JP3423857B2 - Cdma移動通信システムの無線回線設計方法 - Google Patents

Cdma移動通信システムの無線回線設計方法

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JP3423857B2 JP14431397A JP14431397A JP3423857B2 JP 3423857 B2 JP3423857 B2 JP 3423857B2 JP 14431397 A JP14431397 A JP 14431397A JP 14431397 A JP14431397 A JP 14431397A JP 3423857 B2 JP3423857 B2 JP 3423857B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線基地局および
該無線基地局と符号分割多元接続(以下、CDMA(Co
de Division Multiple Access )と略称する)方式を用
いて通信を行う複数の移動局により構成されるCDMA
移動通信システムの無線回線設計方法に関し、特に基地
局から送信される下り回線の品質を保証することができ
るCDMA移動通信システムの無線回線設計方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在普及している携帯電話や自動車電話
のような移動通信システムでは、サービスエリア全体を
セルと呼ばれる比較的小さな無線ゾーンに分割してサー
ビスを行っている。このような方式はセルラ方式と呼ば
れ、例えば1つのセルの半径は1〜2km程度に設定さ
れる。
【0003】送信点からある送信電力で送信された電波
は減衰しながら空間を伝搬し受信点に到達する。電波が
受ける減衰量は、送信点と受信点の距離が遠くなるほど
大きくなるという性質がある。一方、受信点では受信し
た電波を所要の品質にて復調するために一定以上の受信
電力を必要としている。従って、セル半径を大きくして
1つの基地局がカバーする面積を広くしたり、あるい
は、あるエリアをくまなくカバーするために必要な基地
局数を少なくしようとすると、基地局および移動局には
より大電力の送信機を備えなければならない。逆にセル
半径を小さくして1つの基地局がカバーする面積を狭く
したり、あるいは、あるエリアをくまなくカバーするた
めに基地局数を増やして大容量化を図ると、基地局およ
び移動局で必要な送信電力は小さくなる。
【0004】このように、基地局と移動局の間で情報を
無線により伝送する移動通信では、セル半径の設定と送
信電力の設定は極めて重要な問題である。そして、上述
したような性質に基づいて、移動局の最大送信電力ある
いは基地局から送信される複数のチャネルの送信電力あ
るいは最大送信電力を設定したり、または、与えられた
送信電力や容量の要求からセル半径を設定するような設
計は、無線回線設計と呼ばれている。従来の周波数分割
多元接続(以下、FDMA(Frequency Division Multi
ple Access)と略称する)方式や時分割多元接続(以
下、TDMA(Time Division Multiple Access )と略
称する)方式を用いた移動通信システムにおける無線回
線設計については、例えば、桑原守二監修,“ディジタ
ル移動通信,”(科学新聞社,1992年 9月)の第4章な
どで詳細に説明されているので、ここでは説明を省略す
る。
【0005】一方、CDMA方式は、各ユーザが異なる
拡散コードを使用することにより同一の無線周波数帯域
を共有する方式である。チャネルは拡散コードにより構
成される。このCDMA方式を用いた通信システムで
は、同一の周波数帯域を用いている他の通信は全て干渉
となる。すなわち、全セルで同一の周波数帯域を用いた
場合には、全てのセルの非常に多数の通信が干渉源とな
り、各ユーザが通信にどの拡散コードを用いているかに
関わらず、干渉の総量で通信品質が決まるという特徴を
有している。
【0006】無線アクセス方式としてCDMA方式を採
用したセルラ方式の移動通信システムをCDMAセルラ
と呼ぶことにする。CDMAセルラの設計の観点から
は、各セルの加入者容量、各セルのカバレッジ(セル半
径)、基地局および移動局の送信電力の設計が重要であ
る。CDMAセルラ方式における回線設計とは、目標と
するセル毎の加入者容量とセル毎のカバレッジを得るた
めの送信電力を算出したり、あるいは、送信電力が与え
られた条件で与えられたトラヒック密度をある品質で処
理するために必要なセル毎の加入者容量およびカバレッ
ジを算出する設計である。上述のように、同一の周波数
帯域を用いている他の通信が全て干渉になるというCD
MA方式特有の性質により、CDMAセルラでは、容
量、カバレッジ送信電力の相互がトレードオフの関係に
