JP3421574B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3421574B2
JP3421574B2 JP13954098A JP13954098A JP3421574B2 JP 3421574 B2 JP3421574 B2 JP 3421574B2 JP 13954098 A JP13954098 A JP 13954098A JP 13954098 A JP13954098 A JP 13954098A JP 3421574 B2 JP3421574 B2 JP 3421574B2
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  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に係わ
り、特にクーロン力で配線を移動させることにより、集
積回路素子の配線接続を切り替えるようにした半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、LSIは微細加工技術等によるト
ランジスタのスケーリングにより、数100万トランジ
スタが数cm2 角の1チップ上に搭載されるまでにな
り、大型コンピュータ,パーソナルコンピュータ,家電
製品,自動車,携帯電話等、至る所で利用されるまでに
なっている。LSIの種類として、マイクロプロセッ
サ,マイクロコントローラ,DSP等のデジタルLS
I、DRAM,SRAM,フラッシュ等のメモリ、A
D,DAコンバータ等のアナログLSI、等の大規模な
量産をしているLSIから、顧客対応少量生産のASI
C(Application SpecificIC )等がある。
【0003】ASICの中でも、中量生産で良いからチ
ップ面積が小さくて高速動作が要求される顧客に対して
は、殆どのマスクレイアウトをカスタマイズするスタン
ダードセルが利用されている。さらに、チップサイズが
少し大きく動作速度が多少遅くなる犠牲を払っても、製
造期間が短く少量生産が可能な顧客に対しては、メタル
配線,ビアコンタクト等のみマスクレイアウトをカスタ
マイズするゲートアレイが利用されている。しかし、ゲ
ートアレイでも、数千個〜数万個単位でないのでコスト
が高く、納期に数ヶ月の時間がかかるため、システムの
試作の段階や、さらに少量生産の目的には適していな
い。
【0004】そこで最近、LSI生産後にユーザがLS
I内部の論理接続情報を定義できる、即ちカスタマイズ
できるデバイス(PLD:Programable Logic Devices
)として、Field PLA,Field Programmable ゲー
トアレイ(FPGA)等の製品が使われている。これら
は、ユーザが所望の論理回路をソフトウエアで記述し、
FPGAライタ等によりFPGAに論理接続情報,論理
回路,順序回路等の情報を書き込んで用いる。FPGA
等においては、論理接続情報等は、FPGA内部の信号
配線と信号配線を電気的或いは物理的に接続、又は切断
することで実現している。
【0005】図32に、従来のFPGAの例を示す。チ
ップ内にマトリクス状に各種論理回路を持つセル・ライ
ブラリ・ブロック(CLB1,CLB2,CLB3)が
配置されており、これらのセル・ライブラリ・ブロック
間に、水平,垂直方向に信号配線が配設されている。こ
れらの配線の交点や配線間には、図33に示すようなス
イッチ素子が配設されている。この例では、スイッチ素
子にトランジスタを用いており、このトランジスタをO
N或いはOFFするかどうかを決める、即ちトランジス
タのゲート電圧の情報は、これを制御するメモリに記憶
している。
【0006】従来のFPGAにおいては、スイッチ素子
として、次の3つの方式が採用されている。
【0007】(1) メタル配線間にアモルファスSiを挟
みイニシャルとして絶縁状態にしておき、所望のメタル
配線間に電流を流し、この絶縁膜を破壊して短絡させる
方式(アンチ・ヒューズ方式)、逆にポリSi等で短絡
しておいて、レーザ等で切断する方式(ヒューズ方
式)。
【0008】(2) 図32や図33の例のように、通常の
MOSトランジスタをスイッチ素子とし、このゲートの
電位状態をメモリで記憶する方式。メモリとしては、揮
発性のDRAM,SRAM等を用いるものや、不揮発性
のEEPROMを用いるものがあり、強誘電体メモリ
(FRAM)を用いるものも提案されている。揮発性の
ものは、利用の度に論理接続,配線接続情報をFPGA
内部に取り込まなければならないデメリットがある反
面、何回でも情報が変えられる Reconfigurable Logic
となり得る。これに対して不揮発性のものは、電源をO
FF/ONしても論理接続,配線接続情報が保てるメリ
ットがある。
【0009】(3) スイッチ素子自身をEEPROM等で
構成して、トランジスタのON/OFFの情報を記憶さ
せる方式。
【0010】しかしながら、スイッチ素子としてトラン
ジスタを用いる場合、配線の経由全てにトランジスタを
介することになり、トランジスタ1個1個のON抵抗
は、1mAのON電流が流せても3V/1mA=3kΩ
と大きく、LSIの配線遅延が非常に大きなものとな
る。
【0011】アンチ・ヒューズ,ヒューズ方式を用いて
も、500Ω程度と抵抗が大きく、配線経路に4個のア
ンチ・ヒューズがあるとそれだけで抵抗は2kΩとな
り、負荷容量が1pF時、遅延は2nsと非常に大きく
なる。また、ヒューズ方式は、1個1個レーザを当てる
ために論理情報の書き込み時間に時間がかかり過ぎる。
このように、従来提案されているFPGA方式において
は、スイッチ素子の抵抗が大きく、配線遅延が非常に大
きくなる問題があり、従来のゲートアレイ等に比べて動
作速度が10倍(動作周波数が1/10)程度遅い問題
があった。
【0012】また、従来のFPGAにおいては、上記信
号配線やスイッチ素子ばかりでなく、マトリクス状に配
置してある任意のスイッチ、及びスイッチのON/OF
F情報を選択し情報を書き込む制御回路が必要となる。
このため、まず第1にスイッチ素子自身が大きいこと、
第2にスイッチ素子のON/OFF情報を記憶するメモ
リ領域が大きいこと、第3に制御回路,制御回路配線の
占める割合が大きいことにより、FPGAの集積度は汎
用MPUの1/1000〜1/100となり、チップサ
イズ(チップコスト)もゲートアレイ等に比べて1桁以
上大きくなる問題点があった。また、この低集積化によ
り、FPGAの動作速度がさらに遅くなる問題点があっ
た。図34に、各種FPGAの種類と問題点をまとめて
示してある。
【0013】一方、ミクロのサイズで、金属配線間のク
ーロン力(静電気力)等の力で、配線を曲げたり移動さ
せたり回転させたりすることにより、マイクロモータ,
マイクロギアホイール,マイクログリッパ等を実現す
る、マイクロマシニング技術を用いたマイクロエレクト
ロメカニカルシステム(Micro Electro Mechanical Sys
tem :MEMS)が提案され、試作されている。しかし
ながら、これらのMEMSは、ミクロではあるが実際に
物体が動くために、疲労,摩耗の問題があり、実用化の
点で問題がある。このため、摩耗の心配のないマイクロ
センサや表示装置としての摩耗の程度が小さいマイクロ
ミラーデバイス等が実用化されているのに過ぎなかっ
た。
【0014】また従来、図35に示すように、ビーム部
の配線の一端を固定して、一端をクーロン力で引っ張り
トランジスタのようにON/OFFさせるものが提案さ
れている。このスイッチは、電気的なスイッチとは異な
り、OFF時は金属配線と金属配線が距離を持ってOF
F特性が半導体トランジスタより良く、ON時は金属配
線同士が直に接触するため、ON抵抗はこの例では50
mΩ程度と、半導体トランジスタに比べ桁違いに非常に
小さい特徴がある。
【0015】しかしながら、このようなスイッチをLS
IにおけるNAND,NOR,インバータ等の論理回路
を構成するトランジスタの代わりに用いるには、1)疲
労,摩耗がありスイッチング回数が制約される、2)応
力によりクーロン力が大きくないと配線が曲がらないた
め、スイッチのビームの配線長さをビームの配線厚みに
対して非常に大きな値にする必要がある。その結果とし
て、半導体のトランジスタサイズに比べスイッチのサイ
ズが非常に大きくなる問題点が存在した。そして、上記
の疲労,摩耗の問題、更にはスイッチサイズの問題か
ら、従来のLSIの論理回路を構成する半導体トランジ
スタを置き換えるのには無理があった。
【0016】また、別の問題点として、従来のMEMS
において、誘電率をε、配線間に印加される電圧をV、
配線間距離をdとすると、平行平板近似でクーロン力F
が、 F= (1/2)ε×V2 /d2 となり、現状のままでは電源電圧Vddより大きな電圧
を印加しないと物体が移動しにくい問題点を抱えてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のFP
GA等のPLDにおいては、スタンダードセルやゲート
アレイ等のASICに比べ、LSI製造後、1個のLS
I単位で直にユーザが所望のカスタムLSIを実現でき
る反面、スイッチ素子のON抵抗が大きい、制御回路が
大きい等の欠点があり、動作速度が1/10倍、集積度
が1/1000〜1/100倍、1チップ当りコストも
10倍となる大きな問題点を抱えていた。
【0018】また、従来のMEMSは疲労,摩耗の問題
があり、実用化の点で問題があり、論理ゲートを構成す
るトランジスタとしてMEMS型スイッチを用いるに
は、疲労,摩耗の問題ばかりでなく、スイッチ素子自身
が大きくなる問題や動作電源が現状の5V,3.3Vよ
り大きくなり信頼性の面でも問題を抱えていた。
