状になっている。折
りローラ68の外周部が、その幅方向のほぼ中央部にお
いて外方に鋭角に突出した凸状となっているのである。
【0052】腕杆67の他端部と、摺動ブロック62に
植設されたピン69とには、引っ張りばね70の一端及
び他端がそれぞれ係止され、このばね79の緊縮弾力に
よって、腕杆67には、折りローラ68が摺動ブロック
62から離れる方向の回動習性が付与されている。そし
て、その習性による回動は、ストッパピン74によって
阻止されている。
【0053】一方、図1において、装置側板20と、こ
れと対向した装置側板(不図示)との間には、ガイド軸
63と平行に長く延びたブロック部材72が不動に横架
され、このブロック部材72の側端部、すなわち折りロ
ーラ68を向いた方の側端部はV溝状に形成されてい
る。図7に示すように、ブロック部材72の側端部にV
溝72Aが形成されていて、このV溝72Aはガイド軸
63に沿って長く延びているのである。
【0054】例えば、A3サイズやB4サイズなどの大
きさの、複数枚の用紙に対し、その先端部と後端部の間
の中央部に、その幅方向に延びる折り目を付けると、あ
との製本綴じなどを容易に行うことができる。
【0055】図2は複数枚の用紙、すなわち、用紙束
P′が整合位置に保持された状態を示すものであるが、
この状態で、ステープル装置16、穴あけ装置100及
び用紙折り装置61をホームポジションに退避させてお
き、先にも述べた通りの用紙束クランプと、用紙束下方
移送とをそれぞれ行い、例えば、用紙束の中央部(用紙
先端部と後端部の間の中央部であって、図11(a)に
おけるC部)が、図7に示したV溝72Aの底部72A
1に合致する位置まで、用紙束P′を送り、その位置
に、用紙束P′を位置決めする。モータ28(図1)と
してステッピングモータを用いる場合には、前述した如
きパルス数を変えることによって、用紙束P′を、その
ような位置に正確に位置決めすることができる。
【0056】用紙束P′が、かかる位置に位置決めされ
たあと、図1に示した折り装置駆動用モータ64が回転
してタイミングベルト65が駆動されるようになってい
て、これに伴い、摺動ブロック62は、ガイド軸63に
案内されて、図1に示した位置から、装置側板20の方
に向けて移動する。このとき、図7に示すように、折り
ローラ68が回転しながら、その凸状の外周部が用紙束
P′を介して、ブロック部材72のV溝72Aに係合
し、用紙束P′を挟み付ける。そして、腕杆67が、図
3の昇降ブラケット26の下端部に固設された腕杆検知
用センサ73の位置にくると、図1に示したモータ64
は停止し、折り装置61の摺動ブロック62と折りロー
ラ68の移動が停止する。この間、折リローラ68によ
って、図7に示す如く、該ローラ68と、ブロック部材
72のV溝72Aとの間で、用紙束P′の中央部が折ら
れつつ、その部分に折り目がつけられる。図11(a)
に示すように、C部に折り目が付けられるのである。こ
の際、図8に示した折りローラ68は、相対的に用紙束
によって押され、ばね70は伸張した状態となってい
る。すなわち、ばね70の弾力が作用する中で、折りロ
ーラ68が用紙束の屈曲した部分(図7)に沿って転動
するのである。
【0057】このように、用紙折り装置61は、整合さ
れた複数枚の用紙に対して整合位置と異なる位置で折り
目を付ける用をなすものである。
【0058】図7に示した折りローラ68は、折りを行
う外周部が、尖った凸状のものとなっているが、図9に
示すように、外周部がその全周に亘ってV溝状となって
いる折りローラ68′を用いてもよい。これを用いる場
合にはブロック部材72′は、折りローラ68′を向い
た方の側端部が尖った凸状のものとなり、かかる凸状が
ガイド軸63に沿って長く延びた状態に形成される。
【0059】用紙束P′に折り目を付けたあと、例え
ば、セパレート型のステープル装置16を用いて、先に
説明した態様で、図11(b)に示す如く、折り目に、
ステープル針117による綴じ処理を行うことができ
る。用紙束に折り目を付ける前に、ステープル針による
