JP3431289B2 - 磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ - Google Patents
磁気記憶部付フィルムを用いるカメラInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラに関し、特に、フィルムの磁気記憶部へ
情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを有する
磁気記憶装置のフィルム給送初期段階における退避装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】カメラに使用される従来タイプのフィル
ムとして、先端がフィルムカートリッジ(パトローネ)
から出たフィルムを使う場合、フィルムの先端がフィル
ム巻き上げスプールに達した状態で、フィルムカートリ
ッジを装填することが多い。このようにしてフィルムカ
ートリッジをカメラ本体内に装填し、裏蓋を閉じると、
裏蓋に板バネを介して取り付けた圧板とレール面との間
にフィルムが既に挟まれており、前述のように、フィル
ムの先端がフィルム巻き上げスプールに達した状態にあ
る。そして、巻き上げ動作によって、フィルム巻き上げ
スプールにフィルムが巻き付いて引っ張られるため、レ
ール面に沿ったフィルム面に圧板が押し付けられていて
も、何ら支障なく、フィルムの巻き上げが行われるよう
になっていた。 【0003】前述のような先端がフィルムカートリッジ
から出た従来タイプのフィルムに対して、近年、先端が
フィルムカートリッジから出ていない新規格のフィルム
が提案されている。このような先端がフィルムカートリ
ッジから出ていない新規格のフィルムは、リール軸によ
りフィルムカートリッジ内のフィルム巻き取り軸を回転
して、フィルムを送り出すものである。 【0004】また、最近では、情報の書き込み或は読み
出しが可能な磁気記憶部付きのフィルムもある。このよ
うな磁気記憶部付フィルムを用いるカメラには、フィル
ムの磁気記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁
気ヘッドを有する磁気記憶装置が備えられ、さらに、そ
の磁気ヘッドとフィルムの磁気記憶部とを圧接する圧接
部材も備えられる。 【0005】そして、このような磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラにおいて、従来は、フィルムが所定位置
を通過したことを検出して、磁気ヘッドの退避およびそ
の解除を制御したり(例えば、特開平4−161945
号公報および特開平4−161939号公報参照)、ま
たは、レリーズロックの部材等に連動させて、磁気ヘッ
ドの退避およびその解除を制御していた(例えば、特開
平4−161946号公報参照)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の磁気ヘッドの退避およびその解除の制御方
法では、磁気ヘッドがフィルムに押し付けられる時、フ
ィルムがスプールにまだ十分に巻き付いておらず、フィ
ルムは、押圧状態の磁気ヘッドとレール面の間を押され
て通過しなければならなかった。このため、フィルム給
送が正常に行われないという危険があった。 【0007】そこで、本発明の目的は、フィルムの磁気
記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッド
を有する磁気記憶装置を備えた、磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラにおいて、フィルムがスプールに巻き付
いてから磁気ヘッドをフィルムに圧接させるようにし
て、フィルム給送初期段階におけるフィルム給送の失敗
を防止できるようにした磁気記憶装置の退避装置を提供
することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、磁気記憶部を有するフィルムを
巻き付けた、例えば、フィルムカートリッジ内のフィル
ム巻き取り軸と、このフィルム巻き取り軸から送り出さ
れたフィルムを巻き上げるフィルム巻き上げスプール
と、このフィルム巻き上げスプールおよび前記フィルム
巻き取り軸をそれぞれ駆動可能とする、例えば、モータ
およびギア機構等による駆動装置と、前記フィルムの前
記磁気記憶部に圧接可能で、その磁気記憶部へ情報の書
き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを有する磁気記憶
装置とを備えた、磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ
において、前記駆動装置の駆動による前記フィルム巻き
取り軸からの前記フィルムの送り出し状態では、前記磁
気ヘッドを前記フィルムの前記磁気記憶部から離れた退
避状態に保持し、前記フィルムが前記フィルム巻き上げ
スプールに巻き付いた後に、前記磁気ヘッドの前記退避
状態の保持を解除して、前記フィルムの前記磁気記憶部
に前記磁気ヘッドを圧接させる磁気記憶装置の退避装置
を備えた構成を特徴としている。 【0009】そして、前記磁気記憶装置は、カメラ本体
に合わせられる裏蓋に取り付けられて、前記フィルム巻
き取り軸と前記フィルム巻き上げスプールとの間で前記
フィルムを沿わせるレール面方向に、例えば、コイルバ
ネにより付勢されており、前記磁気ヘッドは、前記裏蓋
に取り付けられて、例えば、板バネにより前記レール面
方向に付勢される圧板に形成した開口部に位置し、前記
磁気記憶装置と前記圧板との間には、前記圧板の移動に
関連して前記磁気ヘッドを前記開口部に対し進退動作さ
せる、例えば、磁気記憶装置側の突起部と圧板側のカム
部とによるカム係合部を設けた構成も特徴としている。 【0010】さらに、前記駆動装置の駆動による前記フ
ィルムの送り出し時に、前記駆動装置の駆動に連動して
前記圧板を前記レール面から離れた退避状態に保持し、
前記フィルムが前記フィルム巻き上げスプールに巻き付
いた後に、前記フィルム巻き上げスプールと前記フィル
ム巻き取り軸、即ち、リール軸とに設定された周速差に
よって前記圧板の前記退避状態の保持を解除する圧板退
避装置を備えた構成も特徴としている。 【0011】 【作用】請求項1記載の発明によれば、フィルム巻き上
げスプールおよびフィルムカートリッジ内のフィルム巻
き取り軸をそれぞれ駆動するモータおよびギア機構等に
よる駆動装置の駆動によるフィルム巻き取り軸からのフ
ィルムの送り出し状態において、フィルムがフィルム巻
き上げスプールに巻き付くまでは、フィルムの磁気記憶
部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを、
磁気記憶装置の退避装置によって、フィルムの磁気記憶
部から離れた退避状態に保持するので、フィルム給送初
期段階におけるフィルム給送の失敗を防止できる。そし
て、フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付いた
後は、フィルムの磁気記憶部に磁気ヘッドを圧接させ
て、情報の書き込み或は読み出しが行える。 【0012】そして、裏蓋に取り付けられてコイルバネ
等によりレール面方向に付勢される磁気記憶装置の磁気
ヘッドが、同じく裏蓋に取り付けられて板バネ等により
レール面方向に付勢される圧板に形成した開口部に位置
していて、磁気記憶装置側の突起部と圧板側のカム部等
によるカム係合部によって、圧板の移動に関連して磁気
ヘッドが開口部に対し進退動作することで、圧板退避装
置による圧板の移動に関連して磁気ヘッドの退避動作と
