JP3417289B2 - フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法 - Google Patents
フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法Info
- Publication number
- JP3417289B2 JP3417289B2 JP07244798A JP7244798A JP3417289B2 JP 3417289 B2 JP3417289 B2 JP 3417289B2 JP 07244798 A JP07244798 A JP 07244798A JP 7244798 A JP7244798 A JP 7244798A JP 3417289 B2 JP3417289 B2 JP 3417289B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ground improvement
- improvement body
- fore
- construction
- slime
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フォアパイリン
グ工法による地盤改良体の出来形推定方法に関し、特に
フォアパイリング工法により造成される地盤改良体の出
来形をこれの施工中に推定する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】フォアパイリング工法は、トンネル工事
における切り羽面前方の先受け工法などとして用いられ
るもので、セメントミルク等の硬化材の高圧噴射による
地盤改良機能を備えた二重管による削孔作業によって、
外管を芯材とする円柱状の地盤改良体を多数地中に形成
して、地盤の強度を高め、例えばトンネル掘削時におけ
るトンネル内壁面の地山の崩壊を防止するものである。 【0003】そして、このような地山補強効果を発揮さ
せるためには、硬化材の高圧噴射によって造成される地
盤改良体であるフォアパイリング造成体が設計通りに形
成されるようにその出来形や強度を管理する必要があ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなフォアパイリング工法は、従来の方法によれば、こ
れの施工中に地盤改良体の強度や出来形を管理する方法
がなかったため、設計通りの強度や出来形を有するか否
かは、フォアパイリング施工後のトンネル掘削中に確認
せざるを得なかった。 【0005】また、このようなフォアパイリング工法の
施工後に、設計通りの所望の地盤改良体を得るために
は、実際の施工前に、現場での試験施工を行い、当該現
場における地盤に対して所望の地盤改良体が得られるよ
うな穿孔速度や硬化材の噴射圧力などを予め設定してか
ら施工を行う方法も採用されているが、かかる試験施工
は、その規模が大きくなり、また、実際の施工において
は、試験施工とは異なる地盤条件となる場合もあるの
で、簡易かつ地盤条件に応じた地盤改良体の管理を行う
ことが困難であるという課題があった。 【0006】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、フォアパイリングの施工
中に、造成される地盤改良体の出来形を、簡易かつ容易
に把握してこれを管理することのできる、フォアパイリ
ング工法による地盤改良体の出来形推定方法を提供する
ことを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、フォアパ
イリング工法により造成される地盤改良体の出来形をこ
れの施工中に推定する方法であって、予め硬化材の噴射
エネルギーとスライム排泥効率との相関関係を求めてお
き、地盤改良体を造成する際の噴射エネルギーを前記相
関関係にあてはめて、かかる造成時におけるスライム排
泥効率を算定するとともに、造成時におけるスライム排
出流量を計測し、この計測値と前記スライム排泥効率か
ら理論上のスライム排出流量を求め、求められた理論上
のスライム排出流量から所定の式を介して地盤改良体の
外径を求めることにより、地盤改良体の出来形をこれの
施工中に推定することを特徴とするフォアパイリング工
法による地盤改良体の出来形推定方法にある。 【0008】そして、この発明によれば、センメントミ
ルク等の硬化材を高圧噴射しつつ二重管による削孔を行
って、地盤改良体としてのフォアパイル造成体を造成す
るが、かかる造成作業中において、造成されたフォアパ