【0019】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、論理接続情報,配線接
続情報をチップ製造後に書き換えることができるFPG
A等の論理可変LSIにおいて、MEMS型の小型でF
PGAのスイッチに適したスイッチ素子を実現して配線
の接続・切断に用いることにより、配線接続抵抗を大幅
に低減した高速な論理可変LSIを可能にする半導体装
置を提供することにある。
【0020】また、本発明の他の目的は、高電圧印加を
可能にし、制御回路部を無くし或いは低減し、高集積化
及び低コスト化を可能にする半導体装置を提供すること
にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】(構成)上記課題を解決
するために本発明は、次のような構成を採用している。
【0022】(1) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された移動可能な配線と、
この移動可能な配線に隣接して配置された制御用配線と
から構成され、前記スイッチ駆動手段により選択された
スイッチ素子において前記制御用配線に所定の電圧を印
加することにより、前記移動可能な配線をクーロン力に
より移動させて、前記移動可能な配線と第1の接続用配
線間、及び前記移動可能な配線と第2の接続用配線間を
それぞれ接続するものであることを特徴とする。
【0023】(2) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された移動可能な配線と、
この移動可能な配線に隣接して配置された制御用配線と
からなり、前記スイッチ駆動手段により選択されたスイ
ッチ素子において前記制御用配線に所定の電圧を印加す
ることにより、前記移動可能な配線と前記制御用配線
間、前記移動可能な配線と第1の接続用配線間、前記移
動可能な配線と第2の接続用配線間、の全てにクーロン
力による引力を働かせて、前記移動可能な配線と第1の
接続用配線間、及び前記移動可能な配線と第2の接続用
配線間が接続され、かつ前記移動可能な配線と前記制御
用配線間が接続されないように構成されていることを特
徴とする。
【0024】(3) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された移動可能な配線と、
この移動可能な配線に隣接して配置された第1及び第2
の制御用配線とからなり、前記スイッチ駆動手段により
選択されたスイッチ素子において第1及び第2の制御用
配線の両方に所定の電圧を印加することにより、前記移
動可能な配線と第1の制御用配線間、前記移動可能な配
線と第2の制御用配線間、前記移動可能な配線と第1の
接続用配線間、前記移動可能な配線と第2の接続用配線
間、の全てにクーロン力による引力を働かせて、前記移
動可能な配線と第1の接続用配線間、及び前記移動可能
な配線と第2の接続用配線間が接続され、かつ前記移動
可能な配線と第1の制御用配線間、及び前記移動可能な
配線と第2の制御用配線間が接続されないように構成さ
れていることを特徴とする。
【0025】(4) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された移動可能な配線と、
この移動可能な配線の移動方向に沿って該移動可能な配
線を挟んで配置された第1及び第2の制御用配線とから
なり、前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ
素子において第1及び第2の制御用配線のいずれか一方
に所定の電圧を印加することにより、前記移動可能な配
線と第1の制御用配線間、又は前記移動可能な配線と第
2の制御用配線間にクーロン力による引力を働かせて、
前記移動可能な配線と第1の接続用配線間、及び前記移
動可能な配線と第2の接続用配線間が接続され、かつ前
記移動可能な配線と第1の制御用配線間、及び前記移動
可能な配線と第2の制御用配線間が接続されないように
構成されていることを特徴とする。
【0026】(5) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された移動可能な配線と、
この移動可能な配線の移動方向の一旦側に対向配置され
た第1及び第2の制御用配線と、前記移動可能な配線の
移動方向の他端側に対向配置された第3及び第4の制御
用配線とからなり、前記スイッチ駆動手段により選択さ
れたスイッチ素子において第1及び第2の制御用配線の
両方、又は第3及び第4の制御用配線の両方のいずれか
一方に所定の電圧を印加することにより、前記移動可能
な配線と第1及び第2の制御用配線間、又は前記移動可
能な配線と第3及び第4の制御用配線間にクーロン力に
よる引力を働かせて、前記移動可能な配線と第1の接続
用配線間、及び前記移動可能な配線と第2の接続用配線
間が接続され、かつ前記移動可能な配線と第1及び第2
の制御用配線間、及び前記移動可能な配線と第3及び第
4の制御用配線間が接続されないように構成されている
ことを特徴とする。
【0027】(6) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された湾曲可能な配線と、
この湾曲可能な配線に隣接して配置された制御用配線と
からなり、前記スイッチ駆動手段により選択されたスイ
ッチ素子において前記制御用配線に所定の電圧を印加す
ることにより、前記湾曲可能な配線と前記制御用配線
間、前記湾曲可能な配線と第1の接続用配線間、前記湾
曲可能な配線と第2の接続用配線間、の全てにクーロン
力による引力を働かせて、前記湾曲可能な配線と第1の
接続用配線間、及び前記湾曲可能な配線と第2の接続用
配線間が接続され、かつ前記湾曲可能な配線と前記制御
用配線間が接続されないように構成されていることを特
徴とする。
【0028】(7) 半導体基板上に集積された複数の半導
体素子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号
配線と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ
接続する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子
を外部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動
手段とを備えた半導体装置であって、前記各スイッチ素
子は、前記複数の信号配線の内の異なる2本にそれぞれ
接続された第1及び第2の接続用配線と、第1及び第2
の接続用配線に隣接して配置された回転可能な配線と、
この回転可能な配線に隣接して配置された制御用配線と
からなり、前記スイッチ駆動手段により選択されたスイ
ッチ素子において前記制御用配線に所定の電圧を印加す
ることにより、前記回転可能な配線と前記制御用配線
間、前記回転可能な配線と第1の接続用配線間、前記回
転可能な配線と第2の接続用配線間、の全てにクーロン
力による引力を働かせて、前記回転可能な配線と第1の
接続用配線間、及び前記回転可能な配線と第2の接続用
配線間が接続され、かつ前記回転可能な配線と前記制御
用配線間が接続されないように構成されていることを特
徴とする。
【0029】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。
【0030】(a)前記 (1)〜(7) において、スイッチ
素子は1024個以上集積されていること。
【0031】(b)前記 (1)〜(7) において、接続用配
線,移動可能な配線,並びに制御用配線は、Al,C
u,Ni等の金属配線で形成されていること。
【0032】(c)前記 (1)〜(7) において、移動可能
な配線が一定方向のみに移動するように絶縁膜に溝が形
成され、移動可能な配線は一部が絶縁膜の溝に埋め込み
形成されていること。
【0033】(d)前記(1)(2)(3) において、制御用配
線に電源電圧以上の正の電圧印加時にのみ移動可能な配
線が移動すること。
【0034】(e)前記(3) において、第1の制御用配
線に電源電圧以上の正の電圧、第2の制御用配線に電源
電圧の絶対値以上の負の電圧印加時にのみ移動可能な配
線が移動すること。
【0035】(f)前記(4) において、第1及び第2の
接続用配線と移動可能な配線間の容量の総計が、第1及
び第2の制御用配線と移動可能な配線間の容量の総計よ
り大きいこと。
【0036】(g)前記(5) において、第1及び第2の
接続用配線と移動可能な配線間の容量の総計が、第1及
び第2の制御用配線と移動可能な配線間の容量と、第3
及び第4の制御用配線と移動可能な配線間の容量との総
計より大きいこと。
【0037】(h)前記(2)(4)(6)(7)において、半導体
基板の一方向に複数並列に配設された第1の選択線と、
第1の選択線と垂直方向に複数並列に配設された第2の
選択線と、複数の第1,第2の選択線の中から任意の第
1,第2の選択線に対して選択的に電圧を印加する制御
回路と、第1,第2の選択線の交点に配設され、第1と
第2の選択線を少なくとも入力として論理積を取る論理
ゲートとを備え、論理ゲートの出力が、第1,第2の選
択線の交点に配置されたスイッチ素子と接続されるこ
と。
【0038】(i)前記(3)(5)において、第1の制御用
配線は半導体基板の一方向に複数並列に配設され、第2
の制御用配線は第1の制御用配線と垂直方向に複数並列
に配設され、スイッチ素子は第1及び第2の制御用配線
の交点に配置されており、これらの上の絶縁層にマトリ
クス状に形成され、第1及び第2の制御用配線と半導体
装置外部とをそれぞれ直接接続するための開口部が複数
配設されていること。
【0039】(作用)前述したように、従来のPLD,
FPGA,FPLA,ReconfigurableLSI等の論理可
変LSIにおいては、配線接続部のトランジスタ,アン
チ・ヒューズ,ヒューズ部の抵抗が大きく、高速動作が
困難な問題であった。これに対し本発明(請求項1)に
よれば、所望位置の第1の接続用配線と第2の接続用配
線を、移動可能な金属配線を介してクーロン力で接続す
ることにより、接触抵抗を非常に小さな値(数Ω以下程
度)に低減することができ、従って高速な論理可変LS
Iを実現できる。さらに、従来のMEMSの応用におい
ては、疲労,摩耗の問題があったが、論理可変LSIに
用いる場合、1回のスイッチングでも良く、疲労が問題
とならない。
【0040】また、従来のMEMSスイッチは、論理回
路のトランジスタの置き換えを目指し、多数回のスイッ
チングに適するように、湾曲する配線の一端を固定し、
配線の湾曲を利用してスイッチをON/OFFする方式
であり、小さなクーロン力で配線を湾曲する必要がある
ため、湾曲する配線を長く取る必要があり、スイッチと
して大きなものになった。
【0041】これに対し本発明(請求項2)によれば、
僅か1回の利用ではあるが、制御用配線に電圧を印加す
ることにより、移動可能な配線とスイッチを構成する全
ての配線間、即ち移動可能な配線と制御用配線間、移動
可能な配線と第1の接続用配線間、移動可能な配線と第
2の接続用配線間、の全てにクーロン力による引力が働
き、斥力が働く部分を無くし、制御用配線に印加する電
圧を小さな値にすることができる。つまり、配線を容易
に移動させることができ、素子の小型化,接触抵抗の低
抵抗化は勿論のこと、配線間の距離のバラツキがあって
も、きちんと移動可能な配線を動作させることが可能に
なる。
【0042】また、移動可能な配線が移動しても、移動
可能な配線と制御用配線間の余分に距離をとっておくこ
とにより、移動可能な配線と制御用配線が接触すること
を無くすことができ、この効果により、移動前,移動後
共に、制御用配線にDC電流が流れることを防ぐことが
でき、配線接続情報の書き込み時の低消費電力化や、多
数のスイッチの同時書き込みができたり、DC電流が流
れることによる書き込み電位の降下を防ぐことができ
る。さらに、絶縁膜に移動可能な配線の一部がはめ込ま
れる溝を形成することにより、移動可能な配線を一定方
向にのみ安定に移動させることが可能になる。
【0043】また、本発明(請求項3)では、上記した
(請求項2)の構成に加え、1つの制御用配線を2つの
第1,第2の制御用配線に別けている。これにより、第
1,第2制御用配線の両方に電圧を印加した場合のみ、
移動可能な配線を移動させることができる。これは、X
軸方向に複数配設した制御用配線と、Y軸方向に複数配
設した制御用配線を用いて、これらの交点部分に本発明
のスイッチ素子を配置した場合、任意のスイッチ素子を
選択するのに、これら配線の交点でX軸の制御用配線と
Y軸の制御用配線の信号の論理積の結果をスイッチ素子
の制御用配線の信号として入力する必要を無くし、X軸
の制御用配線とY軸の制御用配線を直接、第1,第2の
制御用配線の信号とすることができる。
【0044】そしてこの場合、第1に、論理積を生成す
る論理回路を不要にでき、集積度を高める効果がある。
第2に、クーロン力を用いるスイッチ素子は、高電圧動
作を必要とするので、論理回路が不要にできれば、サイ
ズの大きな高耐圧トランジスタを不要にできる。またこ
れは、電源電圧と、制御用配線の印加電圧の乖離が大き
く、耐圧の高いトランジスタを形成できない場合には、
なおさら有効となる。
【0045】また、本発明(請求項4)によれば、移動
可能な配線に対して第1及び第2の制御用配線を相互に
反対側に設け、第1の制御用配線或いは第2の制御用配
線に電圧を印加することにより、印加した方の第1或い
は第2の制御用配線と移動可能な配線間に、他のノード
間に比べて大きなクーロン力による引力を働かせて、移
動可能な配線を容易に移動させることができる。従っ
て、(請求項2)と同様に、素子の小型化,接触抵抗の
低抵抗化は勿論のこと、配線間の距離のバラツキがあっ
ても、きちんと移動可能な配線を動作させることが可能
になる。
【0046】これは、第1及び第2の接続用配線と移動
可能な配線間の容量の総計が、第1及び第2の制御用配
線と移動可能な配線間の容量の総計より大きいため、電
圧印加した方の第1或いは第2の制御用配線と移動可能
な配線間の容量に比べて、電圧の印加されない第1或い
は第2の制御用配線,第1の接続用配線,第2の接続用
配線と移動可能な配線間との総容量が大きくなる。よっ
て、第1或いは第2の制御用配線に電圧を印加した場
合、電圧を印加された第1或いは第2の制御用配線と移
動可能な配線との間に大きな電位差が発生し、電圧の印
加されない第1或いは第2の制御用配線,第1の接続用
配線,第2の接続用配線の各々と移動可能な配線との間
には小さな電位差が発生する。よって、電圧を印加され
た第1或いは第2の制御用配線と移動可能な配線間の引
力が大きくなり、移動可能な配線の移動は容易となる。
【0047】また、第1,第2の制御用配線と移動可能
な配線が面する方向、即ち移動可能な配線が移動する方
向に対し、第1,第2の接続用配線が移動可能な配線と
面する方向が垂直方向となるよう設定することにより、
移動可能な配線の移動に関して、第1の接続用配線と移
動可能な配線間の引力と、第2の接続用配線と移動可能
な配線間の引力が影響しないようになる。
【0048】また、移動可能な配線が移動しても、移動
可能な配線と第1,第2の制御用配線間I余分に距離を
とっておくことにより、移動可能な配線と第1,第2の
制御用配線が接触することを無くすことができ、この効
果により、移動前,移動後共に、第1の制御用配線にD
C電流が流れることを防ぐことができ、配線接続情報の
書き込み時の低消費電力化や、多数のスイッチの同時書
き込みができたり、DC電流が流れることによる書き込
み電位の降下を防ぐことができる。さらに、移動可能な
配線と絶縁膜に溝を形成することにより、一定方向にの
み安定に移動することが可能になる。
【0049】また、本発明(請求項5)は、上記した
(請求項3)と(請求項4)を組み合わせた構成である
ことから、(請求項3)の効果に加え(請求項4)の効
果を足し合わせた効果を持つ。
【0050】また、本発明(請求項6)によれば、所望
位置の第1の接続用配線と第2の接続用配線を、湾曲可
能な配線を介してクーロン力で接続することにより、接
触抵抗を非常に小さな値(数Ω以下程度)に低減でき、
上記した(請求項2)と同様の効果が得られる。
【0051】また、本発明(請求項7)によれば、所望
位置の第1の接続用配線と第2の接続用配線を、回転可
能な配線を介してクーロン力で接続することにより、接
触抵抗を非常に小さな値(数Ω以下程度)に低減でき、
上記した(請求項2)と同様の効果が得られる。
【0052】また、前記(h)は、本発明(請求項2,
4,6,7)に適用できる本発明の論理可変LSIのマ
トリクス構成を示しており、この構成により、マトリク
ス状に配設された任意の本発明のスイッチ素子を選択で
きる。
【0053】また、前記(i)は、本発明(請求項3,
5)に適用できる本発明の論理可変LSIのマトリクス
構成を示しており、この構成により、マトリクス状に配
設された任意の本発明のスイッチ素子を外部パッドから
論理回路素子を通さずに、直接選択して電圧を印加でき
る。これにより、第1の移動可能な配線を移動されるの
に必要な電位が高く、LSI内部のトランジスタ耐圧が
低い場合でも論理可変LSIを構成できる。さらに、余
分な制御回路を全く無くすることができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照として、本発明
の実施形態を説明する。
【0055】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係わる半導体装置を説明するためのもの
で、論理可変LSIに適用できるスイッチ素子を示して
いる。
【0056】図には示さないが、半導体基板上に、nM
OS,pMOS等の半導体素子を形成後、素子間を接続
し、論理回路を構成する金属配線層を形成している。ス
イッチ素子は、この金属配線層のいずれか1層の金属配
線層で形成され、構造的には、2個の信号配線(接続用
配線)11,12と、1個の制御用配線20と、1個の
移動可能な配線30で構成されている。後述するよう
に、移動可能な配線30とそれを覆う絶縁膜との間には
隙間が開けてあり、さらに移動可能な配線30が一定方
向に移動できるように、絶縁膜には溝が形成され、その
上に移動可能配線30の下部が逆凸の形で収まっている
構造をとる。
【0057】LSI製造後は、移動可能な配線30は、
完全に他のノードから分離されている。本実施形態のス
イッチ素子は、LSIチップ上に複数配設され、この複
数配設されたスイッチ素子の内の任意のスイッチ素子を
選択し、選択したスイッチ素子の制御用配線20に電圧
を印加することにより、制御用配線20と移動可能な配
線30間には、クーロン力による引力が働き、移動可能
な配線30が図の上下側に移動して、左の接続用配線1
1と移動可能な配線30、右の接続用配線12と移動可
能な配線30が両方接触し、結果として、左の接続用配
線11と右の接続用配線12が導通する。
【0058】LSIチップ上の多数の接続用配線間に、
このスイッチ素子を配設して、任意のスイッチ素子の制
御用配線20に電圧を印加することにより、LSI製造
後、LSI内部の配線接続を変更でき、この切替えによ
り所望の論理回路を構成することが可能となる。金属配
線材料としては、Al,Cu,Ni等が可能で、通常の
LSIの配線と同様な材料が可能である。
【0059】本実施形態の特徴として、次のような点が