綴じ処理を行ってもよい。本装置では、用紙束を中央部
で折ることなく、別の位置で折ることも勿論可能であ
る。用紙束P′に折り目を付けると共に、穴あけ装置1
00によって穴をあけ、或いは折り目と、穴あけと、綴
じの全ての処理を施すこともできる。
【0060】上述のように、用紙束P′に対して、綴
じ、穴あけ及び折り目付けの少なくとも1つの加工処理
を施したのち、図3のモータ28が今までとは逆方向に
回転するようになっていて、これに伴い、昇降ブラケッ
ト26が上昇する。このとき、ステープル装置16、穴
あけ装置100及び用紙折り装置61は、昇降ブラケッ
ト26の上昇の邪魔とならぬ位置に退避している。そし
て、アクチュエータ突起26eがセンサ51の位置に来
て、センサ51がオフすると、モータ28が停止し、昇
降ブラケット26は、図1及び2に示したホームポジシ
ョンまで戻る。この間、用紙クランプ部材32,35に
よってクランプされたままとなっている用紙束P′が持
ち上げられる。
【0061】一方、用紙束P′が持ち上げられる過程
で、用紙束の後端部が図3のストッパ部材37の爪部3
7aを通過すると、ソレノイド39の励磁が解除され、
これに伴い、ばね60に引かれてアーム38がソレノイ
ド39から遠ざかる方向に回動する。すると、軸36が
回転して、ストッパ部材37が、図1に示した、用紙移
送路に進出した位置まで回動する。
【0062】次いで、図1のソレノイド33,34の励
磁状態が解除され、用紙束P′のクランプ状態が解除さ
れる。これに伴い、用紙束P′は若干量自重で落下し
て、図1のストッパ部材37によって受け止められる。
この間、用紙排出ベルト14が回転を始め、このベルト
14に設けられたストッパ爪50が用紙束の後端部に来
て、用紙束を持ち上げつつ、該用紙束を連行して、用紙
束の先端側を図4の排出ローラ対5にくわえ込ませる。
排出ローラ対5にくわえられた用紙束は、そのローラ対
の送り作用により、排出トレイ6に排出される。このよ
うにして排出された用紙束は、穴あけ、綴じ及び折り目
付けのうちの少なくとも1つの処理がなされているの
で、この用紙束をそのまま、或いは容易に製本状態にす
ることができ、又は容易にファイリングすることができ
る。
【0063】次に、穴あけ装置100の詳細を明らかに
する。図13は穴あけ装置100の側面図、図14は図
13の平面図、そして図15はその図13の右方より見
た正面図である。これらの図に示すように、穴あけ装置
100の本体フレーム101は、基部106と、この基
部106に対して一体に立設された一対の支持側板10
7,108を有し、これらの側板107,108には駆
動軸109が回転自在に支持されている。
【0064】一方の支持側板107には、駆動モータ1
10が固定支持され、その出力軸は側板107を貫通
し、その先端部には駆動ギア111が固定されている。
また支持側板107には、第1中間ギア112及びこれ
を同軸一体の第2中間ギア113が回転自在に支持さ
れ、第1中間ギア112は駆動ギア111に噛み合って
いる。さらに、支持側板107には、第3中間ギア11
4と、これと同軸一体の第4中間ギア115が回転自在
に支持され、第3中間ギア114は第2中間ギア113
に噛み合っている。また前述の駆動軸109の一方の端
部には従動ギア116が固定され、このギア116は第
4中間ギア114に噛み合っている。かかる構成によ
り、駆動モータ110が作動してその出力軸が回転する
と、その回転は、駆動ギア111、中間ギア112,1
13,114,115及び従動ギア116を介して、駆
動軸109に減速して伝えられ、この軸109が図13
における反時計方向に回転駆動される。
【0065】上述のように、図示した穴あけ装置100
は、その本体フレーム101に回転自在に支持された駆
動軸109と、該駆動軸109をその中心の軸線X(図
16、図17も参照)のまわりに回転駆動する駆動装置
を有していて、本例では、駆動モータ110と、ギア1
11,112,113,114,115,116がその
駆動装置を構成している。かかるギアの代りに他の伝動
