JP3417839B2 - 3次元画像表示装置 - Google Patents

3次元画像表示装置

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JP3417839B2
JP3417839B2 JP11338998A JP11338998A JP3417839B2 JP 3417839 B2 JP3417839 B2 JP 3417839B2 JP 11338998 A JP11338998 A JP 11338998A JP 11338998 A JP11338998 A JP 11338998A JP 3417839 B2 JP3417839 B2 JP 3417839B2
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伊藤  剛
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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元画像表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元画像表示装置としては、左右眼に
夫々の視点からの画像(以下、両眼視差画像と呼ぶ)を
提示する二眼式が一般的である。しかしながら、二眼式
では両眼視差から定まる幅輳角と表示像の焦点位置が異
なるために、生理的に不自然さがあり、眼の疲労などが
生じてしまう。これはパララックスパノラマグラムやレ
ンチキュラーレンズを用いた2枚の視差画像を有する多
眼式ステレオグラムにおいても同様である。
【0003】従って、より自然な立体視を実現するため
には、より現実に近い立体像を表示すれば良く、このた
めにホログラムや超多眼式などが研究されている。しか
し、ホログラムを実用的レベルで制御するには、光の波
長精度で回折縞間隔を制御しなければならない。一方、
超多眼式では、水平方向に100程度の視差数を実現す
る方法として、アナモルフィック光学系を利用した方法
(特開平8−262371)やレーザ光を集束させた光
源を使う集束化光源列法(特開平8−256359)な
どが研究されており、リアルな立体画像を実現してい
る。しかし、アナモルフィック光学手法は光学系のサイ
ズが大きくなるといった問題を抱えており、集束化光源
列法では青色レーザの作製が難しいことや明るさが十分
に取れないなどの課題を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、3次元画
像表示装置は、従来より種々の方式が提案されている
が、表示性能や装置の大きさ、その他の面で十分なもの
が得られていないのが現状である。本発明は上記従来の
課題に対してなされたものであり、表示性能等に優れた
3次元画像表示装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はフィールドエミ
ッションディスプレイ(FED)の原理を応用したもの
であるが、通常のFEDでは発光部で生じた光に指向性
がないため、本発明では、光学系によって発光部で生じ
た光に指向性を持たせることにより立体表示(3次元表
示)を行うようにしている。ただし、発光部と光学系と
の位置関係がずれると隣接する領域との間でクロストー
クが生じるおそれがあるため、本発明では特にこのよう
な問題に対する方策を提供している。
【0006】本発明に係る3次元画像表示装置は、複数
配列された各画素が視差画像を表示する複数の視差画像
ドットで構成され、視差画像ドットに対応して設けられ
たカソード部と、カソード部との間の電界によってカソ
ード部から電子を放出させるアノード部と、カソード部
からアノード部への電子の放出を制御するゲート部と、
カソード部からアノード部へ放出された電子を受けて発
光する発光部と、この発光部から放出された光に指向性
を与えて視差画像を生成する光学系と、視差画像ドット
間に設けられ前記発光部で生じた光の一部を遮光する遮
光手段とを有することを特徴とする(請求項1)。
【0007】遮光手段は視差画像ドット間に設けられて
いればよい。すなわち、各視差画像ドットについて隣接
する視差画像ドットとの境界領域すべてに遮光手段を設
けてもよいが、複数の視差画像ドットを1単位として各
単位の境界領域のみに遮光手段を設けてもよい。複数の
視差画像ドットで構成される1単位として1画素を対応
させるようにしてもよく、この場合には各画素間に遮光
手段が設けられることになる。
【0008】本発明によれば、遮光手段を設けたことに
より、発光部と光学系との位置関係が多少ずれても、視
差画像ドット間或いは画素間でのクロストークを抑制す
ることができ、表示性能に優れた3次元画像表示装置を
得ることができる。また、発光部(蛍光体層)と光学系
