JP3428390B2 - オフラインティーチング方法 - Google Patents

オフラインティーチング方法

Info

Publication number
JP3428390B2
JP3428390B2 JP24389797A JP24389797A JP3428390B2 JP 3428390 B2 JP3428390 B2 JP 3428390B2 JP 24389797 A JP24389797 A JP 24389797A JP 24389797 A JP24389797 A JP 24389797A JP 3428390 B2 JP3428390 B2 JP 3428390B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction
data
offline teaching
teaching data
teaching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24389797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1185248A (ja
Inventor
伸二 青木
正勝 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP24389797A priority Critical patent/JP3428390B2/ja
Publication of JPH1185248A publication Critical patent/JPH1185248A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3428390B2 publication Critical patent/JP3428390B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用ロボット等
をオフラインティーチングするためのオフラインティー
チング方法に関し、特に、オフラインティーチング装置
にて作成されたオリジナルのオフラインティーチングデ
ータと、該オリジナルのオフラインティーチングデータ
を実物ロボットによって修正した後のオフラインティー
チングデータの管理に用いて好適なオフラインティーチ
ング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ロボットを各種作業に適用させる
ために、ロボットアームのフェースプレートに種々のツ
ールを取り付けてロボットに作業を行わせることが一般
的となっている。
【0003】そして、従来では、ロボットに対する教示
技術やその教示データに対して種々の補正を行う技術が
多数提案されている。例えば、ロボットに対する教示技
術に関するものとしては、教示のための情報を入力する
際に、使用するロボット作業に必要な情報を使用者の要
求に対してできるだけ正確に、かつ、使用者の負担をで
きるだけ軽減するようにした方法が提案されている(特
開平5−27828号公報参照)。
【0004】また、教示データの補正技術に関するもの
としては、作業現場から離れた場所でも簡単にプレイバ
ック時と同一の動作条件下で教示点の修正及び教示軌跡
の補正が実行でき、教示の修正作業に対する作業者の負
担を軽減するようにした方法(特開平8−286726
号公報参照)や、全ての打点位置に対して位置ずれを高
精度にかつ自動的に補正できるようにした方法(特開平
7−325611号公報参照)や、ニューラルネットワ
ークを用いてロボットの位置補正を行う方法(特開平6
−114769号公報参照)や、修正した教示データに
動作範囲異常が発生したとき、ロボット動作の変換デー
タを修正する際に、オペレータが感覚的に分かりやすい
修正作業を行うことができるようにした方法(特開平5
−289730号公報参照)や、直交座標上の計測をな
くしてアーム軸回転角のみでアーム型多関節ロボットの
絶対位置精度を確保するために、未知変数配列及び定数
配列の諸元を修正パウエル法の繰り返し論理演算を適用
し、更なる精度の向上と演算速度の上昇を図るようにし
た方法(特開平6−274213号公報参照)や、多関
節形ロボットの手首にツールを取り付けたロボットの設
定データである定数の設定誤差及びツールオフセットの
設定誤差を自動的に補正する方法(特許第252032
4号参照)等が提案されている。
【0005】また、ツール先端点設定に関するものとし
ては、設計データが入手できない場合であっても、簡単
な設定用治具を利用することによって簡単な手順で希望
する姿勢でツール先端点を設定できるようにした方法
(特開平7−191738号公報参照)が提案され、C
ADデータを利用したものとしては、オペレータが初期
設定データ、作業経路データ、作業動作データを逐一入
力することが不要になり、オペレータの入力量を大幅に
減少させるようにした方法(特開平8−286722号
公報参照)が提案され、軌跡表示に関するものとして
は、ワークを作業位置から待避させた場合において、動
作中の実際のツールの位置とワークとの相対的な位置関
係を容易、かつ正確に認識できるようにした方法(特開
平8−174454号公報参照)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オフライン
ティーチングに関する技術においては、オフラインティ
ーチング装置にて作成したオフラインティーチングデー
タ(オリジナルのオフラインティーチングデータ)を実
物ロボットにダウンロードした後、実物ロボットの機構
上のばらつきや設置状況に合わせて前記オリジナルのオ
フラインティーチングデータを修正するようにしてい
る。
【0007】そして、前記修正済みのオフラインティー
チングデータをオフラインティーチング装置にアップロ
ードし、該修正後のティーチングデータを論理ロボット
モデルで再現しながら補正量の推定処理を行う。この推
定処理によって、現場の実物ロボットの補正量がオフラ
インティーチング装置上の論理ロボットモデルに反映さ
れることとなる。
【0008】この場合、実物ロボットにダウンロードす
る前に論理ロボットモデルを用いて作成したオリジナル
のオフラインティーチングデータの内容と、オフライン
ティーチング装置にアップロードされた修正後のオフラ
インティーチングデータの内容が近ければ、前記補正量
の推定処理にかかる時間が非常に短時間で済むため、該
補正量の推定処理の前に、オリジナルのオフラインティ
ーチングデータを実物ロボットの機構上の補正量に基づ
いて補正することが望ましい。
【0009】前記オリジナルのオフラインティーチング
データに対する補正は、複数の補正項目に沿って行われ
るが、休憩を間に挟んだり、補正作業の途中でオペレー
タが交代するなど、一時的に補正作業が中断した場合等
においては、すでに補正した項目について再度補正して
しまったり(二重補正)、補正すべき項目について補正
し忘れるなどのミスが生じやすくなる。
【0010】前記二重補正や補正忘れを防止するために
は、オリジナルのオフラインティーチングデータと補正