要素を用いることもできる。
【0066】図16は図14のI−I線断面であり、図
17は図16に示した要素が作動した状態を示す断面図
であるが、これらの図と図13乃至図15に示すよう
に、駆動軸109にはほぼ円柱状に形成された偏心回転
体118が、その軸109に対して不動に固定されてい
る。この偏心回転体118の中心軸線をYで示すものと
すると、この軸線Yは、駆動軸109の軸線Xに対して
図16にδで示すだけ偏心し、かつ両軸線X,Yは互い
に平行に延びている。このように、図示した用紙穴あけ
装置100は、駆動軸109に偏心して固定された偏心
回転体118を有している。
【0067】また、用紙穴あけ装置100は、先端部に
穴あけ用の刃119を有する丸棒状のポンチ120と、
このポンチ120を案内するガイド部121とを有して
おり、このガイド部121は、本体フレーム101の一
部によって形成されていて、ポンチ120がその軸線Z
の方向に摺動自在に嵌合するガイド孔122を備えてい
る。
【0068】また、本体フレーム101の基部106の
うち、上記ガイド部121に対向した部分はダイ保持部
123として構成され、この保持部123には、図16
及び図17に示すように取付孔124が形成され、この
取付孔124にはダイ125が嵌着固定されている。こ
のダイ125は、図19にも示すように、ポンチ120
の先端部が突入する中心孔126を有していて、後述す
るように、ポンチ120と協働して用紙束に穴をあける
ポンチ相手部材を構成するものである。ガイド部121
とダイ保持部123の間には、図1に関連して先に説明
した溝105が形成されている。
【0069】上述のように用紙穴あけ装置100は、ポ
ンチ120の先端部が突入する中心孔126を有し、か
つダイ保持部123の取付孔124に嵌着固定されたダ
イ125を有しているが、そのほか、偏心回転体118
の運動をポンチ120に伝達する一対の連接リンク12
7を有している。これらの連接リンク127は、その一
端が、これらの連接リンク127とポンチ120を貫通
するピン128を介して、ポンチ120に枢着されてい
る。
【0070】ガイド部121には、図13に示すよう
に、ポンチ120ないしはそのガイド孔122と平行に
延びるガイドスロット129が、ガイド孔122の各サ
イド部にそれぞれ形成され、ピン128の各端部は、こ
れらのガイドスロット129に摺動自在に嵌合してい
る。
【0071】図18は図14のII−II線拡大断面図であ
るが、この図と図13乃至図17に示すように、各連接
リンク127の他端には円形孔130が形成され、その
各円形孔130が、偏心回転体118の軸線Yを中心と
した円形外周面に相対回転自在に嵌合している。本例で
は、各連接リンク127の円形孔130が、偏心回転体
118の外周面に嵌合した金属製リング131を介し
て、その円形外周面に相対回転可能に嵌合しているが、
そのリング131の機能については後述する。
【0072】上述した構成により、駆動軸109がその
軸線Xのまわりに回転し、偏心回転体118が駆動軸1
09の軸線Xに対して偏心回転すると、その偏心回転体
118の運動は、一対の連接リンク127を介してポン
チ120に伝達され、ポンチ120がガイド孔122に
案内されながら往復直線運動を行う。
【0073】ここで、先に説明したように、図1乃至図
3に示したジョガーフェンス11A,11Bとストッパ
部材37によって整合された用紙束P′が下降し、その
用紙束P′の後端部が用紙穴あけ装置100の溝105
に突入した状態で停止するが、このときの用紙束P′の
様子を図13、図14、図16及び図17に鎖線で示し
てある。このとき、ポンチ120は図16に示したよう
にダイ125から最も離れた位置で待機している。
【0074】駆動モータ110に対して動作信号が送ら
れ、これが作動を開始すると、その回転は、前述のよう
にギア111,112,113,114,115,11
6を介して駆動軸109に伝えられ、これがその軸線X
のまわりを図16における反時計方向に回転する。これ
