JP3418795B2 - 溶融蒸発用金属組成物および金属の溶融蒸発方法 - Google Patents

溶融蒸発用金属組成物および金属の溶融蒸発方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融蒸発用金属組成物
および金属の溶融蒸発方法に関し、さらに詳細には、た
とえば、真空蒸着およびイオンプレーティングするため
の溶融蒸発用金属組成物および金属の溶融蒸発方法に係
わる。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】従来、た
とえば、電子工業において、また、各種金属ならびにガ
ラス、プラスチック、紙および布などの非金属などの表
面加工処理工程において真空蒸着およびイオンプレーテ
ィングなどが広く使用されている。これらの真空蒸着お
よびイオンプレーティングなどでは、これらを工業的に
効率よく行なうために、高い減圧度(以下 真空 と記
すこともある)で、多量の金属を可及的に急速に溶融蒸
発させることが必要であるとされている。
【0003】処で、従来の金属の溶融蒸発方法におい
て、比較的熱伝導率が大きい金属を蒸発させる場合であ
って、荷電粒子ビームを使用したときには、金属溶融用
のハース(水冷るつぼ)内に、熱伝導率がハースの材料
よりも低く、かつ、溶融金属とは反応しにくい、たとえ
ば、グラファイトのような物質で作られたハースライナ
ーを設置し、その中に装填された金属に荷電粒子ビーム
を照射して該金属を溶融蒸発させている。しかしなが
ら、この方法では、金属の蒸発速度が遅く実用上、満足
し得ないものであった。たとえば、2.4KWのプラズ
マを使用し、ハースの直径を72mm、溶融金属温度を8
00〜900℃としてアルミニウムを溶融蒸発させた場
合に、その蒸発速度は1.7×10-4 kg/m2/秒であっ
た。また、アルミニウムは熱伝導率が大きいため、たと
えば、圧力勾配型プラズマガン(以下URガン と記
す)を使用した比較的低エネルギー密度の電子ビームで
溶融蒸発させることができるが、この場合でも蒸発速度
が実用するには遅く、蒸発速度を増加させるべく蒸発源
の温度を上昇させる必要があり、そのためには、ハース
の断熱が必要となる。しかしながら、たとえば、グラフ
ァイトなどの断熱材で作られたハースライナーで断熱し
ようとすると、次のような問題が生ずる。すなわち、 a)電子ビームのパワーを上げてハース内全体の温度を
上昇させると、突沸する危険性が増大し、もしも、突沸
した場合には、溶融せしめられた金属がハース外へ飛散
することになる。 b)溶融アルミニウムは反応活性が大きいために、高温
下ではハースライナーと反応して、ハースライナーの寿
命を短縮させることになり、また、この反応生成物が被
蒸発金属の表面を覆って蒸発速度を低下せしめることに
なる。 このような問題を回避するために、ハース内の内容物の
温度分布を、中心部では比較的高く、周縁部では比較的
低く、その差を大きくすればよいことが理論的に知られ
ている。それにも拘わらず、たとえば、アルミニウムな
どを単独で使用した場合には、ハース内の内容物は、中
心部と周縁部とでは温度差が小さく、実質的に均一とな
り、前記のような温度分布が得られない。また、ハース
内の内容物にこのような温度分布を形成させるための具
体的な手段は、未だ知られていない。このことは、アル
ミニウムを始めとする、蒸発温度における熱伝導率が8
0ジュール/メートル/秒/゜K以上の被蒸発金属に共通
する問題点であり、就中、反応性が大きいアルミニウム
を被蒸発金属として使用する場合には、特に問題とされ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段、作用】本発明者は、たと