との位置関係のずれを許容できることから、発光部と光
学系との位置合わせに冗長性を持たせることが可能とな
る。
【0009】光学系には、画像信号に応じて変調された
発光部からの光の方向を変える(例えば平行光にする)
光学レンズ素子と、この光学レンズ素子を通過した光に
対して回折効果を与える回折効果素子(例えば、ホログ
ラフィック光学素子)とを用いればよく、これにより指
向性を持った光を得ることができ、多視点画像を生成す
ることができる。
【0010】一つの視差画像ドットの大きさは例えば1
0μm程度であり、1画素内の視差画像ドット数は例え
ば100個程度で構成される。アノード部を遮光性導電
部材で形成することにより、アノード部を遮光手段と兼
ねるようにしてもよい(請求項2)。このような構成で
は、遮光手段を別途設ける必要がないため、製造工程の
簡単化をはかることができる。また、アノード部の遮光
性導電部材として反射率の高い金属を用いることによ
り、アノード部で反射した光を透光部から放出すること
が可能であり、光の利用効率を増すことができる。
【0011】発光部(蛍光体層)の裏側(光学系から遠
い側、カソード部に近い側)に反射率の高い金属等によ
って導電部を設けることにより、蛍光体層で生じた光を
反射させることができ、光の利用効率を増すことができ
る。また、この導電部によって蛍光体層に帯電した電荷
を放出することも可能である。
【0012】また、本発明に係る3次元画像表示装置
は、複数配列された各画素が視差画像を表示する複数の
視差画像ドットで構成され、視差画像ドットに対応して
設けられたカソード部と、カソード部との間の電界によ
ってカソード部から電子を放出させ一つ以上の視差画像
ドットに対応して分離して配置されたアノード部と、カ
ソード部からアノード部への電子の放出を制御するゲー
ト部と、カソード部からアノード部へ放出された電子を
受けて発光する発光部と、この発光部から放出された光
に指向性を与えて視差画像を生成する光学系とを有する
ことを特徴とする(請求項3)。
【0013】アノード部は一つ以上の視差画像ドットに
対応して分離して設けられていればよい。すなわち、各
視差画像ドット毎にすべてアノード部を分離して設けて
もよいが、複数の視差画像ドットを1単位(例えば、列
方向或いは行方向の複数の視差画像ドットを1単位とす
る)として各単位毎にアノード部を分離して設けてもよ
い。
【0014】ここでいうアノード部は、アノードとして
実質的に機能する部分を指し、アノード電極を構成する
導電部材自体は連続的につながっていてもよい。したが
って、アノード電極を構成する導電部材自体が分離され
ている他、連続的につながった導電部材のカソード側に
複数の絶縁性部材を互いに分離して設け、この絶縁部材
が設けられていない領域をアノード部とすることも可能
である。
【0015】本発明によれば、一つ以上の視差画像ドッ
トに対応してアノード部を分離して配置したことによ
り、カソード部から放出された電子をアノード部に集中
させることができるため、アノード部が形成されていな
い領域での発光部の発光を抑えることができる。したが
って、発光部からの光を整合性よく効率的に光学系へ供
給することができ、視差画像ドット間或いは画素間での
クロストークを抑制することができ、表示性能に優れた
3次元画像表示装置を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 (第1実施形態)まず、本発明の第1の実施形態につい
て図1等を参照してを説明する。
【0017】図1において、ガラス等の材料からなる絶
縁性の背面基板11上に、多数の微小冷陰極(カソー
ド)すなわちエミッタ電極12が設けられている。この
エミッタ電極12は、Mo等の高融点金属からなる導電
性材料を用いて形成され、各々が一つの視差画像ドット
に対応して1画素内に多数配列されている。各エミッタ
電極12の周囲には絶縁膜13を介してゲート電極14
が設けられており、このゲー卜電極14によりエミッタ
電極12からの電子の放出が制御される。
【0018】エミッタ電極12やゲート電極14が形成
された基板に対向する位置には、ITO(Indium Tin Ox
ide)等の導電性で且つ透明な材料からなるアノード電極
22が設けられ、さらに発光層となる蛍光体層21がア
ノード電極22上に塗布されている。アノード電極22
及び蛍光体層21は透過性のよいガラス基板28上に形
成されており、蛍光体層21から発光した光がガラス基
板28の表面部に到達するようになっている。
【0019】以上説明した発光の基本的原理は、FED
(Field Emission Display)の発光原理と同様のもので
ある。アノード電極22の上方にはガラス基板28及び
透光性絶縁物29を介してレンズ素子25が各視差画像