後のオフラインティーチングデータを解析して、いまま
で補正した項目を検索する方法が挙げられるが、その結
果が出るまでに非常に時間がかかり、補正作業の工数の
増大を招くおそれがある。
【0011】これを解決するために、補正過程において
ティーチングデータが変化する毎に、該ティーチングデ
ータを個々にそれぞれ中間データとしてハードディスク
等の外部記憶装置に記憶させる方法が考えられる。この
場合、中間データの具体的な数値を探ることによって、
補正作業がどこまで進んだかを知ることができる。
【0012】しかし、補正項目が多くなると、その分、
中間データを保存するための記憶領域を増やす必要があ
るため、メモリ容量によって補正項目が制限されるとい
う不都合があり、また、具体的な値同士での比較になる
ことから、どの補正項目が行われたのかが判明するまで
には、やはり時間がかかるという問題がある。
【0013】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、二重補正や補正忘れを効果的に防止する
ことができ、オリジナルのオフラインティーチングデー
タに対する補正作業の効率化を図ることができるオフラ
インティーチング方法を提供することを目的とする。
【0014】また、本発明の他の目的は、オフラインテ
ィーチング装置にオリジナルのティーチングデータや中
間データを持つ必要がなくなり、補正作業に必要なファ
イル数の削減を実現することができ、コンピュータを用
いたオリジナルのオフラインティーチングデータに対す
る補正作業の効率化を図ることができるオフラインティ
ーチング方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオフライン
ティーチング方法は、オフラインティーチング装置にて
作成され、実物ロボットにダウンロードすべきオリジナ
ルのオフラインティーチングデータを、前記実物ロボッ
トに関する複数の補正項目が登録された補正情報から必
要な補正項目を読み出して補正する第1のステップと、
前記オリジナルのオフラインティーチングデータに付加
されたヘッダに前記第1のステップでの補正処理におけ
る少なくともその補正の手順を補正履歴として書き込む
第2のステップとを有することを特徴とする。
【0016】補正済みのオフラインティーチングデータ
に付加されたヘッダに補正履歴が書き込まれることか
ら、該補正履歴を参照することにより、どこまで補正作
業が進んだかを容易に、かつ正確に確認することがで
き、二重補正や補正忘れを効果的に防止することができ
る。
【0017】また、補正履歴をたどって逆の処理を行う
ことにより、簡単にオリジナルのオフラインティーチン
グデータを得ることができることから、オフラインティ
ーチング装置にオリジナルのオフラインティーチングデ
ータを持つ必要がなくなる。しかも、補正に伴ってティ
ーチングデータが変化する毎に、それぞれ中間データと
して保存する必要がなくなるため、補正作業に必要なフ
ァイル数の削減を実現することができ、コンピュータを
用いた補正作業の効率化を図ることができる。
【0018】そして、前記方法において、前記補正履歴
として、少なくとも前記オフラインティーチングデータ
の補正に使用された補正項目の順番としてもよい。この
場合オフラインティーチングデータに付加されるヘッダ
として、補正項目の順番が書き込める程度の容量に設定
すればよいため、オフラインティーチングデータのデー
タ容量を極端に大きくする必要がなく、従来から用いら
れているシステムで十分に対応することができる。
【0019】しかも、補正項目の順番が書き込まれてい
ることから、オペレータはどこまで補正作業が行われた
かを一目瞭然に認識することができる。
【0020】また、前記方法において、前記補正項目の
内訳がモータの回転量である場合に、その回転量の加減
を示す符号を含めるようにしてもよい。この場合、補正
履歴に書き込まれている補正項目がどのような順番で、
かつ、どのような演算で行われたのかが明確にわかり、
補正済みのオフラインティーチングデータからオリジナ
ルのオフラインティーチングデータに簡単に復元するこ
とができる。なお、モータの回転量としては、回転量を
検知するセンサの種類によって変わるが、パルス数や、
アナログ量又はデジタル量等がある。
【0021】また、前記方法において、前記第1のステ
ップでの処理に関し、必要な補正項目に基づいて前記オ
フラインティーチングデータを補正する前に、前記オフ
ラインティーチングデータのヘッダに書き込まれている
補正履歴を参照し、当該補正項目が書き込まれていない
場合に限って当該補正項目に基づく補正を行うようにし
てもよい。これによって、二重補正の発生を効果的に防
止することができる。
【0022】また前記方法において、前記オリジナルの
オフラインティーチングデータへの復元要求があった場
合に行われ、第1のステップにて補正済みとされた前記
オリジナルのオフラインティーチングデータにおけるヘ
ッダから補正履歴を読み出す第3のステップと、読み出
された補正履歴と前記補正情報を参照して、前記補正済
みのオフラインティーチングデータを元のオリジナルの
オフラインティーチングデータに復元する第4のステッ
プとを含むようにしてもよい。この場合、補正済みのオ
フラインティーチングデータからオリジナルのオフライ
ンティーチングデータに簡単に復元することができ、オ
フラインティーチング装置にオリジナルのオフラインテ
ィーチングデータを持つ必要がなくなる。これは、オフ
ラインティーチング装置でのデータ容量の削減化につな
がり、オフラインティーチング装置での処理の効率化を
実現させることができる。
【0023】また、前記方法において、前記オリジナル
のオフラインティーチングデータであるか、あるいは実
物ロボットを使用して修正され、かつ、前記オフライン
ティーチング装置にアップロードすべき修正後のオフラ
インティーチングデータであるかを区別するためのフラ
グをそれぞれのオフラインティーチングデータに付加す
るようにしてもよい。この場合、オフラインティーチン
グ装置にアップロードすべき修正後のオフラインティー
チングデータを他の実物ロボットにダウンロードした
り、実物ロボットにダウンロードすべきオリジナルのオ
フラインティーチングデータを修正後のオフラインティ
ーチングデータと間違えて処理してしまうという不都
合、即ち、データ転送方向の誤りを回避することがで
き、オフラインティーチングデータの補正作業の簡略化
及び所要時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0024】また、前記方法において、前記オフライン
ティーチング装置上での前記オリジナルのオフラインテ
ィーチングデータの記憶領域と前記修正済みのオフライ
ンティーチングデータの記憶領域をそれぞれ異ならせる
ようにしてもよい。この場合もデータ転送方向の誤りを
事前に防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るオフラインテ
ィーチング方法を例えば溶接ガンのロボットのオフライ