イル造成体の外径Dを推定することにより、地盤改良体
の出来形を管理する。 【0009】すなわち、造成外径Dのフォアパイル造成
体が造成速度fでt分間造成後に形成される場合、物質
収支を考慮すると、以下のような関係が得られる。 【0010】 【数1】 ここで、 f:造成速度(m/min) D:造成体直径(m) t:造成時間(min) Q1 :硬化材噴射流量(m3 /min) Q2 :理論スライム排出流量(m3 /min) Vair:高圧噴射対象地山中の空気量(m3 ) e:間隙比 n:間隙率 Sr:飽和度 【0011】さらに、理論的なスライム排出流量Q2 は
上述の式(1)と式(2)、および式(3)とから以下
ように求めることが出来る。 【0012】 【数2】 と表すことが出来る。 【0013】また、実際のスライム排出流量をQ2 ’と
すればスライム排泥効率EDは ED = Q2 ’/Q2 …………(6) で表される。 【0014】一方、造成体単位長さ当たり噴射エネルギ
ーを考え、Eとすると、 【数3】 【0015】そして、この噴射エネルギーEと、スライ
ム排泥効率ED との間には、後述するように、一定の相
関関係があることが判明している。 【0016】したがって、本願発明によれば、予め実証
実験などによって、硬化材の噴射エネルギーとスライム
排泥効率との相関関係を求め、例えば数式や校正曲線等
として容易に求めておくことができるので、現場におい
て、フォアパイリング工法による地盤改良体の造成時に
生じる実際のスライム排出流量を計測すれば、この計測
値からフォアパイル造成体の直径Dを求めて、これの出
来形を容易に推定することができる。 【0017】すなわち、フォアパイル造成体を造成する
際の噴射エネルギーEを、予め求められている前記相関
関係にあてはめて、かかる造成時におけるスライム排泥
効率EDを算定するとともに、この算定値ED と計測さ
れた実際のスライム排出流量の計測値Q2 ’とから、
(6)式により、理論スライム排出流量Q2 を容易に求
めることが出来、この求められた理論スライム排出流量
Q2 から、式(5)によって、フォアパイル造成体の直
径Dを容易に算出することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。この実
施形態にかかるフォアパイリング工法は、一例として、
トンネルの先受け工法としての、多数の円柱状の鋼管補
強フォアパイリング造成体からなる芯材補強アンブレラ
工法の、各フォアパイリング造成体を造成すべく採用さ
れたものである。 【0019】すなわち、この実施形態のフォアパイリン
グ工法は、図1(a)〜(d)に示すように、二重管ロ
ッド10の外管11内に挿入配置された、先端に穿孔ド
リル12を突出配置する内管13を介して圧力水を給送
して初期穿孔を行った後、硬化材としてのセメントミル
クを給送し、これを地山15中に高圧噴射しつつ前記穿
孔ドリル12によって穿孔作業を行うことにより、外管
11の外周にフォアパイリング造成体を地盤改良体14
として造成して行くとともに、穿孔土砂を、土中水や残
余のセメントミルクなどと混合されたスライムとして、
二重管ロッド10の外管11と内管13との間の隙間か
ら排出しながら地盤改良体14を穿孔造成し((a)及
び(b)参照)、しかる後に、外管11を残置したまま
内管13を撤去し((c)参照)、必要に応じて残置し
た外管11内にセメントミルクなどの硬化材を追加注入
して造成作業を終了する((d)参照)。 【0020】そして、この実施形態によれば、予め実証
実験などによって、セメントミルクの噴射エネルギーE
とスライム排泥効率ED との相関関係を例えば数式や校
正曲線等として容易に求めておくことができるので、現
場において、フォアパイリング工法による地盤改良体1
4の造成時に生じる実際のスライム排出流量Q2 ’を計
測すれば、この計測値Q2 ’から地盤改良体14の直径
Dを求めて、これの出来形を容易に推定することができ
る。 【0021】すなわち、地盤改良体14を造成する際の
セメントミルクの噴射エネルギーEを、予め求められて
いる前記相関関係にあてはめて、かかる造成時における
スライム排泥効率EDを算定するとともに、この算定値
ED と計測された実際のスライム排出流量の計測値
Q2 ’とから、上記(6)式により、理論スライム排出
流量Q2 を容易に求めることが出来、またこの求められ
た理論スライム排出流量Q2 から、上記式(5)により
地盤改良体14の直径Dを容易に算出して、フォアパイ
ル造成体の出来形を容易に管理することが出来、これに
よって、所望の地盤改良体14が得られるように、穿孔
