JP3433047B2 - 信号処理装置および神経回路網の設定方法 - Google Patents

信号処理装置および神経回路網の設定方法

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JP3433047B2
JP3433047B2 JP14672997A JP14672997A JP3433047B2 JP 3433047 B2 JP3433047 B2 JP 3433047B2 JP 14672997 A JP14672997 A JP 14672997A JP 14672997 A JP14672997 A JP 14672997A JP 3433047 B2 JP3433047 B2 JP 3433047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信において
アンテナアレイ等を用いて電波信号の到来方向を推定す
る信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電波信号の到来方角推定は、無線通信に
おけるアンテナアレイの指向性制御等に用いられる技術
であるが、従来手法としては、ML(Maximum Likelihoo
d)法、MV(Minimum Variance)法、MUSIC(MUltipl
e SIgnal Classification)法などが知られている。しか
しながらこれらの手法は、逆行列演算や固有値解析等の
繁雑かつ多量の演算や、各アンテナ素子の均等性を必要
としており、リアルタイムな推定が困難であったり、ア
ンテナ素子の不均一性に対する耐性が不十分であるなど
の問題点があった。
【0003】これらの問題を解消するために、近年人工
神経回路網の手法を適用することが検討されはじめてい
る。(参考文献:H.L.Southall, 他:"Direction Findi
ng in Phased Arrays with a Neural Network Beamform
er"IEEE Trans.on Antennasand Propagation,vol.43,n
o.12,1369-1374,(1995) 、P.Chang, 他:"A Neural Netw
ork Approach to MVDR Beanmforming Problem"IEEE Tra
ns.on Antennas and Propagation,vol.40,no.3,313-32
2,(1992) )。
【0004】例えば、階層型の神経回路網の手法を適用
する等であるが、このような従来手法は、直線状に配置
されたアンテナアレイ間の受信電波位相差に基づいた単
一の到来方向を推定するものに限られており、例えば、
移動通信基地局における水平面内の電波到来角度の推定
等のように、電波到来方向が複数で、しかも、アンテナ
素子配置も様々な一般の場合に適用できるものはなかっ
た。
【0005】移動通信基地局における電波到来方向の推
定は、周波数利用効率や受信信号S/N(信号対雑音
比)の向上に必要な技術であり、従って、これを実現す
ることのできる簡易な手法の開発が急務である。
【0006】また、電波信号到来方向推定に神経回路網
の手法を適用しようとすると、一般に到来方向が所定の
方角であるかどうかの確度を、連続値または“1”,
“0”の値等の出力値として神経回路網の所定の素子に
出力させ、それら相異なる所定の方向に対応する確度を
用いて最終的な推定方角を求める場合が多い。しかし、
その場合、到来方向が水平面内全ての方角をとり得る場
合に、“0度”の方向と“360度”の方向を等価に見
做して推定する旨い手法がない。
【0007】そこで、本件出願の発明者らはこれらの課
題について取り組み、研究を重ねた結果、一般のアンテ
ナ素子配置の場合に神経回路網の手法で電波信号の到来
方向の推定を可能にする技術を開発して、これを適用し
た信号処理装置を特平9−66975号にて出願し
た。
【0008】この技術は、所定の位置に配置された複数
の受信素子、あるいは中心位置及びこの中心位置を中心
とする所定の同心円上にそれぞれ配置された電波信号受
信のための複数の受信素子と、これらの受信素子が受信
した信号から各々の複素振幅同士の比の実部及び虚部の
値を要素とするベクトルを求める手段と、この求められ
たベクトルを入力として、電波信号の到来方角の確から
しさを各方角別に値として求める神経回路網と、この神
経回路網の出力値に基づいて、前記信号の到来方角を推
定する推定手段とを備えて構成したものである。
【0009】そして、このような本システムは、複数の
受信素子、具体的には複数のアンテナ素子を、例えば、
同心円上に等間隔で配置し、その同心円の中心位置にも
1本のアンテナ素子を配置し、これらのアンテナ素子か
らの受信電波を、前記ベクトルを求める手段に与えてこ
こで各アンテナ素子における受信電波の振幅及び位相を
表す複素振幅を求め、中心位置のアンテナ素子での複素
振幅とその他の各アンテナ素子での複素振幅との比を求
め、その各実部と虚部の値を要素とするベクトルを神経
回路網に与えて、この神経回路網で処理することで到来