ンティーチングシステムに適用した実施の形態例(以
下、単に実施の形態に係るオフラインティーチングシス
テムと記す)を図1〜図10を参照しながら説明する。
【0026】本実施の形態に係るオフラインティーチン
グシステム10は、図1に示すように、キーボード等の
キー入力装置やマウス等のポインティングデバイスなど
が接続され、実物ロボット16に模した論理ロボットモ
デルをモニタ12の画面上に表示させてオフラインのテ
ィーチングを行うオフラインティーチング装置14と、
実物ロボット16を制御するためのロボットコントロー
ラ18と、オフラインティーチング装置14にて作成さ
れたオリジナルのオフラインティーチングデータD(以
下、単にオリジナルのティーチングデータDと記す)の
ロボットコントローラ18へのダウンロードやロボット
コントローラ18にて修正付加されたオフラインティー
チングデータD(以下、修正後のティーチングデータD
と記す)のオフラインティーチング装置14へのアップ
ロードを行うデータ転送装置20とを有して構成されて
いる。
【0027】実物ロボット16は、ここでは、6軸(モ
ータ軸)のロボットを想定しており、図2に示すよう
に、ロボット16全体を台座22の上面に形成されたレ
ール24に沿ってX方向に摺動させるためのX軸と、実
物ロボット16全体を矢印Yの方向に回転させるための
Y軸と、ロボットにおけるアーム部26の全体を矢印Z
の方向に回転させるためのZ軸と、アーム部先端のツー
ル取付部28を矢印Uの方向に回転させるためのU軸
と、ツール取付部28を矢印Vの方向に回転させるため
のV軸と、アーム部26の前半部分30を矢印Wの方向
に回転させるためのW軸とを有する。
【0028】一方、データ転送装置20は、例えばHD
Dを内蔵したパーソナルコンピュータにて構成され、オ
フラインティーチング装置14とは例えば通信で結ばれ
ている。
【0029】ティーチングデータD(オリジナル及び修
正後を含む)は、例えば図3Aに示すように、ステップ
単位に6軸のパルス数が書き込まれたデータ構成を有す
る。各内訳の数値は、該当するモータ軸に取り付けられ
たエンコーダのパルス数を示す。
【0030】従って、図3Aの例では、ステップ0(開
始ステップ)において、X軸を停止状態、Y軸を例えば
時計方向に100パルスに相当する分だけ動かし、Z軸
を時計方向に200パルスに相当する分だけ動かし、以
下同様に、U軸を300パルス、V軸を400パルス、
W軸を500パルス分例えば時計方向に動かすことを示
す。
【0031】オフラインティーチング装置14は、図4
に示すように、キーボード等のキー入力装置40、マウ
スやジョイスティック等の座標入力装置42(ポインテ
ィングデバイス)、ハードディスクドライブ(HDD)
44がそれぞれインターフェース(単にI/Fと記す)
回路46、48及び50を介して接続され、更に、この
オフラインティーチング装置14には、他のオフライン
ティーチング装置におけるティーチングデータD等の受
渡しに使用されるLANがI/F回路52を介して接続
され、LANを通じて取り込まれたティーチングデータ
Dや当該オフラインティーチング装置14にて作成した
ティーチングデータDを表示するための前記モニタ12
とを有する。
【0032】このオフラインティーチング装置14の制
御系56は、各種プログラム(ティーチング処理プログ
ラム等)の動作用として用いられる動作用RAM58
と、外部機器(キー入力装置40、座標入力装置42、
HDD44等)からのデータや各種プログラムによって
データ加工されたデータ等が格納されるデータRAM6
0と、外部機器に対してデータの入出力を行う入出力ポ
ート62と、これら各種回路を制御するCPU(制御装
置及び論理演算装置)64とを有して構成されている。
【0033】前記各種回路は、CPU64から導出され
たデータバス66を介して各回路間のデータの受渡しが
行われ、更にCPU64から導出されたアドレスバスや
制御バス(共に図示せず)を介してそれぞれCPU64
にて制御されるように構成されている。
【0034】更に、前記オフラインティーチング装置1
4の入出力ポート62には、I/F回路68を介してデ
ータベース70が接続されており、このデータベース7
0には、実物ロボット16に関する代表的な複数の補正
項目が登録された補正情報テーブルが登録されている。
【0035】この補正情報テーブルは、図5に示すよう
に、6軸(X軸、Y軸、Z軸、U軸、V軸及びW軸)に
対して、それぞれ例えば4つの補正項目(A:サーボ偏
差、B:ゼロ位置、C:たわみ、D:ゼロ位置2)が割
り当てられたテーブル構成を有する。例えば、X軸に関
してみると、サーボ偏差については1パルス分の補正が
必要で、ゼロ位置については14パルス分の補正が必要
で、たわみについては補正なし、ゼロ位置2については
10パルス分の補正が必要であることを示している。
【0036】そして、本実施の形態に係るオフラインテ
ィーチングシステム10は、オフラインティーチング装
置14にて作成したオリジナルのオフラインティーチン
グデータDを実物ロボット16にダウンロードし、該実
物ロボット16によって修正されたオフラインティーチ
ングデータDをオフラインティーチング装置14にアッ
プロードして前記オリジナルのオフラインティーチング
データDに反映させるという処理を行う。
【0037】即ち、図6に示すように、最初のステップ
S1において実物ロボット16の形態を判定する。例え
ば、ツールの先端の形態や実物ロボット16の関節数な
どが判定される。
【0038】次に、ステップS2において、オフライン
ティーチング装置14で多点多姿勢のティーチングを行
う。例えば論理ロボットモデルを任意の固定点に3姿勢
以上のティーチングを行う。このティーチングによって
得られたオリジナルのティーチングデータDはI/F回
路68を介してデータベース70の所定アドレス(オリ
ジナルデータ格納領域)に記憶される。
【0039】次に、ステップS3において、補正量の推
定計算及び探索を行う。この処理方法には、実物ロボッ
トの形態毎にずれ量をモデル化(定式化)し、解析的に
求める方法や、遺伝的アルゴリズムによる補正量の探索
処理、又はこれらを組み合わせた方法などがある。
【0040】次に、ステップS4において、前記ステッ
プS3にて得られた補正対象の論理ロボットモデルで最
も良好な補正計算結果が得られる多点多姿勢のティーチ
ングデータDを抽出する。遺伝的アルゴリズムを用いた
場合は、前記探索された染色体のうち、最良の染色体を
補正量とし、該補正量をデータベース70に記憶されて
いるオリジナルのティーチングデータDやロボットコン
トローラ18の各種パラメータに反映させる。
【0041】次に、ステップS5において、オリジナル
のティーチングデータDを実物ロボット16のロボット
コントローラ18にダウンロードする。このダウンロー
ドは、データベース70に記憶されているオリジナルの
ティーチングデータDをデータRAM60を転送バッフ
ァとしてデータ転送装置20に転送することにより開始
される。データ転送装置20は、転送されたオリジナル