速度や硬化材の噴射圧力などを、施工中に容易に変更調
整することができる。 【0022】 【実施例】次に、硬化材の噴射エネルギーEとスライム
排泥効率ED との間に相関関係があることを示す実証実
験について記載するが、この発明はかかる実証実験に限
定されるものではない。 【0023】Mトンネルにおける実証実験データからN
o.1〜No.7の実施例について、表1に示されるそ
れぞれの造成速度fと造成時間tにおける、上記式
(4)を用いて求めたQ2 とその時のQ2 ’及びQ1 の
値、及び式(6)により求めたスライム排泥効率ED の
値と、実測された造成体の平均径Dを表1に示す。 【0024】 【表1】 【0025】また、上記No.1〜No.7の実施例に
ついての、造成体単位長さ当たり噴射エネルギーを表2
に示す。また、硬化材噴射エネルギーとスライム排泥効
率との関係を図2に示す。 【0026】 【表2】 【0027】表1及び表2によれば、図2にも示すよう
に、硬化材の噴射エネルギーEとスライム排泥効率ED
と間には一定の相関関係があることが判明する。 【0028】したがって、施工中の硬化材噴射エネルギ
ーよりスライム排泥効率を求めることができ、ひいては
このスライム排泥効率を所定の数式に代入することでフ
ォアパイル造成体の出来形が容易に推定できることが判
明する。 【0029】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方
法によれば、予め硬化材の噴射エネルギーとスライム排
泥効率との相関関係を求めておき、地盤改良体を造成す
る際の噴射エネルギーを前記相関関係にあてはめて、か
かる造成時におけるスライム排泥効率を算定するととも
に、造成時におけるスライム排出流量を計測し、この計
測値と前記スライム排泥効率から理論上のスライム排出
流量を求め、求められた理論上のスライム排出流量から
所定の式を介して、地盤改良体の出来形をこれの施工中
に推定するので、フォアパイリングの施工中に、造成さ
れる地盤改良体の出来形を、簡易かつ迅速に把握してこ
れを容易に管理することができる。
グ工法による地盤改良体の出来形推定方法に関し、特に
フォアパイリング工法により造成される地盤改良体の出
来形をこれの施工中に推定する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】フォアパイリング工法は、トンネル工事
における切り羽面前方の先受け工法などとして用いられ
るもので、セメントミルク等の硬化材の高圧噴射による
地盤改良機能を備えた二重管による削孔作業によって、
外管を芯材とする円柱状の地盤改良体を多数地中に形成
して、地盤の強度を高め、例えばトンネル掘削時におけ
るトンネル内壁面の地山の崩壊を防止するものである。 【0003】そして、このような地山補強効果を発揮さ
せるためには、硬化材の高圧噴射によって造成される地
盤改良体であるフォアパイリング造成体が設計通りに形
成されるようにその出来形や強度を管理する必要があ
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなフォアパイリング工法は、従来の方法によれば、こ
れの施工中に地盤改良体の強度や出来形を管理する方法
がなかったため、設計通りの強度や出来形を有するか否
かは、フォアパイリング施工後のトンネル掘削中に確認
せざるを得なかった。 【0005】また、このようなフォアパイリング工法の
施工後に、設計通りの所望の地盤改良体を得るために
は、実際の施工前に、現場での試験施工を行い、当該現
場における地盤に対して所望の地盤改良体が得られるよ
うな穿孔速度や硬化材の噴射圧力などを予め設定してか
ら施工を行う方法も採用されているが、かかる試験施工
は、その規模が大きくなり、また、実際の施工において
は、試験施工とは異なる地盤条件となる場合もあるの
で、簡易かつ地盤条件に応じた地盤改良体の管理を行う
ことが困難であるという課題があった。 【0006】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、フォアパイリングの施工
中に、造成される地盤改良体の出来形を、簡易かつ容易
に把握してこれを管理することのできる、フォアパイリ
ング工法による地盤改良体の出来形推定方法を提供する
ことを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、フォアパ
イリング工法により造成される地盤改良体の出来形をこ
れの施工中に推定する方法であって、予め硬化材の噴射