その解除動作が得られる。 【0013】さらに、フィルムの送り出し時において、
圧板退避装置によって、フィルムがフィルム巻き上げス
プールに巻き付くまでは、駆動装置の駆動に連動して圧
板をレール面から離れた退避状態に保持してから、フィ
ルムがスプールに巻き付いた後は、そのフィルム巻き上
げスプールとフィルム巻き取り軸、即ち、リール軸とに
設定された周速差によって圧板の退避状態の保持を解除
することで、フィルム給送初期段階でのフィルムの送り
出しが確実に行え、フィルムの巻き付きを検出してから
磁気ヘッドをフィルムの磁気記憶部に圧接できる。 【0014】 【実施例】以下に、本発明に係る磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラの実施例を図1乃至図11に基づいて説
明する。先ず、図1は本発明による磁気記憶装置の退避
装置を適用する一例としてのカメラのフィルム給送装置
の概要を示すもので、フィルムカートリッジよりフィル
ム送り出し時を示しており、1はカメラ本体、2はレー
ル、3は裏蓋、4はカートリッジ押え、5は板バネ、6
は止ネジ、7は圧板、8はカム部、9は爪部、10はフ
ィルム巻き上げスプール、11はモータ、12,13,
14,15,16,17,18,19,20,21,2
2,23,24,25,26,27,28はギア、29
はサンギア、30,31はプラネタリギア、32はプラ
ネタリギアキャリア、33,35,36はギア、38は
ピニオンギア、39は圧板スライドレバー、40はラッ
ク、41は長孔、42はガイドピン、43は係合突片、
44は固定ピン、45はリターンバネ、50はフィルム
カートリッジ、52はフィルムである。 【0015】即ち、カメラ本体1の背面側開口部を開閉
自在とする裏蓋3には、板バネ5を介して圧板7が備え
られている。この圧板7は、カメラ本体1内のフィルム
を案内するレール2の面に対して板バネ5の付勢により
圧接されるもので、図3に示すように、裏蓋3と一体化
して設けた上下左右の爪部9,9,9,9を介して横方
向へ移動可能に支持されている。圧板7は、上下左右に
前記爪部9,9,9,9,がそれぞれ係合可能なカム部
8,8,8,8を有し、さらに、中央上部にレバー係合
溝7aを有している。また、板バネ5は、止ネジ6,6
により中央部が裏蓋3に固定されている。なお、図1に
示すように、裏蓋3はカートリッジ押え4を有してい
る。 【0016】さらに、カメラ本体1の内部には、フィル
ム巻き上げスプール10、駆動装置を構成するモータ1
1およびギア機構(12〜31,33)、この駆動装置
と連動する圧板退避装置を構成するギア機構(35,3
6,38,40)および圧板スライドレバー39等が配
設されている。フィルム巻き上げスプール10内にはモ
ータ11が収容され、このモータ11の出力軸に備えら
れた小径のギア12に大径のギア13が噛み合い、この
ギア13と同軸上に一体化した小径のギア14に大径の
ギア15が噛み合っている。このギア15と同軸上に一
体化した小径のギア16に大径のギア17が噛み合い、
このギア17と同軸上に一体化した小径のギア18に大
径のギア19が噛み合っている。 【0017】このギア19には大径のギア20が噛み合
い、さらに、このギア20と同軸上に一体化したギア2
1に大径のリング状をなすギア22が噛み合っている。
このリング状のギア22は前記フィルム巻き上げスプー
ル10の上部に一体化されている。また、前記ギア19
には別に大径のギア23が噛み合っており、このギア2
3と同軸上に一体化したギア24に大径のギア25が噛
み合っている。このギア25にギア26が噛み合い、こ
のギア26にギア27が噛み合い、このギア27にギア
28が噛み合い、さらに、このギア28にサンギア29
が噛み合っている。 【0018】このサンギア29には2つのプラネタリギ
ア30,31がともに噛み合っていて、これにより遊星
歯車機構が構成されており、この2つのプラネタリギア
30,31は、ベルクランク状のプラネタリギアキャリ
ア32によりサンギア29の軸心を中心として揺動自在
に支持されている。さらに、この2つのプラネタリギア
30,31の何れか一方と選択的に噛み合うギア33が
設けられている。このギア33には、図2に示すよう
に、リール軸34が同軸上に一体化して備えられてい
る。 【0019】そして、図2にも示すように、前記プラネ
タリギア30の上部には、若干小径のギア35が同軸上
に一体化して設けられ、また、前記ギア33の上方に
は、別体のギア36が同一軸線上に設けられている。こ
のギア36には、フリクションリング等によるフリクシ
ョン機構37を介してピニオンギア38が連結されてい
る。即ち、このピニオンギア38は、噛み合い部に作用
する外力が所定力量以上になると回転がフリーになる。 【0020】さらに、このピニオンギア38に噛み合う
ラック40を有する圧板スライドレバー39が設けられ
ている。この圧板スライドレバー39は、図1および図
3に示すように、左右2つの横方向の長孔41,41を
有して、この各長孔41,41には、カメラ本体1側に
固定して設けたガイドピン42,42を摺動自在にそれ
ぞれ係合している。そして、この圧板スライドレバー3
9は、前記圧板7の中央上部に設けた前記レバー係合溝
7aに係合する係合突片43を一体に備えている。ま
た、この圧板スライドレバー39とカメラ本体1側に設
けた固定ピン44との間に、圧板スライドレバー39を
図示左方向に付勢する引張コイルバネによるリターンバ
ネ45を架設している。 【0021】また、カメラ本体1内において、前記フィ
ルム巻き上げスプール10と反対側には、フィルムカー
トリッジ50が装填される。このフィルムカートリッジ
50は、前記リール軸34(図2参照)が係合可能なフ
ィルム巻き取り軸51を内蔵するとともに、フィルム5
2を収容している。即ち、このフィルムカートリッジ5
0内には、カメラ本体1へのカートリッジ装填時にはフ
ィルム先端が出ておらず、装填後の駆動により先端が送
り出されるようにしたフィルム52が収容されている。 【0022】以上によりカメラのフィルム給送装置が構
成されている。次に、以上のフィルム給送装置による各
部の動作について説明する。先ず、モータ11の駆動力
は、図1に矢印で示したように、ギア12からギア1
3,14,15,16,17,18,19,20,21
を介してリング状のギア22に伝達され、このリング状
のギア22と一体に回転するフィルム巻き上げスプール
10へ伝達される。また、その際、モータ11の駆動力
は、前記ギア19と噛み合うギア23よりギア24,2
5,26,27,28,29,30,33を介してリー
ル軸34へも伝達される。 【0023】そして、巻き上げ初期には、プラネタリギ
ア30上に一体化したギア35からギア36、フリクシ
ョン機構37、ピニオンギア38、ラック40を介し
て、図1に矢印で示したように、圧板スライドレバー3
9が右方向に移動する。この圧板スライドレバー39
は、長孔41,41およびガイドピン42,42によっ
て移動が規制されており、図示右端への移動位置に達す
ると停止するが、ラック40と噛み合うピニオンギア3
8は、モータ11からの駆動力により回転しようとして
フリクション機構37部分でスリップする。 【0024】圧板スライドレバー39の図1右方向への
移動によって、その係合突片43とレバー係合溝7aと
の係合を介して圧板7が一体的に同方向へ移動し、裏蓋
3側に設けた上下左右の爪部9,9,9,9が、図3に
示すように、圧板7の上下左右の凹部によるカム部8,
8,8,8から斜面に沿ってそれぞれ抜け出て、圧板7
を裏蓋3方向へ押し出す。このため、図1に示したよう
に、レール2の表面と圧板7との間に隙間ができる。こ