のティーチングデータDを一旦、ハードディスクに記憶
し、その後、RAMを転送バッファとしてフレキシブル
ディスク72に記憶する。そして、前記オリジナルのテ
ィーチングデータDが記憶されたフレキシブルディスク
72をロボットコントローラ18のFDDに装着してロ
ーディングすることにより、前記オリジナルのティーチ
ングデータDのダウンロードが終了する。
【0042】上述の例では、フレキシブルディスク72
を用いた場合を示したが、その他、MOやCD−R等の
光ディスクをダウンロードの媒体として用いることもで
き、また、オフラインティーチング装置14とロボット
コントローラ18とがLANで接続されているのであれ
ば、LANを通じてダウンロードさせるようにしてもよ
い。
【0043】次に、ステップS6において、ロボットコ
ントローラ18による制御によって実物ロボット16を
作動させ、ツール先端を予め設定された複数の目標点に
向かって移動させる。ティーチングデータDから割り出
される前記目標点の位置を作業点として定義した場合、
このステップS6では、作業点と実際の目標点との位置
合わせを行う。このとき、位置合わせによる移動量をテ
ィーチングデータDに反映させて、ティーチングデータ
Dを修正付加する。
【0044】ロボットコントローラ18にダウンロード
されたオリジナルのティーチングデータDは、論理ロボ
ットモデルを用いて実物ロボット16に限りなく近づけ
た高精度のティーチングデータDであるため、前記ステ
ップS6での位置合わせでは、ほとんど姿勢を変えない
で行うことができる。
【0045】次に、ステップS7において、ロボットコ
ントローラ18に登録された修正後のティーチングデー
タDをオフラインティーチング装置14にアップロード
する。このアップロードによって、修正後のティーチン
グデータDは、データベース70の所定アドレス(修正
後データ格納領域)に格納される。
【0046】通常は、この後に、前記修正後のティーチ
ングデータDを論理ロボットモデルで再現しながら補正
量の推定処理を行う。この推定処理によって、現場の実
物ロボット16の補正量がオフラインティーチング装置
14上の論理ロボットモデルに反映されることとなる。
【0047】この場合、実物ロボット16にダウンロー
ドする前に論理ロボットモデルを用いて作成したオリジ
ナルのティーチングデータDの内容と、オフラインティ
ーチング装置14にアップロードされた修正後のティー
チングデータDの内容との差異が小さければ、前記補正
量の推定処理にかかる時間が非常に短時間で済む。
【0048】そこで、本実施の形態に係るオフラインテ
ィーチングシステム10においては、前記アップロード
の前後において、オペレータがオフラインティーチング
装置14内に組み込まれている補正処理手段(補正処理
プログラム)80を起動することによって、以下のよう
なオリジナルのティーチングデータDに対する補正処理
を行うようにしている。
【0049】前記補正処理手段80は、図7の機能ブロ
ック図に示すように、データベース70から補正情報テ
ーブルを読み出してデータRAM60のテーブルバッフ
ァ82に格納するテーブル読込み手段84と、データベ
ース70からオリジナルのティーチングデータDを読み
出してデータRAM60のデータバッファ86に格納す
るデータ読出し手段88と、データ入力割込みがあった
場合に、キー入力装置40や座標入力装置42からの入
力データを受け取る入力データ受取り手段90と、種々
の判別を行う判別手段92と、ステップ番号を示す入力
データをレジスタ94に格納するステップ番号格納手段
96と、テーブルバッファ82に格納された補正情報テ
ーブル上の該当補正項目の内容とデータバッファ86に
格納されたティーチングデータD上の該当ステップの内
容を加算して前記ティーチングデータDに書き込む加算
処理手段98と、データバッファ86に格納されたティ
ーチングデータD上の該当ステップの内容からテーブル
バッファ82に格納された補正情報テーブル上の該当補
正項目の内容を減算して前記ティーチングデータDに書
き込む減算処理手段100と、今回の補正項目と加算減
算を示す符号をティーチングデータDのヘッダHに書き
込む補正履歴書込み手段102と、すでに補正が済んで
いる項目に対して補正要求を行った場合にエラーメッセ
ージをモニタ12に出力するエラーメッセージ出力手段
104と、データバッファ86に格納されている補正後
のティーチングデータDをデータベースの所定アドレス
(オリジナルデータ格納領域)に転送(上書き)するデ
ータ転送処理手段106とを有して構成されている。
【0050】次に、前記補正処理手段80の処理動作に
ついて図8のフローチャートを参照しながら説明する。
【0051】まず、ステップS101において、テーブ
ル読込み手段84を通じて、データベース70から補正
情報テーブルを読み出してデータRAM60のテーブル
バッファ82に格納する。
【0052】次に、ステップS102において、データ
読出し手段88を通じて、データベース70からオリジ
ナルのティーチングデータDを読み出してデータRAM
60のデータバッファ86に格納する。
【0053】次に、ステップS103において、判別手
段92を通じて、キー入力装置40又は座標入力装置4
2からデータが入力された否かの判別が行われ、データ
が入力されるまで該ステップS103が繰り返される。
即ち、データ入力待ちとなる。
【0054】キー入力装置40又は座標入力装置42か
らデータが入力されると、次のステップS104に進
み、入力データ受取り手段90を通じて、前記キー入力
装置40や座標入力装置42からの入力データを受け取
る。
【0055】次に、ステップS105において、判別手
段92を通じて、今回入力されたデータがステップに関
するものか否かが判別され、ステップに関するものであ
る場合は、次のステップS106に進み、ステップ番号
格納手段96を通じて、入力データの内容(ステップ番
号)をレジスタ94に格納する。
【0056】一方、前記ステップS105において、入
力データがステップに関するものでないと判別された場
合は、ステップS107に進み、判別手段92を通じ
て、今回入力されたデータが補正項目に関するものか否
かが判別され、補正項目に関するものである場合は、次
のステップS108に進み、判別手段92を通じて、要
求の補正項目が補正済みか否かが判別される。この判別
は、入力データの内容(補正項目)がティーチングデー
タDのヘッダHにすでに書き込まれているかどうかで行
われる。
【0057】補正済みでない場合は、次のステップS1
09に進み、判別手段92を通じて、今回の補正が加算
処理か否かが判別される。この判別は、入力データの内
容(補正項目の符号)が正であるか、あるいは負である
かで行われる。前記符号が正である場合は、次のステッ
プS110に進み、加算処理手段98を通じて、テーブ
ルバッファ82に格納された補正情報テーブル上の該当
補正項目の内容とデータバッファ86に格納されたティ
ーチングデータD上の該当ステップの内容とが加算され
る。この加算データは前記ティーチングデータDに書き