により、偏心回転体118も、駆動軸109の軸線Xを
中心として同じ方向に回転する。偏心回転体118が偏
心運動するのであるが、この運動が連接リンク127と
ピン128を介してポンチ120に伝えられ、このポン
チ120がガイド孔122に案内されながらダイ125
に近づく方向に往動する。このときピン128はガイド
スロット129中を移動し、ポンチ120は支障なく直
線運動を行うことができる。このように、駆動軸109
と、偏心回転体118と、連接リンク127と、ポンチ
120は、往復すべりこクランク機構を構成しているの
である。
【0075】上述のようにポンチ120はダイ125に
向けて直線運動し、用紙束P′に穴をあけながら、ダイ
125の中心孔126に突入する。図17は、駆動軸1
09が図16に示したスタート位置からほぼ180度回
転し、ポンチ120がスタート位置から最も離れた位置
へ至ったときの様子を示している。このように一連の動
作時に、ポンチ120の爪119と、ダイ125の中心
孔エッジの刃との協働作用により、用紙束P′に所定の
穴があけられる。その切りくずは、ダイ125の中心孔
126を通して排出される。
【0076】駆動軸109が引き続き反時計方向に回転
を続けると、今度はポンチ120はダイ125から離れ
る向きに直線運動しながら復動し、図16に示したスタ
ート位置に戻る。このとき、駆動軸109の他端に固定
された検知板132に形成された1つの切欠(図示せ
ず)が、本体フレーム101に固定されたフォトセンサ
134の発光部と受光部との間に至り、その検知信号に
基づいて駆動モータ110が停止する。
【0077】次いで、先に説明したように、用紙穴あけ
装置100を用紙束P′の幅方向に移動させ、上述した
ところと同じ動作を実行することにより、用紙束P′の
他の部分に穴をあけることができる。
【0078】上述のように、図示した用紙穴あけ装置1
00によれば、一枚の用紙はもとより、複数枚の用紙を
束にした用紙束に対しても、一度に自動的に穴をあける
ことができる。その際、次に説明する構成によって、駆
動モータ110として小型のモータを用いても、ポンチ
120に対して、効率よく、大きな力を与えることがで
き、多数枚の用紙の束に支障なく穴をあけることができ
る。
【0079】図13乃至図17に示すように、偏心回転
体118は、ポンチ120の刃119が形成された側、
すなわち先端部と反対の後端部の側に、そのポンチ12
0に近接して配置されている。しかも、ポンチ120が
用紙に穴をあけるべく、ダイ125に向けて移動すると
き、すなわちポンチ120が図16に示したスタート位
置から図17に示した位置へと直線運動するときに、そ
のポンチ120の軸線Zが、偏心回転体118と交差す
るように、偏心回転体118とポンチ120の相対位置
が設定されている。図16及び図17に示すように、ポ
ンチ120の中心の軸線Zが、偏心回転体118を通る
ように延びているのである。
【0080】偏心回転体118は、図16に示したスタ
ート位置から偏心回転運動を行いながら連接リンク12
7を作動させ、ポンチ120を直線運動させるのである
が、上述のようにポンチ120と、偏心回転体118の
位置が設定されていると、偏心回転体118は、用紙束
P′に穴をあけるべく往動するポンチ120に対して、
連接リンク127を介し、そのポンチ120のほぼ軸線
Zに向く外力を加える。ポンチが用紙束P′に穴をあけ
るべく直線往動するときに、偏心回転体118がそのポ
ンチ120に対して加える力の向きが、常にほぼポンチ
120の軸線Zの方向を向いているのである。正確に
は、偏心回転体118の回転に伴って、その回転体11
8がポンチ120に加える力の向きは、多少変化する
が、その力の向きは大略ポンチ120の軸線Zの方向を
向いている。
【0081】これにより、偏心回転体118によって効
率よく、すなわち力のロスを最少限に留めつつ、ポンチ
120に対して力を与えることができ、小型の駆動モー
タ110を使用しても、ポンチ120に大きな力を付与
して多数枚の用紙の束に対しても支障なく穴をあけるこ