ドットに対応して配置されている。このレンズ素子25
の中心軸(光軸)は、発光領域の中心位置を通り、さら
にエミッタ電極12の先端位置を通るようになっている
ことが好ましい。レンズ素子25としては、例えばマイ
クロレンズ、シリンドリカルレンズ、フライヤーレンズ
を用いることができる。このレンズ素子25の上方に
は、回折効果を持つ回折効果素子26としてホログラフ
ィック光学素子(HOE)や回折格子がレンズ素子25
に密着して配置されている。
【0020】発光領域とレンズ素子25の間には、レン
ズの焦点位置から大きくずれた光照射が制限されるよう
に、透光部23(例えば開口部、スリット状或いはホー
ル状)と遮光部24が設けられている。開口部の中心位
置は、エミッタ電極12の先端位置及びレンズ素子25
の中心軸に対応していることが好ましい。遮光部24の
材料としては、CrとCrOx との積層膜或いは遮光性
の樹脂膜等を用いることができる。
【0021】レンズ素子25の焦点はガラス基板28の
上面に位置するようになっており、発光領域から透光部
23を通過した光はレンズ素子25によって平行光とな
り、さらにHOE26の回折効果によって指向性を持っ
た光となって外方に放出される。
【0022】このように、視差画素ドットに対応して
(レンズ素子25及びエミッタ電極12に対応して)透
光部23を設け、この透光部の周囲すなわち視差画像ド
ット間に遮光部24を設けているため、視差画像ドット
間でのクロストークを抑えることができ、表示品質の優
れた3次元表示を行うことができる。
【0023】図2は、本実施形態の他の例を示したもの
である。図1に示した構成要素と対応する構成要素には
同一番号を付している(他の実施形態等でも同様)。本
例では、透光性絶縁部材29としてレンズ素子25と一
体型のガラス基板を用いており、蛍光体層21からの光
がガラス基板に入る前に遮光部24によって制限され、
より精度よく光をレンズ素子25に入射させることがで
きる。また、本例では、蛍光体層21の下部にAl等の
反射率の高い金属材料を用いたメタルバック部27を設
けており、蛍光体層21に帯電した電荷を放出するとと
もに、蛍光体層21で発光した光を反射させて透光部に
導くことにより光の利用効率を高めるようにしている。
【0024】図3は、透光部23及び遮光部24の配置
について示したものである。図3(a)は、隣接する画
素間にのみ遮光部24を設けて画素内全体を透光部23
としたものである。このような構成であっても、1画素
内は同色を表示するため、画素間でのクロストークはな
くなり色ずれが改善される。図3(b)は、隣接する画
素間に遮光部24を設けるとともに、隣接する視差画像
ドット間にも遮光部24を設け、視差画像ドット毎に透
光部23を設けたものである。このような構成を用いる
ことにより、視差画像ドット間でのクロストークも改善
することができる。
【0025】図4は、透光部23及び遮光部24とレン
ズ素子26との配置関係について示したものである。L
はレンズ26の中心と端部との距離(レンズの半径に対
応)、Dは透光部23の中心と端部との距離(透光部の
幅の1/2に対応)、Xはレンズ26の中心と透光部2
3の中心とのずれ量である。
【0026】図4(b)は、「X<D<L」という関係
を満たしており、透光部23の範囲にレンズ26の光軸
が存在するようになっているため、蛍光体層からの光が
効率よくレンズに入射する。一方、図4(a)は、「X
>D、且つ、D<L>」という関係であり、レンズ26
の光軸上に遮光部24が位置する構成になってしまい、
光の利用効率が低下してしまう。したがって、透光部2
3及び遮光部24とレンズ素子26との配置関係を、4
(b)のように、「X<D<L」という関係を満たすよ
うにすることが好ましい。
【0027】(第2実施形態)本実施形態は、図6或い
は図10に示されるように、アノード22にAl等の遮
光性金属を用いてこれを遮光部(反射層としても機能す
る)として用い、アノード22間の領域を透光部として
用いるものである。
【0028】まず、本実施形態の一例として、図6の構
造を作製するための製造工程について、図5を参照して
説明する。なお、図5は一つの視差画像ドットに対応す
る製造工程について示している。
【0029】まず、図5(a)に示すように、基板31
に底部を尖らせた凹部を形成する。このような凹部の形
成方法としては、Si単結晶基板を異方性エッチングす
る方法があげられる。一例をあげて説明すると、p型
(100)結晶面方位のSi単結晶基板31上に、厚さ
0.1[μm]程度のSiO2 熱酸化膜をドライ酸化法
により形成し、さらにレジストをスピンコート法により
塗布する。次に、ステッパを用いて例えば1μm角の正
方形開口部が得られるようにレジストのパターニングを
行い、NH4 F・HF混合溶液によりSiO2 膜をエッ