込まれる。
【0058】前記ステップS109において、加算処理
でないと判別された場合は、ステップS111に進み、
減算処理手段100を通じて、データバッファ86に格
納されたティーチングデータD上の該当ステップの内容
からテーブルバッファ82に格納された補正情報テーブ
ル上の該当補正項目の内容が減算される。この減算デー
タは前記ティーチングデータDに書き込まれる。
【0059】前記ステップS110での加算処理又はス
テップS111での減算処理が終了した段階で、次のス
テップS112に進み、補正履歴書込み手段102を通
じて、今回の補正項目と符号をデータバッファ86に格
納されているティーチングデータDのヘッダHに書き込
む。
【0060】前記ステップS109〜ステップS112
の一連の処理が繰り返されることによって、ティーチン
グデータDが必要な補正項目に従って順次補正されると
同時に、その補正履歴がティーチングデータDのヘッダ
Hに記録されていくこととなる。
【0061】具体的に、図3A〜図3E及び図5の例を
参照しながら説明する。この例では、ステップ0につい
て補正を行う場合を示している。
【0062】まず、ステップ0のデータに対して補正項
目Aのサーボ偏差に係る補正が行われ、図3Bに示すよ
うに、ステップ0は、図3Aに示す初期状態のデータ
(X軸=0、Y軸=100、Z軸=200、U軸=30
0、V軸=400、W軸=500)に、図5に示す補正
項目Aのデータ(X軸=1、Y軸=2、Z軸=1、U軸
=3、V軸=1、W軸=1)が加算処理された内容とな
る。このとき、ティーチングデータDのヘッダHに補正
項目Aを加算処理したことを示す補正履歴(即ち、+
A)が書き込まれる。
【0063】次に、図3Bに示すステップ0のデータに
対して図5に示す補正項目Bのゼロ位置に係る補正が行
われ、図3Cに示すように、ステップ0は、図3Bに示
すステップ0のデータ(X軸=1、Y軸=102、Z軸
=201、U軸=303、V軸=401、W軸=50
1)から図5に示す補正項目Bのデータ(X軸=14、
Y軸=50、Z軸=20、U軸=11、V軸=1、W軸
=100)が減算処理された内容となる。このとき、テ
ィーチングデータDのヘッダHに補正項目Bを減算処理
したことを示す補正履歴(即ち、−B)が書き込まれ
る。
【0064】次に、図3Cに示すステップ0のデータに
対して図5に示す補正項目Cのたわみに係る補正が行わ
れ、図3Dに示すように、ステップ0は、図3Cに示す
ステップ0のデータ(X軸=−13、Y軸=52、Z軸
=181、U軸=292、V軸=400、W軸=40
1)に、図5に示す補正項目Cのデータ(X軸=0、Y
軸=0、Z軸=5、U軸=0、V軸=0、W軸=0)が
加算処理された内容となる。このとき、ティーチングデ
ータDのヘッダHに補正項目Cを加算処理したことを示
す補正履歴(即ち、+C)が書き込まれる。
【0065】次に、図3Dに示すステップ0のデータに
対して図5に示す補正項目Dのゼロ位置2に係る補正が
行われ、図3Eに示すように、ステップ0は、図3Dに
示すステップ0のデータ(X軸=−13、Y軸=52、
Z軸=186、U軸=292、V軸=400、W軸=4
01)に、図5に示す補正項目Dのデータ(X軸=1
0、Y軸=1、Z軸=2、U軸=2、V軸=4、W軸=
3)が加算処理された内容となる。このとき、ティーチ
ングデータDのヘッダHに補正項目Dを加算処理したこ
とを示す補正履歴(即ち、+D)が書き込まれる。
【0066】このように、ティーチングデータDが必要
な補正項目に従って順次補正されると同時に、その補正
履歴がティーチングデータDのヘッダHに記録されてい
くこととなる。
【0067】次に、図8のステップS108において、
今回要求の補正項目が補正済みであると判別された場合
は、ステップS113において、エラーメッセージ出力
手段104を通じて、すでに補正が済んでいることを示
すエラーメッセージをモニタ12に出力する。
【0068】一方、前記ステップS107において、入
力データが補正項目に関するものでないと判別された場
合は、ステップS114に進み、判別手段92を通じ
て、今回入力されたデータが補正の終了要求に関するも
のか否かが判別され、補正の終了要求に関するものであ
る場合は、次のステップS115に進み、データ転送処
理手段106を通じて、データバッファ86に格納され
ている補正後のティーチングデータDをデータベース7
0の所定アドレス(オリジナルデータ格納領域)に転送
する。
【0069】前記ステップS114において、今回入力
されたデータが補正の終了要求に関するものでないと判
別された場合は、ステップS116に進んで、その入力
データに応じた処理が行われる。
【0070】前記ステップS106、ステップS11
2、ステップS115又はステップS116での処理が
終了した段階で、ステップS117に進み、プログラム
終了要求があったかどうかが判別される。この判別は、
電源OFFなどの終了要求割込みの発生があったかどう
かで行われる。
【0071】そして、このステップS117において
は、前記終了要求がない場合、前記ステップS103に
戻って、次の入力データに従った処理が行われ、前記終
了要求があった場合は、この補正処理プログラム80が
終了することになる。
【0072】次に、図6のステップS9に進み、前記補
正処理手段80にて補正処理されたティーチングデータ
Dと、アップロードされた修正後のティーチングデータ
Dに基づいて補正量の推定処理が行われる。
【0073】この場合、補正後のティーチングデータD
の内容と、修正後のオフラインティーチングデータDの
内容との差異が小さいため、前記補正量の推定処理にか
かる時間が非常に短くなる。
【0074】このように、本実施の形態に係るオフライ
ンティーチングシステム10においては、補正済みのテ
ィーチングデータDに付加されたヘッダHに補正履歴を
書き込むようにしているため、該補正履歴を参照するこ
とにより、オリジナルのティーチングデータDに対する
補正作業がどこまで進んだかを容易に、かつ正確に確認
することができ、二重補正や補正忘れを効果的に防止す
ることができる。
【0075】また、補正に伴ってティーチングデータD
が変化する毎に、それぞれ中間データとして保存する必
要がなくなるため、補正作業に必要なファイル数の削減
を実現することができ、コンピュータを用いた補正作業
の効率化を図ることができる。
【0076】特に、本実施の形態においては、前記補正
履歴の内容を、ティーチングデータDの補正に使用され
た補正項目の順番としている。従って、前記ティーチン
グデータDに付加されるヘッダHとして、補正項目の順
番が書き込める程度の容量に設定すればよいため、ティ
ーチングデータDのデータ容量を極端に大きくする必要
がなくなり、従来から用いられているシステムで十分に
対応することができる。
【0077】しかも、補正項目の順番が書き込まれてい
ることから、オペレータはどこまで補正作業が行われた
かを一目瞭然に認識することができる。
【0078】また、前記補正項目の内訳がモータのパル
ス数である場合には、そのパルス数の加減を示す符号を