とができる。このように小型の駆動モータ110を用い
ることができるので、用紙穴あけ装置100の全体構造
の小型化と、構造の簡素化と、そのコストの低減を達成
することができる。
【0082】また、ポンチ120を駆動する偏心回転体
118が、ポンチ120の刃119の側と反対の側、す
なわちダイ125が設けられた部位とは反対の側に配置
されているので、ダイ125の中心孔126の近傍にポ
ンチ120を駆動するための要素を配置する必要がな
い。すなわち、中心孔126の開口近傍に駆動要素を設
ける必要がなくなり、その開口部を開放させることがで
きる。これによって穴あけにより生じた用紙の切りくず
を、中心孔126から自由に排出させることができ、そ
の切りくずを容易に処理することができる。
【0083】また、ポンチ120を案内するガイド部1
21と、ダイ125が固定されたダイ保持部123は、
前述のように本体フレーム101の一部によって形成さ
れ、これらは、支持側板107,108を含めて一体の
成形品により構成されている。例えば、これらがダイキ
ャストによって、アルミニウムなどの金属の一体成形品
により構成されているのである。このように、ガイド部
121とダイ保持部123とが一体に成形された成形品
より成ると、そのガイド孔122と、ダイ125の取付
孔124の相対位置、換言すればポンチ120とダイ1
25との相対位置を正しく位置出しすることができ、こ
れによって、用紙束P′に対して常に正確に綺麗な穴を
形成することができる。
【0084】ところで、用紙に対して穴をあける動作を
繰返し行い、例えば、その回数が数万回に達すると、ダ
イ125の刃が経時的に摩耗し、その切れ味が低下す
る。そこで、本例のダイ125は、ダイ保持部123に
形成された取付孔124に着脱自在に嵌合して固定され
ている。
【0085】図示した例では、図19に示すように、ダ
イ125が、内側に中心孔126の形成された筒状部1
35と、その基端に一体に設けられたフランジ部136
より成り、図20に示したように、ダイ125の筒状部
135をダイ取付部123に形成された取付孔124に
嵌合し、そのフランジ部136とダイ取付部123に、
例えばねじ137より成る結合部材を螺着して締付ける
ことにより、ダイ125をダイ取付部123に固定す
る。そして、そのダイ125の刃が摩耗したときは、図
20に示すようにねじ137を外し、ダイ125をその
取付部123から外し、新たなダイ125をねじ137
によって取付部123に固定できるように構成されてい
る。
【0086】上述のように、ダイ125を自由に交換で
きるのであるが、その際、図20に示すように、ダイ保
持部123に形成された取付孔124の内壁面138
が、ダイ125を取付孔124に嵌合するとき、そのダ
イ125の挿入方向(矢印Q方向)に向けて縮径するテ
ーパ状に形成されている。しかも、取付孔124に嵌合
するダイ部分であって、その内側に中心孔126が形成
されているダイ部分、すなわち筒状部135の外壁面1
39が、上述のようにテーパ状に形成された取付孔12
4の内壁面138に対応するテーパ状に形成されてい
る。
【0087】上記構成によれば、ダイ125を取付孔1
24に単に嵌着し、そのダイ125をダイ取付部123
にねじ137で固定するだけで、そのダイ125の中心
軸線をポンチ120の軸線Zに合致させることができ、
両者の位置関係を常に正しく維持することができる。
【0088】図21に示すように、取付孔124とダイ
125の筒状部135にテーパを形成しなくともよい
が、このようにすると、そのダイ125を取付孔124
に嵌合したとき、両者間にわずかな隙間gがあると、ダ
イ取付部123に対するダイ125の位置が変動し、そ
の軸線とポンチ120の軸線Zとが合致しなくなるおそ
れがある。このようになれば、正しく綺麗な穴を用紙に
形成することは難しく、しかもダイとポンチの刃が早期
に摩耗することもある。
【0089】これに対し、図20に示したように、ダイ
125とその取付孔124にテーパを形成しておけば、