チングする。レジストを除去した後、残されたSiO2
膜をマスクとして30wt%のKOH水溶液を用いて異
方性エッチングを行うことで、Si単結晶基板に図5
(a)に示すような深さ0.71μm程度の逆ピラミッ
ド状の凹部が形成される。
【0030】次に、NH4 F・HF混合溶液を用いてマ
スクとして用いたSiO2 膜を除去した後、図5(b)
に示すように、Si単結晶基板31上に絶縁膜32とし
てSiO2 熱酸化膜を形成する。本例では、厚さ0.5
[μm]となるように、ウェット酸化法によってSiO
2 熱酸化膜を形成した。なお、絶縁膜32は、CVD法
等によりSiO2 を堆積することによっても形成できる
が、熱酸化SiO2 は緻密であり、厚さの制御等が容易
であることから好ましい。続いて、上記凹部が充分に埋
められるように、蛍光体層21を例えば30μm程度の
厚さでSiO2膜32が形成された基板31上に形成す
る。
【0031】さらに、図5(c)に示すように、メタル
バック27となるAl膜を厚さ1μm程度形成する。次
に、図5(d)に示すように、Si単結晶基板31のみ
をエチレンジアミン、ピロカテコール及びピラジンの混
合水溶液でエッチング除去し、SiO2 膜32を露出さ
せるとともに、SiO2 膜32に覆われた蛍光体層21
によるピラミッド形状(四角錐状)の凸部を突出させ
る。続いて、遮光部を兼ねるアノード22として、Al
層をSiO2 膜32上に形成する。本例では、厚さ0.
5μmとなるようにスパッタリング法により形成した。
【0032】次に、図5(e)に示すように、Al膜2
2及びSiO2 膜32に覆われた凸部の先端がわずかに
隠れる程度に、フォトレジスト33を形成する。本例に
おいては、0.9μm程度の厚さでスピンコート法によ
りフォトレジスト33を塗布した。
【0033】さらに、図5(f)に示すように、酸素プ
ラズマによるドライエッチングを行い、Al反射層22
及びSiO2 膜32の先端がある程度、例えば0.7μ
m程度露出するようにフォトレジスト33をエッチング
する。
【0034】その後、図5(g)に示すように、反応性
イオンエッチングにより、凸部の先端にあるAl反射層
22、SiO2 膜32及び蛍光体層21を除去して全体
を平坦化し、蛍光体層21が露出した開口部(透光部)
を形成する。
【0035】以上のような製造方法を用いることにより
図6に示すような装置を作製することができるが、蛍光
体層21及びアノード電極22を有する光源アレイ側の
設計仕様は、カソード電極12及びゲート電極14を有
するアレイ側の設計仕様と同等とすることによって、合
わせ精度を向上することができる。
【0036】本例によれば、アノード電極22が遮光部
(反射部としても機能する)として機能するため、この
遮光部間の開口部からのみ蛍光体層21からの光をレン
ズ25に照射するすることができ、クロストークの低減
された立体表示を行うことができる。また、アノード電
極22方向への発光成分は、アノード電極22が反射層
としても機能するためアノード電極で反射するととも
に、さらにメタルバック部27でも反射して、その一部
はアノード電極間の開口部からレンズ方向に放出される
ことになり、光の利用効率を向上させることができる。
【0037】図7は、図6に示した構成の変更例を示し
たものである。本例は開口部にのみ蛍光体層21が存在
するようにしたものであり、図5(c)の工程で蛍光体
層21を薄く形成することによって作製することができ
る。
【0038】図8は、図6に示した構成のさらに他の変
更例を示したものである。これは、蛍光体層21の厚み
をカソードからの電子の透過距離に合わせるようにした
ものであり、例えば図5(b)の工程で蛍光体層21を
開口部に対応した領域にのみ形成することによって作製
することができる。
【0039】次に、本実施形態の他の例として、図10
の構造を作製するための製造工程について、図9を参照
して説明する。なお、図9は一つの視差画像ドットに対
応する製造工程について示している。
【0040】まず、図9(a)に示すように、基板41
に底部を尖らせた逆ピラミッド状の凹部を形成する。基
板41には例えばSi単結晶基板を用いればよく、図5
(a)に示した方法と同様にして凹部を形成することが
できる。
【0041】次に、図9(b)に示すように、Si単結
晶基板41上に絶縁膜42としてSiO2 熱酸化膜を形
成する。この熱酸化SiO2 膜42についても図5
(b)に示した方法と同様にして形成すればよい。この
SiO2 膜42上に、凹部が充分に埋められるように、
透光性絶縁膜43を形成する。
【0042】次に、図9(c)に示すように、Si単結
晶基板41のみをエッチング除去してSiO2 膜42を
露出させ、さらに露出したSiO2 膜42上に遮光部を