含めるようにしているため、補正履歴に書き込まれてい
る補正項目がどのような順番で、かつ、どのような演算
で行われたのかが明確にわかり、補正済みのティーチン
グデータDからオリジナルのティーチングデータDに簡
単に復元することができる。
【0079】また、ステップS108において、ティー
チングデータDのヘッダHに書き込まれている補正履歴
を参照し、当該補正項目が書き込まれていない場合に限
って当該補正項目に基づく補正を行うようにしているた
め、二重補正の発生を効果的に防止することができる。
【0080】この実施の形態においては、ティーチング
データDのヘッダHに補正履歴のみを記録するようにし
たが、併せて、オリジナルのティーチングデータD、補
正用のティーチングデータD又は修正後のティーチング
データDを識別するためのフラグを付加するようにして
もよい(図3A〜図3E参照)。この場合、オフライン
ティーチング装置14やデータ転送装置20に前記識別
用のフラグを認識するためのソフトウェアを組み込むこ
とにより、アップロードすべき修正後のオフラインティ
ーチングデータDを他の実物ロボット16にダウンロー
ドしたり、実物ロボット16にダウンロードすべきオリ
ジナルのオフラインティーチングデータDを修正後のオ
フラインティーチングデータDと間違えて処理してしま
うという不都合、即ち、データ転送方向の誤りを回避す
ることができ、ティーチングデータDの補正作業の簡略
化及び所要時間の短縮化を効率よく図ることができる。
【0081】特に、本実施の形態では、前記データベー
ス70上での前記オリジナルのティーチングデータDの
記憶領域(オリジナルデータ格納領域)と前記修正後の
のティーチングデータDの記憶領域(修正後データ格納
領域)をそれぞれ異ならせるようにしているため、前記
フラグによる識別とも相俟って、データ転送方向の誤り
を効果的に防止することができる。
【0082】更に、本実施の形態に係るオフラインティ
ーチングシステム10においては、修正後のティーチン
グデータDをオリジナルのティーチングデータDに復元
するためのデータ復元処理手段(データ復元処理プログ
ラム)120を有する。
【0083】このデータ復元処理手段120は、図9に
示すように、前記テーブル読込み手段84と、前記デー
タ読出し手段88と、データバッファ86に格納されて
いるティーチングデータDのうち、指定されたステップ
の内容を読み出す、あるいは逆補正された該当ステップ
の内容を前記ティーチングデータDに上書きするステッ
プデータ処理手段122と、データバッファ86に格納
されているティーチングデータDのヘッダHから補正項
目と符号を読み出す補正項目読出し手段124と、種々
の判別を行う判別手段126と、テーブルバッファ82
に格納された補正情報テーブル上の該当補正項目の内容
を読み出す補正データ読出し手段128と、テーブルバ
ッファ82に格納された補正情報テーブル上の該当補正
項目の内容とデータバッファ86に格納されたティーチ
ングデータD上の該当ステップの内容を加算して前記テ
ィーチングデータDに書き込む加算処理手段130と、
データバッファ86に格納されたティーチングデータD
上の該当ステップの内容からテーブルバッファ82に格
納された補正情報テーブル上の該当補正項目の内容を減
算して前記ティーチングデータDに書き込む減算処理手
段132と、データバッファ86に格納されている復元
されたオリジナルのティーチングデータDを要求された
ドライブ(データベース70、HDD44、データ転送
装置20等)に転送するデータ転送処理手段134とを
有して構成されている。
【0084】次に、前記データ復元処理手段120の処
理動作について図10のフローチャートを参照しながら
説明する。
【0085】まず、ステップS201において、テーブ
ル読込み手段84を通じて、データベース70から補正
情報テーブルを読み出してデータRAM60のテーブル
バッファ82に格納する。
【0086】次に、ステップS202において、データ
読出し手段88を通じて、データベース70からオリジ
ナルのティーチングデータDを読み出してデータRAM
60のデータバッファ86に格納する。
【0087】次に、ステップS203において、ティー
チングデータDのステップを読み出すためのインデック
スレジスタiに初期値「0」を格納して、該インデック
スレジスタiを初期化する。
【0088】次に、ステップS204において、ステッ
プデータ処理手段122を通じて、データバッファ86
に格納されているティーチングデータDのうち、インデ
ックスレジスタiの値で示すステップ(即ち、iステッ
プ)の内容を読み出す。
【0089】次に、ステップS205において、補正項
目を読み出すためのインデックスレジスタjに初期値
「1」を格納して、該インデックスレジスタjを初期化
する。
【0090】次に、ステップS206において、補正項
目読出し手段124を通じて、データバッファ86に格
納されているティーチングデータDのヘッダHの補正履
歴のうち、インデックスレジスタjの値が示す順番の補
正項目を符号と共に読み出す。
【0091】次に、ステップS207において、判別手
段126を通じて、前記読み出した補正項目が有効か否
か、即ち、補正項目があるかどうかが判別される。補正
項目があると判別された場合は、次のステップS208
に進み、補正データ読出し手段128を通じて、テーブ
ルバッファ82に格納された補正情報テーブル上の該当
補正項目の内容を読み出す。
【0092】次に、ステップS209において、判別手
段126を通じて、前記読み出された補正項目について
加算処理が行われているか減算処理が行われているかが
判別される。この判別は、読み出された補正項目の符号
が正であるか、あるいは負であるかで行われる。
【0093】前記符号が正である場合は、次のステップ
S210に進み、減算処理手段132を通じて、ステッ
プデータ処理手段122によって読み出されたステップ
データから補正データ読出し手段88にてテーブルバッ
ファ82に格納された補正情報テーブル上の該当補正項
目の内容が減算される。即ち、加算処理による補正に対
する逆補正が行われる。
【0094】前記ステップS209において、加算処理
でないと判別された場合は、ステップS211に進み、
加算処理手段130を通じて、テーブルバッファ82に
格納された補正情報テーブル上の該当補正項目の内容と
データバッファ86に格納されたティーチングデータD
上の該当ステップの内容とが加算される。即ち、減算処
理による補正に対する逆補正が行われる。
【0095】前記ステップS210での減算処理又はス
テップS211での加算処理が終了した段階で、次のス
テップS212に進み、ステップデータ処理手段122
を通じて、前記逆補正された該当ステップの内容を前記
ティーチングデータDに上書きする。
【0096】次に、ステップS213において、インデ
ックスレジスタjの値を+1更新した後、前記ステップ
S206に戻り、ヘッダHに記録されている補正履歴の
次の補正項目についての逆補正が行われる。
【0097】そして、前記ステップS207において、