えば、真空蒸着およびイオンプレーティングなどにおい
て、これらを工業的に効率よく行なうために、真空下、
比較的高温下で、被蒸発金属とハースライナーの構成材
料とを互いに反応させることなく、多量の金属を可及的
に急速に溶融蒸発させるために、ハース内の内容物の温
度分布を中心部では比較的高く、周縁部では比較的低
く、この両者の差を大きくすることについて、鋭意、研
鑚を重ねた結果、たとえば、アルミニウムなどの被蒸発
金属と、特定な物質との組成物を加熱することにより、
ハース内の内容物の温度分布を前記の所望の温度分布と
することが可能であるとの新知見を得、この新知見に基
づいて、本発明に到達した。すなわち、本第一発明は、
減圧中で溶融蒸発させられる金属であって、蒸発温度に
おける熱伝導率が80ジュール/メートル/秒/°K以
上の被蒸発金属と、2000°Kでの蒸気圧が10-2
スカル以下の物質とを含有させてなることを特徴とする
溶融蒸発用金属組成物であり、本第二発明は、金属を減
圧中で溶融蒸発させる方法において、蒸発温度における
熱伝導率が80ジュール/メートル/秒/°K以上の被
蒸発金属、2000°Kでの蒸気圧が10-2パスカル
以下の物質とを含有させてなる溶融蒸発用金属組成物を
加熱して前記蒸発温度における熱伝導率が80ジュール
/メートル/秒/°K以上の被蒸発金属を溶融蒸発させ
ることを特徴とする金属の溶融蒸発方法である。
【0005】本発明における、蒸発温度における熱伝導
率が80ジュール/メートル/秒/゜K以上、好ましく
は、80〜10000ジュール/メートル/秒/゜Kの被
蒸発金属(以下単に 被蒸発金属 と記すこともある)
は、代表例は、アルミニウム、銀、金および銅などの金
属単体ならびにふっ化マグネシウムなどの金属化合物お
よび氷晶石(ナトリウムとアルミニウムのふっ化物)な
どの金属化合物を含有する物質などである。蒸発温度に
おける熱伝導率が80ジュール/メートル/秒/゜K未満
の金属は従来の方法で、実用するに満足し得るように蒸
発速度をあげることができるので本発明を適用する必要
はない。
【0006】本発明の溶融蒸発用金属組成物において、
被蒸発金属と共に含有せしめられる物質は、2000°
Kでの蒸気圧が10-2パスカル以下の物質(以下 促進
物質と記すこともある)であればよく、特に制限はない
が、この蒸気圧が低い程好まし、実用上、10-10
10-2パスカルの物質が好適である。この促進質は
短周期型周期表における第5周期(第6列)IV〜VIII
族もしくは第6周期(第8列)IV〜VIII族に属し、前記
の蒸気圧を有する化合物である。前者の代表例は、ジル
コニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウムおよびル
テニウムなど、後者の代表例は、ハフニウム、タンタ
ル、タングステン、レニウム、オスミウムおよびイリジ
ウムなどである。溶融蒸発用金属組成物に2000°K
での蒸気圧が10-2パスカルより高い物質を含有させた
場合には、このような物質も被蒸発金属とともに蒸発
し、金属蒸気中または金属化合物の蒸気中に不純物とし
て多量に混入され、その結果、形成さた皮膜の特性を
著しく低下させることになる。
【0007】被蒸発金属に対する促進物質の比は重量比
で0.1〜10、好ましくは0.5〜2とされる。この比
が0.1未満および10を越えた場合には、比較的高温
における被蒸発金属の蒸発量および蒸発速度のいずれも
実用するに満足できる程度に増大させることはできない
が、この範囲を外すことを妨げない。
【0008】本発明における溶融蒸発用金属組成物と
は、被蒸発金属と促進物質とが、溶融蒸発時において混
合状態にあることを意味し、被蒸発金属と促進物質と
は、たとえば、ハースに装填されるに先立って、予め互
いに混合されてもよく、また、別々にハースに供給して
ハース内で互いに混合されて組成物とされてもよいが、
実用上、前者が好ましい。なお、この溶融蒸発用金属組
成物は、溶融後、冷却時には合金を形成することになる
ことから、この溶融蒸発用金属組成物の溶融物は、合金
の前駆体ともいえる(以下、この溶融蒸発用金属組成物
の溶融物を 合金前駆体 と記すこともある)。通常
は、溶融と蒸発とは、同一のハース内で連続して行われ
るが、溶融と蒸発とを別々のハース内で行うこともでき
る。後者の場合には、蒸発のみに使用されるハース内に
は、ライナーを設ける必要はない。
【0009】本発明の金属の溶融蒸発方法では、溶融蒸
発の熱源として、通常は、荷電粒子ビームが使用され
る。また、荷電粒子ビームとしては、通常は、電子ビー
ムおよびプラズマイオンビームなどが使用される。これ
らのビームを発生させる装置として、市販品をそのまま
使用することができる。就中、圧力勾配型プラズマガン
が好ましい。なお、本発明で使用される荷電粒子ビーム
は、出力が比較的低いものでよいが、出力が比較的高い
荷電粒子ビームを使用することを妨げない。また、本発
明の金属の溶融蒸発方法における運転諸元は、溶融蒸発
の熱源を発生させる装置の種類、使用される被蒸発金属
および促進物質のそれぞれの種類、相互の比、ハースへ
の装填量およびハースライナーの構成材料などによって
異なり、一概に特定し得ないが、実用上、たとえば、溶
融蒸発の熱源の発生装置として、圧力勾配型プラズマガ
ンを使用した場合には、つぎの如くである。すなわち、 溶融蒸発させる温度…500〜2500℃、好ましく
は、1500〜2500℃ 溶融蒸発させる圧力…1×10-8 〜10パスカル(P
a)、好ましくは、5×10-3〜1×10-1Pa 放電用電源 印加電圧…………20〜100ボルト(V)好ましく
は、30〜60V 放電電流…………20〜250アンペア(A)好ましく
は、40〜100A プラズマにかけられる磁場の強さ…プラズマガンの中心
線とハースの中心線との交点の位置で20〜50G などである。但し、電子ビーム蒸着の場合には、溶融蒸
発させる圧力は、低い程、好ましい。なお、本発明で使
用される金属溶融蒸発装置として、通常は、市販品をそ
のまま使用することができる。
【0010】本発明の溶融蒸発用金属組成物および金属
の溶融蒸発方法は、アルミニウム、銀、金および銅なら
びにこれらの金属の酸化物、窒化物および炭化物などの
金属化合物などのそれぞれをガラスおよびプラスチック
などの表面に蒸着させて、ガラスおよびプラスチックな
どの表面に皮膜を形成せしめ、ガラスおよびプラスチッ
クなどの表面に金属光沢を付与して、たとえば、反射
鏡、装飾品、自動車部品および電気器具部品とする場
合、ガラスおよびプラスチックなどの表面を導電性にし
て、たとえば、蓄電器を製造する場合、発信器用水晶の
表面に銀を蒸着させて周波数特性および安定性を改善す
る場合、ならびに、他の金属薄膜表面に金を蒸着させて
金の皮膜を形成させた後に、この金の皮膜を剥離して金
箔を製造する場合などに好適に使用される。
【0011】
【実施例】本発明を、図1の縦断面図で示された金属溶
融蒸発装置を使用した実施例によってさらに具体的に説
明するが、本発明は、この実施例に限定されるものでは
ない。すなわち、図1で示された金属溶融蒸発装置は、
真空チェンバー11の上部には真空蒸着すべき基板 7をそ
の下面に支持するための基板ホルダー 8が垂下せしめら
れており、他方、下部には、その内部に永久磁石が内蔵
せしめられたハース(水冷るつぼ) 5が配設されてお
り、該基板 7とハース 5とは、その間に介在せしめられ
たシャッター 6で隔離されている。また、真空チェンバ
ー11は真空ポンプ3と接続されている。さらに、真空チ
ェンバー11の側面から、空芯コイルであるプラズマ集束
用コイル 4を経由してプラズマを発生させ照射するプラ
ズマガン 2が設けられている。該プラズマガン 2の中心
には、プラズマ作動ガス 1を真空チェンバー11へ供給す
るための供給孔が設けられている。また、金属化合物の
被膜を形成させる場合に使用される、酸素、窒素および
アセチレンなどの反応ガスを真空チエンバー11内へ導入
するための反応ガス導入管13が真空チェンバー11の壁を
貫通して配設されている。プラズマガン 2および基板ホ
ルダー 8は、放電用電源 9およびバイアス電源10のそれ
ぞれと接続されている。また、放電用電源 9、プラズマ
ガン 2、ハース 5およびバイアス電源10はいずれもアー
スされている。
【0012】真空チェンバー11は、通常は、アルミニウ
ム合金で作られている。また、ハース 5の内部は、所望
により、ハースライナーで断熱されている。プラズマガ
ン 2としてURガンが使用されており、このプラズマガ
ン 2は真空チェンバー11の側面に取り付けられている。
このプラズマガン 2から発生せしめられたプラズマ12は
プラズマ集束用コイル 4を経由して真空チェンバー11内
に照射され、さらにハース 5内の永久磁石によって直角
に曲げられてハース 5に達する。基板ホルダー8は真空
チェンバー11から絶縁されており、また、バイアス電源
10によってバイアス電圧の印加を可能ならしめている。
【0013】本発明の金属の溶融蒸発方法においては、
この装置を使用して、次のようにして金属または金属化
合物を蒸着させて金属または金属化合物の被膜が形成さ
れる。すなわち、たとえば、真空蒸着すべき基板 7を基
板ホルダー 8に装着し、かつ、本発明の溶融蒸発用金属
組成物をハース 5内に装填した後に、真空チェンバー11
内を真空ポンプ 3によってベース圧力まで排気し、プラ
ズマの作動ガス 1として一定量のアルゴンガスをプラズ
マガン 2内を経由させて真空チェンバー11に導入する。
真空チェンバー11内が所定圧力に達した後、プラズマガ
ン 2の陰極とハース 5との間で放電させて、これによっ
て生成せしめられたプラズマ12の電子ビーム成分をハー
ス 5溶融蒸発金属組成物に集中させて溶融蒸発
金属組成物を溶融せしめ、合金前駆体を形成せしめる。
この合金前駆体の温度はさらに上昇せしめられ、被蒸発
金属はこの温度に対応した蒸気圧で蒸発を開始せしめら
れ、蒸発せしめられた被蒸発金属の蒸気は真空チェンバ
ー11内を基板 7に向って移行する。金属化合物の被膜を
形成せしめる場合には、被蒸発金属の蒸発速度およびハ
ース 5内の温度が共に安定し、定常状態に達したとき
に、酸素ガスのような反応ガスを反応ガス導入管13から
真空チェンバー11に導入する。この導入された反応ガ
スと蒸発せしめられた被蒸発金属の蒸気とは、ハース 5
から間隔をおいた箇所で互いに反応せしめられつつ、対
応する金属化合物の蒸気を生成し、この金属化合物の蒸
気は、基板 7に向ってさらに移行する。プラズマが安定
し、反応ガスを導入した場合には、反応ガス導入後に、
シャッター 6を開けて、金属蒸気または金属化合物の蒸
気を通過せしめ、基板 7の表面に金属または金属化合物
の被膜の形成を開始する。多くの場合に、イオンプレー
ティングによって作られる被膜を形成する金属化合物
、一般に導電性がよいため、バイアス電圧を印加す
。しかしながら、アルミニウムの酸化物は絶縁物であ
るので、バイアス電圧を印加することができない。
【0014】実施例1 前記の装置を使用して、基板であるアルミニウム合金の
表面にアルミニウムを蒸着させた。すなわち、真空チェ
ンバー11の内容積は0.64m3である。また、ハース5の
内部は、グラファイト製のハースライナーで断熱され、
その内容積は100ccである。プラズマガン2の先端か
らハース5の中心線までの間隔は290mmである。この
ハース5内にアルミニウム70gとタングステン70gと
を装填し、真空チェンバー11内の圧力を5×10-5Pa
とした後、プラズマガン2から40SCCM(標準状態)で
アルゴンガスを導入した。その結果、真空チェンバー11
内の圧力は1×10-1Paとなった。放電電源9に4
0Vの電圧を印加し、プラズマガン2に40Aの電流を
印加してプラズマを発生させ、ハース5内の被蒸発金属
組成物を800℃で10分間加熱して、溶融させアルミ
ニウムとタングステンとの合金の前駆体を形成せしめ
た。なお、このときの、真空チェンバー11中の、プラズ
マガン2の中心線とハース5の中心線との交点における磁
場の強さは30ガウスであった。ついで、プラズマガン
2の印加電流を60Aに上昇せしめて得られたアルゴン
プラズマでこの合金前駆体を引続いて加熱すると、この
合金前駆体の温度は1940℃に達し、また、被蒸発金
属の蒸発速度は4.7×10-3kg/m2/秒に達した。ま
た、被蒸発金属であるアルミニウムとハースライナーの
構成材料であるグラファイトとの反応は、実質的に認め
られなかった。なお、このときの、真空チェンバー11中
の、プラズマガン2の中心線とハース5の中心線との交点
における磁場の強さは30ガウスであった。他方、タン
グステンを共存せしめることなく、アルミニウムのみを
使用した以外は前記と同様にしてアルミニウムを溶融蒸
発せしめた処、ハース5中のアルミニウムの温度は80
0〜900℃までしか上昇せず、この温度での蒸発速度
は1.7×10-4kg/m2/秒に過ぎなかった。その後、
加熱時間の経過に伴い、温度が比較的低いにも係わら
ず、アルミニウムはハースライナーの構成材料と反応
し、溶融せしめられたアルミニウムの表面はその反応生
成物で覆われ、蒸発速度は時間の経過とともに低下し
た。
【0015】実施例2 アルミニウムの代りに銀および銅をそれぞれ使用した以
外は、実施例1と同様にして行なった。結果を表1に示
す。 表1 組成物として使用 金属担体単独使用 到達温度 2200°C 1200°C 銀 2.0×10-1 1.6×10-7 蒸発速度* 銅 1.5×10-3 1.3×10-8 * 蒸発速度の単位:kg/m2/秒 なお、本実施例においても、実施例1におけると同様に
被蒸発金属である銀および銅のそれぞれとハースライナ
ーの構成材料であるグラファイトとの反応は、実質的に
認められなかった。この表1の結果からも、被蒸発金属
促進物質との溶融蒸発用金属組成物とすることによ
り、被蒸発金属の蒸発速度が著しく増大せしめられるこ
とが明白である。
【0016】
【発明の効果】金属の蒸着およびイオンプレーテイング
などにおいて行なわれる金属の溶融蒸発において、本発
明を使用することにより、荷電粒子ビームが低出力のも
のであっても、ハース内で中心部が比較的高温で周縁部
が比較的低温な温度分布を生ぜしめ、被蒸発金属が比較
的高温度であるにも拘わらず、被蒸発金属とハースライ
ナーの構成材料とを反応させることなく、多量の被蒸発
金属を急速に溶融蒸発させることを可能ならしめ、以
て、従来と同一電力でプラズマを発生させて溶融蒸発さ
せれば、被蒸発金属の蒸発速度を大幅に増大させること
が可能となり、被蒸発金属の蒸発速度を従来におけると
同等にすれば電力を節減でき、大幅な省エネルギーが可
能となり、金属の蒸着およびイオンプレーテイングを効
率よく行なわせることができる。また、本発明の金属の
溶融蒸発方法は、被蒸発金属として、ハースライナーと
の反応性の大きいアルミニウムを使用する場合には、特
に、好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属溶融蒸発装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ作動ガス 2 プラズマガン 3 真空ポンプ 4 プラズマ集束用コイル 5 ハース(水冷るつぼ) 6 シャッター 7 基板 8 基板ホルダー 9 放電用電源 10 バイアス電源 11 真空チエンバー 12 プラズマ 13 反応ガス導入管

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧中で溶融蒸発させられる金属であっ
    て、蒸発温度における熱伝導率が80ジュール/メート
    ル/秒/゜K以上の被蒸発金属と、2000゜Kでの蒸気圧
    が10-2パスカル以下の物質とを含有させてなることを
    特徴とする溶融蒸発用金属組成物。
  2. 【請求項2】 蒸発温度における熱伝導率が80ジュー
    ル/メートル/秒/゜K以上の被蒸発金属がアルミニウム
    である請求項1記載の溶融蒸発用金属組成物。
  3. 【請求項3】 2000゜Kでの蒸気圧が10-2パスカル
    以下の物質がタングステンである請求項1記載の溶融蒸
    発用金属組成物。
  4. 【請求項4】 蒸発温度における熱伝導率が80ジュー
    ル/メートル/秒/゜K以上の被蒸発金属に対する200
    0゜Kでの蒸気圧が10-2パスカル以下の物質の比が、重
    量比で0.1〜10である請求項1乃至3のいずれか1
    項記載の溶融蒸発用金属組成物。
  5. 【請求項5】 金属を減圧中で溶融蒸発させる方法にお
    いて、蒸発温度における熱伝導率が80ジュール/メー
    トル/秒/°K以上の被蒸発金属、2000°Kでの蒸
    気圧が10-2パスカル以下の物質とを含有させてなる溶
    融蒸発用金属組成物を加熱して前記蒸発温度における熱
    伝導率が80ジュール/メートル/秒/°K以上の被蒸
    発金属を溶融蒸発させることを特徴とする金属の溶融蒸
    発方法。
  6. 【請求項6】 蒸発温度における熱伝導率が80ジュー
    ル/メートル/秒/゜K以上の被蒸発金属がアルミニウム
    である請求項5記載の金属の溶融蒸発方法。
  7. 【請求項7】 2000゜Kでの蒸気圧が10-2パスカル
    以下の物質がタングステンである請求項5記載の金属の
    溶融蒸発方法。
  8. 【請求項8】 蒸発温度における熱伝導率が80ジュー
    ル/メートル/秒/゜K以上の被蒸発金属に対する200
    0゜Kでの蒸気圧が10-2パスカル以下の物質の比が重量
    比で0.1〜10である請求項5乃至7のいずれか1項
    記載の金属の溶融蒸発方法。
  9. 【請求項9】 金属を溶融蒸発させる温度が300〜2
    500℃である請求項5乃至8のいずれか1項記載の金
    属の溶融蒸発方法。
  10. 【請求項10】 金属を溶融蒸発させる圧力が1×10
    -8〜10パスカルである請求項5乃至9のいずれか1項
    記載の金属の溶融蒸発方法。
  11. 【請求項11】 金属を溶融蒸発させる熱源として荷電
    粒子ビームを使用する請求項5乃至10のいずれか1項
    記載の金属の溶融蒸発方法。
  12. 【請求項12】 金属を溶融蒸発させる荷電粒子ビーム
    として電子ビームまたはプラズマイオンビームを使用す
    る請求項5乃至11のいずれか1項記載の金属の溶融蒸
    発方法。
  13. 【請求項13】 ビームを発生させる装置として圧力勾
    配型プラズマガンを使用する請求項5乃至12のいずれ
    か1項記載の金属の溶融蒸発方法。
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