ダイ125を取付孔124に挿入するだけで、その内壁
面138と外壁面139が互いに密着し、自ずとダイ1
25の位置が正しく定められ、その軸線とポンチ120
の軸線Zがずれる不具合を阻止できる。
【0090】ところで、用紙穴あけ装置100の軽量化
を達成するため、偏心回転体118を合成樹脂のモール
ド成形品により構成することが望ましい。これに対し、
連接リンク127の軽量化を図り、しかもその剛性を高
く維持するには、連接リンク127を、剛性の大なる金
属プレートにより構成することが望ましい。各要素をこ
のように構成すると、樹脂で構成された偏心回転体11
8の円形外周面に、金属プレートより成る連接リンク1
27の円形孔が回転自在に嵌合することになるが、この
とき、これらを直に接触させたとすると、硬度の大なる
金属製の連接リンク127が硬度の低い樹脂より成る偏
心回転体118に直に摺接することになるので、その偏
心回転体118が早期に摩耗し、その寿命が短かくなる
欠点を免れない。
【0091】そこで、本例では、図18を参照して先に
説明したように、連接リンク127の円形孔130が、
偏心回転体118の円形外周面に嵌合した金属製リング
131を介して、その円形外周面に相対回転自在に嵌合
している。かかる構成によれば、金属製のプレートより
成る連接リンク127の円形孔130の縁が、直に樹脂
製の偏心回転体118の円形外周面に当接することはな
い。連接リンク127の円形孔130の縁は、金属製の
リング131に接触するのである。このため、偏心回転
体118の円形外周面が、連接リンク127に形成され
た円形孔130の縁によって早期に摩耗することが阻止
される。リング131は金属より成り、その硬度が高い
ので、これに金属製の連接リンク127が接しても、そ
のリング131が早期に摩耗することはない。金属製リ
ング131は、樹脂製の偏心回転体118を保護する用
をなすのである。
【0092】なお、図18に示すように、各連接リンク
127と、金属製リング131と、偏心回転体118の
軸方向各端部は、それぞれカラー140によって保持さ
れ、駆動軸109に係止された保持リング141によっ
て、各カラー140が駆動軸109から外れることが阻
止されている。
【0093】以上、本発明の一実施例を説明したが、本
発明は、画像形成装置により画像をプリントされた用紙
以外の用紙に穴をあける用紙穴あけ装置にも適用できる
ものである。
【0094】
【発明の効果】請求項1に記載の用紙穴あけ装置によれ
ば、駆動装置の力を効率よくポンチに伝えることがで
き、力のロスを最小限に留めることが可能であるため、
駆動装置の駆動モータを小型化でき、構造の小型化と簡
素化、並びにそのコストの低減を達成できる。しかも、
ダイを交換したとき、新たに装着されたダイとポンチの
相対位置を常に正しく維持することができる。
【0095】請求項2に記載の用紙穴あけ装置によれ
ば、ポンチとダイとの相対位置を正しく保つことができ
る。
【0096】
【0097】請求項3に記載の用紙穴あけ装置によれ
ば、その装置の軽量化を図ることができると共に、樹脂
製の偏心回転体が、金属プレートより成る連接リンクに
よって早期に摩耗される不具合を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】用紙処理装置に具備される用紙処理機構部の斜
視図である。
【図2】図1に示した用紙処理機構部のうちの昇降ブラ
ケット昇降駆動機構部周りの構成の斜視図である。
【図3】図1に示した昇降ブラケットが、用紙束を加工
処理位置に位置決めすべく、下降した状態を示す用紙処
理機構部の斜視図である。
【図4】用紙処理装置の全体構成を示す図である。
【図5】用紙を整合位置に位置決めする際のジョガーフ
ェンスの作用図である。
【図6】用紙束の綴じを行うセパレート型ステープル装
置を、用紙束と共に示す側面図である。
【図7】用紙束の折りを行う用紙折り装置を、折られる
用紙束と共に示す側面図である。
【図8】図7に示した用紙折り装置の一構成体である摺
動ブロックを含む周辺構成部を示す斜視図である。