兼ねるアノード電極22としてAl膜をスパッタリング
法によって形成する。
【0043】次に、図9(d)に示すように、Al膜2
2等で覆われた凸部の先端がわずかに隠れる程度に、ス
ピンコート法によりフォトレジスト44を塗布する。さ
らに、図9(e)に示すように、エッチング等によりレ
ジスト44、Al膜22、SiO2 膜42及び透光性絶
縁膜43の一部を除去して凸部の透光性絶縁膜43を露
出させ、透光部(開口部)を形成する。
【0044】次に、図9(f)に示すように、蛍光体層
21及びAl膜からなるメタルバック層27を積層形成
する。以上のような製造方法を用いることにより、図1
0に示すような装置を作製することができるが、アノー
ド電極22が遮光部(反射部としても機能する)として
機能するため、この遮光部間の開口部からのみ蛍光体層
21からの光をレンズ25に照射するすることができ、
精度のよい表示を行うことができる。また、アノード電
極22方向への発光成分は、アノード電極22が反射層
としても機能するためアノード電極で反射するととも
に、さらにメタルバック部27でも反射して、その一部
はアノード電極間の開口部からレンズ方向に放出される
ことになり、光の利用効率を向上させることができる。
さらに、フォトレジストに可視領域に吸収を持たないも
しくは吸収の小さい材料を用いれば、フォトレジスト4
4を通り抜けた光をアノード電極22で反射させること
により、光利用効率をさらに向上させることも可能であ
る。
【0045】また、透光性絶縁膜43を図9(f)の工
程後に加工することでレンズ素子25としての機能を持
たせることも可能であり、レンズ素子を光源アレイ側に
一体化して形成することが可能である。
【0046】(第3実施形態)本実施形態は、1以上の
視差画像ドット毎にアノードとして機能する部分を分離
して設けたものである。
【0047】図11は本実施形態の一例を示したもので
あり、同図(b)は同図(a)のアノード電極22の平
面的配置を示したものである。図11の例では、アノー
ド電極22(ITO等の透光性導電材で構成することが
好ましい)の中心にレンズ素子25の光軸がくるように
アノード電極を配置し、一方向に配列した複数の視差画
像ドット毎にアノード電極ストライプ状に分離配置した
構造になっている。このような構成により、アノード電
極22にカソード電極12からの電子が集中し、分離さ
れたアノード電極間の隙間の領域に存在する蛍光体層2
1は発光しない。したがって、発光領域を制限すること
ができ、クロストークの少ない視差画像を表示すること
ができる。また、カソード電極12から放出される電子
はアノード電極22へ集中するため、アノード電極が小
さくなったことによって効率が下がることはほとんど無
い。なお、アノード電極は各視差画像ドット毎に分離配
置するようにしてもよい。
【0048】図12は本実施形態の他の例を示したもの
であるが、アノード電極22の前面に絶縁膜(絶縁部
材)51が分離されて配置されており、絶縁部材51の
隙間に位置するアノード電極が実質的なアノード部とし
て機能することになる。すなわち、カソード12から放
出された電子は絶縁部材51の隙間に位置する実質的な
アノード部に集められることになる。したがって、発光
領域を制限することができ、クロストークの少ない視差
画像を表示することができる。なお、絶縁部材51上
(カソード側)に導電部を設けることにより、絶縁部材
51に電荷が蓄積されないようにしてもよい。なお、絶
縁部材51は、実質的なアノード部が一方向に配列した
複数の視差画像ドット毎にストライプ状に分離配置され
るように設けてもよいし、実質的なアノード部が各視差
画像ドット毎に分離配置されるように設けてもよい。
【0049】(第4実施形態)本実施形態は、図13に
示すように、レンズ素子25とH0E26との間に透光
部23及び遮光部24を設け、隣接する視差画像ドット
間でのクロストークを低減するよう構成されている。こ
のような構造により、蛍光体層21から放出された光成
分の内、レンズ25の光軸とずれた位置の非平行光成分
を低減することができる。すなわち、HOEへ導かれる
光成分の内、HOEの垂線方向と傾きを持った成分を低
減することができ、隣接視差画像ドット間でのクロスト
ークをより効果的に低減することができる。
【0050】なお、上記各実施形態では、主として光軸
に対して垂直方向のずれを改善する方法について述べて
いるが、焦点位置から光軸方向へのずれはないようにす
ることが好ましい。
【0051】また、上記各実施形態において、相関の多
い隣接視差画像ドット間では、必ずしもクロストークを
完全に取り除く必要はなく、許容される自然な立体視が
行われる範囲であればよく、例えば単眼内に複数の視差
画像が照射されており、両眼にはそれぞれ異なる視差画
像が照射される領域においては、隣接視差画像ドット間