の時、前述したように、リール軸34が回転しているた
め、このリール軸34と係合するフィルム巻き取り軸5
1が一体に送り出し方向へ回転して、フィルムカートリ
ッジ50からフィルム52を押し出すように送り出す。 【0025】このようにしてフィルムカートリッジ50
から送り出されるフィルム52は、レール2の表面と圧
板7との間の隙間を通過していく。そして、フィルム5
2がさらに送り出されてフィルム巻き上げスプール10
に達すると、図6に示すように、そのフィルム巻き上げ
スプール10に設けられた爪部10aに、フィルム52
に設けられたパーフォレーション52aが係合し、前述
したように、回転しているフィルム巻き上げスプール1
0によってフィルム52が巻き上げられるようになる。 【0026】この巻き上げ時において、モータ11から
フィルム巻き上げスプール10へのギア列およびリール
軸34へのギア列の設定により、リール軸34よりフィ
ルム巻き上げスプール10を速く回転させるように設定
してある。このため、フィルム52がフィルム巻き上げ
スプール10に巻き付くと、リール軸34とフィルム巻
き上げスプール10の周速差によって、前記ギア33か
ら前記プラネタリギア30が外れる方向に力が働く。す
ると、プラネタリギアキャリア32が揺動して、図4お
よび図5に示すように、このプラネタリギア30と一体
の前記ギア35が前記ギア36から外れ、前記ラック4
0に噛み合う前記ピニオンギア38がフリーになる。 【0027】このピニオンギア38がフリーになったこ
とにより、リターンバネ45の付勢力によって圧板スラ
イドレバー39が、図4および図6に矢印で示したよう
に、図示左方向へ移動して、その係合突片43とレバー
係合溝7aとの係合を介して圧板7が一体的に同方向へ
移動する。その結果、裏蓋3側に設けた上下左右の爪部
9,9,9,9が、圧板7の上下左右の凹部によるカム
部8,8,8,8へ斜面に沿って落ち込むようにしてそ
れぞれ係合した状態になり、図4に示すように、レール
2表面と圧板7表面との間にフィルム52を挟んで当接
した状態となる。 【0028】なお、フィルムカートリッジ50の装填時
には、1駒分だけでなく、撮影可能状態となるまで複数
駒分送る。その後は、撮影毎に1駒分の巻き上げを行
う。ところで、前記プラネタリギア30は前記ギア33
との噛み合いおよび離脱を繰り返すが、このプラネタリ
ギア30と一体の前記ギア35が前記ギア36から外れ
たままである。従って、レール2表面と圧板7表面との
間の隙間はなくなり、フィルム52の平面性が保たれ
る。 【0029】また、巻き戻し時には、モータ11が逆転
し、図7に矢印で示すように、ギア機構がそれぞれ回転
し、前記サンギア29と噛み合う前記プラネタリギア3
0,31を支持した前記プラネタリギアキャリア32が
揺動して、図8にも示すように、前記ギア33からプラ
ネタリギア30が外れ、図7に示したように、今度はプ
ラネタリギア31がギア33に噛み合う。ここで、プラ
ネタリギア31には、前記ギア36と噛み合うギア部分
がなく、ギア36および前記ピニオンギア38はフリー
になっているため、図7および図9に示すように、前記
圧板スライドレバー39は前記リターンバネ45のバネ
力により図示左端側に位置している。 【0030】そして、前記フィルム巻き上げスプール1
0および前記フィルム巻き取り軸51の巻き戻し方向の
回転によって、フィルム52がフィルム巻き取り軸51
に巻き取られていく。この巻き戻しの際、図7に示した
ように、圧板7はレール2表面にフィルム52を押圧し
ている。こうして、フィルム52がフィルムカートリッ
ジ50に全て巻き込まれて巻き戻しが終了する。 【0031】以上の通り、本実施例のフィルム給送装置
は、フィルム給送の巻き上げの初期段階において、圧板
7をレール2表面から離し、両者の間に隙間を設けるこ
とにより、フィルム52がスムーズに送られ、途中で引
っかかったり、座屈したりして、巻き上げ時のフィルム
給送が行えなくなるといったことを防止できる。また、
フィルム巻き上げスプール10へのフィルム52の巻き
付きを検出してから、圧板7の退避状態の係止を外すた
め、フィルム52がフィルム巻き上げスプール10に巻
き付く前に圧板7の退避状態の係止が解除されることは
なく、確実にフィルム初期送りができる。 【0032】以上のような圧板退避装置を設けたフィル
ム給送装置を備えたカメラにおいて、本発明では、図1
0に示すように、磁気記憶装置の退避装置をさらに設け
ている。図10は本発明を適用した一例としてのカメラ
における磁気記憶装置の退避装置の概要を示すもので、
フィルムカートリッジ50からのフィルム52の送り出
し状態を示しており、70は磁気記憶装置、71は基板
部、72は磁気ヘッド、73はボス、74は孔部、75
はコイルバネ、76は開口部、77はカム部、78は突
起部、79はローラーである。 【0033】即ち、磁気記憶装置70は、基板部71の
中央に磁気ヘッド72を有して、基板部71の四隅にお
いて、裏蓋3の内面に突設したボス73,73,73,
73を表裏方向に貫通する孔部74,74,74,74
にそれぞれ摺動自在に挿入して、基板部71と裏蓋3と
の間には、磁気記憶装置70をフィルム52面(レール
面2)方向に付勢するコイルバネ75,75,75,7
5を介装している。このコイルバネ75は、ボス73の
周囲を囲むようにして設けられている。以上の磁気記憶
装置70の磁気ヘッド72と対応する圧板52の部分に
は、磁気ヘッド72が内部に位置して表裏方向に貫通す
る開口部76が形成されている。 【0034】そして、この圧板52の開口部76の上下
部分には、凹部傾斜面によるカム部77,77が形成さ
れている。さらに、前記基板71には、圧板52のカム
部77,77にそれぞれ対応して当接可能する上下の突
起部78,78が形成されている。これにより、磁気記
憶装置70用のカム係合部が構成されている。また、磁
気記憶装置70の磁気ヘッド72とフィルム52を挟ん
で向かい合った位置には、ローラー79が配置されてい
る。このローラー79は、カメラ本体に取り付けられて
いる。 【0035】以上の構成による磁気記憶装置70の退避
装置の動作について次に説明する。先ず、前述した圧板
退避装置により圧板7が図10中で右方向にスライドす
ると、裏蓋3側に設けた上下左右の爪部9,9,9,9
が、圧板7の凹部によるカム部8,8,8,8からそれ
ぞれ外れて、圧板7を裏蓋3方向へ押す。このため、前
述した通り、レール面2と圧板7との間にフィルム通過
スペースが生まれる。 【0036】そして、この時、圧板7の裏面が、基板部
71の突起部78,78を押すため、磁気記憶装置70
は、コイルバネ75,75,75,75の付勢力に抗
し、基板部71の四隅の孔部74,74,74,74が
ボス73,73,73,73に沿ってそれぞれ摺動し
て、裏蓋3側に押される。そのため、磁気ヘッド72が
フィルム52面から離れた退避状態になる。 【0037】その後、フィルム52が、前記図4および
図6に示したように、フィルム巻き上げスプール10に
巻き付くと、前記圧板退避装置がそれを検出して圧板7
が、図11に示すように、左方向にスライドする。する
と、基板部71の突起部78,78は、磁気記憶装置7
0用の凹部傾斜面によるカム部77,77に位置して、
コイルバネ75,75,75,75の付勢力により基板
部71が前進して、図示のように、磁気ヘッド72がフ
ィルム52の磁気記憶部に圧接される。また、これと同
時に、爪部9,9,9,9がカム部8,8,8,8に落
ち込むため、圧板7もフィルム52面を押圧する。 【0038】以上の通り、磁気記憶部付フィルム52を
用いるカメラにおいて、磁気記憶装置70の退避装置を