電波の各方角に対する“到来の確からしさ”の度合いを
求め、当該度合いから推定手段で電波到来方向を推定す
るようにする。
【0010】そして、本システムではアンテナ素子の受
信電波の振幅と位相を表す複素振幅を求めるようにし、
また、アンテナ素子は複数用いて、これらを所定位置、
例えば、同心円配置するようにし、これによって中心位
置のアンテナ素子による受信電波とその他のアンテナ素
子の受信電波との振幅比に関する情報をも利用できるよ
うにし、これによって、到来方向の推定を容易にすると
共に、神経回路網の手法を適用できるようにした。
【0011】そのため、移動通信基地局等、水平面内の
電波到来方向の推定が必要な場合に、それに適したアン
テナ素子の配置方法が提供でき、また、神経回路網の手
法適用が可能となり、また、複数の方向からそれぞれ電
波が到来した場合に、それぞれの電波信号の到来方向推
定をも可能となる。
【0012】具体的に説明する。図5の(a)はシステ
ム全体を示した図であり、図5(b)はアンテナ素子の
配列を平面配置図として示したものである。
【0013】この例においては、移動通信基地局におけ
るアンテナアレイのように、同心円周上に6素子より多
くのアンテナ素子11〜1N(N>6)が等間隔dに配
置され、さらにその中心位置にはアンテナ素子10が配
置されている(アンテナ素子配置の詳細は図5(b)
(参照))。
【0014】また、この各アンテナ素子10〜1Nから
の受信信号を受けて、これら各アンテナ素子における受
信電波の振幅及び位相を表す複素振幅を求めると共に、
中心のアンテナ素子10の複素振幅と円周上配置のアン
テナ素子11〜1Nの複素振幅と各々の間での比を求め
る前処理装置20、この前処理装置20で求めた複素振
幅の比の実部と虚部の値を入力として、それぞれの方角
から電波が到来しているか否かの確からしさを示す値を
求めて出力する神経回路網30、この神経回路網の出力
値を基に、最終的な推定到来方角を算出して出力する後
処理装置40を備えている。
【0015】上述したように、本システムは、所定半径
の同心円周上に6素子以上の数のアンテナ素子11〜1
N(N>6)が等間隔に配置され、さらにその中心位置
にはアンテナ素子10が配置されている。
【0016】このような構成において、アンテナ素子1
0〜1Nが受信した信号は前処理装置20へと送られ
る。前処理装置20においては、各アンテナ素子から送
られて来た信号から各アンテナ素子における受信電波の
振幅及び位相を表す複素振幅が各々導出され、アンテナ
素子10から得られた複素振幅とアンテナ素子11〜1
Nから得られた複素振幅各々との間で比が計算される。
【0017】このN個の複素振幅比の実部及び虚部の
値、計2×Nの演算結果が神経回路網30へその入力と
して送られる。ここで得られた各複素振幅は、各アンテ
ナ素子間の受信電波の位相差に加え、振幅比を情報とし
て含んでいるので、アンテナ素子数が十分多ければ、神
経回路網30に入力した入力ベクトルから、電波到来方
向がたとえ複数であったとしても、各到来方向を一意に
定めることが、原理的に可能である。
【0018】神経回路網30は、図6に示すように、学
習によって可変可能なシナプスという重み係数と、非線
形素子から主として構成され、本例の場合は、さらに、
入力値をそのまま非線形素子に転送する2×Nの入力素
子、および、相異なるMの推定方角に対応したMの出力
素子から構成されていて、各出力素子は「それぞれの推
定方角から電波が到来しているか否かの“確からしさ”
を示す値」を出力する構成としてある。
【0019】後処理装置40は、神経回路網30の出力
値を元に、最終的な推定到来方角を算出して出力する。
【0020】神経回路網30の各出力素子が、前処理装
置20からの入力に応じて、それぞれの推定方角から電
波が到来しているか否かの確からしさを示す値を出力す
るようにするには、本システムの実施の運用に先立っ
て、神経回路網30の学習が必要になる。
【0021】例えば、一つの電波信号の到来方向が、あ
る基準方向から見て、“−50度”〜“+50度”まで
10度刻みに変化したとき、それぞれ前処理装置20の
出力値を訓練データの入力値とし、訓練データの出力値
はそのときの到来方向に対応している。従って、この例
の場合ならば、要素数が“11”個であり、到来方向に
対応する要素は値が“1”で表され、他は値が“0”で
表されるようなベクトル、例えば、“−30度”なら、 (0,0,1,0,0,0,0,0,0,0,0) また、“+40度”なら、 (0,0,0,0,0,0,0,0,0,1,0)、 等とする。そして、このベクトルを神経回路網30に与
えて、階層型神経回路網の学習法としてよく知られた誤
差逆転伝搬法(参考文献1:D.E.Rumelhart,G.E.Hint
on他“Learning Internal Representation by Erro
r Propagation”Parallel Distributed Processing
MIT Press ,pp.318-362,1986、 参考文献2:中野
馨編著「ニューロコンピュータの基礎 」コロナ社,p.