項目なしと判別された段階で、当該ステップに関するす
べての逆補正が完了する。つまり、例えば図3Eに示す
ステップ0のデータ内容が、図3Aに示すデータ内容に
復元されることとなる。
【0098】前記ステップS207において、項目なし
と判別された場合、ステップS214に進み、インデッ
クスレジスタiの値を+1更新した後、ステップS21
5に進み、判別手段126を通じて、ティーチングデー
タDの全ステップについての逆補正が完了したか否かの
判別が行われる。全ステップについての逆補正が完了し
ていない場合は、前記ステップS204に戻って、ティ
ーチングデータDから次のステップの内容を読み出し、
該内容についての逆補正が行われる。
【0099】前記ステップS215において、全ステッ
プについての逆補正が完了したと判別された場合は、次
のステップS216に進み、データ転送処理手段134
を通じて、データバッファ86に格納されている復元さ
れたオリジナルのティーチングデータDを要求されたド
ライブ(データベース70、HDD44、データ転送装
置20等)に転送する。
【0100】前記ステップS216での処理が終了した
段階で、このデータ復元処理手段120による処理動作
が終了する。
【0101】このように、前記データ復元処理手段12
0を組み込むことにより、修正後のティーチングデータ
DからオリジナルのティーチングデータDに簡単に復元
することができ、これによって、オフラインティーチン
グ装置14にオリジナルのティーチングデータDを持つ
必要がなくなる。これは、オフラインティーチング装置
14でのデータ容量の削減化につながり、オフラインテ
ィーチング装置14での処理の効率化を実現させること
ができる。
【0102】この実施の形態に係るオフラインティーチ
ングシステム10において、図1に示すように、オフラ
インティーチング装置14とデータ転送装置20間のテ
ィーチングデータDのやりとり(転送)については、前
記ティーチングデータDにヘッダHを付加して行い、デ
ータ転送装置20とロボットコントローラ18間のティ
ーチングデータDのやりとりについては、前記ヘッダH
を除いた状態で行うようにしてもよい。
【0103】この実施の形態においては、6軸の実物ロ
ボット16を想定してオリジナルのティーチングデータ
Dに対する補正処理及びデータの復元処理を行うように
したが、6軸以外のロボットにも簡単に適用させること
ができる。
【0104】また、この実施の形態では、溶接ガンのロ
ボットのオフラインティーチングシステム10に適用し
た例を示したが、その他、各種生産用ロボットにも適用
させることができる。
【0105】なお、この発明に係るオフラインティーチ
ング方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要
旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはも
ちろんである。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るオフ
ラインティーチング方法によれば、オフラインティーチ
ング装置にて作成され、実物ロボットにダウンロードす
べきオリジナルのオフラインティーチングデータを、前
記実物ロボットに関する複数の補正項目が登録された補
正情報から必要な補正項目を読み出して補正する第1の
ステップと、前記オリジナルのオフラインティーチング
データに付加されたヘッダに前記第1のステップでの補
正処理における少なくともその補正の手順を補正履歴と
して書き込む第2のステップを含めるようにしている。
【0107】このため、二重補正や補正忘れを効果的に
防止することができ、オリジナルのオフラインティーチ
ングデータに対する補正作業の効率化を図ることができ
る。また、オフラインティーチング装置にオリジナルの
ティーチングデータや中間データを持つ必要がなくな
り、補正作業に必要なファイル数の削減を実現すること
ができ、コンピュータを用いたオリジナルのオフライン
ティーチングデータに対する補正作業の効率化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るオフラインティーチングシ
ステムを示す構成図である。
【図2】6軸の実物ロボットの一例を示す拡大図であ
る。
【図3】オリジナルのティーチングデータに対する補正
処理の状態推移を示す図であり、図3Aは初期状態を示
す図、図3Bは補正項目Aによる補正状態を示す図、図
3Cは補正項目A及びBによる補正状態を示す図、図3
Dは補正項目A、B及びCによる補正状態を示す図、図
3Eは補正項目A、B、C、及びDによる補正状態を示
す図である。
【図4】オフラインティーチング装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】補正情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】本実施の形態に係るオフラインティーチングシ
ステムによる処理動作を示すフローチャートである。
【図7】オフラインティーチング装置に組み込まれる補
正処理手段の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】補正処理手段の処理動作を示すフローチャート
である。
【図9】オフラインティーチング装置に組み込まれるデ
ータ復元処理手段の構成を示す機能ブロック図である。
【図10】データ復元処理手段の処理動作を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
10…オフラインティーチングシステム 12…モニタ 14…オフラインティーチング装置 16…実物ロ
ボット 18…ロボットコントローラ 20…データ
転送装置 70…データベース 80…補正処
理手段 84…テーブル読込み手段 88…データ
読出し手段 102…補正履歴書込み手段 120…デー
タ復元処理手段 122…ステップデータ処理手段 124…補正
項目読出し手段 128…補正データ読出し手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46 B25J 9/22 G05B 23/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オフラインティーチング装置にて作成さ
    れ、実物ロボットにダウンロードすべきオリジナルのオ
    フラインティーチングデータを、前記実物ロボットに関
    する複数の補正項目が登録された補正情報から必要な補
    正項目を読み出して補正する第1のステップと、 前記オリジナルのオフラインティーチングデータに付加
    されたヘッダに前記第1のステップでの補正処理におけ
    る少なくともその補正に使用された補正項目の順番を補
    正履歴として書き込む第2のステップとを有することを
    特徴とするオフラインティーチング方法。
  2. 【請求項2】請求項記載のオフラインティーチング方