備えているので、圧板退避装置による圧板7の退避動作
およびその解除動作と連動して、フィルム52の初期送
り出し状態において、裏蓋3に取り付けられてコイルバ
ネ75,75,75,75によりフィルム52面(レー
ル2面)方向に付勢された磁気ヘッド72を、フィルム
52がフィルム巻き上げスプール10に巻き付くまで
は、フィルム52から離れた退避状態に保持しておき、
フィルム52がフィルム巻き上げスプール10に巻き付
いたことを検出してから、フィルム52の磁気記憶部に
圧接させることができる。従って、磁気記憶部付フィル
ム52の給送初期段階における従来のような失敗を確実
に防止することができる。 【0039】なお、以上の実施例においては、駆動装置
に連動する圧板スライドレバーおよび圧板にカム係合す
る爪部による圧板退避装置(機構)と関連する磁気記憶
装置の退避装置としたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、他の構成による圧板退避装置と関連する磁
気記憶装置の退避装置であってもよい。また、フィルム
巻き上げスプール、フィルム巻き取り軸をそれぞれ駆動
可能とする駆動装置の構成、さらに、裏蓋に対する磁気
記憶装置の取付構造等も任意であり、その他、具体的な
細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論
である。 【0040】 【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る磁気記憶部付フィルムを用いるカメラによれば、駆動
装置の駆動によるフィルムの送り出し状態において、フ
ィルムの磁気記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行
う磁気ヘッドを、磁気記憶装置の退避装置によって、フ
ィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付くまでは、
フィルムの磁気記憶部から離れた退避状態に保持してお
き、フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付いて
から、フィルムの磁気記憶部に圧接させるようにしたた
め、フィルム給送初期段階におけるフィルム給送の失敗
を確実に防止することができる。 【0041】そして、裏蓋に取り付けられてレール面方
向に付勢される圧板に形成した開口部に、同じく裏蓋に
取り付けられてレール面方向に付勢される磁気記憶装置
の磁気ヘッドが位置して、磁気記憶装置と圧板との間に
設けたカム係合部によって、圧板の移動に関連して磁気
ヘッドが開口部に対し進退動作するよう構成したため、
圧板の移動に関連した磁気ヘッドの退避動作とその解除
動作を得ることができる。 【0042】さらに、フィルムの送り出し時において、
フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付くまで
は、駆動装置の駆動に連動して圧板をレール面から離れ
た退避状態に保持してから、フィルムがスプールに巻き
付いた後は、そのフィルム巻き上げスプールとフィルム
巻き取り軸とに設定された周速差によって圧板の退避状
態の保持を解除する圧板退避装置を備えているため、フ
ィルム給送初期段階でのフィルムの送り出しを確実に行
うことができ、従って、フィルムの巻き付きを検出して
から磁気ヘッドをフィルムの磁気記憶部に圧接させるこ
とができる。
を用いるカメラに関し、特に、フィルムの磁気記憶部へ
情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを有する
磁気記憶装置のフィルム給送初期段階における退避装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】カメラに使用される従来タイプのフィル
ムとして、先端がフィルムカートリッジ(パトローネ)
から出たフィルムを使う場合、フィルムの先端がフィル
ム巻き上げスプールに達した状態で、フィルムカートリ
ッジを装填することが多い。このようにしてフィルムカ
ートリッジをカメラ本体内に装填し、裏蓋を閉じると、
裏蓋に板バネを介して取り付けた圧板とレール面との間
にフィルムが既に挟まれており、前述のように、フィル
ムの先端がフィルム巻き上げスプールに達した状態にあ
る。そして、巻き上げ動作によって、フィルム巻き上げ
スプールにフィルムが巻き付いて引っ張られるため、レ
ール面に沿ったフィルム面に圧板が押し付けられていて
も、何ら支障なく、フィルムの巻き上げが行われるよう
になっていた。 【0003】前述のような先端がフィルムカートリッジ
から出た従来タイプのフィルムに対して、近年、先端が
フィルムカートリッジから出ていない新規格のフィルム
が提案されている。このような先端がフィルムカートリ
ッジから出ていない新規格のフィルムは、リール軸によ
りフィルムカートリッジ内のフィルム巻き取り軸を回転
して、フィルムを送り出すものである。 【0004】また、最近では、情報の書き込み或は読み
出しが可能な磁気記憶部付きのフィルムもある。このよ
うな磁気記憶部付フィルムを用いるカメラには、フィル
ムの磁気記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁
気ヘッドを有する磁気記憶装置が備えられ、さらに、そ
の磁気ヘッドとフィルムの磁気記憶部とを圧接する圧接
部材も備えられる。 【0005】そして、このような磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラにおいて、従来は、フィルムが所定位置
を通過したことを検出して、磁気ヘッドの退避およびそ
の解除を制御したり(例えば、特開平4−161945
号公報および特開平4−161939号公報参照)、ま
たは、レリーズロックの部材等に連動させて、磁気ヘッ
ドの退避およびその解除を制御していた(例えば、特開
平4−161946号公報参照)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の磁気ヘッドの退避およびその解除の制御方
法では、磁気ヘッドがフィルムに押し付けられる時、フ
ィルムがスプールにまだ十分に巻き付いておらず、フィ
ルムは、押圧状態の磁気ヘッドとレール面の間を押され
て通過しなければならなかった。このため、フィルム給
送が正常に行われないという危険があった。 【0007】そこで、本発明の目的は、フィルムの磁気
記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッド
を有する磁気記憶装置を備えた、磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラにおいて、フィルムがスプールに巻き付
いてから磁気ヘッドをフィルムに圧接させるようにし
て、フィルム給送初期段階におけるフィルム給送の失敗
を防止できるようにした磁気記憶装置の退避装置を提供
することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、磁気記憶部を有するフィルムを
巻き付けた、例えば、フィルムカートリッジ内のフィル
ム巻き取り軸と、このフィルム巻き取り軸から送り出さ
れたフィルムを巻き上げるフィルム巻き上げスプール
と、このフィルム巻き上げスプールおよび前記フィルム
巻き取り軸をそれぞれ駆動可能とする、例えば、モータ
およびギア機構等による駆動装置と、前記フィルムの前
記磁気記憶部に圧接可能で、その磁気記憶部へ情報の書
き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを有する磁気記憶