ある。従来から用いられている無線アクセス方式である
TDMAやFDMAのシステムにおける無線回線設計で
はカバレッジと送信電力の関係に基づいて設計を行って
いた。従って、更に容量との関係も考慮した上で無線回
線設計を行わなければならないCDMAセルラの無線回
線設計には従来の無線回線設計方法をそのまま適用する
ことはできないという重大な問題点があった。
【0007】このような背景から、文献(Andrew J.Vit
erbi,"CDMA,principles of spreadspectrum communicat
ion," Addison-Wesley,Massachusetts,1995)の第6章
では、CDMAセルラの上りおよび下り回線の回線設計
が詳細に説明されている。文献では、上り回線の容量は
基地局における干渉量の総量により制限され、より大き
な干渉量を許容することで容量の増大が可能であるが、
カバレッジは減少してしまうなど、容量、カバレッジ、
送信電力の相互の関係が説明されている。また、下り回
線の容量は基地局の総合の送信電力で制限されることが
説明されているが、上り回線のような容量、カバレッ
ジ、送信電力の相互関係は明らかにされていないため、
下り回線の設計を行うことができなかった。
【0008】更に文献(大野,安達,”DS−CDMA
の上りリンク容量と送信電力,”電子情報通信学会論文
誌B-II,Vol.J79-B-II,No.1,pp.17-25,1996年 1月)で
は、セクタセルや送信電力制御などを考慮し、上り回線
の回線設計について高精度化を図っている。しかし、下
り回線については言及されていない。
【0009】一方、ビデオオンデマンド、WWWブラウ
ジングなどを移動環境で行う将来の移動マルチメディア
通信を考慮すると、上り回線と比較して下り回線のトラ
ヒックが圧倒的に多くなることが予想される。さらに
は、移動通信における最も重要な機能である移動局のモ
ビリティの管理は下り回線の制御チャネルを介して行わ
れる。例えば、移動局の電源投入時には移動局は基地局
から送信される制御用のチャネルを探索し受信すること
により自局が位置するゾーンを特定し、位置登録などの
動作を行う。さらには、移動に伴い他のゾーンへ移動し
た際にも、基地局から送信される制御用のチャネルの受
信電力を測定するなどして、自局が移動したことを検出
する。このように、下り回線の制御用チャネルはセルラ
方式において極めて重要な役割を果たしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既に説
明したように従来のFDMAやTDMA方式を用いた移
動通信システムの無線回線設計方法をそのままCDMA
セルラで用いることはできない。更に、これまでCDM
Aセルラにおける回線設計技術は上り回線について発達
してきた。下り回線については、容量、カバレッジ、送
信電力の相互の関係がこれまで明らかにされていなかっ
たため、回線設計を実行することができなかった。この
ことは、基地局から送信される下り制御チャネルの品質
を保証することができないことを意味し、ゾーン内であ
るにも関わらず発信や着信ができない場所が多く発生し
てしまうなどの、実用上好ましくない問題点があった。
【0011】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、CDMA移動通信システムに
おいて基地局から送信される下り回線の品質を保証する
ことができるようなCDMA移動通信システムの無線回
線設計方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、無線基地局および該無線
基地局と符号分割多元接続により通信を行う複数の移動
局により構成されるCDMA移動通信システムの無線回
線設計方法であって、設計対象のチャネルの送信電力が
無線基地局から送信される全電力に占める割合と、セル
端における設計対象のチャネルの所要受信電力に対して
加算されるマージンと、設計対象のチャネルが所要の品
質を満たすことができない場所的な割合との間の相互の
関係に基づいて無線回線設計を行うことを要旨とする。
【0013】請求項1記載の本発明にあっては、設計対
象チャネルの送信電力が基地局の全送信電力に占める割
合、セル端における設計対象チャネルの所要受信電力に
加算されるマージン、および設計対象チャネルが所要品
質を満たしえない場所的な割合の相互の関係に基づいて
無線回線設計を行うため、所定の場所率を満足しうるよ
うに基地局の送信電力を設定することができる。
【0014】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記無線回線設計が、設計対象の
チャネルの送信電力が無線基地局から送信される全電力
に占める割合を設定し、この設定された割合と設計対象
のチャネルが所要の品質を満たすことができない場所的