【図9】用紙折り装置の他の例を示す側面図である。
【図10】ステープル針による用紙束の綴じ位置に関し
て、各例にわたって説明するための図である。
【図11】ステープル針による綴じや、穴あけや、用紙
束の折りなどの位置に関して、各例にわたって説明する
ための図である。
【図12】ステープル針による綴じや、穴あけなどの位
置に関して、各例にわたって説明するための図である。
【図13】図1に示した用紙穴あけ装置の側面図であ
る。
【図14】図13の平面図である。
【図15】図13の右方より見た正面図である。
【図16】図14のI−I線断面図である。
【図17】偏心回転体が図16の状態から回転したとき
の様子を示す、図16と同様な断面図である。
【図18】図14のII−II線断面図である。
【図19】ダイの斜視図である。
【図20】ダイを取付孔から外し、ないしはダイを取付
孔に装着するときの様子を示す断面図である。
【図21】ダイと取付孔にテーパを形成しないときの、
図20と同様な断面図である。
【符号の説明】
100 穴あけ装置 101 本体フレーム 109 駆動軸 118 偏心回転体 119 刃 120 ポンチ 121 ガイド部 122 ガイド孔 123 ダイ保持部 124 取付孔 125 ダイ 126 中心孔 127 連接リンク 130 円形孔 131 金属製リング 138 内壁面 139 外壁面 H 穴 P 用紙 Q 挿入方向 X 軸線 Y 軸線 Z 軸線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体フレームに回転自在に支持された駆
    動軸と、該駆動軸をその軸線のまわりに回転駆動する駆
    動装置と、前記駆動軸に偏心して固定された偏心回転体
    と、先端部に穴あけ用の刃を有するポンチと、該ポンチ
    がその軸線方向に摺動自在に嵌合するガイド孔を備えた
    ガイド部と、前記ポンチの先端部が突入する中心孔を有
    し、かつダイ保持部の取付孔に嵌着固定されたダイと、
    前記駆動軸の軸線に対して偏心回転する偏心回転体の運
    動を、前記ポンチが前記ガイド孔に案内されながら往復
    直線運動を行うように、当該ポンチに伝達する連接リン
    クとを具備し、該連接リンクは、その一端が前記ポンチ
    に枢着され、かつその他端に形成された円形孔が、前記
    偏心回転体の軸線を中心とした円形外周面に相対回転自
    在に嵌合していると共に、前記偏心回転体は、前記ポン
    チの刃が形成された側と反対の後端部の側に配置され、
    かつ前記ポンチが用紙に穴をあけるべく、前記ダイに向
    けて移動するとき、当該ポンチの軸線が前記偏心回転体
    に交差するように偏心回転体とポンチの相対位置が設定
    され、前記ダイがダイ保持部に形成された取付孔に着脱
    自在に嵌合して固定され、前記ダイ保持部に形成された
    取付孔の内壁面が、ダイを取付孔に嵌合するとき、その
    ダイの挿入方向に向けて縮径するテーパ状に形成され、
    かつ該取付孔に嵌合するダイ部分であって、その内側に
    前記中心孔が形成されているダイ部分の外壁面が、テー
    パ状に形成された前記取付孔に対応するテーパ状に形成
    されていることを特徴とする用紙穴あけ装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部と、前記ダイ保持部とが一
    体に成形された成形品より成る請求項1に記載の用紙穴
    あけ装置。
  3. 【請求項3】 前記偏心回転体が樹脂により構成され、
    かつ前記連接リンクが金属製のプレートにより構成され
    ていて、該連接リンクの円形孔が、偏心回転体の円形外
    周面に嵌合した金属製リングを介して、当該円形外周面
    に相対回転自在に嵌合している請求項1又は2に記載の
    用紙穴あけ装置。
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