装置とを備えた、磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ
において、前記駆動装置の駆動による前記フィルム巻き
取り軸からの前記フィルムの送り出し状態では、前記磁
気ヘッドを前記フィルムの前記磁気記憶部から離れた退
避状態に保持し、前記フィルムが前記フィルム巻き上げ
スプールに巻き付いた後に、前記磁気ヘッドの前記退避
状態の保持を解除して、前記フィルムの前記磁気記憶部
に前記磁気ヘッドを圧接させる磁気記憶装置の退避装置
を備えた構成を特徴としている。 【0009】そして、前記磁気記憶装置は、カメラ本体
に合わせられる裏蓋に取り付けられて、前記フィルム巻
き取り軸と前記フィルム巻き上げスプールとの間で前記
フィルムを沿わせるレール面方向に、例えば、コイルバ
ネにより付勢されており、前記磁気ヘッドは、前記裏蓋
に取り付けられて、例えば、板バネにより前記レール面
方向に付勢される圧板に形成した開口部に位置し、前記
磁気記憶装置と前記圧板との間には、前記圧板の移動に
関連して前記磁気ヘッドを前記開口部に対し進退動作さ
せる、例えば、磁気記憶装置側の突起部と圧板側のカム
部とによるカム係合部を設けた構成も特徴としている。 【0010】さらに、前記駆動装置の駆動による前記フ
ィルムの送り出し時に、前記駆動装置の駆動に連動して
前記圧板を前記レール面から離れた退避状態に保持し、
前記フィルムが前記フィルム巻き上げスプールに巻き付
いた後に、前記フィルム巻き上げスプールと前記フィル
ム巻き取り軸、即ち、リール軸とに設定された周速差に
よって前記圧板の前記退避状態の保持を解除する圧板退
避装置を備えた構成も特徴としている。 【0011】 【作用】請求項1記載の発明によれば、フィルム巻き上
げスプールおよびフィルムカートリッジ内のフィルム巻
き取り軸をそれぞれ駆動するモータおよびギア機構等に
よる駆動装置の駆動によるフィルム巻き取り軸からのフ
ィルムの送り出し状態において、フィルムがフィルム巻
き上げスプールに巻き付くまでは、フィルムの磁気記憶
部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘッドを、
磁気記憶装置の退避装置によって、フィルムの磁気記憶
部から離れた退避状態に保持するので、フィルム給送初
期段階におけるフィルム給送の失敗を防止できる。そし
て、フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付いた
後は、フィルムの磁気記憶部に磁気ヘッドを圧接させ
て、情報の書き込み或は読み出しが行える。 【0012】そして、裏蓋に取り付けられてコイルバネ
等によりレール面方向に付勢される磁気記憶装置の磁気
ヘッドが、同じく裏蓋に取り付けられて板バネ等により
レール面方向に付勢される圧板に形成した開口部に位置
していて、磁気記憶装置側の突起部と圧板側のカム部等
によるカム係合部によって、圧板の移動に関連して磁気
ヘッドが開口部に対し進退動作することで、圧板退避装
置による圧板の移動に関連して磁気ヘッドの退避動作と
その解除動作が得られる。 【0013】さらに、フィルムの送り出し時において、
圧板退避装置によって、フィルムがフィルム巻き上げス
プールに巻き付くまでは、駆動装置の駆動に連動して圧
板をレール面から離れた退避状態に保持してから、フィ
ルムがスプールに巻き付いた後は、そのフィルム巻き上
げスプールとフィルム巻き取り軸、即ち、リール軸とに
設定された周速差によって圧板の退避状態の保持を解除
することで、フィルム給送初期段階でのフィルムの送り
出しが確実に行え、フィルムの巻き付きを検出してから
磁気ヘッドをフィルムの磁気記憶部に圧接できる。 【0014】 【実施例】以下に、本発明に係る磁気記憶部付フィルム
を用いるカメラの実施例を図1乃至図11に基づいて説
明する。先ず、図1は本発明による磁気記憶装置の退避
装置を適用する一例としてのカメラのフィルム給送装置
の概要を示すもので、フィルムカートリッジよりフィル
ム送り出し時を示しており、1はカメラ本体、2はレー
ル、3は裏蓋、4はカートリッジ押え、5は板バネ、6
は止ネジ、7は圧板、8はカム部、9は爪部、10はフ
ィルム巻き上げスプール、11はモータ、12,13,
14,15,16,17,18,19,20,21,2
2,23,24,25,26,27,28はギア、29
はサンギア、30,31はプラネタリギア、32はプラ
ネタリギアキャリア、33,35,36はギア、38は
ピニオンギア、39は圧板スライドレバー、40はラッ
ク、41は長孔、42はガイドピン、43は係合突片、
44は固定ピン、45はリターンバネ、50はフィルム
カートリッジ、52はフィルムである。 【0015】即ち、カメラ本体1の背面側開口部を開閉
自在とする裏蓋3には、板バネ5を介して圧板7が備え
られている。この圧板7は、カメラ本体1内のフィルム
を案内するレール2の面に対して板バネ5の付勢により
圧接されるもので、図3に示すように、裏蓋3と一体化
して設けた上下左右の爪部9,9,9,9を介して横方
向へ移動可能に支持されている。圧板7は、上下左右に
前記爪部9,9,9,9,がそれぞれ係合可能なカム部
8,8,8,8を有し、さらに、中央上部にレバー係合
溝7aを有している。また、板バネ5は、止ネジ6,6
により中央部が裏蓋3に固定されている。なお、図1に
示すように、裏蓋3はカートリッジ押え4を有してい
る。 【0016】さらに、カメラ本体1の内部には、フィル
ム巻き上げスプール10、駆動装置を構成するモータ1
1およびギア機構(12〜31,33)、この駆動装置
と連動する圧板退避装置を構成するギア機構(35,3
6,38,40)および圧板スライドレバー39等が配
設されている。フィルム巻き上げスプール10内にはモ
ータ11が収容され、このモータ11の出力軸に備えら
れた小径のギア12に大径のギア13が噛み合い、この
ギア13と同軸上に一体化した小径のギア14に大径の
ギア15が噛み合っている。このギア15と同軸上に一
体化した小径のギア16に大径のギア17が噛み合い、
このギア17と同軸上に一体化した小径のギア18に大
径のギア19が噛み合っている。 【0017】このギア19には大径のギア20が噛み合
い、さらに、このギア20と同軸上に一体化したギア2
1に大径のリング状をなすギア22が噛み合っている。
このリング状のギア22は前記フィルム巻き上げスプー
ル10の上部に一体化されている。また、前記ギア19
には別に大径のギア23が噛み合っており、このギア2
3と同軸上に一体化したギア24に大径のギア25が噛
み合っている。このギア25にギア26が噛み合い、こ
のギア26にギア27が噛み合い、このギア27にギア
28が噛み合い、さらに、このギア28にサンギア29
が噛み合っている。 【0018】このサンギア29には2つのプラネタリギ
ア30,31がともに噛み合っていて、これにより遊星
歯車機構が構成されており、この2つのプラネタリギア
30,31は、ベルクランク状のプラネタリギアキャリ
ア32によりサンギア29の軸心を中心として揺動自在
に支持されている。さらに、この2つのプラネタリギア
30,31の何れか一方と選択的に噛み合うギア33が
設けられている。このギア33には、図2に示すよう
に、リール軸34が同軸上に一体化して備えられてい
る。 【0019】そして、図2にも示すように、前記プラネ
タリギア30の上部には、若干小径のギア35が同軸上
に一体化して設けられ、また、前記ギア33の上方に
は、別体のギア36が同一軸線上に設けられている。こ
のギア36には、フリクションリング等によるフリクシ
ョン機構37を介してピニオンギア38が連結されてい
る。即ち、このピニオンギア38は、噛み合い部に作用
する外力が所定力量以上になると回転がフリーになる。 【0020】さらに、このピニオンギア38に噛み合う
ラック40を有する圧板スライドレバー39が設けられ
ている。この圧板スライドレバー39は、図1および図
3に示すように、左右2つの横方向の長孔41,41を
有して、この各長孔41,41には、カメラ本体1側に
固定して設けたガイドピン42,42を摺動自在にそれ
ぞれ係合している。そして、この圧板スライドレバー3
9は、前記圧板7の中央上部に設けた前記レバー係合溝
7aに係合する係合突片43を一体に備えている。ま
た、この圧板スライドレバー39とカメラ本体1側に設
けた固定ピン44との間に、圧板スライドレバー39を
図示左方向に付勢する引張コイルバネによるリターンバ
ネ45を架設している。 【0021】また、カメラ本体1内において、前記フィ
ルム巻き上げスプール10と反対側には、フィルムカー
トリッジ50が装填される。このフィルムカートリッジ
50は、前記リール軸34(図2参照)が係合可能なフ
ィルム巻き取り軸51を内蔵するとともに、フィルム5
2を収容している。即ち、このフィルムカートリッジ5
0内には、カメラ本体1へのカートリッジ装填時にはフ
ィルム先端が出ておらず、装填後の駆動により先端が送
り出されるようにしたフィルム52が収容されている。 【0022】以上によりカメラのフィルム給送装置が構
成されている。次に、以上のフィルム給送装置による各
部の動作について説明する。先ず、モータ11の駆動力
は、図1に矢印で示したように、ギア12からギア1
3,14,15,16,17,18,19,20,21
を介してリング状のギア22に伝達され、このリング状
のギア22と一体に回転するフィルム巻き上げスプール
10へ伝達される。また、その際、モータ11の駆動力
は、前記ギア19と噛み合うギア23よりギア24,2
5,26,27,28,29,30,33を介してリー
ル軸34へも伝達される。 【0023】そして、巻き上げ初期には、プラネタリギ
ア30上に一体化したギア35からギア36、フリクシ
ョン機構37、ピニオンギア38、ラック40を介し
て、図1に矢印で示したように、圧板スライドレバー3
9が右方向に移動する。この圧板スライドレバー39
は、長孔41,41およびガイドピン42,42によっ
て移動が規制されており、図示右端への移動位置に達す
ると停止するが、ラック40と噛み合うピニオンギア3
8は、モータ11からの駆動力により回転しようとして
フリクション機構37部分でスリップする。 【0024】圧板スライドレバー39の図1右方向への
移動によって、その係合突片43とレバー係合溝7aと
の係合を介して圧板7が一体的に同方向へ移動し、裏蓋
3側に設けた上下左右の爪部9,9,9,9が、図3に
示すように、圧板7の上下左右の凹部によるカム部8,
8,8,8から斜面に沿ってそれぞれ抜け出て、圧板7
を裏蓋3方向へ押し出す。このため、図1に示したよう
に、レール2の表面と圧板7との間に隙間ができる。こ
の時、前述したように、リール軸34が回転しているた
め、このリール軸34と係合するフィルム巻き取り軸5
1が一体に送り出し方向へ回転して、フィルムカートリ
ッジ50からフィルム52を押し出すように送り出す。 【0025】このようにしてフィルムカートリッジ50
から送り出されるフィルム52は、レール2の表面と圧
板7との間の隙間を通過していく。そして、フィルム5
2がさらに送り出されてフィルム巻き上げスプール10
に達すると、図6に示すように、そのフィルム巻き上げ
スプール10に設けられた爪部10aに、フィルム52
に設けられたパーフォレーション52aが係合し、前述
したように、回転しているフィルム巻き上げスプール1
0によってフィルム52が巻き上げられるようになる。 【0026】この巻き上げ時において、モータ11から
フィルム巻き上げスプール10へのギア列およびリール
軸34へのギア列の設定により、リール軸34よりフィ
ルム巻き上げスプール10を速く回転させるように設定
してある。このため、フィルム52がフィルム巻き上げ
スプール10に巻き付くと、リール軸34とフィルム巻
き上げスプール10の周速差によって、前記ギア33か
ら前記プラネタリギア30が外れる方向に力が働く。す
ると、プラネタリギアキャリア32が揺動して、図4お
よび図5に示すように、このプラネタリギア30と一体
の前記ギア35が前記ギア36から外れ、前記ラック4
0に噛み合う前記ピニオンギア38がフリーになる。 【0027】このピニオンギア38がフリーになったこ
とにより、リターンバネ45の付勢力によって圧板スラ
イドレバー39が、図4および図6に矢印で示したよう
に、図示左方向へ移動して、その係合突片43とレバー
係合溝7aとの係合を介して圧板7が一体的に同方向へ
移動する。その結果、裏蓋3側に設けた上下左右の爪部
9,9,9,9が、圧板7の上下左右の凹部によるカム
部8,8,8,8へ斜面に沿って落ち込むようにしてそ
れぞれ係合した状態になり、図4に示すように、レール
2表面と圧板7表面との間にフィルム52を挟んで当接
した状態となる。 【0028】なお、フィルムカートリッジ50の装填時
には、1駒分だけでなく、撮影可能状態となるまで複数
駒分送る。その後は、撮影毎に1駒分の巻き上げを行
う。ところで、前記プラネタリギア30は前記ギア33
との噛み合いおよび離脱を繰り返すが、このプラネタリ
ギア30と一体の前記ギア35が前記ギア36から外れ
たままである。従って、レール2表面と圧板7表面との
間の隙間はなくなり、フィルム52の平面性が保たれ
る。 【0029】また、巻き戻し時には、モータ11が逆転
し、図7に矢印で示すように、ギア機構がそれぞれ回転
し、前記サンギア29と噛み合う前記プラネタリギア3
0,31を支持した前記プラネタリギアキャリア32が
揺動して、図8にも示すように、前記ギア33からプラ
ネタリギア30が外れ、図7に示したように、今度はプ
ラネタリギア31がギア33に噛み合う。ここで、プラ
ネタリギア31には、前記ギア36と噛み合うギア部分
がなく、ギア36および前記ピニオンギア38はフリー
になっているため、図7および図9に示すように、前記
圧板スライドレバー39は前記リターンバネ45のバネ
力により図示左端側に位置している。 【0030】そして、前記フィルム巻き上げスプール1
0および前記フィルム巻き取り軸51の巻き戻し方向の
回転によって、フィルム52がフィルム巻き取り軸51
に巻き取られていく。この巻き戻しの際、図7に示した
ように、圧板7はレール2表面にフィルム52を押圧し
ている。こうして、フィルム52がフィルムカートリッ
ジ50に全て巻き込まれて巻き戻しが終了する。 【0031】以上の通り、本実施例のフィルム給送装置
は、フィルム給送の巻き上げの初期段階において、圧板
7をレール2表面から離し、両者の間に隙間を設けるこ
とにより、フィルム52がスムーズに送られ、途中で引
っかかったり、座屈したりして、巻き上げ時のフィルム
給送が行えなくなるといったことを防止できる。また、
フィルム巻き上げスプール10へのフィルム52の巻き
付きを検出してから、圧板7の退避状態の係止を外すた
め、フィルム52がフィルム巻き上げスプール10に巻
き付く前に圧板7の退避状態の係止が解除されることは
なく、確実にフィルム初期送りができる。 【0032】以上のような圧板退避装置を設けたフィル
ム給送装置を備えたカメラにおいて、本発明では、図1
0に示すように、磁気記憶装置の退避装置をさらに設け
ている。図10は本発明を適用した一例としてのカメラ
における磁気記憶装置の退避装置の概要を示すもので、
フィルムカートリッジ50からのフィルム52の送り出
し状態を示しており、70は磁気記憶装置、71は基板
部、72は磁気ヘッド、73はボス、74は孔部、75
はコイルバネ、76は開口部、77はカム部、78は突
起部、79はローラーである。 【0033】即ち、磁気記憶装置70は、基板部71の
中央に磁気ヘッド72を有して、基板部71の四隅にお
いて、裏蓋3の内面に突設したボス73,73,73,
73を表裏方向に貫通する孔部74,74,74,74
にそれぞれ摺動自在に挿入して、基板部71と裏蓋3と
の間には、磁気記憶装置70をフィルム52面(レール
面2)方向に付勢するコイルバネ75,75,75,7
5を介装している。このコイルバネ75は、ボス73の
周囲を囲むようにして設けられている。以上の磁気記憶
装置70の磁気ヘッド72と対応する圧板52の部分に
は、磁気ヘッド72が内部に位置して表裏方向に貫通す
る開口部76が形成されている。 【0034】そして、この圧板52の開口部76の上下
部分には、凹部傾斜面によるカム部77,77が形成さ
れている。さらに、前記基板71には、圧板52のカム
部77,77にそれぞれ対応して当接可能する上下の突
起部78,78が形成されている。これにより、磁気記
憶装置70用のカム係合部が構成されている。また、磁
気記憶装置70の磁気ヘッド72とフィルム52を挟ん
で向かい合った位置には、ローラー79が配置されてい
る。このローラー79は、カメラ本体に取り付けられて
いる。 【0035】以上の構成による磁気記憶装置70の退避
装置の動作について次に説明する。先ず、前述した圧板
退避装置により圧板7が図10中で右方向にスライドす
ると、裏蓋3側に設けた上下左右の爪部9,9,9,9
が、圧板7の凹部によるカム部8,8,8,8からそれ
ぞれ外れて、圧板7を裏蓋3方向へ押す。このため、前
述した通り、レール面2と圧板7との間にフィルム通過
スペースが生まれる。 【0036】そして、この時、圧板7の裏面が、基板部
71の突起部78,78を押すため、磁気記憶装置70
は、コイルバネ75,75,75,75の付勢力に抗
し、基板部71の四隅の孔部74,74,74,74が
ボス73,73,73,73に沿ってそれぞれ摺動し
て、裏蓋3側に押される。そのため、磁気ヘッド72が
フィルム52面から離れた退避状態になる。 【0037】その後、フィルム52が、前記図4および
図6に示したように、フィルム巻き上げスプール10に
巻き付くと、前記圧板退避装置がそれを検出して圧板7
が、図11に示すように、左方向にスライドする。する
と、基板部71の突起部78,78は、磁気記憶装置7
0用の凹部傾斜面によるカム部77,77に位置して、
コイルバネ75,75,75,75の付勢力により基板
部71が前進して、図示のように、磁気ヘッド72がフ
ィルム52の磁気記憶部に圧接される。また、これと同
時に、爪部9,9,9,9がカム部8,8,8,8に落
ち込むため、圧板7もフィルム52面を押圧する。 【0038】以上の通り、磁気記憶部付フィルム52を
用いるカメラにおいて、磁気記憶装置70の退避装置を
備えているので、圧板退避装置による圧板7の退避動作
およびその解除動作と連動して、フィルム52の初期送
り出し状態において、裏蓋3に取り付けられてコイルバ
ネ75,75,75,75によりフィルム52面(レー
ル2面)方向に付勢された磁気ヘッド72を、フィルム
52がフィルム巻き上げスプール10に巻き付くまで
は、フィルム52から離れた退避状態に保持しておき、
フィルム52がフィルム巻き上げスプール10に巻き付
いたことを検出してから、フィルム52の磁気記憶部に
圧接させることができる。従って、磁気記憶部付フィル
ム52の給送初期段階における従来のような失敗を確実
に防止することができる。 【0039】なお、以上の実施例においては、駆動装置
に連動する圧板スライドレバーおよび圧板にカム係合す
る爪部による圧板退避装置(機構)と関連する磁気記憶
装置の退避装置としたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、他の構成による圧板退避装置と関連する磁
気記憶装置の退避装置であってもよい。また、フィルム
巻き上げスプール、フィルム巻き取り軸をそれぞれ駆動
可能とする駆動装置の構成、さらに、裏蓋に対する磁気
記憶装置の取付構造等も任意であり、その他、具体的な
細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論
である。 【0040】 【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る磁気記憶部付フィルムを用いるカメラによれば、駆動
装置の駆動によるフィルムの送り出し状態において、フ
ィルムの磁気記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行
う磁気ヘッドを、磁気記憶装置の退避装置によって、フ
ィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付くまでは、
フィルムの磁気記憶部から離れた退避状態に保持してお
き、フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付いて
から、フィルムの磁気記憶部に圧接させるようにしたた
め、フィルム給送初期段階におけるフィルム給送の失敗
を確実に防止することができる。 【0041】そして、裏蓋に取り付けられてレール面方
向に付勢される圧板に形成した開口部に、同じく裏蓋に
取り付けられてレール面方向に付勢される磁気記憶装置
の磁気ヘッドが位置して、磁気記憶装置と圧板との間に
設けたカム係合部によって、圧板の移動に関連して磁気
ヘッドが開口部に対し進退動作するよう構成したため、
圧板の移動に関連した磁気ヘッドの退避動作とその解除
動作を得ることができる。 【0042】さらに、フィルムの送り出し時において、
フィルムがフィルム巻き上げスプールに巻き付くまで
は、駆動装置の駆動に連動して圧板をレール面から離れ
た退避状態に保持してから、フィルムがスプールに巻き
付いた後は、そのフィルム巻き上げスプールとフィルム
巻き取り軸とに設定された周速差によって圧板の退避状
態の保持を解除する圧板退避装置を備えているため、フ
ィルム給送初期段階でのフィルムの送り出しを確実に行
うことができ、従って、フィルムの巻き付きを検出して
から磁気ヘッドをフィルムの磁気記憶部に圧接させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気記憶装置の退避装置を適用す
る一例としてのカメラのフィルム給送装置の概要を示す
もので、フィルムカートリッジよりフィルム送り出し時
を示した概略平面図である。 【図2】図1におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図3】図1におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図4】図1の状態からフィルム巻き上げスプールにフ
ィルムが巻き付いた後の通常撮影時を示した概略平面図
である。 【図5】図4におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図6】図4におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図7】図1のフィルム給送装置において、フィルムの
巻き戻し時を示した概略平面図である。 【図8】図7におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図9】図7におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図10】本発明を適用した一例としてのカメラにおけ
る磁気記憶装置の退避装置の概要を示すもので、フィル
ムカートリッジからのフィルム送り出し状態を示した要
部概略平面図である。 【図11】図10の状態からフィルム巻き上げスプール
にフィルムが巻き付いた後の撮影状態を示した要部概略
平面図である。 【符号の説明】 1 カメラ本体 2 レール 3 裏蓋 4 カートリッジ押え 5 板バネ 6 止ネジ 7 圧板 8 カム部 9 爪部 10 フィルム巻き上げスプール 11 モータ 12,13,14,15,16,17,18,19,2
0,21,22,23,24,25,26,27,28
ギア 29 サンギア 30,31 プラネタリギア 32 プラネタリギアキャリア 33,35,36 ギア 34 リール軸 37 フリクション機構 38 ピニオンギア 39 圧板スライドレバー 40 ラック 41 長孔 42 ガイドピン 43 係合突片 44 固定ピン 45 リターンバネ 50 フィルムカートリッジ 51 フィルム巻き取り軸 52 フィルム 55 サンギア 56,57 プラネタリギア 58,60,61,62,63 ギア 59 プラネタリギアキャリア 64 ピニオンギア 70 磁気記憶装置 71 基板部 72 磁気ヘッド 73 ボス 74 孔部 75 コイルバネ 76 開口部 77 カム部 78 突起部 79 ローラー
る一例としてのカメラのフィルム給送装置の概要を示す
もので、フィルムカートリッジよりフィルム送り出し時
を示した概略平面図である。 【図2】図1におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図3】図1におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図4】図1の状態からフィルム巻き上げスプールにフ
ィルムが巻き付いた後の通常撮影時を示した概略平面図
である。 【図5】図4におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図6】図4におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図7】図1のフィルム給送装置において、フィルムの
巻き戻し時を示した概略平面図である。 【図8】図7におけるフィルムカートリッジ側の駆動装
置部分の構成を示す縦断側面図である。 【図9】図7におけるフィルムカートリッジ、フィルム
巻き上げスプール、圧板および圧板スライドレバーの関
係を示す概略斜視図である。 【図10】本発明を適用した一例としてのカメラにおけ
る磁気記憶装置の退避装置の概要を示すもので、フィル
ムカートリッジからのフィルム送り出し状態を示した要
部概略平面図である。 【図11】図10の状態からフィルム巻き上げスプール
にフィルムが巻き付いた後の撮影状態を示した要部概略
平面図である。 【符号の説明】 1 カメラ本体 2 レール 3 裏蓋 4 カートリッジ押え 5 板バネ 6 止ネジ 7 圧板 8 カム部 9 爪部 10 フィルム巻き上げスプール 11 モータ 12,13,14,15,16,17,18,19,2
0,21,22,23,24,25,26,27,28
ギア 29 サンギア 30,31 プラネタリギア 32 プラネタリギアキャリア 33,35,36 ギア 34 リール軸 37 フリクション機構 38 ピニオンギア 39 圧板スライドレバー 40 ラック 41 長孔 42 ガイドピン 43 係合突片 44 固定ピン 45 リターンバネ 50 フィルムカートリッジ 51 フィルム巻き取り軸 52 フィルム 55 サンギア 56,57 プラネタリギア 58,60,61,62,63 ギア 59 プラネタリギアキャリア 64 ピニオンギア 70 磁気記憶装置 71 基板部 72 磁気ヘッド 73 ボス 74 孔部 75 コイルバネ 76 開口部 77 カム部 78 突起部 79 ローラー
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁気記憶部を有するフィルムを巻き付け
たフィルム巻き取り軸と、このフィルム巻き取り軸から
送り出されたフィルムを巻き上げるフィルム巻き上げス
プールと、このフィルム巻き上げスプールおよび前記フ
ィルム巻き取り軸をそれぞれ駆動可能とする駆動装置
と、前記フィルムの前記磁気記憶部に圧接可能で、その
磁気記憶部へ情報の書き込み或は読み出しを行う磁気ヘ
ッドを有する磁気記憶装置とを備えた、磁気記憶部付フ
ィルムを用いるカメラにおいて、 前記駆動装置の駆動による前記フィルム巻き取り軸から
の前記フィルムの送り出し状態では、前記磁気ヘッドを
前記フィルムの前記磁気記憶部から離れた退避状態に保
持し、前記フィルムが前記フィルム巻き上げスプールに
巻き付いた後に、前記磁気ヘッドの前記退避状態の保持
を解除して、前記フィルムの前記磁気記憶部に前記磁気
ヘッドを圧接させる磁気記憶装置の退避装置を備え、 前記磁気記憶装置は、カメラ本体に合わせられる裏蓋に
取り付けられて、前記フィルム巻き取り軸と前記フィル
ム巻き上げスプールとの間で前記フィルムを沿わせるレ
ール面方向に付勢されており、 前記磁気ヘッドは、前記裏蓋に取り付けられて前記レー
ル面方向に付勢される圧板に形成した開口部に位置し、 前記磁気記憶装置と前記圧板との間には、前記圧板の移
動に関連して前記磁気ヘッドを前記開口部に対し進退動
作させるカム係合部を設け、 さらに、前記駆動装置の駆動による前記フィルムの送り
出し時に、前記駆動装置の駆動に連動して前記圧板を前
記レール面から離れた退避状態に保持し、前記フィルム
が前記フィルム巻き上げスプールに巻き付いた後に、前
記フィルム巻き上げスプールと前記フィルム巻き取り軸
とに設定された周速差によって前記圧板の前記退避状態
の保持を解除する圧板退避装置を備えたことを特徴とす
る 磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17292794A JP3431289B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17292794A JP3431289B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0836218A JPH0836218A (ja) | 1996-02-06 |
JP3431289B2 true JP3431289B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=15950938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17292794A Expired - Fee Related JP3431289B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | 磁気記憶部付フィルムを用いるカメラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3431289B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-25 JP JP17292794A patent/JP3431289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0836218A (ja) | 1996-02-06 |
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