JP3428126B2 - 家畜の飼養方法及び飼料 - Google Patents

家畜の飼養方法及び飼料

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JP3428126B2
JP3428126B2 JP05811394A JP5811394A JP3428126B2 JP 3428126 B2 JP3428126 B2 JP 3428126B2 JP 05811394 A JP05811394 A JP 05811394A JP 5811394 A JP5811394 A JP 5811394A JP 3428126 B2 JP3428126 B2 JP 3428126B2
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直弘 石川
季之 高瀬
和也 岩崎
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株式会社秋田食肉卸センター
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家畜の飼養方法及びそ
の飼料に関するものである。更に詳しくは、本発明は、
少なくとも30ppmの酸素を含有する高酸素濃度水を
家畜に給与することを特徴とする家畜の飼養方法、更に
は、ゼオライトとフェライトを主材料としこれに木炭を
添加したものを混合して成る飼料と高酸素濃度水とを併
用することを特徴とする家畜の飼養方法及びその飼料、
に関するものである。本明細書において、百分率は、特
に断りのない限り、重量による値である。
【0002】
【従来の技術】近年、家畜の飼養における排泄物の臭気
が、家畜の正常な飼養の点、近隣からの苦情の点、公害
の要因となる点等から、畜産農家の大きな問題となって
いる。例えば、ブロイラーの飼養の場合を例にとると、
ブロイラーの幼禽は、出荷するまで、通常、同一の場所
で飼養され、かつ排泄物の除去も一切行われない。その
ため、排泄物が微生物により分解され、アンモニアを主
成分とする臭気が発生し、家禽に対しても、種々の悪影
響を惹起することが知られている(引用文献1)。
【0003】即ち、アンモニア濃度が20ppmの環境
下で長期間飼養した場合、家禽が変調をきたし(引用文
献2)、50ppmでは飼料効率が低下し(引用文献
3)、100ppmでは呼吸に障害をきたすこと(引用
文献4)、102ppmではカルシウム欠乏症と同様の
症状を呈すること(引用文献5)、等が明らかにされて
いる。更に、アンモニアにより、ニューカッスル病、コ
クシジュウム等の感染症の発症が、高率になることも報
告されている(引用文献6)。
【0004】前記のようなアンモニアによる影響を防止
するための方策として、従来、パラホルムアルデヒドに
よる殺菌作用及び生成するホルムアルデヒドによるアン
モニアの発生防止(引用文献7乃至9)、ゼオライトに
よるアンモニアの吸着(引用文献10)、リン酸カルシ
ウム及びリン酸によるアンモニアの発生防止(引用文献
11)、リン酸及びユッカサポニンによるアンモニアの
発生防止(引用文献12乃至14)、抗生物質投与によ
り家畜腸内菌叢を変更してアンモニアの発生を抑制する
こと(引用文献15及び16)、鉄とアスコルビン酸化
合物の使用(引用文献17)、ソルビン酸、ゲンチアナ
バイオレット及びプロピオン酸カルシウムの使用(引用
文献18及び19)、等が知られている。
【0005】更に、家畜に給与する水については、脱イ
オン水(πウォーター)をウズラに給与し、糞中のアン
モニアの量を測定した結果、通常の水を給与した場合と
差異がなかったことも知られている(引用文献20)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術では、アンモニアの発生を十分に抑制すること
は不可能であり、特に抗生物質の投与は、家畜の肉を利
用する場合、残留する可能性があり、大きな問題とな
る。また、従来、飼養の目的である肥育効果を高めると
同時に家畜飼養におけるアンモニア臭の発生要因を低減
させるという技術がなかった。
【0007】このような状況の中で、本発明者らは、前
記従来技術に鑑みて、家畜への影響が少なく、効果的に
アンモニアの発生を抑制し、家畜飼養における臭気の問
題を解決することを企図して鋭意研究を行った結果、高
濃度で酸素を含有する高酸素濃度水を家畜に給与するこ
とにより、家畜の腸内菌叢を変更し、排泄直後の排泄物
及び排泄物放置後のアンモニアの発生を顕著に抑制し得
