JP3426925B2 - レシーバ槽の注入ノズル - Google Patents
レシーバ槽の注入ノズルInfo
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- JP3426925B2 JP3426925B2 JP23378997A JP23378997A JP3426925B2 JP 3426925 B2 JP3426925 B2 JP 3426925B2 JP 23378997 A JP23378997 A JP 23378997A JP 23378997 A JP23378997 A JP 23378997A JP 3426925 B2 JP3426925 B2 JP 3426925B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】圧力を一定に保持するレシー
バ槽の注入ノズルの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】図4は従来例のレシーバ槽を示す断面図
である。このレシーバ槽を、化学プラント、例えばトル
エン、パラキシレン等を製造するプラントに用いられる
蒸留塔頂系に用いた場合について説明する。図4におい
て、レシーバ槽1には、注入ノズル2と蒸気ノズル4が
設置され、注入ノズル2は二相流ライン3と接続され、
蒸気ノズル4は蒸気ライン5、圧力制御弁6に接続され
ている。この圧力制御弁6は、レシーバ槽1に取付けら
れた圧力変換器7の圧力信号により開閉され、蒸気量を
調整することによって、槽内圧力を一定に保持するよう
に作用する。上記二相流は、例えば気泡流である。定常
状態でレシーバ槽1の上部側に液面8が形成されている
と考える。上記プラントにおいて、二相流ライン3か
ら、注入ノズル2を通って二相流が流入すると、流体中
に蒸気泡が少ない間は、蒸気泡は衝突板12に当たり、
流入速度と浮力によって、気泡が分離され、槽内の圧力
変動も少なく、圧力制御はスムーズに行われる。しか
し、流入する二相流中の蒸気泡の量が多くなると、気液
分離が困難となり、液面が大きく波立ち、液面の温度が
変化し、それに伴って圧力が変化し、圧力変化を打ち消
すように蒸気が流入し、液面で蒸気の凝縮が生じる。蒸
気の凝縮が多くなると、凝縮による圧力変動が生じ、槽
内での気柱共鳴等によってタンクの振動が生じる恐れが
ある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】したがって、レシーバ
槽において、流入する二相流の気液分離を十分に行な
い、蒸気の凝縮による圧力変動を小さくして、槽内での
気柱共鳴等によってタンクの振動が生じない注入ノズル
構造がのぞまれていた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、圧力を一定に
保持するレシーバ槽において、二相流注入ノズルをタン
ク上端部まで延長し、注入ノズルの、液面より下部に、
ノズル断面積よりも十分大きな流路断面積をもつ液流出
孔を設け、液面より上部に蒸気流出孔を設けて、蒸気流
出孔の後流で、液面より下部に整流板を設けて成り、流
入する二相流の気液分離を注入ノズルにおいて行うよう
にしたことを特徴とする注入ノズル構造を提供するもの
である。 【0005】図1〜3は本実施例を概念的断面図をもっ
て示す。本実施例の注入ノズル構造は、図に示すよう
に、注入ノズルをタンク上端まで延長し、注入ノズル
の、液面より下部に液流出孔9を、液面より上部に蒸気
流出孔10を設け、蒸気流出孔の後流で、液面より下部
に整流板を設けた構造を基本とする。図1の注入ノズル
構造は、注入ノズル2をレシーバ槽1の上端まで延長
し、注入ノズル2下部の液面8より下の所にスリット状
の液流出孔9を設け、ノズル上部の液面より十分高い所
に蒸気流出孔10を設けて、気液分離し易い構造とした
ものである。図2、図3の構造は、注入ノズル2の液流
出孔9,9aより後流側かつ、液面8より下部にスリッ
ト入り整流板11を設けて、流れの整流を図ったもので
ある。 【0006】流入二相流中の蒸気泡が多い場合、二相流
ライン3からノズル2に流入した二相流は、液流出孔9
に至り、液流出孔9の流路面積が注入ノズル断面積より
十分大きいので、二相流中の液のみが液流出孔より低速
で流出し、蒸気泡はそのままノズル2中を上昇して液面
上方の蒸気空間にある蒸気流出孔10より流出する。こ
のように気液分離が効率良く行なわれる理由は、液流出
孔9の領域で液の流速が低速になるので、気泡が液流れ
から受ける抗力よりも浮力の方が卓越することにある。
従って液面が蒸気泡によって波立ち、液面の温度が変化
し、それによって液面に変動を与えることがなくなる。
このため、大幅な凝縮も起こらず、圧力変動が小さく保
持され、蒸気流入による圧力制御も円滑に行われ、安定
な運転を継続することができ、レシーバ槽の振動を引き
起こす危険性をなくすることができる。図2および図3
において整流板11は、注入ノズル2内の液流速の偏流
を防止し、気泡がスムースにノズル内を上昇するように
作用する。また、図3において液流出孔9aはその上部
にカサ型の覆いを設けた。この覆いは、気泡を効率よく
採集する作用を行なう。 【0007】なお、上記実施例では、ノズルに蒸気流出