の重なりが合ったとしても一定の効果を奏することは可
能である。
【0052】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明これらの実施形態に限定されるものではな
く、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して
実施することが可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、視差画像ドット間に遮
光手段を設ける、或いは視差画像ドットに対応してアノ
ード部を分離して配置することにより、視差画像ドット
間或いは画素間でのクロストークを抑制することがで
き、表示性能に優れた3次元画像表示装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の一例についてその概
念構成を示した図。
【図2】本発明の第1の実施形態の他の例についてその
概念構成を示した図。
【図3】本発明の第1の実施形態について透光部及び遮
光部の配置について示した図。
【図4】本発明の第1の実施形態について透光部及び遮
光部とレンズ素子との配置関係について示した図。
【図5】本発明の第2の実施形態の一例についてその構
成要素の製造工程を順を追って示した図。
【図6】本発明の第2の実施形態の一例についてその概
念構成を示した図。
【図7】本発明の第2の実施形態の一例についてその変
形例を示した図。
【図8】本発明の第2の実施形態の一例についてその変
形例を示した図。
【図9】本発明の第2の実施形態の他の例についてその
構成要素の製造工程を順を追って示した図。
【図10】本発明の第2の実施形態の他の例についてそ
の概念構成を示した図。
【図11】本発明の第3の実施形態の一例についてその
概念構成を示した図。
【図12】本発明の第3の実施形態の他の例についてそ
の概念構成を示した図。
【図13】本発明の第4の実施形態の一例についてその
概念構成を示した図。
【符号の説明】
11…基板 12…カソード電極(エミッタ電極) 13…絶縁膜 14…ゲート電極 21…蛍光体層 22…アノード電極 23…透光部 24…遮光部 25…レンズ素子 26…ホログラフィック光学素子 27…バックメタル 28…ガラス基板 29、43…透光性絶縁部 31、41…シリコン基板 32、42…絶縁膜 33、44…レジスト 51…絶縁部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/12 H01J 31/22 G09F 9/00 - 9/00 366 H04N 13/00 - 17/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数配列された各画素が視差画像を表示す
    る複数の視差画像ドットで構成され、視差画像ドットに
    対応して設けられたカソード部と、カソード部との間の
    電界によってカソード部から電子を放出させるアノード
    部と、カソード部からアノード部への電子の放出を制御
    するゲート部と、カソード部からアノード部へ放出され
    た電子を受けて発光する発光部と、この発光部から放出
    された光に指向性を与えて視差画像を生成する光学系
    と、視差画像ドット間に設けられ前記発光部で生じた光
    の一部を遮光する遮光手段とを有し、前記光学系は、前
    記発光部からの光を平行光にする光学レンズ素子と、こ
    の光学レンズ素子を通過した光に対して回折効果を与え
    る回折効果素子とを有することを特徴とする3次元画像
    表示装置。
  2. 【請求項2】遮光性導電部材で形成した前記アノード部
    を前記遮光手段とすることを特徴とする請求項1に記載
    の3次元画像表示装置。
  3. 【請求項3】複数配列された各画素が視差画像を表示す
    る複数の視差画像ドットで構成され、視差画像ドットに
    対応して設けられたカソード部と、カソード部との間の
    電界によってカソード部から電子を放出させ一つ以上の
    視差画像ドットに対応して分離して配置されたアノード
    部と、カソード部からアノード部への電子の放出を制御
    するゲート部と、カソード部からアノード部へ放出され
    た電子を受けて発光する発光部と、この発光部から放出
    された光に指向性を与えて視差画像を生成する光学系と
    を有し、前記光学系は、前記発光部からの光を平行光に
    する光学レンズ素子と、この光学レンズ素子を通過した
    光に対して回折効果を与える回折効果素子とを有する
    とを特徴とする3次元画像表示装置。
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