あげられる。従来のPLD,FPGA,FPLA,Reco
nfigurableLSI等の論理可変LSIにおいては、配線
接続部のトランジスタ,アンチ・ヒューズ,ヒューズ部
の抵抗が大きく、高速動作が困難な問題であった。これ
に対し本実施形態によれば、所望の位置の金属配線信号
と金属配線信号を、移動可能な金属配線を介してクーロ
ン力で接続することにより、接触抵抗を非常に小さな値
(数Ω以下程度)に低減でき、高速な論理可変LSIを
実現できる。さらに、従来のMEMSの応用において
は、疲労,摩耗の問題があったが、論理可変LSIに用
いる場合、1回のスイッチングでも良く、本実施形態の
ように1回のOFF〜ONへの移動では、この疲労の問
題は関係なくなる。
【0060】また、従来の論理回路のトランジスタの置
き換えを目指し、多数回のスイッチングに適するよう
に、湾曲する配線の一端を固定して、配線の湾曲を利用
して、スイッチをON/OFFする方式MEMSスイッ
チと比べて、1)湾曲を利用しないため、スイッチ素子
サイズを小さくできる。2)図1に示すように、制御用
配線20に電圧を印加し、移動可能な配線30が移動す
る方向(図中下側)に接続用配線11,12も配置され
ているため、制御用配線20に電圧を印加すると、全て
の配線間、即ち移動可能な配線30と制御用配線20
間、移動可能な配線30と2つの接続用配線11,12
間の全てにクーロン力による引力が働き、斥力が働く部
分が無い。
【0061】これにより、制御用配線20に印加する電
圧を小さくでき、容易に配線を移動できる、或いはクー
ロン力が働く面を小さくでき、スイッチ素子の小型化が
実現できる。これらは、接触時の抵抗の低抵抗化は勿論
のこと、配線間の距離のバラツキがあっても、移動可能
な配線を確実に動作させることにつながる。
【0062】例えば、制御用配線20を0V、2個の接
続用配線11,12を0V、移動可能な配線30を0V
の状態から、制御用配線20に電圧Vを印加すると、移
動可能な配線30と制御用配線20間の容量をCmc、
距離をTmc、移動可能な配線30と接続用配線11,
12間の容量をCms、距離をTmsとした場合、移動
可能な配線30と接続用配線11,12間の電位差Vm
sは Vms=Cmc/(2Cms+Cmc)V となり、移動可能な配線30と制御用配線20間の電位
差Vmcは、 Vmc=2Cms/(2Cms+Cmc) となる。
【0063】そして、移動可能な配線30と接続用配線
11,12間に働く力は、 Fms= (1/2)Vms2 /Tms2 の引力となり、同様に、移動可能な配線30と制御用配
線20間に働く力は、 Fmc= (1/2)Vmc2 /Tmc2 の引力となり、総計の力は、 Ftotal =2× (1/2)Vms2 /Tms2 + (1/2)Vm
2 /Tmc2 の引力となり、容量,距離の条件に関係なく、即ちバラ
ツキ等に関係なく、移動可能な配線30は図中下に向っ
て移動するわけである。よって、移動を拒む斥力が無い
分だけ効率的に移動可能であり、上記の印加電圧を低下
させることができる等の効果がある。
【0064】また図1に示すように、移動可能な配線3
0が移動しても、移動可能な配線30と制御用配線20
間に余分に距離をとっておくことにより、移動可能な配
線30と制御用配線20が接触することを無くすことが
でき、この効果により、移動前,移動後共に、制御用配
線20にDC電流が流れることを防ぐことができ、配線
接続情報の書き込み時の低消費電力化や、多数のスイッ
チの同時書き込みができたり、DC電流が流れることに
よる書き込み電位の降下を防ぐことができる。
【0065】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す図である。なお、図1と
同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略
する。
【0066】本実施形態が図1に示した第1の実施形態
と異なる点は、移動可能な配線30はフローティングで
は無く、0V或いは−Vの電位を供給する電位供給端子
40に接続されている点である。ここで、移動可能な配
線30と電位供給端子40とは、切断可能な細い配線に
より接続されている。
【0067】図1と異なり本実施形態の場合は、例えば
電位供給端子40に0Vを印加し、制御用配線20を0
V、2個の信号配線11,12を0V、移動可能な配線
30の0Vの状態から、制御用配線20に電圧Vを印加
すると、移動可能な配線30と制御用配線20間の容量
をCmc、距離をTmc、移動可能な配線30と接続用
配線11,12間の容量をCms、距離をTmsとした
場合、移動可能な配線30と接続用配線11,12間の
電位差Vmsは0Vとなり、移動可能な配線30と制御
用配線20間の電位差はVmc=Vとなる。
【0068】そして、移動可能な配線30と接続用配線
11,12間に働く力はFms=0、移動可能な配線3
0と制御用配線20間に働く力は Fmc= (1/2)V2 /Tmc2 の引力となり、総計の力は Ftotal = (1/2)V2 /Tmc2 の引力となり、クーロン力は電圧の2乗に比例して大き
くなることから、通常の条件では、図1に比べて図2の
方が総引力は大きくなる効果がある。
【0069】この引力により、移動可能な配線30の移
動により電位供給端子40と、移動可能な配線30は切
断され、信号配線同士は、移動可能な配線を介して接続
される。但し、引力が大きくなる分、切断力が必要であ
り、切断部をいかに弱くできるかによって、図1と図2
の移動のし易さは異なる。
【0070】また、電位供給端子に−Vの電位を印加す
ると、移動可能な配線と信号配線間に働く力は Fms= (1/2)V2 /Tms2 移動可能な配線と制御信号配線間に働く力は Fmc= (1/2)V2 /Tmc2 の引力となり、総計の力は Ftotal =2× (1/2)V2 /Tms2 + (1/2)V2 /T
mc2 の引力と最も大きなものにできる。
【0071】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す図である。なお、図1と
同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略
する。
【0072】本実施形態が図1に示した第1の実施形態
と異なる点は、制御用配線がX軸用の制御用配線21
と、Y軸用の制御用配線22の2種類に分割された点で
ある。これにより、X軸用,Y軸用の制御用配線21,
22の両方に電圧を印加した場合のみ、移動可能な配線
30を移動させることができる。これは、X軸方向に複
数配設した制御信号線と、Y軸方向に複数配設した制御
信号線を用いて、これらの交点部分に本発明のスイッチ
素子を配置した場合、図1の実施形態と比較して次のよ
うな効果がある。
【0073】任意のスイッチ素子を選択する図1の実施
形態では、これら配線の交点で、X軸の制御信号線とY
軸の制御信号線の各信号の論理積の結果をスイッチ素子
の制御用配線の信号として入力する必要があったが、図
3の本実施形態によれば、X軸の制御信号線とY軸の制
御信号線を直接、X軸用の制御用配線21の信号、Y軸
用の制御用配線22の信号とすることにより、第1に、
論理積を生成する論理回路が不要にでき、集積度を高め
る効果がある。第2に、クーロン力を用いる本発明のス
イッチ素子は、高電圧動作を必要とするので、論理回路
が不要にできれば、サイズの大きな高耐圧トランジスタ
を不要にできる。またこれは、電源電圧と、制御信号配
線の印加電圧の乖離が大きく、耐圧あるトランジスタを
形成できない場合には、なおさら有効となる。
【0074】(第3の実施形態の変形例)図4に、図3
と等価回路的には同一構造であるが、各配線間の接する
面積,距離を変えて、動作条件を変えた場合と、動作方
式を変えた場合の変形例を示す。第3の実施形態では、
X軸用,Y軸用の制御用配線21,22の両方に電圧を
印加した場合のみ、移動可能な配線30を移動させるこ
とができるとした。これは、移動可能な配線30と制御
用配線21,22間の容量をCmc、距離をTmc、移
動可能な配線30と接続用配線11,12間の容量をC
ms、距離をTmsとした場合、Cms>Cmcの条件
下でのみ成り立つ条件である。
【0075】簡単に言うとCmsが大きい時に、X軸用
或いはY軸用の制御用配線21又は22に電圧Vを印加
すると、ほぼVに近い電位が、移動可能な配線30と電
圧を印加した制御用配線21又は22間にかかる。よっ
て、2個の制御用配線21,22の両方に電圧を印加し
た方が総計の引力は大きくなる。移動が可能な配線30
が移動するしきい値の引力が、制御用配線1個に電圧を
印加した場合の引力と2個に電圧を印加した場合の引力
の中間にある場合、第3の実施形態のような動作が可能
になる。即ち、第3の実施形態の動作を実現するには、
Cms>Cmcであるようにスイッチを設計する必要が
あるわけである。
【0076】これとは逆に、Cms<Cmcの条件下で
は、図4に示すように、一方の制御用配線にのみ電圧を
印加した場合、移動可能な配線30が移動することにな
る。これは簡単にいえば、Cmcが大きい時、2個の制
御用配線21,22に電圧を印加してしまうと、逆に、
移動可能な配線30の電位が上がり過ぎてしまい、移動
可能な配線30と制御用配線21,22間のクーロン力
が、1個の制御用配線に電圧を印加するのに比べて小さ
くなってしまうためである。
【0077】また、図4に示すように、X軸用,Y軸用
の制御用配線21,22の一方に+Vの電位、他方に−
Vの電位を印加して、X軸用の多数の制御用配線21
と、Y軸用の多数の制御用配線22のマトリクスの交点
に配設した本発明のスイッチ素子のうちの任意のスイッ
チ素子を選択するようにすれば、容量関係の条件なく、
強いクーロン力で移動可能な配線30を移動できる。こ
れは、Vと−Vの印加により、移動可能な配線30の電
位は相殺されて0Vとなり、2倍のV2 に比例した無駄
の無い大きなクーロン力が働くためである。
【0078】例えばこれは、X軸の制御用配線21は非
選択時0V、選択時Vとして、Y軸の制御用配線22は
非選択時0V、選択時−Vとして、制御すれば容易に実
現できる。本方式においては、X軸の制御信号線とY軸
の制御信号線を直接、X軸用の制御用配線21とY軸用
の制御用配線22の入力とすることができ、論理積を生
成する論理回路が不要なため、マイナスの電位も容易に
利用できる。
【0079】(第4の実施形態)図5は、本発明の第4
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す図である。なお、図2及
び図3と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説
明は省略する。
【0080】本実施形態は、図2と図3の実施形態を組
み合わせたものであり、制御用配線はX軸用の制御用配
線21とY軸用の制御配線22に分割され、移動可能な
配線20はフローティングでは無く、0V或いは−Vの
電位を供給する電位供給端子40に接続されている。こ
こで、移動可能な配線30と電位供給端子40とは、切
断可能な細い配線により接続されている。効果として
は、図2と図3の実施形態の両方の効果が得られる。
【0081】本実施形態の動作条件例を、図6に示す。
第2の実施形態と同様に、電位供給端子を0Vに設定す
ることにより、制御用配線21,22に印加した電圧V
がそのまま、制御用配線21,22と移動可能な配線3
0間に印加するため、大きなクーロン力を持てるし、容
量関係,形状関係に依存すること無く、2個の制御用配
線21,22に電圧を印加した時のみ、移動可能な配線
30を移動できる。さらに、図6に示すように、2個の
制御用配線21,22に+Vと+V、+Vと−Vと電圧
を変えて印加しても、移動可能な配線30は移動でき
る。また同様に、−Vと−V電圧でも移動するため結果
として、スイッチ素子を制御する側の自由度が増す効果
がある。
【0082】(第5の実施形態)図7は、本発明の第5
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す図である。なお、図中の
111,112は接続用配線、121,122は制御用
配線、130は移動可能な配線を示している。本実施形
態では、移動可能な配線130に対して該配線130の
移動方向の一端側に制御用配線121を配置し、他端側
に制御用配線122を配置している。
【0083】主な効果は図1、図2の実施形態と同じで
ある。異なる点は、図1、図2の実施形態おいてはスイ
ッチング回数が1回のみであったが、本実施形態では多
数回スイッチングが行えることである。この場合、疲
労,摩耗は発生するため、スイッチングの回数は制限さ
れるが、FPGA等の応用においては何ら問題ない。
【0084】ここで、クーロン力を利用し物体を移動し
てスイッチングさせるには、単純な構成では実現できな
い。図36は、従来の電極0と電極1の間に導体を配置
した場合を示す。電極0に0V、電極1にV[V]の電
圧を印加して、各電極と導体間のクーロン力を計算して
みた。この時、電極0と導体間の面する面積をS0、距
離をd0として、電極1と導体間の面する面積をS1、
距離をd1とした場合、電極0と導体間の容量はC0=
εS0/d0、電極1と導体間の容量はC1=εS1/
d1であるため、導体の電位は、 V01=(d0S1)/(d1S0+d0S1)とな
る。
【0085】よって、電極0と導体間に働く引力は、 F0=ε/2×(S0×S12 )×V2 /(d1S0+
d0S1)2 となり、電極1と導体間に働く引力は、 F1=ε/2×(S1×S02 )×V2 /(d1S0+
d0S1)2 となる。S1=S0=Sの場合、2つの式は等しく F=ε/2×S×V2 /(d1+d0)2 となる。
【0086】電極0と電極1の距離が一定の場合、この
距離をdとするとd=d0+d1となり、結果として F=2×ε×S×V2 /d2 =一定 となる。この結果は、導体がどの位置にあろうと、導体
の両側の電極とのクーロン力は同じ且つ一定であること
を示し、導体は電圧を印加しても動かないことを示す。
【0087】本実施形態の図7に戻ると、この図36で
示した動かない問題を解決して移動可能な配線130を
動かすようにするため、移動可能な配線130の上下に
2個の制御用配線121,122を配設し、左右に接続
用配線111,112を配設して、移動可能な配線13
0と制御用配線121,122間の容量Cmcに比べ
て、移動可能な配線130と接続用配線111,112
間の容量Cmsが大きな値を示すように、移動可能な配
線130と接続用配線111,112間の隣接する面積
を大きくなるような構成を取っている。
【0088】これは例えば、2個の接続用配線111,
112に0[V]の電位を供給し、上の制御用配線12
1に0[V]、下の制御用配線122にV[V]の電位
を供給した場合、移動可能な配線130の電位は、0V
に隣接する容量が大きい分、(1/2)V[V]より小さ
な、Cmc/(2Cmc+2Cms)×Vの値となり、
移動可能な配線130と下の制御用配線122間の電位
Vmcが移動可能な配線130と上の制御用配線121
間の電位=移動可能な配線130と左右の接続用配線1
11,112間の電位より大きな値を取り、結果とし
て、総計のクーロン力は下側への引力となり、移動可能
な配線130は下側に移動する。
【0089】同様に、これは例えば、2個の接続用配線
111,112に0[V]の電位を供給して、下の制御
用配線122に0[V]、上の制御用配線121にV
[V]の電位を供給した場合、総計のクーロン力は上側
への引力となり、移動可能な配線130は上側に移動す
る。また、図36の原理で、移動可能な配線130と、
接続用配線111,112間の大部分を占める横方向の
クーロン力の総計は相殺されてゼロとなり、移動可能な
配線130が移動し易くなっている。
【0090】(第6の実施形態)図8は、本発明の第6
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す図である。なお、図7と
同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略
する。
【0091】本実施形態が図7に示した第5の実施形態
と異なる点は、制御用配線121,122が、121
b,121bと122a,122bに、それぞれ2つに
分割された点である。移動の原理及び主な効果は、図7
の実施形態と同様である。
【0092】(第7の実施形態)図9は、本発明の第9
の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子の断面図を示す。この断面図
は、移動可能な配線と、絶縁膜の形状を示しており、図
1〜8の発明全てに適用できる、また他の後半の発明に
も適用できる。
【0093】図9(a)においては、絶縁膜250には
凹型のレール状の溝251が形成されており、その上に
移動可能な配線230が下に凸の型ではめ込まれてい
る。このレール構成により、移動可能な配線230は紙
面表裏方向にのみ安定に移動できるようになる。絶縁膜
250と移動可能な配線230間には、空気,真空(気
圧の低い),ガス,或いは液体260が満たされる構成
になっており、LSIチップ完成後は、これらのものを
満たしてパッキングする。
【0094】図9(b)(c)においては、移動可能な
配線230は絶縁膜250の溝251と完全に鍵穴のよ
うにはまっており、左右上下の移動を制限している。従
ってこの場合、図9(a)の効果に加え、さらに安定動
作が可能となる。
【0095】(第8の実施形態)図10は、本発明の第
8の実施形態を説明するためのもので、論理可変LSI
に適用できるスイッチ素子の一部を示す図である。これ
は、溝251を形成した絶縁膜250と、移動可能な配
線230の下に凸部分の両方含まれるX軸−Y軸面で切
った平面の断面図を示しており、図1〜9の発明全てに
適用できる、また他の後半の発明にも適用できる。
【0096】移動可能な配線230が上或いは下の位置
にある時は、下の絶縁膜250と上の移動可能な配線2
30間の距離が長く、移動可能な配線230が中央付近
の位置にある時は、下の絶縁膜250と上の移動可能な
配線230間の距離が短くなるようにしてある。これに
より、移動可能な配線230が上或いは下にある時安定
であり、クーロン力が働かない時は上下に移動しにくく
してあり、クーロン力が上或いは下に働いた時のみ移動
可能な配線230が移動できるようにしてある。これに
より、半導体装置の落下等外部の重力加速度等の影響を
排除でき、装置の安定性を高められる。
【0097】(第9の実施形態)図11及び図12は、
本発明の第9の実施形態を説明するためのもので、論理
可変LSIに適用できるスイッチ素子を示す図である。
(a)は断面図、(b)は平面図を示している。
【0098】図1〜図10までにおいては、平面型のス
イッチ素子の例を示したが、この例では立体構成でスイ
ッチ素子を構成した例を示している。図11において
は、制御用配線320は上のメタル2で形成され、2個
の接続用配線311,312は下のメタル1で形成さ
れ、移動可能な配線330は、メタル1とメタル2及び
これらのコンタクトで形成されている。
【0099】図12においては、制御用配線320は上
のメタル2で形成され、2個の接続用配線311,31
2は1つは下のメタル1で、もう1つは上のメタル2で
形成され、移動可能な配線330は、メタル1とメタル
2及びこれらのコンタクトで形成されている。