孔10を設けたが、ノズルからの蒸気流出が液面8より
も上方で行われれば良いので、ノズルの上端を開放する
構造にすることによって蒸気流出孔10を形成しなくて
もよい。 【0008】 【発明の効果】本発明によれば、圧力を一定に保持する
レシーバ槽において、二相流注入ノズルをタンク上端部
まで延長し、注入ノズルの、液面より下部に、ノズル断
面積よりも十分大きな流路断面積をもつ液流出孔を、液
面より上部に蒸気流出孔を設け、蒸気流出孔の後流で、
液面より下部に整流板を設け、流入する二相流の気液分
離を十分に行なうようにしたので、槽内における液面変
動、ひいては凝縮による圧力変動を極力小さくし、タン
ク振動の危険性をなくすことができる。
バ槽の注入ノズルの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】図4は従来例のレシーバ槽を示す断面図
である。このレシーバ槽を、化学プラント、例えばトル
エン、パラキシレン等を製造するプラントに用いられる
蒸留塔頂系に用いた場合について説明する。図4におい
て、レシーバ槽1には、注入ノズル2と蒸気ノズル4が
設置され、注入ノズル2は二相流ライン3と接続され、
蒸気ノズル4は蒸気ライン5、圧力制御弁6に接続され
ている。この圧力制御弁6は、レシーバ槽1に取付けら
れた圧力変換器7の圧力信号により開閉され、蒸気量を
調整することによって、槽内圧力を一定に保持するよう
に作用する。上記二相流は、例えば気泡流である。定常
状態でレシーバ槽1の上部側に液面8が形成されている
と考える。上記プラントにおいて、二相流ライン3か
ら、注入ノズル2を通って二相流が流入すると、流体中
に蒸気泡が少ない間は、蒸気泡は衝突板12に当たり、
流入速度と浮力によって、気泡が分離され、槽内の圧力
変動も少なく、圧力制御はスムーズに行われる。しか
し、流入する二相流中の蒸気泡の量が多くなると、気液
分離が困難となり、液面が大きく波立ち、液面の温度が
変化し、それに伴って圧力が変化し、圧力変化を打ち消
すように蒸気が流入し、液面で蒸気の凝縮が生じる。蒸
気の凝縮が多くなると、凝縮による圧力変動が生じ、槽
内での気柱共鳴等によってタンクの振動が生じる恐れが
ある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】したがって、レシーバ
槽において、流入する二相流の気液分離を十分に行な
い、蒸気の凝縮による圧力変動を小さくして、槽内での
気柱共鳴等によってタンクの振動が生じない注入ノズル
構造がのぞまれていた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、圧力を一定に
保持するレシーバ槽において、二相流注入ノズルをタン
ク上端部まで延長し、注入ノズルの、液面より下部に、
ノズル断面積よりも十分大きな流路断面積をもつ液流出
孔を設け、液面より上部に蒸気流出孔を設けて、蒸気流
出孔の後流で、液面より下部に整流板を設けて成り、流
入する二相流の気液分離を注入ノズルにおいて行うよう
にしたことを特徴とする注入ノズル構造を提供するもの
である。 【0005】図1〜3は本実施例を概念的断面図をもっ
て示す。本実施例の注入ノズル構造は、図に示すよう
に、注入ノズルをタンク上端まで延長し、注入ノズル
の、液面より下部に液流出孔9を、液面より上部に蒸気
流出孔10を設け、蒸気流出孔の後流で、液面より下部
に整流板を設けた構造を基本とする。図1の注入ノズル
構造は、注入ノズル2をレシーバ槽1の上端まで延長
し、注入ノズル2下部の液面8より下の所にスリット状
の液流出孔9を設け、ノズル上部の液面より十分高い所
に蒸気流出孔10を設けて、気液分離し易い構造とした
ものである。図2、図3の構造は、注入ノズル2の液流
出孔9,9aより後流側かつ、液面8より下部にスリッ
ト入り整流板11を設けて、流れの整流を図ったもので
ある。 【0006】流入二相流中の蒸気泡が多い場合、二相流
ライン3からノズル2に流入した二相流は、液流出孔9
に至り、液流出孔9の流路面積が注入ノズル断面積より
十分大きいので、二相流中の液のみが液流出孔より低速
で流出し、蒸気泡はそのままノズル2中を上昇して液面
上方の蒸気空間にある蒸気流出孔10より流出する。こ
のように気液分離が効率良く行なわれる理由は、液流出
孔9の領域で液の流速が低速になるので、気泡が液流れ
から受ける抗力よりも浮力の方が卓越することにある。
従って液面が蒸気泡によって波立ち、液面の温度が変化
し、それによって液面に変動を与えることがなくなる。
このため、大幅な凝縮も起こらず、圧力変動が小さく保
持され、蒸気流入による圧力制御も円滑に行われ、安定
な運転を継続することができ、レシーバ槽の振動を引き
起こす危険性をなくすることができる。図2および図3
において整流板11は、注入ノズル2内の液流速の偏流
を防止し、気泡がスムースにノズル内を上昇するように
作用する。また、図3において液流出孔9aはその上部
にカサ型の覆いを設けた。この覆いは、気泡を効率よく
採集する作用を行なう。 【0007】なお、上記実施例では、ノズルに蒸気流出
孔10を設けたが、ノズルからの蒸気流出が液面8より
も上方で行われれば良いので、ノズルの上端を開放する
構造にすることによって蒸気流出孔10を形成しなくて
もよい。 【0008】 【発明の効果】本発明によれば、圧力を一定に保持する
レシーバ槽において、二相流注入ノズルをタンク上端部
まで延長し、注入ノズルの、液面より下部に、ノズル断
面積よりも十分大きな流路断面積をもつ液流出孔を、液
面より上部に蒸気流出孔を設け、蒸気流出孔の後流で、
液面より下部に整流板を設け、流入する二相流の気液分
離を十分に行なうようにしたので、槽内における液面変
動、ひいては凝縮による圧力変動を極力小さくし、タン
ク振動の危険性をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レシーバ槽の注入ノズルの構造を示す概念的断
面図。 【図2】本発明のレシーバ槽の注入ノズルの構造を示す
概念的断面図。 【図3】別の実施例を示す、図1と同様のレシーバ槽の
注入ノズルの構造を示す概念的断面図。 【図4】従来のレシーバ槽の注入ノズル構造を示す、図
1と同様のレシーバ槽の注入ノズルの構造を示す概念的
断面図である。 【符号の説明】 1 レシーバ槽 2 注入ノズル 3 二相流ライン 9,9a 液流出孔 10 蒸気流出孔
面図。 【図2】本発明のレシーバ槽の注入ノズルの構造を示す
概念的断面図。 【図3】別の実施例を示す、図1と同様のレシーバ槽の
注入ノズルの構造を示す概念的断面図。 【図4】従来のレシーバ槽の注入ノズル構造を示す、図
1と同様のレシーバ槽の注入ノズルの構造を示す概念的
断面図である。 【符号の説明】 1 レシーバ槽 2 注入ノズル 3 二相流ライン 9,9a 液流出孔 10 蒸気流出孔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 秋葉 俊哉
東京都千代田区丸の内二丁目5番1号
三菱重工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平7−269992(JP,A)
特開 平5−133532(JP,A)
特開 平4−93792(JP,A)
特開 平6−181961(JP,A)
実開 昭63−128131(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B65D 90/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧力を一定に保持するレシーバ槽におい
て、二相流注入ノズルをタンク上端部まで延長し、注入
ノズルの、液面より下部に、ノズル断面積よりも十分大
きな流路断面積をもつ液流出孔を設け、液面より上部に
蒸気流出孔を設け、蒸気流出孔の後流で、液面より下部
に整流板を設けて成り、流入する二相流の気液分離を注
入ノズルにおいて行うようにしたことを特徴とする注入
ノズル構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23378997A JP3426925B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | レシーバ槽の注入ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23378997A JP3426925B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | レシーバ槽の注入ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1170997A JPH1170997A (ja) | 1999-03-16 |
JP3426925B2 true JP3426925B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=16960600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23378997A Expired - Fee Related JP3426925B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | レシーバ槽の注入ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3426925B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104097875B (zh) * | 2014-06-20 | 2017-07-18 | 南京晨光森田环保科技有限公司 | 车载罐体用防喷溅回收装置 |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP23378997A patent/JP3426925B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1170997A (ja) | 1999-03-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030411 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |