JP3433821B2 - 速度制御系の過渡振動制御方法 - Google Patents

速度制御系の過渡振動制御方法

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JP3433821B2
JP3433821B2 JP13400893A JP13400893A JP3433821B2 JP 3433821 B2 JP3433821 B2 JP 3433821B2 JP 13400893 A JP13400893 A JP 13400893A JP 13400893 A JP13400893 A JP 13400893A JP 3433821 B2 JP3433821 B2 JP 3433821B2
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speed
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ゴドレール イヴァン
公平 大西
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Harmonic Drive Systems Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、モータ等の出力を目標
値となるように自動制御する速度制御系に関し、このよ
うな速度制御系における過渡状態で発生する振動を制御
するための過渡振動制御方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】このような速度制御系は、基本的には図
1に示す構成をしており、モータ1の出力を減速機2を
介して減速した後に負荷3の側に伝達するようになって
いる。減速機2の減速比を1にした場合は、図2に示す
ように、モータ1によって負荷が直接に駆動される制御
系に相当する。 【0003】図1に示す速度制御系では、位置および速
度ステップ指令に対しては、一般に振動応答を示す。こ
のため、振動系とも呼ばれている。 【0004】このような速度制御系においては、その過
渡状態において、ダンピングが小さい場合には、制御系
の固有周波数による振動が発生する。そこで、本発明者
は、先に特願平4−108984号の明細書において、
過渡応答時における速度制御系の振動特性である振幅、
周波数等を所望の値に調整することの可能な過渡振動制
御方法を提案している。 【0005】この明細書に記載の方法は、モータからの
回転出力を直接あるいは変速要素を介して取り出して負
荷に伝達する駆動機構の速度制御系において、負荷側の
出力をフィードバックするフィードバックループを付加
し、当該フィードバックループのフィードバック・パラ
メータとして、負荷の慣性モーメントと粘性抵抗を採用
して、速度制御系の過渡振動特性を制御するようにして
いる。 【0006】この速度制御系のブロック図を図3に示
す。この系の伝達関数は式1で表される。これらの図お
よび式に示す記号の意味は次の通りであり、nはノミナ
ルな値を示す。 【0007】 【数1】 【0008】s・・・ラプラスオペレータ ωR ・・・速度指令値 TM ・・・モータで発生するトルク ωM ・・・モータの角速度 ωo ・・・負荷側出力軸の角速度 KV ・・・タコジェネレータのゲイン KT ・・・モータのトルク定数 JM ・・・モータの慣性モーメント N・・・減速比 Ks ・・・機械的な剛性 JL ・・・負荷の慣性モーメント DL ・・・粘性抵抗 【0009】このように、独立した二つのパラメータ
(慣性モーメントと粘性抵抗)を採用することにより、
速度制御系の過渡振動特性を制御している。 【0010】この図3に示す速度制御系は3次系であ
り、極と零の差は常に3極に保持される。極は複素平面
上の左半面に存在すれば制御系が安定である。図4に示
すように、3つの極のうち1つの極は常に実数であり、
モータの機械的な時定数に支配される。残りの2つの極
は一般に複素数であり、それらの位置は負荷の剛性、慣
性モーメント、および粘性抵抗によって支配される。 【0011】ここに、図5に示すように、全ての極が実
数になれば、制御系は過渡状態でも振動を起こさないこ
とが分かる。この過渡状態において振動が発生しないと
きのダンピングはクリティカルダンピングと呼ばれる。
したがって、過渡状態において振動を発生させずに、高
精度の速度制御系を構築するためには、このダンピング
を任意に設定できるようにすることが不可欠である。 【0012】ダンピングを任意に設定できるようにする
ために、図3に示すように、速度制御系に対してフィー
ドバックループを付加している。 【0013】このように、上記出願(特願平4−108
984号)において本発明者が提案している方法では、
独立した2つのパラメータである、負荷慣性モーメント
および粘性抵抗をフィードバックパラメータとして採用
し、これらの値を調整することによって、速度制御系の
過渡状態におけるダンピングの程度を任意に調整するこ
とができる。また、その過渡状態における固有周波数、
応答速度も調整することが可能になる。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような制
御方法においては、ダンピング係数(粘性抵抗)DLN
上述したクリティカルな値よりも大幅に大きくなると、
制御系が再び振動する。そこで、本発明の課題は、ダン
ピング係数の大きさにかかわらず、制御系が振動しない
ようなより安定した振動抑制方法を提案することにあ
る。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明では、回転出力要
素からの回転出力を直接あるいは変速要素を介して取り
出して負荷に伝達する駆動機構の速度制御系において、
負荷側の出力をフィードバックする回転出力要素の逆伝
達関数を含むフィードバックループを付加し、当該フィ
ードバックループのフィードバック・パラメータとし
て、負荷の慣性モーメントおよび粘性抵抗に加えて、負
荷の剛性(逆起動力)を採用して速度制御系の過渡振動
特性を制御することを特徴としている。 【0016】 【実施例】以下に図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 【0017】本発明の振動抑制方法を適用した振動抑制
制御ループを、先に提案した振動抑制制御ループ(特願
平4−108984号)(以下の説明では、便宜上、従
来の振動抑制制御ループと呼ぶ。)と比較しながら説明
する。 【0018】まず、図3に示す速度制御系に適用した従
来の振動抑制制御ループの伝達関数(式1)から分かる
ように、フィードバックループのパラメータ(慣性モー