【0100】このように複数の配線層を用いて本発明の
スイッチ素子を構成することによって、今までの実施形
態の効果に加え、素子が小さくなり配線の自由度が上が
る、例えば、図11においては、メタル1を接続用配線
として主に用い、メタル2を制御用配線として主に用い
る場合に適しているし、図12においては、メタル1で
構成したX軸方向信号線(接続用配線)とメタル2で構
成したY軸方向の信号線(接続用配線)を、それら交点
に配置した本発明のスイッチ素子で接続、非接続する場
合等に適している。この例の上下逆にした例や、3層以
上で構成した例等も容易に実現できる。
【0101】(第10の実施形態)図13、図14、図
15は、本発明の第10の実施形態を説明するためのも
ので、論理可変LSIに適用できるスイッチ素子を示す
図である。本実施形態がこれまでに説明した実施形態と
異なる点は、移動可能な配線を移動してスイッチングす
るのではなく、てこの原理で回転可能な配線を回転して
スイッチングする点である。図中の411,412は接
続用配線、420は制御用配線、430は回転可能な配
線、440は電圧供給端子、460は軸溝を示してい
る。
【0102】図13は回転可能な配線430がフローテ
ィングの場合、図14は回転可能な配線430が電圧供
給端子440と細い配線で接続されており、クーロン力
で切断する方式、図15は回転可能な配線430が電圧
供給端子440と細い配線で接続されており、クーロン
力で細い配線を曲げて用いる場合を示す。いずれも回転
可能な配線430の一端を絶縁膜の溝460にはめ込ん
で、配線430は回転動作しかしないようにしてある。
【0103】これらの例では回転軸を基準に、制御用配
線420より接続用配線411,412が遠い例を示し
たが、その関係を逆にしてもよい。但し、図14、15
に示すように、回転軸を基準にして制御用配線420よ
りも、切断或いは曲げる細い配線は近い方が効果があ
る。
【0104】(第11の実施形態)図16及び図17
は、本発明の第11の実施形態を説明するためのもの
で、論理可変LSIに適用できる従来型スイッチ素子を
示す。図中の511,512は接続用配線、521,5
22,523は制御用配線、530は湾曲可能な配線を
示している。
【0105】素子構成としては、湾曲可能な配線530
の両側を固定しイニシャルとして、湾曲可能な配線長を
2点固定間の距離より長くしておくことにより、上下ど
ちらかで安定する方式である。このスイッチ構成として
は従来のMEMS型スイッチと同じであり、従来の論理
回路を構成するトランジスタの替わりに用いるには、疲
労,摩耗の問題があり困難であったが、本発明のように
チップ製造後に論理接続情報、配線接続を変えることが
できる論理可変LSIに適用する場合はスイッチング回
数が有限でも良く、十分な効果がある。但し、素子サイ
ズが大きくなる等の問題は残る。
【0106】図16は、湾曲可能な配線530の一方側
に制御用配線521,522を配置した1回限りのスイ
ッチ例である。図17は、図16の構成に加え、湾曲可
能な配線530の他方側にも制御用配線523を配置
し、複数回スイッチングできるスイッチ例である。な
お、湾曲,曲がり等する配線を信号配線の一端として、
湾曲、曲がり等で他の信号配線と接続する形のMEMS
スイッチも考えられるが、湾曲,曲がり等を実現するに
は、細く長い配線となるため、信号配線間の抵抗が大き
くなる問題があり、現実的でない。
【0107】(第12の実施形態)図18〜図24は、
本発明の第12の実施形態を説明するためのもので、論
理可変LSIに適用できるスイッチ素子を含む回路構成
例を示す。
【0108】図18の例では、X軸方向にX−信号線
(接続用配線),X−選択線(制御用配線)を複数配設
し、Y軸方向にY−信号線(接続用配線),Y−選択線
(制御用配線)を複数配設して、これらの交点に、前記
図3、図5等の制御用配線が2本ある方式のスイッチ素
子をマトリクス状に配置した場合の一部分を示す。
【0109】この構成により、任意のX−信号線とY−
信号線の交点部分を接続、非接続にできる。これにより
第1に、論理積を生成する論理回路が不要にでき、集積
度を高める効果がある。第2に、クーロン力を用いる本
発明のスイッチ素子は高電圧動作を必要とするので、論
理回路が不要にできれば、サイズの大きな高耐圧トラン
ジスタを不要にできる。またこれは、電源電圧と制御用
配線の印加電圧の乖離が大きく、耐圧の大きなトランジ
スタを形成できない場合には、なおさら有効となる。
【0110】図19の例では、X軸方向にX−信号線
(接続用配線),X−選択線(制御用配線)を複数配設
して、Y軸方向にY−信号線(接続用配線),Y−選択
線(制御用配線)を複数配設して、これら交点に、前記
図1、図2等の制御用配線が1本ある方式のスイッチ素
子をマトリクス状に配置した場合の一部分を示す。この
構成により、交点に論理積を実現する論理回路を介して
本発明スイッチ素子と接続すれば、任意のX−信号線と
Y−信号線の交点部分を接続、非接続にできる。
【0111】図20の例では、X軸方向にX−信号線
(接続用配線),X−選択線(制御用配線)を複数配設
して、Y軸方向にY−信号線(接続用配線),Y−選択
線(制御用配線)を複数配設して、これらの交点に、前
記図1、図2等の制御用配線が1本ある方式のスイッチ
素子をマトリクス状に配置した場合の一部分を示す。
【0112】この構成によって、交点に論理積を実現す
る論理回路を設け、X−選択線群とY−選択線群の中か
ら所望のX−選択線と、Y−選択線を論理回路に入力す
ることにより、例えばN本のX−選択線では2N 乗の場
合が存在するため、分けて用いれば、図19に比べて選
択線群の本数をN/2N 倍に大幅に減らすことができ
る。
【0113】図21の例では、X軸方向にX−信号線
(接続用配線)を複数配設し、Y軸方向にX−選択線
(制御用配線)、X軸方向にY−選択線(制御用配線)
を複数配設して、これらの交点に、前記図3、図5等の
制御用配線が2本ある方式のスイッチ素子をマトリクス
状に配置した場合の一部分を示す。この構成により、任
意のX−信号線とX−信号線を接続、非接続にできる。
【0114】図22の例では、Y軸方向にY−信号線
(接続用配線)を複数配設して、Y軸方向にX−選択線
(制御用配線)、X軸方向にY−選択線(制御用配線)
を複数配設して、これらの交点に、前記図3、図5等の
制御信号配線が2本ある方式のスイッチをマトリクス状
に配置した場合の一部分を示す。この構成により、任意
のY−信号線とY−信号線を接続、非接続にできる。
【0115】以上の図18、図21、図22の構成を組
み合わせれば、任意のX,Y−信号線を引き延ばした
り、縮めたり、途中でX,Y軸を変えたりと、自由に配
線を切替え可能となる。
【0116】図23の例では、X軸或いはY軸方向にX
(Y)−信号線(接続用配線)、Y軸方向にX(Y)−
選択線(制御用配線)、X軸方向にY(X)−選択線
(制御用配線)を複数配設して、これらの交点に、前記
図1、図2等の制御用配線が1本ある方式のスイッチを
マトリクス状に配置した場合の一部分を示す。この構成
により、交点に論理積を実現する論理回路を介して本発
明のスイッチ素子と接続すれば、任意のX(Y)信号配
線の交点部分を接続、非接続により、配線長の長短を変
えることができる。
【0117】図24は図23の構成に加え、図20と同
様にX−選択線群とY−選択線群を設けたものである。
この構成により、X−選択線群とY−選択線群の中から
所望のX−選択線と、Y−選択線を論理回路に入力する
ことにより、例えばN本のX−選択線では2N 乗の場合
が存在するため、分けて用いれば、図23に比べて選択
線群の本数をN/2N 倍に大幅に減らすことができる。
【0118】(第13の実施形態)図25は、本発明の
第13の実施形態を説明するためのもので、論理可変L
SIに適用できるスイッチ素子を複数配設したブロック
或いはチップ構成を示す図である。
【0119】チップ(或いはブロック)においては、複
数の論理回路ブロックとその周りに図1から図17で示
したようなスイッチ素子を配置して、Xラインコントロ
ーラ,Yラインコントローラの各々で任意のX,Y軸の
選択線を選択し、その交点を図18から図24の構成に
してスイッチ素子のON/OFFを切り替える。Xライ
ンコントローラ,Yラインコントローラの内部にはレジ
スタが入っており、外部信号により順番に各マトリクス
状のスイッチ素子にON/OFFを書き込んでいけば、
LSI製造後でもユーザが所望の論理LSIを得ること
が可能になる。
【0120】なお、クーロン力を利用するスイッチの印
加電圧が高い場合は、Xラインコントローラ,Yライン
コントローラ回路を高耐圧の大き目のトランジスタを用
いてやればよい。この場合でも、チップ或いはブロック
の端にあるこれら回路は集積度が低くても、全体サイズ
をさほど大きくしなくて済む。
【0121】(第14の実施形態)図26は、本発明の
第14の実施形態を説明するためのもので、論理可変L
SIに適用できるスイッチ素子を複数配設したブロック
或いはチップ構成を示す図である。
【0122】チップ(或いはブロック)においては、複
数のX−選択線と複数のY−選択線と、それら交点に図
3、図5で示したような2個の制御用配線を持つスイッ
チ素子をマトリクス状に複数配置し、図18、図21、
図22の回路構成で、X,Y−選択線とスイッチ素子を
接続する。複数のX−選択線と複数のY−選択線とが配
設された全体の領域上に、マトリクス状にチップ外部と
の接続を行うパッドを配設し、2次元配置された各パッ
ドは、複数のX−選択線と複数のY−選択線のどれか1
つと一対一対応で、図中黒丸で示したコンタクトを介し
て接続される。この結果、パッドがX軸にN列、Y軸に
N列あるとパッド数はN×Nで、各々のX,Y−選択線
は、2分すると各々N×N/2本用いることができ、結
果として(N×N/2)2 個のスイッチ素子を制御でき
る。
【0123】本実施形態の構成により、マトリクス状に
配設された任意のスイッチ素子を、外部パッドから論理
回路素子を通さずに、直接選択して電圧を印加できる。
これにより、移動可能な配線を移動されるのに必要な電
位が高く、LSI内部のトランジスタ耐圧が低い場合で
も論理可変LSIを構成できる。さらに、余分な制御回
路を全く無くすることができる。これにより、上記まで
述べた本発明のスイッチ素子の低抵抗による高速動作に
加え、高集積,大容量,低コストの論理可変LSIを実
現できる。
【0124】(第15の実施形態)図27は、本発明の
第15の実施形態を説明するためのもので、図26の方
式における具体的なチップ例を示している。
【0125】この例に示すように、1cm角の論理可変
LSIにおいて、200μmピッチで2次元にパッドを
配置した場合、パッド数は50個×50個=2500個
のパッドとなり、X−選択線が1250本、Y−選択線
が1250本利用でき、これら交点に配設されるスイッ
チ素子の数は1250×1250=1,562,500 となる。
つまり、約1.5メガトランジスタと膨大な量にでき、
現在の10万素子程度のFPGAに比べても、十分自由
度の高い論理可変LSIを実現できつつ、高速動作に加
え、高集積、大容量、低コストのものが実現できる。
【0126】(第16の実施形態)図28は、本発明の
第16の実施形態を説明するためのもので、論理可変L
SIに用いる書き込み装置例を示す。これは、図26、
図27等に適用できるものである。
【0127】図28(a)に示すように、論理可変LS
I602を乗せる台601と、2次元に配置されたパッ
ドに対応するプローブ603(図28(b))側に2次
元配置のピンを持つヘッド部604と、ヘッド部604
を上げ下げすると共に位置合わせをする移動可能ステー
ジ605と、ユーザが設計した論理をソフトウエアで変
換して、どのスイッチ素子をON/OFFするか機能を
有し、どの手法で論理配線情報を書きこむかを決めるコ
ンピュータ606とを備えている。ここで、書き込み後
に検証する機能も備えることも可能であるのは、勿論で
ある。
【0128】LSI製造において200μmピッチのパ
ッドの位置合わせ技術は確立しており、現実的である
し、さらに微細なピッチにすることにより、扱えるスイ
ッチ素子数は2乗で増大する。本実施形態では、製品群
が異なってもプローブ603のみを取り替えれば済む。
【0129】(第17の実施形態)図29は、本発明の
第17の実施形態を説明するためのもので、論理可変L
SIにおけるパッド部分の拡大図である。これは、図2
6のパッド部の拡大を示している。(a)は平面図、
(b)は断面図である。
【0130】縦に走る選択線701上に設けた絶縁膜7
02にコンタクト703を開け、その上にパッド用配線
層704でパッドを作り、その上に保護膜705を付
け、パッドの内側の保護膜を取り除くと完成する。この
構成により、選択線701より幅の大きいパッドを容易
に実現できる。なお、パッドから選択線、選択線からス
イッチ素子と論理回路を介さずに構成できるが、書き込
み時以外はこのノードが0Vになるように、どこかで電
流が無視できる程度の高抵抗の抵抗等を介して、GND
に接続しておくことが望ましい。
【0131】(第18の実施形態)図30は、本発明の
第18の実施形態を説明するためのもので、論理可変L
SIにおける素子構造を示す断面図である。図中の80
1はSi基板、802は素子分離絶縁膜、803はソー
ス・ドレイン領域、804はゲート電極、806は第1
層メタル、808は第2層メタルを示している。また、
811,812,830は第3層メタルを示しており、
811,812は接続用配線であり、830は移動可能
な配線である。
【0132】この例ではnMOS,pMOS等のアクテ
ィブ素子形成後、一部の配線は下層の配線で不変の接続
を行い、上層の配線で本発明のスイッチ素子を構成し
て、配線接続情報を変えるようにできる。本説明では図
の説明では省略したが、本発明のスイッチ素子はセルブ
ロック間に配置するばかりでなく、セルブロック内の接
続切替え素子として用いることにより、自由度の高い論
理可変LSIを実現できる。
【0133】(第19の実施形態)図31は、本発明の
第19の実施形態を説明するためのもので、クーロン力
を利用したスイッチを示す図であり、(a)はON時、
(b)はOFF時を示している。
【0134】この例は、ソース・ドレイン間のチャネル
となる領域に移動可能な配線を配置すると共に、この移
動可能な配線の移動方向両側にゲート(Gate,/Gate)
となる制御用配線をそれぞれ配置したものであり、論理
回路を構成するトランジスタの替わりとして用いること
ができる。疲労、摩耗の問題はあるが、図7で説明した
ように、トランジスタ素子として動かすために、移動可
能な配線の左右両面にバイアスノードを配設して負荷容
量を負荷し、Gate,/Gateに電圧を印加してもそれほど
移動可能な配線の電位が上がらないようにしておけば、
繰り返しスイッチングできるMEMS型トランジスタが
実現できる。
【0135】本実施形態の特徴は、ON/OFFの電流
差が従来トランジスタより大きい、移動可能な配線が上
にある場合ONし、ソース・ドレイン部と移動可能な配
線が近すぎて、従来のトランジスタでは実現できないく
らい小さい場合でも、本実施形態では移動可能な物体が
上にある場合、バリスティックやクーロンブロケット効
果で伝導し、下に下がると完全に絶縁できる。さらに、
半導体トランジスタのような、Sファクタ、しきい値落
ちの問題も無く、0.1V以下でも動作可能となる。
【0136】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種
々変形して実施することができる。
【0137】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ク
ーロン力を用いてLSI製造後論理接続情報を書き換え
ることができる論理可変LSIにおいては、1)配線接
続部の抵抗を従来よりも桁違いに小さくでき、高速な論
理可変LSIを実現することが可能となる。2)従来に
比べて無駄のないMEMS型スイッチ素子を構成でき、
低電圧動作化、小型化,低配線接続抵抗化,バラツキ許
容,安定動作が可能となる。また、スイッチ以外の制御
回路部を無くし、或いは大幅に削減でき、高い信頼性を
確保しつつ、高集積化,低コスト化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる半導体装置を説明する
ためのもので、論理可変LSIに適用できるスイッチ素
子の平面図。
【図2】第2の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の平面図。
【図3】第3の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の平面図。
【図4】第3の実施形態の変形例を説明するための図。
【図5】第4の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の平面図。
【図6】第4の実施形態の変形例を説明するための図。
【図7】第5の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の平面図。
【図8】第6の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の平面図。
【図9】第7の実施形態に係わる論理可変LSIに適用
できるスイッチ素子の断面図。
【図10】第8の実施形態に係わる論理可変LSIに適
用できるスイッチ素子の断面図。
【図11】第9の実施形態に係わる論理可変LSIに適
用できるスイッチ素子を示す平面図と断面図。
【図12】第9の実施形態に係わる論理可変LSIに適
用できるスイッチ素子の別の例を示す平面図と断面図。
【図13】第10の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を示す断面図。
【図14】第10の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子の別の例を示す断面図。
【図15】第10の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子のさらに別の例を示す断面図。
【図16】第11の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できる従来型スイッチ素子の例を示す断面図。
【図17】第11の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できる従来型スイッチ素子の別の例を示す断面図。
【図18】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図19】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図20】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図21】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図22】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図23】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図24】第12の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を含む回路構成例を示す図。