エネルギーとスライム排泥効率との相関関係を求めてお
き、地盤改良体を造成する際の噴射エネルギーを前記相
関関係にあてはめて、かかる造成時におけるスライム排
泥効率を算定するとともに、造成時におけるスライム排
出流量を計測し、この計測値と前記スライム排泥効率か
ら理論上のスライム排出流量を求め、求められた理論上
のスライム排出流量から所定の式を介して地盤改良体の
外径を求めることにより、地盤改良体の出来形をこれの
施工中に推定することを特徴とするフォアパイリング工
法による地盤改良体の出来形推定方法にある。 【0008】そして、この発明によれば、センメントミ
ルク等の硬化材を高圧噴射しつつ二重管による削孔を行
って、地盤改良体としてのフォアパイル造成体を造成す
るが、かかる造成作業中において、造成されたフォアパ
イル造成体の外径Dを推定することにより、地盤改良体
の出来形を管理する。 【0009】すなわち、造成外径Dのフォアパイル造成
体が造成速度fでt分間造成後に形成される場合、物質
収支を考慮すると、以下のような関係が得られる。 【0010】 【数1】 ここで、 f:造成速度(m/min) D:造成体直径(m) t:造成時間(min) Q1 :硬化材噴射流量(m3 /min) Q2 :理論スライム排出流量(m3 /min) Vair:高圧噴射対象地山中の空気量(m3 ) e:間隙比 n:間隙率 Sr:飽和度 【0011】さらに、理論的なスライム排出流量Q2 は
上述の式(1)と式(2)、および式(3)とから以下
ように求めることが出来る。 【0012】 【数2】 と表すことが出来る。 【0013】また、実際のスライム排出流量をQ2 ’と
すればスライム排泥効率EDは ED = Q2 ’/Q2 …………(6) で表される。 【0014】一方、造成体単位長さ当たり噴射エネルギ
ーを考え、Eとすると、 【数3】 【0015】そして、この噴射エネルギーEと、スライ
ム排泥効率ED との間には、後述するように、一定の相
関関係があることが判明している。 【0016】したがって、本願発明によれば、予め実証
実験などによって、硬化材の噴射エネルギーとスライム
排泥効率との相関関係を求め、例えば数式や校正曲線等
として容易に求めておくことができるので、現場におい
て、フォアパイリング工法による地盤改良体の造成時に
生じる実際のスライム排出流量を計測すれば、この計測
値からフォアパイル造成体の直径Dを求めて、これの出
来形を容易に推定することができる。 【0017】すなわち、フォアパイル造成体を造成する
際の噴射エネルギーEを、予め求められている前記相関
関係にあてはめて、かかる造成時におけるスライム排泥
効率EDを算定するとともに、この算定値ED と計測さ
れた実際のスライム排出流量の計測値Q2 ’とから、
(6)式により、理論スライム排出流量Q2 を容易に求
めることが出来、この求められた理論スライム排出流量
Q2 から、式(5)によって、フォアパイル造成体の直
径Dを容易に算出することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。この実
施形態にかかるフォアパイリング工法は、一例として、
トンネルの先受け工法としての、多数の円柱状の鋼管補
強フォアパイリング造成体からなる芯材補強アンブレラ
工法の、各フォアパイリング造成体を造成すべく採用さ
れたものである。 【0019】すなわち、この実施形態のフォアパイリン
グ工法は、図1(a)〜(d)に示すように、二重管ロ
ッド10の外管11内に挿入配置された、先端に穿孔ド
リル12を突出配置する内管13を介して圧力水を給送
して初期穿孔を行った後、硬化材としてのセメントミル
クを給送し、これを地山15中に高圧噴射しつつ前記穿
孔ドリル12によって穿孔作業を行うことにより、外管
11の外周にフォアパイリング造成体を地盤改良体14
として造成して行くとともに、穿孔土砂を、土中水や残
余のセメントミルクなどと混合されたスライムとして、
二重管ロッド10の外管11と内管13との間の隙間か
ら排出しながら地盤改良体14を穿孔造成し((a)及
び(b)参照)、しかる後に、外管11を残置したまま
内管13を撤去し((c)参照)、必要に応じて残置し
た外管11内にセメントミルクなどの硬化材を追加注入
して造成作業を終了する((d)参照)。 【0020】そして、この実施形態によれば、予め実証
実験などによって、セメントミルクの噴射エネルギーE
とスライム排泥効率ED との相関関係を例えば数式や校
正曲線等として容易に求めておくことができるので、現
場において、フォアパイリング工法による地盤改良体1