60-66,1990)等の誤り訂正型の学習を適用することによ
り、当該神経回路網30における可変可能なパラメ ー
タの修正を行う。
【0022】電波到来方向が複数である場合には、訓練
出力データとして(0,0,1,0,0,0,0,1,
0,1,0)等、“1”が到来方向数に応じて複数存在
するベクトルを用いればよい。
【0023】具体的には、与えられた入力ベクトルX及
びその時点でのシナプス値、すなわち、可変パラメータ
のベクトルWとから決定される出力値ベクトルY Y=f(X,Y) と所望の出力値ベクトルY´との誤差自乗和をEとする
と、各シナプス値Wi,jの更新量値ΔWi,jを
【数1】
【0024】この手続きによって誤差自乗和Eが単調に
減少することが保証されているので、所望の誤差基準を
満たした時点で、神経回路網30の学習を終了し、可変
可能なパラメータ値は固定してシステム全体を運用す
る。
【0025】電波到来方向が単一の場合は、神経回路網
30の出力値をyθ(θ=−50゜,…,50゜)とす
ると、後処理装置40において、例えば、以下の式
(1)に従って到来方向の方角/θを推定すれば、訓練
データとして与えなかった一般の方向に対してもほぼ妥
当な推定方角が期待できる。
【0026】
【数2】
【0027】電波到来方向が複数の場合は、神経回路網
30の出力値yθ(θ=−50゜,…,50゜)を、そ
れぞれ閾値処理を行う等して当該方角からの到来可否判
定ができる。
【0028】この場合、角度解像度は神経回路網30の
出力素子数で決まる(本実施例の場合は10度刻み)。
【0029】本発明は、同心円上にアンテナ素子が配置
されている本実施例の場合以外の一般のアンテナ素子配
置に対しても、適用可能であるので、本発明によって一
般のアンテナ素子配置で、しかも、電波到来方向が複数
の場合の電波到来角度の推定に、神経回路網の適用が可
能となる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】このように、特平9
−66975号において開示した上述の如きシステム
は、複数のアンテナ素子を同心円上に等間隔で配置し、
その同心円の中心位置にも1本のアンテナ素子を配置
し、これらのアンテナ素子からの受信電波を、前処理装
置20に与えてここで各アンテナ素子における受信電波
の振幅及び位相を表す複素振幅を求め、中心位置のアン
テナ素子での複素振幅とその他の各アンテナ素子での複
素振幅との比を求め、その各実部と虚部の値を要素とす
るベクトルを得て、これを神経回路網30に与え、この
神経回路網30で処理して到来電波の各方角に対する
“到来の確からしさ”の度合いを求め、当該度合いから
後処理装置で電波到来方向を推定するようにした。
【0031】そして、このシステムではアンテナ素子の
受信電波の振幅と位相を表す複素振幅を求めるように
し、また、アンテナ素子は複数用いて、これらを同心円
配置するようにし、これによって中心位置のアンテナ素
子による受信電波とその他のアンテナ素子の受信電波と
の振幅比に関する情報をも利用できるようにし、これに
よって、到来方向の推定を容易にすると共に、神経回路
網の手法を適用できるようにした。
【0032】そのため、移動通信基地局等、水平面内の
電波到来方向の推定が必要な場合に、それに適したアン
テナ素子の配置方法が提供でき、また、神経回路網の手
法適用が可能となり、また、複数の方向からそれぞれ電
波が到来した場合に、それぞれの電波信号の到来方向推
定をも可能となる。
【0033】このように、平面内の電波到来角度の推定
に適したアンテナ素子の配置が与えられ、更に神経回路
網の適用も可能となる技術が提供できるようになった
が、これで問題全てが解決したわけではない。それは、
神経回路網の学習の問題である。
【0034】すなわち、電波信号の到来方向推定にバッ
クプロバゲーションで学習させた階層型神経回路網を適
用する場合、一般的には、神経回路網はその出力素子を
推定角度の数だけ有する単一の神経回路網であるのが普
通である。
【0035】この場合、各出力素子に当該方角からの入
力信号の時にのみ“1”を出力し、それ以外は“0”を
出力するように学習させようとすると、多入力−出力の
階層型神経回路網の学習と異なって多値関数の学習とな
るので、入力層から出力層直前の最終中間層までの間の
シナプスの重み係数は、全ての出力素子がベクトルとし
て同時にこの条件を満たすような最適化がなされなけれ
ばならず、最適化問題としての条件がより厳しくなり学
習回数が増加し学習に時間がかかると言う問題点を有し
ていた。このことは、移動通信基地局設置時のその場環
境での学習において、現実的な時間内に学習が終了しな
いという大きな欠点になっていた。また同時に、入力層
から出力層直前の最終中間層までのネットワーク規摸の
増大にもつながり、神経回路網の部分を現実的な規模の
ハードウェアで作成することが困難となる。
【0036】そこで、本発明の目的とするところは、神
経回路網について、短時間に学習終了させることが可能
であり、また、そのハードウェア規模も程々で済むよう
にした電波到来方向推定用の信号処理装置を提供するこ
とにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、本発明
は、神経回路網を複数に分割して、小分けした各々は推
定する範囲を狭くした点に特徴を有するものであり、所
定の位置に配置された複数の受信素子、あるいは所定の
同心円上にそれぞれ配置された電波信号受信のための複
数の受信素子と、これらの受信素子が受信した信号から
各々の複素振幅の実部及び虚部の値を要素とするベクト
ルを求める手段と、この求められたベクトルを入力とし
て、電波信号の到来方角の確からしさを各方角別に値と
して求める神経回路網と、この神経回路網の出力値に基
づいて、前記信号の到来方角を推定する推定手段とを備
えるものであり、神経回路網はそれぞれ異なる狭い特定
到来方向別に分担を定めた複数の単位神経回路網で構成
するようにした。
【0038】本システムは、複数の受信素子、具体的に
は複数のアンテナ素子を、例えば、同心円上に等間隔で
配置し、これらのアンテナ素子からの受信電波を、前記
ベクトルを求める手段に与えてここで各アンテナ素子に
おける受信電波の振幅及び位相を表す複素振幅を求め、
中心位置のアンテナ素子での複素振幅とその他の各アン
テナ素子での複素振幅との比を求め、その各実部と虚部
の値を要素とするベクトルを神経回路網に与えて、この
神経回路網で処理することで到来電波の各方角に対する
“到来の確からしさ”の度合いを求め、当該度合いから
推定手段で電波到来方向を推定する。
【0039】そして、このシステムにおいては、最大の
特徴点として、前記神経回路網は、所定の角度範囲を推
定対象とした単位神経回路網を複数用い、全方位360
度を前記所定の角度範囲で分割した各特定角度範囲につ
いて、個別に分担を特定させた構成としており、このよ
うな構成としたことにより、個々の単位神経回路網は、
特定の電波到来方向にのみ、確からしさを求められるよ
うにすれば良く、従って、構成が簡単で学習も容易であ
り、学習に要する時間が短時間で済む利点が得られる。
この効果は神経回路網を使用するシステム全般に享受す
ることができるものであるが、全方位を対象とする到来
方向推定には、特に効果が顕著である。
【0040】また、本発明は、所定の位置に配置された
複数のアンテナ素子各々が受信した信号を処理して得ら
れる値を並べたベクトルを入力とし、唯一つの値を出力
する神経回路網を複数個設ける。またさらに、前記神経
回路網を前記信号の到来方向の推定角度の数だけ設け
る。またさらに、前記神経回路網が対応する推定角度か
ら前記信号が到来している確からしさを表す出力値を出
力する。
【0041】またさらに、前記神経回路網の出力値に基
づいて前記信号の到来方角を推定することを特徴とす
る。
【0042】以上本発明によって、各神経回路網の入力
層から出力層の一つ前の中間層までの間のシナプス結合
の重み係数は、各神経回路網に割り当てられた推定角度
方向にのみ唯一存在する出力素子が反応するように自己
組織化学習すれば良く、従来のようにベクトル値を出力
するように学習する必要はなくなり、所望の出力誤差に
達するまでの学習時間の短縮が期待できる。さらに、移
動通信基地局等のようにアンテナアレーが円周上に配置
された場合上記推定角度の数とアンテナの数の関係に応
じた対称関係によって上記角度毎に設けた神経回路網の
重み係数として同一のものが複数存在することになるの
で、それによって生ずる同値類の数のみの神経回路網の
学習を実行し、残りはそれの重み係数を複写すればよい
ことになり、総学習時間の大幅な短縮、或はハードウェ
アで実現した場合のハード規模の大幅な削減になる。こ
のことは、直線上の等間隔アレーの場合にも直線と垂直
方向からみて対称の角度に対応する神経回路網は同一の
重み係数のセットを持たせればよいので同様のことが成
り立つ。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面を参照して説明する。
【0044】本実施例における信号処理装置の構成を示
したのが図1である。図において、11〜17,1Nは
アンテナ素子であり、20は前処理装置、40は後処理
装置、301〜336はそれぞれ第1乃至第36の単位
神経回路網であり、神経回路網30はこれら第1乃至第
36の単位神経回路網301〜336により構成されて
いる。これら第1乃至第36の単位神経回路網301〜
336は、それぞれ360度円形領域のうちの、それぞ
れ異なる特定の方向に於ける10度の範囲を検出対象と
している。
【0045】すなわち、N=8とした場合、図1に示す
ように、本実施例においては、移動通信基地局における
アンテナアレイの様に同心円周上に例えば8本のアンテ
ナ素子11〜18(=1N)が等間隔に配置されてい
る。これら各アンテナ素子11〜18は、同心円外側に
同心円の中心から自分自身に向かう方向に対する指向性
を持つ。また、前記前処理装置20は、これらの各アン
テナ素子11〜18からの受信信号を受けて、これら各
アンテナ素子における受信電波の信号強度を求める装置
であり、神経回路網30はこの前処理装置20で求めた
信号強度を入力として複素振幅の値を入力として、それ
ぞれの方角から電波が到来しているか否かの確からしさ