ることを見い出すとともに、更に、本発明者らが開発し
た飼料を併用することにより高酸素濃度水を給水する手
段と協同して、アンモニア臭等の公害臭のよりいっそう
の低下とともに肥育効果を挙げ得ることを見い出し、本
発明を完成した。
【0008】本発明の目的は、家畜への影響が少なく、
効果的に家畜の排泄物からのアンモニアの発生を抑制す
ることが可能な家畜の飼養方法を提供することにある。
【0009】また、本発明の目的は、家畜飼養における
臭気の問題を解決することが可能な家畜の飼養方法を提
供することにある。
【0010】更に、本発明の目的は、薬剤等を使用する
ことなく、簡便な方法により、家畜の排泄物からのアン
モニアの発生を抑制することが可能な家畜の飼養方法を
提供することにある。
【0011】更に、本発明の目的は、家畜の排泄物から
のアンモニア臭等の公害臭の発生のより一層の低下とと
もに肥育効果を挙げることが可能な家畜の飼養方法に有
用な飼料を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、第1の態様として、少なくとも30ppmの酸素
を含有する高酸素濃度水を家畜に給与することを特徴と
する家畜の飼養方法に係るものであり、家畜が家禽であ
ることを望ましい態様としてもいる。また、本発明は、
他の態様として、家畜に、ゼオライトとフェライトの混
合物に木炭を添加したものを市販飼料に混合して給飼
し、高酸素濃度水を給水することにより、肥育効果とア
ンモニア臭低下効果とを挙げることを特徴とする家畜の
飼養方法に係るものであり、更に、本発明は、他の態様
として、ゼオライトとフェライトを主材料としこれに木
炭を添加したものを市販飼料に混合した飼料と、高酸素
濃度水を組み合わせて成る家畜の飼料に係るものであ
、ゼオライト及びフェライトが、硫酸カリウムアルミ
ニウム及び又は硫酸アンモニウムアルミニウム溶液に浸
漬させたものであることを望ましい態様としてもいる。
【0013】次に本発明について詳述する。本発明にお
いて、家畜は、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウサ
ギ等の哺乳動物、アヒル、ブロイラー用又は採卵用のニ
ワトリ、カモ等の家禽を例示することができる。本発明
の方法に使用する高酸素濃度水は、本発明の第1の態様
にあっては、少なくとも30ppm、望ましくは40p
pm、の酸素を含有していることが重要であり、このよ
うな高酸素濃度水は、例えば、後記する参考例に示すよ
うに、酸素を水に通気することにより所望の酸素濃度に
調整したものを使用することができる。尚、高酸素濃度
水のみを供給する場合、酸素濃度が30ppmより低い
ものを使用しても、所期の目的を達成することはできな
い。
【0014】一方、本発明は、他の態様として、ゼオラ
イトとフェライトを主材料としこれに木炭を添加したも
のを市販飼料に混合して成る飼料を高酸素濃度水と併用
するものであり、かかる場合に使用する飼料は、焼結し
たゼオライトとフェライト粉末の混合物に木炭末を添加
したものを市販飼料に混合したものが好適なものとして
例示されるが、各成分の配合割合は、特に限定されるも
のではない。また、この場合、高酸素濃度水は、必ずし
も上記の如き高酸素濃度水を使用する必要はなく、酸素
濃度が30ppmより低いものを使用することも可能で
あるが、少なくとも30ppmの酸素を含有するものを
使用することが好ましい。
【0015】前記高濃度で酸素を含有する高酸素濃度水
は、公知の方法(例えば、ニップル・タイプ、開放タン
ク等)により家畜に給与することができるが、高酸素濃
度水から酸素が可及的に逸散しないようにするために、
市販のニップル・タイプのドリンカーによる方法が望ま
しい。例えば、40ppmの酸素濃度の水を非密閉状態
で24時間放置すれば、酸素濃度は約20ppmに減少
するので、高酸素濃度水は1日少なくとも2回交換す
る。
【0016】本発明において、高酸素濃度水を家畜に給
与する方法は、家畜に自由に飲用させ、特段の制限、給
与方式を採用する必要がないので、家畜飼養上極めて簡
便である。尚、本発明の方法は、前記の如き、従来公知
のアンモニア生成防止方法と併用できることは、いうま
でもない。
【0017】以上の方法により飼養された家畜は、後記
する試験結果から明らかなように、家畜の腸内菌叢が改
善されて、家畜の排泄物におけるアンモニアの発生が抑
制され、かつ排泄物中の乳酸、酢酸、プロピオン酸及び