な割合の所要値とからセル端において設計対象のチャネ
ルの所要受信電力に対して加算されるマージンを算出
し、この算出したマージンを用いて、設計チャネルの送
信電力を算出するという手順により行うことを要旨とす
る。
【0015】請求項2記載の本発明にあっては、設計対
象チャネルの送信電力が基地局の全送信電力に占める割
合を設定し、この割合と設計対象チャネルが所要品質を
満たしえない場所的な割合の所要値とからセル端におい
て設計対象チャネルの所要受信電力に対して加算される
マージンを算出し、このマージンを用いて、設計チャネ
ルの送信電力を算出するため、与えられた目標とする加
入者容量を満足しうる信頼性の高い下り回線の品質を得
ることができる。
【0016】更に、請求項3記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記無線回線設計が、セル端にお
いて設計対象のチャネルの所要受信電力に対して加算さ
れるマージンを設定し、この設定されたマージンの値と
設計対象のチャネルが所要の品質を満たすことができな
い場所的な割合の所要値とから設計対象のチャネルの送
信電力が無線基地局から送信される全電力に占める割合
を設定するという手順により行うことを要旨とする。
【0017】請求項3記載の本発明にあっては、セル端
において設計対象チャネルの所要受信電力に対して加算
されるマージンを設定し、このマージンの値と設計対象
チャネルが所要の品質を満たすことができない場所的な
割合の所要値とから設計対象チャネルの送信電力が基地
局の全送信電力に占める割合を設定するため、与えられ
た各チャネルの送信電力を満足しうるように信頼性の高
い下り回線の品質を得ることができる。
【0018】請求項4記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、前記無線回線設計が、設計対象のチャネ
ルの送信電力が無線基地局から送信される全電力に占め
る割合およびセル端において設計対象のチャネルの所要
受信電力に対して加算されるマージンを設定し、この設
定された割合とマージンの値から設計対象のチャネルが
所要の品質を満たすことができない場所的な割合を算出
し、この求められた場所的な割合が十分な精度で所要値
に近くなるように前記全電力に占める割合およびマージ
ンの設定処理と前記場所的な割合の算出を繰り返し、前
記場所的な割合が十分な精度で所要値に近くなった場合
の前記全電力に占める割合とマージンを用いて設計対象
チャネルの送信電力を算出するという手順により行うこ
とを要旨とする。
【0019】請求項4記載の本発明にあっては、設計対
象チャネルの送信電力が基地局の全送信電力に占める割
合およびセル端において設計対象チャネルの所要受信電
力に対して加算されるマージンを設定し、この割合とマ
ージンの値から設計対象チャネルが所要の品質を満たす
ことができない場所的な割合を算出し、この場所的な割
合が十分な精度で所要値に近くなるように前記全電力に
占める割合およびマージンの設定処理と前記場所的な割
合の算出を繰り返し、場所的な割合が十分な精度で所要
値に近くなった場合の前記全電力に占める割合とマージ
ンを用いて設計対象チャネルの送信電力を算出するた
め、与えられた全送信電力を満足しうる信頼性の高い下
り回線の品質を得ることができる。請求項記載の発明
は、シャドウイングマージンが前記マージンに含まれる
ことを要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施形態に係る無線回
線設計方法が適用されるCDMA移動通信システムの構
成を示す図であり、同図に示す移動通信システムは、複
数の無線基地局11と移動局12とが互いにCDMA方
式を用いて相互に通信を行っている。
【0022】このように構成されるCDMA移動通信シ
ステムにおける無線回線設計方法において、設計対象の
チャネルの送信電力が無線基地局から送信される全電力
に占める割合ξ、セル端における設計対象のチャネルの
所要受信電力に対して加算されるマージンM、および設
計対象のチャネルが所要の品質を満たすことができない
場所的な割合Poutageの相互の関係について説明する。
本実施形態では、計算機シミュレーションによりこれら
の間の関係を求めている。計算機シミュレーションの概
要を以下に示す。
【0023】(1)セル・セクタ選択 伝搬損ベースのセル・セクタ選択 (2)伝搬環境 距離減衰(定数α)、シャドウイング(標準偏差σ)、
瞬時変動なし (3)直交符号 自セクタ内直交化の効果を平均的にγ=0.5と見込
む。
【0024】(4)基地局の送信電力 基地局が常に最大送信電力で送信することを仮定する。
従って、移動局が受ける干渉量は自局の位置だけで決ま
り、他の移動局の数や場所によらない。
【0025】今、基地局(全J局)から単位電力で送信
されるチャネルをある移動局で受信して、受信電力の高
い順に並べたものをR1 ,R2 ,…,RJ とする。基地
局の総送信電力をP、当該チャネルに配分された電力が
総送信電力に占める割合をξとすると、当該チャネルの
品質に対応するEb /I0 (Eb は自通信波の情報1ビ
ットあたりのエネルギ、I0 は干渉波の電力密度)は
【数1】 である。ただし、N0 は受信機の熱雑音電力密度、Bは
当該チャネルの伝送速度である。また、xはトータルの
干渉量と、自セクタからの干渉の比に相当する量を表す
変数として
【数2】 と定義した。これが、所要値(Eb /I0 req を下回
ったときを劣化と定義すれば、
【数3】 と変形できる。式(3)に示した条件がセル半径によら
ず同一の式で表わされるように変形することを目的とし
て、セル端における所要の受信レベルEb |Cell-edgeを
基準値として導入する。
【0026】図4はセル端における所要の受信レベルと
その他の値の関係を示している。
【0027】NO は受信機の熱雑音電力密度、I0max
セル端において最大許容される干渉波電力密度であり、
I0max はN0 のM 倍である。
【0028】さらに、I0max を、品質の所要値(Eb /I
0 )req倍するとセル端における所要の受信レベルEb |Ce
ll-edgeが得られる。
【0029】また、Eb |Cell-edgeとN0 の比を(Eb /N
0 )Cell-edgeと表している。
【0030】図から、
【数4】 と表せる。ただし、C0 =pg/(Eb /I0 req
ある。
【0031】計算機シミュレーションにより、xとyを
実際に計算し、与えられたMに対する劣化率を計算す
る。計算機シミュレーションでは、α=3.8,σs
10dBで6セクタ構成である。図2に場所的劣化率と
電力配分比の関係を示す。
【0032】次に、求められた関係に基づいて無線回線
設計を実行する手順について数値例を挙げながら説明す
る。
【0033】まず、一実施形態の無線回線設計手順につ
いて説明する。この例は、無線回線設計が加入者容量か
らの要請で開始される場合の例である。
【0034】設計対象のチャネルの送信電力が無線基地
局から送信される全電力に占める割合ξは次のように設
定する。本実施形態では、下り制御チャネルを例にとっ
て説明する。制御チャネルとしては、報知チャネル(B
CCH)および一斉呼び出しチャネル(PCH)の2種
類を考える。BCCHは自ゾーン内に存在する複数の移
動局に対して共通の制御情報などを報知するために用い
られる共通の制御チャネルである。一方PCHは、移動
局への着信を知らせるために用いられるチャネルであ
る。図3に基地局の送信電力分配の様子を示す。図3で
は、全体の送信電力のうちπが通信チャネル用に割り当
てられている。このπの設定は、加入者容量の要請から
定められる。πを大きくするほど加入者容量は大きくな
る。πと加入者容量との関係は例えば、文献、Andrew
J.Viterbi著,"CDMA Principles ofSpread Spectrum Co
mmunication,"Addison-Wesley,Massachusetts,1995の第
6章に詳細な説明があるので、説明を省略する。全体か
ら通信チャネルに割り当てられた電力πを差し引いた残
り1−πがさらにBCCHとPCHに分割されて割り当
てられる。BCCHとPCHに全体の送信電力のうちそ
れぞれξBCCH,ξPCHが配分されているとする。BCC
HとPCHの所要Eb /I0 をそれぞれ、(Eb
0 BCCH,(Eb /I0 PCH とし、伝送速度をそれ
ぞれBBCCH,BPCHとすると、ξBCCHとξPCH の比は、
【数5】 である。本資料では、数値計算のための例として説明の
簡単のために、ξBCCH:ξPCH =1:1を用いる。ま
た、π=0.8を用いる。以上から、ξBCCH=0.1,
ξPCH =0.1と設定された。
【0035】次に図2を使って、セル端での干渉マージ
ンM(シャドウイングマージンを含む)を設定する。B
CCHとPCHがともに、拡散率pg=256、所要E
b /I0 =5dBとすると、C0 =80.95である。
また、ξBCCH=ξPCH =0.1から、ともにξC0
8.095となる。図2より場所率5%を満たすための
Mの値としておよそ5dBが得られる。
【0036】最後に、設計対象チャネルの送信電力を算
出する。送信電力の設定そのものは、従来の無線回線設
計で行われてきた計算と同様の手順で実行することがで
きる。例えば、次のように計算する。
【0037】
【数6】送信電力=受信機の熱雑音電力+所要SIR+
セル端における伝搬損失+マージンM+移動局アンテナ
利得+基地局アンテナ利得+基地局での給電損失 次に、他の実施形態の無線回線設計手順について説明す
る。この例は、無線回線設計が各設計対象チャネルの送