    法において、 前記補正項目の内訳がモータの回転量である場合に、そ
    の回転量の加減を示す符号が含まれることを特徴とする
    オフラインティーチング方法。
  3. 【請求項3】請求項記載のオフラインティーチング方
    法において、 前記第1のステップは、必要な補正項目に基づいて前記
    オリジナルのオフラインティーチングデータを補正する
    前に、前記オリジナルのオフラインティーチングデータ
    のヘッダに書き込まれている補正履歴を参照し、当該補
    正項目が書き込まれていない場合に限って当該補正項目
    に基づく補正を行うことを特徴とするオフラインティー
    チング方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜のいずれか1項に記載のオフ
    ラインティーチング方法において、 前記オリジナルのオフラインティーチングデータへの復
    元要求があった場合に行われ、 第1のステップにて補正済みとされた前記オリジナルの
    オフラインティーチングデータにおけるヘッダから補正
    履歴を読み出す第3のステップと、 読み出された補正履歴と前記補正情報を参照して、前記
    補正済みのオフラインティーチングデータを元のオリジ
    ナルのオフラインティーチングデータに復元する第4の
    ステップとを含むことを特徴とするオフラインティーチ
    ング方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜のいずれか1項に記載のオフ
    ラインティーチング方法において、 前記オリジナルのオフラインティーチングデータである
    か、あるいは実物ロボットを使用して修正され、かつ、
    前記オフラインティーチング装置にアップロードすべき
    修正後のオフラインティーチングデータであるかを区別
    するためのフラグがそれぞれのオフラインティーチング
    データに付加されていることを特徴とするオフラインテ
    ィーチング方法。
  6. 【請求項6】請求項記載のオフラインティーチング方
    法において、 前記オフラインティーチング装置上での前記オリジナル
    のオフラインティーチングデータの記憶領域と前記修正
    済みのオフラインティーチングデータの記憶領域がそれ
    ぞれ異なることを特徴とするオフラインティーチング方
    法。
JP24389797A 1997-09-09 1997-09-09 オフラインティーチング方法 Expired - Fee Related JP3428390B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24389797A JP3428390B2 (ja) 1997-09-09 1997-09-09 オフラインティーチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24389797A JP3428390B2 (ja) 1997-09-09 1997-09-09 オフラインティーチング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1185248A JPH1185248A (ja) 1999-03-30
JP3428390B2 true JP3428390B2 (ja) 2003-07-22

Family

ID=17110634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24389797A Expired - Fee Related JP3428390B2 (ja) 1997-09-09 1997-09-09 オフラインティーチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3428390B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1185248A (ja) 1999-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2512099B2 (ja) ロボットの動作教示方法および制御装置
EP1834738B1 (en) Teaching position correcting apparatus and teaching position correction method
US20080154428A1 (en) Device, method, program and recording medium for robot offline programming
US20080201015A1 (en) System for Calibration of an Industrial Robot and a Method Thereof
JP3349652B2 (ja) オフラインティーチング方法
JP2008546099A (ja) 運動学的特異点補償システムおよび方法
KR100253898B1 (ko) 한 평면내 다자유도 스카라형 로봇의 궤적 제어장치 및 궤적제어방법 및 한 평면내 다자유도 스카라형 로봇의 궤적 제어프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록매체
CN111775145A (zh) 一种串并联机器人的控制系统
CN114355953A (zh) 一种基于机器视觉的多轴伺服系统的高精度控制方法及系统
JP7022260B1 (ja) 数値制御システム
JP7307263B2 (ja) バリ取り装置、及び制御システム
JP3596581B2 (ja) オフラインティーチングにおけるツールの作業条件設定方法
JP3428390B2 (ja) オフラインティーチング方法
JPH05345291A (ja) ロボットの動作範囲制限方式
EP0353305A1 (en) Industrial robot capable of automatically changing operating conditions depending on its attitude of installation
CN114734435B (zh) 一种基于超球面的编码器校准方法、装置及系统
JPH0118442B2 (ja)
JP7104264B1 (ja) 履歴管理装置及びプログラム
JP2020055082A (ja) ロボット教示装置、ロボット教示方法、及び動作命令を記憶する方法
CN114734436A (zh) 一种机器人的编码器校准方法、装置及机器人
JP3626331B2 (ja) オフラインティーチング方法
WO2022004647A1 (ja) 数値制御システム
JP7495499B2 (ja) 数値制御システム
WO2022004651A1 (ja) 数値制御システム
JPH1185249A (ja) オフラインティーチング方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees