JP3431165B2 - 金属の二酸化炭素腐食の抑制 - Google Patents

金属の二酸化炭素腐食の抑制

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明、ポリアスパラギン酸およびその塩を、腐食性
水性塩の環境下にある第一鉄金属に二酸化炭素腐食の抑
制に使用する方法に関する。
発明の背景 金属の腐食および鉱物のスケール生成は、種々の工業
装置、特に油田および水処理システムにおける一般的な
問題である。腐食では、物質(通常は金属)とその環境
との間の化学的または電気化学的反応が、その物質とそ
の性質の劣化を引き起こす。この腐食攻撃は金属表面上
に均一に、または局在的に位置し得るが、一般的には、
金属表面の有用な寿命または有用性を望ましくないほど
に縮小することになる。
化学的攻撃の例としては熱鋼の空気酸化があり、これ
は、酸化鉄膜を形成する。電気化学的腐食が起こるため
には、(1)陰極;(2)陽極;(3)電解質および
(4)外部接続があることが必要である。
水の存在は、低温腐食プロセスには必須である。しか
し、物質が何も溶解していない純粋な水は、鉄に対する
腐食が非常に穏やかである。不純物または溶解物質を含
む水は、溶解した物質の性質に応じて、腐食性または非
腐食性となり得る。クロム酸塩およびリン酸塩は、水に
溶解して腐食を阻害または低下させる。塩、酸、硫化水
素、二酸化炭素および酸素などの他の物質は、水の腐食
性を増加させ得る。一般に、油田の運転で遭遇する水
は、特に、その腐食性を増加させるこれらの物質の1つ
以上を含む。
溶解した二酸化炭素は、さらに、炭酸マグネシウムお
よびカルシウムの溶解性に影響を及ぼす。これらの塩
は、しばしば、金属パイプの表面に析出して、保護膜を
形成する。しかし、「侵略的な」二酸化炭素を含む水
(すなわち、過剰な二酸化炭素が水に溶解している)
は、この保護膜を付着させない。水に溶解した塩は、緩
衝剤として作用し、それによって、pHが重大な腐食を生
じるのに十分低い値に達するのを防いでいる。
水に一般に存在する不純物の他に、温度および速度も
水の腐食性に影響を及ぼす。腐食問題に直面する場合、
寄与するこれらの要因の一つのみが存在することはめっ
たにない。従って、その問題は、これらの種々の影響お
よびそれらが互いに相互作用し得る方法のために複雑で
ある。すなわち、環境的に許容され得る化学物質を利用
して種々の水性環境での金属の腐食を抑制する新規かつ
改善された方法は、依然として必要とされている。
いくつかの工業では、その工業に関連する装置に対し
てどの構成金属材料を選択するかを、経済的に決定する
ことがよくある。北海およびアラスカの油田およびガス
産出地は、その典型的な例である。例えば、軟鋼は、一
般には、装置および長いパイプライン用に選択される金
属である。軟鋼のパイプに存在するブラインおよび生成
水などの油田水は、固体−液体界面に電気化学的腐食を
引き起し得る腐食性環境を提供する。この腐食性環境で
は、二酸化炭素が、油またはガスの産出に由来する関連
炭化水素とともに、半塩水〜ブライン水性溶液に溶解す
るが、一般に、溶解酸素は含まない。従って、化学的腐
食はめったに起こらないが、油田水がスチール製の装置
に触れる場合はほとんどいつも、固体−液体界面で電気
化学的腐食が生じる。
特定の腐食抑制の必要性は、油およびガスの産出なら
びにそれらの輸送に関連する軟鋼表面の内部腐食の制御
分野に係わる人には周知である。金属表面の腐食性劣化
に対する保護は、現在、多成分腐食抑制剤系の使用によ
り行われている。この系は、アミンおよび有機硫化物を
含む組成物などの窒素および芳香族化合物である。従っ
て、これらの組み合わせ腐食抑制剤は、周囲の環境およ
び公衆衛生に対して、それらの持続性または危険性およ
び生物相への影響により、環境問題を引き起こす。
重金属、クロム酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩および永久
膜形成材料は、鉄および鋼の水性溶液での腐食を最小に
するための典型的な抑制剤である。これらの抑制剤は全
て、毒性、富栄養化および環境持続性などの負の環境効
果を有する。さらに、これらの物質を環境から除去する
ためには、複雑で高価なプロセスを必要とする。
従って、腐食性水性塩水環境下で、二酸化炭素腐食
を、現在利用できる抑制剤と同様に、またはより良好に
抑制することができる、環境的に優しい(生物分解可能
な)化学物質が所望され、必要とされている。
水性塩水の環境と接触する金属表面に対する環境的に
許容され得る二酸化炭素腐食抑制剤の研究は、水性腐食
抑制の分野の当業者であれば周知である。
ポリアスパラギン酸およびその塩は、スケール生成を
抑制し、炭酸およびリン酸カルシウム(米国特許No.5,1
52,902(Koskanら))ならびに硫酸カルシウムおよび硫
酸バリウム(米国特許No.5,116,513(Kosakanら))に
対して分散性を有することが先に示されている。これら
の特徴により、ポリアスパラギン酸およびその塩は、油
およびガス産出産業で使用される付着制御化学物質に対
して好ましく混和することができる。
アミノ酸、特にアスパラギン酸は、一般に、商業用と
して有効に腐食を抑制する傾向はほとんどないことが分
かっている。さらに、アスパラギン酸は、わずかにアル
カリ性のpH条件で本質的に腐食性であることが知られて
おり、実際には、約8のpHで腐食を促進することが報告
されている。従って、アスパラギン酸などのアミノ酸
は、毒性のない好ましい生物分解特性を有するが、一般
に、腐食抑制剤としては回避されている。
約20個のアスパラギン酸残基から成る合成ポリペプチ
ド(見かけの分子量は約2000〜約5000)である、熱的に
製造されたポリアスパラギン酸は、静的使用条件下、pH
8の合成海水にさらした軟鋼試片の腐食の温和な抑制剤
であった。しかし、報告によると、達成された最大抑制
は30%未満であった。Littleら、“Corrosion Inhibiio
n by polyaspartate(ポリアスパラギン酸による腐食抑
制),"Surface Reactive Peptides and Polymers:Disco
very and Commercialization,Sikes and Wheeler
(編)、ACS Symposium Series No.444(1990);and Mu
ellerら、“Polypeptide Inhibitors of Steel Corrosi
on in Sea Water(海水における鋼の腐食のポリペプチ
ド抑制剤),"Paper 274 presented at the NACE Annual
Conference and Corrosion Show(1991)参照。
米国特許No.4,971,724(Kalotaら)は、アスパラギン
酸およびポリアスパラギン酸が、pH8.9以上で完全にイ
オン化する静的使用条件下で、二酸化炭素を含まない通
気した脱イオン水における軟鋼試片に対して腐食を抑制
する特性を示すことを開示している。しかし、pH10以上
までは、点食(pitting corrosin)の問題が残ったまま
である。
驚いたことに、ポリアスパラギン酸が、溶解した酸素
を実質的に含まない水性塩水の環境にある第一鉄金属の
二酸化炭素腐食の抑制剤として有用であることが見いだ
された。
発明の要旨 ポリアスパラギン酸は、実質的に酸性のpHを有する水
性塩水の環境にある第一鉄金属の二酸化炭素腐食の抑制
において有効であることが分かった。本明細書で使用す
る「ポリアスパラギン酸」は、ポリアスパラギン酸の塩
を含む。
特に、ポリアスパラギン酸は、溶解した酸素を実質的
に含まず、pHが約4〜約7の範囲にあるブラインと接触
する軟鋼の二酸化炭素腐食を効果的に抑制することが見
いだされた。驚くべきことに、二酸化炭素腐食の抑制
は、穏やか〜中位の動的流動使用条件下、第一鉄金属の
表面と接触する水性塩水の環境の体積に対して約10ppm
の比較的少量のポリアスパラギン酸によって行うことが
できる。
ポリアスパラギン酸は、どんな方法で製造したものも
使用することができる。好ましいポリアスパラギン酸
は、重量平均分子量(Mw)が約1,000〜約10,000の範囲
にある。特に好ましいのは、米国特許No.5,284,512(ko
skanら)の記載に従って製造されるβ−ポリアスパラギ
ン酸(すなわち、β−形が50%より多く、α−形が50%
より少ないポリアスパラギン酸)である。
現在市販されている抑制剤に対する、ポリアスパラギ
ン酸を腐食抑制剤として使用することの有益な利点は、
その環境に優しい生物分解性である。油およびガス製造
産業では、特に、ポリアスパラギン酸とそれらの付着制
御化学要件との有益な混和性が、さらに、これらの用途
における商業的重要性および価値を高める。さらに別の
特徴、利点などは、当業者であれば、本明細書および添
付のクレームから明らかであろう。
図面の簡単な説明 図面において、図1は、重量平均分子量が約1000〜約
5000の範囲であるポリアスパラギン酸による二酸化炭素
腐食の抑制の有効性を、市販の参照抑制剤に対してグラ
フ上で比較した図であり、模倣した穏やかな動的流動使
用条件下での時間の関数としてプロットした。
図2は、重量平均分子量が約1000〜約5000の範囲であ
るポリアスパラギン酸による二酸化炭素腐食の抑制の有
効性をグラフ上で比較した図である、模倣した穏やかな
動的流動使用条件下でのpHおよび時間の関数としてプロ
ットした。
図3は、重量平均分子量が約1000〜約5000の範囲であ
るポリアスパラギン酸による二酸化炭素腐食の抑制の有
効性を、市販の参照抑制剤に対してグラフ上で比較した
図であり、模倣した中位のせん断動的流動使用条件下で
の時間の関数としてプロットした。
図4および5は、重量平均分子量が約1000〜約5000の