信電力が与えられた上で開始される場合の例に対応す
る。
【0038】この場合にはまず、セル端での設計対象の
チャネルの所要受信電力に加算するマージンMを設定す
る。これは上述した説明で用いた式を用いて算出でき
る。すなわち、
【数7】送信電力=受信機の熱雑音電力+所要SIR+
セル端における伝搬損失+マージンM+移動局アンテナ
利得+基地局アンテナ利得+基地局での給電損失 の関係を用いて、次式のようになる。
【0039】
【数8】マージンM=送信電力−受信機の熱雑音電力−
所要SIR−セル端における伝搬損失−移動局アンテナ
利得−基地局アンテナ利得−基地局での給電損失 上記の計算の結果M=5dBが得られたとして、以下説
明を続ける。図2を使って、M=5dB、場所的劣化率
5%に対応する横軸の値として、ξC0 =7.5を得
る。BCCHとPCHがともに、拡散率pg=256、
所要Eb /I0 =5dBとすると、C0 =80.95で
ある。従って、ξBCCH=ξPCH =7.5/80.95=
0.09265が得られる。
【0040】次に別の実施形態の無線回線設計手順につ
いて説明する。この例は、無線基地局の全送信電力が与
えられた上で開始される場合の設計例に対応する。
【0041】この場合には、無線基地局の全送信電力が
与えられているため、設計対象のチャネルの送信電力
が、無線基地局から送信される全電力に占める割合ξを
定めると、設計対象のチャネルの送信電力が決まる。従
って、セル端で設計対象のチャネルの所要受信電力に対
して加算するマージンMが
【数9】マージンM=送信電力−受信機の熱雑音電力−
所要SIR−セル端における伝搬損失−移動局アンテナ
利得−基地局アンテナ利得−基地局での給電損失 から算出される。従って、ξとMは1対1に対応してい
る。
【0042】例えば、小さいξあるいは、大きいξから
開始して、以下のような探索を実行することによって、
無線回線設計を実行する方法である。ξを適当な値に設
定する。次に、マージンMを
【数10】マージンM=送信電力−受信機の熱雑音電力
−所要SIR−セル端における伝搬損失−移動局アンテ
ナ利得−基地局アンテナ利得−基地局での給電損失 から算出する。続いて、図2を用いて設計対象のチャネ
ルが所要の品質を満たすことができない場所的な割合P
outageを求める。この手順をPoutageが十分な精度で所
要値に近くなるまで繰り返す。
【0043】結果として得られたξまたはMを用いて、
設計対象のチャネルの送信電力を、例えばξを用いて、
【数11】設計対象のチャネルの送信電力=ξ×無線基
地局の全送信電力として求め設計を完了する。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、設計対象チャネルの送信電力が基地局の
全送信電力に占める割合、セル端における設計対象チャ
ネルの所要受信電力に加算されるマージン、および設計
対象チャネルが所要品質を満たしえない場所的な割合の
相互の関係に基づいて無線回線設計を行うので、CDM
A移動通信システムの下り回線において所定の場所率を
満足するように基地局の送信電力を設定することが可能
となり、下り回線における品質を保証することができ、
これにより下り回線の品質に対して高い信頼性を提供す
ることができる。また、基地局の送信電力が最適値に設
定されるため、低トラヒック地域における基地局装置の
経済化および高トラヒック地域における容量の増大に効
果がある。
【0045】請求項2記載の本発明によれば、設計対象
チャネルの送信電力が基地局の全送信電力に占める割合
を設定し、この割合と設計対象チャネルが所要品質を満
たしえない場所的な割合の所要値とからセル端において
設計対象チャネルの所要受信電力に対して加算されるマ
ージンを算出し、このマージンを用いて、設計チャネル
の送信電力を算出するので、与えられた目標とする加入
者容量を満足しうる信頼性の高い下り回線の品質を得る
ことができる。
【0046】請求項3記載の本発明によれば、セル端に
おいて設計対象チャネルの所要受信電力に対して加算さ
れるマージンを設定し、このマージンの値と設計対象チ
ャネルが所要の品質を満たすことができない場所的な割
合の所要値とから設計対象チャネルの送信電力が基地局
の全送信電力に占める割合を設定するので、与えられた
各チャネルの送信電力を満足しうるように信頼性の高い
下り回線の品質を得ることができる。
【0047】請求項4記載の本発明によれば、設計対象
チャネルの送信電力が基地局の全送信電力に占める割合
およびセル端において設計対象チャネルの所要受信電力
に対して加算されるマージンを設定し、この割合とマー
ジンの値から設計対象チャネルが所要の品質を満たすこ
とができない場所的な割合を算出し、この場所的な割合
が十分な精度で所要値に近くなるように前記全電力に占
める割合およびマージンの設定処理と前記場所的な割合
の算出を繰り返し、場所的な割合が十分な精度で所要値
に近くなった場合の前記全電力に占める割合とマージン
を用いて設計対象チャネルの送信電力を算出するので、
与えられた全送信電力を満足しうる信頼性の高い下り回
線の品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線回線設計方法が
適用されるCDMA移動通信システムの構成を示す図で
ある。
【図2】場所的劣化率と送信電力の割合およびマージン
値の相互関係の例を示すグラフである。
【図3】無線基地局の送信電力の分配例を説明するため
の図である。
【図4】セル端における受信レベルの関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 無線基地局 12 移動局
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−191481(JP,A) 特表 平6−510657(JP,A) 奥村喜久、進士昌明,移動通信の基 礎,日本,電子情報通信学会,1989年 5月20日,p218−238 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/69 - 1/713 H04J 13/00 - 13/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線基地局および該無線基地局と符号分
    割多元接続により通信を行う複数の移動局により構成さ
    れるCDMA移動通信システムの無線回線設計方法であ
    って、設計対象のチャネルの送信電力が無線基地局から
    送信される全電力に占める割合と、セル端における設計
    対象のチャネルの所要受信電力に対して加算されるマー
    ジンと、設計対象のチャネルが所要の品質を満たすこと
    ができない場所的な割合との間の相互の関係に基づいて
    無線回線設計を行うことを特徴とするCDMA移動通信
    システムの無線回線設計方法。
  2. 【請求項2】 前記無線回線設計は、設計対象のチャネ
    ルの送信電力が無線基地局から送信される全電力に占め
    る割合を設定し、この設定された割合と設計対象のチャ
    ネルが所要の品質を満たすことができない場所的な割合
    の所要値とからセル端において設計対象のチャネルの所
    要受信電力に対して加算されるマージンを算出し、この
    算出したマージンを用いて、設計チャネルの送信電力を
    算出するという手順により行うことを特徴とする請求項
    1記載のCDMA移動通信システムの無線回線設計方
    法。
  3. 【請求項3】 前記無線回線設計は、セル端において設
    計対象のチャネルの所要受信電力に対して加算されるマ
    ージンを設定し、この設定されたマージンの値と設計対
    象のチャネルが所要の品質を満たすことができない場所
    的な割合の所要値とから設計対象のチャネルの送信電力
    が無線基地局から送信される全電力に占める割合を設定
    するという手順により行うことを特徴とする請求項1記
    載のCDMA移動通信システムの無線回線設計方法。
  4. 【請求項4】 前記無線回線設計は、設計対象のチャネ
    ルの送信電力が無線基地局から送信される全電力に占め
    る割合およびセル端において設計対象のチャネルの所要
    受信電力に対して加算されるマージンを設定し、この設
    定された割合とマージンの値から設計対象のチャネルが
    所要の品質を満たすことができない場所的な割合を算出
    し、この求められた場所的な割合が十分な精度で所要値
    に近くなるように前記全電力に占める割合およびマージ
    ンの設定処理と前記場所的な割合の算出を繰り返し、前
    記場所的な割合が十分な精度で所要値に近くなった場合
    の前記全電力に占める割合とマージンを用いて設計対象
    チャネルの送信電力を算出するという手順により行うこ
    とを特徴とする請求項1記載のCDMA移動通信システ
    ムの無線回線設計方法。
  5. 【請求項5】 前記無線回路設計は、シャドウイングマ
    ージンが前記マージンに含まれることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4に記載のCDMA移動通信システムの
    無線回線設計方法。
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奥村喜久、進士昌明,移動通信の基礎,日本,電子情報通信学会,1989年 5月20日,p218−238

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