4の造成時に生じる実際のスライム排出流量Q2 ’を計
測すれば、この計測値Q2 ’から地盤改良体14の直径
Dを求めて、これの出来形を容易に推定することができ
る。 【0021】すなわち、地盤改良体14を造成する際の
セメントミルクの噴射エネルギーEを、予め求められて
いる前記相関関係にあてはめて、かかる造成時における
スライム排泥効率EDを算定するとともに、この算定値
ED と計測された実際のスライム排出流量の計測値
Q2 ’とから、上記(6)式により、理論スライム排出
流量Q2 を容易に求めることが出来、またこの求められ
た理論スライム排出流量Q2 から、上記式(5)により
地盤改良体14の直径Dを容易に算出して、フォアパイ
ル造成体の出来形を容易に管理することが出来、これに
よって、所望の地盤改良体14が得られるように、穿孔
速度や硬化材の噴射圧力などを、施工中に容易に変更調
整することができる。 【0022】 【実施例】次に、硬化材の噴射エネルギーEとスライム
排泥効率ED との間に相関関係があることを示す実証実
験について記載するが、この発明はかかる実証実験に限
定されるものではない。 【0023】Mトンネルにおける実証実験データからN
o.1〜No.7の実施例について、表1に示されるそ
れぞれの造成速度fと造成時間tにおける、上記式
(4)を用いて求めたQ2 とその時のQ2 ’及びQ1 の
値、及び式(6)により求めたスライム排泥効率ED の
値と、実測された造成体の平均径Dを表1に示す。 【0024】 【表1】 【0025】また、上記No.1〜No.7の実施例に
ついての、造成体単位長さ当たり噴射エネルギーを表2
に示す。また、硬化材噴射エネルギーとスライム排泥効
率との関係を図2に示す。 【0026】 【表2】 【0027】表1及び表2によれば、図2にも示すよう
に、硬化材の噴射エネルギーEとスライム排泥効率ED
と間には一定の相関関係があることが判明する。 【0028】したがって、施工中の硬化材噴射エネルギ
ーよりスライム排泥効率を求めることができ、ひいては
このスライム排泥効率を所定の数式に代入することでフ
ォアパイル造成体の出来形が容易に推定できることが判
明する。 【0029】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方
法によれば、予め硬化材の噴射エネルギーとスライム排
泥効率との相関関係を求めておき、地盤改良体を造成す
る際の噴射エネルギーを前記相関関係にあてはめて、か
かる造成時におけるスライム排泥効率を算定するととも
に、造成時におけるスライム排出流量を計測し、この計
測値と前記スライム排泥効率から理論上のスライム排出
流量を求め、求められた理論上のスライム排出流量から
所定の式を介して、地盤改良体の出来形をこれの施工中
に推定するので、フォアパイリングの施工中に、造成さ
れる地盤改良体の出来形を、簡易かつ迅速に把握してこ
れを容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)この発明の一実施形態にフォア
パイリング工法を説明する工程図である。 【図2】Mトンネルにおける造成体単位長さ当たり噴射
エネルギーとスライム排泥効率との相関関係を示すチャ
ートである。 【符号の説明】 10 二重管ロッド 11 外管 12 穿孔ドリル 13 内管 14 地盤改良体 15 地山
パイリング工法を説明する工程図である。 【図2】Mトンネルにおける造成体単位長さ当たり噴射
エネルギーとスライム排泥効率との相関関係を示すチャ
ートである。 【符号の説明】 10 二重管ロッド 11 外管 12 穿孔ドリル 13 内管 14 地盤改良体 15 地山
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E21D 9/04
E21D 20/00
E02D 3/12
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 フォアパイリング工法により造成される
地盤改良体の出来形をこれの施工中に推定する方法であ
って、予め硬化材の噴射エネルギーとスライム排泥効率
との相関関係を求めておき、地盤改良体を造成する際の
噴射エネルギーを前記相関関係にあてはめて、かかる造
成時におけるスライム排泥効率を算定するとともに、造
成時におけるスライム排出流量を計測し、この計測値と
前記スライム排泥効率から理論上のスライム排出流量を
求め、求められた理論上のスライム排出流量から所定の
式を介して地盤改良体の外径を求めることにより、地盤