【図25】第13の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を複数配設したブロック或いは
チップ構成を示す図。
【図26】第14の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を複数配設したブロック或いは
チップ構成を示す図。
【図27】第15の実施形態に係わる論理可変LSIに
適用できるスイッチ素子を複数配設したブロック或いは
チップ構成を示す図。
【図28】第16の実施形態に係わる論理可変LSIに
用いる書き込み装置例を示す図。
【図29】第17の実施形態に係わる論理可変LSIに
おけるパッド部分の拡大図。
【図30】第18の実施形態に係わる論理可変LSIに
おける素子構造を示す断面図。
【図31】第19の実施形態を説明するためのもので、
クーロン力を利用したスイッチ素子を示す図。
【図32】従来のFPGAの例を示すブロック図。
【図33】従来のFPGAの例を示すブロック図。
【図34】従来のFPGAの方式、問題点をまとめて示
す図。
【図35】従来のMEMS型スイッチ例を示す図。
【図36】従来の電極間に挟まる導体に働く力の例を示
す図。
【符号の説明】
11,12,111 ,112 ,311 ,312 ,411 ,412 ,51
1 ,512 …接続用配線 20,21,22,121 ,122 ,320 ,420 ,521 ,52
2 …制御用配線 30,130,230,330…移動可能な配線 40,440…電位供給端子 250…絶縁膜 251…溝 430…回転可能な配線 460…軸溝 530…湾曲可能な配線 601…台 602…LSI 603…プローブ 604…ヘッド部 605…ステージ 606…CPU 701…選択線 702…絶縁膜 703…コンタクト 704…パッド用配線 705…保護膜 801…Si基板 802…素子分離絶縁膜 803…ソース・ドレイン領域 804…ゲート電極 806…第1層メタル 808…第2層メタル 811,812…第3層メタル(接続用配線) 830…第3層メタル(移動可能な配線) Q…正電荷 −Q…負電荷 +V,−V…電圧印加ノード Cms,Cmc…容量 Metal 1,Metal 2…金属配線 SW…スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/82 H01L 21/88 H01L 21/3205 H01L 49/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された移
    動可能な配線と、この移動可能な配線に隣接して配置さ
    れた制御用配線とから構成され、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて前記制御用配線に所定の電圧を印加することによ
    り、前記移動可能な配線をクーロン力により移動させ
    て、前記移動可能な配線と第1の接続用配線間、及び前
    記移動可能な配線と第2の接続用配線間をそれぞれ接続
    するものであることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された移
    動可能な配線と、この移動可能な配線に隣接して配置さ
    れた制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて前記制御用配線に所定の電圧を印加することによ
    り、前記移動可能な配線と前記制御用配線間、前記移動
    可能な配線と第1の接続用配線間、前記移動可能な配線
    と第2の接続用配線間、の全てにクーロン力による引力
    を働かせて、前記移動可能な配線と第1の接続用配線
    間、及び前記移動可能な配線と第2の接続用配線間が接
    続され、かつ前記移動可能な配線と前記制御用配線間が
    接続されないように構成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  3. 【請求項3】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された移
    動可能な配線と、この移動可能な配線に隣接して配置さ
    れた第1及び第2の制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて第1及び第2の制御用配線の両方に所定の電圧を
    印加することにより、前記移動可能な配線と第1の制御
    用配線間、前記移動可能な配線と第2の制御用配線間、
    前記移動可能な配線と第1の接続用配線間、前記移動可
    能な配線と第2の接続用配線間、の全てにクーロン力に
    よる引力を働かせて、前記移動可能な配線と第1の接続
    用配線間、及び前記移動可能な配線と第2の接続用配線
    間が接続され、かつ前記移動可能な配線と第1の制御用
    配線間、及び前記移動可能な配線と第2の制御用配線間
    が接続されないように構成されていることを特徴とする
    半導体装置。
  4. 【請求項4】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された移
    動可能な配線と、この移動可能な配線の移動方向に沿っ
    て該移動可能な配線を挟んで配置された第1及び第2の
    制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて第1及び第2の制御用配線のいずれか一方に所定
    の電圧を印加することにより、前記移動可能な配線と第
    1の制御用配線間、又は前記移動可能な配線と第2の制
    御用配線間にクーロン力による引力を働かせて、前記移
    動可能な配線と第1の接続用配線間、及び前記移動可能
    な配線と第2の接続用配線間が接続され、かつ前記移動
    可能な配線と第1の制御用配線間、及び前記移動可能な
    配線と第2の制御用配線間が接続されないように構成さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された移
    動可能な配線と、この移動可能な配線の移動方向の一旦
    側に対向配置された第1及び第2の制御用配線と、前記
    移動可能な配線の移動方向の他端側に対向配置された第
    3及び第4の制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて第1及び第2の制御用配線の両方、又は第3及び
    第4の制御用配線の両方のいずれか一方に所定の電圧を
    印加することにより、前記移動可能な配線と第1及び第
    2の制御用配線間、又は前記移動可能な配線と第3及び
    第4の制御用配線間にクーロン力による引力を働かせ
    て、前記移動可能な配線と第1の接続用配線間、及び前
    記移動可能な配線と第2の接続用配線間が接続され、か
    つ前記移動可能な配線と第1及び第2の制御用配線間、
    及び前記移動可能な配線と第3及び第4の制御用配線間
    が接続されないように構成されていることを特徴とする
    半導体装置。
  6. 【請求項6】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された湾
    曲可能な配線と、この湾曲可能な配線に隣接して配置さ
    れた制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて前記制御用配線に所定の電圧を印加することによ
    り、前記湾曲可能な配線と前記制御用配線間、前記湾曲
    可能な配線と第1の接続用配線間、前記湾曲可能な配線
    と第2の接続用配線間、の全てにクーロン力による引力
    を働かせて、前記湾曲可能な配線と第1の接続用配線
    間、及び前記湾曲可能な配線と第2の接続用配線間が接
    続され、かつ前記湾曲可能な配線と前記制御用配線間が
    接続されないように構成されていることを特徴とする半
    導体装置。
  7. 【請求項7】半導体基板上に集積された複数の半導体素
    子と、これらの半導体素子に接続された複数の信号配線
    と、これらの信号配線の内の任意の2本をそれぞれ接続
    する複数のスイッチ素子と、これらのスイッチ素子を外
    部からの信号により選択的に駆動するスイッチ駆動手段
    とを備えた半導体装置であって、 前記各スイッチ素子は、前記複数の信号配線の内の異な
    る2本にそれぞれ接続された第1及び第2の接続用配線
    と、第1及び第2の接続用配線に隣接して配置された回
    転可能な配線と、この回転可能な配線に隣接して配置さ
    れた制御用配線とからなり、 前記スイッチ駆動手段により選択されたスイッチ素子に
    おいて前記制御用配線に所定の電圧を印加することによ
    り、前記回転可能な配線と前記制御用配線間、前記回転
    可能な配線と第1の接続用配線間、前記回転可能な配線
    と第2の接続用配線間、の全てにクーロン力による引力
    を働かせて、前記回転可能な配線と第1の接続用配線
    間、及び前記回転可能な配線と第2の接続用配線間が接
    続され、かつ前記回転可能な配線と前記制御用配線間が
    接続されないように構成されていることを特徴とする半
    導体装置。
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