範囲であるポリアスパラギン酸による二酸化炭素腐食の
抑制の有効性を、組み合わせ抑制剤および市販の抑制剤
に対してグラフ上で比較した図であり、模倣した穏やか
な動的流動使用条件下での時間の関数としてプロットし
た。
図6は、重量平均分子量が約1000〜約2000の範囲であ
るポリアスパラギン酸による二酸化炭素腐食の抑制の有
効性を、(ポリHIS)に対してグラフ上で比較した図で
あり、模倣した穏やかな動的流動使用条件下でのpHおよ
び時間の関数としてプロットした。
図7は、約5.6のpHで、模倣した穏やかな動的流動使
用条件下、カルシウムイオン含量が異なるブライン中で
の、重量平均分子量が約1000であるポリアスパラギン酸
による二酸化炭素腐食の抑制の有効性をグラフで示した
図である。
図8は、約4.5のpHで模倣した穏やかな動的流動使用
条件下、カルシウムイオン含量が異なるブライン中で
の、重量平均分子量が約1000であるポリアスパラギン酸
による二酸化炭素腐食の抑制の有効性をグラフで示した
図である。
図9は、カルシウムを含まないブラインおよび2800pp
mのカルシウムイオンを含むブラインでの、アスパラギ
ン酸カルシウムによる二酸化炭素腐食の抑制の有効性を
グラフで示した図であり、模倣しだ穏やかな動的流動使
用条件下での時間の関数としてプロットした。
図10は、約1ppm〜約1000ppmの第一鉄イオンを含むブ
ラインでの、重量平均分子量が約1000であるポリアスパ
ラギン酸による二酸化炭素腐食の抑制の有効性をグラフ
で示した図であり、模倣した穏やかな動的流動使用条件
下での時間の関数としてプロットした。
図11は、重量平均分子量が約4400であるポリアスパラ
ギン酸による二酸化炭素腐食の抑制の有効性を、市販の
抑制剤に対してグラフで示した図であり、模倣した中位
の動的流動条件下での時間の関数としてプロットした。
発明の説明 「水性塩水の環境」は、本明細書では便宜上、半塩水〜
ブライン水(brackish to brine water)、海水ならび
に接触する金属表面、特に第一鉄金属を腐食させるのに
十分な溶解した二酸化炭素塩および電解質を含む水性溶
液を含むものとする。「第一鉄金属」は、便宜上、鉄、
鋼、および鉄から第一鉄イオンへの酸化による腐食を受
けやすい同様の鉄金属を含むものとする。
簡単に述べると、本発明の実施においては、ポリアス
パラギン酸を、二酸化炭素腐食を受けやすい軟鋼に対し
て通常は腐食性を有する水性塩水の環境に添加する。
ポリアスパラギン酸は、二つの形のL−アスパラギン
酸を含むコポリマーである。α−形は、アセトアセタミ
ドである。β−形は、3−カルボキシプロピオナミドで
ある。ポリアスパラギン酸の核磁気共鳴(NMR)による
分析により、本発明の説明に使用するポリアスパラギン
酸は、β−形が約50%より多く、α−形が50%より少な
いことが示された。
好ましいポリアスパラギン酸は、β−形が約65%〜約
80%であり、α−形が約35%〜約20%である。より好ま
しくは、ポリアスパラギン酸のβ−形が約70%〜約80
%、最も好ましくは約70%〜約75%である。好ましく
は、ポリアスパラギン酸の重量平均分子量(Mw)が約10
00〜約10,000の範囲である。
どんな公知方法により製造されるポリアスパラギン酸
も、記載した腐食抑制プロセスの実施に使用することが
できる。本発明で使用される好ましいポリアスパラギン
酸は、加水分解したポリスクシンイミドから製造した。
また、ポリアスパラギン酸は、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウムおよび第四アルキルアミノ基
(各アルキル部分には1〜約4個の炭素原子を有する)
から成る群から選択される対イオンを有する水溶性の塩
の形であってもよい。ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)を使用して、ポリアスパラギン酸の分
子量を測定した。この技術は公知であり、その手順の説
明は、米国特許No.5,152,902に見ることができる。その
特許の開示は、参照することによって本明細書に含め
る。簡単に述べると、分子量は、分子量が2000および45
00であるポリアクリル酸(Rohm & Haas)の参照基準物
質を使用して測定した。GPCに基づく分子量は、使用す
る基準物質によって変わり得るので、重量平均分子量
(Mw)として報告される。すなわち、本発明の説明に使
用されるポリアスパラギン酸は、約1000Mw〜約10,000Mw
の範囲内であった。
ポリアスパラギン酸の二酸化炭素腐食抑制剤としての
有益な有効性を説明するために、油田の水に典型的に存
在する溶解酸素を含まない腐食性の水性塩水の環境を模
倣し、利用した。
油田では、第一鉄金属の腐食度は、塩水の組成物、粗
オイル/ガスの種類、水相と炭化水素相との比およびパ
イプラインの流体流動せん断による影響を受けると考え
られる。二酸化炭素および硫化水素ガスも、この環境で