メントJL 、ダンピング係数DL )を用いて、負荷の慣
性と負荷のダンピングを二箇所だけで調整できる。この
個所を式1においてはアンダーラインにより示してあ
る。ここに、負荷のパラメータが存在する全ての項を調
整できれば、理想的なフィードバックループを実現でき
る。すなわち、上式において黒丸で示す項も調整できれ
ばよい。 【0019】この点に着目して、本発明による速度制御
系の振動抑制制御ループは図6に示すように構成され
る。この制御系の伝達関数は式2により表される。 【0020】 【数2】 【0021】この伝達関数から分かるように、負荷の全
てのパラメータを独立的に調整することが可能である。 【0022】図7には、本発明による速度制御系を簡単
化したブロック構成を示してある。この図から分かるよ
うに、フィードバックループに負荷の逆起動力(KSN
を入れたことにより、負荷系の全てのバラメータを調整
することができる。 【0023】実際の制御系の場合は主に振動が問題にな
るので、通常、負荷のダンピングを高く設定する。従来
の振動抑制制御ループでは2つのパラメータの調整、す
なわち、慣性係数JLNとダンピング係数DLNの調整が必
要である。しかし、本発明の振動抑制制御ループでは、
ダンピング係数DLNを調整するのみで、任意のダンピン
グを得ることができる。この制御ループを図8に示す。
また、その場合の伝達関数は式3のようになる。 【0024】 【数3】 【0025】ここで、従来の振動抑制制御ループを用い
た場合における、ダンピング係数DLNの変動に対して極
がどのように移動するのかを、図9、10、11に示し
てある。これらから分かるように、極は、まず虚数から
実数に変わり、次に、ダンピング係数DLNがある値を越
えると、再び虚数に変わる。即ち、ダンピング係数が大
きすぎると、制御系が振動することが分かる。特に、負
荷慣性が小さい場合には、振動しない領域が狭く、パラ
メータの調整に対して敏感になる。 【0026】これに対して、本発明の振動抑制制御ルー
プ(図8参照)の場合には、ダンピング係数DLNの変動
に対する極の値は、図12、13、14に示すように変
わる。これらから分かるように、ダンピング係数DLN
大きい値となっても、制御系が振動しないことが分か
る。これは従来の振動抑制制御ループに比べて優れた特
性である。ここに、従来の振動抑制制御ループにおいて
も同様な特性を得ることができるが、この場合には、同
時に両パラメータJLNおよびDLNの調整が必要である。
しかし、本発明のものでは、単一のパラメータを調整す
るのみで同様な効果を得ることができる。 【0027】なお、本発明の方法を、減速機を含む速度
制御系を対象に説明したが、減速比Nの値を「1」に設
定すれば、減速機の無い速度制御系に対しても同様に適
用できることは勿論である。 【0028】以上説明したように、本発明では、回転出
力要素からの回転出力を直接あるいは変速要素を介して
取り出して負荷に伝達する駆動機構の速度制御系におい
て、負荷側の出力をフィードバックする回転出力要素の
逆伝達関数を含むフィードバックループを付加し、当該
フィードバックループのフィードバック・パラメータと
して、負荷の慣性モーメントおよび粘性抵抗に加えて、
負荷の剛性(逆起動力)を採用して速度制御系の過渡振
動特性を制御している。したがって、本発明によれば、
速度制御系のダンピング係数がクリティカルな値を越え
た場合においても制御系の振動を抑制できるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の対象となる速度制御系の構成を示す構
成図である。 【図2】減速機を含まない速度制御系の構成を示す構成
図である。 【図3】図1の速度制御系に適用した従来の振動抑制制
御ループを示すブロック図である。 【図4】図3の速度制御系におけるダンピングと極の配
置関係を表すグラフである。 【図5】図3の速度制御系におけるダンピングと極の配
置関係を表すグラフである。 【図6】本発明の方法を適用した速度制御系の振動抑制
制御ループを示すブロック図である。 【図7】図6の振動抑制制御ループを簡単化して示すブ
ロック図である。 【図8】本発明によるダンピング調整のための制御ルー
プを示すブロック図である。 【図9】図3のループにおける極配置を示す図である。 【図10】図3のループにおける極配置を示す図であ
る。 【図11】図3のループにおける極の根軌跡を表すグラ
フである。 【図12】図8のループのダンピングパラメータの変動
に対する極配置を示す図である。 【図13】図8のループのダンピングパラメータの変動
に対する極配置を示す図である。 【図14】図8のループにおける極の根軌跡を示すグラ
フである。 【符号の説明】 1・・・モータ 2・・・減速機 3・・・負荷 s・・・ラプラスオペレータ ωR ・・・速度指令値 ωM ・・・モータの角速度 ωo ・・・負荷側出力軸の角速度 KV ・・・タコジェネレータのゲイン KT ・・・モータのトルク定数 JM ・・・モータの慣性モーメント N・・・減速比 Ks ・・・機械的な剛性 JL ・・・負荷の慣性モーメント DL ・・・粘性抵抗 JLN、DLN、KSN・・・フィードバックパラメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 順 長野県南安曇郡豊科町大字豊科4034 株 式会社ハーモニック・ドライブ・システ ムズ内 (56)参考文献 特開 昭61−125615(JP,A) 特開 平5−115189(JP,A) 特開 平4−278609(JP,A) 特開 平4−319715(JP,A) 特開 平2−10411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 13/62

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転出力要素からの回転出力を直接ある
    いは変速要素を介して取り出して負荷に伝達する駆動機
    構の速度制御系において、 負荷側の出力をフィードバックする回転出力要素の逆伝
    達関数を含むフィードバックループを付加し、 当該フィードバックループのフィードバック・パラメー
    タとして、負荷の慣性モーメント、粘性抵抗および逆起
    動力を採用して速度制御系の過渡振動特性を制御するこ
    とを特徴とする過渡振動制御方法。
JP13400893A 1993-05-12 1993-05-12 速度制御系の過渡振動制御方法 Expired - Lifetime JP3433821B2 (ja)

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