酪酸が顕著に増加して、排泄物を放置しても微生物の作
用によるアンモニアの生成が抑制されるので、排泄物に
よる臭気を顕著に防止することができる。また、高酸素
濃度水を給与しても、家畜の飼養成績及び歩留が低下す
ることがなく、また家畜に悪影響を与えることもない。
そのため、本発明の方法によれば、家畜の正常な飼養が
可能となり、家畜飼養における近隣への臭気の問題、公
害発生の問題等も軽減することができる。尚、このよう
な作用効果は、後記する試験例からも明らかなように、
前記の高酸素濃度水を家畜に給与した場合、更には、ゼ
オライトとフェライトの混合物に木炭を添加したものを
市販飼料に混合して成る飼料と前記の高酸素濃度水とを
併用した場合、にのみ得られる特有のものであり、通常
の水(一般に、水道水の酸素濃度は、例えば、水温18
〜22℃において5〜8ppm程度)、及び通常の飼料
を給与しても所期の目的を達成することはできない。
【0018】また、本発明の飼養方法及び飼料において
は、ゼオライト及びフェライトを、硫酸カリウムアルミ
ニウム及び又は硫酸アンモニウムアルミニウム溶液に浸
漬して使用するのが望ましい。即ち、硫酸カリウムアル
ミニウム〔カリウムミョウバン:Al2 (SO4 3
2 SO4 ・24H2 O(又はAlK(SO4 2 ・1
2H2 O)〕、硫酸アンモニウムアルミニウム〔アンモ
ニウムミョウバン:Al2 (SO4 3 ・(NH4 2
SO4 ・24H2 O(又はAlNH4 (SO42 ・1
2H2 O)〕又はこれらの混合物の1〜3%溶液にゼオ
ライト及びフェライトを浸漬して硫酸カリウムアルミニ
ウム又は硫酸アンモニウムアルミニウムを、含浸させ、
乾燥する。このような処理を施したものを飼料として給
与することにより、家畜の腸内で含浸している成分が溶
出し、家畜の増体率に好ましい影響を与えることができ
る。
【0019】次に試験例を示して本発明を更に詳述す
る。 試験例1 この試験は、高酸素濃度水の効果を調べるために行っ
た。 1)試験対象 25日齢雄ブロイラー40羽を、市販飼料(商品名「ブ
ロイラー物語ぐんぐんG」、伊藤忠飼料社製)で常法に
より11日間予備飼養し、体重を整え、20羽ずつ2群
に分け、試験に供した。
【0020】2)試験方法 1群(試験群)には、後記する参考例と同一の方法によ
り調製した酸素濃度40ppmの高酸素濃度水を、他の
群(対照群)には、通常の水(酸素濃度5ppm)を、
それぞれ市販のニップル・タイプ装置(鶏友社製、KU
ニップルドリンカー)により自由に摂取させ、前記と同
一の飼料を同一量給与し、53日齢まで飼養した。試験
終了後、各群について1日増体量、飼料摂取量、飼料要
求率及び正肉歩留を、次の方法により測定し、飼養期間
中36日齢、42日齢及び50日齢に排泄物及び血液を
採取し、排泄物については、発生アンモニア濃度、微生
物検査及び有機酸分析を、また血液については、尿酸
量、尿素態窒素量、遊離脂肪酸量、トリグリセリド量及
びHt値を、それぞれ次の方法により測定して試験し
た。
【0021】a)増体測定方法 試験期間の初めと終りの体重差を日数で除した数値(引
用文献21)により、1日当たりの体重増加量を測定し
た。
【0022】b)飼料摂取量測定方法 常法(引用文献22)により測定した。
【0023】c)飼料要求率測定方法 常法(引用文献23)により測定した。
【0024】d)正肉歩留測定方法 屠殺後、脱毛、放血した屠体重量に対する「むね肉」及
び「もも肉」(引用文献24)の重量の割合を求めた。 e)発生アンモニア濃度の測定方法 北川式ガス検出器(光明理化学工業社製)を用いて常法
により測定した。
【0025】f)微生物検査方法 任意に採取した各群5羽の盲腸内容物を用い、5%濃度
でウマ血清を添加したトリプトソイ寒天培地(栄研化学
社製)で培養して好気性菌を、またEG寒天培地(栄研
化学社製)でガスパック(BBL社製、ガスパックII
型)により培養して嫌気性菌を、それぞれ測定した。
【0026】g)有機酸分析方法 堀川らの方法(引用文献25)により測定した。 h)血液の尿酸量、尿素態窒素量、遊離脂肪酸量及びトリ
グリセリド量の測定方法市販の試薬(和光純薬工業社
製)を用いて自動生化学分析装置(島津製作所製、CL
−7000型)により定量した。 i)Ht値の測定方法 ウイントローブ(Wintrobe)の方法(引用文献26)によ
り測定した。
【0027】3)試験結果 この試験の結果は、表1乃至表6に示すとおりである。
表1及び表2から明らかなように、飼養成績及び歩留
は、試験群及び対照群の差異がなく、ほぼ同等の飼養が
行われたものと認められる。この試験結果は、飼養上極
めて重要である。なぜならば、アンモニア発生の防止は
達成できたが、飼養成績及び歩留が劣悪であっては、意
味がないからである。
【0028】表3の血液成分の分析結果では、試験群に
おいてHt値が、若干高値を示した以外は、対照群とほ
ぼ同等の値であり、高酸素濃度水の投与が血液成分にも
影響を与えていないことが認められた。
【0029】表4の放置した排泄物からのアンモニアの
生成は、いずれの日齢においても試験群が対照群よりも
顕著に低値であり、試験群と対照群との差は、放置日数
の増加により、著しく拡大し、高酸素濃度水の投与が、
アンモニアの生成防止に有効であることが、立証され
た。
【0030】表5の盲腸内容物の菌叢は、好気性細菌に
ついては試験群と対照群との間に統計的に有意差は認め
られなかったが、嫌気性細菌については試験群と対照群
との間に統計的に有意差が認められた。このことは、高
酸素濃度水の投与により、家畜の腸内菌叢の中で、アン
モニアの生成に関与する嫌気性細菌が減少したことを示
している。
【0031】表6の排泄物の有機酸含量の結果は、試験
群において乳酸、酢酸、プロピオン酸及び酪酸の含量
が、対照群のそれらよりも顕著に増加し、アンモニアの
生成に関与する細菌の作用を抑制していることが、認め
られた。
【0032】以上の結果から、高酸素濃度水の投与によ
り、家畜の腸内菌叢が改善されて、家畜の排泄物におけ
るアンモニアの発生が抑制され、かつ排泄物中の乳酸、
酢酸、プロピオン酸及び酪酸が顕著に増加して、排泄物
を放置しても微生物の作用によるアンモニアの生成が抑
制されることが立証された。そして、極めて重要なこと
は、高酸素濃度水を家畜に給与しても、飼養成績及び歩
留が低下することがなく、また家畜に悪影響を与えるこ
となしに、このような効果が得られる点であり、このこ
とは、従来の薬剤等によるアンモニアの生成防止方法に
は到底みられない本発明に特有のものである。尚、家畜
の種類及び市販飼料の種類を変更して試験したが、ほぼ
同様の結果が得られた。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】試験例2 この試験は、従来、臭気除去に有効であるとされている
市販品と本発明との効果を比較するために行った。 1)試験対象 30日齢のチェリーバリー種合鴨40羽(雌雄各20
羽)を用いた。
【0040】2)試験方法 40羽を10羽(雌雄各5羽)ずつ4群に分け、各群を
通常の飼養方法により粗タンパク質25%、代謝エネル
ギー2.98kcalの飼料を投与し、第1群には水道
水を、第2群には0.2%アニコ(商標、ミナト産業社
製、鉄とアスコルビン酸化合物)含有水道水を、第3群
には0.2%フジラック(商標、藤沢薬品工業社製、ユ
ッカ抽出物)含有水道水を、第4群には40ppmの酸
素を含有させた高濃度酸素含有水道水を、開放型6lの
容器により1日3回交換して自由に飲水させた。試験開
始後3日及び10日に、排泄物各25gを500mlの
ビーカーに採取し、採取直後、常温で3日及び7日放置
後のアンモニア濃度を試験例1と同一の方法により測定
し、各群の平均値を算出して試験した。
【0041】3)試験結果 この試験の結果は、表7に示すとおりである。表7から
明らかなように、高酸素濃度水を給与した第4群のアン
モニア生成濃度は、従来、消臭効果があるとされている
第2群及び第3群のそれらと比較して格段にアンモニア
生成濃度が低値であり、特に放置期間が長い場合のアン
モニア生成濃度が顕著に低値であることが認められた。
従って、本発明の飼養方法が、従来の方法に比して、格
段に効果のあることが立証された。尚、家畜の種類及び
市販飼料の種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果
が得られた。
【0042】
【表7】
【0043】試験例3 この試験は、試験例2とは異なる従来法と本発明の方法
との効果を比較するために行った。 1)試験対象 20日齢のブロイラー80羽(雌雄各40羽)を用い
た。
【0044】2)試験方法 80羽を20羽(雌雄各10羽)ずつ4群に分け、次の
飼料及び水を用いて通常の飼養方法と同様に飼養した。 第1群:市販飼料及び水道水。 第2群:0.3%ゼオライト(日東粉化工業社製)添加
市販飼料及び水道水。 第3群:市販飼料及び高酸素濃度水(40ppm)。 第4群:0.3%ゼオライト(日東粉化工業社製)添加
市販飼料及び高酸素濃度水(40ppm)。 54日齢に、排泄物各25gを500mlのビーカーに
採取し、採取直後、常温で2日、5日及び20日放置後
のアンモニア濃度を試験例1と同一の方法により測定
し、各群の平均値を算出して試験した。尚、市販飼料は
試験例1と同一の飼料である。
【0045】3)試験結果 この試験の結果は、表8に示すとおりである。表8から
明らかなように、飼料にゼオライトを添加した第2群の
アンモニア生成濃度は、第1群(対照群)のそれと比較
して顕著な改善は、認められず、高酸素濃度水単独又は
他の物質と併用した第3群及び第4群のそれらは、顕著
に低値を示すことが認められた。尚、家畜の種類及び市
販飼料の種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が
得られた。
【0046】
【表8】
【0047】参考例 底部に市販の養魚用散気装置及び上部に圧力計を配設し
た15lの密閉式タンクに、水道水を約13l入れ、酸
素ボンベから酸素を散気装置に通気し、タンク上部空間
の圧力を0.1kg/cm2 に調整し、40ppmの酸
素濃度の高酸素濃度水を調製した。
【0048】試験例4 この試験は、飼料A(ゼオライトとフェライトを主材料
としこれに木炭を添加したものを市販飼料に混合したも
の)及び高酸素濃度水の影響を調べるために行った。 1)供試鶏 ブロイラー初生雛を用い、雄雌選別した各150羽計3
00羽を供試した。
【0049】2)試験区分 試験区分は表9に示す。試験区分は雌雄別とし、1区、
4区は市販のブロイラー用飼料(以下、市販飼料とい
う。)と水道水を給与し、2区、5区は市販飼料と後述
の高酸素濃度水を給与し、3区、6区は市販飼料に後述
の飼料Aを0.3%添加したものと高酸素濃度水を給与
した。
【0050】
【表9】
【0051】3)飼養管理 試験場所は床面給温のウインドレス鶏舎で一鶏房53m
2 を雌雄別に2室用いた。その雌雄の鶏房ごとに3つの
区割りを設けた。給水は1日3回とし自由飲水とした。
給餌は給餌皿及び給餌器による不断給餌とした。
【0052】4)飼料Aについて 飼料Aは、焼結し乾燥させたゼオライト90%とフェラ
イト粉末10%の混合物に木炭末を1.0%の割り合い
で加えたものを市販飼料に0.3%添加して成る飼料で
ある。
【0053】5)高酸素濃度水について 高酸素濃度水は、図1にその概要を示す製造装置によっ
て調製した。即ち、同装置は圧力タンク1内にて、ゼオ
ライトを焼結した管2に多数の排気孔3を穿ったパイプ
4を挿嵌し、同パイプ4を酸素ボンベ5に接続し、圧力
タンク1に入水管6、出水管7を接続して成っている。
尚、図中、8は圧力計、9はリークバルブである。酸素
ボンベ5よりの酸素は焼結ゼオライト筒2から細気泡と
なりゼオライトの溶出を促しつつ圧力タンク1内の水に
溶け込んでゆき、水道水に比べて約20ppmの酸素が
含有されたものとなる。酸素供給時間5分後の測定結果
を表10に示す。
【0054】
【表10】
【0055】6)飼養結果である肉の理化学的検査方法 測定部位は腿肉とし57齢時に屠殺解体とした。大腿筋
の同一部分をひき肉にした後、肉色、pH、一般成分の
分析用試料とした。 a)肉色は試料を粉末ペースト容器に入れ、色差計を用
いてLab単位で色調を測定した。 b)pHはガラス電極法により測定した。 c)一般成分分析は常法及び農林水産省畜産試験場によ
る『鶏肉の品質評価に関する研究実施要領』により測定
した。
【0056】7)試験結果 a)育成率 56日齢までの育成率を表11に示した。へい死、とう
たの原因は脚弱と急死鶏(ポックリ)の各3羽の計6羽
であった。育成率は区間に若干の差があったが平均では
98%と良好であった。ポックリは急速な発育に伴い発
生したものと考えられ、飼料A及び高酸素濃度水が直接
影響したものではないと考えられる。
【0057】
【表11】
【0058】b)体重の推移 平均体重の推移を表12に示した。8週齢時の雌の平均
体重は2988.1gであり、1区と2区は殆ど差がみ
られないが、3区は1区よりも、11.4g良い成績と
なっている。雄の平均体重は3368.7gであり、4
区<5区<6区の順で対照とした4区に比べ、6区は1
09gの増体効果がみられたが統計的な有意差はみられ
なかった。全期間1日1羽当り増体重は雌区では殆ど差
はないが、雄区は4区58.5g、5区59.1g、6
区60.5gと若干差がみられ、飼料A及び高酸素濃度
水の給与においては雄で差がみられた。体重差109g
の6区では対照区と同体重での出荷で比較すると、1.
8日出荷日齢を短縮できることになり、結果的に飼料費
の軽減が可能となる。
【0059】
【表12】
【0060】c)1日1羽当り飼料摂取量 飼料摂取量を表13に示した。雌雄別、区別の飼料摂取
量は6週齢までは差は少ないが7〜8週齢では5〜6週
齢より少なくなった。この要因として、場内における気
温が30℃以上となった日数が7〜8週齢間で8日間も
あり、この高温状態が影響したものと考えられる。飼料
及び高酸素濃度水との関連については明らかでない。
【0061】
【表13】
【0062】d)飼料要求率 全期間の飼料要求率を表14に示した。飼料量及び増体
重は全期間の総量として算出したが、飼料要求率は雄が
1.8台、雌2.0台であり、各区とも良い成績であっ
た。区別にみると、雄ではわずかに飼料A及び高酸素濃
度水の6区に良い傾向がみられたが雌ではその傾向はみ
られなかった。
【0063】
【表14】
【0064】e)飲水量 飲水量を表15に示した。給水は1日3回とし、毎回残
水量を測定して飲水量とした。各週齢とも雌区内、雄区
内ではともに差は少ないが雌より雄が多く、ともに週齢
の経過に伴い直線的に増加している。
【0065】
【表15】
【0066】f)肉色及びpH値 肉色及びpH値を表16に示した。ブロイラー雌の各区
5羽の腿肉を供試し平均値で示した。肉色はLab単位
で色調を測定したが3区とも平均ではL値(明度)(4
5.4〜46.3)、a値(赤色度)(8.5〜8.
9)、b値(黄色度)(11.3〜11.7)と区間差
はなかった。pH値も6.3〜6.5で区間差はなかっ
た。従って、肉色及びpH値には飼料A及び高酸素濃度
水の影響はないものと考えられる。
【0067】
【表16】
【0068】g)一般成分分析値 水分、粗脂肪、粗蛋白質は各区雌5羽の腿肉を供試し、
平均値を表17に示した。平均では水分72.2〜7
2.3%、粗脂肪6.59〜6.96%、粗蛋白質1
9.8〜20.1%と区間差は少なく、飼料A及び高酸
素濃度水の影響はないものと考えられる。
【0069】
【表17】
【0070】h)解体成績 57日齢時の解体成績の平均値を表18に示した。生体
重を、100とした割合は屠体重、骨付腿肉重量、全骨
重量において雄が高く、他の項目は雌が高い傾向を示し
ている。区間比較では骨付胸肉重量、全骨重量で雄が、
正肉重量は雄及び雌の3区の割合に改善が認められた。
【0071】
【表18】
【0072】i)鶏糞のアンモニア濃度測定値 2週齢毎に鶏糞1kgをビニール袋にとり、日数経過に
よるアンモニア濃度の変化をみた。測定は検知管式測定
器(GASTEC No.3L)により、30ppmま
で測定できる測定管を用い、サンプリング時間1分、2
ストローク(200cc)とし、半分の100ccの値
を表19、表20、表21、表22に示した。尚、アン
モニア臭の指標を表23に示した。
【0073】ウインドレス鶏舎は床面給温のため糞は乾
燥する傾向にあり、2週齢時には鶏糞水分は14%と少
なく、アンモニアの発生はみられなかったので、水分を
60%に調整して経過をみた。アンモニア濃度は10日
目に最大となり対照区に比して試験区が少ない傾向にあ
るが各試験区間ではその差は少ない。4週齢時において
も試験区が少ない傾向がみられたが差は少なく、5日目
には0値となった。水分調整後は日数経過とともに増減
がみられ、試験区で少ない傾向がみられた。6週齢と8
週齢時には試験区で少ない傾向にあった。20日経過
後、水分調整した場合も同様な傾向を示した。全体的に
みると、飼料A及び高酸素濃度水の試験区はアンモニア
濃度が低い値を示しており、アンモニア発生が少なくな
ることが示唆された。
【0074】
【表19】
【0075】
【表20】
【0076】
【表21】
【0077】
【表22】
【0078】
【表23】
【0079】8)成績の要約 飼料A及び高酸素濃度水がブロイラーの生産性に及ぼす
影響について検討した。 a)育成率、1日1羽当り飼料摂取量、飲水量、肉色及
びpH値、一般成分分析値については影響は認められな
かった。 b)8週齢時体重は有意差は認められなかったが、雌で
は3区、雄では6区がそれぞれ11.4g、109.0
g対照区を上回り、1.8日出荷日齢の短縮が可能であ
り、増体促進効果が示唆された。
【0080】c)飼料要求率は各区とも良い成績であ
り、雄の区間ではわずかに6区が良い傾向がみられた。 d)解体成績では正肉重量割合において、試験区分の2
区、3区、5区、6区が1区、4区より正肉歩留まりが
高いことが示された。 e)アンモニア濃度測定値については対照区に比して試
験区は低く改善効果がみられた。 f)糞公害対策のため飼料にゼオライトを添加する場合
に、添加量は3〜10%を必要とされているが、この発
明では飼料Aの項で記す0.3%で肥育及び公害対策効
果を挙げている。 g)硫酸カリウムアルミニウム又は硫酸アンモニウムア
ルミニウム溶液に浸漬させたゼオライト又はフェライト
を使用する以外は上記飼料の場合と同様に処理したもの
を使用した場合、上記の他に、一層の増体率の向上効果
がみられた。
【0081】
【実施例】次に実施例を示して本発明を詳述するが、本
発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0082】実施例1 25日齢雄ブロイラー30羽に、参考例と同一の方法に
より調製した40ppmの酸素濃度の高酸素濃度水を、
試験例1と同一のニップル・タイプの装置により自由に
摂取させ、市販の飼料(商品名「ブロイラー物語ぐんぐ
んG」、伊藤忠飼料社製)を給与し、53日齢まで飼養
した。このブロイラーの排泄物の臭気は、少なく、かつ
排泄物を除去しなくとも臭気の発生は、極めて少なかっ
た。
【0083】実施例2 チェリーバリー種の30日齢の合鴨20羽に、試験例2
と同一の方法により調製した30ppmの酸素濃度の高
酸素濃度水を、自由に摂取させ、市販の飼料(商品名
「ブロイラー物語ぐんぐんG」、伊藤忠飼料社製)を給
与し、15日間飼養した。この合鴨の排泄物の臭気は、
少なく、かつ排泄物を除去しなくとも臭気の発生は、極
めて少なかった。
【0084】実施例3 25日齢雄ブロイラー30羽に、参考例と同一の方法に
より調製した40ppmの酸素濃度の高酸素濃度水を、
試験例1と同一のニップル・タイプの装置により自由に
摂取させ、市販の飼料(商品名「ブロイラー物語ぐんぐ
んG」、伊藤忠飼料社製)を給与し、54日間飼養し
た。このブロイラーの排泄物の臭気は、少なく、かつ排
泄物を除去しなくとも臭気の発生は、極めて少なかっ
た。
【0085】実施例4 給与する飼料を他の市販飼料(全農製、「Fベストブロ
ー後期マッシュ」)に変更したことを除き、実施例1と
同一の方法によりブロイラーを飼養した。このブロイラ
ーの排泄物の臭気は、少なく、かつ排泄物を除去しなく
とも臭気の発生は、極めて少なかった。
【0086】実施例5 給与する飼料を他の市販飼料(日本農産工業社製、「フ
ィニー」)に変更したことを除き、実施例1と同一の方
法によりブロイラーを飼養した。このブロイラーの排泄
物の臭気は、少なく、かつ排泄物を除去しなくとも臭気
の発生は、極めて少なかった。
【0087】実施例6 25日齢雄ブロイラー30羽に、試験例4と同様に調製
した飼料Aを市販の飼料(商品名「ブロイラー物語ぐん
ぐんG」、伊藤忠飼料社製)とともに給餌し、高酸素濃
度水を給水して、53日齢まで使用した。このブロイラ
ーの排泄物の臭気は、少なく、かつ排泄物を除去しなく
とも臭気の発生は、極めて少なかった。更に、高い肥育
効果が認められた。尚、硫酸カリウムアルミニウム、硫
酸アンモニウムアルミニウムの2%溶液にゼオライト及
びフェライトを浸漬してこれらを含浸させ、乾燥させて
成るゼオライト及びフェライトを主材として使用した場
合について同様に実施したところ、同様の効果が認めら
れるとともに、増体率の向上効果が認められた。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明は、第1の
態様として、高濃度で酸素を含有する高酸素濃度水を、
家畜に投与する家畜の飼養方法に係るものであり、ま
た、他の態様として、ゼオライトとフェライトを主材料
としこれに木炭を添加したものを混合して成る飼料を高
酸素濃度水と併用する家畜の飼養方法、及びその飼料に
係るものであり、本発明によって奏せられる効果は、次
のとおりである。
【0089】1)簡便な飼養方法により、家畜の腸内菌
叢が改善されて、家畜の排泄物におけるアンモニアの発
生を抑制することができる。 2)薬剤等を使用することなく、かつ飼養成績及び歩留
が低下することがなく、また家畜へ悪影響を与えること
なしに、家畜の排泄物におけるアンモニアの発生を顕著
に抑制することができる。 3)家畜の排泄物からの臭気を効果的に抑制することが
できるので、近隣への影響を軽減でき、家畜飼養におけ
る臭気の問題を解決することができる。 4)アンモニアによる望ましくない影響がなくなるの
で、家畜の正常な飼養を可能とする。 5)家畜の肥育に顕著な効果を挙げるので経済効果が高
く、同時に畜産上の公害防止効果が著しく大である。
【0090】引用文献 1)ワールズ・ポウルトリー・サイエンス・ジャーナル
(World's Poultry Science Journal)、第40巻、第2
号、第99〜113ページ、1984年 2)エイビアン・ディジージズ(Avian Diseases)、第8
巻、第3号、第369〜379ページ、1964年 3)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、第
60巻、第3号、第513〜516ページ、1981年 4)ブリティッシュ・ポウルトリー・サイエンス(Briti
sh Poultry Science)、第7巻、第177ページ、19
66年 5)ブリティッシュ・ポウルトリー・サイエンス(Briti
sh Poultry Science)、第7巻、第189ページ、19
66年 6)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、第
58巻、第3号、第543〜548ページ、1979年 7)ブリティッシュ・ベテリナリー・ジャーナル(Briti
sh Veterinary Journal)、第109巻、第390ペー
ジ、1953年 8)ブリティッシュ・ベテリナリー・ジャーナル(Briti
sh Veterinary Journal)、第110巻、第238ペー
ジ、1954年 9)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、第
53巻、第78ページ、1974年 10)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、
第60巻、第6号、第1221〜1228ページ、19
81年 11)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、
第58巻、第3号、第754〜755ページ、1979
年 12)フィーディング(FEEDING)、第31巻、第10
号、第78ページ〜第80ページ、1991年 13)フィーディング(FEEDING)、第31巻、第11
号、第68ページ〜第72ページ、1991年 14)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、
第61巻、第1052ページ、1982年 15)ジャーナル・オブ・ニュートリション(Journal o
f Nutrition)、第82巻、第93ページ、1964年 16)ブリティッシュ・ポウルトリー・サイエンス(Bri
tish Poultry Science)、第20巻、第55ページ、1
979年 17)トリガー(TRIGGER)、第60ページ、1984年
11月号 18)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、
第58巻、第1462ページ、1979年 19)ポウルトリー・サイエンス(Poultry Science)、
第58巻、第1445ページ、1979年 20)畜産の研究、第42巻、第8号、第949〜95
2ページ、1988年 21)社団法人日本畜産学会編、「畜産用語辞典」、第
14ページ、第3版、養賢堂、1989年 22)社団法人日本畜産学会編、「畜産用語辞典」、第
104ページ、第3版、養賢堂、1989年 23)西川哲三郎編著、「配合飼料」、第232ペー
ジ、産業図書、1965年 24)農林水産省畜産局監修、「食鳥取引規格・食鳥小
売規格」、第12ページ、社団法人日本食鶏協会、19
93年 25)堀川ら、第4回生体成分の分析化学シンポジウム
講演要旨集、第29〜32ページ、1979年 26)金井泉原著・金井正光編著、「臨床検査法提
要」、第239〜241ページ、改定第29版、金原出
版、1983年
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における高酸素濃度水の製造装置の一例
を示す概要図である。
【符号の説明】
1 圧力タンク 2 焼結ゼオライト管 3 排気孔 4 パイプ 5 酸素ボンベ 6 入水管 7 出水管 8 圧力計 9 リークバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 憲一 秋田県仙北郡神岡町神宮寺字上高野2番 地 秋田県畜産試験場内 (72)発明者 石川 直弘 秋田県秋田市川尻町大川反232−28 (72)発明者 高瀬 季之 栃木県黒磯市青木919 伊藤忠飼料株式 会社総合技術研究部内 (72)発明者 岩崎 和也 栃木県黒磯市青木919 伊藤忠飼料株式 会社総合技術研究部内 (56)参考文献 特開 平1−235548(JP,A) 特開 昭58−98026(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23K 1/00 - 1/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも30ppmの酸素を含有する
    高酸素濃度水を家畜に給与することを特徴とする家畜の
    飼養方法。
  2. 【請求項2】 家畜が、家禽である請求項1に記載の家
    畜の飼養方法。
  3. 【請求項3】 家畜に、ゼオライトとフェライトを主材
    料としこれに木炭を添加したものを市販飼料とともに給
    飼し、高酸素濃度水を給水することにより、肥育効果と
    アンモニア臭低下効果を挙げることを特徴とする家畜の
    飼養方法。
  4. 【請求項4】 ゼオライト及びフェライトが、硫酸カリ
    ウムアルミニウム及び又は硫酸アンモニウムアルミニウ
    ム溶液に浸漬させたものである請求項3記載の家畜の飼
    養方法。
  5. 【請求項5】 ゼオライトとフェライトを主材料としこ
    れに木炭を添加したものを市販飼料に混合した飼料と、
    高酸素濃度水を組み合わせて成る家畜の飼料。
  6. 【請求項6】 ゼオライト及びフェライトが、硫酸カリ
    ウムアルミニウム及び又は硫酸アンモニウムアルミニウ
    ム溶液に浸漬させたものである請求項5記載の家畜の飼
    料。
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