可能な腐食の種類および量に影響を及ぼす。
すなわち、輸送流体による油およびガスのパイプライ
ンの内部腐食は複雑であり、実験室で模倣するのは困難
である。一つの実験室試験技術で現場の条件を完全に模
倣することは、現実的には不可能である。実験室試験で
は、現場の運転条件の全ての面を正確に模倣することが
できなかった。典型的には、実験室での腐食試験は、化
学物質および温度などの最も重要な条件を、「バブル試
験」または「再循環流動ループ」試験(いずれも、当業
者には周知である。)を使用することにより模倣するこ
とを試みる。
バブル試験に対して使用する方法および装置の説明
は、文献に見ることができる。例えば、Websterら、“C
orrosion Inhibition Selection for Oilfield Pipelin
es(油田のパイプラインに対する腐食抑制の選択),"Co
rrosion/93,Paper No.109,NACE International Confere
nce,Houston,TX(1993)参照。その関係のある開示は、
参照することにより本明細書に含める。約31容量の小さ
い再循環流動ループに対して使用する方法および装置の
説明も、文献に見ることができる。例えば、Whiteら、
“A Case Histroy for Corrosion Inhibitor Selection
for the Forties Export Pipeline(Forties輸送パイ
プラインに対する腐食抑制剤の選択の歴史),"Corrosio
n Science,35,Nos.5−8,1515−1525(1993)参照。
「バブル試験」は、比較的簡単で、せん断のかなり小
さい散布ビーカー試験セルであり、かなり迅速に組み立
てることができる。それは、例えば腐食抑制剤の選択の
第一段階において、多数の試験をそのまま迅速に行い、
あるいは、広範囲の現場の条件のスクリーニングを行う
ためには理想である。自動腐食速度測定系に連結したい
くつかの試験セルの台も便宜上使用することができる。
簡単に説明すると、有用なバブル試験セルは、(1)
試験液体を導入し、(2)腐食試験プローブをその液体
中に導入し、(3)二酸化炭素を散布して、試験プロー
ブの挿入中に空気が入るのを防ぎ、溶解酸素を実質的に
除去する(好ましくは約10ppb未満にする)ために、向
流の二酸化炭素を保持し、(4)攪拌機によって比較的
小さい側壁応力せん断を生じさせて、実質的に穏やかな
動的流動使用条件を模倣するために改造した密閉可能な
ビーカーである。
有用な腐食試験プローブは、標準的な2または3要素
直線分極抵抗(LPR)腐食プローブである。要素は、好
ましくは、軟鋼である。
分極抵抗の電気化学的技法は、絶対腐食速度の測定に
使用し、また、通常は、ミリインチ(mils)/年(mp
y)で表す。分極抵抗測定は、非常に迅速に行うことが
でき、通常は、約10分未満である。分極抵抗によって得
られる腐食速度と従来の重量低下測定との間には、しば
しば優れた相関関係が得られる。分極抵抗は、「直線抵
抗」とも言う。電気化学的腐食の理論および分極抵抗の
詳細な説明および記載は、文献に見ることができる。例
えば、Application Note Corr 1:Basics of Corrosion
Measurements,The Analytical Instrument Division of
EG & G Princeton Applied Research(1980)発行、
参照。
体積が少なくとも約140cm3である試験セルビーカーに
有用な攪拌機は、長さが約3.5cmである磁気攪拌棒であ
り、これは、約300rpmで回転させると、外部端でのせん
断速度が約1.2Paとなり、電極では恐らくそれ未満にな
る。工業的油田などの典型的な輸送パイプラインでは、
側壁せん断応力の平均が、約3Pa〜約8Paである。すなわ
ち、バブル試験の主な制限は、攪拌した試験液体でのせ
ん断応力が、パイプラインで見られるものよりかなり小
さいということである。
再循環する流動ループを利用する実験室腐食試験は、
装置およびパイプラインにおける実質的に中〜高のせん
断乱流方式を模倣するものである。せん断応力の増加
は、いくつかの腐食抑制剤の性能に対しては、かなり逆
効果であると考えられる。例えば、約7Paのせん断応力
では、抑制剤の吸収が無視できるほどになり得る。さら
に、せん断応力は、鋼表面上の抑制剤膜の持続に悪影響
を及ぼすと考えられる。
しかし、実験室の再循環流動ループ装置は、各々、構
成材料をガラスから金属に変えることにより、圧力が4
バール〜約100バールまでの乱流方式を模倣することが
できる。達成可能なせん断応力は、形状および流速に依
存するが、典型的には、約20Paまでのパイプラインに見
られるものと同様である。
簡単に説明すると、有用な再循環流動ループの主な装
置は、(1)試験液体の状態を試験の開始前にコンディ
ショニングできる1個以上の貯蔵器、(2)流速制御バ
ルブを備えた遠心ポンプ、(3)試験液体を加熱し、冷
却するための手段および(4)試験電極を保持するため
のセルから構成することができる。試験液体は、脱気お
よびコンディショニングを助けるためのバイパスの周り
にポンプでくみ上げたり、腐食測定用の試験セルを通っ
て迂回させることができる。便宜上、実質的に中位の側
壁せん断応力を生じる再循環流動ループ試験から得られ
た結果は、本明細書では、「中位の動的流動使用条件」
と言う。
有用な試験セルは、ナイロン(低圧ループの場合)ま
たは金属(高圧ループの場合)から構成することができ
る。試験電極は、好ましくは、パイプ壁条件を模倣する
ためにパイプライン用鋼または軟鋼から機械で切断した
3個の同一試験片を含む。これにより、腐食速度の挙動
を、直線分極抵抗(LPR)プローブ、ACインピーダンス
および全分極などの通常の電気化学測定によって測定す
ることができる。
本発明に係る二酸化炭素腐食抑制剤としてのポリアス
パラギン酸の有効性は、模倣したかなり穏やかな動的流
動使用条件下でバブル試験を使用して、また、模倣した
中位の動的流動使用条件下で31容量の再循環ガラス流動
ループおよび約7Paの側壁せん断応力を模倣するための
約1.6m/sの流速を使用して測定した。
便宜上、二酸化炭素腐食抑制剤としてのポリアスパラ
ギン酸の有効性を説明するために使用した試験液体は、
イオン強度の高い人工ブラインであった。人工ブライン
の塩の含量(g/l)は、下記表Iに示した通りである。
人工ブラインは、好ましくは、まず塩化物の塩を全て
溶解することにより調製する。その溶液を次いで、好ま
しくは二酸化炭素で飽和させた後、予め少量の水に溶解
した重炭酸塩および硫酸塩を添加した。この調製法は、
スケールの析出量を最少にする。
上記に従って調製した人工の水性ブラインは、Fortie
s輸送パイプライン系に存在しているような北海のブラ
イン組成物を模倣している。Fortiesのブラインは、約2
800ppmのカルシウムイオン(Ca++)、約496ppmのNaHCO3
を含み、天然のpHは約5.6であることが知られている。
腐食抑制試験は全て、模倣した場で、室温付近〜約15
0℃、好ましくは約25℃〜約80℃、より好ましくは約50
℃の運転温度使用条件下、第一鉄金属、好ましくは軟鋼
(C1008)に対して行った。試験溶液は、約1バール
(絶対値)の圧力の窒素、次いで二酸化炭素で完全に脱
気して、pHを約5.6とした。
腐食を抑制するポリアスパラギン酸の有効量は、液体
水性塩水の環境の体積に対して、少なくとも約10ppm〜
約5000ppmのポリアスパラギン酸、好ましくは少なくと
も約25ppm〜約500ppmのポリアスパラギン酸である。ポ
リアスパラギン酸は、実質的に溶解酸素を含まず、約pH
4〜約pH7未満、好ましくは約pH4〜約pH6.6の範囲、より
好ましくは約pH5〜約pH6の範囲、最も好ましくは約pH5.
4〜約pH5.9の実質的に酸性のpH範囲である塩水における
軟鋼の二酸化炭素腐食を有効に抑制した。
比較的低い約25ppmの濃度のポリアスパラギン酸は、
かなり穏やかな動的流動使用条件下、室温付近〜約80℃
以上の温度範囲にわたって、軟鋼の二酸化炭素腐食速度
を抑制することが分かった。例えば、約50℃では、重量
平均分子量が約5,000であるポリアスパラギン酸(PA−
5)は、腐食速度を、約1時間で、約104mpyから約27mp
yに低下させた。これは、約70%より多い低下を表す。
室温付近では、PA−5は、腐食速度を、約1時間で、約
27mpyから約15mpyに低下させた。これは、約40%より多
い低下を表す。
腐食速度は、一般に、単位時間当たりの金属に対する
腐食効果として定義される。腐食速度を表すために使用
する単位は、測定系および腐食効果の型に依存する。す
なわち、腐食速度は種々の単位で表すことができる。腐
食速度に対して通常使用される単位間の関係の説明は、
文献に見ることができる。例えば、David編、ASM Mater
ials Engineering Dictionary,the Materials Informat
ion Society刊、参照。本明細書では、腐食速度を単位
時間当たりの腐食の深さの増加としてmils/年(mpy)浸
透速度で表す。
図1〜11および下記実施例は、重量平均分子量が約1,
000、約2,000および約4,000であるポリアスパラギン酸
の有効性を示したものであり、各々、軟鋼の二酸化炭素
腐食抑制剤として、PA−1、PA−2およびPA−5と言
う。それに限定されないが、便宜上、25ppmのポリアス
パラギン酸を、Mwに関係なく使用し、全ての試験におい
て、特に断らない限り、約50℃の使用温度で、二酸化炭
素圧力を約1バールとして、人工ブライン試験溶液に添
加した。便宜上、二酸化炭素腐食速度の抑制は、簡単に
腐食抑制速度とし、人工ブラインまたはブラインは、実
質的に溶解酵素を含まない人工ブラインであると理解さ
れるべきである。
実施例1 本実施例は、約50℃の温度の人工ブラインにおける軟
鋼(1018)に対する、約1000(PA−1)、約2000(PA−
2)、約4,400(PA−5)の3種類の重量平均分子量の
ポリアスパラギン酸の二酸化炭素腐食抑制特性を説明す
る。腐食抑制の有効性は、特許権のある市販の腐食抑制
剤と比較した。各抑制剤のストック溶液を使用した。腐
食抑制剤は、約25ppm(v/v)の濃度のブライン溶液に導
入した。(受け取った)ポリアスパラギン酸のストック
溶液の適量を、マイクロリットルのスポイトを使用して
試験装置に導入した。
腐食抑制は、バブル試験および(2要素の)軟鋼電極
(Corrater LPRプローブ)を使用して測定した。試験の
結果は、穏やかな動的流動使用条件下での軟鋼の二酸化
炭素腐食抑制を模倣したものである。
mils/年(mpy)で表した腐食速度を下記表IIに示し、
約12時間にわたる、未処理軟鋼および抑制剤の存在下に
ある軟鋼に対する比較を図1にグラフで示す。
結果に示されるように、イオン強度の大きいブライン
溶液での軟鋼に対する約50℃での腐食速度は、典型的に
は100mpyより大きかった。市販の腐食抑制剤は、約1時
間で腐食速度を約98%低下させ、この低下は、約12時間
まで、実質的に一定を保っていた。ポリアスパラギン酸
は、Mwに関係なく、腐食速度を約1時間で約78%低下さ
せ、時間とともに腐食速度をさらに次第に低下させ続け
た。特に、PA−5は、約6時間で腐食速度を約83%低下
させ、約12時間では約85%低下させ、24時間までさらに
腐食速度の低下が徐々に続いた。同様に、ポリアスパラ
ギン酸PA−2およびPA−1も、各々、腐食速度を約6時
間で約85%、約12時間で約96%低下させ、さらに試験終
了の約24時間まで、腐食速度の低下は徐々に続いた。
実施例2 約50℃の使用条件での人工ブラインにおける25ppmのP
A−5による軟鋼の二酸化炭素腐食速度の抑制を、約pH4
〜約Ph7未満までの範囲にわたって調べた。この試験に
対しては、NaHCO3の添加により、pHを約4、約5.1、約
5.4、約5.9、約6.3および約6.6に調整した一連の人工ブ
ラインを調製した。次いで、各溶液でのPA−5による腐
食速度抑制を、実施例1に記載したバブル試験を使用し
て測定した。
バブル試験の腐食速度mpyの結果を下記表IIIに示し、
約6時間にわたって比較したものを図2にグラフで示
す。
結果に示されるように、約pH4では、最初の約118mpy
の腐食速度が約1時間で約68%低下し、約6時間で約93
%低下した。約pH6.9では、最初の約82mpyの腐食速度が
約1時間で約76%低下し、約6時間で約88%低下した。
約pH6.6では、最初の約55mpyの腐食速度が1時間で約69
%低下し、約6時間で約71%低下した。
実施例3 約50℃での人工ブラインにおけるPA−5による二酸化
炭素腐食抑制の有効性の測定および特許市販抑制剤との
比較を、各々、25ppmの濃度で、実質的に中位の動的流
動使用条件を模倣するための3l容の再循環流動ループ装
置を使用して行った。腐食速度の測定は、標準的な2要
素直線分極抵抗(LPR)腐食プローブを使用して、軟鋼
に対して行った。約1.6m/秒(m/s)の流速にすると、工
業用パイプラインに典型的に見られる、管壁の所望する
約7Paの液体せん断応力を良好に模倣することができ
た。
約24時間にわたるこの試験の腐食速度mpyの結果を下
記表IVに示し、図4でグラフにより比較する。
結果に示されるように、約24時間にわたる人工ブライ
ン溶液での腐食速度の基線は、未処理の軟鋼の場合、約
120mpy〜約150mpyの範囲であった。市販の参照腐食抑制
剤は、約1時間で腐食速度を約96%低下させ、約6時間
で約98%低下させ、約24時間までそのレベルを保持し
た。ポリアスパラギン酸であるPA−5は、約1時間で腐
食速度を約82%低下させ、約6時間で約98%低下させ、
約24時間までその腐食速度を保持した。すなわち、市販
の抑制剤によって達成されたレベルと同じレベルの腐食
速度抑制が、約6時間にわたってPA−5により達成され
た。これらの知見は、ポリアスパラギン酸が、実質的に
中位の動的流動使用条件下でのブラインにおける軟鋼の
二酸化炭素による腐食速度の低下において、市販の抑制
剤の有効性に近いことを示している。
実施例4 ポリアスパラギン酸PA−1、PA−2およびPA−5の各
々の有効な二酸化炭素腐食抑制を、(1)Mwが約5000で
ある市販のポリアスパラギン酸(Sigma Chemical);
(2)市販の特許抑制剤;(3)約40%がアスパラギン
酸で約60%がアスパラギンであるポリペプチド組成物;
(4)約60%がアスパラギン酸で約40%がアスパラギン
であるポリペプチド組成物;(5)約80%がアスパラギ
ン酸で約20%がバリンであるポリペプチド組成物;およ
び(6)ポリチロシンと比較した。抑制剤の各々は、人
工ブライン中、約25ppmで存在させて、バブル試験によ
り調べた。
容量が約140cm3であるバブル試験セルを使用して、約
14時間にわたり、約50℃の温度で腐食速度の抑制を測定
した。人工ブラインのpHは約5.6であり、抑制剤の各々
は、(受け取った)ストック溶液の適量(v/v)を、マ
イクロリットルのスポイトを使用して装置に移すことに
より、試験セルに別々に導入した。試験は、1バールの
二酸化炭素圧下で行った。
腐食速度mpyの抑制データを図4および5でグラフに
より比較して示す。
データから、ポリアスパラギン酸はMwに関係なく、約
6時間の後に、約70%〜約85%の腐食速度の低下という
性能効率を有し、市販の特許抑制剤に対する約98%の低
下に匹敵することが分かる。さらに、ポリアスパラギン
酸は、Mwに関係なく、この6時間の間は、4個のポリペ
プチド組成物の抑制剤(No.3〜6)よりも有効であっ
た。ポリペプチド組成物の抑制剤(No.3〜6)は、約10
〜約12時間後に改善が見られたが、この改善は、再現性
がないことが分かった。しかし、バッチ式抑制処理に対
して有効であると考えられる時間中は表面膜がいくらか
形成されていたという示唆がいくつかある。
実施例5 実施例4に記載したバブル試験の一般的手法に従った
が、抑制剤はPA−1、PA−2およびポリ−L−ヒスチジ
ン(ポリHIS)とし、各ケースにおいて、抑制剤の試験
は、約5.1〜約5.6のpHで行った。人工ブラインの天然の
pHは約5.6であつた。約pH5.1での試験の場合、人工ブラ
インのpHは、NaHCO3で調整した。
バブル試験の腐食速度(mpy)の結果を、図6でグラ
フにより比較する。これは、約18時間にわたって時間の
関数としてプロットした。データの結果は、ブラインの
pHを約5.6以下に低下させると、PA−1およびPA−2の
腐食速度の抑制の有効性が低下する傾向にあることを示
している。しかし、両方のポリアスパラギン酸とも、ポ
リヒスチジンよりは、腐食速度の低下において、各々、
かなり有効であった。
実施例6 本実施例は、ポリアスパラギン酸PA−1の腐食速度の
抑制に対する、人工ブラインに存在するカルシウムイオ
ンの影響を説明する。実施例4に記載したバブル試験の
手法に従ったが、人工ブラインは、カルシウムイオン
(Ca++)を0ppm、約1000ppmおよび約10,000ppm含むよう
に調製した。25ppmのPA−1による二酸化炭素腐食速度
の抑制を、約8時間にわたって、約5.6のpHで測定し
た。測定は2回行った。
腐食速度mpyの結果を、図7に時間の関数としてプロ
ットしたグラフで示す。そのデータから、PA−1による
腐食速度の抑制の有効性は、ブライン中のバルクカルシ
ウムイオン含量が増加するとともに有益に増加すること
が分かる。
次いで、バブル試験を繰り返したが、人工ブラインの
pHは、NaHCO3の添加により、約pH4.5に低下させ、腐食
抑制速度は、約14時間にわたって測定した。二重試験に
よる腐食速度mpyの結果を図8に時間の関数としてプロ
ットしたグラフで示す。これらのデータから、カルシウ
ムイオンの存在下でのPA−1の有益な抑制は、より低い
pHでは、図7で示したより高いpHの場合よりも明らかに
小さくなったことが分かる。この低下は、ポリアスパラ
ギン酸の公知のpKa値である約4.7より下では、イオン化
されるアスパラギン酸塩の基が少ないからであると考え
られる。
第三の試験を同様に行ったが、カルシウムを含まない
ブライン(0ppm Ca++)および通常のブライン(約2800p
pmのCa++を含む)を使用した。ポリアスパラギン酸のカ
ルシウム塩(25ppm、ポリアスパラギン酸として計算)
を抑制剤として使用した。
腐食速度mpyのデータ結果を、図9で、約6時間にわ
たる時間の関数としてプロットしたグラフにより比較す
る。このデータは、ポリアスパラギン酸カルシウムが、
カルシウムを含まないブラインでは、カルシウムを含む
ブラインの場合よりも二酸化炭素腐食抑制剤としての有
効性が小さいことを示している。
実施例7 本実施例は、人工ブラインでのポリアスパラギン酸PA
−1による二酸化炭素腐食の抑制に対する第一鉄イオン
(Fe++)の影響を示す。実施例4に記載したバブル試験
に従ったが、人工ブラインは、FeSO4として導入される
第一鉄イオンを約1ppm、約10ppm、約100ppmおよび約100
0ppm含むように調製した。腐食速度(mpy)は、25ppmの
PA−1を使用して測定した。腐食速度mpyの約14時間に
わたる結果を図10にグラフにより示す。
そのデータから、ポリアスパラギン酸PA−1の二酸化
炭素腐食抑制剤としての有効性は、ブラインに存在する
第一鉄イオンの量の影響をあまり受けないことが分か
る。
実施例8 実質的に中位の動的流動使用条件下、軟鋼に対するポ
リアスパラギン酸PA−5による腐食速度の抑制を、実施
例3に記載の31容の再循環流動ループを使用し、約10時
間にわたり流速を約1.6m/s、温度を約50℃として、3回
の実験により測定した。
腐食速度(mpy)に対して得られたデータを、約35ppm
の濃度(現場で通常使用される量)で存在させた市販の
特許抑制剤によって達成されたデータと比較して図11に
グラフにより示す。
そのデータから、PA−5の有効な腐食抑制性能は、約
3時間後には、市販の特許抑制剤と実質的に同等である
ことが分かる。
実施例9 本実施例では、ポリアスパラギン酸PA−1の有効な二
酸化炭素腐食抑制を、約50℃、1バールの二酸化炭素圧
で人工ブラインにおいて測定した。実施例1に記載した
バブル試験に従ったが、ブラインは、重炭酸ナトリウム
の量を0〜約10,000ppmで変化させて調製し、約pH4〜約
pH6.6の範囲のpHを有する人工ブラインを作った。
試験は、約11時間にわたって、次のように行った。
6個の試験セルを用意した。各試験セルは、重炭酸ナ
トリウム(NaHCO3)含量が(a)0ppm、(b)125ppm、
(C)375ppm、(d)1250ppm、(e)3750ppmまたは
(f)10,000ppmであり、pHが各々、約4.0、約5.1、約
5.4、約5.9、約6.3および約6.6である人工ブラインを含
んでいた。
最初に、NaHCO3添加前の腐食速度(mpy)の基線を、
合わせて約0.5時間および約1.5時間経過した後に測定し
た(結果A)。合わせて約2時間経過した後に、重炭酸
ナトリウムを、下記表Vに示した量で添加した(結果
B)。腐食速度を、合わせて約2.5時間および約3.5時間
経過した後に再び測定した。合わせて約4時間経過した
後、25ppmのPA−1を各試験セルに添加した(結果
C)。腐食速度を、合わせて約5時間、約7時間、約9
時間および約11時間経過した後に再び測定した。
測定した腐食速度(mpy)を下記表Vに示す。
データから、最初の基線となる腐食速度は、人工ブラ
インのpHの増加とともに低下することが分かる。ポリア
スパラギン酸PA−1の腐食抑制の有効性は、腐食速度を
低下させ、約5.4〜約5.9のpHでの腐食速度の約80%の低
下が最高であると思われる。このpH値は、実質的にFort
ies油田で実際に見られるブラインの天然のpH環境の範
囲である。
本発明を好ましい態様に関して説明したが、本発明
は、これに限定されるものではない。前記方法の説明
は、当業者であれば明らかなように、本発明の精神およ
び範囲を逸脱しない限り、多くの変形を行うことができ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−98639(JP,A) 特表 平5−500832(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 11/14 101

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解二酸化炭素を含み、実質的に酸性のpH
    である水性塩水の環境下、第一鉄金属の二酸化炭素腐食
    を抑制する方法であって、重量平均分子量が約1,000〜
    約10,000の範囲である、腐食を抑制する量のポリアスパ
    ラギン酸をその塩水環境に添加することを含む方法。
  2. 【請求項2】水性塩水環境が、実質的に溶解酸素を含ま
    ないブラインである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】pHが約4〜約6.6の範囲である、請求項1
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】存在するポリアスパラギン酸の量が、第一
    鉄金属と接触する水性塩水の体積に対して少なくとも約
    10ppmである、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリアスパラギン酸が約25ppmの濃度で存
    在する、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】ポリアスパラギン酸の50%より多くがβ−
    形である、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】ポリアスパラギン酸が塩の形であり、アル
    カリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよび各ア
    ルキル部分に1〜約4個の炭素原子を有する第四アルキ
    ルアンモニウム基から成る群から選択される対イオンを
    有する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】ポリアスパラギン酸の重量平均分子量が約
    1,000〜約5,000である、請求項1に記載の方法。
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