を示す値を求めて出力するものであり、後処理装置40
はこの神経回路網30の出力値を基に、最終的な推定到
来方角を算出して出力する装置である。
【0046】このような構成においては、特定方向から
到来した電波信号をアンテナ素子11〜18(=1N)
が受信する。そして、これら各アンテナ素子11〜18
(=1N)が受信して得た時系列信号はそれぞれ前処理
装置20へと送られる。
【0047】前処理装置20においては、これらアンテ
ナ素子11〜18から送られて来た時系列信号に所定の
演算を施すことによって、各々の信号強度の絶対値また
は複素振幅等の値が算出される。ここでは、例えば各々
の信号強度が算出されるとする。
【0048】この8個の演算結果が電波信号の到来方向
に依存して変化する入力ベクトルとして、神経回路網3
0へ送られる(ここでは例えば36個の階層型の各単位
神経回路網301〜336への入力としてへ送られ
る)。神経回路網30を構成する各単位神経回路網30
1〜336は、それぞれ異なる特定の方向の10度の範
囲についての電波の到来方向の判定処理を受け持つよう
に学習されており、36個の単位神経回路網301〜3
36で、全方位について、それぞれの受け持つ推定到来
角度10度〜360度をカバーするように対応させてあ
る。つまり、10度ずつ専任の受け持ち領域を担当させ
るようにしたことで、360度の範囲を全てカバーする
ようにしてある。
【0049】そして、第1乃至第36の各単位神経回路
網301〜336に対して前処理装置20から常に同一
の入力が入力され、対応する推定到来角度から電波信号
が到来している確からしさを“0”から“1”の実数値
で出力する。ここでは、“1”が最も確からしいとす
る。
【0050】神経回路網30を構成する第1乃至第36
の各単位神経回路網301〜336の各出力値は後処理
装置40に送られる。第1乃至第36の各単位神経回路
網301〜336の各出力値をyθ (θ=10゜,2
0゜,..,360゜)とすると、後処理装置40にお
いて例えば、特願平9−66975号で説明したよう
に、以下の手法に従って処理すればよい。
【0051】すなわち、後処理装置40には神経回路網
30を構成する各単位神経回路網301〜336から
は、その各推定到来方角毎に対応する出力素子y10
°,y20°,…,y360°が、当該方角が到来方向
であるかどうかの確からしさに対応する値を出力して、
これを後処理装置40に与えるので、当該後処理装置4
0ではこの出力値y10°,y20°,…,y360°
に基づいて、電波信号の最終的な推定到来方角を算出す
る。
【0052】この推定到来方向を算出するに当たり、到
来方向が“0度”から“360度”まで水平面内の全方
角を取り得る場合に、式(1)の先の例の推定方法の様
にしてしまうと、“0度”と“360度”の等価性を取
り入れることが出来ず、大きな推定誤差が生じてしま
う。
【0053】そこで、ここでは、例えば以下の式に従っ
て、まずはじめに、推定方角の正弦及び余弦を推定す
る。すなわち、
【数3】
【0054】ここでは、正弦および余弦の2次元ベクト
ルとしたが、φを定数とした(2cosθ,sinθcosφ,s
inθsinφ)等の3次元ベクトルとしても良い。
【0055】このように、二つ以上のパラメータを用い
て角度を2次元以上の空間で表現することによって、一
次元リング状のトポロジーを持つ角度の連続性を保持さ
せることが可能となり、到来方向が水平面内全ての方角
を取り得る場合に、神経回路網などを用いた連続関数の
学習を円滑に実行することが可能となる。
【0056】後処理装置40においては、この後さら
に、
【数4】
【0057】このような手続きを用いれば、後に述べる
学習時の訓練データとして与えなかった一般の到来方向
に対してもほぼ妥当な推定方角が期待できる。
【0058】本発明の特徴は、神経回路網30として、
それぞれ異なる特定の10度の範囲を受け持つ第1乃至
第36の単位神経回路網301〜336を用いて構成し
た点にある。第1乃至第36の単位神経回路網301〜
336各々は、図2に示すように、学習によって可変可
能なシナプスという重み係数と、非線形素子から主とし
て構成され、本実施例の場合はさらに、x1からx8の
各入力値をそのまま非線形素子9に転送する。すなわ
ち、第1乃至第36の単位神経回路網301〜336
は、各入力別(x1からx8までの各入力別)の計8個
の入力素子および、当該単位神経回路網301〜336
が受け持つそれぞれ異なる特定の推定方角からの電波到
来の確からしさを出力する一つの出力素子とから構成さ
れている。
【0059】そして、第1乃至第36の単位神経回路網
301〜336の各出力素子が前処理装置20からの入
力に応じて、それぞれの対応する推定方角から電波が到
来しているかどうかの確からしさを示す値を出力するよ
うにするには、本システムの実際の運用に先だって各単
位神経回路網301〜336の学習が必要となる。
【0060】例えば、第7の単位神経回路網307に対
しての学習は、電波信号の到来方向が基準方向からみ
て、0度〜360度まで10度刻みに変化したとき、そ
れぞれの前処理装置20の出力値を訓練データの入力値
とし、訓練データの出力値は到来方向が70度ならば
“1”、それ以外の方向に対しては“0”として、階層
型神経回路網の学習法として良く知られた誤差逆伝搬法
(参考文献:D.E.Rumelhart,G.E.Hinton他”Learning I
nternal Representation by Error Propagation"Parall
el Distributed Processing MIT Press,pp.318-362,198
6 、中野馨編著「ニューロコンピュータの基礎」コロナ
杜,p.60-66,1990)等の誤り訂正型の学習によって可変
可能なパラメータの修正を行なうことで実現できる。
【0061】具体的には、与えられた入力ベクトルX及
びその時点でのシナプス値即ち可変パラメータのベクト
ルW=(W1 ,..,Wi ... )とから決定される出力値Y
=f(X,W)と所望の出力値Y′との自乗誤差をEと
すると、各シナプス値Wi の更新量ΔWi
【数5】
【0062】この手続きによって全ての訓練入力ベクト
ルに対する出力誤差の自乗が単調に減少することが保証
されているので、所望の誤差基準を満たした時点で単位
神経回路網の学習を終了する。
【0063】この学習を36個の単位神経回路網301
〜336全てで実行し、その後、可変パラメータの値は
全て固定してシステム全体を運用する。
【0064】単位神経回路網301〜336それぞれ
は、全て、“8入力1出力”の階層型神経回路網で構成
したものであり、このような本発明における単位神経回
路網301〜336の学習は全て、8入力1出力の階層
型神経回路網を独立に学習させれば良い。従来技術で階
層型神経回路網を構成した場合(参考文献:H.L.Southa
ll, 他:"Direction Finding in Phased Arrays with a
Neural Network Beamformer"IEEE Trans.on Antennas
and Propagation,vol.43,no.l2,1369-1374,(1995) )、
推定方向が36であった場合には図3に示すような“8
入力36出力”の階層型神経回路網となる。この場合、
8入力の組み合わせに対して36通りの答えを出す必要
があり、学習が大変になるが、8入力1出力の場合は、
8入力の組み合わせに対して、特定の一つの答えを出せ
るようにすれば良いので学習は簡単に済む。
【0065】本発明における複数の、即ち、本実施例の
場合、36個の単位神経回路網と、図3の1個の神経回
路網に要請される入出力関係は全く同じである。しか
し、各出力素子毎に考えて見ると、図3の従来例の場合
は、各出力素子は共通の中間層素子の値、即ち入力層か
ら出力層直前の中間層までの重み係数が共通であるのに
対して、本発明では推定角度毎に神経回路網が存在する
ため、それらが神経回路網毎に独立した値を持ち得る。
【0066】言い替えれば、従来例では多値(ベクトル
値)関数を学習する必要があったのが、本発明ではより
単純な1値の関数を同時に複数学習すれば良いというこ
とである。従って、中間層の規模にも依存するが、一般
に本発明における36個の“8入力1出力”の神経回路
網を並列学習させた方が、従来の様に、図3の“8入力
36出力”の神経回路網を一つを学習させるより学習回
数を大幅に削減できることになる。
【0067】またさらに、36個の8入力1出力の神経
回路網を順次、学習させたとしても、総学習時間を従来
手法より短縮させることも可能となる。従って、本発明
により、神経回路網を用いた電波到来方向推定装置にお
ける学習時間の短縮が可能となる。
【0068】更に本実施例のようにアンテナ数が8個
で、神経回路網毎の推定角度を36個とした場合、それ
らの方向を図示したのが図4であるが(神経回路網が対
応する推定角度方向は0(360)度〜90度までしか
図示していない)、アンテナ素子11の45度方向を対
称軸として、「10度と80度」、「20度と70
度」、「30度と60度」、「40度と50度」に対応
する神経回路網は互いに対称な構造を持つべきであるの
で、全く同じ値のシナプス値のセットを順番を入れ換え
て持てば良い。
【0069】更に、「10度から90度」に対応する神
経回路網は、「100度から180度」、「190度か
ら270度」、「280度から360度」に対応する神
経回路網と回転対称な構造になっている。従って、実際
に学習する必要があるのは、36個の内、0(360)
度から40度に対応する神経回路網336,301,3
02,303,304の五つのみであり、故に、計算量
は激減されて、五つの神経回路網を順次、学習させたと
しても、総学習時間を従来手法より大幅に短縮させるこ
とが可能となる。
【0070】また、神経回路網をハードウェアで実現し
た場合には、ハード量の大幅な削減が可能となる。以上
のことは、アンテナ数、神経回路網の数が異なったり、
アンテナアレイが直線上に等間隔にある場合でも、対称
性があれば成り立つ。
【0071】なお、上述の実施例は単位神経回路網は受
け持ち領域を10度とし、全体で10度刻みで電波到来
方向の確からしさを求めることができるようにしたもの
であったが、単位神経回路網の個数を増減することで、
それ以上の細かい刻みとしたり、粗い刻みとしたりする
ことができる。また、実施例では単位神経回路網を、そ
れぞれ特定の10度範囲について推定結果を出すように
したが、10度の範囲を3区分して中央値とプラス5
度、マイナス5度方向についての推定結果を出す8入力
3出力の構成とすることもできるなど、種々変形して実
施可能である。
【0072】また、本システムは、複数のアンテナ素子
を同心円上に等間隔で配置して使用するようにしたが、
その同心円の中心位置にも1本のアンテナ素子を配置
し、これらのアンテナ素子からの受信電波を、前処理装
置20に与えてここで各アンテナ素子における受信電波
の振幅及び位相を表す複素振幅を求め、中心位置のアン
テナ素子での複素振幅とその他の各アンテナ素子での複
素振幅との比を求め、その各実部と虚部の値を要素とす
るベクトルを得て、これを神経回路網30に与え、この
神経回路網30で処理して到来電波の各方角に対する
“到来の確からしさ”の度合いを求め、当該度合いから
後処理装置で電波到来方向を推定するようにしてもよ
い。このように、アンテナ素子の受信電波の振幅と位相
を表す複素振幅を求めるようにし、また、アンテナ素子
は複数用いて、これらを同心円配置することによって中
心位置のアンテナ素子による受信電波とその他のアンテ
ナ素子の受信電波との振幅比に関する情報をも利用でき
るようにすると、到来方向の推定を容易にすることがき
る。
【0073】以上、本システムは、神経回路網を複数に
分割して、小分けした各々は推定する範囲を狭くした点
に特徴を有するものであり、所定の位置に配置された複
数の受信素子、あるいは所定の同心円上にそれぞれ配置
された電波信号受信のための複数の受信素子と、これら
の受信素子が受信した信号から各々の複素振幅の実部及
び虚部の値を要素とするベクトルを求める手段と、この
求められたベクトルを入力として、電波信号の到来方角
の確からしさを各方角別に値として求める神経回路網
と、この神経回路網の出力値に基づいて、前記信号の到
来方角を推定する推定手段とを備えるものであって、神
経回路網はそれぞれ異なる狭い特定到来方向別に分担を
定めた複数の単位神経回路網で構成するようにした。
【0074】本システムは、複数の受信素子、具体的に
は複数のアンテナ素子を、例えば、同心円上に等間隔で
配置し、これらのアンテナ素子からの受信電波を、前記
ベクトルを求める手段に与えてここで各アンテナ素子に
おける受信電波の振幅及び位相を表す複素振幅を求め、
中心位置のアンテナ素子での複素振幅とその他の各アン
テナ素子での複素振幅との比を求め、その各実部と虚部
の値を要素とするベクトルを神経回路網に与えて、この
神経回路網で処理することで到来電波の各方角に対する
“到来の確からしさ”の度合いを求め、当該度合いから
推定手段で電波到来方向を推定する。
【0075】推定手段での方角推定は、二段階からな
り、まずはじめに、相異なる二つ以上の所定の関数によ
って推定方角を変換した値、具体的には、推定方角の正
弦表現及び余弦表現の2次元ベクトルといった具合に、
2つ以上のパラメータを用いて角度を2次元以上の空間
で表現し、1次元リング状のトポロジーを持つ角度の連
続性を保持させたパラメータ空間上でパラメータを推定
し、次にこれを基に電波到来方向を推定する。
【0076】そして、このシステムにおいては、神経回
路網は、所定の角度範囲を推定対象とした単位神経回路
網を複数用い、全方位360度を前記所定の角度範囲で
分割した各特定角度範囲について、個別に分担を特定さ
せた構成とした。
【0077】そして、本発明ではアンテナ素子の受信電
波の振幅と位相を表す複素振幅を求めるようにし、ま
た、アンテナ素子は複数用いて、これらを所定位置、例
えば、同心円配置するようにし、これによって中心位置
のアンテナ素子による受信電波とその他のアンテナ素子
の受信電波との振幅比に関する情報をも利用できるよう
にして、これにより、到来方向の推定を容易にすると共
に、神経回路網の手法を適用できるようにした。
【0078】そのため、移動通信基地局等、水平面内の
電波到来方向の推定が必要な場合に、それに適したアン
テナ素子の配置方法が提供でき、また、神経回路網の手
法適用が可能となり、また、複数の方向からそれぞれ電
波が到来した場合に、それぞれの電波信号の到来方向推
定をも可能となる。
【0079】そして、特に本システムでは、神経回路網
は、所定の角度範囲を推定対象とした単位神経回路網を
複数用い、全方位360度を前記所定の角度範囲で分割
した各特定角度範囲について、個別に分担を特定させた
構成としたことで、個々の単位神経回路網は、特定の電
波到来方向にのみ、確からしさを求められるようにすれ
ば良く、従って、構成が簡単で学習も容易であり、学習
に要する時間が短時間で済む利点が得られる。この効果
は神経回路網を使用するシステム全般に享受することが
できるものであるが、全方位を対象とする到来方向推定
には、特に効果が顕著である。
【0080】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、電波到来方向推定に神経回路網の手法を適用した場
合の学習時間を短縮することが可能となり、更にそこで
用いる神経回路網をハードウェアで構成する場合のハー
ドウェア規模の削減が可能となる等の特徴が得られる電
波到来方向推定に効果の顕著な信号処理装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における信号処理装置の構成を
示す図。
【図2】本発明の実施例における神経回路網の構成を示
す図。
【図3】従来例における神経回路網の構成を示す図。
【図4】本発明の実施例におけるアンテナ素子と神経回
路網が対応する電波到来方向の関係を示す図。
【図5】先行技術を説明するための図。
【図6】図5の装置に使用されている神経回路網の構成
を示す図。
【符号の説明】
11〜18(=1N)…アンテナ素子 20…前処理装置 30…神経回路網 301〜336…単位神経回路網 40…後処理装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−129060(JP,A) 特開 平3−105453(JP,A) 特開 平5−89074(JP,A) 特開 平10−94040(JP,A) 特開 平10−253748(JP,A) 特開 平6−43238(JP,A) 特開 平10−260238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/26 G01S 3/00 - 3/86 G06F 15/18 G06N 3/02 - 3/10 H04Q 7/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円上に等間隔に配置された電波信号
    受信のための複数の受信素子と、 前記複数の受信素子のそれぞれが受信した前記電波信号
    の信号強度の絶対値あるいは複素振幅の値を要素とする
    ベクトルを求める手段と、 前記同心円の中心からみた全方位を等分して得られる複
    数の角度のそれぞれに割り当てられ、前記ベクトルが入
    力されると、当該割り当てられた角度から前記電波信号
    が到来している確からしさを表す値をそれぞれ出力する
    複数の神経回路網と、 前記複数の神経回路のそれぞれから出力された複数の値
    に基づき、前記電波信号の到来方向を算出する算出手段
    と、 前記複数の神経回路網のそれぞれに割り当てられた前記
    角度に基づく当該複数の神経回路網の対称性から、当該
    複数の神経回路網のうちの一部についてのみ学習を行
    い、前記一部の神経回路網のそれぞれを構成する各シナ
    プスの値を設定する手段と、 前記一部の神経回路網のそれぞれを構成する各シナプス
    に設定された値と前記対称性とから、前記複数の神経回
    路網のうちの前記一部を除く残りの神経回路網のそれぞ
    れを構成する各シナプスの値を設定する手段と、 を具備したことを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記同心円の中心から当該同心円上に配
    置された前記複数の受信素子のうちの1つの配置位置へ
    の方向を基準軸としたときに、当該基準軸から45度の
    角度範囲に割り当てられている神経回路網を前記一部の
    神経回路網として選択することを特徴とする請求項1記
    載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 同心円の中心からみた全方位を等分して
    得られる複数の角度のそれぞれに割り当てられた複数の
    神経回路網であって、前記同心円上に等間隔に配置され
    た電波信号受信のための複数の受信素子のそれぞれが受
    信した前記電波信号の信号強度の絶対値あるいは複素振
    幅の値を要素とするベクトルが入力されると、当該割り
    当てられた角度から前記電波信号が到来している確から
    しさを表す値をそれぞれ出力する前記複数の神経回路網
    のそれぞれを構成する各シナプスの値を設定するための
    神経回路網の設定方法であって、 前記複数の神経回路網のそれぞれに割り当てられた前記
    角度に基づく当該複数の神経回路網の対称性から、当該
    複数の神経回路網のうちの一部についてのみ学習を行
    い、当該一部の神経回路網のそれぞれを構成する各シナ
    プスの値を設定し、 前記一部の神経回路網のそれぞれを構成する各シナプス
    に設定された値と前記対称性とから、前記複数の神経回
    路網のうちの前記一部を除く残りの神経回路網のそれぞ
    れを構成する各シナプスの値を設定することを特徴とす
    る神経回路網の設定方法。
  4. 【請求項4】 前記同心円の中心から当該同心円上に配
    置された前記複数の受信素子のうちの1つの配置位置へ
    の方向を基準軸としたときに、当該基準軸から45度の
    角度範囲に割り当てられている神経回路網を前記一部の
    神経回路網として選択することを特徴とする請求項3記
    載の神経回路網の設定方法。
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