改良体の出来形をこれの施工中に推定することを特徴と
するフォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推
定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07244798A JP3417289B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07244798A JP3417289B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11270273A JPH11270273A (ja) | 1999-10-05 |
JP3417289B2 true JP3417289B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=13489565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07244798A Expired - Fee Related JP3417289B2 (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3417289B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP07244798A patent/JP3417289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11270273A (ja) | 1999-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101841250B1 (ko) | 토사 겔화에 의한 비배토 파일 시공 방법 | |
CN108643214B (zh) | 一种回填杂土复合地基结构及其施工方法 | |
US11255066B2 (en) | Method for producing a component free of toe pressure | |
CN109457694A (zh) | 一种与搅拌桩或旋喷桩结合的变直径钢筋笼扩大头抗浮或承压桩及施工工法 | |
JP2023504583A (ja) | 複合型地盤拡げ杭の施工方法及び設備 | |
CN104727295B (zh) | 预成孔填料置换平锤强夯法 | |
US6120214A (en) | Process for constructing reinforced subterranean columns | |
CN110080214A (zh) | 一种斜向高压旋喷桩的施工方法 | |
JP3417289B2 (ja) | フォアパイリング工法による地盤改良体の出来形推定方法 | |
CN110409416A (zh) | 一种湿陷性土或溶陷性土地基的处理方法 | |
JP6556485B2 (ja) | 地盤注入方法 | |
CN104005416A (zh) | 一种用于高陡边坡素填土反压条件下大直径孔桩塌孔的处理方法 | |
CN209669857U (zh) | 一种变直径钢筋笼扩大头锚杆抗浮或承压桩 | |
CN201288325Y (zh) | 高压旋喷扩大头预应力管桩 | |
JP7093205B2 (ja) | 地盤改良方法 | |
RU2334049C1 (ru) | Способ изготовления комбинированной набивной сваи | |
JP3754131B2 (ja) | 地盤改良工法 | |
JPH11270274A (ja) | フォアパイリング工法による地盤改良体の一軸圧縮強度推定方法 | |
CN110409417A (zh) | 一种湿陷性土或溶陷性土地基的处理方法 | |
JP2018076648A (ja) | 埋戻し材の強度管理方法及び地盤の埋戻し方法 | |
CN107190737A (zh) | 一种高强度模袋桩的施工工艺 | |
JP2022017027A (ja) | バイブロユニット、地盤改良装置及び地盤改良方法 | |
JP6865081B2 (ja) | 地下空洞部の充填方法 | |
KR970011805B1 (ko) | 비항타식 pc말뚝공법 | |
RU2278212C1 (ru) | Способ изготовления набивной сваи |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |